JP7376971B2 - 造形物 - Google Patents
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Description
(三次元造形装置の全体構成)
まず、第1の実施形態に係る造形物を説明する前に、造形物を成形し得る三次元造形装置の一般的な構造について説明する。図1は、第1の実施形態に係る造形物を成形可能な三次元造形装置として、いわゆる熱溶解積層型(FDM)の3Dプリンタ100の概略構成を示す斜視図であり、図2は3Dプリンタ100の概略構成を示す正面図である。
フレーム11は、例えば直方体の外形を有し、アルミニウム等の金属材料の枠組を備えている。フレーム11の4つの角部には、例えば4本のガイドシャフト15が、矢印Zで示す上下方向(Z方向)、すなわち造形ステージ13の平面に対し垂直な方向に延びるように形成されている。
造形ステージ13は、造形物Sが載置される台座であり、後述する造形ヘッド25から吐出される材料としての熱可塑性樹脂が堆積される台として機能する。
図1及び図2に示すように、昇降テーブル14は、自身の4つの角部においてガイドシャフト15を貫通させており、ガイドシャフト15の長手方向(Z方向)に沿って移動可能に構成されている。昇降テーブル14は、ガイドシャフト15と接触するローラ34,35を備えている。ローラ34,35は、昇降テーブル14の2つの角部に形成されたアーム部33において回動可能に設置されている。各ローラ34,35がガイドシャフト15上を接触しつつ回動することで、昇降テーブル14はZ方向にスムーズに移動することが可能となっている。
図3は、3Dプリンタ100のXYステージ12の構成を示す斜視図である。
XYステージ12は、例えば昇降テーブル14の上面に載置されている。XYステージ12は、枠体21と、Xガイドレール22と、Yガイドレール23と、リール24A,24Bと、造形ヘッド25(25A,25B)と、造形ヘッドホルダHとを備えている。
次に、ドライバ300の詳細について説明する。
図4Aは、3Dプリンタ100のドライバ300の構造の詳細を説明するためのブロック図である。図4Aに示すように、ドライバ300は、例えばCPU301、フィラメント送り装置302、ヘッド制御装置303、電流スイッチ304、及びモータドライバ306を含んでいる。
図5は、第1の実施形態の造形物S1の構造を示す概略図である。なお、図5及びそれ以降の図面においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や、一部の構成要素が省略されている場合がある。
図6及び図7は、第1の実施形態の造形物S1の構造を概略的に示す説明図である。なお、図6は各層L1,L2の向きを表現するために間に配置された層が傾いて見えるが、実際には傾いているわけではない。
図6及び図7に示すように、図5に示した第1の実施形態の造形物S1においては、第1の層L1には、曲線状の第1材料R1rからなる第1環状体41と、曲線状の第2材料R2rからなる第2環状体42とが交互に配置されている。また、第2の層L2には、曲線状の第1材料R1rからなる第3環状体43と、曲線状の第2材料R2rからなる第4環状体44とが交互に配置されている。各層L1,L2に配置される第1材料R1r及び第2材料R2rは、例えば造形物(チューブ)S1の中心軸Cからの距離が周方向に一定ではなく、閉じた図形(閉ループ状)に描かれた楕円形を形成している。
図8Bは、造形物S1の第1材料R1r及び第2材料R2rの濃度制御による複合材の井桁構造を説明するための図であり、第1の層L1及び第2の層L2は中心軸Cに沿って積層されている。ここで、第1材料R1rをアルミニウムとし、第2材料R2rを銅として、第1環状体41~第4環状体44の各層L1,L2における配置を制御すれば、図8Bに示すように、例えば第1の層L1及び第2の層L2の径方向の外側領域45をアルミニウムの第1材料R1rで形成し、内側領域46を銅の第2材料R2rで形成すると共に、外側領域45と内側領域46との間の中間領域47をアルミニウムの第1材料R1r及び銅の第2材料R2rの濃度比が徐々に変化する複合領域(例えば、同心状の図形で第1材料R1rと第2材料R2rの径方向の幅を変化させて、第1材料幅と第2材料幅の比率(第1材料幅;第2材料幅)を4:1、3:2、2:3、1:4のように変化させて濃度比を変える方法や、同一線幅の材料の径方向に配置する本数を変化させて濃度比を変える方法で形成される領域)で形成するというような、第1材料R1r及び第2材料R2rの濃度(割合)を制御した複合材の井桁構造を実現することができる。