JP7006378B2 - 立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物のデータの作成方法 - Google Patents
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このような方法としては、例えば、突出部を有するモデル部と、モデル部の突出部よりも突出して形成され、モデル部を支持するサポート部と、を造形した後、サポート部を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
モデル部から突出した突出部を支持するサポート材の量を必要最小限とし、サポート部をモデル部の突出部から突出しない形状とした場合、重力により硬化する前のモデル部の端部が流れてしまう。この状態で造形した立体造形物を硬化し、サポート部を除去すると、端部が流れた形状のままモデル部が硬化され、重力方向のバリ(以下、「下バリ」と称する。)が発生し、目的とする端部がシャープである立体造形物の造形が困難であるという問題がある。
また、上記特許文献1の図12のように、サポート部をモデル部の突出部よりも突出させて形成した場合、下バリの発生を防止することはできるものの、モデル部の突出部の突出方向におけるバリ(以下、「横バリ」と称する。)が発生し、目的とする端部がシャープである立体造形物の造形が困難であるという問題がある。
本発明の立体造形物の製造方法は、積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部を形成するモデル部形成工程と、前記突出部と積層方向に接し、前記突出部よりも突出したサポート部を形成するサポート部形成工程と、を含み、前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低く、除去工程を含むことが好ましく、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造装置は、積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部を形成するモデル部形成手段と、前記突出部と積層方向に接し、前記突出部よりも突出したサポート部を形成するサポート部形成手段と、を有し、前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低く、除去手段を有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物の製造装置により、好適に実施されることができる。
繰り返し回数としては、作製する立体造形物の大きさ、形状などに応じて異なり一概には規定できないが、1層あたりの平均厚みとしては、5μm以上50μm以下が好ましい。前記平均厚みが、5μm以上50μm以下であると、精度よく、剥離することもなく造形することが可能であり、立体造形物の高さ分だけ積層することができる。
モデル部形成工程は、造形材料の一種であるモデル部形成材料を用いて、モデル部を構成するモデル材を積層する工程である。
モデル部形成手段は、造形材料の一種であるモデル部形成材料を用いて、モデル部を構成するモデル材を積層する手段である。
前記モデル部は、積層方向に対して直交する方向に突出した突出部を有する。突出部は、積層方向に空間を有する形状である。したがって、モデル部のみで造形を行う場合、重力により硬化する前に突出部が重力方向に流れてしまい、目的とするモデル部の形状を維持できず、造形が困難となる。そこで、本発明の立体造形物の製造方法では、モデル部の突出部をサポート部が積層方向から支持することにより、突出部を有する立体造形物の製造を行うことができる。
モデル部形成手段において、吐出された造形液の表面を、ローラーなどにより平坦化する平滑化手段を有していてもよい。
平滑化工程、及び平滑化手段については、後述する実施形態にて説明する。
モデル部形成材料は、モデル部を構成する造形層を形成する。
モデル部形成材料は、モデル部を構成する部分を造形することができる。
本発明において、モデル部とは、本発明の立体造形物を造形する本体を構成する部を意味する。
モデル部形成材料は、インクジェット用プリンター等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有することが好ましい。
前記重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N-置換アクリルアミド誘導体、N,N-ジ置換アクリルアミド誘導体、N-置換メタクリルアミド誘導体、N,N-ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
オリゴマーとしては、上記モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm~400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2-ジエトキシアセトフェノン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、p,p’-ジクロロベンゾフェノン、p,p-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン-n-プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、メチルベンゾイルフォーメート、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、着色剤などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、分子量200以上5,000以下、具体的には、PEG型非イオン界面活性剤[ノニルフェノールのエチレンオキサイド(以下EOと略記)1~40モル付加物、ステアリン酸EO1~40モル付加物等]、多価アルコール型非イオン界面活性剤(ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(パーフルオロアルキルEO1~50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、2,2-メチレン-ビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス-(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、前記モデル部形成材料中に溶解又は安定に分散し、更に熱安定性に優れた染料及び顔料が適している。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合することが可能である。
