生物の被験者の体状態の特定を支援する際に使用する基準シグネチャを決定するための、および基準シグネチャを使用して生物の被験者の体状態の特定をさらに実行するための方法の例が、図1を参照してここで説明される。
説明を目的に、プロセスは、サーバなどの1つまたは複数の処理システムの一部をなす1つまたは複数の電子処理デバイスを使用して少なくとも一部実行され、電子処理デバイスはネットワークアーキテクチャを介してインピーダンス測定システムなどの1つまたは複数の測定システムに接続されると仮定される。一例では、これは、以下でより詳細に説明されるように、複数の位置に位置する測定システムまたは他のクライアントデバイスとインターフェースするクラウドベースのアーキテクチャを少なくとも使用して実行される。
説明を目的に、「基準個人」という用語は同じ母集団の中の1人または複数の個人を指すために使用され、「基準データ」は基準個人から収集されたデータを指すために使用される。「被験者」という用語は体状態を特定する目的で評価される任意の個人を指し、「被験者データ」は被験者から収集されたデータを指すために使用される。基準個人および被験者は動物であり、より具体的にはヒトであるが、これは限定することを意図しておらず、本技法は他の脊椎動物および哺乳類により広く適用することができる。
「体状態」という用語は、被験者の疾病状態および/またはウェルネス状態を含むものと理解される。具体的には、疾病状態は通常、それぞれの医学的条件と関連付けられる存在、不在、程度、重症度、または予測であり、一方でウェルネス状態は健康および/または体調の全般的なレベルの指示、ならびに健康および/または体調の具体的なインジケータを含み得る。
この例では、ステップ100において、基準データが複数の基準個人の各々について取得される。基準データは、基準個人に対して少なくとも1つのインピーダンス測定を実行することによって得られる少なくとも1つの基準インピーダンスインジケータを含み、体状態指示は基準個人と関連付けられる任意の体状態を示し、特性データは基準個人の1つまたは複数の身体的特性および/または個人に関連のある環境的特性を示す。
基準データは、好ましい実装形態に応じて任意の適切な方式で取得され得る。たとえば、インピーダンスインジケータは、インピーダンス測定を実行すること、インピーダンス測定デバイスからデータを受信すること、以前に実行されたインピーダンス測定の詳細を取り出すことなどによって決定され得る。インジケータは、測定されたインピーダンスの値であることがあり、かつ/または、インピーダンスパラメータ値、体液レベルインジケータなどの、測定されたインピーダンスの値から導出された値であることがある。一例では、以下でより詳細に説明されるように、インピーダンスインジケータは、個人の健康状態を示すものとしてバイタルサインと同様の方式で使用され、他のバイタルサインインジケータまたは値などの体パラメータ値とともに決定され得る。
体状態の指示は、健康な状態または特定の医学的条件を含む、個人が罹患する任意の疾病または条件の指示であることがあり、任意の適切な方式で決定され得る。たとえば、これは、医療従事者などの健康管理の専門家に個人の診断を実行させ、健康診断の結果を精査すること、医療履歴の詳細を医療記録から取り出すことなどによって情報を手動で提供させることによって、達成され得る。この指示は単に体状態の存在または不在を特定し得るが、より典型的には、体状態の分類、予測などの、体状態の程度または重症度の指示を含む。
体状態インジケータは、特定の条件を示すものであることがあり、またはある条件を示す測定された体パラメータ値の全般的な指示であることがあり、この体パラメータ値はたとえば、体組成、Dry Lean Mass(除脂肪体重から水分を除いたもの)、除脂肪体重、骨格筋量、部位別筋肉量、体脂肪量、部位別体脂肪量、BMI(ボディマス指数)、体脂肪率、内臓脂肪面積、内臓脂肪レベル、体水分量、細胞内水分量、細胞外水分量、ECW/TBW、部位別体水分量、部位別ECW/TW、部位別ICW分析、部位別ECW分析、Body-Fat-LBM Control、BMR(基礎代謝率)、脚除脂肪量、TBW/LBM、全体位相角、部位別位相角、リアクタンス、周波数ごとの各部位のインピーダンス、または体水組成履歴のうちの1つまたは複数である。体状態はまた、個人が頑健であるかそうではないかなどの、運動機能の全般的なレベルを示すものであり得る。
同様に、特性データは典型的には、個人の年齢、体重、身長、性別、人種、または1つまたは複数の体の部位の物理的な寸法、もしくは任意の他の関連する情報などの、身体的特性を示し、手動で、もしくは適切な測定デバイスを使用して測定され、または処理デバイスに提供され、もしくは以前の測定の記録から取り出され得る。加えて、特性データは、個人が現在服用している任意の医薬品の詳細などの、インピーダンス測定に影響を与える可能性があり得る、個人と関連付けられる任意の他の属性を含み得る。
基準データはまた、他の検知されるデータを含むことがあり、以下でより詳細に説明されるように、限定はされないが、心臓パラメータもしくは呼吸パラメータ値、体パラメータ値、フィットネスパラメータ、個人に関連する環境的特性、または測定環境などの、他の測定される体パラメータ値を含むことがある。
ステップ110において、少なくとも1つの処理デバイスが、ステップ120において1つまたは複数の基準シグネチャを確立するために基準データを分析する。
各基準シグネチャは、少なくともインピーダンスインジケータを、および任意選択で、それぞれの身体的特性に対するそれぞれの体状態と関連付けられる他の体パラメータ値を示すものである。
一例では、各基準シグネチャは、インピーダンスの分布、および体パラメータ値などの任意選択で他の体パラメータ値を表し、これらは、被験者がそれぞれの条件を有する尤度を示すために使用され得る。これを達成するために、特性のそれぞれのセットに対する各条件のための基準シグネチャを導出し、複数の基準シグネチャがいくつかの体状態の各々に対して定義されるようにすることが典型的である。したがって、それぞれのシグネチャは、それぞれの体状態または複数の体状態の組合せに対して、特性のそれぞれのセットについて開発され得る。以下でより詳細に説明されるように、基準シグネチャはまた、たとえば、個人が疾病を併発または多発している場合に複数の条件の組合せに対して、ならびに環境的特性などの他の検知されるパラメータを考慮するように、導出され得る。したがって、あるシグネチャが心不全を罹患する人々に対して開発されることがあり、異なるシグネチャが心不全と癌の両方を罹患する人々に対して開発される。
基準シグネチャが確立されると、これらは、被験者と関連付けられる任意の体状態を示す体状態インジケータを決定するために使用され得る。これを達成するために、ステップ130において、処理デバイスは被験者の被験者データを決定し、被験者データは、被験者に対して少なくとも1つのインピーダンス測定を実行することによって得られる少なくとも1つの被験者インピーダンスインジケータ、ならびに、被験者の1つまたは複数の身体的特性および/または被験者に関連する環境的特性を示す被験者特性データを含む。被験者データはまた、任意選択で、以下でより詳細に説明されるような他の体パラメータ値を含み得る。
やはり、インピーダンスインジケータおよび被験者データは、任意の適切な方式で取得することができ、測定すること、手動で入力すること、遠隔のソースから受信すること、データベースに記憶されている以前に実行された測定から取り出すことなどができる。
ステップ140において、被験者データおよび基準シグネチャは、体状態インジケータを決定するために使用される。これは通常、被験者データを基準シグネチャと、特に被験者と同様の身体的特性を有する個人について確立された基準シグネチャと比較し、次いで、各基準シグネチャと関連付けられるインピーダンスインジケータとのインピーダンスインジケータの類似性に基づいて被験者がある体状態を有する尤度を評価することによって、達成される。これは、体状態インジケータが生成されることを可能にし、体状態インジケータは、被験者がそれぞれの体状態を有する尤度を少なくとも部分的に示すものである。
したがって、上で説明されたプロセスは、被験者の体状態を特定する際に使用され得る体状態インジケータを決定するためにインピーダンス測定を利用する。このことは、インピーダンス測定から得られたインピーダンスインジケータが他のバイタルサインの測定と同様の方式で使用されることを可能にし、これらのインピーダンスインジケータが、臨床医が診断を行うときに第1の基準点として使用されることを可能にする。
インピーダンス測定結果をバイタルサインとして使用することは他の方法で達成できるが、上の手法は、ある数の基準個人から基準データを収集することと、次いでこれを使用して基準シグネチャを確立することとを伴う。具体的には、異なる身体的特性に対して、基準範囲などの基準シグネチャを確立することは、インピーダンス測定結果が意味のある方式で解釈され得るように、測定結果が分析されるときにこれらの基準シグネチャが考慮されることを可能にする。具体的には、これにより、異なる身体的特性により生じる母集団のメンバー間での自然な変動を考慮することが可能になるので、評価が検討対象の特定の被験者に関連したものになる。
ある広い形態では、この手法は、基準シグネチャが健康な個人に対応するものとして導出されることを可能にするために使用でき、基準シグネチャを、被験者が健康か不健康かを特定するための粗い尺度として使用することができる。しかしながら、より好ましくは、基準シグネチャは、心不全、癌などの特定の体状態に対して導出することができ、特定の医学的条件がより簡単に特定されることを可能にする。
これに関して、体内の体液レベルは異なる条件に対して異なるように反応し、特に、他のより従来型のバイタルサインよりも大きな程度の変動を示し得るので、この手法は、従来のバイタルサインより高い識別能力を提供することができる。たとえば、水分過剰は体全体における体液レベルの増大をもたらし得るが、心不全などの医学的条件は特定の体の部位において体液の滞留につながることがあり、インピーダンス測定だけでこれらの条件を区別できることを意味する。したがって、このことで、それぞれの条件に固有の基準シグネチャが導出されることが可能になり、インピーダンスインジケータが、健康/不健康の区別を行うだけではなく、特定の体状態を特定する際に使用されることが可能になる。
インピーダンス測定結果は他の体パラメータとは独立に使用され得るが、診断能力をさらに高めるために、他のバイタルサインなどの他の体パラメータとともに使用されてもよいことがさらに理解されるであろう。たとえば、体液レベルを心拍、呼吸速度、体温および/または血圧とともに考慮することで、静脈不全などの血液の滞留にもつながり得る他の条件と心不全を区別することを助けることができる。したがって、他のバイタルサインに加えてインピーダンス測定結果をさらなるバイタルサインとして使用することで、臨床医が異なる体状態を区別することをさらに助けることができる。
さらに、インピーダンス測定結果は、様々な目的で使用することができ、基準データが、一般的な健康検査、体組成測定、フィットネス評価などの、ありふれた日常的な手順の間に収集されることを可能にする。加えて、インピーダンス測定の本来の性質により、インピーダンス測定は典型的には、かなり標準化された方式で電気的に実行される。したがって、測定は、具体的な臨床的意義がない状況において、かつ医学的な訓練なしで、たとえば毎日の体重測定と同様の方式で、個人に対して実行され得る。このことは、統計的に有意となるのに十分に大量の基準データを可能にし、具体的には、インピーダンスインジケータが広範囲の身体的特性に対して測定されることが可能になるので、それぞれのシグネチャを特性の複数の定義されたセットについて導出することができ、そうされない場合よりも評価が正確なものになる。
たとえば、そのような測定は、単純な体組成測定デバイスを使用して、かつ専門家の医療的な介入を必要とすることなく、任意の個人に対して容易に実行され得る。このことは、大量の基準データが容易に収集されることを可能にし、そうされなければそのためのデータの収集が問題になり得る体状態を診断する際に使用され得る基準シグネチャを確立するために、基準データが利用されることを可能にする。
したがって、インピーダンス測定が一般的な健康検査の一部として、血圧検査が実行されるのと同様の方式で実行されれば、インピーダンス測定結果を、他の体パラメータの測定などの個人の一般的な健康状態に関する情報、任意の体状態の特定、または関連する個人の医療履歴の詳細とともに提供することができ、健康な個人を示すだけではなく個人の一部が有し得る他の体状態も示す基準シグネチャが徹底的に確立されることが可能になることが理解され、上記の他の体状態は、限定はされないが、健康、不健康、正常なハイドレーション、異常なハイドレーション、水分過剰、または脱水などのハイドレーション状態、頑健である、非常に頑健である、頑健ではない、非常に頑健ではないなどのフィットネス条件、癌、心不全、うっ血性心不全、浮腫、リンパ浮腫、または任意の他の診断可能な条件の有無もしくは程度などの疾病状態を含む。加えて、基準データはまた、個人に臨床の場以外で、たとえば自宅で体組成分析を実行させ、次いで医療記録、フィットネス測定デバイスなどから収集された情報を使用して基準データを形成することによって、収集され得る。
このことから、インピーダンスインジケータ、体状態インジケータ、および身体的特性情報は、別々に確立され、またはそうでなければ複数の独立のソースから取得され、次いで基準データを作成するために必要に応じて組み合わされ得ることが理解されるだろう。たとえば、このことは、電子医療記録または他の同様のソースからの情報が取り出されて、インピーダンス測定デバイスを使用して実行される測定結果から導出されたデータと組み合わされることを可能にする。
いずれにしても、上の手法は、基準データが、複数の異なるソースから収集され、たとえばクラウドベースの環境において集中的に処理されることを可能にする。基準データ収集に対するこの手法により、生成された基準シグネチャが、この手法でなければ対象とする条件に関して測定が実行された場合に得られるであろう、母集団のより大きな部分集合について収集された基準データに基づくことが確実になる。具体的には、このことは、基準データが、広範囲の異なる身体的特性を有する個人から、かつ多様な異なる体状態について収集されることを可能にする。このように基準データを収集し、集約し、集中的に処理することで、身体的特性および/または環境的特性のそれぞれのセットに対する特定の条件に固有のシグネチャを導出することが可能になり、そのような基準シグネチャをより信頼性のあるものにし、それにより、広範な異なる体状態に対するインピーダンス測定プロセスと関連付けられる診断能力が改善する。
したがって、上で説明された手法は、異なる体状態に対する潜在的なバイオマーカー、ならびに体組成のインジケータとして、インピーダンスインジケータを利用し、大量のインピーダンスデータが収集されることを可能にする。このデータを、身体的特性および/または環境的特性ならびに既知の体状態に関する情報とともに集約し、次いでマイニングすることで、特定のインピーダンスインジケータ間の、ならびに任意選択で他の体パラメータ、およびいくつかの体状態の間の、相関関係または他の関係を決定することが可能になる。これらの関係は、基準シグネチャとして具現化することができ、インピーダンス測定が、被験者の1つまたは複数の体状態を示す体状態インジケータを生成するために実質的に自動的に他の関連情報とともに分析されることが可能になる。したがって、このことは、高速で定量化された体状態の特定を実行する能力の大きな向上につながり得ることが理解されるであろう。
さらに、体状態が特定されることを可能にする測定を被験者に対して実行すると、血圧などの他のバイタルサインの継続的な監視と同様の方式で、体状態の継続的な進行を追跡するために、継続的な監視を実行することができる。したがって、たとえば、最初に測定されたインピーダンス指示を、被験者固有の基本線の基準シグネチャを確立するために使用することができ、被験者固有の基本線に対する変化が体状態の変化のインジケータとして機能する。したがって、この事例では、基準シグネチャは基本線を定義するために被験者について確立される。
これは特に、経済に対して大きな負担となる心不全などの慢性の条件に対して重要である。通常、既存の場合には、患者は家庭に送られ、呼吸能力、血圧、心拍数などのバイタルサインを監視することを求められ、これを使用して、さらなる処置が必要かどうかを判断する。しかしながら、インピーダンス測定結果をさらなるバイタルサインとして使用することで、体状態の重症度の継続的な変化を追跡する能力を大きく向上させることができる。
