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JP7107368B2 - 分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分析方法および分析装置に関する。
試料に含まれる、脂質を構成する各分子を解析することは、生体試料の解析、医学的診断および創薬等のために非常に重要である。特に、脂質を構成する多種多様な分子の総体を網羅的に解析するリピドミクスは、疾患バイオマーカーの探索や疾患メカニズムの研究にきわめて有用である。リピドミクスにおける新規バイオマーカーの探索では、多くの個体から長期間試料を逐次採取、保管し、一部の個体が特定の疾患を発症した場合、保管された試料を遡って解析することにより、当該疾患に関連する分子を発見することができる。
脂質を含む試料の解析を適切に行うために、保管された試料の品質を評価することは重要である。非特許文献1では、3年以上にわたり、冷凍保存された血漿中のリン脂質やコレステリルエステルの量を逐次測定し、質量分析による定量精度を評価しており、冷凍保存された脂質の安定性にも知見が得られている。非特許文献2では、血液試料を数時間室温で放置した後、血液試料中の脂質と代謝物について、放置前と放置後とにおける質量分析による検出強度の増減を報告している。
Laura A. Heiskanen, Matti Suoniemi, Hung Xuan Ta, Kirill Tarasov, and Kim Ekroos, "Long-Term Performance and Stability of Molecular Shotgun LipidomicAnalysis of Human Plasma Samples" Analytical Chemistry(米国), ACS Publications, 2013年9月、Volume 85, Issue 18, pp.8757-8763 Beate Kamlage, Sandra Gonzalez Maldonado, Bianca Bethan, Erik Peter, Oliver Schmitz, Volker Liebenberg, Philipp Schatz "Quality markers addressing preanalytical variations of blood and plasma processing identified by broad and targeted metabolite profiling," Clinical Chemistry(米国), American Association for Clinical Chemistry, 2014年2月、Volume 60, Issue 2, pp.399-412
保管された試料等の品質の評価のために、質量分析により、試料の酸化度を定量的に評価できることが望ましい。
本発明の第1の態様によると、分析方法は、試料を、液体クロマトグラフィに供することと、前記液体クロマトグラフィに供された前記試料の第1質量分析を行い、コレステリルエステルに対応する第1イオンと、コレステリルエステル過酸化物に対応する第2イオンとを検出することと、検出された前記第1イオンの強度と、検出された前記第2イオンの強度との比に基づいて、前記試料の酸化度の解析を行うことと、を備える。
本発明の第2の態様によると、第1の態様の分析方法において、前記第1イオンの強度と、前記第2イオンの強度とのいずれか一方を他方で割った比率に基づいて前記試料の酸化度を示す指標を算出することを備えることが好ましい。
本発明の第3の態様によると、第2の態様の分析方法において、前記指標、または前記指標に基づく前記試料の酸化度を示す情報を出力することを備えることが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第2または第3の態様の分析方法において、前記指標に基づいて、前記第1質量分析により得られた測定データを解析することを備える。
本発明の第5の態様によると、第1から第4までのいずれかの態様の分析方法において、前記第1質量分析により、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンを検出することと、前記試料由来イオンのうち、リン脂質に対応するイオンの強度の和を算出することと、検出されたそれぞれの前記試料由来イオンの強度を、前記和を用いて規格化することと、を備えることが好ましい。
本発明の第6の態様によると、第5の態様の分析方法において、前記リン脂質は、リゾリン脂質と、アシル基を複数備えるリン脂質とを含むことが好ましい。
本発明の第7の態様によると、第5または第6の態様の分析方法において、同一の前記試料に対し、所定の時間を隔てて少なくとも2度の前記第1質量分析が行なわれた際、規格化された前記強度の変動が所定の割合以下であった非変動イオンを、第2質量分析により検出し、前記第2質量分析により検出されたそれぞれのイオンの強度を、前記非変動イオンの強度を用いて規格化することを備えることが好ましい。
本発明の第8の態様によると、第1から第4までのいずれかの態様の分析方法において、前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンの強度を、所定の物質に対応するイオンの強度を用いて規格化することを備え、前記物質は、炭素数が18で炭素間に1か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるリゾホスファチジルコリン、炭素数の合計が32で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンおよび炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一つの分子であることが好ましい。
本発明の第9の態様によると、第8の態様の分析方法において、前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれのコレステリルエステルに対応する前記試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるコレステリルエステルに対応するイオンの強度の和を用いて規格化することが好ましい。
本発明の第10の態様によると、第8または第9の態様の分析方法において、前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれのリゾリン脂質に対応する前記試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるリゾホスファチジルコリンに対応するイオンの強度を用いて規格化することが好ましい。
本発明の第11の態様によると、第8から第11までのいずれかの態様の分析方法において、前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれの、複数のアシル基を含むリン脂質に対応する試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミンに対応するイオンの強度の和を用いて規格化することが好ましい。
本発明の第12の態様によると、第1から第4までのいずれかの態様の分析方法において、前記第1質量分析により、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンを検出することと、前記試料由来イオンのうち、リゾリン脂質と、アシル基を複数備えるリン脂質とに対応するイオンの強度の和を算出することと、検出されたそれぞれの前記試料由来イオンの強度を、前記和を用いて規格化することと、を備え、前記リン脂質は、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4のアシル基を含む分子を含まないことが好ましい。
本発明の第13の態様によると、第5から第11までのいずれかの態様の分析方法において、前記試料由来イオンは、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4の脂肪酸またはアシル基を含む脂質分子を含み、前記脂質分子に対応するイオンの規格化された強度に基づいて前記試料が健常者から取得されたものか否かを判定することを備えることが好ましい。
本発明の第14の態様によると、第1から第13までのいずれかの態様の分析方法において、前記試料は、血液の状態で保管された試料であることが好ましい。
本発明の第15の態様によると、分析装置は、試料を導入する試料導入部と、前記試料を分離する液体クロマトグラフと、前記液体クロマトグラフで分離された前記試料の第1質量分析を行い、コレステリルエステルに対応する第1イオンと、コレステリルエステル過酸化物に対応する第2イオンとを検出する質量分析部と、検出された前記第1イオンの強度と、検出された前記第2イオンの強度との比に基づいて、前記試料の酸化度の解析を行う酸化度解析部と、を備える。
