JP7215635B1 - 耐水性紙および包装容器 - Google Patents
耐水性紙および包装容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7215635B1 JP7215635B1 JP2022179040A JP2022179040A JP7215635B1 JP 7215635 B1 JP7215635 B1 JP 7215635B1 JP 2022179040 A JP2022179040 A JP 2022179040A JP 2022179040 A JP2022179040 A JP 2022179040A JP 7215635 B1 JP7215635 B1 JP 7215635B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- ethylene
- paper
- resistant
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65D—CONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
- B65D65/00—Wrappers or flexible covers; Packaging materials of special type or form
- B65D65/38—Packaging materials of special type or form
- B65D65/40—Applications of laminates for particular packaging purposes
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/10—Coatings without pigments
- D21H19/14—Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12
- D21H19/20—Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12 comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/10—Coatings without pigments
- D21H19/14—Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12
- D21H19/20—Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12 comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D21H19/22—Polyalkenes, e.g. polystyrene
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/36—Coatings with pigments
- D21H19/44—Coatings with pigments characterised by the other ingredients, e.g. the binder or dispersing agent
- D21H19/56—Macromolecular organic compounds or oligomers thereof obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D21H19/58—Polymers or oligomers of diolefins, aromatic vinyl monomers or unsaturated acids or derivatives thereof
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/36—Coatings with pigments
- D21H19/44—Coatings with pigments characterised by the other ingredients, e.g. the binder or dispersing agent
- D21H19/64—Inorganic compounds
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/80—Paper comprising more than one coating
- D21H19/82—Paper comprising more than one coating superposed
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H21/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
- D21H21/14—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties characterised by function or properties in or on the paper
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/80—Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Paper (AREA)
- Wrappers (AREA)
Abstract
Description
従来、基紙(紙基材)の片面にポリエチレンフィルムをラミネートしたポリエチレンラミネート紙が、飲料、食品等の各種容器に使用されてきたが、再生時にポリエチレンフィルムの除去が困難であり、再生利用性に劣るという問題があった。
このような問題に対応するために、抄紙工程での性能の付与や、塗工による性能の付与により、耐水性等を付与することが行われてきた。
特許文献1には、耐水性、ヒートシール性、トップカール適性、グラビア印刷適性等の加工適性がポリエチレンラミネート紙と同等であり、かつ資源の有効利用のための再生性に優れたカップ原紙、カップ蓋原紙、紙皿原紙等の紙器原紙を提供することを目的として、基紙の少なくとも片面に目止め用の下塗り層、耐水耐油層からなる上塗り層を設けた紙器原紙において、下塗り層が顔料/バインダー樹脂層からなり塗工量が片面あたり4~15g/m2、上塗り層の耐水耐油層の樹脂塗工量が片面あたり2g/m2以上であり、かつ下記A~Dの要件を満足することを特徴とする紙器原紙が記載されている。
A.基紙のコッブの吸水度が50g/m2以下、平滑度が10秒以上である。
B.下塗り層の使用顔料がアスペクト比5~30、平均粒子径が0.5~30μmである。
C.下塗り層の配合比率が顔料100質量部に対してバインダー樹脂が10~100質量部である。
D.上塗り層に使用する耐水耐油樹脂がゲル分率70%以上を有し、塗工層の臨界表面張力が25dyn/cm以上である水分散系樹脂を使用する。
本発明は、耐水性に優れるとともに、耐ブロッキング性、成形性およびヒートシール性に優れた耐水性紙、ならびに該耐水性紙を用いてなる包装容器を提供することを目的とする。
<1> 紙基材の少なくとも一方の面の最上層に耐水性層を有する耐水性紙であって、
耐水性層は、融点を少なくとも2点有し、1つ目の融点は75℃以上100℃未満であり、2つ目の融点は100℃以上120℃以下であり、
前記耐水性層が、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体を含有し、
前記耐水性層中のエチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体の質量比(エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体/エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体)が、50/50以上90/10以下であり、
耐水性層の片面あたりの塗工量が3.0g/m2以上であり、
紙基材と耐水性層との間に、顔料およびバインダーを含有する顔料塗工層を有する、
耐水性紙。
<2> 前記耐水性層中、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体の合計含有量が60質量%以上である、<1>に記載の耐水性紙。
<3> エチレン以外の不飽和炭化水素が、炭素数4以上20以下のα-オレフィンを含む、<1>または<2>に記載の耐水性紙。