立体造形中は、ヒーター、プレヒーターなどの温度を調節することにより、モデル部形成材料の粘度を調節することができる。
サポート部形成工程は、造形材料の一種であるサポート部形成材料を用いて、サポート部を構成するサポート材を積層する工程である。
サポート部形成手段は、造形材料の一種であるサポート部形成材料を用いて、サポート部を構成するサポート材を積層する手段である。
前記サポート部は、モデル部における突出部と積層方向において接する。サポート部は、モデル部における突出部を積層方向から支持することにより、突出部を有する立体造形物の製造を行うことができる。
また、前記サポート部は、モデル部における突出部の突出方向において、モデル部における突出部よりも突出して形成される。これにより、硬化前にモデル部が積層方向に流れることを防ぐことができるため、硬化した後にモデル部に下バリが発生することを抑制し、端部がシャープである立体造形物を製造することができる。
本発明では、「モデル部における突出部」と区別するため、「サポート部における、モデル部の突出部の突出方向において、モデル部における突出部よりも突出して形成された部分」を、「サポート部における突出部」と称することがある。
凸部の高さとしては、モデル部に横バリが発生することを抑制する点から、0.05mm以上が好ましく、インク使用量を節約する点から、2.0mm以下が好ましい。
凸部の高さと、突出部の高さとの比率(凸部の高さ/突出部の高さ)としては、モデル部に横バリが発生することを抑制する点から、0.05以上0.20以下が好ましい。
前記凸部の高さは、例えば、ハイトゲージ(装置名:HD-30AX、株式会社ミツトヨ製)、テストインジケータ(装置名:TI-123HRX、株式会社ミツトヨ製)などを用いて測定することができる。
前記距離と、サポート部における突出部の高さとの比率(距離/突出部の高さ)としては、モデル部に下バリが発生することを抑制する点から、0.05以上0.20以下が好ましい。
前記距離、及びサポート部における突出部の高さは、例えば、デジタルノギス(装置名:CD-15APX、株式会社ミツトヨ製)などを用いて測定することができる。
サポート部形手段において、吐出された造形液の表面を、ローラーなどにより平坦化する平滑化手段を含んでいてもよい。
平滑化工程、及び平滑化手段については、後述する実施形態にて説明する。
サポート部形成材料は、サポート部を構成する造形層を形成する。
本発明において、サポート部とは、モデル部が固化するまでの時間、立体造形物を所定の位置に保持するために、モデル部の造形方向に対し支持する部分に配置され、モデル部と接し、モデル部を下方向から支持する部を意味する。
サポート部を構成する造形層としては、モデル部形成材料を、モデル部を支持する機能に基づいて、適宜選択して付与することにより得ることができる。
サポート部は、液体に溶解することが好ましい。また、サポート部は、液体に浸漬されて溶解することがより好ましい。前記液体としては、例えば、水などが挙げられる。
サポート部形成材料は、インクジェット用プリンター等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有することが好ましい。
水素結合能を有するモノマーは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水素結合能を有する重合モノマーなどが挙げられる。
水素結合能を有する重合モノマーの重合反応としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラジカル重合反応、イオン重合反応、配位重合反応、開環重合反応などが挙げられる。これらの中でも、重合反応の制御の点から、ラジカル重合反応が好ましい。
ラジカル重合反応としては、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射による重合反応などが挙げられる。
水素結合能を有するモノマーは、例えば、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基、スルホ基等を有していてもよい。
エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、水溶性エチレン性不飽和モノマーなどが挙げられる。
水溶性エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー、水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。これらの中でも、水素結合能の高さの点から、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーが好ましい。
水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニルアミド基含有モノマー、水酸基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、光反応性の点から、水酸基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体が好ましい。
これらの中でも、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレートが好ましい。