本発明によれば、質量分析により、試料の酸化度を定量的に評価し、保管された試料の品質を評価することができる。
図1は、分析装置を説明するための概念図である。 図2は、一実施形態の分析方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、一実施形態の分析方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、一実施形態の分析方法の流れを示すフローチャートである。 図5は、2017年3月に試料を質量分析して得られたマスクロマトグラムである。 図6は、2018年3月に試料を質量分析して得られたマスクロマトグラムである。 図7(A)は、2017年3月に試料を質量分析して得られたコレステリルエステルに対応するピークを示すマスクロマトグラムであり、図7(B)は、2018年3月に試料を質量分析して得られたコレステリルエステルに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図8(A)は、2017年3月に試料を質量分析して得られたリゾホスファチジルコリンに対応するピークを示すマスクロマトグラムであり、図8(B)は、2018年3月に試料を質量分析して得られたリゾホスファチジルコリンに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図9は、2017年3月に試料を質量分析して得られたホスファチジルコリンに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図10は、2018年3月に試料を質量分析して得られたホスファチジルコリンに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図11は、2017年3月に試料を質量分析して得られたホスファチジルエタノールアミンに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図12は、2018年3月に試料を質量分析して得られたホスファチジルエタノールアミンに対応するピークを示すマスクロマトグラムである。 図13は、複数のアシル基の炭素数の合計が32で、炭素間の二重結合の数の合計が1のホスファチジルコリンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルコリンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図14は、複数のアシル基の炭素数の合計が34で、炭素間の二重結合の数の合計が1のホスファチジルコリンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルコリンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図15は、複数のアシル基の炭素数の合計が36で、炭素間の二重結合の数の合計が2のホスファチジルコリンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルコリンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図16は、複数のアシル基の炭素数の合計が38で、炭素間の二重結合の数の合計が4のホスファチジルコリンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルコリンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図17は、複数のアシル基の炭素数の合計が34で、炭素間の二重結合の数の合計が2のホスファチジルエタノールアミンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルエタノールアミンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図18は、複数のアシル基の炭素数の合計が36で、炭素間の二重結合の数の合計が2のホスファチジルエタノールアミンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルエタノールアミンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。 図19は、複数のアシル基の炭素数の合計が38で、炭素間の二重結合の数の合計が4のホスファチジルエタノールアミンのマスクロマトグラムと、このホスファチジルエタノールアミンを構成する複数の異なる分子のマスクロマトグラムである。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。以下の実施形態で「脂質」とは、脂肪酸または炭化水素鎖を含む生物由来の物質を指すものとする。
-第1の実施形態-
本実施形態の分析方法は、液体クロマトグラフィ/質量分析(LC/MS)により、試料中のコレステリルエステルおよびコレステリルエステル過酸化物に対応するイオンの検出を行い、この検出により得られた測定データに基づいて、試料の酸化度の解析を行うものである。
試料は、脂質を含む液体または固体であって、液体クロマトグラフへ導入する分析用の試料として調製することができれば特に限定されない。本実施形態の分析方法が、生物学的または医学的用途に好適に用いられる観点から、試料は、人間等の生体から取得された、血液等の体液が好ましい。あるいは、同様の観点から、試料は、人間等の生体から取得された、臓器等の組織、細胞若しくはエクソソーム等の固体を含む試料であることが好ましい。以下では、人間から採血により取得された血液を試料として分析する例を説明する。
試料の前処理の方法は特に限定されず、試料に含まれる脂質を構成する分子(以下、脂質分子と呼ぶ)のうち分析対象となっているものが、LC/MSにより分離されて検出可能であればよい。このような分析対象の脂質分子は特に限定されないが、コレステリルエステルおよびコレステリルエステル過酸化物の他、コレステリルエステル水酸化物、アシル基を1つのみ備えるリン脂質(以下、リゾリン脂質と呼ぶ)、アシル基を複数備えるリン脂質、トリグリセロール等を含むことができる。分析対象のリゾリン脂質としてはリゾホスファチジルコリン、分析対象のリン脂質としてはホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンまたはホスファチジルセリン等を含むことができる。
なお、脂質分子以外の分子を分析対象に含めてもよい。例えば、コレステロールや、コレステロールサルフェート等のコレステロールの誘導体を分析対象とすることができる。
好適な前処理の方法としては、例えばメタノールにより脂質分子等を抽出する方法が挙げられる。この方法では、冷凍保存された全血を秤量した後、液体での体積の数十倍から数百倍等の量のメタノールを加え、撹拌して脂質分子をメタノール側に抽出し、遠心分離した後、上清を採取する。冷蔵保存された血液や、血液以外の試料でも同様に行うことができる。これにより、迅速に試料の前処理を行うことができ、自動化も容易である。前処理が行われた試料は、分析装置の液体クロマトグラフに導入される。
なお、生体から採取された試料が固体を含む場合は、緩衝液等の液体を適宜加えて組織を破砕し、ホモジェナイズ等した後、液体成分を前処理に供することができる。
図1は、本実施形態の分析方法に係る分析装置の構成を示す概念図である。分析装置1は、測定部100と、情報処理部40とを備える。測定部100は、液体クロマトグラフ10と、質量分析計20とを備える。
なお、分析装置1は、分注装置および遠心分離機を備え、前処理を行う前処理部と一体化されていてもよい。
液体クロマトグラフ10は、移動相容器11a,11bと、送液ポンプ12a,12bと、試料導入部13と、分析カラム14とを備える。質量分析計20は、イオン化部211を備えるイオン化室21と、イオンレンズ221を備える第1真空室22aと、イオン化室21から第1真空室22aへイオンを導入するキャピラリ212と、イオンガイド222を備える第2真空室22bと、第3真空室22cとを備える。第3真空室22cは、第1質量分離部23と、コリジョンセル24と、第2質量分離部25と、検出部30とを備える。コリジョンセル24は、イオンガイド240とCIDガス導入口241とを備える。
情報処理部40は、入力部41と、通信部42と、記憶部43と、出力部44と、制御部50とを備える。制御部50は、装置制御部51と、解析部52と、出力制御部53とを備える。解析部52は、クロマトグラフ作成部521と、酸化度解析部522と、規格化部523とを備える。
