[実施形態1]
〔薬剤払出システム〕
図1は、薬剤払出システム1の構成例を示す図である。薬剤払出システム1は、処方データに基づき、薬剤(例:注射薬)を払出すシステムである。図1に示すように、薬剤払出システム1は、例えば、トレイ供給装置10、ラベル印刷装置20、種々の薬剤払出装置31~34、注射箋印刷装置40、トレイ払出装置50、及びトレイ保管庫60(カート)を備えている。なお、各装置の底部には、トレイ600を搬送するトレイ搬送機構80(図11参照)が設けられている。
なお、上記処方データは、薬剤払出システム1と通信可能な処方入力端末(不図示)に入力され、薬剤払出システム1は、処方入力端末から処方データを取得する。処方入力端末は、薬剤払出システム1の上位システムの一例であり、例えば、病院又は老健施設等に配置される電子カルテシステム、院内又は院外の薬局に配置される調剤管理システムである。処方データは、薬剤払出システム1が備えるタッチパネル70を介して入力されても構わない。
また、処方データは、「1患者への投与に係る処方データ」とも称される。1患者への投与に係る処方データとしては、例えば、以下の(1)~(3)が挙げられる。
(1)1患者へ投与される薬剤に関するデータ(1患者単位の処方データ)。
(2)1患者へ投与される1回分の薬剤に関するデータ(1処方単位の処方データ)。
(3)1患者へ投与される1回分の薬剤に対して処方時に分類が付与されている場合の、その分類に関するデータ(1RP(レシピ)単位の処方データ)。
トレイ供給装置10は、薬剤払出装置31~34から払出される薬剤を収容するトレイ600(空のトレイ600)を保管しており、処方データに基づき、薬剤払出装置31~34へと供給する。
図2は、トレイ600の構成例を示す図である。図2に示すように、トレイ600の側面には、可撓性を有するリライトカードRC(カード)を保持するカードホルダ500(カード保持部、第1カード保持部)が設けられている。カードホルダ500は、トレイ600の、後述するカード情報変更ユニット100のカード脱着装置150(吸着装置)と対向する位置に設けられている。カードホルダ500は、後述の一対の爪部514a~514d(図16の16001参照)を備えていることで、リライトカードRCを保持した状態においてその外縁部の一部が差し込まれるべき隙間を有する。カードホルダ500の詳細は後述する。
図1に示すように、薬剤払出装置31~34はそれぞれ、処方データに基づき、患者毎にトレイ600に薬剤を払出す。薬剤払出装置31~34としては、例えば、返品薬払出装置、固定薬剤払出装置、特殊薬剤払出装置、及びボトル払出装置が挙げられる。返品薬払出装置は、病棟等で返品された薬剤(返品薬)を払出す装置である。固定薬剤払出装置は、ユーザ(例:医師又は看護師等の医療関係者)が予め収容した薬剤(固定薬)を払出す装置である。特殊薬剤払出装置は、特殊薬剤を払出す装置である。ボトル払出装置は、液体薬剤が収容されるボトルを払出す装置である。特殊薬剤としては、例えば、特殊な管理が要求される薬剤、複雑な疾患に対して用いられる薬剤、又は比較的高額な薬剤が挙げられる。以降、薬剤払出装置31~34を総称して、薬剤払出装置30と称する。薬剤払出システム1は、少なくとも1種類の薬剤払出装置30を備えていればよい。また、注射箋印刷装置40は、処方データに基づき、注射箋を印刷する。
トレイ払出装置50は、薬剤払出装置30により払出された薬剤を収容したトレイ600を、トレイ保管庫60へと払出す。また、トレイ払出装置50は、トレイ保管庫60にトレイ600を払出す前に、カードホルダ500から抜取った後、処方データに基づきリライトカードRCの表示情報を書換える。トレイ払出装置50は、表示情報を書換えたリライトカードRCをトレイ600へと戻した後に、トレイ保管庫60にトレイ600を払出す。これにより、リライトカードRCの表示内容を、トレイ600の収容内容と一致させることができる。
リライトカードRCは、トレイ600に収容された薬剤に関する種々の情報を表示するものである。後述するカード情報変更ユニット100の表示変更装置250により、リライトカードRCの表示情報が書換えられる。これにより、リライトカードRCは、トレイ600の収容物の変更にあわせた表示を行うことができる。リライトカードRCとしては、表示情報を変更できるものであればよく、例えばロイコ式又は白濁式のものが挙げられる。
図3は、リライトカードRCの一例を示す図である。図3に示すように、リライトカードRCには、例えば、トレイ600に収容された薬剤の投薬対象である患者名、当該患者が入院する病棟名及び部屋番号、並びに、トレイ600への薬剤払出実施日といった情報が表示される。また、図3の例では、リライトカードRCには、バーコード形式で、トレイ600に収容された薬剤を示す情報が表示される。
また、本実施形態のリライトカードRCは、その角部RCcの形状が曲線形状(略C形状)となっている。これにより、カードホルダ500又はカード載置部210(カード保持部、第2カード保持部)(図5・図7参照)への装着(挿入、受渡し)の精度を高めることが可能となる。
トレイ保管庫60は、トレイ払出装置50により払出されたトレイ600を保管する。トレイ保管庫60は、複数のトレイ600を保管可能な、m ×n(m、nは共に1以上の整数)個のトレイ保管部(保管位置)が設けられている(図14参照)。トレイ払出装置50は、トレイ保管庫60がトレイ払出装置50と対向するように挿入口53(図11参照)に配置された状態で、トレイ600を保管していく。
また、薬剤払出システム1は、タッチパネル70を備える。タッチパネル70は、例えば、処方データ、及び薬剤払出システム1の動作状況を表示する。また、タッチパネル70は、薬剤払出システム1の動作開始又は停止といった、各種ユーザ入力を受け付ける。
〔トレイ払出装置〕
図4は、トレイ払出装置50の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、トレイ払出装置50は、カード情報変更ユニット100、リフタ装置300、及び制御装置400を備えている。なお、制御装置400は、トレイ払出装置50に備えられている必要は必ずしもなく、トレイ払出装置50及びタッチパネル70と通信可能に接続されていても構わない。
リフタ装置300は、薬剤払出装置30から搬送されたトレイ600を、カード情報変更ユニット100からトレイ保管庫60へと搬送する。つまり、リフタ装置300は、トレイ保管庫60にトレイ600を搬送するトレイ搬送装置(排出リフタ)として機能する。リフタ装置300の詳細は後述する。
カード情報変更ユニット100は、カード脱着装置150、カード搬送装置200、及び表示変更装置250を備えている。
カード脱着装置150は、カードホルダ500、又はカード載置部210(後述)に対するリライトカードRCの脱着を行う。カード載置部210は、後述のように、カード搬送装置200の、カード脱着装置150と対向する位置に設けられている(図5参照)。カード載置部210は、カード脱着装置150により抜取られたリライトカードRCの、カード脱着装置150と表示変更装置250との間での搬送を可能にするための置台として機能する。
なお本実施形態では、カード脱着装置150は、(1)カードホルダ500またはカード載置部210へのリライトカードRCの装着、および(2)カードホルダ500またはカード載置部210からのリライトカードRCの抜取り、の両方の機能を実現するものとして説明する。換言すれば、カード脱着装置150は、後述のカード装着装置(変形例5参照)により実現される機能を有すると共に、カードホルダ500またはカード載置部210に保持されたリライトカードRCを抜き取ることが可能な装置である。
カード搬送装置200は、カード載置部210に載置されたリライトカードRCを、表示変更装置250に搬送する、又は、表示変更装置250により表示情報が書換えられたリライトカードRCを、カード載置部210に搬送する。なお、カード脱着装置150及びカード搬送装置200の詳細については後述する。
表示変更装置250は、カード搬送装置200により搬送されたリライトカードRCの表示情報を変更する。表示変更装置250は、カード搬送装置200の、カード載置部210の近傍に設けられている。
制御装置400は、トレイ払出装置50を統括的に制御する。制御装置400は、リフタ制御部410、移動制御部420、電磁弁制御部430、カード有無判定部440、カード搬送制御部450、表示変更制御部460、及びタッチパネル制御部470を備えている。
リフタ制御部410は、リフタ装置300を制御する。カード搬送制御部450は、カード搬送装置200を制御する。表示変更制御部460は、表示変更装置250を制御する。タッチパネル制御部470は、タッチパネル70への表示又は入力を制御する。
また、移動制御部420は、カード脱着装置150が備えるカード吸着部151並びにガイド部152及び153(共に後述)の移動を制御する。電磁弁制御部430は、電磁弁172のオン・オフを制御することにより、カード吸着部151を介した外気の吸引を制御する。カード有無判定部440は、カードホルダ500にカードが装着されているか否かを判定する。
なお、制御装置400の各部の詳細については、後述する各装置の説明と共に説明する。
<カード情報変更ユニット>
図5は、カード情報変更ユニット100の構成を示す斜視図である。図5には、カード情報変更ユニット100を互いに異なる2方向から見た斜視図が符号5001および5002で示されている。図5に示すように、カード情報変更ユニット100は、カード脱着装置150、カード搬送装置200および表示変更装置250を備える。
カード脱着装置150は、カード吸着部151、ガイド部152および153(一対のガイド部)、並びに、支持部161を備える。またカード脱着装置150は、フィルタ171、電磁弁172、Z軸モータ173(挿入動作部)、 θ軸モータ174(旋回部)、吸着確認センサ175、カード検出部176、真空ポンプ(不図示)、および複数の位置センサを備える。Z軸とは、カード吸着部151がカードホルダ500に向かう方向または離れる方向を示す軸(図5において実線で示したZ軸)、または、カード載置部210に向かう方向または離れる方向を示す軸(図5において破線で示したZ軸)である。 θ軸とは、Z軸に垂直な、水平面内の軸である。複数の位置センサについては図6を参照して後述する。
上述した制御装置400のうち、移動制御部420は、Z軸モータ173およびθ軸モータ174を制御する。電磁弁制御部430は、電磁弁172を制御する。また、カード有無判定部440は、カード検出部176の信号に基づいて、カードホルダ500におけるリライトカードRCの有無を判定する。
カード吸着部151は、リライトカードRCをその表面側から吸着する吸着パッドである。カード吸着部151は、可撓性を有する材料で形成された、リライトカードRCに当接する縁部を有するカップ状の部材である。本実施形態では、カード吸着部151は、支持部161に取り付けられている。
フィルタ171は、真空ポンプにより吸引される空気から埃などを除去するためのフィルタである。電磁弁172は、カード吸着部151およびリライトカードRCにより規定される空間に対する、真空ポンプによる吸引を制御する弁である。カード吸着部151は、フィルタ171および電磁弁172を介して真空ポンプと接続されている。
電磁弁172がオンの状態では、上記空間の空気が真空ポンプにより吸引されることで、リライトカードRCがカード吸着部151に吸着される。一方、電磁弁172がオフの状態では、上記空間の空気が真空ポンプにより吸引されなくなるため、リライトカードRCがカード吸着部151から解放される。
Z軸モータ173は、ガイド部152および153を含む撓み機構(後述)により撓ませたリライトカードRCを、その表裏方向に移動させることによりカードホルダ500またはカード搬送装置200のカード載置部210に対して脱着させる。表裏方向には、(1)カードホルダ500(またはカード載置部210)の正面側から、カードホルダ500(またはカード載置部210)へ向かう第1方向と、(2)第1方向とは逆方向である第2方向と、が含まれてよい。表裏方向(第1方向又は第2方向)は、カードホルダ500またはカード載置部210に保持されているときのリライトカードRCの表面に対する垂直方向を含むが、これに限らず、当該垂直方向に対して傾斜した方向であっても構わない。以降では、上記表裏方向の一例として、上記垂直方向を用いて説明する。
具体的には、Z軸モータ173は、上記垂直方向にカード吸着部151を移動させる。上記垂直方向が、図5に図示するとともに上述したZ軸方向である。すなわち、Z軸モータ173は、Z軸方向に沿ってカード吸着部151を移動させる。本実施形態では、Z軸モータ173は、支持部161を当該方向に移動させることで、支持部161に取り付けられているカード吸着部151を移動させる。ただし、Z軸モータ173は、カード吸着部151のみを移動させてもよい。Z軸モータ173は、例えばステッピングモータである。
Z軸モータ173は、リライトカードRCを撓ませながらカードホルダ500に対して脱着させる。具体的には、Z軸モータ173は、ガイド部152および153によりリライトカードRCをガイドして撓ませる。このようにリライトカードRCを撓ませてカードホルダ500に対して脱着することで、スムーズに脱着することができる。また、例えばローラなどを用いてリライトカードRCを当該リライトカードRCの表面に平行な方向にスライドさせて脱着させる構成と比較して、リライトカードRCを脱着する過程で当該リライトカードRCが詰まるといった不具合を回避できる。
リライトカードRCを吸着する場合には、移動制御部420は、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を、Z軸モータ173により上記第1方向に沿ってカードホルダ500に接近させる。これにより、カードホルダ500に保持されたリライトカードRCをカード吸着部151により吸着させる。さらに、Z軸モータ173は、カード吸着部151がリライトカードRCを吸着した状態で、ガイド部152および153に対してカード吸着部151が相対的に上記第2方向に移動させる。例えば、Z軸モータ173は、リライトカードRCに当接しているガイド部152および153よりも、カード脱着装置150の内部へとカード吸着部151を引き込む。これにより、カードホルダ500からリライトカードRCを抜き取る時に、吸着したリライトカードRCを撓ませることができる。
リライトカードRCをカードホルダ500に押し込む(装着する)場合には、移動制御部420は、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を、Z軸モータ173により上記第1方向に沿ってカードホルダ500に近付けていく。これにより、カード吸着部151ならびにガイド部152および153により撓ませた状態で保持したリライトカードRCをカードホルダ500に押し込む。したがって、カード脱着装置150は、撓ませた状態で保持したリライトカードRCを、撓ませたままの状態でカードホルダ500に取り付けることができる。
θ軸モータ174は、カード吸着部151ならびにガイド部152および153が、カードホルダ500およびカード搬送装置200に設けられたカード載置部210のそれぞれと対向するように、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を旋回させる。本実施形態では、 θ軸モータ174は、図5に図示するとともに上述したθ軸に平行な軸の周りで支持部161を旋回させることで、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を旋回させる。このように、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を旋回させて、リライトカードRCがカードホルダ500に対向する状態と、カード載置部210に対向する状態とを切り換える。これにより、例えばリライトカードRCを平行移動させる構成と比較して、カード脱着装置150のスペースを低減できる。 θ軸モータ174は、例えばステッピングモータである。
本実施形態では、カードホルダ500は、カード脱着装置150によるリライトカードRCの脱着時において、カード脱着装置150の水平方向に位置する。つまり、カード脱着装置150は、トレイ搬送機構80により薬剤払出装置30から搬送されたトレイ600が停止した位置において、カードホルダ500と対向する位置に設けられている(図11の11001参照)。また、カード載置部210は、カード脱着装置150の鉛直方向に位置する。このため、トレイ600の側面に配されたカードホルダ500に保持されたリライトカードRCを、トレイ600の姿勢を変更することなく脱着することができる。また、トレイ600から抜き取ったリライトカードRCを、カード脱着装置150を90
°旋回させるだけで、カード載置部210に載置するための位置に移動させることができる(その逆も可能)。したがって、カード脱着装置150に要するスペースを小さくするとともに、カード情報変更ユニット100の取付自由度を高めることができる。
吸着確認センサ175は、カード吸着部151がリライトカードRCに当接している状態において、カード吸着部151およびリライトカードRCにより規定される空間の気圧を示す信号を出力する気圧センサである。図5に示す例では、吸着確認センサ175は、フィルタ171と電磁弁172との間に設けられる。
吸着確認センサ175の出力信号が示す気圧が所定の閾値未満であれば、移動制御部420は、リライトカードRCがカード吸着部151に吸着されていると判定する。一方、上記出力信号が示す気圧が所定の閾値以上であれば、移動制御部420は、リライトカードRCがカード吸着部151に吸着されていないと判定する。
カード検出部176は、カードホルダ500にリライトカードRCが保持されているか否かを検出するセンサである。カード検出部176は、例えばリライトカードRCまたはカードホルダ500に対して光を発する発光部と、リライトカードRCまたはカードホルダ500により反射された光を受光する受光部とを有する。
カード検出部176は、カード有無判定部440による、カードホルダ500内のカードの有無の判定に用いられる。カード有無判定部440は、カード検出部176の受光部が受光した光の色により、カードホルダ500にリライトカードRCが保持されているか否かを検出する。
ここで、カードホルダ500には、表示変更装置250に搬送されたリライトカードRCとは別のリライトカードRCが保持されている可能性もある。仮に別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持され、かつ表示変更装置250に搬送されたリライトカードRCがカードホルダ500に戻されなかった場合、別のリライトカードRCのみがカードホルダ500に保持されたままとなる。別のリライトカードRCには、カードホルダ500を備えるトレイ600に払出された薬剤を提供すべき患者とは別の患者の情報が表示されている可能性が高い。この場合、別のリライトカードRCの表示情報に基づき、トレイ600に払出された薬剤が、本来提供すべき患者とは別の患者に提供されてしまうことになり、大きな問題となる。
そこで、カード有無判定部440は、表示変更装置250によりリライトカードRCの表示情報が変更されている間に、当該リライトカードRCとは別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されているか否かの検出動作を、カード検出部176により実行してもよい。なお、上記「リライトカードRCの表示情報が変更されている間」には、カード載置部210に載置されたリライトカードRCが、カード搬送装置200によりカード載置部210から表示変更装置250へ搬送されるまでの間が含まれても構わない。また、表示変更装置250により表示情報が変更されたリライトカードRCが、カード搬送装置200により表示変更装置250からカード載置部210へ搬送されるまでの間が含まれても構わない。
上記検出動作を行う場合、移動制御部420は、カード検出部176がカードホルダ500を向くよう、支持部161を移動させる。上記別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されていない場合、カード検出部176は当該リライトカードRCを検出しない。一方、上記別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されている場合、カード検出部176はリライトカードRCを検出する。したがって、カード有無判定部440は、カード検出部176による検出により、不要なリライトカードRCがカードホルダ500に保持されているか否かを判定できる。
上記別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されているとカード有無判定部440が判定した場合、制御装置400はカード情報変更ユニット100の動作を停止する。また、タッチパネル制御部470は、別のリライトカードRCが保持されている旨をタッチパネル70に表示する。一方、上記別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されていないとカード有無判定部440が判定した場合、移動制御部420は、カード吸着部151などがカード載置部210を向くよう、支持部161を移動させる。すなわち、移動制御部420は、表示変更装置250から戻ってきたリライトカードRCを吸着できるよう、支持部161を移動させる。
ガイド部152および153は、カード吸着部151が吸着したリライトカードRCをガイドする。ガイド部152および153は、カード吸着部151に対してリライトカードRCの表面方向の両側に設けられる。ガイド部152および153がこのように設けられることで、カード脱着装置150は、リライトカードRCを、ガイド部152および153を支点として撓ませることができる。換言すれば、ガイド部152および153は、カード吸着部151が吸着したリライトカードRCを撓ませるときの支点として機能する。
