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JP6953033B2 - ヒト化抗s100a9抗体およびその使用 - Google Patents

ヒト化抗s100a9抗体およびその使用 Download PDF

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Description

本明細書は、S100A9とToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックするToll様受容体2(TLR2)の阻害剤に関する。
関節炎は、末梢関節の炎症を特徴とする慢性的症候群である。疾患の重症度は広い範囲にわたり、多くの患者は全体的なパターンとして、徐々に進行する関節破壊および変形を伴う断続的な再発および寛解の過程をたどる。持続的な炎症が徴候であり、組織に損傷を与え、軟骨の喪失、骨実質の浸食および関節の不全脱臼を生じさせる。この結果、罹患率が上昇し、患者の日常生活が妨げられる。関節炎の診断は、典型的には血液中のリウマチ因子、および放射線を用いた末梢関節の変化の決定により行われる。
関節炎の一次治療には、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、メトトレキセートなどの、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)と分類される痛みおよび炎症のコントロールのための第一選択薬剤が含まれる。二次治療には、コルチコステロイド、遅効性抗リウマチ剤(SAARD)またはペニシリンアミン、シクロホスファミド、塩化金酸ナトリウム、アゾチオプリン、レバミゾール、メトトレキセートなどの疾患修飾薬(DM)が含まれる。
上記製品はいずれも様々な中毒性副作用を示し、それらのほとんどは細胞毒性を有する。これらの薬剤は利点が限られ、またそれらが効果を示す期間は概ね短い。それらがもたらす胃の浸食などの副作用、ならびに腎臓および肝臓に対する悪影響は、長期間のそれらの使用を物語るものである。さらに、主に使用される製品は高コストであり、また利益/危険の率が低い。
炎症反応の調節のための適度なコストで、安全で、効率的で、また従来の製品の必要性がなく、それらに関連する、特に長期にわたる日常的使用による副作用のない、代替的療法、方法、組成物または化合物に対するニーズは未だに存在する。
以上に鑑み、S100A9とToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックする、Toll様受容体2(TLR2)の阻害剤を提供する。
一実施形態では、阻害剤は、S100A9タンパク質のエピトープと特異的に結合する抗体である。
他の実施形態では、阻害剤は、前記S100A9タンパク質のTLR2への結合を阻害するのに適する。
さらなる実施形態では、TLR2の阻害剤は抗S100A9抗体である。
補足的な実施形態では、抗S100A9抗体はマウス抗体である。
さらなる実施形態では、抗S100A9抗体はヒト化されている。
他の実施形態では、抗S100A9抗体は、Fv、F(ab’)またはF(ab’)2からなる群から選択されるエピトープ結合断片を含む。
一実施形態では、抗体は、S100A9タンパク質のC末端領域またはヒンジ領域と結合するエピトープを含む。
さらなる実施形態では、抗体は、S100A9タンパク質のC末端領域の最後の10アミノ酸と結合するエピトープを含む。
さらなる実施形態では、抗体はエピトープ結合単鎖抗体を含む。
他の実施形態では、抗体は、LGxxTx(配列番号70)として定義されるS100A9分子上のユニークなエピトープを認識する。
他の実施形態では、エピトープは、LGExTP(配列番号71)として定義される。
他の実施形態では、エピトープは、PGLGExTP(配列番号72)として定義される。
他の実施形態では、エピトープは、PGLGEGTP(配列番号67)として定義される。
一実施形態では、抗体は、配列番号2、21、22、23、25および41からなる群から選択される鎖を含む。
一実施形態では、抗体は、配列番号2および25からなる群から選択されるものを含む。
他の実施形態では、抗体は、配列番号42、43、44、45、46、47および48からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
また、配列番号2、21、22、23、25および41からなる群から選択される鎖を含む抗体も提供される。
一実施形態では、抗体は、配列番号2および25からなる群から選択される鎖を含む。
また、配列番号42のアミノ酸配列を含む抗体、配列番号43のアミノ酸配列を含む抗体、配列番号44のアミノ酸配列を含む抗体、配列番号45のアミノ酸配列を含む抗体、配列番号46のアミノ酸配列を含む抗体、配列番号47のアミノ酸配列を含む抗体および/または配列番号48のアミノ酸配列を含む抗体もさらに提供される。
また、本明細書に記載の阻害剤または本明細書に記載の抗体と、生理的もしくは薬学的に許容できる賦形剤とを含む組成物も提供される。
他の実施形態では、組成物は、炎症症状の治療用である。
さらに炎症症状を治療するために、本明細書において記載されている阻害剤、本明細書において提供される抗体または本明細書において記載されている組成物の使用も提供される。
また、炎症症状の治療剤を製造するための、本明細書に記載の阻害剤、本明細書に記載の抗体または本明細書に記載の組成物の使用も提供される。
また、炎症症状を治療する方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書に記載の阻害剤、本明細書で提供される抗体、または本明細書に記載の組成物を有効量で投与するステップを含む、方法も提供される。
一実施形態では、炎症症状は、慢性関節リウマチ、喘息、痛風、I型糖尿病、クローン病、紅斑性狼蒼、多発性硬化症、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、慢性炎、自己炎症性症候群、乾癬および癌転移からなる群から選択される。
他の実施形態では、炎症症状は慢性炎症性疾患である。慢性炎症性疾患には、限定されないが、化膿性関節炎、壊疽性膿皮症、無呼吸症候群、成人発症型スチル病および全身型若年性特発性関節炎が含まれる。
他の実施形態では、炎症症状は慢性関節リウマチである。
さらなる実施形態では、抗体は哺乳動物に投与される。
他の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
さらなる実施形態では、抗体は皮下、静脈内、筋肉内、関節内または腹腔内に投与される。
