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JP6952625B2 - 電動機用の変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機の動力を互いに異なる減速比で変速し、出力する電動機用の変速装置に関する。
従来の電動機用の減速装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。図9に示すように、この減速装置は、モータMAの動力が入力される入力軸SIAと、入力軸SIAに直結された第1サンギヤS1A及びこれと一体の第2サンギヤS2Aと、第1及び第2サンギヤS1A、SA2の外周側に配置され、互いに一体の第1リングギヤR1A及び第2リングギヤR2Aを有するリングギヤ部材RAと、第1サンギヤS1A及び第1リングギヤR1Aに噛み合う複数の第1ピニオンギヤP1Aを回転自在に支持する第1キャリアC1Aと、第2サンギヤS2A及び第2リングギヤR2Aに噛み合う複数の第2ピニオンギヤP2Aを回転自在に支持する第2キャリアC2Aを備えている。
第1キャリアC1Aは、ケースCAAに回転不能に固定され、第2キャリアC2Aは、出力軸SOAに直結されている。また、第1サンギヤS1Aの径は、第2サンギヤS2Aの径よりも小さく、第1及び第2リングギヤR1A、R2Aの径は互いに等しい。
上記の構成では、モータMAの動力は、入力軸SIAを介して入力され、所定の減速比で減速された状態で、出力軸SOAから出力される。この減速比は、リングギヤ部材RAと第1サンギヤS1Aとの歯数比、及びリングギヤ部材RAと第2サンギヤS2Aとの歯数比に応じて定まる。
特開2015−145708号公報
図9に示すように、この従来の減速装置では、モータMAは、入出力軸SIA、SOAの軸線方向において、第1サンギヤS1Aなどから成る歯車装置の外側に配置されている。このため、減速装置の軸線方向長さが大きくなり、減速装置をコンパクトに構成することができない。また、この減速装置では、リングギヤ部材RAや第1及び第2サンギヤS1A、S2Aの歯数によって定まる一定の減速比で減速動作を行うだけであり、異なる減速比による変速動作を行うことができない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、電動機の動力を互いに異なる減速比で変速できるとともに、装置全体の小型化を図ることができる電動機用の変速装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、電動機2の動力を変速し、出力軸SOから出力する電動機用の変速装置であって、電動機2は、環状のロータ2bを有する中空型の電動機で構成され、電動機2の内部空間に、出力軸SOと同軸状にかつ軸線方向に互いに並んだ状態で配置された、入力用の遊星歯車機構PG0、出力用の第1遊星歯車機構PG1及び第2遊星歯車機構PG2を備え、入力用の遊星歯車機構PG0は、電動機2のロータ2bと一体のリングギヤRと、不動部(実施形態における(以下、本項において同じ)ケースCA)に連結されたキャリアCと、リングギヤRに噛み合い、キャリアCに回転自在に支持された複数のピニオンギヤPと、複数のピニオンギヤPに噛み合うとともに、出力軸SOと同軸状に延びる入力軸SIに一体に連結されたサンギヤSと、を有し、第1遊星歯車機構PG1は、ロータ2bと一体の第1リングギヤR1と、出力軸SOに連結された第1キャリアC1と、第1リングギヤR1に噛み合い、第1キャリアC1に回転自在に支持された複数の第1ピニオンギヤP1と、複数の第1ピニオンギヤP1に噛み合う第1サンギヤS1と、を有し、第2遊星歯車機構PG2は、ロータ2bと一体の第2リングギヤR2と、第2リングギヤR2に噛み合い、第1キャリアC1に回転自在に支持された複数の第2ピニオンギヤP2と、複数の第2ピニオンギヤP2に噛み合う第2サンギヤS2と、を有し、リングギヤRとサンギヤSとの歯数比(入力側歯数比γ0)、第1リングギヤR1と第1サンギヤS2との歯数比(第1歯数比γ1)、及び第2リングギヤR2と第2サンギヤS2との歯数比(第2歯数比γ2)は、互いに異なるように設定されており、電動機2の内部空間に入力軸SIと同軸状に配置され、入力軸SIと第1サンギヤS1又は第2サンギヤS2との間を選択的に接続/遮断するクラッチ機構MCLと、クラッチ機構MCLによる接続/遮断を切り替えるための切替機構(位相同期機構MCC)と、をさらに備えることを特徴とする。
この電動機用の変速装置は、出力軸と同軸状に配置された入力用の遊星歯車機構と出力用の第1及び第2遊星歯車機構を備える。これらの3つの遊星歯車機構は、上述したように構成されており、特に三者間でリングギヤとサンギヤとの歯数比が互いに異なるように設定されている。
この構成によれば、電動機が作動し、ロータが回転すると、電動機の動力は、ロータからそれと一体の各遊星歯車機構のリングギヤ、第1リングギヤ及び第2リングギヤにそれぞれ入力されるとともに、入力用の遊星歯車機構のサンギヤ及びそれと一体の入力軸に入力される。また、クラッチ機構による接続/遮断が切替機構によって切り替えられ、それにより、入力軸と第1遊星歯車機構の第1サンギヤ又は第2遊星歯車機構の第2サンギヤとの間が、クラッチ機構によって選択的に接続/遮断される。
