JP6737891B2 - 有機溶剤の精製方法および有機溶剤の精製装置 - Google Patents
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Description
このような電子回路パターンの製造において、例えば、基板上に形成された絶縁膜にコンタクトホールおよびトレンチパターンが形成されることがある。具体的には、感活性光線性または感放射線性組成物を用いて得られるフォトレジスト膜を絶縁膜上に形成した後、フォトレジスト膜に対して、光を照射する露光処理、現像液を用いた現像処理、およびリンス液を用いたリンス処理などの各種処理を行うことにより、パターン状のレジスト膜が得られる。このようにして得られたパターン状のレジスト膜をマスクとして、絶縁膜にエッチング処理を施すことにより、コンタクトホールまたはトレンチパターンが形成された基板が得られる。
ここで、上記感活性光線性または感放射線性組成物には、有機溶剤が含まれることがある。また、有機溶剤は、上記現像液、および、感活性光線性または感放射線性組成物の塗布性を向上させるためのプリウェット液として使用されることがある。
このように、半導体デバイスの製造においては、有機溶剤が広く用いられており、例えば、特許文献1には、レジスト関連材料に使用される有機溶剤の精製装置が開示されている。
本発明者がこのような問題を検討したところ、精製後の有機溶剤中の安定化剤の含有量が関係していることを見出した。
ここで、有機不純物は、半導体デバイスの欠陥などの原因となるため除去した方が好ましいので、例えば、有機不純物除去フィルター等で除去する方法が考えられる。しかしながら、有機不純物の一種である安定化剤も、有機不純物除去フィルターで除去されてしまう。
つまり、有機溶剤を精製する場合において、有機溶剤中の安定化剤を所定範囲内で残しつつ、安定化剤以外の有機不純物を除去することは、困難であった。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
安定化剤を含有する有機溶剤を蒸留して、上記有機溶剤中の上記安定化剤を減少させて、上記有機溶剤中の上記安定化剤の含有量を0.1〜30質量ppmにする蒸留工程と、
上記蒸留工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、上記有機溶剤を精製する精製工程を含み、
有機不純物吸着部材によって、上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない、有機溶剤の精製方法。
[2]
安定化剤を実質的に含有しない有機溶剤を蒸留する蒸留工程と、
上記蒸留工程の後に、上記有機溶剤中の安定化剤の含有量が0.1〜30質量ppmになるように、上記有機溶剤に安定化剤を添加する安定化剤添加工程と、
上記安定化剤添加工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、上記有機溶剤を精製する精製工程を含み、
有機不純物吸着部材によって、上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない、有機溶剤の精製方法。
[3]
上記有機溶剤の沸点が、上記安定化剤の沸点よりも低く、
上記蒸留工程における上記有機溶剤の蒸留温度が、上記有機溶剤の沸点以上であり、上記安定化剤の沸点よりも低い、[1]に記載の有機溶剤の製造方法。
[4]
上記蒸留工程における上記有機溶剤の蒸留温度が、上記有機溶剤の沸点以上である、[2]に記載の有機溶剤の製造方法。
[5]
上記蒸留温度が、150〜240℃である、[3]または[4]に記載の有機溶剤の製造方法。
[6]
上記金属イオン吸着部材が、イオン交換可能な金属イオン吸着フィルターを備え、
上記金属イオン吸着フィルターが、表面に酸基を有する、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製方法。
[7]
上記有機溶剤がタンクに貯留されており、
上記精製工程が、供給管を介して上記タンクと接続するポンプによって上記有機溶剤を循環させながら実施され、
上記タンクの接液部、上記供給管の接液部、および、上記ポンプの接液部がいずれも、フッ素樹脂から形成されている、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製方法。
[8]
上記精製工程が、2回以上実施される、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製方法。
[9]
上記有機溶剤が、n−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、および、ジイソアミルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製方法。
[10]
上記有機溶剤が、プリウェット液、現像液および感活性光線性または感放射線性組成物に含まれる溶剤から選択される少なくとも1つの用途に使用される、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製方法。
[11]
有機溶剤を貯留するタンクと、
上記タンクと接続され、上記有機溶剤を循環させるポンプと、
有機溶剤を蒸留する蒸留部と、
除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材と、を有し、
上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物吸着部材を有しない、有機溶剤の精製装置。
[12]
上記金属イオン吸着部材が、イオン交換可能な金属イオン吸着フィルターを備え、
上記金属イオン吸着フィルターが、表面に酸基を有する、[11]に記載の有機溶剤の精製装置。
[13]
上記タンクの接液部および上記ポンプの接液部がいずれも、フッ素樹脂から形成されている、[11]または[12]に記載の有機溶剤の精製装置。
[14]
さらに、上記タンクと上記ポンプとを接続する供給管を有し、
上記供給管の接液部が、フッ素樹脂から形成されている、[11]〜[13]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製装置。
[15]
上記有機溶剤が、n−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、および、ジイソアミルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤である、[11]〜[14]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製装置。
[16]
上記有機溶剤が、プリウェット液、現像液および感活性光線性または感放射線性組成物に含まれる溶剤から選択される少なくとも1つの用途に使用される、[11]〜[15]のいずれか1つに記載の有機溶剤の精製装置。
なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本発明において「準備」というときには、特定の材料を合成ないし調合などして備えることのほか、購入などにより所定の物を調達することを含む意味である。
また、本発明において、「ppm」は「parts-per-million(10−6)」を意味し、「ppb」は「parts-per-billion(10−9)」を意味し、「ppt」は「parts-per-trillion(10−12)」を意味する。
また、本発明における「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、または、電子線などを意味する。また、本発明において光とは、活性光線または放射線を意味する。本発明中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線またはEUV光などによる露光のみならず、電子線またはイオンビームなどの粒子線による描画も露光に含める。
この理由の詳細は、未だ明らかになっていない部分もあるが、以下の理由によるものと推測される。
有機溶剤には、無機不純物(例えば、金属イオンおよび金属微粒子)および有機不純物などの各種不純物が含まれることがある。これらの不純物は、有機溶剤の製造時に使用する製造装置を構成する部材(例えば、配管およびタンクなど)、および、有機溶剤の保存容器などから溶出して、有機溶剤中に混入することがある。さらに、有機溶剤を製造する際に使用する原料、有機溶剤の副生成物、および有機溶剤の構造異性体などが、有機溶剤中に不純物として含まれることがある。
このような有機溶剤に含まれる各種不純物は、半導体デバイスの欠陥の原因になる場合があるため、極力除去されることが好ましい。例えば、各種不純物のうち有機不純物については、有機不純物吸着部材などを用いて除去する方法が考えられる。
しかしながら、本発明者が有機不純物を除去した後の有機溶剤を半導体デバイスの製造に使用したところ、有機溶剤が本来有する性能を十分に発揮できず、半導体デバイスの製造に使用する有機溶剤に要求される性能に達しない場合があることを知見している。
ここで、有機溶剤の製造時には、保存時の安定性を向上することなどを目的にして、安定化剤を使用するため、製造後の有機溶剤は安定化剤を含有する場合がある。
