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JP6787359B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋳型内での凝固シェルの不均一冷却に起因する鋳片表面割れを抑制して溶鋼を連続鋳造する、鋼の連続鋳造方法に関する。
鋼の連続鋳造では、鋳型内に注入された溶鋼は水冷式連続鋳造用鋳型によって冷却され、鋳型との接触面で溶鋼が凝固して凝固シェル(「凝固層」とも呼ぶ)が生成される。この凝固シェルを外殻とし、内部を未凝固層とする鋳片は、鋳型の下流側に設置された水スプレーや気水スプレーによって冷却されながら鋳型下方に連続的に引き抜かれる。鋳片は、水スプレーや気水スプレーによる冷却によって厚み中心部まで凝固し、その後、ガス切断機などによって切断されて、所定長さの鋳片が製造されている。
鋳型内における冷却が不均一になると、凝固シェルの厚みが鋳片の鋳造方向及び鋳型幅方向で不均一になる。凝固シェルには、凝固シェルの収縮や変形に起因する応力が作用し、凝固初期においては、この応力が凝固シェルの薄肉部に集中し、この応力によって凝固シェルの表面に割れが発生する。この割れは、その後の熱応力や連続鋳造機のロールによる曲げ応力及び矯正応力などの外力により拡大し、大きな表面割れとなる。鋳片に存在する割れは、次工程の熱間圧延工程で表面欠陥となることから、鋳造後の鋳片の段階において、鋳片の表面を手入れして表面割れを除去することが必要となる。
鋳型内の不均一凝固は、特に、炭素含有量が0.08〜0.17質量%の鋼(中炭素鋼という)で発生しやすい。炭素含有量が0.08〜0.17質量%の鋼では、凝固時に包晶反応が起こる。鋳型内の不均一凝固は、この包晶反応によるδ鉄(フェライト)からγ鉄(オーステナイト)への変態時の体積収縮による変態応力に起因すると考えられている。つまり、この変態応力に起因する歪みによって凝固シェルが変形し、この変形によって凝固シェルが鋳型内壁面から離れる。鋳型内壁面から離れた部位は鋳型による冷却が低下し、この鋳型内壁面から離れた部位(この鋳型内壁面から離れた部位を「デプレッション」という)の凝固シェル厚みが薄くなる。凝固シェル厚みが薄くなることで、この部分に上記応力が集中し、表面割れが発生すると考えられている。
特に、鋳片引き抜き速度を増加した場合には、凝固シェルから鋳型への平均熱流束が増加する(凝固シェルが急速冷却される)のみならず、熱流束の分布が不規則で且つ不均一になることから、鋳片表面割れの発生が増加傾向となる。具体的には、鋳片厚みが200mm以上のスラブ連続鋳造機においては、鋳片引き抜き速度が1.5m/min以上になると表面割れが発生しやすくなる。
そこで、従来、表面割れが発生しやすい鋼種の表面割れ(特に縦割れ)を抑制するために、種々の手段が提案されている。
例えば、特許文献1には、結晶化しやすい組成のモールドパウダーを使用し、モールドパウダー層の熱抵抗を増大させて凝固シェルを緩冷却することが提案されている。これは、緩冷却によって凝固シェルに作用する応力を低下させて表面割れを抑制するという技術である。しかしながら、モールドパウダーによる緩冷却効果のみでは、不均一凝固を十分に改善するまでには至っておらず、特に凝固に伴う僅かな温度低下でδ鉄からγ鉄への変態が生じる中炭素鋼では、表面割れの発生を十分に抑制できないのが実情である。
そこで、連続鋳造用鋳型の内壁面のメニスカス(「鋳型内溶鋼湯面」ともいう)近傍に、鋳型銅板よりも熱伝導率が低い、または、鋳型銅板よりも熱伝導率が高い金属を充填させた異種金属充填部を形成し、メニスカス近傍の凝固シェルに、規則的且つ周期的に増減する熱流束分布を強制的に与え、δ鉄からγ鉄への変態による応力や熱応力の凝固シェルへの負荷を軽減して鋳片の表面割れを防止する方法が提案されている。
例えば、特許文献2には、水冷式銅鋳型の内壁面のメニスカスよりも上方の任意の位置からメニスカスよりも20mm以上下方の位置までの内壁面の範囲に、銅の熱伝導率に対して30%以下の熱伝導率の金属が、前記内壁面に設けた円形凹溝または擬似円形凹溝の内部に充填されて形成された、直径2〜20mmまたは円相当径2〜20mmの複数個の異種金属充填部をそれぞれ独立して有し、且つ、前記異種金属充填部での前記金属の充填厚みが、0.5mm以上で且つ前記異種金属充填部の直径dまたは円相当径d以下である連続鋳造用鋳型が提案されている。
また、特許文献3には、水冷式銅鋳型の内壁面のメニスカスよりも上方の任意の位置からメニスカスよりも所定以上下方の位置までの内壁面の範囲に、鋳型銅板の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下または125%以上である金属が充填された異種金属充填部を有する連続鋳造用鋳型を用い、鋳造方向に隣会う異種金属充填部の中心間距離Lが、鋳型振動の振幅A及び振動数f並びに鋳片引き抜き速度Vcに対して、「A/2≦L≦1000×Vc/f」を満足するように、鋳型の振動条件及び鋳片引き抜き速度を制御する方法が提案されている。特許文献3は、オシレーションマークに起因する鋳片表面割れも軽減できるとしている。
