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JP7316365B2 - 化合物、組成物、膜、構造体及び電子デバイス - Google Patents

化合物、組成物、膜、構造体及び電子デバイス Download PDF

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JP7316365B2
JP7316365B2 JP2021548811A JP2021548811A JP7316365B2 JP 7316365 B2 JP7316365 B2 JP 7316365B2 JP 2021548811 A JP2021548811 A JP 2021548811A JP 2021548811 A JP2021548811 A JP 2021548811A JP 7316365 B2 JP7316365 B2 JP 7316365B2
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Description

本発明は、化合物、膜、構造体及び電子デバイスに関する。
軽量化、低コスト化、及び、柔軟化が可能であることから、液晶ディスプレイ、及び、有機EL(Electric Luminescence)ディスプレイに用いられるFET(電界効果トランジスタ)、RFID(radio frequency identifier:RFタグ)、及び、メモリを含む論理回路を用いる装置等に、有機半導体膜(有機半導体層)を有する有機薄膜トランジスタ(有機TFT:Thin Film Transistor)の利用が検討されている。
このような有機半導体膜を形成するための化合物として、特許文献1には、トリプチセン骨格を有する有機半導体化合物が開示されている。
特許第6219314号公報
このようななか、本発明者らが特許文献1の実施例に記載の化合物を用いて有機薄膜トランジスタを作製したところ、有機半導体膜の成膜方法によってはキャリア移動度の再現性(以下、「キャリア移動度の再現性」を「性能再現性」とも言う)が不十分となることが明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みて、成膜方法によらず、膜にしたときにキャリア移動度の再現性に優れる化合物、上記膜を備える構造体、及び、上記構造体を含む電子デバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の構造を有するトリプチセン骨格の化合物を用いること、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 後述する一般式(1)又は(2)で表される化合物。
(2) 上記一般式(1)で表される、上記(1)に記載の化合物。
(3) 後述する一般式(3)で表される、上記(2)に記載の化合物。
(4) 上記一般式(3)中のm及びnが、いずれも1である、上記(3)に記載の化合物。
(5) 後述する一般式(4)で表される、上記(1)に記載の化合物。
(6) 上記一般式(4)中、m及びnが、いずれも1である、上記(5)に記載の化合物。
(7) 後述する一般式(5)で表される、上記(2)に記載の化合物。
(8) Bが、置換基を有していてもよい炭素数12~18のアルキル基である、上記(1)~(7)のいずれかに記載の化合物。ここで、上記アルキル基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X、又は、-NR-で置換されていてもよい。Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
(9) Lにおいて、部分構造同士を直線的につなぐ原子数が偶数である、上記(1)~(8)のいずれかに記載の化合物。ただし、置換基は上記原子数に含まれない。
(10) Lが、単結合、-C≡C-、-CH=CH-、-CHCH-、-(CH-又は、*-CHZ-**である、上記(1)~(9)のいずれかに記載の化合物。ここで、Zは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は、-NR-を表す。Rは、水素原子又はアルキル基を表す。また、*は、上記一般式中のA、B又はQとの結合部位を表し、**は、上記一般式中のベンゼン環との結合部位を表す。
(11) Yが、水素原子である、上記(1)~(10)のいずれかに記載の化合物。
(12) Qが、水素原子、又はフッ素原子である、上記(1)~(11)のいずれかに記載の化合物。
(13) Aが、カルコゲン原子を含む縮合多環共役複素環である、上記(1)~(12)のいずれかに記載の化合物。
(14) Aが、電荷輸送基である、上記(1)~(13)のいずれかに記載の化合物。
(15) Aが、後述する一般式(A1)で表される基、後述する一般式(A2)で表される基、又は、これらの組み合わせである、上記(1)~(14)のいずれかに記載の化合物。
(16) 上記(1)~(15)のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1種類の溶剤とを含有する組成物。
(17) 上記(1)~(15)のいずれかに記載の化合物を含有する膜。
(18) 基板と、上記基板の表面に配置された上記(17)に記載の膜とを備える、構造体。
(19) 上記(18)に記載の構造体を含む、電子デバイス。
(20) 有機薄膜トランジスタである、上記(19)に記載の電子デバイス。
以下に示すように、本発明によれば、成膜方法によらず、膜にしたときにキャリア移動度の再現性に優れる化合物、上記膜を備える構造体、及び、上記構造体を含む電子デバイスを提供することができる。
有機薄膜トランジスタの一例であるボトムゲート-ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタの構造を示す断面模式図である。 有機薄膜トランジスタの他の例であるボトムゲート-トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタの構造を示す断面模式図である。
以下、本発明について説明する。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、「脂肪族炭化水素基」、「アルキル基」、「アルケニル基」、及び、「アルケニル基」は、特に断りの無い限り、直鎖状、分岐鎖状、及び、環状のいずれの構造を有するものも含むものとする。
また、本発明において、各成分は、1種を単独でも用いても、2種以上を併用してもよい。ここで、各成分について2種以上を併用する場合、その成分について含有量とは、特段の断りが無い限り、合計の含有量を指す。
また、一般式中に同じ記号(アルファベット)がある場合、特段の断りが無い限り、それらは同一であっても異なっていてもよい。
[化合物]
本発明の化合物は、後述する一般式(1)又は(2)で表される化合物である。
本発明の化合物はこのような構成をとるため、上述した効果が得られるものと考えらえる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
本発明の化合物は後述する一般式(1)及び(2)に示されるように、B(置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素基)とトリプチセン骨格を有する。そのため、本発明の化合物を用いて膜(有機半導体膜)を形成した場合、B(置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素)によって生じる分子形状の異方性と、歯車のように噛み合うトリプチセン骨格によって3次元方向への自己組織化が生じるものと考えられる。ここで、後述する一般式(1)及び(2)に示されるように、A(2~10個の共役環を有する2価の共役系連結基)及びB(置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素)がトリプチセン骨格の特定の位置に結合しているため、これらの基が上述した自己組織化により3次元方向(一方のYが結合する炭素原子と他方のYが結合する炭素原子とを結ぶ軸方向、即ち膜厚方向と、これに垂直な平面方向)に大凡配列されるものと考えられる。結果として、成膜方法によらず同様の構造が形成され、優れた性能再現性が達成されるものと推測される。
一般式(1)及び(2)中、Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(1)及び(2)中、Aは、2~10個の共役環を有する2価の共役系連結基を表す。ここで、A中の任意の環Rにおいて、上記環Rに縮環する環の数と、上記環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計は2である。ただし、上記環Rが、単結合又は2価の共役系連結基を介して、一般式中のL、B又はQに結合する場合、上記合計は1である。
一般式(1)及び(2)中、Bは、置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素基を表す。ここで、上記脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X(Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す)、又は、-NR-で置換されていてもよい。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
一般式(1)及び(2)中、Qは、水素原子又はハロゲン原子を表す。
一般式(1)及び(2)中、nは、0又は1を表す。
一般式(1)及び(2)中、X、X、X及びXは、それぞれ独立に、下記一般式(A-B)又は(B-A)で表される基を表す。
一般式(1)及び(2)中、Yは、水素原子又は置換基を表す。
ただし、一般式(1)中の2つのn、及び、一般式(1)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。また、一般式(2)中の2つのn、及び、一般式(2)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。
〔L〕
上述のとおり、一般式(1)及び(2)中、Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
上記2価の連結基は特に制限されないが、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の2価の脂肪族炭化水素基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基)、2価の芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン基)、-O-、-S-、-SO-、-NR-、-CO-、-NH-、-COO-、-CONR-、-O-CO-O-、-SO-、-NHCOO-、-SONR-、-NH-CO-NH-またはこれらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。ここで、Rは、水素原子またはアルキル基(好ましくは炭素数1~10)を表す。
<好適な態様>
性能再現性がより優れ、キャリア移動度がより高くなる理由から、上記Lにおいて、部分構造同士を直線的につなぐ原子数が偶数である(ただし、置換基は上記原子数に含まれない)ことが好ましい。
以下、「性能再現性がより優れ、キャリア移動度がより高くなる」ことを「本発明の効果等がより優れる」とも言う。
上記Lは、本発明の効果等がより優れる理由から、単結合、-(C≡C)-、-(CH=CH)-、-(CH2n-又は、*-(CH2n-1Z-**であることが好ましく、
単結合、-C≡C-、-CH=CH-、-(CH2n-又は、*-(CH2n-1Z-**であることがより好ましく、
*-(CH2n-1Z-**であることが特に好ましい。
ここで、Zは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は、-NR-を表し、酸素原子、硫黄原子であることが好ましく、酸素原子であることがより好ましい。nは1~5の整数を示し、1~3の整数であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。Rは、水素原子又はアルキル基を表す。また、*は、一般式中のA、B又はQとの結合部位を表し、**は、一般式中のベンゼン環(トリプチセンを構成するベンゼン環)との結合部位を表す。
<具体例>
以下に、上記Lの具体例を示す。ここで、*は結合部位を表す。
〔A〕
上述のとおり、一般式(1)及び(2)中、Aは、2~10個の共役環を有する2価の共役系連結基を表す。
<2価の共役系連結基>
上述のとおり、上記Aは2価の共役系連結基である。