本発明者は、有機溶剤中の安定化剤が、精製時に使用する有機不純物吸着部材によって除去されすぎると、精製後の有機溶剤の安定性が低下することを知見した。
さらには、本発明者は、精製後の有機溶剤中の安定化剤の含有量が高くなると、半導体デバイスにおける安定化剤の残留量が多くなり、半導体デバイスの欠陥の原因になる。
一方で、精製前の有機溶剤は、安定化剤を実質的に含有していない場合がある。この場合には、精製工程を実施した後においても、有機溶剤中の安定化剤の含有量が不十分であるので、精製後の有機溶剤の安定性が低下してしまう。
このような知見に基づいて、安定化剤以外の有機不純物を除去しつつ、有機溶剤中の安定化剤の含有量を所定範囲になるように制御する方法を検討した。
その結果、精製前の有機溶剤中の安定化剤の含有量が多すぎる場合には、蒸留工程によって安定化剤を含む有機不純物の一部を除去しつつ、有機溶剤の精製方法が有機不純物除去工程を実施しないことで、精製工程を経た後であっても、精製後の有機溶剤が安定性に優れ、かつ、半導体デバイスの製造に用いた場合に半導体デバイスの欠陥発生を抑制できることを見出した。
また、精製前の有機溶中の安定化剤の含有量が少なすぎる場合には、蒸留工程により有機不純物を除去した後に、安定化剤を所定範囲になるように添加する工程を実施しつつ、有機不純物除去工程を実施しないことで、精製工程を経た後であっても、精製後の有機溶剤が安定性に優れ、かつ、半導体デバイスの製造に用いた場合に半導体デバイスの欠陥発生を抑制できることを見出した。
本発明の有機溶剤の精製装置は、有機溶剤を貯留するタンクと、上記タンクと接続され上記有機溶剤を循環させるポンプと、上記有機溶剤を蒸留する蒸留部と、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材および金属イオン吸着部材のうち少なくとも1つの部材と、を有し、上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物吸着部材を有しない。
以下において、本発明の有機溶剤の精製装置の一実施形態(以下、単に「本実施形態の有機溶剤の精製装置」ともいう。)について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
また、精製装置100は、供給管60を有する。供給管60は、タンク10、ポンプ20、上記有機溶剤を蒸留する蒸留部50、第1金属イオン吸着フィルター32、ろ過部材40および第2金属イオン吸着フィルター34の各部材間を有機溶剤が流通可能になるように、各部材間を接続する。
タンク10は、有機溶剤の貯留および回収のために使用される。
タンク10の材質としては、有機物由来のコンタミネーションを抑制するという観点から、公知のステンレス鋼を用いることが好ましい。なかでも、ニッケルを8質量%以上含有する合金が好ましく、ニッケルを8質量%以上含有するオーステナイト系ステンレス鋼がより好ましい。オーステナイト系ステンレス鋼としては、例えばSUS(Steel Use Stainless)304(Ni含有量8質量%、Cr含有量18質量%)、SUS304L(Ni含有量9質量%、Cr含有量18質量%)、SUS316(Ni含有量10質量%、Cr含有量16質量%)、およびSUS316L(Ni含有量12質量%、Cr含有量16質量%)などが挙げられる。
また、タンク10の材質としては、上記のステンレス鋼の中でも、電解研磨されたステンレス鋼が好ましい。
ステンレス鋼を電解研磨する方法としては特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、特開2015−227501号公報の段落[0011]−[0014]、および、特開2008−264929号公報の段落[0036]−[0042]等に記載された方法を用いることができる。
ステンレス鋼のような金属材料は、電解研磨されることにより表面の不動態層におけるクロムの含有量が、母相のクロムの含有量よりも多くなっているものと推測される。そのため、電解研磨された金属材料からは、溶液中に金属成分が流出しにくいため、金属成分(金属不純物)が低減された溶液(有機溶剤)を得ることができるものと推測される。なかでも、ステンレス鋼のCr/Fe比が、原子%比で、3以上であることが好ましい。上記のCr/Fe比を有することで、溶液中に金属成分がより流出しにくく、溶液中の金属成分(金属不純物)をより低減することができる。
タンク10の接液部は、有機溶剤中にタンク10に由来する不純物が混入することを抑制できるという観点から、フッ素樹脂であることが好ましい。なお、本発明において、「接液部」とは、有機溶剤が各部材と接する部分のことをいう。
フッ素樹脂としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)およびフッ化ビニル樹脂(PVF)などが挙げられる。
ポンプ20は、精製装置100内において有機溶剤を循環できるのであれば、特に限定されず、公知のポンプを用いることができる。
ポンプ20の接液部は、有機溶剤中にポンプ20の材質に由来する不純物が混入することを抑制できるという観点から、フッ素樹脂であることが好ましい。フッ素樹脂の具体例は、上述の通りである。
蒸留部50は、有機溶剤を蒸留できる機能を備えていれば特に限定されないが、公知の蒸留塔を用いることが好ましい。
蒸留塔の蒸留方式としては、充填物方式または棚段方式のいずれであってもよいが、有機溶剤から有機不純物および安定化剤を分離することがより効率的に行われる点から、棚段方式であることが好ましい。棚段方式の蒸留塔の内部は、水平に配置された複数の棚板により区画されていることから、棚段方式の蒸留塔を用いることで多段階の蒸留が可能となる。
蒸留部50の材質の好ましい態様は、上述したタンク10と同様であるので、その説明を省略する。また、上述したタンク10と同様の理由から、蒸留部50の接液部は、ガラス、タンク10の説明で挙げた電解研磨されたステンレス鋼、または、フッ素樹脂、から構成されていることが好ましい。蒸留部に大型の設備を採用する場合には、本発明の所望の効果を得る観点と、強度の観点から、フッ素樹脂、または、電解研磨されたステンレス鋼がより好ましい。
金属イオン吸着部材30は、図1に示すように、第1金属イオン吸着フィルター32と、第2金属イオン吸着フィルター34と、を備える。以下の説明において、単に「金属イオン吸着フィルター」という場合には、第1金属イオン吸着フィルター32および第2金属イオン吸着フィルター34の両方を意味する。
金属イオン吸着フィルターは、有機溶剤中の金属イオンを吸着する機能を備える。また、金属イオン吸着フィルターは、イオン交換可能なフィルターであることが好ましい。
ここで、吸着対象となる金属イオンとしては、特に限定されないが、半導体デバイスの欠陥の原因になりやすいという点から、Fe、Cr、NiおよびPbであることが好ましい。
金属イオン吸着フィルターは、金属イオンの吸着性能が向上するという観点から、表面に酸基を有することが好ましい。酸基としては、スルホ基およびカルボキシ基などが挙げられる。
金属イオン吸着フィルターを構成する基材(材質)としては、セルロース、ケイソウ土、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリイミド、および、ポリアミドイミド、ならびに、これらの組み合わせなどが挙げられる。
ポリイミドおよびポリアミドイミドの少なくとも一方を含む金属イオン吸着フィルターの具体例としては、特開2016−155121号公報に記載のポリイミドおよび/またはポリアミドイミド多孔質膜が挙げられる。
ポリイミドおよび/またはポリアミドイミド多孔質膜は、カルボキシ基、塩型カルボキシ基および−NH−結合からなる群より選択される少なくとも1つを有するものであってもよい。
耐溶剤性については、フッ素樹脂、ポリイミドおよびポリアミドイミドが優れる。
ろ過部材40は、除粒子径が20nm以下であるフィルターを1つ備える。有機溶剤がろ過部材40のフィルターを通過することにより、有機溶剤から粒子状の不純物を除去できる。
ここで、「粒子状の不純物」としては、有機溶剤の製造時に使用される原料に不純物として含まれる塵、埃、有機固形物および無機固形物などの粒子、ならびに、有機溶剤の精製時に汚染物として持ち込まれる塵、埃、有機固形物および無機固形物の粒子などが挙げられ、最終的に有機溶剤中で溶解せずに粒子として存在するものが該当する。
また、「粒子状の不純物」には、金属原子を含有するコロイド化した不純物も含まれる。金属原子としては、特に限定されないが、Na、K、Ca、Fe、Cu、Mg、Mn、Li、Al、Cr、Ni、Zn、および、Pb(好ましくは、Fe、Cr、NiおよびPb)からなる群より選択される少なくとも1種の金属原子の含有量が特に低い場合(例えば、有機溶剤中の上記金属原子の含有量が各々1000質量ppt以下の場合)、これらの金属原子を含有する不純物がコロイド化しやすい。上記金属イオン吸着部材では、コロイド化した不純物の除去が困難になりやすい。したがって、除粒子径が20nm以下であるフィルター(例えば、孔径が20nm以下の精密濾過膜)を用いることにより、コロイド化した不純物の除去が効果的に行われる。
粒子状の不純物は、除粒子径が20nm以下であるフィルターで除去されるサイズを有し、具体的にはその直径が20nm以上の粒子である。なお、本明細書において、粒子状の不純物を「粗大粒子」ということがある。