ガイド部152および153のそれぞれは、回転により、上記垂直方向へのリライトカードRCの移動を補助するローラ154および155を備えている。ローラ154および155は、互いに平行かつリライトカードRCの表面に平行な回転軸を有する。ガイド部152および153のそれぞれがリライトカードRCに接触した状態で、ローラ154および155が回転することで、リライトカードRCをスムーズに撓ませることができる。
また、ローラ154および155のそれぞれは、カード吸着部151から解放され、カード載置部210に載置されたリライトカードRCに当接していても構わない。この場合、ローラ154および155のそれぞれは、カード搬送装置200によるリライトカードRCの搬送方向へのリライトカードRCの移動を補助する。カード載置部210に載置されたリライトカードRCにローラ154および155を当接させておくことにより、カード載置部210から表示変更装置250へのリライトカードRCの搬送時に、ローラ154および155の回転によりその搬送を補助できる。そのため、当該搬送をよりスムーズに行うことが可能となる。
また、ガイド部152および153のそれぞれは、リライトカードRCとの接触面の少なくとも一部に、リライトカードRCが接触したときの衝撃を緩和する衝撃緩和部材を備えている。本実施形態では、ガイド部152および153のそれぞれは、衝撃緩和部材として、Oリング156および157を備えている。ガイド部152および153のそれぞれは、リライトカードRCに接触する場合、Oリング156および157により接触する。したがって、リライトカードRCへのガイド部152および153の接触時の衝撃音が抑制され、またリライトカードRCならびにガイド部152および153にかかる負荷が軽減される。なお、衝撃緩和部材の形状は、Oリング156および157のようにガイド部152および153の一部のみに設けられるものに限定されず、ガイド部152および153の全体を覆っていてもよい。
支持部161は、カード吸着部151ならびにガイド部152および153を、上記垂直方向において移動可能に支持する部材である。具体的には、支持部161は、ガイド部152および153のそれぞれを支持する支軸162および163を備える。支軸162および163は、上記垂直方向において支持部161からリライトカードRCへ向かう方向に延伸する。支軸162および163は、ガイド部152および153が上記垂直方向に沿って支持部161に対して互いに独立して移動可能であるようにガイド部152および153を支持する。
上述したとおり、Z軸モータ173は、支持部161を移動させることでカード吸着部151を移動させる。このため、Z軸モータ173は、ガイド部152および153についても、カード吸着部151と共に、上記垂直方向に移動させる。この構成によれば、移動制御部420はZ軸モータ173のみを制御すればよいため、例えばガイド部152および153を移動させるためのモータを別途有する構成と比較して、処理を簡略化できる。
支軸162および163には、ガイド部152および153のそれぞれの移動に伴い伸縮するバネ164および165(伸縮部材)が設けられている。これにより、カード吸着部151による吸着力とは逆側にリライトカードRCを付勢できる。また、上述したとおり、支軸162および163は互いに独立して移動するため、バネ164および165は、互いに独立して伸縮する。したがって、ガイド部152と153とで、カードホルダ500またはカード載置部210までの距離が異なる場合であっても、Z軸モータ173によりガイド部152および153を移動させることで、ガイド部152および153の両方をリライトカードRCに当接させることができる。
ガイド部152および153は、バネ164および165が自然長である状態において、カード吸着部151よりも支持部161から離隔した位置で支持される。このため、支持部161がリライトカードRCへ向けて(すなわち上記第1方向へ)移動すると、カード吸着部151よりも先にガイド部152および153がリライトカードRCに当接する。ガイド部152および153がリライトカードRCに当接した状態で、カード吸着部151がさらにリライトカードRCへ向けて移動すると、バネ164および165が圧縮され、カード吸着部151がリライトカードRCに当接する。一方、カード吸着部151がリライトカードRCを吸着した状態で支持部161が上記第2方向へ向けて移動すると、カード吸着部151は支持部161と共に移動する。一方、ガイド部152および153は、支持部161が上記第2方向に移動しても、圧縮されたバネ164および165が自然長(元の状態)に戻るまで、カードホルダ500またはカード載置部210に対して移動しない。この結果、カード吸着部151は、ガイド部152および153に対して引っ込んだ状態となるため、カード脱着装置150は、吸着したリライトカードRCを撓ませることができる。また、その状態でリライトカードRCを保持できる。
以上のように、少なくともガイド部152および153と、支持部161、支軸162および163と、バネ164および165とにより、カード吸着部151により吸着したリライトカードRCを撓ませる撓み機構として機能する。例えば、これらの部材は、リライトカードRCを撓ませることにより、リライトカードRCの外縁部を上述の隙間の入口付近に位置させる。
そして、上述したように、Z軸モータ173は、支持部161を移動させることにより、撓んだ状態のリライトカードRCを上記第1方向に移動させ、その結果、上記外縁部を上記隙間に挿入する。また本実施形態では、上述したように、Z軸モータ173は、支持部161を移動させることにより、撓んだ状態のリライトカードRCを上記第2方向に移動させ、その結果、上記外縁部を上記隙間から抜き取る。つまり、本実施形態のZ軸モータ173は、上記外縁部を上記隙間に挿入するカード挿入機能と、上記外縁部を上記隙間から抜き取るカード抜取機能と、を併せ持つ。
図6は、カード脱着装置150が備える位置センサを示す図である。図6においては、位置センサを支持する部材については適宜省略している。図6に示すように、カード脱着装置150は、第1Z軸リミットセンサ181、第2Z軸リミットセンサ182、第1 θ軸リミットセンサ183、および第2θ軸リミットセンサ184を備える。これらの位置センサは、カード吸着部151の位置を検出可能な位置であれば、任意の位置に配されていてよい。以下の説明では、Z軸方向について、リライトカードRCの脱着動作時にカードホルダ500またはカード載置部210へ向かう方向を正とする。また、 θ軸方向について、カードホルダ500の方向からカード載置部210の方向へ向かう旋回方向を正とする。
第1Z軸リミットセンサ181は、カード吸着部151がZ軸方向における移動範囲の上限に到達した場合に移動制御部420へ信号を出力するセンサである。第1Z軸リミットセンサ181からの信号を入力された場合、移動制御部420はZ軸方向における正の方向へのカード吸着部151の移動を停止する。
第2Z軸リミットセンサ182は、カード吸着部151がZ軸方向における移動範囲の下限に到達した場合に移動制御部420へ信号を出力するセンサである。第2Z軸リミットセンサ182からの信号を入力された場合、移動制御部420はZ軸方向における負の方向へのカード吸着部151の移動を停止する。また、カード脱着装置150の動作の開始時には、カード吸着部151は第2Z軸リミットセンサ182が信号を出力するまでZ軸方向における負の方向へ移動し、第2Z軸リミットセンサ182が信号を出力した位置を基準として待機位置へ移動する。
第1θ軸リミットセンサ183は、カード吸着部151がθ軸方向における旋回範囲の上限に到達した場合に信号を出力するセンサである。第1 θ軸リミットセンサ183が信号を出力した場合、カード吸着部151は、カードホルダ500に対向する方向からカード載置部210に対向する方向へ向かう方向への旋回を停止する。
第2θ軸リミットセンサ184は、カード吸着部151がθ軸方向における移動範囲の下限に到達した場合に信号を出力するセンサである。第2 θ軸リミットセンサ184が信号を出力した場合、カード吸着部151はカード載置部210に対向する方向からカードホルダ500に対向する方向へ向かう方向への旋回を停止する。また、カード脱着装置150の動作の開始時には、カード吸着部151は第2 θ軸リミットセンサ184が信号を出力するまで旋回し、第2θ軸リミットセンサ184が信号を出力した位置を基準として待機位置へ旋回する。
上記待機位置とは、カード吸着部151などの移動の基準となる位置である。移動制御部420は、待機位置を基準として、ステッピングモータであるZ軸モータ173および
θ軸モータ174によりカード吸着部151などの位置を制御する。ただし、不具合によりカード吸着部151などが意図しない位置まで移動した場合には、第1Z軸リミットセンサ181、第2Z軸リミットセンサ182、第1 θ軸リミットセンサ183、または第2θ軸リミットセンサ184がカード吸着部151などを検出し、その移動を停止させる。
図7は、カード搬送装置200の構成を示す図である。図7に示すように、カード搬送装置200は、カード載置部210、コンベヤ220、第1センサ230および第2センサ240を備える。
カード載置部210は、リライトカードRCが載置される置台である。カード載置部210は、リライトカードRCの脱着を可能にする開口部211と、リライトカードRCが載置される底部212と、底部212に接続され、開口部211を形成する側壁213と、を備える。
本実施形態では、側壁213は底部212に対して略垂直に起立しており、側壁213の少なくとも一部は、コンベヤ220による搬送方向に対して傾斜している。具体的には、図7に示すように、側壁213の一部である側壁214は、カード載置部210を平面視したときに、上記搬送方向に対して傾斜しており、開口部211の角部を略曲線形状(略C形状)とするように設けられている。換言すれば、側壁214は、第1センサ230および第2センサ240が設けられた短辺側の領域において、所定方向に向けて、開口部211の、当該方向と略垂直方向の幅が短くなるように、カード載置部210の角部に設けられている。ここでの所定方向とは、リライトカードRCが撓みながら挿入されるときにリライトカードRCが延びる方向である。
さらに換言すれば、側壁213および側壁214は、リライトカードRCが装着される領域(すなわち、平面視したときの開口部211)を規定している。そして、開口部211の角部(すなわち側壁214)は、カード載置部210を平面視したときに、開口部211の端部において、所定方向に向けて、当該方向と垂直方向の幅を短くするように形成されている。ここでの所定方向とは、リライトカードRCが撓みながらカード載置部210の正面から装着されるときにリライトカードRCが延びる方向である。上記開口部211の端部は、本例では、カード載置部210の2つの短辺側の領域である。
上記のような側壁214を設けることにより、カード吸着部151に吸着された状態のリライトカードRCがカード載置部210に受け渡されるときに、リライトカードRCの位置が開口部211から多少ずれていても、リライトカードRCがカード載置部210に載置される過程で側壁214に案内されて正しい位置に載置される。つまり、側壁214は、後述するカード案内部515(図16参照)と同様の機能を有する。なお、側壁214は、底部212に対して略垂直に起立しておらず、その上部(開口部211)から底部212に向かって傾斜していてもよい。
以下に、側壁214によるリライトカードRCの案内について、より詳細に説明する。以下の説明では、開口部211を形成する側壁のうち、側壁214以外の部分(すなわちコンベヤ220による搬送方向に対して傾斜していない側壁)を指して側壁213と称する。
開口部211の高さ方向(リライトカードRCの短辺に対応する方向)の長さは、リライトカードRCの短辺方向の長さよりも長い。このため、カード吸着部151によるリライトカードRCの載置位置が、底部212における正しい位置である場合には、リライトカードRCは側壁213および214に接触しない。
カード吸着部151によるリライトカードRCの載置位置が、底部212における正しい位置から開口部211の高さ方向にずれた位置である場合、撓んだ状態のリライトカードRCの角部RCc(円弧状の部分)が最初に側壁213に接触する。その後、リライトカードRCが底部212に接近することに伴い、角部RCcが側壁213により案内されつつ、リライトカードRCの短辺が底部212に接触する。さらにその後、リライトカードRCが撓んだ状態から元の状態に戻る過程で、角部RCcがさらに側壁214に案内されることにより、リライトカードRCが底部212における正しい位置に案内される。なお、カード吸着部151によるリライトカードRCの載置位置の、底部212における正しい位置からのずれが比較的小さい場合には、撓んだ状態のリライトカードRCの角部RCcは、側壁213には接触せず、側壁214にのみ接触する。
なお、上記正しい位置からのずれが、撓んだ状態のリライトカードRCの角部RCcが側壁213に接触しないほど大きい場合には、リライトカードRCを側壁213および214により案内することはできない。また、上記正しい位置から左右方向(リライトカードRCの長辺に対応する方向)にずれている場合も、リライトカードRCを側壁213および214により案内することはできない。
コンベヤ220は、カード載置部210に載置されたリライトカードRCを表示変更装置250に搬送する。また、コンベヤ220は、表示変更装置250により表示情報が書き換えられたリライトカードRCを、カード載置部210に搬送する。コンベヤ220は、制御装置400のカード搬送制御部450により制御される。
第1センサ230および第2センサ240は、自身の直上に存在するリライトカードRCを検出するセンサである。第1センサ230は、カード載置部210に対して表示変更装置250の側に設けられる。第2センサ240は、カード載置部210に対して表示変更装置250とは逆の側に設けられる。第2センサ240は、カード載置部210に載置されたリライトカードRCの端部を挟み込むように設けられた発光部と受光部とを備える。この発光部と受光部とにより、カード載置部210は、リライトカードRCを保持した状態においてその外縁部の一部が差し込まれるべき隙間を有する。
第1センサ230は、リライトカードRCがカード載置部210から表示変更装置250へ適切に搬送されたことをカード搬送制御部450が確認するために用いられる。リライトカードRCをコンベヤ220によりカード載置部210から表示変更装置250へ搬送する場合、第1センサ230による検出信号は、リライトカードRCを検出していることを示す信号から、検出していないことを示す信号に変化する。このように信号が変化した場合に、カード搬送制御部450は、リライトカードRCがカード載置部210から表示変更装置250へ適切に搬送されたことと確認する。
第2センサ240は、リライトカードRCが表示変更装置250からカード載置部210へ適切に搬送されたことをカード搬送制御部450が確認するために用いられる。リライトカードRCを表示変更装置250からカード載置部210へ搬送する場合、第2センサ240による検出信号は、リライトカードRCを検出していないことを示す信号から、検出していることを示す信号に変化する。このように信号が変化した場合に、カード搬送制御部450は、リライトカードRCが表示変更装置250からカード載置部210へ適切に搬送されたと確認する。
電磁弁制御部430は、リライトカードRCが表示変更装置250からカード載置部210へ適切に搬送されたとカード搬送制御部450が確認した後に、電磁弁172をオンにする。これにより、誤って搬送中のリライトカードRCをカード吸着部151により吸着する虞が低減される。
なお、カード搬送装置200は第1センサ230および第2センサ240の一方または両方を備えていなくてもよい。この場合、カード搬送制御部450は、例えばカード脱着装置150のカード検出部176によりカード載置部210にリライトカードRCが存在するか否かを確認する。
また、カード吸着部151によりリライトカードRCを吸着するための真空ポンプの排気経路が表示変更装置250に接続されていてもよい。この場合、真空ポンプの排気により表示変更装置250内の埃を除去することができる。
図8は、カードホルダ500にリライトカードRCを収納する場合におけるカード吸着部151の側面図である。図8においてリライトカードRCは、ガイド部152および153にガイドされて撓んだ状態となっている。ただし、簡単のため、図8においてガイド部152および153は省略されている。
図8に示すように、カード吸着部151は、蛇腹形状を有する蛇腹部158を有する。このため、カード吸着部151は、リライトカードRCに垂直な方向に変位することが可能である。したがって、上述したリライトカードRCの角部RCcがカード案内部515(図16の16001参照)により案内されることでリライトカードRCが変位した場合に、リライトカードRCがカード吸着部151から外れる虞が低減される。
<カード情報変更ユニットの動作例>
図9は、カードホルダ500からリライトカードRCを抜き取る場合におけるカード脱着装置150の動作例を示す図である。図9を参照して、カードホルダ500からカードを抜き取る場合におけるカード脱着装置150の動作例について説明する。
図9に示す動作例では、まず、移動制御部420がカード吸着部151を初期位置に移動させる。初期位置とは、第2Z軸リミットセンサ182および第2 θ軸リミットセンサ184がカード吸着部151を検出する位置である。次に、図9の9001に示すように、移動制御部420がカード吸着部151を初期位置からZ軸方向に所定の距離だけ離隔した待機位置へ移動する。この状態で、電磁弁制御部430が電磁弁172をオンにする。
次に、移動制御部420がカード吸着部151をリライトカードRCへ向かって移動させると、図9の9002に示すように、ガイド部152および153が先にリライトカードRCに当接する。さらに移動制御部420がカード吸着部151を移動させると、図9の9003に示すように、バネ164および165が圧縮され、カード吸着部151、ガイド部152および153がリライトカードRCに当接する。このとき、リライトカードRCがカード吸着部151に吸着される。
移動制御部420は、吸着確認センサ175によりリライトカードRCの吸着を確認した後、図9の9004に示すように、カード吸着部151をカードホルダ500から離れる方向へ移動させる。このとき、バネ164および165の弾性力によってガイド部152および153はリライトカードRCに当接したままとなるため、リライトカードRCはガイド部152および153にガイドされて撓んだ状態となる。
さらに移動制御部420がカード吸着部151をカードホルダ500から離れる方向へ移動させると、図9の9005に示すように、リライトカードRCがカードホルダ500から抜き取られる。その後、図9の9006に示すように、移動制御部420がカード脱着装置150を90 °旋回させる。これにより、カード脱着装置150がカード搬送装置200のカード載置部210と対向した状態となる。
図10は、カード脱着装置150がリライトカードRCをカード載置部210に載置する動作を示す図である。カード脱着装置150が旋回した直後には、図10の10001に示すように、カード吸着部151、ガイド部152および153はカード載置部210から離隔している。移動制御部420がカード吸着部151をカード載置部210へ向かって移動させると、図10の10002に示すように、先にガイド部152および153がリライトカードRCを介してカード載置部210に接触する。移動制御部420がさらにカード吸着部151を移動させると、図10の10003に示すように、カード吸着部151もリライトカードRCを介してカード載置部210に接触する。このとき、リライトカードRCは撓んでいない状態となる。
この状態で電磁弁制御部430が電磁弁172をオフにすると、図10の10004に示すように、リライトカードRCがカード吸着部151から解放される。移動制御部420がカード吸着部151をカード載置部210から離れる方向へ移動させると、図10の10005に示すように、カード吸着部151、ガイド部152および153がリライトカードRCから離れる。この状態で、カード搬送装置200がリライトカードRCを表示変更装置250へ搬送し、表示変更装置250がリライトカードRCの表示を変更する。
但し、カード載置部210へのリライトカードRCの装着の場合には、図10の10005の動作は省略されても構わない。具体的には、図10の10004に示すように、ガイド部152および153(具体的には、ローラ154および155)が、カード載置部210に装着された後のリライトカードRCに当接したままの状態において、カード搬送装置200は、リライトカードRCを表示変更装置250へ搬送しても構わない。つまり、移動制御部420は、カード載置部210にリライトカードRCを装着した後、ガイド部152および153がリライトカードRCに当接し、かつカード吸着部151がリライトカードRCから離れた状態となるように、支持部161を移動させる。この場合、カード載置部210から表示変更装置250へのリライトカードRCの搬送をよりスムーズに行うことが可能となる。
表示変更装置250がリライトカードRCの表示を変更する間に、カード有無判定部440は、上述したように、抜き取られたリライトカードRCとは異なる別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されているか否かの検出動作を実行してもよい。当該検出動作を実行する場合、移動制御部420は、カード脱着装置150を一旦旋回させて、カードホルダ500と対向する位置に戻す。