具体的には、心拍数または呼吸速度の変化などの他の身体症状の前に、体液レベルの変化が発生することが多く、他の身体症状の変化に気付く前でも、条件の徴候および進行をより簡単かつ正確に追跡することが可能になる。さらに、異なる条件、または単一の条件の複数の重症度をカバーするために異なる基準シグネチャを開発することができ、このプロセスがリスクの階級化を行う際に使用されることを可能にし、被験者がより容易に分類されることを可能にし、そして継続的な患者の監視および管理がより効果的に実行されることを可能にする。このことは、臨床前段階で条件を特定して場合によっては管理することを含むことがあり、これはしばしば、関係する長期の処置の負担をなくし、または減らす。
さらに、測定プロセスの本来電子的な性質により、測定は最小限の介入で実行および分析されることが可能であり、たとえば、ユーザは電極を掴むだけ、またはフットプレートの上に立つだけでよく、悪い体状態のより早期のかつより信頼性のあるインジケータをもたらすインピーダンス測定が実現し得る。このことは、いつ処置が必要であり得るかのより早期の指示を提供することができ、測定プロセスがより適切な時間に、したがってよりコスト効率の高いときに実行されることを可能にする。このことの一部として、インピーダンス測定デバイスは典型的には、医療の専門技術なしで家庭の環境で使用されることが可能であり、これは体状態の進行の追跡を家庭の環境でより高い信頼性で実行できることを意味する。このことは、測定結果が収集される頻度を上げることができ、より時機の良い方式で処置が試みられることになる。加えて、このことで、被験者が分析の結果を提示され、したがって任意の条件の進行または重症度の現在のレベルについてより意識するようになることが可能にする。このことは、生活習慣の影響を被験者が理解するのを助けることができ、改善された管理の成果を確実にすることを助ける。
いくつかのさらなる特徴がここで説明される。
一例では、基準インピーダンスインジケータは、基準個人の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値、基準個人の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値から導出された少なくとも1つのインピーダンスパラメータ値、または基準個人の少なくとも1つの体の部位における体液レベルを示す体液レベルインジケータを含み、体液レベルインジケータは、基準個人の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値から導出される。
したがって、基準シグネチャがインピーダンス値に基づいて直接、またはインピーダンスパラメータ値もしくはインピーダンス値から導出された体液レベルの指示に基づいて確立され得ることが理解されるであろう。したがって、当業者により理解されるように、インピーダンス値は、1つまたは複数の特定の周波数におけるインピーダンスの測定結果であることがあり、導出されるインピーダンスパラメータ値は、0または無限大の周波数などの他の周波数におけるインピーダンスの測定に対応する。代わりに、基準シグネチャは、細胞外体液レベル、細胞内体液レベル、またはこれらの2つの比率の指示などの、インピーダンス測定結果から導出される体液レベルに基づき得る。
典型的には、同様のインピーダンスインジケータがすべての基準シグネチャに対して使用されるが、これは必須ではなく、使用されるインジケータは基準シグネチャの診断能力を改善するように選択され得る。たとえば、うっ血性心不全などの一部の疾病を診断するには、細胞外体液レベルの測定で十分であり得るが、他の体状態に対しては、細胞外体液と細胞内体液の比率などの他のインジケータが必要とされ得る。したがって、一例では、基準シグネチャを決定するプロセスは、異なる体状態を区別するために、異なるインピーダンスインジケータの有効性を評価することを含み得る。
以下でより詳細に説明されるように、インピーダンス測定は、単一周波数のインピーダンス測定であることがあり、または、複数の周波数において実行されることがある。インピーダンス測定は、任意の適切な周波数で実行されることがあり、典型的には、100kHz未満で、より典型的には約30kHzで実行される少なくとも1つの低周波数測定を含むが、より高い周波数での1つまたは複数の測定も含み得る。
加えて、基準インピーダンスインジケータは、いくつかの異なる時間において、かつある期間にわたって繰り返し、複数の体の部位の各々に対して取得され得る。このことは、基準シグネチャが、個別に行われる特定の肢などの個人の体の部位に対する測定だけに基づくのではなく、体の様々な部分における相対的な体液レベルを考慮したものになることを可能にする。たとえば、胴体の体液レベルの上昇は、胴体および他の体の部位における体液レベルの上昇への異なる体状態を示すものにすぎないことがある。したがって、基準シグネチャは、絶対的なインピーダンスインジケータの代わりに、またはそれとともに、異なる体の部位におけるインピーダンスインジケータの比に基づき得る。基準シグネチャはまた、経時的なインピーダンスインジケータの変化に基づき得るので、値が増大/減少するインピーダンスインジケータは、異なる体状態および/または体状態の重症度を示すものであり得る。体液レベル、およびしたがってインピーダンスインジケータは典型的には、食生活および液体の摂取、運動、月経周期などの、広範囲の要因に基づく変動を受けることも理解されるだろう。したがって、インピーダンスインジケータは、運動または食事の前もしくは後などの、特定の時間に測定され得る。したがって、週の異なる時間に、または何らかの活動の前もしくは後に実行される測定に対して、異なるシグネチャが導出され得る。
前に言及されたように、インピーダンスインジケータは、他の体パラメータの測定結果とともに使用され得る。この場合、インピーダンスインジケータは、いくつかの基準体パラメータ値のうちの1つであってよく、基準データはさらに、基準個人の1つまたは複数の他の体パラメータに対して少なくとも1つの測定を実行することによって得られる少なくとも1つの他の基準体パラメータ値を含む。この場合、各基準シグネチャは、少なくとも1つの基準インピーダンスインジケータならびにそれぞれの身体的特性および/または環境的特性に対するそれぞれの体状態と関連付けられる少なくとも1つの他の基準体パラメータインジケータを示すものであり得る。したがって、第1の条件に対する基準シグネチャは定義されたインピーダンス値および高い心拍数であることがあり、一方で異なる第2の条件はより低い心拍数を伴う同じインピーダンス値によって特徴付けられることがある。インピーダンスインジケータ、ならびに他のバイタル統計に基づいて基準シグネチャを定義できることで、多次元の基準シグネチャを定義することが可能になり、さらなる区別の能力の向上を実現する。
したがって、基準シグネチャは、他の体パラメータのインジケータ値に基づき得る。この場合、他の体パラメータは、限定はされないが、バイタルサインインジケータ、心臓パラメータ値、呼吸パラメータ値、血中カリウム濃度、歩いた歩数などのフィットネスパラメータ、体温、血圧、呼吸速度、心拍数、および血中酸素濃度を含む、任意の体パラメータであり得る。
シグネチャは環境的特性にも基づき得る。たとえば、基準シグネチャをさらに分類するために、周辺温度、湿度、または位置を使用することができ、被験者シグネチャが次いで、同様の環境的特性を用いて決定された基準シグネチャと比較される。このことは、一部の条件がある環境的特性に特有であり得るので、いくつかの医学的条件がいくつかの気候またはいくつかの位置では一般的ではないことがあるという、事実を考慮することができる。これは、疾病の発生を追跡する際、ならびに、気候、毒物または汚染物質への曝露などを考慮する際に、有用であり得る。
基準シグネチャを生成する際、処理デバイスは通常、少なくとも1つの体状態グループを決定し、体状態グループがそれぞれの体状態を有する基準個人のグループであり、次いで、体状態グループ内の基準個人のインピーダンスインジケータを使用して、各体状態グループに対する少なくとも1つの基準シグネチャを決定する。したがって、このプロセスは、ある体状態を有する個人のグループへと基準個人を区分し、次いでそのグループ内の個人に対するそれぞれの基準シグネチャを確立するように動作する。したがって、基準シグネチャは、そのグループ内の個人に対して確立されたインピーダンスインジケータの分布に基づく基準範囲であり得る。このようにして、基準範囲の外にあたるインピーダンスインジケータが被験者に対して測定される場合、その個人はその特定の体状態を患っている可能性は低い。
加えて、処理デバイスは典型的には複数の特性グループを決定し、各特性グループは共通の身体的特性を有する基準個人のグループである。処理デバイスは次いで、特性グループ内の基準個人のインピーダンスインジケータを使用して、各特性グループに対する少なくとも1つの基準シグネチャを決定する。特性グループは典型的には、体状態グループのサブグループとして確立されるので、各体状態グループはさらに、それぞれの身体的特性を有する個人のサブグループへと分割される。このことは、ある特定の被験者について測定された被験者データを、同様の身体的特性を有する個人について確立された基準シグネチャと比較することによって、体状態が特定されることを可能にし、これによりこのプロセスの信頼性が向上する。同様のプロセスを、環境的特性、位置などの他の測定されるパラメータに関して実行することができ、ある特定の周囲条件または位置に特有の基準シグネチャが確立されることを可能にし、等価なシグネチャグループに対する被験者についての比較が実行されることが理解されるだろう。
上で言及されたように、処理デバイスは、グループ内の基準個人のインピーダンスインジケータの分布に基づいて、グループに対する基準シグネチャを決定することができる。この分布は典型的には、ベル曲線などの分布曲線に従い、被験者インピーダンスインジケータを分布と比較することで、ある被験者がある特定の体状態を患っている尤度を示すことが可能になる。したがって、これは、被験者がそれぞれの条件を有する確率を示すものであり得る。
この事例では、シグネチャが複数の異なるインピーダンスインジケータおよび/または他のバイタルサインの分布を有する基準範囲を含む場合、被験者に対する等価な測定される値が分布の各々と比較され、各比較の結果が合成されて、被験者がある特定の体状態を有する尤度の全体的な指示を与えることが理解されるであろう。
基準シグネチャは、1つまたは複数の体の部位から得られたインピーダンスインジケータの絶対的および/または相対的な値の定義された値を含み得る。したがって、各基準シグネチャは、基準個人のそれぞれの体の部位について測定された基準インピーダンスインジケータ、基準個人のそれぞれの体の部位について測定された基準インピーダンスインジケータ間の差異、および経時的に測定された基準インピーダンスインジケータの変化のうちの少なくとも1つに基づき得る。基準シグネチャはまた、インピーダンスインジケータの閾値、または、定義された期間にわたって測定された絶対的または相対的なインピーダンスインジケータの変化の範囲もしくは閾値を含み得る。したがって、各基準シグネチャは複数の基準範囲を含むことがあり、各基準範囲は、それぞれの体の部位について測定された基準インピーダンスインジケータの分布、異なるそれぞれの体の部位について測定された基準インピーダンスインジケータの差異の分布、およびある特定の時間において測定されたインピーダンスインジケータの分布のうちの少なくとも1つに基づく。
一例では、基準シグネチャは多次元ベクトルの形態であることがあり、ベクトルの各行は、それぞれの体パラメータの値または値の範囲を示すものである。一例では、基準ベクトルは各基準個人に対して生成され、共通の体状態および身体的特性に関する基準ベクトルをグループ化し、それによって基準シグネチャを特定するために、クラスタリングが実行される。たとえば、このことは、反復グローバル区分クラスタリングアルゴリズムおよびベイズエビデンス分類、サポートベクターマシン、K-平均分類などを使用して実行することができ、これらは、被験者データから導出された対応するベクトルが判断の境界の範囲内に来る場合にそのことがそれぞれの条件を被験者が有することを示すように、多次元ベクトル空間において判断の境界を効果的に定義するために使用され得る。
前に言及されたように、基準個人に対するインピーダンス測定は、体組成測定プロセス、または一般的な健康検査の一部として実行することができるので、基準データの少なくともいくつかが一般に、少なくとも健康な個人に関して確立される。それにもかかわらず、ある体状態に対する基準シグネチャを確立するために、基準データを依然として使用することができる。たとえば、ある個人が健康な基準シグネチャの外側にあたる場合、これは、その個人が少なくとも1つの知られていない可能性のある体状態を有することを示す。基準データがそれぞれの体状態を伴う個人から収集されるにつれて、これはさらに、一般に知られていない体状態を特定の体状態へと副分類するために使用され得る。
これから、初期の粗い範囲を確立することができ、より多くの基準データが収集されるにつれて、経時的に範囲が洗練されることが理解されるであろう。このプロセスの一部として、測定が体状態の特定を支援するために被験者に対して実行されるとき、任意の体状態が臨床的に確認されると、収集された被験者データを基準データとして使用することができる。たとえば、被験者が分析され、体状態インジケータが心不全を示す場合、被験者は、心不全を有するかどうかを確認するために、医療従事者により検査され得る。心不全が確認される場合、被験者インピーダンスインジケータが、心不全と関連付けられる基準シグネチャに追加され得る。
基準範囲が確立されると、被験者データが次いで、同様の方式で被験者から収集され、体状態の特定を実行するために使用され得る。したがって、被験者インピーダンスインジケータおよび任意選択の他の被験者体パラメータ値を含む被験者データが、体状態インジケータを決定するために、身体的特性とともに取得され、基準シグネチャとともに使用され得る。
被験者インピーダンスインジケータは、上で説明された基準インピーダンスインジケータと概ね類似しているので、これらはさらに詳細には説明されないことが理解されるであろう。
被験者データを受信すると、処理デバイスは、基準シグネチャの1つまたは複数を特定するために被験者データを使用することと、特定された1つまたは複数の基準シグネチャに従って少なくとも部分的に体状態インジケータを生成することとによって、可能性のある体状態を示す体状態インジケータを決定するために被験者データを使用し得る。このプロセスは典型的には、被験者特性データを使用して選択された基準シグネチャを決定することと、被験者と同様の特性を有する基準個人について確立された基準シグネチャと被験者データが比較されることを可能にすることとを含む。このことは、異なるセットの身体的特性を有する個人に特有であり得る、測定されたインピーダンスまたは他のバイタルサイン値の変動を考慮する。これに続いて、被験者データ、および特にインピーダンスインジケータが、選択された基準シグネチャと比較され、比較の結果に少なくとも部分的に従って体状態インジケータを生成する。
この比較は任意の方式で実行することができ、たとえば、基準の性質に依存する。一例では、このプロセスは、少なくとも1つの被験者インピーダンスインジケータおよび少なくとも1つの他の被験者体パラメータ値を示す少なくとも1つの被験者シグネチャを生成することと、少なくとも1つの被験者シグネチャを選択された基準範囲と比較することとを伴う。たとえば、基準シグネチャが多次元ベクトルである場合、同様の被験者シグネチャベクトルを、ベイズ分類方式などの適切な分析技法を使用して、作成し比較することができる。処理デバイスは次いで、被験者シグネチャと選択された基準シグネチャとの類似性の程度に基づいて体状態インジケータを生成することができ、体状態インジケータは、たとえば被験者シグネチャと基準シグネチャの相対的な近さに基づいて、被験者が少なくとも1つの体状態を有する尤度を示すものである。
体状態インジケータは、任意の適切な形態であってよく、被験者シグネチャと基準シグネチャとの類似性の程度を示すものであってよいことが理解されるだろう。したがって、たとえば、被験者シグネチャが基準シグネチャの1つまたは複数と一致する確率、およびしたがって、被験者が1つまたは複数の異なる体状態を有する確率を決定することを含み得る。代わりに、これは、最も可能性の高い一致を単に選択し、それに基づいて体状態の指示を提供し得る。
