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JP7136381B1 - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法、成形品、成形品の製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法、成形品、成形品の製造方法 Download PDF

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JP7136381B1 JP2022514556A JP2022514556A JP7136381B1 JP 7136381 B1 JP7136381 B1 JP 7136381B1 JP 2022514556 A JP2022514556 A JP 2022514556A JP 2022514556 A JP2022514556 A JP 2022514556A JP 7136381 B1 JP7136381 B1 JP 7136381B1
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Abstract

機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する。さらに詳しくは、本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂と、エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含む収束剤によって表面処理されたガラス繊維と、官能基を有するシランカップリング剤と、を含み、前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法、成形品、成形品の製造方法に関するものである。
近年、生産性、成形性等に優れるエンジニアリングプラスチックが開発され、軽量でもあることから金属材料に代わる材料として電気、電子機器や自動車用等の部材として幅広く使用されている。これらの中でも、ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」と略することがある)樹脂に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、「PAS」と略することがある)樹脂は、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、成形加工性、寸法安定性、難燃性等に優れることから、電気・電子機器部品、自動車部品材料等を中心に用いられている。
そして、近年では自動車業界を筆頭に、デバイスの小型化・高出力化が進み、その発熱量は増加の一途を辿っている。そのため、車載用冷却部品や水回り部品等のような部材の耐湿熱性の要求レベルが高くなっており、耐湿熱性改善のため種々の技術が開発されている。
PAS樹脂組成物の耐湿熱性改善の技術の1つとして、アミノ基含有シランカップリング剤を配合する技術が知られている。
例えば特許文献1には、PAS樹脂と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びシランカップリング剤を含有する集束剤で表面処理されたガラス繊維と、アミノ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種以上の官能基を有するシランカップリング剤と、合成ゼオライトとを含むPAS系組成物が開示されている。
特開2016-132710号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、一定の耐湿熱性改善効果が得られるものの、収束剤やシランカップリング剤の影響により、樹脂組成物の成形性(離型性)が悪化するという問題があった。
そのため、本開示は、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れたPAS樹脂組成物及びPAS樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
また、本開示は、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れた成形品及び成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、PAS樹脂に、収束剤によって表面処理されたガラス繊維及びシランカップリング剤を含有させるとともに、集束剤中のエポキシ樹脂とポリエーテル樹脂の合計量を高めることによって、機械的強度等の物性を高いレベルで維持しつつ、PAS樹脂とガラス繊維との界面における結合をより強固なものとすることができるため、耐湿熱性を向上できること、さらに、得られたPAS樹脂は、その等温結晶化時間が9秒以下と短くなるため、成形性(離型性)にも優れていることを見出した。
すなわち、本開示は、
PAS樹脂と、
エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含む収束剤によって表面処理されたガラス繊維と、
官能基を有するシランカップリング剤と、を含み、
前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、
等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。
上記構成を具えることで、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性を向上させることができる。
また、本開示は、PAS樹脂と、収束剤によって表面処理されたガラス繊維と、官能基を有するシランカップリング剤と、を配合し、溶融混練する工程を有する、PAS樹脂組成物の製造方法であって、
前記収束剤がエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含み、前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、
得られた樹脂組成物の等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とするPAS樹脂組成物の製造方法に関する。
上記構成を具えることで、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れたPAS樹脂組成物を得ることができる。
本開示の成形品は、本開示のPAS樹脂組成物を成形してなる。
上記構成を具えることで、機械的強度等の物性を低下させることなく、優れた耐湿熱性及び成形性を実現できる。
本開示の成形品の製造方法は、本開示のPAS樹脂組成物の製造方法により得られたPAS樹脂組成物を、溶融成形する工程を有することを特徴とする。
上記構成を具えることで、機械的強度等の物性を低下させることなく、優れた耐湿熱性及び成形性を有する成形品を得ることができる。
本開示によれば、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れたPAS樹脂組成物及びPAS樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
また、本開示によれば、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れた成形品及び成形品の製造方法することができる。