上記2価の共役系連結基とは、一方の結合部位から他方の結合部位まで共役系が繋がる2価の連結基である。
<共役環>
上記共役環とは、芳香族環又は反芳香族環である。
上記芳香族環とは、π電子系に含まれる電子の数が4n+2(nは0以上の整数)の環であり、反芳香族環とは、π電子系に含まれる電子の数が4n(nは1以上の整数)の環である。
上記共役環は、本発明の効果等がより優れる理由から、芳香族環が好ましい。
上記芳香族環としては、例えば、ベンゼン環、ピロール環、チオフェン環、ピリジン環、フラン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、セレノフェン環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、イソキサゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、フラザン環、オキサジチアゾール環、チアジアゾール環、ジオキサゾール環、ジチアゾール環、アズレン環等が挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、ベンゼン環、チオフェン環が好ましい。
上記反芳香族環としては、例えば、シクロブタジエン、シクロオクタテトラエン、ペンタレン等が挙げられる。
<共役環の数>
上述のとおり、Aは、2~10個の共役環を有する。
ここで、共役環の数を数える場合、単環としての共役環の数を数える。
例えば、後述する化合物(1)において、Aは、4つの共役環が縮環した構造(下記)(ここで、*は結合部位)であるため、共役環の数は4である。
また、後述する化合物(8)において、Aは、4つの共役環が縮環した構造とベンゼン環とが単結合で結合した構造(下記)であるため、共役環の数は5である。
Aは、本発明の効果等がより優れる理由から、3~8個の共役環を有するのが好ましく、4~6個の共役環を有するのがより好ましい。
<共役環以外の環>
上記Aは、要件(2価の共役系連結基、共役環の数、縮環する環の数と結合する環の数との合計)を満たせば共役環以外の環を有していてもよい。例えば、2,7-フルオレニレン基は、2つのベンゼン環と1つのペンタジエン環とが縮環した構造であり、共役環以外の環であるペンタジエン環を有するが、上記要件(2価の共役系連結基、共役環の数、縮環する環の数と結合する環の数との合計)を満たすため、上記Aに該当する。
<共役環同士の繋がり>
上記Aは、上述のとおり2価の共役系連結基(一方の結合部位から他方の結合部位まで共役系が繋がる2価の連結基)であり、また、後述のとおり一方の結合部位から他方の結合部位まで分岐せずに伸びる形状であるため、共役環(単環の共役環)同士は、縮環するか、又は、単結合若しくは2価の共役系連結基で結合する。
共役環同士を繋ぐ上記2価の共役系連結基は、一方の結合部位から他方の結合部位まで共役系が繋がる2価の連結基であれば特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、ビニレン基、エチニレン基、アゾ基、イミノ基が好ましい。ここで上記ビニレン基の水素原子は置換されていてもよい。
<縮環する環の数と結合する環の数との合計>
上述のとおり、A中の任意の環Rにおいて、上記環Rに縮環する環の数と、上記環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計は2である。ただし、上記環Rが、単結合又は2価の共役系連結基を介して、一般式中のL、B又はQに結合する場合、上記合計は1である。なお、縮環については縮環を構成する各単環を環Rとする。環Rは共役環に限られない。
換言すると、Aに含まれる環Rのうち、結合部位を有する環Rについては、環Rに縮環する環の数と環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計(合計X)は1であり、それ以外の環Rについては、環Rに縮環する環の数と環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計(合計Y)は2である。
結果として、Aは、一方の結合部位から他方の結合部位まで分岐せずに伸びる形状となる。
以下、上記合計に関する要件を「要件A」とも言う。
以下に、要件Aを満たす例(OK)と要件A満たさない例(NG)とを示す。
例えば、下記(2)について見ると、結合部位を有する両端の2つのベンゼン環については、いずれも1つのベンゼン環と縮環し、他に縮環又は結合する環は存在しないため、合計Xは1であり、残りの環(真ん中のベンゼン環)については、両端のベンゼン環と縮環し、他に縮環又は結合する環は存在しないため、合計Yは2であり、要件Aを満たす。
また、例えば、下記(9)について見ると、結合部位を有する2つのベンゼン環は、いずれも2つのベンゼン環と縮環するため、合計Xは2であり、要件Aを満たさない。
また、例えば、下記(15)について見ると、結合部位を有する2つのベンゼン環のうち一方は、単結合を介して2つのベンゼン環と結合するため、合計Xは2であり、要件Aを満たさない。
また、上述した2,7-フルオレニレン基は、結合部位を有する2つのベンゼン環については、いずれも1つのペンタジエン環と縮環し、他に縮環又は結合する環は存在しないため、合計Xは1であり、残りの環(ペンタジエン環)については、両端のベンゼン環と縮環し、他に縮環又は結合する環は存在しないため、合計Yは2であり、要件Aを満たす。
<好適な態様>
以下に、上記Aの好適な態様を示す。
(第1の態様)
上記Aは、本発明の効果等がより優れる理由から、カルコゲン原子(酸素、硫黄、セレン、テルル、ポロニウム、リバモリウム)を含む縮合多環共役複素環(特に縮合芳香族複素環)であることが好ましい。上記縮合多環共役複素環としては、ベンゾチオフェン環、ベンゾチエノベンゾチオフェン環等が挙げられる。
(第2の態様)
上記Aは、本発明の効果等がより優れる理由から、電荷輸送基であることが好ましい。
(第3の態様)
上記Aは、本発明の効果等がより優れる理由から、下記一般式(A1)で表される基、下記一般式(A2)で表される基、又は、これらの組み合わせであることが好ましい。
一般式(A1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、共役環(単環)を表す。pは、0~8の整数を表す。*は、結合部位を表す。共役環(単環)の具体例は上述のとおりである。
一般式(A2)中、Arは、共役環(単環又は縮環)を表す。Mは、単結合、又は、2価の共役系連結基(例えば、ビニレン基、エチニレン基、アゾ基、イミノ基、ここでビニレン基の水素原子は置換されていてもよい)を表す。qは、0~8の整数を表す。*は、結合部位を表す。共役環(単環)の具体例は上述のとおりである。ただし、共役環が縮環の場合、縮環は上述した要件Aを満たす。また、一般式(A2)に含まれる単環としての共役環の数(縮環については縮環を構成する共役環の数を数える)は最大で10である。
<具体例>
以下に上記Aの具体例を示すがこれらに限られるものではない。*は結合部位を表す。
〔B〕
上述のとおり、一般式(1)及び(2)中、Bは、置換基(例えば、後述する置換基群Zから選択される基)を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素基を表す。ここで、上記脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X(Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す)、又は、-NR-で置換されていてもよい。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
なお、上記Bが「置換基を有する」炭素数5~22の脂肪族炭化水素基である場合、上記炭素数の中に置換基中の炭素原子は数えない。また、上記Bにおいて脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子が、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X(Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す)、又は、-NR-で置換されている場合、置換される前の脂肪族炭化水素基の炭素数が5~22であればよい。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の、アルキル基、アルケニル基、又は、アルキニル基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、直鎖状のアルキル基が好ましい。
<好適な態様>
上記Bで表される脂肪族炭化水素基は、炭素数8~20であることが好ましく、炭素数10~20であることがより好ましく、炭素数12から18であることが特に好ましい。
また、本発明の効果等がより優れる理由から、Bで表される脂肪族炭化水素基は、無置換のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、無置換のアルケニル基、ハロゲン化アルケニル基、無置換のアルキニル基、ハロゲン化アルケニル基、酸素原子で置換されたアルキル基、酸素原子で置換されたアルケニル基、酸素原子で置換されたアルキニル基であることが好ましく、
無置換のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、無置換のアルケニル基、無置換のアルキニル基、酸素原子で置換されたアルキル基であることがより好ましく、
無置換のアルキル基、酸素原子で置換されたアルキル基であることが特に好ましい。
<具体例>
以下に上記Bの具体例を示すがこれらに限られるものではない。*は結合部位を表す。
〔Q〕
一般式(1)及び(2)中、Qは、水素原子又はハロゲン原子を表す。
上記Qは、本発明の効果等がより優れる理由から、水素原子又はフッ素原子であることが好ましい。
〔n〕
一般式(1)及び(2)中、nは、0又は1を表す。
一般式(1)及び(2)中のnのうち少なくとも1つは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
一般式(1)中の2つのnは、本発明の効果等がより優れる理由から、いずれも1であることが好ましい。
一般式(2)中の2つのnは、本発明の効果等がより優れる理由から、いずれも1であることが好ましい。
〔X、X、X及びX
一般式(1)及び(2)中、X、X、X及びXは、それぞれ独立に、下記一般式(A-B)又は(B-A)で表される基を表す。
一般式(A-B)及び(B-A)中のL、A、B及びQの定義、具体例及び好適な態様は、一般式(1)及び(2)中のL、A、B及びQとそれぞれ同じである。
一般式(A-B)及び(B-A)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
一般式(A-B)及び(B-A)中、*は、結合部位を表す。
上記Xである一般式(A-B)又は(B-A)で表される基において、mは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
上記Xである一般式(A-B)又は(B-A)で表される基において、nは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
本発明の化合物が一般式(1)で表される化合物である場合、上記Xは、本発明の効果等がより優れる理由から、一般式(A-B)で表される基であることが好ましい。
本発明の化合物が一般式(2)で表される化合物である場合、上記Xは、本発明の効果等がより優れる理由から、一般式(B-A)で表される基であることが好ましい。
上記X、X及びXである一般式(A-B)又は(B-A)で表される基において、nは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
〔Y〕
上述のとおり、一般式(1)及び(2)中、Yは、水素原子又は置換基(例えば、後述する置換基群Zから選択される基)を表す。
上記置換基は、上述した一般式(A-B)又は(B-A)で表される基であってもよい。
上記Yは、本発明の効果等がより優れる理由から、水素原子であることが好ましい。
〔合計6つのnのうち少なくとも1つは1〕
上述のとおり、一般式(1)中の2つのn、及び、一般式(1)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。また、一般式(2)中の2つのn、及び、一般式(2)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。すなわち、本発明の化合物は、上記Bで表される基を少なくとも1つ有する。
なお、一般式(1)中のX、X、X及びXに含まれる各nとは、一般式(1)中のX、X、X及びXである一般式(A-B)又は(B-A)で表される基中の各n(合計4つのn)を表す。同様に、一般式(2)中のX、X、X及びXに含まれる各nとは、一般式(2)中のX、X、X及びXである一般式(A-B)又は(B-A)で表される基中の各n(合計4つのn)を表す。
