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JP7059221B2 - 作業車両用の制御システム - Google Patents

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JP7059221B2
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Description

本発明は、例えば、トラクタ、乗用草刈機、乗用田植機、コンバインなどの乗用作業車両に備えられる作業車両用の制御システムに関する。
作業車両においては、操舵輪の操舵角が予め設定された角度以上になる車体の旋回操作が行われた場合に、このときの車体の旋回操作に連動して作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇させるオートリフト機構と、このオートリフト機構を車体の旋回操作に連動させる連動状態と連動させない非連動状態との切り換えを可能にするオートリフトスイッチとを備え、オートリフトスイッチの操作にて連動状態に切り換えられた状態において車体の旋回操作が行われた場合に、オートリフト機構の機能により、作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇させる作業車両用の旋回制御装置が備えられたものがある(例えば特許文献1参照)。
特許第3828658号公報
特許文献1に記載の作業車両においては、オートリフトスイッチの操作によってオートリフト機構が車体の旋回操作に連動する連動状態に切り換えられていると、車体を現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動させる車体の旋回操作が行われた場合に、このときの操舵輪の操舵角が設定角度に達するのに連動してオートリフト機構が機能し、これにより、作業装置が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇する。その結果、車体を現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動させる場合には、車体を旋回移動させるための旋回操作を行うだけで、作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させることができ、作業装置による作業を中断させることができる。
ところで、作業車両の一例であるトラクタなどが使用される作業地には、その外形に大きい曲率で湾曲する湾曲部分が含まれた変形地などがある。このような変形地にて作業を行う場合には、前述した湾曲部分に沿って車体を走行させながら作業を行うことがある。
又、車体の後部に作業装置の一例であるプラウを連結して溝曳き耕を行う場合には、前の作業経路でのプラウ耕でできた溝に片輪を落とした状態で、車体を前の作業経路に沿って走行させることになる。そのため、この溝曳き耕では、車体が前の作業経路側に傾斜した状態になることから、操舵輪が前の作業経路側に取られ易くなる。
上記のような変形地での作業や溝曳き耕などにおいて特許文献1に記載の作業車両を使用すると、前述した湾曲部分に沿って車体を作業走行させるときや、溝曳き耕において車体を前の作業経路に沿って走行させるときに、操舵輪の操舵角が設定角度に達することがある。すると、オートリフト機構が機能して作業装置が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇することで、作業装置による作業が不測に中断される不都合を招くことになる。このような不都合の招来を回避するために、オートリフトスイッチを操作して前述した非連動状態に切り換えておくと、車体を現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動させるごとに、手動操作によって作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる手間が生じることになる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、作業車両の旋回開始に連動した作業装置の作業高さ位置から非作業高さ位置への自動上昇を適正に行えるようにして、作業走行中に作業が不測に中断される虞を抑制又は回避できるようにする点にある。
本発明の第1特徴構成は、作業車両用の制御システムにおいて、
車体に昇降可能に連結された作業装置と、前記作業装置を昇降駆動する昇降駆動ユニットと、前記昇降駆動ユニットの作動を制御する制御ユニットと、車体の旋回開始を検出する旋回開始検出器と、作業地にて区分けされた非作業領域と作業領域とを含む作業地情報を記憶する記憶部と、前記作業地における車体の現在位置を測定する位置測定器とを有し、
前記制御ユニットは、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体の現在位置が前記非作業領域か前記作業領域かを判定し、車体の現在位置が前記非作業領域である場合は、前記旋回開始検出器にて車体の旋回開始が検出されるのに伴って、前記昇降駆動ユニットにて前記作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる旋回上昇制御機能を実行し、車体の現在位置が前記作業領域である場合は、車体の現在位置が前記非作業領域である場合よりも前記旋回開始検出器の検出感度を低下させる感度低下処理、又は、前記旋回上昇制御機能の実行を禁止する旋回上昇禁止処理を行う点にある。
本構成によれば、車体の現在位置が非作業領域であれば、車体を現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動させるための車体の旋回操作が行われたときには、このときの車体の旋回開始が旋回開始検出器にて検出される。そして、車体の旋回開始に伴って、旋回上昇制御機能が実行されて作業装置が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇する。これにより、車体の旋回開始に連動して作業装置による作業を中断させることができる。
一方、車体の現在位置が作業領域であれば、感度低下処理又は旋回上昇禁止処理が行われていることから、例えば、外形に大きい曲率で湾曲する湾曲部分が含まれた変形地での作業走行中や、作業装置がプラウである場合のハンドルが取られ易い溝曳き耕による作業走行中に、感度低下処理前の旋回開始検出器にて検出されていた程度で車体が旋回しても、旋回上昇制御機能が実行されなくなる。これにより、作業領域において、旋回上昇制御機能が不適正に実行されることに起因して、作業装置による作業が不測に中断される虞を抑制又は回避することができる。
つまり、作業車両の旋回開始に連動した旋回上昇制御機能による作業装置の作業高さ位置から非作業高さ位置への自動上昇が適正に行われるようになり、その結果、前述した変形地での湾曲部分に沿った作業走行中や前述した溝曳き耕による作業走行中などにおいて作業装置による作業が不測に中断される虞を抑制又は回避することができる。
特に、制御ユニットにて感度低下処理が行われた場合は、車体の現在位置が作業領域であっても、感度低下処理後の旋回開始検出器にて検出される程度まで車体が旋回したときには、このときの車体の旋回を旋回開始検出器が車体の旋回開始として検出する。そして、この検出に伴って、旋回上昇制御機能が実行されることで作業装置による作業が中断される。これにより、例えば燃料補給などを行うために、作業領域での作業を中断して車体を補給場所などに移動させる必要が生じた場合には、感度低下処理後の旋回開始検出器にて検出される程度まで車体を旋回させる旋回操作を行うだけで、この操作に連動して旋回上昇制御機能が実行されて作業装置による作業が中断される。その結果、作業走行状態から燃料補給などを行うための移動走行状態への移行を簡便に行える。
ちなみに、例えば、作業車両の走行装置が操舵可能な左右の前輪を有するホイール式又はセミクローラ式である場合は、前輪の操舵角が、予め設定された旋回開始検出用の閾値(設定角度)に達したときに、その到達を旋回開始検出器が車体の旋回開始として検出するように構成することが考えられる。
又、例えば、作業車両の走行装置が独立変速可能な左右のクローラを有するフルクローラ式である場合は、左右のクローラの速度差が、予め設定された旋回開始検出用の閾値に達したときに、その到達を旋回開始検出器が車体の旋回開始として検出するように構成することが考えられる。
本発明の第2特徴構成は、
前記作業地情報には、前記作業地での車体の作業経路が含まれており、
前記制御ユニットは、前記感度低下処理を行った場合は、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体が前記作業経路に従って走行しているか否かを判定し、車体が前記作業経路に従って走行している間は前記旋回上昇制御機能の実行を禁止する点にある。
本構成によれば、車体の現在位置が作業領域である場合において、感度低下処理後の旋回開始検出器にて検出される程度以上に車体が旋回したとしても、車体が作業経路に従って走行している間は旋回上昇制御機能の実行が禁止される。これにより、例えば、前述した変形地での作業走行中や溝曳き耕による作業走行中に、感度低下処理後の旋回開始検出器にて検出される程度以上に車体が旋回しても、このときの車体の旋回に連動して作業装置による作業が不測に中断される虞を回避することができる。
つまり、作業車両の旋回開始に連動した旋回上昇制御機能による作業装置の作業高さ位置から非作業高さ位置への自動上昇がより適正に行われるようになり、その結果、車体が作業経路に従って走行している作業走行中は、車体の旋回にかかわらず作業装置による作業を確実に継続することができる。
本発明の第3特徴構成は、
前記作業地情報には、前記作業地での車体の作業経路が含まれており、
前記制御ユニットは、車体の現在位置が前記作業領域である場合は、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体が前記作業経路に従って走行しているか否かを判定し、車体が前記作業経路に従わずに走行していると判定した場合に前記旋回上昇制御機能を実行する点にある。
本構成によれば、車体の現在位置が作業領域である場合において、車体が作業経路から外れると、旋回上昇制御機能が実行されて作業装置が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇する。これにより、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じた場合には、車体が作業経路から外れるような旋回操作を行うだけで、この操作に連動して旋回上昇制御機能が実行されて作業装置による作業が中断される。
つまり、作業車両の旋回開始に連動した旋回上昇制御機能による作業装置の作業高さ位置から非作業高さ位置への自動上昇がより適正に行われるようになり、その結果、作業走行状態から燃料補給などを行うための移動走行状態への移行を簡便に行うことができる。
本発明の第4特徴構成は、
前記制御ユニットは、前記旋回開始検出器にて車体の旋回開始が検出されたときに実行される旋回用制御機能として、車体の小旋回走行を可能にする前輪変速制御機能とオートブレーキ制御機能、及び、車体の低速旋回走行を可能にする旋回用車速制御機能と旋回用エンジン回転数制御機能とを有し、当該旋回用制御機能のうちの少なくとも一つを、車体の現在位置が前記非作業領域である場合は実行可能とし、車体の現在位置が前記作業領域である場合は実行禁止とする点にある。
本構成によれば、車体の現在位置が非作業領域であれば、車体が現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動するときには、このときの車体の旋回開始に伴って、旋回上昇制御機能とともに、前輪変速制御機能とオートブレーキ制御機能と旋回用車速制御機能と旋回用エンジン回転数制御機能のうちの少なくとも一つが実行される。これにより、車体が現在の作業経路から次の作業経路に向けて旋回移動するときには、作業装置による作業が中断されるのに加えて、車体が小旋回走行又は低速旋回走行することから、現在の作業経路から次の作業経路への旋回移動が行い易くなる。これは、車体を現在の作業経路から隣接する次の作業経路に向けて隣接旋回させるときに特に有効である。
一方、車体の現在位置が作業領域であれば、例えば、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じることで、車体を作業経路から外すような旋回操作が行われた場合には、旋回上昇制御機能は実行されるが、非作業領域では実行可能であった前輪変速制御機能とオートブレーキ制御機能と旋回用車速制御機能と旋回用エンジン回転数制御機能のうちの少なくとも一つの実行が禁止される。これにより、作業領域において、小旋回走行が行われることで作業領域が荒らされる虞や、燃料補給などを行うための移動走行速度が低下することで移動効率が低下する虞を回避することができる。
