JP6840865B2 - イミダゾピラジン類化合物、その製造方法及び応用 - Google Patents
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Description
Aは、CH又はNから選択されるものであり、
nは、0、1、2又は3であり、
R1は、
ここで、R3及びR4は、それぞれ独立に、H及びC1−C6アルキル基から選択されるものであり、
R5は、H、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、アミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ヘテロシクリル基で置換されたC1−C4アルキル基からなる群から選択され、
X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、C(R2)及びNから選択され、
R2は、H、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択され、
W及びYは、それぞれ独立に、O、N(R6)、S、C1−C6アルキリデン基から選択されるものであり、且つ、WとYのうち少なくとも1つは、C1−C6アルキリデン基から選択されるものであり、
R6は、H又はC1−C6アルキル基から選択されるものであり、
Arは、フェニル基又は5−6員のヘテロアリール基(例えば、5−6員の含窒素ヘテロアリール基)から選択されるものであり、任意に、前記フェニル基又は5−6員のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択される基によって置換されたものである。
一実施例において、X1、X2、X3及びX4は、それぞれC(R2)であり、あるいは、X1、X2、X3及びX4のうちの一つはNであり、残りはそれぞれC(R2)である。
一実施例において、X1、X2、X3及びX4は、それぞれCHである。
一実施例において、X1はNであり、X2、X3及びX4はそれぞれC(R2)であり、より好ましくは、X2、X3及びX4はそれぞれCHである。
一実施例において、X2はNであり、X1、X3及びX4はそれぞれC(R2)であり、より好ましくは、X1、X3及びX4はそれぞれCHである。
一実施例において、X3はNであり、X1、X2及びX4はそれぞれC(R2)であり、より好ましくは、X1、X2及びX4はそれぞれCHである。
一実施例において、X4はNであり、X1、X2及びX3はそれぞれC(R2)であり、より好ましくは、X1、X2及びX3はそれぞれCHである。
R7は、H、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、X5はNであり、X6、X7、X8及びX9はそれぞれC(R7)である。
一実施例において、X6はNであり、X5、X7、X8及びX9はそれぞれC(R7)である。
一実施例において、X7はNであり、X5、X6、X8及びX9はそれぞれC(R7)である。
一実施例において、X8はNであり、X5、X6、X7及びX9はそれぞれC(R7)である。
一実施例において、X9はNであり、X5、X6、X7及びX8はそれぞれC(R7)である。
一実施例において、X5、X6、X7、X8及びX9はそれぞれCHである。
一実施例において、X6、X7、X8及びX9はそれぞれCHであり、X5はC(R7)であり、且つ、R7はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、X5、X7、X8及びX9はそれぞれCHであり、X6はC(R7)であり、且つ、R7はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、X5、X6、X8及びX9はそれぞれCHであり、X7はC(R7)であり、且つ、R7はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、X5、X6、X7及びX9はそれぞれCHであり、X8はC(R7)であり、且つ、R7はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、X5、X6、X7及びX8はそれぞれCHであり、X9はC(R7)であり、且つ、R7はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、Yは、C1−C3アルキリデン基、例えば、メチレン基、1,1−エチリデン基、1,2−エチリデン基などから選択されるものである。
一実施例において、nは、1又は2である。
一実施例において、nは、1である。
一実施例において、
一実施例において、R1は、
一実施例において、R1は、
一実施例において、R1は
一実施例において、R3はHである。
一実施例において、R4はHである。
一実施例において、R5は、H、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、5−6員の含窒素飽和ヘテロシクリル基で置換されたC1−C4アルキル基からなる群から選択されるものである。
一実施例において、R1は
一実施例において、R5は、H、C1−C4アルキル基、C3−C6シクロアルキル基からなる群から選択されるものである。
