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JP7289275B2 - 熱硬化性粉体塗料、該塗料を用いて形成された塗膜、及び該塗膜を備えた被塗装体 - Google Patents

熱硬化性粉体塗料、該塗料を用いて形成された塗膜、及び該塗膜を備えた被塗装体 Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化性の粉体塗料(組成物)と、この塗料を用いて形成された塗膜(硬化物)と、この塗膜を塗装対象物上に備えた被塗装体(塗装物品)と、に関する。
熱硬化性粉体塗料の一つであるエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂をベースにした絶縁用粉体塗料であり、その塗膜は機械特性、耐薬品性、耐食性、電気特性に優れている。特に、形成される塗膜が電気特性及び耐食性に優れることから、バスバー、鋼管などの金属加工分野で、塗装対象物を被覆する絶縁材料として利用されている。
エポキシ樹脂粉体塗料としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール系硬化剤、ジシアンジアミド、イミダゾール系硬化促進剤及び又はイミダゾリン系硬化促進剤を含有したものが知られている(特許文献1)。
特開平10-323616号公報
金属加工分野において、塗料を塗装対象物(例えば、加工鋼材など)に塗装し、該塗装対象物の表面に塗膜を形成して得られる被塗装体は、その施工時(利用の際)に、任意の角度に曲げ加工して使用される場合がある。したがって、塗装対象物表面に形成した塗膜にクラックを生じさせずに曲げ加工を施せること(すなわち塗膜に十分な可とう性があること)は重要である。
中でも、塗装対象物の一例であるバスバーにエポキシ樹脂粉体塗料を塗装し塗膜を形成する場合、該塗膜には、前記可とう性に加え、通電による熱膨張に耐えるため、耐熱性を具備することも要求される。
特許文献1の塗料を用いて形成した塗膜は、耐熱性は満たしているものの、曲げ加工時の耐クラック性は現在の要求を満たしていない。特に近年、鉄筋コンクリート内に包蔵される鉄筋の塗装のように、より厳しい環境下、例えば0℃以下の寒冷地での、塗装鉄筋について、曲げ加工時の耐クラック性の向上が求められている。
なお、塗膜形成に用いる粉体塗料は、塗装対象物表面に粉体(固体)の状態で付着させた後、加熱することにより粉体を溶融(液体化)させ、さらに加熱することで造膜(固体化)させて塗膜を形成するが、溶融時に必要以上のタレが生ずることがないなど塗装時の作業性が良好であることも要求される。
本発明は、塗装時の作業性に優れつつも、耐熱性とともに低温でも高い可とう性が付与され、その結果、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた硬化物を形成しうる熱硬化性の粉体塗料と、該塗料の硬化物からなり、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた塗膜と、該塗膜を塗装対象物上に備えた被塗装体と、を提供することを課題とする。
本発明者らは、下記に示す(A)、(C)、及び(D)を含み(但し(B)は含まない)、(D)として(D1)及び(D2)を含む組成物中での、(A)のエポキシ当量と、(D2)の配合量と、を調整することによって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明によれば、以下に示す構成の熱硬化性粉体塗料が提供される。
また本発明によれば、以下に示す構成の熱硬化性粉体塗料を熱硬化させた塗膜と、該塗膜が塗装対象物の少なくとも一部に形成された被塗装体も提供される。
以下では、
(A):エポキシ当量600~800g/eq(但し800g/eqを除く)のビスフェノール型エポキシ樹脂、
(B):ゴム変性エポキシ樹脂、
(C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤、
(D):(C)を活性化させる化合物、
(D1):イミダゾール化合物、
(D2):アミン-エポキシアダクト系化合物、
とする。
このとき、本発明に係る熱硬化性粉体塗料は、
硬化物を形成するための塗料であって、
組成物の微粉砕物で構成してあり、
前記組成物は、(A)、(C)、及び(D)を含み、かつ(B)を含まず、
(D)は、(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が1.0以上3.7以下であることを特徴とする。
本発明の塗膜は、前記本発明の熱硬化性粉体塗料を熱硬化して得られるものゆえ、
該塗膜を100~300μmの厚さで表面に形成した試験片を、JIS K 5600-5-1:1999のタイプ1に準拠した方法(円筒形マンドレル法)により、0℃の低温環境下で、塗膜が外側となるように直径4mmの円筒マンドレルに巻き付けたとき、その巻き付け部分の塗膜に割れ及び剥がれを生じない可とう性と、
前記塗膜を100~300μmの厚さで
表面に形成した試験片を用いた、210℃及び800時間の加熱(熱エージング)後にクラックを生じない耐熱性と、
を備えたものとすることができる。
