JP7463215B2 - 凍結防止剤組成物 - Google Patents
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Description
一方、凍結防止剤の散布は特別な設備投資を必要とせず、比較的安価により広い範囲に適用することができる。
これらのうち、経済性、凍結防止効果等の観点から、日本国内では塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等の塩化物が広く使用されている。
特許文献1の実施例には、凍結防止成分として塩化ナトリウムを用い、防錆成分として(A)グルコン酸ナトリウム、又はこれと酒石酸ナトリウムとの併用、及び(B)ヘキサメタリン酸ナトリウムを、(A)/(B)の質量比が50:50又は75:25となるように配合した例が記載されている。
凍結防止成分として塩化ナトリウムを用いる場合、十分な凍結防止効果を得るために、散布液における塩化ナトリウム濃度は比較的高く設定される。
本発明者の知見によれば、塩化ナトリウムと防錆成分の両方を含む凍結防止剤を水に溶解させた水溶液において、経時的に析出物が発生する場合がある。散布液に析出物が発生すると、散布する配管やノズルに堆積して、散布効率の低下、散布時間の延長、又は閉塞による散布不能等の問題が生じやすい。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、金属に対する腐食を抑制できるとともに、水溶液における析出物の発生を防止できる、凍結防止剤組成物の提供を目的とする。
[1] 凍結防止成分と防錆成分とを含む凍結防止剤組成物であって、前記凍結防止成分が塩化ナトリウムを含み、前記防錆成分がオキシカルボン酸塩及び重合リン酸塩を含み、
オキシカルボン酸塩/重合リン酸塩で表される、前記オキシカルボン酸塩と前記重合リン酸塩の質量比が90.00/10.00~99.99/0.01である、凍結防止剤組成物。
[2] さらに、pH調整剤として、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩、並びにアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる1種類以上を含有する、[1]の凍結防止剤組成物。
[3] さらに水を含有する、[1]又は[2]の凍結防止剤組成物。
[4] pHが5~9である、[3]の凍結防止剤組成物。
<凍結防止成分>
凍結防止成分は塩化ナトリウムを含む。塩化ナトリウム以外の凍結防止成分として公知の他の塩化物(塩化カルシウム、塩化マグネシウム等)をさらに含んでもよい。
塩化ナトリウムは凍結防止性能が高く、CMAや尿素等と比較して安価であり、経済性にも優れる点で好ましい。
凍結防止成分の総質量に対して、塩化ナトリウムの含有量は15質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。100質量%が特に好ましい。
防錆成分は、オキシカルボン酸塩及び重合リン酸塩を含む。オキシカルボン酸塩と重合リン酸塩を併用することで、腐食性の高い塩化ナトリウムを凍結防止成分として使用しても効果的に防錆性能を発揮する。
オキシカルボン酸塩及び重合リン酸塩以外の公知の防錆成分を、本発明の効果を損なわない範囲でさらに含んでもよい。
オキシカルボン酸の塩としては、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が好ましい。溶解性及び入手し易さ、経済性に優れる点でナトリウム塩がより好ましい。
オキシカルボン酸塩は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
重合リン酸の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好ましい。溶解性及び入手し易さ、経済性に優れる点でナトリウム塩がより好ましい。
重合リン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の一部が水素置換されていてもよい。
重合リン酸塩は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
防錆成分の総質量に対して、オキシカルボン酸塩と重合リン酸塩の合計の含有量は90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、99質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
pH調整剤としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩、並びにアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる1種類以上が好ましい。
pH調整剤の配合量は所望のpHに応じて設定できる。
凍結防止剤組成物は、上述した凍結防止成分、防錆成分及びpH調整剤の他に、本発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を配合することができる。
また、原料に由来する目的成分(純分)以外の不純物を含んでもよい。例えば、凍結防止成分として、塩化ナトリウムのほかにミネラル成分(カルシウム、マグネシウム、カリウム等)を含む天然塩を使用してもよい。天然塩は安価である点で好ましい。天然塩における塩化ナトリウムの含有量は95質量%以上であることが好ましく、カルシウムとマグネシウムとカリウムの合計の含有量は3%未満であることが好ましい。天然塩としては岩塩、海水塩、湖塩等が挙げられる。
その他の成分は、人体や地球環境への負担が小さい成分であることが好ましい。例えば食品添加物として認可されている物質が好ましい。
凍結防止剤組成物の固形分に対して、その他の成分の合計の含有量は5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
凍結防止剤組成物は、凍結防止成分、防錆成分、必要に応じたpH調整剤及びその他の成分を混合した固体状の凍結防止剤組成物(以下、固体凍結防止剤ともいう。)でもよく、さらに水を含む水溶液(以下、液体凍結防止剤ともいう。)でもよい。
