JP6902841B2 - 金属樹脂複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このような金属樹脂複合体を製造するには、例えば、特許文献1にあるように、金属部材上に熱可塑性樹脂をインモールド成形することにより、金属と一体成形することが行われる。しかし、単に金属部材に対して熱可塑性ポリエステル樹脂をインモールド成形した複合体は、熱可塑性ポリエステル樹脂と金属部材との接着性が悪いという欠点がある。
本発明は、以下の金属樹脂複合体及びその製造方法に関する。
[2]前記金属部材の凹凸が、表面凹凸化処理による凹凸である上記[1]に記載の金属樹脂複合体。
[3]ポリエステルエラストマー(B)が、ポリテトラメチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートである上記[1]に記載の金属樹脂複合体。
[4]臭素系難燃剤(C)が、臭素化ポリアクリレート系難燃剤である上記[1]に記載の金属樹脂複合体。
[5]前記ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の融点(Tm)と結晶化温度(Tc)の差(Tm−Tc)が20℃以上である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の金属樹脂複合体。
[6]前記金属部材がアルミニウム、鉄、銅、錫、ニッケル、亜鉛、マグネシウム及びそれらを含む合金からなる群から選択される金属からなる上記[1]に記載の金属樹脂複合体。
[7]表面に凹凸化処理が施された金属部材上に、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ポリエステルエラストマー(B)を15〜50質量部及び臭素系難燃剤(C)を5〜40質量部含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形することを特徴とする金属樹脂複合体の製造方法。
[8]前記ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の融点(Tm)と結晶化温度(Tc)の差(Tm−Tc)が20℃以上である上記[7]に記載の金属樹脂複合体の製造方法。
また、本発明の金属樹脂複合体の製造方法は、表面に凹凸化処理が施された金属部材上に、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ポリエステルエラストマー(B)を15〜50質量部及び臭素系難燃剤(C)を5〜40質量部含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形することを特徴とする。
本発明の金属樹脂複合体に用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ポリエステルエラストマー(B)を15〜50質量部及び臭素系難燃剤(C)を5〜40質量部含有する。
本発明の樹脂組成物に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)は、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有するポリエステル樹脂であって、ポリブチレンテレフタレート樹脂(ホモポリマー)の他に、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位以外の、他の共重合成分を含むポリブチレンテレフタレート共重合体や、ホモポリマーと当該共重合体との混合物を含む。
なお、これらのテレフタル酸以外の他のジカルボン酸を含んでいる場合の共重合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂全セグメント中の1モル%以上、50モル%未満であることが好ましい。中でも、共重合量は好ましくは2モル%以上50モル%未満、より好ましくは3〜40モル%、特に好ましくは5〜20モル%である。
また、上記のような二官能性モノマー以外に、分岐構造を導入するためトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三官能性モノマーや分子量調節のため脂肪酸等の単官能性化合物を少量併用することもできる。
なお、これらの1,4−ブタンジオールの外に他のジオール単位を含んでいる場合の共重合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂全セグメント中の1モル%以上、50モル%未満であることが好ましい。中でも、共重合量は好ましくは2モル%以上50モル%未満、より好ましくは3〜40モル%、特に好ましくは5〜20モル%である。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とを、連続式で溶融重縮合する製造法で得られたものが好ましい。
本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物はポリエステルエラストマー(B)を含有する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)自体は結晶性が高く結晶化速度が速すぎるので、単独では金属の凹凸表面への接合性は良くないが、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)にポリエステルエラストマー(B)を配合して、結晶化温度(Tc)を低めにコントロールすることにより、金属凹凸表面への接合性が向上する。結晶化温度(Tc)が高いとポリブチレンテレフタレート樹脂は金属凹凸表面内の凹部に注入されると直ちに固化してしまい凹部の奥まで十分に到達できず、接合力の強化には結びつきにくい。一方、結晶化温度(Tc)が低いと金属凹凸表面内の凹部に深く入り込むことができ、凹部内部の空間に十分充填された上でゆっくり固化することになり、強固な接合強度を達成できると考えられる。
なお、結晶化温度(Tc)及び融点(Tm)はDSCにより測定され、その測定法の詳細は実施例に記載される通りである。
