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JP7172600B2 - 油回収剤、油分散液及び油回収方法 - Google Patents

油回収剤、油分散液及び油回収方法 Download PDF

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JP7172600B2 JP2018548234A JP2018548234A JP7172600B2 JP 7172600 B2 JP7172600 B2 JP 7172600B2 JP 2018548234 A JP2018548234 A JP 2018548234A JP 2018548234 A JP2018548234 A JP 2018548234A JP 7172600 B2 JP7172600 B2 JP 7172600B2
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Description

本発明は、油回収剤、油分散液及び油回収方法に関するものであり、更に詳しくは、原油の採掘の際に、原油の粘度を低下させて原油を回収しやすくするための、採掘時の原油又は掘削用水に添加する油回収剤、該油回収剤を含有する油分散液及び該油回収剤を用いて原油を回収する油回収方法に関するものである。
重質油に代表される原油は、在来型石油よりも高粘度の非在来型石油であり、豊富な埋蔵量から石油の枯渇問題緩和への貢献が期待されている。
地下の油層に存在する原油は、通常は掘削孔中に掘削流体(具体的に、掘削用水)を循環させながら地下層まで掘削孔を掘ることで回収される。
しかし、原油は高粘度であり流動性に乏しいため、油層からの効率的な回収及びパイプライン輸送が困難であるという問題があった。
このような高粘度の原油の流動性を改善し、回収、輸送する方法として、例えば、分散剤や乳化剤としてポリビニルアルコールを用いる技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1には、末端又は側鎖に疎水性基を有するビニルアルコール系重合体を含有する原油分散安定剤を用いて、高粘度の原油をエマルション化することが提案されている。また、特許文献2には、ケン化度が70モル%を超え82モル%以下であり、かつカルボキシル基とラクトン環の合計含有量がビニルアルコール系重合体の全構成単位に対して0.02~1モル%であるビニルアルコール系重合体を含有する原油分散安定剤を用いることが提案されている。
このような原油分散安定剤は、直接または掘削用水に混合させて水溶液として掘削中の原油に添加される。
国際公開第2016/163496号 国際公開第2017/047616号
上記のように、地下油層から採掘された原油には分散安定剤を含有した掘削用水が含まれているため、これを分離して原油のみを回収するとともに、分離された掘削用水は掘削に再利用することが行われる。
作業効率の観点から、採掘された原油から速やかに掘削用水を分離させることが望ましいが、特許文献1、2の技術は、高粘度の原油を分散又はエマルション化して粘度を低減させ、得られた原油分散液又はエマルションを長時間安定に存在させるものであり、原油分散液やエマルションから原油を速やかに分離させるという即時分離性については全く考慮されていない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、原油の採掘時には原油の粘度を低下させて流動性を向上させる減粘性を付与し、そして原油の採掘後には原油から速やかに分離可能な即時分離性に優れる油回収剤、該油回収剤を含有する油分散液及び該油回収剤を用いて原油を回収する油回収方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定のポリビニルアルコール(以下、「PVA」と称することがある。)系樹脂を用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記<1>~<12>に関するものである。
<1>フィルムにした際の水接触角が70°以下のポリビニルアルコール系樹脂を含有する、油回収剤。
<2>前記ポリビニルアルコール系樹脂が、親水性の変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、前記<1>に記載の油回収剤。
<3>前記ポリビニルアルコール系樹脂が、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、前記<1>又は<2>に記載の油回収剤。
<4>前記ポリビニルアルコール系樹脂が、スルホン酸又はその塩の基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、前記<1>又は<2>に記載の油回収剤。
<5>前記ポリビニルアルコール系樹脂が、オキシアルキレン基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、前記<1>又は<2>に記載の油回収剤。
<6>前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が90~100モル%である、前記<1>に記載の油回収剤。
<7>前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が100~4000である、前記<1>~<6>のいずれか1つに記載の油回収剤。
<8>水溶液である、前記<1>~<7>のいずれか1つに記載の油回収剤。
<9>前記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が、水100質量部に対して0.1~20質量部である、前記<8>に記載の油回収剤。
<10>API度が39°未満である原油に使用する、前記<1>~<9>のいずれか1つに記載の油回収剤。
<11>前記<1>~<10>のいずれか1つに記載の油回収剤と原油を含有し、前記油回収剤の含有量が、前記原油100質量部に対して、0.5~200質量部である、油分散液。
<12>地層中に含まれる原油を回収する油回収方法であって、前記<1>~<10>のいずれか1つに記載の油回収剤を原油に対して添加し、低粘度化された原油を汲み上げる汲み上げ工程と、汲み上げられた原油から前記油回収剤を分離する分離工程と、を有する、油回収方法。
本発明によれば、原油採掘時には原油の粘度を低下させ、原油分散液の流動性を向上させることができるので、原油(具体的には、油分散液)の汲み上げを円滑に行うことができ、そして原油採掘後には汲み上げられた原油(油分散液)から油回収剤を速やかに分離させることができるので、原油回収の作業効率を高めることができる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アリルとはアリルあるいはメタリル、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリル、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味する。
また、本明細書において、「質量」は「重量」と同義である。
本発明の油回収剤は、フィルムにした際の水接触角が70°以下であるPVA系樹脂を含有する。
〔フィルムにした際の水接触角が70°以下であるPVA系樹脂〕
本発明で用いるPVA系樹脂は、フィルムにした際のそのフィルム表面の水接触角が70°以下であり、好ましくは68°以下、更に好ましくは67°以下である。また、下限値は30°であることが好ましい。かかる水接触角が大きすぎると本発明の効果が得られない。また、かかる水接触角が小さすぎると油への分散性が低下する傾向がある。
フィルムにした際の水接触角が70°以下であるPVA系樹脂は、高い親水性を有するため、PVA系樹脂が油粒子へ吸着しがたくなる。そのため、原油に添加し撹拌した時には、原油が分散状態にあったとしても、PVA系樹脂が高い分離性を有するため、油分散液を静置することにより、即時分離性を発現すると推測される。
なお、本発明のPVA系樹脂の、フィルムにした際の水接触角の測定方法としては、以下のとおりである。
(1)PVA系樹脂の10質量%の水溶液(以下、「PVA系樹脂水溶液」ともいう。)を作製する。
(2)(1)で作製したPVA系樹脂水溶液13gを、縦×横=10cm×10cmの枠に流し込み、23℃及び50%RH環境下で、3日静置し、厚さ100μmのキャストフィルムを作製する。
(3)(2)で作製したキャストフィルムを水平に置き、23℃及び50%RHの条件下、精製水0.2μlを滴下して、水滴を形成させた直後、接触角計(例えば、DropMaster 500:KYOWA INTERFACE SCIENCE社製)にて、水滴とキャストフィルム表面との接触角を測定する。接触角は10回測定し、平均値を本発明の水接触角とする。
本実施形態のPVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーを重合し、得られたポリビニルエステルをケン化することによって、得られる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、ビニルエステル系モノマーの他に、樹脂物性に大幅な影響を及ぼさない範囲であれば、共重合成分として、例えば、エチレンやプロピレン等のα-オレフィン;3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1,2-ジオール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類及びそのアシル化物等の誘導体;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類;メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩等の化合物;等が共重合されていてもよい。
本実施携形態のPVA系樹脂の、フィルムにした際の水接触角を70°以下とするには、例えば、PVA系樹脂のケン化度を調節する方法、PVA系樹脂に変性基を含有させる方法等が挙げられる。
本実施形態のPVA系樹脂は、未変性のPVA系樹脂であってもよく、変性PVA系樹脂であってもよいが、変性PVA系樹脂であることがより好ましい。変性PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと共重合可能なモノマーを共重合し、ケン化した共重合変性PVA系樹脂と、未変性のPVAを後変性することにより製造する後変性PVA系樹脂が挙げられる。