<4> 前記顔料塗工層において、バインダーの含有量に対する顔料の含有量の質量比(顔料/バインダー)が、50/50以上90/10以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の耐水性紙。
<5> 前記バインダーが、スチレン-アクリル系共重合体を含有する、<1>~<4>のいずれか1つに記載の耐水性紙。
<6> 前記顔料の平均粒径が0.1μm以上4μm以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の耐水性紙。
<7> 前記顔料が炭酸カルシウムおよびカオリンを含有し、顔料塗工層におけるカオリンの含有量に対する炭酸カルシウムの含有量の質量比(炭酸カルシウム/カオリン)が、40/60以上80/20以下である、<1>~<6>のいずれか1つに記載の耐水性紙。
<8> 顔料塗工層の片面あたりの塗工量が1g/m2以上20g/m2以下である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の耐水性紙。
<9> <1>~<8>のいずれか1つに記載の耐水性紙を用いてなる、包装容器。
本実施形態の耐水性紙は、紙基材の少なくとも一方の面の最上層に耐水性層を有する耐水性紙であって、耐水性層は、融点を少なくとも2点有し、1つ目の融点は75℃以上100℃未満であり、2つ目の融点は100℃以上120℃以下であり、前記耐水性層が、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体を含有し、前記耐水性層中のエチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体の質量比(エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体/エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体)が、50/50以上90/10以下であり、耐水性層の片面あたりの塗工量が3.0g/m2以上であり、紙基材と耐水性層との間に、顔料およびバインダーを含有する顔料塗工層を有する。
実施形態によれば、耐水性に優れるとともに、耐ブロッキング性、成形性およびヒートシール性(特に、紙コップ成形時のサイドシール性)に優れた耐水性紙を提供することができる。
上述した効果が得られる詳細な理由は不明であるが、一部は以下のように考えられる。一般的に、ヒートシール性の観点では、ヒートシール層が熱で溶融しやすいほど好ましい。一方、巻取り時のブロッキング抑制や成形機への貼り付き防止の観点では、ヒートシール層が熱で溶融しにくいほど好ましい。すなわち、前者と後者はトレードオフの関係にあるといえる。本実施形態では、耐水性層が少なくとも上記範囲の2つの融点を有し、かつ、特定の樹脂を含有することにより、熱による溶融しやすさ(しにくさ)が適度なものとなる。これにより、ヒートシール性(特に、紙コップ成形時のサイドシール性)を確保しつつ、巻取り時のブロッキングが生じにくい(すなわち耐ブロッキング性に優れる)とともに、ヒートシール時の成形機(マンドレル)への貼り付きが抑制され、成形性に優れる耐水性紙が得られたと考えられる。
また、紙基材と耐水性層との間に顔料含有層を有し、さらに、耐水性層の片面あたりの塗工量を3.0g/m2以上とすることにより、耐水性およびヒートシール性に優れる耐水性紙が得られたと考えられる。
なお、本発明の効果は上記メカニズムによって制限されるものではない。
以下、本実施形態についてさらに詳細に説明する。
本実施形態の耐水性紙を構成する紙基材は、単層構成であっても、多層構成であってもよい。多層紙である場合、紙層の層数は、特に制限されないが、例えば、好ましくは3層以上、より好ましくは4層以上、さらに好ましくは5層以上である。紙層を3層以上とすることで、所望の坪量および紙厚を実現できる他、各層の坪量、フリーネス等を調整して、耐水性紙の物性を所望の範囲に調整することができる。紙層の層数の上限は、特に限定されないが、好ましくは7層以下、より好ましくは6層以下である。
包装容器用の耐水性紙として適切な紙力を得る観点から、LBKPのカナダ標準ろ水度(CSF)は、好ましくは310mL以上500mL以下であり、より好ましくは360mL以上、さらに好ましくは380mL以上、特に好ましくは410mL以上であり、そして、より好ましくは480mL以下、特に好ましくは470mL以下である。
包装容器用の耐水性紙として適切な紙力を得る観点から、NBKPのカナダ標準ろ水度(CSF)は、好ましくは500mL以上700mL以下であり、より好ましくは520mL以上、さらに好ましくは550mL以上であり、そして、より好ましくは680mL以下、さらに好ましくは660mL以下である。
カナダ標準ろ水度は、JIS P 8121-2:2012「パルプ-ろ水度試験方法-第2部:カナダ標準ろ水度法」に従って測定される。
紙基材を構成するパルプとしてLBKPとNBKPとを併用し、かつ、それぞれのカナダ標準ろ水度(CSF)が上記の範囲であることが好ましい。
紙基材を製造する方法としては、パルプを含有する紙料を抄紙する方法が挙げられる。なお、紙料は、添加剤をさらに含有してもよい。添加剤としては、例えば前記で挙げた添加剤が挙げられる。紙料は、パルプスラリーに添加剤を添加することにより調製できる。パルプスラリーは、パルプを水の存在下で叩解することにより得られる。パルプの叩解方法、叩解装置は特に限定されず、公知の叩解方法、叩解装置と同様であってよい。紙料におけるパルプの含有量は、特に限定されず、通常用いられている範囲であってよい。例えば、紙料(固形分)の総質量に対して、60質量%以上100質量%未満である。
本実施形態において、耐水性紙は、紙基材の少なくとも一方の面の最上層に、耐水性層を有する。
なお、本実施形態の耐水性紙は、耐水性層を紙基材の両方の面に有していてもよい。
耐水性層は、少なくとも樹脂成分を有し、前記樹脂成分に加えて、種々の添加剤を含有していてもよい。また、耐水性層は、少なくとも前記樹脂成分を含有する塗工液を紙基材に塗工することで形成することが好ましく、また、前記塗工液が水系塗工液であることが好ましい。
耐水性層は、融点を少なくとも2点有する。融点を2点以上有すればよく、3点以上の融点を有していてもよいが、2点の融点を有することが好ましい。
1つ目の融点は、75℃以上100℃未満であり、ヒートシール性向上の観点ならびに耐ブロッキング性および成形性の観点から、好ましくは78℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは82℃以上であり、そして、好ましくは96℃以下、より好ましくは92℃以下、さらに好ましくは90℃以下である。
また、2つ目の融点は、同様の観点から、100℃以上120℃以下であり、好ましくは105℃以上、より好ましくは108℃以上、さらに好ましくは110℃以上であり、そして、好ましくは118℃以下、より好ましくは116℃以下、さらに好ましくは114℃以下である。
なお、上述したように、耐水性層が75℃以上100℃未満の融点と、100℃以上120℃以下の少なくとも2つの融点を有していればよく、上記の温度範囲に該当する複数の融点を有していてもよく、また、上記の融点に該当しない融点をさらに有していてもよい。
具体的には、耐水性紙の耐水性層が設けられた面から、剃刀を用いて耐水性層のみを薄く削り取る。削り取った耐水性層約5mgをアルミニウム製パンに封入し、示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、NEXTA DSC600)を用いて測定する。窒素雰囲気下で30℃から150℃まで10℃/分で昇温(ファーストラン)したのち、30℃まで10℃/分で冷却し、再度30℃から150℃まで10℃/分で昇温(セカンドラン)する。セカンドランの吸熱ピーク温度を読み取り、融点とする。
なお、後述するように、融点の異なる2つ以上の樹脂を含有することにより、耐水性層が複数の融点を有する場合には、使用した樹脂の融点で近似してもよい。
耐水性層が、融点の異なる2つ以上の樹脂を含有することにより、耐水性層に複数の融点を付与する。耐水性層を、水系塗工液を紙基材に塗工することにより形成することが好ましいことから、前記樹脂は、水分散性樹脂であることが好ましい。
耐水性層が含有する樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン系ポリマー(例えば、スチレン-ブタジエン系共重合体)、ポリウレタン、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体)、(メタ)アクリル酸系ポリマー(例えば、アクリル酸エステルや、(メタ)アクリル酸とその他の不飽和単量体との共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル等の水分散性ポリマーおよびそれらの変性物が挙げられる。
