本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るドライバー1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るドライバー1の構成例を示す側面図である。図2は、図1に示されたドライバー1に装着されるビット100を示す図である。図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ、ビット100の一例であるビット100-1,100-2,100-3を示す図である。図3は、図1に示されたドライバー1の構成を示すブロック図である。図4は、図1に示されたドライバー1の内部の一部を示す断面図である。
実施形態1に係る図1に示すドライバー1は、締結されるネジに応じて、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示されたビット100-1,100-2,100-3が装着されて、それぞれ、ビット100-1,100-2,100-3を軸心回りに回転して、ネジを締結する工具である。
なお、本明細書は、以下、ビット100-1,100-2,100-3同士を区別する際には、符号100-1,100-2,100-3を用い、ビット100-1,100-2,100-3同士を区別しない際には、符号100を用いる。
ビット100は、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示すように、先端部101と、シャンク部102と、装着部103と、を備える。先端部101は、実施形態1では、永久磁石により構成され、常磁性を有する金属(磁性体)により構成されたネジを磁力により吸着して、保持することができるが、本発明ではこれに限定されず、磁性体でなくてもよく、金属製でなくても良い。先端部101は、ビット100によって互いに異なっている。
シャンク部102は、先端部101と装着部103とを接続する柱状の柄である。装着部103は、ドライバー1の後述するビット装着部15に装着される部分である。シャンク部102及び装着部103は、後述するICタグ106を除き、全ての種類のビット100に共通して形成されている部位である。
装着部103は、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示すように、溝部104と、被挿入部105と、ICタグ106と、を備える。溝部104は、装着部103における長手方向中間部に全周に渡って形成され、ビット100の装着部103が正常にビット装着部15に装着されたときに、後述するビット装着部15の嵌合部材16に嵌合される部位である。
被挿入部105は、装着部103において溝部104よりも基端側に形成されている部位である。被挿入部105は、ビット100の装着部103が正常にビット装着部15に装着されたときに、ビット装着部15の嵌合部材16よりも奥深い領域に挿入される部位である。
ICタグ106は、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示すように、装着部103における被挿入部105の基端側の領域の側面に張り付けられて固定されて設けられている。ICタグ106は、全ての種類のビット100に互いに異なる識別情報を示しており、その示している識別情報を以ってビット100の種類を識別することが可能な識別子としての機能を有する。ICタグ106は、ビット100の装着部103が正常にビット装着部15に装着されたときに、ビット装着部15の嵌合部材16よりも奥深く、かつ、被挿入部105と共に挿入される部位である。
実施形態1において、締結されるネジの種類に応じて、使用されるビット100の種類と、ネジが締められるときのトルク(回転トルク)とが予め定められている。このため、実施形態1において、実質的に、使用されるビット100の種類に応じて、回転トルクが予め定められている。
ドライバー1は、電源であるバッテリ20に接続し、バッテリ20から供給される電力によりモータ21がビット100を軸心回りに回転させる、所謂電動ドライバーである。ドライバー1は、締めるネジに応じて、様々な先端部101を備えるビット100が装着される。なお、実施形態では、ドライバー1は、電源としてバッテリ20に接続されるが、本発明では、バッテリ20に限定されることなく、商用電源(交流電源)でも良い。
ドライバー1は、図1に示すように、ビット100が装着されるとともに、ドライバー1の外殻を構成する工具本体11と、前述したモータ21と、を備える。工具本体11は、モータ21を収容したドライバー本体12と、ドライバー本体12に連なりオペレータが把持することが可能な握り部13とを備える。実施形態1では、握り部13は、バッテリ20が装着される。