つまり、非作業領域における現在の作業経路から次の作業経路への車体の旋回移動を行い易くしながら、作業領域での作業精度の低下や、作業領域での移動走行速度の低下に起因した移動効率の低下などを回避することができる。
作業車両用の自動走行システムの概略構成を示す図 トラクタの伝動構成を示す概略図 作業車両用の自動走行システムの概略構成を示すブロック図 作業車両用の制御システムの概略構成を示すブロック図 作業車両用の障害物検知システムの概略構成を示すブロック図 矩形状の圃場での自動走行用の目標経路の一例を示す平面図 外形に大きい曲率で湾曲する湾曲部分が含まれた変形圃場での作業車両の目標経路を示す平面図 矩形状の圃場での周回経路を有する目標経路の一例を示す平面図 周回経路の第1経路を作業経路に設定した状態を示す平面図 周回経路の第2経路を作業経路に設定した状態を示す平面図 周回経路の第3経路を作業経路に設定した状態を示す平面図 周回経路の第4経路を作業経路に設定した状態を示す平面図 第1実行規制制御のフローチャート 第2実行規制制御のフローチャート 第3実行規制制御のフローチャート 第4実行規制制御のフローチャート 第5実行規制制御のフローチャート
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る作業車両用の制御システムを作業車両の一例であるトラクタ1に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本発明に係る作業車両用の制御システムは、トラクタ以外の、例えば乗用草刈機、乗用田植機、コンバイン、除雪車、ホイールローダ、などの乗用作業車両、及び、無人耕耘機や無人草刈機などの無人作業車両に適用することができる。
図1に示すように、本実施形態に例示されたトラクタ1は、その後部に3点リンク機構2を介して作業装置の一例であるロータリ耕耘装置3が連結されている。これにより、このトラクタ1は、その後部に連結されたロータリ耕耘装置3によって耕耘作業を行うロータリ耕耘仕様に構成されている。ロータリ耕耘装置3は、トラクタ1の後部に昇降可能かつローリング可能に連結され、トラクタ1からの動力で駆動される。
なお、トラクタ1の後部には、ロータリ耕耘装置3に代えて、プラウ、ディスクハロー、カルチベータ、サブソイラ、草刈装置、播種装置、施肥装置、などの各種の作業装置を連結することができる。
トラクタ1には、作業車両用の自動走行システムが備えられている。トラクタ1は、自動走行システムを使用することにより、作業地の一例である図6~8に示す圃場Aなどにおける自動走行が可能になっている。図6、図8に示す圃場Aは、平面視の形状が矩形状の定形圃場であり、図7に示す圃場Aは、その外形に大きい曲率で湾曲する湾曲部分Aaが含まれた変形圃場である。
図1、図3に示すように、自動走行システムには、トラクタ1に搭載された自動走行ユニット4と、自動走行ユニット4と無線通信可能に通信設定された無線通信機器の一例である携帯通信端末5とが含まれている。携帯通信端末5には、自動走行に関する各種の情報表示や入力操作などを可能にするマルチタッチ式の表示デバイス(例えば液晶パネル)50などが備えられている。
なお、携帯通信端末5には、タブレット型のパーソナルコンピュータやスマートフォンなどを採用することができる。又、無線通信には、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などを採用することができる。
図1~2に示すように、トラクタ1には、その前部に配置された前フレーム10、操舵可能で駆動可能な左右の前輪11、駆動可能な左右の後輪12、コモンレールシステムを有する電子制御式のディーゼルエンジン(以下、エンジンと称する)13、エンジン13からの動力を断続する主クラッチ14、主クラッチ14を経由した動力を変速する変速ユニット15、エンジン13などを覆うボンネット16、及び、トラクタ1の後部に配置されたキャビン17、などが備えられている。
なお、エンジン13には、電子ガバナを有する電子制御式のガソリンエンジンなどを採用してもよい。
図2に示すように、左右の前輪11は、前フレーム10にローリング可能に支持された前車軸ケース18の左右両端部に、左右の前輪ギアケース19を介して操舵可能に連結されている。左右の後輪12は、変速ユニット15の後部に備えられた左右の後車軸ケース(図示せず)に支持されている。エンジン13は、前フレーム10に防振支持されている。
図2に示すように、変速ユニット15は、エンジン13からの動力を走行用に変速する走行伝動系15Aと作業用に変速する作業伝動系15Bとを有している。
走行伝動系15Aには、エンジン13からの動力を変速する電子制御式の主変速装置20、主変速装置20からの動力を前進用と後進用とに切り換える電子油圧制御式の前後進切換装置21、前後進切換装置21からの前進用又は後進用の動力を高低2段に変速するギア式の副変速装置22、前後進切換装置21からの前進用又は後進用の動力を超低速段に変速するギア式のクリープ変速装置23、副変速装置22又はクリープ変速装置23からの動力を左右の後輪12に分配する後輪用差動装置24、後輪用差動装置24からの動力を減速して左右の後輪12に伝える左右の減速装置25、及び、副変速装置22又はクリープ変速装置23から左右の前輪11への伝動を切り換える電子油圧制御式の伝動切換装置26、などが含まれている。
作業伝動系15Bには、エンジン13からの動力を断続する油圧式のPTOクラッチ27、PTOクラッチ27を経由した動力を正転3段と逆転1段とに切り換えるPTO変速装置28、及び、PTO変速装置28からの動力を作業用として出力するPTO軸29、などが含まれている。
変速ユニット15には、左右の後輪12を個別に制動する左右のブレーキ30が備えられている。
主変速装置20には、静油圧式無段変速装置(HST:Hydro Static Transmission)よりも伝動効率が高い油圧機械式無段変速装置の一例であるI-HMT(Integrated Hydro-static Mechanical Transmission)が採用されている。
なお、主変速装置20には、I-HMTの代わりに、油圧機械式無段変速装置の一例であるHMT(Hydraulic Mechanical Transmission)、静油圧式無段変速装置、又は、ベルト式無段変速装置、などの無段変速装置を採用してもよい。又、無段変速装置の代わりに、複数の油圧式の変速クラッチ、及び、それらに対するオイルの流れを制御する複数の電磁式の変速バルブ、などを有する電子油圧制御式の有段変速装置を採用してもよい。
伝動切換装置26は、左右の前輪11への伝動状態を、左右の前輪11への伝動を遮断する伝動遮断状態と、左右の前輪11の周速が左右の後輪12の周速と同じになるように左右の前輪11に伝動する等速伝動状態と、左右の後輪12の周速に対して左右の前輪11の周速が約2倍になるように左右の前輪11に伝動する倍速伝動状態とに切り換える。伝動切換装置26からの動力は、前輪駆動用の伝動軸31などを介して、前車軸ケース18に内蔵された前輪用差動装置32に伝えられる。前輪用差動装置32は、伝動切換装置26からの動力を左右の前輪11に分配する。分配された動力は、左右の前輪ギアケース19に内蔵された左右の伝動装置(図示せず)を介して左右の前輪11に伝えられる。左右の伝動装置は、左右の前輪11の操舵を許容しながら、前輪用差動装置32からの動力を減速して左右の前輪11に伝える。PTO軸29から取り出された動力は、外部伝動軸(図示せず)などを介してロータリ耕耘装置3に伝えられる。
図1に示すように、キャビン17の内部には、手動操舵用のステアリングホイール35、搭乗者用の座席36、及び、各種の情報表示や入力操作などを可能にするマルチタッチ式の液晶モニタ37、などが備えられている。これにより、キャビン17の内部には、搭乗者によるトラクタ1の運転を可能にする搭乗式の運転部が形成されている。
図示は省略するが、運転部には、エンジン回転数の設定回転数での維持を可能にするアクセルレバー、エンジン回転数の設定回転数からの増速を可能にするアクセルペダル、主クラッチ14の断続操作を可能にするクラッチペダル、主変速装置20の変速操作を可能にする主変速レバー、前後進切換装置21の前後進切り換え操作を可能にするリバーサレバー、副変速装置22の変速操作を可能にする副変速レバー、クリープ変速装置23の変速操作を可能にするクリープ変速レバー、PTOクラッチ27の断続操作を可能にするPTOスイッチSw1(図4参照)、PTO変速装置28の変速操作を可能にするPTO変速レバー、及び、左右のブレーキ30の制動状態への切り換え操作を可能にする左右のブレーキペダルとパーキングレバー、などが含まれている。
左右のブレーキ30は、左右のブレーキペダルとパーキングレバーとに機械的に連動連結されている。左右のブレーキ30は、左右いずれか一方又は双方のブレーキペダルが踏み込み操作された場合には、そのときの踏み込み操作量に応じた制動力で対応する後輪12を制動する。左右のブレーキ30は、パーキングレバーが制動領域にて操作保持された場合には、そのときの保持位置に応じた制動力で左右の後輪12を制動する。
図3~4に示すように、トラクタ1には、左右の前輪11を操舵する全油圧式のパワーステアリングユニット40、左右のブレーキ30を操作する電子油圧制御式のオートブレーキユニット41、PTOクラッチ27を操作する電子制御式のPTOバルブユニット42、ロータリ耕耘装置3を昇降駆動する電子油圧制御式の昇降駆動ユニット43、ロータリ耕耘装置3をロール方向に揺動駆動する電子油圧制御式のローリングユニット44、トラクタ1に備えられた各種のセンサやスイッチなどを含む車両状態検出機器45、及び、各種の制御部を有する車載制御ユニット46、などが備えられている。
なお、パワーステアリングユニット40には、操舵用の電動モータを有する電動式を採用してもよい。
車両状態検出機器45は、トラクタ1の各部に備えられた各種のセンサやスイッチなどの総称である。図4に示すように、車両状態検出機器45には、アクセルレバーとアクセルペダルのアイドリング位置からの操作量を検出するアクセルセンサS1、エンジン回転数を検出する回転センサS2、主変速レバーの零速位置からの操作量を検出する変速センサS3、トラクタ1の車速を検出する車速センサS4、リバーサレバーの操作位置を検出するリバーサセンサS5、前輪11の操舵角を検出する舵角センサS6(旋回開始検出器の一例)、ロータリ耕耘装置3の高さ位置を検出する高さセンサS7、ロータリ耕耘装置3に上下揺動可能に備えられた後部カバー3A(図1参照)の上下揺動角を検出するカバーセンサS8、及び、トラクタ1のロール角を検出する傾斜センサS9、などの各種のセンサが含まれている。車両状態検出機器45には、PTOクラッチ27の断続を指令するPTOスイッチSw1、ロータリ耕耘装置3の昇降を指令する昇降スイッチSw2、走行駆動モードの切り換えを指令する切換スイッチSw3、エンジン回転数の自動切り換えを可能にする第1自動スイッチSw4、車速の自動切り換えを可能にする第2自動スイッチSw5、ロータリ耕耘装置3の自動昇降を可能にする第3自動スイッチSw6、トラクタ1の旋回開始に連動したロータリ耕耘装置3の自動上昇を可能にする第4自動スイッチSw7、トラクタ1の後進操作に連動したロータリ耕耘装置3の自動上昇を可能にする第5自動スイッチSw8、PTOクラッチ27の昇降連動を可能にする第6自動スイッチSw9、及び、ロータリ耕耘装置3のロール姿勢保持を可能にする第7自動スイッチSw10、などの各種のスイッチが含まれている。
高さセンサS7は、昇降駆動ユニット43に含まれた左右のリフトアームの上下揺動角をロータリ耕耘装置3の高さ位置として検出する。カバーセンサS8は、ロータリ耕耘装置3の後部カバー3Aがロータリ耕耘装置3の接地及び作業深さに応じて上下揺動することから、ロータリ耕耘装置3の接地を検出する接地センサ、及び、ロータリ耕耘装置3の作業深さを検出する作業深さセンサとして機能する。
ちなみに、トラクタ1の後部に連結される作業装置が、プラウ、カルチベータ、サブソイラなどの牽引式の作業装置である場合には、例えば、作業装置の作業深さに応じて変化する牽引負荷を検出する歪みゲージ式のドラフトセンサを、牽引負荷がかかる3点リンク機構2の基部に備えるようにすれば、ドラフトセンサを、作業装置の接地を検出する接地センサ、及び、作業装置の作業深さを検出する作業深さセンサとして機能させることができる。
図3~5に示すように、車載制御ユニット46には、エンジン13に関する制御を行うエンジン制御部46A、トラクタ1の車速や前後進の切り換えに関する制御を行う変速ユニット制御部46B、ステアリングに関する制御を行うステアリング制御部46C、ロータリ耕耘装置3などの作業装置に関する制御を行う作業装置制御部46D、液晶モニタ37などに対する表示や報知に関する制御を行う表示制御部46E、自動走行に関する制御を行う自動走行制御部46F、及び、圃場内に区分けされた走行領域に応じて生成された自動走行用の目標経路P(図6参照)などを記憶する不揮発性の車載記憶部46G、などが含まれている。各制御部46A~46Fは、マイクロコントローラなどが集積された電子制御ユニットや各種の制御プログラムなどによって構築されている。各制御部46A~46Fは、CAN(Controller Area Network)を介して相互通信可能に接続されている。