これらの中で、耐水性、耐ブロッキング性、成形性およびヒートシール性に優れた耐水性紙を得る観点から、少なくともエチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体を含有する。前記2つの樹脂に加え、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのその他の樹脂を含有していてもよい。
本実施形態において、耐水性層は、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体を含有する。エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体は、主に1つ目の融点に寄与すると考えられる。
ここで、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体は、アイオノマーとして配合されていてもよい。なお、「アイオノマーとして配合される」とは、少なくとも耐水性層を作製する際に、その原料としてアイオノマーが使用されていることを意味し、製造後において、耐水性層がアイオノマーの形で樹脂を含有していなくてもよい。
アイオノマーとは、高分子を陽イオンで中和したものである。すなわち、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体を陽イオンで中和した樹脂は、全てアイオノマーに該当する。陽イオンとしては、金属イオンの他、アンモニウムイオン(NH4 +)、有機アンモニウムイオンが例示される。金属イオンとしては、リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)等のアルカリ金属イオン、マグネシウムイオン(Mg2+)、カルシウムイオン(Ca2+)等のアルカリ土類金属イオン、亜鉛イオン(Zn2+)、銅イオン(Cu2+)等の遷移金属イオン等が例示される。これらの中でも、入手容易性等の観点から、金属イオンとしては、ナトリウムイオンが好ましい。
エチレンと、(メタ)アクリル酸との共重合比は、所望の融点が得られるように、適宜選択すればよいが、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは65質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、例えば13C-NMR分析によって確認することができる。
本実施形態において、耐水性層は、樹脂として、上記エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とともに、エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体を含有する。エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体は、主に2つ目の融点に寄与すると考えられる。
エチレン以外の不飽和炭化水素は、分子中に不飽和二重結合を1つ有するモノオレフィンであってもよく、2つ有するジオレフィン、3つ有するトリエン、4つ有するテトラエンであってもよい。また、共役二重結合を有していてもよい。
これらの中でも、耐水性、耐ブロッキング性、成形性およびヒートシール性の観点から、エチレン以外の不飽和炭化水素は、炭素数4以上20以下のα-オレフィンを含むことが好ましく、炭素数6以上16以下のα-オレフィンを含むことがより好ましく、炭素数6以上12以下のα-オレフィンを含むことがさらに好ましい。
エチレンと、エチレン以外の不飽和炭化水素の種類、およびその共重合比は、融点が所望の範囲となるように、適宜選択すればよいが、エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは65質量%以上、よりさらに好ましくは68質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは88質量%以下である。エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、例えば13C-NMR分析によって確認することができる。
本実施形態において、耐水性層は、上記樹脂に加えて、さらにブロッキング性および成形性を向上させる観点から、有機粒子を含有してもよい。
有機粒子の融点または軟化点は、耐水性紙が有する樹脂成分の融点よりも高い方が、耐水性紙の作製時および成形時に有機粒子が溶融または軟化することなく、優れたブロッキング性および成形性が得られる観点で好ましい。
有機粒子は、耐水性層用塗工液を水系塗工液とすることが好ましい観点から、水分散性の有機粒子であることが好ましい。すなわち、有機粒子は、水分散液として耐水性層用塗工液に配合されることが好ましい。また、ヒートシール性、耐水性を向上させる観点から、有機粒子の水分散液は、界面活性剤、分散剤等の使用が少ない、または使用されていないことが好ましい。
有機粒子は、例えば、ポリエステル粒子、アクリル粒子、ポリスチレン粒子、ナイロン粒子、シリコーン粒子、ポリオレフィン粒子等が挙げられるが、上記の観点から、ポリオレフィン粒子であることが好ましい。
ポリオレフィン粒子を構成するポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセンなどのオレフィンの重合体を挙げることができる。ポリオレフィン樹脂は、上記例示したオレフィンの単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。また、ポリオレフィン樹脂は変性されていてもよい。なお、変性としては、例えば、アニオン変性、カチオン変性などが例示され、変性による水への分散性が向上したポリオレフィン粒子を使用することも好ましい。
ポリオレフィン粒子は、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、およびプロピレン-エチレン共重合体樹脂粒子よりなる群から選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンであってもよく、ポリプロピレンは高密度ポリプロピレン、低密度ポリプロピレンであってもよく、特に限定されない。また、前記ポリエチレンおよび前記ポリプロピレンは、上述のように変性されていてもよい。
有機粒子の平均粒径は、耐ブロッキング性および成形性の観点から、好ましくは4μm以上、より好ましくは6μm以上、さらに好ましくは8μm以上であり、そして、ヒートシール性維持の観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは40μm以下、よりさらに好ましくは30μm以下、特に好ましくは15μm以下である。
なお、有機粒子の平均粒径が耐水性層の膜厚よりも大きいか、同程度であると、塗膜表面に凹凸が形成され、その結果、耐ブロッキング性に優れ、また、成形時のマンドレルへの貼り付きが抑制され、成形性が向上する。有機粒子の平均粒径は、好ましくは耐水性層の膜厚の0.8倍以上7倍以下、より好ましくは0.9倍以上5倍以下、さらに好ましくは0.9倍以上2.5倍以下、より一層好ましくは0.9倍以上1.5倍以下である。
有機粒子の平均粒径は、レーザー回折法の原理によるレーザー回折式粒度分布測定装置やコールカウンター法により測定される。
耐水性層用塗工液を塗工する方法としては、特に限定されず、一般に使用されている塗工装置から適宜選択して使用すればよい。例えば、エアナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、チャンプレックスコーター、メータリングブレード式のサイズプレスコーター、ショートドウェルコーター、スプレーコーター、ゲートロールコーター、リップコーター等の公知の各種塗工装置が挙げられる。
本実施形態の耐水性紙は、紙基材の少なくとも一方の面の最上層に耐水性層を有していればよく、紙基材の両面に有することも好ましい。
耐水性層を両面に有することにより、例えば、結露が生じるような用途(例えば、冷水用紙コップ等)にも好適に適用可能となる。
耐水性層の片面あたりの塗工量は、耐水性、ヒートシール性、耐ブロッキング性および成形性に優れる耐水性層とする観点、ならびにリサイクル性の観点から、3.0g/m2以上、好ましくは3.5g/m2以上、より好ましくは4.0g/m2以上、さらに好ましくは4.5g/m2以上であり、そして、好ましくは20g/m2以下、より好ましくは16g/m2以下、さらに好ましくは12g/m2以下である。