上記検出動作後、カード有無判定部440により、カードホルダ500に別のリライトカードRCが保持されてないと判定された場合には、移動制御部420は、カード脱着装置150を旋回させて、図10の10005の状態に戻す。但し、上述のように、図10の10004の状態で、カード載置部210から表示変更装置250へとリライトカードRCが搬送されている場合には、移動制御部420は、カード脱着装置150を旋回させて、図10の10004の状態に戻しても構わない。この場合、ローラ154および155の回転により、表示変更装置250からカード載置部210へのリライトカードRCの搬送を補助できる。そのため、当該搬送についてもよりスムーズに行うことが可能となる。
なお、カード脱着装置150がカード載置部210からリライトカードRCを抜き取る動作については、図9を参照して説明した、カードホルダ500からリライトカードRCを抜き取る動作と同様であるため、説明を省略する。また、カード脱着装置150がカードホルダ500にリライトカードRCを装着する手順は、図10を参照して説明した、カード載置部210にリライトカードRCを載置する動作と同様であるため、説明を省略する。
<変形例1>
なお、リライトカードRCに識別子が付されていてもよい。この場合に、表示変更制御部460は、当該識別子によりリライトカードRCの表示の変更回数を管理するとともに、リライトカードRCが劣化すると考えられる変更回数が予め設定されていてもよい。
リライトカードRCの表示の変更回数が、予め設定された変更回数に到達した場合、表示変更制御部460は、表示変更装置250へ搬送されたリライトカードRCの表示を変更せずに廃棄する。そして、予め表示変更装置250内に格納されていた予備のリライトカードRCの表示を変更する。
また、予備のリライトカードRCは、予めカードホルダ500に保持されていてもよい。この場合には、リライトカードRCの表示の変更回数が、予め設定された変更回数に到達すると、カード脱着装置150は、カードホルダ500から古いリライトカードRCを抜き取って廃棄する。その後、カード脱着装置150は、さらにカードホルダ500からリライトカードRCを抜き取ってカード載置部210に載置する。
またこの場合には、原則的に、リライトカードRCをカードホルダ500から抜き取った状態においても予備のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されている。したがって、カード有無判定部440は、上述した別のリライトカードRCがカードホルダ500に保持されているか否かの検出動作を行わない。
<変形例2>
なお、カード脱着装置150は、必ずしも真空ポンプを備える必要はない。カード脱着装置150は、カード吸着部151として吸盤を備え、電磁弁172によりカード吸着部151への空気の流入を制御してもよい。リライトカードRCを吸着する場合には、電磁弁172をオフにした状態でカード吸着部151をリライトカードRCに押し当てることで、リライトカードRCがカード吸着部151に吸着される。リライトカードRCを解放する場合には、電磁弁172をオンにすることで、カード吸着部151に空気が流入し、リライトカードRCがカード吸着部151から解放される。ただし、カード吸着部151が吸盤である場合には、リライトカードRCを確実に吸着できない可能性がある。リライトカードRCを確実に吸着するという観点からは、上述したとおり、真空ポンプによりカード吸着部151内の空気を吸引することが好ましい。この場合、吸着確認センサ175により吸着を確認できるため、リライトカードRCを確実に吸着できる。
<変形例3>
図20は、カード情報変更ユニット100の、別の構成の概略を示す図である。図20に示す構成では、カード脱着装置150は、カードホルダ500に対するリライトカードRCの脱着動作を行う位置と、当該位置の近傍に配置されたカード搬送装置200(置台)との2地点間を移動する。カード搬送装置200(カード載置部210)は、カード脱着装置150の鉛直方向に位置していない。カード脱着装置150は、例えば、リライトカードRCをカードホルダ500から抜き取った後、平行移動させてカード搬送装置200へ搬送する。
カード脱着装置150は、カード脱着装置150を上記2地点間の間で移動させる移動機構(不図示)に接続されている。また、 θ軸モータ174によりカード吸着部151などを旋回させる構成ではないため、カード脱着装置150は、 θ軸モータ174を備えていない。
このように、本実施形態に係るカード情報変更ユニット100は、図20に示す構成であってもよい。ただし、カード情報変更ユニット100の小型化および取付自由度を考慮すると、上述したとおり、カード載置部210がカード脱着装置150の鉛直方向に位置し、 θ軸モータ174によりカード吸着部151などを旋回させる方が好ましい。
<変形例4>
カード脱着装置150は、カード吸着部151により吸着したリライトカードRCを、ガイド部152および153等を含む撓み機構により撓ませ、Z軸モータ173により、撓ませた状態のリライトカードRCを上記垂直方向に移動させるものとして説明した。つまり、カード脱着装置150は、リライトカードRCの装着動作を実行するカード装着機構と、リライトカードRCの抜取り動作を実行するカード抜取機構とを、カード吸着部151、撓み機構およびZ軸モータ173を含む共通の機構で実現するものとして説明した。しかしながら、カード脱着装置150は、カード装着機構とカード抜取機構とを、互いに異なる機構として備えていても構わない。
例えば、カード装着機構としては、上述したカード吸着部151、撓み機構およびZ軸モータ173等により実現される一方で、カード抜取機構としては、上述したカード吸着部151、撓み機構およびZ軸モータ173等とは異なる機構により実現されても構わない。この場合、カード抜取機構は、例えば、リライトカードRCの外縁部の一部に引っ掛ける爪部を有し、爪部を上記垂直方向に移動させることにより、爪部にリライトカードRCを引っ掛けて、リライトカードRCを抜き取っても構わない。
つまりこの場合、Z軸モータ173は、上記第1方向にリライトカードRCを移動させることにより、リライトカードRCをカードホルダ500またはカード載置部210に装着する、上述のカード挿入機能のみを実現するものとして機能する。
<変形例5>
また、カード脱着装置150は、少なくともカードホルダ500に対して、上述のカード装着機構としてのみ機能するカード装着装置(図2参照)として実現されても構わない。つまり、カード装着装置は、少なくともカードホルダ500に対して、上述のカード抜取機構を備えていない。
具体的には、カード装着装置は、図9に示す、カードホルダ500からのリライトカードRCの抜取り動作、及び、図10に示す、カード載置部210へのリライトカードRCの装着動作を行わない。カード装着装置は、カード載置部210からのリライトカードRCの抜取り動作(図9に示す抜取り動作と同様の手順)、及び、カードホルダ500へのリライトカードRCの装着動作(図10に示す装着動作と同様の手順)を行う。つまり、カード装着装置は、表示変更装置250から搬送された、表示情報を変更後のリライトカードRCを、カードホルダ500に装着する機能を有していればよい。
この場合、例えば、カード搬送装置200は、表示変更装置250から搬送された、表示情報を変更後のリライトカードRCを、カード装着装置に搬送するものとして機能すればよい。また、表示変更装置250は、表示情報を変更するリライトカードRCを一時的に収容するカード収容部(リライトカードRCをセットするセット部)(不図示)を備えていてもよい。
例えば、ユーザは、トレイ保管庫60に払出される複数個(例:100個)のトレイ600からリライトカードRCを抜取り、抜き取ったリライトカードRCをカード収容部に収容する。表示変更制御部460は、表示情報の変更処理を開始する旨のユーザ操作を受け付けると、表示変更装置250を制御して、処方データに基づき、カード収容部に収容されたリライトカードRCの表示情報を順次変更する。表示変更装置250は、表示情報を変更したリライトカードRCを、カード搬送装置200に受け渡す。
カード搬送制御部450は、カード搬送装置200を制御して、表示情報を変更したリライトカードRCを、表示変更装置250からカード載置部210へと搬送する。移動制御部420および電磁弁制御部430は、カード装着装置を制御して、カード載置部210に載置された、表示情報を変更後のリライトカードRCを、カードホルダ500に装着する。
このカード装着装置であっても、少なくともカード吸着部151、撓み機構およびZ軸モータ173により、吸着しかつ撓ませたリライトカードRCを、カードホルダ500の正面側からカードホルダ500へと装着できる。
なお、表示情報を変更後のリライトカードRCを、ユーザが表示変更装置250から抜取った後、カード装着装置に取り付けても構わない。この場合、カード情報変更ユニット100は、カード搬送装置200を備えていなくても構わない。例えば、カード装着装置では、取り付けられたリライトカードRCを、カード吸着部151により吸着させると共に、撓み機構により撓ませた状態とする。この状態において、Z軸モータ173が支持部161をカードホルダ500へとその正面側から移動させることにより、カード装着装置は、リライトカードRCをカードホルダ500に装着する。つまりこの場合、カード装着装置は、カード載置部210に対しても、上述のカード抜取機構を備えていないといえる。
また、カード装着装置は、カード載置部210に対してリライトカードRCを装着する装置であっても構わない。この場合、例えば、ユーザにより、リライトカードRCがカードホルダ500から抜き取られ、カード装着装置に取り付けられる。その後、カード装着装置は、吸着しかつ撓ませた状態で、カード載置部210にリライトカードRCを装着する。リライトカードRCは、カード搬送装置200により表示変更装置250に搬送された後、表示変更装置250によりその表示情報が変更される。その後、リライトカードRCは、カード搬送装置200によりカード載置部210に搬送され、カード装着装置が、カード載置部210からリライトカードRCを抜取った後、カードホルダ500へ装着する。なお、ユーザが、表示変更装置250(又はカード載置部210)からリライトカードRCを抜取り、カード装着装置に取り付けても構わない。
<リフタ装置>
次に、リフタ装置300の構成例について説明する。図11は、リフタ装置300の構成例を示す図である。
図11の11001に示すように、リフタ装置300は、トレイ保管庫60が挿入される挿入口53を規定する筐体51の内部に設けられている。リフタ装置300は、カード情報変更ユニット100によりリライトカードRCの表示情報が書換えられたトレイ600を、トレイ搬送機構80から、挿入口53に配置されたトレイ保管庫60へと搬送する。
図11の11002に示すように、リフタ装置300は、トレイ搬送部301を備えている。トレイ搬送部301は、薬剤払出装置30から搬送され、リライトカードRCの表示情報が書換えられた、トレイ搬送機構80上のトレイ600を、トレイ保管庫60へ搬送する。トレイ搬送部301は、主として、支柱303、梁部305、及びトレイ支持部307を備えている。
支柱303は、x軸方向に延伸した梁部305を、z軸方向にスライド可能に支持するものである。梁部305は、トレイ600を支持可能なトレイ支持部307を、梁部305の延伸方向(x軸方向)にスライド可能に支持するものである。この構成により、xz平面(鉛直平面)内において、トレイ支持部307を移動させることが可能となる。その結果、トレイ搬送部301は、トレイ搬送機構80上のトレイ600を、トレイ保管庫60の各保管位置へと搬送できる。
トレイ支持部307は、駆動部307a、第1支持部307b、第1移動部307c、第2支持部307d、及び第2移動部307eを備えている。
駆動部307aは、第1移動部307cを動作させることにより、第1支持部307bをy軸方向に移動させるものである。第1移動部307cは、第1支持部307bを支持し、かつ第1支持部307bをy軸方向にスライドさせるものである。第1支持部307bは、トレイ600の短辺側を支持する爪部である。第1支持部307bは、掛止部601(図2参照)に一時的に掛止されることにより、トレイ600の短辺側を支持する。掛止部601は、トレイ600の縁部の短辺側に設けられた、当該縁部の下側から挿入される第1支持部307bを一時的に掛止する庇部である。これにより、第1支持部307bがトレイ600の短辺側を支持しつつ、トレイ600をトレイ保管庫60に搬送できる(押し出すことができる)。
また、駆動部307aは、第2移動部307eを動作させることにより、第2支持部307dをx軸方向又はz軸方向に移動させるものである。第2移動部307eは、動作部307eaと、案内部307ebとを備えている。動作部307eaは、第2支持部307dに接続されると共に、その一部(先端部)は、動作部307eaを案内する案内部307ebの内部に嵌合されている。そのため、第2支持部307dは、案内部307ebに沿って移動する。案内部307ebは、図11の11002に示すように、z軸方向に延伸しているが、その下方において外側へと屈曲している。
第2支持部307dは、トレイ600の長辺側を支持する棒状部材である。第2支持部307dは、突出部602(図2参照)を支持することにより、トレイ600の長辺側を支持する。突出部602は、トレイ600の縁部の長辺側に設けられた、第2支持部307dにより支持される庇部である。これにより、第2支持部307dがトレイ600の長辺側を支持できる。なお、突出部602は、トレイ保管庫60の各保管位置に搬送されたときに、当該保管位置に設けられたレールにより支持される。
図12は、第2支持部307dの動作例を示す図である。図12の12001~12004に示すように、第2支持部307dは、4箇所において待機状態となる。
図12の12001は、第2支持部307dの初期位置を示す。図12の12001に示すように、第2支持部307dは、駆動部307aから最も離れた位置(最下部)Po1において、x軸方向に最も開いた状態となる。位置Po1において、第2支持部307dは、カード情報変更ユニット100によるリライトカードRCの表示情報の書換えを待機する。
図12の12002は、第2支持部307dが、駆動部307aに最も近い位置(最上部)Po2において、x軸方向に最も閉じている状態を示す。第2支持部307dは、図12の12001の状態から12002の状態となることにより、トレイ搬送機構80において、トレイ600の突出部602を下側から支持し、トレイ保管庫60の任意の保管位置まで搬送することが可能となる。つまり、図12の12002の状態は、第2支持部307dがトレイ600を支持している状態である。
図12の12003は、第2支持部307dが、図12の12002の状態から、所定距離下降した状態を示す。第2支持部307dは、位置Po1と位置Po2との間の位置Po3で停止している。この状態においては、第2支持部307dは、トレイ600の突出部602を支持しておらず、トレイ600は、第1支持部307bとトレイ保管庫60の任意の保管位置のレール61(図13参照)との2点で支持される。位置Po3は、トレイ600の支持を解除でき、かつ、トレイ600をトレイ保管庫60の任意の保管位置へ挿入するときに、第2支持部307dがトレイ600と干渉しない位置であればよい。
図12の12004は、第2支持部307dが、図12の12003の状態から、さらに下降した状態を示す。この状態においては、案内部307ebに挿入された動作部307eaの一部は、案内部307ebの屈曲部分に位置しており、第2支持部307dは、位置Po1に近い位置(高さ)である位置Po4で停止している。そのため、第2支持部307dは、トレイ600をトレイ保管庫60の任意の保管位置への挿入中に、トレイ600が万一落下したとしても、落下したトレイ600を受け留めることできる。トレイ600の当該保管位置への挿入後、第2支持部307dは、図12の12001に示す初期位置へと戻る。
なお、図12の12001では、第2支持部307dは、カード情報変更ユニット100でのリライトカードRCの表示情報の書換え中に、位置Po1において開いた状態で待機しているが、これに限られない。
例えば、リフタ制御部410は、上記書換え中に、第2支持部307dを、位置Po1の開いた状態から、位置Po4の閉じた状態へと移動させても構わない。例えば、リフタ制御部410は、カード情報変更ユニット100へリライトカードRCを受け渡したことをトリガとして、第2支持部307dを、開いた状態から閉じた状態に移動させても構わない。つまり、第2支持部307dは、最も開いた状態から、トレイ600の突出部602を支持可能な位置まで閉じた状態へと移動する。
この場合、リライトカードRCの表示情報の書換えが完了し、カード情報変更ユニット100からリライトカードRCがトレイ600に戻ってきたときに、第2支持部307dは、トレイ600の突出部602を支持する状態となる。そのため、リライトカードRCがトレイ600に戻ってきたときに、位置Po1の開いた状態から、位置Po4の閉じた状態まで移動する分の時間を短縮できる。
<トレイ搬送部の動作例>
次に、トレイ搬送部301の動作例について説明する。図13は、トレイ保管庫60にトレイ600を搬送するときの第1支持部307b及び第2支持部307dの動作例を示す図である。
従来、トレイ搬送部301は、第1支持部307b及び第2支持部307dによってトレイ600を支持し、かつ傾かせた状態で、トレイ600をトレイ保管庫60側へ所定の軌道で押し出すことにより、トレイ600をトレイ保管庫60の各保管位置へと挿入していた。この場合、トレイ払出装置50に対してトレイ保管庫60が傾いている場合には、トレイ搬送部301は、その傾きを吸収しながらトレイ600を押し出すことができず、搬送途中において、トレイ600がトレイ保管庫60に引っ掛かってしまうことがあった。本実施形態のトレイ搬送部301は、以下のようにトレイ600をトレイ保管庫60へ挿入することで、上記のようなトレイ600の引っ掛かりの発生を抑制できる。
図13の13001に示すように、リフタ制御部410は、トレイ搬送部301を制御することにより、トレイ搬送機構80(図11参照)から、トレイ保管庫60の所定の保管位置の正面へとトレイ600を移動させる。このとき、トレイ600は、レール61よりも所定距離分(例:5mm程度)上方の高さに移動される。トレイ600を保管位置へ挿入したときに、レール61に衝突しないようにするためである。また、第1支持部307bは、トレイ600の、トレイ保管庫60とは反対側の短辺側の掛止部601に掛止した状態である。第2支持部307dは、図12の12002に示すように、位置Po2において、トレイ600の突出部602を支持した状態である。図13の13001の状態では、トレイ600は略水平状態である。
次に、リフタ制御部410は、図13の13001の状態から略水平に、トレイ600を保管位置へと搬送する。そして、リフタ制御部410は、図13の13002に示すように、トレイ600の、トレイ保管庫60と対向していた短辺側(端部600e1)が、保管位置に挿入された位置において、トレイ搬送部301を停止する。
次に、図13の13003に示すように、リフタ制御部410は、第1支持部307bを上昇させることにより、レール61の端部61aに、トレイ600の端部600e1を載置する。また、リフタ制御部410は、図12の12003に示すように、第2支持部307dを、位置Po2から位置Po3へと移動させることにより、第2支持部307dによるトレイ600の突出部602の支持を解除する。従って、図13の13003の状態では、トレイ600は、第1支持部307bとレール61との2点で支持された状態となる。
次に、リフタ制御部410は、トレイ600を傾けた状態で、第1支持部307bを移動させることにより、トレイ600をさらに挿入する。各保管位置において、レール61の端部61aの近傍には、保管位置からのトレイ600の落下を防止する落下防止爪62が設けられている。図13の13004に示すように、リフタ制御部410は、トレイ600がレール61の端部61aから落下防止爪62を超えた位置まで移動したとき、第1支持部307bを停止する。
次に、図13の13005に示すように、リフタ制御部410は、トレイ600を支持した状態のまま第1支持部307bを下降させることにより、トレイ600を略水平状態へと戻す。このとき、リフタ制御部410は、図12の12004に示すように、第2支持部307dを位置Po3から位置Po4まで下降させる。そして、リフタ制御部410は、トレイ600を保管位置へと押し込んでいく。
その後、リフタ制御部410は、第1支持部307bを下方に移動させ、トレイ600の掛止部601から外すことにより、トレイ600は、保管位置に収容される。
このように、トレイ搬送部301は、トレイ600をトレイ保管庫60に搬送するときに、図13の13003に示すように、トレイ600の端部600e1が保管位置に挿入された時点で、当該端部600e1とは反対側の端部600e2を持ち上げる。これにより、トレイ600を、レール61の端部61aと第1支持部307bとの2点で支持する状態とする。その後、図13の13005に示すように、トレイ搬送部301は、トレイ600をトレイ保管庫60へと挿入する。
この場合、2点での支持状態でのトレイ600の挿入となるため、第1支持部307bと2つの第2支持部307dとの3点での支持状態で(つまり、所定の軌跡に沿って)トレイ600を挿入する場合よりも、トレイ600の移動自由度が高まる。そのため、トレイ保管庫60がトレイ払出装置50に対して傾いている状態であっても、その傾きを吸収してトレイ600をトレイ保管庫60に挿入できる。
<リフタ装置の制御例>
