実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略することがある。なお、図を構成する同じ要素のハッチングを異なる図面間で適宜省略または変更する場合もある。
例えば、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であり、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとYとが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとYとが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子または別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子または別の回路を挟まずに接続されている場合)とが、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
なお、例えば、トランジスタのソース(または第1の端子など)が、Z1を介して(または介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)が、Z2を介して(または介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(または第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(または第1の端子など)とドレイン(または第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(または第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(または第1の端子など)とドレイン(または第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(または第1の端子など)と、ドレイン(または第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。
または、別の表現方法として、例えば、「トランジスタのソース(または第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した、トランジスタのソース(または第1の端子など)とトランジスタのドレイン(または第2の端子など)との間の経路であり、前記第1の接続経路は、Z1を介した経路であり、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有しておらず、前記第3の接続経路は、Z2を介した経路である。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(または第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路によって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した接続経路を有し、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路によって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有していない。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(または第1の端子など)は、少なくとも第1の電気的パスによって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の電気的パスは、第2の電気的パスを有しておらず、前記第2の電気的パスは、トランジスタのソース(または第1の端子など)からトランジスタのドレイン(または第2の端子など)への電気的パスであり、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)は、少なくとも第3の電気的パスによって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の電気的パスは、第4の電気的パスを有しておらず、前記第4の電気的パスは、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)からトランジスタのソース(または第1の端子など)への電気的パスである。」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続経路について規定することにより、トランジスタのソース(または第1の端子など)と、ドレイン(または第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。
なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、および電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様である電子機器について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一態様の電子機器を説明するブロック図である。当該電子機器は、信号出力装置10および表示装置20を有する。
信号出力装置10は、信号読み出し装置1000、回路1100、回路1200、回路1300、回路1400、アンテナ1500を有する。また、表示装置20は、表示部2000、回路2100、回路2300、回路2400、アンテナ2500を有する。なお、当該構成は一例であり、上記要素を制御する回路が設けられていてもよい。また、上記要素で処理されるデータを一時的に保存する記憶回路が設けられていてもよい。また、上記要素の一部が設けられない構成、上記以外の要素が設けられる構成、上記要素の一部が統合されている構成であってもよい。
信号読み出し装置1000は、画像信号を読み出す機能を有する。例えば、記録メディアから画像信号を読み出す機能を有することができる。または、放送局などから出力された電波を受信し、画像信号に変換する機能を有することができる。または、インターネットなどのネットワークから配信される画像信号を取り出す機能を有することができる。または、撮像機能を有し、画像信号を取り出す機能を有することができる。つまり、信号読み出し装置1000を有する信号出力装置10は、記録メディアの再生機、チューナー、携帯型情報端末、コンピュータ、またはカメラなどの形態をとりうる。なお、図2に示すように、信号読み出し装置1000が信号出力装置10に含まれない構成であってもよい。
回路1100は、信号読み出し装置1000から伝送された画像信号を効率良く高速に信号出力装置10の外部に伝送する経路を選択する機能を有する。信号出力装置10から画像信号を外部に出力するための伝送経路は、有線伝送路および無線伝送路があり、画像信号や環境によってその伝送経路が判断される。
図3のフローチャートに回路1100による判定の一例を示す。まず、信用読み出し装置1000で画像信号を読み出す(S101)。次に回路1100にて画像信号の伝送経路の判定を行う(S102)。情報量の少ない単色の画像や二値画像などは有線伝送路または無線伝送路のどちらか一方で高速な伝送が可能である。したがって、予め画像信号の情報量の大小を判別するしきい値を設定し、情報量が少ないと判断された場合、有線伝送路または無線伝送路のどちらか一方で伝送すると判断する。
有線伝送路または無線伝送路のどちらを用いるかは、例えば、有線伝送を優先とする設定、有線伝送および無線伝送を交互に行う設定、無線伝送速度が低下している場合は有線伝送を優先とする設定などから総合的に判断される。有線伝送を用いると判断(S104)された場合は、有線伝送路31を用いて直接画像信号を表示装置20に伝送することができる。無線伝送を用いると判断(S105)された場合は、経路33を介して無線伝送で画像信号を表示装置20に伝送することができる。なお、有線伝送および無線伝送でそれぞれ異なる画像信号を同時に伝送することもできる。
また、8K4K、16K8K、またはそれ以上の画像は極めて情報量が多いため、回路1100は、有線伝送および無線伝送の両方を用いて画像信号を表示装置20に伝送する判断を行う(S103)。この場合、画像信号は、回路1100から経路32を介して回路1200に伝送される。
回路1200は、伝送された画像信号を複数に分割する機能を有する。ここでは、一つの画像信号を二つに分割する例を説明する。なお、画像信号の分割とは、例えば画像の右側と左側に分割する例、画像の上側と下側に分割する例、画素の奇数行に対応する画像と偶数行に対応する画像に分割する例などがある。なお、分割された信号の情報量は同等でなく、割合が異なっていてもよい。この場合、情報量の大きい分割信号は伝送速度の速い有線伝送を用い、情報量の小さい分割信号は伝送速度の遅い無線伝送を用いるなどして全体の伝送速度を調整することができる。なお、回路1200は画像信号を圧縮するエンコーダの機能を有していてもよい。
なお、画像の上側と下側に分割する場合、表示部2000においてソース信号線を画面の中心で切断して、画面上側と画面下側とで、同時に信号を入力してもよい。つまり、画面分割をして信号を入力してもよい。これにより、1ゲート選択期間を長くとれるので、ディスプレイが表示しやすくなる。
また、画像信号の一部を抜き出して伝送経路を割り当てることもできる。例えば、輝度信号や色信号を異なる伝送経路で伝送することもできる。
また、動画などの場合は時間軸で画像信号を分割することもできる。例えば、奇数フレームと偶数フレームを異なる伝送経路で伝送することもできる。また、伝送するフレーム数の比を2:1や3:1などに分割し、比率の大きい方を有線伝送、小さい方を無線伝送としてもよい。また、情報量の多いフレームは有線伝送、情報量の少ないフレームは無線伝送としてもよい。
また、動画を表示する場合には、有線伝送を用いて、静止画を表示する場合には、無線伝送としてもよい。特に、表示装置の画素が有するトランジスタとして、酸化物半導体を用いる場合、トランジスタのオフ電流を小さくすることができる。そのため、静止画を表示する場合や、同じ画像を数フレーム期間以上に渡って表示するような場合には、画素の情報を書き換えるスピード、いわゆる、フレーム周波数を小さくすることができる。そのような場合には、無線伝送を用いてもよい。
なお、上記では画像信号を分割する例を説明したが、音声信号を分割の対象としてもよい。例えば、画像信号を有線伝送し、音声信号を無線伝送とすることができる。また、音声信号を周波数で分割して、それぞれの分割信号を異なる伝送経路で伝送することができる。また、音声信号を時間軸で分割し、それぞれの分割信号を異なる伝送経路で伝送することができる。
図4のフローチャートを用いて、分割した画像信号の伝送経路および処理方法の一例を説明する。まず、回路1200に画像信号が伝送される(S201)。次に、回路1200で画像信号が分割される(S202)。ここで、分割した画像信号を画像信号1、画像信号2として説明する。