以下、本発明のPAS樹脂組成物、PAS樹脂組成物の製造方法、成形品、及び、成形品の製造方法の一実施形態について、例示説明する。
<PAS樹脂組成物>
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、PAS樹脂と、収束剤によって表面処理されたガラス繊維と、官能基を有するシランカップリング剤と、を含む。
以下、本実施形態におけるPAS樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
(ポリアリーレンスルフィド樹脂)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、PAS樹脂を含む。
該PAS樹脂は、芳香族環と硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものであり、具体的には、下記一般式(1)で表される構造部位と、必要に応じてさらに下記一般式(2)で表される3官能性の構造部位と、を繰り返し単位とする樹脂である。
Figure 0007136381000001
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1~4の範囲のアルキル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基を表す。)
Figure 0007136381000002
なお、上記一般式(2)で表される3官能性の構造部位は、他の構造部位との合計モル数に対して0.001~3モル%の範囲が好ましく、特に0.01~1モル%の範囲であることが好ましい。
ここで、上記一般式(1)で表される構造部位は、特に該式中のR及びRは、前記PAS樹脂の機械的強度の点から水素原子であることが好ましく、その場合、下記式(3)で表されるパラ位で結合するものや、下記式(4)で表されるメタ位で結合するものが挙げられる。
Figure 0007136381000003
これらの中でも、特に繰り返し単位中の芳香族環に対する硫黄原子の結合は上記一般式(3)で表されるパラ位で結合した構造であることが前記PAS樹脂の耐湿熱性や結晶性の面で好ましい。
また、前記PAS樹脂は、前記一般式(1)や(2)で表される構造部位のみならず、下記の構造式(5)~(8)で表される構造部位を、前記一般式(1)と一般式(2)で表される構造部位との合計の30モル%以下で含んでいてもよい。
Figure 0007136381000004
さらに、上記一般式(5)~(8)で表される構造部位は、10モル%以下であることが、PAS樹脂の耐湿熱性、機械的強度の観点から好ましい。前記PAS樹脂中に、上記一般式(5)~(8)で表される構造部位を含む場合、それらの結合様式については、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。
上述したように、前記PAS樹脂については、上記一般式(1)で表される2官能性ハロゲン芳香族化合物を主体とするモノマーから縮重合によって得られる実質的に直鎖状構造の高分子量ポリマーが好ましく使用できるが、直鎖状構造のPAS樹脂以外にも、縮重合させるときに上記一般式(2)で表されるような3個以上のハロゲン官能基を有するポリハロ芳香族化合物等のモノマーを少量用いて、部分的に分岐構造又は架橋構造を形成させたポリマーも使用できるし、低分子量の直鎖状構造ポリマーを酸素又は酸化剤の存在下、高温で加熱して酸化架橋又は熱架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加工性を改良したPAS樹脂も使用可能である。
直鎖状構造のPAS樹脂と架橋構造のPAS樹脂を併用する場合、これらの重量比率は、成形性の観点から、直鎖状構造:架橋構造=1:3~3:1の範囲であることが好ましい。かかる範囲において、得られるPAS樹脂組成物の等温結晶化時間が短くなり、良好な成形性を呈するためである。
また、前記PAS樹脂の溶融粘度、非ニュートン指数及びナトリウム含有量は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、以下の通りである。
前記PAS樹脂の溶融粘度は、特に限定されないが、流動性及び機械的強度のバランスの観点から、300℃で測定した溶融粘度(V6)が、2Pa・s以上の範囲であることが好ましく、1000Pa・s以下の範囲であることが好ましく、500Pa・s以下の範囲であることがより好ましく、200Pa・s以下の範囲であることがさらに好ましい。
なお、溶融粘度(V6)の測定は、PAS樹脂を島津製作所製フローテスター、CFT-500Dを用いて行い、300℃、荷重:1.96×10Pa、L/D=10(mm)/1(mm)にて、6分間保持した後に測定した溶融粘度の測定値とする。
前記PAS樹脂の非ニュートン指数は特に限定されないが、0.90以上で且つ2.00以下の範囲であることが好ましい。また、前記PAS樹脂として直鎖状PAS樹脂を用いる場合には、非ニュートン指数が、0.90以上の範囲であることが好ましく、0.95以上の範囲であることがより好ましく、さらに非ニュートン指数が、1.50以下の範囲であることが好ましく、1.20以下の範囲であることがより好ましい。このような非ニュートン指数を有するPAS樹脂は、機械的物性、流動性、耐磨耗性に優れる。
なお、本実施形態において非ニュートン指数(N値)は、キャピログラフを用いて融点+20℃、オリフィス長(L)とオリフィス径(D)の比、L/D=40の条件下で、剪断速度(SR)及び剪断応力(SS)を測定し、以下の式:
SR=K・SS
(ここで、SRは剪断速度(秒-1)、SSは剪断応力(ダイン/cm)、そしてKは定数を示す。)
を用いて算出した値である。非ニュートン指数(N値)が1に近いほど線状に近い構造であり、非ニュートン指数(N値)が高いほど分岐が進んだ構造であることを示す。
また、本実施形態に用いるPAS樹脂は、原料のスルフィド化剤などに由来するナトリウム原子の含有量が400ppm以下の範囲であることが好ましく、350ppm以下の範囲であることがより好ましく、300ppm以下の範囲であることが特に好ましい。かかる範囲において、得られるPAS樹脂組成物の等温結晶化時間が短くなり、良好な成形性を呈するためである。一方、ナトリウム濃度の下限値は、検出限界以下まで低減させることが好ましいものの、過度な低減は生産性を低下させることがあるため、40ppm以上であることが好ましく、50ppm以上であることがより好ましく、70ppm以上であることが特に好ましい。
なお、前記PAS樹脂中に含まれるナトリウム原子含有量は、該樹脂を500℃で焼成し、次いで530℃で6時間焼成して得られた灰分を塩酸で溶解し、原子吸光光度計:AA-6300(島津製作所製)で測定した際のナトリウム原子の濃度(質量基準)をいうものとする。
前記PAS樹脂の製造方法としては特に限定されないが、例えば(製造法1)硫黄と炭酸ソーダの存在下でジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、(製造法2)極性溶媒中でスルフィド化剤等の存在下にジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、(製造法3)p-クロルチオフェノールを、必要ならばその他の共重合成分を加えて、自己縮合させる方法、(製造法4)ジヨード芳香族化合物と単体硫黄を、カルボキシ基やアミノ基等の官能基を有していてもよい重合禁止剤の存在下、減圧させながら溶融重合させる方法、等が挙げられる。