上記合計6つのnのうち、本発明の効果等がより優れる理由から、3~6つのnが1であることが好ましい。
〔好適な態様〕
以下に、本発明の化合物の好適な態様を示す。
<その1>
本発明の化合物は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述した一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
<その2>
上述した一般式(1)で表される化合物は、本発明の効果等がより優れる理由から、下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(3)中のL、A、B、Q及びYの定義、具体例及び好適な態様は、上述した一般式(1)中のL、A、B、Q及びYとそれぞれ同じである。
一般式(3)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
ただし、一般式(3)中の3つのnのうち、少なくとも1つは1である。
一般式(3)中のmは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
一般式(3)中のm及びnは、本発明の効果等がより優れる理由から、いずれも1であることが好ましい。
<その3>
本発明の化合物は、本発明の効果等がより優れる理由から、下記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(4)中のL、A、B、Q及びYの定義、具体例及び好適な態様は、上述した一般式(1)及び(2)中のL、A、B、Q及びYとそれぞれ同じである。
一般式(4)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
ただし、一般式(4)中の3つのnのうち、少なくとも1つは1である。
一般式(4)中のmは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
一般式(4)中のm及びnは、本発明の効果等がより優れる理由から、いずれも1であることが好ましい。
<その4>
本発明の化合物は、本発明の効果等がより優れる理由から、下記一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(5)中のL、A、B、Q、X、X、X及びYの定義、具体例及び好適な態様は、上述した一般式(1)中のL、A、B、Q、X、X、X及びYとそれぞれ同じである。
一般式(5)中、nは、0又は1を表す。
ただし、一般式(5)中の3つのn、及び、一般式(5)中のX、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。
一般式(5)中のnのうち少なくとも1つは、本発明の効果等がより優れる理由から、1であることが好ましい。
一般式(5)中の3つのnは、本発明の効果等がより優れる理由から、いずれも1であることが好ましい。
〔具体例〕
以下、本発明の化合物の具体例を挙げるが、これらに限られるものではない。L、A、B、Y、及びQについては上述のとおりである。
Figure 0007316365000016
〔合成方法〕
本発明の化合物の合成方法は、特に限定されず、通常の方法を参照して、合成することができる。例えば、後述する実施例のとおり合成することができる。
〔置換基群Z〕
以下、本明細書における置換基群Zについて説明する。
置換基群Zは、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シリル基、アルコキシ基、アミノ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アリールアゾ基、ヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、メルカプト基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ボロン酸基(-B(OH))、ホスファト基(-OPO(OH))、ホスホノ基(-PO(OH))、及び、スルファト基(-OSOH)を含む。
上記の置換基群Zから選択される基は、更に置換基を有してもよい。
置換基群Zに含まれるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、又は、塩素原子が好ましい。
置換基群Zに含まれるアルキル基は、特に制限されないが、炭素数1(3)~30のアルキル基が好ましく、炭素数1(3)~20のアルキル基がより好ましく、炭素数4~20のアルキル基が更に好ましい。なお、括弧内の数字はシクロアルキル基の場合の炭素数を表す。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2-メチルプロピル基、ブチル基、アミル基、ペンチル基、1-メチルペンチル基、2,2-ジメチルプロピル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、2,6-ジメチルオクチル基、イコシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ヘキシルドデシル基、2-エチルオクチル基、2-デシルテトラデシル基、2-ブチルデシル基、1-オクチルノニル基、2-エチルオクチル基、2-オクチルデシル基、2-オクチルドデシル基、7-ヘキシルペンタデシル基、2-オクチルテトラデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ベンジル基、2-シクロヘキシルエチル基、p-クロロベンジル基、2-フェニルエチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、C11-、C13-、3-アミノプロピル基、4-アミノブチル基、5-エトキシペンチル基、(メタ)アクリロキシプロピル基、(メタ)アクリロキシペンチル基、4-ヒドロキシブチル基、4-スルホブチル基、10-ホスホノデシル基、2-ヒドロキシエトキシメチル基、2-イミダゾリルエトキシメチル基、4-(N,N-ジメチルアミノ)ブチル基、及び、5-ノルボルネンメチル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアルケニル基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアルケニル基が好ましく、炭素数2~12のアルケニル基がより好ましく、炭素数2~8のアルケニル基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、2-ブテニル基、1-ペンテニル基、及び、4-ペンテニル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアルキニル基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアルキニル基が好ましく、炭素数2~12のアルキニル基がより好ましく、炭素数2~8のアルキニル基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロパルギル基、1-ペンチニル基、トリメチルシリルエチニル基、トリエチルシリルエチニル基、トリ-i-プロピルシリルエチニル基、及び、2-p-プロピルフェニルエチニル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアリール基は、特に制限されないが、炭素数6~20のアリール基が好ましく、炭素数6~12のアリール基がより好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、p-(t-ブチル)フェニル基、4-メチル-2,6-ジプロピルフェニル基、4-フルオロフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、p-ペンチルフェニル基、3,4-ジペンチルフェニル基、p-ヘプトキシフェニル基、及び、3,4-ジヘプトキシフェニル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれる複素環基としては、例えば、環を構成する原子数が3個以上であり、環を構成する原子として、少なくとも1個以上のヘテロ原子と、1~30個の炭素原子とを含む複素環基が挙げられる。また、複素環基は、芳香族複素環基(ヘテロアリール基)、及び、脂肪族複素環基を含む。
環を構成するヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子が挙げられ、その数は、特に制限されないが、例えば、1~2個である。環を構成する炭素原子の数は、3~20個が好ましく、5~12個がより好ましい。
複素環基としては、5員環、もしくは、6員環、又は、これらの縮合環の基が好ましい。
置換基群Zに含まれる複素環基としては、例えば、チエニル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、キノリル基、フラニル基、セレノフェニル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、2-ヘキシルフラニル基、及び、ピラニル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいシリル基は、特に制限されないが、置換基としてアルキル基及びアリール基から選択される基を有し、炭素数が3~40(より好ましくは3~30、更に好ましくは3~24)であるシリル基が好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、及び、ジメチルフェニルシリル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアルコキシ基としては、特に制限されないが、炭素数1~20のアルコキシ基が好ましく、炭素数1~12のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1~8のアルコキシ基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、及び、ブトキシ基が挙げられる。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアミノ基としては、特に制限されないが、アミノ基、又は、置換基としてアルキル基及びアリール基から選択される基を有し、炭素数が1~20(より好ましくは1~10、更に好ましくは1~6)であるアミノ基が好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアミノ基としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、及び、アニリノ基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアリールオキシ基は、特に制限されないが、炭素数6~20のアリールオキシ基が好ましく、炭素数6~16のアリールオキシ基がより好ましく、炭素数6~12のアリールオキシ基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれるアリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、及び、2-ナフチルオキシが挙げられる。
置換基群Zに含まれるアシル基は、特に制限されないが、炭素数1~20のアシル基が好ましく、炭素数1~16のアシル基がより好ましく、炭素数1~12のアシル基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアシル基としては、例えば、アセチル基、ヘキサノイル基、ベンゾイル基、ホルミル基、及び、ピバロイル基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアルコキシカルボニル基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアルコキシカルボニル基が好ましく、炭素数2~16のアルコキシカルボニル基がより好ましく、炭素数2~12のアルコキシカルボニル基が更に好ましく、メトキシカルボニル基、又は、エトキシカルボニル基が特に好ましい。
置換基群Zに含まれるアリールオキシカルボニル基は、特に制限されないが、炭素数7~20のアリールオキシカルボニル基が好ましく、炭素数7~16のアリールオキシカルボニル基がより好ましく、炭素数7~10のアリールオキシカルボニル基が更に好ましく、フェニルオキシカルボニル基が特に好ましい。
