JP7003089B2 - ピエゾジェット型芳香装置用香料組成物 - Google Patents
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(A) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、Hansen溶解度パラメータにおける25℃のときの極性項δpの値が2.5(J/cm3)1/2以上5.2(J/cm3)1/2以下であり、かつ、EPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が26℃以上54℃以下である香料化合物
(B) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、Hansen溶解度パラメータにおける25℃のときの極性項δpの値が8.8(J/cm3)1/2以上、又はEPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が90℃以上である香料化合物
(C) エタノール
(D) 水
成分(A)の香料化合物は、25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が2.5(J/cm3)1/2以上5.2(J/cm3)1/2以下であり、かつ、EPI Suiteを用いて算出される融点の推計値が26℃以上54℃以下のものである。成分(A)の香料化合物は、一度ピエゾジェット型芳香装置の吐出口から噴霧された後に、オリフィス制御板上で析出してオリフィスを閉塞する性質を有し、その結果、吐出口からの揮発による組成変化や吐出口からの液だれを抑制することができる。加えて、成分(A)の香料化合物は、次の噴霧を行うために再度ピエゾジェット型の吐出装置を駆動させた場合に後から噴出してくる香料組成物によって、容易に析出物を再溶解して前記閉塞状態を解消し、再噴霧が可能となるような性質を有するものである。
0~1.4:ほとんど匂いがしない、1.5~6.1:弱い匂い、6.2~17.2:楽に感じる匂い、17.3~35.4:強い匂い、35.5~53.3:とても強い匂い、53.4~100:非常に強い匂い
成分(B)は、25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が8.8(J/cm3)1/2以上、又はEPI Suiteを用いて算出される融点の推計値が90℃以上のものである。δpの値がエタノールのδpである8.8(J/cm3)1/2以上であると水/エタノール混合溶媒に溶解しやすく成分(A)による閉塞効果を阻害してしまい、融点が90℃以上であると、再溶解しにくくなる傾向にある。したがって、成分(B)の含有量を制限する方が良く、本発明の香料組成物中における成分(B)の香料化合物の含有量は、成分(A)が奏する噴霧後に析出してオリフィスを閉塞すると共に、次の噴霧時には容易に再溶解するという効果を阻害しない観点から、3質量%以下であって、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下であり、更には、本発明の香料組成物中に成分(B)を含有しないことが好ましい。なお、香り創作における香調のバリエーションを増やすという観点からは、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。
本発明の香料組成物中には、更に、成分(A)、(B)以外の香料化合物を含有することもできる。成分(A)、(B)以外の香料化合物としては、例えば、Steffen Arctander編著“Perfume and Flavor Chemicals” Montclair, N.J.(U.S.A.) (1969年)、合成香料編集委員会編集「合成香料-化学と商品知識」(化学工業日報社、2016年12月20日、増補新版)、中島基貴編著「香料と調香の基礎知識」産業図書(1995年初版)等に記載されている公知の香料化合物の中で、成分(A)、成分(B)のいずれにも該当しないものが挙げられる。
本発明の香料組成物は、成分(C)のエタノールを含有する。本発明の香料組成物中における成分(C)の含有量は、香料組成物中に香料化合物を均一に溶解させる観点から、45質量%以上であって、好ましくは47質量%以上、より好ましくは49質量%以上、更に好ましくは51質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、更に好ましくは64質量%以上、更に好ましくは65質量%以上であり、また、香料組成物の粘度を適正な範囲に保つという観点から、99質量%以下であって、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。
更に本発明の香料組成物は、成分(D)の水を溶媒として含有する。本発明の香料組成物中における成分(D)の含有量は、香料組成物の揮発抑制や香料化合物の溶解性調整の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
本発明の香料組成物を適用可能なピエゾジェット型芳香装置としては、オリフィス制御板が装置の香料組成物液面より上部にあるタイプ、オリフィス制御板が装置の香料組成物液面より下部にあるタイプのいずれも好適に使用できるが、特に後者に適用した場合には、噴霧後に吐出口からの香料組成物の液だれ防止することもできる。
下記成分(A)、(C)及び(D)を含有する香料組成物であって、成分(A)の含有量が0.1質量%以上12質量%以下、成分(C)の含有量が45質量%以上99質量%以下であり、かつ、下記成分(B)の含有量が3質量%以下である、ピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
(A) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が2.5(J/cm3)1/2以上5.2(J/cm3)1/2以下であり、かつ、EPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が26℃以上54℃以下である香料化合物
(B) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が8.8(J/cm3)1/2以上、又はEPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が90℃以上である香料化合物
(C) エタノール
(D) 水
