JP7493351B2 - 缶の製造方法、及び缶 - Google Patents
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Description
第1の態様の製造方法において、ポリエステル樹脂の数平均分子量は、2000~8000であることが好ましい。
第1の態様の製造方法において、塗料組成物の固形分濃度は、60~65質量%であることが好ましい。
第1の態様の製造方法において、缶体の開口端部に施される加工は、外周にネジ部を備えた口金部を成形する加工であることが好ましい。
第1の態様の製造方法において、サイズ塗料による塗装工程を含まないことが好ましい。
第2の態様の缶において、硬化塗膜層のガラス転移温度は、48℃~55℃であることが好ましい。
第2の態様の缶において、60℃における開栓トルクは、150N・cm未満であることが好ましい。
第2の態様の缶において、60℃における開栓トルクと5℃における開栓トルクとの差は、70N・cm未満であるであることが好ましい。
第2の態様の缶は、サイズ塗料からなる塗膜層を有しないことが好ましい。
第2の態様の缶は、ネジ付缶であることが好ましい。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
[缶の製造方法]
本発明の第1の態様は、一方が開口した有底筒状の缶体を成形する工程(以下、「工程(a)」という。)と、前記缶体の表面に、塗料組成物の硬化塗膜層を形成する工程(以下、「工程(b)」という。)と、前記塗膜層形成後の缶体の開口端部に加工を施す工程(以下、「工程(c)」という。)と、を含み、前記塗料組成物が、ポリエステル樹脂と、アミノ樹脂と、エポキシ樹脂と、架橋剤とを含有する、缶の製造方法である。
以下、本態様の製造方法の各工程について説明する。
工程(a)は、一方が開口した有底筒状の缶体を成形する工程である。
本工程においては、アルミニウム等の金属板材から、一方が開口した有底筒状の缶体を成形する。缶体の成形方法は、特に限定されず、缶の製造に一般的に用いられる方法で行えばよい。以下に一例を示すが、缶体成形方法はこれに限定されない。
まず、金属板材から所定の大きさの円形状板を打ち抜き、円形状の金属円板を形成する。次に、金属円板に絞り加工を施し、比較的大径の浅いカップを成形する。さらに、再絞り加工、しごき加工等により、所定の高さの有底筒状体を形成する。当該有底筒状体の筒底をボトム成形により所定形状に成形し、トリミング加工により所定の高さにトリミングして、有底筒状の缶体を成形する。なお、成形された缶体の表面を、内面塗装及び外面塗装に適した状態にするために、缶体表面の洗浄を行ってもよい。缶体の洗浄は、缶体表面に付着した油脂成分、スマット、アルミ粉、汚れ成分等を除去する脱脂処理工程、缶体表面に化成皮膜を形成させる化成処理工程、形成させた化成皮膜を硬化させ、缶体を乾燥させる乾燥処理工程等の工程を含むことができる。
工程(b)は、前記缶体の表面に、塗料組成物の硬化塗膜層を形成する工程である。
本工程においては、前記工程(a)で得た缶体の表面に、塗料組成物の塗膜層を形成する。「硬化塗膜層」とは、塗料組成物が硬化して形成される塗膜層を意味する。本工程において、硬化塗膜層は、後述の塗料組成物を缶体の表面に塗布し、加熱して硬化させることにより形成することができる。硬化塗膜層の形成は、缶体の外面塗装及び内面塗装のいずれで行ってもよいが、外面塗装において行うことが好ましい。好ましくは、硬化塗膜層は、缶体の外表面にインキによる印刷を行った後、前記印刷が行われた外表面上に形成することが好ましい。
塗料組成物を外面塗料として用いた場合、二次加熱は、内面塗装の乾燥及び焼き付けと同時に行うようにしてもよい。この場合、二次加熱には、例えば、インサイドベークオーブン等を使用することができる。
本態様の製造方法では、サイズ塗料による下地塗装は、行ってもよいし、行わなくてもよい。本態様の製造方法では、後述する塗料組成物を用いることにより、サイズ塗料による下地塗装がなくても加工性及び開栓性が損なわれることがない。したがって、サイズ塗料による塗装工程は、含まないことが好ましい。
なお、サイズ塗料による下地塗装を行う場合には、硬化塗膜層の形成の前に、サイズ塗料による下地塗装を行う。この場合、サイズ塗料には、缶の下地塗装に一般的に用いられるサイズ塗料を使用すればよく、一般的に用いられる方法で下地塗装を行えばよい。
工程(c)は、硬化塗膜層形成後の缶体の開口端部に加工を施す工程である。
本工程においては、硬化塗膜層が形成された後の缶体に対して、開口端部に加工を施す。加工は、缶体の開口端部を所定形状とするために行われ、加工方法は特に限定されない。例えば、加工は、ダイネック加工、スピンフローネック加工、ネック加工、スカート加工、ネジ加工、カール/スロットル加工等を含むことができる。一例として、ネジ付缶を製造する場合には、缶体の開口端部に対して、外周にネジ部を備えた口金部を形成する加工を行う。口金部の成形加工の方法は、特に限定されないが、ネック加工、スカート加工、ネジ加工、カール/スロットル加工等を含むことができる。これらの加工方法は、ネジ付缶の製造において、一般的に用いられる方法を用いればよい。