耐水性紙を5cm×5cmサイズに切り取り、23℃50%RHで24時間調湿した後、質量を測定する。続いて、ジェネンコア社製Viscamyl flow 150(セルラーゼ)2mLをpH5の50mM酢酸緩衝液で50mLに希釈した酵素溶液に浸し、50℃で一晩反応し、パルプを分解、除去する。次いで1.0mol/Lエチレンジアミン銅(II)溶液に12時間サンプルを浸漬し、残りのパルプ分(および、顔料塗工層を有する場合は、顔料塗工層成分)を除去する。こうして得られたパルプ分、顔料分を除去したサンプルを23℃50%RHで24時間自然乾燥した後、質量を測定する。測定した質量を耐水性紙の面積で除することにより、耐水性層の塗工量が算出される。ただし、サンプルが少量で測定できない場合は、耐水性紙の断面を走査型電子顕微鏡で観察して耐水性層の厚さを決定して、これに塗工液固形分の密度を乗じて乾燥後の塗工量を算出してもよい。
本実施形態の耐水性紙は、紙基材と耐水性層との間に、顔料塗工層を有する。顔料塗工層を有することにより、紙基材を目止めし、平滑化させることができる。これにより、均一な耐水性層を形成でき、耐水性およびヒートシール性が向上する。
顔料塗工層は、顔料およびバインダーを含有する。
顔料としては、特に制限されず、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、焼成クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料;密実型、中空型、またはコア-シェル型などの有機顔料などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、耐水性および/またはヒートシール性のさらなる向上の観点から、カオリンおよび炭酸カルシウムよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、少なくともカオリンを含有することがより好ましく、カオリンと炭酸カルシウムとを併用することがさらに好ましい。
顔料1のアスペクト比は、3以上であり、好ましくは5以上であり、そして、好ましくは500以下、より好ましくは300以下である。上記のアスペクト比を有する顔料としては、カオリンが例示される。
顔料2のアスペクト比は、3未満であり、好ましくは2以下であり、1以上である。上記アスペクト比を有する顔料としては、重質炭酸カルシウムが例示される。
なお、顔料のアスペクト比は、平均粒径を平均厚さで除した形状因子である。平均厚さは、溶媒等で希釈した顔料をガラス基板上に数滴滴下し、自然乾固させ、透過電子顕微鏡を用いてこのガラス基板上に配向した顔料を20点抽出し、それぞれの厚みを測定する。そして、測定した20点の厚みのうち、上位値および下位値の各3点の厚みを除外した残りの14点の厚みの平均値を求め、その平均値を平均厚みとする。
カオリンは、層状無機化合物であり、顔料としてカオリンを使用することにより、より平滑性に優れる顔料塗工層が得られ、その結果、耐水性およびヒートシール性に優れる耐水性紙が得られる点で好ましい。一方、カオリンを含有する顔料塗工層用の塗工液(顔料塗工層用塗工液)は、粘度が高くなる傾向があり、塗工が可能な粘度とするためには、塗工液濃度を低くする必要が生じ、1回あたりの塗工量が少なくなるため、多くの塗工回数を要することから、塗工効率が低下する傾向がある。
顔料として炭酸カルシウムとカオリンとを併用し、かつ、上記の質量比とすることで、平滑性に優れる顔料塗工層が得られるとともに、塗工性に優れ、1回あたりの塗工量が多くなり、少ない塗工回数で顔料塗工層を形成することができるため、塗工効率に優れるので好ましい。
顔料塗工層に含まれるバインダーとしては、特に限定されないが、スチレン-ブタジエン系樹脂;(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等のオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体;などが挙げられ、アクリル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂がより好ましく、スチレン-アクリル系共重合体、スチレン-ブタジエン系樹脂がより好ましく、スチレン-アクリル系共重合体がさらに好ましい。
スチレン-アクリル系共重合体としては、スチレンと、(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましく、スチレンとアクリル酸エステルとの共重合体がより好ましく、スチレンとアクリル酸アルキルエステルとの共重合体がさらに好ましい。この際、アルキルエステルのアルキル部分の炭素数が1以上8以下であることが特に好ましい。
顔料とバインダーの質量比が上記下限以上であると、製造の際のロール汚れが抑制され、操業性に優れるので好ましい。バインダーの含有量が多いと、製造時にロール汚れが発生する場合がある。
一方、顔料とバインダーの質量比が上記上限を超えると、すなわち、顔料塗工層中の顔料含有量が多すぎると、顔料塗工層に顔料に由来する細孔が生じるために、耐水性層が顔料塗工層中に入り込む現象が生じる場合があり、耐水性層の膜厚の不均一性が発生する場合がある。耐水性層の膜厚が不均一になると、膜厚が少ない部分から水が浸透して、耐水性が低下することがある。また、耐水性層の膜厚が不均一になると、膜厚が少ない部分は接着しにくく、所望のヒートシール性が得られないことがある。一方、顔料/バインダーの質量比が上記範囲内であると、すなわち、顔料塗工層中の顔料含有量が適度に少ないと、上記の現象が抑制されるため、耐水性層の膜厚の均一性が良好であり、その結果、耐水性およびヒートシール性に優れる耐水性紙が得られるので好ましい。
顔料塗工層の形成方法は、特に限定されないが、顔料およびバインダーを含む分散液を紙基材上に塗工し、乾燥することで形成する方法が好ましい。
顔料および樹脂バインダーを含む分散液としては、水性分散液が好ましい。
顔料塗工層は、顔料およびバインダーに加えて、耐水性層において他の成分として例示した成分を含有していてもよく、消泡剤を含有することが好ましい。
本実施形態の耐水性紙は、顔料塗工層および耐水性層に加えて、その他の層を有していてもよい。その他の層としては、印刷層、水蒸気バリア層、酸素バリア層、酸素吸収層等が例示される。印刷層は、油性インキ、水性インキ、バイオマスインキなどの公知のインキを用いて形成されていてもよい。印刷層は、耐水性紙の一面に形成されていてもよいし、面の一部に形成されていてもよい。すなわち、本実施形態の耐水性紙は、少なくとも一方の面(例えば、印刷面)の全部または一部に印刷が施されてもよい。印刷される内容は、模様、図柄、情報(成分、賞味期限、QRコード(登録商標)など)であってもよい。
(透気度)
本実施形態の耐水性紙は、透気度(王研式透気度)が1,000秒以上であることが好ましく、より好ましくは10,000秒以上、さらに好ましくは25,000秒以上、よりさらに好ましくは99,999秒以上である。透気度の上限は、特に限定されないが、例えば1,000,000秒以下である。
透気度を上記範囲内とすることにより、空気を遮断する意味での遮断性が高くなり、耐水性にさらに優れる耐水性紙が得られる。特に、耐水性層を2層以上有する場合や、耐水性層の下層として顔料層を設けた場合には、透気度を高くすることができる。
透気度は、JIS P 8117:2009に準拠して測定される。
本実施形態の耐水性紙は、冷水への耐水性の観点から、耐水性層を設けた面の測定時間30分における20℃の水に対するCobb吸水度が、好ましくは40g/m2以下、より好ましくは20g/m2以下、さらに好ましくは15g/m2以下、よりさらに好ましくは10g/m2以下である。下限は特に限定されない。
Cobb吸水度は、JIS P 8140:1998に準拠して測定される。
本実施形態の耐水性紙は、熱水への耐水性の観点から、耐水性層を設けた面の測定時間30分における90℃の水に対するCobb吸水度が、好ましくは100g/m2以下、より好ましくは60g/m2以下、さらに好ましくは30g/m2以下、よりさらに好ましくは20g/m2以下である。下限は特に限定されない。
Cobb吸水度は、JIS P 8140:1998に準拠して測定される。
本実施形態の耐水性紙は、耐ブロッキング性に優れることが好ましく、40℃において相対湿度90%の条件下で、圧力2kg/cm2で24時間加熱加圧後、室温まで冷却後に耐水性紙を剥離した際に、僅かに抵抗があるか、または抵抗なく剥がれることが好ましく、抵抗なく剥がれることがより好ましい。
