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JP7064475B2 - 穀類液化物の製造方法、穀類液化物及び穀類液化物の遊離糖含量抑制方法並びに酵素反応性向上方法 - Google Patents

穀類液化物の製造方法、穀類液化物及び穀類液化物の遊離糖含量抑制方法並びに酵素反応性向上方法 Download PDF

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JP7064475B2 JP2019165992A JP2019165992A JP7064475B2 JP 7064475 B2 JP7064475 B2 JP 7064475B2 JP 2019165992 A JP2019165992 A JP 2019165992A JP 2019165992 A JP2019165992 A JP 2019165992A JP 7064475 B2 JP7064475 B2 JP 7064475B2
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Description

本発明が関係するのは、穀類液化物の製造方法、穀類液化物及び穀類液化物の遊離糖含量抑制方法並びに酵素反応性向上方法である。
近年、健康志向の高まりの中、人々が注目するのは、穀類を液状化させた飲食品(以下、「穀類液化物」という。)である。穀類は、食物繊維やミネラル等の栄養成分を含み、消費者の健康志向に応えるものである。また、それだけでなく、乳アレルギーや乳糖を消化しにくい体質を有する人にとっても、安心して摂取することができるものである。
穀類液化物の原料である穀類は、澱粉や食物繊維等の多糖類を多く含む。そのため、穀類をそのまま水に分散させただけのものは、粘度が高く、非常に飲み難いものである。よって、市場では、粘度を低下させた、飲み易い穀類液化物が求められている。
穀類を液状化させる方法は各種知られており、特許文献1が開示するのは、米を粉砕し、プロテアーゼ、セルラーゼ、α - アミラーゼ及びプルラナーゼで処理する方法である。特許文献2が開示するのは、えん麦のふすまを粉砕し、破砕物に、フィターゼ、セルラーゼ、リゾチーム、およびキシラーゼからなる群から選択される少なくとも一つの酵素を作用させる方法である。特許文献3が開示するのは、全粒粉と水の混合物を調製し、加熱し、冷却し、粘度を減少させるために酵素処理し、酸性化させて、低粘度の全粒粉スラリーを得る方法である。
特開2004-121135号公報 特開2015-084687号公報 特開2016-105723号公報
本発明が解決しようとする課題は、穀類液化物の低粘度化と遊離糖含量抑制の両立である。穀類液化物の粘度を低下させるため、一般的に行われるのは、澱粉の分解である。他方、澱粉の分解によって生じるのは、遊離糖である。遊離糖は、健康志向の消費者に忌避される成分である。さらにそれだけでなく、遊離糖は、甘味を呈する。甘味は、穀類液化物の使用用途を制限してしまう。
以上を踏まえて、本願発明者が鋭意検討して見出したのは、穀類を酵素で処理する際に、焙煎された穀類を用いると、穀類液化物の遊離糖含量を抑えつつ、粘度を下げられることである。この観点から、本発明を定義すると、以下のとおりである。
本発明に係る穀類液化物の製造方法を構成するのは、少なくとも、酵素処理である。酵素処理において、少なくとも、穀類を含有する原料液が酵素処理される。この処理で用いられる穀類は、焙煎されている。
本発明に係る穀類液化物の粘度は、500mPa・s以下である。当該穀類液化物の総遊離糖含量に対する糖度の比は、0.09乃至0.30である。当該穀類液化物のデンプンのα化度は、60%以上である。
本発明に係る遊離糖含量抑制方法を構成するのは、少なくとも、酵素処理である。酵素処理において、少なくとも、穀類を含有する原料液が酵素処理される。この処理で用いられる穀類は、焙煎されている。
本発明に係る酵素反応性向上方法を構成するのは、少なくとも、酵素処理である。酵素処理において、少なくとも、穀類を含有する原料液が酵素処理される。この処理で用いられる穀類は、焙煎されている。
本発明が可能にするのは、穀類液化物の低粘度化と遊離糖含量抑制の両立である。すなわち、粘度が低減されつつも、遊離糖含量が抑制された穀類液化物を得ることである。
本実施の形態に係る穀類液化物の製造方法(以下、「本製法」という。)を構成するのは、少なくとも、酵素処理工程である。酵素処理工程では、少なくとも、焙煎された穀類を含有する原料液が酵素処理される。その結果、粘度が低下しつつも遊離糖含量が抑制された穀類液化物が得られる。尚、本製法は、焙煎工程を含んでもよい。