置換基群Zに含まれるアシルオキシ基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアシルオキシ基が好ましく、炭素数2~16のアシルオキシ基がより好ましく、炭素数2~10のアシルオキシ基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれる置換基を有してもよいアシルオキシ基としては、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、及び、(メタ)アクリロイルオキシ基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアシルアミノ基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアシルアミノ基が好ましく、炭素数2~16のアシルアミノ基がより好ましく、炭素数2~10のアシルアミノ基が更に好ましい。
置換基群Zに含まれるアシルアミノ基としては、例えば、アセチルアミノ基、及び、ベンゾイルアミノ基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアミノカルボニルアミノ基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアミノカルボニルアミノ基が好ましく、炭素数2~16のアミノカルボニルアミノ基がより好ましく、炭素数2~12のアミノカルボニルアミノ基が更に好ましく、ウレイド基が特に好ましい。
置換基群Zに含まれるアルコキシカルボニルアミノ基は、特に制限されないが、炭素数2~20のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましく、炭素数2~16のアルコキシカルボニルアミノ基がより好ましく、炭素数2~12のアルコキシカルボニルアミノ基が更に好ましく、メトキシカルボニルアミノ基が特に好ましい。
置換基群Zに含まれるアリールオキシカルボニルアミノ基は、特に制限されないが、炭素数7~20のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましく、炭素数7~16のアリールオキシカルボニルアミノ基がより好ましく、炭素数7~12のアリールオキシカルボニルアミノ基が更に好ましく、フェニルオキシカルボニルアミノ基が特に好ましい。
置換基群Zに含まれるアルキルチオ基は、特に制限されないが、炭素数1~20のアルキルチオ基が好ましく、炭素数1~16のアルキルチオ基がより好ましく、炭素数1~12のアルキルチオ基が更に好ましい。置換基群Zに含まれるアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、及び、オクチルチオ基が挙げられる。
置換基群Zに含まれるアリールチオ基は、特に制限されないが、炭素数6~20のアリールチオ基が好ましく、炭素数6~16のアリールチオ基がより好ましく、炭素数6~12のアリールチオ基が更に好ましく、フェニルチオ基が特に好ましい。
上述の、置換基群Zから選択される基は、更に置換基を有していてもよい。このような置換基としては、置換基群Zから選択される基が挙げられる。
更に置換基を有する基(組み合わせてなる基ともいう)において、更に有していてもよい置換基数は、特に限定されないが、例えば、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。
組み合わせてなる基としては、特に限定されず、例えば、上記の、置換基群Zから選択される基として好ましい上記各基を、置換基群Zから選択される他の基で置換した基が挙げられる。具体的には、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基(ヘテロアリール基)、アルコキシ基(ヒドロキシアルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ヘテロアリールアルコキシ基を含む)、アミノ基、アシルオキシ基、ヒドロキシ基、スルファト基、及び、ホスホノ基からなる群より選択される基を置換基として有するアルキル基、ハロゲン化アリール基若しくは(フッ化)アルキルアリール基、又は、シリル基を置換基として有するアルキニル基等が挙げられる。
組み合わせてなる基としては、上記の中でも、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基(ハロゲン化アルキル基)又はアリール基を置換基として有するアルキル基が好ましく、フッ素原子を置換基として有するアルキル基(フッ化アルキル基)、又は、アリール基を置換基として有するアルキル基がより好ましく、アリール基を置換基として有するアルキル基が更に好ましい。
〔用途〕
本発明の化合物は、例えば、電流量又は電圧量を制御する有機薄膜トランジスタ、光エネルギーを電力に変換する有機光電変換素子(例えば、光センサ用途の固体撮像素子、及び、エネルギー変換用途の太陽電池)、OLED(有機発光ダイオード)、フォトトランジスタ、OLET(有機発光トランジスタ)、熱エネルギーを電力に変換する有機熱電変換素子、ガスセンサ、有機整流素子、有機インバータ、並びに、情報記録素子に使用される。
[膜]
本発明の膜は、上述した本発明の化合物を含有する膜(有機半導体膜)である。
〔化合物〕
上述のとおり、本発明の膜は上述した本発明の化合物を含有する。
本発明の膜は、単分子膜であっても、積層膜であってもよい。
本発明の膜中の本発明の化合物の含有量は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、10質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。上限は特に制限されず、100質量%である。
本発明の膜が本発明の化合物以外の成分を含有する場合、本発明の膜中の本発明の化合物の含有量の上限は、本発明の効果等がより優れる理由から、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。
〔任意成分〕
本発明の膜は、上述した本発明の化合物以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。
<バインダーポリマー>
本発明の膜は、バインダーポリマーを含有していてもよい。バインダーポリマーを含有することで膜質が向上する場合がある。
本発明の膜において、本発明の化合物及びバインダーポリマーの含有状態は特に制限されないが、キャリア移動度の点で、膜厚方向に沿って、本発明の化合物とバインダーポリマーとが互いに相分離していることが好ましい。
バインダーポリマーの種類は、特に制限されず、公知のバインダーポリマーを用いることができる。バインダーポリマーとしては、例えば、ポリスチレン、ポリ(α-メチルスチレン)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース、ポリエチレン、及び、ポリプロピレンを含む絶縁性ポリマー、並びに、これらの共重合体が挙げられる。
これら以外にも、例えば、エチレン-プロピレンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化されたニトリルゴム、フッ素ゴム、パーフルオロエラストマー、テトラフルオロエチレンプロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体、スチレン-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、ポリネオプレン、ブチルゴム、メチルフェニルシリコーン樹脂、メチルフェニルビニルシリコーン樹脂、メチルビニルシリコーン樹脂、フルオロシリコーン樹脂、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロポリエチレン、エピクロロヒドリン共重合体、ポリイソプレン-天然ゴム共重合体、ポリイソプレンゴム、スチレン-イソプレンブロック共重合体、ポリエステルウレタン共重合体、ポリエーテルウレタン共重合体、ポリエーテルエステル熱可塑性エラストマー及びポリブタジエンゴムを含むゴム、並びに、熱可塑性エラストマー重合体が挙げられる。
更には、例えば、ポリビニルカルバゾール、及び、ポリシランを含む光伝導性ポリマー、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、及び、ポリパラフェニレンビニレンを含む導電性ポリマー、並びに、Chemistry of Materials,2014,26,647.に記載の半導体ポリマーが挙げられる。
バインダーポリマーは、電荷移動度を考慮すると、極性基を含まない構造を有することが好ましい。ここで、極性基とは、炭素原子及び水素原子以外のヘテロ原子を有する官能基をいう。極性基を含まない構造を有するため、バインダーポリマーとしては、ポリスチレン、又は、ポリ(α-メチルスチレン)が好ましい。また、半導体ポリマーも好ましい。
バインダーポリマーのガラス転移温度は、特に制限されず、用途に応じて適宜設定される。例えば、有機半導体膜に強固な機械的強度を付与する場合、ガラス転移温度を高くすることが好ましい。一方、有機半導体膜にフレキシビリティーを付与する場合、ガラス転移温度を低くすることが好ましい。
バインダーポリマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
バインダーポリマーの重量平均分子量は、特に制限されないが、1,000~1,000万が好ましく、3,000~500万がより好ましく、5,000~300万が更に好ましい。バインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
本発明の膜がバインダーポリマーを含有する場合の含有量は特に制限されないが、下限は、本発明の効果等がより優れる理由から、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、上限は、本発明の効果等がより優れる理由から、90質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
<その他の任意成分>
バインダーポリマー以外の任意成分としては、例えば、有機半導体膜に通常用いられる添加剤が挙げられ、より具体的には、界面活性剤、酸化防止剤、結晶化制御剤、及び、結晶配向制御剤が挙げられる。界面活性剤及び酸化防止剤としては、特開2015-195362号公報の段落0136及び0137が援用でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の膜がバインダーポリマー以外の任意成分を含有する場合、その含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
〔膜厚〕
本発明の膜の膜厚は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、5~500nmが好ましく、5~200nmがより好ましい。
なお、本発明の膜の用途は、有機TFT用の有機半導体膜に制限されず、上述した各有機半導体デバイスが備える有機半導体膜として使用できる。
〔製造方法〕
本発明の膜の製造方法は特に制限されないが、例えば、上述した本発明の化合物を含有する組成物(有機半導体組成物)を調製してから基板等に塗布する方法等が挙げられる。
<組成物>
本発明の組成物は、上述した本発明の化合物を含有する組成物(有機半導体組成物)である。
本発明の組成物は、上述した本発明の化合物と、少なくとも1種類の溶剤とを含有する組成物(有機半導体組成物)であることが好ましい。
(任意成分)
本発明の組成物は、上述した本発明の化合物以外の成分を含有していてもよい。
本発明の組成物は、その塗布性を向上させる観点から、溶媒を含有するのが好ましい。