液体クロマトグラフ(LC)10は、移動相と分析カラム14の固定相とに対する試料中の各成分の親和性の違いを利用して、当該成分を分離し異なる保持時間で溶出させる。質量分析計20により分析対象の脂質分子を分離して検出できるように、所望の精度で当該脂質分子を分離することができれば液体クロマトグラフ10の種類は限定されない。液体クロマトグラフ10として、ナノLC、マイクロLC、高速液体クロマトグラフ(HPLC)および超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)等を用いることができる。液体クロマトグラフィでは、インフュージョン分析に比べ、イオン化抑制等が低減されるため、定量精度が高くなる。
移動相容器11aおよび11bは、バイアルやボトル等の液体を格納可能な容器を備え、それぞれ異なる組成の移動相を格納する。移動相容器11aおよび11bに格納されている移動相をそれぞれ移動相Aおよび移動相Bと呼ぶ。移動相Aおよび移動相Bは、所望の精度で分析対象の脂質分子を分離することができればその組成は特に限定されない。例えば、移動相Aとしてギ酸アンモニウム水溶液、移動相Bとしてアセトニトリルおよびイソプロパノールを体積比で1:1等の所定の割合で含む液体等を用いることができる。
送液ポンプ12aおよび12bは、それぞれ移動相Aおよび移動相Bを所定の流量になるように送液する。送液ポンプ12aおよび12bからそれぞれ送出された移動相Aおよび移動相Bは、流路の途中で混合され、試料導入部13へと導入される。送液ポンプ12aおよび12bは、それぞれ移動相Aおよび移動相Bの流量を変化させることにより、時間によって分析カラム14に導入される移動相の組成を変化させる。
試料の導入等の分析の開始に対応する時点からの各時間における、移動相の組成を示すデータをグラジエントデータと呼ぶ。グラジエントデータに基づいて後述の装置制御部51により送液ポンプ12aおよび12bが制御され、設定された組成の移動相が分析カラム14に導入される。移動相の組成の時間変化は、所望の精度で分析対象の脂質分子を分離することができれば特に限定されない。
試料導入部13は、オートサンプラー等の試料導入装置を備え、前処理が行われた試料Sを移動相に導入する(矢印A1)。試料導入部13により導入された試料Sは、適宜不図示のガードカラムを通過して分析カラム14に導入される。
分析カラム14は、固定相を備え、導入された試料Sに含まれる分析対象の脂質分子を、移動相と固定相とに対する各脂質分子の親和性の違いを利用して異なる時間に溶出させる。分析カラム14の種類は、所望の精度で脂質分子を分離することができれば特に限定されないが、逆相カラムが取扱いの容易さや質量分析でのイオン化の容易さの観点から好ましい。分析カラム14の固定相は、例えばシリカゲル等の担体に担持された、C8やC18等の直鎖炭化水素が結合されたシランが好ましい。
分析カラム14から溶出された脂質分子を含む溶出試料は、質量分析計20のイオン化部21に導入される。分析カラム14の溶出液は、分析装置1のユーザー(以下、単に「ユーザー」と呼ぶ)による分注等の操作を必要とせず、オンライン制御により質量分析計20に入力されることが好ましい。
質量分析計20は、分析カラム14から導入された溶出試料に対してタンデム質量分析を行い、分析対象の脂質分子を検出する。溶出試料がイオン化されて得られた、試料Sに由来する試料由来イオンSiの経路を、一点鎖線の矢印A2により模式的に示した。
質量分析計20のイオン化部21は、導入された溶出試料をイオン化する。イオン化の方法は、所望の精度で分析対象の脂質分子が検出される程度に脂質分子がイオン化されれば特に限定されないが、本実施形態のようにLC/MS/MSを行う場合にはエレクトロスプレー法(ESI)が好ましく、以下の実施形態でもESIを行うものとして説明する。溶出試料がイオン源211から出射されイオン化されることにより得られた試料由来イオンSiは、イオン化室21と第1真空室22aとの間の圧力差等により移動し、キャピラリ212を通過して第1真空室22aに入射する。
第1真空室22a、第2真空室22bおよび第3真空室22cは、この順に真空度が高くなっており、不図示の真空ポンプにより、第3真空室22cでは例えば10-2Pa以下等の高真空まで排気されている。第1真空室22aに入射した試料由来イオンSiは、イオンレンズ221を通過して第2真空室22bに導入される。第2真空室22bに入射した試料由来イオンSiは、イオンガイド222の間を通過して第3真空室22cに導入される。第3真空室22cに導入された試料由来イオンSiは、第1質量分離部23へと出射される。第1質量分離部23に入射するまでの間に、イオンレンズ221やイオンガイド222等は、通過する試料由来イオンSiを電磁気学的作用により収束させる。
第1質量分離部23は、四重極マスフィルタを備え、四重極マスフィルタに印加される電圧に基づく電磁気学的作用により設定されたm/zを有する試料由来イオンSiをプリカーサーイオンとして選択的に通過させてコリジョンセル24に向けて出射する。第1質量分離部23は、試料由来イオンSiに含まれるイオン化された分析対象の脂質分子をプリカーサーイオンとして選択的に通過させる。
コリジョンセル24は、イオンガイド240により試料由来イオンSiの移動を制御しながら、衝突誘起解離(Collision Induced Dissociation;CID)によりイオン化された分析対象の脂質分子を解離させ、フラグメントイオンを生成する。CIDの際に試料由来イオンSiが衝突させられるアルゴンや窒素等を含むガス(以下、CIDガスと呼ぶ)は、コリジョンセル内で所定の圧力になるようにCIDガス導入口241から導入される(矢印A3)。生成されたフラグメントイオンを含む試料由来イオンSiは、第2質量分離部25に向けて出射される。
なお、フラグメントイオンが検出可能であれば、解離の方法はCIDに限定されない。
第2質量分離部25は、四重極マスフィルタを備え、四重極マスフィルタに印加される電圧に基づく電磁気学的作用により、設定されたm/zを有する試料由来イオンSiをプロダクトイオンとして選択的に通過させて検出部30に向けて出射する。第2質量分離部25は、試料由来イオンSiに含まれる、分析対象の脂質分子のフラグメントイオンを選択的に通過させる。
検出部30は、二次電子増倍管や光電子増倍管等のイオン検出器を備え、入射した分析対象の脂質分子のフラグメントイオンを含む試料由来イオンSiを検出する。検出モードは正イオンを検出する正イオンモードと、負イオンを検出する負イオンモードとのいずれでもよい。試料由来イオンSiを検出して得た検出信号は不図示のA/D変換器によりA/D変換され、デジタル信号となって情報処理部40の制御部50に測定データとして入力される(矢印A4)。
情報処理部40は、電子計算機等の情報処理装置を備え、適宜ユーザーとのインターフェースとなる他、様々なデータに関する通信、記憶、演算等の処理を行う。情報処理部40は、測定部100の制御や、解析、表示の処理を行う処理装置となる。
なお、情報処理部40は、液体クロマトグラフ10および/または質量分析計20と一体になった一つの装置として構成してもよい。また、本実施形態の分析方法に用いるデータの一部は遠隔のサーバ等に保存してもよく、当該分析方法で行う演算処理の一部は遠隔のサーバ等で行ってもよい。測定部100の各部の動作の制御は、情報処理部40が行ってもよいし、各部を構成する装置がそれぞれ行ってもよい。
情報処理部40の入力部41は、マウス、キーボード、各種ボタンおよび/またはタッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部41は、検出する試料由来イオンSiのm/zの値等の制御部50が行う処理に必要な情報等を、ユーザーから受け付ける。
情報処理部40の通信部42は、インターネット等のネットワークを介して無線や有線の接続により通信可能な通信装置を含んで構成される。通信部42は、測定部100の測定に必要なデータを受信したり、解析部52の解析結果等の制御部50が処理したデータを送信したり、適宜必要なデータを送受信する。
情報処理部40の記憶部43は、不揮発性の記憶媒体を備える。記憶部43は、測定部100から出力された測定データ、および制御部50が処理を実行するためのプログラム等を記憶する。
情報処理部40の出力部44は、出力制御部53により制御され、液晶モニタ等の表示装置および/またはプリンターを含んで構成され、測定部100の測定に関する情報や、解析部52の解析結果等を、表示装置に表示したり印刷媒体に印刷して出力する。
情報処理部40の制御部50は、CPU等のプロセッサを含んで構成される。制御部50は、測定部100の制御や、測定部100から出力された測定データを解析する等、記憶部43等に記憶されたプログラムを実行することにより各種処理を行う。
処理部50の装置制御部51は、入力部41を介した入力等に応じて設定された分析条件等に基づいて、測定部100の測定動作を制御する。
解析部52は、測定部100から出力された測定データに基づいて試料Sの酸化度の解析や、分析対象の脂質分子の定量等の解析を行う。