X1、X2、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X1はNであり、X2、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X2はNであり、X1、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X3はNであり、X1、X2及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X4はNであり、X1、X2及びX3はそれぞれCHであり、
WはO、N(R6)、Sから選択されるものであり、R6はH又はC1−C3アルキル基から選択されるものであり、
YはC1−C3アルキリデン基から選択されるものであり、
nは1であり、
R1は
ここで、R3はHであり、
R4はHであり、
R5は、H、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、5−6員の含窒素飽和ヘテロシクリル基で置換されたC1−C4アルキル基からなる群から選択され、
Arはフェニル基又は6員の含窒素ヘテロアリール基から選択されるものであり、任意に、前記フェニル基又は6員の含窒素ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択される基によって置換される。
Wは、O、S、N(R6)から選択されるものであり、R6は、H又はメチルから選択されるものであり、
Yは、メチレン基、1,1−エチリデン基、1,2−エチリデン基からなる群から選択されるものであり、
X6及びX7は、独立にC(R7)から選択され、R7は、H、F、トリフルオロメチル基、メトキシ基からなる群から選択され、
X9は、CH又はNから選択されるものであり、
R1は
R1は
R1は
本発明の医薬アジュバントとは、医薬品の製造や処方薬の調合の際に用いられる賦形剤と添加剤のことであり、即ち、安全性について合理的に評価されており、且つ医薬製剤に含まれる有効成分以外の物質である。医薬アジュバントは、賦形、キャリア、安定性向上の役割に加えて、さらに、界面活性剤による溶解補助、分子結合による溶解補助、及び放出制御などの重要な機能を有しており、医薬品の品質、安全性及び有効性に影響する可能性がある重要な成分である。医薬アジュバントは、由来によって、天然物、半合成物及び全合成物に分類され、機能及び用途によって、溶媒、噴射剤、溶剤性溶解補助剤、結合性溶解補助剤、乳化剤、着色剤、接着剤、崩壊剤、充填剤、滑沢剤、湿潤剤、浸透圧調整剤、安定剤、流動促進剤、矯味剤、防腐剤、懸濁剤、コーティング剤、芳香剤、抗粘着剤、抗酸化剤、キレート剤、浸透促進剤、pH調整剤、緩衝剤、可塑剤、界面活性剤、発泡剤、消泡剤、増粘剤、包接剤、保湿剤、吸着剤、希釈剤、凝集剤及び解膠剤、濾過助剤、遮断剤などに分類され、投与経路によって、経口、注射、粘膜、経皮又は局所投与、経鼻又は経口吸入投与及び眼投与のものに分類されることができる。同一の医薬アジュバントは、異なる投与経路の医薬製剤に用いられることができ、異なる効果と用途がある。
経口投与する場合、前記医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、シロップ剤、経口溶液剤、経口懸濁剤、及び経口乳剤などを含むがこれらに限定されない、任意の経口投与に許容される剤形に製造されることができる。そのうち、錠剤に用いられるキャリヤは、一般的に、乳糖とコーンスターチを含み、また、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を添加してもよい。カプセル剤に用いられる希釈剤は、一般的に、乳糖と乾燥コーンスターチを含む。経口懸濁剤は、通常、活性成分と、適切な乳化剤及び懸濁剤とを混合することで製造される。任意に、上記の経口製剤には、さらに、いくつかの甘味料、芳香剤又は着色剤を添加してもよい。
前記医薬組成物は、さらに、注射液、注射用無菌粉末、及び注射用濃縮溶液などの注射剤の形で投与されることもできる。ここで、利用できるキャリヤと溶媒は、水、リンゲル液、及び等張塩化ナトリウム溶液を含む。また、滅菌した不揮発性油、例えば、モノグリセリド又はジグリセリドも、溶媒又は懸濁媒体として用いられることができる。
一実施例において、前記血液腫瘍は、リンパ腫、骨髄腫、リンパ性白血病、急性骨髄性白血病から選択される。
一実施例において、前記固形腫瘍は、肺がん、乳がん、前立腺がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、卵巣がん、結腸がんから選択される。
一実施例において、前記炎症又は自己免疫疾患は、関節リウマチ、エリテマトーデス、ループス腎炎、多発性硬化症、シェーグレン症候群及び潜在的な疾患である喘息から選択される。
一実施例において、前記血液腫瘍は、リンパ腫、骨髄腫、リンパ性白血病、急性骨髄性白血病から選択されるものである。
一実施例において、前記固形腫瘍は、肺がん、乳がん、前立腺がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、卵巣がん、結腸がんから選択されるものである。