次に、画像信号1は、回路2100に伝送される(S203)。また、画像信号2は、回路1300に伝送される(S204)。回路1300は、無線伝送を行うため画像信号を変調する機能を有する。なお、回路1100から直接回路1300に伝送された信号も変調するこができる。
回路1300では、画像信号2を変調する(S205)。ここで、当該変調信号は、画像信号3として説明する。次に、画像信号3は、回路1400に伝送される(S206)。回路1400は、画像信号3をアンテナ1500を用いて外部に送信する機能を有する。
回路1400から送信(S207)された画像信号3は、アンテナ2500を介して回路2400で受信される(S208)。回路2400は、変調信号をアンテナ2500を用いて受信する機能を有する。
回路2400で受信された画像信号3は、回路2300に伝送される(S209)。回路2300は、変調信号を復調する機能を有する。
回路2300で復調(S210)された画像信号2は、回路2100に伝送される(S211)。次に、回路1200で二つに分割された画像信号1および画像信号2は、回路2300で組み合わされ、元の画像信号に再構成される(S212)。なお、回路2100は、圧縮された画像信号を復元するデコーダの機能を有していてもよい。
そして、当該画像信号を表示部2000に伝送(S213)し、当該画像信号に基づく画像が表示される(S214)。なお、回路1200と回路2100との間には、有線伝送路が設けられる。
なお、上述した回路1200から回路2100まで伝送経路において、無線伝送路は、無線信号の送受信にかかる時間のみでなく、信号の変調および復調にも時間を要する。そのため、全般的に無線伝送路は、有線伝送路よりも信号の伝送速度が遅い。したがって、回路2100には、有線伝送路で伝送された分割信号の一時的な記憶回路2150を設けることが有効である。なお、記憶回路2150は、回路2100とは異なる要素として設けられていてもよい。また、同様の機能を有する記憶回路を回路1200に設けてもよい。
また、上述した表示装置20は、回路2100、回路2300、回路2400、アンテナ2500を有する形態を説明したが、図5に示すように、表示装置21と、信号入出力装置15に分割された形態であってもよい。信号入出力装置15は、回路2100、回路2300、回路2400、アンテナ2500および画像信号の出力経路を有する。このような形態とすることで、表示部を有する汎用性のある装置を表示装置21として用いることができる。例えば、表示装置20および表示装置21は、タブレット型コンピュータ、テレビ、コンピュータ用ディスプレイ、ディスプレイを有する時計などの形態をとりうる。
また、図1に示す信号出力装置10および表示装置20を有する電子機器は、一つの筐体内に設置される構成とすることができる。また、図5に示す信号出力装置10、信号入出力装置15および表示装置21を有する電子機器は、一つの筐体内に設置される構成とすることができる。すなわち、本発明の一態様の電子機器は、テレビ、デジタルサイネージ、ディスプレイを有するコンピュータ、ディスプレイを有するカメラなどの形態をとりうる。
上述した例においては、回路1200で画像信号を二つに分割する形態を説明したが、画像信号を三つ以上に分割してもよい。この場合、分割信号を順次伝送する方法も用いてもよいが、有線伝送路および無線伝送路をそれぞれ複数とし、並列に分割信号を伝送することで信号出力装置10および表示装置20の間の信号伝送時間を短縮することができる。この場合、並列に分割信号を伝送する経路は、有線伝送路および無線伝送路の組み合わせに限らず、複数の有線伝送路の組み合わせとしてもよい。または、複数の無線伝送路の組み合わせであってもよい。
図6(A)は、回路1200と回路2100の間の有線伝送路を複数とした形態を説明する図である。なお、図6(A)に示す回路1200および回路2100をつなぐ実線は、例えば、有線伝送路を有するケーブルとすることができる。ここでは、一つのケーブルが一つの有線伝送路を有するものとして説明するが、一つのケーブルが複数の有線伝送路を有していてもよい。また、図6(A)では、回路1200と回路2100が直接ケーブルで接続される形態を示しているが、ケーブルの一方の端部(接続端子)から回路1200までの間に他の回路や配線などが設けられていてもよい。また、ケーブルの他方の端部から回路2100までの間も同様である。
回路1200と回路2100との間に設けられるケーブルの数の上限はない。ただし、信号出力装置10および表示装置20の間において専用のケーブルが複数あると取扱いが煩雑となるため、汎用の入出力ポートに接続されるケーブルを有線伝送路として利用することが好ましい。
例えば、信号出力装置10および表示装置20に設けられる上記入出力ポートの規格には、USB、HDMI(登録商標)、D-sub、DVI、LVDS、Thunderbolt(登録商標)、displayportなどがある。また、また、光通信(光ファイバを用いた通信)のためのポート、ISDN通信のためのポート、または、ADSL通信のためのポートなどもある。電力供給するためのポート、信号伝送するための専用のポート、またはそれらが複合化されたポートなどを利用することもできる。なお、電力供給するためのポートを利用する場合は、当該ポートに接続されるケーブルを通じて、信号出力装置10および表示装置20のそれぞれが電力を融通しあう形態、または一方から他方へ電力を供給できる形態とすることもできる。
また、上記のようなポートを介したケーブルの接続形態ではなく、回路1200と回路2100をケーブルで直接接続する形態であってもよい。また、ケーブルの形態ではなく、プリント基板の配線のような導線の形態やFPC(Flexible printed circuits)の形態あってもよい。また、回路1200と回路2100との間には、接触によって導通を得る端子などが設けられていてもよい。
図6(B)は、回路1400と回路2400の間の無線伝送路を複数とした形態を説明する図である。無線伝送路を複数とする場合は、無線伝送に用いる電波の周波数帯を複数とする形態や、同一周波数帯において複数のチャンネルを利用する形態がある。例えば、周波数帯としては、Wi-Fi(登録商標)通信に用いられている2.4GHz帯や5GHz帯を用いることができる。また、2.4GHz帯におけるチャンネル幅は、20MHzおよび40MHzが用いられている。また、5GHz帯におけるチャンネル幅は、20MHz、40MHz、80MHzおよび160MHzが用いられている。その他にも、無線の方式として、LTE(Long Term Evolution)、TD-LTE、WiMAX(登録商標)、AXGP、CDMA、GSM、Bluetooth(登録商標)、などを用いてもよい。
したがって、図6(B)に示すように、複数の周波数帯に対応するようにアンテナ1500およびアンテナ2500を複数とすることが有効である。また、回路1400で信号を分割して送信する形態に対応するために、同一周波数帯での使用においてもアンテナを複数とすることが有効である。例えば、2.4GHz帯に対応するアンテナ数を1乃至4本設けることができる。または、5GHz帯に対応するアンテナ数を1乃至4本設けることができる。または、2.4GHz帯に対応するアンテナ数および5GHz帯に対応するアンテナ数を合計で2乃至8本設けることができる。
また、無線伝送に用いる電波は、携帯電話などに用いられる2.5GHz帯、2.1GHz帯、1.8GHz帯、1.7GHz帯、1.5GHz帯、900MHz帯、800MHz帯などを用いてもよい。
なお、上記は無線伝送に電波を用いる例の説明であるが、無線伝送に赤外光、可視光、紫外光などを用いてもよい。この場合、アンテナ1500を発光ダイオードなどの送信デバイスに置き換えればよい。また、アンテナ2500をフォトダイオードなどの受信デバイスに置き換えればよい。
なお、図6(A)と図6(B)とを組み合わせてもよい。つまり、図6(A)に示す有線伝送と、図6(B)に示す無線伝送とを組み合わせて伝送してもよい。
図7(A)、(B)は、信号出力装置10、表示装置20およびそれらの接続形態の具体的な一例を示す図である。なお、図7(A)、(B)に示す信号出力装置10および表示装置20においては、前述した回路は図示していない。
信号出力装置10は、内部にバッテリー3000およびアンテナ1500を有することができる。また、入出力端子3200を有することができる。
表示装置20は、表示部2000、入出力端子3100、操作ボタン3300、カメラ3400などを有することができる。また、内部にアンテナ2500を有することができる。
図7(A)に示す例では、信号出力装置10および表示装置20は、両者に設けられている入出力ポートおよびケーブル3500を介して接続されている。ケーブル3500によって、前述した信号の伝送を行うほか、信号出力装置10のバッテリー3000から表示装置20に電力を供給することができる。また、アンテナ1500およびアンテナ2500間で前述した信号の伝送を行うことができる。さらに、無線で充電を行ってもよい。
一方、図7(B)に示す例では、信号出力装置10および表示装置20が重なるように配置される例である。この場合は、入出力端子3100および入出力端子3200が接触することによって、有線伝送路を構成することができる。つまり、ケーブル3500を用いない構成とすることができる。また、アンテナ1500とアンテナ2500は重なるように配置されるため、極めて高速な通信を行うことが可能となる。なお、ケーブル3500を用いて、有線伝送路を複数とする形態としてもよい。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で形成した信号出力装置10および表示装置20の構成に用いることのできるトランジスタについて説明する。
本発明の一態様に用いることのできるトランジスタには、酸化物半導体を用いたトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることができる。
OSトランジスタは極めて低いオフ電流特性を有する。したがって、例えば、信号出力装置10および表示装置20が有する記憶回路のトランジスタにOSトランジスタを用いた場合には、電荷蓄積部で電荷を保持できる期間を極めて長くすることができる。そのため、電荷蓄積部(FD)に書き込んだ情報のリフレッシュの頻度を少なくすることができ、記憶回路の消費電力を抑えることができる。または、当該記憶回路を実質的に不揮発性の記憶回路として用いることもできる。
また、表示装置の画素部に用いるトランジスタに、オフ状態においてリークする電流が極めて小さいOSトランジスタを用いると、画像信号を保持することができる時間を長くすることができる。例えば、画像信号の書き込みを11.6μHz(1日に1回)以上0.1Hz(1秒間に0.1回)未満の頻度、好ましくは0.28mHz(1時間に1回)以上1Hz(1秒間に1回)未満の頻度としても画像を保持することができる。これにより、画像信号の書き込みの頻度を低減することができる。その結果、表示パネルの消費電力を削減することができる。また、上記のように画像信号の書き込み回数を削減した動作では、画面のちらつきを防止することができ、目の疲労を抑えることができる。また、このような場合には、無線伝送を行ってもよい。