本実施の形態に係る穀類液化物の遊離糖含量抑制方法(以下、「本方法」という。)を構成するのは、少なくとも、酵素処理工程である。酵素処理工程では、少なくとも、焙煎された穀類を含有する原料液が酵素処理される。その結果、穀類液化物の粘度が低下しつつも遊離糖含量が抑制される。尚、本方法は、焙煎工程を含んでもよい。
<本実施の形態に係る穀類液化物>
本方法及び本製法によって得られる穀類液化物(以下、「本液化物」という。)が有する官能特徴は、飲用に適した粘度であって、遊離糖含量が抑えられているものである。本液化物が目指すべき指標は、粘度、総遊離糖含量に対する糖度の比及びデンプンのα化度である。
<本液化物の粘度>
本液化物の粘度の上限は、500mPa・sであることが好ましく、400mPa・sであることがより好ましく、300mPa・sであることが最も好ましい。粘度が500mPa・s以下であれば、飲み易く、飲料としての飲用適性がある。本液化物の粘度の下限は、飲料としての飲用適性があればよく、特に限定されないが、飲用した時の満足感という観点から、50mPa・sであることが好ましい。
<本液化物の総遊離糖含量に対する糖度の比>
本液化物の総遊離糖含量に対する糖度の比は、0.09乃至0.30である。総遊離糖含量に対する糖度の比とは、総遊離糖含量を糖度で除した値である。つまり、糖度を1とした場合の総遊離糖含量を表しており、総遊離糖含量に対する糖度の比が大きければ、遊離糖含量が高く、総遊離糖含量に対する糖度の比が小さければ、遊離糖含量が低くなる。総遊離糖含量に対する糖度の比が0.30以下であれば、遊離糖含量が抑制されている。総遊離糖含量に対する糖度の比が0.09未満であると、澱粉から遊離糖への分解が不十分であり、粘度が高くなって、飲料適正が低下する。
本液化物の総遊離糖含量は、穀類の使用量によって変わるため、特に制限されないが、1.00乃至10.00%であることが好ましく、1.00乃至8.50%あることがより好ましく、1.00乃至6.00%であることが最も好ましい。
本液化物の糖度は、穀類の使用量によって変わるため、特に制限されないが、5.0乃至40.0%であることが好ましく、10.0乃至30.0%であることがより好ましく、15.0乃至25.0%であることが最も好ましい。
<本液化物のデンプンのα化度>
本液化物のデンプンのα化度は、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
<穀類>
本液化物の原材料に用いる穀類は、食用できるものであればよく、特に限定されないが、例示すると、麦類、米類、豆類、芋類、トウモロコシ類などである。好ましくは、麦類であり、例示すると、大麦、小麦、オーツ麦、ライ麦、ハト麦などである。さらに好ましくは、オーツ麦である。
本液化物の原材料に用いる穀類の部位は、全体(全粒)であっても一部であってもよいが、栄養素を高める観点から、外皮が含まれることが好ましい。穀類の外皮を得る手段は、一般的に知られているものであれば限定されないが、例示すると、精米、精麦などである。
本液化物の原材料に用いる穀類の状態は、酵素の反応性を高める観点から、微細化されていることが好ましい。穀類を微細化する手段は、一般的に知られているものであれよく、限定されないが、例示すると、粉砕、摩砕、細断などである。
<焙煎>
本液化物の原材料に用いる穀類は、焙煎されている。焙煎する目的は、一般的には、焙煎香の付与である。本製法及び本方法では、それに加え、穀類のデンプンのα化である。焙煎する手段は、公知のものであればよく、特に限定されない。穀類を焙煎することにより、穀類のデンプンはα化する。α化の度合いは、本液化物の粘度が500mPa・s以下となればよく、特に限定されないが、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
<原料液>
原料液は、少なくとも穀類を含んでいればよく、特に限定されないが、酵素の反応性を高める観点から、穀類が水に分散した状態であることが好ましい。穀類が乾燥している状態の場合は、適宜、加水を行ってもよく、穀類が水分を含む状態の場合は、そのまま摩砕等の処理をおこなってもよい。
原料液に含まれる穀類は、1種単独で使用しても、2種以上を混合してもよい。また、他の原材料を混合してもよい。他の原材料は、特に限定されないが、例示すると、野菜汁や果汁、各種添加物等である。ただし、糖類等の甘味料は含まないことが好ましい。
原料液中の穀類の割合は、酵素が反応すればよく、特に限定されないが、工程を効率化する観点から、50%以下であることが好ましい。
<酵素>