一実施例において、前記炎症又は自己免疫疾患は、関節リウマチ、エリテマトーデス、ループス腎炎、多発性硬化症、シェーグレン症候群、及び潜在的な疾患である喘息から選択されるものである。
一実施例において、前記細胞は、骨髄細胞又はリンパ球から選択されるものである。
一実施例において、前記細胞は、被験者から採取された初代細胞又はその培養物、若しくは樹立された細胞系である。
本発明の他の態様は、細胞内のブルトン型チロシンキナーゼの活性を低減又は阻害する方法であって、前記細胞に有効量の本発明の化合物、その薬学的に許容可能な塩、その立体異性体、若しくはそのプロドラッグを投与することを含む方法に関する。
一実施例において、前記細胞は、骨髄細胞又はリンパ球から選択されるものである。
一実施例において、前記細胞は、被験者から採取された初代細胞又はその培養物、若しくは樹立された細胞系である。
一実施例において、前記キットは、細胞内のブルトン型チロシンキナーゼの活性を低減又は阻害するためのものである。
一実施例において、前記細胞は、骨髄細胞又はリンパ球から選択されるものである。
一実施例において、前記細胞は、被験者から採取された初代細胞又はその培養物、若しくは樹立された細胞系である。
したがって、本発明の化合物の「薬学的に許容可能な塩」は、下記の化合物を含むがこれらに限定されない:ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩などの他の金属塩;アンモニウム塩などの無機アルカリ塩;tert−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルコサミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアミン塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩などの有機アルカリ塩;フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などのハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩などの低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−ベンゼンスルホン酸塩などのアリールスルホン酸塩;酢酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩などの有機酸塩;グリシン塩、トリメチルグリシン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩などのアミノ酸塩。
本発明に記載の「ハロゲン化C1−C6アルキル基」とは、C1−C6アルキル基の一つ又は複数の水素原子が一つ又は複数のハロゲン原子で置換されてなる基を指し、前記「ハロゲン原子」と「C1−C6アルキル基」の定義は上記と同様である。本発明に記載の「ハロゲン化C1−C4アルキル基」とは、ハロゲン化C1−C6アルキル基のうち、1〜4個の炭素原子を有する具体例を指す。
本発明による化合物は、BTKの関与する各種疾患の治療に利用することができ、特に、血液悪性腫瘍、固形腫瘍、炎症、および自己免疫疾患の治療において大きな応用価値がある。
スキーム1
ステップ2a、1−ブロモ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ベンゼン(1−bromo−4−((4−(trifluoromethyl)benzyl)oxy)benzene)(化合物204−2)の製造:100mLのなす型フラスコに、p−トリフルオロメチルベンジルブロミド(化合物201−2)(1.20g、5mmol、1.0当量)と、p−ブロモフェノール(化合物203−2)(0.95g、5.5mmol、1.1当量)と、炭酸カリウム(1.38g、10mmol、2.0当量)と、アセトニトリル(50mL)とを加え、加熱し、3時間還流させた。反応液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、無色固体の1−ブロモ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ベンゼン(1.60g、収率:97.0%)を得た。
一、BTK酵素活性阻害試験
1、実験方法
キャリパー移動度シフトアッセイ (Caliper mobility shift assay)を用いて、BTKプロテインキナーゼの活性を測定した(J Biomol Screen 14:31,2009参照)。本発明の化合物をDMSOで溶解した後、キナーゼ緩衝液(50mM HEPES−pH7.5、0.0015% Brij−35、10mM MgCl2、2mM DTT)で10倍希釈した。384ウェルプレートに、10%のDMSOで溶解され終濃度の5倍の化合物を5μl入れ、化合物無しのコントロールウェル及び酵素活性無しのコントロールウェルには、それぞれ10%のDMSOを5μl入れた。終濃度の2.5倍のBTK酵素溶液(BTK,Cat.No.08−080,Carna)を10μl加えて、化合物と混合させた後、室温で10分間インキュベートした。