<トランジスタ構造1の構成要素>
以下では、トランジスタの構成要素の一例について説明する。図8(A)および図8(B)は、本発明の一態様に係るトランジスタ100の上面図および断面図である。図8(A)は上面図であり、図8(B)は、図8(A)に示す一点鎖線A1-A2、および一点鎖線A3-A4に対応する断面図である。なお、図8(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図8(A)および図8(B)に示すトランジスタ100は、基板110と、酸化物半導体130と、導電体140および導電体150と、絶縁体160と、導電体170を有する。
基板110としては、後の加熱処理に耐えられるものを用いる。例えば、絶縁体基板、半導体基板または導電体基板を用いればよい。絶縁体基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)などがある。
また、半導体基板としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムを材料とした化合物半導体基板などがある。さらには、前述の半導体基板内部に絶縁体領域を有する半導体基板、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板などがある。
導電体基板としては、黒鉛基板、金属基板、合金基板などがある。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁体基板に導電体または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電体または絶縁体が設けられた基板、導電体基板に半導体または絶縁体が設けられた基板などがある。または、これらの基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子としては、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などがある。
また、基板110として、可撓性基板を用いてもよい。なお、可撓性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可撓性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可撓性基板である基板110に転置する方法もある。その場合には、非可撓性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。
なお、基板110として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。また、基板110が伸縮性を有してもよい。また、基板110は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板110の厚さは、例えば、5μm以上700μm以下、好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは15μm以上300μm以下とする。
可撓性基板である基板110としては、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などを用いることができる。可撓性基板である基板110は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可撓性基板である基板110としては、例えば、線膨張率が1×10-3/K以下、5×10-5/K以下、または1×10-5/K以下である材質を用いればよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可撓性基板である基板110として好適である。
なお、基板110と酸化物半導体130との間に絶縁体を設けてもよい。絶縁体を設けることで、基板110からの不純物の拡散を抑制することができる。絶縁体としては、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いることができる。
また、酸化物半導体130が酸化物であるため、絶縁体は、酸化物半導体130に酸素を供給する役割を担うことができる。したがって、絶縁体は過剰酸素を含む絶縁体であると好ましい。
例えば、過剰酸素を含む絶縁体としては、加熱処理によって酸素を放出する機能を有する絶縁体である。例えば、過剰酸素を含む酸化シリコン層は、加熱処理などによって酸素を放出することができる酸化シリコン層である。したがって、絶縁体は膜中を酸素が移動可能な絶縁体である。即ち、絶縁体は酸素透過性を有する絶縁体とすればよい。例えば、絶縁体は、半導体よりも酸素透過性の高い絶縁体とすればよい。
過剰酸素を含む絶縁体は、酸化物半導体130中の酸素欠損を低減させる機能を有する場合がある。酸化物半導体130中で酸素欠損は、深い準位を形成し、正孔捕獲中心などとなる。また、酸素欠損のサイトに水素が入ることによって、キャリアである電子を生成することがある。したがって、酸化物半導体130中の酸素欠損を低減することで、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
ここで、加熱処理によって酸素を放出する絶縁体は、TDS分析にて、膜の表面温度が100℃以上700℃以下または100℃以上500℃以下の範囲で、1×1018atoms/cm3以上、1×1019atoms/cm3以上または1×1020atoms/cm3以上の酸素(酸素原子数換算)を観測できるものを用いることが好ましい。
または、過剰酸素を含む絶縁体は、酸素が過剰な酸化シリコン(SiOX(X>2))であってもよい。酸素が過剰な酸化シリコン(SiOX(X>2))は、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積当たりのシリコン原子数および酸素原子数は、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)により測定した値である。
酸化物半導体130としては、結晶を有する酸化物半導体を用いることが好ましい。図8には、酸化物半導体130が、酸化物半導体130a、酸化物半導体130bおよび酸化物半導体130cが、この順に積層した積層膜である場合を示す。
酸化物半導体130は、例えば、インジウムを含む酸化物半導体である。酸化物半導体130は、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、酸化物半導体130は、元素Mを含むと好ましい。元素Mは、好ましくは、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステンなどがある。
ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。例えば、酸素との結合エネルギーがインジウムよりも高い元素である。または、元素Mは、例えば、酸化物半導体のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、酸化物半導体130は、亜鉛を含むと好ましい。酸化物半導体は、亜鉛を含むと結晶化しやすくなる場合がある。
ただし、酸化物半導体130は、インジウムを含む酸化物半導体に限定されない。酸化物半導体130は、例えば、亜鉛スズ酸化物、ガリウムスズ酸化物、酸化ガリウムなどの、インジウムを含まず、亜鉛を含む酸化物半導体、ガリウムを含む酸化物半導体、スズを含む酸化物半導体などであっても構わない。
酸化物半導体130a、酸化物半導体130bおよび酸化物半導体130cが、インジウムを含む場合について説明する。なお、酸化物半導体130aがIn-M-Zn酸化物であり、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInを50atomic%未満、Mを50atomic%より高く、さらに好ましくはInを25atomic%未満、Mを75atomic%より高くする。
また、酸化物半導体130bがIn-M-Zn酸化物であり、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInを25atomic%より高く、Mを75atomic%未満、さらに好ましくはInを34atomic%より高く、Mを66atomic%未満とする。
また、酸化物半導体130cがIn-M-Zn酸化物であり、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInを50atomic%未満、Mを50atomic%より高く、さらに好ましくはInを25atomic%未満、Mを75atomic%より高くする。なお、酸化物半導体130cは、酸化物半導体130aと同種の酸化物を用いても構わない。
酸化物半導体130bは、酸化物半導体130aおよび酸化物半導体130cよりも電子親和力の大きい酸化物を用いることが好ましい。例えば、酸化物半導体130bとして、酸化物半導体130aおよび酸化物半導体130cよりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
なお、インジウムガリウム酸化物は、小さい電子親和力と、高い酸素ブロック性を有する。そのため、酸化物半導体130cがインジウムガリウム酸化物を含むと好ましい。ガリウム原子割合[Ga/(In+Ga)]は、例えば、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上とする。
ただし、酸化物半導体130aまたは/および酸化物半導体130cが、酸化ガリウムであっても構わない。例えば、酸化物半導体130cとして、酸化ガリウムを用いると導電体140または導電体150と、導電体170との間に生じるリーク電流を低減することができる。すなわち、トランジスタのオフ電流を小さくすることができる。
このとき、ゲート電圧を印加すると、酸化物半導体130a、酸化物半導体130b、酸化物半導体130cのうち、電子親和力の大きい酸化物半導体130bにチャネルが形成される。したがって、酸化物半導体130bは半導体として機能する領域を有するといえるが、酸化物半導体130aおよび酸化物半導体130cは絶縁体または半絶縁体として機能する領域を有するともいえる。
なお、トランジスタのオン電流を高くするためには、酸化物半導体130cの膜厚は薄いほど好ましい。例えば、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下の領域を有する形態とする。一方、酸化物半導体130cは、チャネルの形成される酸化物半導体130bへ、隣接する絶縁体を構成する酸素以外の元素(水素、シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、酸化物半導体130cは、ある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、酸化物半導体130cは0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上の厚さの領域を有する形態とする。また、酸化物半導体130cは、基板110、または基板110と酸化物半導体130との間に介在する絶縁体などから放出される酸素の外方拡散を抑制するために、酸素をブロックする性質を有すると好ましい。