解析部52のクロマトグラム作成部521は、マスクロマトグラムに対応するマスクロマトグラムデータを作成する。マスクロマトグラムデータでは、保持時間と、当該保持時間におけるそれぞれの分析対象の脂質分子のフラグメントイオンに対応する検出強度とが対応している。クロマトグラム作成部521は、作成されたマスクロマトグラムデータを記憶部43に記憶させる。
解析部52の酸化度解析部522は、検出されたコレステリルエステルのフラグメントイオン(以下、非過酸化体イオンと呼ぶ)の強度と、検出されたコレステリルエステル過酸化物のフラグメントイオン(以下、過酸化体イオンと呼ぶ)の強度との比に基づいて、試料Sの酸化度の解析を行う。これらの強度としては、非過酸化体イオンおよび過酸化体イオンのピークに対応するピーク強度またはピーク面積(すなわち、ピークにおける積算された強度)の値を用いることが好ましいが、特に限定されず、非過酸化体イオンおよび過酸化体イオンに対応する検出信号の大きさを示す任意の統計値等を用いることができる。ここで、ピーク強度とは、ピークにおける最大強度を指す。酸化度解析部522は、ピーク強度およびピーク面積等の統計値を、適宜スムージングやバックグラウンドの除去等のノイズを低減する処理を行って算出することが好ましい。
質量分析計20により質量分析され、酸化度の解析に用いるコレステリルエステルおよびコレステリルエステル過酸化物は、特に限定されないが、炭素数が18のアシル基を有するものが好ましく、炭素数が18で炭素間に2または3か所の二重結合を備えるアシル基を有するものがより好ましい。酸化度解析部522は、炭素数および炭素間の二重結合の数が同一のアシル基を有するコレステリルエステルについて、非過酸化体イオンの強度と過酸化体イオンの強度との比に基づいて酸化度の解析を行うことが好ましい。これにより、同一の構成を有する分子について非過酸化体と過酸化体を定量して酸化度を解析するため、より正確に酸化度を解析することができる。
なお、酸化度の解析に用いるコレステリルエステルおよびコレステリルエステル過酸化物としては、検出された複数のコレステリルエステルにそれぞれ対応する複数のフラグメントイオンの強度の和と、検出された複数のコレステリルエステル過酸化物にそれぞれ対応する複数のフラグメントイオンの強度の和との比に基づいて試料Sの酸化度の解析を行ってもよい。
酸化度解析部522は、過酸化体イオンの強度を、非過酸化体イオンの強度で割った比率(以下、酸化度比率と呼ぶ)を、試料Sの酸化度の指標(以下、酸化度指標と呼ぶ)として算出する。酸化度指標の値が大きい程、試料Sの酸化度が高いものと解釈される。
なお、酸化度指標は、酸化度比率に基づけば、酸化度比率の値そのものでなくともよい。また、非過酸化体イオンの強度を、過酸化体イオンの強度で割った比率を酸化度比率にしてもよい。この場合、酸化度指標が大きい程、試料Sの酸化度が低いものと解釈される。このように、酸化度指標は試料Sの酸化度と対応付けて適宜設定される。
酸化度解析部522は、酸化度指標と、所定の閾値(以下、酸化度閾値と呼ぶ)とに基づいて、試料Sの酸化度を評価する。酸化度閾値は、特に限定されず、適宜任意の値に設定することができる。例えば、2つの酸化度閾値が0.5および2.0であり、酸化度解析部522は、酸化度指標が0.5未満であれば試料Sの品質が高く、0.5以上2.0未満であれば試料Sの品質は中程度で、2.0以上であれば試料Sの品質が低いと評価することができる。酸化度閾値の個数は特に限定されず、1つでもよいし、3以上でもよい。酸化度閾値の値は、酸化度と試料の品質との関係を示すデータや理論等から適宜予め設定され、記憶部43等に記憶されている。酸化度解析部522は、算出した酸化度指標や、試料の品質の上記評価を示す情報(品質の「低」「中」および「高」等)を記憶部43に記憶させる。
解析部52の規格化部523は、分析対象の脂質分子のフラグメントイオンに対応する強度を、規格化因子により割って規格化された強度(以下、規格化強度と呼ぶ)を算出する。規格化部523は、規格化因子として、後述の実施例で血液試料の長期保管における変動量の少なかった以下の物質(以下、非変動物質と呼ぶ)に対応する、フラグメントイオン等の検出されたイオン(以下、非変動イオンと呼ぶ)の強度を用いる。この場合も、当該強度としてピーク強度やピーク面積等の統計値を適宜用いることができる。
上記非変動物質は、炭素数が18で炭素間に1か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるリゾホスファチジルコリン、炭素数の合計が32で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンおよび炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。これにより、試料Sの保管の際に変動が少ない分子を基準にして、試料Sの各成分に対応する試料由来イオンSiを定量するため、異なる試料間で脂質濃度が異なっていた場合にも、定量的な比較が可能となる。
上記非変動物質において、炭素数の合計が32で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリンは、炭素数が16で炭素間の二重結合の数が0のアシル基と、炭素数が16で炭素間の二重結合の数が1のアシル基とを含むホスファチジルコリンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリンは、炭素数が16で炭素間の二重結合の数が0のアシル基と、炭素数が18で炭素間の二重結合の数が1のアシル基とを含むホスファチジルコリンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリンは、炭素数が18の2つのアシル基を含むホスファチジルコリンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリンは、炭素数が18で炭素間の二重結合の数が0のアシル基と、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4のアシル基とを含むホスファチジルコリンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホススファチジルエタノールアミンは、炭素数が16で炭素間の二重結合の数が0のアシル基と、炭素数が18で炭素間の二重結合の数が2のアシル基とを含むホスファチジルエタノールアミンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンは、炭素数が18の2つのアシル基を含むホスファチジルエタノールアミンが好ましい。
上記非変動物質において、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンは、炭素数が18で炭素間の二重結合の数が0のアシル基と、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4のアシル基とを含むホスファチジルエタノールアミンが好ましい。
規格化部523は、質量分析計20における質量分析において検出された、試料Sのそれぞれのコレステリルエステルに対応する試料由来イオンSiの強度を、上記非変動物質に含まれるコレステリルエステルに対応する非変動イオンの強度の和を用いて規格化することが好ましい。これにより、異なる試料間でコレステリルエステル全体の濃度が異なっていた場合にも、定量的な比較が可能となる。
規格化部523は、質量分析計20における質量分析において検出された、試料Sのそれぞれのリゾリン脂質に対応する試料由来イオンSiの強度を、上記非変動物質に含まれるリゾホスファチジルコリンに対応する非変動イオンの強度を用いて規格化することが好ましい。これにより、異なる試料間でリゾホスファチジルコリン等のリゾリン脂質の濃度が異なっていた場合にも、定量的な比較が可能となる。
規格化部523は、質量分析計20における質量分析において検出された、試料Sのそれぞれの、複数のアシル基を含むリン脂質に対応する試料由来イオンSiの強度を、上記非変動物質に含まれるホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミンに対応する非変動イオンの強度の和を用いて規格化することが好ましい。これにより、異なる試料間でホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミン等の複数のリン脂質を含むリン脂質の濃度が異なっていた場合にも、定量的な比較が可能となる。
なお、規格化部523による、非変動物質の検出強度を用いた規格化の方法は特に限定されない。例えば、全ての上記非変動物質に対応する非変動イオンの強度の和を用いて規格化してもよい。これにより、異なる試料間で全体的な脂質濃度が異なっていた場合にも、定量的な比較が可能となる。