うち、酵素活性無しのコントロールウェルには、キナーゼ緩衝液を10μl入れた。そして、2.5倍終濃度の基質FAM−labeled SRCtide peptide (Biochem, Cat.No.112394)及びATP(90μM)の基質溶液を10μl加えた後、反応を開始させた。その後、室温で10分間インキュベートした。28℃で1時間インキュベートした後、25μlの停止液(100mM HEPES、pH7.5、0.015% Brij−35、0.2% Coating Reagent #3、50mM EDTA)を加えて反応を停止させた。Caliper EZ Reader (Caliper Life Sciences)でコンバージョン率データを読み出し、阻害率を計算した。計算式は、阻害率%=(max−コンバージョン率)/(max−min)×100%とする。
本発明による化合物は、BTK活性を強く阻害することができる。BTKアッセイにおける、本発明の代表的な化合物の活性は表1に示されている。これらのアッセイにおいて、下記のレベルが適用されている:IC50に対して、I>750nM、750nM>II>300nM、300nM>III>100nM、IV<100nM。
1、実験方法
(1)EGFR活性阻害試験
キャリパー移動度シフトアッセイ (Caliper mobility shift assay)を用いて、Km ATPで、EGFR T790M/L858Rプロテインキナーゼ活性を測定した(J Biomol Screen 14:31,2009参照)。
実験方法:試験対象化合物をDMSOで溶解した後、キナーゼ緩衝液(50mM HEPES−pH7.5、0.0015% Brij−35、10mM MgCl2、2mM DTT)で希釈した。384ウェルプレートに、10%のDMSOで溶解され終濃度の5倍となった化合物を5μl入れ、化合物無しのコントロールウェルに10%のDMSOを5μl入れ、酵素活性無しのコントロールウェルにキナーゼ緩衝液を5μl入れた。2.5倍希釈されたEGFR(Cama,Cat.No 08−115,Lot.13−CBS−0005M)酵素溶液を10μl加えた後、室温で10分間インキュベートした。その後、2.5倍希釈された基質溶液Peptide FAM−P22(GL Biochem,Cat.No.112393,Lot.No.P130408−ZB112393)を10μl加えた。28℃で60分間インキュベートした後、停止液(100mM HEPES、pH7.5、0.015% Brij−35、0.2% Coating Reagent #3、50m MEDTA)を25μl加えて反応を停止させた。Caliper EZ Reader (Caliper Life Sciences)でコンバージョン率データを読み出した。コンバージョン率を阻害率データに変換した。
ヒトTec、Txk、ITKに対する化合物の阻害活性試験は、Eurofins Pharma Discovery Services UK Limited(UK)によって行われた。Km ATPで、放射性プロテインキナーゼの方法によって測定された。反応前に、キナーゼを緩衝液(20mM MOPS、1mM EDTA、0.01%Brij−35、5%Glycerol、0.1% 6−mercaptoethanol、1mg/mL BSA)で希釈した。化合物を、終濃度の50倍となるように、100%のDMSOで溶解した。
EGFRに対する化合物の阻害活性は表2に示されている。第一世代のBTK阻害剤であるイブルチニブは、活性が極めて高いEGFR阻害剤であり、非選択的に野生型EGFRを阻害する。それゆえ、該薬物はヒトの消化管副作用及び皮膚の丘疹などを引き起こすことになり得る。第二世代のEGFR阻害剤であるACP−196は、Y1068及びY1173部位でのEGFRのリン酸化を影響しないため、高濃度の場合、EGFRに対する阻害は明らかでない。ACP−196と同様に、化合物1は、EGFRを阻害せず、EGFR阻害に関連する毒性副作用を引き起こす可能性が低い。
1、実験方法
CellTiter−Glo発光細胞生存率アッセイキット(Promega,#G7572,Madison,WI)を用いてアデノシン三リン酸(ATP)の含有量を測定することにより、細胞の活力を評価した。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株TMD−8とHCC827 NSCL細胞株は、中国上海復旦BS細胞資源中心とアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection,ATCC)から購入されたものである。細胞を細胞培養プレートからパンクレアチンで剥離させ、DPBS培地で再懸濁させた後、Scepter自動セルカウンター(Millipore,#PHCC00000)を用いて細胞密度を測定した。細胞を44,000個/mLの細胞溶液に希釈した。密度調整後の細胞溶液を、90μL/ウェルで細胞アッセイプレートに入れた。ウェルプレートを37℃の5%CO2インキュベーターで24時間培養した後、濃度が異なる試験対象化合物を加えた。細胞を、10%のウシ胎児血清の存在下で、化合物とともに72時間培養した。