本明細書で用いられる用語「阻害」または「阻害すること」とは、反応(例えば炎症反応または症状)を低減させることを意味するものとする。阻害は、好ましくは治療でありうる。
本明細書で用いられる用語「炎症症状」とは、限定されないが、慢性関節リウマチ、喘息、痛風、I型糖尿病、クローン病、紅斑性狼蒼、多発性硬化症、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、慢性炎および乾癬、自己炎症性疾患などを意味する。また、本明細書に包含される炎症症状は、慢性炎症性疾患を意味する。慢性炎症性疾患には、限定されないが、化膿性関節炎、壊疽性膿皮症、無呼吸症候群、成人発症型スチル病および全身型若年性特発性関節炎が含まれる。
本明細書で用いられる「治療」には、例えば炎症性リウマチ性またはリウマチ様疾患、プロセス、症状またはイベントなどの炎症の緩和、改善またはコントロールのための全身的な使用が含まれる。それにはまた、炎症の後遺症または徴候の、例えば(細胞、上皮または組織などの)退化、または、特に腫脹、滲出もしくは流出、または痛みの緩和、改善またはコントロールのための介入が含まれる。この文脈において、用語「治療」とはさらに、疾患を改変する効果のための使用を含む、あらゆる指定の疾患、プロセス、症状、イベント等の進行を逆転、制限、またはコントロールするための使用を包含するものとして、理解されるものとする。もし上記の疾患、プロセス、症状またはイベントが痛みと関連する場合、用語「治療」は好ましくは、痛みに加えて、例えば腫脹、流出、滲出、硬直、関節の柔軟性欠如または退化、より好ましくは全ての徴候、最も好ましくはそれぞれの疾患、刺激または顕在化の全体的臨床像などの、少なくとも一つのさらなる後遺症または徴候の緩和、改善またはコントロール(一時的または永久的な除去を含む)を包含する。
ヒトおよびマウスS100A9タンパク質に対するモノクローナル抗体6B4の特異性を示す。組換え型ヒトおよびマウスのS100Aタンパク質(100μl中1〜1000ng)および精製ヒトカルプロテクチンを、高結合型96ウェルプレートにロードし、標準的なELISAを行った。 ヒトS100A8、S100A9およびS100A12タンパク質に対するモノクローナル抗体6B4の特異性を示す。組換え型S100A8、S100A9、S100A12、mS100A8(マウスS100A8)、mS100A9(マウスS100A9)、精製ヒトカルプロテクチンおよび好中球の粗抽出液を、SDS−PAGE(15%)上にロードし、ニトロセルロース膜上に転写し、6B4 mAbを用いたウエスタンブロットにより検出した。 マウスおよびヒト化変異体−1における、6B4可変ドメインの分子モデルを示す。置換されたフレームワークの残基を、ボール&スティックモデルで示す。ヒト化抗体において保存されているマウス残基にラベルを付し、ボール&スティックモデルで示す。重鎖および軽鎖のCDRループに、ラベルを付す(H1、H2、H3、L1、L2、L3)。 復帰突然変異の標的とした領域を強調した、マウスおよびヒト化6B4可変ドメインのオーバレイモデルを示す。差込み部において、マウス残基に復帰突然変異したヒトフレームワーク残基をスティックモデルで強調する。 マウスおよびヒト化6B4抗体の軽鎖Vドメイン配列のアラインメントを示す。 マウスおよびヒト化6B4抗体の重鎖Vドメイン配列のアラインメントを示す。 6B4がS100A9のC末端ペプチドを認識することを示す。組換え型S100A8およびS100A9(1μg)、PBS1x、N末端(N)、ヒンジ(H)およびC末端(C)のペプチド(10および50μg)をPVDF膜上に載置し、mAb 6B4を用いたドットブロット解析を行った。 6B4がC末端領域f S100A9(ペプチドC7)の最後の10アミノ酸を認識することを示す。2.5μgの組換え型S100A9の、C末端のC1〜C7ペプチド、組換え型マウスS100A9およびマウスS100A9のC末端をPVDF膜上に載置し、mAb 6B4を用いたドットブロット解析を行った。 6B4およびポリクローナル抗S100A9抗体が、概ねS100A9のC末端領域の最後の10アミノ酸(ペプチドC7)を認識することを示す。96ウェル高結合型プレートを、漸増濃度のS100A9ペプチドでコーティングした。非特異的結合部位をPBS/0.1% Tween/2% BSAでブロッキングし、(A)6B4(2μg/ml)または(B)pAb a−A9(1μg/ml)を含有する溶液をウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。十分な洗浄の後、HRPコンジュゲートヤギ抗マウス抗体をプレートに添加し、1時間室温でインキュベートした。TMBSを添加して反応を行わせ、H2SO4で停止させた。光学密度を450nmで測定した。S100A9に対する他の3つのmAbもまた、図10に示すようにC7ペプチドと結合する。 全ての抗S100A9モノクローナル抗体がS100A9のC末端領域の最後の10アミノ酸(ペプチドC7)と結合することを示す。96ウェル高結合型プレートを、漸増濃度のS100A9ペプチドでコーティングした。非特異的結合部位をPBS/0.1% Tween/2% BSAでブロッキングし、1μg/mlの6B4、2H11、4E8、4B6、2B4または1F8(抗S100A8をネガティブコントロールとして使用)を含有する溶液をウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。十分な洗浄の後、HRPコンジュゲートヤギ抗マウス抗体をプレートに添加し、1時間室温でインキュベートした。TMBSを添加して反応を行わせ、H2SO4で停止させた。光学密度を450nmで測定した。 6B4によって認識される連続エピトープがPGLGEGTP(C7a)であることを示す。96ウェル高結合型プレートを、漸増濃度のS100A9ペプチドでコーティングした。非特異的結合部位をPBS/0.1% Tween/2% BSAでブロッキングし、6B4(1μg/ml)を含有する溶液をウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。ネガティブコントロールとして、一部のウェルを、PBSのみでインキュベートした(2e Ab)。十分な洗浄の後、HRPコンジュゲートヤギ抗マウス抗体をプレートに添加し、1時間室温でインキュベートした。TMBSを添加して反応を行わせ、H2SO4で停止させた。光学密度を450nmで測定した。 L109、G110、T113、また程度は低いがE111およびP114は、6B4のS100A9のC末端領域に局在化するエピトープへの結合において重要であることを示す。96ウェル高結合型プレートを、漸増濃度のS100A9ペプチドでコーティングした。