ろ過部材40が備えるフィルターは、除粒子径が20nm以下であるが、除粒子径が1〜15nmが好ましく、1〜12nmが好ましい。除粒子径が15nm以下であることで、より微細な粒子状の不純物を除去でき、除粒子径が1nm以上であることで、有機溶剤のろ過効率が向上する。
ここで、除粒子径とは、フィルターが除去可能な粒子の最小サイズを意味する。例えば、フィルターの除粒子径が20nmである場合には、直径20nm以上の粒子を除去可能である。
ろ過部材40が備えるフィルターの材質としては、例えば、6−ナイロン、6、6−ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリイミド、および、ポリアミドイミド、ならびに、これらの組み合わせなどが挙げられる。
ポリイミドおよびポリアミドイミドの少なくとも一方は、カルボキシ基、塩型カルボキシ基および−NH−結合からなる群より選択される少なくとも1つを有するものであってもよい。
耐溶剤性については、フッ素樹脂、ポリイミドおよびポリアミドイミドが優れる。
精製装置100は、有機溶剤中の有機不純物を除去するための有機不純物吸着部材を有しない。
本発明において、有機不純物とは、有機溶剤以外の有機物のことをいう。具体的には、有機不純物としては、有機溶剤の製造時に使用する安定化剤(後述)および未反応の原料、有機溶剤の製造時に生じる構造異性体および副生成物、ならびに、有機溶剤の製造時に使用する製造装置を構成する部材などからの溶出物(例えば、Oリングなどのゴム部材から溶出した可塑剤)などが挙げられる。
R1およびR2が表すアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。R1およびR2が表すシクロアルキル基としては、炭素数6〜12のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜8のシクロアルキル基がより好ましい。
R1およびR2が互いに結合して形成する環は、ラクトン環であり、4〜9員環のラクトン環が好ましく、4〜6員環のラクトン環がより好ましい。
なお、R1およびR2は、式Iで表される化合物の炭素数が6以上となる関係を満たすことが好ましい。
R3およびR4により表されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。
R3およびR4により表されるアルケニル基としては、例えば、炭素数2〜12のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましい。
R3およびR4により表されるシクロアルキル基としては、炭素数6〜12のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜8のシクロアルキル基がより好ましい。
R3およびR4により表されるシクロアルケニル基としては、例えば、炭素数3〜12のシクロアルケニル基が好ましく、炭素数6〜8のシクロアルケニル基がより好ましい。
R3およびR4が互いに結合して形成する環は、環状ケトン構造であり、飽和環状ケトンであってもよく、不飽和環状ケトンであってもよい。この環状ケトンは、6〜10員環が好ましく、6〜8員環がより好ましい。
なお、R3およびR4は、式IIで表される化合物の炭素数が6以上となる関係を満たすことが好ましい。
R5により表されるアルキル基は、炭素数6以上のアルキル基が好ましく、炭素数6〜12のアルキル基がより好ましく、炭素数6〜10のアルキル基がさらに好ましい。このアルキル基は、鎖中にエーテル結合を有していてもよく、ヒドロキシ基等の置換基を有していてもよい。
R5により表されるシクロアルキル基は、炭素数6以上のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜12のシクロアルキル基がより好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキル基がさらに好ましい。
R6およびR7により表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。
R6およびR7により表されるシクロアルキル基としては、炭素数6〜12のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜8のシクロアルキル基がより好ましい。
R6およびR7が互いに結合して形成する環は、環状エーテル構造である。この環状エーテル構造は、4〜8員環が好ましく、5〜7員環がより好ましい。
なお、R6およびR7は、式IVで表される化合物の炭素数が6以上となる関係を満たすことが好ましい。
R8およびR9により表されるアルキル基としては、例えば、炭素数6〜12のアルキル基が好ましく、炭素数6〜10のアルキル基がより好ましい。
R8およびR9により表されるシクロアルキル基としては、炭素数6〜12のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキル基がより好ましい。
R8およびR9が互いに結合して形成する環は、環状ジケトン構造である。この環状ジケトン構造は、6〜12員環が好ましく、6〜10員環がより好ましい。
Lにより表されるアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましい。
なお、R8、R9およびLは、式Vで表される化合物の炭素数が6以上となる関係を満たすことが好ましい。
ここで、有機不純物吸着部材としては、例えば、有機不純物と相互作用可能な有機物骨格を表面に有する有機不純物吸着フィルター(換言すると、有機不純物と相互作用可能な有機物骨格によって表面が修飾されている有機不純物吸着フィルター)が挙げられる。有機不純物と相互作用可能な有機物骨格としては、例えば、有機不純物と反応して有機不純物を有機不純物吸着フィルターに捕捉できるような化学構造が挙げられる。より具体的には、有機不純物としてn−長鎖アルキルアルコール(有機溶剤として1−長鎖アルキルアルコールを用いた場合の構造異性体)を含む場合には、有機物骨格としては、アルキル基が挙げられる。また、有機不純物としてジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を含む場合には、有機物骨格としてはフェニル基が挙げられる。
有機不純物吸着フィルターを構成する基材(材質)としては、活性炭を担持したセルロース、ケイソウ土、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンおよびフッ素樹脂などが挙げられる。
また、有機不純物吸着フィルターとしては、特開2002−273123号公報および特開2013−150979号公報に記載の活性炭を不織布に固着したフィルターも挙げられる。
例えば、有機不純物としてBHTを含む場合、BHTの構造は10Å(=1nm)よりも大きい。そのため、孔径が1nmの有機不純物除去フィルターを用いることで、BHTはフィルターの孔を通過できない。つまり、BHTは、フィルターによって物理的に捕捉されるので、有機溶剤中から除去される。このように、有機不純物は、化学的な相互作用だけでなく物理的な除去方法でも除去される場合がある。ただし、この場合には、3nm以上の孔径のフィルターが「ろ過部材」として用いられ、3nm未満の孔径のフィルターが「有機不純物除去フィルター」とする。
本明細書において、1Å(オングストローム)は、0.1nmに相当する。
供給管60は、精製装置100内で有機溶剤が流通可能になるように、上述した各部材間を接続する。
供給管60の材質としては、特に限定されないが、有機溶剤中に供給管60の材質に由来する不純物が混入することを抑制できるという観点から、その接液部がフッ素樹脂であることが好ましい。フッ素樹脂の具体例は、上述の通りである。
精製装置100による精製に用いられる有機溶剤としては、特に限定されないが、半導体デバイスの製造プロセスに使用する各種有機溶剤、および、半導体デバイスの製造プロセスに用いられる各種材料を製造する過程で用いられる各種有機溶剤が挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール(MIBC)、2−エチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、5−メチル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3−エチル−2,2−ジメチル−ペンタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、2−デカノール、4−デカノール、3、7−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ブチルエチルエーテル、ブチルプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、tert−ブチルエチルエーテル、tert−ブチルプロピルエーテル、ジ−tert−ブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、シクロヘキシルエチルエーテル、シクロペンチルプロピルエーテル、シクロペンチル−2−プロピルエーテル、シクロヘキシルプロピルエーテル、シクロヘキシル−2−プロピルエーテル、シクロペンチルブチルエーテル、シクロペンチル−tert−ブチルエーテル、シクロヘキシルブチルエーテル、シクロヘキシル−tert−ブチルエーテル、ブロモメチルメチルエーテル、ヨードメチルメチルエーテル、α,α−ジクロロメチルメチルエーテル、クロロメチルエチルエーテル、2−クロロエチルメチルエーテル、2−ブロモエチルメチルエーテル、2,2−ジクロロエチルメチルエーテル、2−クロロエチルエチルエーテル、2−ブロモエチルエチルエーテル、(±)−1,2−ジクロロエチルエチルエーテル、ジ−2−ブロモエチルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、クロロメチルオクチルエーテル、ブロモメチルオクチルエーテル、ジ−2−クロロエチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アリルエチルエーテル、アリルプロピルエーテル、アリルブチルエーテル、ジアリルエーテル、2−メトキシプロペン、エチル−1−プロペニルエーテル、1−メトキシ−1,3−ブタジエン、cis−1−ブロモ−2−エトキシエチレン、2−クロロエチルビニルエーテル、アリル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、メチルシクロヘキサン、デカリン、キシレン、アミルベンゼン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、クメン、第2−ブチルベンゼン、サイメン、ジペンテン、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、イソホロン、ピルビン酸メチル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGPE)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル(EL)、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート、シクロペンタノン(CyPe)、シクロヘキサノン(CyHe)、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチル−2−アミルケトン、酢酸ブチル(nBA)、酢酸イソアミル、クロロホルム、シクロフェニルメチルエーテル、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、および、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
これらの中でも、半導体デバイス製造プロセスにおいてプリウェット液または現像液として用いられる有機溶剤、および、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物中においてレジスト材料の希釈液として用いられる有機溶剤であることが好ましく、具体的には、n−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、および、ジイソアミルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤がより好ましく用いられる。
有機溶剤は、任意の比率で2種以上組み合わせて使用してもよい。特に限定されないが、沸点、溶解度パラメータ、または、比誘電率の異なる有機溶剤を2種以上組み合わせることで半導体デバイスの欠陥の発生をより低減できる。例えば、比誘電率の低い有機溶剤を使用することで、静電気による半導体デバイスの欠陥の発生を低減できる。
2種以上のエーテル類を組み合わせる場合には、組み合わせるエーテル類としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、および、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと、プロピレングリコールモノメチルエーテルと、の組み合わせ(混合溶剤)が好ましい。有機溶剤2種を併用する場合において、その混合比(質量)は、1/99〜99/1が好ましく、10/90〜90/10がより好ましく、20/80〜60/40がさらに好ましい。
特に限定はされないが、さらに、有機溶剤は3種以上を任意の割合で混合してもよい。これにより微妙なレジスト形状調整、粘度の調整などを行うこともある。組み合わせとしては、PGMEA/PGME/γ−ブチロラクトン、PGMEA/PGME/シクロヘキサノン、PGMEA/PGME/2−ヘプタノン、PGMEA/シクロヘキサノン/γ−ブチロラクトン、および、PGMEA/γ−ブチロラクトン/2−ヘプタノンなどが挙げられる。
安定化剤は、有機溶剤に含まれる成分であり、主として有機溶剤の製造時に使用され、有機溶剤の経時的な液性能の低下を抑制する機能を有する。
上述したように、安定化剤は有機溶剤の製造時に使用されることが多く、本発明の精製装置100に用いられる精製対象の有機溶剤(すなわち、精製前の有機溶剤)には安定化剤が含まれる場合がある。また、精製後の有機溶剤の安定性(経時安定性)を確保するという観点から、本発明の精製装置100によって有機溶剤が精製された後であっても、精製後の有機溶剤が安定化剤を含むことが好ましい。
安定化剤は、有機溶剤の安定化剤として一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、酸化防止剤およびキレート剤などが挙げられる。
また、フェノール系酸化防止剤としては、上述したヒンダードフェノール系酸化防止剤以外に、ジブチルヒドロキシトルエン、及びヒドロキノンが挙げられる。
ポリアミノポリカルボン酸としては、例えば、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、および、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などが挙げられる。なかでも、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が好ましい。
酸化防止剤として沸点が150〜400℃のものを用いることにより、レジスト膜のベーク処理工程を行った場合に、酸化防止剤が揮発しやすくなる。そのため、精製後の有機溶剤を感活性光線性または感放射線性組成物に適用した場合に、酸化防止剤に起因して生じる半導体デバイスの欠陥の発生を抑制できる。また、精製後の有機溶剤をプリウェット液として用いた場合には、酸化防止剤に起因して生じる半導体デバイスの欠陥の発生を抑制できる。
精製後の有機溶剤は、半導体デバイスの製造の際に用いられ、具体的には、プリウェット液、現像液および感活性光線性または感放射線性組成物に含まれる溶剤から選択される少なくとも1つの用途に使用される。
プリウェット液は、感活性光線性または感放射線性組成物を用いてフォトレジスト膜を形成する工程の前に、組成物の塗布性を改良するために基板上に塗布される。
現像液は、露光後のレジスト膜の現像に用いられる。
感活性光線性または感放射線性組成物(以下、「レジスト組成物」ともいう。)に含まれる溶剤(有機溶剤)は、組成物中の樹脂など成分を溶解して、レジスト組成物の塗布性を高めるなどの用途に使用される。
なお、本明細書においては、露光前のレジスト膜を「フォトレジスト膜」といい、露光後のレジスト膜を単に「レジスト膜」という。
脱水部材が配置される位置は特に限定されないが、例えば、金属イオン吸着部材およびろ過部材の下流側に配置できる。
脱水部材としては、脱水膜、有機溶剤に不溶である水吸着剤、乾燥した不活性ガスを用いたばっ気置換装置、および、加熱または真空加熱装置などが挙げられる。
脱水膜を用いる場合には、浸透気化(PV)または蒸気透過(VP)による膜脱水を行うことが好ましい。脱水膜は、例えば、透水性膜モジュールとして構成されるものである。脱水膜としては、ポリイミド系、セルロース系およびポリビニルアルコール系などの高分子系の素材、または、ゼオライトなどの無機系の素材からなる膜などが挙げられる。
水吸着剤は、有機溶剤に添加して用いられる。水吸着剤としては、ゼオライト、5酸化2リン、シリカゲル、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、無水塩化亜鉛、発煙硫酸およびソーダ石灰などが挙げられる。
精製装置100では、ろ過部材40が1つのフィルターを備える場合を示したが、これに限定されない。具体的には、ろ過部材は、粒子状の不純物をより効果的に除去する観点から2以上のフィルターを備えることが好ましい。
本発明の有機溶剤の精製装置においては、ろ過部材および金属イオン吸着部材の配置順序を、適宜設定することができる。
例えば、フィルタリングに関しては、1回目のフィルタリングの孔径より2回目以降の孔径が同じ、または、小さい方が好ましい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルターと、第2のフィルターと、を組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルターメーカーの公称値を参照できる。
市販のフィルターとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)または株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルターの中から選択できる。