非変動物質は、予め設定されており、非変動物質を質量分析する際の、保持時間や、プリカーサーイオンおよびプロダクトイオンとして検出する2つのm/zの値(以下では、この2つのm/zの値の組合せを、トランジションと呼ぶ)等の分析条件に関するデータが記憶部43等に記憶されている。規格化部523は、このデータを参照して、クロマトグラム作成部521が作成したマスクロマトグラムデータから、非変動物質に対応する検出強度を算出する。
非変動物質が未だ設定されていない等の理由で非変動物質に関するデータが記憶部43等に記憶されていなかったり、質量分析計20が、上記非変動物質に対応する非変動イオンを検出しない場合、規格化部523は、非変動イオンの強度を用いずに規格化を行う。この場合、規格化部523は、試料由来イオンSiのうち、リン脂質に対応する、フラグメントイオン等の検出されたイオンの強度の和を算出し、検出されたそれぞれの試料由来イオンSiの強度を、この和で割って規格化し、規格化された強度(以下、この場合も規格化強度と呼ぶ)を算出する。ここで、このリン脂質は、リゾリン脂質と、アシル基を複数含むリン脂質とを含むことが好ましい。これにより、試料Sの保管中に、アシル基を複数含むリン脂質から脂肪酸が脱離してリゾリン脂質になったり、リゾリン脂質に脂肪酸が結合してリゾリン脂質ではなくなった場合にも、規格化因子の値が変動しないために、より安定的に脂質濃度を反映した規格化を行うことができる。
なお、非変動物質を用いる規格化が可能な場合にも、リン脂質に対応するイオンの強度の和を用いて規格化したデータを作成し、これを用いた解析を行ってもよい。
上記のような非変動物質を探索して選択する方法では、同一の試料Sに対し、所定の時間を隔てて少なくとも2度の質量分析が行われた際、リン脂質に対応するイオンの強度の和を用いて規格化された強度の変動が所定の割合以下であったイオンに対応する物質を非変動物質として選択することができる。上記所定の時間は、1ヶ月以上、1年以上等、適宜設定される。上記所定の割合は、20%以下、15%以下、10%以下等、適宜設定される。
解析部52は、酸化度解析部522が算出した酸化度指標や、試料Sの品質の評価を示す情報に基づいて、試料Sの質量分析により得られた測定データを解析する。例えば、解析部52は、試料Sの品質の評価が低い場合、信頼性が低いため一部の解析を行わないことができる。
出力制御部53は、測定部100の測定条件および/または解析部52の解析結果等についての情報等を含む出力画像を作成し、出力部44に出力させる。出力制御部53は、酸化度指標、または酸化度指標に基づく試料Sの酸化度を示す情報を含む出力画像を作成し、出力部44に出力させる。
図2から図4までは、本実施形態の分析方法の流れを示すフローチャートである。図2は、非変動物質を探索し設定するための質量分析(以下、非変動物質探索質量分析と呼ぶ)の流れを示すフローチャートであり、図3および図4は、設定された非変動物質に基づく規格化因子を用いて解析を行う分析方法の流れを示すフローチャートである。非変動物質が既知であれば、図2のフローチャートの各工程は行わなくてもよい。
なお、図2から図4までの各質量分析は、異なる分析装置により行われてもよい。
ステップS1001(図2)において、医療従事者等により、生体から血液が取得される。ステップS1001が終了したら、ステップS1003が開始される。ステップS1003において、医療従事者、分析者またはユーザー等により、取得された血液の一部が保管され、血液の他の一部に対して前処理が行われ、試料Sが調製される。ステップS1003が終了したら、ステップS1005が開始される。
ステップS1005において、試料導入部13は、試料Sを液体クロマトグラフ10に導入し、試料Sが液体クロマトグラフィに供される。ステップS1005が終了したら、ステップS1007が開始される。ステップS1007において、質量分析計20は、液体クロマトグラフィに供された試料Sの質量分析(非変動物質探索質量分析)を行い、試料Sのそれぞれの成分に対応する試料由来イオンSiを検出する。ステップS1007が終了したら、ステップS1009が開始される。
ステップS1009において、規格化部523は、試料由来イオンSiのうち、リン脂質に対応するイオンの強度の和を算出する。ステップS1009が終了したら、ステップS1011が開始される。ステップS1011において、検出されたそれぞれの試料由来イオンSiの強度を、ステップS1009で算出した和により規格化し、それぞれの試料由来イオンSiの規格化強度を算出する。ステップS1011が終了したら、ステップS1013が開始される。
ステップS1013において、医療従事者、分析者またはユーザー等により、ステップS1003で保管した血液について、所定の期間経過後、前処理が行われ試料Sが調製される。ステップS1013が終了したら、ステップS1015が開始される。ステップS1015において、分析装置1は、ステップS1015で調製された試料Sについて、ステップS1005~S1011と同様に液体クロマトグラフィおよび非変動物質探索質量分析を行い、試料由来イオンSiの規格化強度を算出する。ステップS1015が終了したら、ステップS1017が開始される。
ステップS1017において、解析部52は、ステップS1011で算出された規格化強度とステップS1015で算出された規格化強度とを比較し、変動が所定の割合以下の物質を非変動物質として選択し、記憶部43は、非変動物質の保持時間および非変動物質を質量分析する際のトランジションを記憶する。ステップS1017が終了したら、非変動物質の探索処理が終了され、ステップS2001が開始され、非変動物質に基づく規格化因子を用いた分析が行われる。
ステップS2001(図3)において、医療従事者等により、生体から血液が取得される。ステップS2001が終了したら、ステップS2003が開始される。当該生体は、ステップS1001で血液を取得した個体と異なる個体でもよいし同一の個体でもよい。ステップS2003において、医療従事者、分析者またはユーザー等により、取得された血液に対して前処理が行われ、試料Sが調製される。ステップS2003が終了したら、ステップS2005が開始される。
ステップS2005において、試料導入部13は、試料Sを液体クロマトグラフ10に導入し、試料Sが液体クロマトグラフィに供される。ステップS2005が終了したら、ステップS2007が開始される。ステップS2007において、質量分析計20は、液体クロマトグラフィに供された試料Sの質量分析を行い、コレステリルエステルおよびコレステリルエステル過酸化物、ならびに非変動物質を含む、試料Sのそれぞれの成分に対応する試料由来イオンSiを検出する。ステップS2007が終了したら、ステップS2009が開始される。
ステップS2009において、酸化度解析部522は、検出された、コレステリルエステルに対応するイオンの強度と、コレステリルエステル過酸化物に対応するイオンの強度とのいずれか一方を他方で割った酸化度比率に基づいて試料Sの酸化度を示す酸化度指標を算出する。ステップS2009が終了したら、ステップS2011が開始される。
ステップS2011において、規格化部523は、非変動物質に基づく規格化因子を用いて、試料Sのそれぞれの成分の規格化強度を算出する。
図4は、ステップS2011の流れを示すフローチャートである。ステップS2011-1において、規格化部523は、非変動物質に該当するコレステリルエステルに対応する強度の和を算出する。ステップS2011-1が終了したらステップS2011-2が開始される。ステップS2011-2において、規格化部523は、検出されたそれぞれのコレステリルエステルに対応する試料由来イオンSiの強度を、ステップS2011-1で算出された和により規格化し、それぞれのコレステリルエステルに対応する試料由来イオンSiの規格化強度を算出する。ステップS2011-2が終了したら、ステップS2011-3が開始される。
ステップS2011-3において、規格化部523は、非変動物質に該当するリゾホスファチジルコリンに対応する強度を算出する。ステップS2011-3が終了したらステップS2011-4が開始される。ステップS2011-4において、規格化部523は、検出されたそれぞれのリゾリン脂質に対応する試料由来イオンSiの強度を、ステップS2011-3で算出された強度により規格化し、それぞれのリゾリン脂質に対応する試料由来イオンSiの規格化強度を算出する。ステップS2011-4が終了したら、ステップS2011-5が開始される。
ステップS2011-5において、規格化部523は、非変動物質に該当するホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミンに対応する強度の和を算出する。ステップS2011-5が終了したらステップS2011-6が開始される。ステップS2011-6において、規格化部523は、検出された、複数のアシル基を含むそれぞれのリン脂質に対応する試料由来イオンSiの強度を、ステップS2011-5で算出された和により規格化し、それぞれの当該リン脂質に対応する試料由来イオンSiの規格化強度を算出する。ステップS2011-6が終了したら、ステップS2013が開始される。