非特異的結合部位をPBS/0.1% Tween/2% BSAでブロッキングし、6B4(1μg/ml)を含有する溶液をウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。十分な洗浄の後、HRPコンジュゲートヤギ抗マウス抗体をプレートに添加し、1時間室温でインキュベートした。TMBSを添加して反応を行わせ、H2SO4で停止させた。光学密度を450nmで測定した。 ヒト化6B4がS100A9のC末端ペプチドを認識することを示す。組換え型ヒト(S100A9)、マウスS100A9(Mu14)(1μg)、PBS1xおよびC末端S100A9ペプチド(2μg)をPVDF膜上に載置し、ヒト化6B4 Hh+LhまたはHc+Lhを用いたドットブロット解析を行った。 S100A9がTLR2のリガンドであることを示す。NF−κBおよびAP−1のコントロール下で、分泌型胎生期アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子を発現するレポーター構築物を含有するTHP−Blue細胞を、中和抗TLR2(5μg/ml)、イソタイプマッチ抗体(5μg/ml)またはPBS1xと共に37℃で1時間インキュベートし、次に、37°Cで24時間、示される濃度のS100A9により活性化した。次に、上清を回収し、製造業者の説明書に従いQuanti−Blue基質と共にインキュベートし、光学密度を650nmで測定した。結果は、3回の独立実験のうちの1つの代表的な実験の、2回の反復試験からの平均+/−SEMである。 TLR2に対する遮断抗体が、THP−Blue細胞においてS100A9により誘導されるNF−κB活性化を阻害することを示す。NF−κBおよびAP−1のコントロール下で、分泌型胎生期アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子を発現するレポーター構築物を含有するTHP−Blue細胞を、中和抗TLR2(5μg/ml)、イソタイプマッチ抗体(5μg/ml)またはPBS1xと共に37℃で1時間インキュベートし、次に、37°Cで24時間、示される濃度のS100A9により活性化した。次に、上清を回収し、製造業者の説明書に従いQuanti−Blue基質と共にインキュベートし、光学密度を650nmで測定した。結果は、3回の独立実験のうちの1つの代表的な実験の、2回の反復試験からの平均+/−SEMである。 ブロック用ウサギmAbが、S100A9のヒンジ領域またはC末端ペプチドを認識することを示す。PBS1x、組換え型S100A9、N末端、ヒンジおよびC末端ペプチド(50ng/ウェル)で96ウェルプレートをコーティングした。11のブロック用ウサギ抗S100A9抗体の細胞培養上清100μlをウェルに添加した。mAbの結合を、HRP標識ヤギ抗ウサギIgG抗体を用いて明らかにした。mAb 1B5および7A8は、S100A9のC末端領域と結合する。mAb 6C1は、ヒンジ領域と結合する。 mAb 1B5および7A8がS100A9のC末端領域の最後の10アミノ酸(ペプチドC7)と結合することを示す。PBS1x、組換え型S100A9、C末端およびC1−C7のペプチドペプチド(50ng/ウェル)で96ウェルプレートをコーティングした。11のブロック用ウサギ抗S100A9抗体の細胞培養上清100μlをウェルに添加した。mAbの結合を、HRP標識ヤギ抗ウサギIgG抗体を用いて明らかにした。いずれのmAbもC7ペプチドと結合する。
本明細書では、S1009AとToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックするToll様受容体2(TLR2)の阻害剤を提供する。
一態様では、S100A9とToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックする抗体を提供する。
S100A9タンパク質上の、Toll様受容体2(TLR2)との相互作用に関係するエピトープと特異的に結合する抗体により、さらなる態様が提供される。
さらなる態様では、S100A9タンパク質のTLR2への結合の阻害に適する抗体が提供される。
Toll様受容体2(TLR2)は、Toll様受容体ファミリーのメンバーであり、免疫系において役割を果たす。TLR2は、特定の細胞の表面に発現し、外来物質を認識する膜タンパク質である。TLR2の係合は、NF−κBおよびAP−1の活性化をもたらし、幾つかの例を挙げれば、例えば慢性関節リウマチ、狼瘡およびクローン病などの自己免疫疾患につながるIL−1、TNFおよびIL−6等のサイトカインを分泌させる。
本明細書において開示される治療化合物は、S100A9タンパク質(その断片、アナログおよび誘導体、ならびに抗イディオタイプ抗体を含む)と結合する抗体(その断片、アナログおよび誘導体を含む)を含むが、これらに限定されない。特に、抗体は、S100タンパク質とToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックする。より具体的には、抗体は、S100A9タンパク質上の、Toll様受容体2(TLR2)との相互作用に関係するエピトープと特異的に結合する。さらに最も具体的には、抗体は、TLR2へのS100タンパク質の結合の阻害に適する。
特に、抗体は抗S100A9抗体である。
代替の実施形態では、S100タンパク質と抗体との相互作用は、S100タンパク質のCa+2および/またはZn+2の存在に依存する。
S100A9、別名カルグラニュリンBおよび骨髄関連タンパク質−14(MRP−14)は、S100タンパク質ファミリーに属するカルシウムおよび亜鉛結合タンパク質である。S100A9は、骨髄細胞系譜により高度に発現され、炎症症状の間、細胞外環境に見出される。S100A9は、S100ファミリーの他のメンバーであるS100A8とヘテロダイマーを形成する。しかしながら、S100A9は、特定の機能を発揮する単量体を形成することもある。ヒトS100A9は約13kDaの分子量を有し、114アミノ酸残基から構成される。S100A8/A9タンパク質は、炎症活性化の後、S100A9のヘパラン硫酸プロテオグリカンとの相互作用を通じて、または、S100A8/A9複合体の、内皮細胞により排他的に発現されるカルボキシル化N−グリカンとの相互作用を通じて、内皮と結合することができる。
S100A9タンパク質は、非共有結合的に結合したホモダイマーとしてアレンジされる。加えて、カルシウムの存在下では、S100A8およびS100A9は、S100A8/A9またはカルプロテクチンと呼ばれる、細胞内のカルシウム濃度コントロールに関係すると推定される、非共有結合性のヘテロダイマーを形成する。