このような溶媒としては、上述の化合物を溶解又は分散させるものであれば特に制限されず、無機溶媒又は有機溶媒が挙げられ、有機溶媒が好ましい。溶媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機溶媒としては、特に制限されないが、ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、アミルベンゼン、デカリン、1-メチルナフタレン、1-エチルナフタレン、1,6-ジメチルナフタレン、及び、テトラリンを含む炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、イソホロン、及び、ブチロフェノンを含むケトン溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、1,2,4-トリクロロベンゼン、クロロトルエン、及び、1-フルオロナフタレンを含むハロゲン化炭化水素溶媒、ピリジン、ピコリン、キノリン、チオフェン、3-ブチルチオフェン、及び、チエノ[2,3-b]チオフェンを含む複素環溶媒、2-クロロチオフェン、3-クロロチオフェン、2,5-ジクロロチオフェン、3,4-ジクロロチオフェン、2-ブロモチオフェン、3-ブロモチオフェン、2,3-ジブロモチオフェン、2,4-ジブロモチオフェン、2,5-ジブロモチオフェン、3,4-ジブロモチオフェン、及び、3,4-ジクロロ-1,2,5-チアジアゾールを含むハロゲン化複素環溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸-2-エチルヘキシル、γ-ブチロラクトン、及び、酢酸フェニルを含むエステル溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、及び、エチレングリコールを含むアルコール溶媒、1-メトキシ-2-プロパノール、2-メトキシエタノール、2-イソプロポキシエタノール、及び、2-ブトキシエタノールを含むアルコキシアルコール溶媒、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、アニソール、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、イソプロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、2-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、4-エチルアニソール、ジメチルアニソール(2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-及び3,6-のいずれか)、及び、1,4-ベンゾジオキサンを含むエーテル溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、1-メチル-2-イミダゾリジノン、及び、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含むアミド又はイミド溶媒、ジメチルスルホキシドを含むスルホキシド溶媒、リン酸トリメチルを含むリン酸エステル溶媒、アセトニトリル、及び、ベンゾニトリルを含むニトリル溶媒、並びに、ニトロメタン、及び、ニトロベンゼンを含むニトロ溶媒が挙げられる。
中でも、炭化水素溶媒、ケトン溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、複素環溶媒、ハロゲン化複素環溶媒、エステル溶媒、アルコール溶媒、アルコキシアルコール溶媒、エーテル溶媒、又は、ニトリル溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、アミルベンゼン、テトラリン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、ジクロロベンゼン、アニソール、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、イソプロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、2-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、1-フルオロナフタレン、3-クロロチオフェン、2,5-ジブロモチオフェン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロパノール、ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、又は、ベンゾニトリルがより好ましく、トルエン、キシレン、テトラリン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、アニソール、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、2-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、1-フルオロナフタレン、3-クロロチオフェン、2,5-ジブロモチオフェン、酢酸ブチル、プロパノール、ブタノール、又は、2-ブトキシエタノールが更に好ましい。
有機半導体組成物に含有される溶媒としては、膜質の点、及び、上述の化合物の結晶を大きくできる点で、沸点が100℃以上の溶媒が好ましい。
沸点が100℃以上の溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、ジクロロベンゼン、アニソール、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、イソプロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、2-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、1-メトキシ-2-プロパノール、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、及び、ベンゾニトリルが挙げられる。中でも、トルエン、キシレン、テトラリン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、アニソール、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、2-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、又は、2-ブトキシエタノールがより好ましい。
また、環境負荷や人への毒性の点で、沸点が100℃以上の溶媒としては、非ハロゲン溶媒(分子中にハロゲン原子を有しない溶媒)が好ましい。
本発明の組成物が溶媒を含有する場合、溶媒の含有量は、本発明の組成物の全質量に対して、90~99.9質量%が好ましく、95~99.9質量%がより好ましく、96~99.5質量%が更に好ましい。
溶媒以外の任意成分の具体例は、上述した本発明の膜における任意成分と同じである。
本発明の組成物の粘度は、印刷適性の点で、10mPa・s以上が好ましい。
(調製方法)
本発明の組成物の調製方法は、特に制限されず、通常の調製方法を採用できる。例えば、溶媒に本発明の化合物等を混合する方法等が挙げられる。
必要により、各成分の攪拌中又は攪拌後に加熱することもできる。加熱温度は、特に制限されず、例えば、40~150℃の範囲内で決定される。溶媒を用いる場合は、上記の範囲内であって溶媒の沸点未満の温度に決定される。
[構造体]
本発明の構造体は、基板と、上述した本発明の膜(有機半導体膜)とを備える構造体である。基板については、後述する有機薄膜トランジスタにおける基板と同じである。
[電子デバイス]
本発明の電子デバイスは、上述した本発明の構造体を含む電子デバイスである。
[有機薄膜トランジスタ]
本発明の有機薄膜トランジスタは、有機薄膜トランジスタ(有機TFT)である上述した本発明の電子デバイスである。
有機TFTは、上述した有機半導体膜を備える。これにより、有機TFTは、高いキャリア移動度を示し、しかも大気下においても経時による低下を効果的に抑えられ、安定駆動する。大気下での周辺温度及び湿度は、有機TFTの使用環境での温度及び湿度であれば特に制限されず、例えば温度としては室温(20℃)、湿度としては10~90RH%が挙げられる。
有機TFTは、有機電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)として用いられることが好ましく、ゲート-チャンネル間が絶縁されている絶縁ゲート型FETとして用いられることがより好ましい。
有機TFTの厚みは、特に制限されないが、より薄いトランジスタとする場合には、例えば、有機TFT全体の厚みを0.1~0.5μmとすることが好ましい。
有機TFTは、上述した有機半導体膜(有機半導体層又は半導体活性層ともいう)を有し、更に、ソース電極と、ドレイン電極と、ゲート電極と、ゲート絶縁膜とを有することができる。
有機TFTは、基板上に、ゲート電極と、有機半導体膜と、ゲート電極及び有機半導体膜の間に設けられたゲート絶縁膜と、有機半導体膜に接して設けられ、有機半導体膜を介して連結されたソース電極及びドレイン電極とを有することが好ましい。この有機TFTにおいては、有機半導体膜とゲート絶縁膜が隣接して設けられる。
有機TFTは、上記各層を備えていればその構造については特に制限されない。例えば、ボトムゲート-ボトムコンタクト型、トップゲート-ボトムコンタクト型、ボトムゲート-トップコンタクト型、及び、トップゲート-トップコンタクト型のいずれの構造を有してもよい。有機TFTとしては、ゲート電極が基板及び有機半導体膜の間に設けられているボトムゲート型(ボトムゲート-ボトムコンタクト型又はボトムゲート-トップコンタクト型)が好ましい。
以下、有機TFTの一例について、図面を参照して説明する。
〔ボトムゲート-ボトムコンタクト型有機TFT〕
図1は、有機TFTの一例であるボトムゲート-ボトムコンタクト型の有機TFT10の構造を示す断面模式図である。
有機TFT10は、図1に示すように、基板(基材)1と、ゲート電極2と、ゲート絶縁膜3と、ソース電極4A及びドレイン電極4Bと、有機半導体膜5と、封止層6とを、この順に備える。
以下、基板(基材)、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体膜、及び、封止層、並びに、それぞれの作製方法について説明する。
<基板>
基板は、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、及び、他の層を支持する役割を果たす。
基板の種類は、特に制限されず、例えば、プラスチック基板、シリコン基板、ガラス基板、及び、セラミック基板が挙げられる。中でも、各デバイスへの適用性及びコストの観点から、ガラス基板又はプラスチック基板が好ましい。
基板の厚みは、特に制限されない。基板の厚みの上限は、10mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましい。基板の厚みの下限は、0.01mm以上が好ましく、0.05mm以上がより好ましい。
<ゲート電極>
ゲート電極は、有機TFTのゲート電極として用いられている通常の電極を特に制限されることなく適用できる。
ゲート電極を形成する材料(電極材料)としては、特に制限されず、例えば、金、銀、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、コバルト、チタン、白金、マグネシウム、カルシウム、バリウム、及び、ナトリウムを含む金属、InO、SnO、及び、インジウム錫酸化物(ITO)を含む導電性の酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、及び、ポリジアセチレンを含む導電性高分子、シリコン、ゲルマニウム、及び、ガリウム砒素を含む半導体、並びに、フラーレン、カーボンナノチューブ、及び、グラファイトを含む炭素材料が挙げられる。中でも、上記金属が好ましく、銀、又は、アルミニウムがより好ましい。
ゲート電極の厚みは、特に制限されないが、20~200nmが好ましい。
ゲート電極は、上記基板として機能するものでもよく、この場合、上記基板はなくてもよい。
ゲート電極を形成する方法は、特に制限されないが、例えば、基板上に、上述の電極材料を真空蒸着(以下単に「蒸着」ともいう)又はスパッタする方法、及び、上述の電極材料を含有する電極形成用組成物を塗布又は印刷する方法等が挙げられる。また、ゲート電極をパターニングする場合、パターニング方法としては、例えば、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、及び、凸版印刷(フレキソ印刷)を含む印刷法、フォトリソグラフィー法、並びに、マスク蒸着法が挙げられる。
<ゲート絶縁膜>
ゲート絶縁膜は、絶縁性を有する層であれば特に制限されず、単層であってもよいし、多層であってもよい。
ゲート絶縁膜を形成する材料としては、特に制限されず、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、メラミン樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリベンゾキサゾール、ポリシルセスキオキサン、エポキシ樹脂、及び、フェノール樹脂を含むポリマー、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及び、酸化チタンを含む無機酸化物、並びに、窒化ケイ素を含む窒化物が挙げられる。中でも、有機半導体膜との相性の点では上記ポリマーが好ましく、膜の均一性の点では上記無機酸化物が好ましく、二酸化ケイ素がより好ましい。
これらの材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ゲート絶縁膜の膜厚は、特に制限されないが、100~1000nmが好ましい。