入力軸が第1サンギヤに接続された場合、電動機の動力は、第1遊星歯車機構の第1リングギヤと第1サンギヤとの歯数比などに応じて定まる所定の第1減速比で減速された後、第1キャリアを介して出力軸に出力される。一方、入力軸が第2サンギヤに接続された場合、電動機の動力は、第2遊星歯車機構の第2リングギヤと第2サンギヤとの歯数比などに応じて定まる、第1減速比と異なる所定の第2減速比で減速された後、第1キャリアを介して出力軸に出力される。以上により、電動機の動力を互いに異なる2つの減速比で変速することができる。
また、電動機は中空型の電動機で構成されており、その内部空間に、入力用の遊星歯車機構、第1及び第2遊星歯車機構とクラッチ機構が配置され、収容されている。この構成により、モータと2列の遊星歯車機構が軸線方向に並列される従来の減速装置と比較して、軸線方向長さを短縮でき、その分、変速装置を小型化することができる。さらに、上記の3つの遊星歯車機構、入力軸及びクラッチ機構が同軸状に配置されているので、それらの噛合い部分に発生する噛合い反力が相殺され、軸受などの支持部に作用する荷重が軽減されることで、支持部を小型化することが可能になり、それにより、装置全体のさらなる小型化を図ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動機用の変速装置において、キャリアCは、断続可能な油圧ブレーキ21を介して不動部に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、通常時には、油圧ブレーキを接続状態にすることによって、キャリアを不動部に固定するとともに、クラッチ機構が断続するときに発生する衝撃トルクを油圧ブレーキを介して逃がすことができる。それにより、軸受などの支持部に作用する荷重が軽減されることで、支持部を小型化することが可能になり、装置全体のさらなる小型化を図ることができる。
また、例えば電動機が故障した場合には、油圧ブレーキを遮断することによって、キャリアを空回りさせ、変速装置からの動力の出力を停止させる。これにより、専用の切り離し機構を必要とすることなく、特に電動機が車両にインホイールモータとして設けられている場合において、電動機の故障時における車両の安全性を容易に確保することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の電動機用の変速装置において、入力軸SIは中空状に形成されており、入力軸SI内に同軸状に延び、入力軸SIに対する周方向の角度である相対位相が変更可能に構成された制御軸(ドラムSC)をさらに備え、クラッチ機構MCLは、相対位相が所定の第1位相のときに入力軸SIと第1サンギヤS1の間を接続する第1クラッチCL1と、相対位相が第1位相と異なる所定の第2位相のときに入力軸SIと第2サンギヤS2の間を接続する第2クラッチCL2と、を有し、切替機構は、電動機2の外部に配置され、入力軸SI及び制御軸を互いに同じ回転数で回転させるとともに、相対位相を第1位相又は第2位相に制御する位相同期機構MCCによって構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、中空の入力軸内に制御軸が同軸状に延びるように設けられており、この制御軸は、入力軸に対する周方向の角度である相対位相が変更可能に構成されている。また、クラッチ機構は、相対位相が所定の第1位相のときに入力軸と第1サンギヤの間を接続する第1クラッチと、相対位相が所定の第2位相のときに入力軸と第2サンギヤの間を接続する第2クラッチを有する。そして、電動機の外部に配置された位相同期機構により、入力軸及び制御軸を互いに同じ回転数で回転させるとともに、相対位相を第1位相又は第2位相に制御する。これにより、第1クラッチ又は第2クラッチを選択的に接続することによって、変速動作を行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電動機用の変速装置において、位相同期機構MCCは、入力軸SI及び制御軸と同軸状にかつ軸線方向に互いに並んだ状態で配置された第3遊星歯車機構PG3及び第4遊星歯車機構PG4を有し、第3遊星歯車機構PG3は、入力軸SIに連結された第3サンギヤS3と、回転自在の第3キャリアC3と、第3サンギヤS3に噛み合い、第3キャリアC3に回転自在に支持された複数の第3ピニオンギヤP3と、複数の第3ピニオンギヤP3に噛み合う回転不能の第3リングギヤR3と、を有し、第4遊星歯車機構PG4は、制御軸に連結された第4サンギヤS4と、第4サンギヤS4に噛み合い、第3キャリアC3に回転自在に支持された複数の第4ピニオンギヤP4と、複数の第4ピニオンギヤP4に噛み合い、操作部51に連結された第4リングギヤR4と、を有し、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4は互いに同じ歯数を有し、第3リングギヤR3と第4リングギヤR4は互いに同じ歯数を有しており、操作部51は、停止時に第4リングギヤR4を固定し、作動時にその操作量に応じて第4リングギヤR4を回動させるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、位相同期機構は、上述した構成の第3遊星歯車機構及び第4遊星歯車機構と操作部を有する。操作部の停止時には、第4リングギヤが固定されることによって、入力軸及び制御軸は相対位相を保ちながら同じ回転数で回転する。一方、操作部が作動すると、その操作量に応じて第4リングギヤが回動し、その回動量に応じて相対位相が変化する。入力軸及び制御軸は、変化した相対位相を保ちながら同じ回転数で回転する。したがって、電動機の外部において操作部を操作することによって、相対位相を第1位相又は第2位相に制御し、変速動作を行うことができる。