ドライバー本体12は、ビット100が装着されるビット装着部15を有する。ビット装着部15は、図4に示すように、ビット100の装着部103が基端側から挿入される孔状に形成されており、内部には、ビット100の溝部104に嵌合されて係合する嵌合部材16が設けられている。ビット装着部15は、嵌合部材16を溝部104へ嵌合して係合することで、ビット100の装着部103が挿抜方向に固定し、嵌合部材16の溝部104への嵌合及び係合を解除することで、ビット100の装着部103を挿抜することを可能にする。
また、ドライバー1は、図1及び図3に示すように、検出ユニット30と、検出用スイッチ31と、歪センサ32と、スタートボタン40と、報知部50と、情報通信部80と、制御ユニット90とを備える。
検出ユニット30は、ビット装着部15の基端側に向けて設けられている。検出ユニット30は、図4に示すように、ビット100が奥まで正常に挿入されたときの被挿入部105に設けられたICタグ106の識別情報を検出して、検出して得た識別情報を制御ユニット90に出力する。検出ユニット30は、小型のICタグ読み取り機が好適に使用される。検出ユニット30は、他にも、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子、CMOS(Complementary MOS)撮像素子、各種センサ等を使用することもできる。
検出用スイッチ31は、ビット装着部15にビット100が正常に挿入されて装着されたか否かを検出するスイッチである。検出用スイッチ31は、図4に示すように、ビット装着部15内に設けられ、押圧操作される操作部37がビット装着部15に正常に挿入されて装着されたビット100の被挿入部105により押圧されてスイッチ本体36に没する位置に配置されている。検出用スイッチ31は、操作部37が押圧されたことを示す信号及び操作部37が押圧されていないことを示す信号を制御ユニット90に出力する。
歪センサ32は、図1及び図4に示すように、検出ユニット30よりもビット100の基端側、すなわち、ビット装着部15よりもビット100の基端側に設けられている。実施形態1では、歪センサ32は、モータ21によりビット100とともに軸心回りに回転される回転軸25に取り付けられ、回転軸25の歪を検出することで、軸心回りに回転するときのビット100の反力(回転を妨げる力)を検出する。
スタートボタン40は、オペレータにより操作されることで、モータ21を駆動して、ビット100を軸心回りに回転するものである。実施形態1では、スタートボタン40は、握り部13に設けられ、オペレータが握り部13を握った手で押圧操作することが可能である。スタートボタン40は、押圧操作されると、モータ21を駆動して、モータ21がビット100を軸心回りに回転するための信号を制御ユニット90に向けて出力する。
スタートボタン40は、より詳細には、押下されている場合、モータ21を駆動してビット100を軸心回りに回転し、押下されていない場合、モータ21を停止してビット100の軸心回りの回転を停止する。スタートボタン40は、押下されて、押下された状態が解除されるまでを、オペレータにより1回の操作がなされたと認識し、その旨の情報を制御ユニット90に向けて出力する。
報知部50は、表示ユニット60と、LEDユニット70と、を備える。表示ユニット60は、検出ユニット30が検出したICタグ106の識別情報や、制御ユニット90による処理結果に関する情報を、画面や動画等により表示するものであり、実施形態1では、液晶表示装置などにより構成される。表示ユニット60は、工具本体11の外表面上に設置され、実施形態1では、ドライバー本体12のビット装着部15から離れた側の基端部に取り付けられている。
LEDユニット70は、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を少なくとも一つ備え、実施形態1では、互いに異なる色の光を発するLED71,72を二つ備える。LED71,72は、工具本体11の外表面上に設置され、実施形態1では、ドライバー本体12の長手方向の中央部に取り付けられている。LED71,72は、ドライバー本体12の長手方向に沿って互いに間隔をあけて配置され、ビット装着部15寄りの一方のLED71が青色の光を発し、ビット装着部15から離れた側の他方のLED72が赤色の光を発する。
情報通信部80は、外部の電気機器と無線で情報通信可能に接続する無線通信装置である。情報通信部80は、制御ユニット90から出力された情報を外部の電子機器に向けて送信する。情報通信部80は、例えば、表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報を、外部の電子機器に向けて送信する。情報通信部80は、また、後述する情報記録部98(図3参照)によって記録された記録情報300(図11参照)に係る各情報を、外部の電子機器に向けて送信する。
制御ユニット90は、ドライバー1の各ユニットをそれぞれ制御して、ネジを締結する動作をドライバー1に実施させるものである。制御ユニット90は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット90の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、ドライバー1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してドライバー1の各ユニットに出力する。