特開2005−297001号公報 国際公開第2014/002409号 特開2016−168610号公報
特許文献2及び特許文献3により、中炭素鋼の表面割れは軽減されたが、鋳片引き抜き速度を2.0m/min以上とした場合には、鋳片に表面割れが散発し、未だ改善する余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、連続鋳造用鋳型の内壁面に、銅鋳型よりも熱伝導率が低いまたは高い異種金属充填部を形成させ、これによって、メニスカス近傍の凝固シェルに、規則的且つ周期的に増減する熱流束分布を強制的に与え、δ鉄からγ鉄への変態による応力や熱応力の凝固シェルへの負荷を軽減して鋳片の表面割れを防止するにあたり、従来技術よりも更に、凝固初期の凝固シェルの不均一冷却よる表面割れ、及び、包晶反応を伴う中炭素鋼でのδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みの不均一による表面割れを防止することのできる鋼の連続鋳造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入しつつ、前記連続鋳造用鋳型を鋳造方向に振動させながら、前記溶鋼が冷却されて生成した凝固シェルを前記連続鋳造用鋳型から引き抜いて、鋳片を製造する鋼の連続鋳造方法であって、
前記連続鋳造用鋳型は、メニスカスよりも上方の任意の位置から、前記メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vc(m/min)によって下記の(1)式で求まる長さR(mm)以上下方の位置までの、水冷式銅鋳型の内壁面の範囲に、銅鋳型の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下または120%以上である金属が、前記内壁面に直径を1.0mmから10.0mmの範囲内として加工された円形凹溝に充填されて形成された複数個の異種金属充填部を有し、
前記異種金属充填部の充填厚みH(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(2)式の関係を満たし、
前記連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う前記円形凹溝は接触するか、または、その一部同士が重なり合っていて、前記連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離W(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(3)式の関係を満たし、及び/または、前記連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離L(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(4)式の関係を満たす、鋼の連続鋳造方法。
=2×Vc×1000/60・・・(1)
0.5≦H≦d・・・(2)
0.70<W/d≦1.00・・・(3)
0.70<L/d≦1.00・・・(4)
[2]前記連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離L(mm)は、前記連続鋳造用鋳型の鋳型振動の振幅A(mm)、鋳型振動の振動数f(回/min)及び鋳片引き抜き速度Vc(m/min)と下記の(5)式の関係を満たす、上記[1]に記載の鋼の連続鋳造方法。
A/2≦L≦1000×Vc/f・・・(5)
本発明によれば、鋳型幅方向の熱流束の分布周期または鋳造方向の熱流束の分布周期のうちの少なくともいずれか一方が不均一凝固の防止に対して適正であり、凝固初期の凝固シェルの不均一冷却よる表面割れ、及び、包晶反応を伴う中炭素鋼でのδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みの不均一による表面割れを従来技術よりも更に安定して防止することが実現される。また更に、(5)式の関係を満たす場合には、オシレーションマークに起因する鋳片の表面割れも軽減することができる。
本発明で使用する水冷式連続鋳造用鋳型の一部を構成する鋳型長辺銅板を内壁面側から見た概略側面図である。 図1に示す鋳型長辺銅板1のX−X’断面図である。 異種金属充填部を有する鋳型長辺銅板の三箇所の位置における熱抵抗を、異種金属充填部の位置に対応して概念的に示す図である。 本発明における連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部の配置の例を示す図で、W/d=0.80且つL/d=0.80の例を鋳型長辺銅板の内壁面側から見た概略側面図である。 本発明における連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部の配置の例を示す図で、W/d=0.90且つL/d=0.90の例を鋳型長辺銅板の内壁面側から見た概略側面図である。 