成分(A)のδpの値が、好ましくは2.7(J/cm3)1/2以上、より好ましくは2.8(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは2.85(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは2.95(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.0(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.1(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.15(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.2(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.4(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.5(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.6(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.7(J/cm3)1/2以上、更に好ましくは3.8(J/cm3)1/2以上であり、また、好ましくは4.9(J/cm3)1/2以下、より好ましくは4.8(J/cm3)1/2以下、更に好ましくは4.7(J/cm3)1/2以下、更に好ましくは4.6(J/cm3)1/2以下、更に好ましくは4.5(J/cm3)1/2以下、更に好ましくは4.4(J/cm3)1/2以下、更に好ましくは4.0(J/cm3)1/2以下である、<1>に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)のEPI Suiteによる融点の推計値が、好ましくは26.2℃以上、より好ましくは26.7℃以上、更に好ましくは27℃以上、更に好ましくは27.7℃以上、更に好ましくは28℃以上、更に好ましくは28.5℃以上、更に好ましくは29℃以上、更に好ましくは29.1℃以上であり、また、54℃以下であって、好ましくは53.2℃以下、より好ましくは53℃以下、更に好ましくは51℃以下、更に好ましくは50℃以下、更に好ましくは48℃以下、更に好ましくは46℃以下、更に好ましくは45℃以下、更に好ましくは43℃以下、更に好ましくは40℃以下、更に好ましくは37℃以下、更に好ましくは33℃以下、更に好ましくは31℃以下、更に好ましくは30℃以下である、<1>又は<2>に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)が、25℃で揮発させ気体-液体、又は気体-固体の二相平衡状態とした際の気相部のLabeled Magnitude Scaleによるニオイ強度の最大値が、好ましくは35.4以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは28以下、更に好ましくは24以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは17.2以下、更に好ましくは15以下、更に好ましくは14.55以下、更に好ましくは14以下、更に好ましくは10.3以下、更に好ましくは9以下、更に好ましくは7以下、更に好ましくは6.1以下、更に好ましくは5.5以下、更に好ましくは5.1以下であり、更に好ましくは1.4以下である、<1>~<3>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)が、好ましくはアンブレットリド、イソボルニルアセテート、D.M.B.C.アセテート、ペンタライド、サンダルマイソールコア、トリシクロデセニルプロピオネート、ルバフラン、γ-メチルイオノン、トリシクロデセニルアセテート、1-テトラデカノール、ハバノライド、パンプルフルール、ムスク TM-II、グロバノン、ボルネオール、フェニルエチルジメチルカルビノール、1-ドデカノール、ジャスモピランフォルテ、チモール、マイラックアルデヒド、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルベンゾエート、ネロリンヤラヤラ、シクラメンアルデヒド、cis-3-ヘキセニルベンソエート、フローラルオゾン及びインドフロールクリスタルから選ばれる1種以上、より好ましくはアンブレットリド、イソボルニルアセテート、D.M.B.C.アセテート、ペンタライド、サンダルマイソールコア、トリシクロデセニルプロピオネート、1-テトラデカノール、ハバノライド、パンプルフルール、ムスク TM-II、グロバノン、1-ドデカノール、ジャスモピランフォルテ、チモール、マイラックアルデヒド、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルベンゾエート、ネロリンヤラヤラ、シクラメンアルデヒド、cis-3-ヘキセニルベンソエート及びインドフロールクリスタルから選ばれる1種以上、更に好ましくは1-ドデカノール、ペンタライド及びグロバノンから選ばれる1種以上であり、更に好ましくは1-ドデカノールである、<1>~<4>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)の含有量が、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.6質量%以上、更に好ましくは0.75質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上であり、また、好ましくは9質量%以下、好ましくは7.5質量%以下、より好ましくは6質量%以下、より好ましくは3質量%以下である、<1>~<5>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(B)の含有量が、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは成分(B)を含有しない、<1>~<6>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)及び(B)以外の香料化合物の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である、<1>~<7>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(C)の含有量が、好ましくは47質量%以上、より好ましくは49質量%以上、更に好ましくは51質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、更に好ましくは64質量%以上、更に好ましくは65質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である、<1>~<8>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(D)の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