なお、各制御部46A~46Fの相互通信には、CAN以外の通信規格や次世代通信規格である、例えば、車載EthernetやCAN-FD(CAN with FLexible Data rate)などを採用してもよい。
エンジン制御部46Aは、アクセルレバーが操作された場合には、アクセルセンサS1からの検出情報と回転センサS2からの検出情報とに基づいて、エンジン回転数をアクセルレバーのアイドリング位置からの操作量に応じた回転数に維持するエンジン回転数維持制御を実行する。エンジン制御部46Aは、アクセルペダルが操作されて、アクセルペダルのアイドリング位置からの操作量がアクセルレバーのアイドリング位置からの操作量を超えた場合には、アクセルセンサS1からの検出情報と回転センサS2からの検出情報とに基づいて、エンジン回転数をアクセルペダルのアイドリング位置からの操作量に応じた回転数に変更するエンジン回転数変更制御を実行する。
エンジン制御部46Aは、回転センサS2からの検出情報と、舵角センサS6からの検出情報と、予め設定された作業用回転数及び旋回用回転数とに基づいて、エンジン回転数を作業用回転数と旋回用回転数とに変更する旋回用エンジン回転数制御機能を有している。エンジン制御部46Aは、第1自動スイッチSw4の操作に基づいて、旋回用エンジン回転数制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。旋回用エンジン回転数制御機能には、前輪11の操舵角が予め設定された閾値(例えば30度の設定角度)未満から閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定して、エンジン回転数を作業用回転数から旋回用回転数まで低下させるエンジン回転数低下処理と、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定して、エンジン回転数を旋回用回転数から作業用回転数まで上昇させるエンジン回転数上昇処理とが含まれている。
変速ユニット制御部46Bは、変速レバーが操作された場合には、変速センサS3からの検出情報と車速センサS4からの検出情報とに基づいて主変速装置20の作動を制御することで、トラクタ1の車速を変速レバーの操作位置に応じた速度に変更する車速制御を実行する。車速制御には、変速レバーが零速位置に操作された場合に、主変速装置20を零速状態まで減速制御してトラクタ1の走行を停止させる減速停止処理が含まれている。
変速ユニット制御部46Bは、車速センサS4からの検出情報と、舵角センサS6からの検出情報と、予め設定された作業速度及び旋回速度とに基づいて、主変速装置20の作動を制御して、トラクタ1の車速を作業速度と旋回速度とに切り換える旋回用車速制御機能を有している。変速ユニット制御部46Bは、第2自動スイッチSw5の操作に基づいて、旋回用車速制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。旋回用車速制御機能には、前輪11の操舵角が閾値未満から閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定して、トラクタ1の車速を作業速度から旋回速度まで低下させる旋回用減速処理と、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定して、トラクタ1の車速を旋回速度から作業速度まで上昇させる作業用増速処理とが含まれている。
変速ユニット制御部46Bは、リバーサレバーが操作された場合には、リバーサセンサS5からの検出情報に基づいて前後進切換装置21の伝動状態を切り換える前後進切り換え制御を実行する。前後進切り換え制御には、リバーサレバーが中立位置に操作された場合に前後進切換装置21を伝動遮断状態に切り換える遮断状態切り換え処理、リバーサレバーが前進位置に操作された場合に前後進切換装置21を前進伝動状態に切り換える前進状態切り換え処理、及び、リバーサレバーが後進位置に操作された場合に前後進切換装置21を後進伝動状態に切り換える後進状態切り換え処理が含まれている。
変速ユニット制御部46Bは、切換スイッチSw3が操作された場合に、切換スイッチSw3の操作に基づいて、トラクタ1の走行駆動モードを、二輪駆動モードと四輪駆動モードと前輪変速モードとオートブレーキモードとに切り換える。
変速ユニット制御部46Bは、二輪駆動モードにおいては、伝動切換装置26を伝動遮断状態に切り換えることで、トラクタ1の駆動状態を、左右の前輪11への伝動を遮断して左右の後輪12のみを駆動させる二輪駆動状態に切り換える。
変速ユニット制御部46Bは、四輪駆動モードにおいては、伝動切換装置26を等速駆動状態に切り換えることで、トラクタ1の駆動状態を、左右の前輪11に伝動して左右の前輪11と左右の後輪12とを等速駆動させる四輪駆動状態に切り換える。
変速ユニット制御部46Bは、前輪変速モードにおいては、舵角センサS6からの検出情報に基づいて伝動切換装置26を等速伝動状態と倍速伝動状態とに切り換える前輪変速制御機能を実行する。前輪変速制御機能には、前輪11の操舵角が閾値未満から閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定して、伝動切換装置26を等速伝動状態から倍速伝動状態に切り換える前輪倍速処理と、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定して、伝動切換装置26を倍速伝動状態から等速伝動状態に切り換える前輪等速処理とが含まれている。
変速ユニット制御部46Bは、オートブレーキモードにおいては、舵角センサS6からの検出情報に基づいて、オートブレーキユニット41の作動を制御して左右のブレーキ30を制動解除状態と旋回内側制動状態とに切り換えるオートブレーキ制御機能を実行する。オートブレーキ制御機能には、前輪11の操舵角が閾値未満から閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定するとともに、そのときの操舵角の増減方向から前輪11の操舵方向を判定して、旋回内側のブレーキ30を制動解除状態から制動状態に切り換える旋回内側制動処理と、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定して、制動状態(旋回内側)のブレーキ30を制動解除状態に切り換える制動解除処理とが含まれている。
作業装置制御部46Dは、PTOスイッチSw1が入り位置に操作された場合には、PTOバルブユニット42の作動を制御して、PTOクラッチ27を伝動遮断状態から伝動状態に切り換える。作業装置制御部46Dは、PTOスイッチSw1が切り位置に操作された場合には、PTOバルブユニット42の作動を制御して、PTOクラッチ27を伝動状態から伝動遮断状態に切り換える。
作業装置制御部46Dは、昇降スイッチSw2の操作と、高さセンサS7からの検出情報と、予め設定された作業高さ位置及び退避用の非作業高さ位置とに基づいて、昇降駆動ユニット43の作動を制御して、ロータリ耕耘装置3を作業高さ位置と非作業高さ位置とにわたって昇降させる昇降制御を実行する。昇降制御には、昇降スイッチSw2の操作によって上昇指令が指令されたときに、ロータリ耕耘装置3を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる上昇処理と、昇降スイッチSw2の操作によって下降指令が指令されたときに、ロータリ耕耘装置3を非作業高さ位置から作業高さ位置まで下降させる下降処理とが含まれている。
作業装置制御部46Dは、カバーセンサS8からの検出情報と予め設定された制御目標深さとに基づいて、昇降駆動ユニット43の作動を制御してロータリ耕耘装置3の作業深さを制御目標深さに維持する自動昇降制御機能を有している。作業装置制御部46Dは、第3自動スイッチSw6の操作に基づいて、自動昇降制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。自動昇降制御機能には、カバーセンサS8からの検出情報に基づいてロータリ耕耘装置3が接地しているか否かを判定する接地判定処理と、ロータリ耕耘装置3の接地に連動して自動昇降制御機能を実行させる自動昇降制御機能実行処理と、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動して自動昇降制御機能を中断させる自動昇降制御機能中断処理とが含まれている。
作業装置制御部46Dは、舵角センサS6からの検出情報と、高さセンサS7からの検出情報と、予め設定された非作業高さ位置とに基づいて、前輪11の操舵角が閾値未満から閾値に達したことを検知したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定して、昇降駆動ユニット43の作動を制御してロータリ耕耘装置3を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる旋回上昇制御機能を有している。作業装置制御部46Dは、第4自動スイッチSw7の操作に基づいて、旋回上昇制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。
作業装置制御部46Dは、リバーサセンサS5からの検出情報と、高さセンサS7からの検出情報と、予め設定された非作業高さ位置とに基づいて、リバーサレバーの後進位置への操作を検知したときに、昇降駆動ユニット43の作動を制御してロータリ耕耘装置3を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる後進上昇制御機能を有している。作業装置制御部46Dは、第5自動スイッチSw8の操作に基づいて、後進上昇制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。
作業装置制御部46Dは、カバーセンサS8からの検出情報に基づいて、PTOバルブユニット42の作動を制御してPTOクラッチ27を伝動遮断状態と伝動状態とに切り換えるPTOクラッチ制御機能を有している。作業装置制御部46Dは、第6自動スイッチSw9の操作に基づいて、PTOクラッチ制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。PTOクラッチ制御機能には、前述したカバーセンサS8からの検出情報に基づく接地判定処理と、ロータリ耕耘装置3の接地に連動してPTOクラッチ27を伝動遮断状態から伝動状態に切り換えるPTOクラッチ接続処理と、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動してPTOクラッチ27を伝動状態から伝動遮断状態に切り換えるPTOクラッチ遮断処理とが含まれている。
作業装置制御部46Dは、傾斜センサS9からの検出情報と予め設定された制御目標姿勢とに基づいて、ローリングユニット44の作動を制御してロータリ耕耘装置3のロール姿勢を制御目標姿勢に維持する自動ローリング制御機能を有している。作業装置制御部46Dは、第7自動スイッチSw10の操作に基づいて、自動ローリング制御機能の実行が可能な実行可能状態と実行が禁止された実行禁止状態とに切り換わる。自動ローリング制御機能には、前述したカバーセンサS8からの検出情報に基づく接地判定処理と、ロータリ耕耘装置3の接地に連動して自動ローリング制御機能を実行させる自動ローリング制御機能実行処理と、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動して自動ローリング制御機能を中断させる自動ローリング制御機能中断処理とが含まれている。
図3に示すように、トラクタ1には、トラクタ1の現在位置や現在方位などを測定する測位ユニット(位置測定器の一例)70が備えられている。測位ユニット70は、衛星測位システム(NSS:Navigation Satellite System)の一例であるGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用してトラクタ1の現在位置と現在方位とを測定する衛星航法装置71、及び、3軸のジャイロスコープ及び3方向の加速度センサなどを有してトラクタ1の姿勢や方位などを測定する慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)72、などを有している。GNSSを利用した測位方法には、DGNSS(Differential GNSS:相対測位方式)やRTK-GNSS(Real Time Kinematic GNSS:干渉測位方式)などがある。本実施形態においては、移動体の測位に適したRTK-GNSSが採用されている。そのため、図1に示すように、圃場周辺の既知位置には、RTK-GNSSによる測位を可能にする基準局6が設置されている。