なお、コレステリルエステル、リゾリン脂質および上記リン脂質についての試料由来イオンSiの強度を規格化する順番は特に限定されない。
図3に戻って、ステップS2013において、解析部52は、酸化度指標または酸化度指標に基づく試料Sの酸化度についての情報、およびステップS2011で算出された規格化強度を用いて試料Sの解析を行う。ステップS2013が終了したら、ステップS2015が開始される。ステップS2015において、出力部44は、ステップS2013で行った解析で得られた情報を表示する。ステップS2015が終了したら、処理が終了される。
上述の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の分析方法は、試料Sを、液体クロマトグラフィに供することと、液体クロマトグラフィに供された試料Sの質量分析を行い、コレステリルエステルに対応する非過酸化体イオンと、コレステリルエステル過酸化物に対応する過酸化体イオンとを検出することと、検出された非過酸化体イオンの強度と、検出された過酸化体イオンの強度との比に基づいて、試料Sの酸化度の解析を行うことと、を備える。これにより、質量分析を用いて試料Sの酸化度を定量的に評価し、保管された試料Sの品質を評価することができる。
(2)本実施形態の分析方法および分析装置1において、酸化度解析部522は、非過酸化体イオンの強度と、過酸化体イオンの強度とのいずれか一方を他方で割った酸化度比率に基づいて試料Sの酸化度を示す酸化度指標を算出することができる。これにより、指標を用いて定量的に試料Sの酸化度を比較することができる。
(3)本実施形態の分析方法および分析装置1において、出力部44は、酸化度指標、または酸化度指標に基づく試料Sの酸化度を示す情報を出力する。これにより、試料Sの酸化度を定量的な値に基づいてわかりやすくユーザー等に伝えることができる。
(4)本実施形態の分析方法および分析装置1において、解析部52は、酸化度指標に基づいて、試料Sの質量分析により得られた測定データを解析する。これにより、試料Sの酸化度等の品質に基づいて、より精密に測定データを解析することができる。
(5)本実施形態の分析方法および分析装置1において、規格化部523は、質量分析において検出された、試料Sのそれぞれの成分に対応する試料由来イオンSiの強度を、予め設定された非変動物質に対応するイオンの強度を用いて規格化する。これにより、異なる試料Sにおいて脂質濃度が異なる場合にも、分析対象の脂質分子の量を定量的に比較することができる。
(6)本実施形態の分析方法は、同一の試料Sに対し、所定の時間を隔てて少なくとも2度の非変動物質探索質量分析が行なわれた際、規格化強度の変動が所定の割合以下であった非変動イオンを、その後の質量分析により検出し、当該質量分析により検出されたそれぞれの試料由来イオンSiの強度を、上記非変動イオンの強度を用いて規格化することを備える。これにより、実際の質量分析で得られた非変動物質に基づいて、異なる試料Sにおいて脂質濃度が異なる場合にも、分析対象の脂質分子の量を定量的に比較することができる。
(7)本実施形態の分析方法において、試料Sは、血液の状態で保管された試料である。これにより、迅速、簡便に採取可能であり、多種多様な成分を含む血液における脂質分子の解析により、多くの知見を得られることができる。
(8)本実施形態の分析装置は、試料Sを導入する試料導入部13と、試料Sを分離する液体クロマトグラフ10と、液体クロマトグラフ10で分離された試料Sの質量分析を行い、非過酸化体イオンと、過酸化体イオンとを検出する質量分析部(質量分析計20)と、検出された非過酸化体イオンの強度と、検出された過酸化体イオンの強度との比に基づいて、試料Sの酸化度の解析を行う酸化度解析部522と、を備える。これにより、質量分析を用いて試料Sの酸化度を定量的に評価し、保管された試料Sの品質を評価することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態では、質量分析計20は2つの四重極マスフィルタにより質量分離を行うタンデム質量分析計としたが、質量分析計20の構成、質量分析計20の種類や質量分析の方法は、試料S中の分析対象の脂質分子に対応する試料由来イオンSiを所望の精度で検出可能であれば特に限定されない。例えば、試料Sが付着した探針に高電圧を印加してイオン化を行う探針エレクトロスプレー法により試料Sのイオン化を行ってもよい。探針エレクトロスプレー法の詳細については、国際公開第2010/047399号を参照されたい。
(変形例2)
上述の実施形態では、コレステリルエステルに対応する検出されたイオンの強度と、コレステリルエステル過酸化物に対応する検出されたイオンの強度との比に基づいて酸化度指標を算出した。しかし、コレステリルエステルに対応する検出されたイオンの強度と、コレステリルエステル水酸化物またはコレステリルサルフェートに対応する検出されたイオンの強度との比に基づいて酸化度指標を算出してもよい。コレステリルエステル水酸化物およびコレステリルサルフェートは、酸化された試料において顕著な増加が観察されているため、酸化度指標として適切に用いることができる。
(変形例3)
上述の実施形態において、複数の検出されたイオンの強度の和により規格化因子を算出する際に、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4のアシル基を備える分子に対応する、フラグメントイオン等の検出されたイオンの強度をこの和に含めないようにしてもよい。この分子は、アラキドン酸に対応するアシル基を備えるものであることが好ましい。人間等の生体に感染や外傷等が起きると、アラキドン酸は酵素(PLA2)によりリン脂質から切り出される。従って、アトピー性皮膚炎やぜんそく等のアレルギー性疾患または糖尿病等の、慢性的に炎症が起きている疾患をはじめとして、様々な疾患により、リン脂質におけるアラキドン酸の量が減少する可能性がある。従って、規格化因子にアラキドン酸またはアラキドン酸に対応するアシル基(以下、「アラキドン酸等」と呼ぶ)を含む分子に対応するイオンの強度を含めないことで、より安定な規格化因子を用いて精密に分析対象の脂質分子の解析を行うことができる。
例えば、規格化部523が、リゾリン脂質を含むリン脂質に対応するイオンの強度の和により規格化因子を算出する際は、このリン脂質にアラキドン酸等を含むリン脂質を含めないようにすることができる。他の例として、規格化部523は、上述の非変動物質のうちアラキドン酸等を含まないもの、すなわち、炭素数が18で炭素間に1か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるリゾホスファチジルコリン、炭素数の合計が32で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるフォスファチジルコリン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンおよび炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一つに対応するイオンの強度を用いて規格化することができる。
解析部52は、アラキドン酸等を含む分子に対応する、フラグメントイオン等の検出されたイオンの強度を用いて、試料Sが健常人由来か、慢性炎症等の疾患を有する人間由来かを判定し、出力制御部53は、当該判定に関する情報を出力部44に出力させてもよい。解析部52は、予め取得された、健常人から取得した試料における検出強度と、慢性炎症等の疾患を有する人間から取得した試料における検出強度とに基づいた閾値に基づいて、この判定を行う。アラキドン酸等を含む分子に対応するイオンの強度は、適宜上述の規格化因子により規格化された値を用いることができる。
本変形例の分析方法において、試料由来イオンSiは、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4の脂肪酸またはアシル基を含む脂質分子を含み、解析部52は、脂質分子に対応するイオンの規格化された強度に基づいて試料Sが健常者から取得されたものか否かを判定する。これにより、試料Sが由来する生体の健康状態を分析でき、また、採取されたときの生体の健康状態の観点から試料Sの品質の評価を行うことができる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
以下の実施例では、人間から採取した血液の一部を2017年3月に質量分析し、他の一部を冷蔵保存して2018年3月に質量分析し、血液中の成分の変動を分析した実験結果と、2017年5月に各化合物のアシル基の構成を分析した実験結果とが説明される。
なお、本発明は、以下の実施例に示された数値、条件に限定されない。
(2017年3月および2018年3月に行った質量分析)
前処理
