JP6992967B2 - 封止成形材料用組成物及び電子部品装置 - Google Patents
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Description
パワー半導体にとって電力変換効率はその性能を決定する非常に重要な項目であるが、ここにきて、従来のSi素子より変換効率の高い炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)等の化合物半導体の研究開発や市場での流通が活況を呈するようになってきた。
SiCについては、300℃以上での動作報告もあり、封止用成形材料には高いガラス転移温度とともに高い耐熱分解性が求められることになる。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
[1](A)下記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂と、(B)下記一般式(II)で表されるフェノール系硬化剤、及び下記一般式(III)で表されるフェノール系硬化剤の1種又は2種であるフェノール系硬化剤、並びに下記一般式(IV)で表されるベンゾオキサジン樹脂から選ばれる少なくとも1種と、(C)下記一般式(V)~(VII)で表されるエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種と、(D-1)有機リン系硬化促進剤と、(D-2)イミダゾール系硬化促進剤と、(E)(e-1)中空構造充填材を含む充填材と、を含有する封止成形材料用組成物。
(式中、R1はそれぞれ独立に炭素数1~10の炭化水素基であって、炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよい。R1が複数存在する場合、該複数のR1は、互いに同一でも異なっていてもよい。pはそれぞれ独立に0~4の整数、qは0~3の整数、zは0~10の整数である。)
(式中、xは0~10である。)
(式中、y1は0~10である。)
(式中、X1は炭素数1~10のアルキレン基、酸素原子、又は直接結合である。R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1~10の炭化水素基である。R2及びR3が複数存在する場合、複数のR2及び複数のR3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。m1及びm2は、それぞれ独立に0~4の整数である。)
(式中、n1は0~10である。)
(式中、n2は0~10である。)
[2]前記(e-1)中空構造充填材の平均粒径が3~100μmである上記[1]に記載の封止成形材料用組成物。
[3]前記封止成形材料用組成物全量に対する前記(e-1)中空構造充填材の割合を、該(e-1)中空構造充填材の弾性率で除した値が0.002~0.250である請求項[1]又は[2]に記載の封止成形材料用組成物。
[4]前記(e-1)中空構造充填材が、シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し1~50質量%である上記[1]~[3]のいずれかに記載の封止成形材料用組成物。
[5]前記(e-1)中空構造充填材が、有機化合物からなり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し0.5~10質量%である上記[1]~[3]のいずれかに記載の封止成形材料用組成物。
[6]前記(e-1)中空構造充填材が、シルセスキオキサン化合物からなり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し0.5~10質量%である上記[1]~[3]のいずれかに記載の封止成形材料用組成物。
[7]前記(D-2)成分が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状)と、その質量比を1/20とした上で反応させた時の反応開始温度が、85℃以上175℃未満を示すイミダゾール系硬化促進剤である上記[1]~[6]のいずれかに記載の封止成形材料用組成物。
[8]上記[1]~[7]のいずれかに記載の封止成形材料用組成物の硬化物により封止された素子を備える電子部品装置。
(封止成形材料用組成物)
まず、本発明の封止成形材料用組成物の各成分について述べる。
〔(A)マレイミド樹脂〕
本発明で用いる(A)成分のマレイミド樹脂は、下記一般式(I)で表され、1分子内にマレイミド基を2つ以上含む化合物であり、加熱によりマレイミド基が反応することで3次元的網目構造を形成し、硬化する樹脂である。また、上記マレイミド樹脂は、架橋反応により、硬化物に高いガラス転移温度(Tg)を与え、耐熱性及び耐熱分解性を向上させる。