本発明における連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部の配置の例を示す図で、W/d=0.70且つL/d=1.00の例を鋳型長辺銅板の内壁面側から見た概略側面図である。 L/dを1.00として、W/dを0.10から2.00までの範囲で変化させ、W/dのスラブ鋳片の表面割れ個数密度への影響を調査した結果を示す図である。 W/dを1.00として、L/dを0.10から2.00までの範囲で変化させ、L/dのスラブ鋳片の表面割れ個数密度への影響を調査した結果を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を具体的に説明する。図1は、本発明に係る鋼の連続鋳造方法で使用する水冷式連続鋳造用鋳型の一部を構成する鋳型長辺銅板1であって、水冷式銅鋳型の内壁面側に異種金属充填部3が形成された鋳型長辺銅板1を内壁面側から見た概略側面図である。また、図2は、図1に示す鋳型長辺銅板1のX−X’断面図である。
図1に示す連続鋳造用鋳型は、スラブ鋳片を鋳造するための連続鋳造用鋳型の一例である。スラブ鋳片用の水冷式連続鋳造用鋳型は、一対の銅製または銅合金製の鋳型長辺銅板と一対の銅製または銅合金製の鋳型短辺銅板とを組み合わせて構成される。図1は、そのうちの鋳型長辺銅板1を示している。鋳型短辺銅板も鋳型長辺銅板1と同様に、その内壁面側に異種金属充填部3が形成されるとして、ここでは、鋳型短辺銅板についての説明は省略する。但し、スラブ鋳片においては、スラブ厚みに対してスラブ幅が極めて大きいという形状に起因して、鋳片長辺面側の凝固シェルで応力集中が起こりやすく、鋳片長辺面側で表面割れが発生しやすい。したがって、スラブ鋳片用の連続鋳造用鋳型の鋳型短辺銅板には、異種金属充填部3を設置しなくてもよい。
図1に示すように、鋳型長辺銅板1における定常鋳造時のメニスカスの位置よりも長さQ(長さQは、ゼロより大きい任意の値)離れた上方の位置から、メニスカスよりも長さRだけ下方の位置までの鋳型長辺銅板1の内壁面の範囲には、複数個の異種金属充填部3が設置されている。ここで、「メニスカス」とは「鋳型内溶鋼湯面」であり、非鋳造中にはその位置は明確でないが、通常の鋼の連続鋳造操業では、メニスカス位置を鋳型銅板の上端から50mmないし200mm程度下方の任意の位置としている。したがって、メニスカス位置が鋳型長辺銅板1の上端から50mm下方の位置であっても、また、上端から200mm下方の位置であっても、長さQ及び長さRが、以下に説明する本発明の条件を満足するように、異種金属充填部3を配置すればよい。
異種金属充填部3は、図2に示すように、鋳型長辺銅板1の内壁面側に加工された、直径をdとする開口形状が円形の凹溝2(以下、「円形凹溝2」と記す)の内部に、鍍金処理または溶射処理によって、鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対してその熱伝導率λが80%以下である金属(以下、「低熱伝導金属」と記す)、または、鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対してその熱伝導率λが120%以上である金属(以下、「高熱伝導金属」と記す)が充填されて形成されたものである。直径をdとする円形凹溝2の内部に充填される異種金属充填部3の直径もdとなる。ここで、図2における符号4は、鋳型長辺銅板1の背面側に設置された、鋳型冷却水の流路となるスリットであり、符号5は、鋳型長辺銅板1の背面と密着するバックプレートである。
図3に、円形凹溝2への充填金属として低熱伝導金属を使用した異種金属充填部3を有する鋳型長辺銅板1の三箇所の位置における熱抵抗を、異種金属充填部3の位置に対応して概念的に示す。図3に示すように、異種金属充填部3の設置位置では熱抵抗が相対的に高くなる。図3は、円形凹溝2への充填金属として低熱伝導金属を使用した例であり、円形凹溝2への充填金属として高熱伝導金属を使用した場合には、図3とは逆に、異種金属充填部3の設置位置で熱抵抗が相対的に低くなる。
複数の異種金属充填部3を、メニスカス位置を含んでメニスカス近傍の連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に設置することにより、メニスカス近傍の鋳型幅方向及び鋳造方向における連続鋳造用鋳型の熱抵抗が周期的に増減する分布が形成される。これによって、メニスカス近傍、つまり、凝固初期での凝固シェルから連続鋳造用鋳型への熱流束が周期的に増減する分布が形成される。
この熱流束の周期的な増減により、δ鉄からγ鉄への変態(以下「δ/γ変態」と記す)によって凝固シェルに発生する応力や熱応力が低減し、これらの応力によって生じる凝固シェルの変形が小さくなる。凝固シェルの変形が小さくなることで、凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化され、且つ、発生する応力が分散されて個々の歪量が小さくなる。その結果、凝固シェル表面における表面割れの発生が抑制される。