耐熱性については、外観保持(210℃及び800時間の加熱後にクラックを生じないこと)に加え、あるいはこれとは別に、210℃及び1000時間の加熱(熱エージング)後に耐電圧の初期値に対する50%以上の低下を生じないものであってもよい。
本発明の被塗装体は、前記本発明の塗膜が塗装対象物の少なくとも一部に形成されたものである。
本発明の熱硬化性粉体塗料は、(A)、(C)、及び(D)を含み(但し(B)は含まない)、(D)として(D1)及び(D2)を含む、微粉砕物を構成する組成物中での、(A)におけるエポキシ当量と、(D2)の配合量を調整してある。このため、塗装時の作業性が良好(例えば、溶融時にタレを生じない、造膜時の硬化速度が速い(速硬化性の実現)など)であり、かつ硬化後の塗膜(硬化物)に耐熱性の他、低温(例えば0℃以下)でも高い可とう性が付与される。その結果、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた硬化物を形成することができる。
すなわち、本発明によれば、塗装時の作業性に優れつつも、耐熱性とともに低温でも高い可とう性が付与され、その結果、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた硬化物を形成しうる熱硬化性粉体塗料を提供することができる。また、この特定塗料の硬化物からなり、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた塗膜を提供することができる。さらに、この特定塗膜を塗装対象物上に備えた被塗装体を提供することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し、適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲のものである。
本発明の粉体塗料は、硬化物を形成するための塗料であり、組成物の微粉砕物で構成してある。組成物は、少なくとも、(A):600~800g/eq(但し800g/eqを除く)のビスフェノール型エポキシ樹脂、(C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤、及び(D):(C)を活性化させる化合物、を含む。(D)は、(D1):イミダゾール化合物、(D2):アミン-エポキシアダクト系化合物、を含有する。「少なくとも」であるから、(A)、(C)及び(D)以外の成分を含むことはあるが、塗膜形成後(硬化塗膜)の耐熱性低下を抑制する観点から、本発明の粉体塗料は、(B):ゴム変性エポキシ樹脂、を含まない。
すなわち、本発明の粉体塗料は、(A)、(C)及び(D)を含み、かつ(B)を含まない組成物の微粉砕物で構成される。
以下に、本発明の粉体塗料の詳細について説明する。
<(A)>
本発明の粉体塗料では、主剤((A))として、ビスフェノール型のエポキシ樹脂(フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の一例)を用いる。具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型もしくはAD型エポキシ樹脂等を使用することができる。
このなかでも、硬化物の機械特性、耐薬品性、電気特性、耐食性の観点からは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。また、難燃性が要求される分野においては、臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することにより対処することができる。
(A)のエポキシ当量は、600g/eq以上800g/eq未満である。これにより、塗膜形成後(硬化塗膜)の構造が密となり、耐熱性向上へ寄与する。詳細には、エポキシ当量を600g/eq以上とすることで、応力に耐えうる十分な可とう性を付与することができ、800g/eq未満とすることで、強度や耐熱性を保持することができる。(A)は、エポキシ当量が600g/eq以上800g/eq未満の範囲となるように、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
(A)の物性は、特に限定されないが、硬化性を考慮すると、軟化点が80~120℃であることが好ましい。(A)は2種類以上を組み合わせて使用する場合、軟化点が80~120℃の範囲となるように組み合わせることが好ましい。(A)の軟化点を前記範囲内とすることにより、塗膜の均一性の確保が可能となり、また凹凸が少ない平滑な塗膜が得られる。軟化点は、JIS K 7234の環球法で測定することができる。
なお、本発明においては、低温での可とう性向上の観点で、粉体塗料中に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の他の例)を配合しないことが好ましい。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、エピクロンN-660、エピクロンN-665、エピクロンN-670、エピクロンN-673、エピクロンN-695(以上、DIC社製)、EOCN-1020、EOCN-102S、EOCN-104S(以上、日本化薬社製)などが挙げられる。