これらの中でも、アクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N-エチルアクリルアミド、N-プロピルアクリルアミド、N-ブチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド、N-ヒドロキシプロピルアクリルアミド、N-ヒドロキシブチルアクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミドが好ましく、人体への皮膚低刺激性の点から、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド(分子量:115.15)がより好ましい。
水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性二官能エチレン性不飽和モノマー、水溶性三官能エチレン性不飽和モノマーなどが挙げられる。
水溶性二官能エチレン性不飽和モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
水溶性三官能エチレン性不飽和モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリルイソシアネート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水素結合能を有する溶媒は、水素結合能を有するモノマーと水素結合を形成することにより、モデル部の形状を支持するサポート部としての機能を発揮することができる。
水素結合能を有する溶媒は、25℃にて液体であることが好ましい。
これらの中でも、炭素数3以上6以下のジオール、炭素数6以上のモノアルコールが好ましい。
炭素数3以上6以下のジオールとしては、直鎖であってもよく、分岐鎖を有していてもよい。また、炭素数3以上6以下のジオールとしては、例えば、単官能性であってもよいし、多官能性であってもよい。
炭素数3以上6以下のジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-ペンタンジオール、3-メチル-1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、また、これらの構造異性体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオールが好ましい。
炭素数6以上のモノアルコールは、疎水性を有し、炭素数が6以上と長鎖であるため、アルキル鎖の配向、他分子のアルキル鎖と絡まり合う構造を形成することなどにより、造形される立体造形物の硬度を向上させることができる。
炭素数6以上のモノアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高級アルコール、環状アルコール、アルキレンオキサイド基を含むモノアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
高級アルコールとしては、例えば、1-ヘキサノール、1-デカノール、1-ドデカノールなどが挙げられる。
環状アルコールとしては、例えば、シクロヘキサノール、シクロペンタノールなどが挙げられる。
アルキレンオキサイド基を含むモノアルコールにおけるアルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基などが挙げられる。
鎖状構造としては、直鎖構造であってもよく、分岐鎖を有する構造であってもよい。これらの中でも、水素結合能の点から、鎖状構造のモノアルコールが好ましく、直鎖構造のモノアルコールがより好ましい。
カルボン酸化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直鎖脂肪族カルボン酸、分岐鎖脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
直鎖脂肪族カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキシル酸などが挙げられる。
分岐鎖脂肪族カルボン酸としては、例えば、イソブチル酸、t-ブチル酸、イソペンチル酸、イソオクチル酸、2-エチルヘキシル酸などが挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、ベンゼンスルホン酸などが挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解性の点から、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、乳酸が好ましく、ブタン酸、乳酸がより好ましい。
アミン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1価の1級~3級アミン、2価の1級アミン、3価の1級アミン、脂肪族アミンなどが挙げられる。
1価の1級~3級アミンとしては、例えば、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミンなどが挙げられる。
2価の1級アミンとしては、例えば、エチレンジアミンなどが挙げられる。
3価の1級アミンとしては、例えば、トリエチレンジアミンなどが挙げられる。
脂肪族アミンしては、例えば、ピリジン、アニリンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水素結合による架橋強度、及び水への溶解性の点から、2価の1級アミン、3価の1級アミンが好ましく、エチレンジアミンがより好ましい。
エステル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能エステル、多官能脂肪族エステル、多官能芳香族エステルなどが挙げられる。
単官能エステルとしては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチルなどが挙げられる。
多官能脂肪族エステルとしては、例えば、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチルなどが挙げられる。
多官能芳香族エステルとしては、例えば、テレフタル酸ジメチルなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解性、立体造形中の蒸発や臭気、及び安全性の点から、アジピン酸ジメチルが好ましい。