また、ポリアミド製の「P−ナイロンフィルター(孔径0.02μm、臨界表面張力77mN/m)」;(日本ポール株式会社製)、高密度ポリエチレン製の「PE・クリーンフィルター(孔径0.02μm)」;(日本ポール株式会社製)、および、高密度ポリエチレン製の「PE・クリーンフィルター(孔径0.01μm)」;(日本ポール株式会社製)も使用することができる。
これらのフィルター、および、有機溶剤の組み合わせとしては、特に限定されないが、米国特許出願公開2016/0089622号明細書に記載のものが挙げられる。
特にフィルタリングでは、粒子状の異物または不純物が除去しやすいが、上記温度で行われると、有機溶剤中に溶解している粒子状の異物または不純物の量が少なくなるため、フィルタリングがより効率的に行われる。
本発明の有機溶剤の精製方法において、ろ過速度は特に限定されないが、本発明の所望の効果がより顕著に得られる観点から、1.0L/分/m2以上であることが好ましく、0.75L/分/m2以上であることがより好ましく、0.6L/分/m2以上であることが更に好ましい。
フィルターにはフィルター性能(フィルターが壊れない)を保障する耐差圧が設定されており、この値が大きい場合にはろ過圧力を高めることでろ過速度を高めることができる。つまり、上記ろ過速度上限は、通常、フィルターの耐差圧に依存するが、通常、10.0L/分/m2以下が好ましい。
特に、孔径が小さいフィルターを使用する場合には、ろ過の圧力を挙げることで有機溶剤中に溶解している粒子状の異物または不純物の量を効率的に低下させることができる。
孔径が20nmより小さいフィルターを使用する場合には、ろ過の圧力は、0.005〜0.3MPaが特に好ましい。
<第1実施形態>
本発明の有機溶剤の精製方法の第1実施形態(以下、単に「第1実施形態の精製方法」ともいう。)は、安定化剤を含有する有機溶剤を蒸留して、上記有機溶剤中の上記安定化剤を減少させて、上記有機溶剤中の上記安定化剤の含有量を0.1〜30質量ppmにする蒸留工程と、上記蒸留工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、上記有機溶剤を精製する精製工程を含み、有機不純物吸着部材によって、上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない。
第1実施形態の精製方法は、上述した有機溶剤の精製装置を用いて、有機溶剤を循環させながら実施できる。したがって、以下の説明において、上述した有機溶剤の精製装置における各部材と同一の名称を付したものは、同一の機能を備えるものとして、その説明を省略する。
第1実施形態の精製方法によれば、有機溶剤の安定性に優れる状態を精製後も維持できる。
本発明において、精製後の有機溶剤とは、本発明の有機溶剤の精製方法によって得られる有機溶剤のことをいう。また、精製前の有機溶剤とは、本発明の有機溶剤の精製方法が実施される前の精製対象となる有機溶剤のことをいう。
第1実施形態の精製方法は、安定化剤を含有する有機溶剤を蒸留して、上記有機溶剤中の上記安定化剤を減少させて、上記有機溶剤中の上記安定化剤の含有量を0.1〜30質量ppmにする蒸留工程を含む。本工程により、有機溶剤中の安定化剤が除去されるが、有機溶剤中の安定化剤以外の有機不純物も除去される。
なお、有機溶剤中の安定化剤の含有量は、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)装置を用いて測定される。
蒸留工程後の有機溶剤中の安定化剤の含有量にする方法としては、例えば、有機溶剤および安定化剤の種類に応じて、蒸留条件(蒸留温度、蒸留回数、および、蒸留速度など)を適宜調整することで行われる。
第1実施形態の精製方法において、安定化剤(好ましくは酸化防止剤)の沸点(標準沸点)の上限値は、710℃以下が好ましく、600℃以下がより好ましく、400℃以下がさらに好ましく、350℃以下が特に好ましい。安定化剤(好ましくは酸化防止剤)の沸点(標準沸点)の下限値は、180℃以上が好ましく、200℃超がより好ましく、220℃以上がさらに好ましく、240℃以上が特に好ましい。例えば、上述したBHTの沸点は、265℃である。
蒸留温度は、150〜240℃が好ましく、160〜230℃がより好ましく、165〜220℃がさらに好ましい。
蒸留工程によって、有機溶剤中の安定化剤を除去することができるが、(有機溶剤の沸点)≦(蒸留温度)<(安定化剤の沸点)という関係を満たすことで、有機溶剤から安定化剤をより効果的に分離できるので、有機溶剤中の安定化剤の含有量を上記範囲内にすることが容易になる。
また、蒸留工程における有機溶剤の蒸留温度は、有機溶剤の沸点よりも高く、安定化剤の沸点よりも低いことが好ましい。換言すると、(有機溶剤の沸点)<(蒸留温度)<(安定化剤の沸点)、という関係を満たすということである。
この関係を満たすことで、有機溶剤から安定化剤をより一層効果的に分離でき、かつ、安定化剤以外の有機不純物も有機溶剤から効果的に分離できる。
なお、2種以上の有機溶剤を用いる場合には、含有量が最も多い有機溶剤の沸点を基準とし、最も含有量が多い有機溶剤が2種以上である場合には、沸点の高い方を基準とする。
2種以上の安定化剤を含む場合には、含有量が最も多い安定化剤の沸点を基準とし、最も含有量が多い安定化剤が2種以上である場合には、沸点の低い方を基準とする。
蒸留速度は特に限定されないが、一般的には1〜50リットル(L)/時間が好ましく、1〜30L/時間がより好ましく、3〜20L/時間がさらに好ましく、5〜10L/時間が特に好ましい。
第1実施形態の精製方法において、蒸留工程は、1回実施されてもよいし、複数回実施されてもよい。
第1実施形態の精製方法は、上記蒸留工程後において、上記ろ過部材、および、上記金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、有機溶剤を精製する精製工程を含む。ろ過部材を用いることで、精製前の有機溶剤に含まれていた粒子状の不純物(特に、金属粒子などの無機不純物)を除去でき、金属イオン吸着部材を用いることで、精製前の有機溶剤に含まれていた金属イオンを除去できる。したがって、処理工程によれば、精製後の有機溶剤に含まれる粒子状の不純物の数および/または金属イオンの含有量を低減できる。このように、粒子状の不純物の数および/または金属イオンの含有量が低減された有機溶剤を用いると、半導体デバイスの欠陥の発生を抑制できる。
精製工程の実施回数は、上記有機溶剤の精製装置100を用いた場合において、タンク10から流出した有機溶剤が上記ろ過部材40および/または金属イオン吸着部材30を通過してタンク10に回収されることが、1回である(有機溶剤の循環回数に相当する)。
ただし、図1の例では、ろ過部材40が備える1つのフィルターと、金属イオン吸着部材30が備える2つの金属イオン吸着フィルターと、を有しており、タンク10から流出した有機溶剤がこれらの3つのフィルターを通過してタンク10に回収される。この場合には、精製工程の実施回数は3回である(有機溶剤が、ろ過部材40の備えるフィルターと、金属イオン吸着部材30の備える金属イオン吸着フィルターと、を通過する通過回数に相当する。)。すなわち、精製工程の実施回数は、有機溶剤の循環回数と、上記各フィルターの通過回数と、の積に対応する。
精製後の有機溶剤中に存在する粒子状の不純物の数は、レーザを光源とした光散乱式液中粒子測定方式における市販の測定装置を利用して液相で測定することができる。
本発明者が検討したところ、有機溶剤中に含まれる特定金属イオンが欠陥性能に特に関連していることが分かった。
具体的には、精製後の有機溶剤中における、Fe、Cr、NiおよびPbよりなる群から選ばれる金属イオンの含有量は、0.1〜1000質量pptが好ましい。
ここで、精製後の有機溶剤中に上記金属イオンを2種以上含有する場合において、上記金属イオンの含有量は、2種以上の金属イオンの含有量の合計を意味する。
上記金属成分は、有機溶剤の製造に使用される原材料成分中に一定程度存在する場合があり、これらを通じて有機溶剤中に混入することがある。
有機溶剤中のFe、Cr、NiおよびPbよりなる群から選ばれる金属イオンの含有量が1000質量ppt以下であれば、欠陥抑制性により優れる。一方、Fe、Cr、NiおよびPbよりなる群から選ばれる金属イオンの含有量が少ないほど欠陥発生を低減できるものと推測していたが、本発明者は、その含有量が0.1質量ppt以上である場合に欠陥抑制性により優れることを確認した。
この理由は明らかではないが、有機溶剤中の上記金属イオンは、会合した状態であるほど基板から除去しやすいものと推測している。有機溶剤が特に現像液として用いられた場合、現像液由来の上記金属イオンが基板表面に付着して欠陥不良を引き起こすおそれがある。これに対して、上記金属イオンの含有量が0.1質量ppt以上である場合には、金属イオンの会合が多く生じるため、基板から効率的に除去することができる。一方、上記金属イオンの含有量が0.1質量ppt未満であると、有機溶剤中において金属イオンは単独で遊離しやすく、基板表面に残りやすい傾向がある。
