次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。本発明の請求項に規定される生体内留置部材の形状は、マンドレルに巻きつけられることによって付与される形状である。なお、図面に示されるマンドレルを伴わない二次コイルの形状や途中形状は、一次コイルの内腔内に補強芯材(芯線)が挿入されている状態を仮定して描かれた理解を助けるための図面である。
本発明に係る生体内留置部材1は、図9(b)に示すように、一周以上延びてループを為すループ形状部位(R01、R11、R21−R23)が複数含まれるとともに、これら複数のループ形状部位が、少なくとも2種の異なるループ長のループ形状部位より構成され、一次コイルの先端側から基端側に向けて、ループ長の短い種類のループ形状部位から順により長い種類のループが基端側となるように設けられている。本例では、先端側から最も短いループ形状部位R01が一つ、次に長いループ長のループ形状部位R11が一つ、次に長いループ長のループ形状部位R21−R23が三つ形成されている。
このような生体内留置部材1は、動脈瘤などの内部に先に短いループ長のループ形状部位が押し出されるため、その後に押し出される長いループ長のループ形状部位は短いループ形状部位に絡まりにくく、仮に重なるように集中してしまってもばらけやすく、良好な操作性を維持でき、動脈瘤の破裂や損傷も防止できる。また、最もループ長の短い種類のループ形状部位R01が1つのみ設けられ、最もループ長の長い種類のループ形状部位R21−R23が2つ以上、本例では3つ設けられることで、最初に押し出される最も短いループ形状部位R01が動脈瘤などの内壁に保持されるアンカーとして機能し、内壁に迅速かつ確実に安定保持されることで、基端側のループ形状部位R21−R23も不安定になって互いに重なり合ったりせず、安定的にスムーズに広がり、重なり合いや絡まりが未然に回避され、動脈瘤などの内部で先にフレームを形成している一次コイルをさらに内壁側に押し広げ、密着性を向上させる。また、最もループ長の短い種類のループ形状部位R01の次に長いループ長のループ形状部位R11が1つのみ設けられ、最もループ長の長い種類のループ形状部位R21−R23が2つ以上、本例では3つ設けられることで、最初に押し出される最も短いループ形状部位R01がアンカーとして機能し、その次に長いループ長のループ形状部位R11もアンカー的に絡まることなく動脈瘤などの内壁に安定的に密着してフレームを為し、さらに基端側のループ形状部位R21−R23が先にフレームを形成している一次コイルをさらに内壁側に押し広げ、密着性をより向上させる。ループ形状部位R01が前記アンカーとして動脈瘤などの内壁に迅速かつ確実に安定保持され、次に長いループ長のループ形状部位R11もアンカー的に内壁に安定した状態でフレームを為すため、その後のループ形状部位R21−R23は不安定になって互いに重なり合ったりはせず、安定的にスムーズに広がり、重なり合いや絡まりが未然に回避される。
以下の実施形態においては、中立体4A,大立体4Bを有する途中形状コイル2を作成した後、さらに大立体4Bの内部に中立体4Aを配置させる形状付与を行うが、これを省略し、途中形状コイル2を途中ではなく最終の二次コイルとし、これを生体内留置部材としてもよい。本実施形態では、生体内留置部材中に、中立体と大立体の二つの立体を形成しているが、3以上の立体が形成されてもよい。
以下、マンドレル6を用いて形成される途中形状コイル2、さらに途中形状コイル2から二次コイルを形成する手順に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る生体内留置部材を製造するためのマンドレル6は、図5〜図7に示すように一次コイル11を巻き付けて生体内留置部材の二次形状(本例では二次形状の手前の途中形状)を形成するために用いられるものである。本発明の生体内留置部材を製造するためのマンドレルは、これに限定されるものではなく、生体内留置部材の構成に応じて適宜選択することができる。
以下の説明においては、マンドレル6における巻き付け部70を有する側を「一端側」、他方の集合体7Bを有する側を「他端側」と呼び、一次コイルにおけるマンドレル6に先に巻き付けられる側を「前端側」、後から巻き付けられる側を「後端側」と呼び、同じく一次コイルや該一次コイルに二次形状が付与されて生体内留置部材として用いられる二次コイルにおける動脈瘤などに先に押し出される遠位側とされる側を「先端側」、後から押し出される手元側とされる側を「基端側」と呼ぶ。
以下の例では、一次コイルの前端側からアンカー部、中立体、大立体を順に巻き付け形成し、当該前端側を先に動脈瘤などに押し出す先端側として構成する例について説明するが、前端側から大立体、中立体、アンカー部の順に巻き付け形成し、前端側を基端側として構成することも勿論できる。また、本発明の生体内留置部材は、アンカー部を設けない構成とすることもできる。
