JP6925777B2 - 検体管理方法 - Google Patents
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Description
従って、本発明の目的は、患者検体の取り違えを防止する検体管理方法を提供することである。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1](1)解析対象以外の遺伝子、タンパク質、アミノ酸、糖類、及び脂質からなる群から選択されるマーカーを解析される検体に添加する工程、を含むことを特徴とする、検体管理方法、
[2]更に、(2)前記検体、並びに前記遺伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報を解析する工程、及び(3)前記マーカー情報が検出されることを確認する工程、を含む、[1]の検体管理方法、
[3]前記マーカー情報が識別子に変換され、検体容器に前記マーカー情報に対応する識別子が貼付されている、[1]又は[2]の検体管理方法、
[4]前記遺伝子情報が、塩基配列、メチル化、脱メチル化、構造変化及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、前記タンパク質情報が、アミノ酸配列、糖鎖、メチル化、脱メチル化、アセチル化、脱アセチル化、リン酸化、脱リン酸化、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2又は3に記載の検体管理方法、
[5]前記識別子が、バーコード又は2次元バーコード(QRコード(登録商標))である、[3]又は[4]の検体管理方法、
[6]前記解析が、ゲノムシークエンス、質量解析、又は核磁気共鳴解析である、[1]〜[5]のいずれかの検体管理方法、
[7]解析対象以外の遺伝子、タンパク質、アミノ酸、糖類、及び脂質からなる群から選択されるマーカー、並びに前記遺伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報を変換した識別子を含む、検体管理用キット、
[8]前記遺伝子情報が、塩基配列、メチル化、脱メチル化、構造変化、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、前記タンパク質情報が、アミノ酸配列、糖鎖、メチル化、脱メチル化、アセチル化、脱アセチル化、リン酸化、脱リン酸化、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、[7]の検体管理用キット、
[9]前記識別子が、バーコード又は2次元バーコードである、[7]又は[8]の検体管理用キット、及び
[10]前記解析が、ゲノムシークエンス、質量解析、又は核磁気共鳴解析である、[7]〜[9]のいずれかの検体管理用キット、
に関する。
本発明の検体管理方法は、解析対象以外の遺伝子、タンパク質、アミノ酸、糖類、及び脂質からなる群から選択されるマーカーを解析される検体に添加する工程を含む。更に、本発明の検体管理方法は、(2)前記検体、並びに前記遺伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報を解析する工程、及び(3)前記マーカー情報が検出されることを確認する工程、を含むことができる。
本発明における添加工程(1)においては、解析対象以外の遺伝子又はタンパク質などのマーカーを解析される検体に添加するが、具体的には遺伝子又はタンパク質などのマーカーを解析される検体に添加する態様に加えて、逆に遺伝子又はタンパク質などのマーカーに解析される検体を加える態様を含む。
解析対象以外のマーカーは、検査において解析される対象でなければ、特に限定されるものではない。例えば、遺伝子マーカー及びタンパク質マーカーにおいて、塩基配列又はアミノ酸配列を解析する場合、それらの配列は、ほぼ自由に設計することができ、患者個人ごとに割り当てることが可能である。採取した際に割り当てた配列が解析結果に出現すれば取り違えがなかったことを担保できる。
また、遺伝子のエクソンの塩基配列を解析する場合は、イントロンの遺伝子を用いることも可能である。すなわち、解析される検体に、添加する遺伝子等が含まれていても、その遺伝子等が解析対象でなければ、「解析対象以外の遺伝子」として用いることができる。
また、アミノ酸、糖類、又は脂質をマーカーとして用いる場合、代謝物に含まれていないアミノ酸、糖類、又は脂質であれば、特に限定されるものではない。すなわち、アミノ酸、糖類、又は脂質は、代謝物を解析する場合のマーカーとして用いることが好ましい。