ゲート絶縁膜を形成する方法は、特に制限されないが、例えば、ゲート電極が形成された基板上に、上記材料を含有するゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法、及び、上記材料を蒸着又はスパッタする方法が挙げられる。
<ソース電極及びドレイン電極>
有機TFTにおいて、ソース電極は、配線を通じて外部から電流が流入する電極である。また、ドレイン電極は、配線を通じて外部に電流を送り出す電極である。
ソース電極及びドレイン電極を形成する材料は、上述したゲート電極を形成する電極材料と同じものを用いることができる。中でも、金属が好ましく、金、又は、銀がより好ましい。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、特に制限されないが、それぞれ、1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。また、ソース電極及びドレイン電極の厚みの上限は、500nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましい。
ソース電極とドレイン電極との間の間隔(ゲート長L)は、適宜に決定できるが、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。また、ゲート幅Wは、適宜に決定できるが、5000μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。ゲート幅Wとゲート長Lとの比は、特に制限されないが、例えば、比W/Lが10以上が好ましく、20以上がより好ましい。
ソース電極及びドレイン電極を形成する方法は、特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とが形成された基板上に、電極材料を真空蒸着又はスパッタする方法、及び、電極形成用組成物を塗布又は印刷する方法が挙げられる。ソース電極及びドレイン電極をパターニングする場合のパターニング方法は、上述したゲート電極のパターニング方法と同じである。
<有機半導体膜>
有機半導体膜は、上述した本発明の膜である。
<封止層>
上記の有機半導体膜を備える有機TFTは大気下においても安定駆動するため、有機TFT全体を封止し、大気(酸素ガス)及び水分のいずれかを遮断しなくてもよいが、より長期間の安定駆動を目的として、有機TFT全体を金属製の封止缶で封止してもよく、封止剤を用いて封止層を形成してもよい。
封止層には、有機TFTに通常用いられる封止剤(封止層形成用組成物)を用いることができる。封止剤としては、例えば、ガラス及び窒化ケイ素を含む無機材料、パリレンを含む高分子材料、並びに、低分子材料が挙げられる。
封止層は、上記封止剤を用いて、塗布乾燥等の通常の方法により、形成できる。
封止層の厚みは、特に制限されないが、0.2~10μmが好ましい。
〔ボトムゲート-トップコンタクト型有機TFT〕
図2は、有機TFTの一例であるボトムゲート-トップコンタクト型の有機TFT20の構造を示す断面模式図である。
有機TFT20は、図2に示すように、基板1と、ゲート電極2と、ゲート絶縁膜3と、有機半導体膜5と、ソース電極4A及びドレイン電極4Bと、封止層6とを、この順に備える。
有機TFT20は、層構成(積層態様)が異なること以外は、有機TFT10と同じである。したがって、基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体膜、及び、封止層については、上述の、ボトムゲート-ボトムコンタクト型有機TFTにおけるものと同じであるので、その説明を省略する。
〔用途〕
本発明の有機TFTは、その用途については特に制限されず、例えば、電子ペーパー、ディスプレイデバイス、センサ、及び、電子タグに使用できる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔化合物の合成〕
以下のとおり、比較化合物(1)~(2)及び化合物(1)~(9)を合成した。
<比較化合物(1)>
比較化合物(1)は、特許第6219314号公報の段落[0130]~[0133]に記載の方法により合成した。
<比較化合物(2)>
比較化合物(2)は、特許第4945757号公報の段落[0228]に記載の方法により合成した。
<化合物(1)>
下記スキームに従い、化合物(1)を合成した。
(中間体(1-1))
ベンゾ[b]ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-d]チオフェン(7.0g、29.1mmol)と、溶媒としてジクロロメタン(350mL)とを混合し、-10℃で撹拌したところへ、塩化アルミニウム(15.5g、116.5mmol)を添加し、-10℃で10分間撹拌した。反応溶液を-78℃まで降温し撹拌したところへ、ラウロイルクロリド(7.0g、32.0mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を、滴下ロートを用いて滴下した。滴下後、反応溶液を-78℃で窒素下1時間撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンで希釈し、0℃まで昇温させ撹拌しながら、水を滴下ロートで滴下した。滴下後、水層を除去し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をトルエンから再結晶し、濾過・乾燥させて中間体(1-1)(12.3g、収率86%)を得た。
(中間体(1-2))
中間体(1-1)(5.0g、11.8mmol)と、水酸化カリウム(1.95g、29.6mmol)と、ヒドラジン一水和物(3.55g、71.0mmol)と、溶媒としてジエチレングリコール(169mL)とを混合し、170℃で4時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムで希釈し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を濾過・乾燥させて中間体(1-2)(4.5g、収率93%)を得た。
(中間体(1-3))
中間体(1-2)(4.0g、9.79mmol)と、溶媒としてジクロロメタン(150mL)とを混合し、-78℃で撹拌したところへ、塩化チタン(8.35g、44.0mmol)を添加し、-78℃で10分間撹拌した。反応溶液を-78℃で撹拌したところへ、ブチルジクロロメチルエーテル(3.14g、19.6mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を、滴下ロートを用いて滴下した。滴下後、反応溶液を-78℃で窒素下1時間撹拌したのち、-10℃まで昇温しさらに1時間撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンで希釈し、0℃まで昇温させ撹拌しながら、水を滴下ロートで滴下した。滴下後、水層を除去し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~ヘキサン/クロロホルム=3:7)で精製し固体を得た。得られた固体をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を、濾過・乾燥させて中間体(1-3)(1.06g、収率25%)を得た。
(中間体(1-4))
中間体(1-3)(900mg、2.06mmol)と、溶媒としてテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒(20/1、v/v(体積比))(42mL)とを混合し、0℃で撹拌させたところへ、水素化ホウ素ナトリウム(240mg、6.18mmol)を添加した。添加後、反応溶液を室温まで昇温し窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃に降温させ撹拌しながら水を加え、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて、飽和塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を濾過・乾燥させて中間体(1-4)(776mg、収率86%)を得た。
(中間体(1-5))
中間体(1-4)(750mg、1.71mmol)と、トリフェニルホスフィン(897mg、3.42mmol)と、溶媒としてジクロロメタン(17mL)とを混合し、0℃で撹拌させたところへ、N-ブロモスクシンイミド(607mg、3.42mmol)を添加した。添加後、反応液を室温まで昇温し窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃に降温させ撹拌しながらメタノールを加えることで析出した固体を濾過・乾燥させて中間体(1-5)(700mg、収率82%)を得た。
(化合物(1))
1,8,13-トリヒドロキシトリプチセン(20mg、0.066mmol)と、溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミド(1.32mL)とを混合し、0℃で撹拌したところへ、水素化ナトリウム(7.9mg、0.20mmol)を添加し、0℃で30分間撹拌した。0℃で撹拌したところへ、中間体(1-5)(106mg、0.21mmol)を添加した。添加後、反応液を70℃まで昇温し窒素下6時間撹拌した。反応終了後、0℃に降温させ撹拌しながら水を加え、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~クロロホルム)で精製し化合物(1)(14mg、収率14%)を得た。ESI-MS:[M+H]=1563.7
<化合物(2)の合成>
下記スキームに従い、化合物(2)を合成した。
(中間体(2-1))
中間体(2-1)は特許第6219314号公報の段落[0098]~[0101]に記載の方法により合成した。なお、TBSは、tert-ブチルジメチルシリル基を表す。
(中間体(2-2))
加熱乾燥したマグネシウム(268mg、11.0mmol)と、ヨウ素(47mg、0.18mmol)と、1,2-ジブロモエタン(86mg、0.46mmol)と、溶剤としてテトラヒドロフラン(5mL)を混合し、室温で撹拌しながら、滴下ロートを用いて、1-ブロモドデカン(2.29g、9.19mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下した。滴下後、1時間窒素下加熱還流した。混合液を室温に降温させ撹拌しながら、塩化亜鉛(1.25g、9.19mmol)を滴下した。滴下後、中間体(2-1)(900mg、1.02mmol)と、[1,1´-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(PdCl2(dppf))(83mg、0.10mmol)とを添加し、14時間窒素下加熱還流した。反応終了後、メタノールを添加することで析出した固体を濾過した。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~ヘキサン/クロロホルム=3:7)で精製し中間体(2-2)(574mg、収率49%)を得た。
(中間体(2-3))
中間体(2-2)(500mg、0.43mmol)と、溶剤としてテトラヒドロフラン(5mL)を混合し、0℃で撹拌したところに、テトラブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(1M)(1.72mL、1.72mmol)を滴下した。滴下後、室温まで昇温させ、室温で窒素下1時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムで希釈し、分液ロートを用いて、飽和塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄し、減圧濃縮した。得られた固体をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を、濾過・乾燥させて中間体(2-3)(316mg、収率91%)を得た。
(中間体(2-4))
中間体(2-4)は非特許文献Collection of Czechoslovak、67、645-664記載の方法により合成した。
(中間体(2-5))
中間体(2-4)(1.26g、4.70mmol)と、溶剤として溶媒としてテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒(20/1、v/v)(94mL)とを混合し、0℃で撹拌させたところへ、水素化ホウ素ナトリウム(527mg、14.1mmol)を添加した。添加後、反応溶液を室温まで昇温し窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃に降温させ撹拌しながら水を加え、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて、飽和塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄し、減圧濃縮し、中間体(2-5)(1.07g、収率84%)を得た。