上で説明されたプロセスは、体状態の進行を監視するために、継続的に実行され得ることが理解されるであろう。たとえば、被験者に対して繰り返される、たとえば毎日または毎週の測定を実行することで、体状態の進行を監視することが可能になる。このことは、慢性の疾病の長期管理を大きく助けることができる。
たとえば、慢性心不全と診断されると、被験者は自宅で測定プロセスを繰り返し得る。この事例では、被験者の条件が悪化しているかどうかを特定するために、そして、早期の処置が実行されることを確実にするために、結果の集中的な分析が使用され得る。たとえば、複数の異なるシグネチャを、心不全の進行の異なる段階に対して確立することができ、被験者の条件の重症度および/または予後の見込みについての評価が行われることを可能にする。これはまた、治療が条件を改善しているかどうかを追跡するためにも使用され得る。
これに関して、被験者に対する初期の測定値を、個人化された基準基本線シグネチャとして実質的に機能する基本線として使用でき、基本線シグネチャからの変動が条件の変化を評価するために使用されることも、理解されるであろう。加えて、基本線からの変動の影響を理解するために、特に、条件または体状態が悪化しているまたは改善している程度を理解するために、および任意の二次的な体状態が生じているかどうかを理解するために、基準シグネチャに対する継続的な比較を使用することができ、これが次いで、進行中の治療を導くために使用され得る。
上で説明されたプロセスは典型的には、1つまたは複数の処理デバイスと通信しているいくつかの測定システムを含む分散型アーキテクチャを使用して実施される。具体的には、各測定システムは、少なくとも1つの基準個人に対する基準データの少なくとも一部を決定し、通信ネットワークを介して基準データの少なくとも一部を少なくとも1つの処理デバイスに提供するように構成され得る。同様に、以下でより詳細に説明されるように、測定デバイスは、特定を実行する際に使用されるときに被験者データを測定するために使用され得る。
例示的なシステムが図2~図5を参照してここで説明される。
この例では、システム200は、通信ネットワーク240を介して1つまたは複数の他の測定システム210および/またはサーバ250などの1つまたは複数の処理デバイスに結合されるいくつかの測定システム210を含み、測定システム210および/または処理デバイスはデータベース251に結合され得る。この構成は、基準データおよび/または被験者データが、測定システム210によって収集され、分析のためにサーバ250に提供されることを可能にする。収集されたデータはまた、得られた基準シグネチャおよび/または体状態インジケータとともにデータベース251に記憶されることがあり、この情報が臨床医などの第三者により遠隔でアクセスされ閲覧されることを可能にする。
上の構成では、通信ネットワーク240は、インターネットおよび/またはいくつかのローカルエリアネットワーク(LAN)などの任意の適切な形式であることがあり、測定システム210とサーバ250との間の接続を提供する。しかしながら、この構成は例示のみを目的とし、実際には、測定システム210およびサーバ250は、限定はされないが、モバイルネットワーク、802.11ネットワークなどのプライベートネットワーク、インターネット、LAN、WANなどを含む有線接続またはワイヤレス接続、ならびに、Bluetooth(登録商標)などの直接のまたはポイントツーポイント接続などの、任意の適切な機構を介して通信することができる。
例示的な測定システムがここで、図3を参照してさらに詳しく説明される。
この例では、測定システムはインピーダンス測定デバイス310を有するインピーダンス測定ユニットを含み、インピーダンス測定デバイス310は、ポータブルコンピュータシステム、携帯電話、タブレットなどのクライアントデバイス330の形態の処理システムと通信している。他の関連する情報を捉えるために、1つまたは複数の任意選択のセンサが設けられ得る。これらは身体的特性センサ320を含むことがあり、これも、個人/被験者の身体的特性に関する情報を捉えるために設けられ得る。
身体的特性センサ320の性質は、測定されることになる特性に応じて変化し、たとえば、以下でより詳細に説明されるように、個人/被験者の体重を測定するための体重計、ならびに/または、身長および/もしくは体の部位の寸法を測定するための、カメラ、ボディスキャナ、DEXA(二重エネルギーX線吸収測定法)、3Dレーザーまたは光学スキャニングなどの画像キャプチャデバイスを含み得る。加えて、または代わりに、これは、体重を測定するための電子体重計、および、たとえば心拍数、血圧、または他の特性を測定するための他の監視装置を含み得る。
しかしながら、追加のセンサも、他の関連情報を検出するためのセンサを含み得る。たとえば、これは、温度および/または湿度などの環境的特性を検出するためのセンサ、位置を追跡するための位置センサ、または、歩いた歩数、移動した距離などのフィットネスデータを検知するためのフィットネスセンサを含み得る。センサは、別々の検知デバイスの一部であってもよく、またはクライアントデバイス330の一部をなしてもよい。
インピーダンス測定デバイス310は典型的には、少なくとも1つの信号発生器313および少なくとも1つのセンサ314に結合される測定デバイスプロセッサ312を含み、少なくとも1つの信号発生器313および少なくとも1つのセンサ314は、リード322を介してそれぞれの駆動電極323A、323Bおよび検知電極324A、324Bに結合される。使用時に、信号発生器313は駆動信号を生成し、駆動信号は駆動電極323A、323Bを介して個人/被験者Sに印加され、一方でセンサ314が検知電極324A、324Bを介して応答信号を測定する。使用時に、測定デバイスプロセッサ312は、少なくとも1つの信号発生器313および少なくとも1つのセンサ314を制御し、インピーダンス測定の実行を可能にする。
具体的には、測定デバイスプロセッサ312は制御信号を生成するように適合され、制御信号は、信号発生器313に、適切な波形の電圧または電流信号などの1つまたは複数の交流信号を生成させ、この交流信号を被験者Sに第1の電極323A、323Bを介して印加することができ、センサ314から受信された信号を処理する。測定デバイスプロセッサ312は、適切な制御を実行することが可能な任意の形式の電子処理デバイスであることがあり、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはプログラミングされたコンピュータシステムと専用ハードウェアの組合せなどを含み得ることが理解されるであろう。
信号発生器313は任意の適切な形態であり得るが、典型的には、処理デバイスからのデジタル信号をアナログ信号に変換するためのデジタルアナログコンバータ(DAC)を含み、このアナログ信号は必要な駆動信号を生成するために増幅され、一方、センサ314は典型的には、検知された応答信号を増幅するための1つまたは複数の増幅器と、アナログ応答信号をデジタル化してデジタル化された応答信号を処理デバイスに与えるためのアナログデジタルコンバータ(ADC)とを含む。
交流駆動信号の性質は、測定デバイスおよび実行される後続の分析の性質に応じて変化する。たとえば、システムは生体インピーダンス分析(BIA)を使用することができ、BIAにおいて、単一の低周波信号が被験者Sに注入され、測定されるインピーダンスが生体パラメータの決定において直接使用される。一例では、印加される信号は、100kHz未満などの比較的低い周波数を有し、より典型的には50kHz未満、より好ましくは10kHz未満である。この事例では、そのような低周波信号は、インピーダンスパラメータ値R0と一般に呼ばれる、印加される周波数が0であるときのインピーダンスの推定として使用することができ、R0は細胞外体液レベルを示す。
代わりに、印加される信号は、200kHzより上などの比較的高い周波数を有してもよく、より典型的には500kHzまたは1000kHzより上である。以下でより詳細に説明されるように、この事例では、そのような高周波信号は、インピーダンスパラメータ値R∞と一般に呼ばれる、印加される周波数が無限大であるときのインピーダンスの推定として使用することができ、R∞は細胞外体液レベルと細胞内体液レベルの合成を示す。
代わりに、かつ/または加えて、システムは生体インピーダンス分光法(BIS)を使用することができ、BISにおいて、インピーダンス測定は非常に低い周波数(1kHzおよび典型的には3kHz)からより高い周波数(1000kHz)にわたるいくつかの周波数の各々において実行され、この範囲内で256個以上もの異なる周波数を使用することができる。そのような測定は、好ましい実装形態に応じて、複数の周波数の重ね合わせである信号を同時に印加することによって、または異なる周波数のいくつかの交流信号を順番に印加することによって、実行され得る。印加される信号の周波数または周波数範囲も、実行される分析に依存し得る。
インピーダンス測定が複数の周波数で行われるとき、これらは、周波数0におけるインピーダンス、特性周波数におけるインピーダンス、および無限大の周波数におけるインピーダンスに対応する、R0、ZC、R∞の値などの、1つまたは複数のインピーダンスパラメータ値を導出するために使用され得る。これらは次いで、以下でより詳細に説明されるように、細胞内体液レベルと細胞外体液レベルの両方に関する情報を決定するために使用され得る。
さらなる代替形態は、システムが多周波数生体インピーダンス分析(MFBIA)を使用することであり、MFBIAにおいて、それぞれの周波数を各々有する複数の信号が被験者Sに注入され、測定されるインピーダンスは体液レベルの評価において使用される。一例では、4つの周波数を使用することができ、各周波数における得られるインピーダンス測定結果は、以下でより詳細に説明されるように、たとえば測定されたインピーダンス値をColeモデルにフィッティングすることによって、インピーダンスパラメータ値を導出するために使用される。代わりに、各周波数におけるインピーダンス測定結果は、個別に、または組み合わせて使用され得る。
したがって、測定デバイス310は、好ましい実装形態に応じて、単一の周波数の交流信号を印加するか、複数の周波数の交流信号を同時に印加するか、または異なる周波数のいくつかの交流信号を順番に印加するかのいずれかであり得る。印加される信号の周波数または周波数範囲はまた、実行される分析に依存し得る。
一例では、印加される信号は電圧発生器によって生成され、電圧発生器は交流電圧を被験者Sに印加するが、代わりに電流信号が印加されてもよい。一例では、電圧源は典型的には対称的に配置され、たとえばコモンモード信号を最小限にし、したがって同時係属中の特許出願国際公開第2009/059531号に記載されるようなあらゆる不均衡を実質的になくすために、被験者にわたる信号電圧を変化させることができるように、2つの信号発生器313は独立に制御可能である。
駆動信号が被験者に印加されると、センサ314は次いで、第2の電極324A、324Bを使用して、被験者Sにわたる電圧または被験者Sを通る電流の形式で応答信号を決定する。したがって、第2の電極324間で電位差および/または電流が測定される。一例では、電圧は差動的に測定され、これは2つのセンサ314が使用され、各センサ314が各々の第2の電極324における電圧を測定するために使用されるので、シングルエンドシステムと比較して半分の電圧しか測定しなくてよいということを意味する。次いで、デジタル化された応答信号が測定デバイスプロセッサ312に与えられ、測定デバイスプロセッサ312は、印加された駆動信号および測定された応答信号の指示を決定し、任意選択でこの情報を使用して測定されたインピーダンスを決定する。
したがって、上の構成では、4つの電極が示されており、2つが駆動電極を形成し2つが検知電極を形成する。しかしながら、これは必須ではなく、任意の適切な数の電極を使用することができる。さらに、単一の信号発生器およびセンサが示されているが、やはり、それぞれの信号発生器およびセンサを、それぞれ各々の駆動電極および検知電極のために使用することができ、説明される構成は例示を目的とするものにすぎない。
上の構成では、クライアントデバイス330は測定デバイスプロセッサ312に結合され、インピーダンス測定デバイスの動作が制御されることを可能にする。具体的には、クライアントデバイス330は、実行される必要のある特定の一連のインピーダンス測定について測定デバイスプロセッサ312に命令するために使用されることが可能であり、駆動/検知信号および/または測定されるインピーダンス値のいずれかを示すものをさらに受信する。クライアントデバイス330は次いで、たとえばインピーダンスインジケータを決定するために、さらなる処理を任意選択で実行できるが、代替的には、これは必要ではないことがあり、生のインピーダンスデータが分析のためにサーバ250に与えられ得る。
クライアントデバイス330はまた、手動のユーザ入力によって、または1つまたは複数の身体的特性センサからの信号に基づいて決定された、体状態および身体的特性の指示に関する情報を、インピーダンス値またはインジケータと合成することができる。このことは、クライアントデバイスが基準データを生成することを可能にし、基準データは次いで、通信ネットワーク240を介してサーバ250に転送される。しかしながら、代わりに、サーバ250は、好ましい実装形態に応じて、体状態および/または身体的特性の指示を他のデータソースから取得することができる。
したがって、クライアントデバイス330は任意の適切な形式であることがあり、一例が図4に示されていることが理解されるであろう。この例では、クライアントデバイス330は、示されるようにバス404を介して相互接続される、少なくとも1つのマイクロプロセッサ400と、メモリ401と、キーボードおよび/またはディスプレイなどの入力/出力デバイス402と、外部インターフェース403とを含む。外部インターフェース403は、通信ネットワーク240、データベース、他の記憶デバイスなどの周辺デバイスにクライアントデバイス330を接続するために利用され得る。単一の外部インターフェース403が示されているが、これは例示を目的とするものにすぎず、実際には様々な方法(たとえば、イーサネット(登録商標)、シリアル、USB、ワイヤレスなど)を使用する複数のインターフェースが設けられ得る。
使用時に、マイクロプロセッサ400は、サーバ250との通信を可能にするために、たとえば基準データがサーバに提供されることを可能にすることなどのために、メモリ401に記憶されているアプリケーションソフトウェアの形式の命令を実行する。
したがって、クライアントデバイス330は、適切にプログラミングされたPC、インターネット端末、ラップトップ、またはハンドヘルドPCなどの任意の適切な処理システムから形成されてよく、1つの好ましい例が、タブレットまたはスマートフォンなどのいずれかであることが理解されるであろう。したがって、一例では、クライアントデバイス330は、Intelアーキテクチャベースの処理システムなどの標準的な処理システムであり、これは非揮発性の(たとえば、ハードディスク)ストレージに記憶されているソフトウェアアプリケーションを実行するが、これは必須ではない。しかしながら、クライアントデバイス330は、マイクロプロセッサ、マイクロチッププロセッサ、論理ゲート構成、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などの論理を実装することと任意選択で関連付けられるファームウェア、または任意の他の電子デバイス、システム、もしくは構成などの、任意の電子処理デバイスであり得ることも理解されるであろう。
適切なサーバ250の例が図5に示されている。この例では、サーバは、示されるようにバス504を介して相互接続される、少なくとも1つのマイクロプロセッサ500、メモリ501、キーボードおよび/またはディスプレイなどの任意選択の入力/出力デバイス502、ならびに外部インターフェース503を含む。この例では、外部インターフェース503は、通信ネットワーク240、データベース251、他の記憶デバイスなどの周辺デバイスにサーバ250を接続するために利用され得る。単一の外部インターフェース503が示されているが、これは例示を目的とするものにすぎず、実際には、様々な方法を使用する複数のインターフェース(たとえば、イーサネット(登録商標)、シリアル、USB、ワイヤレスなど)が設けられ得る。