本明細書において「遺伝子」とは、比較的鎖長の短い、所謂オリゴマヌクレオチドなどを含むものである。遺伝子の種類としては、例えばDNA又はRNAを含む。
本明細書において「タンパク質」とは、比較的鎖長の短い、所謂ペプチド、又はオリゴペプチドなどを含むものである。
前記遺伝子の情報又はタンパク質などのマーカーの情報は、限定されるものではないが、好ましくは識別子に変換される。変換された識別子を用いることにより、簡便に且つ間違いなく、検体の管理を行うことができる。
本発明の解析工程(2)においては、検体、並びに前記遺伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報を解析する。すなわち、検体と、マーカーの混合物において、それぞれの情報を解析する。
検体の情報(例えば、塩基配列、又はアミノ酸配列)を解析するために、前記混合物は、核酸、蛋白質、又は代謝物などを抽出する工程を行うことが好ましい。抽出方法は、それぞれの抽出する対象物、解析する情報などに応じて、適宜選択することができるが、通常、抽出工程は複数の工程からなる。一方で、加えた遺伝子の固有の遺伝子配列情報、又はタンパク質のアミノ酸配列情報、アミノ酸、糖類、又は脂質などの情報を、例えばバーコード化したラベルを作成する。このラベルを、各工程で使用する組織検体、中間抽出物、最終精製抽出物を入れる容器に貼付することが好ましい。
本発明に用いる検体の解析方法は、特に限定されないが、例えば塩基配列解析(例えば、ゲノムシークエンス)、アミノ酸配列解析、質量解析、又は核磁気共鳴解析を挙げることができる。
例えば、塩基配列解析の場合、前記抽出工程で抽出された検体の核酸及び添加された遺伝子の塩基配列を、公知の方法によって解析することができる。
本発明の確認工程(3)においては、前記遺伝子情報、タンパク質情報、アミノ酸情報、糖類情報、又は脂質情報が、解析結果において検出されることを確認する。
例えば、添加された遺伝子の情報(例えば、塩基配列)が、前記解析工程(2)でその塩基配列が検出されたか否かを確認する。同じ塩基配列が検出されれば、検体が同じであると判断される。ここで、添加された遺伝子の塩基配列が検出されず、検体には含まれるはずのない塩基配列が検出されれば、検体の取り違えが起こった可能性が高いと判断される。
本発明の検体管理用キットは、解析対象以外の遺伝子、タンパク質、アミノ酸、糖類、及び脂質からなる群から選択されるマーカー、並びに前記遺伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報を変換した識別子を含む。
本発明の検体管理用キットに用いる「解析対象以外の遺伝子、タンパク質、アミノ酸、糖類、及び脂質からなる群から選択されるマーカー」、「伝子の情報、タンパク質の情報、アミノ酸の情報、糖類の情報、及び脂質の情報からなる群から選択されるマーカーの情報」及び「識別子」は、前記「[1]検体管理方法」に記載のものを用いることができる。
本例では、遺伝子解析、特に全エクソン解析について記述するが、本発明は、遺伝子に限定されるものではなく、蛋白質、代謝物などの生体物質であればすべてに適用可能である。
本実施例では、遺伝子として、合成遺伝子フラグメントをフィルムの形態で含むキットを作製した。
(イ)合成遺伝子フラグメントの設計とフィルムの作製
以下の配列をもつ遺伝子フラグメント3種類を設計した。これらの配列は、いずれもエクソン配列には存在しないイントロンと呼ばれる配列(17番染色体に存在するTP53遺伝子のイントロン部分)を参照して設計した。すなわち、全エクソン配列の解析結果には含まれないユニークな配列である。
CCACTAAATCCCCAAGACTTCCTAAATGTGCACCCTATTCCCAACTCCCTTCCTGTATTTTTTTTTTTTTTTTGAGATGGAGTCTCTCTCTGTCACCTAGGCTGGAGCACAGTGGCATGATCTCAGCTCACTGCAACCTCTACCTTCCGGGTTCAAGCCATTCTCCTGCCTCAGTCTCCCGAGTAGCTGGGATTACA
KADAI−1s:CCACTAAATCCCCAAGAC
KADAI−1as:TGTAATCCCAGCTACTCG
前記2つのプライマーを用いて、ヒトDNAを鋳型としてPCR法により、前記の「KADAI−1」の遺伝子を得た。
本実施例では、実施例1で得られたブリスターパックを用いて、本発明の検体管理方法を実施した。