有機溶剤中の金属イオンの含有量は、SP−ICP−MS法(単一粒子誘導結合プラズマ質量分析法、Single Particle-Inductively Coupled Plasma-Mass Spectrometry)によって測定される。SP−ICP−MS法による測定によれば、溶液中に存在する金属元素の量を、金属イオン(イオン性金属)と金属粒子(非イオン性金属)とに分けて測定することが可能である。金属粒子(非イオン性金属)とは、溶液(有機溶剤)中で溶解せず固体として存在している成分である。
有機溶剤中の金属イオンの含有量は、具体的には、NexION350(製品名、PerkinElmer社製)に準じた装置を用い、SP−ICP−MS法に使用されるソフトウェアを適用することで測定される。
なお、精製後の有機溶剤中において、上記以外の金属イオンの含有量も少ない方が好ましい。
有機不純物の含有量は、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)装置を用いて測定される。
脱水工程は、これに特に限定されないが、例えば、上述した精製工程の後に実施できる。
精製後の有機溶剤中の水分の含有量は、0.1〜1.5質量%が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%がさらに好ましい。有機溶剤中の水の含有量は、カールフィッシャー水分測定法(電量滴定法)を測定原理とする装置を用いて、後述する実施例欄に記載の方法で測定される。
第1実施形態の有機溶剤の精製方法は、さらに除電工程を有していてもよい。除電工程は、有機溶剤の原料、精製前の有機溶剤および精製後の有機溶剤からなる群から選択される少なくとも1種(以下「精製物等」という。)を除電することで、精製物等の帯電電位を低減させる工程である。
除電方法としては特に制限されず、公知の除電方法を用いることができる。除電方法としては、例えば、上記精製物等を導電性材料に接触させる方法が挙げられる。
上記精製物等を導電性材料に接触させる接触時間は、0.001〜60秒が好ましく、0.001〜1秒がより好ましく、0.01〜0.1秒が更に好ましい。導電性材料としては、ステンレス鋼、金、白金、ダイヤモンド、および、グラッシーカーボン等が挙げられる。
精製物等を導電性材料に接触させる方法としては、例えば、導電性材料からなる接地されたメッシュを管路内部に配置し、ここに精製物等を通す方法等が挙げられる。
例えば、上述したタンクなどに有機溶剤を供給する前に除電工程を行うことが好ましい。これにより、容器等に由来する不純物が、精製物等に混入するのを抑制することができる。
本発明の有機溶剤の精製方法の第2実施形態(以下、単に「第2実施形態の精製方法」ともいう。)は、安定化剤を実質的に含有しない有機溶剤を蒸留する蒸留工程と、上記蒸留工程の後に、上記有機溶剤中の安定化剤の含有量が0.1〜30質量ppmになるように、上記有機溶剤に安定化剤を添加する安定化剤添加工程と、上記安定化剤添加工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、上記有機溶剤を精製する精製工程を含み、有機不純物吸着部材によって、上記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない。
第2実施形態の精製方法では、精製前の有機溶剤中の安定化剤の含有量、蒸留工程の詳細、および、安定化剤添加工程を含むこと、が第1実施形態の精製方法と比較して異なっている。これら以外は、第1実施形態と同様であるので、以下では、第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
第2実施形態の精製方法における蒸留工程は、安定化剤を実質的に含有しない有機溶剤を蒸留する工程である。これにより、上記有機溶剤中の有機不純物を除去できる。
第2実施形態の精製方法では、蒸留工程前の有機溶剤(すなわち、精製前の有機溶剤)として、安定化剤を実質的に含有しない有機溶剤を使用する。本発明において、「安定化剤を実質的に含有しない」とは、0.1質量ppm未満であることを意図する。
なお、有機溶剤中の安定化剤の含有量は、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)装置を用いて測定される。
蒸留温度は、150〜240℃が好ましく、160〜230℃がより好ましく、165〜220℃がさらに好ましい。
蒸留速度は特に限定されないが、一般的には1〜50リットル(L)/時間が好ましく、1〜30L/時間がより好ましく、3〜20L/時間がさらに好ましく、5〜10L/時間が特に好ましい。
第2実施形態の精製方法において、蒸留工程は、1回実施されてもよいし、複数回実施されてもよい。
第2実施形態の精製方法では、上記蒸留工程の後であって、上記精製工程(第1実施形態を参照)前に、有機溶剤中の安定化剤の含有量が0.1〜30質量ppmになるように、有機溶剤に安定化剤を添加する工程を含む。
本工程では、有機溶剤中の安定化剤の含有量が0.1〜30質量ppmとなるように安定化剤が添加されるが、0.5〜30質量ppmとなるように安定化剤が添加されることが好ましく、1〜20質量ppmになるように安定化剤が添加されることがより好ましく、2〜10質量ppmになるように安定化剤が添加されることがさらに好ましい。これにより、精製後の有機溶剤の安定性が優れたものになり、かつ、半導体デバイスの欠陥発生も抑制できる。
安定化剤を添加する方法としては、特に限定されず、公知の方法により行うことができる。
精製後の有機溶剤は、腐食性等が問題とならない限り、任意の容器に充填して保管、運搬、そして使用することができる。
容器としては、半導体用途向けに、容器内のクリーン度が高く、不純物の溶出が少ないものが好ましい。
使用可能な容器としては、具体的には、アイセロ化学(株)製の「クリーンボトル」シリーズ、及び、コダマ樹脂工業製の「ピュアボトル」等が挙げられるが、これらに限定されない。この容器の内壁(容器内の有機溶剤と接触する接液部)は、非金属材料により形成されたものであることが好ましい。
非金属材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂(ETFE)、三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン共重合樹脂(PCTFE)、及びフッ化ビニル樹脂(PVF)からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
特に、上記のなかでも、内壁がフッ素系樹脂である容器を用いる場合、内壁がポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、又はポリエチレン−ポリプロピレン樹脂である容器を用いる場合と比べて、エチレン又はプロピレンのオリゴマーの溶出という不具合の発生を抑制できる。
このような内壁がフッ素系樹脂である容器の具体例としては、例えば、Entegris社製 FluoroPurePFA複合ドラム等が挙げられる。また、特表平3−502677号公報の第4頁等、国際公開第2004/016526号パンフレットの第3頁等、及び、国際公開第99/46309号パンフレットの第9頁及び16頁等に記載の容器も用いることができる。
なお、非金属材料の内壁とする場合、非金属材料中の有機成分の有機溶剤への溶出が抑制されていることが好ましい。
上記金属材料(特に、電解研磨された金属材料の製造に用いられる金属材料)は、クロムを金属材料全質量に対して25質量%超で含有するものが好ましく、例えばステンレス鋼が挙げられる。
金属材料におけるクロムの含有量は、金属材料全質量に対して30質量%以上がより好ましい。また、その上限値としては特に制限されないが、一般的に90質量%以下が好ましい。
なお、金属材料はバフ研磨されていることが好ましい。バフ研磨の方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。バフ研磨の仕上げに用いられる研磨砥粒のサイズは特に制限されないが、金属材料の表面の凹凸がより小さくなりやすい点で、#400以下が好ましい。
なお、バフ研磨は、電解研磨の前に行われることが好ましい。
また、金属材料は、研磨砥粒のサイズ等の番手を変えて行われる複数段階のバフ研磨、酸洗浄、および磁性流体研磨などを、1または2以上組み合わせて処理されたものであってもよい。
有機溶剤の精製、収容容器の開封および/または洗浄、精製後の有機溶剤の充填等を含めた取り扱い、処理分析、および、測定は、全てクリーンルームで行うことが好ましい。クリーンルームは、14644−1クリーンルーム基準を満たすことが好ましい。ISO(国際標準化機構)クラス1、ISOクラス2、ISOクラス3、および、ISOクラス4のいずれかを満たすことが好ましく、ISOクラス1またはISOクラス2を満たすことがより好ましく、ISOクラス1を満たすことがさらに好ましい。
実施例および比較例の有機溶剤の精製にあたって、以下の有機溶剤を準備した。各有機溶剤は、これを製造する際に使用される原材料として、純度99質量%以上の高純度グレードを用いた。
このようにして得られた原材料を用いて、公知の方法にしたがって各有機溶剤を製造し、得られた各有機溶剤(精製前の有機溶剤)を以下の精製工程に用いた。なお、有機溶剤の製造においては、後述する各表に示す安定化剤を使用した。
なお、後述する表中の精製前の有機溶剤について、同一種の有機溶剤によっても有機不純物などの含有量が異なるものが挙げられているが、これは、有機溶剤の製造方法の違い、および、有機溶剤の原料のロットの違いなどから生じたものである。