一次コイル11は、従来から公知の生体内留置部材に用いられるものを広く適用できる。本例の一次コイル11は、例えば、図10(a)に示されるような単線又は撚り線の線材であるワイヤー10が図10(b)に示されるような直線状の棒状部材であるマンドレル9等に巻き付けられることで、図10(c)又は図10(d)に示すような螺旋状の一次形状が付与されたコイルである。一次コイルの螺旋巻きのループは、図10(c)に示されるようにループ同士が接していてもよく、図10(d)に示されるようにループ同士が接していなくてもよい。一次コイルは、図10(c)のみや図10(d)のみで形成されてもよく、図10(c)と図10(d)を組み合わせた形状であってもよい。また、一次コイル中に、複数の図10(c)、図10(d)の形状の箇所を含んでいてもよい。
ワイヤー10の素材は特に限定はなく、例えば、プラチナ、タングステン、イリジウム、タンタル、金、ステンレス鋼等の単体や、少なくともこれら二つを組み合わせてなる合金が挙げられる。なお、これら材料は、放射線不透過性材料である。
ワイヤー10の径は用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、好ましくは0.010mm以上0.200mm以下、より好ましくは、0.030mm以上0.100mm以下である。また、一次コイル11の外径あるいは幅は、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、0.100mm以上0.500mm以下が好ましい。また、一次コイル11の全長も、同様に、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、10mm以上1000mm以下が好ましい。
本例のマンドレル6に一次コイル11を巻き付けて形成される形状は、最終的な二次形状ではなく、それに至る途中の形状である。すなわち本例のマンドレル6は途中形状コイル2を形成するものである。最終的な生体内留置部材の二次形状は、後述のように更に大立体4Bの内部に中立体4A及びアンカー部40を配置して加熱することにより得られる図9(b)に示す形状である(二次コイル3である生体内留置部材1)。
本例のマンドレルは、巻き付けにより一次コイル11が通過する所定の位置に段差部60a,60bが設けられ、さらに該段差部60a,60bに一次コイル11を受け入れる切欠き溝61a,61bが設けられているが、本発明の他の実施形態ではこれに限定されない。切欠き溝は設けられていても設けられていなくてもよい。本例ではマンドレル6に設けられる上記切欠き溝として、後述するように、途中形状コイルの中立体4Aを成形する集合体7Aとアンカー部40を成形する巻き付け部70との間の段差部60aに形成されるスロープ状の切欠き溝61a、及び大立体4Bを成形する集合体7Bと中立体4Aを成形する集合体7Aとの間の段差部60bに形成される方形の切欠き溝61bが形成されている。
マンドレル6は、図1〜図3に示すように、一次コイル11が外周面に一周以上又は一周未満巻き付けられる複数の巻き付け部70〜78を備えている。また、比較的外周面の周長が長い巻き付け部と比較的外周面の周長が短い巻き付け部とが同軸状に連設された当該巻き付け部の間、本例では、巻き付け部71と巻き付け部70との間、及び巻き付け部75と巻き付け部74との間には、それぞれ段差部60a,60bが形成されている。
巻き付け部70〜78は、本例では各巻き付け部の軸方向からみて円形断面の棒状部で構成されているが、このような円形に限定されるものではなく、例えば角の取れた多角形や楕円なども好ましい例である。ムク(中実)の棒体ではなく中空の筒体でもよい。円形断面の各巻き付け部70〜78の外径は、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合、1mm以上30mm以下が好ましい。なぜなら、巻き付け部の外径はそのまま二次コイルにおけるループ形状部位の大きさ、各湾曲形状部位の曲率ないし湾曲の程度を決定付け、これらは内径が1〜30mmの動脈瘤の内壁に密着する形状が好ましいためである。
マンドレル6は、より具体的には、外周面の周長が略同じ(本例のように断面円形であれば外周長さが略同じ)巻き付け部71〜74からなる集合体7Aと、同じく外周面の周長が略同じで巻き付け部75〜78からなる集合体7Bの2つの集合体を備えている。集合体7Aの各巻き付け部71〜74の周長は、集合体7Bの各巻き付け部75〜78の周長に比べて短く、これら集合体7B,7Aが各集合体の一つの巻き付け部75、74同士を同軸状に連設した状態に互いに一体化されている。集合体7Bの各巻き付け部75〜78の周長は、集合体7Aの各巻き付け部71〜74の周長の1.05倍以上1.5倍以下となるように設定することが好ましく、さらに1.1倍以上1.2倍以下となるように設定することが好ましい。この連設された巻き付け部74、75間に段差部60bが形成されている。
集合体7Aを構成する4つの巻き付け部71〜74のうち、巻き付け部71及び74は同軸に一体的に形成された円柱部の前後の部位であり、巻き付け部72、73は、円柱部の途中位置から円柱部の軸に直交する軸を共通の軸として左右に突設されている。これにより巻き付け部71〜74は、各軸方向が同一平面上で且つ90度ずつずれた4つの方向となり、環状に配置されている。集合体4Bを構成する4つの巻き付け部75〜78も同様に環状に配置されている。