CellTiter−Glo(R) Luminescent Cell Viability Assay kit(製品取扱書参照)を用いて、ATPの含有量を測定することにより、細胞成長に対する阻害を評価した。簡単に言えば、ウェルあたりに30μlのCellTiter−Glo(R)試薬を加えて、10分間振ることにより、細胞溶解を誘導し、そして蛍光/化学発光分析装置Fluoroskan Ascent FL (Thermo Scientific Fluoroskan Ascent FL)を用いて蛍光信号を検出して記録した。ジメチルスルホキシド(DMSO)で72時間又は120時間処理された細胞から最大の信号値を取得した。単独の培地(細胞数はゼロ)から取得した最小の信号値を0とした。阻害率%=(最大の信号値−化合物の信号値)/(最大の信号値−最小の信号値)×100%。GraphPad Prism V5.0(GraphPad Software,San Diego,CA)ソフトウェアを用いてデータを処理した。S字形の投与量−反応曲線をフィッティングすることによりC50値を計算した。
細胞のアッセイにおける本発明による化合物の細胞増殖抑制活性は表4に示されている。これらのアッセイにおいて、下記のレベルが適用された:IC50に対して、I>10μM、10μM>II>1μM、1μM>III>0.5μM、0.5μM>IV>0.1μM、V<0.1μM。本発明による化合物は、TMD−8などの腫瘍細胞に対して強い細胞増殖抑制活性を示している一方、HCC827 NSCLC細胞に対しては活性が弱く又はない。HCC827細胞株は、EGFR Exon 19 delをもっており、EGFR阻害剤に対して感受性がある。実験の結果からわかるように、本発明による化合物は良好な選択性を示している。
1、実験方法
体重250−300gの雄性SDラットを用い、試験前に一晩禁食させた。試験対象化合物を、30%スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン(SBE−β−CD)に溶解し、ラットに20mg/kgの投与量で胃内投与した。投与後15分間、30分間、及び1、2、3、4、6、8、24時間の時点で、それぞれ約0.3mLの血液を採取した。血液サンプルをK2−EDTA(エチレンジアミン四酢酸二カリウム)が入っている遠心チューブに入れて、遠心処理(2,000g、10分間、4℃)して血漿を取り、−80℃の超低温冷蔵庫に保存した。50μLの血漿サンプルを5μLの内部標準(S)と混合させ、酢酸エチルで抽出した。真空乾燥した後、残留物をアセトニトリルに再度溶解した。サンプルを濾過し、LC−MS/MSに注入して分析した。
図1は、化合物1とACP−196をそれぞれラットに経口投与した(20mg/kg)後の、化合物1とACP−196の血中薬物濃度−時間曲線を示す。表5は、ラット体内における化合物1とACP−196の薬物動態パラメータを示す。
図1及び表5に示すように、ラット体内における化合物1の半減期は4.2時間であり、ACP−196の半減期は7.9時間であり、化合物1のCmax及びAUCは、ACP−196より1倍以上高くなった。化合物1は、ラット体内での吸収が良く、血中薬物濃度が高い。不可逆的BTK阻害剤として、ACP−196は、第一世代のBTK阻害剤であるイブルチニブより、安全かつ有効である。これは、BTKに対するACP−196の高い選択性に加えて、またACP−196の短い半減期および高い血中薬物濃度も理由だと考えられている(Byrd J.C. et al. N Engl J Med 374:323,2016)。化合物1は、ACP−196よりも短い半減期と高い血中薬物濃度を呈するため、もっと安全かつ有効であろう。
1、実験方法
本実験では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株TMD−8移植腫瘍モデルにおいて、腫瘍の成長を抑制する化合物の用量―効果関係を研究した。TMD−8腫瘍の体積が約200mm3に達すると、動物を4つの経口投与群に分け、即ち、賦形剤対照群、化合物1のそれぞれ50mg/kg、100mg/kg、及び200mg/kgの経口投与群に分けた(n=8/群)。化合物1を、30%スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン(SBE−β−CD)及び1.0モル当量の塩酸(pH3−4)に溶解し、10mL/kgで1日1回で連続21日間、胃内投与した。
腫瘍の体積を測定し、相対腫瘍体積(RTV)及び相対腫瘍体積の比(T/C)を計算した。RTV=Vt/V0とするが、ここで、Vtは各群に投与した後t日目の平均腫瘍体積であり、V0は群を分けた当日の腫瘍平均体積である。T/C=治療群のRTV/対照群のRTV×100%。
18日間の投与後、賦形剤対照群の腫瘍の体積が3000mm3を超えたため、実験を停止した。図2は、TMD−8リンパ腫細胞株の移植腫瘍の成長を抑制する化合物1の用量―効果関係を示す図であり、図2Aは、各群のマウスの腫瘍の体積変化を示す図であり、図2Bは、各群のマウスの体重変化を示す図である。図に示されるように、化合物1を18日間投与した後、50mg/kgの投与量で腫瘍の成長を軽く抑制することができ(T/Cは71%であり、p<0.05)、100mg/kgの投与量で腫瘍の成長を停止させることができ(T/Cは7%であり、p<0.001)、200mg/kgの投与量で腫瘍を大体消えさせることができる(T/Cは−91%であり、p<0.001)。各投与群の動物の体重は、投与前より増加した。賦形剤対照群及び低投与量群の体重がより著しく増加したが、腫瘍の急速な増大が理由である可能性がある。実験の結果によれば、化合物1は、経口投与により用量依存的にTMD−8移植腫瘍の成長を抑制することができる。