(有機溶剤の種類)
・酢酸ブチル(nBA、沸点126℃)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、沸点120℃)
・プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE、沸点133℃)
・プロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGPE、沸点149℃)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、沸点146℃)
・乳酸エチル(EL、沸点155℃)
・γ−ブチロラクトン(γ−BL、沸点204℃)
・シクロペンタノン(CyPe、沸点49℃)
・シクロヘキサノン(CyHe、沸点155.6℃)
・4−メチル−2−ペンタノール(MIBC、沸点131.6℃)
(安定化剤)
・ジブチルヒドロキシトルエン(BHT、沸点265℃)
・ヒドロキノン(HQ、沸点287℃)
・3,3’−チオジプロピオン酸ジドデシル(DLTP、沸点562.9℃)
・3,3’−チオジプロピオン酸ジオクタデシル(DSTP、沸点704.8℃)
・4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(BFN、沸点475℃)
・2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(MBF、沸点187.5℃)
なお、括弧内に記載の有機溶剤および安定化剤の沸点は、標準沸点である。
次に、準備した有機溶剤の精製を実施した。具体的には、有機溶剤の精製には、図1の有機溶剤の精製装置100の第2金属イオン吸着フィルター34の下流側に「脱水部材」を接続した装置を用いた。
ただし、実施例1−27では、脱水部材を取り外した装置(すなわち、図1の有機溶剤の精製装置100そのもの)を用いた。比較例1−1では、図1の有機溶剤の精製装置100の第2金属イオン吸着フィルター34の下流側に、「有機不純物吸着部材」および「脱水部材」をこの順に取り付けた装置を用いた。
また、実施例1−26では、蒸留工程後であって精製工程前に、所定量の安定化剤を添加した。
ここで、実施例欄で使用した図1の有機溶剤の精製装置100において、タンク10には、ステンレス鋼の接液部がPTFEでコーティングされているものを使用した。また、ポンプ20には、接液部がPTFEでコーティングされているものを用いた。また、供給管60には、外径12mmのPFA製のチューブを用いた。
また、蒸留部50には、材質がSUS316である棚段方式の蒸留塔(棚板数10段)を用いた。
また、第1金属イオン吸着フィルター32および第2金属イオン吸着フィルター34には、Entegris社製の15nm IEX PTFE(PTFE製の基材の表面にスルホ基を有する孔径15nmのフィルター)を用いた。
また、ろ過部材40には、Entegris社製の12nm PTFE(PTFE製の除粒子径12nmのフィルターである。)を用いた。また、有機不純物吸着部材50には、特開2013−150979号公報に記載の活性炭を不織布に固着したフィルターを用いた。
そして、第1表に記載の各有機溶剤をタンク10に充填した後、図1の矢印の方向にしたがって、有機溶剤を1回循環させた。このようにして、実施例1−1〜1−28および比較例1−1の精製後の有機溶剤を得た。なお、蒸留条件を第1表に示す。
精製前後の有機溶剤を用いて、各成分の含有量の測定および各種評価試験を実施した。ここで、以下の測定および評価試験は、全てISO(国際標準化機構)クラス2以下を満たすレベルのクリーンルームで行った。測定精度向上のため、各成分の測定において、通常の測定で検出限界以下である場合は体積換算で100分の1に濃縮して測定を行い、濃縮前の有機溶剤の含有量に換算して含有量の算出を行なった。
精製前後の有機溶剤を用いて、各有機溶剤中の有機不純物の含有量(有機溶剤の全質量に対する含有量)を測定した。測定には、GC−MS(製品名「GCMS−2020」、島津製作所社製)(面積百分率法による分析法)を用いた。
精製前後の有機溶剤を用いて、各有機溶剤中の安定化剤の含有量(有機溶剤の全質量に対する含有量)を測定した。測定には、GC−MS(製品名「GCMS−2020」、島津製作所社製)(面積百分率法による分析法)を用いた。
精製前後の有機溶剤を用いて、各有機溶剤中の水の含有量を測定した。測定には、カールフィッシャー水分計(製品名「MKC−710M」、京都電子工業社製、カールフィッシャー電量滴定式)(面積百分率法による分析法)を用いた。
精製前後の有機溶剤中の金属イオン(Fe、Cr、NiおよびPb)の含有量を測定した。具体的には、有機溶剤を用いて、NexION350S(商品名、PerkinElmer社製)を用いて、SP−ICP−MS法により行った。測定結果を第1表に示す。
SP−ICP−MS法による具体的な測定条件は、次の通りである。なお、濃度既知の標準液に対するピーク強度にて検出量を測定して、金属イオンの質量に換算し、測定に使用した有機溶剤中の金属イオンの含有量を算出した。
((測定条件))
・標準物質
清浄なガラス容器内へ超純水を計量投入し、測定対象金属イオンの濃度が1質量pptとなるように調製した後、超音波洗浄機で30分間処理した溶液を輸送効率測定用の標準物質として用いた。
・使用装置
メーカー:PerkinElmer
型式:NexION350S
・測定方法
PFA製同軸型ネブライザ、石英製サイクロン型スプレーチャンバ、石英製内径1mmトーチインジェクタを用い、測定対象液を約0.2mL/minで吸引した。酸素添加量は0.1L/min、プラズマ出力1600W、アンモニアガスによるセルパージを行った。時間分解能は50μsにて解析を行った。
・ソフトウェア
金属成分の含有量は、メーカー付属の下記解析ソフトを用いて計測した。
ナノ粒子分析“SP−ICP−MS”専用Syngistix ナノアプリケーションモジュール
精製前後の有機溶剤中の粗大粒子数を測定した。なお、上述の粗大粒子数の測定にあたって、調製後1日室温で静置した後に、動的光散乱法に基づく、光散乱式液中粒子計数器(リオン株式会社製、型番:KS−18F、光源:半導体レーザ励起固体レーザ(波長532nm、定格出力500mW)、流量:10mL/分)を用いて、1mL中に含まれる100nm以上のサイズの粗大粒子の計数を5回行い、その平均値を計測値とした。
なお、上記光散乱式液中粒子計数器は、PSL(Polystyrene Latex)標準粒子液で校正を行った後に用いた。
ウェハ上表面検査装置(SP−5;KLA Tencor製)により、直径300mmのシリコン酸化膜基板表面に存在する直径19nm以上のパーティクル(以下、これを「欠陥」という。)数を計測した。次いで、このベアシリコン基板をスピン吐出装置にセットし、回転させながら、同シリコン酸化膜基板の表面へ、実施例または比較例の精製後の各有機溶剤を1.5L/分の流速で吐出した。その後、ウェハのスピン乾燥を行った。
得られた乾燥後のウェハについて、再び上記装置(SP−5)を用いてベアシリコン基板表面に存在する欠陥数の計測を行い、初期値との差分を欠陥数とした。
得られた欠陥数を下記基準に基づき評価した。下記基準において、評価が「D」以上であれば、半導体デバイス用の有機溶剤として要求される欠陥の抑制能を達成している。
「A」:欠陥数が200以下
「B」:欠陥数が200超500以下
「C」:欠陥数が500超1000以下
「D」:欠陥数が1000超1500個以下
「E」:欠陥数が1500超
実施例および比較例の精製後の各有機溶剤を、45℃の条件下で100日間保管した。保管前後の精製後の有機溶剤について、核磁気共鳴(NMR)装置(JEOL RESONANCE社製、製品名「NMR spectrometer Z(JNM−ECZR)」)を用いて、NMRピークの比によって分解率を算出した。
A:分解率1%以下
B:分解率1%超3%以下
C:分解率3%超5%以下
D:分解率5%超8%以下
E:分解率8%超
以上の評価の結果を第1表に示す。なお、第1表の実施例1−26「精製前(蒸留後)の有機溶剤」の欄において、各成分の含有量および粗大粒子数の個数は、蒸留後であって、安定化剤を添加した後に測定した。
これに対して、有機不純物除去工程を実施すると、精製後の有機溶剤中の安定化剤の含有量が少なくなりすぎて、安定性が低下することが示された(比較例1−1)。
実施例2−1〜2−8および比較例2−1では、ろ過部材40を用いなかった。
具体的には、実施例2−1〜2−8では、図1の有機溶剤の精製装置100の第2金属イオン吸着フィルター34の下流側に「脱水部材」を接続し、ろ過部材40を取り外した装置を用いた。また、比較例2−1では、図1の有機溶剤の精製装置100のろ過部材40を取り外し、第2金属イオン吸着フィルター34の下流側に「有機不純物吸着部材」および「脱水部材」をこの順に取り付けた装置を用いた。また、第2金属イオン吸着フィルター34としては、Entegris社製の10nm IEX PTFE(PTFE製の基材の表面にスルホ基を有する孔径10nmのフィルター)を用いた。
また、実施例2−8では、蒸留工程後であって精製工程前に、所定量の安定化剤を添加した。