本実施形態の耐水性紙は、耐水性層を設けた面のJAPPAN TAPPI No.41(キット法)に準拠して測定される値(キット値、KIT値)が、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上である。KIT値の上限は12であり、KIT値が12であることが特に好ましい。
本実施形態のヒートシール紙は、再離解後のパルプ回収率で表されるリサイクル率が、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。リサイクル率(再離解後のパルプ回収率)が上記範囲内であれば、リサイクル性に優れる。耐水性紙のリサイクル率(再離解後のパルプ回収率)は、後述の実施例に記載の方法により測定される値である。
本実施形態の耐水性紙は、耐水性層がヒートシール性を有することが好ましい。
ヒートシールの条件は特に限定されないが、ヒートシール時の温度は例えば、60℃以上300℃以下であり、ヒートシール時の圧力は例えば0.05MPa以上10MPa以下であり、加圧時間は、例えば0.1秒以上15秒以下である。
本実施形態の耐水性紙の坪量は、特に限定されるものではないが、例えば包装容器、好ましくは食品容器、より好ましくは例えば紙コップ用途であれば、包装容器としての強度を得る観点から、好ましくは150g/m2以上、より好ましくは180g/m2以上、さらに好ましくは220g/m2以上、よりさらに好ましくは240g/m2以上、特に好ましくは250g/m2以上であり、そして、成形性の観点から、好ましくは500g/m2以下、より好ましくは450g/m2以下、さらに好ましくは400g/m2以下、よりさらに好ましくは350g/m2以下、特に好ましくは300g/m2以下である。耐水性紙の坪量は、JIS P 8124:2011に準拠して測定される。
本実施形態の耐水性紙の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば包装容器、好ましくは食品容器、より好ましくは例えば紙コップ用途であれば、包装容器としての強度を得る観点から、好ましくは150μm以上、より好ましくは180μm以上、さらに好ましくは230μm以上、よりさらに好ましくは250μm以上、特に好ましくは270μm以上であり、そして、成形性の観点から、好ましくは650μm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは430μm以下、よりさらに好ましくは400μm以下、特に好ましくは350μm以下である。耐水性層の厚さは、JIS P 8118:2014に準拠して測定される。
本実施形態の耐水性紙は、ヒートシール性および耐水性に優れることから、コップ、皿、トレー、蓋材、パウチ、チューブ型容器などの包装容器;スプーン、フォーク、ナイフ、箸などのカトラリー;ストロー;包装紙、包装袋、蓋、ラベル等の軟包装用材料などに好適に使用することができる。包装容器は、例えば、必要に応じて耐水性紙の表面に印刷を施し、製造する包装容器の形状に対応した形状に打抜き加工し、折り曲げ加工し、重なり部分をヒートシールにより貼り合わせて成形することができる。従って、本発明によれば、上記の耐水性紙を用いてなる、包装容器(特に紙コップ)も提供される。また、本実施形態の耐水性紙は、耐油性にも優れることから、食品包装用途にも好適に使用することができる。
包装容器の内容物は、食品、非食品のいずれであってもよい。また、包装容器の内容物は、液体、固体、ゲル体であってもよい。包装容器の内容物としては、特に制限されず、例えば、コーヒー、お茶、紅茶、ジュース、炭酸飲料などの嗜好飲料;日本酒、焼酎、ワイン等のアルコール飲料;牛乳等の乳飲料;即席食品(インスタントラーメンなど)、電子レンジ対応食品、嗜好食品(ヨーグルト、アイスクリーム、ゼリー、プリンなど)、惣菜などの食品;医薬品;カーワックス、シャンプー、リンス、および洗剤、入浴剤、染毛剤、歯磨き粉等の化学製品;等が挙げられる。
本実施形態の耐水性紙は、紙コップ等の液体容器またはその蓋、その他の耐水性が求められる紙器(例えば、紙トレー)に用いることが好ましい。液体容器に使用する場合には、耐水性層がヒートシール性(特に紙コップの場合、サイドシール性)を有することが成形性の観点から好ましい。
液体容器(紙コップ)の成形の一例を挙げると、必要に応じて耐水性紙の表面、または裏面に印刷を施し、製造する液体容器の形状に対応した形状に打抜き加工し、マンドレルの型に巻き付けてサイドシールして胴部を成形した後、ボトム成形、トップカール加工を行うことで、紙コップとされる。
本実施形態の耐水性紙は、耐水性、ヒートシール性、および成形加工性に優れる。
なお、本実施形態の耐水性紙は、上記用途に限らず、包装用紙として用いてもよい。
本実施形態の耐水性紙からなる包装容器は、従来のラミネート紙からなる包装容器に比べて、使用するプラスチック量が低減される。さらに、従来のラミネート紙からなる包装容器は、古紙に再利用する際、高離解性能のパルパーを用いて離解する必要があるが、本実施形態の耐水性紙からなる包装容器は、通常の離解性能のパルパーでも離解することができ、リサイクル性に優れる。本実施形態の耐水性紙からなる包装容器を洗浄、裁断、離解等に供してパルプスラリーを調製し、得られたパルプスラリーを用いて紙を製造することができる。抄造する紙の種類は、特に制限されず、例えば、印刷用紙、包装用紙、衛生用紙、板紙などが挙げられる。また、抄造した紙を加工して、包装容器(例えば、ティッシュ箱、紙コップのスリーブなど)を製造することも可能である。
以下に、測定方法を示す。なお特別な記載がない限り、測定はJIS P8111:1998に記載の温度23℃±1℃、相対湿度50±2%の環境で行った。
B型粘度はB型粘度計(東機産業株式会社製、BM II)を用いて測定した。ローターの回転速度は60rpmで測定した。
水系樹脂エマルジョン乾燥固化物の融点は、次の手順で測定した。
水系樹脂エマルジョンを、バーコーターを使用してPETフィルム上に塗布し、120℃で乾燥させて皮膜を形成した。皮膜の厚さが20~50μm程度になるまで塗布と乾燥を繰り返した後、PETフィルム上から皮膜を剥がし、水系樹脂エマルジョンの乾燥固化物を得た。
乾燥固化物5mgをアルミニウム製パンに封入し、示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、NEXTA DSC600)を用いて測定した。窒素雰囲気下で30℃から150℃まで10℃/分で昇温(ファーストラン)したのち、30℃まで10℃/分で冷却し、再度30℃から150℃まで10℃/分で昇温(セカンドラン)した。セカンドランの吸熱ピーク温度を読み取り、融点とした。
酸価は次の手順で測定した。100mLの三角フラスコに、上記方法で得られた乾燥固化物試料約0.5gとキシレン70mLを投入し、135℃の油浴上で約20分加熱溶解させた後、ホットスターラーを用いて、試料溶液を約100℃に保ったまま0.1mol/L水酸化ナトリウムベンジルアルコール溶液で指示薬滴定を行い、試料溶液が無色から赤色に変色し30秒間赤色が消えなかった時点を滴定の終点とした。同様の方法で空試験も行い、滴定に要した水酸化ナトリウムベンジルアルコール溶液の量から酸価を算出した。
実施例および比較例で使用した原材料は、以下の通りである。
<水系樹脂エマルジョン>
・市販の水系樹脂エマルジョンA:固形分濃度が43質量%、23℃におけるB型粘度3000mPa・s、比重0.97、乾燥固化物の融点1が86.8℃、融点2が112.7℃、乾燥固化物の酸価26.4mgKOH/g-solid
水系樹脂エマルジョンAの含有成分は次の手順で分析した。水系樹脂エマルジョンAを120℃で2時間乾燥させ、固化物を得た。固化物を十分量のヘプタンに浸漬し、120℃で1時間加温し、可溶部と不溶部に分離した。可溶部はエバポレーターでの減圧留去により溶媒を除去し40℃で真空乾燥して熱ヘプタン可溶部を得た。不溶部は少量の熱ヘプタンで洗浄した後、40℃で真空乾燥し、熱ヘプタン不溶部を得た。
成分の分析は熱分解試料導入装置(FRONTIER LAB製、PY-3030D)を接続したガスクロマトグラフィー質量分析計(株式会社島津製作所製、GCMS-QP2010)を用いて行った。分析の結果、熱ヘプタン可溶部にはエチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体が含まれ、エチレン熱ヘプタン不溶部にはエチレン-アクリル酸共重合体とジメチルアミノエタノールが含まれることが分かった。