本例では、集合体7Aの巻き付け部71〜74の各中心軸、及び集合体7Bの巻き付け部75〜78の各中心軸が、すべて同一平面上に配置され、集合体7Aの巻き付け部72、73の共通の軸と集合体7Bの巻き付け部76,77の共通の軸は互いに平行になるように配置されている。また、集合体7Aから見て、同軸上の集合体7Bの反対の側には、集合体7Aの巻き付け部71〜74の周長より短い周長の巻き付け部70が巻き付け部71と同軸状に設けられている。これら同軸状の巻き付け部70、71間にも段差部60aが形成されている。
これら段差部60a,60bには、それぞれ一次コイル11を通過させる際に受け入れる切欠き溝61a,61bが設けられている。切欠き溝61aは、単独の巻き付け部70のみからなるアンカー部形成用の部位と中立体4Aを形成する集合体7Aとの連設箇所であり、巻き付け部70と巻き付け部71との間は一次コイル11はほぼ周方向に延びるためスロープ状に切欠きで構成されている。また、切欠き溝61bは、中立体4Aと大立体4Bとの連設箇所であり、本例の巻き方によれば巻き付け部74、75の周方向よりも軸方向に近い方向に一次コイル11が延びるため方形の切欠きで構成されているが、これらの形状に何ら限定されない。また、上述のとおり、図4に示すように切欠き溝(61a,61b)や巻き付け部71を省略したマンドレルであってもよい。
また本例のアンカー部40は、後述するように中立体4Aや大立体4Bのような4つの湾曲形状部位を有する立体部ではなく、一つの湾曲形状部位50と螺旋部位53とで構成されるものである。したがって、このアンカー部40を形成するためのマンドレル6の巻き付け部70も一つのみ設けられ、上記のような軸方向の異なる2つ以上の巻き付け部からなる集合体を為すものではない。ただし、このような構成に何ら限定されるものではなく、アンカー部を形成するマンドレルの巻き付け部を二つ以上の巻き付け部からなる集合体とし、アンカー部を立体部として構成することも勿論含まれる。
また、本例では巻き付け部70〜78により二つの集合体7A,7Bを構成しているが、巻き付け部を増やしてさらに多くの集合体を連設してもよい。この場合、複数の集合体の一部の集合体同士が、互いに巻き付け部の周長が略同じであるものとしてもよい。この場合、同じ大きさの立体形状が複数形成される。
また、本例では一端側から順にアンカー部を形成する巻き付け部70、上記集合体7A、7Bが構成されているが、配置順を変更することも勿論できる。この場合、段差部の形態や一次コイルを巻き付ける際の段差部における一次コイルの通過位置も変わってくるが、本例と同様にして適宜、通過位置に切欠き溝を形成することが好ましい。
また、集合体を1つのみとしたマンドレルや、集合体を有しないマンドレルでもよい。各巻き付け部70〜78の外周面の具体的な周長は、生体内留置部材の用途や形成される中立体4A,大立体4B、アンカー部40の形状、構造に応じて適宜選択可能である。
このようなマンドレル6に一次コイル11を巻き付けて形成される途中形状は、図8に示すように、上述の2つ以上の立体部(中立体4A,大立体4B)を有する。なお、図面に示されるマンドレルを伴わない二次コイルの形状や途中形状は、一次コイルの内腔内に補強芯材(芯線)が挿入されている状態を描いた図面である。具体的には、一次コイル11のうち略同一平面上を連続的に湾曲して延びている湾曲形状部位50、51a〜51e、52a〜52fが、上記マンドレル6の各巻き付け部によって2以上の平面上にそれぞれ形成され、立体的形状を為す。なお、略同一平面上とは、一次コイル11が当該平面に概ね沿うものであれば、ループ状に螺旋状に湾曲したり、これら螺旋状のループが二重、三重に重なる場合も、厳密には当該平面から多少ずれているが実質的に略同一平面上とみなし得る場合を含む。図8において、51aと、51cが組み合わせって円環を為しているが、このように一周未満伸びるループを為さない湾曲形状部位が複数組み合わさって円環を為す構成部を円環構成部という。途中形状がこのような円環構成部を含むことにより、コイルの瘤内での偏りを軽減し、コイルの瘤内内壁への密着性が向上する。
本例では、4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位51a〜51eが連設されて構成される立体部(中立体4A)と、同じく4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位52a〜52fが連設されて構成される立体部(大立体4B)との2つの立体部が上記マンドレル6の集合体7A、7Bによってそれぞれ形成される。各立体部の前記4つの平面は、図11(a)及び図11(b)に示すように、法線方向がすべて所定の共通軸a1、a2方向に直交する関係にあり、各立体部(中立体4A,大立体4B)を構成している前記湾曲形状部位(51a〜51e,52a〜52f)は、それぞれ前記4つの平面で囲まれる前記共通軸から見て四角形の仮想筒状体C1,C2の各面(F1〜F4、F5〜F8)内のいずれかに形成される。