次に、本明細書は、制御ユニット90を図面に基づいて説明する。図5は、図3に示された基本情報登録部91に登録される情報であるビット基本情報201等の一例を示す図である。図6は、図2に示されたビット100-1が正常に装着されたときのドライバー1の状態を示す側面図である。図7は、図2に示されたビット100-2が正常に装着されなかったときのドライバー1の状態を示す側面図である。図8は、図2に示されたものとは異なるビット100-4が正常に装着されたときのドライバー1の状態を示す側面図である。図9は、図3に示された使用回数カウント部95による処理の流れを示すフローチャートである。図10は、図3に示された限界判定部97により使用回数限界に到達したと判定されたときのドライバー1の状態を示す側面図である。図11は、図3に示された情報記録部98に記録される記録情報等の一例である記録情報300を示す図である。
また、制御ユニット90は、図3に示すように、基本情報登録部91と、種類検出部92と、挿入状態判定部である判定部93と、トルク調整部94と、使用回数カウント部95と、限界登録部96と、限界判定部97と、情報記録部98とを備える。
基本情報登録部91は、ビット装着部15に正常に挿入されて装着されたビット100の種類を検出するために必要な情報であるビット基本情報201を、ドライバー1を用いてネジを締める作業を行う前に予め制御ユニット90に登録するものである。ビット基本情報201は、図5に示すように、ビット100毎に割り振られて設定されたビットID(Identifier)と、ICタグ106同士を識別する識別情報と、ビット種類と、トルクと、ドライバー1で使用可能であるか否かの情報とが1対1で対応付けられたものである。
種類検出部92は、オペレータがドライバー1を用いてネジを締める作業を行う前に、ビット100がビット装着部15に挿入されて装着されたときの検出ユニット30が検出したICタグ106の識別情報に基づいて、ビット基本情報201を参照して、ビット装着部15に挿入されて装着されたビット100の種類を検出する。
種類検出部92は、具体的には、検出ユニット30がICタグ106の識別情報を正常に検出できた場合において、検出ユニット30が検出したICタグ106の識別情報が、ビット基本情報201に登録されたICタグ106の識別情報のいずれかと合致した場合、当該合致したICタグ106の情報と対応付けられたビット100の種類(ビット種類)を検出したと判定し、ビット基本情報201に登録されたICタグ106の識別情報のいずれとも合致しなかった場合、ビット100の種類を検出できなかったと判定する。また、種類検出部92は、検出ユニット30がICタグ106の識別情報を正常に検出できなかった場合、ビット100の種類を検出できなかったと判定する。
判定部93は、ビット100がビット装着部15に正常に挿入されて装着されたか否かを判定(装着判定)する。判定部93は、検出用スイッチ31の操作部37が押圧操作された否かで装着判定するものである。なお、判定部93は、本発明では、検出用スイッチ31の操作部37に基づいて装着判定する形態に限定されず、検出ユニット30がICタグ106を所定の正規の位置で検出したか否かで装着判定しても良い。判定部93は、検出ユニット30がICタグ106を所定の正規の位置で検出したか否かで装着判定する場合には、検出用スイッチ31を省略することができ、検出ユニット30がICタグ106を所定の正規の位置で検出した場合にビット100がビット装着部15に正常に挿入されて装着されたと判定し、検出ユニット30がICタグ106を所定の正規の位置で検出できなかった場合にビット100がビット装着部15に正常に挿入されて装着されていないと判定する。
種類検出部92及び判定部93は、具体的には、いずれも、ドライバー1がバッテリ20から電力供給がされて電源をONにすると、検出ユニット30及び検出用スイッチ31で連続的にもしくは定期的(一定時間おき)に検出動作を実行して、検出ユニット30が検出したICタグ106の識別情報を取得するとともに、検出用スイッチ31の操作部37が押圧操作された否かを取得する。
種類検出部92がビット100-1を検出したと判定し、判定部93がビット装着部15にビット100-1が正常に挿入されて装着されたと判定すると、制御ユニット90は、図6に示すように、LEDユニット70のビット装着部15寄りの一方のLED71(青色)を点灯し、他方のLED72(赤色)を消灯する。また、制御ユニット90は、図6に示すように、ビット基本情報201を参照して、表示ユニット60に表示画面61-1を表示させる。表示画面61-1は、実施形態1では、種類検出部92によるビット100-1を検出した旨の検出結果に基づく、ビット種類が「タイプ01」である旨の表示と、判定部93によるビット装着部15にビット100-1が正常に挿入されて装着された旨の検出結果に基づく、ビット装着が「OK」である旨の表示と、ビット100-1についてビット基本情報201を参照して得られた残り使用回数に関する情報の表示と、を有する。