また、後述のとおり、(A)は、ゴム変性されたもの((B)の範疇に入るもの)を含まない。
<(B)>
本発明の粉体塗料では、(B)のゴム変性エポキシ樹脂は用いない。(B)のゴム成分は、(A)の架橋反応には寄与せず、かつガラス転移温度が低く、柔軟性が高いため、ゴム成分が存在することで、塗装対象物表面での塗膜の弾性率と耐熱性がともに低下する。この塗膜の性能低下を抑制すべく、(B)を用いないこととしたものである。
本発明においてゴム変性エポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂中のエポキシ基にゴム成分を反応(変性)させることにより得られたものを言う。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
ゴム成分は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する官能基を有するゴムのことを言い、特に限定されないが、例えば、ブタジエンゴム、アクリルゴム、シリコ-ンゴム、ブチルゴム、オレフィンゴム、スチレンゴム、NBR(ブタジエン・アクリロニトリルゴム)、SBR、IR、EPRなどが挙げられる。該ゴム成分の官能基はアミノ変性、ヒドロキシ変性、またはカルボキシル変性されたもの等が挙げられる。
これらのゴム成分とエポキシ樹脂とを公知の重合方法により適宜の配合比に反応させた生成物が本発明において配合が除外される(B)である。(B)の配合を除外することで、塗膜形成後(硬化塗膜)の耐熱性低下を抑制することができ、要求される耐熱性維持に寄与することができる。
<(C)>
本発明の粉体塗料に(C)として配合するビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤とは、2官能エポキシ樹脂に過剰の2官能フェノール類を反応させることにより得られ、両末端にフェノール性水酸基を含むが、エポキシ基を含まないものである。
2官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA、1,6-ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコールなどのアルコールのジグリシジルエーテル;ダイマー酸などのジグリシジルエステル類などが挙げられる。耐熱性、可とう性、耐食性の観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。これらは、それぞれ単独で用いることも、また二種以上を混合して用いても良い。
2官能フェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールC、テトラブロモビスフェノールA、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノンなどが挙げられる。中でも、ビスフェノールAまたはビスフェノールFが好ましい。
(C)としては、2官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類としてビスフェノールAまたはビスフェノールFを反応させたもの(ビスフェノールA型フェノール樹脂硬化剤)や、2官能エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類としてビスフェノールAを反応させたもの(ビスフェノールF型フェノール樹脂硬化剤)などが挙げられる。(C)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
(C)の活性水酸基当量は、200~500g/eqであることが好ましい。活性水酸基当量を200g/eq以上とすることで、応力に耐えうる十分な可とう性を付与することができ、500g/eq以下とすることで、強度や耐熱性を保持することができる。
(C)の配合量は、(A)に対する(C)の当量比が好ましくは0.5以上0.9以下(特に0.6以上0.8以下)となるように決定することが望ましい。この当量比範囲で配合することにより、曲げ加工時の耐クラック性を備えながら、210℃にて800時間という熱負荷にも外観が劣化せず、および/または、210℃にて1000時間という熱負荷にも耐電圧低下のない耐熱性が粉体塗料に付与される。(C)の当量比が(A)に対して小さすぎると、硬化物(塗膜)の架橋密度が低下し、耐熱性が不足してしまう。一方で、(C)の当量比が(A)に対して大きすぎても、硬化物(塗膜)に余剰な硬化剤が残存することにより、架橋構造の網目が大きくなり、耐熱性が不足してしまう。具体的には、100質量部の(A)に対して、例えば、25質量部以上35質量部以下の(C)を配合するとよい。
<(D)>
本発明の粉体塗料に用いられる(D)は、(C)を活性化できる化合物を複数、組み合わせてなることが必須であり、特に、(D)として、少なくとも、(D1)イミダゾール化合物と、(D2)アミン-エポキシアダクト系化合物と、を組み合わせて使用する。