また、信頼性を高くするためには、酸化物半導体130aの膜厚は厚くすることが好ましい。例えば、酸化物半導体130aは10nm以上、好ましくは20nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上の厚さの領域を有する形態とする。酸化物半導体130aの膜厚を厚くすることで、基板110または基板110上に設けた絶縁体とチャネルの形成される酸化物半導体130bまでの距離を離すことができる。ただし、トランジスタを有する半導体装置の生産性が低下する場合があるため、例えば、酸化物半導体130aは200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下の厚さの領域を有する形態とする。
酸化物半導体中のシリコンは、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。したがって、酸化物半導体130bのシリコン濃度は低いほど好ましい。例えば、酸化物半導体130bと酸化物半導体130cとの間に、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いた分析において、シリコン濃度が低い領域を有することが好ましい。当該シリコン濃度は、1×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm3未満とする。
また、酸化物半導体130bと酸化物半導体130cとの間にシリコン濃度が低い領域を有することが好ましい。当該シリコン濃度は、1×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm3未満とする。
酸化物半導体130bにおいて、不純物として含まれる水素は、半導体表面に移動すると、表面近くの酸素と結合し、水分子となって脱離することがある。その際、水分子として脱離したOの位置に酸素欠損VOが形成される。そのため、酸化物半導体130bの水素濃度は十分に低減されていることが望ましい。したがって、酸化物半導体130bは、TDS分析にて、膜の表面温度が100℃以上700℃以下または100℃以上500℃以下の範囲で観測される水分子が、1.0×1021個/cm3(1.0個/nm3)以下、好ましくは1.0×1020個/cm3(0.1個/nm3)以下とする。
なお、半導体中の不純物としての水素は、水素原子、水素イオン、水素分子、ヒドロキシ基、水酸化物イオンなどの状態となっており、水分子として存在するとは限らない。
また、酸化物半導体130bの水素濃度を低減するために、酸化物半導体130aおよび酸化物半導体130cの水素濃度も低減すると好ましい。酸化物半導体130aおよび酸化物半導体130cは、TDS分析にて、膜の表面温度が100℃以上700℃以下または100℃以上500℃以下の範囲で観測される水分子が、1.0×1021個/cm3(1.0個/nm3)以下、好ましくは1.0×1020個/cm3(0.1個/nm3)以下とする。
水素濃度が十分に低減された結晶を有する酸化物半導体をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。つまり、電気特性の変動を抑制すると共に、信頼性を向上させることができる。また、消費電力が低減された半導体装置を提供することができる。
なお、酸化物半導体に銅が混入すると、電子トラップを生成する場合がある。電子トラップは、トランジスタのしきい値電圧をプラス方向へ変動させる場合がある。したがって、酸化物半導体130bの表面または内部における銅濃度は低いほど好ましい。例えば、酸化物半導体130bにおいて、銅濃度が1×1019atoms/cm3以下、5×1018atoms/cm3以下、または1×1018atoms/cm3以下となる領域を有すると好ましい。
なお、上述の酸化物半導体130を3層とする構造は一例である。例えば、図9(A)に示すように、積層構造ではなく単層で用いてもよい。または、酸化物半導体130aまたは酸化物半導体130cのない2層構造としても構わない。または、酸化物半導体130aの上もしくは下、または酸化物半導体130c上もしくは下に、酸化物半導体130a、酸化物半導体130bおよび酸化物半導体130cとして例示した半導体のいずれか一を有する4層構造としても構わない。または、酸化物半導体130aの上、酸化物半導体130aの下、酸化物半導体130cの上、酸化物半導体130cの下のいずれか二箇所以上に、酸化物半導体130a、酸化物半導体130bおよび酸化物半導体130cとして例示した半導体のいずれか一を有するn層構造(nは5以上の整数)としても構わない。
導電体140および導電体150は、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタルおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。導電体140および導電体150は、合金膜や化合物膜であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
絶縁体160は、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体160としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いればよい。
導電体170は、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタルおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。なお、図では導電体171および導電体172の積層構造としたが、必要に応じて適宜設計すればよい。例えば、合金膜や化合物膜であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
また、絶縁体160は、図9(A)に示すように、導電体170をマスクとして形成してもよい。また、導電体170と絶縁体160は、同一のレジストマスクを用いて形成してもよい。同一のレジストマスクを用いることで、リソグラフィ工程を減らし、製造コストを削減することができる。
<トランジスタ構造1の変形例>
本発明の一態様に係るトランジスタは、図9(B)に示すように、基板110と絶縁体180との間に導電体175を有しても構わない。導電体175は、トランジスタの第2のゲート電極(ボトムゲート電極ともいう)としての機能を有する。
導電体175には、例えば、導電体170と同じ電圧を印加することができる。こうすることで、酸化物半導体130の上下から電界を印加することが可能となるため、トランジスタのオン電流を大きくすることができる。また、トランジスタのオフ電流を小さくすることができる。または、導電体175には、例えば、ソース電極よりも低い電圧または高い電圧を印加し、トランジスタのしきい値電圧をプラス方向またはマイナス方向へ変動させてもよい。例えば、トランジスタのしきい値電圧をプラス方向に変動させることで、ゲート電圧が0Vであってもトランジスタが非導通状態(オフ状態)となる、ノーマリーオフが実現できる場合がある。なお、導電体175に印加する電圧は、可変であってもよいし、固定であってもよい。導電体175に印加する電圧を可変にする場合、電圧を制御する回路を導電体175と電気的に接続してもよい。
導電体175は、例えば、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタルおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、合金膜や化合物膜であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
<トランジスタ構造2>
また、本発明の一態様に係るトランジスタは、図10(A)および図10(B)に示す構成とすることもできる。図10(A)および図10(B)は、トランジスタ200の上面図および断面図である。図10(A)は上面図であり、図10(B)は、図10(A)に示す一点鎖線B1-B2、および一点鎖線B3-B4に対応する断面図である。なお、図10(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図10(A)および図10(B)に示すトランジスタ200は、基板210と、基板210上の導電体275と、導電体275上の絶縁体260と、絶縁体260上の半導体230と、半導体230の上面と接し、間隔を開けて配置された導電体240および導電体250と、を有する。なお、導電体275は、絶縁体260を介して半導体230と重なる領域を有する。なお、基板210と導電体275の間に絶縁体を介していてもよい。
また、半導体230は、トランジスタ200のチャネル形成領域としての機能を有する。また、導電体275は、トランジスタ200の第1のゲート電極(フロントゲート電極ともいう。)としての機能を有する。また、絶縁体260は、トランジスタ200のゲート絶縁体としての機能を有する。また、導電体240および導電体250は、トランジスタのソース電極およびドレイン電極としての機能を有する。
なお、絶縁体260は過剰酸素を含む絶縁体であると好ましい。
なお、基板210は、基板110についての記載を参照することができる。また、導電体275は、導電体170についての記載を参照することができる。また、絶縁体260は、絶縁体160についての記載を参照することができる。また、半導体230は、酸化物半導体130についての記載を参照することができる。また、導電体240および導電体250は、導電体140および導電体150ついての記載を参照することができる。
<トランジスタ構造3>
また、本発明の一態様に係るトランジスタは、図11(A)および図11(B)に示す構成とすることもできる。図11(A)および図11(B)は、トランジスタ300の上面図および断面図である。図11(A)は上面図であり、図11(B)は、図11(A)に示す一点鎖線B1-B2、および一点鎖線B3-B4に対応する断面図である。なお、図11(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図11(A)および図11(B)に示すトランジスタ300は、基板310と、基板310上の絶縁体380と、絶縁体380上の半導体330(半導体330a、半導体330b、半導体330c)と、半導体330に接し、間隔を開けて配置された導電体340および導電体350と、半導体330cと接する絶縁体360と、絶縁体360と接する導電体370と、を有する。なお、半導体330、絶縁体360および導電体370は、トランジスタ300上の絶縁体390に設けられた半導体330a、半導体330bおよび絶縁体380に達する開口部に設けられている。