このような井桁構造によれば、アルミニウムの第1材料R1rとセラミックの第2材料R2rの複合材による管状体の造形物も実現することができる。また、このような井桁構造による造形物S1は、物理的強度が高いだけではなく、異種材料である外側領域45の第1材料R1rと内側領域46の第2材料R2rとを境界面を設けることなく接着せずに一つの造形物の材料として利用することが可能となる。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例1について説明する。なお、各環状体41~44については特に明記しない限り説明を省略する。
上述した造形物S1は、第1の層L1及び第2の層L2にそれぞれ非円形である楕円形に配列された第1材料R1r及び第2材料R2rを配置して形成したが、図9に材料の配置例を示すように、非円形である多角形として、例えば角丸三角形に第1材料R1s,第2材料R2sを配列するようにしても良い。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例2について説明する。
変形例2の造形物S1bは、例えば第1の層L1に、異種材料である第1材料R1s,第2材料R2sが角丸三角形を描くように配列された上で、第1の層L1及び第2の層L2における管状壁の外周壁Sout及び内周壁Sin間の同一層における空隙部分を埋めるべく、例えば図10(a)に示すように、直線状の異種材料R1ss,R2ssを第1材料R1s,第2材料R2sの配列領域の内側及び外側の空隙部分に配列した点、又は図10(b)に示すように、閉ループ状に幾何学模様で描かれた異種材料R1st,R2stを第1材料R1s,第2材料R2sの内側及び外側の空隙部分に配列した点が、変形例1の造形物S1aとは相違している。このように構成することで、上記作用効果を奏することができると共に、チューブの外側形状(外形)及び内側形状(内形)の長さ方向に亘るガタつきを抑えた管状体を成形することができる。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例3について説明する。
図11に示すように、変形例3の造形物S1cは、第1の層L1及び第2の層L2に楕円形を描くように、波線状の第1材料R1rw,第2材料R2rwを配列させて配置した点が、変形例1の造形物S1とは相違している。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例4について説明する。
図12に示すように、変形例4の造形物S1dは、第1の層L1及び第2の層L2に、例えば中心軸Cからの距離が周方向に実質的に一定である円形を描くように、波線状の第1材料R1rw,第2材料R2rwを配列させて配置した点が、変形例3の造形物S1cとは相違している。すなわち、厳密には、波線状の第1材料R1rw,第2材料R2rwは波線で構成されるため中心からの(径方向の)距離が周方向に一定で描くことはできないが、第1材料R1rw,第2材料R2rwの最外側又は最内側の点をそれぞれ曲線で結んだ場合の繋がり具合が実質的に円形を描くように配置されている。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例5について説明する。
図13に示すように、変形例5の造形物S1eは、第1の層L1及び第2の層L2に角丸三角形を描くように、波線状の第1材料R1sw,第2材料R2swを配列させて配置した点が、変形例1の造形物S1aとは相違している。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例6について説明する。
図14に示すように、変形例6の造形物S1fは、例えば第1の実施形態の造形物S1の楕円形からなる第1の層L1と、変形例1の造形物S1aの角丸三角形からなる第2の層L2とを、同心状且つ位相をずらして積層させた点が、第1の実施形態及び変形例1の造形物S1,S1aとは相違している。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例7について説明する。
図15に示すように、変形例7の造形物S1gは、例えば変形例3の造形物S1cの波線状の楕円形からなる第1の層L1と、変形例5の造形物S1eの波線状の角丸三角形からなる第2の層L2とを、同心状且つ位相をずらして積層させた点が、変形例3及び変形例5の造形物S1c,S1eとは相違している。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例8について説明する。