本態様の製造方法で用いる塗料組成物は、ポリエステル樹脂と、アミノ樹脂と、エポキシ樹脂と、架橋剤とを含有することを特徴とする。
ポリエステル樹脂は、塗料用に一般的に用いられるものを特に制限なく使用することができる。ポリエステル樹脂は、市販のものを用いてもよいし、任意の多価カルボン酸と多価アルコールを選択して重縮合反応を行うことにより合成してもよい。
ポリエステル樹脂Aとして使用可能な市販品としては、例えば、東洋紡(株)社製のバイロン(VYLON)226、同660、同885、同GK130、同810、ユニチカ(株)社製のエリーテルUE-3350、同3370、同3380、同3300、同3980、SKケミカル社製スカイボン(SKYBON)ES-750、同812、同850、同900などが挙げられる。
ポリエステル樹脂(B)として使用可能な市販品としては、例えば、東洋紡(株)社製のバイロン(VYLON)220、同802、同GK680、同GK810、ユニチカ(株)社製のエリーテルUE-3320、同9820などが挙げられる。
アミノ樹脂は、塗料用に一般的に用いられるものを特に制限なく使用することができる。アミノ樹脂としては、例えば、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等のアルデヒド成分との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂を挙げることができる。これらのメチロール化アミノ樹脂のうち、塗膜の加工性、耐水性、光沢等の観点から、メラミン樹脂又はベンゾグアナミン樹脂が好ましく、ベンゾグアナミン樹脂がより好ましい。加工性及びポリエステル樹脂との反応性の観点から、アミノ樹脂の数平均分子量は、300~1000の範囲が好ましい。
エポキシ樹脂は、塗料用に一般的に用いられるものを特に制限なく使用することができる。エポキシ樹脂としては、例えば、一般的に市販されているエピ-ビス型、ノボラック型、β-メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、ポリグリコールエーテル型、グリコールエーテル型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、レゾルシン型等の各種エポキシ樹脂が挙げられる。この中でも金属下地との密着性が良好なことから、エピ-ビス型のエポキシ樹脂が好適に使用される。
架橋剤は、ポリエステル樹脂の末端ヒドロキシ基(-OH)又は末端カルボキシ基(-COOH)と反応し、ポリエステル樹脂どうしを直鎖状に連結できるものであれば、特に限定されない。ポリエステル樹脂どうしが架橋剤により連結されることで、より高分子のポリマーが生成される。これにより塗料組成物が硬化して、適度なTgを有する硬化塗膜層を形成することができる。
ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ブロックイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カルボジイミド系架橋剤としては、例えば、ポリ(4,4’-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニルカルボジイミド)等の芳香族ポリカルボジイミド;ポリ(ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)等の脂環族ポリカルボジイミド;ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)等の脂肪族ポリカルボジイミド等が挙げられる。
カルボジイミド系架橋剤は、市販のものを用いてもよい。カルボジイミド系架橋剤の市販品としては、例えば、日清紡ケミカル株式会社製の「カルボジライトSV-02」、「カルボジライトV-02」、「カルボジライトV-02-L2」、「カルボジライトV-04」、「カルボジライトE-01」、「カルボジライトE-02」等が挙げられる。
カルボジイミド系架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
オキサゾリン系架橋剤としては、例えば、2,2'-ビス(2-オキサゾリン)、1,2-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)エタン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ブタン、1,8-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ブタン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)シクロヘキサンなどの脂肪族ビスオキサゾリン化合物;1,2-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼンなどの芳香族ビスオキサゾリン化合物;2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリンなどの付加重合性オキサゾリンの1種若しくは2種以上の重合物等が挙げられる。