使用時に、マイクロプロセッサ500は、クライアントデバイス330と通信することと、インピーダンス測定の結果を任意選択で受信し、分析し、かつ/または表示することとを含む、必要なプロセスが実行されることを可能にするために、メモリ501に記憶されているアプリケーションソフトウェアの形態の命令を実行する。アプリケーションソフトウェアは1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含むことがあり、オペレーティングシステム環境などの適切な実行環境において実行されることがある。
したがって、サーバ250は、適切にプログラムされるクライアントデバイス、PC、ウェブサーバ、ネットワークサーバなどの任意の適切な処理システムから形成され得ることが理解されるであろう。1つの特定の例では、サーバ250はIntelアーキテクチャベースの処理システムなどの標準的な処理システムであり、これは非揮発性の(たとえば、ハードディスク)ストレージに記憶されているソフトウェアアプリケーションを実行するが、これは必須ではない。しかしながら、処理システムは、マイクロプロセッサ、マイクロチッププロセッサ、論理ゲート構成、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などの論理を実装することと任意選択で関連付けられるファームウェア、または任意の他の電子デバイス、システム、もしくは構成などの、任意の電子処理デバイスであり得ることも理解されるであろう。したがって、サーバという用語が使用されるが、これは例示を目的とするものにすぎず、限定することは意図されない。
サーバ250は単一のエンティティとして示されているが、サーバ250は、たとえばクラウドベースの環境の一部として提供される処理システムおよび/またはデータベース251を使用することによって、いくつかの地理的に別々の位置にわたって分散し得ることが理解されるであろう。たとえば、データを分析して基準データを生成すること、被験者シグネチャを分析すること、医療記録をホストすることなどの異なる機能を実行する、異なるサーバが設けられ得る。したがって、上で説明された構成は必須ではなく、他の適切な構成が使用され得る。
システムの動作がここで、図6Aから図6Cを参照してさらに詳細に説明される。
これらの例では、ユーザがクライアントデバイス330を使用して測定デバイス310および任意の特性または他のセンサを制御し、インピーダンスまたは他の測定が実行されることと、身体的特性または他の検知される属性に関する情報が収集されることとを可能にすることも想定される。これは典型的には、クライアントデバイス330に提示されるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)などを介してユーザにシステムと対話させることによって達成され、GUIはローカルアプリケーションによって生成され、または典型的にはクラウドベースの環境の一部であるサーバ250によってホストされることがあり、クライアントデバイス330によって実行されるブラウザなどの適切なアプリケーションを介して表示されることがある。クライアントデバイス330によって実行される活動は典型的には、メモリ401にアプリケーションソフトウェアとして記憶されている命令、および/またはI/Oデバイス402を介してユーザから受け取られる入力コマンドに従って、プロセッサ400によって実行される。同様に、サーバ250によって実行される活動は、メモリ501にアプリケーションソフトウェアとして記憶されている命令、および/もしくはI/Oデバイス502を介してユーザから受け取られる入力コマンド、またはクライアントデバイス330から受け取られるコマンドに従って、プロセッサ500によって実行される。
システムは、複数の測定デバイス310およびクライアントデバイス330を利用し、これらは、典型的にはクラウドベースの環境の一部を形成する1つまたは複数の集中サーバ250と対話する。このことは、基準データおよび被験者データがいくつかの異なるソースから収集されることと、次いで集中的に集約され分析されることとを可能にする。
以下の例はインピーダンスインジケータの分析のみに注目するが、本技法は、基準シグネチャの一部として他の体パラメータを含むように拡張することができ、インピーダンスインジケータへの言及は限定することを意図していないことが理解されるであろう。
しかしながら、以下の例のために想定された上で説明された構成は必須ではなく、多数の他の構成が使用され得ることが理解されるであろう。測定デバイス310、クライアントデバイス330、およびサーバ250の間の機能の区分は、具体的な実装形態に応じて変化し得ることも理解されるであろう。
ステップ600において、測定デバイスプロセッサ312は、実行されるべきインピーダンス測定を決定する。これは、任意の適切な方式で達成され得るが、典型的には、クライアントデバイス330上で提示されるいくつかの利用可能な測定手順のうちの1つをユーザに選択させることを含み、クライアントデバイス330は測定デバイスプロセッサ312に与えられる命令を生成する。
測定が実行される前に、第1の電極323および第2の電極324は、1つまたは複数の信号が被験者Sへと注入されることを可能にするように被験者に接して配置され、応答信号が測定されることを可能にする。電極323、324の位置は、検査対象の被験者Sの部位に依存する。したがって、たとえば、電極323、324は、胸腔のインピーダンスが決定されることを可能にするために、被験者Sの胸部および頸部に配置され得る。代わりに、被験者の手首および足首に、または手および足に接触して電極を配置することで、肢、胴体、および/または体全体のインピーダンスが決定されることが可能になる。
ステップ605において、測定デバイスプロセッサ312は、信号発生器およびセンサを制御し、駆動信号が個人/被験者へ印加されるようにし、対応する応答信号が測定されるようにして、測定デバイスプロセッサ312がステップ610において駆動信号と応答信号の両方を決定することを可能にする。
これに関して、応答信号は、ECG(心電図)、印加される信号によって生成される電圧、および環境的な電磁干渉により引き起こされる他の信号などの、人体により生成される電圧の重ね合わせである。したがって、フィルタリングまたは他の適切な分析が、望ましくない成分を取り除くために利用され得る。
取得された信号は典型的には、印加された周波数でのシステムのインピーダンスを得るために復調される。重ね合わされた周波数の復調のための1つの適切な方法は、高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを使用して、時間領域データを周波数領域に変換することである。これは典型的には、印加された電流信号が印加された周波数の重ね合わせであるときに使用される。測定された信号に窓を掛けることを必要としない別の技法は、スライディングウィンドウFFTである。
印加された電流信号が異なる周波数の掃引から形成される場合、測定された信号を信号発生器から導かれた基準の正弦波および余弦波と、または測定された正弦波および余弦波と乗算すること、および全体のサイクル数にわたって統合することなどの、信号処理技法を使用することがより典型的である。直交復調または同期検出として様々に知られているこのプロセスは、すべての相関していないまたは同期していない信号を除去し、ランダムノイズを大きく減らす。
他の適切なデジタルおよびアナログ復調技法が当業者に知られている。
ステップ615において、駆動信号および応答信号が、インピーダンス値またはインピーダンスパラメータ値などのインピーダンスインジケータを決定するために使用される。これは、測定デバイス310だけによって実行され得るが、より典型的には、クライアントデバイス330と連携して実行され、測定デバイスが測定されたインピーダンス値の指示をクライアントデバイス330に与え、クライアントデバイス330が次いで、これらを分析してインピーダンスインジケータを決定する。
たとえば、BISの場合、インピーダンスまたはアドミッタンスの測定結果は、記録された電圧および被験者を通る電流を比較することによって、各周波数における信号から決定される。復調アルゴリズムが次いで、各周波数における振幅および位相の信号を産生することができ、各周波数におけるインピーダンス値が決定されることを可能にする。
測定されたインピーダンスは直接使用され得るが、一例では、測定されたインピーダンスはインピーダンスパラメータを導出するために使用され、特に、周波数0におけるインピーダンス(抵抗)R0は細胞外抵抗Reに等しい。
これに関して、図7Aは、生体組織の電気的な挙動を実質的にモデル化する等価回路の例である。この等価回路は、細胞外体液および細胞内体液をそれぞれ通る電流を表す2つの分岐を有する。生体インピーダンスの細胞外体液成分は細胞外抵抗Reによって表され、一方、細胞内体液成分は細胞内抵抗Riおよび細胞膜を表す静電容量Cによって表される。
交流電流(AC)のインピーダンスの細胞外成分および細胞内成分の相対的な大きさは周波数に依存する。周波数0では、キャパシタは完全な絶縁体として機能し、すべての電流が細胞外体液を通るので、周波数0における抵抗R0は細胞外抵抗Reに等しい。無限大の周波数では、キャパシタは完全な導体として機能し、電流は並列な抵抗の組合せを通る。無限大の周波数における抵抗R∞は、
によって与えられる。
したがって、細胞内抵抗は、
によって与えられる。
したがって、角周波数ωにおける図3Aの等価回路のインピーダンスは、ω=2π*周波数として、
によって与えられ、ここで、
R∞=印加される周波数が無限大のときのインピーダンス
R0=印加される周波数が0のときのインピーダンス=Re、
τは容量性回路の時定数である。
しかしながら、上記は、細胞膜が不完全なキャパシタであるという事実を考慮しない、理想的な状況を表す。このことを考慮すると、次のような修正されたモデルとなる。
ここで、αは0と1の間の値を有し、理想モデルからの実際の系の偏差のインジケータとして考えることができる。
典型的な多周波数のインピーダンス応答の例が図7Bに示されている。周波数が上昇するにつれて、リアクタンスは上昇して特性周波数において最大となってから低下するが、抵抗は連続的に低下する。このことは、示されるように、円の中心がx軸の下にあるような円形の軌跡をもたらす。
インピーダンスパラメータXC、R0、R∞、ZC、またはαの値は、
・選択されたそれぞれの周波数において実行されるインピーダンス測定に基づいて値を推定すること、
・異なる周波数において決定されたインピーダンス値に基づく連立方程式を解くこと、
・反復的な数学的技法を使用すること、
・複数の周波数におけるインピーダンス測定結果についてのリアクタンスに対する抵抗のプロット(図3Bに示されるものと同様の「Wessel」プロット)からの外挿
・多項式関数の使用などの関数フィッティング技法を実行すること
などの、いくつかの方式のうちのいずれか1つにおいて決定され得る。
たとえば、WesselプロットがしばしばBISデバイスにおいて使用され、BISデバイスは、1kHzから1000kHzなどのある範囲の周波数にわたって、この範囲内で256個以上の異なる周波数を使用して、複数の測定を実行する。次いで、測定されたデータを理論的な半円の軌跡にフィッティングするために、回帰手順が使用され、XC、R0、R∞、ZC、またはαの値の計算を可能にする。代わりに、円上の点間の幾何学的な関係を表す3つの連立方程式が、円を定義する3つのパラメータとして円の半径(r)および円の中心の座標(i,j)の計算を可能にするために解かれる、円フィッティング技法を使用することができる。
一例では、使用される周波数は0kHzから1000kHzの範囲にあり、1つの特定の例では、25kHz、50kHz、100kHz、および200kHzの周波数における4つの測定結果が記録されるが、任意の適切な測定周波数が使用され得る。
XC、R0、R∞、ZC、またはαなどのインピーダンスパラメータ値を決定するためのさらなる代替形態は、単一の周波数でインピーダンス測定を実行し、これらをパラメータ値の推定として使用することである。この事例では、単一の低い周波数(典型的には50kHz未満)において実行される測定を、R0を推定するために使用することができ、単一の高い周波数(典型的には100kHzより上)における測定を、R∞を推定するために使用することができ、Riの値が上の式(2)を使用して決定されることを可能にする。
上で説明された等価回路モデルは、抵抗を定数値としてモデル化しているので、被験者のインピーダンス応答を正確に反映せず、特に、被験者の血流における赤血球の向きの変化、または他の緩和効果を正確にモデル化しない。人体の導電率をより正しくモデル化するために、改善されたCPEベースのモデルが代わりに使用され得る。
いずれにしても、R0、ZC、R∞、およびXCなどのパラメータ値の決定のための任意の適切な技法を使用でき、したがってRiの導出が可能になることが、理解されるであろう。
装置は他の体パラメータを決定するために使用され得ることも理解されるであろう。一例では、これは、装置を受動的に使用して、ECG信号などの体内の電圧信号を監視するために検知電極324およびセンサ314を使用して体信号を記録することによって達成され得る。検出された信号は、人体により生成される電圧の重ね合わせであり、心臓および呼吸の成分を含み、これらは典型的には適切なフィルタリングを通じて分離することができ、たとえば心臓の信号は1~40Hzであり、呼吸の信号は1Hz未満である。
いずれにしても、ステップ620において、クライアントデバイス330は、疾病状態および/またはウェルネス状態などの1つまたは複数の体状態を決定する。これは、クライアントデバイスに適切なユーザインターフェースを表示させ、医療従事者などのユーザが、たとえばドロップダウンリスト、カテゴリなどから選択することによって手動で情報を入力することを可能にすることによって、実行され得る。代わりに、ユーザは、クライアントデバイス330を使用して電子医療記録などのデータベースから情報を取り出すことができ、または代わりに、たとえば個人と関連付けられる識別子を提供してサーバ250が個人の医療記録を取り出すことを可能にすることによって、体状態の指示がサーバ250により取り出されることを可能にする情報を提供することができる。
ステップ625において、クライアントデバイス330は個人の身体的特性を決定する。やはり、これは、以下でより詳細に説明されるように、ユーザインターフェースを介した手動の入力によって、かつ/または検知デバイス320からデータを受信することによって達成され得る。この時点で、環境的特性などの追加のデータを収集することができ、これが基準シグネチャをさらに階層化するために使用されることを可能にする。
ステップ630において、クライアントデバイス330は基準データを生成し、基準データは次いで、分析のためにステップ635においてサーバ250に転送される。基準データは、測定された生の信号、および/または、限定はされないが、インピーダンス値、インピーダンスパラメータ値、バイタルサインインジケータ、心臓パラメータ値、呼吸パラメータ値、血中カリウム濃度、フィットネスパラメータ、体温、血圧、呼吸速度、心拍数などを含む、生の信号から導出されるインジケータもしくは体パラメータ値を、示すものであることがあり、または含むことがある。これはまた、温度、位置、湿度などの環境的特性を含む、測定される任意の他の特性の詳細を含む。
ステップ640において、サーバ250は任意の必要な情報を取り出す。たとえば、体状態および/または身体的特性もしくは他の特性に関する情報が提供されておらず、これが医療記録などの別のソースから入手可能である場合、この情報は、複数の異なる体状態の各々に対する基準シグネチャを生成するために、基準データの分析が実行される前に取り出され得る。
これを達成するために、ステップ645において、サーバ250は、個人に対して特定された任意の体状態に基づいて、各個人をそれぞれのグループに割り振る。したがって、個人のグループは複数の異なる体状態の各々に対して形成される。ステップ650において、各グループはさらに、個人の身体的特性に基づいて、かつ任意選択で個人に関連する複数の環境的特性の各々に対して、サブグループへとさらに分割される。具体的には、サーバは、各個人の身体的特性を調査し、次いで、サブグループ内の各個人が共通のそれぞれの身体的特性を有するように、個人をそれぞれのサブグループに割り振る。同様に、サーバは、環境的特性を調査し、共通の環境的特性を有する個人のそれぞれのサブグループに個人を割り振ることができる。