本発明の検体管理方法に用いるゲノムシークエンサーを作製した。具体的には、サンプルの取り違え防止のために、検体識別用のバーコード認識機能をゲノムシーケンサーに組み込んだ。検体の採取の際にフィルムとして加えた遺伝子配列情報を、いくつかの工程を経て最終的にゲノムシーケンサーに読み込み照合させるために、チップと呼ばれる部分に、配列情報を持つバーコードとして貼付した。チップを収納するゲノムシーケンサーの開閉扉部分にバーコードリーダーを装着することで、他のチップとの読み間違えなどの防止を図ることができる。
本比較例では、前記ブリスターパックを用いずに、ゲノムシークエンスを行った。
ブリスターパックを用いなかったことを除いては、実施例2の操作を繰り返した。CCACTAAATCCCCAAGACTTの塩基配列は、解析結果に検出されなかった(図3B)本発明の検体管理方法により、検体の取り違え防止が可能であることが示された。
本実施例では、PUC−T遺伝子を用いて、キットの作製及び検体管理方法を実施した。KADAI−1遺伝子に代えて、以下の合成オリゴから作製したpUC18ベクター由来のPUC−T遺伝子を用いたことを除いては、実施例1及び2の操作を繰り返した。改造ゲノムシーケンサーのバーコードで読み込んだ情報と同じPUC−T遺伝子に特徴的な塩基配列が、解析結果に存在することを確認した。
PUC−T配列:5’-CCATCTCATCCCTGCGTGTCTCCGACTCAGCTAAGGTAACGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACTTGCAGGCATGCAAGCTTGGCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCATACCGACTGCCCATAGAG
本実施例では、PUC−G遺伝子を用いて、キットの作製及び検体管理方法を実施した。KADAI−1遺伝子に代えて、以下の合成オリゴから作製したpUC18ベクター由来のPUC−G遺伝子を用いたことを除いては、実施例1及び2の操作を繰り返した。改造ゲノムシーケンサーのバーコードで読み込んだ情報と同じPUC−G遺伝子に特徴的な塩基配列が、解析結果に存在することを確認した。
PUC−G配列:5’-CCATCTCATCCCTGCGTGTCTCCGACTCAGCTAAGGTAACGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACGTGCAGGCATGCAAGCTTGGCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCATACCGACTGCCCATAGAGAGG
本実施例では、PUC−A遺伝子を用いて、キットの作製及び検体管理方法を実施した。KADAI−1遺伝子に代えて、以下の合成オリゴから作製したpUC18ベクター由来のPUC−A遺伝子を用いたことを除いては、実施例1及び2の操作を繰り返した。改造ゲノムシーケンサーのバーコードで読み込んだ情報と同じPUC−A遺伝子に特徴的な塩基配列が、解析結果に存在することを確認した。
PUC−A配列:5’-CCATCTCATCCCTGCGTGTCTCCGACTCAGCTAAGGTAACGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACATGCAGGCATGCAAGCTTGGCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCATACCGACTGCCCATAGAGAGG
Claims (4)
- (1)解析対象以外の遺伝子マーカーを解析される検体に添加する工程、
(2)前記検体、並びに前記遺伝子の情報を次世代全ゲノムシークエンス又は次世代全エクソンゲノムシークエンスにより解析する工程、及び
(3)前記マーカー情報が検出されることを確認する工程、
を含み、前記マーカー情報が識別子に変換され、検体容器に前記マーカー情報に対応する識別子が貼付されていることを特徴とする、ゲノムシークエンスの検体管理方法。 - 前記識別子が、バーコード又は2次元バーコードである、請求項1に記載のゲノムシークエンスの検体管理方法。
- 解析対象以外の遺伝子マーカー、並びに前記遺伝子の情報を変換した識別子を含む、次世代全ゲノムシークエンス又は次世代全エクソンゲノムシークエンスの検体管理用キット。
- 前記識別子が、バーコード又は2次元バーコードである、請求項3に記載の次世代全ゲノムシークエンス又は次世代全エクソンゲノムシークエンスの検体管理用キット。
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