また、半導体330は、トランジスタ300のチャネル形成領域としての機能を有する。また、導電体370は、トランジスタ300のゲート電極としての機能を有する。また、絶縁体360は、トランジスタ300のゲート絶縁体としての機能を有する。また、導電体340および導電体350は、トランジスタのソース電極およびドレイン電極としての機能を有する。
なお、絶縁体360は過剰酸素を含む絶縁体であると好ましい。
なお、基板310は、基板110についての記載を参照することができる。また、導電体370は、導電体170についての記載を参照することができる。また、絶縁体360は、絶縁体160についての記載を参照することができる。また、半導体330は、酸化物半導体130についての記載を参照することができる。また、導電体340および導電体350は、導電体140および導電体150ついての記載を参照することができる。
トランジスタ300の構成は、前述したその他のトランジスタの構成と比較して、ソース電極またはドレイン電極となる導電体とゲート電極となる導電体の重なる領域が少ないため、寄生容量を小さくすることができる。したがって、トランジスタ300は、演算装置や記憶装置などに用いる高速動作を必要とする回路の要素として適している。なお、トランジスタ300の上面は、図示するようにCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等を用いて平坦化することが好ましいが、平坦化しない構成とすることもできる。
また、本実施の形態において、様々なタイプのトランジスタに適用することができる。場合によっては、または、状況に応じて、例えば、プレーナ型、FIN(フィン)型、TRI-GATE(トライゲート)型などのトランジスタなどとすることができる。また、ゲート電極が、ゲート絶縁膜を介して、半導体のチャネル幅方向を電気的に取り囲む構造(surrounded channel(s-channel)構造)有するトランジスタにも適用することができる。s-channel構造を有することで、オン電流が高いトランジスタを得ることができる。
なお、本実施の形態におけるトランジスタの構成は一例である。したがって、例えば、トランジスタ100乃至トランジスタ300のいずれか一つ以上を活性領域または活性層にシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウムガリウムヒ素、インジウムリン、窒化ガリウム、または、有機半導体等を有するトランジスタで構成することもできる。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態3)
以下では、本発明の一態様に用いることのできる酸化物半導体膜の構造について説明する。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が-10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、-5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC-OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
まずは、CAAC-OS膜について説明する。
CAAC-OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC-OS膜の明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC-OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と概略平行な方向から、CAAC-OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC-OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC-OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と概略垂直な方向から、CAAC-OS膜の平面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
CAAC-OS膜に対し、X線回折(XRD:X-Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnO4の結晶を有するCAAC-OS膜のout-of-plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC-OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、InGaZnO4の結晶を有するCAAC-OS膜のout-of-plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC-OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC-OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC-OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC-OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC-OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc-OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc-OS膜は、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc-OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc-OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc-OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc-OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out-of-plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc-OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc-OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc-OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc-OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc-OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc-OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc-OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc-OS膜は、CAAC-OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
次に、非晶質酸化物半導体膜について説明する。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out-of-plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンが観測される。
なお、酸化物半導体膜は、nc-OS膜と非晶質酸化物半導体膜との間の物性を示す構造を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体膜を、特に非晶質ライク酸化物半導体(a-like OS:amorphous-like Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。
a-like OS膜は、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。a-like OS膜は、TEMによる観察程度の微量な電子照射によって、結晶化が起こり、結晶部の成長が見られる場合がある。一方、良質なnc-OS膜であれば、TEMによる観察程度の微量な電子照射による結晶化はほとんど見られない。
なお、a-like OS膜およびnc-OS膜の結晶部の大きさの計測は、高分解能TEM像を用いて行うことができる。例えば、InGaZnO4の結晶は層状構造を有し、In-O層の間に、Ga-Zn-O層を2層有する。InGaZnO4の結晶の単位格子は、In-O層を3層有し、またGa-Zn-O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有する。よって、これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。そのため、高分解能TEM像における格子縞に着目し、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所においては、それぞれの格子縞がInGaZnO4の結晶のa-b面に対応する。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、a-like OS膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC-OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器が有する半導体装置を構成する回路の一例について図面を参照して説明する。
図12(A)に、本発明の一態様の電子機器が有する半導体装置を構成する回路の断面図を示す。図12(A)に示す回路は、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ4200を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタ4100を有している。なお、左図がトランジスタのチャネル長方向の断面、右図がチャネル幅方向の断面を示す。
なお、トランジスタ4100にボトムゲートを設けた構成であってもよい。