この分割は、好ましい実装形態、具体的な身体的特性、体状態などを含む、いくつかの要因に応じて変化し得ることが理解されるであろう。たとえば、個人は、個人の性別、人種、年齢、体重、または身長のうちの1つまたは複数に基づいて、異なるグループに割り振られ得る。したがって、たとえば、いくつかのサブグループは、年齢、体重、および身長の特定の範囲について定義されることがあり、個人は身体的特性および/または環境的特性に従って適宜グループに割り振られる。
加えて、複数の異なる重複するサブグループが異なる組合せに対して作成されることが可能である。たとえば、それぞれのグループがすべて男性およびすべて女性の個人のために形成されることがあり、別個の追加のグループが特定の年齢の範囲の男性/女性の個人のために形成され、これは個人が複数のサブグループに割り振られ得ることを意味する。
それぞれの体状態に応じて、形成されるグループは異なり得ることも理解されるであろう。たとえば、若い人々において一部の体状態の広まりが少ないことは、その体状態のためのグループが他の体状態よりも広い年齢の範囲にわたることを意味し得る。同様に、個人の位置などの環境的特性を考慮するとき、全国規模のグループが確立されることがあり、別個のグループは町および/または都市などに基づいて局所的に確立される。
ステップ655において、サーバ250は、基準シグネチャを生成するために、各グループに対するインピーダンスインジケータを、および任意選択で他の体パラメータを分析する。一例では、このことは、各グループに対するインピーダンスインジケータの分布を決定することを伴う。これは、測定されたインピーダンス値を単に使用することを伴うことがあり、または代わりに、R0、R∞などのインピーダンスパラメータ値を決定するためにインピーダンス値を分析することを伴うことがあり、または、たとえば細胞外体液のレベル、細胞内体液のレベル、またはこれら2つの比率を示す、体液レベルインジケータを決定することを伴うことがある。
それぞれの体状態の有無、程度、または重症度を特定する際に最も効果的なインジケータに応じて、異なるインピーダンスインジケータが、異なる体状態のために使用され得ることも理解されるであろう。たとえば、心不全に対する基準シグネチャは、個人が心不全を有するかどうかを特定することが十分に可能な細胞外体液レベルインジケータにのみ基づき得るが、他の体状態は細胞外体液レベルと細胞内体液レベルの比率を必要とし得る。同様に、疾病の有無の単なる特定は基本的なインピーダンスインジケータを使用して達成され得るが、疾病の重症度を区別するにはより複雑なインジケータが必要であり得る。
加えて、複数の異なるインジケータは、多次元の手法において、たとえば、肢および胴体などの異なる体の部位に対する細胞内体液と細胞外体液の相対的な値を調査することなどによって、複数の異なる体の部位に対する複数の異なるインピーダンスインジケータを個々にかつ相対的に調査する際に、並列に使用され得る。
ステップ660において、サーバ250は、各グループに対するそれぞれの基準シグネチャを形成するために、分析されたインピーダンスインジケータ、および特に分布を使用する。基準シグネチャは、特定のグループと関連付けられるインジケータの極値の単純な閾値範囲(典型的には上限および下限)であることがあり、範囲との直接の比較を可能にする。代わりに、基準シグネチャは、値の範囲および各値の発生の頻度を表す。たとえば、これは、それぞれのグループ内の個人のインピーダンスインジケータの相対的な周波数に基づいて、可能性の高い分布曲線を外挿するために統計的分析を実行し、任意選択で、異常値の除外などを考慮することを伴い得る。シグネチャは任意の形式で表すことができ、いくつかの異なるインピーダンスインジケータの各々に対応する寸法を含む単純な範囲または多次元ベクトルであり得る。
したがって、上で説明されたプロセスは、異なる体状態の範囲の特定において次いで使用され得る、基準シグネチャの生成につながることが理解されるであろう。追加の基準データが収集されるにつれて、基準シグネチャは継続的または定期的に更新されることが可能であり、これは追加の基準データが収集されるにつれて基準シグネチャが洗練されることを意味することも、理解されるであろう。
生成されると、1つまたは複数の体状態を有する被験者を診断する際に使用するための体状態インジケータを生成するために、基準シグネチャを使用することができ、この例がここで説明される。
ステップ665において、被験者データが収集されサーバ250に提供される。被験者データは典型的には、被験者について測定されたインピーダンス値および/またはインピーダンスインジケータ、ならびに被験者の身体的特性または環境的特性の詳細を含む。したがって、被験者データは、ステップ600から630における基準データの収集に関して上で説明されたものと同様の方式で、ただし任意選択で体状態を特定することなく、クライアントデバイス330を使用して測定システムによって収集され得ることが理解されるであろう。したがって、被験者データの収集はさらに詳細に説明されない。このステップの一部として、測定によって収集されない任意の必要なデータが、被験者の医療記録などの適切なソースから取り出され得ることも理解されるであろう。
ステップ670において、サーバ250は、被験者の身体的特性および/またはユーザと関連付けられる環境的特性に基づいて、複数の体状態の各々に対する基準シグネチャを選択する。したがって、サーバ250は、被験者と共通の身体的特性および/または環境的特性を有する個人のサブグループに対応する基準シグネチャを特定する。サーバ250は次いで、ステップ675において、各基準シグネチャに対して必要とされるインピーダンスインジケータのタイプに基づいて、受信された被験者データから被験者インピーダンスインジケータを決定または計算する。同様の手法が、他のバイタルサインインジケータなどの他の体パラメータに対しても使用され得る。
ステップ680において、サーバ250は、ステップ685において、被験者が1つまたは複数のそれぞれの体状態を有する尤度を決定するために、インピーダンスインジケータをそれぞれの基準シグネチャと比較する。このことの例が、図8を参照してここで説明される。
これに関して、図8は、DS1、DS2、DS3として特定される3つのそれぞれの体状態に対する基準シグネチャを示す。これに関して、体状態は異なる疾病状態および/または健康な状態に対応し得る。加えて、または代わりに、これらの異なる状態は、たとえば単一の疾病が軽症であるか、中程度であるか、重症であるかを示す、単一の体状態のそれぞれの重症度に対応し得る。いずれにしても、それぞれの基準シグネチャを表す分布は重複することが理解され得る。したがって、点線によって表されるインピーダンスインジケータに対して、これは、被験者がそれぞれの体状態を有する尤度が、DS1に対しては最小限であり、DS2に対しては高く、DS3に対しては低いことを示唆する。
上で説明された例は単一のインジケータ値に基づく単純な例であり、実際には、1つまたは複数の基準インピーダンスインジケータ値/範囲を含む基準シグネチャを含む多次元手法が使用され、任意選択で、1つまたは複数の他の体パラメータまたはバイタルサインインジケータ値/範囲が使用されることが、理解されるであろう。この例では、シグネチャはベクトルとして表すことができ、被験者ベクトルは、多次元ベクトル空間において近接度評価を実行することによって基準シグネチャベクトルと比較され、体状態の尤度は基準シグネチャベクトルに対する被験者ベクトルの相対的な近接度に基づく。尤度は、複数の基準シグネチャに対する被験者シグネチャの相対的な類似性に基づいて、複数の異なる体状態に対して計算され得ることが理解されるであろう。
比較が実行され、任意の体状態の尤度が決定されると、このことの指示が、ステップ690において生成され、次いで、たとえばこれを測定システム210のうちの1つのクライアントデバイス330に提供することによって、被験者またはより適当には医療従事者に提供され得る。
これに関して、体状態インジケータは、任意の適切な形態であることがあり、たとえば、1つまたは複数の体状態の各々を被験者が有する尤度を示す、百分率尤度または体状態スコアを含むことがある。したがって、これは1から10までのスケールの数値であることがあり、1は低い尤度を示し10が高い尤度を示し、またはこの逆である。加えて、または代わりに、これは、たとえば被験者がある条件を有する尤度を示すために、たとえばポインタおよび目盛りを使用したグラフィカルな表現として提示されることがあり、または、比較の結果に関する情報を含むことがあり、たとえば図8に示されるものと同様のグラフを示し、分析の結果とインジケータがどのように決定されたかということとを医療従事者が理解することを可能にし、これは、特定プロセスを円滑にし得る。
したがって、上で説明されたプロセスは、医療従事者が特定を実行することおよび/または被験者を治療することを助けることができることが理解されるであろう。
前に論じられたように、基準データの収集は体組成測定プロセスの間に実行されることがあり、体組成測定プロセスは、身体的特性情報、および特に、個人または個人の部位の寸法に関する情報を利用し得る。これは特に有利であり、それは、基準個人をグループへと区分し、したがって正確な基準シグネチャを生成するために必要な身体的特性が、インピーダンス測定および分析プロセスの一部として自動的に収集されることを意味するからである。
体組成測定を実行するための例示的なプロセスがここで図9に関して説明される。この例では、インピーダンス測定は上で説明された測定システム210を使用して実行されていると仮定される。説明を目的に、この例は被験者からの被験者データの収集に注目するが、技法は基準データの収集にも適用され、個人および被験者という用語は以下の全体で交換可能に考慮されるべきであることが理解されるであろう。
この例では、ステップ900において、測定された電圧信号および電流信号は、少なくとも1つの周波数における少なくとも1つのインピーダンス値を決定するために、測定デバイスプロセッサ312またはクライアントデバイス330のいずれかによって使用され、少なくとも1つのインピーダンス値は被験者について測定されるインピーダンスを表す。好ましい実装形態に応じて、かつ以下でより詳細に説明されるように、インピーダンスは被験者の1つまたは複数の部位および/または体全体であり得る。測定されたインピーダンスは直接使用され得るが、一例では、前に説明されたように、測定されたインピーダンスはインピーダンスパラメータ値を導出するために使用される。
ステップ910において、被験者の少なくとも1つの部位の少なくとも一部の物理的な寸法が決定される。これが達成される方式は、好ましい実装形態に応じて変化し、被験者の部位の寸法を物理的に測定することと、次いでこの情報をクライアントデバイス330に入力することとを含み得る。しかしながら、これには、大変で時間がかかり手動のデータの入力が必要であることを含むいくつかの欠点があり、これは誤りを起こしやすい。代わりに、被験者の身長、体重、性別、および年齢などの、他のより簡単に測定される身体的特性から寸法を導出することができる。しかしながら、より好ましくは、寸法は、身体的特性を検出することが可能な特性センサ320を使用して決定され得る。これはたとえば、以下でより詳細に説明されるように、被験者の画像から測定された寸法に基づいて撮像するために、たとえばカメラおよび/またはレーザースキャナを使用して、個人/被験者の2Dまたは3D撮像を実行することが可能な撮像システムを含み得る。
ステップ920において、クライアントデバイス330は、寸法を使用して形状係数を計算する。形状係数は、細胞外体液のレベルを示す体液インジケータがステップ930において計算される前に、被験者の部位の形状を考慮するためにインピーダンス測定結果をスケーリングするために使用される。
これに関して、体組成推定に対するHanaiの手法では、体の体積および形状の初期推定が非常に重要である。円筒などの一様な導体に対して、抵抗Rは、よく知られている関係により長さHおよび体積Vと次のような関係がある。
ただし、ρは導体材料の抵抗率である。
異なる形状の体に対して、規模依存の形状係数が関係を訂正するために使用され得る。
ただし、Kは形状係数である。
人体全体の測定の特定の例では、形状係数KBは、人体が単純な円筒ではなく、電気信号によりサンプリングされる測定領域は1つの腕、1つの脚、および胴を含むが、残りの肢および頭は追加の測定されない塊であるという事実を考慮する。しかしながら、これは等しく部位分析に適用可能であり、部位分析において、形状係数KSは、円筒の形状からの部位の体積の偏差を表す。
インピーダンスの測定結果から細胞外体液レベルを決定するとき、使用されるインピーダンスはしばしば、印加される周波数が0であるときのインピーダンスR0、またはR0の推定値としての30kHzなどの単一の低い周波数で測定されるインピーダンス値であり、この場合、式(6)の抵抗率は細胞外体液の実際の抵抗率ではなく、見かけ上より高い抵抗率の値である。これは、細胞外体液の中に、多数の非導電性の要素(細胞)が分布しているからである。細胞壁は低周波数では非導電性である。見かけ上の抵抗率は、その抵抗率が導電性の媒体自体の抵抗率よりもはるかに高い粒子の分散を導電性の媒体が含むような、Hanaiの理論の特別な場合により与えられる。
ただし、cは導電性の媒体における非導電性の要素の体積濃度である。
したがって、見かけ上の抵抗率は、細胞外体液と、細胞内体液を含む細胞物質との相対的な濃度に依存する。これらは、一定であることが予想されない値であるので、真のECF抵抗率を使用する表現が必要である。
式(7)を(6)と組み合わせて並べ替えると、細胞外体液の体積Vecfの表現は次のようになる。
ただし、VWBは体全体の体積、
ρecfはECFの真の抵抗率である。
一般に体液レベルに対して、同様の式が次のように使用され得る。
ただし、Vは体液の体積、
ρは体液の真の抵抗率、
Rはインピーダンスである。
普通は、体の体積は、体密度定数(1.05)で割られた被験者の体重を使用することによって近似される。式(8)は、それが(6)のどのような発展形態であるかを明らかにするために、一般に公表される形式とはわずかに異なる形式でここでは書かれている。
しかしながら、これは、細胞外体液が低周波数で非導電性である細胞の分散を含むという事実に関する仮定をもたらすことに留意されたい。細胞外体液の項および体全体の項は、それぞれ2/3乗および1/3乗で重み付けられる。非導電性の要素の分布がより少なくなる場合、冪の値は変化するので、より一般的な式は次の通りである。
ただし、xは定数であり典型的には約1/3またはそれよりわずかに小さく、
KBは体全体の形状係数であり、
Hは被験者の身長である。
より一般的には体液レベルに対して同様に、これは次のように与えられ得る。
ただし、ρは体液の抵抗率であり、
Rはインピーダンスである。
体全体の測定に対して、無次元の形状係数KBは、人体が単純な円筒ではなく、測定は1つの腕、1つの脚、および胴を含むが、残りの肢および頭は追加の測定されない塊であるという事実を考慮する。一例では、体全体の形状係数は次の式を使用して計算される。
ただし、KBは形状係数であり、
Hは被験者の身長であり、
Llは脚の長さであり、
Ltは胴体の長さであり、
Laは腕の長さであり、
Clは脚の外周であり、
Ctは胴体の外周であり、
Caは腕の外周である。
同様に、個人の部位に適用されるとき、これは、部位が典型的には厳密に円筒の形状ではないという事実を考慮する。
体全体の形状係数KBの仮の値は以前に4.3前後であると決定されており、これは一般に定数として扱われる。しかしながら、この値は、陸軍隊員のデータから決定されたものであり、一般的な集団を代表するものではない。加えて、すべての人々が必ずしも同じ形状を有するとは限らないが、人種グループ、性別、および年齢の間で差異がある可能性が高い。相対的な体の均整も、異なる身長および体重の被験者に対しては変化する。
したがって、固定された形状係数を使用することは、すべての被験者の筋肉と脂肪の質量が同じように分布しているという仮定に依存し、これは誤りであることが知られている。したがって、上で説明されたプロセスは、被験者の部位の寸法に基づいて個人化された形状係数を決定することによって動作する。
寸法は被験者の肢の長さおよび外周について測定することができるが、実際には、臨床の現場ではそれに伴う時間が制約となる。代わりに、他の技法を使用することができる。