このように各立体部(中立体4A/大立体4B)は、それぞれ仮想筒状体C1/C2の4つの平面F1〜F4/F5〜F8に一次コイルの湾曲形状部位51a〜51e/52a〜52fが形成され、仮想筒状体の軸方向の上下面には湾曲形状部位が存在しない立体部として形成される。したがって、動脈瘤などの内部に押し出された際に一次コイルが一つに固まってしまうことなく当該立体形状に広がると同時に、保形性が強すぎることなく動脈瘤などの内壁の形状に応じて比較的柔軟に変形することが可能となり、内壁に沿った密着性の高いフレームを形成することができ、また押し出したり戻したりする操作の際の湾曲形状部位同士の引っ掛かりも生じにくく、良好な操作性が維持される。
これら立体部は途中形状コイルに形成され、本例ではさらに途中形状コイルの大立体4Bの内部にアンカー部40と中立体4Aを配置した二次形状に加工されるのであるが、動脈瘤などの内部でこれら中立体4A,大立体4Bが順に展開される点は変わりはない。
これら立体部は、一次コイル11の先に巻き付けられる前端側から後端側に向けて、仮想筒状体の前記共通軸から見た四角形の面積が比較的小さい立体部、本例では前記中立体4A、から順に、比較的大きい立体部、本例では大立体4Bが後端側となるように形成される。本例では、このように中立体4Aと大立体4Bの2つの立体部が順に形成される。
「中立体」と称す理由は、上記四角形の面積がより小さい「小立体」の立体部が別にあるからではなく、アンカー部40がこのような4つの平面で囲まれた立体部ではないが中立体4Aの360度ループ状に一周している湾曲形状部位51bであるループ形状部位R11よりも小さい同じくループ状の湾曲形状部位50(ループ形状部位R01)を備える立体的な形状であることから、アンカー部40よりも大きい立体的形状という意味で「中立体」と呼ぶ。前述のように、同じ大きさの立体形状が複数形成されてもよく、中立体が複数形成されてもよい。
そして、一次コイル11の比較的小さい立体部(中立体4A)が形成されている前端側を先端側、比較的大きい立体部(大立体4B)が後端側を基端側として動脈瘤内に押し出すと、動脈瘤内に後から押し出されるより大きな立体部(大立体4B)によって、先に瘤壁面にフレームを形成する小さい立体部(中立体4A)がさらに広がる方向に内壁側へ押し付けられ、密着性がより強固なものとなり、脱落をより確実に防止できるとともに、大きい立体部はすでに押し出されてフレームを形成している小さい立体部に引っ掛かりにくくなり、留置操作時の良好な操作性が得られる。
中立体4Aの上記仮想筒状体C1の共通軸a1から見た四角形s1は正方形であり、大立体4Bの仮想筒状体C2の共通軸a2から見た四角形s2も正方形である。また、中立体4Aの仮想筒状体C1の上記4つの各面F1〜F4は、四角形s1と同じ大きさ・形状の正方形であり、各面F1〜F4の正方形に内接する円形にほぼ沿うように一次コイル11の湾曲した湾曲形状部位51a〜51eが形成される。また、大立体4Bの仮想筒状体C2の上記4つの各面F5〜F8も、四角形s2と同じ大きさ・形状の正方形であり、同じく各面F5〜F8の正方形に内接する円形にほぼ沿うように一次コイル11の湾曲した湾曲形状部位52a〜52fが形成される。ここでいう正方形は、一般的な定義に従い、四辺が同じ長さで隣り合う辺のなす角が90度の四角形をいうが、螺旋巻きの一次コイルから形成される生体内留置部材の性質上、必ずしも正方形の定義に従う形状である必要はなく、各辺の長さや角度が異なっていたり、各辺が交わっていない四角形状の形を含む。
このように立体部を同じ大きさの正方形で囲まれた仮想筒状体C1/C2の各面に内接する円形にほぼ沿う湾曲形状部位で構成することにより、動脈瘤などの内壁面の形状に応じてより均一に外側に膨らむように広がり、該内壁に沿って密着性が高く安定したフレームを形成することできるとともに、留置密度もより高めることができる。このような形態は、上記マンドレル6の集合体7A/7Bを構成する4つの巻き付け部の構成を上記のとおり周長が同じ巻き付け部で構成することにより得られる。
最も大きい立体部を除く立体部、本例では上記中立体4Aを構成する一次コイルの長さは、好ましくは一次コイル全長の25パーセント以上50パーセント以下の長さに設定されている。これにより、先に押し出された立体部(中立体4A)によって十分な量のフレームが形成されるとともに、最後に押し出される最も大きい立体部(大立体4B)についても前記フレームを内壁側へさらに押し広げて密着性に優れたフレームを形成できるといった作用が機能する十分なボリュームが維持される。最も大きい立体部、本例では上記大立体4B、を構成する一次コイルの長さは、同様の理由から、好ましくは一次コイル全長の50パーセント以上75パーセント以下に設定される。