オキサゾリン系架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アジリジン系架橋剤としては、例えば、ジフェニルメタン-4,4'-ビス(1-アジリジンカーボキサミド)、トリメチロールプロパントリ-β-アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ-β-アジリジニルプロピオネート、トルエン-2,4-ビス(1-アジリジンカーボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソフタロイル-1-(2-メチルアジリジン)、トリス-1-(2-メチルアジリジン)フォスフィン、トリメチロールプロパントリ-β-(2-メチルアジリジン)プロピオネート等が挙げられる。
アジリジン系架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の中でも、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤が好ましく、ブロックイソシアネートがより好ましい。
本態様の製造方法に用いる塗料組成物は、上記ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、及び架橋剤に加えて、希釈溶剤や各種添加剤等を含有していてもよい。
溶剤は、前記成分を溶解可能なものであれば、特に制限なく使用することができる。溶剤は、例えば、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、セロソルブ系溶剤等であってよい。芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベッソ150等を挙げることができる。脂肪族炭化水素系溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等を挙げることができる。エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル、セロソルブアセテート等を挙げることができる。エーテル系溶剤としては、例えば、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2-エチルヘキサノール、エチレングリコール等を挙げることができる。ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。セロソルブ系溶剤としては、例えば、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等を挙げることができる。
溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
添加剤は、塗料用に一般的に用いられる添加剤を特に制限なく使用することができる。添加剤としては、例えば、潤滑性付与剤や硬化促進剤等を挙げることができる。
また、シリコーン系の潤滑性付与剤としては、ジメチルポリシロキサン及びその変性物等を例示することができる。ジメチルポリシロキサンの変性物を用いる場合、変性剤としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エポキシ、アミン等を用いることができる。
前記塗料組成物において、固形分濃度は、60%以上であることが好ましい。固形分濃度を60%以上とすることにより、適度な厚さの硬化塗膜層を得られるとともに、引火性が低減することができる。固形分濃度は、60~75質量%であることが好ましく、60~70質量%であることがより好ましく、60~65質量%であることがさらに好ましい。固形分濃度が前記好ましい範囲の上限値以下であると、塗料組成物の塗布性が良好となる。なお、塗料組成物の「固形分濃度」とは、JIS K5600-1-2に準拠して測定される加熱残分の、塗料組成物全体の合計質量(100質量%)に対する割合を意味する。加熱残分は、例えば、乾燥機を用いて、200℃で10分間加熱することにより、求めることができる。
本発明の第2の態様は、ポリエステル樹脂と、アミノ樹脂と、エポキシ樹脂と、架橋剤とを含有する塗料組成物の硬化塗膜層を有する、缶である。
なお、本態様の缶は、サイズ塗料からなる塗膜層を有するものであってもよい。その場合、サイズ塗料からなる塗膜層は、前記硬化塗膜層よりも下層に存在することが好ましく、たとえば、缶体円筒部の金属外面とインキ層との間に存在する。本態様の缶は、サイズ塗料からなる塗膜層を有しなくても、高温時(例えば60℃)での開栓トルクを低く維持することができる。そのため、本態様の缶は、サイズ塗料からなる塗膜層を有しないことが好ましい。
[塗料組成物の調製]
表1に示す成分を溶剤に溶解して、各例の塗料組成物を調製した。表1中、[]内は、ポリエステル樹脂のガラス転移温度を表す。各成分における数値は、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、及び架橋剤については、前記成分の合計量を100質量%としたときの割合(質量%)を示す。シリコン及びワックスについては、塗料組成物全体を100質量%としたときの割合(質量%)を示す。各例の塗料組成物は固形分濃度62質量%、粘度(FC#4)160秒で作製した。固形分濃度は、JIS K5600-1-2に準拠し、VOLATI-S12A(島津製作所)を用いて、200℃で10分間加熱し、加熱残分を固形分として算出した。