種類検出部92がビット100-2を検出したと判定し、判定部93がビット装着部15にビット100-2が正常に挿入されて装着されていないと判定すると、制御ユニット90は、図7に示すように、LEDユニット70のビット装着部15から離れた側の他方のLED72(赤色)を点灯し、一方のLED71(青色)を消灯する。また、制御ユニット90は、図7に示すように、ビット基本情報201を参照して、表示ユニット60に表示画面61-2を表示させる。表示画面61-2は、実施形態1では、種類検出部92によるビット100-2を検出した旨の検出結果に基づく、ビット種類が「タイプ02」である旨の表示と、判定部93によるビット装着部15にビット100-2が正常に挿入されて装着されていない旨の検出結果に基づく、ビット装着が「NG」である旨の強調表示と、を有する。
種類検出部92がビット100の種類を検出できなかったと判定し、判定部93が、ビット装着部15にビット100(ビット基本情報201に未登録のビット100-4)が正常に挿入されて装着されたと判定すると、制御ユニット90は、図8に示すように、LEDユニット70のビット装着部15から離れた側の他方のLED72(赤色)を点灯し、一方のLED71(青色)を消灯する。また、制御ユニット90は、図8に示すように、ビット基本情報201を参照して、表示ユニット60に表示画面61-3を表示させる。表示画面61-3は、実施形態1では、種類検出部92によるビット100(ビット100-4)の種類を検出できなかった旨の検出結果に基づく、ビット種類が「不明」である旨の強調表示と、判定部93によるビット装着部15にビット100(ビット100-4)が正常に挿入されて装着された旨の検出結果に基づく、ビット装着が「OK」である旨の表示と、を有する。
このように、報知部50は、表示ユニット60で、種類検出部92が検出したビット種類の結果を報知し、判定部93が検出した装着判定の結果を報知する。また、報知部50は、LEDユニット70で、種類検出部92及び判定部93が共に正常な結果が得られた旨を、LED71の青色で報知し、種類検出部92及び判定部93の少なくともいずれか一方が異常な(正常でない)結果が得られた旨を、LED72の赤色で報知する。
トルク調整部94は、種類検出部92がビット種類を正常に検出し、判定部93がビット100の装着状態を正常であると判定し、なおかつ、種類検出部92が検出したビット種類に対して、ビット基本情報201にドライバー1で使用可能である旨が登録されている場合、種類検出部92が検出したビット種類に応じてビット100を回転させるトルクを設定する。トルク調整部94は、この場合、種類検出部92が検出したビット種類に対してビット基本情報201に登録されたトルクに設定して、モータ21を制御して、当該トルクで、当該ビット100を回転させる。トルク調整部94は、例えば、図6に示す事例では、モータ21を制御して、読み出したトルク01でビット100-1を回転させる。
一方、トルク調整部94は、種類検出部92がビット種類を正常に検出できなかった場合(例えば、図8に示す事例の場合)、判定部93がビット100の装着状態を異常であると判定した場合(例えば、図7に示す事例の場合)、もしくは、種類検出部92が検出したビット種類に対して、ビット基本情報201にドライバー1で使用不可である旨が登録されている場合(例えば、ビット100-3を装着した場合)、ビット100を回転しないように制御する。
トルク調整部94は、このように、判定部93が正常な状態でビット100が装着されていないと判定した場合にビット100を回転してしまうことを防止することができる。また、トルク調整部94は、種類検出部92がビット種類を正常に検出できなかった場合、及び、種類検出部92がビット種類を正常に検出できたもののドライバー1で使用不可である旨が登録されている場合に、ドライバー1に装着されるべきビット100ではないと判定して、そのようなドライバー1に装着されるべきビット100ではないビット100が使用されてしまうことを防止することができる。
使用回数カウント部95は、ビット100毎の使用回数をカウントする。使用回数カウント部95は、具体的には、図9に示すステップST1からステップST6までの処理を経て、ビット100毎の使用回数をカウントする。
使用回数カウント部95は、まず、スタートボタン40が操作され、押下された旨の情報を認識する(ステップST1)。使用回数カウント部95は、次に、スタートボタン40が押下された状態下で、歪センサ32によって検出された歪情報を取得する(ステップST2)。使用回数カウント部95は、ステップST2で取得した歪情報が、所定の値以上であるか否かを判定する(ステップST3)。ここで、使用回数カウント部95によるステップST3での判定基準となる所定の値は、ビット100がネジの締結に作用している締結作動状態であるか、ネジの締結に作用していない空回り状態であるかを分離することが可能な値であり、空回り状態におけるビット装着部15に伝達されるビット100の反力に基づく歪の値よりも大きく、締結作動状態におけるビット装着部15に伝達されるビット100の反力に基づく歪の値よりも小さな値が使用される。
