JP6721350B2 - 巻芯紙管、及びそれを備えたシートロール - Google Patents
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Description
又、紙管を構成する原紙にアルミニウム化合物を内添又は外添し、紙管の紙面pHを3.5以下とすることで、アンモニア臭に対して消臭効果を付与する技術が開示されている(特許文献2)。
又、原紙にアルミニウム化合物を内添する場合には、原紙のパルプ繊維への歩留まりが低下し、消臭効果が低下する場合がある。
又、従来の巻芯紙管は、消臭機能が十分であるとはいえなかった。
従って本発明は、十分な消臭機能を有すると共に、生産が容易な巻芯紙管、及びそれを備えたシートロールの提供を目的とする。
前記酸化セルロース繊維に対する前記金属イオンの含有量が10〜60mg/gであることが好ましい。
巻芯紙管2は、巻芯紙管用の原紙を中空筒状に形成したものであり、その形成方法は特に限定されるものではないが、原紙をスパイラル巻きにして巻き間に接着剤を介在させたものが一般的である。又、原紙は、例えば、2枚のシート状の原紙を貼り合わせてなるが、原紙の貼り合わせ枚数は限定されない。
上記原紙は、表面にカルボキシル基又はカルボキシレート基を有する酸化セルロース繊維に対し、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Mn、Fe、Ti、Al、Zn及びCuの群から選ばれる1種以上の金属元素のイオンを含有してなる金属イオン含有セルロース繊維を含む。金属イオン含有セルロース繊維については後述する。
上記原紙は、上記金属イオン含有セルロース繊維と、他の繊維(パルプ繊維等)とを含む抄紙原料を抄紙してなる抄紙体であり、「抄紙体」であるとは、顕微鏡により繊維が絡み合った状態であることをいう。
そして、公知の抄紙法により原紙を製造することができる。
上記金属イオン含有セルロース繊維中の金属イオンは、悪臭成分(硫化水素、アンモニア等)と反応することでトイレやキッチン等で有効な消臭機能を発揮する。このため、原紙中の金属イオン含有セルロース繊維の含有割合を少なくしても、消臭機能が低下し難いので、高価な金属イオン含有セルロース繊維を低減してコストダウンを図ることができる。
原紙中の金属イオン含有セルロース繊維の割合が2質量%未満であると、消臭機能が低下し、金属イオン含有セルロース繊維の割合が30質量%を超えるとコストアップとなる場合がある。
又、原紙の厚さを150〜250μm(JIS -P 8118により測定)、サイズ度を100〜300s(JIS-P 8122により測定)、平滑度を10s/10ml(JIS-P8155により測定)以上とすることができる。
反応温度は4〜40℃が好ましく、室温がより好ましい。反応系のpHは8〜11が好ましい。酸化の度合いは、反応時間、N−オキシル化合物の量等により適宜調整できる。
このようにして得た酸化セルロース繊維は、表面に酸基が存在し、内部にはほとんど酸基は存在しない。これはセルロース繊維が結晶性であるため、酸化剤が繊維の内部にまで拡散しにくいためと考えられる。
酸基の含有量は、特開2008−001728号公報の段落0021に開示されている方法によって測定できる。すなわち、精秤した乾燥セルロース試料を用いて0.5〜1質量%のスラリー60mLを調製し、0.1mol/Lの塩酸水溶液によってpHを約2.5とする。その後、0.05mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階を示すまでに消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下式を用いて酸基量X1を求める。
X1(mmol/g)=V(mL)×0.05/セルロースの質量(g)
金属化合物水溶液とは、金属塩の水溶液である。金属塩の例には、錯体(錯イオン)、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、および酢酸塩が含まれる。金属塩は水溶性であることが好ましい。
金属化合物の接触方法に関しては、予め調製したセルロース繊維の分散液と金属化合物水溶液を混合してもよく、セルロース繊維を含む分散液を基材の上に塗布して膜とし、当該膜に金属化合物水溶液を添加して含浸させてもよい。このとき、膜は基板上に固定されたままであってもよいし、基板から剥離された状態であってもよい。
金属化合物水溶液の濃度は特に限定されないが、セルロース繊維100質量部に対して10〜80質量部が好ましく、30〜60質量部がより好ましい。
金属化合物を接触させる時間は適宜調整してよい。接触させる際の温度は特に限定されないが20〜40℃が好ましい。また、接触させる際の液のpHは特に限定されないが、pHが低いと、カルボキシル基に金属イオンが結合しにくくなるため、7〜13が好ましく、pH8〜12が特に好ましい。