仮想筒状体の前記共通軸から見た四角形の面積が比較的小さい立体部と次に大きい立体部との前記四角形を構成する最も短い一辺の長さの比率、本例では中立体4Aの仮想筒状体C1の上記四角形s1の前記長さと大立体4Bの仮想筒状体C2の上記四角形s2の前記長さの比率は、大きい立体部(大立体4B)の前記長さが小さい立体部(中立体4A)の前記長さの1.05倍以上1.5倍以下となるように設定されていることが好ましく、さらに1.1倍以上1.2倍以下となるように設定されていることが好ましい。これにより、比較的小さい立体部(中立体4A)によって先に形成されるフレームが次に大きい立体部(大立体4B)によって内壁側へ押し広げられ、動脈瘤などの内壁に沿ったしっかりとしたフレームが確実に形成される。
最も小さい立体部(中立体4A)よりも先端側の一次コイル先端に至る領域には、少なくとも1つのループ状の湾曲形状部位50よりなるアンカー部40が形成されてもよい。本例ではループ状の湾曲形状部位50が一つのみ形成され、これに連続して中立体4Aに至る螺旋部位53が形成されている。最もループ長の短い種類のループ形状部位の次にループ長の長いループ形状部位が1つのみ設けられた場合は、湾曲形状部位50に形成されるループの数は、1ループ以外に、1ループ未満であってもよく、複数ループであってもよい。
螺旋部位53は、一次コイルを上記マンドレル6のスロープ状の切欠き溝61aに巻き付けることで形成されている。本実施例では、該アンカー部40を構成する一次コイルの長さは、一次コイル全長の15パーセント未満の長さに設定されている。なお、最もループ長の短い種類のループ形状が1つ設けられた場合は、アンカー部を構成する一次コイルの長さは、中立体を構成する一次コイルの長さより、短いことが好ましい。最もループ長の短い種類のループ形状部位の次にループ長の長いループ形状部位が1つのみ設けられた場合は、最もループ長の短い種類のループ形状部位と、その次の長さのループ形状部位を合わせた長さが、これら以外のループ形状部位の長さと同じかそれより短いことが好ましい。
以下、図5〜図9に基づき、本実施形態に係るマンドレル6に一次コイルを巻き付けて二次形状を形成するまでの具体的手順に基づいて説明する。
本例では先端側となるアンカー部から順に巻き付け形成していくが、基端側の大立体側から順に巻き付け形成していくこともできることは上述のとおりである。まず、好ましくは一次コイル11の内腔に一次コイル全長より長い芯線12を挿通しておく。芯線の素材は特に限定はなく、例えば、ステンレス鋼を用いることができる。芯線の径は用途に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではない。
そして芯線12の前端側の突出端部をマンドレル6の一端側の巻き始めとなる巻き付け部70の所望の位置に固定する。本例では巻き付け部70の端部に固定用の取り付けネジ79が設けられ、該ネジ79の頭部と巻き付け部70外面との間に芯線12を挟み込んでネジ79を締め付けることにより固定される。高温に耐え得るテープやクリップ等その他の固定手段を用いてもよい。また、マンドレル6外に、一次コイルが固定されていてもよい。
次に、必要に応じて張力をかけながら一次コイル11をマンドレル6の巻き付け部70に巻き付け、一次コイル11を1周(360度)程度巻き回し、巻き付け部70と巻き付け部71との間の段差部60aに形成されたスロープ状の切欠き溝61aに係入させながら巻き付け部71に向けて螺旋状に半周程度巻き回す。これにより一次コイル11はマンドレル6上の集合体7Aの巻き付け部71と巻き付け部72との連続部分に到達する。
ここまでの工程で、一次コイルのループ状の湾曲形状部位50(ループ形状部位R01)と螺旋部位53とからなるアンカー部40が形成される。アンカー部40にはループ形状部位が一つ(R01)のみ形成される。最も周長の短い巻き付け部70に巻き付けて形成されるループ形状部位R01は最もループ長の短いループ形状部位であり、一次コイルにより形成されるループとして最も曲げ剛性が高く、動脈瘤などの内壁に迅速かつ安定保持されるべきアンカーとして最適となる。ここで、曲げ剛性とは、曲げの変形のしやすさを示し、曲げ剛性が高いほど、曲げの変形がしにくい。R01は、本例において最も小さな直径の巻き付け部により形成されるため、ほかの立体部に比べて曲げ剛性が高くなる。
次に、図7に示すように、一次コイル11を巻き付け部72に沿って半周(180度)程度巻き回すと、マンドレル6上の巻き付け部72と巻き付け部74との連続部分に到達し、さらに巻き付け部74に一次コイル11を1周程度巻き回す。さらに巻き付け部72に半周程度巻き回すと、巻き付け部72と巻き付け部71との連続部分に戻る。そして、巻き付け部71上を半周程度、巻き回す。
この際、先に巻き付け部70からスロープ状の切欠き溝61aに沿って螺旋状に巻かれて巻き付け部72に巻き回された一次コイルの湾曲形状部位51aに交差して、その上からさらに前記巻き付け部71に巻き回す一次コイル11が通過するが、これにより切欠き溝61aに沿って巻かれた螺旋部位53の緩みが防止される。さらに、一次コイル11を巻き付け部73上に半周程度、巻き回すと、巻き付け部73と巻き付け部74との連続部分近傍部に到達する。