本製法及び本方法で使用する4‐α‐グルカノトランスフェラーゼは、マルトトリオース単位で糖転移させる活性を有していればよく、特に限定されないが、市販されているものを例示すると、グライコトランスフェラーゼ「アマノ」L(天野エンザイム社製)などである。
本製法及び本方法で使用するマルトトリオヒドロラーゼは、マルトトリオース単位で加水分解する活性を有していればよく、特に限定されないが、市販されているものを例示すると、AMT1.2L(天野エンザイム社製)などである。
本製法及び本方法で使用するセルラーゼは、セルロースを分解する活性を有していればよく、特に限定されないが、市販されているものを例示すると、アクレモニウムセルラーゼ(Meiji Seika ファルマ社製)などである。
本製法及び本方法で使用するプロテアーゼは、タンパク質やペプチドを分解する活性を有していればよく、限定されないが、市販されているものを例示すると、ペプチダーゼR(天野エンザイム社製)、プロテアックス(天野エンザイム社製)、プロテアーゼA「アマノ」SD(天野エンザイム社製)などである。
<酵素処理>
酵素処理は、原料液に酵素を処理することで行われる。酵素処理を行う目的は、一般的には穀類の低粘度化であるが、本製法及び本方法では、加えて、穀類液化物の遊離糖含量抑制である。
酵素処理を行う条件は、各酵素が反応する条件であればよく、特に限定されないが、製造工程を効率化する観点から、全ての酵素を同時に処理することが好ましい。酵素を処理する温度は、各酵素の至適温度の範囲内であればよく、特に限定されないが、40℃乃至65℃が好ましく、45℃乃至60℃がより好ましく、50℃乃至60℃が最も好ましい。酵素処理を行う時間の下限値は、粘度が十分に低下すればよく、特に限定されないが、酵素を十分に反応させる観点から、5分間が好ましい。酵素処理を行う時間の上限値は、食品衛生上の観点から、2時間が好ましい。
酵素処理における穀類と酵素の重量割合の下限値は、穀類1重量部に対し、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ及び/又はマルトトリオヒドロラーゼは、0.0075重量部、セルラーゼは、0.00075重量部、プロテアーゼは、0.0015重量部が好ましい。酵素処理における穀類と酵素の重量割合の上限値は、粘度が十分に低下すればよく、特に限定されないが、製造コストを低減する観点から、穀類1重量部に対し、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ及び/又はマルトトリオヒドロラーゼは、0.75重量部、セルラーゼは、0.075重量部、プロテアーゼは、0.15重量部が好ましい。
<遊離糖>
遊離糖は、澱粉などのように高分子で存在せず、遊離状態で存在する糖をいう。本発明において、遊離糖とは、単糖であるフルクトースとグルコース、二糖であるスクロースとマルトース及び三糖であるマルトトリオースをいう。フルクトース、グルコース、スクロース、マルトース及びマルトトリオースは、何れも水溶液中で甘味を呈する。
<遊離糖含量>
遊離糖含量の測定方法は、逆相カラムや順相カラムを用いたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)法である。定量は、クロマトグラム中における各遊離糖のピークのピーク面積に基づいて算出される。
<総遊離糖含量>
総遊離糖含量(%)とは、遊離糖の総含有量をいう。当該総遊離糖含量は、フルクトース、グルコース、スクロース、マルトース及びマルトトリオースの含有量を加えて算出する。具体的には、下記に示す式のとおりである。
[総遊離糖含量(%)]=([フルクトース含有量(%)]+[グルコース含有量(%)]+[スクロース含有量(%)]+[マルトース含有量(%)]+[マルトトリオース含有量(%)])
<糖度>
糖度の測定方法は、糖度計である。糖度計を例示すると、屈折計である。この屈折計が利用するのは、糖含量と屈折率との関係である。この屈折計の測定値は、いわゆるBrix値(%)である。Brix値が示すのは、単位重量あたりの可溶性固形分の量である。可溶性固形分に含まれるのは、厳密には、糖及び糖以外の可溶性固形分であるが、本明細書において糖度の指標をBrix値(%)とする。
<デンプンのα化度>
デンプンのα化度の測定方法は、グルコアミラーゼ第2法である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<穀類>
穀類は、市販の焙煎オーツブランパウダー(K.I.テックインターナショナル社製)を用いた。当該オーツブランパウダー50gを清水で200gまでメスアップした溶液を原料液とした。オーツブランとは、オーツ麦の外皮である。