金属イオンとして、上記金属元素のイオンを用いることにより、抗菌機能が付与される。一方、セルロース繊維の酸基のすべてに金属粒子が結合しなくても良く、残存した酸基も臭い成分であるアンモニア等を中和することができ、消臭機能が発揮される。
金属イオンの含有量が10mg/g未満であると、金属イオン含有セルロース繊維による抗菌/消臭性能が低下することがある。
金属イオンの含有量が60mg/gを超えるものを製造することは、金属イオン含有セルロース繊維の収率の低下につながり、コストアップとなることがある。
乾燥重量で5.00gの未乾燥の針葉樹漂白クラフトパルプ、39mgの2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)及び514mgの臭化ナトリウムを水500mlに分散させた後、15質量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1gのパルプ(絶乾)に対して次亜塩素酸ナトリウムの量が5.5mmolとなるように加えて反応を開始した。反応中は3MのNaOH水溶液を滴下してpHを10.0に保った。pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なし、反応物をガラスフィルターにてろ過した後、十分な量の水による水洗、ろ過を2回繰り返し、固形分量15質量%の水を含浸させたTEMPO酸化セルロース繊維を得た。
このTEMPO酸化セルロース繊維はその表面にカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する。金属イオンを含有する前のTEMPO酸化セルロース繊維の酸基量(酸化セルロース繊維1g当たり)を表1に示す。
又、TEMPO酸化セルロース繊維の一部については、これを解繊(叩解)し「叩解後のセルロースナノファイバー」と称する。
叩解後のTEMPO酸化セルロース繊維のろ水度をカナダ標準濾水度測定法(JIS P 8121:2012)に基づき測定したところ、ろ水度(CSF/フリーネス)は0mlであった。
未叩解のTEMPO酸化セルロース繊維に金属イオンを担持させたものを「金属イオン含有セルロース繊維A」とし、叩解後のTEMPO酸化セルロース繊維に金属イオンを担持させたものを「金属イオン含有セルロース繊維B」とした。
なお、図2に、実施例に用いた金属イオン含有セルロース繊維の透過型電子顕微鏡像を示す。
次に、それぞれ金属イオン含有セルロース繊維A,Bと、パルプ(NBKP及びLBKP)とを、表2に示す配合比で配合してパルプスラリーを調製し、抄紙して各実施例の巻芯紙管の原紙を製造した。原紙の坪量を150g/m2とした。
比較例1、2として、金属イオン含有セルロース繊維A,Bの配合量を変更して実施例と同様に抄紙し、原紙中の金属イオンの含有量を変化させた。
<消臭性>
ガスバッグに1gの原紙サンプルを設置し、5ppmの硫化水素ガスを0.5L 注入後の消臭能力を官能評価した。比較として、ガスバッグに原紙サンプルを設置しないブランク試験を行った。評価が◎、○であれば、実用上問題はない。
◎:まったく臭わない
○:ほとんど臭気が気にならない
×:ブランクと同等の臭気が残る
<抗菌性>
繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果 JIS-L1902:2008 定量試験(菌液吸収法)に従って評価した。数値(静菌活性値)が2.0以上であれば問題ない。
一方、巻芯紙管1本当たりの上記金属イオンの含有量が1.0mg未満である比較例1、2の場合、消臭、抗菌機能が各実施例よりも大幅に劣った。
10 衛生紙ロール(シートロール)
10x シート(衛生紙シート)
Claims (4)
- 原紙を1枚又は2枚以上貼り合わせてなるロール状シートの巻芯紙管において、表面にカルボキシル基又はカルボキシレート基を有する酸化セルロース繊維に対し、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Mn、Fe、Ti、Al、Zn及びCuの群から選ばれる1種以上の金属元素のイオンを含有してなる金属イオン含有セルロース繊維を含み、
前記原紙の坪量:100〜200g/m 2 、かつJIS -P 8118により測定した前記原紙の1枚の厚さ:150〜250μm、
前記巻芯紙管に対する前記金属イオンの含有量が0.5mg/g以上であることを特徴とする巻芯紙管。 - 前記金属イオン含有セルロース繊維を2〜30質量%含む請求項1記載の巻芯紙管。
- 前記酸化セルロース繊維に対する前記金属イオンの含有量が10〜60mg/gである請求項1又は2記載の巻芯紙管。
- 巻芯紙管と、該巻芯紙管にロール状に巻回されたシートとを備えたシートロールであって、
前記巻芯紙管は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の巻芯紙管であるシートロール。
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