また、第3及び第4遊星歯車機構が軸線方向に並んだ状態で配置されているので、位相同期機構の軸線方向長さを抑制し、位相同期機構をコンパクトに構成することができる。
本発明の実施形態による電動機用の変速装置の全体構成を概略的に示す図である。 変速装置における回転要素間の回転数の関係を示す共線図である。 変速装置のクラッチ機構を部分的に拡大して示す図である。 変速装置が1速段のときのクラッチ機構の動作状態を示す図である。 1速段から2速段へのアップシフト中の第1段階、及び2速段から1速段へのダウンシフト中の第3段階におけるクラッチ機構の動作状態を示す図である。 1速段から2速段へのアップシフト中の第2段階、及び2速段から1速段へのダウンシフト中の第2段階におけるクラッチ機構の動作状態を示す図である。 1速段から2速段へのアップシフト中の第3段階、及び2速段から1速段へのダウンシフト中の第1段階におけるクラッチ機構の動作状態を示す図である。 変速装置が2速段のときのクラッチ機構の動作状態を示す図である。 従来の電動機用の減速装置を概略的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す、本発明の実施形態による電動機用の変速装置1は、例えば四輪の車両(図示せず)に動力源として搭載された電動機(以下「モータ」という)2の動力を、1速(低速)又は2速(高速)の減速比で変速した後、出力軸SOから出力するものである。出力軸SOは、差動装置などを介して、左右の駆動輪(いずれも図示せず)に連結されている。
モータ2は、いわゆる偏平中空型の電動機で構成されており、径方向の内側に大きな内部空間を有する。モータ2は、出力軸SOと同軸状に配置されており、環状のケーシング2a(一部のみ図示)、ステータ(図示せず)、及びロータ2bを有する。ステータは、複数の鉄芯やコイルなどで構成され、ケーシング2aに固定されている。ロータ2bは、複数の磁石などで構成され、ステータに対向するように配置されており、ステータへの電力の供給によって回転駆動される。
変速装置1は、モータ2の動力の入力用の遊星歯車機構PG0、1速用の第1遊星歯車機構PG1、及び2速用の第2遊星歯車機構PG2を備えており、また、遊星歯車機構PG0と第1又は第2遊星歯車機構PG1、PG2の間を選択的に接続/遮断し、変速段を1速段又は2速段に設定するためのクラッチ機構MCL及び位相同期機構MCCを備えている。
上記の遊星歯車機構PG0、PG1及びPG2は、いずれもシングルピニオン式のものであり、モータ2の内部空間に収容され、出力軸SOと同軸状に、かつ出力軸SOの軸線方向(以下、単に「軸線方向」という)に互いに並んだ状態で配置されている。
遊星歯車機構PG0は、リングギヤR0、キャリアC0、複数のピニオンギヤP0、及びサンギヤS0などで構成されている。リングギヤR0は、モータ2のロータ2bに一体に設けられている。キャリアC0は、複数の支軸11を一体に有し、これらの支軸11の一端部が、油圧ブレーキ21を介して不動のケースCAに連結されている。
この油圧ブレーキ21は、アクチュエータ(図示せず)に連結されており、通常時には、アクチュエータが停止状態に維持されることで、キャリアC0をケースCAに固定し、モータ2の故障時などには、アクチュエータが作動することで、キャリアC0とケースCAの間を遮断するように構成されている。
複数のピニオンギヤP0は各支軸11に回転自在に支持されるとともに、リングギヤR0に噛み合っている。サンギヤS0は、複数のピニオンギヤP0に噛み合っている。また、サンギヤS0は、中空の入力軸SIに一体に連結されている。この入力軸SIは、出力軸SOと同軸状に配置され、軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。入力軸SIは、軸線方向に沿ってサンギヤS0の両側に延びており、一方の側では、第1及び第2遊星歯車機構PG1、PG2の後述する第1及び第2サンギヤS1、S2を通って延び、他方の側では、モータ2の外部に延びている。
第1遊星歯車機構PG1は、第1リングギヤR1、第1キャリアC1、複数の第1ピニオンギヤP1、及び第1サンギヤS1などで構成されている。第1リングギヤR1は、モータ2のロータ2bに一体に設けられている。第1キャリアC1は、複数の支軸12を一体に有し、支軸12を介して出力軸SOに連結されている。複数の第1ピニオンギヤP1は、各支軸12に回転自在に支持されるとともに、第1リングギヤR1に噛み合っている。第1サンギヤS1は、複数の第1ピニオンギヤP1に噛み合っている。前述したように、第1サンギヤS1には、サンギヤS0と一体の入力軸SIが通されており、両者S1、SIは、クラッチ機構MCLの第1クラッチCL1によって接続/遮断される。
また、第1リングギヤR1の歯数ZR1と第1サンギヤS1の歯数ZS1との比(=ZR1/ZS1、以下「第1歯数比」という)γ1は、遊星歯車機構PG0のリングギヤR0の歯数ZR0とサンギヤS0の歯数ZS0との比(=ZR0/ZS0、以下「入力側歯数比」という)γ0よりも小さい関係になっている。
第2遊星歯車機構PG2は、第2リングギヤR2、前記第1キャリアC1、複数の第2ピニオンギヤP2、及び第2サンギヤS2などで構成されている。第2リングギヤR2は、モータ2のロータ2bに一体に設けられている。複数の第2ピニオンギヤP2は、第1キャリアC1の支軸12に回転自在に支持されるとともに、第2リングギヤR2に噛み合っている。第2サンギヤS2は、複数の第2ピニオンギヤP1に噛み合っている。前述したように、第2サンギヤS2には入力軸SIが通されており、両者S2、SIは、クラッチ機構MCLの第2クラッチCL2によって接続/遮断される。