本発明において(D)は、(A)の硬化触媒(硬化促進剤)として働く。本発明では(D)として(D1)単独ではなく、これに(D2)を組み合わせて使用することとした理由は次のとおりである。(D1)単体で(D)を構成した場合、反応が急激に進行することにより、塗膜が固く、可とう性が低下してしまうため、(D1)単体に比べ、反応が緩やかに進行する(D2)を併用することとしたものである。また本発明では、特に、(D1)と(D2)を所定の質量比で組み合わせて使用することで、硬化物に十分な可とう性を付与するとともに、効率向上のための速硬化性を実現させる作用を発現する。
<(D1)>
(D)の一部に用いられる(D1)には、イミダゾール、イミダゾール誘導体が含まれる。イミダゾール誘導体は、イミダゾールに置換基などが導入された化合物であり、例えば、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-アミノメチル-2-メチルイミダゾールなどが含まれる。(D1)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
<(D2)>
(D)の一部に用いられる(D2)は、アミン化合物にエポキシ化合物を付加反応させることにより形成されたものである。(D2)は、緩やかに硬化を進行させることが可能であるため、これを(D1)と併用することにより、硬化促進作用を緩慢にすることができ、保存安定性の向上が期待される。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾールシノールなどの多価フェノール又はグリセリンやポリエチレングリコールのような多価アルコールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、p-ヒドロキシ安息香酸、β-ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル、フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル、4,4′-ジアミノジフェニルメタンやm-アミノフェノールなどとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルアミン化合物、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィンなどの多官能性エポキシ化合物やブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレ-トなどの単官能性エポキン化合物などがある。
アミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n-プロピルアミン、2-ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4-ジアミノジシクロヘキシルメタンのような脂肪族アミン類、4,4′-ジアミノジフェニルメタン、2-メチルアニリンなどの芳香族アミン化合物、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾリン、2,4-ジメチルイミダゾリン、ピペリジン、ピペラジンなどの含窒素複素環化合物、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ-n-プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N-メチルピペラジンなどのアミン化合物や、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール化合物のような、分子内に第三級アミノ基を有する第一級若しくは第二級のアミン類、2-ジメチルアミノエタノール、1-メチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-フェノキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、1-ブトキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-フェニルイミダゾリン、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾリン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N-β-ヒドロキシエチルモルホリン、2-ジメチルアミノエタンチオール、2-メルカプトピリジン、2-ベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、4-メルカプトピリジン、N,N-ジメチルアミノ安息香酸、N,N-ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N-ジメチルグリシンヒドラジド、N,N-ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジドなどのような、分子内に第三級アミノ基を有するアルコール類、フェノール類、チオール類、カルボン酸類及びヒドラジド類などがある。
(D2)としては、例えば、2-メチルイミダゾールとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物、2-エチル-4-メチルイミダゾールとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物が含まれる。(D2)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