これらの製造方法の中でも、(製造法2)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩や、水酸化アルカリを添加しても良い。
また、(製造法2)方法の中でも、加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物とを含む混合物に含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを、必要に応じてポリハロゲノ芳香族化合物と加え、反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02~0.5モルの範囲にコントロールすることによりPAS樹脂を製造する方法(特開平07-228699号公報参照。)や、固形のアルカリ金属硫化物及び非プロトン性極性有機溶媒の存在下でジハロゲノ芳香族化合物と必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加え、アルカリ金属水硫化物及び有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01~0.9モルの範囲の有機酸アルカリ金属塩及び反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モル以下の範囲にコントロールしながら反応させる方法(WO2010/058713号パンフレット参照。)で得られるものが特に好ましい。
前記ジハロゲノ芳香族化合物の具体的な例としては、p-ジハロベンゼン、m-ジハロベンゼン、o-ジハロベンゼン、2,5-ジハロトルエン、1,4-ジハロナフタレン、1-メトキシ-2,5-ジハロベンゼン、4,4’-ジハロビフェニル、3,5-ジハロ安息香酸、2,4-ジハロ安息香酸、2,5-ジハロニトロベンゼン、2,4-ジハロニトロベンゼン、2,4-ジハロアニソール、p,p’-ジハロジフェニルエーテル、4,4’-ジハロベンゾフェノン、4,4’-ジハロジフェニルスルホン、4,4’-ジハロジフェニルスルホキシド、4,4’-ジハロジフェニルスルフィド、及び、上記各化合物の芳香環に炭素原子数1~18の範囲のアルキル基を有する化合物が挙げられ、ポリハロゲノ芳香族化合物としては1,2,3-トリハロベンゼン、1,2,4-トリハロベンゼン、1,3,5-トリハロベンゼン、1,2,3,5-テトラハロベンゼン、1,2,4,5-テトラハロベンゼン、1,4,6-トリハロナフタレンなどが挙げられる。なお、上記各化合物中に含まれるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子であることが望ましい。
また、重合工程により得られたPAS樹脂を含む反応混合物の後処理方法についても、特に制限されるものではない。例えば、(後処理1)重合反応終了後、先ず反応混合物をそのまま、あるいは酸又は塩基を加えた後、減圧下若しくは常圧下で溶媒を留去し、次いで溶媒留去後の固形物を、水、反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類等の溶媒で、1回若しくは2回以上洗浄し、さらに中和、水洗、濾過及び乾燥する方法;(後処理2)重合反応終了後、反応混合物に、水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等の溶媒(使用した重合溶媒に可溶であり、かつ少なくともPASに対しては貧溶媒である溶媒)を沈降剤として添加して、PASや無機塩等の固体状生成物を沈降させ、これらを濾別、洗浄、乾燥する方法;(後処理3)重合反応終了後、反応混合物に、反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)を加えて撹拌した後、濾過して低分子量重合体を除いた後、水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類等の溶媒で、1回若しくは2回以上洗浄し、その後中和、水洗、濾過及び乾燥をする方法;(後処理4)重合反応終了後、反応混合物に水を加えて水洗浄、濾過、必要に応じて水洗浄の時に酸を加えて酸処理し、乾燥をする方法;又は;(後処理5)重合反応終了後、反応混合物を濾過し、必要に応じ、反応溶媒で1回若しくは2回以上洗浄し、更に水洗浄、濾過及び乾燥する方法、等が挙げられる。
なお、上記(後処理1)~(後処理5)に例示したような後処理方法において、PAS樹脂の乾燥は真空中で行なってもよいし、空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気中で行なってもよい。
(収束剤によって表面処理されたガラス繊維)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、上述したPAS樹脂に加えて、エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含む収束剤によって表面処理されたガラス繊維(以下、「表面処理されたガラス繊維」ということがある。)を含む。
そして、本実施形態では、前記集束剤中のエポキシ樹脂とポリエーテル樹脂の合計量が65~100質量%であることを要する。
PAS樹脂組成物において、充填剤として、エポキシ樹脂とポリエーテル樹脂を主成分とする収束剤を用いて表面処理を施したガラス繊維を用いることによって、PAS樹脂とガラス繊維との界面における結合をより強固なものとすることができるため、機械的強度及び耐湿熱性を向上させることができる。前記収束剤による表面処理を施さない場合や、前記収束剤の成分が異なる場合には、上述したPAS樹脂とガラス繊維との界面における結合力が小さくなるため、十分な機械的強度及び耐湿熱性を得ることができない。
さらに、本実施形態に係るPAS樹脂組成物では、前記収束剤を主にエポキシ樹脂とポリエーテル樹脂から構成することによって、樹脂組成物の結晶化時間を短くすることができるため、成形性(離型性)を高めることもできる。
ここで、前記表面処理を施すガラス繊維の形状については、繊維状であれば特に限定はされず、繊維径および繊維長、さらにアスペクト比などは成形体の用途などに応じて適宜調整可能であるが、より優れた機械的強度及び靱性を発現できる観点から、繊維径が好ましくは1μm以上、より好ましくは6μm以上の範囲から、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下の範囲である。
また、前記ガラス繊維の種類については、例えば、含アルカリガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス(Eガラス)等を原料にして得られたものを使用することができる。これらの中でも、経時劣化も少なく機械的特性が安定していることから、無アルカリガラスを使用することが好ましい。
前記ガラス繊維の表面処理に用いる収束剤は、エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含有し、これらの合計量が65~100質量%である。これらの合計量が65質量%以上の場合、PAS樹脂とガラス繊維との界面における結合をより強固なものとすることができるため、機械的強度及び耐湿熱性を向上させることができる。また、前記収束剤の主成分をエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂とすることによって、離型性を悪化させる揮発性の高い成分の含有が少なくなる(若しくは含有しない)ため、樹脂組成物の成形性についても向上させることができる。前記エポキシ樹脂及び前記ポリエーテル樹脂の合計含有量は、65~100質量%であることが好ましく、75~100質量%であることがより好ましく、85~100質量%であることがさらに好ましく、95~100質量%であることが特に好ましい。