ハードセグメントとしては、成形加工性、耐薬品性、耐老化性などの観点から芳香族ポリエステルであることが好ましく、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが挙げられ、その中でも、ポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。
ソフトセグメントとしては、例えば、分子量が200〜5000の範囲にある脂肪族ポリエーテル、例えばポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリエチレングリコール等と、テレフタル酸(またはテレフタル酸ジメチル)との重縮合にポリエステルや、ポリカプロラクトンやポリブチレンアジペートなどの脂肪族ポリエステル等がある。中でも、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ポリエステルエラストマー(B)は、ポリエステルエーテルブロック共重合体、特にポリテトラメチレングリコール−ポリブチレンテレフタレート共重合体が特に好ましい。ポリテトラメチレングリコール−ポリブチレンテレフタレート共重合体は、前記した結晶化温度(Tc)が低く、低温側の靱性が高いことから、また臭素系難燃剤(C)と組み合わせることで耐ヒートショック性に優れ、また接合強度を強くする点で好ましい。
本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は臭素系難燃剤(C)を含有する。臭素系難燃剤(C)としては各種のものが使用できる。このような臭素系難燃剤(C)としては、芳香族系化合物が挙げられ、具体的には例えば、ポリペンタブロモベンジルアクリレート等の臭素化ポリアクリレート系難燃剤、ポリブロモフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン、テトラブロモビスフェノールAのエポキシオリゴマー等の臭素化エポキシ化合物、N,N’−エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)等の臭素化イミド化合物、臭素化ポリカーボネート等が挙げられる。
臭素化ポリアクリレート系難燃剤を含む場合、臭素系難燃剤(C)中の臭素化ポリアクリレート系難燃剤の含有割合は、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、臭素系難燃剤(C)の全てが臭素化ポリアクリレート系難燃剤であることが最も好ましい。
これらは通常、臭素原子を含有するベンジル(メタ)アクリレートに対して等モル量以下、中でも0.5倍モル量以下で用いることが好ましい。
臭素化エポキシ化合物は、そのエポキシ当量が3000〜40000g/eqであることが好ましく、中でも4000〜35000g/eqが好ましく、特に10000〜30000g/eqであることが好ましい。
なお、前記一般式(1)において、臭素化ベンゼンが結合したCH基はメチル基で置換されていてもよい。また、臭素化ポリスチレンは、他のビニルモノマーが共重合された共重合体であってもよい。この場合のビニルモノマーとしてはスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、ブタジエンおよび酢酸ビニル等が挙げられる。また、臭素化ポリスチレンは単一物あるいは構造の異なる2種以上の混合物として用いてもよく、単一分子鎖中に臭素数の異なるスチレンモノマー由来の単位を含有していてもよい。
特に、上記したポリスチレンの臭素化物の場合、質量平均分子量(Mw)は50000〜70000であることが好ましく、重合法による臭素化ポリスチレンの場合、質量平均分子量(Mw)は10000〜30000程度であることが好ましい。なお、質量平均分子量(Mw)は、GPC測定による標準ポリスチレン換算の値として求めることができる。
中でも、上記式(3)におけるiが4である、N,N’−エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)が好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、さらに安定剤を含有することが好ましい。
安定剤としては、リン系安定剤、フェノール系安定剤、硫黄系安定剤等、種々の安定剤が挙げられる。特に好ましいのはヒンダードフェノール系安定剤やリン系安定剤であり、耐久性の観点からヒンダードフェノール系安定剤がより好ましい。
有機ホスフェート化合物としては、下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
(一般式(1)中、R1はアルキル基又はアリール基を表す。nは0〜2の整数を表す。なお、nが0のとき、2つのR1は同一でも異なっていてもよく、nが1のとき、2つのR1は同一でも異なっていてもよい。)
これらの中でも、オクタデシルアシッドホスフェートが好ましく、このものはADEKA社製の商品名「アデカスタブAX−71」として、市販されている。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、更に、離型剤を含有することが好ましい。離型剤としては、ポリエステル樹脂に通常使用される既知の離型剤が利用可能であるが、中でも、ポリオレフィン系化合物、脂肪酸エステル系化合物及びシリコーン系化合物から選ばれる1種以上の離型剤が好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、さらに、強化充填材を含有することも好ましい。
強化充填材としては、常用のプラスチック用無機充填材を用いることができる。好ましくはガラス繊維、炭素繊維、玄武岩繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維などの繊維状の充填材を用いることができる。また炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレー、有機化クレー、ガラスビーズなどの粒状または無定形の充填材;タルクなどの板状の充填材;ガラスフレーク、マイカ、グラファイトなどの鱗片状の充填材を用いることもできる。
中でも、金属樹脂複合体の接合性、機械的強度、剛性および耐熱性の点からガラス繊維を用いるのが好ましい。