次に、リフタ装置300の制御例について説明する。一般に、リフタ装置300は、トレイ600が運ばれる場所(例:病棟)毎に準備された複数のトレイ保管庫60のそれぞれに、トレイ600を払出す。あるいは、リフタ装置300は、1つのトレイ保管庫60において、当該場所毎に分割された状態で保管されるように、トレイ600を払出す。トレイ600(つまりトレイ600に収容された薬剤)が運ばれる場所を示す情報は、当該薬剤を示す薬剤データに紐付けて管理されている。
従来のリフタ装置において、互いに異なる場所に運ばれるトレイ600をトレイ保管庫60に払出す場合を考える。従来のリフタ装置では、任意の場所に運ばれるトレイ600の、トレイ保管庫60への払出しが完了した後に、当該任意の場所とは異なる場所に運ばれるトレイ600の払出開始指示(払出許可)を受け付けるための画像を、タッチパネル70に表示する。例えば、上記任意の場所はA病棟であり、上記任意の場所とは異なる場所はB病棟である。また例えば、払出開始指示は、上記異なる場所に運ばれるトレイ600を保管するトレイ保管庫60への入れ替え指示を含む。従来のリフタ装置は、払出開始指示を示すユーザ入力を受け付けた後、上記異なる場所に運ばれるトレイ600の、トレイ保管庫60への払出しを開始する。
しかしながらこの場合、ユーザは、上記任意の場所へのトレイ600の払出完了を認識するためには、当該任意の場所に運ばれるトレイ600の払出状況を随時監視する必要がある。また、当該任意の場所に運ばれるトレイ600の払出完了まで数トレイである場合には、ユーザは、その数トレイ分の払出しを待機する必要がある。
一方、本制御例では、トレイ搬送部301は以下の処理を行う。上記任意の場所で用いられるトレイ600(第1トレイ群)をトレイ保管庫60に払出しているときに、上記異なる場所で用いられるトレイ600(第2トレイ群)のトレイ保管庫60への払出許可を示すユーザ入力を受け付けている場合を考える。この場合、トレイ搬送部301は、当該任意の場所で用いられるトレイ600のトレイ保管庫60への払出しが完了した後、続けて上記異なる場所で用いられるトレイ600の払出しを開始する。
なお、上記第1トレイ群は、上記任意の場所で用いられるトレイ600を少なくとも1つ含むトレイ群である。上記第2トレイ群は、上記異なる場所で用いられるトレイ600を少なくとも1つ含むトレイ群である。また、上記制御例は、複数のトレイ600を、運搬先が互いに異なる第1トレイ群と第2トレイ群とに区分けして、トレイ保管庫60に払出す場合の処理を規定するものといえる。
具体的には、リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600の払出残数をカウントしている。リフタ制御部410は、払出残数が所定数(例:4~5個)となった場合に、上記ユーザ入力を受け付けるための画像をタッチパネル70に表示するよう、タッチパネル制御部470に通知する。タッチパネル制御部470は、当該通知を受けて、当該画像をタッチパネル70に表示させる。
リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600の全ての払出しが完了する前に、タッチパネル制御部470が上記ユーザ入力を受け付けているか否かを監視している。リフタ制御部410は、上記払出しの完了前に上記ユーザ入力の受付けがあったと判定した場合には、A病棟に運ばれるトレイ600のトレイ保管庫60への払出しが完了した後、続けてB病棟で用いられるトレイ600の払出しを開始する。
これにより、ユーザは、従来のリフタ装置のように、トレイ600の払出状況を随時監視したり、トレイ600の払出しを待機したりする手間を削減できる。そのため、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、トレイ搬送部301は、上記異なる場所で用いられるトレイ600を、トレイ保管庫60に保管されている上記任意の場所で用いられるトレイ600とは離隔した位置に搬送しても構わない。つまり、トレイ搬送部301は、A病棟に運ばれるトレイ600の払出処理中に、上記ユーザ入力を受け付けている場合には、A病棟に運ばれるトレイ600を搬送したトレイ保管庫60の保管位置と隣接する保管位置とは異なる保管位置に、B病棟に運ばれるトレイ600を搬送する。当該異なる保管位置は、例えば、A病棟に運ばれるトレイ600が最後に保管される保管位置から1つの保管位置を空けた保管位置である。なお、A病棟に運ばれるトレイ600が最後に保管される保管位置と、B病棟に運ばれるトレイ600が最初に保管される保管位置とは、 1つの保管位置では無く、複数の保管位置を介して離隔されていても構わない。また、トレイ保管庫60の、A病棟に運ばれるトレイ600が最後に保管された列とは異なる列に、B病棟に運ばれるトレイ600が保管されても構わない。
この場合、複数の場所に運ばれるトレイ600を、トレイ保管庫60を変更せずに1つのトレイ保管庫60に保管する場合に、視覚的に、場所毎にトレイ600の保管位置を分割できる。そのため、ユーザは、トレイ600の運搬場所を把握しやすい。
トレイ搬送部301は、トレイ保管庫60において、トレイ600を搬送順に並べて配置する。図14の14001~14003は、トレイ保管庫60におけるトレイ600の保管例を示す図である。図14の例では、トレイ搬送部301は、トレイ600を搬送順に従って、保管領域SAr1の最上段から最下段へ向けて保管していき、保管領域SAr1の最下段まで保管した場合には、保管領域SAr2の最上段から最下段へ向けて保管していく。その後、トレイ搬送部301は、保管領域SAr2の最下段まで保管した場合には、保管領域SAr3の最上段から最下段へ向けて保管していく。
図14の14001では、保管領域SAr1の全て、及び保管領域SAr2の上段部分に、A病棟に運ばれるトレイ600が保管されているものとする。トレイ搬送部301は、A病棟に運ばれるトレイ600の払出処理中に上記ユーザ入力を受け付けている場合には、図14の14002に示すように、1つのトレイ600が保管可能な保管位置(スペースSp1)を空けて、B病棟に運ばれるトレイ600(図中の600(B))を搬送する。その後、トレイ搬送部301は、B病棟に運ばれるトレイ600の払出処理中に上記ユーザ入力を受け付けている場合には、図14の14003に示すように、1つのトレイ600が保管可能な保管位置(スペースSp2)を空けて、C病棟に運ばれるトレイ600(図中の600(C))を搬送する。
なお、リフタ制御部410は、上記任意の場所に運ばれるトレイ600の払出処理中に、上記異なる複数の場所のそれぞれに対するトレイ600の払出許可を示すユーザ入力を受け付けることも可能である。例えば、A病棟に運ばれるトレイ600の払出処理中に、B病棟だけでなく、C病棟に運ばれるトレイ600の払出許可を受け付けることも可能である。この場合、ユーザの操作回数を削減できるため、ユーザの利便性をより向上できる。
(処理例)
図15は、リフタ制御部410による制御例を示すフローチャートである。本処理例では、A病棟に運ばれるトレイ600の払出完了後に、B病棟に運ばれるトレイ600の払出しが行われるものとする。
図15に示すように、リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600の払出しが完了したときに(S1)、B病棟に運ばれるトレイ600の払出許可を示すユーザ入力を受け付けているか否かを判定する(S2)。
上記ユーザ入力を受け付けている場合(S2でYES)、リフタ制御部410は、トレイ保管庫60において、A病棟に運ばれるトレイ600として最後に払出した保管位置から1つ空けた保管位置を、B病棟に運ばれる最初のトレイ600の保管位置として特定する。そして、リフタ制御部410は、トレイ搬送部301を制御することにより、B病棟に運ばれる最初のトレイ600を、特定した保管位置に搬送する(S3)。
一方、A病棟に運ばれるトレイ600の払出しが完了するまでに、上記ユーザ入力を受け付けていないと判定した場合(S2でNO)、リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600の払出しが完了した旨の通知を行う(S4)。具体的には、タッチパネル制御部470がタッチパネル70を制御することにより、B病棟に運ばれるトレイ600の払出許可を受け付けるための画像をタッチパネル70に表示させる。
リフタ制御部410は、上記画像を通じて上記払出許可を受け付けたか否かを監視する(S5)。上記払出許可を受け付けたと判定した場合(S5でYES)、リフタ制御部410は、S3の処理を行う。リフタ制御部410は、所定時間を経過するまで、S5の処理を行う(S5でNOの場合)。リフタ制御部410は、上記払出許可を受け付けずに所定時間が経過した場合には、トレイ600の払出処理を終了する。
<その他のリフタ装置の制御例>
リフタ装置300は、上記以外の方法で、任意の場所に運ばれるトレイ600(第1トレイ群)と、異なる場所に運ばれるトレイ600(第2トレイ群)とのそれぞれを、トレイ保管庫60に払出しても構わない。以下では、A病棟に運ばれるトレイ600の、トレイ保管庫60への払出し後に、B病棟に運ばれるトレイ600の、トレイ保管庫60への払出しが行われる場合を例に挙げて説明する。
(制御例1)
リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600をトレイ保管庫60(第1トレイ保管庫)に払出した後、当該トレイ保管庫60に空き領域があっても、B病棟に運ばれるトレイ600を、上記トレイ保管庫60とは異なる他のトレイ保管庫60(第2トレイ保管庫)に払出しても構わない。例えば、リフタ制御部410は、第2トレイ保管庫が設置されたことを検知している場合、A病棟に運ばれるトレイ600の全てが第1トレイ保管庫に払出された後、B病棟に運ばれるトレイ600の、第2トレイ保管庫への払出しを開始する。
リフタ制御部410は、例えばユーザによる第2トレイ保管庫に払出許可を受け付けている場合に、第2トレイ保管庫へのトレイ600の払出しを開始しても構わない。また、リフタ制御部410は、設置検知部(不図示)により、挿入口53にトレイ保管庫60が設置されていることを検知した場合に、第2トレイ保管庫へのトレイ600の払出しを開始しても構わない。設置検知部は、挿入口53へのトレイ保管庫60の設置有無を検知するものであり、例えばトレイ払出装置50の筐体51に設けられている。この場合、ユーザから第2トレイ保管庫への払出許可を受け付けることなく、自動で、第2トレイ保管庫へのトレイ600の払出しを開始できる。
また、挿入口53へトレイ保管庫60を自動で搬送するトレイ保管庫搬送システム(不図示)を用いる場合には、ユーザは、トレイ保管庫60を挿入口53に設置する必要が無い。トレイ保管庫搬送システムを設置検知部と共に用いた場合には、次のトレイ保管庫60の設置も、次のトレイ保管庫60へのトレイ600の払出しも、自動で行われることになる。そのため、ユーザは、上記払出許可もトレイ保管庫60の設置も行う必要が無い。
(制御例2)
リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600をトレイ保管庫60に払出した後、トレイ保管庫60の空き領域が存在するか否かを判定しても構わない。そして、リフタ制御部410は、空き領域が存在すると判定した場合には、上記払出許可を受け付けることなく、空き領域に、B病棟に運ばれるトレイ600を払出しても構わない。上述したように、トレイ保管庫60において、A病棟に運ばれるトレイ600とB病棟に運ばれるトレイ600との視覚的な区別が可能なように、リフタ制御部410は、A病棟に運ばれるトレイ600とB病棟に運ばれるトレイ600とを離隔して保管しても構わない。
(制御例3)
リフタ制御部410は、B病棟に運ばれるトレイ600の全てを空き領域に保管できないと判定した場合には、挿入口53に他のトレイ保管庫60を設置するよう、ユーザに通知しても構わない。例えば、リフタ制御部410は、挿入口53に他のトレイ保管庫60を設置することをユーザに促す画像をタッチパネル70に表示するよう、タッチパネル制御部470に通知する。タッチパネル制御部470は、当該通知を受けて、当該画像をタッチパネル70に表示させる。
ここで、制御装置400の記憶部(不図示)には、例えば処方データに基づき、各病棟に運ばれるトレイ600の全数が記憶されている。また、挿入口53に設置されるトレイ保管庫60におけるトレイ600の保管全数が記憶されている。これにより、リフタ制御部410は、トレイ600をトレイ保管庫60に保管するたびに、トレイ600の払出残数と、トレイ保管庫60におけるトレイ600の保管残数(トレイ保管庫60の空き領域の大きさ)を算出できる。
リフタ制御部410は、例えば、A病棟に運ばれるトレイ600を保管したトレイ保管庫60のトレイ600の保管残数が、B病棟に運ばれるトレイ600の全数未満であると判定した場合、挿入口53に他のトレイ保管庫60を設置するよう、ユーザに通知する。つまり、リフタ制御部410は、トレイ保管庫60に空き領域が存在するものの、B病棟に運ばれるトレイ600の全てを当該トレイ保管庫60に払出す(収容する)ことができないと判定した場合、挿入口53に他のトレイ保管庫60を設置するよう、ユーザに通知する。この場合、トレイ保管庫60に空き領域が存在していても、他のトレイ保管庫60に、B病棟に運ばれるトレイ600を払出すことができる。
この場合、リフタ制御部410は、例えば、上記払出許可を受け付けた場合、又は上記設置検知部が他のトレイ保管庫60の設置を検知した場合に、B病棟に運ばれるトレイ600の、他のトレイ保管庫60への払出しを開始しても構わない。
また、リフタ制御部410は、例えば、A病棟に運ばれるトレイ600を保管したトレイ保管庫60のトレイ600の保管残数が、B病棟に運ばれるトレイ600の全数未満であると判定した場合であっても、当該トレイ保管庫60の空き領域がトレイ600で満たされるまで、B病棟に運ばれるトレイ600を、当該空き領域に保管しても構わない。この場合、リフタ制御部410は、保管残数が0になるまで、当該トレイ保管庫60に、B病棟に運ばれるトレイ600を払出し、保管残数が0になったときにその払出しを一旦停止する。その後、リフタ制御部410は、例えば、上記払出許可を受け付けた場合、又は上記設置検知部が他のトレイ保管庫60の設置を検知した場合に、B病棟に運ばれるトレイ600の、他のトレイ保管庫60への払出しを開始する。これにより、互いに異なるトレイ保管庫60に、B病棟に運ばれるトレイ600を保管することが可能となる。
このように、上記トレイ600の保管残数が、B病棟に運ばれるトレイ600の全数未満であると判定された場合に、例えば、以下の2つの処理の何れかが実行される。(1)A病棟に運ばれるトレイ600を保管するトレイ保管庫60に空き領域が存在していても、B病棟に運ばれるトレイ600を、当該トレイ保管庫60とは異なる他のトレイ保管庫60に保管する。(2)B病棟に運ばれるトレイ600を、空き領域がなくなるまで、A病棟に運ばれるトレイ600を保管するトレイ保管庫60に保管した後、残りのトレイ600を、他のトレイ保管庫60に保管する。
このとき、リフタ制御部410が上記(1)及び(2)の何れを実行するかは、予め設定により決められていても構わないし、上記のように判定されたときのユーザ選択によって決められても構わない。
<その他の構成>
トレイ払出装置50の筐体51には、挿入口53にトレイ保管庫60が挿入されたときに、トレイ保管庫60を一時的に固定する固定部材が設けられている。固定部材は、例えばマグネットである。固定部材を設けることにより、トレイ払出装置50によるトレイ600の払出中に、トレイ保管庫60が動いてしまうことを回避できる。
固定部材は、水平方向の回転軸に接続され、当該回転軸の周りに回転可能に取り付けられていても構わない。これにより、トレイ払出装置50に対してトレイ保管庫60が傾いた状態で挿入されたとしても、トレイ払出装置50とトレイ保管庫60とが略平行状態となるように、トレイ保管庫60を動かすことができる。そのため、トレイ払出装置50に対してトレイ保管庫60が傾いていることによる、トレイ600が任意の保管位置へ挿入されるときの、トレイ600の保管位置への引っ掛かりの発生を抑制できる。
〔カードホルダ〕
次に、カードホルダ500の詳細について説明する。図16は、カードホルダ500の構成例を示す図である。図16の16001は、カードホルダ500を正面側から見たときの平面図を示し、図16の16002は、カードホルダ500を裏面側から見たときの平面図を示す。また、図16の16003は、図16の16001に示すA-A線におけるカードホルダ500の断面図を示す。
カードホルダ500は、トレイ600の側面に設けられ、リライトカードRCを保持するものである。図16の16001に示すように、カードホルダ500は、開口部を形成する外縁部511と、リライトカードRCが載置される底部512と、を備えている。外縁部511が形成する開口部を介して、カードホルダ500からのリライトカードRCの抜取り、又は、カードホルダ500へのリライトカードRCの装着(挿入)が行われる。また、外縁部511と底部512とにより規定される空間(図中の点線で囲まれた矩形領域)が、リライトカードRCが保持される(取り付けられる)カード取付部513として機能する。なお、当該矩形領域は、リライトカードRCの大きさと略一致する。
カードホルダ500は、例えば、外縁部511を規定する上部部材と、底部512を規定する下部部材とを接合することにより形成される。上部部材及び下部部材は、例えば樹脂である。
また、上部部材及び下部部材の、カードホルダ500の正面側となる表面には、光の反射を低減させるための加工が施されている。例えば、当該表面には、微細な凹凸形状が形成されている(例:シボ加工)。これにより、カード検出部176がカードホルダ500に光を照射したときに、外縁部511又は底部512による当該光の反射が抑制される。そのため、リライトカードRCの検出精度を向上させることができる。
なお、上記検出精度の向上を考慮しなければ、上記加工が施されている必要は必ずしもない。また、カードホルダ500は、1枚の板状部材を成形することにより製造されても構わない。
外縁部511の相対する部分には、一対の爪部514が設けられている。本実施形態では、カードホルダ500の両短辺の、カードホルダ500の角部近傍に、4つの爪部514a~514dが設けられている。爪部514a及び514bの組と、爪部514c及び514dの組とにより、一対の爪部514が構成されている。
一対の爪部514は、リライトカードRCが撓みながらカードホルダ500の正面から抜き取られるとき、又はリライトカードRCが撓みながらカードホルダ500の正面から装着されるときの、リライトカードRCの変形方向に沿って、突出している。本実施形態では、上記変形方向は、図16の16001及び16003に示す矢印方向(長辺が延伸する方向)である。具体的には、爪部514は、カードホルダ500の両短辺(具体的には、外縁部511の第2側壁511b)から、外縁部511が形成する開口部側(カードホルダ500の内側)に向けて突出している。なお、長辺側の外縁部511の側壁を第1側壁511a、短辺側の外縁部511の側壁を第2側壁511bと称する。
爪部514を設けることにより、爪部514と底部512を含む平面との間に(以降、爪部514と底部512との間に、とも称する)、リライトカードRCを保持した状態においてその外縁部の一部が差し込まれるべき隙間を形成できる。爪部514を設けることにより、カードホルダ500の正面(外縁部511が形成する開口部)からカードホルダ500に対して撓んだ状態で押し当てられることにより元の状態に戻ったリライトカードRCを、リライトカードRCの端部において保持できる。つまり、爪部514は、リライトカードRCの抜け防止部として機能する。また、カードホルダ500に保持されたリライトカードRCの、カードホルダ500の正面からの撓んだ状態での抜取りが可能となる。特に、爪部514が上記変形方向に突出するように設けられていることにより、リライトカードRCを撓ませながら抜取り又は装着を行うときに、爪部514に対する負荷を低減させることができる。つまり、リライトカードRCを撓ませながら抜取り又は装着を、滑らかに行うことができる。そのため、リライトカードRCの変形又は破損の発生を抑制できるため、リライトカードRCの寿命を延ばすことが可能となる。
なお、本実施形態では、両短辺の相対する部分に爪部514が設けられるものとして説明するが、両長辺の相対する部分に爪部514が設けられても構わない。爪部514は、少なくとも上記変形方向において相対するように設けられていればよい。また、両短辺の相対する部分に一対の爪部514が設けられると共に、長短辺の相対する部分にも一対の爪部514が設けられても構わない。つまり、一対の爪部514が設けられる、上記相対する部分とは、(1)外縁部511の、上記変形方向において相対する部分(例:両短辺の相対する部分)、及び、(2)外縁部511の、上記変形方向と垂直な方向において相対する部分(例:両長辺の相対する部分)、の少なくとも何れかを指す。
また、図16の16003に示すように、爪部514の、開口部517と対向する内壁は、外縁部511(本実施形態では、第2側壁511b(短辺側))から、カードホルダ500の内側に向けて、爪部514と底部512との間の高さHiが大きくなるように、傾斜している。
そのため、撓みながら抜取り又は装着されるリライトカードRCの、爪部514又は底部512への引っ掛かりの発生を抑制できる。例えば、リライトカードRCが劣化して、引っ掛かり易くなっている場合であっても、その引っ掛かりの発生を抑制できる。そのため、リライトカードRCの抜取り又は装着精度を向上させることができる。また、リライトカードRCにかかる負荷を低減できるため、リライトカードRCを変形等の発生を抑制できる。なお、この点を考慮しなければ、爪部514の上記内壁は、例えば底部512と略平行に延伸していても構わない。