また、第2リングギヤR2の歯数ZR2と第2サンギヤS2の歯数ZS2との比(=ZR2/ZS2、以下「第2歯数比」という)γ2は、第1遊星歯車機構PG1の第1リングギヤR1と第1サンギヤS1との歯数比である第1歯数比γ1よりもさらに小さい関係になっている。
以上の3つの遊星歯車機構PG0、PG1及びPG2の構成及び回転要素間の連結関係から、モータ2の作動時における回転要素間の回転数の関係は、例えば図2の共線図のように表される。すなわち、モータ2のロータ2b(リングギヤR0、第1及び第2リングギヤR1、R2)、キャリアC0、出力軸SO(第1キャリアC1)、及び入力軸SI(サンギヤS0)(第1サンギヤS1又は第2サンギヤS2)によって、共線関係にある4つの回転要素が構成される。なお、出力軸SOの左側及び右側の点は、それぞれ、第1サンギヤS1が入力軸SI(サンギヤS0)に接続された場合、及び第2サンギヤS2が入力軸SIに接続された場合における出力軸SOの回転数を表す。
これらの場合、速度比RD1、RD2(出力軸SOの回転数とモータ2の回転数との比)は、入力側歯数比γ0、第1及び第2歯数比γ1、γ2を用い、次式(1)及び(2)でそれぞれ表される。
RD1 = {(1+γ0)/(1+γ1)}−1 ・・・(1)
RD2 = {(1+γ0)/(1+γ2)}−1 ・・・(2)
これらの式(1)(2)及び図2に示されるように、出力側の歯数比が入力側歯数比γ0に近いほど、速度比RDは値0に近づき、減速比はより大きくなる。本実施形態では、第1歯数比γ1が第2歯数比γ2よりも入力側歯数比γ0に近い値に設定されているため、第1サンギヤS1が入力軸SIに接続されたときに、より大きな減速比が得られ、変速段が低速の1速段に設定される一方、第2サンギヤS1が入力軸SIに接続されたときに、より小さな減速比が得られ、変速段が高速の2速段に設定される。
クラッチ機構MCL及び位相同期機構MCCは、このような変速段の設定のために、入力軸SIと第1サンギヤS1又は第2サンギヤS2を選択的に接続/遮断するものである。以下、これらの構成について説明する。
図1に示すように、クラッチ機構MCLは、第1サンギヤS1を接続/遮断する第1クラッチCL1と、第2サンギヤS2を接続/遮断する第2クラッチCL2を有する。また、両クラッチCL1、CL2の動作を制御するためにドラムSCが設けられている。
ドラムSCは、中実の軸状のものであり、中空の入力軸SIの内部に同軸状に設けられ、一端部(図1の右端部)において、軸受(図示せず)に回転自在に支持されている。また、ドラムSCの他端部は、位相同期機構MCCに後述するように連結されており、それにより、モータ2の作動時、ドラムSCは、入力軸SIと同じ方向(図3などの矢印方向)に同じ回転数で回転する。
図4(a)に示すように、第1クラッチCL1は、入力軸SIと第1サンギヤS1の内周面との間に配置されており、入力軸SIと第1サンギヤS1の間を接続/遮断するための複数のストラット(31A、31B)を有する。
これらのストラットは、2対の加速側ストラット31A及び減速側ストラット31Bによって構成されている。各対の加速側ストラット31Aと減速側ストラット31Bは、互いに同じ構成を有するとともに、周方向に対向し、互いに対称に設けられている。したがって、これらを代表し、以下、加速側ストラット31Aとそれに関連する構成についてまず説明する。
図3に示すように、入力軸SIには、軸線方向に延びる支軸35が設けられている。加速側ストラット31Aは、円弧状のもので、支軸35に径方向の内側から係合し、回動自在に取り付けられており、入力軸SI及びドラムSCとほぼ同心状に設けられ、第1サンギヤS1の内周面34に沿って延びている。
また、加速側ストラット31Aは、支軸35から入力軸SIの回転方向(図3の時計方向)に延びる係合部31aと、反対方向に延びる被駆動部31bによって構成され、係合部31aの端面が係合面31cになっている。一方、第1サンギヤS1の内周面34には、内方に突出する複数の内歯36が周方向に等間隔に設けられており、これらの内歯36の1つに加速側ストラット31Aの係合面31cが係合することによって、入力軸SIが第1サンギヤS1に接続され、加速側がインギヤ状態になる。
なお、係合面31cの角度は、内歯36を介して作用する第1サンギヤS1からの反力(同図の矢印X)の延長線が、支軸35の中心又は径方向外側(インギヤ側)を通るように設定されている。この設定により、加速側ストラット31Aは、作用するトルク(反力)が大きくなるほどインギヤ側に呼び込まれ、それにより、支軸35から抜け出ないように確実に保持される。
入力軸SIには、加速側ストラット31Aの係合部31aに対応する位置に、ばね収容溝37が形成され、このばね収容溝37にセットばね32が収容されている。セットばね32は、コイルばねで構成され、その両端部がばね収容溝37の底部のばね受け部37aと係合部31aに当接しており、それにより、加速側ストラット31Aを図4の反時計方向(インギヤ側)に常時、付勢している。
また、入力軸SIには、被駆動部31bの端部付近に対応する位置に、径方向に貫通するボール収容孔38が形成されている。このボール収容孔38にボール33が収容されるとともに、ボール33は、ボール収容孔38からドラムSC側に部分的に突出している。ドラムSCの外周面には、ボール収容孔38の付近に、ドラム溝39が形成されている。このドラム溝39は、周方向に所定長さで延びており、その両端部は、曲線状に形成され、隣接する外周面との移行部になっている。