使用回数カウント部95は、ステップST3において、取得した歪情報が所定の値以上であると判定した場合(ステップST3でYes)、締結作動状態にあると判定して、当該使用しているビット100の使用回数を、1回加算する(ステップST4)。使用回数カウント部95は、ステップST3において、取得した歪情報が所定の値未満であると判定した場合(ステップST3でNo)、空回り状態であると判定して、当該使用しているビット100の使用回数を加算しない(ステップST5)。使用回数カウント部95は、スタートボタン40の押下が解除された旨の情報を認識すると、一連の使用回数をカウントのフローを終了する(ステップST6)。
使用回数カウント部95は、スタートボタン40が操作され、押下された旨の情報を認識する毎に、何度も繰り返して、一連の使用回数をカウントのフローを実行する。
使用回数カウント部95は、当該使用しているビット100に対してビット基本情報201と共にビットIDと1対1で対応付けられた累積使用回数203(図5参照)が未登録である場合、当該使用しているビット100の当該使用前の累積使用回数203は0回であると認識して、0回からステップST4を実行した回数に応じて1回ずつ加算して、使用回数をカウントする。使用回数カウント部95は、当該使用しているビット100に対してビット基本情報201と共にビットIDと1対1で対応付けられた累積使用回数203が既に登録されている場合、既に登録されている累積使用回数203からステップST4を実行した回数に応じて1回ずつ加算して、使用回数をカウントする。使用回数カウント部95は、ステップST6を実行する毎に、当該使用しているビット100に対してビット基本情報201と共にビットIDと1対1で対応付けられた累積使用回数203を登録または更新する。また、使用回数カウント部95は、図6に示す表示画面61-1内の累積使用回数203に関する表示を更新させる。
使用回数カウント部95は、このような使用回数のカウントのフローを実行することで、空回り状態を使用回数にカウントせず、締結作動状態に至った場合のみを使用回数にカウントすることができるので、ビット100毎の使用回数を実態に合った形で正確にカウントすることができ、ビット100の使用回数を正確に管理することができる。
限界登録部96は、ビット100毎の使用回数限界202(図5参照)を登録する。限界登録部96は、具体的には、ビット100毎に対して、ビット基本情報201と共にビットIDと1対1で対応付けられた使用回数限界202を登録する。
登録情報200は、実施形態1では、図5に示すように、基本情報登録部91によって登録されるビット基本情報201と、限界登録部96によって登録される使用回数限界202と、使用回数カウント部95によって登録及び更新される累積使用回数203とを有する。登録情報200は、その他のビット100毎の情報が追加して登録されても良い。
限界判定部97は、使用中のビット100に対して、累積使用回数203(使用回数)と使用回数限界202(使用限界)とを比較し、累積使用回数203が使用回数限界202に到達したことを判定する。限界判定部97は、使用中のビット100に対して、使用回数カウント部95によってカウントされている累積使用回数203の情報と、限界登録部96によって登録された使用回数限界202との情報を定期的(一定時間おき)に読み出し、読み出した累積使用回数203が使用回数限界202未満である場合、累積使用回数203が使用回数限界202に到達していないと判定し、読み出した累積使用回数203が使用回数限界202と等しくなった場合、累積使用回数203が使用回数限界202に到達したと判定する。
図6に示すような状態からビット100-1の使用を継続した結果、限界判定部97が、ビット100-1の累積使用回数203が使用回数限界202に到達したと判定すると、制御ユニット90は、図10に示すように、LEDユニット70のビット装着部15寄りの一方のLED71(青色)を点灯から消灯に切り替え、他方のLED72(赤色)を消灯から点灯に切り替える。また、制御ユニット90は、表示ユニット60の表示を、図6に示す表示画面61-1から、図10に示す表示画面61-4に切り替える。表示画面61-4は、実施形態1では、使用中のビット100-1に基づくビット種類が「タイプ01」である旨の表示と、ビット100-1の累積使用回数203が使用回数限界202に到達したために使用中のビット100-1が使用不可となった旨の表示と、ビット100-1を交換することを喚起する旨の表示と、を有する。
このように、報知部50は、表示ユニット60で、限界判定部97が使用中のビット100について使用限界に到達したという判定結果を、図10に示す表示画面61-4を表示させることで報知し、LEDユニット70で、青色のLED71の点灯から赤色のLED72の点灯に切り替えることで報知する。