また、前記収束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂のそれぞれの含有量については、特に限定はされないが、前記エポキシ樹脂の含有量が55~98質量%であり、前記ポリエーテル樹脂の含有量が2~35質量%であることが好ましい。上記範囲で前記エポキシ樹脂及び前記ポリエーテル樹脂を含有することによって、機械的強度及び耐湿熱性をより高いレベルで両立できるためである。同様の観点から、前記エポキシ樹脂の含有量が60質量%以上であることがより好ましく、95質量%以下であることがより好ましい。また、前記ポリエーテル樹脂の含有量が5質量%以上であることがより好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
前記収束剤に含まれるエポキシ樹脂については、特に限定はされず、要求される性能に応じて適宜選択できる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂や、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エチルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ブチルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オクチルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシンノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールADノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールSノボラック型エポキシ樹脂等を用いることができ、これらの樹脂の有するエポキシ基の一部が、カルボン酸等と反応することによって開環し、水酸基を形成したものを使用することができる。
これらの中でも、前記エポキシ樹脂として、水酸基を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂、水酸基を有するクレゾールノボラック型エポキシ樹脂又は水酸基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。樹脂組成物の機械的強度をより向上できるためである。
また、前記エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定はされないが、100~4000g/当量であることが好ましく、100~1000g/当量であることがより好ましく、100~750g/当量であることがさらに好ましく、100~500g/当量であることが特に好ましい。
前記収束剤に含まれるポリエーテル樹脂についても、特に限定はされず、要求される性能に応じて適宜選択できる。
例えば、ポリエーテル樹脂として、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール類の炭素原子数2~4のアルキレンオキシド付加物等が挙げられる。これらのうち、炭素原子数3~5のオキシアルキレン基を有するものが好ましく、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールを用いることが好ましい。
なお、前記収束剤は、エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含有し、これらの合計量が65~100質量%の範囲であれば、必要に応じて、その他の収束剤成分を少量含有することも可能である。
前記その他の収束剤成分については、特に限定はされないが、例えば、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基等の官能基を有するシラン化合物、チタネート化合物、アクリル樹脂及びウレタン樹脂等からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー等が挙げられる。
また、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記表面処理されたガラス繊維の含有量は、特に限定はされないが、より優れた機械的強度や耐湿熱性を得る観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して10質量部以上であることが好ましく、20質量部以上であることがより好ましく、30質量部以上であることがさらに好ましく、40質量部以上であることが特に好ましい。さらに、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記表面処理されたガラス繊維の含有量は、より優れた樹脂組成物の流動性や加工性、成形品表面の平滑性を得る観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して150質量部以下であることが好ましく、130質量部以下であることがより好ましく、110質量部以下であることがさらに好ましい。
(シランカップリング剤)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、上述したPAS樹脂及び表面処理されたガラス繊維、並びに、任意成分の無機充填剤に加えて、官能基を有するシランカップリング剤をさらに含む。
前記官能基を有するシランカップリング剤をPAS樹脂組成物中に含むことによって、前記PAS樹脂と前記表面処理されたガラス繊維との接着力を高めることができるため、より優れた耐湿熱性及び機械的強度を得ることができる。
ここで、前記官能基を有するシランカップリング剤としては、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、カルボキシ基と反応する官能基、例えば、エポキシ基、イソシアナト基、アミノ基又は水酸基を有するシランカップリング剤が好ましいものとして挙げられる。このようなシランカップリング剤としては、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルトリクロロシラン等のイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ-ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン等の水酸基含有アルコキシシラン化合物が挙げられる。
また、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記官能基を有するシランカップリング剤の含有量は、特に限定はされないが、より優れた耐湿熱性及び機械的強度を得る観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して0.3質量部以上であることが好ましく、0.4質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることがさらに好ましい。