S100A9タンパク質は分泌され、血清中および自己免疫疾患患者の炎症部位において見出される。S100A9は、β2インテグリンMac−1を活性化することにより、好中球および単球の炎症部位への遊走を刺激し、これらの細胞が内皮細胞に接着し、その内部全体を遊走することを可能にする(Anceriz et al., 2007, Biochemical and biophysical research communications, 354: 84-89)。S100A9はまた、NF−κBおよびインフラマソームを活性化することによって、例えばヒトの単球およびプライミングされた好中球による、TNFα、IL−1βおよびIL−6などのサイトカイン分泌を誘導する(Simard et al., 2013, PloS one 8: e72138)。
S100A9は、好中球および単球による、食作用、脱顆粒の強力なインデューサ、ならびに反応性酸素種の生産の軽度のインデューサである(Simard et al., 2013, PloS one 8: e72138)。S100A9はまた、NF−κBおよびインフラマソームを活性化することにより、単球による、例えばMIP−1α、RANTES、MCP−1、IL−6およびTNFαなどのサイトカインの分泌を誘導する(Simard et al., 2013, PloS one 8: e72138)。TNFαなどのサイトカインは次々に好中球を刺激してさらにS100A9を放出させ、それにより、際限なく継続されるサイクルを生じさせる。S100a9-/-マウスは、少なくとも部分的にはCD8 T細胞活性化が低いことにより、アジュバントにより誘導される関節炎および全身性エリテマトーデスに対する抵抗性を有する(Loser et al., 2010, Nature medicine, 16: 713-717)。さらに、S100A9に対するmAbは、コラーゲンにより誘導される関節炎モデルにおいて、炎症および関節破壊を防止する(Cesaro et al., 2012, PloS one 7: e45478)。これは、炎症部位への白血球の遊走ならびにTNFαおよびIL−6の分泌が低減することと関連する。マウスS100A9は、骨髄由来の樹状細胞(Riva et al., 2012, Immunology, 137: 172-182)およびマクロファージ(Pouliot et al., 2008, J Immunol, 181: 3595-3601)による一酸化窒素(NO)の放出を誘導する。これらのデータは、S100A9が、食細胞の遊走を促進し、炎症誘導性サイトカインの分泌、ならびに組織分解酵素およびROSの放出を誘導することにより炎症を促進することを示す。
本明細書においては、S100A9タンパク質に対する抗体の投与が炎症症状、特に慢性関節リウマチに対する効果的な治療でありうることを開示する。
さらなる態様では、本開示は、本明細書に記載の抗体を、生理的または薬学的に許容できる賦形剤との混合物として含む組成物を提供する。
さらなる態様では、炎症症状の治療方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。
さらなる態様では、免疫療法の方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。
さらなる態様では、TLR−2神経変性疾患の治療方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。
さらなる態様では、細胞、組織、器官または動物のTLR−2−関連症状を診断または治療する方法であって、それを必要とする前記細胞、組織、器官または動物に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法を提供する。
本発明は、ヒト化抗体、ならびに、非ヒトの種由来のタンパク質配列を修飾して、天然にヒトで産生される抗体変異体との類似性を高めた抗体に関する。特異的抗体の開発プロセスが、非ヒトの(例えばマウスの)免疫系の生成を伴うとき、ヒト化が必要となりうる。抗体のヒト化方法は、ヒトに適用したときに免疫原性が最小となる分子が得られ、一方で、親の非ヒト抗体の特異性および親和性が維持されるよう設計される。このようにして産生される抗体のタンパク質配列は、ヒトで天然に得られる相同な抗体とは部分的に異なり、ゆえに、ヒト患者に投与されるときには潜在的に免疫原性である。
ヒト化はこれまで、治療剤としての抗体の顕著な進展において不可欠な役割を果たしていた。例えばファージディスプレイなどの富化技術による、または、ヒト抗体遺伝子レパートリーを担持するトランスジェニックマウスの免疫によるヒト抗体のインビトロ発見は、ヒト抗体を産生させる強力な手段をもたらした。
より具体的には、抗体はS100A9上のエピトープと特異的に結合し、このエピトープはToll様受容体2(TLR2)との相互作用をブロックする。さらに最も具体的には、抗体は、TLR2へのS100タンパク質の結合を阻害する。さらに最も具体的には、抗体は、TLR2の活性化をブロックする。
特定の実施形態では、抗体は、Fvおよび/またはF(ab’)および/またはF(ab’)2から選択されるエピトープ結合断片を含む。具体的には、抗体は、エピトープ結合単鎖抗体を含む。
特定の実施形態では、抗体は、TLR2と相互作用するS100タンパク質の領域と重複するエピトープを担持する。具体的には、抗体は、LGxxTx(配列番号70)と定義されるS100A9分子上のユニークなエピトープを認識する。より具体的には、エピトープは、LGExTP(配列番号71)、またはPGLGExTP(配列番号72)、または、PGLGEGTP(配列番号67)として定義される。
特定の実施形態では、抗体は、配列番号2、21、22、23、25または41、より具体的には配列番号2または25から選択される鎖を含む。
本明細書に記載の抗S100 Abは、適切な生理的または薬学的担体との組み合わせにおいて使用できる。かかる組成物は、治療的有効量の抗体と、生理的にまたは薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む。かかる担体としては、生理食塩液、緩衝生理食塩液、デキストロース、水、グリセロール、エタノールおよびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。投与形態に適合する形で処方を行うべきである。
S100タンパク質の阻害剤またはアンタゴニストとして作用する、本明細書で定義される抗体は、単独で投与してもよく、または、限定されないが、他のS100ポリヌクレオチドまたはポリペプチドなどの他の補完的な目標を標的とする他の抗体との組み合わせで投与してもよい。
本開示に従い、炎症症状の治療のための方法および組成物が提供される。
骨髄関連タンパク質(MRP)が炎症部位への好中球の遊走プロセスにおいて役割を果たすことを、本明細書において記載する。