ケトン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能ケトン、多官能ケトンなどが挙げられる。
単官能ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
多官能ケトンとしては、例えば、アセチルアセトン、2,4,6-ヘプタトリオンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、揮発性や水への溶解性の点から、アセチルアセトンが好ましい。
水素結合性ポリマーは、水素結合能を有するモノマーと反応性を有しないこと、水素結合能を有するモノマーの重合反応を阻害しないこと、常温にて流動性を有すること、及び水への溶解性を有することが好ましい。
活性水素化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能性化合物、多官能性化合物などが挙げられる。
単官能性化合物としては、アルコール、エーテル、アミド、エステルなどが挙げられる。
アルキレンオキサイド付加物としては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
前記数平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することかできる。
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm~400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができ、紫外線照射装置の紫外線波長に合わせた光重合開始剤を選択することが好ましい。
サポート部形成材料の光重合開始剤としては、モデル部形成材料の光重合開始剤と同様のものを用いることができる。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、着色剤などが挙げられる。
サポート部形成材料の界面活性剤としては、例えば、モデル部形成材料の界面活性剤と同様のものを用いることができる。
サポート部形成材料の重合禁止剤としては、例えば、モデル部形成材料の重合禁止剤と同様のものを用いることができる。
着色剤としては、サポート部形成材料中に溶解又は安定に分散し、更に熱安定性に優れた染料及び顔料が適している。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合することが可能である。
立体造形中は、ヒーター、プレヒーターなどの温度を調節することにより、サポート部形成材料の粘度を調節することができる。
硬化工程は、モデル部形成工程、及びサポート部形成工程において形成した造形層を硬化させる工程である。
硬化手段は、造形手段において形成した造形層を硬化させる手段である。
硬化手段としては、吐出した造形材料を硬化させて造形層を形成するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線(UV)照射装置、電子線などが挙げられる。造形層を硬化する手段には、オゾンを除去する機構が具備されることが好ましい。
紫外線(UV)照射装置としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド、LEDなどが挙げられる。
高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
またモデル部形成材料、及びサポート部形成材料としてラジカル重合性モノマー、オリゴマーを使用する場合には、モデル部形成工程、及びサポート部形成工程、硬化工程を実施する環境における酸素濃度が低いことが好ましく、例えば、窒素等で置換された空間であることが特に好ましい。
本発明の立体造形物の製造方法は、除去工程を更に含むことが好ましい。除去工程は、形成されたサポート部を除去する工程である。
本発明の立体造形物の製造装置は、除去手段を更に含むことが好ましい。除去手段は、形成されたサポート部を除去する手段である。
除去工程は、除去手段により好適に行われる。
物理的除去方法としては、立体造形物に機械的な力を加え、モデル部からサポート部を剥がす方法、トリミングする方法などが挙げられる。
化学的除去方法としては、液体に溶解させる方法、液体に浸漬して除去する方法、温度を加える方法などが挙げられる。
除去工程としては、超音波振動する方法、撹拌によるエネルギーを与える方法などの補助的処理を行うことができ、これらを適宜組み合せて行ってもよい。
これらの中でも、人の手を要しない点から、化学的除去方法が好ましく、液体に溶解させる方法がより好ましい。
液体としては、例えば、水、有機溶剤などが挙げられる。液体として水を用いる場合、サポート部形成材料は、硬化した硬化物が水溶性を有する材料が選択される。
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形体の研磨工程、成形体の清浄工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形体の研磨手段、成形体の清浄手段などが挙げられる。
本発明の立体造形物のデータの作成方法は、造形しようとする立体造形物を表した三次元モデルから、積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部と、前記突出部と積層方向に接する位置にあり、前記突出部よりも突出したサポート部と、を判断し、前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低くなるように造形する手順を設定する。
なお、造形データは、図10で示すように造形装置30とは別の装置(造形データ作成装置600)で作成しなくても、造形装置30に造形データを作成する機能を有する造形データ作成部を内在させ、造形装置30内で造形データの作成を行ってもよい。
図10は、立体造形物の製造装置の制御部を説明するためのブロック図である。
また、制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