Claims (20)
- 式(I)で示される構造を有する化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
(式(I)中、
Aは、CH又はNから選択されるものであり、
nは、0、1、2又は3であり、
R1は、
からなる群から選択され、
ここで、R3及びR4は、それぞれ独立に、H及びC1−C6アルキル基から選択され、
R5は、H、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、アミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1-C3アルキルアミノ基で置換されたC1-C4アルキル基、ヘテロシクリル基で置換されたC1-C4アルキル基からなる群から選択され、
X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、C(R2)及びNから選択されるものであり、
R2は、H、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択され、
W及びYは、それぞれ独立に、O、N(R6)、S、C1−C6アルキリデン基から選択されるものであり、且つ、WとYのうち少なくとも1つは、C1−C6アルキリデンから選択されるものであり、
R6は、H又はC1−C6アルキル基から選択されるものであり、
Arは、フェニル基又は5−6員のヘテロアリール基から選択されるものであり、前記フェニル基又は5−6員のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択される基によって置換されていてもよい。) - X1、X2、X3及びX4は、それぞれC(R2)から選択され、あるいは、X1、X2、X3及びX4のうち、一つはNであり、残りはそれぞれC(R2)から選択される請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
- X 1 、X 2 、X 3 及びX 4 は、それぞれCHであり、あるいは
X 1 、X 2 、X 3 及びX 4 のうち、一つはNであり、残りはそれぞれCHである請求項2に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - 前記化合物は、式(II)で示される構造を有し、
式(II)中、
X5、X6、X7、X8及びX9は、それぞれ独立に、C(R7)及びNから選択されるものであり、
R7は、H、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択される請求項1又は2に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - X 5 、X 6 、X 7 、X 8 及びX 9 は、それぞれC(R 7 )から選択され、あるいは、X 5 、X 6 、X 7 、X 8 及びX 9 のうち、一つはNであり、残りはそれぞれC(R 7 )から選択されるものである請求項4に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
- X 5 、X 6 、X 7 、X 8 及びX 9 は、それぞれCHであり、あるいは、X 5 、X 6 、X 7 、X 8 及びX 9 のうち、一つはC(R 7 )であり、残りはそれぞれCHであり、且つ、R 7 は、ハロゲン原子、C 1 −C 6 アルキル基、C 1 −C 6 アルコキシ基、ハロゲン化C 1 −C 6 アルキル基からなる群から選択される請求項4に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
- WはO、N(R6)、Sから選択されるものであり、R6はH又はC1−C6アルキル基から選択されるものであり、YはC1−C6アルキリデン基から選択されるものである請求項1から6の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
- nは1又は2であり、
のキラル炭素はS配置である請求項1から7の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - R1は、
からなる群から選択される請求項1から8の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - R1は
であり、
R 3はHであり、
R 4はHであり、
R 5は、H、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、5−6員の含窒素飽和ヘテロシクリル基で置換されたC1−C4アルキル基からなる群から選択される請求項1から9の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - R1は、