一例では、これは、身長、体重、年齢、および性別を含む身体的特性を決定し、身体的特性を使用して物理的な寸法を決定することによって達成される。したがって、この例では、形状係数は、以前に決定された人体測定学の関係、ならびにすでに測定されている各被験者の身長および体重を使用して推定される。
代わりに、これは、被験者の少なくとも1つの画像をキャプチャし、少なくとも1つの画像から物理的な寸法を測定することによって達成され得る。たとえば、これは、少なくとも1つの画像から被験者のシルエットを決定し、シルエットから物理的な寸法を測定することによって実行され得る。
一例では、体全体の細胞外体液インジケータの測定を実行するとき、これは、体全体のインピーダンス測定を実行し、少なくとも胴体、腕、および脚を含む部位の物理的な寸法を決定し、物理的な寸法を使用して体全体の形状係数を決定し、体全体のインピーダンス測定および体全体の形状係数を少なくとも一部使用して細胞外体液インジケータを計算することによって、達成される。
このことの特定の例がここで、図10A~図10Dならびに図11Aおよび図11Bを参照して説明される。
この例では、ステップ1000において、インピーダンス測定がいくつかの異なる周波数で実行される。これを達成するために、操作者は典型的には、被験者Sに電極323、324を配置し、リード322を接続して、インピーダンス測定が実行されることを可能にする。
一般的な構成は、手については、指関節の付け根において、かつ手首の骨突起と骨突起の間に電極を設け、足については、つま先の付け根において、かつ足首の前方に電極を設けることである。次いで、図10Bに示される構成を、体全体の測定が実行されることを可能にするために使用することができるが、図10C、図10D、および図10Eに示される構成が、それぞれ右腕、右脚、および胴体が測定されることを可能にするために使用され得る。電極が配置されると、操作者はインピーダンス測定プロセスを作動させ、一連の駆動信号が複数の周波数で被験者に印加されるようにする。対応する検知信号が測定され、以前に説明された技法を使用して、ステップ1010において、インピーダンスパラメータ値R0について値が導出されることを可能にする。代わりに、インピーダンスパラメータ値R0の値を近似して、それにより測定プロセスの複雑さを下げるために、単一の低周波測定が実行され使用され得る。
これに続いて、ステップ1020において、被験者の身長および体重が測定され、たとえば手動入力の技法を使用してクライアントデバイス330に提供される。
次いで、部位の寸法が、腕、胴体、および脚について決定され、このプロセスの第1の例が図11Aに関してここで説明される。
この例では、ステップ1100において、腕、胴体、および脚の各々の部位の長さは、既知の人体測定学の比率を使用して予測され、この比率は、それぞれの部位の長さを被験者の身長と関連付けるものである。
ステップ1110において、部位の外周が予測される。一例では、これは、Heymsfield SB、Martin-Nguyen A、Fong TM、Gallagher D、およびPietrobelli A 2008、Body circumferences: clinical implications emerging from a new geometric model、Nutr. and Metab. 5:24において概説される技法を使用して達成される。これは、被験者の身長、体の総体積(ほぼ体重と等価)、性別、および年齢と、上腕、腰、尻、大腿、およびふくらはぎにおける体の部位の外周との間の、決定された関係を記述している。1つの例では、これは次のように与えられる。
ここで、定数の係数は下のtable 1(表1)の通りであり、V/Hは身長に対する体積の比である。
外周の決定に続いて、相関係数がステップ1120において適用され、部位の外周を等価な円筒の外周に変換する。これは、体の部位と同じ長さであり体の部位と同じ体積を有する円筒の外周である。相関係数は典型的には、性別、年齢、または他のパラメータなどの要因に依存し、サンプル基準集団の分析を通じて決定され得る。
これに続いて、部位の体積をステップ1130において決定することができ、これらは任意選択で、被験者の体重を使用して体積誤差を計算し、部位に含まれていない頭、手、および足を許容することによって、ステップ1140において検証される。この段階におけるさらなる試験は、形状係数KBに対して体積誤差をプロットすることである。予測アルゴリズムが体重または体積の誤った均整を異なる体の部位に適用する場合、これは、体積誤差と相関するKB誤差につながる可能性が高い。
図11Bに示される代替的な手法では、被験者の1つまたは複数の画像がステップ1150において取得され得る。これは、被験者の写真を撮ることによって達成されてよく、または代わりに、DEXA(二重エネルギーX線吸収測定法)、3Dレーザーまたは光学スキャニングなどの、他の撮像方法を使用して実行されてよい。
ステップ1160において、シルエットが画像から生成され、ステップ1170において、1つまたは複数のランドマークを特定するために、エッジ検出および/またはパターン認識が使用される。ランドマークは、体の上の定められた位置に対応し、それらの位置は2Dの寸法を導出するために使用され、それが次いで、外周を含む3Dの寸法へと外挿され得る。
このプロセスの一部として、円周が次いで、前の例のように体積を決定するために使用され、形状係数が決定されることを可能にする。このプロセスの一部として、複数の円周が、たとえば体の各部位に沿って複数の測定を行い、体積がより正確に決定されることを可能にすることによって、たとえば、体の部位の長さに沿って外周を統合することによって、決定され得る。
代わりに、プロセスは、レーザースキャニングの後に3Dモデルを生成し、次いで3Dモデルから直接値を測定することを伴い得る。
寸法が決定されると、ステップ1040において、これにより体の形状係数が上で概説された式(12)を使用して決定されることが可能になる。これに続いて、ステップ750において、クライアントデバイス330は、細胞外体液インジケータを決定することができる。体全体の測定の場合、これは式(7)または(8)を使用して実行することができるが、部位の分析に対しては、個人の細胞外体液インジケータが、次の式を使用して決定され得る。
ただし、SVecfは部位の細胞外体液の体積であり、
KSは部位の形状係数であり、
VSは部位の体積であり、
ρecfは細胞外体液の抵抗率であり、
Lは部位の長さであり、
R0は周波数0におけるインピーダンスであり、
xは定数である。
より一般的には体液レベルに対して同様に、これは次のように与えられ得る。
ただし、SVは部位の体液の体積であり、
ρは体液の抵抗率であり、
Rはインピーダンスである。
したがって、上で説明された技法は、体組成の推定が個人化されたKBの値を使用して行われることを可能にする。
したがって、上で説明された例は体全体の細胞外測定への適用に注目したが、同様の技法は部位の細胞外体液の測定にも適用され得ることが理解されるであろう。この例では、この手法は典型的には、少なくとも1つの部位に対する部位インピーダンス測定結果を決定することと、少なくとも1つの部位の物理的な寸法を決定することと、物理的な寸法を使用して部位の形状係数を決定することと、部位インピーダンス測定結果および部位の形状係数を少なくとも一部使用して細胞外体液インジケータを計算することとを含む。
いずれにしても、上で説明された手法は、測定されたインピーダンスの分析を可能にし、これは次いで体組成パラメータを決定するために使用され得ることが理解されるであろう。これらの技法は、インピーダンス測定結果を分析して体組成情報を導出するために、被験者の身体的特性に関する情報を利用し、この情報が、上で説明されたように基準シグネチャを確認するときにも使用されることを可能にする。
上で説明されたプロセスは、電極に直接結合される測定デバイス310を含む測定ユニットを使用して実行されるものとして説明されている。しかしながら、代替的な構成を使用することができ、測定ユニットのさらなる例がここで図12に関して説明される。
この例では、測定ユニットは図3に関して上で説明されたものと同様であるので、同様の特徴は詳細に説明されない。しかしながら、この例では、測定ユニットは、少なくとも1つのセンサ1214および少なくとも1つの信号発生器1213に少なくとも電気的に接続された第1のコネクタ1211を含む測定デバイス1210と、接続モジュールハウジングおよび電極1223、1224に電気的に接続された第2のコネクタ1221を含む別個の接続モジュール1220とを含む。
使用時に、測定デバイス1210は、第1のコネクタ1211および第2のコネクタ1221を相互接続することによって接続モジュール1220に接続されるので、第1の電極1223は少なくとも1つの信号発生器に電気的に接続され、第2の電極1224は少なくとも1つのセンサに電気的に接続され、それによって、駆動信号が第1の電極1223(一般的には駆動電極と呼ばれる)を介して被験者に印加されることが可能になり、応答信号が第2の電極1224(一般に検知電極と呼ばれる)を介して測定されることが可能になるので、少なくとも1つのインピーダンス測定が実行され得る。
上で説明された構成では、別個の測定デバイス1210および接続モジュール1220が使用され、単一のタイプの測定デバイス1210が、複数の異なるタイプの接続モジュール1220とともに使用するために構成されることを可能にする。このことは、広範な異なるインピーダンス測定が、異なる構成の接続モジュールを使用して実行されることを可能にする。この点に関して、異なる電極構成1223、1224が、異なるタイプのインピーダンス測定を実行するために必要であり得るので、共通の測定デバイスおよび異なるタイプの接続モジュールを備えることで、単一の統合デバイスで可能なものよりも広い範囲の状況において、単一の測定デバイスが使用されることが可能になる。
たとえば、接続モジュール1220は、被験者の体組成の様相を測定するのに使用するための、その上に乗るプレートおよび取っ手の電極を含むことがあるが、浮腫の検出には、手首および足首に配置される接着型の電極が好ましいことがある、などである。この事例では、共通の測定デバイスが異なる接続モジュールへ選択的に接続されることを可能にすることによって、最も適切な電極構成を使用することが可能になり、また、共通の測定デバイスの設計を使用することが可能になり、このことは、全体的なハードウェア要件を下げ、より高い製造効率を可能にし得る。
さらに、一例では、測定デバイス1210は、それが接続される接続モジュール1220のタイプを検知するように適合されることがあり、それによって、現在使用されている接続モジュールに基づいてインピーダンス測定プロセスを少なくとも部分的に制御する。
このことの例が、図13を参照してここで説明される。
この例では、ステップ1300において、測定デバイスプロセッサ1212が接続モジュールタイプを決定する。これは、好ましい実装形態に応じて任意の適切な方式で達成されてよく、コネクタ1211、1221の間の接続の構成、接続モジュール内の構成要素の電気的な特性または特質、記憶されている識別子などに基づいてよい。
ステップ1310において、接続モジュールタイプが、それぞれの接続モジュール1220を使用して実行され得るインピーダンス測定を決定するために使用される。これは、測定デバイスプロセッサ1212によって実行されてよく、または代わりに、測定デバイスプロセッサ1212と通信しているクライアントデバイス1230によって実行されてもよい。いずれにしても、異なる接続モジュールタイプが、たとえば電極および/または電圧/電流バッファなどの接続モジュールの中に設けられる任意の他の構成要素の構成に基づいて、それぞれのタイプのインピーダンス測定と関連付けられ得る。したがって、接続モジュールタイプに関する情報は、実行され得るインピーダンス測定を決定するために使用することができ、システムの動作がそれに従って制御されることを可能にする。
測定が実行される前に、第1の電極1223および第2の電極1224が、1つまたは複数の信号が被験者Sへと注入されることを可能にし、応答信号が測定されることを可能にするために、被験者に接して配置される。
配置されると、ステップ1320において、測定デバイスプロセッサ1212は、少なくとも1つの信号発生器1213および少なくとも1つのセンサ1214を制御し、インピーダンス測定がステップ1330において実行されることを可能にし、インピーダンス値がステップ1340で決定される。
いくつかのさらなる特徴がここで説明される。
一例では、測定デバイスプロセッサは、接続される接続モジュールの接続モジュールタイプを決定し、決定された接続モジュールタイプに従って、少なくとも1つのインピーダンス測定が実行されるようにし、または、測定された応答信号を処理して測定されたインピーダンスを示す少なくとも1つのインピーダンス値を決定する。したがって、このことは、インピーダンス測定または分析プロセスが、接続モジュールタイプに基づいて制御されることを可能にする。
接続モジュールタイプは任意の適切な方式で決定され得る。一例では、これは、第1のコネクタと第2のコネクタとの間の接続の構成、または第2のコネクタの構成のうちの1つまたは複数を使用して決定される。たとえば、第1のコネクタおよび第2のコネクタは複数の個々の接続を含むことがあり、接続モジュールタイプは、たとえばジャンパまたは他の同様の構成を使用して作成された、第2のコネクタの個々の接続の間の接続に少なくとも一部基づいて決定される。代わりに、これは、第2のコネクタ上のそれぞれの接続の間に結合される抵抗の抵抗値などの、第2のコネクタに電気的に接続される電子構成要素の性質に基づき得る。したがって、コネクタは、それぞれの相互接続に基づいて、またはコネクタに結合される構成要素を通じて、接続モジュールタイプがコネクタの構成に基づいて自動的に決定され得るように構成され得る。
異なる接続モジュールタイプに対して異なるスイッチ場所または異なるスイッチが作動させられるように、測定デバイスおよび接続モジュールが接続されるときに、接続モジュールハウジングによって選択的に作動させられるコンタクトスイッチを測定デバイスが含むようにすることなどによる、代替的な機構も、接続モジュールタイプを決定するために使用され得る。
加えて、かつ/または代わりに、測定デバイスプロセッサは、接続モジュールと関連付けられる識別子を決定し、識別子を使用して接続モジュールタイプを決定し得る。この例では、接続モジュールはメモリを含むことがあり、測定デバイスプロセッサは、ワイヤレス接続を介して、または第1のコネクタおよび第2のコネクタを介して、メモリから識別子を取り出す。識別子は、固有の英数字コードなどの形式であってよく、接続モジュールタイプを示す部分および追加のシリアルナンバーなどを含むことがあり、モジュールタイプの決定を可能にするだけではなく、所与のタイプの各モジュールを区別することも可能にし、これは較正または個々のモジュールの追跡に有用であり得る。
さらなる代替形態として、接続モジュールタイプを決定する代わりに、測定デバイスプロセッサは、ワイヤレス接続または第1のコネクタおよび第2のコネクタを介して、接続モジュールの中のメモリから命令を取り出し、次いで、命令に従ってインピーダンス測定が実行されるようにし得る。この事例では、実行され得る測定に対応する命令は、接続モジュール自体に記憶され、必要に応じてこれらが単にアクセスされ使用されることを可能にする。
加えて、上で言及されたように、測定デバイスプロセッサは、接続モジュールタイプを決定し、次いでこの情報をクライアントデバイスなどの遠隔の処理システムに渡して、同様の方式で実行され得るインピーダンス測定をクライアントデバイスが決定することを可能にし得る。
前に言及されたように、測定デバイスプロセッサは典型的には、被験者に印加される少なくとも1つの駆動信号の指示および少なくとも1つの測定される応答信号の指示を使用して、少なくとも1つの測定されたインピーダンスを示す少なくとも1つのインピーダンス値を決定する。しかしながら、加えて、測定デバイスプロセッサはまた、メモリに記憶されている較正データを考慮することができる。これに関して、測定デバイス1210および/または接続モジュール1220の内在する電気的特性が、所与のインピーダンスについて測定される信号の大きさおよび/または位相に影響を与え得る。たとえば、電極1223、1224と第2のコネクタ1221との間のより長いリード1222は、追加の抵抗をもたらすことがあり、同じインピーダンスに対して異なる電圧が記録されることにつながる。したがって、測定デバイス1210および/または接続モジュール1220の較正が、信号が正確に解釈されることを確実にするために必要とされ得る。そのような較正データは、較正プロセスの間の基準インピーダンスの測定を通じて確立されることが可能であり、たとえば、インピーダンスが測定される前に得られたインピーダンスまたは測定される信号の位相および/もしくは大きさを修正することによって、インピーダンスを計算するときに考慮される。