ここまでの工程で中立体4Aの形状が構成される。中立体4Aは、巻き付け部71上にほぼ半周の湾曲形状部位51dが形成され、また、巻き付け部72上にほぼ半周の湾曲形状部位51aとほぼ半周の湾曲形状部位51cが位置して両部位を合わせてほぼ一周の円環が形成されている。また、巻き付け部73上にほぼ半周の湾曲形状部位51eが形成され、巻き付け部74上にほぼ一周したループ状の湾曲形状部位51b(ループ形状部位R11)が形成されている。このように中立体4Aには、ループ形状部位が一つ(R11)のみ形成されている。
このループ形状部位R11は、先のアンカー部40のループ形状部位R01よりもループ長が長いため、ループ形状部位R01に絡まってしまう可能性も低く、設計どおりの中立体4Aの形状に広がることを阻害せず、当該中立体4Aにある程度の保形性を付与し、動脈瘤などの内壁への密着性向上に寄与する。最もループ長の短い種類のループ形状部位R01の次に長いループ長のループ形状部位R11が1つのみ設けることで、R01のみならずR11もアンカー的に機能し、動脈瘤などの内壁への密着性向上に寄与する。
次に、巻き付け部74から巻き付け部75に向けて、その間の段差部60bに設けられている切欠き溝61bを通過させながら一次コイル11の連結部位54を配し、そのまま集合体7Bの巻き付け部77上に1周程度巻き回す。これにより一次コイルは巻き付け部77と巻き付け部75との連続部分に戻り、次に巻き付け部75上に半周程度巻き回す。この際、図6(a)及び図6(b)にも示すように切欠き溝61b内を通っている連結部位54の上に一次コイルが通過して巻き付け部75上に湾曲形状部位52bが形成されるが、互いに干渉することなく通過でき、屈曲部の形成が防止されるとともに、連結部位54を湾曲形状部位52bが押えることで緩みが防止されている。
一次コイル11が巻き付け部75と巻き付け部76との連続部分に到達すると、次に巻き付け部76の上に半周程度巻き回し、その後、巻き付け部78の上に一周程度巻き回し、さらに巻き付け部76の上に半周程度巻き回し、最後に巻き付け部75の上に一周程度巻き回す。一次コイル11の長さは、この巻き付け部75への最後の巻き回しで後端がくるように予め設定される。この巻き付け部75への巻きまわしの際には、図6(a),(b)に示すように切欠き溝61b内の連結部位54の上をさらに通過することになるが、上記と同様、これにより形成されるループ形状部位52fには屈曲部の形成が回避されるとともに、連結部位54を押さえ、当該部位の緩みがより確実に防止されている。
そして、一次コイル基端から延出している芯線12を一次コイル11が緩まないように巻き付け部75や巻き付け部77、78に適宜巻き付けながら、最後にマンドレル6の他端側の巻き付け部78端部に設けられた固定用の取り付けネジ80に固定する。ここまでの工程で大立体4Bの形状が構成され、途中形状が得られる。
大立体4Bは、巻き付け部75上にほぼ半周の湾曲形状部位52bとほぼ一周のループ状の湾曲形状部位52f(ループ形状部位R23)が並んで形成され、また、巻き付け部76上にほぼ半周の湾曲形状部位52cとほぼ半周の湾曲形状部位52eが位置して両部位を合わせてほぼ一周の円環が形成されている。また、巻き付け部77上にほぼ一周のループ状の湾曲形状部位52a(ループ形状部位R21)が形成され、巻き付け部78上にほぼ一周したループ状の湾曲形状部位52d(ループ形状部位R22)が形成されている。このように大立体4Bには、ループ形状部位が三つ(R21、R22、R23)形成されている。
大立体4Bにはこのように3つのループ形状部位R21−R23が形成されるが、いずれも先に押し出されて展開されているアンカー部のループ形状部位01や中立体4Aのループ形状部位11よりもループ長が長く、これらに絡まってしまう可能性は低い。また、これら3つのループ形状部位R21−R23は互いに同じループ長さであるが、互いに交差する平面上に存在する配置関係にある(R21とR22の関係、R21とR23の関係)か、互いに平行な平面上にあるがその間に他のループ形状部位が存在する配置関係(R22とR23の関係)にあるため、展開時のループ同士の重なりによる絡まりは生じにくく、中立体4Aと同様、大立体4Bも安定的にスムーズに広がり、動脈瘤などの内部で先にフレームを形成している一次コイルをさらに内壁側に押し広げ、密着性を向上させる。
なお、アンカー部40、中立体4A、大立体4Bなどの巻き付け部に一次コイルを巻き回す回数、つまり巻き付け部に形成されるループの数は、1ループ以外に、複数であってもよい。また、一周以上延びてループをなすループ以外に、一周未満延びてループをなさない円弧状の形状である一周未満伸びるループを為さない湾曲形状部位を含んでもよい。また、そのような湾曲形状部位が複数組み合わさって円環を為す構成部である円環構成部を含んでもよい。上記湾曲形状部位、円環構成部が、一の巻き付け部に複数含まれていてもよい。