本発明において、鋳型長辺銅板1の熱伝導率λと、低熱伝導金属または高熱伝導金属の熱伝導率λとの比較は、常温(約20℃)でのそれぞれの熱伝導率の比較で定義する。銅、銅合金、低熱伝導金属及び高熱伝導金属の熱伝導率は、一般的に、高温になるほど小さくなるが、常温での鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対する常温での低熱伝導金属の熱伝導率λが80%以下である、または、常温での鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対する常温での高熱伝導金属の熱伝導率λが120%以上であれば、連続鋳造用鋳型としての使用温度(200〜350℃程度)であっても、異種金属充填部3を設置した部位の熱抵抗と、異種金属充填部3を設置していない部位の熱抵抗とに、十分な差を生じさせることができる。尚、円形凹溝2への充填金属としては、1つの連続鋳造用鋳型では、低熱伝導金属または高熱伝導金属のいずれか一方のみを使用する。
初期凝固への影響を勘案すれば、異種金属充填部3の設置位置は、定常鋳造時の鋳片引き抜き速度Vcに応じて、メニスカスよりも下記の(1)式で求められる長さR以上下方の位置までとする必要がある。つまり、図1に示す、メニスカス位置からの長さRは、(1)式から算出される長さR以上とする必要がある。
=2×Vc×1000/60・・・(1)
ここで、(1)式において、Rは、長さ(mm)、Vcは、鋳片引き抜き速度(m/min)である。
長さRは、凝固開始した後の鋳片が異種金属充填部3の設置された範囲を通過する時間に関係しており、鋳片の表面割れを抑制するためには、凝固開始後から少なくとも2秒間は、鋳片が異種金属充填部3の設置された範囲内に滞在する必要がある。鋳片が凝固開始後から少なくとも2秒間は異種金属充填部3の設置された範囲に存在するためには、長さRは(2)式を満たすことが必要となる。
凝固開始した後の鋳片が異種金属充填部3の設置された範囲内に滞在する時間を2秒以上確保することで、異種金属充填部3による熱流束の周期的な変動の効果が十分に得られ、凝固シェルに表面割れの発生しやすい高速鋳造時や中炭素鋼の鋳造時に、鋳片の表面割れ抑制効果を高めることができる。
異種金属充填部3による熱流束の周期的な変動の効果を安定して得るには、鋳片が異種金属充填部3の設置された範囲を通過する時間を4秒以上確保することが、より好ましい。一方、長さRに上限を定める必要はないが、異種金属充填部3を設置するための鋳型銅板表面の凹溝加工費用と鍍金処理費用または溶射処理費用とを抑える観点から、長さRの5倍以内とすることが好ましい。
一方、異種金属充填部3の上端部の位置は、メニスカス位置よりも上方であればどこの位置であっても構わず、したがって、図1に示す長さQは、ゼロを超えた任意の値であればよい。但し、鋳造中にメニスカスは上下方向に変動するので、異種金属充填部3の上端部が常にメニスカスよりも上方位置となるように、異種金属充填部3の上端部を設定されるメニスカスよりも10mm程度上方位置とすることが好ましく、更に、異種金属充填部3の上端部を設定されるメニスカスよりも20mm〜50mm程度上方位置とすることがより好ましい。
円形凹溝2の直径d、換言すれば、異種金属充填部3の直径dは、1.0mmから10.0mmの範囲とする。円形凹溝2の直径dを1.0mm以上とすることで、異種金属充填部3における熱流束の低下が十分となり、鋳片の表面割れ抑制効果を高めることができる。また、1.0mm以上とすることで、低熱伝導金属または高熱伝導金属を鍍金処理や溶射処理によって円形の円形凹溝2の内部に充填することが容易となる。一方、円形凹溝2の直径dを10.0mm以下とすることで、異種金属充填部3における熱流束の低下が抑制され、つまり、異種金属充填部3での凝固遅れが抑制されて、その位置での凝固シェルへの応力集中が防止され、凝固シェルでの表面割れ発生を抑制できる。即ち、直径dが10.0mmを超えると凝固シェルでの表面割れが増加する傾向があることから、円形凹溝2の直径dは10.0mm以下にする必要がある。
異種金属充填部3の充填厚みHは、0.5mm以上で、且つ、円形凹溝2の直径d(mm)と下記の(2)式の関係を満足する必要がある。ここで、(2)式において、Hは充填厚み(mm)、dは円形凹溝2の直径(mm)である。
0.5≦H≦d・・・(2)
異種金属充填部3の充填厚みHを0.5mm以上とすることで、異種金属充填部3における熱流束の低下が十分となり、鋳片の表面割れ抑制効果を得ることができる。また、充填厚みHを円形凹溝2の直径dと同等、またはそれらよりも小さくすることで、鍍金処理や溶射処理による円形凹溝2への低熱伝導金属及び高熱伝導金属の充填が容易となり、且つ、充填した低熱伝導金属及び高熱伝導金属と鋳型銅板との間に隙間や割れが生じることもない。低熱伝導金属及び高熱伝導金属と鋳型銅板との間に隙間や割れが生じた場合には、充填した低熱伝導金属及び高熱伝導金属の亀裂や剥離が生じ、鋳型寿命の低下、鋳片の割れ、更には拘束性ブレークアウトの原因となる。