一例では、較正データは、測定デバイスに固有の第1の較正データおよび接続モジュールに固有の第2の較正データを含む。この事例では、測定デバイスのプロセッサ1212は、接続モジュールタイプおよび/または接続モジュール識別子に基づいて使用されるべき較正データを決定し得るので、較正データは、使用されるタイプおよび/または具体的な接続モジュールに固有である。
一例では、測定デバイスプロセッサ1212は、メモリに記憶されているいくつかの較正データセットのうちの1つを選択し、測定デバイスプロセッサ1212が、接続されている接続モジュールおよび/または実行されているインピーダンス測定に応じて、最も適切な較正データを選択して使用することを可能にする。これに関して、たとえば高周波数の測定と低周波数の測定とで、異なる較正データが必要であり得ることが理解されるであろう。
第1のコネクタおよび第2のコネクタは、任意の適切な形式であり得るが、典型的には、マルチピンプラグおよび対応するマルチピンソケットコネクタを含み得る。一例では、たとえば異なる構成要素の接続を可能にするために、さらに物理的に分離したコネクタも設けられ得る。したがって、第1のコネクタおよび第2のコネクタは、信号発生器および/またはセンサを電極に接続するために使用することができ、LED、スピーカーなどのインジケータのための接続は異なるコネクタを介し、これは干渉などを避けるのを助け得る。
測定デバイスハウジングおよび接続モジュールハウジングは典型的には、測定デバイスがたとえばクリップフィット、摩擦フィット、干渉フィット、磁気結合などを使用して接続モジュールに接続されるときに、物理的に相互接続するように構成される。
電極は、接続モジュールハウジングに固定され、かつ/または接続モジュールハウジングから延びるリードに結合され得る。これは意図される使用法に依存し、具体的な例は以下でより詳細に説明されることが理解されるであろう。
一例では、電極は少なくとも1つの電極シートの部分を形成し、電極シートは各電極を画定する基板と導電性材料とを含んでよく、導電性材料は、基板に含侵されるか、かつ/または基板の表面に印刷されるかのいずれかである。この例では、電極シートは、リードコネクタが電極に電気的に結合されることを可能にする、基板から延びる接続タブを含み得る。これに関して、タブには電気的な表面配線が設けられていることがあり、配線がリードコネクタ上のコンタクトに電気的に接続することを可能にし、接続を容易にする。
一例では、接続モジュール1220は、電極へのリード1222などのコネクタ1221および接続より多くのものをほとんど含まないことがある。しかしながら、代わりに、接続モジュールは、各電極に結合される少なくとも1つのバッファ回路などの追加の構成要素を含むことがあり、これは高周波動作には特に重要である。したがって、たとえば、測定デバイスに設けられる信号発生器およびセンサは、それぞれDACおよびADCの形態であることがあり、それぞれの増幅器が接続モジュールに設けられる。このことから、電力が接続モジュールにより必要とされることがあり、その場合、電池などの電源が接続モジュールに設けられ得ることが理解されるであろう。これは、測定デバイスにおいて使用されるものとは別個の電源であることがあり、または代わりに、共通の電源が使用され、必要に応じて第1のコネクタおよび第2のコネクタを介して測定デバイスと接続モジュールとの間で電力が伝送されることがある。
一例では、測定デバイスは、各電極に対するそれぞれの信号発生器および/またはセンサを含む。たとえば、4チャネルのデバイスでは、測定デバイスは、各々がそれぞれの駆動電極に電気的に接続される4つの信号発生器と、各々がそれぞれの検知電極に電気的に接続される4つのセンサとを含むことがあり、測定デバイスプロセッサは、少なくとも1つの信号発生器およびセンサを選択的に作動させ、それによってそれぞれのインピーダンス測定が実行されることを可能にする。
しかしながら、代わりに、測定デバイス1210は、少なくとも1つの信号発生器および少なくとも1つのセンサを第1のコネクタに選択的に電気的に接続することで、少なくとも1つの信号発生器および少なくとも1つのセンサが異なる電極に選択的に接続されることを可能にするための、マルチプレクサなどのスイッチングユニットを含む。この事例では、測定デバイスプロセッサ1212は、スイッチングユニットを制御することで、少なくとも1つの信号発生器および少なくとも1つのセンサをそれぞれの電極に選択的に接続し、それによりそれぞれのインピーダンス測定が実行されることを可能にする。そのようなスイッチングユニットは代わりに接続モジュールに設けられ得るが、これは接続モジュール1220に追加の複雑さをもたらすので一般に望ましくないことも理解されるであろう。
測定デバイス1210は、クライアントデバイス1230などの処理システムを使用して遠隔で制御され得る。それにもかかわらず、測定デバイス1210は典型的には、ユーザとの対話を可能にするための、何らかの形態の最小限の入力/出力デバイスを少なくとも含む。一例では、これは、測定デバイスを作動させる、かつ/または少なくとも1つのインピーダンス測定が実行されるようにする、入力ボタンを含む。測定デバイスはまた、光学インジケータ、多色LED、スピーカーなどのインジケータを含むことがあり、これは、インピーダンス測定の完了、インピーダンス測定の実行、または接続モジュールおよび/もしくは処理システムへの接続を示すために使用され得る。
測定デバイス1210は典型的には、測定デバイスプロセッサが有線通信およびワイヤレス通信のうちの少なくとも1つを使用して処理システムと通信することを可能にする、ワイヤレスインターフェース、たとえばBluetooth(登録商標)などのインターフェースを含む。
この場合、システム1200は、実行されるべき少なくとも1つのインピーダンス測定を決定し、測定デバイス1210が少なくとも1つのインピーダンス測定を実行するようにし、測定デバイスから少なくとも1つのインピーダンス値の指示を受信する、処理システム1230を含むことがあり、少なくとも1つのインピーダンス値は測定されるインピーダンスを示す。一例では、測定デバイスプロセッサ1212は、処理システム1230と通信し、実行されるべき少なくとも1つのインピーダンス測定を決定し、かつ/または処理システム1230に少なくとも1つのインピーダンス値の指示を提供し得る。したがって、このことは、コンピュータシステム、スマートフォン、タブレットなどのクライアントデバイスの形態であり得る処理システム1230が、ユーザインターフェースとして機能することを可能にし、測定デバイスが制御されることを可能にし、インピーダンス測定プロセスの結果が見直されることを可能にする。このことは測定デバイス1210のハードウェア要件を下げながら、広範な異なる機能の実装を可能にする。処理システム1230は、測定デバイスおよび接続モジュールから離れていることがあり、または代わりに、好ましい実装形態に応じて、接続モジュールに統合され得る。
一例では、処理システム1230は、実行されるべきインピーダンス測定プロセスを決定することができ、インピーダンス測定プロセスは、一連のインピーダンス測定を含み、測定デバイスプロセッサに一連のインピーダンス測定を実行させる。このことは、たとえば処理システムにローカルに記憶されている手順に基づいて、複雑な一連のインピーダンス測定が実行されるようにするために、処理システムが使用されることを可能にする。このことは、システムが特定の状況に対して構成されることを可能にし、一方で、測定デバイス1210が機能に関しては汎用的となることを可能にし、それによりハードウェア要件を最低限にする。
処理システムはまた、少なくとも1つのインピーダンス測定結果を処理して、被験者の生物学的な状態を示す少なくとも1つのインジケータを決定することができる。これは、たとえば、体液レベル、体組成パラメータなどの被験者の状態を示すインジケータを作成するために使用することができ、インピーダンス測定の結果を臨床医などのユーザが理解しやすいものにする。
一例では、処理システムは、ユーザが実行されるべき少なくとも1つのインピーダンス測定を選択し、実行されるべきインピーダンス測定プロセスを選択し、インピーダンス測定プロセスが一連のインピーダンス測定を含み、少なくとも1つのインピーダンス測定結果を見て、被験者の生物学的な状態を示す少なくとも1つのインジケータを見ることを可能にする、ユーザインターフェースを表示する。しかしながら、これは必須ではなく、任意の適切な手法が使用され得る。
上で説明された構成の一例では、測定デバイスプロセッサ1212は、接続される接続モジュールの接続モジュールタイプに基づいて、少なくとも1つの実行可能なインピーダンス測定を決定し、このことの指示を処理システムに提供することができ、処理システムは次いで、少なくとも1つの実行可能なインピーダンス測定の指示をユーザに表示し、ユーザ入力コマンドに従って選択された実行可能なインピーダンス測定を決定し、測定デバイスに選択された実行可能なインピーダンス測定を実行させる。したがって、測定デバイス1210は、接続される接続モジュールに基づいて、実行され得るインピーダンス測定を決定することができ、この情報は、利用可能なインピーダンス測定プロセスのうちの1つがユーザにより選択され得るように、利用可能なインピーダンス測定プロセスを表示するために処理システム1230によって使用される。実行され得る分析のタイプを選択するために、同様の技法を使用することができ、体組成、体液レベルなどの生物学的な状態を示すインジケータが決定されることを可能にすることも理解されるであろう。
特定の例示的な接続モジュールが図14Aおよび図14Bに示されている。
この例では、接続モジュール1420は、第1のハウジング1420.1および第2のハウジング1420.2を含む。第1のハウジング1420.1は、天秤に似たフォームファクタを有し、ユーザがその上に立つことができるフットプレートまたは層状の電極シートを形成するフットドライブ1423.1および検知電極、1424.1の2つの離隔されたペアを含む。第2のハウジング1420.2は、長さ方向に3つの部分を有する延長ハウジングであり、中心の長方形部分1420.21が2つの外側の半円筒形部分1420.22の間に配置される。この例では、外側の半円筒形部分1420.22は、体の対向する側に装着される湾曲した電極プレート1423.2、1424.2または電極シートを支持し、ユーザが手のひらおよび指をプレート1423.2、1424.2に置くことを可能にする。これに関して、表面の湾曲が快適性を促進し、ユーザの手と電極との間の良好な物理的接触、したがって電気的接触を確実にする。一方、測定デバイス1410を、およびまた任意選択で、タブレットなどのクライアントデバイス1430を支持するために、中心部分を使用することができ、クライアントデバイスは以下でより詳細に説明されるように測定プロセスを制御するために使用することができる。
しかしながら、多種多様な接続モジュールが提供されてよく、これらは、共通の測定デバイスを使用しながら、それぞれのタイプのインピーダンス測定が実行されることを可能にするために、様々な状況において使用されることが理解されるであろう。
インピーダンス測定プロセスのさらなる例が、図15A~図15Cを参照してここで説明される。
この例では、ステップ1500において、測定デバイス1210は最初に、接続モジュール1220に接続され、作動させられて、測定デバイスプロセッサ1212にステップ1505において接続モジュール1220の接続モジュールタイプを決定させる。これは典型的には、測定デバイスプロセッサに接続モジュール識別子などを決定させて、測定デバイスプロセッサがステップ1510において実行可能なインピーダンス測定を決定することを可能にすることによって行われる。これに関して、測定デバイス1210は、オンボードメモリ上の各タイプのモジュールに対して実行され得る実行可能なインピーダンス測定のリストを記憶することができ、実行可能なインピーダンス測定の指示が接続モジュールタイプに基づいて取り出されることを可能にする。しかしながら、代わりに、接続モジュールタイプはクライアントデバイス1230に提供されてもよく、これがクライアントデバイス1230によって実行されることを可能にする。
ステップ1515において、クライアントデバイス1230が作動させられ、関連するソフトウェアが作動させられて、クライアントデバイス1230がステップ1520において測定デバイス1210との通信を開始することを可能にする。このプロセスの一部として、測定デバイスおよびクライアントデバイスは、クライアントデバイス1230および測定デバイスが通信する方式に応じて、たとえばBluetooth(登録商標)ペアリングプロセスなどを経て、ペアリングされる必要があり得る。あるいは、当業者により理解されるように、クライアントデバイス1230と以前にペアリングされた特定のクライアントデバイス1210が、利用可能なデバイスのリストから特定される必要があり得る。
ステップ1525において、クライアントデバイス1230は、測定デバイス1210から実行可能なインピーダンス測定を決定し、または接続モジュールタイプの指示を受信し、実行可能なインピーダンス測定がローカルで決定されることを可能にする。いずれにしても、実行可能なインピーダンス測定の指示が次いで、たとえばインピーダンス測定プロセスのリストの形式で、ステップ1530においてユーザに表示される。
ユーザは、ステップ1535において実行可能なインピーダンス測定を選択し、ステップ1540においてインピーダンス測定を実行するように、クライアントデバイス1230に測定デバイス1210へ指示させる。このことは、実行されるべき特定のインピーダンス測定の指示を測定デバイス1210に与えることを含むことがあり、または、信号発生器、センサ、および任意のスイッチの制御または設定に関する命令を提供することを含むことがある。加えて、かつ/または代わりに、これは、ソフトウェアまたはファームウェアを測定デバイスにアップロードすることを含むことがあり、必要に応じて測定デバイス1210が動作することを可能にする。
ステップ1545において、測定デバイスプロセッサ1212は、信号発生器1213/センサ1214を制御して、ステップ1550においてそれぞれの駆動電極1223および検知電極1224を介して印加または測定される対応する駆動信号および応答信号を決定する。測定デバイスプロセッサ1212は次いで、ステップ1555において較正データを決定し、較正データは典型的にはローカルに記憶され、接続モジュールタイプおよび/または接続モジュール識別子のいずれかに基づいてアクセスされる。これに関して、接続モジュールの各タイプは典型的には異なる電気的特性を有し、これらはインピーダンス測定を実行するときに考慮される必要がある。これは、標準化された電気的構成要素に対する駆動信号および応答信号を測定することによって達成され、これが次いで、インピーダンス測定結果を計算する際に使用され得る較正データを生成するために使用される。これは、たとえば計算されるインピーダンス値に対して必要とされる精度のレベルに応じて、各タイプのモジュールに対して、かつ/または各々の個別の接続モジュールに対して実行され得る。
いずれにしても、較正データは、たとえば、デバイス特性を考慮するように測定された駆動信号および応答信号を修正し、次いで修正された信号を使用してインピーダンスを測定することによって、ステップ1560においてインピーダンス値を計算するために駆動信号および対応する応答信号の指示とともに一緒に使用される。
インピーダンス値が実行される各測定に対して計算されると、インピーダンス値の指示がステップ1565においてクライアントデバイス1230に与えられ、これらがステップ1570において1つまたは複数のインジケータを決定するためにクライアントデバイスによって使用されることを可能にする。このプロセスは、R0、R∞などのインピーダンスパラメータ値を計算することと、これらの値を使用して、細胞外体液および細胞内体液のレベルを含む体液レベル、除脂肪体重などの体組成パラメータなどの、インジケータを決定することとを伴い得る。
決定されたインジケータおよび/またはインピーダンス値は次いで、インジケータを用いて適切なユーザインターフェースを介してステップ1575においてユーザに表示されてよく、インピーダンス値は任意選択で、たとえばこれらをデータベース251への記憶のためにサーバ250に転送することによって、ステップ1580において記憶される。