<酵素>
酵素処理に用いる酵素は、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ(グライコトランスフェラーゼ「アマノ」L、天野エンザイム社製)、マルトトリオヒドロラーゼ(AMT1.2L、天野エンザイム社製)、α‐アミラーゼ(スミチームA‐10、新日本化学工業社製)、グルコアミラーゼ(スミチーム、新日本化学工業社製)、セルラーゼ(アクレモニウムセルラーゼ、Meiji Seika ファルマ社製)、プロテアーゼA(ペプチダーゼR、天野エンザイム社製)、プロテアーゼB(プロテアックス、天野エンザイム社製)、プロテアーゼC(プロテアーゼA「アマノ」SD、天野エンザイム社製)を用いた。
<試料の調整>
オーツブランパウダーと各酵素とを、表1乃至5に示す重量で混合し、清水で200gまでメスアップした溶液を、ガラス製の瓶に入れ、55℃の温浴中で90分間振盪させた。振盪させた後、90℃で20分間加熱を行い、酵素を全て失活させた。酵素を失活させた後に冷却し、穀類液化物を得た。得られた穀類液化物は、粘度の測定、遊離糖含量及び糖度の測定に供試した。
<市場品>
比較例として、市販されているオーツ麦を主原料とした穀物ミルクについて、遊離糖含量及び糖度の測定を行った。比較例5は、Nestle社製の「Nesfit AVEIA INTEGRAL ORIRM VEGEAL」であり、比較例6は、THE BRIDGE社製の「BIO AVENA DRINK NATURAL」であり、比較例7は、alce nero社製の「avena」である。
<粘度の測定>
粘度の測定は、TVB-10型粘度計(東機産業社製)を用いて行った。測定時の品温は20℃、回転数を12rpmとし、開始60秒後の測定値を採用した。測定時のローターは、ローターNo.M1又はM3とした。
<糖度の測定>
糖度の測定は、屈折計(NAR-3T ATAGO社製)を用いて行った。測定時の品温は、20℃であった。
<遊離糖含量の測定>
遊離糖含量の測定は、Shimadzu LC10VPシステム(島津製作所社製)を用いて行った。測定サンプルは、約8gを超純水にて40mLに定容した。定容後の溶液を濾紙(No.5A ADVANTEC社製)で濾過後、さらに0.20μmのPTFEフィルター(DISMIC-25cs、ADVANTEC社製)で濾過し、HPLCに供するサンプルを得た。得られたサンプルは、以下の条件でHPLC分析に供した。
カラム:Shodex Asahipak NH2P-50 4E[内径:φ4.6mm×250mm、昭和電工社製]
カラム温度:50℃
サンプル注入量:10μL
移動相:アセトニトリル/水=75/25(容量比)
移動相の流速:1mL/min
検出器:示差屈折計(RI検出器)
遊離糖含量は、別途市販の遊離糖試薬から作成した検量線より求めた遊離糖含量、サンプル量、定容量から算出した。
Figure 0007064475000001
表1が示すのは、実施例1、比較例1乃至4の配合条件と粘度の分析値である。この結果によれば、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ、セルラーゼ及びペプチターゼの3種類の酵素のうち、何れか2種類又は4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ1種類のみを用いると、粘度が1000mPa・s以上となってしまう。しかし、上記3種の酵素の全てを用いることで、粘度を500mPa・s以下にすることが可能である。
20℃における粘度の官能特徴は、以下のとおりであった。比較例1乃至4は、粘度が高くて飲み難く、飲用適性のあるものではなかったのに対し、実施例1は、飲用に適した粘度であった。
Figure 0007064475000002
表2が示すのは、実施例1、比較例5乃至7の分析値である。この結果によれば、市販のオーツ麦を主原料とした穀物ミルクは、総遊離糖含量に対する糖度の比が0.50を超えるものであるのに対し、本液化物は、0.30以下であり、遊離糖含量が抑制されている。
Figure 0007064475000003
表3が示すのは、実施例1乃至4、比較例8及び9の配合条件と分析値及である。この結果によれば、プロテアーゼの種類に関係なく、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ、セルラーゼ及びペプチターゼの3種類の酵素を用いることによって、穀類液化物の低粘度化と遊離糖含量抑制の両立が可能となる。また、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼではなく、マルトトリオヒドロラーゼ、セルラーゼ及びペプチターゼの3種類の酵素を用いてもよい。さらに、α‐アミラーゼやグルコアミラーゼなどの酵素を用いると、遊離糖が生じる量が多くなり、総遊離糖含量に対する糖度の比が0.30を超えてしまう。