前述のビニルエステル系モノマーと共重合可能な上記他の不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、そのモノ又はジアルキルエステル等;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩;アルキルビニルエーテル類;N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド;アリルトリメチルアンモニウムクロライド;ジメチルアリルビニルケトン;N-ビニルピロリドン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル;ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート;ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド;ポリオキシエチレン(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)エステル;ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等のポリオキシアルキレンビニルエーテル;ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン等のポリオキシアルキレンアリルアミン;ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレンビニルアミン;3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1-オール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類あるいはそのアシル化物、ビニルエチレンカーボネート;2,2-ジアルキル-4-ビニル-1,3-ジオキソラン;グリセリンモノアリルエーテル;3,4-ジアセトキシ-1-ブテン等のビニル化合物;酢酸イソプロペニル;1-メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、1,4-ジアセトキシ-2-ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
また、共重合変性PVAとして、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂が挙げられる。かかるPVA系樹脂としては、例えば、3,4-ジアセトキシ-1-ブテン、ビニルエチレンカーボネート、グリセリンモノアリルエーテル等を共重合して得られる、側鎖に1,2-ジオール結合を有するPVA系樹脂;1,3-ジアセトキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジプロピオニルオキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジブチロニルオキシ-2-メチレンプロパン等のヒドロキシメチルビニリデンジアセテート等を共重合して得られる側鎖にヒドロキシメチル基を有するPVA系樹脂が挙げられる。
また、後変性PVA系樹脂の製造方法としては、未変性のPVAをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、リン酸エステル化する方法等が挙げられる。本実施形態においては、変性PVA系樹脂は、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂、スルホン酸又はその塩の基を有するPVA系樹脂、オキシアルキレン基を有するPVA系樹脂などの親水性の変性基を有するPVA系樹脂であることが好ましい。なお、変性PVA系樹脂については後述する。
本実施形態で用いられるPVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、未変性PVAでは、90~100モル%が好ましく、より好ましくは95~100モル%、さらに好ましくは98~100モル%である。
変性PVA系樹脂では、変性種にもよるが、ケン化度は70~100モル%が好ましく、より好ましくは80~100モル%、さらに好ましくは90~100モル%、特に好ましくは95~100モル%である。
かかるケン化度が低すぎると、親水性が低下するため原油との即時分離性が低くなる傾向がある。
本実施形態で用いられるPVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、好ましくは100~4000であり、より好ましくは150~2500、さらに好ましくは200~1000である。
変性PVA系樹脂では、変性種にもよるが、平均重合度は同様に100~4000の範囲内であることが好ましい。
かかる平均重合度が小さすぎても大きすぎても、油の減粘効果が低くなる傾向がある。
本実施形態で用いられる、フィルムにした際のそのフィルム表面の水接触角が70°以下のPVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよいが、混合物で用いる場合には、平均重合度、ケン化度の平均値が上述の範囲であることが好ましい。
次に、変性PVA系樹脂について説明する。
本実施形態において、好ましい変性PVA系樹脂としては、親水性の変性基を有するPVA系樹脂等があり、例えば、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、スルホン酸又はその塩の基を有するポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、オキシアルキレン基を有するポリビニルアルコール(PVA)系樹脂等を挙げることができる。
〔側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂〕
本実施形態で用いる側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂の、一級水酸基の数は、通常1~5個であり、好ましくは1~2個であり、特に好ましくは1個である。また、一級水酸基以外にも二級水酸基を有することも好ましい。
側鎖に一級水酸基を有することにより、高い親水性を有し、PVA系樹脂が油粒子へ吸着するのを抑え、油中に分散後の高い即時分離性を発現すると推測される。
また、側鎖に一級水酸基を有することにより、適度に油の結晶性を乱すことで高い減粘性を示すと考えられる。
側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂としては、例えば、側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂、側鎖にヒドロキシアルキル基を有するPVA系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果が得られやすい点で、側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂が好ましい。
また、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70~100モル%であり、好ましくは80~100モル%、より好ましくは90~100モル%、さらに好ましくは95~100モル%である。かかるケン化度が低すぎると、親水性が低下するため原油との即時分離性が低くなる傾向がある。
側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂に含まれる、側鎖に一級水酸基を有する構造単位の含有量は、通常0.1~20モル%であり、好ましくは2~10モル%である。かかる含有量が低すぎると、分離が遅くなる傾向がある。反対に、含有量が高すぎると、製造コストが高騰してしまう問題がある。
側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、好ましくは100~4000であり、より好ましくは150~2500、さらに好ましくは200~1000である。かかる平均重合度が小さすぎても大きすぎても、油の減粘効果が低くなる傾向がある。
(側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂)
側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂は、減粘性及び即時分離性の点で、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(以下、「側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂」と称することがある。)であることがより好ましい。
中でも特に、本実施形態で用いる側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するものであることが好ましい。
Figure 0007172600000001
(式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子または有機基を示し、Xは、単結合または結合鎖を示す。)
かかる一般式(1)で表わされる構造単位中のR~Rは、すべて水素原子であることが好ましいが、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば、有機基であってもよく、その有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~4のアルキル基が挙げられ、かかる有機基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の官能基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で、単結合であるものが好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては、例えば、炭素数1~4の直鎖状又は分岐のアルキレン基、炭素数1~4の直鎖状又は分岐のアルケニレン基、炭素数1~4の直鎖状又は分岐のアルキニレン基、フェニレン基、ナフチレン基等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等で置換されていてもよい。)の他、-O-、-(CHO)-、-(OCH-、-(CHO)CH-、-CO-、-COCO-、-CO(CHCO-、-CO(C)CO-、-S-、-CS-、-SO-、-SO-、-NR-、-CONR-、-NRCO-、-CSNR-、-NRCS-、-NRNR-、-HPO-、-Si(OR)-、-OSi(OR)-、-OSi(OR)O-、-Ti(OR)-、-OTi(OR)-、-OTi(OR)O-、-Al(OR)-、-OAl(OR)-、-OAl(OR)O-等(Rは、各々独立して、任意の置換基であり、水素原子、炭素数1~12のアルキル基が好ましく、また、mは自然数である。)が挙げられる。これらの結合鎖の中でも、製造時あるいは使用時の安定性の点で、炭素数6以下のアルキレン基、特にメチレン基、あるいは-CHOCH-が好ましい。