第1の半導体材料と第2の半導体材料は異なるエネルギーギャップを持つ材料とすることが好ましい。例えば、第1の半導体材料を酸化物半導体以外の半導体材料(シリコン(歪シリコン含む)、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウムガリウムヒ素、インジウムリン、窒化ガリウム、有機半導体など)とし、第2の半導体材料を酸化物半導体とすることができる。酸化物半導体以外の材料として単結晶シリコンなどを用いたトランジスタは、高速動作が容易である。一方で、酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が低い。
トランジスタ4200は、nチャネル型のトランジスタまたはpチャネル型のトランジスタのいずれであってもよく、回路によって適切なトランジスタを用いればよい。また、酸化物半導体を用いた本発明の一態様のトランジスタを用いるほかは、用いる材料や構造など、半導体装置の具体的な構成をここで示すものに限定する必要はない。
図12(A)に示す構成では、トランジスタ4200の上部に、絶縁膜4201、絶縁膜4207を介してトランジスタ4100が設けられている。また、トランジスタ4200とトランジスタ4100の間には、複数の配線4202が設けられている。また、各種絶縁膜に埋め込まれた複数のプラグ4203により、上層と下層にそれぞれ設けられた配線や電極が電気的に接続されている。また、トランジスタ4100を覆う層間絶縁膜4204が設けられている。
このように、2種類のトランジスタを積層することにより、回路の占有面積が低減され、より高密度に複数の回路を配置することができる。
ここで、下層に設けられるトランジスタ4200にシリコン系半導体材料を用いた場合、トランジスタ4200の半導体膜の近傍に設けられる絶縁膜中の水素はシリコンのダングリングボンドを終端し、トランジスタ4200の信頼性を向上させる効果がある。一方、上層に設けられるトランジスタ4100に酸化物半導体を用いた場合、トランジスタ4100の半導体膜の近傍に設けられる絶縁膜中の水素は、酸化物半導体中にキャリアを生成する要因の一つとなるため、トランジスタ4100の信頼性を低下させる要因となる場合がある。したがって、シリコン系半導体材料を用いたトランジスタ4200の上層に酸化物半導体を用いたトランジスタ4100を積層して設ける場合、これらの間に水素の拡散を防止する機能を有する絶縁膜4207を設けることは特に効果的である。絶縁膜4207により、下層に水素を閉じ込めることでトランジスタ4200の信頼性が向上することに加え、下層から上層に水素が拡散することが抑制されることでトランジスタ4100の信頼性も同時に向上させることができる。
絶縁膜4207としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等を用いることができる。
また、酸化物半導体膜を含んで構成されるトランジスタ4100を覆うように、トランジスタ4100上に水素の混入を防止する機能を有するブロック膜を形成してもよい。ブロック膜としては、絶縁膜4207と同様の材料を用いることができ、特に酸化アルミニウムを適用することが好ましい。酸化アルミニウム膜は、水素、水分などの不純物および酸素の双方に対して膜を透過させない遮断(ブロッキング)効果が高い。したがって、トランジスタ4100を覆うブロック膜として酸化アルミニウム膜を用いることで、トランジスタ4100に含まれる酸化物半導体膜からの酸素の脱離を防止するとともに、酸化物半導体膜への水および水素の混入を防止することができる。
なお、トランジスタ4200は、プレーナ型のトランジスタだけでなく、様々なタイプのトランジスタとすることができる。例えば、FIN(フィン)型、TRI-GATE(トライゲート)型などのトランジスタなどとすることができる。その場合の断面図の例を、図12(B)に示す。半導体基板4211の上に、絶縁膜4212が設けられている。半導体基板4211は、先端の細い凸部(フィンともいう)を有する。なお、凸部の上には、絶縁膜が設けられていてもよい。その絶縁膜は、凸部を形成するときに、半導体基板4211がエッチングされないようにするためのマスクとして機能するものである。なお、凸部は、先端が細くなくてもよく、例えば、略直方体の凸部であってもよいし、先端が太い凸部であってもよい。半導体基板4211の凸部の上には、ゲート絶縁膜4214が設けられ、その上には、ゲート電極4213が設けられている。なお、本実施の形態では、ゲート電極4213は1層構造であるがこれに限られず、2層以上の積層でもよい。半導体基板4211には、ソース領域およびドレイン領域4215が形成されている。なお、ここでは、半導体基板4211が、凸部を有する例を示したが、本発明の一態様に係る半導体装置は、これに限定されない。例えば、SOI基板を加工して、凸部を有する半導体領域を形成しても構わない。
上記構成において、トランジスタ4100やトランジスタ4200の電極の接続構成を異ならせることにより、様々な回路を構成することができる。以下では、本発明の一態様の半導体装置を用いることにより実現できる回路構成の例を説明する。
図13(A)に示す回路図は、pチャネル型のトランジスタ4200とnチャネル型のトランジスタ4100を直列に接続し、且つそれぞれのゲートを接続した、いわゆるCMOS回路の構成を示している。
また、図13(B)に示す回路図は、トランジスタ4100とトランジスタ4200のそれぞれのソースとドレインを接続した構成を示している。このような構成とすることで、いわゆるアナログスイッチとして機能させることができる。
また、第1の半導体材料をチャネルにもつトランジスタ4200およびトランジスタ4300で、CMOS回路を構成した場合の半導体装置の断面図を図14に示す。
トランジスタ4300は、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域4301と、ゲート電極4303と、ゲート絶縁膜4304と、側壁絶縁膜4305と、を有している。また、トランジスタ4300は、側壁絶縁膜4305の下に、LDD領域として機能する不純物領域を設けてもよい。図14のその他の構成要素については、図12(A)の説明を参照することができる。
トランジスタ4200と、トランジスタ4300とは、互いに異なる極性のトランジスタであることが好ましい。例えば、トランジスタ4200がpチャネル型のトランジスタの場合、トランジスタ4300は、nチャネル型のトランジスタであることが好ましい。
また、半導体装置は、フォトダイオードなどの光電変換素子を有する構成とすることができる。
光電変換素子は、単結晶半導体、多結晶半導体または非晶質半導体を用いて形成することができ、用途に応じて材料を選択すればよい。例えば、当該材料として、単結晶シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、非晶質シリコン、多結晶セレン、非晶質セレン、CIS(銅、インジウム、セレンの化合物)、CIGS(銅、インジウム、ガリウム、セレンの化合物)などを用いることができる。
図15(A)は、基板4001に光電変換素子4400を設けた場合の断面図を示している。例えば、基板4001は単結晶半導体とすることができる。光電変換素子4400は、アノードおよびカソードの一方としての機能を有する導電層4401と、アノードおよびカソードの他方としての機能を有する導電層4402と、導電層4402とプラグ4004とを電気的に接続させる導電層4403と、を有する。導電層4401乃至導電層4403は、基板4001に不純物を注入または拡散することで作製することができる。
図15(A)は、基板4001に対して縦方向に電流が流れるように光電変換素子4400を設けているが、基板4001に対して横方向に電流が流れるように光電変換素子4400を設けてもよい。
図15(B)は、トランジスタ4100の上層に光電変換素子4500を設けた場合の半導体装置の断面図である。光電変換素子4500は、アノードおよびカソードの一方としての機能を有する導電層4501と、アノードおよびカソードの他方としての機能を有する導電層4502と、半導体4503と、を有している。また、光電変換素子4500は、プラグ4504を介して、トランジスタ4100と電気的に接続されている。当該構成において、光電変換素子4500には、例えばi型の非晶質シリコンを用いたpin型の光電変換素子を用いることができる。または、多結晶セレンや非晶質セレンを用いた光電変換素子としてもよい。
図15(B)において、光電変換素子4500をトランジスタ4100と同じ階層に設けてもよい。また、光電変換素子4500をトランジスタ4200とトランジスタ4100の間の階層に設けてもよい。
また、光電変換素子4400および光電変換素子4500は、放射線を吸収して電荷を発生させることが可能な材料を用いて形成してもよい。放射線を吸収して電荷を発生させることが可能な材料としては、セレン、ヨウ化鉛、ヨウ化水銀、ガリウムヒ素、CdTe、CdZn等がある。
半導体装置は、記憶回路を有する構成とすることができる。酸化物半導体を有するトランジスタを使用し、電力が供給されない状況でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い記憶回路の一例を図16に示す。なお、図16(B)は、図16(A)に対応する回路図である。
図16(A)、(B)に示す記憶回路は、第1の半導体材料を用いたトランジスタ5200と第2の半導体材料を用いたトランジスタ5300、および容量素子5400を有している。なお、トランジスタ5300としては、実施の形態2で説明したトランジスタを用いることができる。
トランジスタ5300は、酸化物半導体を有する半導体にチャネルが形成されるトランジスタである。トランジスタ5300は、オフ電流が小さいため、これを用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作を必要としない、或いは、リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半導体記憶装置とすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
図16(B)において、第1の配線5001はトランジスタ5200のソース電極と電気的に接続され、第2の配線5002はトランジスタ5200のドレイン電極と電気的に接続されている。また、第3の配線5003はトランジスタ5300のソース電極およびドレイン電極の一方と電気的に接続され、第4の配線5004はトランジスタ5300のゲート電極と電気的に接続されている。そして、トランジスタ5200のゲート電極、およびトランジスタ5300のソース電極およびドレイン電極の他方は、容量素子5400の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線5005は容量素子5400の電極の他方と電気的に接続されている。