(D2)の中のいくつかは、例えば、アミキュアPN-23、アミキュアMY-24、アミキュアAH-203(以上味の素社製)、エピキュアP-101、P-103、P-104、P-108(以上Hexion社製)、ハードナーX-3361S、ハードナーX-3670S(以上ADEKA社製)などの商品名で市販されている。中でも、硬化後の塗膜(硬化物)に低温でのより高い可とう性を付与する観点から、2-メチルイミダゾールとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物(エピキュアP-101)を使用することが好ましい。
本発明において、(D1)と(D2)の質量比は、すべての(D)中に、(D1):1に対して、(D2):1.0以上3.7以下(特に1.5以上3.5以下)であることも必須である。この質量比範囲で、特定の(D1)と(D2)を組み合わせて用いることにより、硬化速度を調整することができ、これにより可とう性の向上が期待される。(D1)の割合が多すぎると、硬化速度が速くなりすぎ、塗膜化した際に架橋密度が高くなり塗膜が脆くなりやすくなる。また、(D1)の割合が少なすぎると、硬化速度が不十分となり、塗膜化した際に硬化が不十分なものとなる。
本発明において、(D)の配合量は、100質量部の(A)に対して、例えば、1.0質量部以上3.0質量部以下、好ましくは1.5質量部以上2.5質量部以下である。(D)の配合量が少なすぎると、速硬化性が達成されず、架橋密度が低くなり、塗膜の強度が不十分となるため塗膜が割れやすくなり、一方で、(D)の配合量が多すぎると、架橋密度が高くなり、塗膜が固く、可とう性が低下するため塗膜が割れやすくなる。
<補助成分>
本発明の粉体塗料には、発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、前記成分((A)、(C)および(D))以外の、補助成分を適宜配合することができる。補助成分としては、(A)以外のエポキシ樹脂、(C)以外の硬化剤、(D)以外の硬化促進剤、難燃剤、着色剤、充填剤、レベリング剤、垂れ止め剤、カップリング剤、消泡剤、離型剤、流動性調整剤等が挙げられる。
難燃剤としては、リン系化合物、ハロゲン化合物、アンチモン化合物、金属水酸化物を挙げることができる。
着色剤としては、酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、銅等を挙げることができる。
充填剤としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄、バリウムチタン酸化物、アルミナ-シリカ複合酸化物等の酸化物;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の窒化物;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性イオン結晶;シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶;シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレイ、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ベーマイト、アパタイト、ムライト、スピネル、オリビン等、または、これらを含む化合物等を挙げることができる。
本発明においては、可とう性向上の観点で、エポキシ樹脂粉体塗料中に、前記補助成分に含まれ得る、黄変防止剤を配合しないことが好ましい。黄変防止剤としては、アジピン酸ジヒドラジド、ジシアンジアミド、尿素、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂環式アミンなどが挙げられる。
<粉体塗料の製造方法>
本発明の粉体塗料の製造方法は特に限定されないが、例えば以下の方法により製造することができる。初めに、ミキサー等により配合成分を乾式混合した後、エクストルーダーを用いて溶融混練等を行う。混合温度や混合時間は、特に限定されず、原料の種類や組成比等に応じて設定される。通常、混合温度は、90~130℃が好ましい。その後、得られた混合物を冷却固化し、固化した混合物(溶融混練物)を微粉砕して、分級することにより粉体塗料が得られる。
<粉体塗料>
本発明の粉体塗料は、少なくとも(A)、(C)、及び(D)を含有する。混合条件によっては、一部重合が進行し、(A)に由来する構造単位を含む重合体を含有する。
(i)体積平均粒子径
本発明の粉体塗料の粒子径は、特に限定されないが、レーザー回折・散乱法(JIS Z 8825)による体積平均粒子径が50~70μmの範囲であることが好ましい。なお、前記体積平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置(SYMPATEC社製、HELOS and PRODOS 解析ソフト:WINDOX5)を用いて測定することができる。体積平均粒子径が前記範囲の粉体塗料を用いることにより、より優れた成膜性が得られる。