また、エチレン-アクリル酸共重合体と、エチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体との質量比(エチレン-アクリル酸共重合体:エチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体)は、73:27であった。さらに、水系樹脂エマルジョンAの固形分中の、エチレン-アクリル酸共重合体およびエチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体の合計含有量は68.9質量%であり、また、水系樹脂エマルジョンAの樹脂成分中のエチレン-アクリル酸共重合体およびエチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体の合計含有量は78.1質量%であった。13C-NMR分析の結果、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、65~85質量%であった。また、13C-NMR分析の結果、エチレンと炭素数6以上10以下のα-オレフィンとの共重合体中のエチレンに由来する構成単位の含有量は、68~88質量%であった。
・エチレン-アクリル酸共重合体アミン塩アイオノマーエマルジョン:商品名「201103PX.S」、マイケルマンジャパン合同会社製、薬品濃度20質量%、23℃におけるB型粘度100mPa・s、薬品比重1.00、乾燥固化物の融点91.5℃、乾燥固化物の酸価47.2mgKOH/g-solid
・エチレン-アクリル酸共重合体アンモニウム塩アイオノマーエマルジョン:ザイクセンAC、住友精化株式会社製、薬品濃度28質量%、23℃におけるB型粘度700mPa・s、薬品比重1.00、乾燥固化物の融点82.2℃、乾燥固化物の酸価62.2mgKOH/g-solid
・消泡剤:商品名「ビスマーKS-38E」、株式会社日新化学研究所製
・有機粒子A:低分子量PE+変性PO(変性ポリオレフィン、低分子量PO)、商品名「ケミパールW310」、三井化学株式会社製、薬品濃度39質量%、平均粒径9.5μm
・有機粒子B:高密度PE(HDPE)、商品名「AQUACER 272N」、BYK社製、薬品濃度55質量%、平均粒径30μm
(a)顔料塗工層用塗工液Aの作製
重質炭酸カルシウム(平均粒径1.0μm、アスペクト比1.4)70部、カオリン(平均粒径2.0μm、アスペクト比7)30部、分散剤(ポリアクリル酸ソーダ)0.1固形部を水中に撹拌しながら添加し、濃度70質量%の顔料スラリーを調製した。次に、pHが11.5になるように48%水酸化ナトリウム水溶液を添加した。続いて、アクリルラテックス(BASF社製Acronal S 728ap)を25固形部、消泡剤(株式会社日新化学研究所製:ビスマーKS38E)を0.31固形部添加し、塗工液濃度が63質量%になるように水を加えて調整した。完成した塗工液のB型粘度は800mPa・s(液温20℃)、pHは9.5であった。
アクリルラテックス(BASF社製Acronal S 728ap)の添加量を11.1固形部とした以外は、顔料塗工層塗工液Aと同様にして、顔料塗工層塗工液Bを調製した。完成した塗工液のB型粘度は1,000mPa・s(液温20℃)、pHは9.0であった。
アクリルラテックス(BASF社製Acronal S 728ap)の添加量を100固形部とした以外は、顔料塗工層塗工液Aと同様にして、顔料塗工層塗工液Cを調製した。完成した塗工液のB型粘度は600mPa・s(液温20℃)、pHは9.5であった。
スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス(日本ゼオン株式会社製Nipol LX432M)に変更し、添加量を25固形部とした以外は、顔料塗工層塗工液Aと同様にして、顔料塗工層塗工液Dを調製した。完成した塗工液のB型粘度は800mPa・s(液温20℃)、pHは9.0であった。
水系樹脂エマルジョンAおよび消泡剤を配合して、固形分中の消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度43質量%の上塗り塗工液Aを調製した。
エチレン-メタクリル酸共重合体ナトリウム塩アイオノマーエマルジョン(商品名「ケミパールS300」)および消泡剤を配合して固形分中のエチレン-メタクリル酸共重合体ナトリウム塩アイオノマーの含有量が99.9質量%、消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度35質量%の上塗り塗工液Bを調製した。
エチレン-アクリル酸共重合体アミン塩アイオノマーエマルジョン(商品名「201103PX.S」)、消泡剤を配合して固形分中のエチレン-アクリル酸共重合体アミン塩アイオノマーの含有量が99.9質量%、消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度20質量%の上塗り塗工液Cを調製した。
エチレン-アクリル酸共重合体アンモニウム塩アイオノマーエマルジョン(ザイクセンAC)、消泡剤を配合して固形分中のエチレン-アクリル酸共重合体アンモニウム塩アイオノマーの含有量が99.9質量%、消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度28質量%の塗工液Dを調製した。
水系樹脂エマルジョンA、有機粒子A、および消泡剤を配合して、固形分中の有機粒子Aの含有量が4質量%、消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度42.8質量%の塗工液Eを調製した。
水系樹脂エマルジョンA、有機粒子B、消泡剤を配合して、固形分中の有機粒子Bの含有量が4質量%、消泡剤の含有量が0.1質量%であり、固形分濃度43質量%の塗工液Fを調製した。
<耐水性紙の作製>
叩解したLBKP(CSF460mL)および叩解したNBKP(CSF650mL)を60%、40%の割合で混合したパルプスラリー100質量部(固形分換算)に対し、弱酸性ロジンサイズ剤0.8質量部、湿潤紙力増強剤0.15質量部、硫酸バンド1.45質量部を添加し、外層(第1層、第5層)用の紙料を調製した。
同様に、叩解したLBKP(CSF460mL)、叩解したNBKP(CSF650mL)を60%、40%の割合で混合したパルプスラリー100質量部(固形分換算)に対し、弱酸性ロジンサイズ剤0.8質量部、湿潤紙力増強剤0.15質量部、硫酸バンド1.7質量部を添加し、中層(第2層~第4層)用の紙料を調製した。
これらの紙料を用いて、5層抄きの長網抄紙機を用いて抄紙した。そのまま、抄紙機の後段にあるロッドブレードコーターにてオンマシン方式で塗工を実施した。紙基材のおもて面(接液面)に顔料塗工層用塗工液Aを塗工量(固形分)が5g/m2となるように1段目のロッドコーターにて塗工して、乾燥させ、顔料塗工層を形成した。続いて、おもて面(接液面)の顔料塗工層上に上塗り塗工液Aを塗工量(固形分)が2.5g/m2となるように2段目のブレードコーターにて塗工して乾燥させ、膜厚2.4μmの上塗り層(耐水性層)を形成し、耐水性紙を作製した。なお、抄紙速度は600m/minとした。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を3.0g/m2に変更して、膜厚2.9μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を4.0g/m2に変更して、膜厚3.8μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を5.0g/m2に変更して、膜厚4.8μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を6.0g/m2に変更して、膜厚5.8μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を8.0g/m2に変更して、膜厚7.7μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を10g/m2に変更して、膜厚9.6μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を12g/m2に変更して、膜厚11.5μmの上塗り層(耐水性層)を形成したこと以外は比較例1と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り塗工液を塗工液Bに変更したこと以外は実施例6と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り塗工液を塗工液Cに変更したこと以外は実施例6と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り塗工液を塗工液Dに変更したこと以外は実施例6と同様にして、耐水性紙を作製した。