図16(A)に示す記憶回路では、トランジスタ5200のゲート電極の電位が保持可能という特徴を活かすことで、次のように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能である。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線5004の電位を、トランジスタ5300がオン状態となる電位にして、トランジスタ5300をオン状態とする。これにより、第3の配線5003の電位が、トランジスタ5200のゲート電極、および容量素子5400に与えられる。すなわち、トランジスタ5200のゲートには、所定の電荷が与えられる(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷、Highレベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線5004の電位を、トランジスタ5300がオフ状態となる電位にして、トランジスタ5300をオフ状態とすることにより、トランジスタ5200のゲートに与えられた電荷が保持される(保持)。
トランジスタ5300のオフ電流は極めて小さいため、トランジスタ5200のゲートの電荷は長時間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線5001に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線5005に適切な電位(読み出し電位)を与えると、トランジスタ5200のゲートに保持された電荷量に応じて、第2の配線5002は異なる電位をとる。一般に、トランジスタ5200をnチャネル型とすると、トランジスタ5200のゲート電極にHighレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ5200のゲート電極にLowレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ5200を「オン状態」とするために必要な第5の配線5005の電位をいうものとする。したがって、第5の配線5005の電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、トランジスタ5200のゲートに与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線5005の電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ5200は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線5005の電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ5200は「オフ状態」のままである。このため、第2の配線5002の電位を判別することで、保持されている情報を読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置して用いる場合、所望のメモリセルの情報のみを読み出せることが必要になる。このように情報を読み出さない場合には、ゲートの状態にかかわらずトランジスタ5200が「オフ状態」となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を第5の配線5005に与えればよい。または、ゲートの状態にかかわらずトランジスタ5200が「オン状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより大きい電位を第5の配線5005に与えればよい。
図16(C)に示す半導体装置は、トランジスタ5200を設けていない点で図16(A)と相違している。この場合も上記と同様の動作により情報の書き込みおよび保持動作が可能である。
次に、図16(C)に示す半導体装置の情報の読み出しについて説明する。トランジスタ5300がオン状態となると、浮遊状態である第3の配線5003と容量素子5400とが導通し、第3の配線5003と容量素子5400の間で電荷が再分配される。その結果、第3の配線5003の電位が変化する。第3の配線5003の電位の変化量は、容量素子5400の第1の端子の電位(または容量素子5400に蓄積された電荷)によって、異なる値をとる。
例えば、容量素子5400の第1の端子の電位をV、容量素子5400の容量をC、第3の配線5003が有する容量成分をCB、電荷が再分配される前の第3の配線5003の電位をVB0とすると、電荷が再分配された後の第3の配線5003の電位は、(CB×VB0+C×V)/(CB+C)となる。したがって、メモリセルの状態として、容量素子5400の第1の端子の電位がV1とV0(V1>V0)の2状態をとるとすると、電位V1を保持している場合の第3の配線5003の電位(=(CB×VB0+C×V1)/(CB+C))は、電位V0を保持している場合の第3の配線5003の電位(=(CB×VB0+C×V0)/(CB+C))よりも高くなることがわかる。
そして、第3の配線5003の電位を所定の電位と比較することで、情報を読み出すことができる。
この場合、メモリセルを駆動させるための駆動回路に上記第1の半導体材料が適用されたトランジスタを用い、トランジスタ5300として第2の半導体材料が適用されたトランジスタを駆動回路上に積層して設ける構成とすればよい。
本実施の形態に示す記憶回路では、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたオフ電流の極めて小さいトランジスタを適用することで、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合(ただし、電位は固定されていることが望ましい)であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
また、本実施の形態に示す記憶回路では、情報の書き込みに高い電圧を必要とせず、素子の劣化の問題もない。例えば、従来の不揮発性メモリのように、フローティングゲートへの電子の注入や、フローティングゲートからの電子の引き抜きを行う必要がないため、ゲート絶縁膜の劣化といった問題が全く生じない。すなわち、開示する発明に係る記憶回路では、従来の不揮発性メモリで問題となっている書き換え可能回数に制限はなく、信頼性が飛躍的に向上する。さらに、トランジスタのオン状態、オフ状態によって、情報の書き込みが行われるため、高速な動作も容易に実現しうる。
本実施の形態に示す記憶装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、PLD(Programmable Logic Device)等のLSIにも応用可能である。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器における表示部に用いることできる表示装置について、図17および図18を用いて説明する。
表示装置に用いられる表示素子としては液晶素子(液晶表示素子ともいう。)、発光素子(発光表示素子ともいう。)などを用いることができる。発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electroluminescence)、有機ELなどを含む。以下では、表示装置の一例としてEL素子を用いた表示装置(EL表示装置)および液晶素子を用いた表示装置(液晶表示装置)について説明する。
なお、以下に示す表示装置は、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むICなどを実装した状態にあるモジュールとを含む。
また、以下に示す表示装置は画像表示デバイス、または光源(照明装置含む)を指す。また、コネクター、例えばFPC、TCPが取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板を有するモジュールまたは表示素子にCOG方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
図17は、本発明の一態様に係るEL表示装置の一例である。図17(A)に、EL表示装置の画素の回路図を示す。図17(B)は、EL表示装置全体を示す上面図である。また、図17(C)は、図17(B)の一点鎖線M-Nの一部に対応するM-N断面である。
図17(A)は、EL表示装置に用いられる画素の回路図の一例である。
図17(A)に示すEL表示装置は、スイッチ素子743と、トランジスタ741と、容量素子742と、発光素子719と、を有する。
なお、図17(A)などは、回路構成の一例であるため、さらに、トランジスタを追加することが可能である。逆に、図17(A)の各ノードにおいて、トランジスタ、スイッチ、受動素子などを追加しないようにすることも可能である。
トランジスタ741のゲートはスイッチ素子743の一端および容量素子742の一方の電極と電気的に接続される。トランジスタ741のソースは容量素子742の他方の電極と電気的に接続され、発光素子719の一方の電極と電気的に接続される。トランジスタ741のソースは電源電位VDDが与えられる。スイッチ素子743の他端は信号線744と電気的に接続される。発光素子719の他方の電極は定電位が与えられる。なお、定電位は接地電位GNDまたはそれより小さい電位とする。
スイッチ素子743としては、トランジスタを用いると好ましい。トランジスタを用いることで、画素の面積を小さくでき、解像度の高いEL表示装置とすることができる。また、スイッチ素子743として、トランジスタ741と同一工程を経て作製されたトランジスタを用いると、EL表示装置の生産性を高めることができる。なお、トランジスタ741または/およびスイッチ素子743としては、例えば、上述したトランジスタを適用することができる。
図17(B)は、EL表示装置の上面図である。EL表示装置は、基板700と、基板750と、シール材734と、駆動回路735と、駆動回路736と、画素737と、FPC732と、を有する。シール材734は、画素737、駆動回路735および駆動回路736を囲むように基板700と基板750との間に配置される。なお、駆動回路735または/および駆動回路736をシール材734の外側に配置しても構わない。
図17(C)は、図17(B)の一点鎖線M-Nの一部に対応するEL表示装置の断面図である。
図17(C)には、トランジスタ741として、基板700上の導電体704aと、導電体704a上の絶縁体712aと、絶縁体712と、絶縁体712上にあり導電体704aと重なる半導体706と、半導体706と接する導電体716aおよび導電体716bと、半導体706上、導電体716a上および導電体716b上の絶縁体718aと、絶縁体718a上の絶縁体718bと、絶縁体718b上の絶縁体718cと、絶縁体718c上にあり半導体706bと重なる導電体714aと、を有する構造を示す。なお、トランジスタ741の構造は一例であり、図17(C)に示す構造と異なる構造であっても構わない。
したがって、図17(C)に示すトランジスタ741において、導電体704aはゲート電極としての機能を有し、絶縁体712はゲート絶縁体としての機能を有し、導電体716aはソース電極としての機能を有し、導電体716bはドレイン電極としての機能を有し、絶縁体718a、絶縁体718bおよび絶縁体718cはゲート絶縁体としての機能を有し、導電体714aはゲート電極としての機能を有する。なお、半導体706は、光が当たることで電気特性が変動する場合がある。したがって、導電体704a、導電体716a、導電体716b、導電体714aのいずれか一以上が遮光性を有すると好ましい。