(ii)傾斜流れ度
本発明の粉体塗料は、その傾斜流れ度が16以下であることが好ましい。一般に傾斜流れ度が大きい粉体塗料は、溶融時に低粘度で塗料が流れやすく、一方、傾斜流れ度が小さい粉体塗料は、溶融時に高粘度で塗料が流れにくい。粉体塗料の傾斜流れ度を16以下とすることで、ピンホール等の塗膜欠陥やタレが生じにくく、目的とする膜厚の良質な塗膜が得られやすい。粉体塗料の傾斜流れ度は、より好ましくは11以下である。塗膜の外観や絶縁性を均一にすべく塗膜の膜厚調整のしやすさの点で、粉体塗料の傾斜流れ度は、7以上であることが好ましい。
(iii)ゲル化時間
本発明の粉体塗料は、25℃で180日保存後の、JIS C 2104準拠による200℃におけるゲル化時間が15秒以上(好ましくは20秒以上)となる保存安定性を備えている。ゲル化時間が15秒以上であれば、保存安定性が優れていると言える。ゲル化時間が長すぎると、塗料の傾斜流れ度が大きくなりすぎ、溶融時に低粘度となって塗料が流れやすくなり、その結果、ピンホール等の塗膜欠陥やタレが生じやすくなることもある。塗料の傾斜流れ度を好ましくは16以下に維持する観点から、粉体塗料のゲル化時間は、30秒以下であることが好ましい。
<粉体塗料の塗装方法>
本発明の粉体塗料の塗装方法は、特に限定されず、公知の塗装方法が適用できる。具体的には、静電塗装、摩擦帯電塗装、無荷電塗装、流動浸漬等が挙げられる。この中でも充分な膜厚の塗膜を得る場合には流動浸漬法であることが好ましい。前記方法により、塗装対象物表面に粉体塗料を塗装した後、硬化することにより塗膜を得ることができる。必要に応じて塗装対象物に予め表面処理を施すことにより、塗膜の密着性等を向上させることもできる。
本発明の粉体塗料から得られる塗膜の膜厚は、特に限定されないが、100~300μmであることが好ましい。
<塗装対象物>
本発明の粉体塗料が適用される塗装対象物(部材)の種類及び形状は、特に限定されないが、本発明の粉体塗料は、特に、塗装した後、硬化することによって硬化塗膜を形成した後、任意の角度に高度な曲げ加工(例えばヘアピンのような屈曲)を施し得る加工鋼材に好適に使用され、本発明の効果が有効に発揮される。塗装対象物としての加工鋼材は、バスバー、鋼管等の金属加工分野に限らず、コンクリート内に包蔵される鉄筋、その他の土木建築分野への使用も可能である。
即ち、本発明の粉体塗料は、塗膜形成後に高度な曲げ加工を施し得る加工鋼材に対しての追従性が良好であることから、例えば、棒状物、線状物、筒状物、波板状物等にも好適に用いられる。
<粉体塗料の硬化物(塗膜)>
(i)可とう性(耐屈曲性)
本発明の、粉体塗料を塗布後硬化して得られる塗膜(粉体塗料の硬化物)は、該塗膜を150~250μmの厚さで表面に形成した試験片を、JIS K 5600-5-1:1999のタイプ1に準拠した方法(円筒形マンドレル法)により、0℃の低温環境下で、塗膜が外側となるように直径4mmの円筒マンドレルに巻き付けたとき、その巻き付け部分の塗膜に割れ及び剥がれを生じない可とう性を備えている。前記所定条件での試験後の塗膜に割れ及び剥がれを生じるようであれば、要求される可とう性を具備することにはならない。
(ii)耐熱性
本発明の、粉体塗料を塗布後硬化して得られる塗膜は、210℃及び800時間の加熱(熱エージング)後にクラックを生じず、および/または、210℃及び1000時間の加熱(熱エージング)後に耐電圧の初期値に対する50%以上の低下を生じない、耐熱性を備えている。210℃及び800時間の加熱後にクラックを生じるようであれば、および/または、210℃及び1000時間の加熱後に耐電圧の初期値に対する50%以上の低下を生じるようであれば、要求される耐熱性を具備することにはならない。なお、上記開示の範囲内で組成を最適化した粉体塗料を用い、塗膜の架橋密度を高めることで、より厳しい条件である、230℃及び200時間の加熱後にクラックを生じない耐熱性を塗膜に付与することも可能である。
(iii)ガラス転移温度(Tg)
本発明の、粉体塗料を塗布後硬化して得られる塗膜は、ガラス転移温度が90℃以上である。前記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定を行い、算出する。具体的には、昇温速度10℃/min、25℃~280℃の温度範囲で測定を行う。Tg測定用の試料は、得られた粉体塗料を約3~8mg精秤したものを用い、170℃で90秒硬化することにより調製する。粉体塗料の硬化物(塗膜)のガラス転移温度が、90℃未満では、もはや耐熱性を備えているということはできない。 粉体塗料の硬化物のガラス転移温度は、100℃以上であることがより好ましい。
<被塗装体>
本発明の被塗装体は、本発明の塗膜が塗装対象物の少なくとも一部に形成されていればよく、全部に形成されていてもよい。
以下、本発明を実験例(実施例および比較例を含む)に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。以下の記載において、「部」は「質量部」を示し、「%」は「質量%」を示すものとする。
[粉体塗料の構成成分]
Aとして、以下のものを準備した。
・A1; エポキシ当量630g/eqのビスフェノールA型(固形)エポキシ樹脂