一方、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記強化繊維の含有量は、より優れた樹脂組成物の流動性や加工性を確保する観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して10質量部以下であることがより好ましく、8質量部以下であることがさらに好ましく、6質量部以下であることが特に好ましい。
(エラストマー)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、上述したPAS樹脂及び表面処理されたガラス繊維に加えて、エラストマーをさらに含むこともできる。
前記エラストマーをさらに含むことによって、PAS樹脂組成物の靭性や耐冷熱衝撃性をより高めることができる。同様の観点から、前記エラストマーとして熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系エラストマー、弗素系エラストマー又はシリコーン系エラストマーが挙げられ、このうちポリオレフィン系エラストマーが好ましいものとして挙げられる。これらのエラストマーを添加する場合、その配合量は特に限定されないが、前記PAS樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上である。一方、前記熱可塑性エラストマーの配合量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは15質量部以下である。かかる範囲において、得られるPAS樹脂組成物の柔軟性が向上するため好ましい。
例えば、前記ポリオレフィン系エラストマーは、α-オレフィンの単独重合体、2以上のα-オレフィンの共重合体、1若しくは2以上のα-オレフィンと官能基を有するビニル重合性化合物との共重合体、等が挙げられる。この際、前記α-オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ブテン等の炭素原子数が2以上から8以下までの範囲のα-オレフィンが挙げられる。また、前記官能基としては、カルボキシ基、酸無水物基(-C(=O)OC(=O)-)、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、オキサゾリン基等が挙げられる。そして、前記官能基を有するビニル重合性化合物としては、酢酸ビニル;(メタ)アクリル酸等のα,β-不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のα,β-不飽和カルボン酸のアルキルエステル;アイオノマー等のα,β-不飽和カルボン酸の金属塩(金属としてはナトリウムなどのアルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛等);グリシジルメタクリレート等のα,β-不飽和カルボン酸のグリシジルエステル等;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のα,β-不飽和ジカルボン酸;前記α,β-不飽和ジカルボン酸の誘導体(モノエステル、ジエステル、酸無水物)等の1種又は2種以上が挙げられる。上述の熱可塑性エラストマーは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(その他の無機充填剤)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、上述したPAS樹脂及び表面処理されたガラス繊維に加えて、無機充填剤をさらに含むこともできる。
前記無機充填剤をさらに含むことによって、PAS樹脂組成物の機械的強度や熱伝導性をより高めることができる。
ここで、前記無機充填剤の種類については、特に限定されない。ただし、上述したガラス繊維を除くものであるとする。
前記無機充填剤としてはこれら他の充填剤としては本発明の効果を損なうものでなければ公知慣用の材料を用いることもでき、例えば、粒状や板状のものなど、様々な形状の充填剤が挙げられる。例えば、炭素繊維、シランガラス繊維、セラミック繊維、アラミド繊維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸カルシウム、ワラストナイト等の繊維、天然繊維等の繊維状充填剤が使用でき、またガラスビーズ、ガラスフレーク、硫酸バリウム、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、セリサイト、マイカ、雲母、タルク、アタパルジャイト、フェライト、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ガラスビーズ、ゼオライト、ミルドファイバー、硫酸カルシウム等の非繊維状充填剤使用できる。
なお、これらの無機充填剤については、表面処理をすることも可能であり、必要に応じて、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物、ボラン処理、セラミックコート等を施すことができる。
また、前記無機充填剤は、上述した中でも、PAS樹脂組成物の機械的特性と寸法安定性をバランスよく両立できる観点から、前記無機充填剤として炭酸カルシウムを用いることが好ましい。
また、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記無機充填剤の含有量は、特に限定はされないが、より優れた機械的特性や寸法安定性の観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して5質量部以上であることが好ましく、10量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがさらに好ましい。
さらに、本実施形態に係るPAS樹脂組成物における前記無機充填剤の含有量は、より優れた樹脂組成物の流動性や加工性、成形品表面の平滑性を得る観点から、前記PAS樹脂100質量部に対して350質量部以下であることがより好ましく、300質量部以下であることがさらに好ましく、250質量部以下であることが特に好ましい。
本実施形態に係るPAS樹脂組成物における、前記表面処理されたガラス繊維と前記無機充填剤を合わせた無機充填剤(以下、「全無機充填剤」ということがある。)の含有量は、特に限定はされない。例えば、樹脂組成物の等温結晶化速度に優れる観点からは、前記PAS樹脂と全無機充填剤の合計量100質量部に対して20質量部以上であることが好ましく、25質量部以上であることがより好ましく、30質量部以上であることがさらに好ましい。かかる範囲において、等温結晶化時間が短くなり、良好な成形性を呈するためである。
(その他の成分)
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、上述したPAS樹脂、表面処理されたガラス繊維、シランカップリング剤、並びに、任意成分であるエラストマー及び無機充填剤に加えて、要求される性能に応じて、前記PAS樹脂以外の合成樹脂、色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、防錆剤、カップリング剤等の添加剤(以下、「その他の成分」という。)を含むことができる。前記その他の成分は、例えば、前記PAS樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上の範囲であり、好ましくは1000質量部以下の範囲で、本発明の効果を損なわないよう目的や用途に応じて適宜調整して用いればよい。