特に、一般式(1)で表わされる構造単位中のR~Rがすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが好ましく、下記式(1’)で表わされる構造単位を有するPVA系樹脂が好適に用いられる。
Figure 0007172600000002
本実施形態で用いられる側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂の製造方法としては、例えば、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
Figure 0007172600000003
(式(2)中、R、R、R、R及びXは、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子またはR-CO-(式中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を示す。)を示す。
Figure 0007172600000004
(式(3)中、R、R、R、R及びXは、いずれも一般式(1)の場合と同様である。)
Figure 0007172600000005
(式(4)中、R、R、R、R及びXは、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R10及びR11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~4のアルキル基を示す。)
上記(i)、(ii)及び(iii)の方法については、例えば、日本国特開2006-95825号公報に説明されている方法を用いることができる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱い性に優れるという点から、(i)の方法において、一般式(2)で表わされる化合物として3,4-ジアシロキシ-1-ブテンを用いることが好ましく、特に3,4-ジアセトキシ-1-ブテンが好ましく用いられる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
なお、ビニルエステル系モノマーとして酢酸ビニルを用い、これと3,4-ジアセトキシ-1-ブテンを共重合させた際の各モノマーの反応性比(r)は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4-ジアセトキシ-1-ブテン)=0.701、である。これは、(ii)の方法で用いられる一般式(3)で表される化合物の一例であるビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、と比較して、3,4-ジアセトキシ-1-ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
また、3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの連鎖移動定数(Cx)は、Cx(3,4-ジアセトキシ-1-ブテン)=0.003(65℃)である。これは、ビニルエチレンカーボネートのCx(ビニルエチレンカーボネート)=0.005(65℃)や、(iii)の方法で用いられる一般式(4)で表される化合物の一例である2,2-ジメチル-4-ビニル-1,3-ジオキソランのCx(2,2-ジメチル-4-ビニル-1,3-ジオキソラン)=0.023(65℃)と比較して、重合度が上がり易くなり、重合速度低下の原因となり難いことを示すものである。
また、かかる3,4-ジアセトキシ-1-ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
なお、上記の3,4-ジアセトキシ-1-ブテンは、例えば、国際公開第2000/24702号、米国特許第5623086号明細書、米国特許第6072079号明細書等に記載されたエポキシブテン誘導体を経由する合成方法や、1,4-ブタンジオール製造工程の中間生成物である1,4-ジアセトキシ-1-ブテンを塩化パラジウム等の金属触媒を用いて異性化する反応によって製造することができる。
上記(ii)や(iii)の方法によって得られたPVA系樹脂は、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分であると、側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存し、製造時の加熱乾燥工程で、かかる環状基によってPVA系樹脂が架橋し、ゲル状物等が発生する場合がある。
よって、かかる点からも、上記(i)の方法によって得られたPVA系樹脂が本実施形態においては好適に用いられる。
本実施形態において、上述のモノマー(ビニルエステル系モノマー、一般式(2)、(3)、(4)で示される化合物)の他に、樹脂物性に大幅な影響を及ぼさない範囲であれば、共重合成分として、例えば、エチレンやプロピレン等のα-オレフィン;3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1,2-ジオール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類及びそのアシル化物等の誘導体;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類;メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩等の化合物;等が共重合されていてもよい。
側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70~100モル%であり、好ましくは80~100モル%、より好ましくは90~100モル%、さらに好ましくは95~100モル%である。かかるケン化度が低すぎると、親水性が低下するため原油との即時分離性が低くなる傾向がある。
側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂に含まれる、一般式(1)で表わされる構造単位の含有量は、通常0.1~20モル%であり、好ましくは2~10モル%、より好ましくは2~8モル%である。かかる含有量が低すぎると、分離が遅くなる傾向がある。反対に、含有量が高すぎると、製造コストが高騰してしまう問題がある。
なお、側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂中の一般式(1)で表わされる構造単位の含有率は、PVA系樹脂を完全にケン化したものの、H-NMRスペクトル(溶媒:DMSO-d6、内部標準:テトラメチルシラン)から求めることができる。具体的には、一般式(1)で表わされる構造単位中の水酸基プロトン、メチンプロトン、メチレンプロトン、主鎖のメチレンプロトン及び主鎖に連結する水酸基のプロトン等に由来するピーク面積から算出することができる。
また、側鎖1,2-ジオール含有PVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、好ましくは100~4000であり、より好ましくは150~2500、さらに好ましくは200~1000である。かかる平均重合度が小さすぎても大きすぎても、油の減粘効果が低くなる傾向がある。
本実施形態で用いられる側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよいが、混合物で用いる場合には、平均重合度、ケン化度の平均値が上述の範囲であることが好ましい。
〔スルホン酸又はその塩の基を有するPVA系樹脂〕
本実施形態で用いるスルホン酸又はその塩の基を有するポリビニルアルコール系樹脂(以下「スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂」と称することがある。)は、PVAの主鎖に直接又は結合鎖を介して、下記一般式(5)で示されるスルホン酸又はその塩の基を有するものである。
Figure 0007172600000006
(式(5)中、Xは単結合又は結合鎖を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
このようなスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂は、スルホン酸又はその塩の基を有することにより、高い親水性を有し、スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂の油粒子への吸着を抑制し、優れた即時分離性を発現すると推測される。また、PVA系樹脂がスルホン酸又はその塩の基を有することで、適度に結晶性が乱され、優れた減粘性を示すと推測される。
上記一般式(5)において、Xは単結合又は結合鎖である。結合鎖としては、二価の連結基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1~20の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、炭素数1~20の直鎖状又は分岐状のアルケニレン基、炭素数1~20の直鎖状又は分岐状のアルキニレン基、フェニレン基、ナフチレン基等の炭化水素基(これらの炭化水素基はフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等で置換されていてもよい。)の他、-O-、-(CHO)-、-(OCH-、-(CHO)CH-、-CO-、-COCO-、-CO(CHCO-、-CO(C)CO-、-S-、-CS-、-SO-、-SO-、-NR-、-CONR-、-NRCO-、-CSNR-、-NRCS-、-NRNR-、-HPO-、-Si(OR)-、-OSi(OR)-、-OSi(OR)O-、-Ti(OR)-、-OTi(OR)-、-OTi(OR)O-、-Al(OR)-、-OAl(OR)-、-OAl(OR)O-等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、炭素数1~15のアルキル基が好ましく、また、mは1~5の整数である。)が挙げられる。これらの結合鎖は単独であっても、2種以上組み合わさった結合鎖でもよい。Xは、製造時あるいは使用時の安定性の点で、単結合、炭素数1~6のアルキレン基が好ましい。
また、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基である。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が挙げられる。Mは、入手が容易な点でナトリウムが好ましい。