凍結防止剤組成物は、固体状(固体凍結防止剤)で輸送、保管、散布を行うことができる。固体状で輸送、保管し、必要に応じて水に溶解して水溶液としてもよい。また、水溶液(液体凍結防止剤)の状態で輸送、保管、散布を行うこともできる。
凍結防止剤組成物を水溶液の状態で散布する場合、散布液(液体凍結防止剤)のpHは5~9であることが、舗装道路材料や環境への負担を低減しやすい点で好ましい。本明細書におけるpHは20℃における値である。
液体凍結防止剤の総質量に対して、凍結防止成分の含有量は10~25質量%が好ましく、15~20質量%がより好ましく、17~20質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると十分な凍結防止性能が発揮されやすく、また上限値以下であると凍結防止成分の安定性に優れ、凍結防止成分の析出等の不具合が発生しにくい。
具体的に、後述の実施例に示されるように、固体凍結防止剤を水に溶解させた散布液(液体凍結防止剤)を、5℃で3時間保持しても析出が生じない。
したがって、例えば路面凍結防止のために、貯留タンク内で固体凍結防止剤を水に溶解させて散布液を調製し、散布車に小分けして路上に散布する場合にも、経時的な析出物の発生が防止される。
具体的に、後述の実施例に示されるように、凍結防止剤組成物の水溶液中に連続的に浸漬させる腐食試験、及び自然環境において浸漬状態と乾燥状態が繰り返し現れることを想定した乾湿繰り返し方法による腐食試験において、腐食速度が水と同等のレベル以下という優れた防食効果を発揮することができる。
<評価方法>
[析出試験]
固体凍結防止剤の水溶液を、5℃に保持し3時間経過後に析出物の有無を目視で確認した。水溶液における凍結防止成分の含有量は18質量%とした。
(1)冷間圧延鋼板製試験片(長さ50mm×幅30mm×厚さ2mm、表面積33.2cm2)を#400エメリークロスで研磨後、アセトンで脱脂して乾燥させた。
(2)固体凍結防止剤の水溶液を、腐食速度が加速されるように50℃に保持した。この水溶液中に、上記試験片を全面が浸漬するよう吊り下げた。
(3)7日間(168時間)保持した後、試験片を取り出し表面の腐食生成物を除去し、乾燥した。
(4)浸漬前後の試験片の質量を測定し、下記式により腐食速度を算出した。
腐食速度(単位:mdd)=(A-B)/C/7
A:試験前の試験片の質量(単位:mg)
B:試験後の試験片の質量(単位:mg)
C:試験片の表面積(単位:dm2)
なお、腐食速度の単位である「mdd」は、「mg/(dm2・day)」を表す。
また、試験片の表面積である「33.2cm2」は「0.332dm2」とする。
(1)冷間圧延鋼板製試験片(長さ50mm×幅30mm×厚さ2mm、表面積33.2cm2)を#400エメリークロスで研磨後、アセトンで脱脂して乾燥させた。
(2)固体凍結防止剤の水溶液を、腐食速度が加速されるように23℃に保持した。この水溶液中に、上記試験片を全面が浸漬するよう吊り下げた。
(3)24時間浸漬後試験片を取り出し、24時間風乾した。
(4)この浸漬と乾燥を7日間(168時間)繰り返した後、8日目に試験片を取り出し表面の腐食生成物を除去し、乾燥した。
(5)上記サイクル前後の試験片の質量を測定し、上記同様により腐食速度を算出した。
表に示す原料は以下の通りである。
(凍結防止成分)
塩化ナトリウム:岩塩。塩化ナトリウム含有量95質量%以上、そのほかにカルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩等を含む。以下の例の配合では塩化ナトリウム100質量%とみなした。
塩化カルシウム:粒状。
(オキシカルボン酸塩)
グルコン酸Na:グルコン酸ナトリウム、粉末。
酒石酸Na:酒石酸ナトリウム、粉末。
(重合リン酸塩)
ヘキサメタリン酸Na:ヘキサメタリン酸ナトリウム、粉末。
トリポリリン酸Na:トリポリリン酸ナトリウム、粉末。
ピロリン酸Na:ピロリン酸ナトリウム、粉末。
表1、2の配合で、各原料を混合した固体凍結防止剤を水に溶解して水溶液を調製し、上記の方法で析出試験及び腐食試験を行った。結果を表1、2に示す。
なお、各例の固体凍結防止剤は、析出試験に用いる水溶液のpHが5~9になるように、必要に応じて水酸化ナトリウムを含有する。
表1、2の結果に示されるように、オキシカルボン酸塩/重合リン酸塩の質量比を90.00/10.00~99.99/0.01とした実施例1~6では、経時的な析出物の発生が防止された。実施例7~9の析出試験は未実施であるが、実施例1~6の結果に基づけば、析出物は発生しないと予測できる。
したがって実施例1~9の固体凍結防止剤は、液体凍結防止剤として使用するときも経時的な析出物の発生が防止され、安定性に優れる。
また、実施例1~9は、連続浸漬腐食試験及び乾湿繰返し腐食試験において比較例1よりも腐食速度が遅く、優れた防食性能を示した。
なお、比較例6~8は、析出試験において析出物が発生したため、腐食試験は行わなかった。
Claims (4)
- 凍結防止成分と防錆成分とを含む凍結防止剤組成物であって、
前記凍結防止成分が塩化ナトリウムを含み、
前記防錆成分がオキシカルボン酸塩及び重合リン酸塩を含み、
オキシカルボン酸塩/重合リン酸塩で表される、前記オキシカルボン酸塩と前記重合リン酸塩の質量比が90.00/10.00~99.99/0.01である、凍結防止剤組成物。 - さらに、pH調整剤として、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩、並びにアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる1種類以上を含有する、請求項1に記載の凍結防止剤組成物。
- さらに水を含有する、請求項1又は2に記載の凍結防止剤組成物。
- pHが5~9である、請求項3に記載の凍結防止剤組成物。
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| JP2006501322A (ja) | 2002-08-01 | 2006-01-12 | カーギル,インコーポレイティド | 改善された防氷剤及び予備湿潤剤 |
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