上記炭素数1~10の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などのアルキル基;クロロメチル基、3-クロロプロピル基などの置換アルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基などの1価の炭化水素基が挙げられる。
また、R1が複数存在する場合、該複数のR1は、互いに同一でも異なっていてもよい。
zは0~10の整数であり、好ましくは0~4の整数である。
また、上記マレイミド樹脂は、例えば、N,N’-(4,4’-ジフェニルメタン)ビスマレイミドでz=0を主成分とするBMI、BMI-70(以上、ケイアイ化成(株)製)、BMI-1000(大和化成工業(株)製)、ポリフェニルメタンマレイミドでz=0~2を主成分とするBMI-2300(大和化成工業(株)製)等が市販品として入手することができる。
なお、予備混合において、(B)成分のフェノール系硬化剤及び/又はベンゾオキサジン樹脂を2種以上用いてもよい。
なお、上記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂以外のマレイミド樹脂を配合する場合、その配合量は、(A)成分のマレイミド樹脂100質量部に対し、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることが更に好ましい。
本発明の封止成形材料用組成物は、(B)成分として、前記一般式(II)で表されるフェノール系硬化剤、及び前記一般式(III)で表されるフェノール系硬化剤の1種又は2種であるフェノール系硬化剤、並びに前記一般式(IV)で表されるベンゾオキサジン樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む。
上記(B)成分は、後述する(D-1)成分の有機リン系硬化促進剤の存在下、比較的容易に(A)成分と付加反応を行う。(B)成分は、(A)成分であるマレイミド樹脂の自己重合反応を間接的に抑制し、剥離応力を緩和する効果を有する。また、封止成形材料用組成物に耐熱性とともに密着性及び成形性を付与する働きを有する。
また、R2及びR3が複数存在する場合、複数のR2及び複数のR3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
本発明の封止成形材料用組成物は、(C)成分として、下記一般式(V)~(VII)で表されるエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む。(C)成分のエポキシ樹脂は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有し、トリフェニルメタン骨格、及び/又はナフタレン骨格を含む。(C)成分のエポキシ樹脂は、(B)成分のフェノール系硬化剤及び/又はベンゾオキサジン樹脂と架橋反応を行うとともに、後述する(D-2)成分のイミダゾール系硬化促進剤の存在下、(A)成分のマレイミド樹脂の自己重合反応を促進し、封止成形材料用組成物の硬化性を高め、良好な成形性を与える働きも有する。(C)成分のエポキシ樹脂は、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記(C)成分以外のエポキシ樹脂を併用する場合、その配合量は(C)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることが更に好ましい。
本発明では、密着性と成形性とのバランスといった観点から、硬化促進剤として、(D-1)有機リン系硬化促進剤、及び後述する(D-2)イミダゾール系硬化促進剤を併用することが必要である。
(D-1)成分の有機リン系硬化促進剤は、主として、(A)成分と(B)成分との架橋反応、及び(B)成分と(C)成分との架橋反応を促進する為に用いられる。(D-1)成分は、これらの反応を促進することにより、(A)成分どうしの自己重合反応を間接的に抑制し、半導体インサート部品との剥離応力の発生を抑える働きを有する。
(D-2)成分のイミダゾール系硬化促進剤は、主として(A)成分の自己重合反応を促進することで、封止成形材料用組成物の成形性を確保する為に用いられる。(D-2)成分の働きは、(C)成分のエポキシ樹脂の存在により促進され、本発明の封止成形材料用組成物に良好な硬化性や成形性を与えることが可能となる。
なお、本発明において、「イミダゾール系硬化促進剤」とは、5員環上の1,3位に窒素原子を含むイミダゾール化合物と同義である。
なお、ここで、反応開始温度とは、DSCを用いて、イミダゾール化合物とビスフェノールA型エポキシ樹脂とを含む組成物を昇温速度10℃/分で加熱した時に、発熱又は吸熱ピークの立ち上がり曲線で、ピークが最も急になった部分の接線と温度軸の交点の温度を指す。