まず、変形例8の造形物S1hの比較例として、図16(a)に示すように、上述した変形例1の造形物S1a(図9参照)においては、第1の層L1及び第2の層L2において角丸三角形に配列された第1材料R1s,第2材料R2sは、それぞれ角部(頂点)間に直線状に配列された部分を含んで構成されていた。上述したように、外周壁Soutと内周壁Sinとの間の距離dは角丸三角形の第1材料R1s,第2材料R2sで構成される各層L1,L2の内接円と外接円の差により設定されるので、第1材料R1s,第2材料R2sが直線状の部分を含む造形物S1aはある程度の肉厚を有するものとなる。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例9について説明する。
図17に示すように、変形例9の造形物S1iは、第1の層L1及び第2の層L2において角部(頂点)間も曲線状となるような角丸四角形に第1材料R1s,第2材料R2sが配列されるように構成した点が、角丸三角形に配列された変形例8の造形物S1hとは相違している。
次に、第1の実施形態に係る造形物S1の変形例10について説明する。
図18に示すように、変形例10の造形物S1jは、第1の層L1及び第2の層L2において角部(頂点)間も曲線状となるような角丸六角形に第1材料R1s,第2材料R2sが配列されるように構成した点が、角丸四角形に配列された変形例9の造形物S1iとは相違している。
次に、第2の実施形態に係る造形物S2について説明する。なお、第2の実施形態以降の説明においては、第1の実施形態及びその変形例と同一の構成要素に関しては同一の符号を付しているので、以下では重複する説明は省略する。
図19に示すように、第2の実施形態に係る造形物S2は、第1の層L1及び第2の層L2に配列される第1材料R1r,第2材料R2rがそれぞれ閉ループ状の楕円形を各列毎に描くように配置される点、及び第1の層L1及び第2の層L2が積層方向に互いに位相をずらして積層される点は、第1の実施形態の造形物S1と同様であるが、第1の層L1及び第2の層L2が、中心軸Cが積層方向に重ならない、すなわち、第1の層L1の中心C1と第2の層L2の中心C2が中心軸Cと重ならない(積層方向に間隔をおいて配置されたある層においては中心軸Cと重なっても良い)非同心状となるように配列されて積層されている点が、第1の実施形態の造形物S1と相違している。
次に、第3の実施形態に係る造形物3について説明する。
図20及び図21は、第3の実施形態の造形物S3の構造を概略的に示す説明図である。
図20及び図21に示すように、第3の実施形態に係る造形物S3においては、第1の層L1及び第2の層L2に配列される第1材料R1r,第2材料R2rは、それぞれの層L1,L2の中心C1,C2からの距離が周方向に一定である閉ループ状の円形を各列毎に描くように配置される。また、第2の層L2は、第1の層L1とは非同心状となるように、例えば少なくとも第2の層L2の中心C2が、造形物S3の中心軸Cとずれる(積層方向に間隔をおいて配置されたある層においては他の層や中心軸Cと中心C2が重なっても良い)ように配置される。なお、図20に示す例では第1の層L1の中心C1も造形物S3の中心軸Cとずれて配置されている。このような状態で第1の層L1及び第2の層L2を重ね合わせて積層することで、造形物S3が構成されている。
次に、第4の実施形態に係る造形物S4について説明する。
図22は、第4の実施形態の造形物S4の構造を概略的に示す説明図である。
図22に示すように、第4の実施形態に係る造形物S4においては、第1の層L1に配列される第1材料R1sp,第2材料R2spは、造形物S4の中心軸Cからの距離が周方向に沿って徐々に変化する渦巻形を描くように配置される。また、第2の層L2に配列される第1材料R1sp,第2材料R2spも、同様に渦巻形を描くように配置される。その上で、第1の層L1及び第2の層L2は、各中心C1,C2を中心軸Cと積層方向に同じくする同心状に積層されると共に、互いに位相をずらして重ね合わせて積層されている。
次に、第5の実施形態に係る造形物S5について説明する。
図23は、第5の実施形態の造形物S5の構造を概略的に示す説明図である。