また、外縁部511(具体的には、外縁部511の角部近傍)には、カードホルダ500に対して撓んだ状態で押し当てられたリライトカードRCの角部RCcが接触するときに、当該角部RCcを一対の爪部514へと案内するカード案内部515が設けられている。
具体的には、図16の16001に示すように、カード案内部515は、カードホルダ500を平面視したときに、外縁部511が形成する開口部の角部を略曲線形状(略C形状)とするように設けられている。換言すれば、カード案内部515は、爪部514が設けられた短辺側の領域において、カードホルダ500の内側から短辺側に向けて、上記開口部の、短辺が延伸する方向の幅が短くなるように、カードホルダ500の角部に設けられている。さらに換言すれば、カード案内部515は、上記領域において、リライトカードRCが撓みながら装着されるときにリライトカードRCが延びる方向に向けて、上記開口部の、当該方向と略垂直方向の幅を短くするように、カードホルダ500の角部に設けられている。本実施形態では、カード案内部515は、第1側壁511aから爪部514側(第2側壁511b側)に向けて延伸する側壁である。
換言すれば、カード案内部515は、リライトカードRCが装着される領域(すなわち、外縁部511が形成する開口部)を規定する、外縁部511の一部である。カード案内部515は、カードホルダ500を平面視したときに、上記開口部の端部において、上記リライトカードRCが延びる方向に向けて、当該方向と略垂直方向の幅を短くするように、上記開口部の角部に設けられている。上記開口部の端部は、本例では、上記短辺側の領域である。
ここで、カード取付部513よりも長辺側にずれてリライトカードRCが装着されたとする。このとき、リライトカードRCは、撓んだ状態から元の状態に戻りながら装着され、カード案内部515を規定する側壁に接触することになる。カード案内部515に接触したリライトカードRCの角部RCcは、側壁に沿って、第1側壁511a側から第2側壁511b側へと案内される。上述したように、リライトカードRCの角部RCcは、曲線形状となっていることにより、外縁部511が形成する開口部の端部を略C形状に規定するカード案内部515により案内されやすい。その結果、リライトカードRCの端部が爪部514と底部512との間に挿入されることにより、爪部514によりリライトカードRCが保持される。
このように、カード案内部515を設けることにより、リライトカードRCが長辺側(上記変形方向とは異なる方向)にずれて装着された場合であっても、リライトカードRCが保持される所定の位置へとリライトカードRCを移動させることができる。そのため、リライトカードRCの装着時に位置ずれが生じた場合であっても、爪部514でリライトカードRCを保持することが可能となる。
また、底部512には、通気孔516が設けられている。上述したように、リライトカードRCは、吸着によりカードホルダ500から抜き取られる。通気孔516が設けられていない場合、リライトカードRCを吸引したとき、その吸引力によっては、リライトカードRCだけでなく、リライトカードRCを介してカードホルダ500自体も吸着してしまう可能性がある。この場合、リライトカードRCを抜き取ることができない。
通気孔516を設けた場合、リライトカードRCを吸引したときに、リライトカードRCと底部512との間が真空状態にならないようにすることができるため、カードホルダ500を吸引する力を低減させることができる。そのため、リライトカードRCを精度良く抜き取ることが可能となる。但し、吸引力(吸着力)が比較的小さい場合でもリライトカードRCの抜取りが可能な場合には、通気孔516を設ける必要は必ずしも無い。
また、図16の16001~16003に示すように、底部512の、少なくとも爪部514と対向する領域には、開口部517が設けられている。
リライトカードRCは撓みながら抜取られるか、又は装着される。そのため、開口部517が設けられていない場合、リライトカードRCの端部が爪部514と底部512との間において、爪部514又は底部512に引っ掛かってしまい、リライトカードRCの抜取り又は装着ができなくなってしまう可能性がある。
上記領域に開口部517を設けることで、リライトカードRCが引っ掛かる可能性を抑制できる。そのため、リライトカードRCの抜取り又は装着精度を向上させることができる。また、リライトカードRCにかかる負荷を低減できるため、リライトカードRCを変形等の発生を抑制できる。
また、図16の16003に示すように、底部512は平坦である。底部512に凹部が設けられている場合(後述)、リライトカードRCの抜取りは容易であるが、その分、リライトカードRCの落下の可能性も高まる。底部512が平坦である場合、リライトカードRCが落下する可能性を抑制できる。但し、凹部の大きさ、形状、深さ、及び形成位置等が検討されることにより、落下の可能性を低減させることが可能であれば、底部512に開口部517に代えて凹部を設けても構わない。この場合、リライトカードRCの抜取りを容易に行うことが可能となる。
<変形例>
次に、カードホルダ500の変形例について説明する。図17~図19は、カードホルダ500の変形例を示す図である。
(カードホルダ501及び502)
図17の17001は、カードホルダ501の構成例を示す平面図である。また、図17の17002は、カードホルダ502の構成例を示す平面図である。カードホルダ501は、底部521の形状と、カード案内部515の形状とが異なる点で、カードホルダ500とは異なる。また、カードホルダ502は、底部512が平坦である点で、カードホルダ501とは異なる。
具体的には、カードホルダ501の底部521には、凹部522が設けられている。凹部522は、爪部514が設けられた両短辺が延伸する方向に延伸するように(上記変形方向と略垂直方向に延伸するように)設けられている。また、凹部522は、爪部514と対向する位置を含む、短辺側の底部512の端部領域に設けられている。換言すれば、カードホルダ501は、底部521の、少なくとも爪部514と対向する領域(端部領域)において、底部521の他の領域よりも低くなっている。
上記端部領域は、上述のように、リライトカードRCの端部は爪部514と底部512との間において、爪部514又は底部512に引っ掛かりやすい。カードホルダ501では、上記端部領域に凹部522を設けることにより、開口部517を設けた場合と同様、その引っ掛かりの発生を抑制できる。
なお、凹部522は、上記端部領域の全体に亘り設けられている必要は必ずしもない。上記引っ掛かりの発生を抑制できれば、例えば、凹部522は、爪部514a~514dのそれぞれと対向する領域に設けられていても構わない。
但し、上述の通り、保持したリライトカードRCの落下の発生を低減させる観点からは、凹部522を設けない構成であっても構わない。図17の17002に示すように、カードホルダ502は、カードホルダ501において凹部522を設けていない(底部512が平坦である)場合の構成例である。但し、カードホルダ502では、凹部522による上記落下の発生を低減させることは可能であるが、リライトカードRCの抜取り又は装着時に、爪部514又は底部512にリライトカードRCの端部が引っ掛かってしまう可能性がある。この点も考慮すれば、カードホルダ500のように、凹部522に代えて、平坦な底部512に開口部517を設ける方がよい。
また、カードホルダ501及び502のカード案内部523は、外縁部511の上面部511c(外縁部511の一部)から、底部521の、爪部514a~514dのそれぞれに対向する領域付近に向けて、傾斜している。カード案内部523は、長辺側の外縁部511の、爪部514と接続される位置において、上面部511cから上記端部領域に向けて傾斜している。また、カード案内部523における傾斜領域は、爪部514に向かうにつれて大きくなっている。
これにより、リライトカードRCが長辺側にずれて装着された場合であっても、リライトカードRCの端部は、上記傾斜領域上を伝って、底部521又は底部512の、爪部514と対向する位置まで挿入される。そのため、リライトカードRCの装着時に位置ずれが生じた場合であっても、爪部514でリライトカードRCを保持することが可能となる。
但し、リライトカードRCの経年劣化(角部RCcの変形又は損傷)等、リライトカードRCの状態によっては、カード案内部523から案内されたリライトカードRCの端部が、爪部514への挿入時に爪部514に引っ掛かってしまう可能性がある。カード案内部515の場合、カード案内部523のように、上面部511cから底部521又は底部512に向けて傾斜していない。つまり、カード案内部515は、底部521又は底部512から略垂直に起立した側壁で形成され、かつ、外縁部511を形成する開口部の端部を略C形状に規定している。そのため、このような引っ掛かりの発生を低減できる。
(カードホルダ503及び504)
図18の18001に示すカードホルダ503は、上記端部領域に凹部532が設けられた底部531と、短辺全体に亘って設けられた爪部533とを備える点で、カードホルダ500とは異なる。カードホルダ500では、爪部514は、短辺の一部(具体的には、各短辺の2箇所)に設けられている。爪部533の形状であっても、カードホルダ501と同様、リライトカードRCを保持すると共に、撓ませながらリライトカードRCを抜取る、又は装着することができる。
また、この構成においては、図18の18001及び18002に示すように、図17の17002に示すカードホルダ501と同様、底部531に凹部532が設けられている。なお、図18の18002は、点線で囲んだ部分の、長辺方向に切ったときの、カードホルダ503の断面図である。
図18の18002に示すように、カードホルダ503では、爪部533から底部531(凹部532)までの距離D1(深さ)を、凹部532が無い場合(上記端部領域が平坦である場合)の、爪部533から底部(点線で示した位置)までの距離D2よりも長くすることができる。そのため、リライトカードRCが、長辺方向に若干ずれて挿入され保持されていたとしても、上述の通り、リライトカードRCの端部の、爪部533又は底部531での引っ掛かりの発生を抑制できる。このように、短辺全体に亘って設けられた爪部533を備えるカードホルダ503においても、リライトカードRCの抜取り精度を向上させることができる。
図19の19001に示すカードホルダ504は、カード案内部551を備えている点で、カードホルダ503とは異なる。カード案内部551は、カード案内部523と同様、外縁部511の第1側壁511a(外縁部511の一部)から、底部531の、爪部533のそれぞれに対向する領域付近に向けて、傾斜している。具体的には、図19の19002に示すように、カード案内部551は、第1側壁511aから上記端部領域に向けて傾斜している。カード案内部551を設けることにより、カード案内部523と同様、リライトカードRCの装着時に位置ずれが生じた場合であっても、爪部533でリライトカードRCを保持することが可能となる。
なお、カードホルダ504では、一対の爪部533のそれぞれの、一方の端部側にのみ、カード案内部551が設けられている。つまり、カード案内部551は、片方の第1側壁511aの端部付近の2箇所に設けられている。これに限らず、一対の爪部533のそれぞれの、両方の端部(つまり、両方の第1側壁511aのそれぞれにおいて、その端部付近の2箇所(計4箇所))に、カード案内部551が設けられていても構わない。
[実施形態2]
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。以降の実施形態においても同様である。
実施形態2では、薬剤を搬送するトレイとして、トレイ600に代えてトレイ610が用いられる場合の、カード脱着装置150の動作例について説明する。当該動作例を説明する前に、トレイ610と、トレイ610に設けられたカードホルダ510について説明する。
〔トレイ及びカードホルダ〕
図21は、トレイ610の構成例を示す図である。図22は、カードホルダ510の構成例を示す図である。図22の22001は、カードホルダ510の正面図であり、図22の22002は、カードホルダ510の斜視図である。図22の22001では、カードホルダ510にリライトカードRCが装着されている状態を示している。
トレイ610は、トレイ600と同様、薬剤払出システム1において、薬剤払出装置30から払出された薬剤等を収容するものである。薬剤等が収容されたトレイ610は、トレイ払出装置50によりトレイ保管庫60に払出される。
トレイ610の側面の、カード脱着装置150と対向する位置には、カードホルダ500に代えて、リライトカードRCを保持可能なカードホルダ510(カード保持部、第1カード保持部)が設けられている。但し、トレイ610の高さは、トレイ600の高さよりも短い。そのため、図2に示すように、トレイ600に設けられたカードホルダ500(トレイ600の側面の高さと略同一)をトレイ610の側面に設けた場合、カードホルダ500の一部がトレイ600の側面から突出する。トレイ610同士を重ねたときにカードホルダ500の突出部分同士が干渉し合うことにより、トレイ610を重ねることができない可能性がある。また、カードホルダ500の突出部分が、薬剤払出システム1を構成する各装置等と干渉することにより、薬剤払出システム1におけるトレイ610の搬送を阻害する可能性がある。そのため、トレイ610に設けるカードホルダ510の高さは、ある程度制限される。なお、カードホルダ510の高さは、カードホルダ510の短辺の長さ(リライトカードRCの変形方向Dtと略垂直方向の長さ)である。
また、カードホルダ500の短辺の長さは、トレイ600の高さに合わせて、リライトカードRCの短辺の長さに対して余裕を持って規定できる。そのため、図16に示すように、外縁部511が形成する開口部の角部(短辺の両端部)に、カード案内部515を設けたとしても、カード案内部515により、上記のような干渉が生じる可能性は低い。一方、カードホルダ510の高さはある程度制限されるため、カード案内部515を設けた場合、上述のような干渉が生じてしまう可能性がある。
そこで、図22の22001に示すように、カードホルダ510にカード案内部515を設けておらず、カードホルダ510の短辺の長さは、リライトカードRCの短辺の長さと略同一に規定されている。これにより、カードホルダ510の、トレイ610の上部からの突出量を小さくでき、上述のような干渉が発生する可能性を低下できる。
また、図21に示すように、トレイ610の底部から上部に向けて、トレイ610の側面から離隔するように、カードホルダ510は、トレイ610の側面に対して傾斜するように設けられてよい。この場合、カードホルダ510が設けられた側面を平面視したときの、カードホルダ510の短辺の長さ(カードホルダ510の見かけ上の高さHt)を、カードホルダ510の短辺の実際の長さよりも短くすることができる。これにより、上記突出量をさらに小さくできる。また、カード脱着装置150のカード吸着部151と、ガイド部152及び153とを、カードホルダ510に対して略平行に当接させることが可能となる。そのため、カード吸着部151による吸引を解除した後のリライトカードRCを、ガイド部152及び153とカードホルダ510とにより安定して保持できる。
但し、カード案内部515を設けることができない場合には、リライトカードRCがカードホルダ510に対して短辺方向にずれて当接したとき、そのずれを補正することができない可能性がある。ずれを補正できない場合、カードホルダ510の底部562と一対の爪部564との間に形成される隙間に、リライトカードRCを挿入できない(つまり、カードホルダ510にリライトカードRCを装着できない)可能性がある。そこで、ずれが生じる可能性を低減させるべく、カードホルダ510は、カード案内部515を設けない代わりに、本実施形態のカード脱着装置150によるリライトカードRCの装着方法を実現できる構成を有している。以降、カードホルダ510の構成、及び、カード脱着装置150によるリライトカードRCの装着方法(カード脱着装置150の動作例)について説明する。
図22の22002に示すように、カードホルダ510は、カードホルダ500と同様、外縁部561及び底部562を備えている。外縁部561の側壁は、カードホルダ500と同様、リライトカードRCが装着される領域を規定する。外縁部561と底部562とにより規定される空間がカード取付部563として機能し、カード取付部563が上記領域を規定する。
ここで、本実施形態では、カード脱着装置150は、カードホルダ510に対して、カード取付部563(リライトカードRCが装着される領域)から、図23に示す+z軸方向にずらした位置に、リライトカードRCを当接させる。カードホルダ510を平面視したときの、上記リライトカードRCが装着される領域(位置)を第1位置、第1位置からずらした位置を第2位置と称することもできる。第2位置は、リライトカードRCの一部がカードホルダ510に当接可能な位置であればよい。
具体的には、カード脱着装置150は、撓んだ状態のリライトカードRCを、カードホルダ510の正面側から、第2位置においてカードホルダ510に当接させた後、カードホルダ510側へと押し込んでいく。これにより、第2位置において、リライトカードRCは元の状態に戻る。その後、カード脱着装置150は、第2位置から第1位置へリライトカードRCを移動させることにより、リライトカードRCをカードホルダ510に装着する。
換言すれば、リライトカードRCは、第2位置において、カードホルダ510の正面側からカードホルダ510に当接した後、第1位置まで移動することにより、カードホルダ510に装着される。
このようにリライトカードRCがカードホルダ510に装着されることを考慮し、外縁部561の上部壁561tには、切欠部566が形成されている。上部壁561tは、リライトカードRCがカードホルダ510に当接する側の側壁である。切欠部566は、上部壁561tの、上記変形方向Dtに沿って両側(短辺側)に形成されている。
この両側の位置に切欠部566が形成されることにより、撓んだ状態のリライトカードRCの端部を、底部562に当接させることができる。そして、リライトカードRCが押し込まれ、上記変形方向Dtに沿って当該端部が底部562を移動することにより、底部562と爪部564との間に形成された隙間に当該端部を挿入させることができる。従って、リライトカードRCを確実にカードホルダ510に装着できる。
また、リライトカードRCが第2位置から第1位置へと移動するときの、上部壁561tが干渉する領域を小さくできる。そのため、リライトカードRCをスムーズに、第1位置に案内できる。
また本実施形態では、外縁部561の下部壁561bにも、切欠部567が形成されている。切欠部567は、下部壁561bの、上記変形方向Dtに沿って両側に形成されている。上部壁561t及び下部壁561bの一端側に形成された切欠部566及び567も、上部壁561t及び下部壁561bの他端側に形成された切欠部566及び567も、上記変形方向Dtと垂直な方向に沿った直線上の領域にある。この領域は、リライトカードRCが第2位置から第1位置へと移動するときに、ガイド部152及び153のそれぞれがリライトカードRCをカードホルダ510に押し付けながら移動する領域である。そのため、上記一端側及び他端側に切欠部566及び567が設けられていることにより、ガイド部152及び153が移動するときに、上部壁561t及び下部壁561bと干渉する可能性を低下できる。
また、下部壁561bは、リライトカードRCを支持するカード支持部として機能する。そのため、後述するカード支持部565だけでなく、下部壁561bによってもリライトカードRCを支持できる。従って、カードホルダ510は、リライトカードRCを安定して保持することが可能となる。
なお、上部壁561tに切欠部566が形成されているが、上部壁561tの全体を取り除いても構わない。
カードホルダ510は、一対の爪部564を備えている。一対の爪部564は、カードホルダ500と同様、上記変形方向Dtに沿って突出するように、カードホルダ510に設けられている。但し、一対の爪部564は、カードホルダ500の場合とは異なり、カードホルダ510(外縁部561)の各短辺に沿って延伸している。各短辺は、上記領域(カード取付部563)を形成する4つの辺のうちの2つの辺である。
一対の爪部564のそれぞれの、リライトカードRCがカードホルダ510に当接する側とは反対側の端部(第1端部)には、カードホルダ510に装着されたリライトカードRCを支持するカード支持部565が設けられている。これにより、第2位置から第1位置へと移動したリライトカードRCは、カード支持部565により支持される。そのため、リライトカードRCが、第1位置を超えて移動する可能性を低下できる。本実施形態では、カード支持部565は、下部壁561bの両端に設けられている。そのため、カードホルダ510の下方(図23に示す-z軸方向)に落下する可能性を低下できる。
また、一対の爪部564のそれぞれの、リライトカードRCがカードホルダ510に当接する側の端部(第2端部)に、切欠部564aが形成されていても構わない。切欠部564aを設けることにより、カードホルダ510の正面から第2位置に、リライトカードRCを移動させたときに、リライトカードRCが爪部564に干渉する可能性を低下できる。
切欠部564aの、爪部564が延伸する方向の長さが長いほど、第2位置を第1位置に近付けることができる。つまり、第1位置に近い位置で、リライトカードRCをカードホルダ510に当接させることができる。そのため、ガイド部152及び153の、図23に示すz軸方向の移動量を小さくできる。しかし、切欠部564aの上記長さが長いほど、爪部564の、当該方向の長さが短くなるため、リライトカードRCの爪部564による保持が不安定となり得る。切欠部564aの上記長さは、この点を考慮して規定される。なお、切欠部564aは必ずしも形成される必要は無い。
〔カード脱着装置の動作例〕
図23の23001~23004は、リライトカードRCをカードホルダ510に装着するときの動作例を示す図である。