以上の構成により、ドラムSCのドラム溝39がボール収容孔38の下側に位置する場合には、ボール収容孔38に収容されたボール33がドラム溝39に落ち込む。この状態では、加速側ストラット31Aは、セットばね32の付勢力によって、図3の反時計方向に回動し、係合面31cが第1サンギヤS1の内歯36に係合可能な係合位置(図3の位置)に位置する。
一方、ドラム溝39がボール収容孔38の下側に位置していない場合には、ボール33は、ドラムSCの外周面により、セットばね32の付勢力に抗して外方に押し上げられ、加速側ストラット31Aの被駆動部31bを押圧する。これにより、加速側ストラット31Aは、同図の時計方向に回動し、係合面31cが第1サンギヤS1の内歯36に係合不能な係合解除位置(図示せず)に位置する。
一方、減速側ストラット31Bは、上述した加速側ストラット31Aと同じ構成を有するとともに、セットばね32やボール33などの他の構成要素を含めて、加速側ストラット31Aと周方向に対称に設けられている。なお、ドラム溝39については、加速側及び減速側ストラット31A、31Bの間で共用されており、両ストラット31A、31B用の2つのボール33、33が同時に収容可能になっている。
図4(b)に示すように、第2クラッチCL2は、上述した第1クラッチCL1とまったく同じ構成を有し、2対の加速側ストラット41A及び減速側ストラット41Bと、セットばね32やボール33、ドラム溝39などが同様に設けられている。
一方、図4の(a)(b)の比較から明らかなように、第1及び第2クラッチCL1、CL2の間では、ドラムSCにおけるドラム溝39の周方向の位置(角度)が異なり、ドラム溝39とボール33などとの位置関係が異なるように設定されている。この構成により、入力軸SIに対するドラムSCの周方向の相対的な角度(以下、適宜「相対位相」という)を変更することによって、第1及び第2クラッチCL1、CL2の一方を接続状態に制御すると同時に、他方を遮断状態に制御し、それにより、変速段を1速段又は2速段に切り替えて設定することが可能になる。
前記位相同期機構MCCは、この相対位相を同期させるとともに変速時に変更するものである。図1に示すように、位相同期機構MCCは、モータ2の外部に配置されており、第3遊星歯車機構PG3及び第4遊星歯車機構PG4を有する。これらの遊星歯車機構PG3、PG4は、いずれもシングルピニオン式のものであり、入力軸SI及びドラムSCと同軸状に、軸線方向に互いに並んだ状態で配置されている。
第3遊星歯車機構PG3は、入力軸SIに連結された第3サンギヤS3と、第3サンギヤS3に噛み合い、第3キャリアC3に回転自在に支持された複数の第3ピニオンギヤP3と、複数の第3ピニオンギヤP3に噛み合う第3リングギヤR3を備えている。第3リングギヤR3は、不動のケースCAに固定されている。
第4遊星歯車機構PG4は、ドラムSCに連結された第4サンギヤS4と、第4サンギヤS4に噛み合いに、第3遊星歯車機構PG3と共通の第3キャリアC3に回転自在に支持された複数の第4ピニオンギヤP4と、複数の第4ピニオンギヤP4に噛み合う第4リングギヤR4を備えている。第4リングギヤR4は、アクチュエータなどで構成された操作部51に連結されており、操作部51の停止時には固定状態に保持され、操作部51の作動時にはその操作量に応じて回動する。また、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4の歯数ZS3、ZS4は互いに等しく、第3リングギヤR3と第4リングギヤR4の歯数ZR3、ZR4は互いに等しい。
以上の構成から、第4リングギヤR4が固定された状態では、ドラムSCは、入力軸SIとの相対位相を保ちながら、同じ回転数で回転する。また、操作部51の操作によって第4リングギヤR4が回動すると、その回動角度と歯数に応じ、ドラムSCが入力軸SIに対して回動することで相対位相が変化する。ドラムSCと入力軸SIは、変化した相対位相を保ちながら、同じ回転数で回転する。このように、位相同期機構MCCの操作部51を操作することによって、相対位相が制御される。
以下、図4〜図8を参照しながら、変速装置1の動作を、1速段から2速段にアップシフトし、その後、2速段から1速段にダウンシフトする場合について、詳細に説明する。なお、図4は1速段状態、図8は2速段状態、図5〜図7は両変速段間のアップシフト中又はダウンシフト中の状態を、それぞれ示す。
図4に示す1速段状態(下段待機状態)では、相対位相は所定の第1位相に制御されており、第1クラッチCL1では、加速側及び減速側の2つのボール33、33は、ドラム溝39に周方向に若干の余裕をもって収容され、その中に落ち込んでいる。このため、加速側及び減速側ストラット31A、31Bは、第1サンギヤS1の内歯36に係合する係合位置に位置し、加速側も減速側もインギヤ状態になっており、第1サンギヤS1は入力軸SIと同じ回転数で回転している。
一方、第2クラッチCL2では、ドラム溝39は減速側のボール33から減速側(図4の反時計方向)に若干、外れた位置にあり、2つのボール33、33はドラムSCによって持ち上げられている。このため、加速側及び減速側ストラット41A、41Bは、第2サンギヤS2の内歯36から外れた係合解除位置に位置し、加速側も減速側もオフギヤ状態になっている。また、下段側の第1クラッチCL1がインギヤ状態にあるため、第2サンギヤS2の回転数は入力軸SIよりも低い状態になっている。
この下段待機状態から、アップシフトを行う場合には、位相同期機構MCCの操作部51を所定方向に所定量、駆動し、第4リングギヤR4を回動させる。これにより、ドラムSCが入力軸SIに対して、図4の位置から図8の位置まで、時計方向に所定角度、回動し、相対位相が第1位相から所定の第2位相に制御される。