本発明においては、連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)及び連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)のうちの少なくとも一方は、円形凹溝2の直径dに対して、下記の(3)式または下記の(4)式を満足する必要がある。
0.70<W/d≦1.00・・・(3)
0.70<L/d≦1.00・・・(4)
即ち、連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う異種金属充填部同士または連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う異種金属充填部同士のうちの少なくともいずれか一方は、お互いに接触しているか、またはその一部同士が重なり合っている必要がある。図1及び図2は、連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う異種金属充填部同士及び連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う異種金属充填部同士の双方が接触した状態(W/d=1.00、且つ、L/d=1.00)を示している。
図4〜図6に、本発明における連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の配置の例を示す。図4〜図6は、鋳型長辺銅板1の一部分を内壁面側から見た概略側面図である。
図4は、円形凹溝2の直径dを5.0mmとし、鋳型幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)がともに4.0mmの例(W/d=0.80、L/d=0.80)である。
図5は、円形凹溝2の直径dを5.0mmとし、鋳型幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)及び鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)がともに4.5mmの例(W/d=0.90、L/d=0.90)である。
図6は、円形凹溝2の直径dを5.0mmとし、鋳型幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)を3.5mmとし、鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)を5.0mmとする例(W/d=0.70、L/d=1.00)である。
本発明者らは、鋳型幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)と円形凹溝2の直径d(mm)との比(W/d)がスラブ鋳片の表面割れに及ぼす影響を調査した。具体的には、円形凹溝2の直径dを5.0mmの一定とし、且つ、鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)と円形凹溝2の直径d(mm)との比(L/d)を1.00の一定として、比(W/d)を0.10から2.00までの範囲で変化させ、スラブ鋳片の表面割れ個数密度を調査した。
調査結果を図7に示す。W/dが0.70超え1.00以下の場合に、スラブ鋳片の表面割れ個数密度が低下した。これは、W/dが0.70超え1.00以下の場合に、鋳型幅方向の熱流束の分布周期が不均一凝固の防止に対して適正であり、鋳片の表面割れ抑制効果が高まると考えられる。
一方、W/dが0.70以下の場合、鋳型幅方向の熱流束周期が小さくなりすぎるため、不均一凝固の抑制効果が小さくなると考えられる。また、W/dが1.00を超えると、鋳型幅方向の熱流束周期が大きくなりすぎ、緩冷却領域において凝固遅れが大きくなり、不均一凝固の抑制効果が小さくなると考えられる。
また、上記と同様に、鋳型の鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)と円形凹溝2の直径d(mm)との比(L/d)がスラブ鋳片の表面割れに及ぼす影響を調査した。具体的には、円形凹溝2の直径dを5.0mmの一定とし、且つ、鋳型幅方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離W(mm)と円形凹溝2の直径d(mm)との比(W/d)を1.00の一定として、比(L/d)を0.10から2.00までの範囲で変化させ、スラブ鋳片の表面割れ個数密度を調査した。
調査結果を図8に示す。L/dが0.70超え1.00以下の場合に、スラブ鋳片の表面割れ個数密度が低下した。これは、L/dが0.70超え1.00以下の場合に、鋳造方向の熱流束の分布周期が不均一凝固の防止に対して適正であり、鋳片の表面割れ抑制効果が高まると考えられる。