図1、図3に示すように、トラクタ1と基準局6とのそれぞれには、測位衛星7(図1参照)から送信された電波を受信するGNSSアンテナ73,60、及び、トラクタ1と基準局6との間における測位情報を含む各情報の無線通信を可能にする通信モジュール74,61、などが備えられている。これにより、測位ユニット70の衛星航法装置71は、トラクタ側のGNSSアンテナ73が測位衛星7からの電波を受信して得た測位情報と、基地局側のGNSSアンテナ60が測位衛星7からの電波を受信して得た測位情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置及び現在方位を高い精度で測定することができる。又、測位ユニット70は、衛星航法装置71と慣性計測装置72とを有することにより、トラクタ1の現在位置、現在方位、姿勢角(ヨー角、ロール角、ピッチ角)を高精度に測定することができる。
このトラクタ1において、測位ユニット70の慣性計測装置72、GNSSアンテナ73、及び、通信モジュール74は、図1に示すアンテナユニット75に含まれている。アンテナユニット75は、キャビン17の前面側における上部の左右中央箇所に配置されている。そして、トラクタ1におけるGNSSアンテナ73の取り付け位置が、GNSSを利用してトラクタ1の現在位置などを測定するときの測位対象位置となっている。
図3に示すように、携帯通信端末5には、マイクロコントローラなどが集積された電子制御ユニットや各種の制御プログラムなどを有する端末制御ユニット51、及び、トラクタ側の通信モジュール74との間における測位情報を含む各情報の無線通信を可能にする通信モジュール52、などが備えられている。端末制御ユニット51には、表示デバイス50などに対する表示や報知に関する制御を行う表示制御部51A、自動走行用の目標経路P(図6~8参照)を生成する目標経路生成部51B、及び、目標経路生成部51Bが生成した目標経路Pなどを記憶する不揮発性の端末記憶部51C、などが含まれている。端末記憶部51Cには、目標経路Pの生成に使用する各種の情報として、トラクタ1の旋回半径や作業幅などの車体情報、及び、前述した測位情報から得られる圃場情報、などが記憶されている。圃場情報には、圃場Aの形状や大きさなどを特定する上において、トラクタ1を圃場Aの外周縁に沿って走行させたときにGNSSを利用して取得した圃場Aにおける複数の形状特定地点となる4つの角部地点Ap1~Ap4(図6、図8参照)、及び、それらの角部地点Ap1~Ap4を繋いで圃場Aの形状や大きさなどを特定する矩形状の形状特定線AL(図6参照)、などが含まれている。
なお、図7に示す変形圃場Aの形状や大きさなどを特定する場合には、角部地点以外に、湾曲部分Aaの形状や大きさなどを特定するための複数の形状特定地点を取得する必要がある。
目標経路生成部51Bは、車体情報に含まれたトラクタ1の旋回半径や作業幅、及び、圃場情報に含まれた圃場Aの形状や大きさ、などに基づいて目標経路Pを生成する。
例えば、図6に示すように、矩形状の圃場Aにおいて、自動走行の開始地点p1と終了地点p2とが設定され、トラクタ1の作業走行方向が圃場Aの短辺に沿う方向に設定されている場合は、目標経路生成部51Bは、先ず、圃場Aを、前述した4つの角部地点Ap1~Ap4と矩形状の形状特定線ALとに基づいて、圃場Aの外周縁に隣接するマージン領域A1と、マージン領域A1の内側に位置する走行領域A2とに区分けする。
次に、目標経路生成部51Bは、トラクタ1の旋回半径や作業幅などに基づいて、走行領域A2に、圃場Aの長辺に沿う方向に作業幅に応じた一定間隔をあけて並列に配置される複数の並列経路P1を生成するとともに、走行領域A2における各長辺側の外縁部に配置されて複数の並列経路P1を走行順に接続する複数の方向転換経路P2を生成する。
そして、走行領域A2を、走行領域A2における各長辺側の外縁部に設定される一対の非作業領域A2aと、一対の非作業領域A2aの間に設定される作業領域A2bとに区分けするとともに、各並列経路P1を、一対の非作業領域A2aに含まれる非作業経路P1baと、作業領域A2bに含まれる作業経路P1bとに区分けする。
これにより、目標経路生成部51Bは、図6に示す圃場Aにおいて、トラクタ1を予め設定された自動走行の開始地点p1から終了地点p2にわたって自動走行させるのに適した目標経路Pを生成することができる。
図6に示す圃場Aにおいて、マージン領域A1は、トラクタ1が走行領域A2の外周部を自動走行するときに、ロータリ耕耘装置3などが圃場Aに隣接する畦などの他物に接触することを防止するために、圃場Aの外周縁と走行領域A2との間に確保された領域である。各非作業領域A2aは、トラクタ1を圃場Aの畦際において現在の作業経路P1bから隣接する次の作業経路P1bに隣接旋回させるための隣接旋回領域である。
図6に示す目標経路Pにおいて、各非作業経路P1baと各方向転換経路P2は、トラクタ1が耕耘作業を行わずに自動走行する経路であり、前述した各作業経路P1bは、トラクタ1が耕耘作業を行いながら自動走行する経路である。各作業経路P1bの始端地点p3は、トラクタ1が耕耘作業を開始する作業開始地点であり、各作業経路P1bの終端地点p4は、トラクタ1が耕耘作業を停止する作業停止地点である。各非作業経路P1baは、トラクタ1が方向転換経路P2にて旋回走行する前の作業停止地点p4と、トラクタ1が方向転換経路P2にて旋回走行した後の作業開始地点p3とを、トラクタ1の作業走行方向で揃えるための位置合せ経路である。各並列経路P1と各方向転換経路P2との各接続地点p5,p6のうち、各並列経路P1における終端側の接続地点p5はトラクタ1の旋回開始地点であり、各並列経路P1における始端側の接続地点p6はトラクタ1の旋回終了地点である。
なお、図6に示す目標経路Pはあくまでも一例であり、目標経路生成部51Bは、トラクタ1の機種や作業の種類などに応じて異なる車体情報、及び、圃場Aに応じて異なる圃場Aの形状や大きさなどの圃場情報、などに基づいて、それらに適した種々の目標経路Pを生成することができる。
目標経路Pは、車体情報や圃場情報などに関連付けされた状態で端末記憶部51Cに記憶されており、携帯通信端末5の表示デバイス50にて表示することができる。目標経路Pには、各並列経路P1におけるトラクタ1の目標車速、各方向転換経路P2bにおけるトラクタ1の目標車速、各並列経路P1における前輪操舵角、及び、各方向転換経路P2bにおける前輪操舵角、などが含まれている。
端末制御ユニット51は、車載制御ユニット46からの送信要求指令に応じて、端末記憶部51Cに記憶されている圃場情報や目標経路Pなどを車載制御ユニット46に送信する。車載制御ユニット46は、受信した圃場情報や目標経路Pなどを車載記憶部46Gに記憶する。目標経路Pの送信に関しては、例えば、端末制御ユニット51が、トラクタ1が自動走行を開始する前の段階において、目標経路Pの全てを端末記憶部51Cから車載制御ユニット46に一挙に送信するようにしてもよい。又、端末制御ユニット51が、目標経路Pを所定距離ごとの複数の分割経路情報に分割して、トラクタ1が自動走行を開始する前の段階からトラクタ1の走行距離が所定距離に達するごとに、トラクタ1の走行順位に応じた所定数の分割経路情報を端末記憶部51Cから車載制御ユニット46に逐次送信するようにしてもよい。
自動走行制御部46Fは、搭乗者や管理者などのユーザにより、各種の自動走行開始条件を満たすための手動操作が行われてトラクタ1の走行モードが自動走行モードに切り換えられた状態において、携帯通信端末5の表示デバイス50が操作されて自動走行の開始が指令された場合に、測位ユニット70にてトラクタ1の現在位置や現在方位などを取得しながら目標経路Pに従ってトラクタ1を自動走行させる自動走行制御を開始する。
自動走行制御部46Fは、自動走行制御の実行中に、例えば、ユーザにより携帯通信端末5の表示デバイス50が操作されて自動走行の終了が指令された場合や、運転部に搭乗しているユーザによってステアリングホイール35やアクセルペダルなどの手動操作具が操作された場合は、自動走行制御を終了するとともに走行モードを自動走行モードから手動走行モードに切り換える。
自動走行制御部46Fによる自動走行制御には、エンジン13に関する自動走行用の制御指令をエンジン制御部46Aに送信するエンジン用自動制御処理、トラクタ1の車速や前後進の切り換えに関する自動走行用の制御指令を変速ユニット制御部46Bに送信する車速用自動制御処理、ステアリングに関する自動走行用の制御指令をステアリング制御部46Cに送信するステアリング用自動制御処理、及び、ロータリ耕耘装置3などの作業装置に関する自動走行用の制御指令を作業装置制御部46Dに送信する作業用自動制御処理、などが含まれている。
自動走行制御部46Fは、エンジン用自動制御処理においては、目標経路Pに含まれた設定回転数などに基づいてエンジン回転数の変更を指示するエンジン回転数変更指令、などをエンジン制御部46Aに送信する。エンジン制御部46Aは、自動走行制御部46Fから送信されたエンジン13に関する各種の制御指令に応じてエンジン回転数を自動で変更するエンジン回転数自動変更制御、などを実行する。
自動走行制御部46Fは、車速用自動制御処理においては、目標経路Pに含まれた目標車速に基づいて主変速装置20の変速操作を指示する変速操作指令、及び、目標経路Pに含まれたトラクタ1の進行方向などに基づいて前後進切換装置21の前後進切り換え操作を指示する前後進切り換え指令、などを変速ユニット制御部46Bに送信する。変速ユニット制御部46Bは、自動走行制御部46Fから送信された主変速装置20や前後進切換装置21などに関する各種の制御指令に応じて、主変速装置20の作動を自動で制御する自動車速制御、及び、前後進切換装置21の作動を自動で制御する自動前後進切り換え制御、などを実行する。自動車速制御には、例えば、目標経路Pに含まれた目標車速が零速である場合に、主変速装置20を零速状態まで減速制御してトラクタ1の走行を停止させる自動減速停止処理などが含まれている。
自動走行制御部46Fは、ステアリング用自動制御処理においては、目標経路Pに含まれた前輪操舵角などに基づいて左右の前輪11の操舵を指示する操舵指令、などをステアリング制御部46Cに送信する。ステアリング制御部46Cは、自動走行制御部46Fから送信された操舵指令に応じて、パワーステアリングユニット40の作動を制御して左右の前輪11を操舵する自動操舵制御、及び、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、オートブレーキユニット41の作動を制御して旋回内側のブレーキ30を作動させる自動制動旋回制御、などを実行する。
自動走行制御部46Fは、作業用自動制御処理においては、目標経路Pに含まれた作業開始地点p3に基づいてロータリ耕耘装置3の作業状態への切り換えを指示する作業開始指令、及び、目標経路Pに含まれた作業停止地点p4に基づいてロータリ耕耘装置3の非作業状態への切り換えを指示する作業停止指令、などを作業装置制御部46Dに送信する。作業装置制御部46Dは、自動走行制御部46Fから送信されたロータリ耕耘装置3に関する各種の制御指令に応じて、PTOバルブユニット42と昇降駆動ユニット43の作動を制御して、ロータリ耕耘装置3を作業高さ位置まで下降させて作動させる自動作業開始制御、及び、ロータリ耕耘装置3を停止させて非作業高さ位置まで上昇させる自動作業停止制御、などを実行する。
つまり、前述した自動走行ユニット4には、パワーステアリングユニット40、オートブレーキユニット41、PTOバルブユニット42、昇降駆動ユニット43、ローリングユニット44、車両状態検出機器45、車載制御ユニット46、測位ユニット70、及び、通信モジュール74、などが含まれている。そして、これらが適正に作動することにより、トラクタ1を目標経路Pに従って精度よく自動走行させることができるとともに、ロータリ耕耘装置3による耕耘作業を適正に行うことができる。
図3、図5に示すように、トラクタ1には、トラクタ1の周囲を監視して、その周囲に存在する障害物を検知する障害物検知システム80が備えられている。障害物検知システム80が検知する障害物には、圃場Aにて作業する作業者などの人物や他の作業車両、及び、圃場Aに既存の電柱や樹木などが含まれている。
図1、図5に示すように、障害物検知システム80は、トラクタ1の周囲を撮像する4台のカメラ81~84、トラクタ1の周囲に存在する測定対象物までの距離を測定するアクティブセンサユニット85、各カメラ81~84からの画像を処理する画像処理装置86、及び、画像処理装置86からの情報とアクティブセンサユニット85からの測定情報とを統合処理して障害物を検知する障害物検知装置87、を有している。画像処理装置86及び障害物検知装置87は、マイクロコントローラなどが集積された電子制御ユニットや各種の制御プログラムなどによって構築されている。アクティブセンサユニット85、画像処理装置86、及び、障害物検知装置87は、車載制御ユニット46にCANを介して相互通信可能に接続されている。
障害物検知システム80は、4台のカメラ81~84として、キャビン17から前方の所定範囲が撮像範囲に設定された前カメラ81、キャビン17から後方の所定範囲が撮像範囲に設定された後カメラ82、キャビン17から右方の所定範囲が撮像範囲に設定された右カメラ83、及び、キャビン17から左方の所定範囲が撮像範囲に設定された左カメラ84、を有している。