なお、絶縁体718aおよび絶縁体718bの界面を破線で表したが、これは両者の境界が明確でない場合があることを示す。例えば、絶縁体718aおよび絶縁体718bとして、同種の絶縁体を用いた場合、観察手法によっては両者の区別が付かない場合がある。また、絶縁体718aおよび絶縁体718bを設ける領域に単層の絶縁体が設けられる場合もある。
図17(C)には、容量素子742として、基板上の導電体704bと、導電体704b上の絶縁体712と、絶縁体712上にあり導電体704bと重なる導電体716aと、導電体716a上の絶縁体718aと、絶縁体718a上の絶縁体718bと、絶縁体718b上の絶縁体718cと、絶縁体718c上にあり導電体716aと重なる導電体714bと、を有し、導電体716aおよび導電体714bの重なる領域で、絶縁体718aおよび絶縁体718bの一部が除去されている構造を示す。
容量素子742において、導電体704bおよび導電体714bは一方の電極として機能し、導電体716aは他方の電極として機能する。
したがって、容量素子742は、トランジスタ741と共通する膜を用いて作製することができる。また、導電体704aおよび導電体704bを同種の導電体とすると好ましい。その場合、導電体704aおよび導電体704bは、同一工程を経て形成することができる。また、導電体714aおよび導電体714bを同種の導電体とすると好ましい。その場合、導電体714aおよび導電体714bは、同一工程を経て形成することができる。
図17(C)に示す容量素子742は、占有面積当たりの容量が大きい容量素子である。したがって、図17(C)は表示品位の高いEL表示装置である。なお、図17(C)に示す容量素子742は、導電体716aおよび導電体714bの重なる領域を薄くするため、絶縁体718aおよび絶縁体718bの一部が除去された構造を有するが、本発明の一態様に係る容量素子はこれに限定されるものではない。例えば、導電体716aおよび導電体714bの重なる領域を薄くするため、絶縁体718cの一部が除去された構造を有しても構わない。
トランジスタ741および容量素子742上には、絶縁体720が配置される。ここで、絶縁体720は、トランジスタ741のソース電極として機能する導電体716aに達する開口部を有してもよい。絶縁体720上には、導電体781が配置される。導電体781は、絶縁体720の開口部を介してトランジスタ741と電気的に接続してもよい。
導電体781上には、導電体781に達する開口部を有する隔壁784が配置される。隔壁784上には、隔壁784の開口部で導電体781と接する発光層782が配置される。発光層782上には、導電体783が配置される。導電体781、発光層782および導電体783の重なる領域が、発光素子719となる。
ここまでは、EL表示装置の例について説明した。次に、液晶表示装置の例について説明する。
図18(A)は、液晶表示装置の画素の構成例を示す回路図である。図18に示す画素は、トランジスタ751と、容量素子752と、一対の電極間に液晶の充填された素子(液晶素子)753とを有する。
トランジスタ751では、ソース、ドレインの一方が信号線755に電気的に接続され、ゲートが走査線754に電気的に接続されている。
容量素子752では、一方の電極がトランジスタ751のソース、ドレインの他方に電気的に接続され、他方の電極が共通電位を供給する配線に電気的に接続されている。
液晶素子753では、一方の電極がトランジスタ751のソース、ドレインの他方に電気的に接続され、他方の電極が共通電位を供給する配線に電気的に接続されている。なお、上述した容量素子752の他方の電極が電気的に接続する配線に与えられる共通電位と、液晶素子753の他方の電極に与えられる共通電位とが異なる電位であってもよい。
なお、液晶表示装置も、上面図はEL表示装置と同様として説明する。図17(B)の一点鎖線M-Nに対応する液晶表示装置の断面図を図18(B)に示す。図18(B)において、FPC732は、端子731を介して配線733aと接続される。なお、配線733aは、トランジスタ751を構成する導電体または半導体のいずれかと同種の導電体または半導体を用いてもよい。
トランジスタ751は、トランジスタ741についての記載を参照する。また、容量素子752は、容量素子742についての記載を参照する。なお、図18(B)に示す容量素子752としては、図17(C)の容量素子742と同様の構成を例示したが、これに限定されない。
なお、トランジスタ751の半導体に酸化物半導体を用いた場合、極めてオフ電流の小さいトランジスタとすることができる。したがって、容量素子752に保持された電荷がリークしにくく、長期間に渡って液晶素子753に印加される電圧を維持することができる。そのため、動きの少ない動画や静止画の表示の際に、トランジスタ751をオフ状態とすることで、トランジスタ751の動作のための電力が不要となり、消費電力の小さい液晶表示装置とすることができる。また、容量素子752の占有面積を小さくできるため、開口率の高い液晶表示装置、または高精細化した液晶表示装置を提供することができる。
トランジスタ751および容量素子752上には、絶縁体721が配置される。ここで、絶縁体721は、トランジスタ751に達する開口部を有する。絶縁体721上には、導電体791が配置される。導電体791は、絶縁体721の開口部を介してトランジスタ751と電気的に接続する。
導電体791上には、配向膜として機能する絶縁体792が配置される。絶縁体792上には、液晶層793が配置される。液晶層793上には、配向膜として機能する絶縁体794が配置される。絶縁体794上には、スペーサ795が配置される。スペーサ795および絶縁体794上には、導電体796が配置される。導電体796上には、基板797が配置される。
上述した構造を有することで、占有面積の小さい容量素子を有する表示装置を提供することができる、または、表示品位の高い表示装置を提供することができる。または、高精細の表示装置を提供することができる。
例えば、本明細書等において、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、および発光素子を有する装置である発光装置は、様々な形態を用いること、または様々な素子を有することができる。表示素子、表示装置、発光素子または発光装置は、例えば、白色、赤色、緑色または青色などの発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(PDP)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーション)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、エレクトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブを用いた表示素子などの少なくとも一つを有している。これらの他にも、電気的または磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有していてもよい。
EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED)またはSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface-conduction Electron-emitter Display)などがある。液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。電子インク、または電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部または全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。
なお、LEDを用いる場合、LEDの電極や窒化物半導体の下に、グラフェンやグラファイトを配置してもよい。グラフェンやグラファイトは、複数の層を重ねて、多層膜としてもよい。このように、グラフェンやグラファイトを設けることにより、その上に、窒化物半導体、例えば、結晶を有するn型GaN半導体などを容易に成膜することができる。さらに、その上に、結晶を有するp型GaN半導体などを設けて、LEDを構成することができる。なお、グラフェンやグラファイトと、結晶を有するn型GaN半導体との間に、AlN層を設けてもよい。なお、LEDが有するGaN半導体は、MOCVDで成膜してもよい。ただし、グラフェンを設けることにより、LEDが有するGaN半導体は、スパッタリング法で成膜することも可能である。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態6)
本発明の一態様に係る電子機器は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)として用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る電子機器は、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などとして用いることができる。これら電子機器の具体例を図19に示す。
図19(A)は携帯型データ端末であり、筐体911、表示部912、カメラ919等を有する。表示部912が有するタッチパネル機能により情報の入出力を行うことができる。当該携帯型データ端末には、本発明の一態様の電子機器を適用することができる。
図19(B)はテレビジョン装置であり、筐体921に表示部922およびスピーカが組み込まれている。表示部922により、映像を表示することが可能である。筐体921はスタンド923で支持される。当該テレビジョン装置には、本発明の一態様の電子機器を適用することができる。
図19(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体931、表示部932、キーボード933、ポインティングデバイス934等を有する。当該ノート型パーソナルコンピュータには、本発明の一態様の電子機器を適用することができる。
図19(D)はデジタルサイネージであり、電柱941に設置された表示部942を備えている。表示部942は可撓性を有している。当該デジタルサイネージには、本発明の一態様の電子機器を適用することができる。
図19(E)はビデオカメラであり、第1筐体951、第2筐体952、表示部953、スイッチ954、レンズ955、接続部956等を有する。スイッチ954およびレンズ955は第1筐体951に設けられており、表示部953は第2筐体952に設けられている。また、第1筐体951内にはバッテリーを有し、マイクで音声を記録することもできる。当該ビデオカメラには、本発明の一態様の電子機器を適用することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。