20℃における甘味の官能特徴は、以下のとおりであった。比較例8及び9は、強い甘味を感じるのに対し、実施例1乃至4は、甘味が抑えられていた。
この結果から推察されることは、本液化物において、原材料の穀類に含まれるβグルカンが保持されることである。βグルカンは、多糖の1種である。すなわち、βグルカンは、デンプンと同様にアミラーゼ等の働きで遊離糖に分解される。本液化物は、多糖が遊離糖へ分解されることが抑制されているため、βグルカンの分解も抑制される。すなわち、原材料の穀類に含まれるβグルカンは、保持される。
Figure 0007064475000004
表4が示すのは、実施例5乃至7及び比較例10の配合条件と分析値である。この結果によれば、穀類1重量部に対し、4‐α‐グルカノトランスフェラーゼが、0.0075重量部以上、セルラーゼが、0.00075重量部以上、プロテアーゼが、0.0015重量部以上であれば、穀類液化物の低粘度化と遊離糖含量抑制の両立が可能となる。
Figure 0007064475000005
表5が示すのは、実施例8乃至13の配合条件と分析値である。この結果によれば、穀類1重量部に対する各酵素の比率を変えても、穀類液化物の低粘度化と遊離糖含量抑制の両立は可能である。
<穀類のデンプンのα化度>
本実施例で用いた市販の焙煎オーツブランパウダー(単に「オーツブランパウダー」ともいう。)及び、当該焙煎オーツブランパウダーを焙煎していない状態のもの(以下、「未焙煎オーツブランパウダー」という。K.I.テックインターナショナル社製)において、デンプンのα化度を測定した。測定は、一般財団法人日本食品分析センターにおいてグルコアミラーゼ第2法にて行った。
Figure 0007064475000006
<デンプンのα化度と粘度の関係>
未焙煎オーツブランパウダーを用いる以外は、実施例7と同様の方法で穀類液化物を得た(比較例11)。得られた穀類液化物について、粘度、遊離糖含量及び糖度を測定した。
Figure 0007064475000007
表7が示すのは、比較例11の粘度、遊離糖含量及び糖度の測定値である。これらの結果によれば、未焙煎オーツブランパウダーを用いた穀類液化物は、低粘度化しない。すなわち、低粘度化させるためには、焙煎オーツブランパウダーを用いることが効果的である。
焙煎することで、低粘度化する理由は、推察ではあるが、デンプンの構造変化である。デンプンがα化することで、物理的に酵素が反応しやすい構造となる。ただし、作用機序はこれに限定されない。
本発明が有用な分野は、穀類液化物の製造方法、穀類液化物及び穀類液化物の遊離糖含量抑制方法である。

Claims (5)

  1. 穀類液化物の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程である:
    酵素処理:ここで酵素処理されるのは、少なくとも、穀類を含有する原料液であり、
    前記穀類は、麦類であり、
    前記穀類は、焙煎されており、
    当該酵素処理で用いられる酵素は、少なくとも、
    (1)4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ及び/又はマルトトリオヒドロラーゼ、(2)セルラーゼ、並びに
    (3)プロテアーゼ、であり、
    これによって得られる穀類液化物の粘度は、500mPa・s以下であり、かつ、当該穀類液化物の総遊離糖含量を糖度で除した値は、0.30以下である。
  2. 請求項の製造方法であって、
    前記麦類は、オーツ麦である。
  3. 請求項1又は2の製造方法であって、
    前記麦類の外皮は、微細化されている。
  4. 請求項1乃至の何れかの製造方法であって、
    前記酵素処理における穀類と酵素の重量割合は、穀類1重量部に対し、
    4‐α‐グルカノトランスフェラーゼ及び/又はマルトトリオヒドロラーゼが、0. 0075重量部以上であり、かつ、
    セルラーゼが、0.00075重量部以上であり、かつ、
    プロテアーゼが、0.0015重量部以上である。
  5. 請求項1乃至の何れかの製造方法であって、
    前記穀類のデンプンのα化度は、60%以上である。
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