情報記録部98は、図11に示すように、種類検出部92が検出したビット種類301と、判定部93による装着判定結果302と、使用に供されたビット100を回転させたトルク303と、使用回数カウント部95による使用に供されたビット100の使用回数のカウント結果304と、限界判定部97による限界判定結果305と、の各情報を、当該ビット100を使用に供した時間の情報と共に、記録情報300として記録する。情報記録部98は、実施形態1では、上記したこれらの各情報を、ビットIDと1対1で対応付けて記録する。情報記録部98は、実施形態1では、上記したこれらの各情報を全て記録しているが、本発明はこれに限定されず、上記したこれらの各情報の少なくともいずれか1つの情報を記録しても良い。
なお、基本情報登録部91の機能は、記憶装置が図5に示すビット基本情報201を記憶することで実現される。種類検出部92、判定部93、トルク調整部94及び限界判定部97の機能は、演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行して、ドライバー1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してドライバー1の各ユニットに出力することで実現される。使用回数カウント部95の機能は、演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行して、ドライバー1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してドライバー1の各ユニットに出力したり、記憶装置が図5に示す累積使用回数203を記憶したりすることで実現される。限界登録部96の機能は、記憶装置が図5に示す使用回数限界202を記憶することで実現される。情報記録部98の機能は、記憶装置が図11に示す記録情報300を記憶することで実現される。
前述したドライバー1は、ビット100をビット装着部15に装着して使用する前に、図5に示すビット基本情報201が、基本情報登録部91に登録される。ドライバー1は、ビット100の装着部103の基端側をビット装着部15に装着する際に、検出ユニット30が検出したICタグ106の情報及びビット基本情報201に基づいて、種類検出部92が装着されたビット100の種類を検出する。ドライバー1は、種類検出部92による検出結果を、報知部50の表示ユニット60の表示とLEDユニット70のLED71,72の点灯により報知する。このため、ドライバー1は、種類検出部92によりビット種類が検出され、ビット基本情報201に基づいてドライバー1で使用可能であるビット100を装着した場合についてのみ、使用可能とすることができる。これにより、ドライバー1は、管理された範囲内のビット100のみを使用可能とし、管理外のビット100を使用することを抑制することができるという効果を奏する。
ドライバー1は、判定部93が、ビット100の装着状態を判定する。ドライバー1は、判定部93による判定結果を、報知部50の表示ユニット60の表示とLEDユニット70のLED71,72の点灯により報知する。このため、ドライバー1は、判定部93が正常に装着されたと判定した場合についてのみ、使用可能とすることができる。これにより、ドライバー1は、ビット100の装着状態が不十分等の異常な状態で使用に供されることを自動で抑制し、ビット100が正常に装着された場合のみに使用可能とすることができるという効果を奏する。
ドライバー1は、トルク調整部94が、ビット基本情報201に基づいて、ビット100の種類に応じてビット100を回転させるトルクを設定する。このため、ドライバー1は、ビット100毎に定められたトルクでのみ使用可能とすることができるという効果を奏する。すなわち、ドライバー1は、ビット100毎に定められたトルク以外での使用を自動で抑制することができるという効果を奏する。
このように、ドライバー1は、ビット100の種類ごとに、ルール通りに締結されているか容易に確認することができるという効果を奏する。
ドライバー1は、ビット100をビット装着部15に装着して使用する前に、図5に示す使用回数限界202が、限界登録部96に登録される。ドライバー1は、使用回数カウント部95が、ビット100毎の累積使用回数203をカウントし、限界判定部97が、累積使用回数203と使用回数限界202とを比較し使用回数限界202に到達したことを判定する。ドライバー1は、限界判定部97による使用回数限界202に到達した旨の判定結果を、報知部50の表示ユニット60の表示とLEDユニット70のLED71,72の点灯により報知する。このため、ドライバー1は、装着しているビット100について累積使用回数203が使用回数限界202に到達していない場合のみ、使用可能とすることができる。すなわち、ドライバー1は、使用回数限界202に到達したビット100の使用を自動で抑制することができるという効果を奏する。