ポリエステル樹脂A1:「バイロンGK810」東洋紡株式会社製
数平均分子量6000、水酸基価19mgKOH/g、ガラス転移温度46℃
ポリエステル樹脂A2:「バイロンGK660」東洋紡株式会社製
数平均分子量8000、水酸基価14mgKOH/g、ガラス転移温度55℃
ポリエステル樹脂B:「バイロン220」東洋紡株式会社製
数平均分子量3000、水酸基価50mgKOH/g、ガラス転移温度53℃
アミノ樹脂:「アミディア TD-126-60S」DIC社製 ベンゾグアナミン樹脂
エポキシ樹脂:「EPICLON 1055-60S」DIC社製
架橋剤:ブロックイソシアネート「VESTANAT B1370」ダイセルヒュルス社製 ブロック剤の解離温度140℃
シリコン:「シリコントーレSH-28P.A.」東レ・ダウコーニングシリコーン社製
ワックス:四フッ化エチレンワックス「SST-3H」SHAMROCK社製又は
四フッ化エチレン・ポリエチレン共重合ワックス「ハイディスパーQT57」岐阜セラック社製
各例の塗料組成物の粘度は、JIS K 5600-2-2に準じたフローカップ法(オリフィス径4mm)にて測定した。
上記のように調製した塗料組成物を、アルミ合金板から成形されたボトル缶用缶体の外面に塗布した。塗装は、ロールコート塗装にて行った。塗装後、ピンチェーン(アルミ缶塗装印刷オーブン)を用いて加熱することにより、塗膜層又は硬化塗膜層を形成した。加熱条件は、230℃、1~3分に設定した。外面塗装後、内面塗料を用いて内面塗装を行った。内面塗装での二次加熱は、240℃4~6分に設定した。
塗膜性能の評価は、以下の評価項目により行った。
硬化塗膜層のTgは、TMA法により測定した。
測定結果を「Tg」として表2に示した。
加工性は、ボトル缶用缶体の外面に硬化塗膜層を形成したものを用いて、ネジ成形加工における加工性を評価した。ボトル缶用缶体の外面に塗膜を形成した後、ネジ成形を行った。その後、塗膜の割れを目視により評価した。評価基準は下記の通りとし、評価結果を「加工性」として表2に示した。
評価基準
〇:塗膜の割れなし
△:一部に塗膜の割れあり
×:全体的に塗膜の割れあり
硬化塗膜層を形成したボトル缶を用いて、開栓に要したトルク値を測定した。開栓トルク値の測定は、デジタル開栓トルク計(TNKシリーズ、日本電産シンポ株式会社製)を用いて行った。
開栓トルクの測定には、ユニアクロスキャップ(ユニバーサル製缶株式会社の登録商標)のレトルト専用キャップを使用した。ボトル缶飲料を加温した場合を想定し、5℃、及び60℃の2通りの温度条件で、開栓トルクを測定した。結果を「開栓トルク」として表2に示した。
硬化塗膜層を形成したボトル缶を用いて、60℃における開栓性を評価した。開栓性は、サイズ塗料による下地塗装を行った従来品を基準として、下記基準により評価した。評価結果を「開栓性」として表2に示した。なお、従来品の60℃における開栓トルクは、130N・cmである。
評価基準
◎:従来品よりも開栓しやすい。
〇:従来品と同等程度。
△:従来品よりも開栓しにくい。
×:開栓できない。
-:成形不能のため評価不可。
[塗料組成物の調製]
温度による開栓トルクの変化を従来品と比較するため、従来品として表3に示す成分を溶剤に溶解して、比較例6~7の塗料組成物を調製した。各成分における数値は、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、及びエポキシ樹脂については、前記成分の合計量を100質量%としたときの割合(質量%)を示す。シリコン及びワックスについては、塗料組成物全体を100質量%としたときの割合(質量%)を示す。
ポリエステル樹脂:多価カルボン酸として、テレフタル酸及び2,6-ナフタレンジカルボン酸、多価アルコールとして、エチレングリコール及びプロピレングリコールを用いて合成したポリエステル樹脂。
アミノ樹脂:メランシリーズ(日立化成株式会社製)
エポキシ樹脂:jER(登録商標) グレード1001(三菱化学株式会社製)
シリコン:変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、東レ・ダウコーニング株式会社製)
ワックス:市販のラノリン、ポリエチレン、フッ素、マイクロクリスタリン、シリコーン系ワックスを併用
溶剤:ブチルカルビトール(1~3質量%)、ブチルセロソルブ(15~50質量%)、ソルベッソ100(5~50質量%)、ソルベッソ150(15~60質量%)、及びノルマルブタノール(2~10質量%)の混合溶媒。前記括弧内は、溶剤全体を100質量%としたときの各溶媒の質量%を示す。
(実施例3、比較例6)
実施例3、比較例6の各例の塗料組成物を用いて、上記と同様に、ボトル缶用缶体の外面に硬化塗膜層を形成した。
アルミ合金板から成形されたボトル缶用缶体の外面に、サイズ塗料による下地塗装を施した後、比較例7の塗料組成物を塗布した。塗装は、ロールコート塗装にて行った。塗装後、ピンチェーン(アルミ缶塗装印刷オーブン)を用いて乾燥及び焼き付けを行った。乾燥及び焼き付けの温度条件は、下地塗装および外面塗装での一次加熱を230℃、1~3分に設定し、内面塗装での二次加熱を240℃、4~6分に設定した。