前カメラ81及び後カメラ82は、トラクタ1の左右中心線上に配置されている。前カメラ81は、キャビン17の前端側における上部の左右中央箇所に、トラクタ1の前方側を斜め上方側から見下ろす前下がり姿勢で配置されている。これにより、前カメラ81は、トラクタ1の左右中心線を対称軸とする車体前方側の所定範囲が撮像範囲に設定されている。後カメラ82は、キャビン17の後端側における上部の左右中央箇所に、トラクタ1の後方側を斜め上方側から見下ろす後下がり姿勢で配置されている。これにより、後カメラ82は、トラクタ1の左右中心線を対称軸とする車体後方側の所定範囲が撮像範囲に設定されている。右カメラ83は、キャビン17の右端側における上部の前後中央箇所に、トラクタ1の右方側を斜め上方側から見下ろす右下がり姿勢で配置されている。これにより、右カメラ83は、車体右方側の所定範囲が撮像範囲に設定されている。左カメラ84は、キャビン17の左端側における上部の前後中央箇所に、トラクタ1の左方側を斜め上方側から見下ろす左下がり姿勢で配置されている。これにより、左カメラ84は、車体左方側の所定範囲が撮像範囲に設定されている。
アクティブセンサユニット85は、キャビン17から前方の所定範囲が測定範囲に設定された前ライダーセンサ85A、キャビン17から後方の所定範囲が測定範囲に設定された後ライダーセンサ85B、及び、キャビン17から右方の所定範囲とキャビン17から左方の所定範囲とが測定範囲に設定されたソナー85C、を有している。各ライダーセンサ85A,85Bは、測定光の一例であるレーザ光(例えばパルス状の近赤外レーザ光)を使用して測定範囲での測定を行う測定部85Aa,85Baと、測定部85Aa,85Baからの測定情報に基づいて距離画像の生成などを行うライダー制御部85Ab,85Bbとを有している。ソナー85Cは、右超音波センサ85Caと左超音波センサ85Cbと単一のソナー制御部85Ccとを有している。各ライダー制御部85Ab,85Bb及びソナー制御部85Ccは、マイクロコントローラなどが集積された電子制御ユニットや各種の制御プログラムなどによって構築されている。各ライダー制御部85Ab,85Bb及びソナー制御部85Ccは、障害物検知装置87にCANを介して相互通信可能に接続されている。
各ライダーセンサ85A,85Bにおいて、各測定部85Aa,85Baは、照射したレーザ光が測距点に到達して戻るまでの往復時間に基づいて測距点までの距離を測定するTOF(Time Of Flight)方式により、各測定部85Aa,85Baから測定範囲の各測距点(測定対象物の一例)までの距離を測定する。各測定部85Aa,85Baは、測定範囲の全体にわたって、レーザ光を高速で縦横に走査して、走査角(座標)ごとの測距点までの距離を順次測定することで、測定範囲において3次元の測定を行う。各測定部85Aa,85Baは、測定範囲の全体にわたってレーザ光を高速で縦横に走査したときに得られる各測距点からの反射光の強度(以下、反射強度と称する)を順次測定する。各測定部85Aa,85Baは、測定範囲の各測距点までの距離や各反射強度などをリアルタイムで繰り返し測定する。各ライダー制御部85Ab,85Bbは、各測定部85Aa,85Baが測定した各測距点までの距離や各測距点に対する走査角(座標)などの測定情報から、距離画像を生成するとともに障害物と推定される測距点群を抽出し、抽出した測距点群に関する測定情報を、障害物候補に関する測定情報として障害物検知装置87に送信する。
前ライダーセンサ85A及び後ライダーセンサ85Bは、前カメラ81及び後カメラ82と同様にトラクタ1の左右中心線上に配置されている。前ライダーセンサ85Aは、キャビン17の前端側における上部の左右中央箇所に、トラクタ1の前方側を斜め上方側から見下ろす前下がり姿勢で配置されている。これにより、前ライダーセンサ85Aは、トラクタ1の左右中心線を対称軸とする車体前方側の所定範囲が測定部85Aaによる測定範囲に設定されている。後ライダーセンサ85Bは、キャビン17の後端側における上部の左右中央箇所に、トラクタ1の後方側を斜め上方側から見下ろす後下がり姿勢で配置されている。これにより、後ライダーセンサ85Bは、トラクタ1の左右中心線を対称軸とする車体後方側の所定範囲が測定部85Baによる測定範囲に設定されている。
ソナー85Cにおいて、ソナー制御部85Ccは、左右の超音波センサ85Ca,85Cbによる超音波の送受信に基づいて、測定範囲における測定対象物の存否を判定する。ソナー制御部85Ccは、発信した超音波が測距点に到達して戻るまでの往復時間に基づいて測距点までの距離を測定するTOF(Time Of Flight)方式により、各超音波センサ85Ca,85Cbから測定対象物までの距離を測定し、測定した測定対象物までの距離と測定対象物の方向とを、障害物候補に関する測定情報として障害物検知装置87に送信する。
右超音波センサ85Caは、キャビン17における右側の前輪11と右側の後輪12との間に配置された右側の乗降ステップ部17Aに車体右外向き姿勢で取り付けられている。これにより、右超音波センサ85Caは、車体右外側の所定範囲が測定範囲に設定されている。左超音波センサ85Cbは、キャビン17における左側の前輪11と左側の後輪12との間に配置された左側の乗降ステップ部17Aに車体左外向き姿勢で取り付けられている。これにより、左超音波センサ85Cbは、車体左外側の所定範囲が測定範囲に設定されている。
画像処理装置86は、各カメラ81~84から順次送信される画像に対して画像処理を行う。画像処理装置86には、圃場Aにて作業する作業者などの人物や他の作業車両、及び、圃場Aに既存の電柱や樹木などを障害物として認識するための学習処理が施されている。
画像処理装置86は、各カメラ81~84から順次送信される画像を合成してトラクタ1の全周囲画像(例えばサラウンドビュー)を生成し、生成した全周囲画像や各カメラ81~84からの画像を、トラクタ側の表示制御部46Eや携帯通信端末側の表示制御部51Aに送信する。
これにより、全周囲画像生成部86Aが生成した全周囲画像やトラクタ1の走行方向の画像などを、トラクタ1の液晶モニタ37や携帯通信端末5の表示デバイス50などにおいて表示することができる。そして、この表示により、トラクタ1の周囲の状況や走行方向の状況をユーザに視認させることができる。
画像処理装置86は、各カメラ81~84から順次送信される画像に基づいて、各カメラ81~84のいずれかの撮像範囲においてトラクタ1の走行に支障を来たす障害物が存在するか否かを判別する。障害物が存在する場合は、障害物が存在する画像上での障害物の座標を求める座標算出処理を行い、求めた障害物の座標を、各カメラ81~84の取り付け位置や取り付け角度などに基づいて、車体座標原点を基準にした座標に変換する。そして、その変換後の座標と予め設定した距離算出基準点とにわたる直線距離を、距離算出基準点から障害物までの距離として求め、変換後の座標と求めた障害物までの距離とを障害物に関する検知情報として障害物検知装置87に送信する。一方、障害物が存在しない場合は、障害物が未検知であることを障害物検知装置87に送信する。
このように、各カメラ81~84の撮像範囲のいずれかに障害物が存在する場合は、画像処理装置86が、障害物の検知情報を障害物検知装置87に送信することから、障害物検知装置87は、その障害物の検知情報を受け取ることにより、各カメラ81~84のいずれかの撮像範囲に障害物が存在することを検知することができるとともに、その障害物の位置及び障害物までの距離を検知することができる。又、各カメラ81~84の撮像範囲のいずれにも障害物が存在しない場合は、画像処理装置86が、障害物の未検知を障害物検知装置87に送信することから、障害物検知装置87は、各カメラ81~84の撮像範囲のいずれにも障害物が存在しないことを検知することができる。
障害物検知装置87は、物体の判別精度が高い画像処理装置86からの障害物に関する検知情報と、測距精度の高いアクティブセンサユニット85からの障害物候補に関する測定情報とが整合した場合に、アクティブセンサユニット85から得た障害物候補までの距離を障害物までの距離として採用する。これにより、障害物検知装置87は、物体の判別精度及び測距精度の高い障害物に関する検知情報を取得することができる。障害物検知装置87は、取得した障害物に関する検知情報を車載制御ユニット46に送信する。
図3、図5に示すように、車載制御ユニット46には、障害物検知装置87からの検知情報に基づいて障害物との衝突を回避する衝突回避制御部46Hが含まれている。衝突回避制御部46Hは、マイクロコントローラなどが集積された電子制御ユニットや各種の制御プログラムなどによって構築されている。衝突回避制御部46Hは、車載制御ユニット46の他の制御部46A~46F、アクティブセンサユニット85、画像処理装置86、及び、障害物検知装置87に、CAN(Controller Area Network)を介して相互通信可能に接続されている。
衝突回避制御部46Hは、障害物検知装置87からの検知情報に基づいて障害物までの距離などを取得し、取得した障害物までの距離などに応じて、トラクタ1及び携帯通信端末5に備えられた報知ブザーや報知ランプなどの報知器を作動させる報知処理、トラクタ1の車速を低下させる自動減速処理、トラクタ1の走行を停止させる自動走行停止処理、などの障害物に対する衝突回避処理を適宜行うように構成されている。
作業装置制御部46Dは、走行モードが手動走行モードに切り換えられた手動走行状態において、第4自動スイッチSw7の操作によって旋回上昇制御機能が実行可能状態に切り換えられた場合に、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて旋回上昇制御機能の実行を規制する第1実行規制制御を実行する。又、作業装置制御部46Dは、旋回上昇制御機能の実行に連動して実行することが可能な制御機能として、前述したPTOクラッチ制御機能と自動昇降制御機能と自動ローリング制御機能とを有している。
以下、図13に示すフローチャートに基づいて、第1実行規制制御における作業装置制御部46Dの制御作動について説明する。
作業装置制御部46Dは、先ず、カバーセンサS8からの検出情報に基づいて、ロータリ耕耘装置3が接地しているか否かを判定する接地判定処理を行う(ステップ#1)。
作業装置制御部46Dは、接地判定処理においてロータリ耕耘装置3が接地していないと判定した場合は、ステップ#1に遷移してロータリ耕耘装置3が接地するまで待機する。
作業装置制御部46Dは、接地判定処理においてロータリ耕耘装置3が接地していると判定した場合は、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)か作業領域A2b(No)かを判定する現在位置判定処理を行う(ステップ#2)。
作業装置制御部46Dは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)であると判定した場合は、旋回上昇制御機能の実行を可能にする旋回上昇可能処理を行い(ステップ#3)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が前述した閾値に達したか否かを判定する操舵角判定処理を行う(ステップ#4)。
作業装置制御部46Dは、操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達したと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始したと判定して、旋回上昇制御機能を実行してロータリ耕耘装置3を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる(ステップ#5)。このとき、PTOクラッチ制御機能が実行可能状態であれば、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動してPTOクラッチ制御機能のPTOクラッチ遮断処理が行われる。自動昇降制御機能が実行可能状態であれば、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動して自動昇降制御機能の自動昇降制御機能中断処理が行われる。自動ローリング制御機能が実行可能状態であれば、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動して自動ローリング制御機能の自動ローリング制御機能中断処理が行われる。
作業装置制御部46Dは、操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達していないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始していないと判定して、ステップ#2の現在位置判定処理に遷移する。
作業装置制御部46Dは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が作業領域A2b(No)であると判定した場合は、旋回上昇制御機能の実行を禁止する旋回上昇禁止処理を行い(ステップ#6)、その後、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1が作業経路P1bに従って走行しているか否かを判定する走行軌道判定処理を行う(ステップ#7)。