(中間体(2-6))
中間体(2-5)(1.0g、3.65mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.91g、7.30mmol)と、溶媒としてジクロロメタン(40mL)とを混合し、0℃で撹拌させたところへ、N-ブロモスクシンイミド(1.30g、7.30mmol)を添加した。添加後、反応液を室温まで昇温し窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃に降温させ撹拌しながら水を加え、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートと用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=7:3~クロロホルム)で精製し中間体(2-6)(0.96g、収率79%)を得た。
(化合物(2))
化合物(1)の合成法における、1,8,13-トリヒドロキシトリプチセンの代わりに中間体(2-3)を、中間体(1-5)の代わりに中間体(2-6)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率21%)。ESI-MS:[M+H]=1563.7
<化合物(3)の合成>
下記スキームに従い、化合物(3)を合成した。なお、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を表し、TfOはトリフルオロメタンスルホン酸無水物を表す。
(中間体(3-1))
中間体(3-1)は特許第6219314号公報の段落[118]~[0121]に記載の方法により合成した。
(中間体(3-2))
中間体(3-2)は非特許文献Molecular Crystals and Liquid Crystals、647、119-126記載の方法により合成した。
(中間体(3-3))
中間体(3-2)(500mg、1.03mmol)と、溶媒としてテトラヒドロフラン(10mL)とを混合し、-78℃で撹拌したところへ、n-ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M)(1.25mL、2.00mmol)を滴下し、-78℃で30分間撹拌した。反応溶液を-78℃で撹拌したところへ、ホウ酸トリメチル(3.14g、19.6mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を、滴下ロートを用いて滴下した。滴下後、反応溶液を-78℃で窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃まで昇温させ撹拌しながら、水を滴下ロートで滴下し、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて飽和塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を、濾過・乾燥させて中間体(3-3)(392mg、収率85%)を得た。
(化合物(3))
化合物(3-1)(70mg、0.10mmol)と、化合物(3-3)(272mg、0.601mmol)フッ化セシウム(91mg、0.601mmol)と、溶媒としてシクロペンチルメチルエーテル(5mL)とを混合し、真空脱気をした。脱気後、SPhos Pd G3(7.8mg、0.010mmol)を添加し、100℃で窒素下14時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムで希釈し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~クロロホルム)で精製し化合物(1)(19mg、収率13%)で得た。ESI-MS:[M+H]=1473.7
<化合物(4)の合成>
下記スキームに従い、化合物(4)を合成した。
(中間体(4-1))
中間体(3-2)(500mg、1.03mmol)と、トリメチルシリルアセチレン(202mg、2.06mmol)と、溶媒としてテトラヒドロフラン/トリエチルアミン(4/1、v/v)(25mL)とを混合し、真空脱気した。脱気後、ヨウ化銅(I)(39mg、0.21mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg、0.10mmol)を添加し、12時間窒素下加熱還流した。反応終了後、クロロホルムで希釈し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた固体を、テトラヒドロフラン/メタノール(1/1、v/v)(25mL)と混合し、0℃で撹拌したところへ、炭酸カリウム(142mg、3.09mmol)を添加した。添加後、室温まで昇温させ18時間撹拌した。反応終了後、撹拌しながら飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~ヘキサン/クロロホルム=3:7)で精製し固体を得た。得られた固体をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を、濾過・乾燥させて中間体(4-1)(245mg、収率55%)を得た。
(化合物(4))
中間体(3-1)(35mg、0.050mmol)と、中間体(4-1)(130mg、0.301mmol)と、溶媒としてテトラヒドロフラン/トリエチルアミン(4/1、v/v)(5mL)とを混合し、真空脱気した。脱気後、ヨウ化銅(I)(4.8mg、0.025mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg、0.025mmol)を添加し、12時間窒素下加熱還流した。反応終了後、クロロホルムで希釈し、分液ロートを用いて水洗し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=8:2~クロロホルム)で精製し固体を得た。得られた固体をクロロホルムに溶解させ、メタノールを添加することで析出した固体を、濾過・乾燥させて化合物(4)(15mg、収率18%)を得た。ESI-MS:[M+H]=1545.7
<化合物(5)の合成>
下記スキームに従い、化合物(5)を合成した。
(中間体(5-1))
中間体(2-2)の合成法における、1-ブロモドデカンの代わりにトリエチレングリコール-2-ブロモエチルメチルエーテルを用いて、中間体(2-2)と同様の方法で合成した(収率45%)。
(中間体(5-2))
中間体(2-3)の合成法における、中間体(2-2)の代わりに中間体(5-1)を用いて、中間体(2-3)と同様の方法で合成した(収率92%)。
(化合物(5))
化合物(1)の合成法における、1,8,13-トリヒドロキシトリプチセンの代わりに中間体(5-2)を、中間体(1-5)の代わりに中間体(2-6)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率32%)。ESI-MS:[M+H]=1581.5
<化合物(6)の合成>
下記スキームに従い、化合物(6)を合成した。
(中間体(6-1))
中間体(6-1)は非特許文献Journal of Organic Chemistry,65,7501-7511記載の方法により合成した。
(中間体(6-2))
中間体(1-4)の合成法における、中間体(1-3)の代わりに中間体(6―1)を用いて、中間体(1-4)と同様の方法で合成した(収率90%)。
(中間体(6-3))
中間体(1-5)の合成法における、中間体(1-4)の代わりに中間体(6―2)を用いて、中間体(1-5)と同様の方法で合成した(収率87%)。
(化合物(6))
化合物(1)の合成法における、中間体(1-5)の代わりに中間体(6-3)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率22%)ESI-MS:[M+H]=1275.8
<化合物(7)の合成>
下記スキームに従い、化合物(7)を合成した。
(中間体(7-1))
チエノ[3,2-F:4,5-F]ビス[1]ベンゾチオフェン(1.0g、3.37mmol)と、溶媒としてテトラヒドロフラン(30mL)を混合し、-78℃で撹拌したところへ、n-ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M)(2.11mL、3.37mmol)を滴下し、-78℃で30分間撹拌した。反応溶液を-78℃で撹拌したところへ、N,N-ジメチルホルムアミド(259mg、3.53mmol)を添加した。添加後、反応溶液を-78℃で窒素下1時間撹拌した。反応終了後、0℃まで昇温させ撹拌しながら、水を滴下ロートで滴下し、分液ロートを用いてクロロホルムで抽出した。得られた有機層を、分液ロートを用いて飽和塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/クロロホルム=3:7~クロロホルム)で精製し中間体(7-1)(787mg、収率72%)で得た。
(中間体(7-2))
中間体(2-5)の合成法における、中間体(2-4)の代わりに中間体(7-1)を用いて、中間体(2-5)と同様の方法で合成した(収率86%)。
(中間体(7-3))
中間体(2-6)の合成法における、中間体(2-5)の代わりに中間体(7-2)を用いて、中間体(2-6)と同様の方法で合成した(収率89%)。
(化合物(7))
化合物(1)の合成法における、1,8,13-トリヒドロキシトリプチセンの代わりに中間体(2-3)を、中間体(1-5)の代わりに中間体(7-3)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率20%)。ESI-MS:[M+H]=1731.6
<化合物(8)の合成>
下記スキームに従い、化合物(8)を合成した。
(中間体(8-1))
中間体(8-1)は非特許文献RSC Advance,6,95149-95155記載の方法により合成した。
(中間体(8-2))
中間体(2-4)の合成における、ベンゾ[b]ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-d]チオフェンの代わりに中間体(8-1)を用いて、中間体(2-4)と同様の方法で合成した(収率32%)
(中間体(8-3))
中間体(2-5)の合成法における、中間体(2-4)の代わりに中間体(8-2)を用いて、中間体(2-5)と同様の方法で合成した(収率86%)。
(中間体(8-4))
中間体(2-6)の合成法における、中間体(2-5)の代わりに中間体(8-3)を用いて、中間体(2-6)と同様の方法で合成した(収率82%)。
(化合物(8))
化合物(1)の合成法における、1,8,13-トリヒドロキシトリプチセンの代わりに中間体(2-3)を、中間体(1-5)の代わりに中間体(8-4)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率23%)。ESI-MS:[M+H]=1791.8
<化合物(9)の合成>
下記スキームに従い、化合物(9)を合成した。
(中間体(9-1))
中間体(9-1)は非特許文献Organic Letters,13,5052-5055記載の方法により合成した。
(化合物(9))
化合物(1)の合成法における、1,8,13-トリヒドロキシトリプチセンの代わりに中間体(9-1)を用いて、化合物(1)と同様の方法で合成した(収率53%)。ESI-MS:[M+H]=1126.5
〔化合物の構造式〕
以下に、比較化合物(1)~(2)及び化合物(1)~(9)の構造式をまとめて示す。
なお、比較化合物(1)~(2)は上述した本発明の化合物に該当せず、化合物(1)~(9)は上述した本発明の化合物に該当する。比較化合物(1)は、上述した一般式(1)で表される化合物に近いが、Bで表される基を1つも有さないため、上述した本発明の化合物に該当しない。
Figure 0007316365000026
〔有機薄膜トランジスタの製造〕
実施例及び比較例の各化合物を用いて、以下のとおり、図2に示されるようなボトムゲート-トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタを製造した。
FET(電界効果トランジスタ)特性測定用基板として、p型シリコン基板(厚さ:0.4mm、ゲート電極2を備えた基板1に相当する。)1の表面に、SiOの熱酸化膜(厚さ:200nm)を有する基板(サイズ:25mm×25mm)を準備した。この基板の熱酸化膜(ゲート絶縁膜3)の表面を、紫外線(UV)-オゾン洗浄した後、β-フェネチルトリメトキシシランで処理した。