塗膜性能の評価は、以下の評価項目により行った。
硬化塗膜層を形成したボトル缶を用いて、上記と同様に、開栓トルクを測定した。その結果を図1に示す。
硬化塗膜層を形成したボトル缶を用いて、JIS 0200:2013 レベル2準拠の振動試験(電気サーボモーター式3軸振動試験機 VTS-015ES-3/100-100-25/25、国際計測器株式会社)を行った。各例につき、24個のボトル缶で試験を行い、塗膜の剥離の有無を肉眼により評価した。その結果を表4に示す。表4には、剥離が確認されたボトル缶の個数を記載した。
また、表4に示すように、実施例3の塗料組成物を用いて塗膜を形成したボトル缶では、剥離性試験で塗膜が剥離したものはなく、加工性も良好であった。
Claims (17)
- 一方が開口した有底筒状の缶体を成形する工程と、
前記缶体の表面に、塗料組成物の硬化塗膜層を形成する工程と、
前記硬化塗膜層形成後の前記缶体の開口端部に加工を施す工程と、を含み、
前記塗料組成物が、ポリエステル樹脂と、アミノ樹脂と、エポキシ樹脂と、架橋剤とを含有し、
前記ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸及び多価アルコールを原料とし、
前記架橋剤は、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、及びアジリジン系架橋剤からなる群より選択され、
前記塗料組成物において、全樹脂成分の合計質量を100質量%としたとき、前記ポリエステル樹脂の含有量は45~70質量%であり、前記アミノ樹脂の含有量は20~50質量%であり、前記エポキシ樹脂の含有量は1~30質量%であり、前記架橋剤の含有量は1~20質量%であり、
前記加工が、前記缶体の開口端部に対して、外周にネジ部を備えた口金部を成形する加工である、
缶の製造方法。 - 前記架橋剤が、イソシアネート系架橋剤である、請求項1に記載の缶の製造方法。
- 前記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、2000~8000である、請求項1又は2に記載の缶の製造方法。
- 前記塗料組成物の固形分濃度が60~65質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の缶の製造方法。
- サイズ塗料による塗装工程を含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の缶の製造方法。
- 前記塗料組成物において、全樹脂成分の合計質量を100質量%としたとき、前記エポキシ樹脂の含有量が2~10質量%であり、前記架橋剤の含有量が3~15質量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の缶の製造方法。
- 前記塗料組成物において、前記ポリエステル樹脂100質量部に対する架橋剤の割合が1~30質量部である、請求項1~6のいずれか一項に記載の缶の製造方法。
- 前記塗料組成物が、潤滑性付与剤をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の缶の製造方法。
- ポリエステル樹脂と、アミノ樹脂と、エポキシ樹脂と、架橋剤とを含有する塗料組成物の硬化塗膜層を有し、
前記ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸及び多価アルコールを原料とし、
前記架橋剤は、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、及びアジリジン系架橋剤からなる群より選択され、
前記塗料組成物において、全樹脂成分の合計質量を100質量%としたとき、前記ポリエステル樹脂の含有量は45~70質量%であり、前記アミノ樹脂の含有量は20~50質量%であり、前記エポキシ樹脂の含有量は1~30質量%であり、前記架橋剤の含有量は1~20質量%である、
ネジ付缶。 - 前記架橋剤が、イソシアネート系架橋剤である、請求項9に記載の缶。
- 前記硬化塗膜層のガラス転移温度が、48℃~55℃である、請求項9又は10に記載の缶。
- 60℃における開栓トルクが150N・cm未満である、請求項9~11のいずれか一項に記載の缶。
- 60℃における開栓トルクと5℃における開栓トルクとの差が70N・cm未満である、請求項9~12のいずれか一項に記載の缶。
- サイズ塗料からなる塗膜層を有しない、請求項9~13のいずれか一項に記載の缶。
- 前記塗料組成物において、全樹脂成分の合計質量を100質量%としたとき、前記エポキシ樹脂の含有量が2~10質量%であり、前記架橋剤の含有量が3~15質量%である、請求項9~14のいずれか一項に記載の缶。
- 前記塗料組成物において、前記ポリエステル樹脂100質量部に対する架橋剤の割合が1~30質量部である、請求項9~15のいずれか一項に記載の缶。
- 前記塗料組成物が、潤滑性付与剤をさらに含む、請求項9~16のいずれか一項に記載の缶。
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