本実施形態のカード脱着装置150では、Z軸モータ173(図5参照)は、カード吸着部151が吸着し、かつガイド部152及び153等(撓み機構)によって撓ませたリライトカードRCを、上記第2位置においてカードホルダ510に当接させる。その後、
θ軸モータ174(図5参照)は、リライトカードRCを、上記第2位置から上記第1位置へと移動させるカード移動部として機能する。
図23に示す動作例の前提として、カード吸着部151は、ガイド部152及び153等(撓み機構)により撓ませた状態のリライトカードRCを吸着することにより保持している。また、カード脱着装置150がカード載置部210からリライトカードRCを抜取った後、 θ軸モータ174による旋回により、カード吸着部151並びにガイド部152及び153がカードホルダ510と対向した状態となっている。
この状態において、θ軸モータ174は、カード吸着部151並びにガイド部152及び153が、図23の23001に示す矢印方向(上方向)に移動するように、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を、所定角度旋回させる。
上述のように、カードホルダ510は、トレイ610の側面に対して傾斜して設けられている。この旋回により、トレイ610の側面に対して傾斜して設けられたカードホルダ510と略平行となるように、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を移動させることができる。また、第2位置Po12(カードホルダ510に対してその上方にずらした位置)において、リライトカードRCがカードホルダ510の一部と当接するように、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を移動させることができる。上記所定角度は、このようなカード吸着部151並びにガイド部152及び153の移動を実現できる程度の大きさであればよい。
その後、図23の23002に示すように、Z軸モータ173は、上記第1方向に沿って支持部161を移動させることにより、カード吸着部151並びにガイド部152及び153をカードホルダ510へと移動させる。これにより、Z軸モータ173は、切欠部566が設けられた側の第2位置Po12において、リライトカードRCをカードホルダ510に当接させる。つまり、Z軸モータ173は、リライトカードRCの一部がカードホルダ510から突出した状態で、リライトカードRCをカードホルダ510に当接させる。
その後、電磁弁制御部430が電磁弁172をオフにすることにより、リライトカードRCがカード吸着部151から解放される。この状態において、図23の23003に示すように、Z軸モータ173は、上記第1方向に沿って支持部161を移動させることにより、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を、カードホルダ510へとさらに移動させる。リライトカードRCがカードホルダ510に押し込まれていくことにより、撓んでいるリライトカードRCが元の状態に戻り、リライトカードRCの一部が、底部562と爪部564との間に形成された隙間に挿入される。
その後、図23の23004に示すように、Z軸モータ173は、ガイド部152及び153をリライトカードRCに当接したまま、カード吸着部151をカード脱着装置150の内部へと引き込むように、支持部161を上記第2方向に移動させる。この状態において、 θ軸モータ174は、カード吸着部151並びにガイド部152及び153が、図23の23004に示す矢印方向(下方向)に移動するように、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を、所定角度旋回させる。つまり、 θ軸モータ174は、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を、図23の23001で移動させた方向とは逆方向に移動させる。これにより、カード吸着部151並びにガイド部152及び153が水平方向(y軸方向)を向く位置まで移動させる。
図23の23004の状態において、ガイド部152及び153は、リライトカードRCに当接している。カード吸着部151並びにガイド部152及び153を下方向に移動させることにより、ガイド部152及び153は、摩擦力により、当接しているリライトカードRCを第1位置Po11の方向に移動させる。そのため、図23の23005に示すように、リライトカードRCを第1位置Po11(カード取付部563、すなわち正常な装着位置)に装着できる。上記所定角度は、第2位置Po12から第1位置Po11までリライトカードRCを移動させることが可能な角度に規定されているともいえる。
このように、Z軸モータ173及びθ軸モータ174が、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を移動させることにより、カードホルダ510に対して、リライトカードRCを装着できる。そのため、カード脱着装置150は、カードホルダ500だけでなく、カードホルダ510に対してもリライトカードRCを装着できる。つまり、カード脱着装置150は、その動作を変更するだけで、カードホルダ500及びカードホルダ510に対するリライトカードRCの装着に、共通に用いることができる。
なお、カードホルダ510からのリライトカードRCの抜取りは、図23に示す動作順と逆順に行っても構わないし、実施形態1と同様に行っても構わない。また、カード載置部210に対するリライトカードRCの装着及び抜取りは、実施形態1と同様であってよい。但し、カード載置部210がカードホルダ510と同様の形状である場合には、図23の動作順又はその逆順に、カード載置部210に対するリライトカードRCの装着及び抜取りが行われても構わない。
また、上記カード移動部は、Z軸モータ173とは別部材で実現されていても構わない。つまり、第1位置Po11と第2位置Po12との間におけるリライトカードRCの移動を実現すべく、上記カード移動部として、カード吸着部151並びにガイド部152及び153を移動させる機構(例:昇降機構)が設けられていても構わない。
[実施形態3]
実施形態3の薬剤払出システム1Aでは、薬剤を搬送するトレイとして、トレイ600に代えてトレイ610又は620を用いることができる。また、薬剤払出システム1Aでは、カードホルダ510に代えてカードホルダ510Aを用いることができる。まず、トレイ610及び620の一例と、カードホルダ510Aを保持し、かつトレイ610又は620に取付けられるホルダ保持部材700の一例と、について説明する。
〔トレイ〕
図24は、トレイ610及び620の構成例を示す斜視図である。図24の24001はトレイ610の構成例を示し、24002はトレイ620の構成例を示す。
図24の24001に示すように、トレイ610は、縁部611と、第1突出部612と、第2突出部613と、を備えている。トレイ610は、図21に示すトレイ610と同一部材である。
縁部611は、トレイ610の開口部を規定する縁部のうちの短辺部分であって、ホルダ保持部材700が保持される部分である。縁部611は、鉛直方向に厚みを有している。縁部611の長手方向の長さをL1と表記する。
第1突出部612及び第2突出部613は、縁部611から鉛直方向に突出しており、ホルダ保持部材700の長手方向の移動を規制する部分である。第1突出部612及び第2突出部613は、縁部611の両端にそれぞれ接続された部分であり、トレイ610の角部を規定する。
図24の24002に示すように、トレイ620は、縁部621と、第3突出部622と、第4突出部623と、を備えている。トレイ620の高さは、トレイ610の高さよりも長い。本実施形態では、トレイ620の高さは、トレイ610の高さの約2倍に規定されている。トレイ620の高さをトレイ610の高さの整数倍に規定することにより、トレイ610を保管する後述のトレイ保管庫60A(図28参照)に、トレイ620を保管できる。
縁部621は、トレイ610の開口部を規定する縁部のうちの短辺部分であって、ホルダ保持部材700が保持される部分である。縁部621は、鉛直方向に厚みを有している。縁部611と縁部621との厚みは略同一である。縁部621の長手方向の長さをL2と表記する。長さL2は、長さL1よりも短い。
第3突出部622及び第4突出部623は、縁部621から鉛直方向に突出しており、ホルダ保持部材700の長手方向の移動を規制する部分である。第3突出部622及び第4突出部623は、縁部621の両端にそれぞれ接続された部分であり、トレイ620の角部を規定する。
〔ホルダ保持部材〕
図25は、ホルダ保持部材700を、トレイ610に装着している状態を示す図である。図25の25001は、ホルダ保持部材700を、トレイ610に装着している状態の正面図である。図25の25002は、ホルダ保持部材700を、トレイ610に装着している状態の平面図である。
ホルダ保持部材700は、カードホルダ510Aを保持する部材である。ホルダ保持部材700は、カード情報変更ユニット100(図27参照)までトレイ610又は620が搬送されたときに、カード情報変更ユニット100のカード脱着装置150(図27参照)と対向する位置において、カードホルダ510Aを保持している。換言すれば、ホルダ保持部材700は、カードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCを取り出すと共に、取り出したリライトカードRCをカードホルダ510Aに装着することが可能な位置において、カードホルダ510Aを保持している。
ホルダ保持部材700がトレイ610又は620に取り付けられたときに、カードホルダ510Aは、実施形態2のカードホルダ510と同様にトレイ610又は620に対して設けられる。つまり、カードホルダ510Aは、トレイ610の底部から上部に向けて、トレイ610の側面から離隔するように、トレイ610の側面に対して傾斜するように、ホルダ保持部材700に保持されている。
なお、カードホルダ510Aは、後述する突起部571を備える以外の構成(例:大きさ及び形状)については、カードホルダ510と同一である。また本実施形態では、ホルダ保持部材700とカードホルダ510Aとは別体であるものとして説明するが、一体に成形されていても構わない。
ホルダ保持部材700は、カードホルダ510Aを保持する基部701と、基部701の一端に設けられた突起部702と、を備えている。
基部701は、上面部703と、底面部705と、上面部703及び底面部705に接続され、かつカードホルダ510Aを保持する側面部704と、を備えている。上面部703、側面部704及び底面部705により、基部701の断面形状は、図25の25001の紙面奥行き方向に開口する開口部を形成する断面C字形状に規定されている。この断面は、上面部703、側面部704及び底面部705の各垂線を含む平面で切ったときの断面である。また、基部701の開口部の高さは、縁部611及び621の厚みと略同一である。これにより、基部701に対して縁部611及び621を嵌合でき、かつ、基部701が鉛直方向に動く可能性を低減できる。そのため、カードホルダ510Aが鉛直方向に動く可能性を低減できる。
突起部702は、基部701の一端に設けられており、ホルダ保持部材700の長手方向の長さを調整するための部分である。突起部702は、例えばニッパーなどで切断可能に設けられている。突起部702を含むホルダ保持部材700の長手方向の長さをL3と表記すると、長さL3は、縁部611の長手方向の長さL1と略同一である。
そのため、図25に示すように、基部701を縁部611に取り付けたとき、突起部702が第1突出部612に接触すると共に、基部701の、突起部702とは反対側の端部が、第2突出部613と接触する。従って、第1突出部612及び第2突出部613により、ホルダ保持部材700が長手方向に動く可能性を低減できるため、カードホルダ510Aが長手方向に動く可能性を低減できる。
図26は、ホルダ保持部材700を、トレイ620に装着している状態を示す図である。図26の26001は、ホルダ保持部材700を、トレイ620に装着している状態の正面図である。図26の26002は、ホルダ保持部材700を、トレイ620に装着している状態の平面図である。
上述のように、突起部702は切断できる。図25及び図26に示すように、突起部702を切断したときのホルダ保持部材700の長手方向の長さ(つまり基部701の長手方向の長さL4)は、縁部621の長手方向の長さL2と略同一である。
そのため、ユーザは、トレイ620にホルダ保持部材700を取り付けるときに、突起部702を切断する。これにより、図26に示すように、基部701を縁部621に取り付けたとき、突起部702が設けられていた端部が第3突出部622に接触すると共に、基部701の、突起部702が設けられていた端部とは反対側の端部が、第4突出部623と接触する。従って、第3突出部622及び第4突出部623により、ホルダ保持部材700をトレイ610に取付けた場合と同様、ホルダ保持部材700が長手方向に動く可能性を低減できるため、カードホルダ510Aが長手方向に動く可能性を低減できる。
このように、ホルダ保持部材700の一端に切断可能な突起部702を設けることにより、長手方向の長さが異なり、かつホルダ保持部材700の取付け位置となる縁部611及び縁部621のそれぞれにおいて、ホルダ保持部材700を抜差し可能に固定できる。
〔カードホルダ〕
図25及び図26に示すように、カードホルダ510Aの上部壁561tの下面部には、突起部571が設けられている。突起部571は、カードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCが上部壁561t側へと動いたときに、その動きを停止させる機能を有する。
実施形態2で図23を用いて説明したように、リライトカードRCは、カードホルダ510Aに装着されるとき、上部壁561t側の第2位置Po12から、カードホルダ510Aのカード取付部563(図22参照)の位置(第1位置Po11)へと挿入される。その挿入をスムーズに行うことが可能なように、カードホルダ510Aには切欠部566が設けられている。しかし切欠部566が設けられることにより、カードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCは、カードホルダ510Aから抜けやすくなる。突起部571を設けることにより、リライトカードRCをカードホルダ510Aから抜けにくくすることができ、リライトカードRCが落下してしまう可能性を低減できる。
なお、突起部571は、カード脱着装置150がリライトカードRCを抜き取るときに、リライトカードRCを不可逆的に変形しない程度に、上部壁561tの下面部から突出していればよい。
〔トレイ払出装置の全体構成〕
本実施形態のトレイ払出装置50Aの全体構成について説明する。図27の27001は、トレイ払出装置50Aの概略的な構成の一例を示す斜視図である。本実施形態の薬剤払出システム1Aは、図1に示す薬剤払出システム1のトレイ払出装置50に代えて、トレイ払出装置50Aを備える点で、薬剤払出システム1とは異なる。薬剤払出システム1Aは、トレイ600に代えて、又はトレイ600に加えて、トレイ610又は620に対して薬剤の払出しを実行する。つまり、トレイ払出装置50Aは、主として、トレイ610又は620の払出しを実行するが、トレイ600の払出しを実行することも可能である。以降では、一例として、薬剤払出システム1Aがトレイ610を取り扱うものとして説明する。
実施形態1のトレイ払出装置50では、図11に示すように、カード情報変更ユニット100が、挿入口53側(つまり、トレイ保管庫60が装着される側であり、トレイ払出装置50の手前側)に取り付けられている。本実施形態のトレイ払出装置50Aでは、図27の27001に示すように、カード情報変更ユニット100が、トレイ搬送機構80を挟んで、挿入口53とは反対側(つまり、トレイ払出装置50Aの奥側)に取り付けられている。
本実施形態のトレイ保管庫60Aは、図28に示すように、トレイ610を保管する保管位置が複数設けられている。図28の28001は、トレイ保管庫60Aの一例を示す正面図であり、28002は、トレイ保管庫60Aの一例を示す側面図である。
トレイ保管庫60Aでは、トレイ610及び620の形状(特に高さ)に合わせて、各保管位置の形状が規定されている。複数の保管位置のそれぞれにはトレイ610が保管される。上述したように、トレイ620の高さは、トレイ610の高さの約2倍に規定されている。そのため、トレイ保管庫60Aは、その高さ方向(z軸方向)に2段分の保管位置に対して、1つのトレイ620を保管できる。
実施形態1のトレイ保管庫60は、各保管位置の両側において、トレイ600の挿入又は抜出しが可能である。つまり、トレイ保管庫60には、トレイ600の挿入又は抜出し可能な開口部が2つ設けられており、図14において、紙面に向かって手前側からでも、奥側からでも、トレイ600の挿入又は抜出しが可能である。一方、トレイ保管庫60Aは、図28に示すように、トレイ保管庫60とは異なり、トレイ610の挿入又は抜出しが可能な開口部61Aが1つのみである。つまり、トレイ保管庫60Aには、側壁62Aに接続された背面壁63Aが設けられている。
トレイ610がトレイ保管庫60Aに保管された状態において、ユーザがカードホルダ510Aを視認できるようにするためには、トレイ610は、カードホルダ510Aが開口部61A側を向くように、トレイ保管庫60Aに保管されることが要求される。そのため、トレイ610は、カードホルダ510Aがトレイ払出装置50A側を向くように(つまり、トレイ払出装置50Aの奥側を向くように)、トレイ払出装置50Aからトレイ保管庫60Aへと搬送されることが要求される。この要求を満たすべく、トレイ払出装置50Aでは、カードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更するカード情報変更ユニット100が、トレイ払出装置50Aの奥側に設けられている。
図27の27002に示すように、トレイ払出装置50Aの底部には、トレイ搬送機構80として、第1トレイ搬送機構80A、第2トレイ搬送機構80B、及び第3トレイ搬送機構80Cが設けられている。図27の27002は、トレイ払出装置50Aの底部の一例を模式的に示す平面図である。第1トレイ搬送機構80Aは第1停止位置Po21に、第2トレイ搬送機構80Bは第2停止位置Po22に、第3トレイ搬送機構80Cは第3停止位置Po23に、それぞれ設けられている。
図中の矢印の方向から、トレイ払出装置50Aにトレイ610が搬送されてくる。つまり、第1停止位置Po21は、トレイ払出装置50Aに隣接する上流側の注射箋印刷装置40(図1参照)において、トレイ610が停止する位置である。第2停止位置Po22は、第1停止位置Po21から搬送されたトレイ610が停止する位置であり、かつカード情報変更ユニット100のカード脱着装置150と対向する位置である。第2停止位置Po22において、カード脱着装置150によるリライトカードRCの抜差しが実行される。第3停止位置Po23は、第2停止位置Po22から搬送されたトレイ610が停止する位置である。リフタ装置300は、第3停止位置Po23まで搬送されたトレイ610を、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aに搬送する。
第1トレイ搬送機構80A、第2トレイ搬送機構80B、及び第3トレイ搬送機構80Cは、それぞれ独立して、制御装置400(図4参照)により制御される。制御装置400は、トレイ払出装置50Aだけでなく、薬剤払出システム1Aを構成する各装置又は機構を制御するものであってよい。
また、トレイ払出装置50Aの底部には、トレイ610の向きを変更する回転機構54が設けられている。回転機構54として、第1回転機構54Aが第1停止位置Po21に、第2回転機構54Bが第3停止位置Po23に設けられている。制御装置400は、第1回転機構54A及び第2回転機構54Bをそれぞれ独立して制御する。回転機構54は、トレイ610を回転させるときにトレイ搬送機構80にトレイ610が衝突しないように、トレイ610を持ち上げた後に回転させる。
トレイ610は、トレイ610の短辺側(具体的には、カードホルダ510Aが装着された側)から、トレイ払出装置50Aに搬送されてくる。第2停止位置Po22において、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方向を向くように、制御装置400は、第1回転機構54Aを制御して、第1停止位置Po21において停止したトレイ610の向きを変更する。
リフタ装置300は、トレイ保管庫60Aにトレイ610が保管されたときに、カードホルダ510Aが開口部61A側となるように、トレイ610をトレイ保管庫60Aに搬送する。そのため、リフタ装置300は、第1停止位置Po21において変更したトレイ610の向きを維持したまま、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送する。つまり、リフタ装置300は、第3停止位置Po23においてトレイ610の向きを変更することなく、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送する。
但し、例えばトレイ保管庫60にトレイ600を搬送する場合、リフタ装置300は、カードホルダ500がトレイ払出装置50Aの前方(トレイ払出装置50Aの手前側、図27で示す+y軸方向)を向くように、トレイ600を搬送してもよい。この場合、ユーザは、トレイ保管庫60が挿入口53に挿入された状態において、カードホルダ500に装着されたリライトカードRCの表示情報を確認できる。