したがって、上で説明された構成は、スマートフォンまたはタブレットなどのクライアントデバイスを介してインピーダンス測定手順が制御されることを可能にすることが理解されるであろう。これにより、インピーダンス測定の一般的な処理およびシステムの制御が、インピーダンス測定システムのコストを過度に増やすことなく、汎用ハードウェアを使用して実行されることが可能になる。
上で説明された構成では、測定デバイスの単一の構成は、被験者への順方向の接続を提供する接続モジュールとともに使用されるように適合される。異なるタイプの接続モジュールが同じ測定デバイスとともに使用されることが可能であり、接続モジュールの性質は、実行され得るインピーダンス測定プロセスを制御するために使用される。このことは、ユーザが単一の測定デバイスを取得し、次いでこれを様々な接続モジュールとともに使用することを可能にし、様々な測定が実行されることを可能にする。このことは、測定デバイスの複雑さを下げ、単一の構成の測定デバイスが広範囲のシナリオにおいて使用されることを可能にする。加えて、このことは、ユーザが実行されるべき測定に関連する接続モジュールのみを取得することを可能にし、不必要なハードウェアを取得する必要をなくす。最後に、このことはまた、実行されるべき特定の測定のために接続モジュールがカスタマイズされることを可能にし、このことは、電極構成が実行される特定の測定に対して最適化されることを確実にするのを助ける。
上で説明された構成では、測定デバイスは、接続モジュールハウジングとは別の測定デバイスハウジングに設けられる。これは、複数の異なる接続モジュールとともに単一の測定デバイスを使用するのを容易にするという点で、特に、測定デバイスと接続モジュールの着脱を行うときに、測定デバイスの構成要素を損傷させる可能性なく、測定デバイスの取扱が実行されることを可能にするという点で、有益である。
しかしながら、これは必須ではなく、代わりに、測定デバイスが接続モジュールハウジングの中に設けられることがあり、したがって別個の測定デバイスハウジングを必要としないことがあることが理解されるであろう。この事例では、接続モジュールハウジングは、接続モジュールの内部およびその中に設けられる第2のコネクタへの進入を実現する扉、カバー、蓋、または他の開口を含むことがある。このことは、上で説明されたのと実質的に同様の方式で、しかし測定デバイスが接続モジュールハウジングに完全に格納された状態で、測定デバイスが接続モジュールハウジングへと挿入されて第2のコネクタに結合されることを可能にする。
たとえば、測定デバイスは、関連する構成要素および第1のコネクタが装着された回路基板を含み得る。これは、第1とコネクタと第2のコネクタとの間の物理的な係合を通じて、または別個のブラケットもしくは他の台との協調を通じて、接続モジュール内で内部的に支持され得る。したがって、この構成は、グラフィクスカードまたはRAMなどのカードが、マザーボードへの取り付けを通じてコンピュータシステムハウジングの中に設置される方式と類似していることがあり、測定デバイスがカードに相当し、接続モジュールがコンピュータシステムおよびマザーボードに相当することが理解されるであろう。
この後者の構成において、典型的には、測定デバイスが異なる接続モジュールとともに交換可能に使用されるのではなく、測定デバイスが単一の接続モジュールに搭載されて、それにより測定デバイスの構成要素が損傷しないことを確実にすることは必須ではない。それでも、このことは、共通の測定デバイスが広範囲の異なる接続モジュールとともに使用されることを可能にし、それによって製造の複雑さおよび要件を下げながら、広範囲の機能が達成されることを可能にする。
測定デバイスの物理的な構築のさらなる例が図16に示されている。
この例では、測定デバイスは、第1のハウジング1620.1および第2のハウジング1620.2を含む。第1のハウジング1620.1は、天秤に類似したフォームファクタを有し、上側の表面に設けられる離隔された金属板から形成されるフットドライブ1623.1および検知電極1624.1の2つの離隔されたペアを有することでユーザがその上に立つことができるフットプレートを形成する全般的に長方形の本体を含む。第2のハウジング1620.2は、上側の表面に設けられる離隔された金属板から形成されるハンドドライブ1623.2および検知電極1624.2の2つの離隔されたペアを有することでユーザが手を乗せることができるハンドプレートを形成する全般的に長方形の本体を有する。
第1のハウジング1620.1は、フットドライブおよび検知電極の各ペアの周りに少なくとも部分的に延びることで、使用時にフットドライブおよび検知電極に対する被験者の足の配置を案内する、縁1625.1を画定する持ち上げられた区画1625を含む。具体的には、持ち上げられた縁1625.1は、ユーザの少なくともかかとと係合するように構成される背後部分1625.2を含む。同様の効果が、持ち上げられた部分1626がハンドドライブと検知電極の各ペア間に配置されるようにすることによって第2のハウジングについて達成され、持ち上げられた部分は親指向けのくぼみ1626.1を画定し、それにより被験者の親指の配置を案内し、親指の湾曲が持ち上げられた部分と係合し、したがって使用時にハンドドライブおよび検知電極の各ペアと手が係合する。
これに関して、このことは、たとえば異なる足および手のサイズにより異なる個人間で配置の小さな変動を許容しながら、任意の所与のユーザの手および足が、装置が使用されるたびに駆動電極および検知電極に対して一貫した場所に置かれることを確実にするのを助けることが、理解されるであろう。これは再現可能な配置を実現し、このことが、手または足の場所の変化により引き起こされ得る連続する測定間の変動を減らす。
この構成は、ユーザを第1のハウジングの上に立たせて、または代わりに椅子に座らせて、足がフットドライブおよび検知電極に接するようにすることによって、ユニットが使用されることを可能にする。ユーザは次いで、第2のハウジングのハンドドライブおよび検知電極に手を置くことができ、第2のハウジングは、着座の構成では机もしくはテーブルにより支持され、または立位の構成ではスタンドもしくは他の支持体によって支持され得る。
したがって、別個の電極を含む2つのハウジングの使用は、インピーダンス測定が様々な状況において実行されることを可能にし、特に、着座または立位のいずれかの構成で測定が実行されることを可能にし、これは、身体能力が制約されている個人によりシステムが使用され得ることを確実にするのに重要である。加えて、ハウジングに設けられる金属板電極の使用は、システムが容易に使用されることを可能にし、湿った電極が肌に取り付けられることを可能にするための、組織表面の洗浄または毛髪の除去などの準備の必要をなくす。
したがって、上で説明された手法は、インピーダンス測定が他のバイタルサインと類似した方式で使用されることを可能にすることが理解されるであろう。具体的には、インピーダンス測定が、広範囲の異なる体状態の診断を可能にするために、または容易にするために使用され得る。
これは独立に実行され得るが、より典型的には、強化された区別能力を提供するためのバイタルサインなどの、他の体パラメータの測定とともに実行される。
これはアドホックな方式で実行され得るが、より好ましくは、これは異なる位置および状況の範囲で実行される標準化された手法を使用して達成され、インピーダンスインジケータが多種多様な身体的特性および体状態に対して測定されることを可能にする。次いで、基準シグネチャを導出するために、データを集中的に集約してマイニングすることができ、基準シグネチャの各々が、身体的特性の所与のセットに対する特定の体状態に固有のインピーダンスおよび/または他の体パラメータインジケータの組合せを定義する。その後、インピーダンスおよび任意選択で他の体パラメータインジケータが、被験者について測定され、次いで基準シグネチャと比較されて、被験者がそれぞれの体状態を有する尤度が体状態インジケータの形式で定量化されることを可能にし、体状態インジケータは被験者が1つまたは複数の体状態を有する尤度の指示であり得る。この情報は次いで、体状態の臨床診断を行う際に臨床医を支援するために、臨床医によって使用され得る。
1つの特定の例では、生物の被験者に対する体状態インジケータを決定するためのシステムが提供され得る。システムはいくつかの測定システムを含み、各測定システムは、ユーザに対してインピーダンス測定を実行することが可能であり、測定デバイスおよびクライアントデバイスを有する。
測定デバイスは、駆動信号をユーザに印加するために駆動電極に電気的に接続された少なくとも1つの信号発生器と、ユーザにおいて応答信号を測定するための検知電極に電気的に接続された少なくとも1つのセンサと、測定デバイスプロセッサとを含み、測定デバイスプロセッサは、少なくとも1つの信号発生器を制御し、少なくとも1つのセンサから測定された応答信号の指示を受信し、少なくとも1つの測定されたインピーダンス値を示す測定データを生成する。
クライアントデバイスは、測定デバイスと通信しており、測定データを受信し、測定データを示すユーザデータおよびユーザと関連付けられるユーザ識別子を生成し、通信ネットワークを介してユーザデータを1つまたは複数の処理デバイスに通信する。
1つまたは複数の処理デバイスは、基準個人からの測定結果に基づいて基準シグネチャを生成するためにユーザデータを使用し、その後、体状態を示すインジケータを生成するために被験者からのユーザデータを分析する。
基準シグネチャは、通信ネットワークを介して、いくつかの測定システムのうちの1つまたは複数から複数の基準個人のユーザデータを取得することによって生成される。ユーザデータは、基準個人に対して少なくとも1つのインピーダンス測定を実行することによってユーザデータから取得された少なくとも1つの基準インピーダンスインジケータ、基準個人と関連付けられる任意の体状態を示す基準体状態指示、および基準個人の1つまたは複数の身体的特性を示す基準特性データを含む、基準データを決定するために使用される。これは、ユーザデータに基づくことがあり、かつ/または、ユーザ識別情報を使用して以前に記憶されたデータから取り出されることがある。
基準データは次いで、1つまたは複数の基準シグネチャを確立するために複数の基準個人について分析され、各基準シグネチャは、それぞれの身体的特性に対するそれぞれの体状態と関連付けられる少なくとも1つの基準インピーダンスインジケータを示す。
被験者が分析されることになるとき、これは、いくつかの測定システムのうちの1つから被験者のためのユーザデータを取得し、次いでこれを使用して被験者データを決定することによって、実行され得る。被験者データは、被験者の1つまたは複数の身体的特性を示す被験者特性データと、被験者に対する少なくとも1つの測定されたインピーダンス値から導出された少なくとも1つの被験者インピーダンスインジケータとを含む。
被験者データは次いで、基準シグネチャおよび被験者特性データを使用して分析され、少なくとも1つの体状態インジケータは分析に従って生成される。
したがって、これは、複数の基準個人からの測定が、基準シグネチャを確立するために使用されることを可能にし、これは次いで、被験者の測定結果を分析するために使用される。
基準/被験者インピーダンスインジケータは、基準個人/被験者の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値、基準個人/被験者の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値から導出された少なくとも1つのインピーダンスパラメータ値、または、基準個人/被験者の少なくとも1つの体の部位における体液レベルを示す体液レベルインジケータを含むことがあり、体液レベルインジケータは、基準個人の少なくとも1つの体の部位について測定された少なくとも1つのインピーダンス値から導出される。
各基準シグネチャは、それぞれの体状態およびそれぞれの身体的特性を有する基準個人と関連付けられる基準インピーダンスインジケータの分布に基づく基準範囲を含み得るので、測定された値が、被験者インピーダンスインジケータと基準シグネチャとの間の類似性の程度を決定するために、その範囲と比較され得る。
したがって、処理デバイスは典型的には、被験者特性データを使用して基準シグネチャのうちの1つまたは複数を選択し、少なくとも1つの被験者インピーダンスインジケータを示す少なくとも1つの被験者シグネチャを生成し、次いで少なくとも1つの被験者シグネチャを選択された基準シグネチャを比較することによって、少なくとも1つの被験者インピーダンスインジケータを分析する。
基準および被験者シグネチャはまた、基準個人または被験者の1つまたは複数の他の体パラメータに対して少なくとも1つの測定を実行することによって得られる他の体パラメータ値を含み得る。他の体パラメータは、体パラメータ値、体重、心臓パラメータ値、呼吸パラメータ値、血中カリウム濃度、体温、血圧、呼吸速度、心拍数、および血中酸素濃度のうちの任意の1つまたは複数を含み得る。
データは測定され得るが、1つの例では、処理デバイスは1つまたは複数の電子医療記録から医療記録データを取り出すことができ、医療記録データは、被験者特性データ、被験者体パラメータ値、基準特性データ、基準体パラメータ値、または基準体状態指示のうちの任意の1つまたは複数を含む。これが実行される場合、処理デバイスは典型的には、基準個人もしくは被験者のユーザ識別子、またはユーザ識別子に関する医療記録識別子を使用して、医療記録データを取り出す。したがって、一例では、処理デバイスは、ユーザデータからユーザ識別子を決定し、ユーザ識別子を使用してインデックスから医療記録識別子を取り出し、医療記録識別子を使用してクエリを生成し、クエリを電子医療記録システムに転送し、クエリに応答して医療記録データを受信する。
代わりに、処理デバイスは、被験者特性データ、被験者体パラメータ値、基準特性データ、基準体パラメータ値、および基準体状態指示のうちの1つまたは複数を測定デバイスから受信することができる。したがって、これらは、インピーダンス測定を実行するために使用されるのと同じ装置によって測定されることが可能であり、または、別個の健康検査の一部などの代替的な機構を介して測定され、医療記録などの記憶されているデータから取り出されることが可能である。
体状態インジケータを生成すると、これは、電子医療記録の一部として記憶され、ユーザもしくは別の個人への表示のためにそれぞれの測定システムのクライアントデバイスに提供され、または表示のために指定された関係者のクライアントデバイスに提供され得る。たとえば、体状態インジケータは医療従事者に提供されてよく、医療従事者が体状態インジケータを見直して、条件の診断および/または治療の管理などの適切な行動をとることを可能にする。
一例では、測定デバイスは、使用時に被験者の足と電気的に接触して設けられるフットドライブおよび検知電極の離隔されたペアを含む第1のハウジングと、使用時に被験者の手と電気的に接触して設けられるハンドドライブおよび検知電極の離隔されたペアを含む第2のハウジングとを含む。一例では、クライアントデバイスは、スマートフォンおよびタブレットのうちの少なくとも1つである。
上の異なる例からの特徴は、適切な場合相互に交換可能に使用され得ることが理解されるであろう。さらに、上の例はヒトなどの被験者に注目したが、上で説明された測定デバイスおよび技法は、限定はされないが、霊長類、家畜、競走馬などの興行動物などを含む、任意の動物とともに使用され得ることが理解されるであろう。上で説明されたプロセスは、限定はされないが、異常なハイドレーション、癌、心不全、うっ血性心不全、浮腫、リンパ浮腫などを含む、広範な体状態の有無または程度を診断するために使用されることがあり、特定のインジケータへの言及は限定することは意図されていない。
本明細書および後続の特許請求の範囲の全体で、文脈が別段要求しない限り、「備える(comprise)」という用語および「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」などの変形は、任意の他の整数または整数のグループの除外ではなく、述べられた整数または整数もしくはステップのグループの含有を示唆するものと理解されるであろう。
多数の変形および修正が明らかになることを当業者は理解するであろう。当業者に明らかとなるすべてのそのような変形および修正は、前に広く現れた本発明が説明した趣旨および範囲に該当するものと考えられるべきである。