さらに、制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
図10中、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を造形層ごとにスライスしたスライスデータである造形データ(断面データ)を作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。なお、造形データ作成装置の詳しい説明は、後述する。
また、制御部500は、液体吐出用のヘッドユニット31を駆動制御するヘッド駆動制御部508と、ヘッドユニット32を駆動制御するヘッド駆動制御部509を備えている。
更に、制御部500は、液体吐出ヘッドユニット31及び32をX方向に移動させるユニットX方向移動機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、液体吐出ヘッドユニット31及び32をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備える。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御部500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受領する。
造形データ作成装置600は、造形しようとする立体造形物を三次元モデルで表した三次元モデルの情報を受け付ける。この受け付けた情報をもとに、造形データ作成装置600は、サポート部の形状や大きさ、モデル部に対するサポート部の位置(配置)等を適宜設定する。
なお、造形データ作成装置600が、上記各種条件を設定するにあたり、基準となる条件は予め作業者又はユーザーにより入力しておくことができる。この場合、造形データ作成装置600は、予め入力されている条件と比較することで、造形条件を自動で選択することができる。
また、造形データ作成装置600には、造形データ作成装置が設定した造形条件を、必要に応じて作業者又はユーザーが修正できる調整手段を有しているとよい。
造形データ作成装置600は、モデル部とサポート部からなる造形物の造形処理に、モデル部、及びサポート部の造形手順を設定する。
その後、この造形手順により、造形層を形成する1層である、X-Yの二次元データに変換する。こうして、最終的に生成された二次元データが立体造形物の製造データとなる。
作成された立体造形物の製造データは、造形装置の制御部500に入力される。
ステップS101では、造形する立体造形物の三次元モデルを受け付け、処理をS102に移行する。
ステップS102では、受け付けた三次元モデルに基づき、サポート部の形状、大きさを設定する。具体的には、三次元モデルから、積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部と、前記突出部よりも突出したサポート部と、を判断する。その後、処理をS103に移行する。
ステップS103では、立体造形物におけるモデル部及びサポート部の位置(配置)を設定する。具体的には、三次元モデルから、モデル部、及び前記突出部と積層方向に接する位置にあるサポート部を判断する。その後、処理をS104に移行する。
ステップS104では、モデル部及びサポート部の造形手順を設定する。具体的には、サポート部における突出部が、凸部を有するように造形する手順を設定する。また、前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低くなるように設定する。その後、処理をS105に移行する。
ステップS105では、ステップS104における造形手順に従った、造形層の1層を形成する二次元データを作成することで製造データ(造形データ)が作成され、本処理は終了する。
前記凸部の高さとしては、予め設定されてもよいし、ユーザーにより定義されてもよい。
以下、上述した造形データを作成する造形データ作成装置のハードウェア構成について説明する。
図11は、造形データ作成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図11で示すように、造形データ作成装置600は、CPU(Central Processing Unit)601、主記憶装置602、補助記憶装置603、出力装置604、入力装置605の各部を有する。これらの各部は、バス606を介してそれぞれ接続されている。
CPU601は、種々の制御や演算を行う処理装置である。CPU601は、主記憶装置602などが記憶するOS(Operating System)やプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。即ち、CPU601は、本実施形態では、製造データ(造形データ)作成プログラムを実行することにより、造形データ作成装置600の制御部として機能する。
主記憶装置602は、各種プログラムを記憶し、各種プログラムを実行するために必要なデータ等を記憶する。
主記憶装置602は、図示しない、ROM(Reed Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、を有する。
ROMは、BIOS(Basic Input/Output System)等の各種プログラムなどを記憶している。
RAMは、ROMに記憶された各種プログラムがCPU601により実行される際に展開される作業範囲として機能する。RAMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。RAMとしては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)などが挙げられる。
補助記憶装置603としては、各種情報を記憶できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブなどが挙げられる。また、補助記憶装置603は、例えば、CD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)ドライブなどの可搬記憶装置としてもよい。