(GESR902、Epoxy Base Electronic Material Corporation Limited社(CN))
・A2: エポキシ当量810g/eqのビスフェノールA型(固形)エポキシ樹脂
(GESR904、Epoxy Base Electronic Material Corporation Limited社(CN))
・A3: エポキシ当量1600g/eqのビスフェノールA型(固形)エポキシ樹脂
(GESR907、Epoxy Base Electronic Material Corporation Limited社(CN))
・A4: エポキシ当量1000g/eqのビスフェノールA型(固形)エポキシ樹脂
(エポトートYD-904、日鉄ケミカル&マテリアル社)
Bとして、以下のものを準備した。
・B1: ブタジエン・アクリロニトリルゴム変性エポキシ樹脂
(EPOX-MK SR-35K、プリンテック社、エポキシ当量:1075g/eq、軟化点95℃)
なお、AとB全体のエポキシ当量は、全体を100質量部としたときの各成分の配合量(例えば実験例6の場合、A2が70質量部、A3が30質量部、B1が0質量部)を、各成分のエポキシ当量(例えばA2は810g/eq、A3は1600g/eq)で除した値(A2の場合、0.08642、A3の場合、0.01875、B1は0)をすべて加えた値(0.10517)を分母とし、AとB全体の質量(100)を分子とした場合に算出される値(実験例6の場合、約951)である。
Cとして、以下のものを準備した。
・C1: ビスフェノールA型フェノール樹脂
(jERキュア170、三菱ケミカル社、フェノール性水酸基当量:343g/eq)
・C2: エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート
(酸無水物系硬化剤、リカシッドTMEG-500、新日本理化社、フェノール性水酸基当量:210g/eq)
・C3: ジシアンジアミド
(固体分散型アミン系硬化剤、jERキュアDICY20、三菱ケミカル社)
D1として、以下のものを準備した。
・D11: 2-メチルイミダゾール
(キュアゾール2MZ-H、四国化成工業社)
D2として、以下のものを準備した。
・D21: アミン-エポキシアダクト系化合物
(2-メチルイミダゾールとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物、エピキュアP-101、Hexion社)
E(充填剤)として、以下のものを準備した。
・E1: 酸化チタン
(タイペークR-830、石原産業社)
・E2: カーボンブラック
(三菱カーボンブラック、三菱化学社)
1.粉体塗料の作製
[実験例1~12]
表1に示す配合比(質量)で、実験例ごとのすべての材料をドライブレンドした後、エクストルーダーにより混練することによって混練物を得た。得られた混練物を冷却固化した後、微粉砕することにより粉体塗料を得た。
2.評価
各実験例で得られた粉体塗料について、下記に示す方法で各種特性(傾斜流れ度、保存安定性)を評価した。また、各実験例で得られた粉体塗料の硬化物(熱硬化塗膜)について、下記に示す方法で各種特性(可とう性、耐熱性)を評価した。結果を表1に示す。
(2-1)傾斜流れ度
各実験例で得られた粉体塗料0.5gを内径13mmφの錠剤成形用金型に入れ、荷重16MPaで60秒加圧し錠剤を得た後、該錠剤の直径(a)と厚み(b)をノギスで測定した。次に、得られた錠剤をスライドガラスに載せ、熱風乾燥機中にて150℃で20分間加熱後、同様に錠剤の直径(c)を測定した。そして、加熱による直径の増加値(c-a)を加熱前の厚み(b)で除することで、各実験例で得られた粉体塗料ごとに傾斜流れ値を算出した。評価基準は、以下のとおりである。
◎:傾斜流れ値が11以下
○:傾斜流れ値が11超16以下
×:傾斜流れ値が16超
(2-2)保存安定性
粉体塗料の保存安定性は、ゲル化時間を測定することにより、以下の基準で評価した。
各実験例で得られた粉体塗料を25℃で180日保存した後、保存後の粉体塗料の約0.05~0.1gを200℃に保持した熱板の円形凹部に入れ、かきまぜ棒でかきまぜ、糸がひかなくなるまでの時間、すなわちゲル化に至るまでの時間(秒)を測定した。JIS C 2104に準じて測定した。評価基準は、以下のとおりである。
◎:ゲル化時間が20秒以上
○:ゲル化時間が15秒以上20秒未満
×:ゲル化時間が15秒未満
(2-3)可とう性
熱硬化塗膜の可とう性は、耐屈曲性を測定することにより、以下の基準で評価した。
240℃に予熱した矩形状のSPCC-SB板(長さ100mm、幅50mm、厚さ1mm)を準備し、その片面に、各実験例で得られた粉体塗料を硬化後の厚みが100~300μmとなるように流動浸漬法で塗布した。恒温送風炉にて150℃下、30分間で硬化させ、試験片を得た。
得られた試験片に対し、塗膜屈曲試験器「No.514」(安田精機製作所社製)を用いて、0℃の低温環境下で、JIS K 5600-5-1:1999のタイプ1に規定する耐屈曲性試験を行った。直径4mmの円筒マンドレルをセットとした試験器に、試験片を本体クランプで挟みこみ固定した後、ローラーを試験片の塗膜非形成面に近づけ、ハンドルを1~2秒の時間をかけて急激ではなく均等に180°回した。その後、塗膜の割れ及びSPCC-SB板からの塗膜の割れおよび剥がれを目視により確認した。評価基準は、以下のとおりである。