上塗り塗工液をEに変更したこと以外は実施例3と同様にして、上塗り層(耐水性層)の膜厚が4.8μmの耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を10g/m2に変更したこと以外は実施例8と同様にして、上塗り層(耐水性層)の膜厚が9.5μmの耐水性紙を作製した。
上塗り塗工液をFに変更したこと以外は実施例3と同様にして、上塗り層(耐水性層)の膜厚が4.8μmの耐水性紙を作製した。
上塗り層(耐水性層)の塗工量(固形分)を10g/m2に変更したこと以外は実施例10と同様にして、上塗り層(耐水性層)の膜厚が9.6μmの耐水性紙を作製した。
顔料塗工層用塗工液を顔料塗工層用塗工液Bに変更したこと以外は実施例2と同様にして耐水性紙を作製した。
顔料塗工層用塗工液を顔料塗工層用塗工液Cに変更したこと以外は実施例2と同様にして耐水性紙を作製した。
顔料塗工層用塗工液を顔料塗工層用塗工液Dに変更したこと以外は実施例2と同様にして耐水性紙を作製した。
上記実施例1~14および比較例1~4の耐水性紙に対し、以下の測定・評価を行った。結果を表1に示す。
紙基材の坪量は、JIS P 8124:2011に準拠して測定した。
紙基材の紙厚は、JIS P 8118:2014に準拠して測定した。
耐水性紙の透気度は、JIS P 8117:2009に準拠して測定した。
Cobb吸水度は、得られた耐水性紙を13cm角に裁断し、JIS P 8140:1998に準拠して20℃または90℃のイオン交換水を耐水性紙の表面に30分間接触させ、接触前後の質量差から、JIS P 8140:1998に準拠して測定した。
得られた耐水性紙を絶乾質量で約50g量り取り、2cm角程度に刃物を用いずに手で裁断し、水道水を加えて濃度3%とし、ディスインテグレーター(熊谷理機工業株式会社製 No.2532)を用いて、21℃、3000rpmで10分間処理して完全にパルプ繊維が離解したパルプスラリーを調製した。このパルプスラリーをスリット幅0.2mm(8カット)、流量10L/分で、10分間スクリーン処理後に残渣を得た。仕込み絶乾質量に対する絶乾残渣質量の割合を残渣率とし、これを100%から差し引いてパルプの透過率を算出したものをリサイクル率とした。
70℃に熱したSUS製ブロック(紙コップ成形におけるマンドレルを想定)を耐水性紙のおもて面(接液面)に1分間押し当て、剥がしたときの状態を下記基準で評価した。AおよびBであれば実用上使用可能と判断できる。
〔評価基準〕
A:ブロックに貼り付かない
B:ブロックに貼り付くが手で剥がせば抵抗なく剥がれる
C:ブロックに貼り付き、手で剥がすときにやや抵抗がある
D:ブロックに貼り付き、手で剥がすときに大きな抵抗がある
サンプルを5cm角にカットし、おもて面(接液面)と裏面が密着するように重ね合わせ、ブロッキングテスターに挟んで圧力2kg/cm2で加圧し、温度40℃、相対湿度90%の条件下で24時間加圧状態を維持した。24時間後に温度40℃、相対湿度90%条件下から取り出し、室温まで冷却後に手で剥がして下記基準で評価した。AおよびBであれば実用上使用可能と判断できる。
〔評価基準〕
A:抵抗なく剥がれる
B:僅かに抵抗がある
C:抵抗が大きく、塗工面が僅かに剥がれる
D:かなりの抵抗があり塗工面が剥がれる(紙剥けがある)
得られた耐水性紙を縦方向15cm×横方向25cmに裁断し、おもて面(接液面)が内側となるように、横方向に丸めて径7.5cmの筒状にし、耐水性紙が重なり合う部分(紙コップ胴部のサイド部にあたる、サイドシール幅0.7cm)のヒートシール性を以下の基準に基づいて評価した。なお、ヒートシールは、中部総業株式会社製「CS-205」を使用し、温度250℃、圧力0.1MPa、接着時間2秒の条件で実施した。AまたはBであれば実用上使用可能と判断できる。
〔評価基準〕
A:接着強度が強く、筒の外側から手で押して形を歪めても容易に剥離せず、接着部分を破いて解体すると、接着部分の全てが基材から破壊していることが確認できる。
B:接着強度が強く、筒の外側から手で押して形を歪めても容易に剥離しないが、接着部分を破いて解体すると、基材から破壊していない部分がわずかにある。
C:接着強度がやや強く、筒の外側から手で押して形を歪めても容易に剥離しないが、接着部分を破いて解体すると、接着状態が悪く基材から破壊していない部分が一部ある。
D:接着強度がやや弱く、筒の外側から手で押して形を歪めると、接着部分の半分以上が剥離する。
E:全く接着しない。
JAPAN TAPPI No.41(キット法)に準拠し、おもて面(接液面)の耐油度を評価した。値(キット値)が高いほど撥油性が高いことを示す。
裏面にタッキング試験機TAC-1000(株式会社レスカ製)のプローブを接触させ
測定した。押付け速度0.5mm/s、押付け荷重200gf、押付け時間1s、引き上
げ速度1mm/sとし、ステージ温度を100℃、プローブ温度を80℃とした。
なお、粘着力が高いと、製造時などに塗工機の転写ロールへの貼り付きが生じやすく、また、ロール汚れ発生の原因となりやすい。
〔評価基準〕
A:測定の平均値が20gf以下 表面べたつきがない
B:測定の平均値が20gfを超え40gf以下 表面べたつきが少ない
C:測定の平均値が40gfを超え60gf以下 表面が少しべたつく
D:測定の平均値が60gfを超える 表面がべたつく
耐水性層の塗工量が3.0g/m2未満である比較例1の耐水性紙では、耐水性が十分ではなく、また、成形性にも劣るものであった。また、耐水性層が融点を1つのみ有する比較例2~4の耐水性紙では、ヒートシール性には優れるものの、マンドレルへの貼り付きが発生し、成形性に劣り、また、耐ブロッキング性にも劣るものであった。
Claims (9)
- 紙基材の少なくとも一方の面の最上層に耐水性層を有する耐水性紙であって、
耐水性層は、融点を少なくとも2点有し、1つ目の融点は75℃以上100℃未満であり、2つ目の融点は100℃以上120℃以下であり、
前記耐水性層が、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体を含有し、
前記耐水性層中のエチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体の質量比(エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体/エチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体)が、50/50以上90/10以下であり、
耐水性層の片面あたりの塗工量が3.0g/m2以上であり、
紙基材と耐水性層との間に、顔料およびバインダーを含有する顔料塗工層を有する、
耐水性紙。 - 前記耐水性層中、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレンとエチレン以外の不飽和炭化水素との共重合体の合計含有量が60質量%以上である、請求項1に記載の耐水性紙。
- エチレン以外の不飽和炭化水素が、炭素数4以上20以下のα-オレフィンを含む、請求項1に記載の耐水性紙。
- 前記顔料塗工層において、バインダーの含有量に対する顔料の含有量の質量比(顔料/バインダー)が、50/50以上90/10以下である、請求項1に記載の耐水性紙。
- 前記バインダーが、スチレン-アクリル系共重合体を含有する、請求項1に記載の耐水性紙。
- 前記顔料の平均粒径が0.1μm以上4μm以下である、請求項1に記載の耐水性紙。
- 前記顔料が炭酸カルシウムおよびカオリンを含有し、顔料塗工層におけるカオリンの含有量に対する炭酸カルシウムの含有量の質量比(炭酸カルシウム/カオリン)が、40/60以上80/20以下である、請求項1に記載の耐水性紙。
- 顔料塗工層の片面あたりの塗工量が1g/m2以上20g/m2以下である、請求項1に記載の耐水性紙。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の耐水性紙を用いてなる、包装容器。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2023004117A JP2024000953A (ja) | 2022-06-21 | 2023-01-13 | 耐水性紙および包装容器 |