入力装置605は、造形データ作成装置600に対する各種要求を受け付けることができれば、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
以上のようなハードウェア構成によって、造形データ作成装置600の処理機能を実現することができる。
立体造形物は、本発明の立体造形物の製造方法、及び本発明の立体造形物の製造装置により好適に製造される。
以下、本発明の立体造形物の製造方法、及び前記立体造形物の製造方法を実施する製造装置(本明細書においては、造形装置ともいう)の具体的態様について説明する。本発明は、これらの実施形態に何ら限定されるものではない。
上述したモデル部形成材料、及びサポート部形成材料は、本実施形態の造形装置に搭載される。
本実施形態の造形装置は、紫外線硬化性を有するモデル部形成材料及びサポート部形成材料を用いる一般的なマテリアルジェット方式の造形装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る造形装置を示す概略図である。造形装置30は、ヘッドユニット31、32、紫外線照射機33、ローラー34、キャリッジ35、及びステージ37を有する。ヘッドユニット31は、モデル部形成材料1を吐出する。ヘッドユニット32は、サポート部形成材料2を吐出する。紫外線照射機33は、吐出されたモデル部形成材料1、及びサポート部形成材料2に紫外線を照射して硬化する。ローラー34は、モデル部形成材料1、及びサポート部形成材料2の造形層を平滑化する。キャリッジ35は、ヘッドユニット31、32などの各手段を、図1におけるX方向に往復移動させる。ステージ37は、基板36を、図1に示すZ方向、及び図1の奥行方向であるY方向に移動させる。なお、Y方向への移動は、ステージ37ではなくキャリッジ35において行なってもよい。
ヘッドユニット31、32におけるノズルとしては、公知のインクジェットプリンターにおけるノズルを好適に使用することができる。
ローラー34を使用する場合、造形装置30は、ローラー34と造形物の面とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、ステージ37を下げながら積層する。ローラー34は紫外線照射機33に隣接している構成が好ましい。
立体造形物を製造するためのデータ(本明細書では、造形データともいう)は、例えば、図10で示すように、造形データ作成装置600で作成される。
一層の厚みは、使う材料によるが、通常は20μm以上60μm以下程度である。
二次元データの生成などのデータ処理は、使用材料の指定に応じて、造形データ作成装置において自動的に設定されるようにしてもよい。
造形データ作成装置では、生成された各二次元データに対し、モデル部における突出部の積層方向の面側に、サポート部を示す画素を追加する。最終的に生成される二次元データは、造形物の一断面を示し、モデル部を示す画素、及びサポート部を示す画素が含まれる。
上述した製造データをもとに、製造装置(造形装置)は、立体造形物を造形する。製造装置で行われる各製造工程について、以下に説明する。
図1に示すように、造形装置30のエンジンは、キャリッジ35、又はステージ37を移動させながら、入力された二次元データのうち最も底面側の断面を示す二次元データに基づいて、ヘッドユニット31からモデル部形成材料1の液滴を吐出させ、ヘッドユニット32からサポート部形成材料2の液滴を吐出させる。
これにより、最も底面側の断面を示す二次元データにおけるモデル部を示す画素に対応する位置にモデル部形成材料1の液滴が配され、サポート部を示す画素に対応する位置にサポート部形成材料2の液滴が配され、隣り合う位置の液滴同士が接して造形層が形成される。
なお、造形する造形物が1個の場合は、ステージ37の真中に断面形状の造形層が形成される。造形する造形物が複数個の場合、造形装置30は、ステージ37に複数個の断面形状の造形層を形成してもよいし、先に造形された造形物に造形層を積み重ねてもよい。
平滑化工程において、平滑化手段の一例であるローラー34は、ステージ37上に吐出されたモデル部形成材料、及びサポート部形成材料のうち余剰な部分を掻き取ることで、モデル部形成材料、及びサポート部形成材料からなる造形層、又は造形層が有する凸凹を平滑化する。平滑化工程はZ軸方向へ積層毎に1回行われてもよいし、2回~50回の積層毎に1回行われてもよい。
平滑化工程において、ローラー34は停止していてもよいし、ステージ37の進行方向に対して、正もしくは負の相対速度で回転していてもよい。また、ローラー34の回転速度は、定速でもよいし、一定加速度、一定減速度でもよい。ローラー34の回転数は、ステージ37との相対速度の絶対値として、50mm/s以上400mm/s以下が好ましい。相対速度が小さすぎる場合、平滑化が不十分で平滑性が損なわれることがある。また、相対速度が大きすぎる場合、装置が大型化を要し、振動などによって吐出された液滴の位置ずれなどが発生しやすく、結果として平滑性が低下することがある。
平滑化工程において、ローラー34の回転方向は、ヘッドユニット31、32の進行方向と逆向きであることが好ましい。
硬化工程において、造形装置30のエンジンは、キャリッジ35により紫外線照射機33を移動させて、モデル部形成工程、及びサポート部形成工程で形成された造形層に、モデル部形成材料、及びサポート部形成材料に含まれる光重合開始剤の波長に応じた紫外線を照射する。これにより、造形装置30は、造形層を硬化させる。
造形装置30により造形された造形物は、モデル部及びサポート部を有する。サポート部は、造形後に造形物から除去される。
イソボルニルアクリレート(共栄化学株式会社製)60質量部、アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)10質量部、及びウレタンアクリレート(商品名:UV-1700B、日本合成化学工業株式会社製、分子量:2,000)30質量部をビーカーにて均一に混合した。その後、光重合開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)2質量部を加え、さらに均一に混合し、フィルター(商品名:CCP-FX-C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させてモデル部形成材料を得た。
アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)40質量部、ポリオキシプロピレングリコール60質量部、反応開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)3質量部、及び重合禁止剤(商品名:フェノチアジン、東京化成株式会社製)0.1質量部を均一に混合し、フィルター(商品名:CCP-FX-C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させてサポート部形成材料を得た。
(実施例1)
図1に示す立体造形物の製造装置において、インクジェットヘッド(商品名:MH2420、リコーインダストリー株式会社製)に通じる3つのタンクに、得られたモデル部形成材料、及びサポート部形成材料を充填した。次に、造形する立体造形物の形状を、図2中の10に示す、X方向の長さ:20mm、Y方向の長さ:20mm、及びZ方向の高さ:50mm、並びに、図2中の11に示す、モデル部における突出部のX方向の長さ:20mm、及びモデル部における突出部のZ方向の高さ(図2のaの高さ):10mmのL字型の形状に設定した。また、サポート部は凸部22を有する形状とし、サポート部における突出部21の突出方向の長さ(図2のbの長さ):2mm、及び凸部の高さ(図2のcの高さ):1mmに設定した。その後、各インクジェットヘッドから所定量の前記モデル部形成材料、及び前記サポート部形成材料をそれぞれ噴射させた。
次に、紫外線照射機(装置名:SPOT CURE SP5-250DB、ウシオ電機株式会社製)で350mJ/cm2の光量を照射し、前記モデル部形成材料、及び前記サポート部形成材料を硬化させ、これら一連の工程を繰り返した。
その後、得られた造形物を40℃、1Lの水に入れ、超音波振動を1時間かけてサポート部20を除去し、モデル部10を残した。その後、前記モデル部10を水から取り出し、室温(25℃)で24時間乾燥させることにより、図3に示す立体造形物1を作製した。
造形する立体造形物の形状を、図4中の10に示す、X方向の長さ:10mm、Y方向の長さ:10mm、及びZ方向の高さ:50mm、並びに、図4中の11に示す、モデル部における突出部のX方向の長さ:20mm、及びモデル部における突出部のZ方向の高さ(図4のaの高さ):20mmのT字型の形状に設定した。また、サポート部は凸部22を有する形状とし、サポート部における突出部21の突出方向の長さ(図4のbの長さ):2mm、及び凸部の高さ(図4のcの高さ):0.5mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物2を造形した(図4及び図5)。
造形する立体造形物の形状を、図6中の10に示す、X方向の長さ:20mm、Y方向の長さ:20mm、及びZ方向の高さ:50mm、並びに、図6中の11に示す、モデル部における突出部のX方向の長さ:20mm、及びモデル部における突出部のZ方向の高さ(図6のaの高さ):10mmのL字型の形状に設定した。また、サポート部は突出部21を有しない形状に設定した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の立体造形物3を造形した(図7)。
造形する立体造形物の形状を、図8中の10に示す、X方向の長さ:20mm、Y方向の長さ:20mm、及びZ方向の高さ:50mm、並びに、図8中の11に示す、モデル部における突出部のX方向の長さ:20mm、及びモデル部における突出部のZ方向の高さ(図8のaの高さ):10mmのL字型の形状に設定した。また、サポート部は突出部21を有し、かつ凸部22を有しない形状とし、サポート部における突出部21の突出方向の長さ(図8のbの長さ):2mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物4を造形した(図9)。
比較例2において、サポート部における突出部21の突出方向の長さ(bの長さ)を表1に示すように変更した以外は、比較例2と同様にして、立体造形物5及び6を造形した。
サポート部20を除去して得られた立体造形物1~6について、デジタルノギス(装置名:CD-15APX、株式会社ミツトヨ製)を用いて、立体造形物のモデル部の端部の下バリの長さ、及び横バリの長さを測定し、下記評価基準に基づいて、「モデル部の下バリのなさ」及び「モデル部の横バリのなさ」を評価した。なお、「○」以上が、実施可能レベルである。
-モデル部の下バリのなさの評価基準-
○:下バリの長さが0.1mm未満である
△:下バリの長さが0.1mm以上1.0mm未満である
×:下バリの長さが1.0mm以上である
-モデル部の横バリのなさの評価基準-
○:横バリの長さが0.1mm未満である
△:横バリの長さが0.1mm以上1.0mm未満である
×:横バリの長さが1.0mm以上である
<1> 積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部を形成するモデル部形成工程と、
前記突出部と積層方向に接し、前記突出部よりも突出したサポート部を形成するサポート部形成工程と、を含み、
前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、
前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低いことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<2> 前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する側の面の面積が、