ドライバー1は、使用に供した場合、情報記録部98が、ドライバー1の使用履歴、検出結果及び判定結果に該当する各情報、具体的には、前述の記録情報300を記録する。このため、ドライバー1は、使用履歴、検出結果及び判定結果を、後から細かく検証することができるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るドライバー1を図面に基づいて説明する。図12は、実施形態2に係るドライバー1と端末装置85とを示す図である。なお、図12は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るドライバー1は、前述した実施形態1に加え、情報通信部80が、制御ユニット90により制御されて、表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報や、情報記録部98によって記録された記録情報300に係る各情報を図12に示す端末装置85に送信し、端末装置85が、図12に示すように、これらの各情報を表示する表示画面88-1を適宜表示可能であること以外、実施形態1と同じである。即ち、実施形態2では、端末装置85は、報知部50の表示ユニット60と同様の機能に加えて、記録情報300を表示する機能を発揮する。
端末装置85は、オペレータが持ち運び可能な携帯端末である。実施形態2において、端末装置85は、図12に示すように、筐体86と、表示装置87と、入力装置と、無線通信装置と、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを備える。端末装置85は、タブレット又は携帯型コンピュータであるが、オペレータが持ち運び可能な電子機器であれば、タブレット又は携帯型コンピュータに限定されない。
筐体86は、少なくとも端末装置85の無線通信装置と、演算処理装置と、記憶装置と、入出力インターフェース装置とを収容する。端末装置85の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、端末装置85を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して端末装置85の各ユニットに出力する。
表示装置87は、液晶表示装置等により構成される。表示装置87は、文字、静止画像、動画像、記号、及び図形を表示する。
入力装置は、ユーザからの操作入力を受け付ける。実施形態2において、入力装置は、表示装置87に重ねられ、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、超音波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、又は荷重検出方式を検出方式として採用したタッチスクリーンにより構成されたタッチスクリーンである。無線通信装置は、ドライバー1の情報通信部80と無線で情報通信可能に接続する。
実施形態2では、ドライバー1は、情報通信部80が表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報を、端末装置85に向けて送信する。端末装置85は、表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報を無線通信装置が受信すると、オペレータによる入力装置への操作入力に応じて、表示装置87に表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報を適宜表示する。
また、実施形態2では、ドライバー1は、情報通信部80が情報記録部98によって記録された記録情報300に係る各情報を、端末装置85に向けて送信する。端末装置85は、情報記録部98によって記録された記録情報300に係る各情報を無線通信装置が受信すると、オペレータによる入力装置への操作入力に応じて、表示装置87に情報記録部98によって記録された記録情報300に係る各情報を適宜表示する。
実施形態2に係るドライバー1は、端末装置85を通して、表示ユニット60の表示に供される各表示画面に含まれる各情報を視認することができるので、ドライバー1を操作するオペレータ以外の端末装置85のユーザが、オペレータによるドライバー1の操作に関する情報を取得し、オペレータによるドライバー1の操作を管理することができるという効果を奏する。
実施形態2に係るドライバー1は、端末装置85を通して、ドライバー1の記録情報300に係る各情報を視認することができるので、ドライバー1を操作するオペレータ以外の端末装置85のユーザが、オペレータによるドライバー1の使用中または使用後に、ドライバー1の使用履歴、検出結果及び判定結果を、細かく検証することができるという効果を奏する。