図5は、ドラムSCが図4の位置から小さな角度、回動した初期状態を示す。第1クラッチCL1では、ボール33、33が依然としてドラム溝39内に留まっているため、その動作状態は図4の待機状態と変わらず、加速側及び減速側ストラット31A、31Bは係合位置に保持され、加速側及び減速側のインギヤ状態が維持される。
このとき、第2クラッチCL2では、減速側のボール33がドラム溝39に落ち込むことによって、減速側ストラット41Bが係合位置に移動する。この場合、上述したように下段側がインギヤ状態にあることで、第2サンギヤS2の回転数が入力軸SIよりも低く、第2サンギヤS2が入力軸SIに追い越されている状態にあるため、減速側ストラット41Bを介したトルク伝達は行われない。
ドラムSCが図5の位置から図6の位置まで回動すると、第1クラッチCL1では、ドラム溝39が減速側のボール33から外れることで、ボール33がドラムSCによって押し上げられる。その際、加速側に負荷が発生している場合には、減速側ストラット31Bの解除(係合位置から係合解除位置への移動)がほぼ無負荷で行われる一方、第1サンギヤS1は、インギヤ状態にある加速側ストラット31Aによって駆動され、入力軸SIと同じ回転数で回転するため、それ以上のアップシフト動作は行われない。
一方、減速側に負荷が発生している場合には、減速側ストラット31Bの係合面31cが第1サンギヤS1の内歯36に押し付けられているため、減速側ストラット31Bを解除するためには、この減速負荷に打ち勝つドラムSCのトルクが必要であり、ドラムSCのトルクが減速負荷に打ち勝った時点で、減速側ストラット31Bが解除される。これに伴い、入力軸SIが第1サンギヤS1に対してフリーになり、入力軸SIの回転数が低下し始める。一方、第2クラッチCL2では、低下した入力軸SIの回転数が第2サンギヤS2の回転数に一致した時点で、係合位置にある減速側ストラット41Bが内歯36に係合することによって、減速側のインギヤが完了し、第2サンギヤS2の回転数が入力軸SIの回転数に一致する。
以上のように、アップシフト時、加速負荷中であればアップシフト動作が進行せず、減速負荷中のときにアップシフト動作が進行するようにすることで、下段側における減速側のインギヤと上段側における加速側のインギヤが同時に発生するという事態を確実に阻止することができる。
ドラムSCが図6の位置から図7の位置まで回動すると、第2クラッチCL2では、加速側のボール33がドラム溝39に落ち込むことで、加速側ストラット41Aが係合位置に移動する。その際、加速負荷が発生している場合には、加速側ストラット41Aの係合面が第2サンギヤS2の内歯36に合致し次第、これに係合する。これにより、加速側のインギヤが完了し、この時点で、2速段へのアップシフトが実質的に完了する。
また、このように第2クラッチCL2におけるインギヤが完了すると、第1クラッチCL1では、入力軸SIの回転数が第1サンギヤS1の回転数を下回り、入力軸SIが第1サンギヤS1に追い越された状態になるため、加速側ストラット31Aを介したトルク伝達は行われない。
ドラムSCが図7の位置から図8の位置に回動し、相対位相が第2位相に達すると、第1クラッチCL1では、ドラム溝39が加速側のボール33から外れることで、加速側ストラット31Aはほぼ無負荷で係合解除位置に移動し、それにより、2速段へのアップシフトが完了する。
図8に示す2速段状態(上段待機状態)において、第2クラッチCL2では、加速側及び減速側のボール33、33は、ドラム溝39に落ち込んでいる。このため、加速側及び減速側ストラット41A、41Bは係合位置に位置し、加速側も減速側もインギヤ状態になっており、第2サンギヤS2は入力軸SIと同じ回転数で回転している。
一方、第1クラッチCL1では、ドラム溝39は加速側のボール33から加速側(図8の時計方向)に若干、外れた位置にあり、ボール33、33はドラムSCによって持ち上げられている。このため、加速側及び減速側ストラット31A、31Bは係合解除位置に位置し、加速側も減速側もオフギヤ状態になっている。また、上段側の第2クラッチCL2がインギヤ状態にあるため、第1サンギヤS1の回転数は入力軸SIよりも高い状態になっている。
この上段待機状態から、ダウンシフトを行う場合には、位相同期機構MCCの操作部51を、前述したアップシフトの場合と反対方向に同じ所定量、駆動し、第4リングギヤR4を回動させる。これにより、ドラムSCが入力軸SIに対して、図8の位置から図4の位置まで、反時計方向に所定角度、回動し、相対位相が第2位相から第1位相に制御される。
ドラムSCが図8の位置から図7の位置まで回動すると、第2クラッチCL2では、ボール33、33が依然としてドラム溝39内に留まっているため、その動作状態は図8の待機状態と変わらず、加速側及び減速側ストラット41A、41Bは係合位置に保持され、加速側及び減速側のインギヤ状態が維持される。
このとき、第1クラッチCL1では、加速側のボール33がドラム溝39に落ち込むことで、加速側ストラット31Aが係合位置に移動する。この場合、上述したように上段側がインギヤ状態にあることで、第1サンギヤS1の回転数が入力軸SIよりも高く、入力軸SIが第1サンギヤS1に追い越されている状態にあるため、加速側ストラット31Aを介したトルク伝達は行われない。
ドラムSCが図7の位置から図6の位置まで回動すると、第2クラッチCL2では、ドラム溝39が加速側のボール33から外れることで、ボール33がドラムSCによって押し上げられる。その際、減速側に負荷が発生している場合には、加速側ストラット41Aの解除がほぼ無負荷で行われる一方、第2サンギヤS2は、インギヤ状態にある減速側ストラット41Bによって駆動され、入力軸SIと同じ回転数で回転するため、それ以上のダウンシフト動作は行われない。