一方、L/dが0.70以下の場合、鋳造方向の熱流束周期が小さくなりすぎるため、不均一凝固の抑制効果が小さくなると考えられる。また、L/dが1.00を超えると、鋳造方向の熱流束周期が大きくなりすぎ、緩冷却領域において凝固遅れが大きくなり、不均一凝固の抑制効果が小さくなると考えられる。
本発明において、円形凹溝2に充填して使用する低熱伝導金属の熱伝導率λは、鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対して80%以下である必要がある。また、円形凹溝2に充填して使用する高熱伝導金属の熱伝導率λは、鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対して120%以上である必要がある。熱伝導率λが鋳型長辺銅板1の熱伝導率λに対して80%以下の低熱伝導金属または120%以上の高熱伝導金属を使用することで、異種金属充填部3による熱流束の周期的な変動の効果が十分となり、鋳片に表面割れの発生しやすい高速鋳造時や中炭素鋼の鋳造時においても、鋳片の表面割れ抑制効果が十分に得られる。
使用する低熱伝導金属としては、鍍金処理や溶射処理によって容易に充填することができることから、ニッケル(Ni、熱伝導率;90W/(m×K))、ニッケル系合金、クロム(Cr、熱伝導率;67W/(m×K))、コバルト(Co、熱伝導率;70W/(m×K))などが好適である。尚、本明細書に記載する熱伝導率の数値は、常温(約20℃)における熱伝導率である。
また、鋳型銅板として使用する銅合金としては、一般的に連続鋳造用鋳型として使用されている、クロムやジルコニウム(Zr)などを微量添加した銅合金を用いればよい。もちろん、純銅を鋳型銅板として使用してもよい。
近年では、鋳型内の凝固の均一化または溶鋼中介在物の凝固シェルへの捕捉を防止するために、連続鋳造用鋳型には、鋳型内の溶鋼を攪拌する電磁攪拌装置が設置されていることが一般的である。この場合は、電磁コイルから溶鋼への磁場強度の減衰を抑制するために、導電率を低減した銅合金が用いられている。銅合金は、その導電率の低下に応じて熱伝導率も低減し、したがって、近年では、純銅の1/2前後の熱伝導率の銅合金製の鋳型銅板も使用されている。尚、純銅の熱伝導率は約385W/(m×K)である。
このように、熱伝導率の低い銅合金を鋳型銅板とした連続鋳造用鋳型では、円形凹溝2に充填して使用する高熱伝導金属として、純銅や合金成分の含有量が少ない熱伝導率の高い銅合金を使用することができる。
また、本発明においては、オシレーションマークに起因する鋳片表面割れを防止するために、連続鋳造用鋳型の鋳型振動の振幅A(mm)及び振動数f(回/min)を、連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)及び鋳片引き抜き速度Vc(m/min)に応じて設定することが好ましい。
ここで、鋳型の振動波形を、例えば正弦波形とした場合には、鋳型の振動による変位yは「y=Asin(2πft)、但し、A;振幅(mm)、f;振動数(回/min)、t;時間(min)」で表される。つまり、鋳型振動の振幅Aとは、振動の上死点−下死点間の距離(ストローク)の1/2である。
鋳片のオシレーションマークは、鋳型振動の1周期(サイクル)毎に形成される。したがって、鋳片に形成されるオシレーションマークの間隔SD(mm)は、下記の(6)式で算出される。
間隔SD=1000×Vc/f・・・(6)
凝固シェルが、鋳造方向下方に間隔SDの距離を進む間に、異種金属充填部3及び鋳型銅板の両方に接すれば、間隔SD内の凝固シェルは、ほぼ均等に周期的な熱流束変動を受けるので、その部位での不均一凝固が改善される。これにより、オシレーションマークの頂部と谷部との冷却の差が低減され、鋳片でのオシレーションマークに起因する表面割れの発生が抑えられる。
即ち、下記の(7)式に示すように、鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)が間隔SD(mm)以下となれば、鋳型振動の1周期の間に、間隔SD内の凝固シェルの全てが異種金属充填部3及び鋳型銅板の両方に確実に接することになり、鋳片でのオシレーションマークに起因する表面割れの発生が抑えられる。
L≦間隔SD=1000×Vc/f・・・(7)
一方、鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)が振幅A(mm)の半分よりも小さくなると、オシレーションの1周期の間で、凝固シェルが常に低熱伝導金属部3または鋳型銅板のいずれかに接することになり、その結果、オシレーションマーク間の凸部における抜熱は周期的な熱流束の変動を受けず、凝固シェルは、周期的な熱流束の変動を受けくい状態で冷却されることになる。つまり、オシレーションマークの頂部と谷部との差を低減する効果が生じにくくなる。したがって、鋳造方向に隣会う異種金属充填部3の中心間距離L(mm)は、振幅A(mm)の半分以上となる必要があり、下記の(5)式が導かれる。
A/2≦L≦1000×Vc/f・・・(5)