このように、リフタ装置300が、カードホルダ500がトレイ払出装置50Aの前方を向くようにトレイ600を搬送する場合には、制御装置400は、第2回転機構54Bを回転させることにより、トレイ600の向きを180度変更する。つまり、第2回転機構54Bは、第2停止位置Po22でリライトカードRCの表示情報を変更した後のトレイ600の向きを、カードホルダ500(つまり、リライトカードRC)がトレイ払出装置50Aの前方を向くように変更する。
なお、カードホルダ510Aがトレイ払出装置50Aの前方を向いた状態でトレイ610を払出す用途の場合には、制御装置400は、上述のように第2回転機構54Bを駆動しても構わない。
また、トレイ610は、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aに搬送されるが、第1停止位置Po21又は第2停止位置Po22からトレイ保管庫60Aに搬送されても構わない。但し、第1停止位置Po21からトレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送する場合、トレイ搬送機構80は、第2停止位置Po22から第1停止位置Po21へとトレイ610を搬送する(戻す)。そのため、トレイ搬送機構80は、トレイ610のトレイ保管庫60Aへの搬送が完了するまで、第1停止位置Po21に後続のトレイ610を搬送しておくことができない。また、第2停止位置Po22からトレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送する場合、トレイ搬送機構80は、トレイ610のトレイ保管庫60Aへの搬送が完了するまで、第2停止位置Po22に後続のトレイ610を搬送しておくことができない。この点を考慮すれば、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送することが好ましい。
また、トレイ払出装置50Aの底部に設けられたトレイ搬送機構80及び回転機構54は、トレイ払出装置50にも同様に設けられていて構わない。但し、トレイ払出装置50では、カード情報変更ユニット100がトレイ払出装置50の手前側に設けられている。そのため、制御装置400は、第1回転機構54Aを制御して、カードホルダ500がトレイ払出装置50の手前側を向くように、トレイ600を回転させる。
〔トレイ搬送及びトレイ保管制御〕
リフタ装置300は、トレイ払出装置50A側から、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aを見て、例えば以下の(1)~(4)の何れかにおいて、複数のトレイ610を順に搬送する。実施形態1においても同様に、トレイ保管庫60にトレイ600が搬送されてよい。トレイ610の搬送態様は、各ユーザの利便性に基づき設定される。
(1)リフタ装置300は、最右列の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送した後、隣接する列(図28の例では中央列)の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送する。その後、リフタ装置300は、最左列の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送する。
(2)リフタ装置300は、最左列の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送した後、中央列の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送する。その後、リフタ装置300は、最右列の最上段から最下段へとトレイ610を順に搬送する。
(3)リフタ装置300は、最上段の最右列から最左列へとトレイ610を順に搬送した後、隣接する下段の最右列から最左列へとトレイ610を順に搬送する。リフタ装置300は、この搬送を繰り返し、最下段までトレイ610を順に搬送する。
(4)リフタ装置300は、最上段の最左列から最右列へとトレイ610を順に搬送した後、隣接する下段の最左列から最右列へとトレイ610を順に搬送する。リフタ装置300は、この搬送を繰り返し、最下段までトレイ610を順に搬送する。
本実施形態では、上記(3)によりトレイ610がトレイ保管庫60Aに搬送されるものとして説明する。
ここで、トレイ保管庫60Aをトレイ払出装置50Aに装着したとき、トレイ保管庫60Aの最下段は、トレイ保管庫60をトレイ払出装置50Aに装着したときに比べ、トレイ払出装置50Aの底部(トレイ搬送機構80)に近い。つまり、トレイ保管庫60Aの最下段は、トレイ保管庫60の最下段よりも低い位置にある。トレイ保管庫60Aの最下段の何れかの保管位置にトレイ610を搬送するときに、その保管位置と対向するトレイ搬送機構80にトレイ610が載置されている場合を考える。この場合、搬送対象のトレイ610が、トレイ搬送機構80に載置されたトレイ610に衝突してしまい、搬送対象のトレイ610を当該保管位置に保管できない可能性がある。
本実施形態では、制御装置400は、トレイ保管庫60Aの最下段にトレイ610を搬送するとき、トレイ610が搬送される保管位置と対向する、トレイ払出装置50Aの底部における位置に、トレイ610を載置しないように、トレイ610の搬送を制御する。制御装置400は、第1トレイ搬送機構80A~第3トレイ搬送機構80C、注射箋印刷装置40に設けられたトレイ搬送機構80(ここでは、便宜上、第4トレイ搬送機構80Dと称する)、及びリフタ装置300を制御して、上記の搬送処理を実現する。これにより、トレイ保管庫60Aを用いる場合であっても、トレイ610同士が衝突することなく、トレイ保管庫60Aにトレイ610を安全に搬送できる。また、安全な搬送のために、別途装置を設ける必要もない。
図29は、トレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置にトレイ610を搬送するとき(通常搬送時)の、トレイ610の搬送例を示す図である。図30は、トレイ保管庫60Aの最下段の、第3停止位置Po23に対向する保管位置(最下段第3位置)にトレイ610を搬送するときの、トレイ610の搬送例を示す図である。図31の31001は、トレイ保管庫60Aの最下段の、第2停止位置Po22に対向する保管位置(最下段第2位置)にトレイ610を搬送するときの、トレイ610の搬送例を示す図である。図31の31002は、トレイ保管庫60Aの最下段の、第1停止位置Po21に対向する保管位置(最下段第1位置)にトレイ610を搬送するときの、トレイ610の搬送例を示す図である。
なお、これらの図では、トレイ搬送機構80が順次搬送するトレイ610を区別すべく、便宜上、トレイ610を、トレイ610A~610D、トレイ610P~610Vと表現している。図29~図31を代表して、図29のS11に、カード情報変更ユニット100を表示している。第1トレイ搬送機構80A~第3トレイ搬送機構80C、第1回転機構54A、及び第2回転機構54Bについては、図27の27002を参照されたい。
(通常搬送時のトレイ搬送処理)
図29を用いて、トレイ610Aに続いてトレイ610Bが、トレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置に搬送されるときのトレイ搬送処理について説明する。
図29に示すように、第4トレイ搬送機構80D及び第1トレイ搬送機構80Aは、注射箋印刷装置40から第1停止位置Po21へと、トレイ610Aを搬送する(S11)。その後、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Aの向きを変更する(S12)。
その後、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは、第1停止位置Po21から第2停止位置Po22へと、トレイ610Aを搬送する(S13)。このとき、第4トレイ搬送機構80D及び第1トレイ搬送機構80Aは、注射箋印刷装置40から第1停止位置Po21へと、トレイ610Bを搬送する。
その後、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Aのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する(S14)。このとき、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Bの向きを変更する。
その後、第2トレイ搬送機構80B及び第3トレイ搬送機構80Cは、第2停止位置Po22から第3停止位置Po23へと、トレイ610Aを搬送する(S15)。このとき、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは、第1停止位置Po21から第2停止位置Po22へと、トレイ610Bを搬送する。また、第4トレイ搬送機構80D及び第1トレイ搬送機構80Aは、注射箋印刷装置40から第1停止位置Po21へと、トレイ610Cを搬送する。
その後、リフタ装置300は、トレイ610Aを、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置への搬送を開始する(S16)。このとき、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Bのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する。また、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Cの向きを変更する。
その後、リフタ装置300が、トレイ610Aをトレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置に保管中に、第2トレイ搬送機構80B及び第3トレイ搬送機構80Cは、第2停止位置Po22から第3停止位置Po23へと、トレイ610Bを搬送する(S17)。保管中とは、リフタ装置300が、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送を開始してから、トレイ610を保管位置に保管するまでの間を指す。このとき、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは、第1停止位置Po21から第2停止位置Po22へと、トレイ610Cを搬送する。また、第4トレイ搬送機構80D及び第1トレイ搬送機構80Aは、注射箋印刷装置40から第1停止位置Po21へと、トレイ610Dを搬送する。
その後、リフタ装置300は、トレイ610Bを、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置への搬送を開始する(S18)。このとき、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Cのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する。また、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Dの向きを変更する。
この処理を繰り返すことにより、リフタ装置300は、トレイ搬送機構80が第3停止位置Po23まで搬送した各トレイ610を順次、トレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置へと搬送していく。
(最下段第3位置に保管する場合のトレイ搬送処理)
図30を用いて、トレイ610Sが、第3停止位置Po23に対向するトレイ保管庫60Aの最下段第3位置に搬送されるときのトレイ搬送処理について説明する。トレイ610P、トレイ610Qおよびトレイ610Rが、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置に搬送されるまでの処理(S21~S25)は、図29に示すS16~S18の処理が繰り返し行われることにより実現される。
S26では、リフタ装置300が、トレイ610Rを、トレイ保管庫60Aの最下段以外の保管位置に保管中に、第2トレイ搬送機構80B及び第3トレイ搬送機構80Cは、第2停止位置Po22から第3停止位置Po23へと、トレイ610Sを搬送する。このとき、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは、第1停止位置Po21から第2停止位置Po22へと、トレイ610Tを搬送する。また、第4トレイ搬送機構80D及び第1トレイ搬送機構80Aは、注射箋印刷装置40から第1停止位置Po21へと、トレイ610Uを搬送する。
その後、リフタ装置300は、トレイ610Sを、第3停止位置Po23からトレイ保管庫60Aの最下段第3位置への搬送を開始する(S27)。このとき、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Tのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する。また、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Uの向きを変更する。
その後、リフタ装置300が、トレイ610Sを、トレイ保管庫60Aの最下段第3位置に保管中に、第1トレイ搬送機構80A~第4トレイ搬送機構80Dは駆動せず、トレイ610T、トレイ610U及びトレイ610Vをそのまま停止させる(S28)。これにより、リフタ装置300は、第3停止位置Po23においてトレイ610Sがトレイ610Tと衝突しないように、トレイ610Sをトレイ保管庫60Aの最下段第3位置に搬送し、かつ保管できる。
(最下段第2位置に保管する場合のトレイ搬送処理)
図31の31001を用いて、トレイ610Sが、第2停止位置Po22に対向するトレイ保管庫60Aの最下段第2位置に搬送されるときのトレイ搬送処理について説明する。
図30のS26の処理後、リフタ装置300は、第3停止位置Po23において、トレイ610Sを持ち上げる(S31)。リフタ装置300は、第2停止位置Po22に載置されているトレイ610Tと衝突しない程度の高さ(安全位置)まで、トレイ610Sを持ち上げる。またこのとき、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Tのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する。また、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Uの向きを変更する。
その後、リフタ装置300は、持ち上げたトレイ610Sを、第3停止位置Po23から第2停止位置Po22まで搬送する(S32)。但し、リフタ装置300は、トレイ610Sを持ち上げた状態を維持し、トレイ610Sを第2停止位置Po22に載置しない。このとき、第2トレイ搬送機構80B及び第3トレイ搬送機構80Cは、第2停止位置Po22から第3停止位置Po23へと、トレイ610Tを搬送する。また、この搬送中、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは駆動せず、トレイ610Uをそのまま停止させる。
その後、リフタ装置300は、トレイ610Sを、第2停止位置Po22からトレイ保管庫60Aの最下段第2位置への搬送を開始する(S33)。トレイ610Sの保管中に、第1トレイ搬送機構80A~第4トレイ搬送機構80Dは駆動せず、トレイ610T、トレイ610U及びトレイ610Vをそのまま停止させる(S34)。
このように、リフタ装置300は、トレイ610Sを第2停止位置Po22に搬送するときに、第2停止位置Po22からトレイ610Tを移動させ、かつ、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bはトレイ610Uをそのまま停止させる。そのため、トレイ610Sが第2停止位置Po22からトレイ保管庫60Aの最下段第2位置に搬送され、保管されるときに、第2停止位置Po22に停止したトレイ610が存在しない状態とすることができる。従って、リフタ装置300は、トレイ610Sが後続のトレイ610T及びトレイ610Uと衝突しないように、トレイ610Sをトレイ保管庫60Aの最下段第2位置に搬送し、かつ保管できる。
(最下段第1位置に保管する場合のトレイ搬送処理)
図31の31002を用いて、トレイ610Sが、第2停止位置Po22に対向するトレイ保管庫60Aの最下段第1位置に搬送されるときのトレイ搬送処理について説明する。
図30のS26の処理後、図31のS31と同様、リフタ装置300は、第3停止位置Po23において、トレイ610Sを持ち上げる(S41)。このとき、第2停止位置Po22では、カード情報変更ユニット100は、トレイ610Tのカードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCの表示情報を変更する。また、第1停止位置Po21では、第1回転機構54Aは、カードホルダ510Aがカード情報変更ユニット100の方を向くように、トレイ610Uの向きを変更する。
その後、リフタ装置300は、持ち上げたトレイ610Sを、第3停止位置Po23から第1停止位置Po21まで搬送する(S42)。但し、リフタ装置300は、トレイ610Sを持ち上げた状態を維持し、トレイ610Sを第1停止位置Po21に載置しない。このとき、第2トレイ搬送機構80B及び第3トレイ搬送機構80Cは、第2停止位置Po22から第3停止位置Po23へと、トレイ610Tを搬送する。また、第1トレイ搬送機構80A及び第2トレイ搬送機構80Bは、第1停止位置Po21から第2停止位置Po22へと、トレイ610Uを搬送する。第4トレイ搬送機構80Dは駆動せず、トレイ610Vをそのまま停止させる。
その後、リフタ装置300は、トレイ610Sを、第2停止位置Po22からトレイ保管庫60Aの最下段第1位置への搬送を開始する(S43)。トレイ610Sの保管中に、第1トレイ搬送機構80A~第4トレイ搬送機構80Dは駆動せず、トレイ610T、トレイ610U及びトレイ610Vをそのまま停止させる(S44)。
このように、リフタ装置300は、トレイ610Sを第1停止位置Po21に搬送するときに、第2停止位置Po22からトレイ610Tを移動させ、かつ、第1停止位置Po21からトレイ610Uを移動させる。また、第4トレイ搬送機構80Dはトレイ610Vをそのまま停止させる。そのため、トレイ610Sが第1停止位置Po21からトレイ保管庫60Aの最下段第1位置に搬送され、保管されるときに、第1停止位置Po21に停止したトレイ610が存在しない状態とすることができる。従って、リフタ装置300は、トレイ610Sが後続のトレイ610T、トレイ610U及びトレイ610Vと衝突しないように、トレイ610Sをトレイ保管庫60Aの最下段第1位置に搬送し、かつ保管できる。
(その他の処理)
なお、制御装置400は、薬剤払出システム1Aを稼働させるときに(少なくともトレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送を開始するときに)、トレイ保管庫60Aの下2段の各保管位置にトレイ610が保管されているか否かを判定しても構わない。
第1トレイ搬送機構80A~第4トレイ搬送機構80Dは、第1停止位置Po21~第3停止位置Po23の方へとトレイ610を搬送するが、その反対方向には搬送しない。そのため、第1停止位置Po21~第3停止位置Po23の全てにトレイ610が停止している場合、第1トレイ搬送機構80A~第4トレイ搬送機構80Dは、第1停止位置Po21~第3停止位置Po23の何れかの位置を空けることができなくなってしまう。そのため、トレイ保管庫60Aの最下段しか空いておらず、かつ第1停止位置Po21~第3停止位置Po23の全てにトレイ610が停止しているときに、トレイ保管庫60Aにトレイ610を搬送する処理を実行した場合、トレイ610同士が衝突してしまう。
上記のような判定処理を行うことにより、トレイ保管庫60Aの下から2段目において何れの保管位置も空いていない場合で、かつ最下段が空いている場合に、制御装置400は、上述した最下段への搬送処理を実行できる。そのため、トレイ610同士が衝突する可能性を低減できる。
〔ロック機構〕
図32は、ロック機構58の一例を示す斜視図である。図33は、ロック機構58の動作例を示す図である。
図27の27001及び図32の32001に示すように、トレイ払出装置50Aはロック機構58を備えている。ロック機構58は、トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されたときに、トレイ保管庫60Aをトレイ払出装置50Aに対して一時的に固定する固定部材である。図27の27001に示すように、ロック機構58は、トレイ払出装置50Aの筐体51の、挿入口53を規定する部分の一部に設けられている。ロック機構58は、筐体51における、トレイ保管庫60Aの2つの側壁62Aのそれぞれに対向する位置に、設けられている。
実施形態1のトレイ払出装置50には、トレイ保管庫60を一時的に固定する固定部材として、マグネットが設けられている。トレイ保管庫60を構成するフレームは鉄製であるため、トレイ保管庫60はマグネットによりトレイ払出装置50に固定される。一方、トレイ保管庫60Aを構成するフレームはアルミニウム製であるため、トレイ保管庫60Aはマグネットによってトレイ払出装置50に固定されない。そのため、トレイ払出装置50Aには、トレイ保管庫60Aを機械的に固定するロック機構58が設けられている。
ロック機構58は、図32の32002に示すように、ロック部材581、カート検知部582、ローラ583、及び駆動部584を備えている。