である、<1>~<9>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(C)と成分(D)との合計量が、好ましくは65質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、また、好ましくは99.8質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である、<1>~<10>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(A)の含有量に対する成分(C)と成分(D)との合計量の質量比[(C)+(D)]/(A)が、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは14以上、更に好ましくは80以上であり、また、好ましくは400以下、より好ましくは300以下、更に好ましくは200以下、更に好ましくは150以下、更に好ましくは100以下、更に好ましくは95以下である、<1>~<11>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
成分(C)と成分(D)との質量比(C)/(D)が、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.8以上、更に好ましくは2.1以上であり、また、好ましくは9以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3以下、更に好ましくは2.6以下、更に好ましくは2.4以下である、<1>~<12>のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
下記成分(A)、(C)及び(D)を含有する香料組成物であって、成分(A)の含有量が0.75質量%以上7.5質量%以下、成分(C)と成分(D)との合計量が80質量%以上98質量%以下、成分(C)と成分(D)との質量比(C)/(D)が、1以上9以下であり、かつ、下記成分(B)の含有量が3質量%以下である、ピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
(A) ペンタライド、1-ドデカノール及びグロバノンから選ばれる1種以上の香料化合物
(B) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が8.8(J/cm3)1/2以上、又はEPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が90℃以上である香料化合物
(C) エタノール
(D) 水
以下の方法に従い、実施例及び比較例で用いた香料化合物について、25℃で揮発させ、気体-液体、又は気体-固体の二相平衡状態とした際の気相部のLabeled Magnitude Scaleによるニオイ強度の最大値を求めた。
3Lポリエチレン製におい袋(アズワン社から購入)にそれぞれの香料化合物0.5mLを導入し、無臭の空気を導入して希釈した。一晩25℃で静置して平衡化した後、におい袋からヘッドスペースを回収し、別の1Lフッ素樹脂バッグに充填して、気相部のニオイ強度を専門パネル14名がLMSを用いて評価した。この評価値を、各香料化合物のLMSによるニオイ強度の最大値とした。
表3に、上記方法によるLMSニオイ強度の最大値のほか、EPI Suiteによる融点推計値(℃)及び極性項δp[(J/cm3)1/2]を併せて示す。
表4~6に示す香料組成物を調製し、ピエゾジェット型芳香装置を用いて、以下の基準に従って、オリフィスの閉塞の有無と再噴霧の可否について評価した。
なお、芳香装置としては、表4及び5に関しては、オリフィス制御板が香料組成物液面より上部にあるタイプ(アットアロマ株式会社製、卓上アロマディフューザーsquair)、表6に関しては、オリフィス制御板が香料組成物液面より下部にあるタイプを用いた。
1:オリフィスは閉塞せず、装置中の溶液量は減少する。再噴霧はできる。
2:オリフィスは閉塞し、装置中の溶液量は減少しない。再噴霧はできる。
3:オリフィスは閉塞する。再噴霧はできない。
1:オリフィスは閉塞せず、吐出口から直ちに液だれする。再噴霧はできる。
2:オリフィスの一部が閉塞し、吐出口からの液だれが減少する。再噴霧はできる。
3:オリフィスが完全に閉塞し、吐出口から液だれしない。再噴霧はできる。
4:オリフィスは閉塞し、再噴霧はできない。
表7~10に各種香調の処方例を示す。
Claims (5)
- 下記成分(A)、(C)及び(D)を含有する香料組成物であって、成分(A)の含有量が0.1質量%以上12質量%以下、成分(C)の含有量が45質量%以上99質量%以下であり、かつ、下記成分(B)の含有量が3質量%以下である、ピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
(A) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が2.5(J/cm3)1/2以上5.2(J/cm3)1/2以下であり、かつ、EPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が26℃以上54℃以下である香料化合物
(B) 25℃でエタノールに溶解する香料化合物であって、25℃におけるHansen溶解度パラメータの極性項δpの値が8.8(J/cm3)1/2以上、又はEPI Suiteを用いて算出される融点(selected melting point)の推計値が90℃以上である香料化合物
(C) エタノール
(D) 水 - 成分(C)と成分(D)との合計量が65質量%以上99.8質量%以下である請求項1に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
- 成分(A)の含有量に対する成分(C)と成分(D)との合計量の質量比[(C)+(D)]/(A)が、6以上400以下である請求項1又は2に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
- 成分(C)と成分(D)との質量比(C)/(D)が、1以上9以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
- 成分(A)が、25℃で揮発させ気体-液体、又は気体-固体の二相平衡状態とした際の気相部のLabeled Magnitude Scaleによるニオイ強度の最大値が35.4以下の香料化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載のピエゾジェット型芳香装置用香料組成物。
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