作業装置制御部46Dは、走行軌道判定処理においてトラクタ1が作業経路P1bに従って走行していると判定した場合は、ステップ#2の現在位置判定処理に遷移して、トラクタ1が作業領域A2bにおいて作業経路P1bに従って走行している間は旋回上昇制御機能の実行を禁止する。
作業装置制御部46Dは、走行軌道判定処理においてトラクタ1が作業経路P1bに従わずに走行していると判定した場合は、旋回上昇禁止処理が行われたか否かを判定する旋回上昇禁止判定処理を行う(ステップ#8)。
作業装置制御部46Dは、旋回上昇禁止判定処理において旋回上昇禁止処理が行われたと判定した場合は、旋回上昇禁止処理による旋回上昇制御機能の実行禁止を解除する旋回上昇禁止解除処理を行い(ステップ#9)、その後、ステップ#5に遷移して旋回上昇制御機能を実行する。
作業装置制御部46Dは、旋回上昇禁止判定処理において旋回上昇禁止処理が行われていないと判定した場合は、ステップ#5に遷移して旋回上昇制御機能を実行する。
作業装置制御部46Dは、旋回上昇制御機能の実行後はステップ#1に遷移してロータリ耕耘装置3が接地するまで待機する。
上記の制御作動により、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2aであれば、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるステアリング操作が行われて、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、車体が旋回を開始したと判定されて旋回上昇制御機能が実行されることにより、ロータリ耕耘装置3が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇する。そして、このときにPTOクラッチ制御機能と自動昇降制御機能と自動ローリング制御機能とが実行中であれば、ロータリ耕耘装置3の浮上に連動して、PTOクラッチ制御機能のPTOクラッチ遮断処理と、自動昇降制御機能の自動昇降制御機能中断処理と、自動ローリング制御機能の自動ローリング制御機能中断処理とが行われる。その結果、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させる場合には、トラクタ1を旋回移動させるためのステアリング操作を行うだけで、ロータリ耕耘装置3が作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇し、ロータリ耕耘装置3の駆動が停止され、自動昇降制御機能及び自動ローリング制御機能の実行が中断されることから、ロータリ耕耘装置3による作業を簡便に中断させることができる。
一方、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bであれば、前輪11の操舵角が閾値を超えるほどのステアリング操作が行われたとしても、トラクタ1が作業経路P1bに従って走行している間は旋回上昇制御機能の実行が禁止される。これにより、例えば、図7に示すような外形に大きい曲率で湾曲する湾曲部分Aaが含まれた変形圃場Aでの作業走行中や、作業装置がプラウである場合のハンドルが取られ易い溝曳き耕による作業走行中に、旋回上昇制御機能が不適正に実行されることを防止することができ、ロータリ耕耘装置3などの作業装置による作業が不測に中断される虞を回避することができる。
又、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bである場合において、トラクタ1が作業経路P1bから外れるようなステアリング操作が行われると、旋回上昇制御機能が実行されてロータリ耕耘装置3などの作業装置が作業高さ位置から非作業高さ位置まで自動的に上昇する。これにより、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じた場合には、トラクタ1が作業経路P1bから外れるようなステアリング操作を行うだけで、この操作に連動して旋回上昇制御機能が実行されてロータリ耕耘装置3などの作業装置による作業が中断されることから、作業走行状態から燃料補給などを行うための移動走行状態への移行を簡便に行うことができる。
つまり、トラクタ1の旋回移動に連動した旋回上昇制御機能によるロータリ耕耘装置3などの作業装置の作業高さ位置から非作業高さ位置への自動上昇が適正に行われるようになり、その結果、図7に示す変形圃場Aでの湾曲部分Aaに沿った作業走行中や前述した溝曳き耕による作業走行中などにおいて、ロータリ耕耘装置3などの作業装置による作業が不測に中断される虞を回避しながら、作業走行状態から燃料補給などを行うための移動走行状態への移行を簡便することができる。
エンジン制御部46Aは、走行モードが手動走行モードに切り換えられた手動走行状態において、第1自動スイッチSw4の操作によって旋回用エンジン回転数制御機能が実行可能状態に切り換えられた場合に、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて旋回用エンジン回転数制御機能の実行を規制する第2実行規制制御を実行する。
以下、図14に示すフローチャートに基づいて、第2実行規制制御におけるエンジン制御部46Aの制御作動について説明する。
エンジン制御部46Aは、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)か作業領域A2b(No)かを判定する現在位置判定処理を行う(ステップ#10)。
エンジン制御部46Aは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)であると判定した場合は、旋回用エンジン回転数制御機能の実行を可能にする回転数制御可能処理を行い(ステップ#11)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が前述した閾値未満から閾値に達したか否かを判定する第1操舵角判定処理を行う(ステップ#12)。
エンジン制御部46Aは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達していないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始していないと判定して、ステップ#10の現在位置判定処理に遷移する。
エンジン制御部46Aは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達したと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始したと判定し、この判定に基づいて旋回用エンジン回転数制御機能を実行して、エンジン回転数を作業用回転数から旋回用回転数まで低下させるエンジン回転数低下処理を行い(ステップ#13)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったか否かを判定する第2操舵角判定処理を行う(ステップ#14)。
エンジン制御部46Aは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至っていないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了していないと判定して、前輪11の操舵角が閾値未満に至るまで待機してエンジン回転数を旋回用回転数に維持する。
エンジン制御部46Aは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至ったと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了したと判定し、この判定に基づいて旋回用エンジン回転数制御機能を実行して、エンジン回転数を旋回用回転数から作業用回転数まで上昇させるエンジン回転数上昇処理を行い(ステップ#15)、その後、ステップ#10の現在位置判定処理に遷移する。
エンジン制御部46Aは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が作業領域A2b(No)であると判定した場合は、旋回用エンジン回転数制御機能の実行を禁止する回転数制御禁止処理を行い(ステップ#16)、その後、ステップ#10の現在位置判定処理に遷移する。
上記の制御作動により、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2aであれば、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるステアリング操作が行われて、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定され、この判定に基づいて旋回用エンジン回転数制御機能が実行されてエンジン回転数低下処理が行われる。これにより、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるときには、エンジン回転数を作業用回転数から旋回用回転数まで低下させた低速状態でトラクタ1を旋回走行させることができ、その結果、現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bへのトラクタ1の旋回移動が行い易くなる。その後、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定され、この判定に基づいて旋回用エンジン回転数制御機能が実行されてエンジン回転数上昇処理が行われる。これにより、トラクタ1が次の作業経路P1bに到達するときには、エンジン回転数を旋回用回転数から作業用回転数に復帰させることができ、その結果、次の作業経路P1bでの作業走行を効率よく行うことができる。
一方、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bであれば、旋回用エンジン回転数制御機能の実行が禁止されることから、例えば、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じて、前輪11の操舵角が閾値を超えるようなステアリング操作が行われても、エンジン回転数低下処理が行われないことから、燃料補給などを行うための移動走行時にエンジン回転数が低下することによる移動効率の低下を回避することができる。
変速ユニット制御部46Bは、走行モードが手動走行モードに切り換えられた手動走行状態において、第2自動スイッチSw5の操作によって旋回用車速制御機能が実行可能状態に切り換えられた場合に、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて旋回用車速制御機能の実行を規制する第3実行規制制御を実行する。
以下、図15に示すフローチャートに基づいて、第3実行規制制御におけるエンジン制御部46Aの制御作動について説明する。
変速ユニット制御部46Bは、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)か作業領域A2b(No)かを判定する現在位置判定処理を行う(ステップ#20)。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)であると判定した場合は、旋回用車速制御機能の実行を可能にする車速制御可能処理を行い(ステップ#21)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が前述した閾値未満から閾値に達したか否かを判定する第1操舵角判定処理を行う(ステップ#22)。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達していないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始していないと判定して、ステップ#20の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達したと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始したと判定し、この判定に基づいて旋回用車速制御機能を実行して、トラクタ1の車速を作業速度から旋回速度まで低下させる旋回用減速処理を行い(ステップ#23)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったか否かを判定する第2操舵角判定処理を行う(ステップ#24)。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至っていないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了していないと判定して、前輪11の操舵角が閾値未満に至るまで待機してトラクタ1の車速を旋回速度に維持する。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至ったと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了したと判定し、この判定に基づいて旋回用車速制御機能を実行して、トラクタ1の車速を旋回速度から作業速度まで上昇させる作業用増速処理を行い(ステップ#25)、その後、ステップ#20の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が作業領域A2b(No)であると判定した場合は、旋回用車速制御機能の実行を禁止する車速制御禁止処理を行い(ステップ#26)、その後、ステップ#20の現在位置判定処理に遷移する。