(D-2)成分の反応開始温度が85℃以上であれば、半導体インサート部品との剥離を抑制することができ、175℃未満であれば、封止成形材料用組成物の成形性を良好にすることができる。
本発明における(E)成分の充填材は、(e-1)中空構造充填材を含むものであり、さらに、封止用成形材料で通常用いられる(e-2)無機充填材を含有することが好ましい。本発明の効果である封止成形材料用組成物の硬化物と半導体インサート部品との剥離を防止する為に、機械強度や線膨張係数等の観点から、(E)成分の充填剤の含有量は、封止成形材料用組成物全量に対し好ましくは60~95質量%、より好ましくは65~90質量%、更に好ましくは70~85質量%である。充填材の含有量が60質量%以上であれば線膨張係数の増大を抑制でき、十分な機械的強度を保つことができ、95質量%以下であれば良好な流動性が得られる。
本発明で用いる(e-1)成分の中空構造充填材は、主として、(A)成分自身の自己重合反応に伴い発生する硬化時応力を緩和するとともに、封止成形材料用組成物の硬化物の弾性率を下げることで熱収縮に伴う応力をも緩和し、硬化物と半導体インサート部品との剥離を防ぐ働きをする。封止成形材料用組成物の硬化物の弾性率は10~15GPaであることが好ましい。15GPa以下であると硬化物とインサート部品との剥離を抑制することができ、10GPa以上であると成形性が良好である。
ここで、本発明における「中空構造充填材」とは、充填材内部に1つ又は2つ以上の中空構造を有する充填材を指す。中空構造充填材としては、特に限定されず、ソーダ石灰ガラスや硼珪酸ガラス、珪酸アルミニウムやムライト、石英等を主成分とするいわゆる中空ガラスや中空シリカ等の無機系中空構造充填材、シロキサン結合が(CH3SiO3/2)nで表される三次元網目状に架橋した構造を持つシルセスキオキサン化合物等のシリコーン化合物を主成分とするシリコーン系中空構造充填材、熱可塑又は熱硬化性樹脂を出発原料として合成された有機化合物等を主成分とする有機系中空構造充填材等を用いることができる。
なお、本明細書における「シルセスキオキサン化合物」とは、シロキサン結合が(CH3SiO3/2)nで表される三次元網目状に架橋した構造を持ち、側鎖にメチル基やフェニル基等の有機官能基を有する化合物のうち、側鎖がメチル基である割合が80%以上である化合物を指す。
前記「中空構造充填材」のうち、特に無機系中空構造充填材、及びシリコーン系中空構造充填材は、中空構造充填材自体の耐熱性が高い為、より耐熱性の高い封止成形材料用組成物に用いることが可能である。
本発明における中空構造充填材の弾性率は、例えば、ダイナミック超微小硬度計((株)島津製作所製、装置名:DUH-211SR、負荷-徐荷試験、荷重:5.0mN、速度1.5mN/s)により測定することができる。
また、有機成分の場合、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等から形成される有機系中空構造充填材の選択が可能である。
また、(e-1)成分が有機成分の場合、その含有量は(E)成分の充填材全量に対し好ましくは0.5~10質量%、より好ましくは1.5~7質量%である。0.5質量%以上であれば剥離防止効果が得られ、10質量%以下であれば絶縁耐圧等の絶縁性能や成形性が良好となる。
本発明では、従来公知の無機充填材を使用することができる。かかる無機充填材としては、例えば、結晶シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素や、ジルコン、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。流動性や信頼性の観点からは、結晶シリカ、溶融シリカ、合成シリカが好ましく、溶融球状シリカや合成シリカを主成分とすることが特に好ましい。また、ポリメチルシルセスキオキサン等を主成分とするシリコーンパウダーを添加すると、剥離抑制に効果的である。
(シランカップリング剤)
本発明の封止成形材料用組成物は、耐湿性や機械強度、半導体インサート部品との密着性等の観点から、シランカップリング剤を添加することが好ましい。本発明では、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシシラン等のイソシアネートシラン等、従来公知のシランカップリング剤を適宜使用することが可能である。密着性の観点からは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、二級アミノシラン、及びイソシアネートシラン等を単独、又は併用して用いることが好ましい。なお、シランカップリング剤は、前記(E)成分と単純に混合して用いてもよいし、予めその一部、又は全量を表面処理して用いてもよい。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、アルミネート系カップリング剤やチタネート系カップリング剤を添加しても構わない。