抗体は、本明細書に包含されるポリペプチドの異常な発現および/または活性と関連する疾患、障害または症状、例えば限定されないが、本明細書に記載の炎症性疾患、障害または症状の一つまたは複数の治療、阻害または予防に用いることができる。抗S100タンパク質の発現および/または活性と関連する炎症性疾患、障害または症状の治療および/または予防には、限定されないが、それらの疾患、障害または症状と関連する徴候を緩和することが含まれる。抗S100抗体は、当技術分野で公知のように、または本明細書に記載のように、薬学的に許容される組成物において提供することができる。
本明細書に記載の抗体を治療的に使用する方法をまとめると、局所的または全身的にS100ポリペプチドと結合させること、または、例えば補体(CDC)により、もしくはエフェクター細胞(ADCC)により媒介される該抗体の直接の細胞毒性を利用するもの、がありうる。これらの方法の幾つかを、以下にさらに詳細に記載する。
本明細書に包含される抗体は、他のモノクローナルもしくはキメラ抗体との、またはリンホカインとの組み合わせにより有利に利用できる。前記抗体は、単独で、または、他のタイプの治療剤(例えば放射線療法、化学療法、ホルモン療法、免疫療法および抗腫瘍剤)との組み合わせで投与することができる。通常、患者の種と同じ種の起源または種の反応性(抗体の場合)を有する生成物の投与が好ましい。すなわち、好ましい実施形態では、ヒト抗体(断片、誘導体、アナログまたは核酸)が、治療または予防のために、ヒトまたは動物の患者に投与される。
本明細書に包含される、S100ポリペプチドまたはポリヌクレオチド、その断片または領域に対する、高親和性および/または強力なインビボ阻害および/または中和抗体を、S100ポリヌクレオチドまたはポリペプチド(その断片を含む)に関連する障害の治療のために用いるのが好ましい。かかる抗体(断片または領域)は、本明細書に包含されるS100ポリヌクレオチドまたはポリペプチド(その断片を含む)に対する親和性を好ましくは有する。
S100ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの活性の阻害または低減は、免疫細胞の増殖、分化または動員(走化性)を阻害することにより、免疫系の疾患、障害および/または症状の治療に有用でありうる。これらの免疫疾患、障害および/または症状の病因は、遺伝子的である場合も、癌または一部の自己免疫疾患、障害および/または症状のように身体的である場合も、後天的である場合も(例えば化学療法または毒素による)または伝染的である場合もある。さらに、抗S100 Abは、特定の免疫系疾患または障害のマーカーまたはディテクターとして用いることができる。
同様に、例えば喘息(特にアレルギー性喘息)などのアレルギー反応および症状、または他の呼吸系疾患は、S100ポリヌクレオチドもしくはポリペプチドの阻害剤、またはS100ポリヌクレオチドもしくはポリペプチドのアンタゴニストにより、治療、予防および/または診断することができる。さらに、これらの分子を用いてアナフィラキシー、抗原分子に対する過敏症、または血液型不適合性を治療することができる。
S100タンパク質の阻害は、S100タンパク質の、結合部位またはそれにより活性化するあらゆる活性化部位に対して結合し、またはアクセスをブロックする抗体を用いて行うことができる。具体的には、結合部位または活性化部位は、多くの細胞に存在するTLR−2(Toll様受容体2)である。
S100に対する抗体(すなわちS100A9)は、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患および感染症において、マクロファージおよびそれらの前駆体の、ならびに好中球、好塩基球、Bリンパ球および一部のT細胞サブセット(活性化およびCD8+細胞障害性T細胞およびナチュラルキラー細胞)の、走化性および活性化を阻害するために使用できる。自己免疫疾患の例としては、慢性関節リウマチ、多発性硬化症およびインスリン依存型糖尿病が挙げられる。幾つかの感染症には、珪肺、サルコイドーシス、単核食細胞の漸増および活性化の防止により生じる特発性肺線維症、好酸球の産生および遊走の防止により生じる特発性高好酸球症候群、マクロファージの遊走の防止により生じるエンドトキシンショック、および本明細書に包含されるケモカインポリペプチドのそれらによる産生が含まれる。慢性的炎症の例としては、過剰カルプロテクチン血症および自己炎症性症候群が挙げられる。アンタゴニストを用いて動脈壁への単球の浸潤を防止することにより、アテローム硬化症を治療することもできる。
抗S100 Abを用いて、創傷領域への単球の誘引を防止することにより、炎症を治療することもできる。急性および慢性の炎症性肺疾患は、肺の単核食細胞の隔離と関連するため、それらは通常の肺マクロファージ集団の調整に用いることもできる。
抗S100 Abを用いて患者の関節液への単球の誘引を防止することにより、慢性関節リウマチを治療することもできる。好中球および単球の流入および活性化は、変性および炎症性関節症の病因において重要な役割を果たす。
抗S100 Abを用いて、IL−1およびTNFに主に起因する有害なカスケードを妨害することができ、それにより他の炎症性サイトカインの生合成を防止する。このように、アンタゴニストは炎症の予防に使用できる。またアンタゴニストを用いて、S100ケモカインにより誘導されるプロスタグランジンから独立した発熱を阻害することもできる。
あるいは、例えば限定されないがクローン病または潰瘍性大腸炎などの炎症を起こした部位での好中球遊走の下方調整に関係するIL−10との組み合わせで、抗S100 Abを用いることができる。
抗S100 Abを用いて、骨髄不全(例えば無形成性貧血および骨髄異形成症候群)のケースの治療を行うこともできる。あるいは、抗S100 Abを用いて移植片拒絶を治療または予防することができる。また抗S100 Abを用いて、肺への好酸球の蓄積の防止により喘息およびアレルギーを治療することもできる。アンタゴニストは、例えば後述するように、薬学的に許容される担体を有する組成物中で用いることができる。
特に本発明では、炎症症状の治療方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。
特に、炎症症状は、慢性関節リウマチ、喘息、痛風、I型糖尿病、クローン病、紅斑性狼蒼、多発性硬化症、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、慢性炎、乾癬または癌転移から選択されうる。より具体的には、炎症症状は慢性関節リウマチである。他の実施形態では、炎症症状は慢性炎症性疾患である。慢性炎症性疾患には、限定されないが、化膿性関節炎、壊疽性膿皮症、無呼吸症候群、成人発症型スチル病および全身型若年性特発性関節炎が含まれる。