上記の制御作動により、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2aであれば、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるステアリング操作が行われて、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定され、この判定に基づいて旋回用車速制御機能が実行されて旋回用減速処理が行われる。これにより、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるときには、トラクタ1の車速を作業速度から旋回速度まで低下させた低速状態でトラクタ1を旋回走行させることができ、その結果、現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bへのトラクタ1の旋回移動が行い易くなる。その後、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定され、この判定に基づいて旋回用車速制御機能が実行されて作業用増速処理が行われる。これにより、トラクタ1が次の作業経路P1bに到達するときには、トラクタ1の車速を旋回速度から作業速度に復帰させることができ、その結果、次の作業経路P1bでの作業走行を効率よく行うことができる。
一方、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bであれば、旋回用車速制御機能の実行が禁止されることから、例えば、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じて、前輪11の操舵角が閾値を超えるようなステアリング操作が行われても、旋回用減速処理が行われないことから、燃料補給などを行うための移動走行時に車速が低下することによる移動効率の低下を回避することができる。
変速ユニット制御部46Bは、走行モードが手動走行モードに切り換えられた手動走行状態において、切換スイッチSw3の操作によってトラクタ1の走行駆動モードが前輪変速モードに切り換えられた場合に、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて前輪変速制御機能の実行を規制する第4実行規制制御を実行する。
以下、図16に示すフローチャートに基づいて、第4実行規制制御におけるエンジン制御部46Aの制御作動について説明する。
変速ユニット制御部46Bは、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)か作業領域A2b(No)かを判定する現在位置判定処理を行う(ステップ#30)。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)であると判定した場合は、前輪変速制御機能の実行を可能にする前輪変速可能処理を行い(ステップ#31)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が前述した閾値未満から閾値に達したか否かを判定する第1操舵角判定処理を行う(ステップ#32)。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達していないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始していないと判定して、ステップ#30の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達したと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始したと判定し、この判定に基づいて前輪変速制御機能を実行して、伝動切換装置26を等速伝動状態から倍速伝動状態に切り換える前輪倍速処理を行い(ステップ#33)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったか否かを判定する第2操舵角判定処理を行う(ステップ#34)。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至っていないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了していないと判定して、前輪11の操舵角が閾値未満に至るまで待機して伝動切換装置26を倍速伝動状態に維持する。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至ったと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了したと判定し、この判定に基づいて前輪変速制御機能を実行して、伝動切換装置26を倍速伝動状態から等速伝動状態に切り換える前輪等速処理を行い(ステップ#35)、その後、ステップ#30の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が作業領域A2b(No)であると判定した場合は、前輪変速制御機能の実行を禁止する前輪変速禁止処理を行い(ステップ#36)、その後、ステップ#30の現在位置判定処理に遷移する。
上記の制御作動により、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2aであれば、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるステアリング操作が行われて、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定され、この判定に基づいて前輪変速制御機能が実行されて前輪倍速処理が行われる。これにより、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるときには、前輪11の周速を後輪12の周速の約2倍に増速させた小旋回状態でトラクタ1を旋回走行させることができ、その結果、現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bへのトラクタ1の旋回移動が行い易くなる。その後、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定され、この判定に基づいて前輪変速制御機能が実行されて前輪等速処理が行われる。これにより、トラクタ1が次の作業経路P1bに到達するときには、前輪11の周速を後輪12の周速と同じ速度に復帰させることができる。
一方、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bであれば、前輪変速制御機能の実行が禁止されることから、例えば、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じて、前輪11の操舵角が閾値を超えるようなステアリング操作が行われても、前輪倍速処理が行われないことから、前輪倍速処理が行われることで作業領域A2bが荒らされる虞を回避することができる。
変速ユニット制御部46Bは、走行モードが手動走行モードに切り換えられた手動走行状態において、切換スイッチSw3の操作によってトラクタ1の走行駆動モードがオートブレーキモードに切り換えられた場合に、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいてオートブレーキ制御機能の実行を規制する第5実行規制制御を実行する。
以下、図17に示すフローチャートに基づいて、第5実行規制制御におけるエンジン制御部46Aの制御作動について説明する。
変速ユニット制御部46Bは、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)か作業領域A2b(No)かを判定する現在位置判定処理を行う(ステップ#40)。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が非作業領域A2a(Yes)であると判定した場合は、オートブレーキ制御機能の実行を可能にするオートブレーキ可能処理を行い(ステップ#41)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が前述した閾値未満から閾値に達したか否かを判定する第1操舵角判定処理を行う(ステップ#42)。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達していないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始していないと判定して、ステップ#40の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、第1操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値に達したと判定した場合は、トラクタ1が旋回を開始したと判定し、この判定に基づいてオートブレーキ制御機能を実行して、旋回内側のブレーキ30を制動解除状態から制動状態に切り換える旋回内側制動処理を行い(ステップ#43)、その後、舵角センサS6にて検出される前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったか否かを判定する第2操舵角判定処理を行う(ステップ#44)。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至っていないと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了していないと判定して、前輪11の操舵角が閾値未満に至るまで待機して旋回内側のブレーキ30を制動状態に維持する。
変速ユニット制御部46Bは、第2操舵角判定処理において前輪11の操舵角が閾値未満に至ったと判定した場合は、トラクタ1が旋回を終了したと判定し、この判定に基づいてオートブレーキ制御機能を実行して、旋回内側のブレーキ30を制動状態から制動解除状態に切り換える制動解除処理を行い(ステップ#45)、その後、ステップ#40の現在位置判定処理に遷移する。
変速ユニット制御部46Bは、現在位置判定処理においてトラクタ1の現在位置が作業領域A2b(No)であると判定した場合は、オートブレーキ制御機能の実行を禁止するオートブレーキ禁止処理を行い(ステップ#46)、その後、ステップ#40の現在位置判定処理に遷移する。
上記の制御作動により、トラクタ1の現在位置が非作業領域A2aであれば、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるステアリング操作が行われて、前輪11の操舵角が閾値に達したときに、トラクタ1が旋回を開始したと判定され、この判定に基づいてオートブレーキ制御機能が実行されて旋回内側制動処理が行われる。これにより、トラクタ1を現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bに向けて旋回移動させるときには、旋回内側の後輪12が制動された小旋回状態でトラクタ1を旋回走行させることができ、その結果、現在の作業経路P1bから次の作業経路P1bへのトラクタ1の旋回移動が行い易くなる。その後、前輪11の操舵角が閾値以上から閾値未満に至ったときに、トラクタ1が旋回を終了したと判定され、この判定に基づいてオートブレーキ制御機能が実行されて制動解除処理が行われる。これにより、トラクタ1が次の作業経路P1bに到達するときには、旋回内側の後輪12に対する制動が解除された制動解除状態に復帰させることができる。
一方、トラクタ1の現在位置が作業領域A2bであれば、オートブレーキ制御機能の実行が禁止されることから、例えば、作業走行中に燃料補給などを行う必要が生じて、前輪11の操舵角が閾値を超えるようなステアリング操作が行われても、旋回内側制動処理が行われないことから、旋回内側制動処理が行われることで作業領域A2bが荒らされる虞を回避することができる。
図8~12に示すように、目標経路生成部51Bにて生成される目標経路Pには、圃場Aの中央側に配置された複数の並列経路P1を作業経路とし、各並列経路P1を囲むように圃場Aの外周側に生成されてトラクタ1を周回案内する周回経路P3を有するものがある。このような目標経路Pに基づいてトラクタ1を手動走行させる場合には、トラクタ1を圃場中央側の各並列経路P1とそれらを走行順に接続する複数の方向転換経路P2とに基づいて走行させた後に周回経路P3に基づいて走行させることになる。