そして、マンドレル6に巻き回された状態の一次コイル11を、芯線12が内装されたままマンドレル6とともに加熱し、上記マンドレル6への巻き回しにより形成されたアンカー部40、中立体4A,大立体4Bからなる途中形状を付与する(熱処理(焼成))。加熱条件は、一次コイル11の材質により適宜決定することができる。例えば、加熱温度は400℃以上が好ましく、加熱時間は15分以上が好ましい。その後、マンドレル6から芯線12が内装された状態のままの一次コイル11を取り外すと、図8に示す途中形状からなる途中形状コイル2が得られる。なお、本発明の異なる態様においては、この途中形状を、生体内留置部材の最終的な二次形状とすることができる。
以上説明したマンドレル6への一次コイルの巻き回す手順は一例であり、他の巻き手順でも勿論よい。また、1回の巻き回しで1つの棒状部に巻き回す態様は、ほぼ半周、ほぼ1周としたが、これに限定されず、半周未満、3/4周、2周以上でもよい。また、ループ形状部位の数や各立体部における配置などについても、本例に限定されるものではない。
次に、図9(a),(b)に示すように、マンドレルから取り外した途中形状のコイルの中立体と大立体の間に位置する一次コイルの一部を曲げて、途中形状コイル2の大立体4Bの内側に、中立体4A及びアンカー部40を配置した二次形状を有する二次コイルを作成する。なお、図面に示される途中形状コイル、二次コイルの内腔内には、芯線12が挿入されている状態である。具体的には、中立体4Aの軸a1と大立体4Bの軸a2とが略一致するとともに、互いの仮想筒状体C1、C2の面が平行にならないように軸中心に所定角度相対回転させた状態、本例では45度回転させた状態に配置する。これが最終的な二次形状となる。本発明では、途中形状コイルを変形して、加熱し、形状を付与することができる。形状の付与に当たっては、途中形状のコイルの一の立体部の内部に、他の立体部を配置することができる。一の立体部の内部に他の立体部を配置するには、各立体の間に位置し、ループやループとループの間の部分を形成するなどする一次コイルを曲げて、配置することができる。特に、他の立体部が内部に配置される一の立体部の共通軸と、他の立体部の共通軸とが、平行であるように配置することが好ましい。このように配置することで、動脈瘤などの内壁への密着性を高くすることができる。なお、各立体の共通軸が平行な配置とは、各立体の共通軸が同軸上になる配置を含む。本例では、大立体の内側に、中立体およびアンカー部を45度回転させた状態に配置したが、中立体の内側に大立体を配置したり、回転角度を90度にするなど、回転させる角度を適宜選択することができる。内腔内に、芯線12が挿入されたままマンドレルから取り外した状態の途中形状のコイルも柔軟性があり、任意の位置で折り曲げることができる。この際、途中形状コイル2に形成されたアンカー部40、中立体4A,大立体4Bをその構造や機能はほぼ変更ないし損なわれることはなく、相互の配置が形状変更されるのみである。
この状態でさらに加熱(熱処理(焼成))することで、当該二次形状が付与される。加熱条件は、一次コイル11の材質により適宜決定することができる。例えば、加熱温度は400℃以上が好ましいが、上記途中形状を付与する際の加熱温度よりも高い温度とすることが望ましい。加熱時間は、15分以上が好ましい。この加熱処理においては、例えば、二次形状に対応した内腔部、本例では正立方体形状の内腔部を有する鋳型などを用いることができる。
加熱処理の後、芯線12を除去することで二次コイル3が得られる。芯線12が除去された二次コイルは、付与された形状を保った状態でもよく、保っていない状態であってもよい。このように配置した二次形状コイルは、動脈瘤などの内に押し出される際、最も大きい立体部によって、すでに展開した小さい立体部により形成されているフレームをより確実に内壁側にさらに押し広げることができ、上記密着性や留置密度をより高めることができる。芯線を除去した二次コイルは、芯線に代えて内部線を挿入し、一方端に先端チップなどを形成するなどして先端部を形成し、他方端に連結部材を介する等して配置用ワイヤーなどを連結して生体内留置留置部材配置装置を作製することができる。
本実施形態では、二次形状コイルの先端側からアンカー部40の一つのループ形状部位R01、中立体4Aの一つのループ形状部位R11、大立体4Bの三つのループ形状部位R21〜R23が形成されており、巻き付け部の周長がアンカー部40、中立体4A,大立体4Bの順にしだいに長く設定されているので、上記ループ形状部位のループ長もこれに対応してしだいに長くなる。最もループ長の短いアンカー部40のループ形状部位R01が1つのみ設けられていることでアンカー効果を確実なものとすることができ、また、最もループ長の長い大立体4Bのループ形状部位を2つ以上(R21〜R23)設けることで、先の押し出されたコイルの部位を押し広げて密着性を高める効果が十分に得られる。