前記合成樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルフォン樹脂ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ四弗化エチレン樹脂、ポリ二弗化エチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、液晶ポリマー等の合成樹脂が挙げられる。
前記合成樹脂は必須成分ではなく、その配合の割合は本発明の効果を損ねなければ特に限定されるものではなく、それぞれの目的に応じて適宜選択できる。例えば、本実施形態に係るPAS樹脂組成物において、前記PAS樹脂100質量部に対し5質量部以上の範囲であり、15質量部以下の範囲の程度とすることができる。換言すれば、前記PAS樹脂と合成樹脂との合計に対してPAS樹脂の割合は質量基準で、好ましくは(100/115)以上の範囲であり、より好ましくは(100/105)以上の範囲である。
そして、本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、等温結晶化時間が9秒以下である。
PAS樹脂組成物の等温結晶化時間が9秒以下と短いことで、該樹脂組成物の成形性(特に離型性)を向上させることができる。同様の観点から、前記等温結晶化時間は、8秒以下であることが好ましく、7秒以下であることがより好ましい。一方、前記等温結晶化時間が短すぎる場合には、成形時の流動性低下等の問題があるため、3秒以上であることが好ましい。
なお、前記等温結晶化時間については、メトラー・トレド社「Flash DSC1」にて100℃/秒の昇温速度にて30℃から330℃まで加熱し、330℃で1秒保持した後、6000℃/秒(装置の最大冷却降温速度)にて140℃まで降下させて等温保持した際の、樹脂の結晶化に由来する発熱ピークが生じるまでの時間(ピークトップ時間)である。
<ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法>
次に、PAS樹脂組成物の製造方法について説明する。
本実施形態に係るPAS樹脂組成物の製造方法は、PAS樹脂と、収束剤によって表面処理されたガラス繊維と、官能基を有するシランカップリング剤と、を配合し、溶融混練する工程を有する製造方法であって、
前記収束剤がエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含み、前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、
得られた樹脂組成物の等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とする。
本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、各必須成分及び必要に応じて任意成分を配合する。なお、前記必須成分及び任意成分については、上述した本実施形態に係るPAS樹脂組成物の中で説明した内容と同様である。
前記必須成分及び任意成分を、配合及び混練する方法としては、特に限定されないが、必須成分と必要に応じて任意成分を配合して、溶融混錬する方法、より詳しくは、必要に応じてタンブラー又はヘンシェルミキサー等で均一に乾式混合し、次いで、二軸押出機に投入して溶融混練する方法が挙げられる。
溶融混錬は、樹脂温度が前記PAS樹脂の融点以上となる温度範囲、好ましくは該融点+10℃以上となる温度範囲、より好ましくは該融点+10℃以上、さらに好ましくは該融点+20℃以上から、好ましくは該融点+100℃以下、より好ましくは該融点+50℃以下までの範囲の温度に加熱して行うことができる。
前記溶融混練機としては分散性や生産性の観点から二軸混練押出機が好ましく、例えば、樹脂成分の吐出量5~500(kg/hr)の範囲と、スクリュー回転数50~500(rpm)の範囲とを適宜調整しながら溶融混練することが好ましく、それらの比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02~5(kg/hr/rpm)の範囲となる条件下に溶融混練することがさらに好ましい。
また、溶融混練機への各成分の添加、混合は同時に行ってもよいし、分割して行っても良い。例えば、前記成分のうち、添加剤を添加する場合は、前記二軸混練押出機のサイドフィーダーから該押出機内に投入することが分散性の観点から好ましい。かかるサイドフィーダーの位置は、前記二軸混練押出機のスクリュー全長に対する、該押出機樹脂投入部(トップフィーダー)から該サイドフィーダーまでの距離の比率が、0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。また、かかる比率は0.9以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましい。
このように溶融混練して得られる本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、PAS樹脂が連続相を形成し、他の必須成分や任意成分が分散されたモルフォロジーを有する。本実施形態に係るPAS樹脂組成物は、該溶融混練後に、公知の方法、例えば、溶融状態の樹脂組成物をストランド状に押出成形した後、ペレット、チップ、顆粒、粉末などの形態に加工してから、必要に応じて100~150℃の温度範囲で予備乾燥を施すことが好ましい。
<成形品、成形品の製造方法>
本実施形態に係る成形品は、上述した本実施形態に係るPAS樹脂組成物を溶融成形してなる。また、本実施形態に係る成形品の製造方法は、上述した本実施形態に係るPAS樹脂組成物の製造方法により得られたPAS樹脂組成物を、溶融成形する工程を有することを特徴とする。
本実施形態に係る成形品は、本実施形態に係るPAS樹脂組成物を材料として用いているため、機械的強度等の物性が高いレベルで維持されつつ、優れた耐湿熱性及び成形性が実現される、という効果を奏する。
前記PAS樹脂組成物の成形は、射出成形、圧縮成形、コンポジット、シート、パイプなどの押出成形、引抜成形、ブロー成形、トランスファー成形等、各種成形に供することが可能であるが、特に離形性にも優れるため射出成形用途に適している。射出成形にて成形する場合、各種成形条件は特に限定されず、通常一般的な方法にて成形することができる。例えば、射出成形機内で、樹脂温度がPAS樹脂の融点以上の温度範囲、好ましくは該融点+10℃以上の温度範囲、より好ましくは融点+10℃~融点+100℃の温度範囲、さらに好ましくは融点+20℃~融点+50℃の温度範囲で前記PAS樹脂組成物を溶融する工程を経た後、樹脂吐出口よりを金型内に注入して成形すればよい。その際、金型温度も公知の温度範囲、例えば、室温(23℃程度)~300℃、好ましくは120~180℃に設定すればよい。