また、実施形態2に係るドライバー1は、端末装置85の記憶装置の容量が制御ユニット90の記憶装置の容量を大きく凌駕する場合、情報通信部80が、情報記録部98によって記録された記録情報300に係る各情報を端末装置85に送信すると同時に、送信した記録情報300に係る各情報を制御ユニット90の記憶装置から削除することとしても良い。この場合、実施形態2に係るドライバー1は、制御ユニット90の記憶装置の容量を効率よくネジの締結動作に割き、記録情報300を端末装置85の記憶装置に蓄積することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るドライバー1-2を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態3に係るドライバー1-2の構成例を示す側面図である。なお、図13は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係るドライバー1-2は、圧縮エアー源22に接続し、圧縮エアー源22から加圧された空気が供給されることでビット100を軸心回りに回転させるロータ23をモータ21の代わりに備える、所謂エアードライバーであること以外、実施形態1及び実施形態2と同じである。
このため、実施形態3に係るドライバー1-2は、実施形態1と同様に、種類検出部92によりビット種類が検出され、ビット基本情報201に基づいてドライバー1で使用可能であるビット100を装着した場合についてのみ、使用可能とすることができる。これにより、実施形態3に係るドライバー1-2は、実施形態1と同様に、管理された範囲内のビット100のみを使用可能とし、管理外のビット100を使用することを抑制することができるという効果を奏する。実施形態3に係るドライバー1-2は、その他についても、実施形態1と同様の作用効果を奏するものとなる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4に係るドライバー1-3を図面に基づいて説明する。図14は、実施形態4に係るドライバー1-3の構成例を示す側面図である。図15(a)、図15(b)及び図15(c)は、それぞれ、図14に示されたドライバー1-3に装着されるビット110を示す図である。図16は、図14に示されたドライバー1-3の制御ユニット90の基本情報登録部91に登録される登録情報200-3等の一例を示す図である。なお、図14、図15及び図16は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態4に係るドライバー1-3は、図14に示すように、実施形態1に係るドライバー1において、検出ユニット30が図15に示されたビット110の種類毎に異なる形状の形状識別部111を検出する検出ユニット30-3に変更され、図16に示された登録情報201-1の一部が異なること以外、実施形態1に係るドライバー1と同じである。
検出ユニット30-3は、形状識別部111の形状を検出し、検出した形状識別部111の形状の情報を制御ユニット90に出力する。検出ユニット30-3は、例えば、光センサ、圧力センサ、接触センサ等でもよく、形状識別部111を撮像する撮像装置でもよい。
ビット基本情報201-3は、図16に示すように、ICタグ106同士を識別する識別情報を、各種類のビット110の形状識別部111の形状を示すビット形状情報400に変更したこと以外、ビット基本情報201と同じである。
実施形態4に係る制御ユニット90の種類検出部92は、ビット110がビット装着部15に挿入されて装着されたときに、検出ユニット30-3が検出した形状識別部111の形状が、ビット基本情報201-3に登録されたいずれかのビット形状情報400に合致すると、合致したビット形状情報400に対応付けられたビット種類を、ビット装着部15に装着されたビット110の種類として検出する。
実施形態4に係るドライバー1-3は、形状識別部111の形状及びビット基本情報201-3に基づいて装着されたビット110の種類を検出する。このため、実施形態4に係るドライバー1-3は、実施形態1と同様の作用効果を奏するものとなる。実施形態4に係るドライバー1-3は、実施形態2及び実施形態3に係るドライバー1,1-2と同様の構成を備えるように変更してもよく、この場合、実施形態2及び実施形態3と同様の作用効果を奏するものとなる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、上記実施形態では、基本情報登録部91によりビット100,110毎に設定されたドライバー1で使用可能であるか否かの情報をビット基本情報201,201-3に含めて登録したが、本発明では、登録したビット100,110を全てドライバー1で使用可能とし、登録していないビット100,110を全てドライバー1で使用不可としても良く、ビット基本情報201,201-3として登録される情報が実施形態に記載されたものに限定されない。また、本発明では、ドライバー1,1-2,1-3は、種類検出部92及び報知部50を少なくとも備えれば良い。さらに、本発明では、ドライバー1,1-2,1-3は、報知部50として、LEDユニット70の代わりに音を発生して、正常又は異常を報知するスピーカーを備えても良い。