前記突出部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する側の面の面積よりも大きい前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記凸部の高さが、2mm以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記凸部の高さと、前記突出部の高さとの比率(凸部の高さ/突出部の高さ)が、0.05以上0.20以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<5> 前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する側の面の、前記突出方向における端点から、
前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する接点までの距離が、0.2mm以上10mm以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<6> 前記距離と、前記突出部の高さとの比率(距離/突出部の高さ)が、0.05以上0.20以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<7> 形成された前記サポート部を除去する除去工程を更に含む前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記サポート部が、液体に溶解する前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<9> 前記サポート部が、液体に浸漬されて溶解する前記<8>に記載の立体造形物の製造方法である。
<10> 前記液体が、水である前記<9>に記載の立体造形物の製造方法である。
<11> 積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部を形成するモデル部形成手段と、
前記突出部と積層方向に接し、前記突出部よりも突出したサポート部を形成するサポート部形成手段と、を有し、
前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、
前記凸部の高さが、前記突出部の高さよりも低いことを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<12> 造形しようとする立体造形物を表した三次元モデルから、積層方向に対して直交する方向に突出した突出部を有するモデル部と、前記突出部と造形方向において接する位置にあり、前記突出部の突出方向において前記突出部よりも突出したサポート部と、を判断し、
前記サポート部における、前記突出部の突出方向において前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有するように造形する手順を設定することを特徴とする立体造形物のデータの作成方法である。
<13> 前記凸部の高さが、ユーザーにより定義される前記<12>に記載の立体造形物のデータの作成方法である。
<14> 前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が造形方向において接する側の面の、前記突出方向における端点から、前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が造形方向において接する接点までの距離が、ユーザーにより定義される前記<12>から<13>のいずれかに記載の立体造形物のデータの作成方法である。
2 サポート部形成材料
10 モデル部
11 モデル部における突出部
20 サポート部
21 サポート部における突出部
22 凸部
30 造形装置(立体造形物の製造装置の一例)
31 ヘッドユニット(吐出手段の一例)
32 ヘッドユニット(吐出手段の一例)
33 紫外線照射機(硬化手段の一例)
34 ローラー
35 キャリッジ
36 基板
37 ステージ
100 三次元モデル
Claims (9)
- 積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部を形成するモデル部形成工程と、
前記突出部と積層方向に接し、前記突出部よりも突出したサポート部を形成するサポート部形成工程と、を含み、
前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、
前記凸部の高さと、前記突出部の高さとの比率(凸部の高さ/突出部の高さ)が、0.05以上0.20以下であることを特徴とする立体造形物の製造方法。 - 前記サポート部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する側の面の面積が、
前記突出部における、前記突出部及び前記サポート部が積層方向において接する側の面の面積よりも大きい請求項1に記載の立体造形物の製造方法。 - 前記凸部の高さが、2mm以下である請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 形成された前記サポート部を除去する除去工程を更に含む請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記サポート部が、液体に溶解する請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記サポート部が、液体に浸漬されて溶解する請求項5に記載の立体造形物の製造方法。
- 前記液体が、水である請求項6に記載の立体造形物の製造方法。
- 造形しようとする立体造形物を表した三次元モデルから、積層方向に直交する方向へ突出した突出部を有するモデル部と、前記突出部と積層方向に接する位置にあり、前記突出部よりも突出したサポート部と、を判断し、
前記サポート部における前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも突出した部分の前記突出部と接する側の面が、凸部を有し、前記凸部の高さと、前記突出部の高さとの比率(凸部の高さ/突出部の高さ)が、0.05以上0.20以下であるように造形する手順を設定することを特徴とする立体造形物のデータの作成方法。 - 前記凸部の高さが、ユーザーにより定義される請求項8に記載の立体造形物のデータの作成方法。
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