一方、加速側に負荷が発生している場合には、加速側ストラット41Aの係合面が第2サンギヤS2の内歯36に押し付けられているため、加速側ストラット41Aを解除するためには、この加速負荷に打ち勝つドラムSCのトルクが必要であり、ドラムSCのトルクが加速負荷に打ち勝った時点で、加速側ストラット41Aが解除される。これに伴い、入力軸SIが第2サンギヤS2に対してフリーになり、入力軸SIの回転数が上昇し始める。一方、第1クラッチCL2では、上昇した入力軸SIの回転数が第1サンギヤS1の回転数に一致した時点で、係合位置にある加速側ストラット31Aが内歯36に係合することによって、加速側のインギヤが完了し、第1サンギヤS1の回転数が入力軸SIの回転数に一致する。
以上のように、ダウンシフト時、減速負荷中であればダウンシフト動作が進行せず、加速負荷中のときにダウンシフト動作が進行するようにすることで、下段側における減速側のインギヤと上段側における加速側のインギヤが同時に発生するという事態を確実に阻止することができる。
ドラムSCが図6の位置から図5の位置まで回動すると、第1クラッチCL1では、減速側のボール33がドラム溝39に落ち込むことで、減速側ストラット31Bが係合位置に移動する。その際、減速負荷が発生している場合には、減速側ストラット31Bの係合面が第1サンギヤS1の内歯36に合致し次第、これに係合する。これにより、減速側のインギヤが完了し、この時点で、1速段へのダウンシフトが実質的に完了する。
また、このように第1クラッチCL1におけるインギヤが完了すると、第2クラッチCL2では、入力軸SIの回転数が第2サンギヤS2の回転数を上回り、第2サンギヤS2が入力軸SIに追い越された状態になるため、減速側ストラット41Bを介したトルク伝達は行われない。
ドラムSCが図5の位置から図4の位置に回動し、相対位相が第1位相に達すると、第2クラッチCL2では、ドラム溝39が減速側のボール33から外れることで、減速側ストラット41Bはほぼ無負荷で非係合位置に移動し、それにより、1速段へのダウンシフトが完了する。
以上のように、本実施形態の電動機用の変速装置1によれば、位相同期機構MCCにより、入力軸SIに対するドラムSCの相対位相を第1位相又は第2位相に制御し、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2を選択的に接続状態に制御することによって、モータ2の動力を互いに異なる2つの減速比で変速することができる。
また、変速段を1速段から2速段にアップシフトする場合には、相対位相が第1位相から第2位相に制御されるのに応じて、第1及び第2クラッチCL1、CL2の4つのストラット、すなわち、減速側ストラット41B、減速側ストラット31B、加速側ストラット41A、及び加速側ストラット31Aが、前述したように1つずつ順に動作するので、アップシフトをシームレスで行うことができる。同様に、変速段を2速段から1速段にダウンシフトする場合には、相対位相が第2位相から第1位相に制御されるのに応じて、加速側ストラット31A、加速側ストラット41A、減速側ストラット31B、及び減速側ストラット41Bが、前述したように1つずつ順に動作するので、ダウンシフトをシームレスで行うことができる。
また、モータ2の内部空間に、遊星歯車機構PG0、第1及び第2遊星歯車機構PG1、PG2とクラッチ機構MCLが配置されるので、モータと2列の遊星歯車機構が軸線方向に並列される従来の減速装置と比較して、軸線方向長さを短縮でき、その分、変速装置を小型化することができる。さらに、3つの遊星歯車機構PG0〜PG2、入力軸SI、ドラムSC及びクラッチ機構MCCなどが同軸状に配置されるので、それらの噛合い部分に発生する噛合い反力が相殺され、軸受などの支持部に作用する荷重が軽減されることによって、支持部を小型化することが可能になり、それにより、装置全体のさらなる小型化を図ることができる。
また、キャリアCとケースCAの間に設けられた油圧ブレーキ21によって、クラッチ機構が断続するときに発生する衝撃トルクを逃がすことができる。それにより、軸受などの支持部に作用する荷重が軽減されることで、支持部を小型化することが可能になり、装置全体のさらなる小型化を図ることができる。また、モータ2が故障した場合には、アクチュエータを作動させ、油圧ブレーキ21を遮断することによって、キャリアCを空回りさせ、変速装置1からの動力の出力を停止させることができる。これにより、専用の切り離し機構を必要とすることなく、特にモータ2が車両にインホイールモータとして設けられている場合において、モータ2の故障時における車両の安全性を容易に確保することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、クラッチ機構として、加速側及び減速側のストラットを有する第1及び第2クラッチを用いているが、これに限らず、電動機の内部空間に収容でき、入力軸SIと第1サンギヤS1又は第2サンギヤS2との接続/遮断を選択的に行えるものである限り、他のタイプのクラッチ機構を用いることが可能である。
また、切替機構として、相対位相を第1位相又は第2位相に制御する位相同期機構を用いているが、これに限らず、クラッチ機構の構成に応じ、外部からの操作によってクラッチ機構による接続/遮断を切り替えることが可能である限り、他の適当な機構を採用することができる。