〇:塗膜の、割れおよび剥がれ、なし
×:塗膜の、割れまたは剥がれ、あり
(2-4)耐熱性
熱硬化塗膜の耐熱性は、外観観察と耐電圧評価を行うことにより評価した。
軟鋼板(長さ60mm、幅60mm、厚さ3.2mm)を準備し、その片面に、各実験例で得られた粉体塗料を硬化後の厚みが100~300μmとなるように流動浸漬法で塗布した。恒温送風炉にて150℃下、30分間で硬化させ、試験板を得た。
[外観観察]
得られた試験板を210℃で加熱(熱エージング)し、200時間ごとに取り出して、熱硬化塗膜部分にクラックの発生が確認できるまでの時間を調べた。クラック発生の有無は目視で確認した。各実施例について、2つ試料を作製し、評価を行った。評価基準は、以下のとおりである。
◎:2試料とも800時間経過時に塗膜のクラック発生なし
〇:1試料が800時間経過時に塗膜のクラック発生あり
×:2試料とも800時間経過時に塗膜のクラック発生あり
[耐電圧]
得られた試験板を210℃で加熱(熱エージング)し、200時間ごとに取り出して、耐電圧(kV/0.5mm)を測定し、異常が発生するまでの時間を調べた。各実施例について、2つ試料を作製し、評価を行った。評価基準は、以下のとおりである。なお、異常とは、耐電圧の値が、加熱前の初期値を基準にそこから50%以上低下することと定義する。
〇:2試料とも1000時間経過時に異常発生なし
×:2試料とも1000時間経過時に異常発生あり
Figure 0007289275000001
3.考察
表1で示すように、塗料中に(D)として(D1)と(D2)の双方を含めないと(実験例7~11)、塗料の傾斜流れ度、並びに、塗膜の可とう性及び耐熱性、の1つ以上を満足させることができなかった。塗料中に触媒を多く配合し、その結果ゲル化時間が10秒と短かった実験例11では、耐熱性(外観観察)を満足できなかった。これは、硬化時間が短かった結果、塗膜が均一で密な架橋構造を構築できなかったためと思われる。
塗料中に(D)として(D1)と(D2)の双方を含めた場合(実験例1~6、12)、全(D)中での、(D1):1に対する(D2)の質量比が、1.0未満か(実験例1)、3.7超であると(実験例5、6、12)、傾斜流れ度、可とう性及び耐熱性、の1つ以上を満足させることができなかった。なお、実験例5は、実験例6及び12と比較して、エポキシ当量がより小さい(A1)及び(A2)を配合し、(A)及び(B)全体のエポキシ当量を適正範囲内(659g/eq)としたため(実験例6及び12は適正範囲外)、塗膜の耐熱性(外観観察)は良好であったが、最もエポキシ当量が小さい(A1)を多く配合したため((A1):(A2)=80:20)、塗料の傾斜流れ度が不良、すなわち溶融時の作業性が悪化した。
これに対し、(D1):1に対する(D2)の質量比が、1.0以上3.7以下であると(実験例2~4)、傾斜流れ度、可とう性及び耐熱性、のすべてを満足させることができた。

Claims (5)

  1. 硬化物を形成するための熱硬化性粉体塗料であって、
    組成物の微粉砕物で構成してあり、
    前記組成物は、下記に示す(A)、(C)、及び(D)を含み、かつ(B)を含まず、
    (D)は、下記に示す(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が1.0以上3.7以下であり、100質量部の(A)に対する(D)の配合量が1.0質量部以上3.0質量部以下である粉体塗料。
    (A):エポキシ当量600~800g/eq(但し800g/eqを除く)のビスフェノール型エポキシ樹脂
    (B):ゴム変性エポキシ樹脂
    (C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤
    (D):(C)を活性化させる化合物
    (D1):イミダゾール化合物
    (D2):アミン-エポキシアダクト系化合物
  2. 25℃で180日保存後の、JIS C 2104に準じて測定した200℃におけるゲル化時間が15秒以上である請求項1に記載の粉体塗料。
  3. 150℃及び20分の加熱条件における傾斜流れ度が16以下である請求項1又は2に記載の粉体塗料。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の熱硬化性粉体塗料を熱硬化して得られる塗膜であって、
    該塗膜を100~300μmの厚さで表面に形成した試験片を、JIS K 5600-5-1:1999のタイプ1に準拠した方法(円筒形マンドレル法)により、0℃の環境下で、塗膜が外側となるように直径4mmの円筒マンドレルに巻き付けたとき、その巻き付け部分の塗膜に割れ及び剥がれを生じない可とう性と、
    前記塗膜を100~300μmの厚さで表面に形成した試験片を用いた、210℃及び800時間の加熱(熱エージング)後にクラックを生じない耐熱性を備えた塗膜。
  5. 請求項4に記載の塗膜が塗装対象物の少なくとも一部に形成された被塗装体。
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