本実施形態に係る成形品の用途としては、特に限定されるものではなく各種製品として用いることが可能であるが、特に耐湿熱性に優れることから、流体およびその蒸気と接触する部品である、トイレ関連部品、給油器関連部品、ポンプ関連部品、風呂関連部品、自動車関連部品等の流体移送用部材に好ましい。また、流体が水およびエチレングリコール等の水と混和する有機溶媒を含む水性媒体等である水周り用部材として用いることが好ましく、金属と接合された複合成形品や、本発明のPAS樹脂組成物単独の成形品等として用いることができる。金属との接合方法としては、例えばインサート射出成形、振動溶着、赤外溶着、超音波溶着、電磁誘導加熱及びこれらを組み合わせた接合方法を用いることができる。
なお、本実施形態に係る成形品及び複合成形品を用いた製品は、上述したものに限定されることはなく、以下のような通常の樹脂成形品とすることもできる。例えば箱型の電気・電子部品集積モジュール用保護・支持部材・複数の個別半導体またはモジュール、センサ、LEDランプ、コネクタ、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサ、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナ、スピーカ、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モータ、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、端子台、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダ、パラボラアンテナ、コンピュータ関連部品等に代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤ、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザディスク・コンパクトディスク・DVDディスク・ブルーレイディスク等の音声・映像機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライタ部品、ワードプロセッサ部品、あるいは給湯機や風呂の湯量、温度センサなどの水回り機器部品等に代表される家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピュータ関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライタ、タイプライタなどに代表される機械関連部品:顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクタ、ブラシホルダー、スリップリング、ICレギュレータ、ライトディマ用ポテンシオメーターベース、リレーブロック、インヒビタースイッチ、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディ、キャブレタースペーサ、排気ガスセンサ、冷却水センサ、油温センサ、ブレーキパットウェアーセンサ、スロットルポジションセンサ、クランクシャフトポジションセンサ、エアーフローメータ、ブレーキパッド摩耗センサ、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダ、ウォーターポンプインペラ、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュータ、スタータースイッチ、イグニッションコイル及びそのボビン、モーターインシュレータ、モーターロータ、モーターコア、スターターリレ、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクタ、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターロータ、ランプソケット、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルタ、点火装置ケース等の自動車・車両関連部品が挙げられ、その他各種用途にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下、特に断りが無い場合「%」や「部」は質量基準とする。
<実施例1~18、比較例1~2>
表1及び表2記載する組成成分及び配合量に従い、各材料を配合した。その後、株式会社日本製鋼所製ベント付2軸押出機「TEX-30(製品名)」にこれら配合材料を投入し、樹脂成分吐出量25kg/hr、スクリュー回転数200rpm、設定樹脂温度320℃で溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。その際、ガラス繊維はサイドフィーダーから投入し、それ以外の材料はタンブラーで予め均一に混合し、トップフィーダーから投入した。得られた樹脂組成物のペレットを、140℃ギヤオーブンで2時間乾燥した後、射出成形することで各種試験片を作製し、以下の評価を行った。
<評価>
(1)引張強さの測定
試験片としてISO TYPE-Aダンベル片を作製した後、(株)島津製作所製「AGS-J」を用いて、ISO527-1および2に準拠して引張強さ(MPa)を測定した。なお、ダンベル片はウェルド部を含まない試験片となるよう1点ゲートから樹脂を射出して作製したものと使用した。測定結果を表1及び表2に示す。
(2)等温結晶化時間の測定
PPS樹脂組成物の熱プレスシートから、試験片として薄片(200μm×200μm×5μm)を切り出した。その後、測定前に試験片とセンサとの接触を促すために、前処理工程として、3℃/秒で30℃から330℃まで試験片を加熱し、330℃で1秒保持した後、30℃まで3℃/秒で冷却を行った。その後、測定工程として、100℃/秒で30℃から330℃まで加熱し、330℃で1秒保持した後に、6000℃/秒で140℃まで降下させて等温保持し、その際の樹脂の結晶化に由来する発熱ピークが生じるまでの時間(ピークトップ時間)を測定した。なお、ピークトップ時間の測定には、メトラー・トレド社「Flash DSC1」を用いた。測定した等温結晶化時間を表1及び表2に示す。
(3)耐湿熱性の評価
試験片としてISO TYPE-Aダンベル片を射出成形により作製した後、試験片を、温度121℃、湿度100%の高温高湿下で500時間放置した。その後、試験片を室温まで徐冷後、ISO 527-1及び2に準拠した方法で引張強さ(MPa)を測定し、高温高湿下に暴露していない試験片に対する強度変化率(高温高湿下に放置後の引張強さ/高温高湿下に放置前の引張強さ×100(%))を算出した。算出した耐湿熱強度保持率を表1及び表2に示す。
(4)成形性(離型性)の評価
1点ゲートのISO TYPE-Aダンベル片成形用金型を用い、各実施例及び比較例の樹脂組成物をそれぞれ射出成形した際の、成形性(離型性)を評価した。なお、射出成形機のシリンダー温度は310℃、金型温度は140℃と設定した。
評価については、樹脂組成物のペレットを金型に射出し、15秒以上保持して固化させた後、金型を開いた際のダンベル片の金型への張り付き有無を確認した。射出成形は20回実施し、以下の基準に従って評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
〇:金型に張り付かず、連続して成形が行える
△:金型に1~10回張り付き、連続して成形ができない
×:金型に10~20回張り付き、連続して成形ができない
(5)ウェルド部を有する成形品の耐冷熱衝撃性(ヒートサイクル性)試験