上記以外は、実施例1−1〜1−28および比較例1−1と同様の部材を用い、操作方法も同様にして、有機溶剤の精製を行い、各成分の含有量の測定および各評価試験を行った。各成分の含有量の測定および各評価試験についても、実施例1−1〜1−28および比較例1−1と同様に行った。
評価結果を第2表に示す。なお、第2表の実施例2−8「精製前(蒸留後)の有機溶剤」の欄において、各成分の含有量および粗大粒子数の個数は、蒸留後であって、安定化剤を添加した後に測定した。
実施例3−1〜3−9および比較例3−1では、金属イオン吸着部材を用いなかった。
具体的には、実施例3−1〜3−9では、図1の有機溶剤の精製装置100の金属イオン吸着部材30を取り外し、ろ過部材40のフィルター数を2つにして、2つのフィルターを備えたろ過部材40の下流側に「脱水部材」を取り付けた装置を用いた。また、比較例3−1では、図1の有機溶剤の精製装置100の金属イオン吸着部材30を取り外し、ろ過部材40のフィルター数を2つにして、2つのフィルターを備えたろ過部材40の下流側に「有機不純物吸着部材」および「脱水部材」をこの順に取り付けた装置を用いた。
また、ろ過部材40の2つのフィルターのうち、上流側にEntegris社製の15nm PTFE(PTFE製の除粒子径15nmのフィルターである。)を用い、下流側にEntegris社製の12nm PTFE(PTFE製の除粒子径12nmのフィルターである。)を用いた。
また、実施例3−8および3−9では、蒸留工程後であって精製工程前に、所定量の安定化剤を添加した。
上記以外は、実施例1−1〜1−28および比較例1−1と同様の部材を用い、操作方法も同様にして、有機溶剤の精製を行い、各成分の含有量の測定および各評価試験を行った。各成分の含有量の測定および各評価試験についても、実施例1−1〜1−28および比較例1−1と同様に行った。
評価結果を第3表に示す。なお、第3表の実施例3−8および実施例3−9「精製前(蒸留後)の有機溶剤」の欄において、各成分の含有量および粗大粒子数の個数は、蒸留後であって、安定化剤を添加した後に測定した。
実施例4−1〜4−5では、それぞれ、有機溶剤の循環回数を3回、5回、7回、10回および12回に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、有機溶剤の精製を行い、各成分の含有量の測定および各評価試験を行った。各成分の含有量の測定および各評価試験についても、実施例1−1と同様に行った。評価結果を第4表に示す。
なお、第4表中、「<1」とは、1未満であることを意図する。
20 ポンプ
30 金属イオン吸着部材
32 第1金属イオン吸着フィルター
34 第2金属イオン吸着フィルター
40 ろ過部材
50 蒸留部
60 供給管
100 有機溶剤の精製装置
Claims (20)
- 安定化剤を含有する有機溶剤を蒸留して、前記有機溶剤中の前記安定化剤を減少させて、前記有機溶剤中の前記安定化剤の含有量を0.1〜30質量ppmにする蒸留工程と、
前記蒸留工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、前記有機溶剤を精製する精製工程を含み、
有機不純物吸着部材によって、前記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない、有機溶剤の精製方法。 - 安定化剤および有機不純物を含有する有機溶剤を蒸留して、前記有機溶剤中の前記安定化剤および前記有機不純物を減少させて、前記有機溶剤中の前記安定化剤の含有量を0.1〜30質量ppmにし、かつ、前記有機溶剤中の前記有機不純物の含有量を100〜10200質量ppmにする蒸留工程と、
前記蒸留工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、前記有機溶剤を精製する精製工程を含み、
有機不純物吸着部材によって、前記有機溶剤中の前記有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない、有機溶剤の精製方法。 - 安定化剤を実質的に含有しない有機溶剤を蒸留する蒸留工程と、
前記蒸留工程の後に、前記有機溶剤中の安定化剤の含有量が0.1〜30質量ppmになるように、前記有機溶剤に安定化剤を添加する安定化剤添加工程と、
前記安定化剤添加工程の後に、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材を用いて、前記有機溶剤を精製する精製工程を含み、
有機不純物吸着部材によって、前記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物除去工程を含まない、有機溶剤の精製方法。 - 前記有機溶剤の沸点が、前記安定化剤の沸点よりも低く、
前記蒸留工程における前記有機溶剤の蒸留温度が、前記有機溶剤の沸点以上であり、前記安定化剤の沸点よりも低い、請求項1または2に記載の有機溶剤の製造方法。 - 前記蒸留工程における前記有機溶剤の蒸留温度が、前記有機溶剤の沸点以上である、請求項3に記載の有機溶剤の製造方法。
- 前記蒸留温度が、150〜240℃である、請求項4または5に記載の有機溶剤の製造方法。
- 前記金属イオン吸着部材が、イオン交換可能な金属イオン吸着フィルターを備え、
前記金属イオン吸着フィルターが、表面に酸基を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。 - 前記有機溶剤がタンクに貯留されており、
前記精製工程が、供給管を介して前記タンクと接続するポンプによって前記有機溶剤を循環させながら実施され、
前記タンクの接液部、前記供給管の接液部、および、前記ポンプの接液部がいずれも、フッ素樹脂から形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。 - 前記精製工程が、2回以上実施される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。
- 前記有機溶剤が、n−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、および、ジイソアミルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。
- 前記有機溶剤が、プリウェット液、現像液および感活性光線性または感放射線性組成物に含まれる溶剤から選択される少なくとも1つの用途に使用される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。
- さらに、脱水部材を用いて前記有機溶剤中の水分を除去する脱水工程を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製方法。
- 前記脱水工程が、前記精製工程の後に実施される、請求項12に記載の有機溶剤の精製方法。
- 有機溶剤を貯留するタンクと、
前記タンクと接続され、前記有機溶剤を循環させるポンプと、
有機溶剤を蒸留する蒸留部と、
除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材と、
前記有機溶剤中の水分を除去する脱水部材と、を有し、
前記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物吸着部材を有しない、有機溶剤の精製装置。 - 有機溶剤を貯留するタンクと、
前記タンクと接続され、前記有機溶剤を循環させるポンプと、
有機溶剤を蒸留する蒸留部と、
除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過部材、および、金属イオン吸着部材のうち、少なくとも1つの部材と、を有し、
前記蒸留部が、棚段方式の蒸留塔を有し、
前記有機溶剤中の有機不純物を除去する有機不純物吸着部材を有しない、有機溶剤の精製装置。 - 前記金属イオン吸着部材が、イオン交換可能な金属イオン吸着フィルターを備え、
前記金属イオン吸着フィルターが、表面に酸基を有する、請求項14または15に記載の有機溶剤の精製装置。 - 前記タンクの接液部および前記ポンプの接液部がいずれも、フッ素樹脂から形成されている、請求項14〜16のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製装置。
- さらに、前記タンクと前記ポンプとを接続する供給管を有し、
前記供給管の接液部が、フッ素樹脂から形成されている、請求項14〜17のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製装置。 - 前記有機溶剤が、n−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、および、ジイソアミルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤である、請求項14〜18のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製装置。
- 前記有機溶剤が、プリウェット液、現像液および感活性光線性または感放射線性組成物に含まれる溶剤から選択される少なくとも1つの用途に使用される、請求項14〜19のいずれか1項に記載の有機溶剤の精製装置。
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