即ち、本発明においては、オシレーションマークに起因する鋳片表面割れを防止するために、異種金属充填部の中心間距離L(mm)は、連続鋳造用鋳型の鋳型振動の振幅A(mm)、鋳型振動の振動数f(回/min)及び鋳片引き抜き速度Vc(m/min)と上記の(5)式の関係を満たすことが好ましい。
異種金属充填部3の配列は、図1では異種金属充填部3の中心が鋳造方向に並んでいるが、鋳造方向で異種金属充填部3の中心位置をずらしてもよい。また、異種金属充填部3は、連続鋳造用鋳型の長辺鋳型銅板と短辺鋳型銅板の双方に設置することを基本とするが、スラブ鋳片のように鋳片短辺長さに対して鋳片長辺長さが著しく大きい場合には、鋳片の長辺側に表面割れが発生する傾向があり、異種金属充填部3を長辺鋳型銅板のみに設置しても、鋳片の表面割れ抑制効果を得ることができる。
このようにして構成される連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入しつつ、前記連続鋳造用鋳型を鋳造方向に振動させながら、前記溶鋼が冷却されて生成した凝固シェルを前記連続鋳造用鋳型から引き抜いて、鋳片を製造する。このような構成の連続鋳造用鋳型は、特に、表面割れ感受性が高い、炭素含有量が0.08〜0.17質量%の中炭素鋼のスラブ鋳片(厚み;200mm以上)を連続鋳造する際に使用することが好ましい。従来、中炭素鋼のスラブ鋳片を連続鋳造する場合は、鋳片の表面割れを抑制するために、鋳片引き抜き速度を低速化することが一般的であるが、上記構成の連続鋳造用鋳型を使用することで鋳片表面割れが抑制できるので、1.5m/min以上の鋳片引き抜き速度であっても、表面割れのない、または表面割れの著しく少ない鋳片を連続鋳造することが実現される。連続鋳造の際には、(5)式を満たすように、鋳型の振動条件及び鋳片引き抜き速度を制御することが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、鋳型幅方向の周期的な熱流束分布周期または鋳造方向の周期的な熱流束分布周期のうちの少なくともいずれか一方が不均一凝固の防止に対して適正であり、凝固初期の凝固シェルの不均一冷却よる表面割れ、及び、包晶反応を伴う中炭素鋼でのδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みの不均一による表面割れを従来技術よりも更に安定して防止することが実現される。
尚、上記説明はスラブ鋳片の連続鋳造に関して行ったが、本発明はスラブ鋳片の連続鋳造に限定されるものではなく、ブルーム鋳片やビレット鋳片の連続鋳造においても上記に沿って適用することができる。
中炭素鋼(化学成分、C;0.08〜0.17質量%、Si;0.10〜0.30質量%、Mn;0.50〜1.20質量%、P;0.010〜0.030質量%、S;0.005〜0.015質量%、Al;0.020〜0.040質量%)を、銅合金製の鋳型長辺銅板の内壁面に種々の条件で低熱伝導金属充填部が設置された水冷銅鋳型を用いて鋳造し、鋳造後の鋳片の表面割れを調査する試験を行った(本発明例1〜7、比較例1〜5)。用いた水冷銅鋳型は、鋳片長辺幅が1500〜2450mm、鋳片厚みが260mmのスラブ鋳片鋳造用の鋳型である。また、比較のために、低熱伝導金属充填部を有していない水冷式銅合金製連続鋳造用鋳型を使用した試験も行った(従来例)。
使用した水冷式銅合金製連続鋳造用鋳型の上端から下端までの長さは950mmであり、定常鋳造時のメニスカス(鋳型内溶鋼湯面)の位置を、鋳型上端から100mm下方位置に設定した。鋳型上端から60mm下方の位置から、鋳型上端から200mm下方の位置までの範囲の鋳型銅板内壁面に円形凹溝の切削加工を施し(長さR=100mm)、その後、電気鍍金処理によって円形凹溝に低熱伝導金属を充填させた。電気鍍金処理を施した後、表面研削を行って円形凹溝以外の部位に付着した低熱伝導金属を除去し、再度、電気鍍金処理を施す工程を複数回繰り返して低熱伝導金属を円形凹溝に完全に充填させ、低熱伝導金属充填部を形成した。この場合、低熱伝導金属充填部とその周囲の銅合金部(低熱伝導金属充填部が形成されていない部位)とは段差のない平滑面に形成した。
鋳型銅板としては、熱伝導率が298.5W/(m×K)の銅合金を用い、充填用の低熱伝導金属(以下、「充填金属」とも記す)としては、純ニッケル(熱伝導率;90.5W/(m×K))を使用した。
連続鋳造操業においては、モールドパウダーとして、塩基度((質量%CaO)/(質量%SiO))が1.0〜1.5で、1300℃における粘度が0.05〜0.20Pa・sのモールドパウダーを使用した。連続鋳造終了後、鋳片表面の割れ発生状況を染色浸透探傷検査によって調査した。浸透探傷検査によって検出した2mm以上の長さの表面割れの個数を測定し、その総和を、表面割れを調査した鋳片の表面積(m)で除した値(個/m)を表面割れ個数密度として定義し、この表面割れ個数密度を用いて表面割れの発生状況を評価した。
表1に、各試験における定常鋳造時の鋳片引き抜き速度Vc、鋳型振動条件、低熱伝導金属充填部設置条件及び鋳片表面検査結果を示す。
本発明例1〜7は、鋳片の表面割れ個数密度が低位であり、鋳片の表面割れが抑制されることが確認できた。