縦25mm、横40mm、厚さ10mmの鋼鉄製インサートブロック部材の、前記部材縦方向の辺の中点同士を結び、前記部材横方向の辺に平行な直線上に、直径3.55mmの厚さ方向に平行な2個の貫通穴の直径の中心を有し、該貫通穴の直径の中心同士が前記直線の中点を中心にして20mm離れて配置されたインサートブロック部材を準備した。次いで、前記2個の貫通穴と射出成形用金型内部に設置された2本の鋼鉄製円柱形のピンとを用いて、前記インサートブロック部材が前記射出成形用金型の内部に保持されるように設置し、樹脂組成物のペレットを射出成形した際にインサートブロック部材の外周全面が肉厚1mmの樹脂組成物で被覆され且つウェルド部が形成されるように設計された射出成形金型を用いて、各実施例及び比較例のPPS樹脂組成物のペレットをそれぞれ射出成形し、耐冷熱衝撃性(ヒートサイクル性)試験用成形品を得た。得られた試験用成形品を用いて、気相式の冷熱衝撃試験機中で-40℃/30分保持~150℃/30分保持を1サイクルとする冷熱衝撃試験を実施し、クラックが発生して破断するまでのサイクル数を測定した。なお、各実施例及び比較例に対し、それぞれ5回試験を実施し(試験数n=5)、その平均値を算出した。それぞれのサンプルについて、算出された破断するまでのサイクル数の平均値を、表1及び表2に示す。
Figure 0007136381000005
Figure 0007136381000006
*1 ポリフェニレンスルフィド樹脂(直鎖タイプ)、DIC株式会社製、300℃での溶融粘度(V6):60Pa・s
*2 ポリフェニレンスルフィド樹脂(架橋タイプ)、DIC株式会社製、300℃での溶融粘度(V6):60Pa・s
*3 表面処理されたガラス繊維、収束剤:エポキシ樹脂95%、ポリエーテル樹脂5%を含有、ガラス繊維:繊維径:10μm、繊維長:3mmのチョップドストランド
*4 表面処理されたガラス繊維、収束剤:エポキシ樹脂50%、ポリエーテル樹脂0%、ウレタン樹脂50%を含有、ガラス繊維:繊維径:10μm、繊維長:3mmのチョップドストランド
*5 表面処理されたガラス繊維、収束剤:エポキシ樹脂55%、ポリエーテル樹脂3%、その他成分42%を含有、ガラス繊維:繊維径:10μm、繊維長:3mmのチョップドストランド
*6 表面処理されたガラス繊維、収束剤:エポキシ樹脂60%、ポリエーテル樹脂5%、その他成分35%を含有、ガラス繊維:繊維径:10μm、繊維長:3mmのチョップドストランド
*7 3-アミノプロピルトリエトキシシラン
*8 γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
*9 炭酸カルシウム 平均粒子径(D50):22μm
*10 エラストマー 住友化学株式会社製 ボンドファースト7L
表1及び2から、実施例のPAS樹脂組成物を用いた各サンプルは、比較例のPAS樹脂組成物を用いた各サンプルに比べて、いずれの評価項目についても高い数値を示し、バランスよく優れた効果が得られていることがわかる。
本発明によれば、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れたPAS樹脂組成物及びPAS樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、機械的強度等の物性を低下させることなく、耐湿熱性及び成形性に優れた成形品及び成形品の製造方法することができる。

Claims (12)

  1. ポリアリーレンスルフィド樹脂と、
    エポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含む束剤によって表面処理されたガラス繊維と、
    官能基を有するシランカップリング剤と、を含み、
    前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、
    前記シランカップリング剤を前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して0.3~1.4質量部含み、
    等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とする、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物は、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、前記表面処理されたガラス繊維を10~150質量部含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  3. 前記束剤は、前記エポキシ樹脂を55~98質量%、前記ポリエーテル樹脂を2~35質量%含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  4. エラストマーをさらに含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  5. 炭酸カルシウムをさらに含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  6. ポリアリーレンスルフィド樹脂と、束剤によって表面処理されたガラス繊維と、官能基を有するシランカップリング剤と、を配合し、溶融混練する工程を有する、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、
    前記束剤がエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂を含み、前記集束剤中のエポキシ樹脂及びポリエーテル樹脂の合計含有量が65~100質量%であり、
    前記シランカップリング剤を前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して0.3~1.4質量部含み、
    得られた樹脂組成物の等温結晶化時間が9秒以下であることを特徴とする、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  7. 前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、前記表面処理されたガラス繊維を10~150質量部配合することを特徴とする、請求項6に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  8. 前記束剤は、前記エポキシ樹脂を55~98質量%、前記ポリエーテル樹脂を2~35質量%含有することを特徴とする、請求項6又は7に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  9. エラストマーをさらに配合することを特徴とする、請求項6~8のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  10. 炭酸カルシウムをさらに配合することを特徴とする、請求項6~9のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  11. 請求項1~5のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を成形してなる、成形品。
  12. 請求項6~10のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法により得られた樹脂組成物を、溶融成形する工程を有することを特徴とする、成形品の製造方法。
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