これらの中では、アミノシラン系表面処理剤が好ましく、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい例として挙げられる。
シラン系表面処理剤とエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても複数種で用いてもよく、両者を併用することも好ましい。
断面形状は、断面が長円形、楕円形、まゆ型形状のものが好ましく、特に長円形断面が好ましい。また、長径/短径比が2.5〜8、更には3〜6の範囲にあるものが好ましい。さらに、成形品中のガラス繊維断面の長径をD2、短径をD1、平均繊維長をLとするとき、アスペクト比((L×2)/(D2+D1))が10以上であることが好ましい。このような扁平状のガラス繊維を使用すると、反りが抑制され、特に箱型の金属樹脂複合体を製造する場合に効果的である。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、上記した以外の他の添加剤あるいは他の熱可塑性樹脂を含有していてもよい。
その他の添加剤としては、上記した以外の他の難燃剤、上記した以外のエラストマー、難燃助剤、滴下防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)に対する他の熱可塑性樹脂の割合は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法としては、樹脂組成物調製の常法に従って行うことができる。通常は各成分及び所望により添加される種々の添加剤を一緒にしてよく混合し、次いで一軸又は二軸押出機で溶融混練する。また各成分を予め混合することなく、ないしはその一部のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練し、本発明の樹脂組成物を調製することもできる。
なお、ガラス繊維等の繊維状の強化充填材を用いる場合には、押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給することも好ましい。
また、前述の通り、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の融点(Tm)と結晶化温度(Tc)の差ΔT、即ち、Tm−Tcは大きい方が好ましく、ΔTは20℃以上であることが好ましく、より好ましくは25℃以上、さらに好ましくは30℃以上である。
本発明の金属樹脂複合体は、上記したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を、凹凸表面を有する金属部材上に接合し、一体化したことを特徴とする。
また、金属部材としては、これらの金属表面を金属、例えばニッケル、クロム、亜鉛、金等によりメッキされた部材であってもよい。
金属部材の厚さとしては、特に制限はないが、平板状の場合、0.05〜100mmの範囲であることが好ましく、0.1〜50mmがより好ましく、0.12〜10mmがさらに好ましい。アルミニウム板、鉄板の場合の厚みは、0.1〜20mmがよく、0.2〜10mmの範囲が好ましい。
金属部材の表面に微細な凹凸を形成する凹凸化処理(粗面化処理ともいう)としては、特に限定されず、各種の公知の方法が採用可能であるが、例えば、化成処理や化学エッチング、レーザーエッチング、ブラストエッチング等による加工が挙げられる。
かかる処理を施すことにより、金属部材の表面には微細な凹凸が形成され、この微細な凹凸構造の凹部に上記したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が侵入し、その凹部壁の奥まで侵入して、そのまま固化し凹部から抜けなくなって固定されることにより、強固な接合強度を発現させることができると考えられる。
金属部材がアルミニウム又はアルミニウム合金である場合、酸性水溶液及び/又は塩基性水溶液によるエッチング、あるいは、表面に酸化皮膜を形成した後、酸化皮膜を除去し、次いでアンモニア、ヒドラジン、水溶性アミン化合物等により処理する方法等が好ましく挙げられる。また、アルミニウムに対して施す一般的な表面処理法であるアルマイト処理によれば、酸を用いてアルミニウムを陽極で電気分解させることにより、凹凸構造を形成することが可能である。
レーザースキャニングの条件には、出力、スキャン速度、スキャン周波数、スキャン回数、ハッチング幅(処理ピッチ)、パターニング形状等があり、これらの組み合わせで、所望する凹部と凸部から微細な凹凸表面を形成することができる。
また、樹脂粒や金属粒などの砥粒を混入した水を金属表面に向けて加工エアーとともに数十m/sec〜約300m/sec程度の速度で高圧噴射せしめ、エッチング処理するウェットブラストエッチング法等でも可能である。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えばメトキシ基、エトキシ基、シラノール基等を有する化合物が挙げられ、シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ウレイドアミノプロピルエトキシシランなどが好ましく挙げられる。特に、アルミニウム基体、鉄基体とシランカップリング剤は、Al−O−SiやFe−O−Siの結合を形成して強固に結合し、また、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物とシランカップリング剤の有機官能基が反応して強固に結合し、より強固な結合が達成できる。
接着剤としては、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤等を用いることが好ましい。中でも、アルミニウム基体、鉄基体との場合は、熱硬化型ポリエステル系接着剤を用いることが特に好ましい。
上記した金属部材を金型に載置した後、成形機により金属部材の少なくとも凹凸表面に、前記したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を供給し充填することにより、本発明の金属樹脂複合体が製造される。使用する成形機としては、金属部材とポリブチレンテレフタレート樹脂組成物との金属樹脂複合体が形成できれば特に限定されず、例えば、射出成形機、押出成形機、加熱プレス成形機、圧縮成形機、トランスファーモールド成形機、注型成形機、反応射出成形機等の種々の成形機を使用できるが、これらの中でも射出成形機が特に好ましい。