本発明では、さらに、封止成形材料用組成物の良好な生産性を実現する為に、離型剤を添加することが好ましい。添加可能な離型剤としては、例えば、カルナバワックス等の天然ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、脂肪酸アミド系ワックス、非酸化型ポリエチレン系離型剤、酸化型ポリエチレン系離型剤、シリコーン系離型剤等を挙げることができるが、これら以外の離型剤を添加しても構わない。また、離型剤は、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。密着性と金型離型性の両立の観点からは、カルナバワックスや脂肪酸エステル系ワックス等、相対的に分子量の小さなワックスと、酸化型ポリエチレン等、相対的に分子量の大きなワックスを併用して用いると特に効果的である。
なお、前記ガラス転移温度は、実施例に記載の方法により測定できる。
本発明の電子部品装置は、上記封止成形材料用組成物の硬化物により封止された素子を備える。上記電子部品装置とは、リードフレーム、単結晶シリコン半導体素子又はSiC、GaN等の化合物半導体素子等の支持部材、これらを電気的に接続するためのワイヤやバンプ等の部材、及びその他の構成部材一式に対し、必要部分を上記封止成形材料用組成物の硬化物により封止された電子部品装置のことである。
また、上記封止成形材料用組成物を用いることにより、耐熱性に優れるとともに、半導体インサート部品との密着性に優れ、高温放置後でも剥離やクラックを発生しにくい電子部品装置とすることができる。
成形温度は、好ましくは150~250℃、より好ましくは160~220℃、更に好ましくは170~200℃である。成形時間は、好ましくは30~600秒、より好ましくは45~300秒、更に好ましくは60~200秒である。また、後硬化する場合、加熱温度は特に限定されないが、例えば、150~250℃であるのが好ましく、180~220℃であるのがより好ましい。また、加熱時間は特に限定されないが、例えば、0.5~10時間であるのが好ましく、1~8時間であるのがより好ましい。
表1-1、表1-2及び表2に記載の種類及び配合量の各成分をミキシング二軸ロールで混練し、封止成形材料用組成物を調製した。各実施例及び比較例における混練温度は、約120℃に設定した。なお、表1-1、表1-2及び表2中、空欄は配合なしを表す。
〔(A)成分〕
・BMI-1000:N,N’-(4,4’-ジフェニルメタン)ビスマレイミド(一般式(I)中のz=0を主成分とする)、大和化成工業(株)製、商品名
・BMI-2300:ポリフェニルメタンマレイミド(一般式(I)中のz=0~2を主成分とする)、大和化成工業(株)製、商品名
〔(B)成分〕
・MEH-7500:トリフェニルメタン型フェノール樹脂(一般式(II)中のx=1~4であるフェノール樹脂が主成分)、明和化成(株)製、商品名、水酸基当量97、軟化点110℃
・SN-485:ナフトールアラルキル樹脂(一般式(III)中のy1=0~3であるフェノール樹脂が主成分)、新日鉄住金化学(株)製、商品名、水酸基当量215、軟化点87℃
・ベンゾオキサジンP-d:ベンゾオキサジン樹脂(式(IV-1)で表されるベンゾオキサジン樹脂)、四国化成工業(株)製、商品名
〔(C)成分〕
・EPPN-502H:トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(一般式(V)中のn1=0~3であるエポキシ樹脂が主成分)、日本化薬(株)製、商品名、エポキシ当量168、軟化点67℃
・ESN-375:ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(一般式(VI)中のn2=0~3であるエポキシ樹脂が主成分)、新日鉄住金化学(株)製、商品名、エポキシ当量172、軟化点75℃
・HP-4710:ジヒドロキシナフタレンノボラック型エポキシ樹脂(一般式(VII)で表されるエポキシ樹脂)、DIC(株)製、商品名、エポキシ当量161、軟化点82℃
〔(D-1)成分〕
・PP-200:トリフェニルホスフィン、北興化学工業(株)製、商品名
・TPTP:トリス(4-メチルフェニル)ホスフィン、北興化学工業(株)製、商品名
〔(D-2)成分〕
・2E4MZ:2-エチル-4-メチルイミダゾール、四国化成工業(株)製、商品名(ビスフェノールA型エポキシ樹脂との反応開始温度:90℃)
・2MZ-A:2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、四国化成工業(株)製、商品名(ビスフェノールA型エポキシ樹脂との反応開始温度:120℃)