あるいは本発明では、免疫療法の方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または本明細書で定義される組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。
代替的な実施形態では、本発明では、TLR−2神経変性疾患の治療方法であって、それを必要とする被験者に、本明細書で定義される抗体または組成物を有効量で投与するステップを含む方法が提供される。特に、TLR−2神経変性疾患は、パーキンソン病またはアルツハイマー病である。
あるいは本発明では、細胞、組織、器官または動物のTLR−2−関連症状を診断または治療する方法であって、それを必要とする前記細胞、組織、器官または動物に、本明細書で定義される抗体または組成物を有効量で投与するステップを含む方法を提供する。
他の実施形態では、開示される疾患、障害または症状の一つまたは複数を治療するために、動物、好ましくは哺乳動物および最も好ましくはヒト患者に対し、S100タンパク質に特異的な抗体を投与することを含む、抗体ベースの療法が提供される。
具体的には、本明細書で定義される抗体は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内または腹腔内に投与される。
(例1)マウスモノクローナル抗体6B4の産生
精製された30μgの組換え型S100A9を含む50μlの内毒素フリーのPBS(Sigma−Aldrich社)を、等体積の完全フロイントアジュバントと混合し、雌のBALB/cマウス(4週齢)にi.p.注入して免疫化した。14日後に、不完全フロイントアジュバントを用い、S100A9を注入して抗体反応を増強し、タンパク質のみにより28日目に最終ブーストを行った。31日目に、免疫されたマウスの脾臓細胞を、SP2マウス骨髄腫細胞と融合し、ヒポキサンチン/アメトプテリン/チミジン選択培地で培養した。
0.1M 炭酸緩衝剤(pH9.6)中の1μg/mlの組換え型タンパク質でコーティングしたプレートを用い、ハイブリドーマの培養上清をELISAによりスクリーニングした。陽性のハイブリドーマ細胞を、限界希釈法によってクローニングした。mAbクローン6B4は、最も顕著な組換え型タンパク質S100A9の認識を示したものであり、またIgG1κとしてアイソタイプ同定された。6B4 mAbの特異性を、ELISAおよびウエスタンブロット解析により確認した(図1および2)。
(例2)マウスモノクローナル抗体6B4のヒト化
相補性決定領域(CDR)のグラフト化パラダイムの範囲内のインシリコモデリングを用いて、マウス6B4 mAbをヒト化した。マウス6B4モノクローナル抗体の可変領域の3次元モデリングのステップを実施した。
この作業は、ホモロジーモデリングによって実施した。マウス6B4可変配列に最も類似する鋳型構造を、PDB(タンパク質データバンク)に対するBLAST検索によって同定した。マウス6B4可変領域の最初のモデルを構築するため、鋳型構造(PDBコード):軽鎖では1QOK(鎖A)および重鎖では1I3G(鎖H)を用いた。他の適切な鋳型は、軽鎖ではPDBエントリー1SY6、3IXY、2W9D、3NCY、3I50および1FIG、重鎖ではPDBエントリー1H8S、2NTF、1CIC、1H8Nおよび1Z3Gに見出される。マウス6B4配列に基づき、これらの鋳型構造に、1QOK軽鎖では15の突然変異、1I3G重鎖では18の突然変異、のように必要な突然変異を操作した。それぞれの鋳型構造の重鎖および軽鎖を重ね合わせることにより、マウス6B4可変ドメインの重鎖および軽鎖に対応する突然変異構造を、2鎖状の抗体構造として組立てた。組立てられた6B4可変ドメインの構造を最初に、AMBER力場によるエネルギー極小化、および、最初にCDRループを弛緩させ、最終の段階においてようやくフレームワーク領域の主鎖の重い原子を完全に弛緩させる、制約の段階的解除によりリファインした。次に、各抗体可変ドメイン構造のCDR−H3ループを、Monte Carlo−極小化(MCM)立体構造サンプリングによりリファインし、その際、CDR−H3領域の上反角を各MCMサイクルにおいてサンプリングし、続いてCDR−H3ループの最初の立体構造の周辺10Åの所定の領域のエネルギー極小化を行った。マウス6B4抗体のモデル化された可変領域を図3(左パネル、図5のアラインメントを参照)に表す。また、各6B4可変配列と最も類似するヒトまたはヒト化可変配列の構造をPDBから同定し、マウス6B4可変ドメインのモデル化された構造に重ね合わせた。これらの構造には、軽鎖ではPDBエントリー3NFP、1AD0、3L5X、2V7Nおよび3GIZ、重鎖ではPDBエントリー1I9R、3NFP、1UJ3、3GKWおよび1WT5が含まれる。これらの構造を用いて、フレームワーク領域の突然変異モデリングを支援し、モデル化されたマウスの3次元構造からのヒト化3次元構造の構築を行った。
マウス6B4アミノ酸配列およびモデル化された構造の特徴解析:
このステップを実施して、ヒト化インデックス、抗原接触傾向インデックスを推定し、CDR、標準的残基、鎖間パッキング(VH/VL境界残基)、可変/定常領域パッキング(VH/CHおよびVL/CL境界残基)、非典型的なフレームワーク残基、潜在的NおよびOグリコシル化部位、埋没する残基、バーニアゾーン残基およびCDR付近を詳細に解析した。インターネットで利用できるリソースおよびローカルソフトウェアを用いてこれらの特性を評価した。
マウスCDRに対する最適なヒト軽鎖および重鎖フレームワークの選択:
このステップは、ヒト生殖細胞系データベース(VBASE)のローカルコピーに対して、他の配列ライブラリ(GenbankおよびSwissProt)に対して、ならびにヒトフレームワークのコンセンサス配列の組に対して、標準的な配列ホモロジー比較をすることにより実施した。BLAST検索を実施し、CDRループの長さをマッチさせつつ、(CDRを除去した)フレームワーク領域のみの最も高いホモロジーにマッチする配列を検索した。6B4抗体の軽鎖および重鎖として同定されたヒトフレームワークは、それぞれκ3およびh1クラスに対応する。これらのクラスのヒトコンセンサス配列に加え、6B4フレームワーク配列と最も類似するいくつかのヒト生殖細胞系フレームワーク配列が保存されていた(図5および6のアラインメント参照)。
復帰突然変異および様々なヒト化変異体の設計のための、フレームワーク残基の同定:
このステップは、対応するヒト配列に突然変異させるべきアミノ酸残基にフラグを立てる重要なステップであり、特に注意が必要である。これらの残基は、親和性を損失する場合には、マウス配列への復帰突然変異をすべき主要な候補を表わす。それは、標準型、CDR−H3、バーニアゾーン、非典型的、CDR付近(5Å以内)、鎖間パッキングおよびグリコシル化部位の残基のカテゴリーのうちの一つまたは複数の残基の同定に依存する。かかる残基は、直接または間接的に抗原結合部位および親和性に影響を及ぼしうる。抗原接触傾向インデックス、ならびにヒト生殖細胞系データベースにおける各位置のアミノ酸の出現も、特定の残基がマウス配列からヒト配列に安全に突然変異させることができるか否かを決定する際には極めて重要である。6B4抗体の軽鎖を、その提案されたヒト化フレームワークとして100%ヒト化フレームワークとするには、26の突然変異が必要である。6B4抗体の重鎖を、その提案されたヒト化フレームワークとして100%ヒト化フレームワークとするには、18の突然変異を必要とする。最もヒト化の度合いが高かった6B4配列は、それぞれの最も近いヒトフレームワークに対して98.8%のヒト化度を示し(図5および6のアラインメント参照)、6B4−VL_ヒト化−1(配列番号2)および6B4−VH_ヒト化−1(配列番号25)と表示する。さらに、慎重な構造的解析および配列比較解析に基づき、6B4マウス配列由来のいくつかの残基のうち、これらの位置に突然変異を導入した場合に抗原結合親和性が変化する確率が高い追加の残基が保存された、追加のヒト化配列も設計した。これらの配列を、6B4−VL_ヒト化−2(配列番号21)、6B4−VL_ヒト化−3(配列番号22)、6B4−VL_ヒト化−4(配列番号23)、6B4−VH_ヒト化−2(配列番号41)と表示する。4つのヒト化軽鎖および2つのヒト化重鎖配列から、8つのヒト化抗体を組立てることができる。
[配列表]
6B4 軽鎖(κ)ヒト化変異体1 (配列番号42)
Figure 0006953033

6B4 軽鎖(κ)ヒト化変異体2 (配列番号43)
Figure 0006953033

6B4 軽鎖(κ)ヒト化変異体3 (配列番号44)
Figure 0006953033

6B4 軽鎖(κ)ヒト化変異体4 (配列番号45)
Figure 0006953033

6B4 重鎖(Igg4)ヒト化変異体1 (配列番号46)
Figure 0006953033

6B4 重鎖(Igg4)ヒト化変異体2 (配列番号47)
Figure 0006953033

6B4 重鎖(Igg4)キメラ (配列番号48)
Figure 0006953033
シグナル配列は黒字(ヒト)
可変領域はイタリック(ヒト化またはマウス)
定常領域は太字(ヒト)
マウス6B4可変領域の3次元モデルからのホモロジーモデリングにより構築した、6B4−VL_ヒト化−1(配列番号2):6B4−VH_ヒト化−1(配列番号25)のペアの分子モデルを図3(右パネル)に表わす。
軽鎖6B4−VL_ヒト化−2配列の場合(配列番号21)、さらにマウス配列におけるフレームワーク残基Trp−L47、Lys−L45およびVal−L58を保存したが、その理由は、残基Trp−L47については、それがCDR−L2を支持するバーニアゾーンの部分であり、また、Leuに対する突然変異がこのループの立体構造上の問題を含みうるからであり、また残基Lys−L45およびVal−L58については、それがTrp−L47と直接接触し、またこの残基と共に突然変異させなければならない場合があるからである。残基Trp−L47およびVal−L58は埋没し、免疫原性を有するはずがない一方で、残基Lys−L45はCDR−H3の付近に位置する。また、位置45のLysおよび位置58のValは、ヒトフレームワーク中に存在する。
軽鎖6B4−VL_ヒト化−3配列(配列番号22)は、6B4−VL_ヒト化−2配列に基づいており、また、マウス残基Asn−L69およびTyr−L71を導入するための2つの復帰突然変異が追加されているが、それらはCDR−L1を支持するバーニアゾーンの一部であり、Tyr−L71は部分的に埋没され、抗原結合性傾向を有している。
軽鎖6B4−VL_ヒト化−4配列(配列番号23)は、6B4−VL_ヒト化−3(すなわちSer−L43およびAsp−L70)に、さらに2つの復帰突然変異を追加したものである。位置70の残基の突然変異は、CDR−L1からあまり遠くない表面における総電荷を変化させる。残基Ser−L43は、重鎖と接触する。位置43のセリンは、ヒトフレームワーク中に存在する。
重鎖6B4−VH_ヒト化−2配列の場合(配列番号41)、フレームワーク残基Ile−H48、Ala−H67、Leu−H69およびVal−H71がさらに、マウス配列のものに保存されており、それはCDR−H2を支持する4つのバーニアゾーン残基に復帰させるものであって、ヒト化抗体の抗原結合親和性を維持するために幾つかの場合において重要であることが示されているものである。なお、これらの残基は全て埋没するものであり、位置71のValはヒトフレームワークに存在する。
ヒト化変異体に対応する全ての復帰突然変異のまとめおよびクローズアップを、表1および図4に示す。
Figure 0006953033
(例3)抗S100A9モノクローナル抗体クローン6B4により認識されるエピトープの局在化
ヒトS100A9タンパク質の3つの領域、すなわちN末端、ヒンジおよびC末端を選抜し、エピトープマッピングを開始した。配列を以下の通り示す:
ヒトS100A9の完全配列
Figure 0006953033
領域の配列
Figure 0006953033
ドットブロットを最初に実施し、これらのS100A9の領域を認識するmAb 6B4の能力を検証した。簡潔には、1μgの組換え型S100A9またはS100A8(ネガティブコントロール)、ならびに10および50μgのS100A9ペプチドをPVDF膜に堆積した。膜を乾燥させ、次に、穏やかに振とうさせながら室温で30分間TBS/0.1%Tween/ミルク5%でブロッキングし、1μg/mlの6B4 mAbにより室温で1時間標識した。TBS/0.1%Tweenで膜を十分に洗浄し、次に穏やかに振とうさせながら室温で1時間、ブロッキング緩衝剤中のヤギ抗マウス抗体(1/20000)で標識させた。次に膜を十分に洗浄し、製造業者(PerkinElmer社)の説明書に従い、強化された化学発光(ECL)により可視化した。
次に、C末端領域を下記の通り7つのペプチドに分割した。
Figure 0006953033
上記の通りドットブロットを実施し、C末端部分のどの領域が6B4によって認識されるかを検証した(図7および8)。