インサートされる金属部材の大きさは、目的の金属樹脂複合体の大きさ、構造等によって、適宜決めればよい。インサートされる金属部材は、得られる金属樹脂複合体の全体にわたる必要はなく、金属樹脂複合体の一部分であってもよい。
加熱温度は高いほど良いが、通常100℃以上、350℃以下、好ましくは120℃以上、250℃以下、さらに好ましくは130℃以上、200℃以下である。
加熱温度は低すぎる場合、金型温度と差異が小さく加熱の効果が出ず、高すぎる場合には昇温に時間を有するため、成形サイクルの悪化や、樹脂の過度な滞留が発生する傾向にあり成形上好ましくない。
厚さが1.5mmのアルミニウム板(JIS A1050)に、脱脂後、数種類の混酸(塩酸及び硫酸その他成分)からなる水溶液により化学エッチングし、洗浄工程を経て凹凸表面を有するアルミニウム板を得た。得られたアルミニウム板の表面をレーザー顕微鏡(KEYENCE VK−X100)の対物レンズ20倍で観察し、表面粗さを計測したところ、十点平均粗さRzは27.96μmであった。
使用したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の原料成分としては、以下の表1記載の成分を用いた。
UL94の方法に準じ、5本の試験片(厚さ0.75mm)を用いて難燃性テストを行い、UL94記載の評価方法に従い、V−0、V−1、V−2、HBに分類した(V−0が最も難燃性が高いことを示す)。
得られたペレットを、120℃で5時間乾燥させた後、射出成形機(日本製鋼所社製「J85AD」)を用い、シリンダー温度250℃、金型温度80℃の条件で、ISO試験片(厚さ1mm)を射出成形した。
得られたISO試験片を用い、ISO527に従い、引張伸びを測定した。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットのMVR(メルトボリュームレート)を、JIS K7210に準拠し、温度300℃、荷重11.8Nで測定した。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の結晶化温度(Tc)及び融点(Tm)は、示差走査熱量測定(DSC)機(パーキンエルマー社製「Pyris Diamond」)を用い、30〜300℃まで昇温速度20℃/minで昇温し、300℃で3分保持した後、降温速度20℃/minにて降温した際に観測される発熱ピークのピーク温度を測定して、Tc及びTmを求めた。
ISO19095に準拠し、上記で得られたアルミニウム板を長さ45mm×幅12mm×厚み1.5mmの大きさに切断し、金型キャビティ内に装着した。
装着したアルミニウム板の凹凸表面側へ、上記で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを120℃で5時間乾燥したものを用い、アルミニウム板と樹脂組成物の接合面積が長さ5mm×幅10mmとなるようにインサート成形(長さ45mm×幅10mm×厚3mm)し、図1に示すようなアルミニウム板1とポリブチレンテレフタレート樹脂組成物部分2が結合した金属樹脂複合体を成形した。
成形には、射出成形機としてファナック社製「ファナックα−100」を用い、シリンダー温度270℃、金型温度100℃、射出速度30mm/秒、充填時間0.58秒、保圧80MPa、保圧時間6秒、冷却時間20秒の条件で行った。
得られた金属樹脂複合体を用い、ISO19095に準拠し、接合性の評価を行った。測定は、引張試験機(インストロン社製「5544型」)を使用し、接着して一体化されたアルミニウム板1と樹脂組成物部分2とを、その長軸方向の両端をクランプで挟み、引張速度5mm/分、チャック間距離50mmの条件で引張って、接合強度(単位:kgf)を測定した。
さらに、耐ヒートショック性の評価として、得られた金属樹脂複合体を−40℃雰囲気下で30分処理した後、80℃雰囲気下で30分処理し、これを15回繰り返す耐久処理を行った後の接合強度(単位:kgf)を測定した。
2:ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
Claims (6)
- 金属部材と樹脂からなる金属樹脂複合体であって、金属部材の表面は表面凹凸化処理による凹凸が施されており、前記樹脂が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ポリエステルエラストマー(B)を15〜50質量部及び臭素化ポリアクリレート系難燃剤(C)を5〜40質量部含有し、融点(Tm)と結晶化温度(Tc)の差(Tm−Tc)が20℃以上であるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物であることを特徴とする金属樹脂複合体。
- 金属部材表面の凹凸は、十点平均粗さRzが10nm〜300μmである請求項1に記載の金属樹脂複合体。
- ポリエステルエラストマー(B)が、ポリテトラメチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートである請求項1に記載の金属樹脂複合体。
- 前記金属部材がアルミニウム、鉄、銅、錫、ニッケル、亜鉛、マグネシウム及びそれらを含む合金からなる群から選択される金属からなる請求項1に記載の金属樹脂複合体。
- 表面に表面凹凸化処理による凹凸が施された金属部材上に、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ポリエステルエラストマー(B)を15〜50質量部及び臭素化ポリアクリレート系難燃剤(C)を5〜40質量部含有し、融点(Tm)と結晶化温度(Tc)の差(Tm−Tc)が20℃以上であるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形することを特徴とする金属樹脂複合体の製造方法。
- 金属部材表面の凹凸は、十点平均粗さRzが10nm〜300μmである請求項5に記載の金属樹脂複合体の製造方法。
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