本実施形態で使用されるスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂の製造方法としては、例えば、(i)ビニルエステル系単量体とスルホン酸又はその塩の基含有不飽和単量体を共重合しケン化する方法、(ii)スルホン酸又はその塩の基を有するアルコール、アルデヒドあるいはチオールなどの官能基を有する化合物を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系単量体を重合し、ケン化する方法、(iii)PVA系樹脂を臭素、ヨウ素等で処理した後、酸性亜硫酸ソーダ水溶液で加熱する方法、(iv)PVA系樹脂を濃厚な硫酸水溶液中で加熱する方法、(v)PVA系樹脂をスルホン酸又はその塩の基を有するアルデヒド化合物でアセタール化する方法などが挙げられる。
中でも製造時の安全面と作業性の点から、(i)のビニルエステル系単量体とスルホン酸又はその塩の基含有不飽和単量体を共重合し、得られた重合体をケン化して得る方法が好ましい。
以下、(i)の方法を中心に説明するが、これらに限定されるものではない。
ビニルエステル系単量体としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられる。中でも、経済的な点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
スルホン酸又はその塩の基含有不飽和単量体としては、例えば、下記一般式(6)で表されるオレフィンスルホン酸又はその塩、下記一般式(7)又は(8)で表されるスルホアルキルマレート、下記一般式(9)、(10)又は(11)で表されるスルホアルキル(メタ)アクリルアミド、下記一般式(12)で表されるスルホアルキル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
Figure 0007172600000007
(式(6)中、R21は炭素数1~4のアルキレン基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000008
(式(7)中、R22は炭素数1~3のアルキル基を示し、nは2~4の整数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000009
(式(8)中、nは2~4の整数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000010
(式(9)中、R23及びR24はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、nは2~4の整数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000011
(式(10)中、R25は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、nは2~4の整数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000012
(式(11)中、R26は炭素数1~3のアルキル基を示し、R27、R28、R29及びR30はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
Figure 0007172600000013
(式(12)中、R31は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、nは2~4の整数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基を示す。)
上記のオレフィンスルホン酸又はその塩の具体例としては、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸又はその塩が挙げられる。
また、上記のスルホアルキルマレートの具体例としては、例えば、ナトリウムスルホプロピル-2-エチルヘキシルマレート、ナトリウムスルホプロピルトリデシルマレート、ナトリウムスルホプロピルエイコシルマレート等が挙げられる。
また、上記のスルホアルキル(メタ)アクリルアミドとしての具体例としては、例えば、ナトリウムスルホメチルアクリルアミド、ナトリウムスルホ-t-ブチルアクリルアミド、ナトリウムスルホ-s-ブチルアクリルアミド、ナトリウムスルホ-t-ブチルメタクリルアミド等が挙げられる。
さらに、上記のスルホアルキル(メタ)アクリレートとしての具体例としては、例えば、ナトリウムスルホエチルアクリレート等が挙げられる。
共重合により導入する場合、上記スルホン酸又はその塩の基含有不飽和単量体の中でもオレフィンスルホン酸又はその塩が好適に使用される。
また、本実施形態においては、上記の共重合成分以外にも本発明の目的を阻害しない範囲において、他の単量体を0.1~10モル%程度共重合させることも可能である。他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のα-オレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;アルキルビニルエーテル類;ジメチルアリルビニルケトン;N-ビニルピロリドン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル;ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート;ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド;ポリオキシエチレン[1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル]エステル;ポリオキシエチレンビニルエーテル;ポリオキシプロピレンビニルエーテル;ポリオキシエチレンアリルアミン;ポリオキシプロピレンアリルアミン;ポリオキシエチレンビニルアミン;ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
さらに、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2-アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3-ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体;アセトアセチル基含有単量体;3,4-ジアセトキシ-1-ブテン;1,4-ジアセトキシ-2-ブテン;エチレンカーボネート;ビニルエチレンカーボネート;グリセリンモノアリルエーテル;酢酸イソプロペニル;1-メトキシビニルアセテート等も挙げられる。
中でも、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のα-オレフィン類を共重合成分として得られる、α-オレフィン-ビニルアルコール共重合体は、乳化力向上や水溶液の粘度安定性の点で好ましく、かかるα-オレフィン類の好ましい含有量は0.1~10モル%である。
上記のビニルエステル系単量体とスルホン酸又はその塩の基含有不飽和単量体を共重合する方法としては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時の単量体成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用される。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、炭素数1~3のアルコール、特にはメタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(単量体)=0.01~10(質量比)、好ましくは0.05~3(質量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては、好ましくは重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。重合触媒の使用量は、共重合する単量体の種類や触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系単量体に対して0.01~1.0モル%が好ましく、特には0.02~0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃~沸点程度で行われ、より具体的には、35~150℃、好ましくは40~75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は、次いでケン化される。かかるケン化は、上記で得られた共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、tert-ブタノール等の低級アルコールが挙げられるが、中でも炭素数1~3のアルコール、特にはメタノールが好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は、系の粘度により適宜選択されるが、通常は10~60質量%の範囲から選ばれる。
ケン化に使用される触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒;硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択される。アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系単量体及び一般式(6)~(12)で示される化合物の合計量1モルに対して0.1~30ミリモル、好ましくは2~15ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10~60℃であることが好ましく、20~50℃であることが特に好ましい。
かくして、本実施形態で用いられるスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂が得られる。
スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂のスルホン酸又はその塩の基の含有量(変性率)は、好ましくは0.01~10モル%、特に好ましくは0.1~7モル%、殊に好ましくは1~5モル%である。スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂のスルホン酸又はその塩の基の含有量が低すぎると分離が遅くなる傾向があり、高すぎると製造が困難となる傾向がある。
スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定。)は、好ましくは100~4000であり、150~2500がより好ましく、200~1000が更に好ましい。
かかる平均重合度が低すぎても高すぎても油の減粘効果が低下する傾向がある。
スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定。)は、好ましくは70~100モル%であり、80~100モル%がより好ましく、90~100モル%が更に好ましい。