次に、ドットブロットアッセイの結果をダイレクトELISAにより確認した。簡潔に述べると、0.1MのNaHCO3(pH9.6)中、ペプチドを漸増濃度にて、96ウェル高結合型プレートに載置し、4℃で一晩置いた。プレートをPBS1×/0.1%Tweenで十分洗浄し、室温でPBS1×/0.1%Tween/2%BSAで1時間ブロッキングした。3回の洗浄後、2μg/mlの6B4を含有する100μlの溶液をウェルに添加し、室温で1時間置いた。プレートを洗浄し、HRPコンジュゲートヤギ抗マウス抗体(1/10000)を含有する溶液100μlをウェルに添加し、室温で1時間置いた。プレートを洗浄し、製造業者の説明書に従い、HRP基質(TMBS)を添加することにより検出した。H2SO4を添加して反応を停止させ、蛍光分光光度計を用いて450nmで測定した(図9)。
このように、S100A9に対するmAbは、図10に示すようにC7ペプチドと結合する。図16に示すように、ブロック用ウサギmAbは、S100A9のヒンジ領域またはC末端ペプチドを認識する。mAb 1B5および7A8は、S100A9のC末端領域と結合する。mAb 6C1はヒンジ領域に結合する。
より具体的には、mAb 1B5および7A8は、S100A9のC末端領域の最後の10アミノ酸と結合する(ペプチドC7、図17を参照)。
次に、C6およびC7領域を、下記の通り小型のペプチドに分割し、6B4 mAbの結合エピトープの決定を行った。
Figure 0006953033
次に、6B4 mAbの結合にとって必須のアミノ酸の決定を行った。選択したアミノ酸をアラニンで置換したペプチドを設計した。図11に示すように、L109、G110、T113、また程度は低いがE111およびP114は、6B4のS100A9のC末端領域に局在化するエピトープへの結合において重要であった。図12は、アラニンによるP107の置換が6Bの結合を増加させた一方で、G108およびG112は6B4の結合にとって必須でないことを示す。
その結果、エピトープ配列を以下の通りと決定した:PGLGEGTP(配列番号67)、必須アミノ酸を太字で、結合を制限するアミノ酸をイタリックで示す。これに基づき、ヒト化6B4抗体が、以下に示しうるS100A9分子上のユニークなエピトープを認識することが決定されうる:LGxxTx(配列番号70)、LGExTP(配列番号71)、またはPGLGExTP(配列番号72)。
図13に示すように、ヒト化6B4は、S100A9およびそのC末端領域を認識する同様の能力を有する。
(例4)抗S100A9抗体はTLR−2受容体の活性化をブロックする:
THP1−XBlue(商標)細胞(1×105)を、37℃で10分間、Fcブロック(BD Biosciences社)で前処理した。次に細胞を、10μg/mlの抗TLR2、抗TLR4、抗RAGE抗体、またはそれぞれのアイソタイプコントロールの有無において、漸増濃度のS100A8またはS100A9と共に24時間インキュベートした。次に細胞を遠心分離し、上清を回収し、Quanti−Blue(商標)と共にインキュベートしたが、それはアルカリホスファターゼの分泌の存在する場合に紫色に変化する。分泌されたアルカリホスファターゼのレベルを、650 nmで分光測定した。
最初に、TLR2に対するS100A9の結合を、TLR4およびRAGE(これらのタンパク質の2つの推定受容体)と比較した。TLR2、TLR4またはRAGEに対する抗体(100μg/ml)の有無において、THP1−Xblue細胞を10μg/mlのS100A9により刺激した。抗RAGEは、THP−1blue細胞の刺激を阻害しなかったが、抗TLR4は、レポーター遺伝子であるアルカリホスファターゼの発現を幾らか阻害した(図14)。対照的に、抗TLR2は、S100A9に応答して、アルカリホスファターゼの分泌を約50%減少させた。抗体と刺激剤との比を10:1に増加し、細胞の刺激に用いたとき(1μg/mlのS100A9、図15)、この阻害は85%超に増加した。予想通りに、40μg/mlより低い濃度のS100A12では、THP1−Xblue細胞は刺激されなかった。これらの結果は、TLR2がS100A9の主要な受容体であることを示す。
本開示をその特定の実施形態に関連して記載したが、それはさらに修飾することができ、また、本願が本発明のいかなるバリエーション、使用または適宜調整をも網羅するものであることが理解され、そのような本開示からの変更形態としては、公知の範囲内での、または本発明に関連する技術における慣習的実施の範囲内での変形、また上記の基本的特徴に適用されうる変形、また添付の特許請求の範囲内での変形が含まれる。

Claims (9)

  1. S100A9とToll様受容体2(TLR2)との間の相互作用を特異的にブロックする、Toll様受容体2(TLR2)の阻害剤であって、
    前記阻害剤が抗S100A9抗体であり、前記抗体がS100A9タンパク質のC末端領域またはヒンジ領域からなるエピトープと結合
    前記抗体がヒト化抗体であり、かつ、配列番号2、21、22および23からなる群から選択される1つのアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号25および41からなる群から選択される1つのアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む、阻害剤。
  2. 前記S100A9タンパク質のTLR2への結合を阻害するのに適する、請求項1に記載の阻害剤。
  3. 前記抗体が、S100A9タンパク質のC末端領域の最後の10アミノ酸からなるエピトープと結合する、請求項1又は2に記載の阻害剤。
  4. 前記抗体が、LGxxTx(配列番号70)、LGExTP(配列番号71)、PGLGExTP(配列番号72)またはPGLGEGTP(配列番号67)として定義されるS100A9分子上のユニークなエピトープを認識する、請求項1からまでのいずれか1項に記載の阻害剤。
  5. 配列番号2、21、22および23らなる群から選択される1つのアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号25および41らなる群から選択される1つのアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む、ヒト化抗S100A9抗体。
  6. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の阻害剤、または請求項に記載の抗体を含む組成物。
  7. 炎症症状を治療するための、請求項に記載の組成物。
  8. 前記炎症症状が、慢性関節リウマチ、喘息、痛風、I型糖尿病、クローン病、紅斑性狼蒼、多発性硬化症、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、慢性炎、乾癬および癌転移からなる群から選択される、請求項に記載の組成物。
  9. 前記炎症症状が、慢性炎症性疾患である、請求項に記載の組成物。
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