全血5μLに500μLのメタノールを加え、数分撹拌して脂質成分を抽出した後、遠心分離を行い、上清1μLを採取して液体クロマトグラフ‐質量分析計へ導入する試料とした。
液体クロマトグラフィの条件
試料を、以下の条件で液体クロマトグラフィで分離した。
システム: LCMS-8060(島津製作所)
分析カラム: Kinetex C8(Phenomenex)(内径2.1mm、長さ150mm、粒径2.6μm)
注入量: 3μL
カラム温度: 45℃
移動相:
(A)20mMギ酸アンモニウム水溶液
(B)アセトニトリルとイソプロパノールを体積比1:1の割合で混合した溶液
流速: 0.3mL/min
グラジエントプログラム:
時間(分) 移動相Bの濃度(%)
0 20
1 20
2 40
25 92.5
移動相Bの濃度は、ジアシルリン脂質の溶出時間において成分間の溶出時間差を大きくするため、2分から25分にかけて、時間に対して非線形に変化させた。
質量分析の条件
上記液体クロマトグラフィにおいて溶出された溶出試料を、溶出口に直接接続したタンデム質量分析により検出した。
システム: LCMS-8060(島津製作所)
イオン化の方法: エレクトロスプレー法、正イオンモード/負イオンモード
測定モード: 多重反応モニタリング(MRM)
温度:
脱溶媒管(Desolvation Line;DL)温度: 250℃
ヒートブロック温度: 400℃
インターフェイス温度(イオン化部の周囲の加熱ガスの温度に対応): -
インターフェイス電圧(キャピラリ先端からDL入口に印加される電圧):1.0kV
ガス流量:
ネブライザーガス流量: 2.0L/min
ドライングガス流量: 10.0L/min
ヒーティングガス流量: 10.0L/min
溶出試料に含まれる各化合物の保持時間と、トランジションと、各トランジションにおけるピーク強度と、当該ピーク強度を、検出されたリゾリン脂質を含むリン脂質のピーク強度の和で割って得られた規格化強度とを以下の表Aおよび表Bに示した。なお、表Aが2017年3月の質量分析、表Bが2018年3月の質量分析についてのものである。表Bについては、2017年3月の質量分析での規格化強度に対する、2018年3月の質量分析での規格化強度の増加率をさらに示した。
化合物名において、CEはコレステリルエステル、Cholはコレステロール、Chol_sulfateはコレステロールサルフェート、LPCはリゾホスファチジルコリン、LPEはリゾホスファチジルエタノールアミン、PCはホスファチジルコリン、PEはホスファチジルエタノールアミン、PSはホスファチジルセリンを指す。さらに、化合物名におけるx:yの記載において、xは各化合物が含むアシル基の炭素数の合計を示し、yは各化合物が含むアシル基における、炭素間の二重結合の数の合計を示す。CE18:2-OHは、炭素数が18で炭素間の二重結合が2個のアシル基を備えるコレステリルエステル水酸化物である。CE18:2-OOHは、炭素数が18で炭素間の二重結合が2個のアシル基を備えるコレステリルエステル過酸化物である。CE18:3-OOHは、炭素数が18で炭素間の二重結合が3個のアシル基を備えるコレステリルエステルの過酸化物である。
トランジションの記載では、「>」の左側にプリカーサーイオンのm/zを、「>」の右側にプロダクトイオンのm/zを示した。
Figure 0007107368000001
Figure 0007107368000002
Figure 0007107368000003
Figure 0007107368000004
Figure 0007107368000005
Figure 0007107368000006
なお、上述のリゾリン脂質を含むリン脂質に対応するピーク強度の和には、PC(34:2)(ID8)は強度が飽和したために加えていない。
図5および図6には、分析対象とした分子の一部について、それぞれ2017年3月および2018年3月の質量分析で取得されたマスクロマトグラムを示した。図5および図6のマスクロマトグラムの中に、保持時間が17.5分の付近のピークを拡大したマスクロマトグラムMiを示している。これらのマスクロマトグラムには、コレステリルエステル(CE)と、コレステリルエステル過酸化物(CE-OOH)と、リン脂質(PLs)と、リゾリン脂質(LPLs)に対応するピークが観察されている。表BにおけるID2、ID12、ID68よび69から示されるように、試料中のコレステリルエステルの量に対するコレステリルエステル過酸化物の量は、約1年の保存により大きく増加した。コレステロールサルフェートおよびコレステリルエステル水酸化物についても、約1年の保存による増加が観察された(ID66および67)。
表Bに示されたように、ID#23~36に対応する各化合物は、2017年3月の質量分析における規格化強度に対する、2018年3月の質量分析における規格化強度の変動の割合が15%以下であり、1年以上の冷蔵保存でも変動の少ない化合物と考えられた。
図7(A)および図7(B)は、それぞれ2017年3月および2018年3月の質量分析において取得されたマスクロマトグラムのうち、(a)コレステリルエステル(18:1)(ID36)および(b)コレステリルエステル(20:5)(ID23)に対応するピークを拡大して示したものである。
図8(A)および図8(B)は、それぞれ2017年3月および2018年3月の質量分析において取得されたマスクロマトグラムのうち、リゾホスファチジルコリン(20:5)(ID33)に対応するピークを拡大して示したものである。
図9および図10は、それぞれ2017年3月および2018年3月の質量分析において取得されたマスクロマトグラムのうち、(a)ホスファチジルコリン(32:1)(ID28)、(b)ホスファチジルコリン(34:1)(ID34)、(c)ホスファチジルコリン(36:2)(ID35)およびホスファチジルコリン(38:4)(ID32)に対応するピークを拡大して示したものである。
図11および図12は、それぞれ2017年3月および2018年3月の質量分析において取得されたマスクロマトグラムのうち、(a)ホスファチジルエタノールアミン(34:2)(ID31)、(b)ホスファチジルエタノールアミン(36:2)(ID24)および(c)ホスファチジルエタノールアミン(38:4)(ID25)に対応するピークを拡大して示したものである。
(2018年5月に行った質量分析)
冷蔵保存された上記試料に対し、以下の分析条件でLC/MSを行った。
液体クロマトグラフィの条件
システム: LCMS-8060(島津製作所)
分析カラム: Kinetex C8(Phenomenex)(内径2.1mm、長さ150mm、粒径2.6μm)
カラム温度: 50℃
移動相:
(A)20mMギ酸アンモニウム水溶液
(B)アセトニトリルとイソプロパノールを体積比1:1の割合で混合した溶液
流速: 0.4mL/min
グラジエントプログラム:
時間(分) 移動相Bの濃度(%)
0 25
0.5 25
1 40
14 92.5
移動相Bの濃度は、ジアシルリン脂質の溶出時間において成分間の溶出時間差を大きくするため、1分から14分にかけて、時間に対して非線形に変化させた。
質量分析の条件は、2017年3月および2018年3月に行われた上述の質量分析と同様であり、表BのID23~36の各化合物のうち、複数のアシル基を備える一部の化合物について、アシル基の炭素数および炭素間の二重結合の数を区別して解析できるようにトランジションを設定した。以下では、炭素数がx1で炭素間の二重結合の数がy1のアシル基と、炭素数がx2で炭素間の二重結合がy2のアシル基との両方を備えるホスファチジルコリン(PC)およびホスファチジルエタノールアミン(PE)を、それぞれPC(x1:y1-x2:y2)およびPE(x1:y1-x2:y2)と記載する。
図13は、PC(32:1)全体に対応するマスクロマトグラムと、PC(16:0-16:1)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムとを示す図である。PC(32:1)全体のピークに対応する保持時間にPC(16:0-16:1)のピークが観察された。
図14は、PC(34:1)全体に対応するマスクロマトグラムと、PC(16:0-18:1)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PC(16:1-18:0)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムとを示す図である。PC(34:1)全体のピークに対応する保持時間にPC(16:0-18:1)のピークが観察された。
図15は、PC(36:2)全体に対応するマスクロマトグラムと、PC(18:0-18:2)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PC(18:1-18:1)に対応するマスクロマトグラムとを示す図である。PC(36:2)全体のピークに対応する保持時間にPC(18:0-18:2)およびPC(18:1-18:1)のピークが観察された。