かかるケン化度が低すぎると、親水性が低下するため原油との即時分離性が低下する傾向がある。
本実施形態で用いられるスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよいが、混合物で用いる場合には、平均重合度、ケン化度の平均値が上述の範囲であることが好ましい。
〔オキシアルキレン基含有PVA系樹脂〕
本実施形態で用いるオキシアルキレン基を有するポリビニルアルコール系樹脂(以下「オキシアルキレン基含有PVA系樹脂」と称することがある。)は、例えば下記の一般式(13)で表される構造のオキシアルキレン基を有するものである。
Figure 0007172600000014
(式(13)中、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、nは1~20の整数を示す。)
このようなオキシアルキレン基含有PVA系樹脂は、オキシアルキレン基を有することにより、高い親水性を有し、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂の油粒子への吸着を抑制し、優れた即時分離性を発現すると推測される。また、PVA系樹脂がオキシアルキレン基を有することで、適度に結晶性が乱され、優れた減粘性を示すと推測される。
上記一般式(13)において、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基である。R41及びR42における炭素数1~4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、前記アルキル基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等で置換されていてもよい。本発明の効果が向上するという観点から、R41及びR42は、水素原子、エチル基、メチル基であることが好ましく、水素原子、エチル基がより好ましい。
また、nは1~20であり、5~15であることが好ましい。
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂におけるオキシアルキレン基のモル分率は、本発明の効果が向上するという観点並びにオキシアルキレン基含有PVA系樹脂を水に混合させてPVA系樹脂水溶液とした際の水溶液安定性の観点から、好ましくは0.1~20モル%であり、より好ましくは0.1~10モル%、さらに好ましくは0.1~5モル%である。
上記モル分率は、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂におけるビニルエステル基とビニルアルコール基と変性により付加されるオキシアルキレン基との合計モル数に対する、該オキシアルキレン基のモル数が占める割合(モル%)をいう。なお、上記モル分率は、NMRによって算出することができる。
本実施形態で使用されるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂は任意の方法で製造できる。例えば、(i)ポリオキシアルキレン化合物の存在下にビニルエステル系単量体を共重合し、その後にケン化する方法、(ii)一般式(13)で示されるオキシアルキレン基を有する不飽和単量体をビニルエステル系単量体と共重合した後にケン化する方法、(iii)ポリビニルアルコール系樹脂に酸化アルキレンを後反応させる方法等が挙げられる。上記の方法のうち(ii)の方法が樹脂の製造面、性能面から実用的である。
以下、(ii)の方法を中心に説明するが、これに限定されるものではない。
オキシアルキレン基を有する不飽和単量体としては種々のものが挙げられ、代表的には次のものが例示される。
<(メタ)アクリル酸エステル型>
本化合物は下記の一般式(14)で示されるものであり、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 0007172600000015
(式(14)中、Yは水素原子又はメチル基を示し、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、nは1~20の整数を示す。)
<(メタ)アクリル酸アミド型>
本化合物は下記の一般式(15)で示されるものであり、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチレン[1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル]エステル等が挙げられる。
Figure 0007172600000016
(式(15)中、Yは水素原子又はメチル基を示し、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、nは1~20の整数を示す。)
<(メタ)アリルエーテル型>
本化合物は下記の一般式(16)で示されるものであり、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
Figure 0007172600000017
(式(16)中、Yは水素原子又はメチル基を示し、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、nは1~20の整数を示す。)
<ビニルエーテル型>
本化合物は下記の一般式(17)で示されるものであり、具体的にはポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等が挙げられる。
Figure 0007172600000018
(式(17)中、R41及びR42はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、nは1~20の整数を示す。)
上記式(14)~(17)において、式中のR41、R42及びnの好ましい例示は式(13)と同様である。
これらのオキシアルキレン基を含有する不飽和単量体の中でも上記一般式(16)で示される(メタ)アリルエーテル型のものが、共重合反応の容易さ、ケン化工程における安定性などの点から好適に使用される。
上記の不飽和単量体と共重合するビニルエステル系単量体としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられ、工業的には酢酸ビニルが好適である。これらビニルエステル系単量体の1種又は2種以上を用いることができる。
また、上記の不飽和単量体および上記のビニルエステル系単量体の他に、これら単量体と共重合性を有する単量体を共重合させてもよい。
かかる共重合性単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類、3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1-オール、3,4-ジヒドロキシ-1-ブテン等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2-ジアルキル-4-ビニル-1,3-ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1-メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4-ジアセトキシ-2-ブテン、1,4-ジヒドロキシ-2-ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
更に、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2-アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3-ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体等も挙げられる。
なお、かかる共重合性単量体の導入量は、単量体の種類によって異なるが、通常は全構造単位の10モル%以下、特には5モル%以下であることが好ましい。かかる共重合性単量体の導入量が多すぎると水溶性が損なわれる傾向がある。
共重合するに当たっては公知の重合方法を用いることができ、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などが可能である。例えば、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。かかる溶液重合における単量体の仕込み方法としては、両単量体を重合初期に全量一括仕込みする方法、ビニルエステル系単量体および/またはオキシアルキレン基を有する単量体を連続的あるいは間歇的に供給する方法のいずれであってもよい。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的にはメタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択することができ、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(単量体)=0.01~10(質量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては、好ましくは重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。重合触媒の使用量は、共重合する単量体の種類や触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系単量体に対して通常は0.01~0.7モル%であり、特には0.02~0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃~沸点程度で行われ、より具体的には、35~90℃、好ましくは40~75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は次いでケン化される。かかるケン化にあたっては上記で得られた共重合体をアルコール等の溶媒に溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。代表的な溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、tert-ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は、系の粘度により適宜選択され、例えば、10~60質量%の範囲から選ばれる。
ケン化に使用される触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物、アルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択される。アルカリ触媒を使用する場合は、例えば、ビニルエステル系単量体1モルに対して、0.1~30ミリモル、好ましくは2~20ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は、例えば、10~60℃が好ましく、さらに好ましくは20~50℃である。
このようにして本実施形態で用いるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂が得られる。
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂のオキシアルキレン基の含有量(変性率)は、好ましくは0.01~10モル%、特に好ましくは0.1~7モル%、殊に好ましくは1~5モル%である。オキシアルキレン基含有PVA系樹脂のオキシアルキレン基の含有量が低すぎると原油に添加して油分散液とした後の原油からの分離が遅くなる傾向があり、高すぎると製造が困難となる傾向がある。
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定。)は、好ましくは100~4000であり、200~4000がより好ましく、300~2000が更に好ましく、500~1000が特に好ましい。
かかる平均重合度が低すぎても高すぎても油の減粘効果が得られにくくなる傾向がある。
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定。)は、好ましくは70~100モル%であり、80~100モル%がより好ましく、90~100モル%が更に好ましい。
かかるケン化度が低すぎると、親水性が低下するため原油との即時分離性が低下する傾向がある。
本実施形態で用いられるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよいが、混合物で用いる場合には、平均重合度、ケン化度の平均値が上述の範囲であることが好ましい。
[油回収剤]
本発明の油回収剤は、本発明のPVA系樹脂を含有する。油回収剤は、直接又は掘削用水に混合させて原油に添加される。油回収剤は、本発明のPVA系樹脂からなる油回収剤であってもよいが、好適には水と混合した水溶液の形態で使用することが好ましい。水溶液とすることにより、原油と均一に混合しやすくなるので効果的である。水としては、水道水や、海水や地下水等塩分その他の不純物を含む水等を使用することができる。
油回収剤を水溶液の形態とする場合、油回収剤中の本発明のPVA系樹脂の含有量は、PVA系樹脂の種類や変性種により適宜調整すればよいが、水100質量部に対して、0.05~40質量部の範囲であることが好ましく、0.1~10質量部がより好ましい。
具体的には、本発明のPVA系樹脂が未変性PVA系樹脂である場合は、該樹脂の含有量は、水100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~5質量部がより好ましく、0.5~3質量部が更に好ましい。本発明のPVA系樹脂が側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂である場合は、該樹脂の含有量は、水100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~5質量部がより好ましく、0.5~3質量部が更に好ましい。本発明のPVA系樹脂がスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂である場合は、該樹脂の含有量は、水100質量部に対して、0.05~40質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1~10質量部、更に好ましくは0.5~5質量部、特に好ましくは0.5~3質量部である。また、本発明のPVA系樹脂がオキシアルキレン基含有PVA系樹脂である場合は、該樹脂の含有量は、水100質量部に対して、0.05~40質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1~10質量部、更に好ましくは0.5~5質量部、特に好ましくは0.5~3質量部である。
油回収剤中の本発明のPVA系樹脂の濃度が低すぎると、油回収剤の使用量が多くなり過ぎて原油の回収性能が低下する傾向がある。本発明のPVA系樹脂の濃度が高すぎると油回収剤自体の粘度が上昇する傾向がある。
また、本発明の油回収剤は、本発明のPVA系樹脂以外のPVA系樹脂や、その他の生分解性樹脂として、脂肪族ポリエステル系樹脂、変性でんぷん、ポリグルコール酸等を併用することもできる。
本発明のPVA系樹脂以外のPVA系樹脂を併用する際には、ケン化度、平均重合度、変性度の範囲は、本発明のPVA系樹脂と同様であることが好ましい。
また、必要に応じて各種添加剤、例えば公知の安定剤や界面活性剤、水以外の溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール)等を含有することができる。
[油回収方法]
本発明の油回収剤は、地下の油層に存在する原油に添加され、原油は本発明の油回収剤により減粘化された油分散液として回収される。
本発明の油回収剤を用いて地層中に含まれる原油を回収する方法は、本発明の油回収剤を原油に対して添加し、低粘度化された原油を汲み上げる汲み上げ工程と、汲み上げられた原油から前記油回収剤を分離する分離工程を有する。
原油とは、地層中の油井から回収される未処理又は未精製の鉱油を指し、主成分が炭化水素で、他に少量の硫黄、酸素、窒素を含む化合物を含有するものである。
本発明の油回収方法が適用できる原油としては、例えば、特軽質原油、軽質原油、中質原油、重質原油、特重質原油、ビチューメン(オイルサンド)、タール、ピッチ等が挙げられる。炭化水素含有量、硫黄含有量の多寡に関係なく種々の原油に対して使用できるが、API度が39°未満の原油に用いることが好ましく、より好ましくはAPI度26°以上39°未満の原油であり、具体的には、軽質原油(API度34°~38.99°)、中質原油(API度30°~33.99°)、重質原油(API度26°~29.99°)が好ましい。API度が高すぎると本発明の効果が得られにくい場合があるが、API度が39°未満の原油に対しては、本発明の油回収剤による減粘性が得られやすく、また優れた即時分離性を得ることができる。
なお、前記のAPI度は、以下の式により算出される。
API度=141.5/G-131.5
式中、Gは、15.6℃(60°F)における原油の比重を示す。「比重」とは、JIS K 2249に規定される「原油及び石油製品の密度試験方法ならびに密度・質量・容量換算表」に準拠して測定される比重を意味する。
(汲み上げ工程)
汲み上げ工程では、本発明の油回収剤を原油に添加して油分散液とし、低粘度化された原油(油分散液)を汲み上げる。本発明の油回収剤を原油に添加することにより、油回収剤中の本発明のPVA系樹脂が原油中に分散するので、原油の粘度が低下する。例えば、原油は約3000~50000mPa・sの高粘度の流体であるが、本発明の油回収剤を原油に添加することにより、油回収剤を含んだ油分散液は、例えば、50~1000mPa・s、好ましくは100~300mPa・sまで減粘することができる。
油分散液中の油回収剤の含有量は、PVA系樹脂の種類や変性種により適宜調整すればよいが、原油100質量部に対して、0.05~200質量部の範囲であることが好ましく、0.5~200質量部がより好ましく、0.5~100質量部が更に好ましく、10~100質量部が特に好ましい。
具体的には、本発明のPVA系樹脂として未変性PVA系樹脂を使用する場合は、油回収剤は、原油100質量部に対して、好ましくは0.05~200質量部、より好ましくは0.5~200質量部、更に好ましくは0.5~100質量部、特に好ましくは10~60質量部、最も好ましくは20~50質量部となるように添加される。本発明のPVA系樹脂として側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂を使用する場合は、油回収剤は、原油100質量部に対して、好ましくは0.05~200質量部、より好ましくは0.5~200質量部、更に好ましくは0.5~100質量部、特に好ましくは10~60質量部、最も好ましくは20~50質量部となるように添加される。本発明のPVA系樹脂としてスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂を使用する場合は、油回収剤は、原油100質量部に対して、好ましくは0.05~200質量部、より好ましくは0.5~200質量部、更に好ましくは0.5~100質量部、より更に好ましくは10~100質量部、特に好ましくは10~60質量部、最も好ましくは20~40質量部となるように添加される。また、本発明のPVA系樹脂としてオキシアルキレン基含有PVA系樹脂を使用する場合は、油回収剤は、原油100質量部に対して、好ましくは0.05~200質量部、より好ましくは0.5~200質量部、更に好ましくは0.5~100質量部、より更に好ましくは10~100質量部、特に好ましくは10~60質量部、最も好ましくは20~40質量部となるように添加される。
本発明のPVA系樹脂は、原油100質量部に対して5×10-5~4質量部、好ましくは0.01~4質量部、より好ましくは0.02~4質量部の範囲で添加されることが好ましく、原油100質量部に対して油回収剤の含有量が上記範囲且つ本発明のPVA系樹脂の含有量が上記範囲となるように、油回収剤(水、本発明のPVA系樹脂、必要によりその他添加剤を含む水溶液)中の本発明のPVA系樹脂の濃度を調整すればよい。油分散液中の油回収剤の含有量が前記範囲であると、原油の粘度を十分に低下させることができるので汲み上げ工程で円滑な汲み上げを行うことができる。
油回収剤の添加方法としては特に限定されないが、例えば、パイプライン輸送の前処理として油回収剤を含有した掘削用水と原油とを混合する方法が好適な実施態様であり、また、油層中に油回収剤を含有した掘削用水を注入し、そこにある原油を分散する方法も好適な実施態様である。
(分離工程)
分離工程では、汲み上げられた原油(油分散液)から油回収剤を分離して、原油を回収する。分離方法としては、汲み上げられた原油をそのまま静置することにより、原油層(上層)と油回収剤を含んだ掘削用水層(下層)とに分離するので、原油層を吸引、デカント等により掘削用水層と分離することができる。
本発明において、油回収剤は原油からの優れた即時分離性を有するので、速やかに原油と掘削用水が明確な界面を呈して分離する。なお、本発明において、原油と掘削用水の分離は10~60分程度で行うことができる。
本発明の油回収剤を用いることにより、また、本発明の油回収方法により、効率良く原油を回収することができ、また、分離された掘削用水は掘削に再利用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において「部」及び「%」は、特に断りのない限り質量を基準とする。
以下の実施例、比較例の評価で行った、減粘性及び即時分離性の試験方法は以下のとおりである。
〔減粘性〕
PVA系樹脂水溶液と重油の混合液を入れたガラス容器を25℃の恒温水槽にて温度を調整した後、手で上下に50回振り混ぜて、PVA系樹脂水溶液と重油の分散液を得、B型粘度計(スピンドル4)にてかかる分散液の粘度を測定した。
〔即時分離性〕
PVA系樹脂水溶液と重油の混合液を入れたガラス容器を25℃の恒温水槽にて温度を調整した後、手で上下に50回振り混ぜて、PVA系樹脂水溶液と重油の分散液を得、かかる分散液入りのガラス容器を25℃の恒温水槽に30分間置き、PVA系樹脂水溶液と重油の分離状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
〇:PVA系樹脂水溶液層と重油層がはっきりと分離し、両者の境界が明確である。
△:PVA系樹脂水溶液層と重油層は分離しているが、両者の境界は明確ではなく、互いに混ざり合っている。
×:全体的に濁っている(PVA系樹脂水溶液と重油が分離していない)。
・試験例1
(実施例1-1)
<PVA1-1>
油回収剤として、ケン化度99モル%、平均重合度500の未変性PVA(PVA1-1)を用意した。
<水接触角の測定>
まず、PVA1-1の10質量%水溶液(PVA1-1水溶液)を作製し、得られたPVA1-1水溶液13gを、縦×横=10cm×10cmの枠に流し込み、23℃及び50%RH環境下で、3日静置し、厚さ100μmのキャストフィルムを作製した。
次いで作製したキャストフィルムを水平に置き、23℃及び50%RHの条件下、精製水0.2μlを滴下して、水滴を形成させた直後、接触角計(DropMaster 500:KYOWA INTERFACE SCIENCE社製)にて、水滴とキャストフィルム表面との接触角を測定した。接触角は10回測定し、平均値をPVA1-1の水接触角とした。
PVA1-1の水接触角は、65.8°であった。
<混合液の作製>
上記で得られたPVA1-1の0.5%水溶液(溶媒:水)を調製した(以下、「PVA系樹脂水溶液」と称することがある。)。蓋つきのガラス容器にPVA系樹脂水溶液10部を投入し、そこに重油(KYGNUS社製、API度26°以上39°未満)90部を投入し、それらを混合し、PVA系樹脂水溶液と重油の混合液を得た(混合液中、PVA1-1を0.05部含有。)。
得られた混合液を用いて、減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1-1]
実施例1-1において、油回収剤を用いずに重油のみを用いて同様の試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例1-2]
ケン化度88モル%、平均重合度600の未変性PVA(PVA1-2)を用意した。
実施例1-1において、PVA1-1の替わりに、PVA1-2とした以外は、実施例1-1と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007172600000019
実施例1-1は、減粘効果が高く、更には即時分離性にも優れるものであった。一方、PVA系樹脂を用いない比較例1-1及び水接触角が70°より大きいPVA系樹脂を用いた比較例1-2は、減粘効果に劣り、粘度が高く、更には即時分離性にも劣るものであった。
・試験例2
(実施例2-1)
<PVA2-1の製造>
油回収剤として、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂2-1(PVA2-1)を作製した。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル85部(全体の10%を初期仕込み)、メタノール460部、及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン7.6部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.32部投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。さらに、重合開始0.5時間後に酢酸ビニル765部を8時間滴下(滴下速度95.6部/hr)した。重合開始から2.5時間目と4.5時間目にアゾビスイソブチロニトリルを0.2部ずつ追加し、酢酸ビニルの重合率が85%となった時点で、m-ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込みつつ蒸留することで未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
ついで、上記溶液をメタノールで希釈し、固形分濃度を50%に調整して、かかるメタノール溶液をニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウム中のナトリウム分2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で、さらに水酸化ナトリウム中のナトリウム分2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して4ミリモルとなる割合で追加しケン化を行った。その後、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(PVA2-1)を得た。
得られた側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(PVA2-1)のケン化度は、樹脂中の残存酢酸ビニル及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、600であった。
また、前記式(1’)で表される1,2-ジオール構造単位の含有量は、H-NMR(300MHzプロトンNMR、d6-DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、8モル%であった。
また、実施例1-1に記載の方法に準じて水接触角を測定したところ、フィルムにした際の水接触角は65.3°であった。
<混合液の作製>
上記で得られたPVA2-1の0.5%水溶液(溶媒:水)を調製した(以下、「PVA系樹脂水溶液」という。)。蓋つきのガラス容器にPVA系樹脂水溶液10部を投入し、そこに重油(KYGNUS社製、API度26°以上39°未満)90部を投入し、それらを混合し、PVA系樹脂水溶液と重油の混合液を得た(混合液中、PVA2-1を0.05部含有。)。
得られた混合液を用いて、減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2-2)
上記<PVA2-1の製造>で示した方法に準じて、ケン化度、平均重合度、1,2-ジオール構造単位の含有量及び水接触角が表2に示すとおりであるPVA2-2を製造した。
PVA2-1の替わりに、PVA2-2を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例2-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2-3)
上記<PVA2-1の製造>で示した方法に準じて、ケン化度、平均重合度、1,2-ジオール構造単位の含有量及び水接触角が表2に示すとおりであるPVA2-3を製造した。
PVA2-1の替わりに、PVA2-3を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例2-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2-4)
上記<PVA2-1の製造>で示した方法に準じて、ケン化度、平均重合度、1,2-ジオール構造単位の含有量及び水接触角が表2に示すとおりであるPVA2-4を製造した。
PVA2-1の替わりに、PVA2-4を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例2-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2-1)
実施例2-1において、油回収剤を用いずに重油のみを用いて同様の試験を行った。結果を表2に示す。
(比較例2-2)
ケン化度88モル%、平均重合度600及びフィルムにした際の水接触角72.0°の未変性PVA(PVA2-6)を用意した。
PVA2-1の替わりに、PVA2-6を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例2-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0007172600000020
実施例2-1~2-4は、減粘効果が高く、更には即時分離性にも優れるものであった。一方、PVA系樹脂を用いない比較例2-1及び水接触角が70°より大きい未変性PVAを用いた比較例2-2は、減粘効果に劣り、粘度が高く、更には即時分離性にも劣るものであった。
・試験例3
(実施例3-1)
<PVA3-1の製造>
油回収剤として、スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂3-1(PVA3-1)を作製した。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール422部、アリルスルホン酸ナトリウム62部(酢酸ビニルに対して3.2モル%)を仕込み、アセチルパーオキサイドを0.072モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
途中、アセチルパーオキサイドを0.072モル%(対仕込み酢酸ビニル)ずつ4回投入し、酢酸ビニルの重合率が96.0%となった時点で、p-メトキシフェノール0.1部を添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、上記溶液をメタノールで希釈し、固形分濃度を55%に調整して、かかるメタノール溶液をニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(ナトリウム濃度で2%)を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールと酢酸メチルの混合液(メタノール:酢酸メチル=2:8)でよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、スルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂3-1(PVA3-1)を得た。
得られたスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂3-1(PVA3-1)のケン化度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、99.3モル%であり、20℃における4%水溶液粘度(重合度)は、JIS K 6726に準じて測定したところ、2.6mPa・sであり、平均重合度は200であった。また、PVA3-1の変性量はNMR測定より算出したところスルホン酸基2.7モル%であった。
また、実施例1-1に記載の方法に準じて水接触角を測定したところ、フィルムにした際の水接触角は52.7°であった。
<混合液の作製>
上記で得られたPVA3-1の5%水溶液(溶媒:水)を調製した(以下、「PVA系樹脂水溶液」という。)。蓋つきのガラス容器に、PVA系樹脂水溶液30部を投入し、そこに重油(KYGNUS社製、API度26°以上39°未満)70部を投入し、PVA系樹脂水溶液と重油の混合液を得た(混合液中、PVA3-1を0.15部含有。)。
得られた混合液を用いて、減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例3-2)
上記<PVA3-1の製造>において、ケン化時の水酸化ナトリウムを減らし、ケン化度を87.3モル%とした以外は、同様に製造してスルホン酸又はその塩の基含有PVA系樹脂3-2(PVA3-2)を得た。
得られたPVA3-2のケン化度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、87.3モル%であり、20℃における4%水溶液粘度(重合度)は、JIS K 6726に準じて測定したところ、2.5mPa・sであり、平均重合度は200であった。また、PVA3-2の変性量はNMR測定より算出したところスルホン酸基2.7モル%であった。また、フィルムにした際の水接触角は67.0°であった。
実施例3-1において、PVA3-1の替わりに、PVA3-2を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例3-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例3-1)
実施例3-1において、油回収剤を用いずに重油のみを用いて同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(比較例3-2)
ケン化度88モル%、平均重合度600及びフィルムにした際の水接触角72.0°の未変性PVA(PVA3-3)を用意した。
実施例3-1において、PVA3-1の替わりに、PVA3-3を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例3-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例3-3)
ケン化度88モル%、平均重合度1700及びフィルムにした際の水接触角71.4°の未変性PVA(PVA3-4)を用意した。
実施例3-1において、PVA3-1の替わりに、PVA3-4を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例3-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0007172600000021
表3の結果から、スルホン酸又はその塩の基を有するポリビニルアルコール系樹脂を含有する本発明の油回収剤を用いた実施例3-1および3-2は、比較例3-1~3-3に比べ、減粘性及び即時分離性に優れることが分かった。
・試験例4
(実施例4-1)
<PVA4-1の製造>
油回収剤として、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂4-1(PVA4-1)を作製した。
重合缶にオキシエチレン基の平均鎖長(n)が15のポリオキシエチレンモノアリルエーテル15.0部、酢酸ビニル85部、メタノール10.0部を仕込み、還流状態になるまで昇温した後30分間還流させてから、アゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニル量に対して0.08モル%仕込んで重合を開始した。反応開始後2時間目と4時間目にアゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニル量に対して0.08モル%ずつ追加した。
次いで、重合反応開始後約10時間目で、冷却用メタノール20部と禁止剤としてm-ジニトロベンゼンを0.2部加え、反応缶ジャケットを冷却して重合反応を停止して、ポリオキシエチレン基含有酢酸ビニル重合体を得た。かかる重合体の重合率は約95%であった。
次いで、上記で得られたポリオキシエチレン基含有酢酸ビニル重合体の溶液から残存モノマーを追い出した後、メタノールで希釈し、固形分濃度を40%に調整して、かかるメタノール溶液をニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル1モル単位に対して3.5ミリモルとなる量を加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。生成した樹脂を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂4-1(PVA4-1)を得た。
得られたオキシアルキレン基含有PVA系樹脂4-1(PVA4-1)のケン化度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、99.2モル%、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、750であった。また、PVA4-1におけるオキシアルキレン基のモル分率(変性率)は2.0モル%であった。
また、実施例1-1に記載の方法に準じて水接触角を測定したところ、フィルムにした際の水接触角は58.6°であった。
<混合液の作製>
上記で得られたPVA4-1の0.5%水溶液(溶媒:水)を調製した(以下、「PVA系樹脂水溶液」という。)。
蓋つきのガラス容器に、PVA系樹脂水溶液10部を投入し、そこに重油(KYGNUS社製、API度26°以上39°未満)90部を投入し、PVA系樹脂水溶液と重油の混合液1を得た(混合液1中、PVA4-1を0.05部含有。)。
また、蓋つきのガラス容器に、PVA系樹脂水溶液30部を投入し、そこに重油(KYGNUS社製、API度26°以上39°未満)70部を投入し、PVA系樹脂水溶液と重油の混合液2を得た(混合液2中、PVA4-1を0.15部含有。)。
得られた混合液1を用いて減粘性の評価を行い、また、混合液2を用いて即時分離性の評価を行った。結果を表4に示す。
(比較例4-1)
実施例4-1において、油回収剤を用いずに重油のみを用いて同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例4-2)
ケン化度88モル%、平均重合度600及びフィルムにした際の水接触角72.0°の未変性PVA(PVA4-2)を用意した。
実施例4-1において、PVA4-1の替わりに、PVA4-2を用いてPVA系樹脂水溶液を調製し、実施例4-1と同様に減粘性及び即時分離性の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0007172600000022
表4の結果から、オキシアルキレン基を有するポリビニルアルコール系樹脂を含有する本発明の油回収剤を用いた実施例4-1は、比較例4-1および4-2に比べ、減粘性及び即時分離性に優れることが分かった。
本発明を詳細にまた特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2017年9月8日出願の日本特許出願(特願2017-173426、特願2017-173427、特願2017-173428、特願2017-173429)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (12)

  1. フィルムにした際の水接触角が70°以下のポリビニルアルコール系樹脂を含有する、油回収剤(ただし、前記ポリビニルアルコール系樹脂が、カルボキシル基とラクトン環の合計含有量がビニルアルコール系重合体の全構成単位に対して0.02~1モル%であるポリビニルアルコール系重合体である場合を除く。)
  2. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、親水性の変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、請求項1に記載の油回収剤。
  3. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、請求項1又は2に記載の油回収剤。
  4. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、スルホン酸又はその塩の基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、請求項1又は2に記載の油回収剤。
  5. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、オキシアルキレン基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、請求項1又は2に記載の油回収剤。
  6. 前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が90~100モル%である、請求項1に記載の油回収剤。
  7. 前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が100~4000である、請求項1~6のいずれか1項に記載の油回収剤。
  8. 水溶液である、請求項1~7のいずれか1項に記載の油回収剤。
  9. 前記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が、水100質量部に対して0.1~20質量部である、請求項8に記載の油回収剤。
  10. API度が39°未満である原油に使用する、請求項1~9のいずれか1項に記載の油回収剤。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の油回収剤と原油を含有し、
    前記油回収剤の含有量が、前記原油100質量部に対して、0.5~200質量部である、油分散液。
  12. 地層中に含まれる原油を回収する油回収方法であって、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の油回収剤を原油に対して添加し、低粘度化された原油を汲み上げる汲み上げ工程と、
    汲み上げられた原油から前記油回収剤を分離する分離工程と、
    を有する、油回収方法。
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