図23に示すように、第5の実施形態に係る造形物S5は、第1の層L1及び第2の層L2に配列される第1材料R1sp,第2材料R2spが渦巻形を描くように配置される点は、第4の実施形態の造形物S4と同様であるが、第1の層L1の中心C1と第2の層L2の中心C2とが、積層方向に重ならない(積層方向に間隔をおいて配置されたある層においては他の層と中心が重なっても良い)非同心状となるように配置されて積層されている点が、第4の実施形態の造形物S4と相違している。このように構成しても、第1の実施形態~第4の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
その他、図示は省略するが、本発明に係る造形物としては、例えば第1の層L1を円形を描くようにそれぞれ配列された第1材料及び第2材料で構成し、第2の層L2を非円形(楕円形、多角形、渦巻形等)を描くように且つ第1の層L1と同心状となるようにそれぞれ配列された第1材料及び第2材料で構成して、第1の層L1と位相をずらして配置することによって、各層L1,L2の第1材料同士及び第2材料同士が積層方向で接合されるものが挙げられる。
200・・・コンピュータ
300・・・ドライバ
S,S1~S5・・・造形物
R1,R2・・・材料
Claims (9)
- 第1材料からなる第1環状体及び前記第1環状体の内周又は外周に沿った形状を有する第2材料からなる第2環状体を、同一層に同軸的に配置して形成された環状の第1の層と、
前記第1材料からなる第3環状体及び前記第3環状体の内周又は外周に沿った形状を有する前記第2材料からなる第4環状体を、同一層に同軸的に配置して形成された環状の第2の層とを備え、
前記第1の層及び前記第2の層は、非円形であり、中心軸から外形までの距離が最も大きい部位の位置を周方向に異ならせて積層され、前記第1環状体と前記第3環状体とが交差する部分、及び前記第2環状体と前記第4環状体とが交差する部分で前記第1材料同士及び前記第2材料同士が結合されている
ことを特徴とする造形物。 - 第1材料からなる第1環状体及び前記第1環状体の内周又は外周に沿った形状を有する第2材料からなる第2環状体を、同一層に同軸的に配置して形成された環状の第1の層と、
前記第1材料からなる第3環状体及び前記第3環状体の内周又は外周に沿った形状を有する前記第2材料からなる第4環状体を、同一層に同軸的に配置して形成された環状の第2の層とを備え、
前記第1の層及び前記第2の層は、中心軸を異ならせて積層され、前記第1環状体と前記第3環状体とが交差する部分、及び前記第2環状体と前記第4環状体とが交差する部分で前記第1材料同士及び前記第2材料同士が結合されている
ことを特徴とする造形物。 - 前記第1の層の前記第1環状体及び前記第2環状体は、楕円形、多角形又は渦巻形に形成され、
前記第2の層の前記第3環状体及び前記第4環状体は、楕円形、多角形又は渦巻形に形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の造形物。 - 前記第1の層の前記第1環状体及び前記第2環状体は、円形、楕円形、多角形又は渦巻形に形成され、
前記第2の層の前記第3環状体及び前記第4環状体は、円形、楕円形、多角形又は渦巻形に形成されている
ことを特徴とする請求項2記載の造形物。 - 前記第1環状体、前記第2環状体、前記第3環状体及び前記第4環状体の少なくとも一つは、閉じた図形に形成されている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項記載の造形物。 - 前記第1の層及び前記第2の層は、螺旋状に連続して配置されている
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項記載の造形物。 - 前記第1の層の前記第1環状体及び前記第2環状体は、断面視で波線又は折線により形成されている
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項記載の造形物。 - 前記第2の層の前記第3環状体及び前記第4環状体は、断面視で波線又は折線により形成されている
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項記載の造形物。 - 前記第1の層及び前記第2の層を含む複数の環状の層が軸方向に配設され、前記第1材料及び前記第2材料の各層における割合が軸方向及び/又は径方向に順次変化している
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項記載の造形物。
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