これに対して、比較例1は、W/d及びL/dが大きすぎ、低熱伝導金属充填部を設置したことによる鋳型幅方向及び鋳造方向の周期的な熱流束分布周期が不均一凝固の防止に有効に作用せず、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の1.7倍以上であった。
比較例2は、円形凹溝の直径dが小さすぎて、異種金属充填部における熱流束の低下が不十分であり、また、W/dが大きすぎ、且つ、L/dが小さすぎることから、低熱伝導金属充填部を設置したことによる鋳型幅方向及び鋳造方向の周期的な熱流束分布周期が不均一凝固の防止に有効に作用せず、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の1.9倍以上であった。
比較例3は、円形凹溝の直径dが大きすぎて、異種金属充填部での凝固遅れが起こり、また、W/d及びL/dが大きすぎ、これらにより、低熱伝導金属充填部を設置したことによる鋳型幅方向及び鋳造方向の周期的な熱流束分布周期が不均一凝固の防止に有効に作用せず、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の2.1倍以上であった。
比較例4は、W/dが小さすぎて、且つ、L/dが大きすぎ、これらにより、低熱伝導金属充填部を設置したことによる鋳型幅方向及び鋳造方向の周期的な熱流束分布周期が不均一凝固の防止に有効に作用せず、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の1.2倍以上であった。
比較例5は、円形凹溝の直径dが大きすぎて、異種金属充填部での凝固遅れが起こり、また、W/dが小さすぎて、且つ、L/dが大きすぎ、これらにより、低熱伝導金属充填部を設置したことによる鋳型幅方向及び鋳造方向の周期的な熱流束分布周期が不均一凝固の防止に有効に作用せず、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の1.3倍以上であった。
従来例では、鋳片の表面割れ個数密度は本発明例の約5倍以上であり、多数の鋳片表面割れが発生した。
1 鋳型長辺銅板
2 円形凹溝
3 異種金属充填部
4 スリット(鋳型冷却水流路)
5 バックプレート

Claims (2)

  1. 連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入しつつ、前記連続鋳造用鋳型を鋳造方向に振動させながら、前記溶鋼が冷却されて生成した凝固シェルを前記連続鋳造用鋳型から引き抜いて、鋳片を製造する鋼の連続鋳造方法であって、
    前記連続鋳造用鋳型は、メニスカスよりも上方の任意の位置から、前記メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vc(m/min)によって下記の(1)式で求まる長さR(mm)以上下方の位置までの、水冷式銅鋳型の内壁面の範囲に、銅鋳型の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下または120%以上である金属が、前記内壁面に直径を1.0mmから10.0mmの範囲内として加工された円形凹溝に充填されて形成された複数個の異種金属充填部を有し、
    前記異種金属充填部の充填厚みH(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(2)式の関係を満たし、
    前記連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う前記円形凹溝は接触するか、または、その一部同士が重なり合っていて、前記連続鋳造用鋳型の幅方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離W(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(3)式の関係を満たし、及び/または、前記連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離L(mm)は、前記円形凹溝の直径d(mm)と下記の(4)式の関係を満たす、鋼の連続鋳造方法。
    =2×Vc×1000/60・・・(1)
    0.5≦H≦d・・・(2)
    0.70<W/d≦1.00・・・(3)
    0.70<L/d≦1.00・・・(4)
  2. 前記連続鋳造用鋳型の鋳造方向に隣会う前記異種金属充填部の中心間距離L(mm)は、前記連続鋳造用鋳型の鋳型振動の振幅A(mm)、鋳型振動の振動数f(回/min)及び鋳片引き抜き速度Vc(m/min)と下記の(5)式の関係を満たす、請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
    A/2≦L≦1000×Vc/f・・・(5)
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