| PCT/JP2023/022622 WO2023248981A1 (ja) | 2022-06-21 | 2023-06-19 | 耐水性紙および包装容器 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2022099900 | 2022-06-21 | ||
| JP2022099900 | 2022-06-21 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2023004117A Division JP2024000953A (ja) | 2022-06-21 | 2023-01-13 | 耐水性紙および包装容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP7215635B1 true JP7215635B1 (ja) | 2023-01-31 |
| JP2024000948A JP2024000948A (ja) | 2024-01-09 |
Family
ID=85111661
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2022179040A Active JP7215635B1 (ja) | 2022-06-21 | 2022-11-08 | 耐水性紙および包装容器 |
| JP2023004117A Pending JP2024000953A (ja) | 2022-06-21 | 2023-01-13 | 耐水性紙および包装容器 |
Family Applications After (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2023004117A Pending JP2024000953A (ja) | 2022-06-21 | 2023-01-13 | 耐水性紙および包装容器 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JP7215635B1 (ja) |
| WO (1) | WO2023248981A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116556101A (zh) * | 2023-05-31 | 2023-08-08 | 东华大学 | 一种绿色可持续制备无氟拒水拒油纸浆模塑的方法及应用 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001355195A (ja) | 2000-06-13 | 2001-12-26 | Oji Paper Co Ltd | 防湿積層体 |
| JP2009520117A (ja) | 2005-12-15 | 2009-05-21 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 添加剤組成物を含有する改良セルロース物品 |
| JP2019002119A (ja) | 2017-06-15 | 2019-01-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 機能性ポリオレフィンフィルムでコーティングされた紙 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022013542A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-18 | 王子ホールディングス株式会社 | 耐水性紙、食品容器、およびカトラリー |
-
2022
- 2022-11-08 JP JP2022179040A patent/JP7215635B1/ja active Active
-
2023
- 2023-01-13 JP JP2023004117A patent/JP2024000953A/ja active Pending
- 2023-06-19 WO PCT/JP2023/022622 patent/WO2023248981A1/ja not_active Ceased
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001355195A (ja) | 2000-06-13 | 2001-12-26 | Oji Paper Co Ltd | 防湿積層体 |
| JP2009520117A (ja) | 2005-12-15 | 2009-05-21 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 添加剤組成物を含有する改良セルロース物品 |
| JP2019002119A (ja) | 2017-06-15 | 2019-01-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 機能性ポリオレフィンフィルムでコーティングされた紙 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2024000948A (ja) | 2024-01-09 |
| JP2024000953A (ja) | 2024-01-09 |
| WO2023248981A1 (ja) | 2023-12-28 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| AU2021280006A1 (en) | Heat-sealable paper and packaging bag | |
| JP7567973B2 (ja) | ヒートシール紙 | |
| JP2022169497A (ja) | 紙積層体およびその製造方法 | |
| JP7215613B2 (ja) | 耐水性紙、食品容器 | |
| JP2023174699A (ja) | ヒートシールコーティング | |
| JP7619376B2 (ja) | 耐水性紙、食品容器、紙コップ、及び紙蓋、並びに耐水性紙の製造方法 | |
| AU2023302264A1 (en) | Base paper for vapor deposition paper, vapor deposition paper, packaging bag, laminate, and paper container for liquid | |
| JPH09158089A (ja) | 紙器原紙 | |
| JP2022168003A (ja) | ヒートシール紙および包装袋 | |
| JP2023184421A (ja) | ヒートシール紙及び紙加工品 | |
| JP7215635B1 (ja) | 耐水性紙および包装容器 | |
| JP7647721B2 (ja) | 耐水性紙および液体容器 | |
| JP7517518B2 (ja) | ヒートシール紙 | |
| JP6149589B2 (ja) | 容器用原紙及びその容器用原紙の製造方法 | |
| JP2022013542A (ja) | 耐水性紙、食品容器、およびカトラリー | |
| JP7528782B2 (ja) | ヒートシール紙、包装袋 | |
| JP7298648B2 (ja) | 耐水性紙 | |
| JP2025117589A (ja) | 耐水性紙、包装容器 | |
| JP7513077B2 (ja) | 耐水性紙、食品容器、カトラリー | |
| JP2025117590A (ja) | 耐水性紙、包装容器 | |
| WO2024143393A1 (ja) | 耐水性紙および包装容器 | |
| WO2024143390A1 (ja) | 耐水性紙および包装容器 | |
| JP2024094304A (ja) | 耐水性紙および包装容器 | |
| WO2024143392A1 (ja) | 耐水性紙および包装容器 | |
| JP2024094303A (ja) | 耐水性紙および包装容器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221109 |
|
| A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20221109 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221220 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230102 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7215635 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |