発明の詳細な説明
本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子における発光体としての使用に適した二核および三核金属錯体に関するものである。
従来技術によると、燐光有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)に使用される三重項発光体は、特に、芳香族配位子を有する、ビス-およびトリス-オルト-金属化イリジウム錯体であり、ここで、配位子は、負に帯電した炭素原子および電荷を持たない窒素原子、または負に帯電した炭素原子および電荷を持たないカルベン炭素原子を介して金属に結合される。そのような錯体の例としては、トリス(フェニルピリジル)イリジウム(III)およびそれらの誘導体が挙げられ、採用される配位子は、例えば、1-または3-フェニルイソキノリン、2-フェニルキノリン、またはフェニルカルベンである。これらのイリジウム錯体は、通常、かなり長いルミネッセンス寿命を有する。例えば、ジクロロメタン中でフォトルミネッセンス量子収率90±5%のケースにおいて、1.6μsである。しかしながら、OLEDにおける使用では、低ロールオフ挙動で高輝度で、OLEDを駆動するために、短いルミネッセンス寿命が望まれる。赤色燐光発光体の効率においても、また、改良の要求がある。低三重項準位T1のために、従来の赤色燐光発光体におけるフォトルミネッセンス量子効率は、理論的に可能な値よりも顕著に低いことがしばしばおこる。特に錯体が長いルミネッセンス寿命を有する場合に、低T1のケースにおいて、非放射チャネルも大きな役割を果たすからである。ここで、改良は、放射速度を増加させることが好ましく、これは、フォトルミネッセンス寿命の減少よって達成されうる。
錯体の安定性の向上は、例えばWO2004/081017、US7,332,232、およびWO2016/124304に開示されるように、多脚(polypodal)配位子の使用により達成された。これらの錯体は、それぞれの配位子が多脚のブリッジを有さないこと以外は同一の配位子構造を有する錯体に対して、有利であることを示すが、まだ改善の余地はある。よって、多脚配位子を有する錯体の場合に、有機エレクトロルミネッセンス素子の使用おける、特に効率、電圧および/または寿命に関する、特性に関する改善がいまだに望まれている。
それゆえ、本発明の目的は、OLEDにおける使用のための発光体として好適な新規な金属錯体を提供することである。特に、OLEDにおける使用の際の、フォトルミネッセンス量子効率および/またはルミネッセンス寿命に関する改善された特性を示し、および/または効率、作動電圧および/または寿命に関する、改善された特性を示す、発光体を提供することを目的とする。
驚くべきことに、以下に示される、二核および三核の、ロジウムおよびイリジウム錯体が、単核錯体と比較して、光物理的特性を顕著に改善し、そして、有機エレクトロルミネッセンス素子の使用に改善された特性をもたらすことがわかった。特に、本発明による化合物は、改善されたフォロルミネッセンス量子収率および顕著に削減されたルミネッセンス寿命を有する。短いルミネッセンス寿命は、有機エレクトロルミネッセンス素子の改善されたロールオフ挙動をもたらす。本発明は、これらの錯体、およびこれらの錯体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
本発明は、以下の式(1)または(2)の化合物に関するものである。
(式中、使用される記号および添え字には以下が適用される:
Mは、出現毎に同一であるかまたは異なり、イリジウムまたはロジウムであり;
Qは、2または3のMのそれぞれに、同一であるかまたは異なって、それぞれのケースにおいて炭素または窒素原子を介して配位され、かつ1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、6~10の芳香族環原子を有する、アリールまたはヘテロアリールであり;Q中の配位原子は互いにオルト位で結合されておらず;
Dは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CまたはNであり;
Xは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであり;
pは、0または1であり;
Vは、出現毎に同一であるかまたは異なり、以下の式(3)または(4)の基であり、
式中、破線の結合のうちの1つは、式(1)または(2)で示された対応する6員アリールまたはヘテロアリール環基との結合を示し、かつ他の2つの破線の結合はそれぞれ部分配位子Lとの結合を示し;
Lは、出現毎に同一であるかまたは異なり、二座モノアニオン性副配位子であり;
X
1は、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであり;
A
1は、出現毎に同一であるかまたは異なり、C(R)
2またはOであり;
A
2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、CR、P(=O)、B、またはSiRであり、ただし、A
2がP(=O)、B、またはSiRである場合、記号A
1はOを意味し、かつこのA
2に結合された記号Aは、-C(=O)-NR’-または-C(=O)-O-を意味しないものであり;
Aは、出現毎に同一であるかまたは異なり、-CR=CR-、-C(=O)-NR’-、-C(=O)-O-、-CR
2-CR
2-、-CR
2-O-、または以下の式(5)の基であり、
式中、破線の結合は、式(1)または(2)に示された、二座副配位子Lからの、または対応する6員アリールもしくはヘテロアリール環基からの、この構造への結合の位置を示し、かつ*は、式(5)の単位の、式(3)または(4)に明示された中央の環基への結合位置を示し;
X
2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであるか、または2つの隣接する基X
2がともにNR、O、またはSを示し、5員環が形成され、かつ残りのX
2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNを示すものであるか;または環中のX
3のうちの1つがNを意味する場合に、基2つの隣接する基X
2がともにCRまたはNを意味し、5員環が形成されており;ただし、2つの隣接する基X
2の最大2つがNを意味するものであり;
X
3は、出現毎にCであるか、または基X
3のうちの1つがNを意味し、かつ同一の環中の他の基X
3がCを意味するものであり;ただし、環中の基X
3のうちの1つがNを意味する場合に、2つの隣接する基X
2はともにCRまたはNを意味するものであり;
Rは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R
1)
2、CN、NO
2、OR
1、SR
1、COOH、C(=O)N(R
1)
2、Si(R
1)
3、B(OR
1)
2、C(=O)R
1、P(=O)(R
1)
2、S(=O)R
1、S(=O)
2R
1、OSO
2R
1、COO(カチオン)、SO
3(カチオン)、OSO
3(カチオン)、OPO
3(カチオン)
2、O(カチオン)、N(R
1)
3(アニオン)、P(R
1)
3(アニオン)、1~20のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または2~20のC原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基または3~20のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基(ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
1によって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH
2基がSi(R
1)
2、C=O、NR
1、O、S、またはCONR
1によって置き換えられていてもよい)、または5~40の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
1によって置換されていてもよい)であり;ここで、2つのラジカルRは、互いに環系を形成していてもよく;
R’は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、1~20のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または3~20のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基(ここで、アルキル基は、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR
1によって置換されていてもよく、かつここで1以上の隣接しないCH
2基はSi(R
1)
2によって置き換えられていてもよい)、または5~40の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR
1によって置換されていてもよい)であり;
R
1は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R
2)
2、CN、NO
2、OR
2、SR
2、Si(R
2)
3、B(OR
2)
2、C(=O)R
2、P(=O)(R
2)
2、S(=O)R
2、S(=O)
2R
2、OSO
2R
2、COO(カチオン)、SO
3(カチオン)、OSO
3(カチオン)、OPO
3(カチオン)
2、O(カチオン)、N(R
2)
3(アニオン)、P(R
2)
3(アニオン)、1~20のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または2~20のC原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基または3~20のC原子を有する、分岐もしくは環状のアルキル基(ここで、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基は、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
2によって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH
2基が、Si(R
2)
2、C=O、NR
2、O、S、またはCONR
2によって置き換えられていてもよい)、5~40の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
2によって置換されていてもよい)であり;ここで、2以上のラジカルR
1が互いに環系を形成していてもよく;
R
2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、または1~20のC原子を有する、脂肪族、芳香族、もしくはヘテロ芳香族有機ラジカル、特に炭化水素ラジカル(さらに、1以上のH原子がFによって置き換えられていてもよい)であり;
カチオンは、出現毎に同一であるかまたは異なり、プロトン、重陽子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、およびテトラアルキルホスホニウムからなる群から選択され;
アニオンは、出現毎に同一であるかまたは異なり、ハライド、カルボキシレートR
2-COO
-、シアニド、シアネート、イソシアネート、チオシアネート、チオイソシアネート、ヒドロキシド、BF
4
-、PF
6
-、B(C
6F
5)
4
-、カルボナート、およびスルホネートからなる群から選択される。
2つのラジカルRまたはR1がともに環系を形成している場合、それは、単環状もしくは多環状の、脂肪族、ヘテロ脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族であってよい。互いに環系を形成するラジカルは隣接していてもよく、つまり、これらのラジカルは同一の炭素原子または直接互いに隣接している炭素原子に、結合されていることを意味し、これらはさらに互いからさらに取り除かれていてもよい。この種の環形成は、互いに直接的に結合される炭素原子に結合される、または同一の炭素原子に結合される、ラジカルのケースにおいて、好ましい。
本発明の意味において、2以上のラジカルが互いに環を形成してもよい、という表現は、とりわけ、2つのラジカルが、2つの水素原子の形式的な抽出とともに、化学結合によって互いに結合されることを意味するものと解される。これは、以下のスキームによって示される:
さらに、しかしながら、上記の表現はまた、2つのラジカルのうちの1つが水素である場合、2つ目のラジカルが水素原子の結合された位置に結合し、環を形成することを意味するものと解される。これは、以下のスキームにより例示される:
芳香族環系の表現は、以下のスキームによって例示されることが意図される:
本発明の意味でのアリール基は、6~40のC原子を含む。本発明の意味でのヘテロアリール基は、2~40のC原子および少なくとも1つのヘテロ原子を含み、C原子およびヘテロ原子の合計は少なくとも5である。ヘテロ原子は、好ましくは、N、Oおよび/またはSから選択される。ここで、アリール基もしくはヘテロアリール基は、単一の芳香族環(すなわちベンゼン)もしくは単一のヘテロ芳香族環(例えば、ピリジン、ピリミジン、チオフェン等)、または縮合アリールもしくはヘテロアリール基(例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、キノリン、イソキノリン等)を意味する。
本発明の意味での芳香族環系は、環系内に6~40のC原子を含む。本発明の意味でのヘテロ芳香族環系は、環系内に1~40のC原子および少なくとも1つのヘテロ原子を含み、炭素原子とヘテロ原子の合計は少なくとも5である。ヘテロ原子は、好ましくはN、Oおよび/またはSから選択される。本発明の意味での芳香族またはヘテロ芳香族環系は、必ずしもアリールまたはヘテロアリール基のみを含む系を意味するものと解されるのではなく、代わりに、さらに複数のアリールまたはヘテロアリール基が、非芳香族単位(好ましくはH以外の原子が10%より少ない)、例えばC、NもしくはO原子、またはカルボニル基、に介在されていてもよい。例えば、9,9’-スピロビフルオレン、9,9’-ジアリールフルオレン、トリアリールアミン、ジアリールエーテル、スチルベン等の系は、本発明の意味において、芳香族環系とみなされるのであり、2以上のアリール基が、例えば、直鎖もしくは環状アルキル基、またはシリル基によって介在されている系も、同様である。さらに、2以上のアリールまたはヘテロアリール基が互いに直接結合されている系(例えば、ビフェニル、テルフェニル、クォーターフェニルまたはビピリジン)も、同様に、芳香族またはヘテロ芳香族環系とみなされる。芳香族またはヘテロ芳香族環系は、好ましくは、2以上のアリールまたはヘテロアリール基が互いに単結合を介して直接結合されている系、つまりフルオレン、スピロビフルオレン、または支所望により置換されたインデン基が縮合された他のアリールもしくはヘテロアリール基(例えば、インデノカルバゾール)である。
本発明の意味での、環状アルキル基は、単環、二環、または多環基を意味するものと解される。
本発明の意味において、C1-~C20-アルキル基(さらに、これらのそれぞれのH原子またはCH2基は、上記した基によって置換されていてよい)は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、シクロブチル、2-メチルブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、t-ペンチル、2-ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n-ヘキシル、s-ヘキシル、t-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、ネオヘキシル、シクロヘキシル、1-メチルシクロペンチル、2-メチルペンチル、n-ヘプチル、2-ヘプチル、3-ヘプチル、4-ヘプチル、シクロヘプチル、1-メチルシクロヘキシル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、シクロオクチル、1-ビシクロ[2.2.2]オクチル、2-ビシクロ[2.2.2]オクチル、2-(2,6-ジメチル)オクチル、3-(3,7-ジメチル)オクチル、アダマンチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1-ジメチル-n-ヘキサ-1-イル、1,1-ジメチル-n-ヘプタ-1-イル、1,1-ジメチル-n-オクタ-1-イル、1,1-ジメチル-n-デカ-1-イル、1,1-ジメチル-n-ドデカ-1-イル、1,1-ジメチル-n-テトラデカ-1-イル、1,1-ジメチル-n-ヘキサデカ-1-イル、1,1-ジメチル-n-オクタデカ-1-イル、1,1-ジエチル-n-ヘキサ-1-イル、1,1-ジエチル-n-ヘプタ-1-イル、1,1-ジエチル-n-オクタ-1-イル、1,1-ジエチル-n-デカ-1-イル、1,1-ジエチル-n-ドデカ-1-イル、1,1-ジエチル-n-テトラデカ-1-イル、1,1-ジエチル-n-ヘキサデカ-1-イル、1,1-ジエチル-n-オクタデカ-1-イル、1-(n-プロピル)シクロヘキサ-1-イル、1-(n-ブチル)シクロヘキサ-1-イル、1-(n-ヘキシル)シクロヘキサ-1-イル、1-(n-オクチル)シクロヘキサ-1-イル-および1-(n-デシル)シクロヘキサ-1-イルラジカルを意味するものと解される。アルケニル基は、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニル、シクロヘプテニル、オクテニル、シクロオクテニルまたはシクロオクタジエニルを意味するものと解される。アルキニル基は、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニルまたはオクチニルを意味するものと解される。C1-~C20-アルコキシ基(OR1またはOR2で示される)は、例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシまたは2-メチルブトキシを意味するものと解される。
5~40の芳香族環原子を有する、芳香族またはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて、上記のラジカルによって置換されていてもよく、任意の位置で、芳香族またはヘテロ芳香族系に連結されていてもよい)は、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ベンズアントラセン、フェナントレン、ベンゾフェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオラセン、ベンゾフルオラセン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、ビフェニル、ビフェニレン、ターフェニル、ターフェニレン、フルオレン、スピロビフルオレン、ジヒドロフェナントレン、ジヒドロピレン、テトラヒドロピレン、シス-またはトランス-インデノフルオレン、トランス-モノベンゾインデノフルオレン、シス-またはトランス-ジベンゾインデノフルオレン、トルクセン、イソトルクセン、スピロトルクセン、スピロイソトルクセン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、インドロカルバゾール、インデノカルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ-5,6-キノリン、ベンゾ-6,7-キノリン、ベンゾ-7,8-キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナントロイミダゾール、ピリジンイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソオキサゾール、1,2-チアゾール、1,3-チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、1,5-ジアザアントラセン、2,7-ジアザピレン、2,3-ジアザピレン、1,6-ジアザピレン、1,8-ジアザピレン、4,5-ジアザピレン、4,5,9,10-テトラアザペリレン、ピラジン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フルオルビン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3-オキサゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジオゾール、1,3,4-オキサジオゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,3,5-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3-トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアゾールから誘導される基を意味するものと解される。
化合物をさらに説明するために、式(1)の単純な構造が、全体として示され、以下に説明される:
この構造において、Qはピリミジン基を示し、ここでこのピリミジンは、それぞれのケースにおいて、2つの金属Mのうちの1つに、それぞれ2つの窒素原子を介して配位される。式(1)中のDを含む2つの6員アリールまたはヘテロアリール環基に対応し、それぞれのケースにおいて2つの金属Mのうちの1つに炭素原子を介して配位される、2つのフェニル基は、このピリミジンに結合される。上記に示された構造において、それぞれのケースにおいて、式(3)の基はこれらの2つのフェニル基のそれぞれに結合される。つまり、この構造のVは、式(3)の基を示す。この中の中央環は、それぞれのケースにおいてフェニル基であり、3つの基Aはそれぞれ-HC=CH-、つまりシス-アルケニル基を意味する。それぞれのケースにおいて、上記の構造においてそれぞれフェニルピリジンを示す、2つの副配位子もまた、式(3)のこの基に結合される。上記の構造において2つの金属Mのそれぞれは、それぞれのケースにおいて2つのフェニルピリジン配位子および1つのフェニルピリミジン配位子に配位され、ここでフェニルピリミジンのピリミジン基は両方の金属Mに配位される。ここで、副配位子は、それぞれ式(3)の基によって結合され、多脚の系を形成する。
この発明の意味において、Lである用語「二座配位子」は。基V(つまり、式(3)または(4)の基)が存在しない場合に、この単位が二座配位子であることを意味する。しかしながら、この二座配位子上の形式的な水素原子の削除、および基V(つまり、式(3)または(4)の基)との結合は、これが分離された配位子ではく、p=0でこのように形成された12座配位子の部分(つまり、合計12の配位サイトを有する配位子)であることを意味し、よって、用語「副配位子」はこのために使用される。対応して、p=1の場合の配位子は18の配位サイトを有する。
金属Mへの配位子の結合は、配位結合または共有結合であってよく、つまり結合の共有部分は、配位子によって異なっていてよいのである。本明細書において、配位子または副配位子がMに配位または結合されていると記載されているとき、これは、本発明の意味において、結合の共有部分に関わらず、配位子または副配位子のMへの任意の種類の結合のことである。
好ましくは、本発明による化合物は、電荷をもたない、つまり電気的に中性であることを特徴とする。これは、RhまたはIrがそれぞれのケースにおいて酸化状態+IIIであることで達成される。それぞれの金属がモノアニオン性の二座副配位子によって配位され、副配位子が錯体の金属原子の電荷を相殺する。
上記したように、本発明による化合物中の2つの金属Mは、同一または異なっていてもよく、好ましくは酸化状態+IIIである。p=0の場合、組み合わせIr/Ir、Ir/RhおよびRh/Rhが可能である。本発明の好ましい形態において、金属Mの両方がIr(III)である。同様に、p=1の場合に、組み合わせIr/Ir/Ir、Ir/Ir/Rh、Ir/Rh/RhおよびRh/Rh/Rhが可能であり、好ましくは3つの金属Mの全てがIr(III)である。
本発明の好ましい形態において、式(1)および(2)の化合物は、以下の式(1a)および(2a)の化合物から選択される。
式中、Dに対してオルト位に明示されたラジカルRは、それぞれのケースにおいて、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、CH
3、およびCD
3からなる群から選択され、好ましくはHを示し、かつ使用されるその他の記号および添え字は上記に記載の意味を有する。
好ましい形態において、式(1)または(1a)中の基Qは、以下の式(Q-1)~(Q3)のうちの1つの基を意味し、式(2)または(2a)中のQは、p=0の場合に以下の式(Q-4)~(Q-15)のうちの1つの基を、p=1の場合に式(Q-16)~(Q-19)の基を意味する。
ここで、それぞれのケースにおいて破線の結合は、式(1)または(2)のうちの結合を示し、かつ*はこの基がMに配位される位置を示し、かつXおよびRは上記の意味を有する。好ましくは、基Qあたり、互いに直接結合されていない、2以下の基Xが、Nを意味し、特に好ましくは1以下の基XがNである。さらに特に好ましくは、全てのXがCR、特にはCH、を示し、(Q-1)~(Q-3)および(Q-7)~(Q-9)中の全てのRがHまたはD、特にはH、を示す。
式(2)または(2a)の化合物において、p=0である場合、基(Q4)、(Q-5)および(Q-7)~(Q-9)が好ましく、p=1の場合、基(Q-16)が好ましい。
本発明の好ましい形態において、式(1)または(2)の化合物または好ましい形態において、2つの金属Mのそれぞれは、ちょうど1つの炭素原子および窒素原子(これは、Q中の配位子原子および配位原子Dとして存在する)によって配位されており、さらにそれぞれのケースにおいて2つの副配位子Lによって配位される。よって、基Qは、式(Q-1)、(Q-4)、(Q-7)、(Q-10)または(Q-13)の基を示し、つまり、2つの金属Mのそれぞれに窒素原子を介して配位され、2つの基Dは好ましくは炭素原子を示す。基Qが式(Q-2)、(Q-5)、(Q-8)、(Q-11)または(Q-14)の基を示す、つまり2つの金属Mに炭素原子を介して配位される場合、2つの基Dは、好ましくは窒素原子を示す。基Qが式(Q-3)、(Q-6)、(Q-9)、(Q-12)または(Q-15)の基をしめす、つまり2つの金属Mに1つの炭素原子および窒素原子によって配位される場合、好ましくは2つの基Dのうちの1つが窒素原子を示し、かつもう一方の基Dが炭素原子を示し、それぞれのMは、1つの炭素原子および1つの窒素原子によって配位される。同じことが、式(Q-16)~(Q-19)の基に同様に適用される。
本発明の好ましい形態において、式(1)または(2)または好ましい形態の記号Xは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CR、特にCH、を示す。
本発明のさらに好ましい形態において、式(2)のpは0である。
V(つまり式(3)または(4)の基)の好ましい形態を以下に示す。
式(3)の基の好適な形態は、以下の式(6)~(9)の構造であり、かつ式(4)の基の好適な形態は、以下の式(10)~(14)の構造である。
式中、記号は上記の意味を有する。
以下は、式(6)~(14)の好ましいラジカルRに適用する:
Rは、出現毎に同一であるかまたは異なり、、H、D、F、CN、OR1、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または2~10のC原子を有する、アルケニル基または3~10のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR1によって置換されていてもよい)、または5~24の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR1によって置換されていてもよい)であり;
R1は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、CN、OR2、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または2~10のC原子を有する、アルケニル基または3~10のC原子を有する、分岐もしくは環状のアルキル基(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR2によって置換されていてもよい)、または5~24の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR2によって置換されていてもよい)であり;ここで2以上のラジカルR1が互いに環系を形成していてもよく;
R2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、Fまたは1~20のC原子を有する、脂肪族、芳香族もしくはヘテロ芳香族有機ラジカル(これは、さらに、1以上のH原子がFによって置き換えられていてもよい)である。
以下は、式(6)~(14)の特に好ましいラジカルRに適用する:
Rは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、CN、1~4のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または3~6のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR1によって置換されていてもよい)、または6~12の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR1によって置換されていてもよい)であり;
R1は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、CN、1~4のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または3~6のC原子を有する、分岐もしくは環状のアルキル基(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR2によって置換されていてもよい)、または6~12の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR2によって置換されていてもよい)であり;ここで2以上のラジカルR1が互いに環系を形成していてもよく;
R2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、Fまたは1~12のC原子を有する、脂肪族、芳香族もしくはヘテロ芳香族炭化水素ラジカル(これは、さらに、1以上のH原子がFによって置き換えられていてもよい)である。
本発明の好ましい形態において、式(3)の基中の全ての基X
1がCRであり、式(3)の中央の三価の環はベンゼンを示す。特に好ましくは、基X
1の全てが、CHまたはCD、特にはCH、を示す。本発明のさらに好ましい形態において、基X
1の全てが窒素原子を示し、式(3)の中央の三価の環がトリアジンを示す。よって、式(3)の好ましい形態は、上記の式(6)または(7)、特に式(6)、の構造である。式(6)の構造は、特に好ましくは、以下の式(6’)の構造である。
式中、記号は上記の意味を有する。
本発明のさらに好ましい形態において、式(4)中の基A
2の全てが、CRを示す。特に好ましくは、基A
2の全てが、CHを示す。よって、式(4)の好ましい形態は、上記の式(10)の構造である。式(10)の構造は、特に好ましくは、以下の式(10’)または(10’’)の構造である。
式中、記号は上記の意味を有し、かつRは、好ましくはHを示す。
基Vは、特に好ましくは、式(3)の基、または対応する好ましい形態である。
式(3)および(4)および(6)~(14)の構造中での好ましい基Aを以下に示す。基Aは、出現毎に同一であるかまたは異なり、アルケニル基、アミド基、エステル気、アルキレン基、メチレンエーテル基、または式(5)のオルト結合されたアリーレンもしくはヘテロアリーレン基であり。Aがアルケニル基を示す場合、これはシス結合されたアルケニル基である。Aがアルキレン基を示す場合、これは、好ましくは-CH
2-CH
2-である。非対称性基Aのケースにおいて、基の任意の配向が可能である。Aが-C(=O)-O-である例が以下に図で説明される。これは、Aの以下の配向を生じさせ、これの全てが本発明に含まれる:
本発明の好ましい形態において、Aは、出現毎に同一であるかまたは異なり、好ましくは同一であり、-C(=O)-O-、-C(=O)-NR’-、-CH
2-CH
2-または式(5)の基からなる群から選択される。基Aは、特に好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、好ましくは同一であり、-C(=O)-O-、-C(=O)-NR’-または式(5)の基からなる群から選択される。式(5)の基が、さらに特に好ましい。さらに好ましくは、2つの基Aは、同一であり、かつ同一に置換され、そして3つ目の基Aは、最初の2つの基とは異なるか、または3つのAの全てが同一であり、かつ同一に置換されている。式(3)および(4)、ならびに好ましい形態の3つの基の好ましい組み合わせは、以下である:
Aが-C(=O)-NR’-を示す場合、R’は、好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または3~10のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基または6~24の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR1によって置換されていてもよい)である。R’は、特に好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、1、2、3、4または5のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または3、4、5または6のC原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル基または6~12の芳香族環原子を有する、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR1によって置換されていてもよいが、好ましくは非置換である)である。
式(5)の基の好ましい形態を以下に示す。式(5)の基は、ヘテロ芳香族5員環、または芳香族もしくはヘテロ芳香族6員環であってよい。本発明の好ましい形態において、式(5)の基は、芳香族またはヘテロ芳香族単位中に、最大2つのヘテロ原子、特に好ましくは最大1つのヘテロ原子を含む。これは、この基に結合されたどの置換基もヘテロ原子を含むことができないことを意味するわけではない。さらにこの定義は、置換基による環の形成によって、縮合された、芳香族もしくはヘテロ芳香族構造(例えば、ナフタレン、ベンゾイミダゾール等)を生じさせることができないことを意味するわけではない。
式(5)中の基X
3の両方が、炭素原子である場合、式(5)の基の好ましい形態は、以下の式(15)~(31)の構造であり、また、1つのX
3基が炭素原子であり、同じ環中の他のX
3基が窒素原子である場合、式(5)の基の好ましい形態は、以下の式(32)~(39)の構造である。
式中、記号は上記の意味を有する。
特に好ましいのは、上記の式(15)~(19)の6員環の、芳香族化合物およびヘテロ芳香族環基である。さらに特に好ましいのは、オルト-フェニレン、つまり、上記式(15)の基である
ここで、隣接する置換基Rは、互いに環系を形成することもでき、したがって、縮合したアリールおよびヘテロアリール基、例えば、ナフタレン、キノリン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール、ジベンゾフランまたはジベンゾチオフェン、を含む縮合した構造を形成することができる。そのような環の形成は、上記式(15)の基において以下に模式的に示され、これは例えば、以下の式(15a)~(15j)の基に導くことができる:
式中、記号は上記の意味を有する。
一般的に、式(15a)~(15c)中で縮合したベンゾ基によって示されるように、縮合した基は式(5)の単位の任意の位置で縮合されることができる。式(15d)~(15j)において式(5)の単位に縮合しているような基は、したがって、式(5)の単位のその他の位置で縮合されていることもできる。
式(3)の基は、より好ましくは以下の式(3a)~(3m)によって表すことができ、かつ式(4)の基は、より好ましくは以下の式(4a)~(4m)によって表すことができる:
式中、記号は上記に記載の意味を有する。好ましくは、X
2は出現ごとに同一であるかまたは異なり、CRである。
本発明の好ましい形態において、式(3a)~(3m)の基は、式(6a’)~(6m’)の基から選択され、かつ、式(4a)~(4m)の基は、式(10a’)~(10m’)の基から選択される:
式中、記号は上記に記載の意味を有する。好ましくは、X
2は、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRである。
式(3)の基の特に好ましい形態は、以下の式(6a’’)の基である:
式中、破線の結合は上記の意味を有する。
特に好ましくは、上記式中のR基は、同一であるかまたは異なり、H、D、または1~4のC原子を有するアルキルである。さらに特に好ましくは、R=Hである。さらに特に好ましくは、したがって、以下の式(6a’’’)の構造である。
式中、記号は上記の意味を有する。
二座モノアニオン性副配位子Lを以下に説明する。副配位子は、同一であるかまたは異なっていてもよい。ここで、それぞれのケースにおいて同一の金属Mに配位する2つの副配位子Lが同一であり、かつ同一に置換されている場合が好ましい。対応する配位子の合成が簡単になるからである。
さらに好ましい形態において、p=0である場合に4つの二座副配位子Lの全てが、またはp=1である場合に6つの二座副配位子Lの全てが、同一であり、かつ同一に置換されている。
本発明のさらに好ましい形態において、二座副配位子Lの配位原子は、出現毎に同一であるかまたは異なり、C、N、P、O、Sおよび/またはB、特に好ましくはC、Nおよび/またはO、さらに特に好ましくはCおよび/またはNから選択される。ここで、二座副配位子Lは、好ましくは、1つの炭素原子と1つの窒素原子、または2つの炭素原子、または2つの窒素原子、または2つの酸素原子、または1つの酸素原子と1つの窒素原子を、配位原子として有する。この場合、副配位子Lのそれぞれの配位原子は同じでも異なっていてもよい。好ましくは、同一の金属Mに配位される2つの二座副配位子の少なくとも1つは、1つの炭素原子と1つの窒素原子、または2つの炭素原子、特に、1つの炭素原子と1つの窒素原子を、配位原子として含む。特に好ましくは、二座副配位子の全てが、1つの炭素原子と1つの窒素原子、または2つの炭素原子、特に1つの炭素原子と1つの窒素原子を、配位原子として含む。したがって、特に好ましいのは、二座副配位子の全てがオルトメタル化されている、すなわち、少なくとも1つの金属-炭素結合を含む、金属との金属環を形成する金属錯体である。
さらに好ましいのは、金属Mと二座副配位子Lから形成される金属環が5員環である場合であり、配位原子がCとN、NとN、またはNとOである場合が特に好ましい。配位原子がOである場合、6員の金属環もまた好ましい。これは以下に模式的に示される:
式中、Nは配位窒素原子であり、Cは配位炭素原子であり、かつOは配位酸素原子を示し、そして、表示されている炭素原子は二座配位子Lの原子である。
本発明の好ましい形態において、金属Mあたり少なくとも1つの二座副配位子L、特に好ましくは二座副配位子の全てが、出現毎に同一であるかまたは異なり、以下の式(L-1)、(L-2)および(L-3)の構造から選択される。
式中、破線の結合は、副配位子Lから、V(つまり、式(3)または(4)の基、または好ましい形態)への結合を示し、かつ、使用される他の記号は以下が適用される:
CyCは、出現毎に同一であるかまたは異なり、5~14の芳香族環原子を有する、置換もしくは非置換の、アリールもしくはヘテロアリール基であり、これは、炭素原子を介してMに配位され、かつ共有結合を介してCyDに結合されており;
CyDは、出現毎に同一であるかまたは異なり、5~14の芳香族環原子を有する、置換もしくは非置換の、ヘテロアリール基であり、これは、窒素原子もしくはカルベン炭素原子を介して金属に配位されており、かつ共有結合を介してCyCに結合されており;
ここで、複数の任意の置換基が互いに環系を形成していてもよく;さらに、任意のラジカルは、好ましくは上記のラジカルRから選択される。
ここで、式(L-1)および(L-2)の副配位子中のCyDは、好ましくは、非荷電の窒素原子を介して、またはカルベン炭素原子を介して、特に非荷電の窒素原子を介して配位する。さらに好ましくは、式(L-3)の配位子中の2つの基CyDのうちの1つが、非荷電の窒素原子を介して、かつ2つの基CyDの他方がアニオン性窒素原子を介して配位する。さらに好ましくは、式(L-1)および(L-2)の副配位子中のCyCがアニオン性炭素原子を介して配位する。
2以上の置換基、特に2以上のラジカルRが互いに環系を形成する場合、直接隣接する炭素原子に結合している置換基から環系を形成することができる。式(L-1)および(L-2)中の、CyCおよびCyD上の置換基、または式(L-3)中の2つのCyD基上の置換基が、互いに環を形成することも可能であり、その結果として、CyCおよびCyD、または2つの基CyDもまた、ともに、二座配位子として、単一の縮合した、アリールもしくはヘテロアリール基を形成することができる。
本発明の好ましい形態において、CyCは、6~13の芳香族環原子、特に好ましくは、6~10の芳香族環原子、さらに特に好ましくは、6の芳香族環原子、特にフェニル基を有し、炭素原子を介して金属に配位し、1以上のラジカルRにより置換されていてもよく、かつ、共有結合を介してCyDに結合されている、アリールもしくはヘテロアリール基である。
基CyCの好ましい形態は、以下の式(CyC-1)~(CyC-20)の構造である。
式中、CyCは、それぞれのケースにおいて、#が付された位置で、CyDに結合され、かつ、*が付された位置で金属に配位しており、Rは上記の意味を有し、かつ使用される他の記号には以下が適用される:
Xは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであり、ただし、環当たり最大で2つの記号XがNであり;
Wは、NR、OまたはSであり;
ただし、副配位子Lが、V(つまり、式(3)または(4)の基)に、CyCを介して結合されている場合、1つの記号XはCであり、かつ、基V(つまり、式(3)もしくは(4)の基、または好ましい形態)は、この炭素原子に結合される。副配位子Lが、V(つまり、式(3)または(4)の基)に、基CyCを介して結合されている場合、その結合は好ましくは、上記の式中で「o」と印を付けた位置を介しており、そしてそれ故、「o」と印を付けられた記号Xはその場合、好ましくは、Cである。「o」と印を付けられた記号Xを含有しない、上記の構造は、式(3)もしくは(4)の基に、好ましくは直接結合されていない。これらの基の基Vへの結合は、立体的な理由から有利でないからである。
好ましくは、CyC中の合計最大で2つの記号Xが、Nであり、特に好ましくは、CyC中で最大1つの記号XがNであり、より特に好ましくは全ての記号XはCRであり、ただし、CyCが、基V(つまり、式(3)または(4)の基)に直接結合されている場合、1つの記号XはCであり、かつ式(3)もしくは(4)の、または好ましい形態のブリッジがこの炭素原子に結合されている。
特に好ましい基CyCは、以下の式(CyC-1a)~(CyC-20a)の基である。
式中、記号は上記の意味を有し、CyCが基V(つまり、式(3)または(4)の基)に直接結合されている場合、ラジカルRが存在せず、かつ、式(3)もしくは(4)の基、または好ましい形態は、対応する炭素原子に結合されている。基CyCが式(3)または(4)の基に直接結合されている場合、その結合は好ましくは、上記の式中で「o」と印を付けた位置を介しており、そしてそれ故、この位置のラジカルRはその場合、好ましくは、存在しない。「o」と印を付けられた炭素原子を含有しない、上記の構造は、式(3)もしくは(4)の基に、好ましくは直接結合されていない。
(CyC-1)~(CyC-20)基のうちで好ましい基は、(CyC-1)、(CyC-3)、(CyC-8)、(CyC-10)、(CyC-12)、(CyC-13)および(CyC-16)基であり、特に好ましいのは、(CyC-1a)、(CyC-3a)、(CyC-8a)、(CyC-10a)、(CyC-12a)、(CyC-13a)および(CyC-16a)基である。
本発明のさらに好ましい形態において、CyDは、5~13の芳香族環原子、特に好ましくは、6~10の芳香族環原子を有し、非荷電の窒素原子を介して、もしくはカルベン炭素原子を介して金属に配位し、かつ、1以上のラジカルRにより置換されていてもよく、かつ、共有結合を介してCyCに結合している、ヘテロアリール基である。
CyD基の好ましい形態は、下記式(CyD-1)~(CyD-14)の以下の構造である。
式中、基CyDは、それぞれのケースにおいて、#が付された位置で、CyCに結合されており、かつ、*が付された位置で金属に配位されており、X、WおよびRは、上記に記載の意味を有し、ただし、CyDが基V(つまり、式(3)または(4)の基)に直接結合されている場合、1つの記号XはCであり、かつ、式(3)もしくは(4)の、または好ましい形態のブリッジは、この炭素原子に結合されている。基CyDが式(3)もしくは(4)の基に直接結合されている場合、その結合は好ましくは、上記の式中で「o」と印を付けた位置を介しており、そしてそれ故、「o」と印を付けられた記号Xはその場合、好ましくは、Cである。「o」と印を付けられた記号Xを全く含有しない、上記の構造は、式(3)もしくは(4)の基に好ましくは直接結合していない。これは、基Vへのこれらの結合が立体的な理由から有利でないからである。
この場合、基(CyD-1)~(CyD-4)、(CyD-7)~(CyD-10)、(CyD-13)および(CyD-14)は、非荷電の窒素原子を介して、金属に配位されており、(CyD-5)および(CyD-6)は、カルベン炭素原子を介して、金属に配位されており、かつ、(CyD-11)および(CyD-12)は、アニオン性窒素原子を介して、金属に配位されている。
好ましくは、CyD中の、合計最大で2つの記号XがNであり、特に好ましくは最大で1つの記号XがNであり、特に好ましくは記号Xの全てがCRであり、ただし、CyDが基V(つまり、式(3)または(4)の基)に直接結合あれている場合、記号Xの1つがCであり、かつ、式(3)もしくは(4)の、または好ましい形態のブリッジがこの炭素原子に結合している。
特に好ましい基CyD基、以下の式(CyD-1a)~(CyD-14b)の基である。
式中、使用される記号は上記の意味を有し、かつCyDが基V(つまり、式(3)または(4)の基)に直接結合されている場合、ラジカルRが存在せず、かつ、式(3)もしくは(4)の、または好ましい形態のブリッジは、この炭素原子に結合されている。CyDが式(3)または(4)の基に直接結合されている場合、その結合は好ましくは、上記の式中で「o」と印を付けた位置を介しており、ラジカルRはこの位置に好ましくは存在しない。「o」と印を付けられた記号Xを全く含有しない、上記の構造は、式(3)もしくは(4)の基に好ましくは直接結合されていない。
基(CyD-1)~(CyD-14)のうちで好ましい基は、基(CyD-1)、(CyD-2)、(CyD-3)、(CyD-4)、(CyD-5)および(CyD-6)、特に、(CyD-1)、(CyD-2)および(CyD-3)であり、特に好ましいのは、基(CyD-1a)、(CyD-2a)、(CyD-3a)、(CyD-4a)、(CyD-5a)および(CyD-6a)、特に、(CyD-1a)、(CyD-2a)および(CyD-3a)である。
本発明の好ましい形態において、CyCは、6~13の芳香族環原子を有する、アリールもしくはヘテロアリール基であり、そして同時に、CyDは、5~13の芳香族環原子を有するヘテロアリール基である。特に好ましくは、CyCは、6~10の芳香族環原子を有する、アリールもしくはヘテロアリール基であり、そして同時に、CyDは、5~10の芳香族環原子を有するヘテロアリール基である。さらに特に好ましくは、CyCは、6の芳香族環原子を有する、アリールもしくはヘテロアリール基、特にフェニルであり、かつCyDは、6~10の芳香族環原子を有するヘテロアリール基である。ここで、CyCおよびCyDは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい。
上記の好ましい基(CyC-1)~(CyC-20)および(CyD-1)~(CyD-14)は、式(L-1)および(L-2)の副配位子において、所望により互いに組み合わせることができ、ただし、CyCもしくはCyD基の少なくとも1つは、式(3)もしくは(4)の基への適当な結合サイトを有しており、適当な結合サイトは上記の式中で「o」と印付けられている。上記で特に好ましいものと特定された基CyCおよびCyD、すなわち、式(CyC-1a)~(CyC-20a)の基および式(CyD1-a)~(CyD-14b)の基、が互いに組み合わされる場合が特に好ましく、ただし、好ましい、基CyCもしくはCyDの少なくとも1つは、式(3)もしくは(4)の基への適当な結合サイトを有しており、適当な結合サイトは上記の式中で「o」と印付けられている。式(3)もしくは(4)のブリッジへの適当な結合サイトをCyCとCyDのいずれもが有していない組み合わせは、したがって、好ましくない。
さらに特に好ましいのは、基(CyC-1)、(CyC-3)、(CyC-8)、(CyC-10)、(CyC-12)、(CyC-13)および(CyC-16)、特に、基(CyC-1a)、(CyC-3a)、(CyC-8a)、(CyC-10a)、(CyC-12a)、(CyC-13a)および(CyC-16a)のうちの1つが、基(CyD-1)、(CyD-2)および(CyD-3)基のうちの1つと、そして特に、基(CyD-1a)、(CyD-2a)および(CyD-3a)のうちの1つと、組み合わされる場合である。
好ましい副配位子(L-1)は、以下の式(L-1-1)および(L-1-2)の構造であり、かつ、好ましい副配位子(L-2)は、以下の式(L-2-1)~(L-2-3)の構造である。
式中、使用される記号は上記の意味を有し、*は、金属Mに配位する位置を示し、かつ「o」は、基V(つまり、式(3)または(4)の基)に結合される位置を示す。
特に好ましい副配位子(L-1)は、以下の式(L-1-1a)および(L-1-2b)の構造であり、かつ特に好ましい副配位子(L-2)は、以下の式(L-2-1a)~(L-2-3a)の構造である。
式中、使用される記号は上記の意味を有し、かつ、「o」は、基V(つまり、式(3)または(4)の基)に結合される位置を示す。
同様に、(L-3)の副配位子中の上記の好ましい基CyDを、所望により、互いに組み合わせることができ、好ましくは、非荷電の基CyD、すなわち、(CyD-1)~(CyD-10)、(CyD-13)または(CyD-14)基を、アニオン性の基CyD、すなわち、基(CyD-11)もしくは(CyD-12)と結合させることができ、ただし、好ましい基CyDの少なくとも1つが、式(3)もしくは(4)の基への適当な結合サイトを有しており、適当な結合サイトは上記の式中で「o」と印付けられている。
2つのRラジカル(式(L-1)および(L-2)中で、その一方がCyCに結合し、他方がCyDに結合している、または式(L-3)中で、その一方が基CyDの一方に結合し、他方が基CyDの他方に結合している)が互いに環系を形成する場合、架橋された副配位子および、例えば、ベンゾ[h]キノリン等のような、全体として、単一のより大きなヘテロアリール基を表わす副配位子にもなる。式(L-1)および(L-2)における、CyCおよびCyD上の置換基の間、または式(L-3)における、2つのCyD基上の置換基の間での環形成は、好ましくは、以下の式(40)~(49)のうちの1つの基によって生じる。
式中、R
1は、上記の意味を有し、かつ破線の結合は、CyCまたはCyDへの結合を示す。上記基中の非対称の基は、2つの可能な選択肢のそれぞれに組み込まれることができる。例えば、式(49)の基のケースにおいて、酸素原子が基CyCに結合され、かつ、カルボニル基が基CyDに結合してもよい、または酸素原子が基CyDに結合し、かつ、カルボニル基が基CyCに結合してもよい。
式(46)の基は、これが、例えば、式(L-22)および(L-23)によって以下に示されるように、環形成により6員環をもたらす場合が特に好ましい。
異なる環にある2つのラジカルR間での環形成によって生じる、好ましい配位子は、以下の式(L-4)~(L-31)の構造である:
式中、使用される記号は上記の意味を有し、かつ、「o」は、この副配位子が、式(3)または(4)の基にする位置を示す。
式(L-4)~(L-31)の副配位子の好ましい形態において、全体として、1つの記号XがNであり、かつその他の記号XがCRであるか、または記号Xの全てがCRである。
本発明のさらなる形態では、(CyC-1)~(CyC-20)または(CyD-1)~(CyD-14)基において、または、(L-1-1)~(L-2-3)および(L-4)~(L-31)の副配位子において、原子Xの1つがNであることが好ましいが、これは、この窒素原子に隣接する置換基として結合された基Rが、水素もしくは重水素ではない場合である。これは、好ましい構造、(CyC-1a)~(CyC-20a)もしくは(CyD-1a)~(CyD-14b)に同様に適用され、そこでは、非配位の窒素原子に隣接して結合された置換基が、水素もしくは重水素ではない、基Rであることが好ましい。この置換基Rは、好ましくは、CF3、OR1(ここで、R1は1~10のC原子を有する、アルキル基)、1~10のC原子を有するmアルキル基、特に、3~10の炭素原子を有する、分枝もしくは環状の、アルキル基、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、またはアラルキルもしくはヘテロアラルキル基から選択される基である。これらの基は、立体的に嵩高い基である。さらに好ましくは、このラジカルRはまた、隣接するラジカルRと環を形成してもよい。
さらに好適な二座副配位子は、以下の式(L-32)または(L-33)の副配位子である。
式中、Rは上記の意味を有し、*は金属への配位の位置を表し、「o」は、この副配位子が、式(3)もしくは(4)の基に結合する位置を示し、かつその他の記号には、以下が適用される。
Xは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであり、ただし、環当たり最大で1つの記号XはNであり、ただし、1つの記号XがCであり、かつ副配位子が基V(つまり、式(3)または(4)の基)にこの炭素原子を介して結合される。
副配位子(L-32)および(L-33)中の隣接する炭素原子に結合している、2つのラジカルRが、互いに芳香族環を形成する場合、この環は、好ましくは、その2つの隣接する炭素原子とともに、以下の式(50)の構造である。
式中、破線の結合は、副配位子内の、この基の結合を表わし、かつ、Yは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CR
1もしくはNであり、かつ好ましくは、最大で1つの記号Yは、Nである。副配位子(L-32)または(L-33)の好ましい形態において、式(50)の最大1つの基が存在する。本発明の好ましい形態において、記号Xおよび存在する場合にYの合計0、1または2が、式(L-32)および(L-33)の副配位子中において、Nを示す。特に好ましくは、記号Xおよび存在する場合にYの合計0または1が、Nを示す。
さらに好適な二座副配位子は、以下の式(L-34)~(L-38)の構造であり、ここで、好ましくは金属あたり2つの二座副配位子のうちの最大で1つが、その構造のうちの1つである。
式中、副配位子(L-34)~(L-36)は、明示されている窒素原子および負に荷電されている酸素原子を介してそれぞれ金属に配位し、かつ、副配位子(L-37)および(L-38)は、2つの酸素原子を介して金属に配位し、Xは、出現毎に同一であるかまたは異なり、CRまたはNであり、環あたり最大2つの基XがNを示し、かつ「o」は、副配位子が、式(3)もしくは(4)の基にそれを介して結合している位置を示す。
Xの上記の好ましい形態はまた、式(L-34)~(L-36)の副配位子にも好ましい。
式(L-34)~(L-36)の好ましい副配位子は、したがって、以下の式(L-34a)~(L-36a)の副配位子である。
式中、使用される記号は上記の意味を有し、かつ「o」は、副配位子が、式(3)または(4)の基に結合している位置を示す。
これらの式において、特に好ましくは、Rは水素であり、ここで、「o」は、副配位子Lが、基V(つまり、式(3)もしくは(4)の基、または好ましい形態)に結合される位置を示し、その構造は、以下の式(L-34b)~(L-36b)のものである。
式中、使用される記号は上記の意味を有する。
次に、上記した副配位子上に、またAが式(5)の基を示す場合にA上に、存在してもよい、好ましい置換基について以下に説明する。
本発明の好ましい形態において、本発明の化合物は、隣接する炭素原子に結合し、かつ、ともに、以降に記載する式の1つに従う、脂肪族環を形成する、2つの置換基Rを含む。ここで、この脂肪族環を形成する、2つの置換基Rは、式(3)もしくは(4)の、または好ましい形態のブリッジ上に、および/または1以上の二座副配位子上に存在していてもよい。2つの置換基Rが互いに環形成することにより形成される、脂肪族環は、好ましくは、以下の式(51)~(57)の1つによって記載される。
式中、R
1およびR
2は上記の意味を有し、破線の結合は、配位子中の2つの炭素原子の結合を意味し、かつさらに:
Z
1、Z
3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、C(R
3)
2、O、S、NR
3またはC(=O)であり;
Z
2は、C(R
1)
2、O、S、NR
3またはC(=O)であり;
Gは、1、2もしくは3のC原子を有し、かつ1以上のR
2ラジカルで置換されていてもよいアルキレン基であるか、または-CR
2=CR
2-、または5~14の芳香族環原子を有し、かつ、1以上のR
2ラジカルで置換されていてもよい、オルト結合された、アリーレンもしくはヘテロアリーレン基であり;
R
3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、F、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキルもしくはアルコキシ基3~10のC原子を有する、分枝もしくは環状の、アルキルもしくはアルコキシ基(ここで、アルキルもしくはアルコキシ基は、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
2によって置換されていてもよく、ここで、1以上の隣接しないCH
2基は、R
2C=CR
2、C≡C、Si(R
2)
2、C=O、NR
2、O、S、もしくはCONR
2によって置き換えられていてもよい)、または5~24の芳香族環原子を有し、かつそれぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR
2により置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5~24の芳香族環原子を有し、かつそれぞれのケースにおいて、1以上のR
2ラジカルによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基であり;同一の炭素原子に結合された2つのラジカルR
3は、互いに、脂肪族または芳香族環系を形成し、このためスピロ系を形成していてもよく;さらに、R
3は、隣接するラジカルRもしくはR
1とともに、脂肪族環系を形成してもよく;
ただし、これらの基中の2つのヘテロ原子が直接互いに結合されず、かつ2つの基C=Oが、直接互いに結合されていない。
本発明の好ましい形態において、R3は、Hではない。
式(51)~(57)の上記の構造および好ましいとして特定されたこれらの構造のさらなる形態において、二重結合が2つの炭素原子間で形式的に表現されている。これは、これらの2つの炭素原子が芳香族もしくはヘテロ芳香族系に組み入れられる際の化学構造を簡素化したものであり、したがって、これらの2つの炭素原子間の結合は形式的には、単結合の結合レベルと二重結合の結合レベルの間である。形式的な二重結合の図示は、したがって、その構造を制限するためのものであると解釈すべきではない;しかし、当業者には、これが芳香族結合であるということは明らかであろう。
本発明による構造において隣接するラジカルが脂肪族環系を形成する場合、これが酸性ベンジルプロトンを持たない場合が好ましい。ベンジルプロトンは、配位子に直接結合されている炭素原子に結合されるプロトンを意味すると解される。これは、完全に置換されており、結合された水素原子を含有していない、アリールもしくはヘテロアリール基に直接結合される脂肪族環系の炭素原子により達成されうる。したがって、式(51)~(53)における酸性ベンジルプロトンの不存在は、Z1およびZ3がC(R3)2(R3は水素ではないと定義される)である場合、Z1およびZ3により達成される。これは、さらに、二環式もしくは多環式構造における橋頭である、アリールもしくはヘテロアリール基に直接結合される脂肪族環系の炭素原子により達成される。橋頭の炭素原子に結合したプロトンは、二環式もしくは多環式の立体的構造のために、二環式もしくは多環式構造内で結合されていない炭素原子上のベンジルプロトンよりも極めて弱い酸性であり、そして、本発明の意味において、非酸性プロトンとみなされる。したがって、式(54)~(57)における酸性のベンジルプロトンの不存在は、この二環式構造であることにより達成され、その結果として、二環式構造の対応するアニオンがメソメリー的に安定化していないので、R1は、それがHであるとき、ベンジルプロトンよりも非常に弱い酸性である。式(54)~(57)におけるR1がHである場合、これは、したがって、本発明の意味において、非酸性プロトンである。
式(51)~(57)の構造の好ましい形態において、基Z1、Z2およびZ3の最大で1つは、ヘテロ原子、特に、OもしくはNR3であり、かつ、その他の基は、C(R3)2もしくはC(R1)2であるか、または、Z1およびZ3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、OもしくはNR3であり、かつ、Z2は、C(R1)2である。本発明の特に好ましい形態において、Z1およびZ3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、C(R3)2であり、かつ、Z2は、C(R1)2、さらに好ましくは、C(R3)2もしくはCH2である。
式(51)の好ましい形態は、したがって、式(51-A)、(51-B)、(51-C)および(51-D)の構造であり、そして、式(51-A)の特に好ましい形態は、式(51-E)および(51-F)の構造である。
式中、R
1およびR
3は、上記に記載の意味を有し、かつZ
1、Z
2およびZ
3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、OまたはNR
3である。
式(52)の好ましい形態は、以下の式(52-A)~(52-F)の構造である。
式中、R
1およびR
3は、上記に記載の意味を有し、かつZ
1、Z
2およびZ
3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、OまたはNR
3である。
式(53)の好ましい形態は、以下の式(53-A)~(53-E)の構造である。
式中、R
1およびR
3は、上記に記載の意味を有し、かつZ
1、Z
2およびZ
3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、OまたはNR
3である。
式(54)の構造の好ましい形態において、橋頭に結合したラジカルR
1は、H、D、FまたはCH
3である。さらに好ましくは、Z
2は、C(R
1)
2もしくはOであり、特に好ましくは、C(R
3)
2である。式(54)の好ましい形態は、したがって、式(54-A)および(54-B)の構造であり、そして、式(54-A)の特に好ましい形態は、式(54-C)の構造である。
式中、使用される記号は上記の意味を有する。
式(55)、(56)および(57)の構造の好ましい形態において、橋頭に結合したラジカルR
1は、H、D、FまたはCH
3である。さらに好ましくは、Z
2は、C(R
1)
2である。式(55)、(56)および(57)の好ましい形態は、したがって、式(55-A)、(56-A)および(57-A)の構造である。
式中、使用される記号は上記の意味を有する。
さらに好ましくは、式(54)、(54-A)、(54-B)、(54-C)、(55)、(55-A)、(56)、(56-A)、(57)および(57-A)中の基Gは、1以上のラジカルR2で置換されていてもよい、1,2-エチレン基(ここで、R2は好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、または1~4のC原子を有するアルキル基である)、または、6~10のC原子を有し、かつ、1以上のラジカルR2で置換されていてもよいが、好ましくは非置換である、オルトアリーレン基、特に、1以上のラジカルR2で置換されていてもよいが、好ましくは非置換である、オルトフェニレン基である。
本発明のさらに好ましい形態では、式(51)~(57)の基および好ましい形態におけるR3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、F、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキル基、または3~20のC原子を有する、分枝もしくは環状の、アルキル基(ここで、それぞれのケースにおいて、1以上の隣接しないCH2基は、R2C=CR2によって置き換えられていてもよく、かつ1以上のH原子はDまたはFで置き換えられていてもよい)、または5~14の芳香族環原子を有し、かつそれぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR2により置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系であり;ここで、同一の炭素原子に結合された2つのラジカルR3は、互いに、脂肪族もしくは芳香族環系を形成し、このためスピロ系を形成していてもよく;さらに、R3は、隣接するラジカルRまたはR1とともに、脂肪族環系を形成していてもよい。
本発明の特に好ましい形態において、式(51)~(57)の基および好ましい形態におけるR3は、出現毎に同一であるかまたは異なり、F、1~3のC原子を有する、直鎖の、アルキル基、特にメチル、または5~12の芳香族環原子を有し、かつそれぞれのケースにおいて1以上のラジカルR2により置換されていてもよいが、好ましくは非置換である、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系であり;ここで、同一の炭素原子に結合された2つのラジカルR3は、ともに、脂肪族もしくは芳香族環系を形成し、このためスピロ系を形成していてもよく;さらに、R3は、隣接するラジカルRもしくはR1とともに、脂肪族環系を形成していてもよい。
式(53)、(56)、および(57)の基の特に好適な例は、以下の基である:
ラジカルRが、二座副配位子Lもしくは配位子内で、または式(3)もしくは(4)または好ましい形態内で、式(5)の、2価のアリーレンもしくはヘテロアリーレン基に結合されている場合、これらのラジカルRは、出現毎に同一であるかまたは異なり、好ましくは、H、D、F、Br、I、N(R1)2、CN、Si(R1)3、B(OR1)2、C(=O)R1、1~10のC原子を有する、直鎖の、アルキル基または2~10のC原子を有する、アルケニル基または3~10のC原子を有する、分枝もしくは環状の、アルキル基(ここで、アルキルもしくはアルケニル基は、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR1により置換されていてもよい)、または5~30の芳香族環原子を有し、かつそれぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR1により置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系からなる群から選択され;ここで、2つの隣接するラジカルRが、またはRがR1とともに、単環もしくは多環の、脂肪族もしくは芳香族環系を形成してもよい。特に好ましくは、これらのラジカルRは、出現毎に同一であるかまたは異なり、好ましくは、H、D、F、N(R1)2、1~6のC原子を有する、直鎖の、アルキル基、または3~10のC原子を有する、分枝状もしくは環状の、アルキル基(ここで、1以上のH原子は、DもしくはFにより置き換えられてもよい)、または5~24、好ましくは6~13の芳香族環原子を有し、かつ、それぞれのケースにおいて、1以上のラジカルR1により置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系からなる群から選択され;ここで、2つの隣接するラジカルRがともに、またはRがR1とともに、単環もしくは多環の、脂肪族もしくは芳香族環系を形成してもよい。
好ましいR2ラジカルは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、F、または1~5のC原子を有する、脂肪族炭化水素ラジカル、または6~12のC原子を有する芳香族炭化水素ラジカルであり;ここで、2以上の置換基R2がまた、互いに、単環式もしくは多環式の、脂肪族環系を形成していてもよい。
上記の好ましい形態は、請求項の範囲内で所望により互いに結び付けられることが可能である。本発明の特に好ましい形態において、上記の好ましい形態は同時に適用される。
本発明の化合物は、キラル構造である。錯体および配位子の正確な構造によれば、ジアステレオマーの、およびエナンチオマーの複数の対の形成が可能である。本発明の錯体は、異なるジアステレオマーもしくは対応するラセミ体の混合物と、個々の分離された、ジアステレオマーもしくはエナンチオマーとの両方を含む。
配位子のオルトメタル化反応において、伴う二金属錯体は、典型的には、ΛΛおよびΔΔ異性体ならびにΔΛおよびΛΔ異性体の混合物として形成される。対応する状況が三金属錯体に適用される。ΛΛおよびΔΔ異性体のように、ΛΛおよびΔΔ異性体はエナンチオマーペアを形成する。ジアステレオマーペアは、通常の方法、例えばクロマトグラフィまたは分別結晶、を用いて分離されうる。配位子の対称性によって、ステレオ中心は一致してもよく、メソ形成もまた可能である。よって、例えば、C
2vまたはC
s対称性配位子のオルトメタル化のケースにおいて、ΛΛおよびΔΔ異性体(ラセミ体、C
2-対称性)およびΛΔ異性体(メソ化合物、C
s-対称性)が形成される。ジアステレオマーペアの調製および分離は、以下の例を参照して説明することを意図する。
ΔΔおよびΛΛ異性体のラセミ体の分離は、ジアステレオマー塩ペアの分別晶析、または通常の方法によってキラルカラムで、行われうる。この目的のために、次に概略的に示すように、非荷電のIr(III)錯体を(例えば、過酸化物もしくはH
2O
2で、または電気化学的手段を用いて)酸化し、このようにして製造されたカチオン性Ir(III)/Ir(IV)または二カチオン性Ir(IV)/Ir(IV)錯体に、エナンチオマー的に純粋なモノアニオン性塩基(キラル塩基)を加え、このようにして製造されたジアステレオマー塩を分別結晶によって分離し、次いで、還元剤(例えば、亜鉛、ヒドラジン水和物、アスコルビン酸等)を用いてそれらを還元して、エナンチオマー的に純粋な非荷電の錯体を得る。
エナンチオマー的に純粋な錯体は、特に、以下のスキームに示すように、合成されることが可能である。この目的のために、上記のように、オルトメタル化で形成されたジアステレオマーペアが、分離され、臭素化され、そしてキラルラジカルR*を含むボロン酸R*A-B(OH)
2(好ましくは>99%エナンチオマー過剰)とクロスカップリング反応によって反応させる。形成されたジアステレオマーペアは、通常の方法により、シリカゲル上でのクロマトグラフィにより、または分別結晶によって分離されうる。このように、エナンチオマー的に豊富な、またはエナンチオマー的に純粋な錯体が得られる。キラル器は、次いで、所望により、解離されるか、または分子中に残りうる。
錯体は、通常、オルトメタル化においてジアステレオマーペアの混合物として形成される。しかしながら、ジアステレオマーペアの1つのみを合成することも可能である。配位子の構造により、他方が、立体的理由で、形成されないか、形成されにくいからである。これは、以下の例を参照して説明することが意図される。
tert-ブチル基の高い空間要求のため、ΛΛおよびΔΔ異性体およびメソではない形態のラセミ体が、オルトメタル化において、選択的または独占的に形成される。メソ形態(Cs-対称性)において、2-フェニルピリジン配位子の環の結合は平面図から突き出る。ピリジン環上のtert-ブチル基の高い空間要求のため、メソ異性体は、形成されないか、選択的に形成されにくい。ラセミ体(C2-対称性)において、対称的に、2-フェニルピリジン配位子への1つの結合が平面図に入り、もう一方は、平面図から突き出る。基の立体的要求により、ラセミ体が選択的または独占的に形成される。
本発明による錯体は、特に、以下の経路によって調製されうる。この目的のために、12-または18-座配位子が調製され、そしてオルトメタル化反応によって金属Mに配位される。この目的のために、イリジウムまたはロジウム塩が、対応する遊離配位子と一般に反応する。
したがって、本発明はさらに、対応する遊離配位子と、式(58)の金属アルコキシドとの、式(59)の金属ケトケトナートとの、式(60)の金属ハライドとの、または式(61)の金属カルボン酸塩との反応により、本発明による化合物の調製方法に関するものである。
式中、MおよびRは上記の意味を有し、HalはF、Cl、BrもしくはIであり、かつイリジウムまたはロジウム出発材料は、対応する水和物の形をとることができる。ここで、Rは、好ましくは、1~4のC原子を有するアルキル基である。
同様に、アルコキシドおよび/またはハライドおよび/またはヒドロキシルラジカルと、ケトケトナートラジカルとの両方を備えたイリジウムまたはロジウム化合物を使用することができる。これらの化合物はまた、荷電されていてもよい。出発材料として特に好適な、対応するイリジウム化合物は、WO2004/085449に開示されている。特に好適なのは、[IrCl2(acac)2]-、例えば、Na[IrCl2(acac)2]、配位子としてのアセチルアセトナート誘導体との金属錯体、例えば、Ir(acac)3、またはトリス(2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオナート)イリジウム、およびIrCl3・xH2O(ここで、xは通常、2~4の数である)である。
錯体の合成は、好ましくは、WO2002/060910およびWO2004/085449に記載されるように行なわれる。この場合、合成はまた、例えば、熱的もしくは光化学的手段および/またはマイクロ波照射によって活性化することができる。さらに、合成はまた、オートクレーブ中にて、高圧および/または高温で行うことができる。
反応は、o-メタル化される、対応の配位子の溶融物中で、溶媒もしくは溶融助剤を加えることなく行うことができる。必要に応じて、溶媒もしくは溶融助剤を加えることができる。適当な溶媒は、プロトン性もしくは非プロトン性溶媒であり、例えば、脂肪族および/または芳香族アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、t-ブタノール等)、オリゴ-およびポリアルコール(エチレングリコール、プロパン-1,2-ジオール、グリセロール等)、アルコールエーテル(エトキシエタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等)、エーテル(ジ-およびトリエチレングリコールジメチルエーテル、ジフェニルエーテル等)、芳香族、ヘテロ芳香族および/または脂肪族炭化水素(トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ピリジン、ルチジン、キノリン、イソキノリン、トリデカン、ヘキサデカン等)、アミド(DMF、DMAC等)、ラクタム(NMP)、スルホキシド(DMSO)、またはスルホン(ジメチルスルホン、スルホラン等)である。適当な溶融助剤は、室温で固体であるが、反応混合物を加熱したときに溶融し、さらに反応物を溶解させて均質な溶融を形成するような化合物である。特に好適なのは、ビフェニル、m-テルフェニル、トリフェニレン、R-もしくはS-ビナフトールまたは対応するラセミ体、1,2-、1,3-もしくは1,4-ビスフェノキシベンゼン、トリフェニルホスフィンオキシド、18-クラウン-6、フェノール、1-ナフトール、ヒドロキノン等である。特に好ましいのは、ここではヒドロキノンを使用することである。
これらの方法によって、必要に応じて、精製、例えば、再結晶もしくは昇華を伴い、式(1)の本発明の化合物を、高純度で、好ましくは99%(1H-NMRおよび/またはHPLCによる測定で)より高い純度で得ることができる。
本発明による金属錯体はまた、適切な置換により、例えば、比較的長いアルキル基(約4~20のC原子)、特に分枝アルキル基、または所望により置換されているアリール基、例えば、キシリル、メシチル、または分枝の、テルフェニルもしくはクウォーターフェニル基により、可溶性を付与することもできる。金属錯体の溶解性に関する明確な改善をもたらすもう1つの特別な方法は、例えば、これまでに開示した式(51)~(57)により示されるような縮合した脂肪族基を使用することである。このような化合物は、溶液から錯体を処理できるように、室温において十分な濃度で一般的な溶剤、例えば、トルエンもしくはキシレンに可溶性である。これらの可溶性化合物は、溶液からの処理、例えば、印刷法による処理に特に好適である。
液相から本発明の金属錯体を、例えば、スピンコーティングもしくは印刷法によって、処理するためには、本発明の金属錯体の配合物が必要とされる。これらの配合物は、例えば、溶液、分散液またはエマルジョンであってもよい。この目的のために、2以上の溶媒の混合物を使用することが好ましい。適当で好ましい溶媒は、例えば、トルエン、アニソール、o-、m-もしくはp-キシレン、安息香酸メチル、メシチレン、テトラリン、ベラトロール、THF、メチル-THF、THP、クロロベンゼン、ジオキサン、フェノキシトルエン、特に3-フェノキシトルエン、(-)-フェンコン、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、1,2,4,5-テトラメチルベンゼン、1-メチルナフタレン、2-メチルベンゾチアゾール、2-フェノキシエタノール、2-ピロリジノン、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール、3,5-ジメチルアニソール、アセトフェノン、α-テルピネオール、ベンゾチアゾール、安息香酸ブチル、クメン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキシルベンゼン、デカリン、ドデシルベンゼン、安息香酸エチル、インダン、NMP、p-シメン、フェネトール、1,4-ジイソプロピルベンゼン、ジベンジルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、2-イソプロピルナフタレン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、1,1-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタン、ヘキサメチルインダン、2-メチルビフェニル、3-メチルビフェニル、1-メチルナフタレン、1-エチルナフタレン、オクタン酸エチル、セバシン酸ジエチル、オクタン酸オクチル、ヘプチルベンゼン、イソ吉草酸メンチル、ヘキサン酸シクロヘキシル、またはこれらの溶媒の混合物である。
それゆえ、本発明はさらに、少なくとも1つの、本発明の化合物および少なくとも1つの、さらなる化合物を含んでなる配合物を提供する。このさらなる化合物は、例えば、溶媒、特に上記の溶媒の1つか、またはこれらの溶媒の混合物であってもよい。あるいは、このさらなる化合物は、電子素子に同様に使用される、さらなる、有機もしくは無機化合物、例えば、マトリックス材料であってもよい。このさらなる化合物は、また、ポリマーであってもよい。
上記の本発明の金属錯体もしくは上記の好ましい形態は、電子素子における、活性成分として、または酸素増感剤として使用されることができる。本発明は、したがって、さらに、本発明による化合物の電子素子中での、または酸素増感剤としての使用に関するものである。本発明は、さらになお、本発明の化合物を少なくとも1つ含んでなる電子素子に関するものである。
電子素子は、アノード、カソードおよび少なくとも1つの層を含んでなり、この層が、少なくとも1つの、有機もしくは有機金属化合物を含んでなる、任意の素子を意味するものと解される。したがって、本発明の電子素子は、アノード、カソード、および本発明の金属錯体の少なくとも1つを含んでなる、少なくとも1つの層を含んでなる。好ましい電子素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED、PLED)、有機集積回路(O-IC)、有機電界効果トランジスタ(O-FET)、有機薄膜トランジスタ(O-TFT)、有機発光トランジスタ(O-LET)、有機太陽電池(O-SC)(これは、純粋に有機の太陽電池と色素増感型太陽電池の両方を意味するものと解される)、有機光検出器、有機光受容器、有機電場消光素子(O-FQD)、発光電気化学電池(LEC)、酸素センサー、および有機レーザーダイオード(O-laser)からなる群から選択され、少なくとも1つの層に、少なくとも1つの、本発明の金属錯体を含んでなる。特に好ましいのは、有機エレクトロルミネッセンス素子である。活性成分は、一般に、アノードとカソードの間に導入される、有機もしくは無機材料であり、例えば、電荷注入、電荷輸送もしくは電荷ブロック材料であるが、特に発光材料およびマトリックス材料である。本発明の化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光材料として特に優れた特性を示す。したがって、本発明の好ましい形態は、有機エレクトロルミネッセンス素子である。さらに、本発明の化合物は、一重項酸素の製造に、または光触媒に使用することができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、カソード、アノードおよび少なくとも1つの発光層を含んでなる。これらの層とは別に、それはさらなる層を含むことができ、例えば、それぞれのケースにおいて、1以上の、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電子ブロック層、電荷発生層および/または有機もしくは無機のp/n-接合である。同時に、1以上の正孔輸送層が、例えば、MoO3もしくはWO3等の金属酸化物で、または(過)フッ素化された電子不足芳香族系でp-ドープされていることができ、および/または1以上の電子輸送層がn-ドープされていることができる。同様に、2つの発光層の間に中間層を導入することができ、これらは、例えば、励起子をブロックする機能を有し、および/または有機エレクトロルミネッセンス素子における電荷バランスを制御する。しかしながら、これらの層はいずれも、必ずしも存在する必要がないということが指摘される。
ここで、有機エレクトロルミネッセンス素子は、1つの発光層を含むか、または複数の発光層を含むことができる。複数の発光層が存在する場合、これらは、好ましくは、380nm~750nm全体に複数の発光極大を有し、その結果、全体として白色発光を生じる、すなわち、蛍光または燐光を発することができる様々な発光化合物が、発光層中に用いられる。特に好ましいのは、3つの層が青色、緑色および橙色もしくは赤色の発光を示す3層系(基本的な構成については、例えば、WO2005/011013参照)、または3つより多い発光層を有する系である。この系は、1以上の層が蛍光を発し、かつ、1以上の層が燐光を発する、ハイブリッド系であってもよい。白色発光性の有機エレクトロルミネッセンス素子は、照明用途に、あるいはカラーフィルターと一緒に、フルカラーディスプレイに使用することができる。タンデム式OLEDも、白色発光性OLEDとして特に好適である。さらに、白色発光OLEDは、異なる光を放出する2以上の発光体によって達成されうる。これらの少なくとも1つが発光層に存在する本発明による化合物であり、それぞれの発光体によって放出された光は白色光となる。
本発明の好ましい形態では、有機エレクトロルミネッセンス素子は、1以上の発光層中の発光化合物として本発明の金属錯体を含んでなる。
本発明による化合物の多くは、赤色スペクトル領域で発光する。しかしながら、適切に、配位子および置換基を選択することにより、赤外線の領域の発光にシフトすること、および浅色の、好ましくはオレンジ色、黄色、緑色領域、青色領域にも、発光をシフトすることができる。
本発明の金属錯体が発光層中の発光化合物として使用される場合、それは好ましくは1以上のマトリックス材料と組み合わせて使用される。ここで、用語「マトリックス材料」および「ホスト材料」は、以下の同意語として使用される。本発明の金属錯体とマトリックス材料との混合物は、発光体とマトリックス材料との混合物全体に対して、1~99重量%、好ましくは1~90重量%、特に好ましくは3~40重量%、そして特に5~25重量%の、本発明の金属錯体を含む。これに対応して、この混合物は、発光体とマトリックス材料との混合物全体に対して、99.9~1重量%、好ましくは99~10重量%、特に好ましくは97~60重量%、そして特に95~75重量%の、マトリックス材料を含む。
使用されるマトリックス材料は一般に、その目的に対して従来技術により既知の任意の材料である。マトリックス材料の三重項準位が発光体の三重項準位よりも高いことが好ましい。
本発明による化合物に好適なマトリックス材料は、ケトン、ホスフィンオキシド、スルホキシドおよびスルホン(例えば、WO2004/013080、WO2004/093207、WO2006/005627、またはWO2010/006680による)、トリアリールアミン、カルバゾール誘導体(例えば、CBP(N、N-ビスカルバゾリルビフェニル)、m-CBP、またはWO2005/039246、US2005/0069729、JP2004/288381、EP1205527、WO2008/086851、またはUS2009/0134784に開示されるカルバゾール誘導体)、インドロカルバゾール誘導体(例えば、WO2007/063754、またはWO2008/056746による)、インデノカルバゾール誘導体(例えば、WO2010/136109またはWO2011/000455による)、アザカルバゾール(例えば、EP1617710、EP1617711、EP1731584、JP2005/347160による)、双極性マトリックス材料(例えば、WO2007/137725による)、シラン(例えば、WO2005/111172による)、アザボロールもしくはボロン酸エステル(例えば、WO2006/117052よる)、ジアザシロール誘導体(例えば、WO2010/054729による)、ジアザホスホール誘導体(例えば、WO2010/054730による)、トリアジン誘導体(例えば、WO2010/015306、WO2007/063754、またはWO2008/056746による)、亜鉛錯体(例えば、EP652273またはWO2009/062578による)、ジベンゾフラン誘導体(例えば、WO2009/148015またはWO2015/169412による)、または架橋カルバゾール誘導体(例えば、US2009/0136779、WO2010/050778、WO2011/042107、またはWO2011/088877による)である。
溶液処理されたOLEDにとって、好適なマトリックス材料も、ポリマー(例えば、WO2012/008550またはWO2012/048778による)、またはオリゴマーもしくはデンドリマー(例えば、JournalのLuminescence 183(2017)、150-158による)である。
複数の異なるマトリックス材料を混合物として、特に、少なくとも1つの電子伝導性マトリックス材料と少なくとも1つの正孔伝導性マトリックス材料との混合物を使用することが好ましい。好ましい組み合わせは、例えば、芳香族ケトン、トリアジン誘導体もしくはホスフィンオキサイド誘導体を、トリアリールアミン誘導体もしくはカルバゾール誘導体とともに、本発明に係る金属錯体のための混合マトリックスとして使用することである。好ましいのは、同様に、例えば、WO2010/108579またはWO2016/184540に記載されているような、電荷輸送マトリックス材料と、電荷輸送に、あるとしても重大な関与をしない、電気的に不活性なマトリックス材料(いわゆる「ワイドバンドギャップホスト」)との混合物の使用である。好ましいのは、同様に、2つの電子輸送マトリックス材料の使用、例えば、WO2014/094964に記載されているような、例えば、トリアジン誘導体およびラクタム誘導体の使用である。
本発明による化合物のマトリックス材料として好適な化合物の例は、以下に示される。
本発明による化合物のマトリックス材料として好適な化合物の例は、以下に示される。
電子輸送マトリックス材料として採用されうるトリアジンおよびピリミジンの例は以下である:
電子輸送マトリックス材料として採用されうるラクタムの例は以下である:
電子輸送マトリックス材料として採用されうるケトンの例は以下である:
電子輸送マトリックス材料として採用されうる金属錯体の例は以下である:
電子輸送マトリックス材料として採用されうるホスフィンオキサイドの例は以下である:
正孔または電子輸送マトリックス材料として採用されうる、置換パターンによる、広い意味での、インドロ-およびインデノカルバゾール誘導体の例は以下である:
正孔または電子輸送マトリックス材料として採用されうる、置換パターンによる、カルバゾール誘導体の例は以下である:
正孔輸送性マトリックス材料として採用されうる、架橋カルバゾール誘導体の例は以下である:
正孔輸送性マトリックス材料として採用されうる、ビスカルバゾール誘導体の例は以下である:
正孔輸送性マトリックス材料として採用されうる、アミンの例は以下である:
ワイドギャップマトリックス材料として採用されうる、材料の例は以下である:
さらに、2以上の三重項発光体、特には2または3の三重項発光体を、1以上のマトリックズ材料とともに使用することが好ましい。ここで、より短い波長の発光スペクトルを持つ三重項発光体は、より長い波長の発光スペクトルを持つ三重項発光体のための共マトリックス(co-matrix)として働く。したがって、例えば、本発明による金属錯体と、より短い波長(例えば、青い色、緑色、または黄色)を発光する三金属錯体を共マトリックスとして組み合わせることができる。本発明による金属錯体は、より長い波長を発光する三重項発光体(例えば、赤色発光三重項発光体)を共マトリックスとして採用することも可能である。ここで、より短い波長を発光する金属錯体とより長い波長を発光する金属錯体の両方が本発明による化合物であることも好ましい。3つの三重項発光体の混合物を使用するケースにおける好ましい形態は、2つが共ホストとして採用され、1つが発光材料として採用される場合である。これらの三重項発光体は、好ましくは、緑色、黄色、および赤色または青色、緑色、およびオレンジ色の発光を有する。
発光層における好ましい混合物は、電子輸送ホスト材料、いわゆる「ワイドバンドギャップ」ホスト材料(これは、その電子特性ゆえ、層中の電荷輸送に関与しないか、または顕著な程度に関与しない)、共ドーパント(これは、本発明による化合物よりも短い波長で発光する三重項発光体である)、および本発明による化合物を含んでなる。
発光層におけるさらなる好ましい混合物は、電子輸送ホスト材料、いわゆる「ワイドバンドギャップ」ホスト材料(これは、その電子特性ゆえ、層中の電荷輸送に関与しないか、または顕著な程度に関与しない)、正孔輸送ホスト材料、共ドーパント(これは、本発明による化合物よりも短い波長で発光する三重項発光体である)、および本発明による化合物を含んでなる。
本発明による化合物のための共ドーパントとして採用されうる好適な三重項発光体の例は、以下の表に示される。
以下のCAS番号を有する多脚錯体が更に好適である:
本発明による金属錯体はまた、電子素子中で他の機能に使用することができ、金属および配位子の正確な構造によって、例えば、正孔注入もしくは輸送層の正孔輸送材料として、電荷発生材料として、電子ブロック材料として、正孔ブロック材料として、または、例えば、電子輸送層中の電子輸送材料としてである。本発明による金属錯体がアルミニウム錯体である場合、好ましくは電子輸送層として採用される。同様に、本発明による金属錯体を発光層中における他の燐光性金属錯体に対するマトリックス材料として使用することもできる。
好ましいカソードは、低い仕事関数を有する金属、金属合金もしくは様々な金属からなる、多層構造体であり、例えば、アルカリ土類金属、アルカリ金属、主族の金属もしくはランタノイド(例えば、Ca、Ba、Mg、Al、In、Mg、Yb、Sm等)である。さらに、適しているのは、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属と銀とからなる合金(例えば、マグネシウムと銀を含んでなる合金)である。多層構造体の場合には、前記金属に加えて、相対的に高い仕事関数を有するさらなる金属(例えば、Ag)を用いることもでき、このケースにおいて、例えば、Mg/Ag、Ca/AgまたはBa/Agのような金属の組合せが、一般に用いられる。また、好ましくは、高い誘電率を有する材料からなる薄い中間層を、金属カソードと有機半導体の間に導入することもできる。この目的のために有用な材料の例は、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のフッ化物であり、また、対応する、酸化物もしくは炭酸塩(例えば、LiF、Li2O、BaF2、MgO、NaF、CsF、Cs2CO3等)である。同様に、この目的のために有用なのは、有機アルカリ金属錯体、例えば、Liq(リチウムキノリナート)である。この層の層厚は、好ましくは、0.5~5nmである。
好ましいアノードは、高い仕事関数を有する材料である。好ましくは、アノードは、真空に対して4.5eVより大きな仕事関数を有する。高い酸化還元電位を有する金属がこの目的に適しており、例えば、Ag、PtまたはAuである。他方、好ましくはまた、金属/金属酸化物の電極(例えば、Al/Ni/NiOx、Al/PtOx)であってもよい。いくつかの用途では、有機材料の照射(O-SC)もしくは光の発光(OLED/PLED、O-laser)のいずれかを可能にするために、少なくとも1つの電極が透明もしくは部分的に透明である必要がある。ここで、好ましいアノード材料は、導電性の混合された金属酸化物である。特に好ましいのは、酸化インジウムスズ(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)である。好ましいのは、さらに、導電性のドーピングされた有機材料、特に、導電性のドーピングされたポリマー、例えば、PEDOT、PANI、またはこれらのポリマーの誘導体である。さらに好ましいのは、p-ドープされた正孔輸送材料が、正孔注入層としてアノードに適用される場合であり、その際には、適当なp-ドーパントは、例えば、MoO3もしくはWO3等の酸化金属、または(過)フッ素化された電子不足芳香族系である。さらに適当なp-ドーパントは、HAT-CN(ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン)またはノバレッド(Novaled)社製の化合物NPD9である。このような層は、低いHOMO、すなわち、強度的には大きなHOMO、を有する材料への正孔注入を簡単にする。
さらなる層においては、これらの層に対して従来技術にしたがって使用される任意の材料を使用することが一般的に可能であり、また、当業者は、発明的工夫をすることなしに、電子素子において、任意のこれらの材料を本発明の材料と組み合わせることができる。
このような素子の寿命は、水および/または空気が存在すると著しく短くなるので、素子は、相応に(用途に応じて)構造化され、接点が備えられ、最後に密閉される。
1以上の層を昇華法により適用されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子がさらに好ましい。この場合、材料は、通常は10-5mbar未満、好ましくは10-6mbar未満の初期圧力で、真空昇華系中で真空蒸着により適用される。初期圧力は、より低くあるいはより高く、例えば10-7mbar未満にすることも可能である。
同様に、OVPD(有機気相蒸着)法により、またはキャリヤガスを用いた昇華により、1以上の層を塗布したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子も好ましい。この場合、10-5mbar~1barの圧力で材料を適用する。この方法の特別な場合は、OVJP(有機蒸気ジェット印刷)法であり、この方法では、材料を、ノズルにより直接適用し、そしてこのようにして構造化される。
例えば、スピンコーティングにより、または、印刷法(例えばスクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、もしくはノズル印刷により)、より好ましくは、LITI(光誘起熱画像化、熱転写印刷)もしくはインクジェット印刷により、1以上の層を溶液から作成したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子がさらに好ましい。この目的のためには、可溶性の化合物が必要とされるが、これは、例えば、適当な置換により得られる。本発明の好ましい形態において、本発明の化合物を含んでなる層は、溶液から適用される。
有機エレクトロルミネッセンス素子はまた、ハイブリッド系として、1以上の層を溶液から塗布し、さらに1以上の他の層を真空蒸着で塗布することにより製造することもできる。例えば、本発明の金属錯体とマトリックス材料を含んでなる発光層を溶液から塗布し、そして、それに正孔ブロック層および/または電子輸送層を減圧下で真空蒸着により塗布することができる。
これらの方法は、当業者に一般的に知られており、そして当業者によって、式(1)または(2)の、または上記で詳述した好ましい形態の化合物を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子に容易に適用することができる。
本発明の電子素子、特に有機エレクトロルミネッセンス素子は、従来技術に優る以下の驚くべき利点の1以上により注目に値する:
1.本発明による化合物は、非常に高いフォトルミネッセンス量子収率を有する。有機エレクトロルミネッセンス素子の使用において、この結果は、優れた効果である。
2.本発明による化合物は、非常に短いルミネッセンス寿命を有する。有機エレクトロルミネッセンス素子の使用において、これは改良されたロールオフ挙動をもたらし、非放射緩和経路を避け、より高いルミネッセンス量子収率をもたらす。
これらの上記の利点は、他の電子的な特性の劣化を伴わない。
以下の実施例により本発明を詳細に説明するが、それらによって本発明を限定することを意図しない。当業者は、記載される詳細を用いて、発明的工夫をなさずして、本発明のさらなる電子素子を製造し、そして、結果として特許が請求された範囲の全体にわたり本発明を実施することができる。
実施例:
以下の合成は、特に断りのない限り、乾燥溶媒中で、保護ガス雰囲気下で行われる。金属錯体は、さらに、遮光して、または黄色の光の下で取り扱われる。溶媒および試薬は、例えば、Sigma-ALDRICHまたはABCRから購入可能である。角括弧内の各々の数字または個々の化合物に対して示されている番号は、文献既知の化合物のCAS番号に関する。
A:成分Bの合成
実施例B1:
23.8g(100mmol)の4,6-ジブロモピリジン[36847-10-6]、41.3g(200mmol)の(4-クロロナフタレン-1-イル)ボロン酸[147102-97-4]、63.6g(600mmol)の炭酸ナトリウム、5.8g(5mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[14221-01-3]、800mlのトルエン、300mlのエタノールおよび700mlの水の混合物が還流下24時間加熱される。冷却後、有機相は分離され、それぞれ300mlの水で2回、200mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、セライト床を通してろ過され、ろ液は、蒸留乾燥される。残留物は、アセトニトリルから再結晶化によって二回精製される。生成量20.5g(51mmol)、51%;純度:95%
1H-NMRによる。
実施例B204:
成分B204は、4,6-ジブロモピリジンを4,6-ジブロモ-5-メチルピリミジン[83941-93-9]によって置き換え、かつ(4-クロロナフタレン-1-イル)ボロン酸を4-クロロフェニルボロン酸[1679-18-1]によって置き換えて、B1の手順と同様に調製されうる。収率55%。
実施例B2:
還流冷却器、アルゴンブランケット、精密ガラススターラーおよび内臓温度計を備えた4Lの4口フラスコに、134gの4-クロロフェニルボロン酸(860mmol)[1679-18-1]、250.0gの5-ブロモ-2-ヨードピリジン(880mmol)[223463-13-6]および232.7gの炭酸カリウム(1.68mol)が計測され、フラスコはアルゴンで不活性化され、1500mlのアセトニトリルおよび1000mlの無水エタノールが加えられる。100gのガラスビーズ(直径3mm)がそこに加えられ、懸濁液は5分間均質化される。そして、5.8gの塩化(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(8.3mmol)[13965-03-2]が加えられる。反応混合物は一晩激しく攪拌されながら加熱還流される。冷却後、溶媒は回転蒸発によって除去され、残留物は分液漏斗中でトルエンおよび水で抽出される。有機相は500mlの水で2回、300mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥され、溶媒は真空中で取り除かれる。残留物はジクロロメタン中で採取され、シリカゲルフリットを通してろ過される。シリカゲル床は500mlのジクロロメタンでそれぞれ2回リンスされる。800mlのエタノールがろ液に加えられ、ジクロロメタンは500mbarでロータリーエバポレーターで除去される。ロータリーエバポレーターでジクロロメタンを除去した後、残留したエタノールから析出した固体は吸引ろ過され、エタノールで洗浄される。得られた黄色固体は、還流で800mlのアセトニトリルで再結晶化される。ベージュ色の固体が得られる。生成量:152.2g(567.0mmol)、66%;純度:約95%
1H-NMRによる。
実施例B3:
成分B3は、2-ヨードピリジンを2,4-ジブロモピリジン[58530-53-3]に置き換えて、B2と手順と同様に調製されうる。収率54%。
実施例B4:
還流冷却器、精密ガラススターラー、熱浴およびアルゴン接続を備えた4Lの4口フラスコに、162.0g(600mmol)のB2、158.0g(622mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、180.1g(1.83mol)の酢酸カリウム[127-08-2]および8.9g(12.1mmol)のトランス-ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)[29934-17-6]が計測され、2200mlの1,4-ジオキサンが加えられる。100gのガラスビーズ(直径3mm)も加えられ、反応混合物はアルゴンで不活性化され、還流下24時間攪拌される。冷却後、溶媒は真空中で取り除かれ、得られた残留物は分液漏斗で1000mlの酢酸エチルおよび1500mlの水を用いて抽出される。有機相は500mlの水で1回、300mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥され、シリカゲルで詰められたフリットを通してろ過される。シリカゲル床は500mlの酢酸エチルで2回通してろ過され、得られたろ液は真空下で濃縮される。得られた茶色固体は、還流下で、1000mlのn-ヘプタンで再結晶化される。ベージュ色の固体が得られる。生成量:150.9g(478mmol)、80%;純度:97%
1H-NMRによる。
実施例B5:
成分B5は、化合物B3から出発し、B4の手順と同様に調製されうる。12.1mmolのトランス-ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)が、12mmolの[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加錯体[95464-05-4]によって置き換えられる。収率:75%。
実施例B6:
還流冷却器、アルゴンブランケット、精密ガラススターラー、および内部温度計を備え、アルゴンで不活性化された、2Lの4口フラスコに、31.5g(100mmol)のB4、28.4gの5-ブロモ-2-ヨードピリジン(100mmol)[223463-13-6]および34.6gの炭酸カリウム(250mmol)が計測され、500mlのアセトニトリルおよび350mlの無水エタノールが加えられる。30gのガラスビーズ(直径3mm)が加えられ、懸濁液は5分間均質化される。そして、702mgの塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1mmol)[13965-03-2]が加えられる。反応混合物は、還流下で一晩激しく攪拌されながら加熱される。冷却後、溶媒はロータリーエバポレーター中で除去され、そして残留物は残留物は分液漏斗中でトルエンおよび水で抽出される。有機相は500mlの水で2回、300mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥され、溶媒は真空中で取り除かれる。残留物はジクロロメタン中で採取され、シリカゲルフリットを通してろ過され、シリカゲルはそれぞれ200mlのジクロロメタン/酢酸エチル1:1で2回リンスされ、ジクロロメタンは500mbarでロータリーエバポレーターで除去される。ロータリーエバポレーターでジクロロメタンを除去している間、残留した酢酸エチルから析出した固体は吸引ろ過され、酢酸エチルで洗浄される。粗生成物は酢酸エチルから再度再結晶化される。収率:24.2g(72mmol)、72%;純度:約95%
1H-NMRによる。
実施例B7:
B6と同様の手順。酢酸エチルからではなく、アセトニトリルからの再結晶化。収率68%。
実施例B8:
30.1g(100mmol)の4,6-ビス(4-クロロフェニル)ピリミジン[141034-82-4]、54.6g(215mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、58.9g(600mmol)の酢酸カリウム、2.3g(8mmol)のS-Phos[657408-07-6]、1.3g(6mmol)の酢酸パラジウム(II)、900mlの1,4-ジオキサンの混合物が、還流下で16時間加熱される。ジオキサンはロータリーエバポレーターで除去され、そして黒色残留物は分液漏斗を用いて1000mlの酢酸エチルおよび500mlの水で抽出され、有機相は300mlの水で1回、150mlの飽和塩化ナトリウム溶液で一回洗浄され、シリカゲル床を通してろ過される。シリカゲルは、250mlの酢酸エチルで2回リンスされる。ろ液は硫酸ナトリウムで乾燥され、150mlに蒸留される。そして、400mlのn-ヘプタンが加えられ、残留する酢酸エチルが55℃の浴温度で200mbarにロータリーエバポレーターで除去される。ロータリーエバポレーターで酢酸エチルを除去している間、残留するn-ヘプタンから固体が析出する。析出した固体は30分間還流下で加熱され、冷却後、ろ過され、それぞれ30mlのn-ヘプタンで2回洗浄される。収率:37.8g(78mmol)、78%。純度:約98%
1H NMRによる。
実施例B18:
還流冷却器、精密ガラススターラー、熱浴およびアルゴン接続を備えた1000mLの4口フラスコに、34.6g(100mmol)のB6、25.4g(100mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、29.4g(300mmol)の酢酸カリウム、および1.63g(2mmol)の[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加錯体[95464-05-4]が、計測され、500mlの1,4-ジオキサンが加えられる。30gのガラスビーズ(直径3mm)が加えられ、反応混合物がアルゴンで不活性化され、24時間還流下で攪拌される。冷却後、溶媒は真空中で除去され、得られた残留物は分液漏斗で600mlの酢酸エチルおよび600mlの水に抽出される。有機相は、500mlの水で一回、300mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥され、シリカゲルで詰められたフリットをとおしてろ過される。シリカゲル床が500mlの酢酸エチルで二回リンスされ、そして得られたろ液は真空中で蒸留される。500mlのn-ヘプタンが得られた茶色の固体に加えられ、そして形成された懸濁液は還流下で1時間煮沸される。固体は吸引ろ過され、50mlのn-ヘプタンで洗浄され、ベージュ色の固体が生成する。収率:34.6g(89mmol)、89%;純度:98%
1H-NMRによる。
実施例B19:
実施例B18と同様の手順。B6は、出発物質として、B7によって置き換えられる。収率:82%。
実施例B20:
48.4g(100mmol)のB8、56.6g(200mmol)の1-ブロモ-2-ヨードベンゼン[583-55-1]、63.6g(600mmol)の炭酸ナトリウム、5.8g(5mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[14221-01-3]、1000mlの1,2-ジメトキシエタンおよび500mlの水の混合物が、還流下で60時間加熱される。冷却後、析出された固体は吸引ろ過され、それぞれ100mlのエタノールで3回洗浄される。粗生成物は1000mlのジクロロメタンに溶解され、ジクロロメタンで予めスラリー化されたシリカゲル床を通してろ過される。シリカゲルは、それぞれ100mlの酢酸エチルで三回洗浄される。ジクロロメタンはバス温度50度で500mbarにロータリエバポレーターで除去される。ジクロロメタンのロータリエバポレーターでの除去の間、残留する酢酸エチルから固体が析出する。析出した固体はろ過され、20mlの酢酸エチルで2回洗浄される。得られた固体は、2000mlの沸騰酢酸エチルから再度再結晶化される。生成量29.3g(54mmol)、54%;純度:97%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノール,またはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例B32:
18.1g(100mmol)の6-クロロテトラロン[26673-31-4]、16.5g(300mmol)のプロパルギルアミン[2450-71-7]、796mg[2mmol]のテトラクロロ金(III)ナトリウム二水和物および200mlのエタノールの混合物が、オートクレーブ中で120℃で24時間撹拌される。冷却後、エタノールは真空下で除去され、残留物は、200mlの酢酸エチルに採取され、溶液は、200mlの水で3回、100mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、そして後者は、事前にスラリー化されたシリカゲル床を使用してろ過される。酢酸エチルが真空下で除去された後、残留物はn-ヘプタン/酢酸エチル(1:2vv)を用いたシリカゲル上でクロマトグラフされる。生成量:9.7g(45mmol)、45%。純度:約98%
1H-NMRによる。
実施例B33:
25.1g(100mmol)の2,5-ジブロモ-4-メチルピリジン[3430-26-0]、15.6g(100mmol)の4-クロロフェニルボロン酸[1679-18-1]、27.6g(200mmol)の炭酸カリウム、1.57g(6mmol)のトリフェニルホスフィン[603-35-0]、676mg(3mmol)の酢酸パラジウム(II)[3375-31-3]、200gのガラスビーズ(直径3mm)、200mlのアセトニトリルおよび100mlのエタノールの混合物が、還流下48時間加熱される。冷却後、溶媒は減圧下で除去され、500mlのトルエンが加えられ、混合物は、それぞれ300mlの水で2回、200mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、300mlのトルエンで洗浄され、事前にスラリー化されたシリカゲル床を通してろ過される。トルエンが真空下で除去された後、メタノール/エタノール(1:1vv)から1回、n-ヘプタンから1回、再結晶化される。生成量:17.3g(61mmol)、61%。純度:約95%
1H-NMRによる。
実施例B34:
B34は、実施例B33の手順と同様に調製されうる。この目的のために、2,5-ジブロモ-4-メチルピリジンが4-ブロモ-6-tert-ブチルピリミジン[19136-36-8]によって置き換えられる。収率:70%。
実施例B35:
28.3g(100mmol)のB33、g(105mmol)のフェニルボロン酸、31.8g(300mmol)の炭酸ナトリウム、787mg(3mmol)のトリフェニルホスフィン、225mg(1mmol)の酢酸パラジウム(II)、300mlのトルエン、150mlのエタノールおよび300mlの水の混合物が、還流下48時間加熱される。冷却後、混合物は300mlのトルエンに採取され、有機相は除去され、300mlの水で1回、200mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥される。溶媒が除去された後、残留物はシリカゲル上で(トルエン/酢酸エチル、9:1vv)クロマトグラフされる。生成量:17.1g(61mmol)、61%。純度:約97%
1H-NMRによる。
実施例B39:
164.2g(500mmol)の2-(1,1,2,2,3,3-ヘキサメチルインダン-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン[152418-16-9](これは、ボロン酸を使用することが同様に可能である)、142.0g(500mmol)の5-ブロモ-2-ヨードピリジン[223463-13-6]、159.0g(1.5mol)の炭酸ナトリウム、5.8g(5mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)、700mlのトルエン、300mlのエタノールおよび700mlの水の混合物が、還流下で16時間激しく撹拌されながら加熱される。冷却後、1000mlのトルエンが加えられ、有機相は除去され、そして水相は300mlのトルエンで抽出される。混合された有機相は、500mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄される。有機相が硫酸ナトリウムで乾燥され、溶媒が真空下で除去された後、粗生成物は約300mlのEtOHで2回再結晶化される。生成量:130.8g(365mmol)、73%。純度:約95%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、採用されるピリジン誘導体は通常5-ブロモ-2-ヨードピリジン([223463-13-6])であり、これは以下の表に分けて示されない:ピリジン誘導体のみ異なる場合は、表に明示的に示されない。例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノール、またはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例B48:
バリアントA:
35.8g(100mmol)のB39、25.4g(100mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、49.1g(500mmol)の酢酸カリウム、1.5g(2mmol)の1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加錯体[95464-05-4]、200gのガラスビーズ(直径3mm)、700mlの1,4-ジオキサンおよび700mlのトルエンの混合物が、還流下で16時間加熱される。冷却後、懸濁液はセライト床を通してろ過され、そして溶媒は真空下で除去される。黒色の残留物は、1000mlの加熱n-へプタンに取り込まれ、加熱された状態のままセライト床を通してろ過され、そして、約200mlに凝縮され、その過程で生成物は結晶化し始める。代わりに、熱抽出が酢酸エチルで行われうる。結晶化は、冷蔵庫で一晩で完了し、結晶はろ過され、少量のn-ヘプタンで洗浄される。二次生成留分は、母液から得られる。生成量:31.6g(78mmol)、78%。純度:約95%
1H-NMRによる。
バリアントB:塩化アリールの反応
1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加錯体が、2mmolのS-Phos[657408-07-6]および1mmolの酢酸パラジウム(II)によって置き換えられる以外は、バリアントAと同様。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリルまたは前記溶媒の混合物は、精製のために、n-ヘプタンの代わりに使用されうる:
実施例B80:
28.1g(100mmol)のB49、28.2g(100mmol)の1-ブロモ-2-ヨードベンゼン[583-55-1]、31.8g(300mmol)の炭酸ナトリウム、787mg(3mmol)のトリフェニルホスフィン、225mg(1mmol)の酢酸パラジウム(II)、300mlのトルエン、150mlのエタノールおよび300mlの水の混合物が、還流下24時間加熱される。冷却後、混合物は500mlのトルエンに採取され、有機相は除去され、500mlの水で1回、500mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥される。溶媒が除去された後、残留物は酢酸エチル/n-ヘプタンから再結晶化されるか、またはシリカゲル上で(トルエン/酢酸エチル、9:1vv)クロマトグラフされる。生成量:22.7g(73mmol)、73%。純度:約97%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノールまたはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例B106:
G.Markopoulos et al.、Angew.Chem.、Int.Ed.、2012、51、12884による調製。
b)
JP2000-169400による手順。5.7g(105mmol)のナトリウムメトキシドが、300mlの乾燥アセトン中で、36.6g(100mmol)の1,3-ビス(2-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-ワン[126824-93-9]の溶液、ステップa)、に分割して加えられ、そして混合物は40℃で12時間撹拌される。溶媒は真空中で除去され、残留物は酢酸エチルに採取され、それぞれ200mlの水で3回、それぞれ200mlの塩化ナトリウム溶液で2回洗浄され、そして硫酸マグネシウムで乾燥される。真空内で溶媒除去後に得られた油分は、フラッシュクロマトグラフィ分離(Axel SemrauのTorrent CombiFlash)に付される。生成量:17.9g(44mmol)、44%。純度:約97%
1H-NMRによる。
c)
2.4g(2.4mmol)の無水塩化銅(I)[7758-89-6]が、0℃で、200mlのジ-n-ブチルエーテル中の2-クロロフェニルマグネシウムブロミド溶液(200mmol)[36692-27-0]に加えられ、混合物はさらに30分撹拌される。そして、200mlのトルエン中の40.6g(100mmol)のステップb)溶液が30分にわたり滴下され、混合物は0℃でさらに5時間撹拌される。反応混合物は、100mlの水、そして220mlの1N塩酸を注意深く加えることにより、急冷される。有機相は分離され、それぞれ200mlの水で2回、200mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥される。真空中で溶媒を除去された後に得られた油分はトルエンを用いてシリカゲル上でろ過される。このように得られた粗生成物は、さらに精製されることなく、反応させる。生成量:49.8g(96mmol)、96%。純度:約90-95%
1H-NMRによる。
e)
25.0g(50mmol)のステップd)、2gのPd/C(10%)、200mlのメタノールおよび300mlの酢酸エチルの混合物が、撹拌オートクレーブ中の3barの水素に投入され、水素の取り込みが完了するまで、30℃で水素化される。混合物は、酢酸エチルで事前にスラリー化されたセライト床を通してろ過され、ろ液は蒸発乾固される。このように得られた油分は、フラッシュクロマトグラフィ(Axel SemrauのTorrent CombiFlash)に付される。生成量:17.2g(34mmol)、68%。純度:約95%
1H-NMRによる、シス、シス異性体。
実施例B110:
36.4g(100mmol)の2,2’-(5-クロロ-1,3-フェニレン)ビス[4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン[1417036-49-7]、65.2g(210mmol)のB80、42.4g(400mmol)の炭酸ナトリウム、1.57g(6mmol)のトリフェニルホスフィン、500mg(2mmol)の酢酸パラジウム(II)、500mlのトルエン、200mlのエタノールおよび500ml水の混合物を、還流下で48時間加熱する。冷却後、混合物を500mlのトルエンで増量し、有機相を除去し、500mlの水で1回、そして500mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒の除去後、残留物をシリカゲル上のクロマトグラフィ(n-ヘプタン/酢酸エチル、2:1vv)にかける。生成量:41.4g(68mmol)、68%。純度:約95%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノールまたはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例B122:
17.1g(100mmol)の4-(2-ピリジル)フェノール[51035-40-6]および12.9g(100mmol)のジイソプロピルエチルアミン[7087-68-5]の混合物が、室温で10分間400mlのジクロロメタンで攪拌される。30mlのジクロロメタンに溶解された6.2ml(40mmol)の5-クロロイソフタロイルジクロリドが滴下され、そして反応混合物は室温で14時間攪拌される。10mlの水が引き続き滴下され、そして反応混合物は分液漏斗に移される。有機相は100mlの水で2回、50mlの飽和NaCl溶液で一回洗浄され、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして蒸留乾燥される。生成量:18.0g(38mmol)、95%。純度:約95%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製されうる。B122の手順と異なる場合、採用される出発材料の量が示される:
実施例B132:
2.0g(50mmol)の水素化ナトリウム(パラフィンオイル中で60%分散)[7646-69-7]が300mlのTHF中で懸濁され、そして5.0g(10mmol)のB124が加えられ、そして懸濁液は室温で30分間懸濁される。1.2mlのヨードメタン(50mmol)[74-88-4]が引き続き加えられ、反応混合物は室温で50時間攪拌される。20mlの濃アンモニア溶液が加えられ、混合物はさらに30分間攪拌され、そして溶媒は引き続き真空中で取り除かれる。残留物は300mlのジクロロメタンに採取され、200mlの5重量%アンモニア水で1回、それぞれ100mlの水で二回、100mlの飽和塩化ナトリウム溶液で一回洗浄され、そして硫酸マグネシウムで乾燥される。ジクロロメタンは真空中で除去され、粗生成物は酢酸エチル/メタノールから再結晶化される。生成量:4.3g(8mmol)、80%。純度:約98%
1H-NMRによる。
実施例B137:
36.4g(100mmol)の2,2’-(5-クロロ-1,3-フェニレン)ビス[4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン[1417036-49-7]、70.6g(210mmol)のB93、42.4g(400mmol)の炭酸ナトリウム、2.3g(2mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、1000mlの1,2-ジメトキシエタンおよび500mlの水の混合物が、還流下48時間加熱される。冷却後、析出した固体が吸引ろ過され、20mlのエタノールで2回洗浄される。固体は500mlのジクロロメタンに溶解され、セライト床を介してろ過される。ろ液は100mlに蒸留され、400mlのメタノールが加えられ、そして析出した固体が吸引ろ過される。粗生成物は酢酸エチルから一回再結晶化される。生成量:43.6g(70mmol)、70%。純度:約96%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノールまたはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例B151
57.1g(100mmol)のB110、25.4g(100mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、49.1g(500mmol)の酢酸カリウム、2mmolのS-Phos[657408-07-6]および1mmolの酢酸パラジウム(II)、200gのガラスビーズ(直径3mm)、700mlの1,4-ジオキサンの混合物が、還流下で16時間攪拌されながら加熱される。冷却後、懸濁液はセライト床を通してろ過され、、そして溶媒は真空中で除去される。黒色の残留物は1000mlの加熱酢酸エチルに溶解され、混合物は熱いままセライト床を通してろ過され、200mlに蒸留され、その間、生成物が結晶化する。結晶化は冷蔵庫で一晩で完了し、結晶はろ過され、少量の酢酸エチルで洗浄される。二次生成留分が母液から得られうる。生成量:31.6g(78mmol)、78%。純度:約95%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製されうる。トルエン、n-ヘプタン、シクロヘキサンまたはアセトニトリルは、再結晶化のために酢酸エチルの代わりに使用されるか、または低溶解性の場合、熱抽出のために使用される。
実施例B186:
750mlのトルエン、300mlのジオキサンおよび500mlの水中の、54.5g(100mmol)のB106、59.0g(210mmol)の2-フェニル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン[879291-27-7]、127.4g(600mmol)のリン酸三カリウム、1.57g(6mmol)のトリフェニルホスフィンおよび449mg(2mmol)の酢酸パラジウム(II)の混合物が還流下で30時間加熱される。冷却後、有機相は分離され、それぞれ300mlの水で2回、300mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥される。硫化マグネシウムは、事前にトルエンでスラリー化されたセライト床を通してろ過され、ろ液は真空中で蒸発乾固され、残留する泡は、アセトニトリル/酢酸エチルから再結晶化される。生成量:41.8g(64mmol)、64%。純度:約95%
1H-NMRによる。
実施例B193:
42.1g(100mmol)のB30、66.3g(100mmol)のB151、31.8g(300mmol)の炭酸ナトリウム、580mg(2.6mmol)のトリフェニルホスフィン、200mg(0.88mmol)の酢酸パラジウム(II)、500mlのトルエン、250mlのエタノールおよび500mlの水の混合物が、還流下で26時間加熱される。冷却後、析出した固体が吸引ろ過され、それぞれ30mlのエタノールで2回洗浄される。粗生成物は、300mlのジクロロメタン中で溶解され、シリカゲル床を通してろ過される。シリカゲル床はそれぞれ200mlのジクロロメタン/酢酸エチル1:1でリンスされる。ろ液は、水で2回、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸ナトリウムで乾燥される。ジクロロメタンはロータリエバポレータで実質的に除去される。ロータリーエバポレータでジクロロメタンが除去されている間、残留する酢酸エチルから固体が析出し、吸引ろ過され、酢酸エチルで洗浄される。粗生成物は酢酸エチルから再度再結晶化される。生成量:61.5g(70mmol)、70%。純度:約95%
1H-NMRによる。
実施例B194:
実施例B193、成分B30の代わりにB31を用いて、実施例B193から同様の手順。収率:66%。
実施例B195:
87.7g(100mmol)のB193、25.4g(100mmol)のビス(ピナコラト)ジボラン[73183-34-3]、49.1g(500mmol)の酢酸カリウム、2mmolのS-Phos[657408-07-6]、1mmolの酢酸パラジウム(II)、100gのガラスビーズ(直径3mm)および700mlの1,4-ジオキサンの混合物が、還流下で16時間加熱される。冷却後、懸濁液はセライト床を通してろ過され、セライトは200mlのジオキサンでそれぞれ3回リンスされ、そして溶媒は真空中で除去される。黒色の残留物は、1000mlの酢酸エチルに溶解され、混合物は熱いままセライト床を通してろ過され、約200mlに蒸留され、その間結晶化が始まる。結晶化は冷蔵庫で一晩で完了し、結晶は少量の酢酸エチルで洗浄される。二次生成留分は、母液から得られうる。生成量:72.7g(75mmol)、75%。純度:約97%
1H-NMRによる。
実施例B196:
実施例B195からと同様の手順。B194がB193の代わりに採用される。収率:80%。
実施例B197:
48.5g(50mmol)のB195、14.1g(50mmol)の1-ブロモ-2-ヨードベンゼン[583-55-1]、31.8g(300mmol)の炭酸ナトリウム、2.3g(2mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[14221-01-3]、500mlの1,2-ジメトキシエタンおよび250mlの水の混合物が、還流下で60時間加熱される。冷却後、析出した固体が吸引ろ過され、100mlのエタノールで3回洗浄される。粗生成物は、300mlのジクロロメタン中に溶解され、ジクロロメタンを用いして予めスラリーかされたシリカゲル床を通してろ過される。シリカゲルは、それぞれ200mlの酢酸エチルで3回リンスされる。ジクロロメタンは、バス温度50℃で500mbarでロータリーエバポレーターで除去される。ロータリーエバポレーターでジクロロメタンを除去する間、残留する酢酸エチルから固体が析出し、吸引ろ過され、酢酸エチルで洗浄される。得られた固体は煮沸酢酸エチルから再度再結晶化される。生成量31.9g(32mmol)、64%。純度:95%
1H-NMRによる。
実施例B198:
実施例B197と同様の手順。収率:60%。
B:配位子の合成:
実施例L1:
7.9g(14.5mmol)のB20、20.2g(30.5mmol)のB152、63.7g(87mmol)の炭酸ナトリウム、340mg(1.3mmol)のトリフェニルホスフィン、98mg(0.44mmol)の酢酸パラジウム(II)、200mlのトルエン、100mlのエタノールおよび200mlの水の混合物が、還流下で40時間加熱される。冷却後、析出した固体が吸引ろ過され、それぞれ30mlのエタノールで2回洗浄される。粗生成物は300mlのジクロロメタンに溶解され、シリカゲル床を通してろ過される。シリカゲル床は、それぞれ200mlのジクロロメタン/酢酸エチル1:1で3回リンスされる。ろ液は、水で2回、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸ナトリウムで乾燥される。ジクロロメタンはロータリーエバポレーターで実質的に除去される。ジクロロメタンがロータリーエバポレーター中で除去される間、残留する酢酸エチルから固体が析出し、吸引ろ過され、酢酸エチルで洗浄される。生成量:12.5g(8.6mmol)、59%。純度:約98%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノール、DMF、DMACまたはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
実施例L66:
13.7g(21mmol)のB187、4.8g(10mmol)のB8、12.7g(60mmol)のリン酸三カリウム、250mg(0.6mmol)のS-Phos[657408-07-6]、90mg(4mmol)の酢酸パラジウム(II)、100mlのトルエン、60mlのジオキサンおよび60mlの水の混合物が、還流下で6時間加熱される。冷却後、有機相は分離され、50mlの水で2回、30mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、トルエンで予めスラリーかされたセライト床を通してろ過される。セライト床はトルエンでリンスされる。ろ液は、蒸留乾燥され、続いて残留物は酢酸エチルから2回再結晶化される。生成量:56.5g(4.5mmol)、45%。純度:約97%
1H-NMRによる。
以下の化合物は同様に調製可能であり、ここで、例えば、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、n-ヘプタン、エタノール、DMF、DMACまたはメタノールのような溶媒は再結晶化のために使用されうる。これらの溶媒を用いて熱抽出を行うことも可能であり、または自動化カラムのシリカゲル上でクロマトグラフィによって精製を行うこともできる(Axel SemrauのTorrent)。
C:金属錯体の合成
異性体1-Ir
2(L1)および異性体2-Ir
2(L1)(以下I1-Ir
2(L1)およびI2-Ir
2(L1)と略す)の実施例:
14.5g(10mmol)の配位子L1、9.8g(20mmol)のトリスアセチルアセトナトイリジウム(III)[15635-87-7]および100gのヒドロキノン[123-31-9]の混合物が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに最初に投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に250℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は250℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は200mlのジクロロメタンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。ジアステレオマー生成混合物が吸引ろ過され、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、そしてさらなる精製にさらされる。
ΔΔおよびΛΛ異性体(ラセミ)およびΛΔ異性体(メソ)をモル比1:1(1H-NMRで決定される)で含んでなるジアステレオマー金属錯体混合物が、300mlのジクロロメタンに溶解され、100gのシリカゲルに吸収され、トルエン/酢酸エチル95:5(シリカゲルの量約1.7kg)で予めスラリーかされたシリカゲルカラムでクロマトグラフィによって分離される。フロントスポットが最初に溶出し、そして酢酸エチルの量がトルエン/酢酸エチルの比6:1に段階的に増加し、7.0g(3.8mmol、純度99%)の先に溶出する異性体(以下、異性体1(I1)という)、および7.7g(4.2mmol、純度98%)の後に溶出する異性体(以下、異性体2(I2)という)が生成する。異性体1(I1)および異性体2(I2)は、光と空気を慎重に除いて、異性体1には酢酸エチル、および異性体2にはジクロロメタンを用いて、4回熱抽出によって、互いにさらに別々に精製される(それぞれのケースにおいて、最初の投入量約150ml、抽出円筒ろ紙:Whatman社のセルロース製の標準ソックスレー円筒ろ紙)。最後に、生成物は高真空下で280℃で加熱される。生成量:異性体1(I1)5.3gの赤色固体(2.9mmol)、29%、採用される配位子の量が基準。純度:>99.9%HPLCによる;異性体2(I2)4.9gの赤色固体(2.7mmol)、27%,採用される配位子の量が基準。純度99.8%HPLCによる。
以下に示される金属錯体は、主に、クロマトフラフィ(自動化カラムの典型的な使用(Axel SemrauのTorrent))、再結晶化、または熱抽出によって精製される。残留溶媒は、典型的には250~330℃で真空/高真空下で加熱すること、または昇華/分別昇華することによって、除去されうる。異性体1(I1)および異性体2(I2)で示される収率は、常に、使用される配位子の量に関連する。
以下に示される錯体の図は、通常1つの異性体のみを示す。異性体混合物は分離されうるが、OLED素子中で異性体混合物として採用されることも可能である。しかしながら、立体的な理由から1つのみのジアステレオマーペアが形成する配位子系でもある。
以下の化合物は同様に合成しうる。反応条件は、異性体1(I1)の例の方法によって示される。通常形成されるジアステレオマー混合物のクロマトグラフィ分離は、自動化カラム上のフラッシュシリカゲルで行われる(Axel SemrauのTorrent)。
D:金属錯体の官能化
1)イリジウム錯体のハロゲン化:
イリジウムに対するパラ位のA×C-H基(A=1~6)を有する錯体10mmolの、金属錯体の溶解度にしたがって500ml~2000mlのジクロロメタン(DCM)中の、溶液または懸濁液に、A×10.5mmolのN-ハロコハク酸イミド(ハロゲン:Cl、Br、I)が、-30~+30℃で空気および光を除いて、混合され、そして混合物は20時間撹拌される。DCMに溶解性の低い錯体は、他の溶媒(TCE、THF、DMF、クロロベンゼン等)および高温に変更することができる。続いて、溶媒は真空中で実質的に除去される。100mlのメタノールで残留物が沸騰され、固体は吸引ろ過され、30mlのメタノールで3回洗浄され、そして真空中で乾燥され、イリジウムに対してパラ位でハロゲン化されたイリジウム錯体を得る。約-5.1~-5.0eVまたはそれより低い傾向のHOMO(CV)を有する錯体は、酸化傾向(Ir(III)→Ir(IV))を有しており、酸化剤はNBSから放出される臭素である。この酸化反応は、明確な緑色または茶色の色相によって明らかであり、そうでない場合には、発光体の溶液/懸濁液が黄色から赤色である。そのようなケースにおいて、さらに1~2当量のNBSが追加される。検査のために、メタノール300-500mlおよび還元剤としてのヒドラジン水和物4mlを加えると、緑色または茶色の溶液/懸濁液の黄色または赤色への変色が生じる(還元性:Ir(IV)→Ir(III))。その後、溶媒を真空下でほぼ除去し、300mlのメタノールが加えられ、そして固体が吸引ろ過され、それぞれ100mlのメタノールで3回洗浄され、真空下で乾燥される。
準化学量論的な臭素化、例えば、イリジウムに対するパラ位に3個のC-H基を有する錯体のモノ-およびジブロム化は、通常、化学量論的な臭素化よりも少ない選択性をもって進行する。これらの臭素化の粗生成物は、クロマトグラフィによって分離されうる(CombiFlash Torrent from A.Semrau)。
I1-Ir
2(L1-6Br)の合成:
8.9g(80mmol)のN-ブロモサクシンイミド(NBS)が2000mlのDCM中の18.3g(10mmol)のI1-Ir
2(L1)の懸濁液に部分的に加えられ、そして混合物は20時間撹拌される。4mlのヒドラジン水和物および引き続き300mlのMeOHが加えられる。ジクロロメタンは、真空中で実質的に除去される。ジクロロメタンがロータリーエバポレーター中で除去される間、赤色の固体が残留するメタノールから析出し、吸引ろ過され、約50mlのメタノールで3回洗浄され、真空中で乾燥される。生成量:21.9g(9.5mmol)95%;純度:>99.0%NMRによる。
2)臭素化イリジウム錯体とのスズキカップリング
バリアントA、二相反応混合物:
0.6mmolのtri-o-トリルホスフィンおよび0.1mmolの酢酸パラジウム(II)が、300mlのトルエン、100mlのジオキサンおよび300mlの水の混合物中の、10mmolの臭素化錯体、Br官能あたり12~20mmolのボロン酸またはボロン酸エステル、および60~100mmolのリン酸三カリウムの懸濁液に加えられ、そして混合物は還流下で16時間加熱される。冷却後、500mlの水および200mlのトルエンが加えられ、水相は分離され、有機相は200mlの水で3回、200mlの飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥される。混合物はセライト床を通してろ過され、セライト床はトルエンでリンスされ、トルエンは真空中で実質的に完全に除去され、300mlのメタノールが加えられ、析出した粗生成物が吸引ろ過され、それぞれ50mlのメタノールで3回洗浄され、そして真空中で乾燥される。粗生成物は自動化シリカゲルカラムを通過させられる(SemrauのTorrent)。錯体は、引き続き、さらに、酢酸エチル、トルエン、ジオキサン、アセトニトリル、シクロヘキサン、オルト-またはパラ-キシレン、n-酢酸ブチル等の溶媒中で熱抽出によって精製される。代わりに、錯体がこれらの溶媒および高沸点溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、またはメシチレン)から再結晶化されうる。金属錯体は、最終的に加熱または昇華される。加熱は高真空下(p約10-6mbar)で、温度範囲約200~300℃で行われる。
バリアントB、一相反応混合物:
0.2mmolのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[14221-01-3]が、100-500mlの非プロトン性溶媒(THF、ジオキサン、キシレン、メシチレン、ジメチルアセトアミド、NMP、DMSO、等)中の、10mmolの臭素化錯体、Br官能あたり12-20mmolのボロン酸またはボロン酸エステル、および100-180mmolの塩基(フッ化カリウム、リン酸三カリウム(無水物または一水和物または三水和物)、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)および100gのガラスビーズ(直径3mm)の懸濁液に加えられ、混合物は還流下で24時間加熱される。代わりに、他のホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、S-Phos、X-Phos、RuPhos、XanthPhos等)が、Pd(OAc)2と組み合わせて採用されることも可能であり、ここで、これらのホスフィンのケースにおいて、好ましいホスフィン:パラジウム比は、3:1~1.2:1である。溶媒は真空中で除去され、生成物は好適な溶媒(トルエン、ジクロロメタン、酢酸エチル等)に採取され、バリアントAに記載されるように精製される。
Ir
2100の合成:
バリアントB:
23.1g(10.0mmol)のI1-Ir(L1-6Br)および38.0g(120.0mmol)の2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン[1071924-13-4]、17.7g(180mmol)のリン酸三カリウム一水和物、231mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、500mlの乾燥ジメチルフルホキシドの使用、還流下、16時間。トルエン/ヘプタン(自動化カラム、Axel SemrauのTorrent)を用いたシリカゲル上で2回のクロマトグラフィ分離、引き続き、酢酸エチル/アセトニトリル1:1を用いた熱抽出5回、生成量:15.4g(5.2mmol)52%;純度:約99.9%HPLCによる。
さらなる金属錯体P1~P240の調製のための一般的合成スキーム:
以下の表に示される金属錯体は、示される開始材料から始め、上記に記載の合成スキームによって調製されうる:
実施例P1~P240と全体的に同様に、ジ-、トリ-およびオリゴフェニレン、-フルオレン、-ジベンゾフラン、-ジベンゾチオフェン、および-カルバゾールの以下のボロン酸またはエステルを採用することも可能である:
CAS:[439120-88-4]、[881912-24-9]、[952586-63-9]、[797780-74-3]、[875928-51-1]、[1056044-60-0]、[1268012-82-3]、[1356465-28-5]、[1860030-34-7]、[2007912-81-2]、[1343990-89-5]、[1089154-61-9]。
配位子L1~L76の合成において、実施例P1~P240のボロン酸またはエステルを採用することができ、I1-Ir2(L1)およびI2-Ir2(L1)の合成に記載の方法によって、誘導された金属錯体がその結果の配位子より得られうる。
さらなる金属錯体調製の一般的合成スキーム:
2-ブロモ-4-R
1-5-メトキシピリジンから始め、テトラ-メトキシ-置換金属錯体(例えば、P234)が上記に示される反応シークエンスと同様に得られる。これらは、200度で溶融されたピリジニウム塩酸塩を用いるか、またはジクロロメタン中のBBr
3を用いて、一般的に知られる標準的な方法によって、ジメチル化されうる。このように得られたテトラヒドロキシ錯体は、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、ジクロロメタン中で、標準的な方法によって、トリフルオロメタンスルホン酸と反応し、テトラトリフラートを精製し、これは、ボロン酸またはボロン酸エステルと標準的な方法(スズキカップリング)によってカップル化し、本発明による化合物を生成する。さらに、テトラトリフラートは、アルキル、シリル、ゲルマニ、スタンニル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミノ、またはカルバゾイルラジカルで、さらに遷移金属促進カップリング反応(例えば、ネギシ、ヤマモト、スティル、ソノガシラ、グレーサー、ウルマン、グリニャール-クロス、またはブッフバルトカップリング)で、官能化されうる。
錯体の重水素化:
実施例P1-D25:
1.95g(1mmol)のP1、68mg(1mmol)のナトリウムエトキシド、3mlのエタノール-D1および50mlのDMSO-D6の混合物が、120℃8時間加熱される。冷却後、D
2O中の0.5mlのDCl、5molar、および3mlのエタノール-D1の混合物が加えられ、溶媒は真空下で除去され、残留物は、シリカゲル上でDCMを用いてクロマトグラフされる。生成量:1.78g(0.9mmol)、90%、重水化度>95%。
引き続きオルトメタル化による錯体の合成:
1)二メタル錯体の調製のための、引き続きオルトメタル化
二メタル錯体(bimetallic complexes)は、引き続きオルトメタル化によって得られうる。この方法において、モノメタル錯体Ir(L1)またはRh(L1)が最初にそれぞれ分離されうる。さらに当量のIr(acac)3またはRh(acac)3との引き続きの反応は、二環のホモ-またはヘテロ金属錯体Ir2(L1)、Rh2(L1)またはIr-Rh(L1)を生じさせる。ここで、二メタル錯体は、同様に、ΛΛおよびΔΔ異性体およびΔΛおよびΛΔ異性体の混合物として形成される。ΔΛおよびΛΔ異性体のように、ΛΛおよびΔΔ異性体がエナンチオマーペアを形成する。ジアステレオマーペアも慣例的な方法(例えば、クロマトグラフィまたは分別結晶)を用いて分離されうる。配位子の対称性によって、ステレオ中心は一致してもよく、よってメソ形成も可能である。したがって、例えばC2vまたはCs対称性を有する配位子のオルトメタル化のケースにおいて、ΛΛおよびΔΔ異性体(ラセミ体、C2対称性)およびΛΔ異性体(メソ化合物、Cs対称性)が形成される。
ステップ1:モノメタル錯体
モノメタル錯体の調製のために、25g(11mmol)の配位子L1、4.9g(11mmol)のトリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)[15635-87-7]および200gのヒドロキノン[123-31-9]が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に250℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は250℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は200mlのジクロロメタンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。吸引ろ過後、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、モノメタル錯体Ir(L1)が得られる。ロジウム錯体Rh(L1)がRh(acac)3[14284-92-5]から出発して同様に調製されうる。
この発明において示される全ての配位子は、1当量のIr(acac)
3またはRh(acac)
3の使用により、Ir(L1)またはRh(L1)タイプのモノメタル錯体に変換されうる。いくつかの例を以下に示す。
錯体Ir(L1)およびRh(L1)は、さらに当量のIr(acac)3またはRh(acac)3と反応し、二メタル錯体I1-Ir2(L1)、I2-Ir2(L1)、I1-Rh2(L1)、I2-Rh(L1)、I1-Ir-Rh(L1)およびI2-Ir-Rh(L1)を生成する。ここで、どの金属が最初に導入されるかは重要ではない。
ステップ2:二メタル錯体
モノメタル錯体から二メタル錯体の調製のために、24.5g(10mmol)の錯体Ir1(L1)、4.9g(10mmol)のトリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)[15635-87-7]および200gのヒドロキノン[123-31-9]が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に250℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は250℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は200mlのジクロロメタンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。吸引ろ過後、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、ジアステレオマー生成物の混合物はさらに精製される。
引き続きオルトメタル化によって得られる二金属錯体は、同様にΛΛおよびΔΔ異性体およびΔΛおよびΛΔ異性体の混合物として、形成される。ΔΛおよびΛΔ異性体のように、ΛΛおよびΔΔ異性体がエナンチオマーペアを形成する。ジアステレオマーペアも慣例的な方法(例えば、クロマトグラフィまたは分別結晶)を用いて分離されうる。配位子の対称性によって、ステレオ中心は一致してもよく、よってメソ形成も可能である。したがって、例えばC2vまたはCs対称性を有する配位子のオルトメタル化のケースにおいて、ΛΛおよびΔΔ異性体(ラセミ体、C2対称性)およびΛΔ異性体(メソ化合物、Cs対称性)が形成される。
ここで、2つのイリジウムまたはロジウム原子のための、本発明において示される配位子の全ての錯体が、引き続きオルトメタル化によって調製されうる。同様に、Ir-Rh(L)タイプのヘテロ金属錯体も、引き続きオルトメタル化によって、本発明において示される全ての配位子から調製されうる。
引き続きオルトメタル化は、1ポット反応(one-pot reaction)として行われうる。この目的のために、最初のステップ1は、モノメタル錯体を生成するために行われる。2時間の反応時間の後、さらに、当量のIr(acac)3またはRh(acac)3が加えられる。さらに2時間250℃での反応の後、混合物は上記のステップ2で示されるように取り扱われ、そしてこのように得られる粗生成物は精製される。
以下にわずかな選択された例を示す。錯体の図は、通常1つのみの異性体を示す。異性体混合物は分離されるが、OLED素子中で異性体として採用さいようされることも十分ある。しかしながら、立体的な理由から1つのみのジアステレオマーペアが形成する配位子系でもある。
2)三メタル錯体の調製のための引き続きオルトメタル化
第1の金属の導入
引き続きモノメタル化がIr3(L52)、Ir-Rh2(L52)、Ir2-Rh(L52)またはRh3(L52)タイプの三メタル錯体を生成するために、用いられうる。この目的のために、22g(10mmol)の錯体Ir1(L1)、4.9g(10mmol)のtris(アセチルアセトナト)イリジウム(III)[15635-87-7]および200gのヒドロキノン[123-31-9]が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に260℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は260℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は400mlのトルエンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。吸引ろ過後、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、モノメタル錯体Ir(L52)が得られる。
第2の金属の導入
4.9g(10mmol)のトリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)[15635-87-7]および200gのヒドロキノン[123-31-9]とともに、錯体Ir(L52)が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に260℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は260℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は400mlのトルエンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。吸引ろ過後、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、二メタル錯体Ir2(L52)が得られる。
第3の金属の導入
4.9g(10mmol)のトリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)[15635-87-7]および200gのヒドロキノン[123-31-9]とともに、錯体Ir2(L52)が、ガラス被覆されたマグネチックスターラーバーを備えた1000mlの2口丸底フラスコに投入される。フラスコは、水分離器(水よりも低密度媒体用)およびアルゴンブランケットのエアーコンデンサーを備える。フラスコは金属熱浴上に置かれる。装置は、アルゴンブランケットシステムを上から15分間アルゴンでパージされ、アルゴンを2口フラスコの横側から流れさせる。2口フラスコの横側を通して、ガラス被覆されたPt-100熱電対がフラスコに導入され、端がマグネチックスターラーバーのちょうど上に位置する。そして、装置は、家庭用のアルミホイルのいくつか緩く巻いたものによって断熱され、断熱は水分離器の上昇管の中心に達する。そして、装置はラボのホットプレートスターラーを用いて急速に260℃(溶融された撹拌反応混合物につけられたPt-100サーマルセンサーで計測される)に加熱される。さらに2時間にわたり、反応混合物は260℃に保たれ、その間に、少量の凝縮物が蒸留して取り除かれ、水分離器に集められる。反応混合物は190℃に冷却され、100mlのエチレングリコールが滴下される。混合物はさらに80℃に冷却され、500mlのメタノールが滴下され、混合物は還流下で1時間加熱される。このように得られた懸濁液はリバースフリットを通してろ過され、固体は50mlのメタノールで2回洗浄され、そして真空下で乾燥される。このように得られた固体は400mlのトルエンに溶解され、暗中で空気を排除して(最初は暗いままである)、ジクロロメタンを用いて予めスラリーかされた約1kgのシリカゲルを通して、ろ過される(カラム直径約18cm)。コア留分は取り除かれ、MeOHが結晶化するまで同時に継続的に滴下され、ロータリーエバポレーターで実質的に蒸留される。吸引ろ過後、少量のMeOHで洗浄され、真空中で乾燥され、三メタル錯体Ir3(L52)が得られる。三メタル錯体は熱抽出によってさらに精製される。
以下に示される三メタル錯体Ir3(L52)は、上記の反応シークエンスによって引き続きメタル化されるか、または、L52の3当量のIr(acac)3またはRh(acac)3と反応することによって、調製されうる。
例えばIr-Rh
2(L52)またはIr
2-Rh(L52)等のヘテロ三メタル錯体の調製のために、Rh(acac)
3が、Ir(acac)
3の代わりに、上記の反応シークエンスによる1または2ステップにおいて、使用される。ここで、金属が導入される順番は重要ではない。
実施例1:熱的および光物理的特性、ならびに酸化および還元ポテンシャル
表1は、比較材料および選択された本発明による材料の熱的および光物理的特性、ならびに酸化還元ポテンシャルを示す。本発明による化合物は、従来技術による非多脚材料と比較して、熱的安定性および光安定性が改善されている。従来技術による非多脚材料は380℃7日間の熱的保管の後、茶色の変色およびアッシングが見られ、2mol%より大きい範囲で二次生成物が1H-NMRで検知されうるのに対し、本発明による錯体は、これらの条件下に影響を受けない。さらに、本発明による化合物は、波長約455nmでの照射に対し、無水C6D6溶液中で非常に良好な光安定性を有する。より具体的に、二座配位子を含む従来技術の非多脚錯体と比較して、フェイシャル-メリジオナル異性化が1H-NMRによって検知されない。表1で言及されうるように、本発明による化合物は、溶液中で一般に非常に高いPL量子効率を示すことで、区別される。
本発明による錯体および関連する比較錯体の調査されたフォトルミネッセンス中の構造
(角括弧内の数字は、対応するCAS番号に関する;CAS番号のない錯体の合成は、引用される特許出願に開示される)。Ref15およびRef16の合成は、US2003/0152802に開示される錯体Ref13およびRef14の合成手順と同様である。以下の開始物質から開始する:
2.3g(10mmol)の4,6-ジフェニルピリミジン[3977-48-8]および12.0g(20mmol)の(アセチルアセトナト)ビス(2-フェニルピリジナト-N,C2’)イリジウム[945028-21-7]の混合物が、500mlのglycerol中で懸濁され、30分間アルゴンを通過させて脱気し、そして180℃で3時間撹拌される。冷却後、1000mlのメタノールが反応混合物に加えられ、そして析出した固体が吸引ろ過される。ジアステレオマーがAxel Semrauの自動化カラムのカラムクロマトグラフィによって、溶離混合物としてトルエン/酢酸エチルを用いてフラッシュシリカゲル上で分離される。化合物Ref15およびRef16が熱抽出によってさらに別々に引き続き精製される。Ref15については、熱抽出が酢酸エチルから5回、Ref16については、熱抽出がn-酢酸ブチルから3回。最後に、化合物は高真空で加熱される。Ref15の生成量:1.2g(1.0mmol)、10%。Ref16の生成量:1.5g(1.2mmol)、12%。収率は、採用される配位子の量を基準とする。
配位子:
-Therm.stab.(熱安定性):
真空中で閉じられたアンプル中での保管、380℃で7日間。色変化/茶色に変色/アッシングおよび1H NMR分光法による分析。
-Photo.stab.(光化学的安定性):
無水C6D6(閉じられた脱気NMRチューブ)中の約1モル溶液の、室温で青色光(約455nm、Dialight Corporation製(USA)1.2W Lumispot)の照射。
-PL-max.:
室温で脱気された約10-5モル溶液のPLスペクトルの最大値[nm]、励起波長370nm、溶媒はPLQE欄参照。
-FWHM:
室温でのPLスペクトルの半値全幅。
-PLQE.:
室温で規定された溶媒中の脱気された約10-5モル溶液の絶対フォトルミネッセンス量子効率。
-HOMO、LUMO:
対真空のeVでの値、内部フェロセン参照で、ジクロロメタン溶液(酸化)またはTHF(還元)で特定される(-4.8eV対真空)。
素子例
実施例1:OLEDの製造
本発明による錯体は、溶液から処理されることが可能である。既に、完全に溶液ベースのOLEDの製造が文献(例えばWO2004/037887スピンコートによる)に多く開示されている。同様に、真空ベースのOLEDも、多く開示されている(とりわけWO2004/058911)。以下に開示される実施例において、溶液ベースと真空ベースで適用された層がOLED内で複合化され、発光層を含むそれまでの処理が溶液から、その後の層について(正孔ブロック層および電子輸送層)真空から、行われる。この目的で、従来開示された一般的方法は、ここで開示される状況(層の厚さのバリエーション、材料)に適合し、複合される。一般的な構造は以下の通りである:基板/ITO(50nm)/正孔注入層(HIL)/正孔輸送層(HTL)/発光層(EML)/正孔ブロック層(HBL)/電子輸送層(ETL)/カソード(アルミニウム、100nm)。使用される基板は、膜厚50nmの構造化ITO(インジウムスズ酸化物)で被覆されたカラスプレートである。より良好な処理のため、これらは、PEDOT:PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシ-2,5-チオフェン)ポリスチレンスルホン酸塩、Heraeus Precious Metals GmbH&Co.KG(ドイツ)から購入される)で被覆される。PEDOT:PSSは、空気下で水からスピンオンされ、引き続き、残留水を取り除くため、空気下で180℃10分間加熱される。正孔輸送層および発光層は、これらの被覆されたガラスプレートに適用される。使用される正孔輸送層は、架橋可能である。以下に示される構造のポリマーが使用され、WO2010/097155またはWO2013/156130に従って合成できる。
正孔輸送ポリマーは、トルエンに溶解される。このような溶液の典型的な固体含有量は、素子の典型的な層厚20nmがスピンコートで達成為れる場合に、約5g/lである。層は、不活性ガス雰囲気、本ケースではアルゴン、でスピンコートにより適用され、180℃で60分間乾燥される。
発光層は、常に、少なくとも1つのマトリックス材料(ホスト材料)および発光ドーパント(発光体)から構成される。さらに、複数のマトリックス材料および共ドーパントの混合物が使用されうる。TMM-A(92%):ドーパント(8%)の形で与えられる場合、ここでは、材料TMM-Aが発光層中に92%の重量比率で存在し、ドーパントは8%の重量割合で存在することを意味する。発光層の混合物は、トルエン、または所望によりクロロベンゼンに溶解される。このような溶液の典型的な固体含有量は、素子の典型である層厚60nmはスピンコートにより達成される場合に、約17g/lである。層は、不活性ガス雰囲気、今回のケースではアルゴン、中でスピンコートされ、150℃で10分間ベークされる。今回のケースで使用される材料は、表2に示される。
正孔ブロック層および電子輸送層のための材料は、真空チャンバー内で熱蒸着される。電子輸送層は、例えば1以上の材料からなるものであってよく、その材料は特定の体積比で互いに同時蒸着される。ETM1:ETM2(50%:50%)の形で与えられた場合、ここではETM1およびETM2材料がそれぞれ50%の割合で層に存在していることを意味する。今回のケースで使用される材料を表3に示す。
カソードは、100nmアルミニウム層の熱蒸着により形成される。OLEDは、標準的な方法であることを特徴とする。この目的で、エレクトロルミネッセンススペクトル、ランバート発光特性を仮定する電流-電圧-輝度特性線(IUL特性線)、および(駆動)寿命が決定される。IUL特性線を、駆動電圧(Vで表示)およびある輝度における外部量子効率(%で表示)のような固定値を決定することに使用する。エレクトロルミネッセンススペクトルは1000cd/m
2の輝度で測定され、CIE1931xおよびyカラーコーディネートはそれから計算される。実験されたEML混合物およびOLEDの構造は、表4および5に示される。関連する結果は、表6に示される。
上記に示されるP1~P234の全ての化合物および上記に示される重水素化化合物は、同様に採用され、同等の結果へと導くことが可能である。
スピンコートによる製造の代替として、とりわけインクジェット印刷によって、溶液処理された層が製造されうる。以下で議論する例において、溶液ベースで提要された層と真空ベースで適用された層が、OLED中で再び組み合わされ、発光層までおよび発光層を含む処理が、溶液から行われ、続く層(正孔ブロック層および電子輸送層)における処理が、真空から行われる。さらに、一般構造は以下である:基板/ITO(50nm)/正孔注入層(HIL)/正孔輸送層(HTL)/発光層(EML)/正孔ブロック層(HBL)/電子輸送層(ETL)/カソード(アルミニウム、100nm)。使用される基板は、構造化ITO(酸化インジウムスズ)が50nmの膜厚で被覆されたガラスプレートおよびピクセル化バンク(pixelated bank)材料である。
正孔注入層は、基板上に印刷され、真空中で乾燥され、そして、続いて空気中で30分間180℃で加熱される。正孔輸送層は、正孔注入層上に印刷され、真空中で乾燥され、そして続いて30分間グローブボックス中で230℃に加熱される。発光層は、続いて印刷され、真空中で乾燥され、10分間グローブボックス中で160℃に加熱される。全ての印刷ステップは、黄色光のもとで、空気中で行われる。使用される正孔注入材料は、PCT/EP2015/002476による、ポリマー(例えば、ポリマーP2)および塩(例えば、塩D1)を含んでなる組成物である。これは、3-フェノキシトルエンおよびジエチレングリコールブチルメチルエーテルの比が7:3である中に、溶解される。正孔輸送材料は、同一の溶媒混合物から処理される。発光層は、純粋な3-フェノキシトルエンから印刷される。
実験されたEML混合物およびOLED組成の構造は、表7および8に示される。関連する結果は、表9にまとめられる。良好なピクセル均一性が達成される。
図の説明
図1:化合物I2-Ir2(L1)の単一結晶構造(50%存在確率でのORTEP図)a)イリジウム中心をブリッジする配位子の側面図b)イリジウム中心をブリッジする配位子の上面図水素原子はより明確にするために示されていない。
図2:化合物Ir2100の単一結晶構造(50%存在確率でのORTEP図)a)イリジウム中心をブリッジする配位子の側面図b)イリジウム中心をブリッジする配位子の上面図水素原子はより明確にするために示されていない。
図3:化合物I1-Ir2(L75)の単一結晶構造(50%存在確率でのORTEP図)a)イリジウム中心をブリッジする配位子の側面図b)イリジウム中心をブリッジする配位子の上面図水素原子はより明確にするために示されていない。