であり、
R 5は、H、C1−C4アルキル基、C3−C6シクロアルキル基からなる群から選択される請求項1から9の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - AはCHであり、
X1、X2、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X1はNであり、X2、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X2はNであり、X1、X3及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X3はNであり、X1、X2及びX4はそれぞれCHであり、あるいは、
X4はNであり、X1、X2及びX3はそれぞれCHであり、
Wは、O、N(R6)、Sから選択されるものであり、R6は、H又はC1−C3アルキル基から選択されるものであり、
Yは、C1-C3アルキリデン基から選択されるものであり、
nは1であり、
R1は
から選択されるものであり、
ここで、R3はHであり、
R4はHであり、
R5は、H、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、C1−C3アルコキシ基で置換されたC1−C4アルキル基、C1−C3アルキルアミノ基で置換されたC1−C4アルキル基、ジC1-C3アルキルアミノ基で置換されたC1-C4アルキル基、5−6員の含窒素飽和ヘテロシクリル基で置換されたC1-C4アルキル基からなる群から選択され、
Arはフェニル基又は6員の含窒素ヘテロアリール基から選択されるものであり、前記フェニル基又は6員の含窒素ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン化C1−C6アルキル基からなる群から選択される基によって置換されていてもよい請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - 前記化合物は、式(III)で示される構造を有し、
式(III)中、
X1はCH又はNであり、
WはO、S、N(R6)から選択されるものであり、R6はH又はメチルから選択されるものであり、
Yは、メチレン基、1,1−エチリデン基、1,2−エチリデン基から選択されるものであり、
X6及びX7は、独立にC(R7)から選択されるものであり、R7は、H、F、トリフルオロメチル基、メトキシ基からなる群から選択され、
X9はCH又はNから選択されるものであり、
R1は
であり、ここで、R3はHであり、R4はHであり、R5は、H、メトキシ基で置換されたメチル基、ジメチルアミノ基で置換されたメチル基、ピペリジニル基で置換されたメチル基からなる群から選択され、あるいは、
R1は
であり、ここで、R5は、H、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロプロピル基からなる群から選択され、あるいは、
R1は
であり、ここで、R3、R4及びR5は、それぞれHである請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。 - 前記化合物は、以下の化合物から選択される請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
- 請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体を含む医薬組成物。
- 請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体の、被験者のブルトン型チロシンキナーゼの過剰な活性に関連する疾患及び/又は症状を予防及び/又は治療するための薬物の製造における使用。
- 前記ブルトン型チロシンキナーゼの過剰な活性に関連する疾患及び/又は症状は、腫瘍、炎症又は自己免疫疾患から選択されるものである請求項16に記載の使用。
- 前記腫瘍は、リンパ腫、骨髄腫、リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、肺がん、乳がん、前立腺がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、卵巣がん及び結腸がんから選択されるものであり、前記炎症又は自己免疫疾患は、関節リウマチ、エリテマトーデス、ループス腎炎、多発性硬化症、シェーグレン症候群及び潜在的な疾患である喘息から選択されるものである請求項17に記載の使用。
- 請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体の、細胞内のブルトン型チロシンキナーゼの活性を低減又は阻害するための製剤の製造における使用。
- 請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体を含み、且つ、取扱説明書をさらに含むキット。
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