筐体51において対向する位置に設けられた2つのロック部材581は、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aを両側から挟み込むことにより、トレイ保管庫60Aを固定する。ロック部材581は、駆動部584によって、側壁585に垂直な方向(図33の33001の矢印方向)に動くことが可能である。駆動部584による駆動により、ロック部材581の側壁585からの突出量が変更される。
カート検知部582は、挿入口53に挿入され、かつトレイ払出装置50Aがトレイ610を搬送することが可能な位置に配置されたトレイ保管庫60Aを検知する。換言すれば、カート検知部582は、2つのローラ583により保持される位置に配置されたトレイ保管庫60Aを検知する。
カート検知部582がトレイ保管庫60Aを検知していない状態(トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されていない状態)では、図33の33001に示すように、ロック部材581は、突出量が最小である最小突出位置で停止している。
カート検知部582がトレイ保管庫60Aを検知すると、図33の33002に示すように、駆動部584は、最小突出位置から、突出量が最大となる最大突出位置へと(矢印方向に)ロック部材581を移動させ、最大突出位置で停止させる。最大突出位置において、ロック部材581は、トレイ保管庫60Aの側壁62Aを押下する。2つのロック部材581のそれぞれは、トレイ保管庫60Aの側壁62Aを押下することにより、トレイ保管庫60Aを挟み込んで固定する。これにより、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送中に、トレイ保管庫60Aをトレイ払出装置50Aに対して固定できる。
制御装置400は、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送が完了したときに、カート交換メッセージ(後述)をタッチパネル70(図1参照)に表示すると共に、ロック部材581による固定(ロック)を解除する。つまりこのとき、駆動部584は、ロック部材581を最大突出位置から最小突出位置へと移動させる。
ローラ583は、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aに接触し、挿入口53に対するトレイ保管庫60Aの抜差しに応じて回転する。筐体51における対向する位置に設けられた2つのローラ583は、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aを両側から挟み込むことにより、トレイ保管庫60Aを保持する。
この挟み込みを実現すべく、ローラ583は、付勢部材(例:バネ)に接続されている。ローラ583と付勢部材との接続関係は、図35のローラ593と付勢部材591との接続関係と同じである。ローラ583は、トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されたときに、付勢部材の付勢力により、トレイ保管庫60Aの側壁62Aを押圧する。つまり、2つのローラ583は、付勢部材により付勢されており、トレイ保管庫60Aの側壁62Aを押圧して保持するカート保持部として機能する。
ローラ583は、ロック部材581によるトレイ保管庫60Aの固定を補助する。ローラ583は、挿入口53に挿入されたトレイ保管庫60Aがロック部材581により固定されるまで、トレイ保管庫60Aを保持する。これにより、床の傾斜等によりトレイ保管庫60Aが動き出してしまう可能性を低減できる。そのため、ユーザは、トレイ保管庫60Aを挿入口53にした後、ロック部材581による固定を待たずに、トレイ保管庫60Aから手を放すことができる。また、ローラ583は、ロック部材581による固定が解除されてトレイ保管庫60Aをユーザが移動させるまでの間、トレイ保管庫60Aを保持する。これにより、床の傾斜等によりトレイ保管庫60Aが動き出してしまう可能性を低減できる。そのため、ユーザは、ロック部材581による固定が解除される前、又はその直後に、トレイ保管庫60Aを把持する必要が無い。
<変形例>
図34は、ロック機構58の変形例であるロック機構58Aの一例を示す図である。図34の34001はロック機構58Aの斜視図であり、34002はロック機構58Aの正面図である。図35は、ロック機構58Aの内部構造を示す平面図である。図35の35001は、トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されるときのロック機構58Aの動作を説明するための図である。図35の35002は、トレイ保管庫60Aが挿入口53から引出されるときのロック機構58Aの動作を説明するための図である。
図34に示すように、ロック機構58Aは、カート検知部582及びローラ593を備えている。ロック機構58Aは、ロック部材581を備えず、ローラ583に代えてローラ593を備える点で、ロック機構58と異なる。ロック機構58Aでは、ローラ593がロック部材581の機能を実現する。
図35に示すように、ロック機構58Aは、付勢部材591、ラチェット機構592、ローラ593、駆動部594、及び軸部595を備えている。
付勢部材591は、ローラ593に接続されており、上述したように、挿入口53におけるトレイ保管庫60Aの抜差しに応じて、ローラ593がトレイ保管庫60Aを押下できるように、ローラ593に対して付勢力を与える。図35の35001に示すように、ローラ593は、挿入口53にトレイ保管庫60Aが挿入されたときに、付勢部材591の付勢力により、トレイ保管庫60Aの側壁62Aを押下する。
ラチェット機構592は、ローラ593に接続され、ローラ593の回転方向を一方向に規制する。ラチェット機構592は、歯車592A及び歯止め592Bを備える。歯車592Aは、ローラ593の回転軸に設けられている。歯止め592Bにより、歯車592Aの回転方向が一方向に規制される。
駆動部594は、軸部595を軸として歯止め592Bを回転させる。これにより、歯止め592Bを歯車592Aに引っかけてラチェット機構592を機能させる状態と、歯止め592Bを歯車592Aから離してラチェット機構592を機能させない状態との切替えが可能となる。
図35の35001に示すように、トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されるときには、駆動部594は、歯止め592Bを歯車592Aから離してラチェット機構592を機能させない。この場合、ローラ593は、ローラ583と同様、自由に回転できる。そのため、ユーザは、トレイ保管庫60Aを挿入口53にスムーズに挿入できる。挿入口53に挿入した後に、ローラ593によるトレイ保管庫60Aの側壁62Aの押圧により、トレイ保管庫60Aを移動しないように保持できる。
カート検知部582がトレイ保管庫60Aを検知すると、駆動部594は、図35の35002に示すように、歯止め592Bを歯車592Aに引っかけてラチェット機構592を機能させる。これにより、ローラ593の回転方向は一方向(トレイ保管庫60Aの挿入方向)に規制される。そのため、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送中に、トレイ保管庫60Aがその逆方向に移動して挿入口53から外れてしまう可能性を低減できる。
制御装置400は、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送が完了したときに、カート交換メッセージ(後述)をタッチパネル70に表示すると共に、歯止め592Bを歯車592Aから離してラチェット機構592の機能を解除する。これにより、ローラ593は、自由に回転できる。そのため、ユーザは、トレイ保管庫60Aを挿入口53からスムーズに引出すことができる。なお、ラチェット機構592の機能の解除は、ユーザ入力を受付けることにより実行されてもよい。
なお、ラチェット機構592が機能している状態において、ユーザが一定以上の力でトレイ保管庫60Aを挿入口53から引出した場合、ラチェット機構592の機能を無効化できる。つまりこの場合、ラチェット機構592が機能していても、トレイ保管庫60Aを挿入口53から引出すことができる。この機能は、例えば非常時に有効である。
〔エラー時の制御〕
例えば、トレイ払出装置50Aの内部においてエラーが発生した場合、制御装置400は、トレイ搬送機構80、カード情報変更ユニット100、及びリフタ装置300の駆動を停止する。また、制御装置400は、エラーが発生したことを、タッチパネル70を介してユーザに通知する。ユーザは、この通知を受け、トレイ払出装置50Aの内部を確認する。
例えば、第3停止位置Po23におけるトレイ610の回転によりトレイ610が詰まってしまった場合、ユーザは、トレイ610を取り出した後、トレイ搬送機構80上に再度載置する。このとき、ユーザは、トレイ610の向きを変更して載置してしまう可能性がある。トレイ610の向きが変更された状態でトレイ610が第3停止位置Po23に載置された場合、リフタ装置300は、トレイ610の搬送先(例:トレイ保管庫60A)において、カードホルダ510Aの向きが所定方向を向くように載置できない。また、リフタ装置300は、トレイ610を把持できない可能性がある。
本実施形態では、図27の27002に示すように、トレイ払出装置50Aの底部においてトレイ610の搬送路を規定する側壁の、第3停止位置Po23における位置に、第1トレイ検知部55が設けられている。第1トレイ検知部55は、カード情報変更ユニット100が設けられた側の側壁に設けられている。第1トレイ検知部55は、第3停止位置Po23にトレイ610が載置されたときの、カードホルダ510Aに装着されたリライトカードRCを検知する。
つまり、第1トレイ検知部55は、カードホルダ510Aの向きがカード情報変更ユニット100側を向いていない場合、第1トレイ検知部55は、リライトカードRCを検知できない。そのため、第1トレイ検知部55を設けることにより、制御装置400は、トレイ610の向きの適否を判定できる。従って、ユーザがトレイ610を第3停止位置Po23に載置し直したときに、カードホルダ510Aの向きがカード情報変更ユニット100側を向いていない場合に、制御装置400は、トレイ610を再度載置し直すよう、ユーザに通知できる。
また本実施形態では、ユーザが、トレイ610を取り出した後、トレイ搬送機構80上に再度載置したときに、トレイ搬送機構80は、トレイ610を、第3停止位置Po23から第2停止位置Po22とは反対側に所定距離(例:数cm程度)移動させる。その後、トレイ搬送機構80は、第3停止位置Po23に戻す処理を実行する。この処理を実行することにより、制御装置400は、上記側壁及びトレイ搬送機構80と略平行に、トレイ610が第3停止位置Po23に載置されたか否かを判定できる。上記側壁及びトレイ搬送機構80と略平行にトレイ610が載置された状態が、トレイ610が適切に載置された状態である。
この判定処理を実行するために、図27の27002に示すように、上記側壁の、第3停止位置Po23における位置に、第2トレイ検知部56が設けられている。第2トレイ検知部56は、第3停止位置Po23においてトレイ610を検知できるが、トレイ610を所定距離移動させた状態においてはトレイ610を検知できない位置に設けられている。
トレイ610が適切に載置されている場合、トレイ搬送機構80が第3停止位置Po23に載置されたトレイ610を所定距離移動させたとき、トレイ610は、上記側壁に沿って移動する。この場合、第2トレイ検知部56は、トレイ610を検知できなくなる。そのため、第2トレイ検知部56がトレイ610を検知できなくなった場合に、制御装置400は、トレイ610が適切に載置されていると判定できる。
一方、トレイ610が適切に載置されていない場合、トレイ搬送機構80が第3停止位置Po23に載置されたトレイ610を所定距離移動させても、トレイ610は、トレイ610の一部が上記側壁に引っかかり、傾いた状態で停止してしまう。この場合、第2トレイ検知部56は、トレイ610を検知し続けることになる。そのため、上記所定距離の移動後に、第2トレイ検知部56がトレイ610を検知し続けている場合には、制御装置400は、トレイ610が適切に載置されていないと判定できる。
また、カード情報変更ユニット100(例:カード脱着装置150の上面)には、発光装置(不図示)が設けられている。制御装置400は、エラーが発生した場合に、カード情報変更ユニット100の駆動を停止すると共に、発光装置を点灯させる。これにより、ユーザは、カード情報変更ユニット100を触れても安全な状態であることを認識できる。
さらに、挿入口53の上部には、物体検知部57が設けられている。物体検知部57は、トレイ保管庫60Aが挿入口53に挿入されている状態において、トレイ保管庫60Aの開口部61Aから飛び出したトレイ610を検知する。これにより、トレイ保管庫60Aへ搬送中のトレイ610が、開口部61Aから飛び出したトレイ610と衝突する可能性を低減できる。
エラーが発生した場合には、物体検知部57は、挿入口53からトレイ払出装置50Aの内部への物体の進入を検知するセンサとして機能する。エラーが発生した場合、トレイ払出装置50Aが備える各部は停止するため、トレイ払出装置50Aの内部にユーザが進入しても、ユーザの安全性を確保できる。しかし、エラーが解除された場合には、トレイ払出装置50Aが備える各部は駆動を開始する。このとき、トレイ払出装置50Aの内部にユーザが進入したままその駆動が開始された場合には、ユーザが危険に晒されることになる。
そのため本実施形態では、エラー発生中に、物体検知部57が上記物体の進入を検知している場合には、制御装置400は、トレイ払出装置50Aが備える各部を駆動させない。そのため、ユーザの安全性を確保できる。
なお、トレイ払出装置50Aに音出力装置を設け、制御装置400は、エラー発生時、及びエラー解除時に、音出力装置から音を出力させても構わない。
〔カート交換報知制御〕
制御装置400がカート交換メッセージを表示するタイミングとしては、例えば以下のタイミングが挙げられる。カート交換メッセージとは、挿入口53に挿入するトレイ保管庫60Aの交換をユーザに促すためのメッセージである。(1)次に払出すトレイ610が運ばれる病棟が、その前に払出したトレイ610が運ばれる病棟と異なるとき。但し、処方データに基づくトレイ610の払出しに割り込みで臨時のトレイ610を払出す場合には、カート交換メッセージは表示されない。(2)トレイ保管庫60Aが満載になったとき。
本実施形態では、リフタ装置300が、複数の病棟のそれぞれに運ばれるトレイ610の全てを、1つのトレイ保管庫60Aに保管する場合、タッチパネル制御部470は、カート交換メッセージをタッチパネル70に表示しなくても構わない。
カート交換メッセージが表示された場合、リフタ装置300は、トレイ保管庫60Aへのトレイ610の搬送を停止する。ユーザが、トレイ610のトレイ保管庫60Aへの払出しを実行するためのユーザ入力を、タッチパネル70に行わない限り、リフタ装置300は、トレイ610の再度の払出動作を実行しない。トレイ610が運ばれる病棟が異なる場合であっても、当該トレイ610が1つのトレイ保管庫60Aに保管される場合には、トレイ保管庫60Aを交換する必要がない。そのため、上記のように、当該場合にはカート交換メッセージを表示しないようにすることにより、リフタ装置300は、トレイ610の搬送を停止することなく、当該搬送を続行できる。従って、当該搬送に係る処理時間を短縮できる。
一方、リフタ装置300が、例えばA病棟に運ばれるトレイ610を保管対象とするトレイ保管庫60Aに、B病棟に運ばれるトレイ610の全てを保管できないと判定した場合について考える。この場合、制御装置400は、A病棟に運ばれるトレイ610の全てが当該トレイ保管庫60Aに保管されたときに、カート交換メッセージをタッチパネル70に表示する。これにより、ユーザは、B病棟に運ばれるトレイ610を保管する別のトレイ保管庫60Aを、挿入口53に挿入できる。また、B病棟に運ばれるトレイ610が、別々のトレイ保管庫60Aに保管される可能性を低減できる。
なお、各病棟に運ばれるトレイ610の数は、処方データに基づき算出される。そのため、リフタ装置300は、1つのトレイ保管庫60Aに、複数の病棟に運ばれるトレイ610を保管できるか否かを判定できる。トレイ610の数は、例えば制御装置400、又は制御装置400の上位システムで算出されてよい。
〔トレイ供給装置〕
図1に示すように、トレイ供給装置10は、トレイ610(図1ではトレイ600)を積み重ねた状態で保持している。トレイ供給装置10は、最下段のトレイ610のみ、各装置にトレイ610を搬送するトレイ搬送機構80(図27参照)に載置する。トレイ搬送機構80がラベル印刷装置20にトレイ610を搬送すると、トレイ供給装置10は、積み重ねて保持されたトレイ610のうち、最下段のトレイ610を、トレイ搬送機構80に載置する。
実施形態1のトレイ600を用いる場合には、トレイ600の、カードホルダ500が設けられた面が同一方向を向くように、全てのトレイ600を積み重ねることが要求される。上記面が同一方向を向くようにトレイ600を積み重ねた場合、図1に示すように、トレイ600の開口面(薬剤が収容又は取り出される上面)が略平行となるように安定してトレイ600を積み重ねることができる。換言すれば、上記面が同一方向を向くように積み重ねないと、トレイ600を安定して積み重ねることができない。
全てのトレイ600は、上記面がラベル印刷装置20側の方向を向くように積み重ねられた状態で、トレイ供給装置10にセットされる。但し、この状態でトレイ600がセットされているか否かを制御装置400が判定するために、トレイ供給装置10には、トレイ搬送機構80に載置されたトレイ600のカードホルダ500と対向する位置に、ホルダ検知部(不図示)が設けられている。
ホルダ検知部は、トレイ搬送機構80に載置されたトレイ600のカードホルダ500を検知するセンサである。ホルダ検知部は、トレイ搬送機構80に載置されたトレイ600のカードホルダ500がラベル印刷装置20側の方向を向いている場合にのみ、カードホルダ500を検知できる。そのため、カードホルダ500がラベル印刷装置20とは反対側を向くように、トレイ600がトレイ搬送機構80に載置された場合には、制御装置400は、当該トレイ600を取り除くようユーザに通知できる。
上述のように、トレイ600を用いる場合、全てのトレイ600は、カードホルダ500が設けられた面がラベル印刷装置20側の方向を向くように積み重ねられた状態で、トレイ供給装置10にセットされる。そのため、トレイ供給装置10が最初にトレイ搬送機構80にトレイ600を載置したとき(最下段のトレイ600を載置したとき)のみ、ホルダ検知部は、当該トレイ600のカードホルダ500の検知動作を実行すればよい。
一方、本実施形態のトレイ610を用いた場合、カードホルダ510Aが設けられた面が同一方向を向くようにトレイ610を積み重ねなくても、トレイ610を安定して積み重ねることができる。そのため、トレイ供給装置10において積み上げられたトレイ610のカードホルダ510Aが、全てラベル印刷装置20側を向いているとは限らない。例えば、最下段のトレイ610がラベル印刷装置20側を向いているとしても、より上段のトレイ610において、カードホルダ510Aがラベル印刷装置20とは反対側を向いている可能性もある。そのため、最下段のトレイ610のみに対して上記検知動作を行った場合、カードホルダ510Aがラベル印刷装置20とは反対側を向いているトレイ610が存在していたとしても、当該トレイ610を検知できない。この場合、カード情報変更ユニット100のカード脱着装置150がリライトカードRCを抜き取れないというエラーが発生するまで、カードホルダ510Aがラベル印刷装置20とは反対側を向いていることをユーザに通知できない。薬剤をトレイ610に収容した後のエラー通知となるため、薬剤払出システム1Aの動作の復帰までに時間を要する。
本実施形態では、トレイ610を用いる場合、ホルダ検知部は、トレイ供給装置10がトレイ搬送機構80にトレイ610を載置するたびに(つまり、1トレイずつ)、カードホルダ510Aの検知動作を実行する。ホルダ検知部がカードホルダ510Aを検知できなかった場合、制御装置400は、当該トレイ610を取り除くようユーザに通知する。そのため、トレイ搬送機構80によりトレイ610が搬送される前に、カードホルダ510Aがラベル印刷装置20とは反対側を向いていることをユーザに通知できる。従って、薬剤をトレイ610に収容した後にエラー通知を行う必要がないため、短時間で薬剤払出システム1Aの動作を復帰させることができる。
なお、トレイ600を用いる場合にも、ホルダ検知部は1トレイずつ検知動作を実行しても構わない。カードホルダ500がラベル印刷装置20側を向いていないトレイ600がトレイ供給装置10にセットされている場合に、トレイ検知部は、当該トレイ600を検知できる。
[ソフトウェアによる実現例]
制御装置400の制御ブロック(特にリフタ制御部410、移動制御部420、電磁弁制御部430、カード有無判定部440、カード搬送制御部450、表示変更制御部460及びタッチパネル制御部470)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御装置400は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU( Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM( Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM( Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
[付記事項]
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。