そこで、車載制御ユニット46は、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて、作業走行の開始段階では、図8に示すように、各並列経路(作業経路)P1が配置された圃場中央側の領域を作業領域A2bに設定し、方向転換経路P2及び周回経路P3が配置される圃場外周側の領域を非作業領域A2aに設定する。
その後、トラクタ1が周回経路P3の始端地点に到達したことを検知した段階で、図9に示すように、圃場中央側の領域を作業領域A2bから既作業領域A2cに変更する。又、周回経路P3の第1経路(太い実線で示す経路)を非作業経路P3aから作業経路P3bに変更し、この作業経路P3bを含む圃場Aの第1外端側領域を非作業領域A2aから作業領域A2bに変更する。
その後、トラクタ1が第1経路の終端に方向転換経路P2を介して接続された周回経路P3における第2経路の始端地点に到達したことを検知した段階で、図10に示すように、第1外端側領域を作業領域A2bから既作業領域A2cに変更する。又、周回経路P3の第2経路(太い実線で示す経路)を非作業経路P3aから作業経路P3bに変更し、この作業経路P3bを含む圃場Aの第2外端側領域を非作業領域A2aから作業領域A2bに変更する。
その後、トラクタ1が第2経路の終端に方向転換経路P2を介して接続された周回経路P3における第3経路の始端地点に到達したことを検知した段階で、図11に示すように、第2外端側領域を作業領域A2bから既作業領域A2cに変更する。又、周回経路P3の第3経路(太い実線で示す経路)を非作業経路P3aから作業経路P3bに変更し、この作業経路P3bを含む圃場Aの第3外端側領域を非作業領域A2aから作業領域A2bに変更する。
その後、トラクタ1が第3経路の終端に方向転換経路P2を介して接続された周回経路P3における第4経路の始端地点に到達したことを検知した段階で、図12に示すように、第3外端側領域を作業領域A2bから既作業領域A2cに変更する。又、周回経路P3の第4経路(太い実線で示す経路)を非作業経路P3aから作業経路P3bに変更し、この作業経路P3bを含む圃場Aの第4外端側領域を非作業領域A2aから作業領域A2bに変更する。
このように、車載制御ユニット46が、トラクタ1による作業の進捗状況に応じて、圃場Aの各領域を、非作業領域A2aから作業領域A2bに切り換えることにより、周回経路P3を有する目標経路Pに基づいてトラクタ1を手動走行させる場合においても、前述した旋回上昇制御機能、旋回用エンジン回転数制御機能、旋回用車速制御機能、前輪変速制御機能、及び、オートブレーキ制御機能のそれぞれを、各実行規制制御に基づいて適正に実行させることができる。
〔別実施形態〕
本発明の別実施形態について説明する。
なお、以下に説明する各別実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の別実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)作業車両1の構成は種々の変更が可能である。
例えば、作業車両1は、左右の後輪12に代えて左右のクローラを備えるセミクローラ仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両1は、左右の前輪11及び左右の後輪12に代えて左右のクローラを備えるフルクローラ仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両1は、左右の後輪12が操舵輪として機能する後輪ステアリング仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両1は、エンジン13の代わりに電動モータを備える電動仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両1は、エンジン13と走行用の電動モータとを備えるハイブリッド仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両1は、その前部に作業装置3が昇降可能に連結される構成であってもよい。
例えば、作業車両1は、手動走行又は自動走行のみが可能に構成されていてもよい。
(2)旋回開始検出器S6に関する代表的な別実施形態は以下の通りである。
例えば、旋回開始検出器S6は、ステアリングホイール35の回動操作量から車体の旋回開始を検出する回転センサなどであってもよい。
例えば、旋回開始検出器S6として、衛星測位システムを利用して作業車両1の現在位置や現在方位などを測定する測位ユニット70を流用し、現在位置の変化量や現在方位の変化量などから車体の旋回開始を検出するように構成されていてもよい。
例えば、旋回開始検出器S6として、トラクタ1の姿勢や方位などを測定する慣性計測装置72を流用し、慣性計測装置72にて検出される車体のヨー角などから車体の旋回開始を検出するように構成されていてもよい。
例えば、旋回開始検出器S6は、作業車両1が左右のクローラを備えるフルクローラ仕様に構成されている場合は、左右のクローラの各駆動速度を検出する回転センサなどを利用して、左右のクローラの速度差から車体の旋回開始を検出するように構成されていてもよい。
例えば、旋回開始検出器S6は、車体の旋回移動時に車体にかかる遠心力から車体の旋回開始を検出するように構成されていてもよい。
(3)位置測定器70に関する代表的な別実施形態は以下の通りである。
例えば、位置測定器70は、障害物検知システム80を利用して、作業地Aにおける車体進行方向の端縁からの作業車両1の位置を測定するものであってもよい。
例えば、位置測定器70として、作業地Aにおける車体進行方向の端縁からの作業車両1の位置を測定する専用のライダーセンサなどを備えるようにしてもよい。
例えば、位置測定器70は、車載記憶部46Gに記憶された作業地情報と車体の走行距離を測定する距離計からの測定情報とから、作業地Aにおける車体進行方向の端縁からの作業車両1の位置を測定するように構成されていてもよい。
(4)制御ユニット46は、走行モードが自動走行モードに切り換えられた自動走行状態においても、測位ユニット70からの測位情報と車載記憶部46Gに記憶された作業地情報とに基づいて前述した各実行規制制御を実行して、前述した旋回上昇制御機能、旋回用エンジン回転数制御機能、旋回用車速制御機能、前輪変速制御機能、及び、オートブレーキ制御機能の実行を規制するように構成してもよい。
(5)制御ユニット46は、車体の作業走行中に、そのときの作業地Aの作業経路P1b,P3bにおける車体進行方向の端縁から一定距離(例えば3m)の領域を非作業領域A2aに設定するように構成されていてもよい。
(6)制御ユニット46は、車体の現在位置が作業領域A2bである場合は、旋回上昇禁止処理に代えて、旋回開始検出器S6の検出感度を低下させる感度低下処理を行うように構成されていてもよい。
ちなみに、旋回開始検出器S6の感度低下処理に関しては、車体の現在位置が非作業領域A2aである場合よりも旋回開始検出用の閾値を大きくする、又は、旋回開始検出用の閾値に達してから閾値以上に維持された継続時間を加味することなどが考えられる。
(7)制御ユニット46は、旋回上昇制御機能の実行を規制する第1実行規制制御においては以下の制御作動を行うように構成されていてもよい。
制御ユニット46は、先ず、位置測定器70からの測定情報と作業地情報とに基づいて、車体の現在位置が、非作業領域A2aか、作業領域A2bのうちの非作業領域に隣接する第1領域部分か、作業領域A2bのうちの非作業領域から第1領域部分を隔てた第2領域部分かを判定する。そして、車体の現在位置が非作業領域A2aである場合は、旋回開始検出器S6にて車体の旋回開始が検出されたときに、その検出に伴って、昇降駆動ユニット43にて作業装置3を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる旋回上昇制御機能を実行する。又、車体の現在位置が作業領域A2bの第1領域部分である場合は、車体の現在位置が非作業領域A2aである場合よりも検出感度が低下された旋回開始検出器S6にて車体の旋回開始が検出されたときに、その検出に伴って前述した旋回上昇制御機能を実行する。一方、車体の現在位置が作業領域A2bの第2領域部分である場合は、旋回上昇制御機能の実行を禁止する旋回上昇禁止処理を行う。
(8)制御ユニット46は、車体の現在位置が作業地Aの作業領域A2bであることで旋回上昇制御機能の実行が禁止されている場合は、例えば、舵角センサS6からの検出情報に基づいて、前輪11が操舵限界位置又はその近くまで操舵されたときに、旋回上昇制御機能の実行禁止を解除するように構成されていてもよい。
(9)制御ユニット46は、車体の現在位置が作業地Aの作業領域A2bであることで旋回上昇制御機能の実行が禁止されている場合は、例えば、位置測定器70からの測定情報と作業地情報とタイマによる計時とに基づいて、車体が作業経路P1b,P3bに従わずに走行している状態が所定時間継続されたと判定したときに、旋回上昇制御機能の実行禁止を解除するように構成されていてもよい。
(10)制御ユニット46は、作業車両1に備えられた作業装置3の種類(作業車両1が行う作業の種類)に応じて旋回開始検出器S6の検出感度を変更するように構成されていてもよい。
(11)作業車両1の運転部などに、旋回開始検出器S6の検出感度を調節可能にする手動式の感度設定器を備えるようにしてもよい。
(12)制御ユニット46は、旋回用エンジン回転数制御機能、旋回用車速制御機能、前輪変速制御機能、及び、オートブレーキ制御機能に関しても、それらの作業領域A2bでの実行禁止状態において、前述した走行軌道判定処理にてトラクタ1が作業経路P1bに従わずに走行していると判定した場合に、それらの制御機能の実行禁止を解除して各制御機能を実行するように構成されていてもよい。
又、この構成においては、制御ユニット46が、前述した走行軌道判定処理にてトラクタ1が作業経路P1bに従わずに走行していると判定した場合に、実行禁止が解除されて実行される制御機能の選択を可能にする選択スイッチなどを作業車両1の運転部などに備えるようにしてもよい。
(13)制御ユニット46は、作業車両1の運転部などに備えられた選択スイッチの操作により、前述した各実行規制制御を実行する状態と実行しない状態との選択が可能となるように構成されていてもよい。
3 作業装置
43 昇降駆動ユニット
46 制御ユニット
46G 記憶部
70 位置測定器
A 作業地
A2a 非作業領域
A2b 作業領域
P1b 作業経路
P3b 作業経路
S6 旋回開始検出器

Claims (4)

  1. 車体に昇降可能に連結された作業装置と、前記作業装置を昇降駆動する昇降駆動ユニットと、前記昇降駆動ユニットの作動を制御する制御ユニットと、車体の旋回開始を検出する旋回開始検出器と、作業地にて区分けされた非作業領域と作業領域とを含む作業地情報を記憶する記憶部と、前記作業地における車体の現在位置を測定する位置測定器とを有し、
    前記制御ユニットは、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体の現在位置が前記非作業領域か前記作業領域かを判定し、車体の現在位置が前記非作業領域である場合は、前記旋回開始検出器にて車体の旋回開始が検出されるのに伴って、前記昇降駆動ユニットにて前記作業装置を作業高さ位置から非作業高さ位置まで上昇させる旋回上昇制御機能を実行し、車体の現在位置が前記作業領域である場合は、車体の現在位置が前記非作業領域である場合よりも前記旋回開始検出器の検出感度を低下させる感度低下処理、又は、前記旋回上昇制御機能の実行を禁止する旋回上昇禁止処理を行う作業車両用の制御システム。
  2. 前記作業地情報には、前記作業地での車体の作業経路が含まれており、
    前記制御ユニットは、前記感度低下処理を行った場合は、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体が前記作業経路に従って走行しているか否かを判定し、車体が前記作業経路に従って走行している間は前記旋回上昇制御機能の実行を禁止する請求項1に記載の作業車両用の制御システム。
  3. 前記作業地情報には、前記作業地での車体の作業経路が含まれており、
    前記制御ユニットは、車体の現在位置が前記作業領域である場合は、前記位置測定器からの測定情報と前記作業地情報とに基づいて車体が前記作業経路に従って走行しているか否かを判定し、車体が前記作業経路に従わずに走行していると判定した場合に前記旋回上昇制御機能を実行する請求項1又は2に記載の作業車両用の制御システム。
  4. 前記制御ユニットは、前記旋回開始検出器にて車体の旋回開始が検出されたときに実行される旋回用制御機能として、車体の小旋回走行を可能にする前輪変速制御機能とオートブレーキ制御機能、及び、車体の低速旋回走行を可能にする旋回用車速制御機能と旋回用エンジン回転数制御機能とを有し、当該旋回用制御機能のうちの少なくとも一つを、車体の現在位置が前記非作業領域である場合は実行可能とし、車体の現在位置が前記作業領域である場合は実行禁止とする請求項1~3のいずれか一項に記載の作業車両用の制御システム。
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