<有機半導体膜の形成>
次いで、以下の3種類の成膜方法で有機半導体膜5を形成した。
(1)スピンコート
実施例及び比較例の各化合物のクロロベンゼン溶液(0.2質量%)50μLを、回転数1500rpmで上記基板上にスピンコートし、その後、150℃、20分間で乾燥・アニーリングすることで有機半導体膜を形成した。ここまでの工程は窒素雰囲気下のグローブボックス内又は大気下で行った。
(2)ドロップキャスト
実施例及び比較例の各化合物のクロロベンゼン溶液(0.2質量%)を、90℃に加熱した基板上にドロップキャストし、その後、150℃、20分間で乾燥・アニーリングすることで有機半導体膜を形成した。ここまでの工程は窒素雰囲気下のグローブボックス内又は大気下で行った。
(3)バーコート
実施例及び比較例の各化合物のクロロベンゼン溶液(0.2質量%)を、基板上にバーコートし(松尾産業株式会社製、Kコントロールコーター)、その後、150℃、20分間乾燥・アニーリングすることで有機半導体膜を形成した。ここまでの工程は窒素雰囲気下のグローブボックス内又は大気下で行った。
<ソース電極及びドレイン電極の形成>
得られた有機半導体膜5上に所定の開口を有するマスクを配置して、金を蒸着することにより、ソース電極4A及びドレイン電極4B(ともに厚さ:40nm、ゲート幅W=2mm、ゲート長L=50μm、比W/L=40)をそれぞれ形成した。このようにして、FET特性測定用の有機薄膜トランジスタを製造した。
なお、後述する評価のため、各有機薄膜トランジスタを10個ずつ製造した。
〔評価〕
得られた各有機薄膜トランジスタについて以下の評価を行った。
<キャリア移動度>
各有機薄膜トランジスタのソース電極-ドレイン電極間に-80Vの電圧を印加し、ゲート電圧を+20V~-100Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Iを表す下記式を用いてキャリア移動度μ(cm/Vs)を算出した。
=(w/2L)μC(V-Vth
式中、Lはゲート長、wはゲート幅、μはキャリア移動度、Cはゲート絶縁膜の単位面積当たりの容量、Vはゲート電圧、Vthは閾値電圧を、それぞれ、表す。
<性能再現性>
上述のとおり測定した各10個の有機薄膜トランジスタのキャリア移動度を基に、以下のとおり移動度比を求めた。移動度比が小さい程、性能再現性に優れることを意味する。
移動度比=(10個の有機薄膜トランジスタ中の最高キャリア移動度)/(10個の有機薄膜トランジスタ中の最低キャリア移動度)
そして、下記評価基準にしたがって評価した。結果を表1に示す。
実用上、いずれの成膜方法でもA又はBであることが好ましい。
(評価基準)
・A:移動度比が1.5未満
・B:移動度比が1.5以上1.8未満
・C:移動度比が1.8以上2.1未満
・D:移動度比が2.1以上
<相対移動度>
実施例1~9(化合物(1)~(9)について、上述のとおり測定した各10個の有機薄膜トランジスタのキャリア移動度を平均して平均移動度を求めた。そして、以下のとおり相対移動度を求めた。
相対移動度=(各実施例の平均移動度)/(実施例1の平均移動度)
そして、下記評価基準にしたがって評価した。結果を表2に示す。
(評価基準)
・A:相対移動度が1.0以上
・B:相対移動度が0.8以上、1.0未満
・C:相対移動度が0.6以上0.8未満
・D:相対移動度が0.6未満
表1~2から分かるように、本発明の化合物ではない比較化合物(1)~(2)を有機半導体膜に用いた有機薄膜トランジスタである比較例1~2と比較して、本発明の化合物である化合物(1)~(9)を有機半導体膜に用いた有機薄膜トランジスタである実施例1~9は、優れた性能再現性を示した。なかでも、本発明の化合物が一般式(5)で表される化合物である実施例1~8は、より優れた性能再現性(スピンコート)、及び、より高いキャリア移動度を示した。そのなかでも、一般式(5)中のAが有する共役環の数が3以上である実施例1~5及び実施例7~8は、より高いキャリア移動度を示した。
実施例1と3と4との対比から、本発明の化合物が一般式(1)で表される化合物であり、一般式(1)中のLが上述した*-CHZ-**である実施例1は、より優れた性能再現性(ドロップキャスト)、及び、より高いキャリア移動度を示した。
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4A ソース電極
4B ドレイン電極
5 有機半導体膜(有機半導体層)
6 封止層
10、20 有機薄膜トランジスタ(有機TFT)

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)又は(2)で表される化合物。
    一般式(1)及び(2)中、Lは、単結合、-C≡C-、-CH=CH-、-CH CH -、-(CH -又は、*-CH Z-**を表す。ここで、Zは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は、-NR -を表す。R は、水素原子又はアルキル基を表す。また、*は、前記一般式(1)及び(2)中のA、B又はQとの結合部位を表し、**は、前記一般式(1)及び(2)中のベンゼン環との結合部位を表す。
    一般式(1)及び(2)中、Aは、2~10個の共役環を有する2価の共役系連結基であって、下記第1の連結基及び下記第2の連結基から選ばれるいずれかの連結基を表す。ここで、A中の任意の環Rにおいて、前記環Rに縮環する環の数と、前記環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計は2である。ただし、前記環Rが、単結合又は2価の共役系連結基を介して、一般式中のL、B又はQに結合する場合、前記合計は1である。
    第1の連結基:カルコゲン原子を含む縮合多環共役複素環基
    第2の連結基;下記一般式(A1)で表される基、下記一般式(A2)で表される基、又は、これらを組み合わせた基
    一般式(A1)中、Ar 、Ar 及びAr は、それぞれ独立に、共役環を表す。pは、0~8の整数を表す。*は、結合部位を表す。
    一般式(A2)中、Arは、共役環を表す。Mは、単結合、又は、2価の共役系連結基を表す。qは、0~8の整数を表す。*は、結合部位を表す。但し、一般式(A2)中のArのうち、少なくとも1つは縮環を表す。
    一般式(1)及び(2)中、Bは、置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素基を表す。ここで、前記脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X、又は、-NR-で置換されていてもよい。Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
    一般式(1)及び(2)中、Qは、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    一般式(1)及び(2)中、nは、0又は1を表す。
    一般式(1)及び(2)中、X、X、X及びXは、それぞれ独立に、下記一般式(A-B)又は(B-A)で表される基を表す。
    一般式(1)及び(2)中、Yは、水素原子を表す。
    ただし、一般式(1)中の2つのn、及び、一般式(1)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。また、一般式(2)中の2つのn、及び、一般式(2)中のX、X、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。
    一般式(A-B)及び(B-A)中のL、A、B及びQの定義は、一般式(1)及び(2)中のL、A、B及びQとそれぞれ同じである。
    一般式(A-B)及び(B-A)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
    一般式(A-B)及び(B-A)中、*は、結合部位を表す。
  2. 前記一般式(1)で表される、請求項1に記載の化合物。
  3. 下記一般式(3)で表される、請求項2に記載の化合物。
    一般式(3)中のL、A、B、Q及びYの定義は、前記一般式(1)中のL、A、B、Q及びYとそれぞれ同じである。
    一般式(3)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
    ただし、一般式(3)中の3つのnのうち、少なくとも1つは1である。
  4. 前記一般式(3)中のm及びnが、いずれも1である、請求項3に記載の化合物。
  5. 下記一般式(4)で表される、請求項1に記載の化合物。
    一般式(4)中のL、A、B、Q及びYの定義は、前記一般式(1)及び(2)中のL、A、B、Q及びYとそれぞれ同じである。
    一般式(4)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
    ただし、一般式(4)中の3つのnのうち、少なくとも1つは1である。
  6. 前記一般式(4)中、m及びnが、いずれも1である、請求項5に記載の化合物。
  7. 下記一般式(5)で表される、請求項2に記載の化合物。
    一般式(5)中のL、A、B、Q、X、X、X及びYの定義は、前記一般式(1)中のL、A、B、Q、X、X、X及びYとそれぞれ同じである。
    一般式(5)中、nは、0又は1を表す。
    ただし、一般式(5)中の3つのn、及び、一般式(5)中のX、X及びXに含まれる各n、合計6つのnのうち、少なくとも1つは1である。
  8. 前記Bが、置換基を有していてもよい炭素数12~18のアルキル基である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。ここで、前記アルキル基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X、又は、-NR-で置換されていてもよい。Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
  9. 前記Qが、水素原子、又はフッ素原子である、請求項1~のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 下記一般式(3)で表される化合物。
    一般式(3)中、Lは、単結合、-C≡C-、-CH=CH-、-CH CH -、-(CH -又は、*-CH Z-**を表す。ここで、Zは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は、-NR -を表す。R は、水素原子又はアルキル基を表す。また、*は、前記一般式(3)中のA、B又はQとの結合部位を表し、**は、前記一般式(3)中のベンゼン環との結合部位を表す。
    一般式(3)中、Aは、2~10個の共役環を有する2価の共役系連結基を表す。ここで、A中の任意の環Rにおいて、前記環Rに縮環する環の数と、前記環Rに単結合又は2価の共役系連結基を介して結合するA中の環の数との合計は2である。ただし、前記環Rが、単結合又は2価の共役系連結基を介して、一般式中のL、B又はQに結合する場合、前記合計は1である。
    一般式(3)中、Bは、置換基を有していてもよい炭素数5~22の脂肪族炭化水素基を表す。ここで、前記脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、>C=X、又は、-NR -で置換されていてもよい。Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。R は、水素原子、又は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
    一般式(3)中、Qは、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    一般式(3)中、Yは、水素原子を表す。
    一般式(3)中、m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
    ただし、一般式(3)中の3つのnのうち、少なくとも1つは1である。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物と、少なくとも1種類の溶剤とを含有する組成物。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物を含有する膜。
  13. 基板と、前記基板の表面に配置された請求項12に記載の膜とを備える、構造体。
  14. 請求項13に記載の構造体を含む、電子デバイス。
  15. 有機薄膜トランジスタである、請求項14に記載の電子デバイス。
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