さらに、実施形態は、変速装置1を、車両の動力源としてのモータ2に適用した例であるが、本発明はこれに限らず、他の用途に広く適用することができる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 電動機用の変速装置
2 モータ(電動機)
2b ロータ
21 油圧ブレーキ
51 操作部
SO 出力軸
SI 入力軸
SC ドラム(制御軸)
CA ケース(不動部)
PG0 入力用の遊星歯車機構
R リングギヤ
C キャリア
P ピニオンギヤ
S サンギヤ
PG1 第1遊星歯車機構
R1 第1リングギヤ
C1 第1キャリア
P1 第1ピニオンギヤ
S1 第1サンギヤ
PG2 第2遊星歯車機構
R2 第2リングギヤ
P2 第2ピニオンギヤ
S2 第2サンギヤ
MCL クラッチ機構
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
MCC 位相同期機構(切替機構)
PG3 第3遊星歯車機構
R3 第3リングギヤ
C3 第3キャリア
P3 第3ピニオンギヤ
S3 第3サンギヤ
PG4 第4遊星歯車機構
R4 第4リングギヤ
P4 第4ピニオンギヤ
S4 第4サンギヤ
γ0 入力側歯数比(リングギヤとサンギヤとの歯数比)
γ1 第1歯数比(第1リングギヤと第1サンギヤとの歯数比)
γ2 第2歯数比(第2リングギヤと第2サンギヤとの歯数比)

Claims (4)

  1. 電動機の動力を変速し、出力軸から出力する電動機用の変速装置であって、
    前記電動機は、環状のロータを有する中空型の電動機で構成され、
    当該電動機の内部空間に、前記出力軸と同軸状にかつ軸線方向に互いに並んだ状態で配置された、入力用の遊星歯車機構、出力用の第1遊星歯車機構及び第2遊星歯車機構を備え、
    前記入力用の遊星歯車機構は、前記電動機の前記ロータと一体のリングギヤと、不動部に連結されたキャリアと、前記リングギヤに噛み合い、前記キャリアに回転自在に支持された複数のピニオンギヤと、当該複数のピニオンギヤに噛み合うとともに、前記出力軸と同軸状に延びる入力軸に一体に連結されたサンギヤと、を有し、
    前記第1遊星歯車機構は、前記ロータと一体の第1リングギヤと、前記出力軸に連結された第1キャリアと、前記第1リングギヤに噛み合い、前記第1キャリアに回転自在に支持された複数の第1ピニオンギヤと、当該複数の第1ピニオンギヤに噛み合う第1サンギヤと、を有し、
    前記第2遊星歯車機構は、前記ロータと一体の第2リングギヤと、当該第2リングギヤに噛み合い、前記第1キャリアに回転自在に支持された複数の第2ピニオンギヤと、当該複数の第2ピニオンギヤに噛み合う第2サンギヤと、を有し、
    前記リングギヤと前記サンギヤとの歯数比、前記第1リングギヤと前記第1サンギヤとの歯数比、及び前記第2リングギヤと前記第2サンギヤとの歯数比は、互いに異なるように設定されており、
    前記電動機の内部空間に前記入力軸と同軸状に配置され、前記入力軸と前記第1サンギヤ又は前記第2サンギヤとの間を選択的に接続/遮断するクラッチ機構と、
    前記クラッチ機構による接続/遮断を切り替えるための切替機構と、をさらに備えることを特徴とする電動機用の変速装置。
  2. 前記キャリアは、断続可能な油圧ブレーキを介して前記不動部に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の電動機用の変速装置。
  3. 前記入力軸は中空状に形成されており、
    前記入力軸内に同軸状に延び、当該入力軸に対する周方向の相対的な角度である相対位相が変更可能に構成された制御軸をさらに備え、
    前記クラッチ機構は、前記相対位相が所定の第1位相のときに前記入力軸と前記第1サンギヤの間を接続する第1クラッチと、前記相対位相が前記第1位相と異なる所定の第2位相のときに前記入力軸と前記第2サンギヤの間を接続する第2クラッチと、を有し、
    前記切替機構は、前記電動機の外部に配置され、前記入力軸及び前記制御軸を互いに同じ回転数で回転させるとともに、前記相対位相を前記第1位相又は前記第2位相に制御する位相同期機構によって構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動機用の変速装置。
  4. 前記位相同期機構は、前記入力軸及び前記制御軸と同軸状にかつ軸線方向に互いに並んだ状態で配置された第3遊星歯車機構及び第4遊星歯車機構を有し、
    前記第3遊星歯車機構は、前記入力軸に連結された第3サンギヤと、回転自在の第3キャリアと、前記第3サンギヤに噛み合い、前記第3キャリアに回転自在に支持された複数の第3ピニオンギヤと、当該複数の第3ピニオンギヤに噛み合う回転不能の第3リングギヤと、を有し、
    前記第4遊星歯車機構は、前記制御軸に連結された第4サンギヤと、当該第4サンギヤに噛み合い、前記第3キャリアに回転自在に支持された複数の第4ピニオンギヤと、当該複数の第4ピニオンギヤに噛み合い、操作部に連結された第4リングギヤと、を有し、
    前記第3サンギヤと前記第4サンギヤは互いに同じ歯数を有し、前記第3リングギヤと前記第4リングギヤは互いに同じ歯数を有しており、
    前記操作部は、停止時に前記第4リングギヤを固定し、作動時にその操作量に応じて前記第4リングギヤを回動させるように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の電動機用の変速装置。
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