図16は、PC(38:4)全体に対応するマスクロマトグラムと、PC(18:0-20:4)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PC(18:1-20:3)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PC(18:2-20:2)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムとを示す図である。PC(38:4)全体のピークに対応する保持時間にPC(18:0-20:4)のピークが観察された。
図17は、PE(34:2)全体に対応するマスクロマトグラムと、PE(16:0-18:2)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PE(16:1-18:1)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムとを示す図である。PE(34:2)全体のピークに対応する保持時間にPE(16:0-18:2)のピークが観察された。
図18は、PE(36:2)全体に対応するマスクロマトグラムと、PE(18:0-18:2)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PE(18:1-18:1)に対応するマスクロマトグラムとを示す図である。PE(36:2)全体のピークに対応する保持時間にPE(18:0-18:2)およびPE(18:1-18:1)のピークが観察された。
図19は、PE(38:4)全体に対応するマスクロマトグラムと、PE(18:0-20:4)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムと、PE(18:1-20:3)に対応する、異なるトランジションによる2つのマスクロマトグラムとを示す図である。PE(38:4)全体のピークに対応する保持時間にPE(18:0-20:4)のピークが観察された。
次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
日本国特許出願2018年第109023号(2018年6月6日出願)
1…分析装置、10…液体クロマトグラフ、14…分析カラム、20…質量分析計、21…イオン化室、23…第1質量分離部、24…コリジョンセル、25…第2質量分離部、30…検出部、40…情報処理部、43…記憶部、44…出力部、50…制御部、52…解析部、100…測定部、521…クロマトグラム作成部、522…酸化度解析部、523…規格化部、S…試料、Si…試料由来イオン。

Claims (14)

  1. 冷凍保存された試料を、液体クロマトグラフィに供することと、
    前記液体クロマトグラフィに供された前記試料の第1質量分析を行い、コレステリルエステルに対応する第1イオンと、コレステリルエステル過酸化物に対応する第2イオンとを検出することと、
    検出された前記第1イオンの強度と、検出された前記第2イオンの強度との比に基づいて、前記試料の酸化度の解析を行うことと、
    を備える分析方法。
  2. 請求項1に記載の分析方法において、
    前記第1イオンの強度と、前記第2イオンの強度とのいずれか一方を他方で割った比率に基づいて前記試料の酸化度を示す指標を算出すること
    を備える分析方法。
  3. 請求項2に記載の分析方法において、
    前記指標、または前記指標に基づく前記試料の酸化度を示す情報を出力すること
    を備える分析方法。
  4. 請求項2に記載の分析方法において、
    前記指標に基づいて、前記第1質量分析により得られた測定データを解析すること
    を備える分析方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析により、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンを検出することと、
    前記試料由来イオンのうち、リン脂質に対応するイオンの強度の和を算出することと、
    検出されたそれぞれの前記試料由来イオンの強度を、前記和を用いて規格化することと、
    を備える分析方法。
  6. 請求項5に記載の分析方法において、
    前記リン脂質は、リゾリン脂質と、アシル基を複数備えるリン脂質とを含む分析方法。
  7. 請求項5に記載の分析方法において、
    同一の前記試料に対し、所定の時間を隔てて少なくとも2度の前記第1質量分析が行なわれた際、規格化された前記強度の変動が所定の割合以下であった非変動イオンを、第2質量分析により検出し、前記第2質量分析により検出されたそれぞれのイオンの強度を、前記非変動イオンの強度を用いて規格化することを備える分析方法。
  8. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンの強度を、所定の物質に対応するイオンの強度を用いて規格化することを備え、
    前記物質は、
    炭素数が18で炭素間に1か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるコレステリルエステル、炭素数が20で炭素間に5か所の二重結合を備えるアシル基を備えるリゾホスファチジルコリン、炭素数の合計が32で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が1の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルコリン、炭素数の合計が34で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミン、炭素数の合計が36で炭素間の二重結合の数の合計が2の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミン、および、炭素数の合計が38で炭素間の二重結合の数の合計が4の2つのアシル基を備えるホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一つの分子である分析方法。
  9. 請求項8に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれのコレステリルエステルに対応する前記試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるコレステリルエステルに対応するイオンの強度の和を用いて規格化する分析方法。
  10. 請求項8に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれのリゾリン脂質に対応する前記試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるリゾホスファチジルコリンに対応するイオンの強度を用いて規格化する分析方法。
  11. 請求項8に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析において検出された、前記試料のそれぞれの、複数のアシル基を含むリン脂質に対応する試料由来イオンの強度を、前記物質に含まれるホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミンに対応するイオンの強度の和を用いて規格化する分析方法。
  12. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の分析方法において、
    前記第1質量分析により、前記試料のそれぞれの成分に対応する試料由来イオンを検出することと、
    前記試料由来イオンのうち、リゾリン脂質と、アシル基を複数備えるリン脂質とに対応するイオンの強度の和を算出することと、
    検出されたそれぞれの前記試料由来イオンの強度を、前記和を用いて規格化することと、
    を備え、
    前記リン脂質は、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4のアシル基を含む分子を含まない分析方法。
  13. 請求項5に記載の分析方法において、
    前記試料由来イオンは、炭素数が20で炭素間の二重結合の数が4の脂肪酸またはアシル基を含む脂質分子を含み、
    前記脂質分子に対応するイオンの規格化された強度に基づいて前記試料が健常者から取得されたものか否かを判定することを備える分析方法。
  14. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の分析方法において、
    前記試料は、血液の状態で保管された試料である分析方法。
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