・2P4MHZ-PW:2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、四国化成工業(株)製、商品名(ビスフェノールA型エポキシ樹脂との反応開始温度:129℃)
・2PHZ-PW:2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、四国化成工業(株)製、商品名(ビスフェノールA型エポキシ樹脂との反応開始温度:155℃)
〔(E)成分〕
(e-1)成分:中空構造充填材
・カイノスフィアーズ 75:非晶質アルミニウム(30~70%)とムライト(30~70%)を主成分とする無機系中空構造充填材、平均粒径35μm、関西マテック(株)製、商品名、弾性率8GPa
・イースフィアーズ SL75:非晶質アルミニウム(65~85%)とムライト(20~30%)を主成分とする無機系中空構造充填材、平均粒径55μm、太平洋セメント(株)製、商品名、弾性率10GPa
・イースフィアーズ SL125:非晶質アルミニウム(65~85%)とムライト(20~30%)を主成分とする無機系中空構造充填材、平均粒径80μm、太平洋セメント(株)製、商品名、弾性率10GPa
・グラスバブルス K37:ソーダ石灰ガラス、硼珪酸ガラス、合成シリカ混合物型無機系中空構造充填材、平均粒径45μm、スリーエム・ジャパン(株)製、商品名、弾性率7GPa
・グラスバブルス iM30K:ソーダ石灰ガラス、硼珪酸ガラス、合成シリカ混合物型無機系中空構造充填材、平均粒径16μm、スリーエム・ジャパン(株)製、商品名、弾性率7GPa
・ADVANCELL HB-2051:アクリル系多孔中空構造充填材、平均粒径20μm、積水化学工業(株)製、商品名、弾性率0.3GPa
・NH-SBN04:ポリメチルシルセスキオキサン系単孔中空構造充填材、平均粒径4μm、日興リカ(株)製、商品名、弾性率1.0GPa
ここでの弾性率の値は、ダイナミック超微小硬度計((株)島津製作所製、装置名:DUH-211SR、負荷-徐荷試験、荷重:5.0mN、速度1.5mN/s、圧子:三角すい圧子)により5回測定した値の平均値である。
・EP-5518:ポリメチルシルセスキオキサンを主成分とするシリコーンエラストマー、東レ・ダウコーニング(株)製、商品名、平均粒径3μm
・FB-105:溶融球状シリカ、電気化学工業(株)製、商品名、平均粒子径18μm、比表面積4.5m2/g
・KBM-403:シランカップリング剤、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製、商品名
・HW-4252E:離型剤(数平均分子量1,000の酸化型ポリエチレン系離型剤)、三井化学(株)製、商品名
・MA-600:着色剤(カーボンブラック)、三菱化学(株)製、商品名
(1)ガラス転移温度(Tg)
封止成形材料用組成物の硬化物の耐熱性の目安の一つとしてガラス転移温度(Tg)を測定した。まず、縦4mm×横4mm×高さ20mmの金型を用いて、封止成形材料用組成物を上記条件で成形し、更に、上記条件で後硬化させ、成形品(縦4mm×横4mm×厚み20mm)を作製した。該成形品を必要な寸法に切り出したものを試験片とし、該試験片のガラス転移温度(Tg)を、TMA法で熱分析装置(セイコーインスツル(株)製、商品名:SSC/5200)を用いて測定した。なお、250℃以上を合格とした。
常温(20℃)における封止成形材料用組成物の弾性率を、縦100mm×横10mm×厚み4mmサイズの試験片を用いて、三点曲げ法により測定した。測定には、(株)島津製作所製オートグラフAG-Xを用いた。スパン長は64mm、ヘッドスピードはmm/分とした。N=4の平均値を曲げ弾性率とし、曲げ弾性率については15GPa以下を合格とした。
無電解NiメッキリードフレームのTO-247パッケージのアイランド(8.5×11.5mm)中央部に、SiCチップ(6×6×0.15mmt、表面保護膜なし)を固定し、封止成形材料用組成物を上記条件で成形し、更に、上記条件で後硬化させ、成形品をそれぞれ10個作製した。該成形品を、超音波映像装置((株)日立製作所製、FS300II)を用いて観察し、SiCチップ周囲のアイランドと封止成形材料用組成物との剥離の有無について確認した。アイランド部分の剥離が観察されたパッケージ数が10個中3個以下を合格とした。
なお、リードフレームへのチップの固定は、無鉛はんだを用い、ギ酸5%、窒素95%雰囲気の中、340℃/13分環境下で行った。また、リードフレームは、封止成形材料用組成物を成形直前に、Nordson社製プラズマクリーナAC-300を用い、60秒のアルゴンプラズマ処理を施して用いた。
上記(3)にて剥離観察を行ったTO-247パッケージを、250℃で250時間放置した後、超音波映像装置((株)日立製作所製、FS300II)を用いて剥離の有無について確認した。アイランド部分の剥離面積が20%以上であったパッケージ数が10個中3個以下を合格とした。
φ100mm×2mmtの試験片を作製、後硬化の後、ASTM_D3638に準拠し、耐トラッキング性(CTI)を測定した。試験器には、ヤマヨ試験器(有)製、YST-112-1Sを用いた。なお、400V以上を合格とした。
φ100mm×2mmtの試験片を作製、後硬化の後、ASTM-D149に準拠し、室温での絶縁破壊電圧を測定した。測定は「短時間法」で行った。試験器には、ヤマヨ試験器(有)製、YST-243BD-100ROを用いた。n=3で測定を行った時の平均値が10kV/mm以上を合格とした。
離型荷重測定成形機(京セラ(株)製、商品名:GM-500)を用いて、PBGA(Plastic Ball Grid Array、30mm×30mm×1mm、t/2ヶ取り)に対して、300ショットの連続成形を行った。金型温度を185℃、成形時間を180秒とした。なお、以下の基準で評価した。
◎:300ショットまで連続成形が可能であり、金型汚れ等も見られなかった
○:金型汚れが見られるものの300ショットまで連続成形が可能であった
×:金型への貼りつき等により300ショットまでの連続成形が不可能であった
Claims (8)
- (A)下記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂と、(B)下記一般式(II)で表されるフェノール系硬化剤、及び下記一般式(III)で表されるフェノール系硬化剤の1種又は2種であるフェノール系硬化剤、並びに下記一般式(IV)で表されるベンゾオキサジン樹脂から選ばれる少なくとも1種と、(C)下記一般式(V)~(VII)で表されるエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種と、(D-1)有機リン系硬化促進剤と、(D-2)イミダゾール系硬化促進剤と、(E)(e-1)中空構造充填材を含む充填材と、を含有する封止成形材料用組成物。
(式中、R 1 はそれぞれ独立に炭素数1~10の炭化水素基であって、炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよい。R 1 が複数存在する場合、該複数のR 1 は、互いに同一でも異なっていてもよい。pはそれぞれ独立に0~4の整数、qは0~3の整数、zは0~10の整数である。)
(式中、xは0~10である。)
(式中、y1は0~10である。)
(式中、X1は炭素数1~10のアルキレン基、酸素原子、又は直接結合である。R 2 及びR 3 は、それぞれ独立に炭素数1~10の炭化水素基である。R 2 及びR 3 が複数存在する場合、複数のR 2 及び複数のR 3 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。m1及びm2は、それぞれ独立に0~4の整数である。)
(式中、n1は0~10である。)
(式中、n2は0~10である。)
- 前記(e-1)中空構造充填材の平均粒径が3~100μmである請求項1に記載の封止成形材料用組成物。
- 前記封止成形材料用組成物全量に対する前記(e-1)中空構造充填材の割合を、該(e-1)中空構造充填材の弾性率で除した値が0.002~0.250である請求項1又は2に記載の封止成形材料用組成物。
- 前記(e-1)中空構造充填材が、シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し1~50質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の封止成形材料用組成物。
- 前記(e-1)中空構造充填材が、有機化合物からなり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し0.5~10質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の封止成形材料用組成物。
- 前記(e-1)中空構造充填材が、シルセスキオキサン化合物からなり、該(e-1)中空構造充填材の含有量が(E)充填材全量に対し0.5~10質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の封止成形材料用組成物。
- 前記(D-2)成分が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状)と、その質量比を1/20とした上で反応させた時の反応開始温度が、85℃以上175℃未満を示すイミダゾール系硬化促進剤である請求項1~6のいずれか一項に記載の封止成形材料用組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の封止成形材料用組成物の硬化物により封止された素子を備える電子部品装置。
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