このような二次コイル3が生体内留置部材1となる。生体内留置部材1は、例えば基端側に連結部材を介して生体内留置部材配置用ワイヤーが接続され、これにより生体内留置部材配置装置が構成される。連結部材は、生体内留置部材1を切り離して動脈瘤などの内部に留置できるように切断可能に構成された公知のものを広く採用でき、例えば、生体内配置用ワイヤーを通じて印加される高周波電力により加熱溶融し、切断される熱溶解性材料により構成される。生体内留置部材の内部には、二次コイルの伸長防止のための内部線(図示しない)を設けることができる。内部線の素材は特に限定はなく、例えば、プラチナ、タングステン、イリジウム、タンタル金、ステンレス鋼等の単体や、少なくともこれら二つを組み合わせてなる合金など一次コイルを形成するワイヤーと同様の素材が挙げられる。内部線とワイヤーとは同じ素材でもよく、異なる素材でもよい。内部線の素材は、上記金属の他に、樹脂やその他の素材を用いることができ、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリテトラフルオロエチレン、絹等の単体や、少なくともこれらを組み合わせてなる材料が挙げられる。金属材料と樹脂素材を組み合わせて用いることもできる。内部線の径は用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではない。内部線は、単線をそのまま用いてもよく、撚り線としてもよい。また、直線状としてもよく、用途に応じた波長や振幅を有する波線や、螺旋状線、曲線であってもよい。
生体内留置部材配置装置は、図示しない搬送用カテーテルに内腔部に挿通され、生体内配置用ワイヤー基端側を操作することにより、搬送用カテーテルの先端開口部から先端側の生体内留置部材1を動脈瘤などの内部に押し出し、生体内留置部材1は上述の二次形状に順次充填され、連結部材を切断してこれを留置することができる。生体内留置部材は、充填される瘤や血管の形状に沿って形状を柔軟に変化させることができる。生体内の母血管に生じた動脈瘤などの内部に押し出されて留置される生体内留置部材1は、その動脈瘤を塞栓するため、生体内留置部材1は血管塞栓コイルとも称される。
図12及び図13は、上記代表的実施形態で説明した同一構造のマンドレル6を用いつつ、一次コイル11の巻き付け形態、すなわち途中形状を変更した変形例を示している。
本変形例の途中形状は、図13に示すように、一次コイル11のうち略同一平面上を連続的に湾曲して延びている湾曲形状部位50、51f〜51i、52g〜52jが形成され、立体的形状を為す。本例では、4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位51f〜51iが連設されて構成される立体部(中立体4A)と、同じく4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位52g〜52jが連設されて構成される立体部(大立体4B)との2つの立体部が上記マンドレル6の集合体7A、7Bによってそれぞれ形成される。
この各立体部の前記4つの平面は、上述した代表的実施形態の例と同様、法線方向がすべて所定の共通軸方向に直交する関係にあり、各立体部(中立体4A,大立体4B)を構成している前記湾曲形状部位(51f〜51i,52g〜52j)は、それぞれ前記4つの平面で囲まれる前記共通軸から見て四角形の仮想筒状体の各面内のいずれかに形成される。また、本例の途中形状コイルも大立体4Bの内部にアンカー部40と中立体4Aを配置した二次形状に加工され、動脈瘤などの内部でこれら中立体4A,大立体4Bが順に展開される。
具体的には、上述の代表的実施形態の例と同様、一次コイル11の芯線12の前端側の突出端部をマンドレル6の巻き付け部70の取り付けネジ79に固定し、一次コイル11を巻き付け部70に巻き付け、一次コイル11を1周(360度)程度巻き回し、巻き付け部70と巻き付け部71との間の段差部に形成されたスロープ状の切欠き溝61aに係入させながら巻き付け部71に向けて螺旋状に半周程度巻き回す。これによりループ状の湾曲形状部位50(ループ形状部位R01)と螺旋部位53とからなるアンカー部40が形成される。
次に、図12に示すように、一次コイル11を巻き付け部72に沿って一周(360度)程度巻き回し、マンドレル6上の巻き付け部72と巻き付け部71との連続部分に到達し、さらに巻き付け部71に一次コイル11を半周程度巻き回す。この際、先に巻き付け部70からスロープ状の切欠き溝61aに沿って螺旋状に巻かれて巻き付け部72に巻き回された一次コイルの湾曲形状部位51fに交差して、その上からさらに前記巻き付け部71に巻き回す一次コイル11が通過するが、これにより切欠き溝61aに沿って巻かれた螺旋部位53の緩みが防止される。
さらに、一次コイル11を巻き付け部73上に半周程度、巻き回すと、巻き付け部73と巻き付け部74との連続部分近傍部に到達し、さらに巻き付け部74に一周半程度巻き回すことで、中立体4Aの形状が構成される。中立体4Aは、巻き付け部72上にほぼ一周したループ状の湾曲形状部位51f(ループ形状部位R11)が形成され、巻き付け部71上にほぼ半周の湾曲形状部位51gが形成されている。また、巻き付け部73上にほぼ半周の湾曲形状部位51h形成され、巻き付け部74上にほぼ一周半のループ状の湾曲形状部位51i(ループ形状部位R12)が形成されている。このように中立体4Aには、ループ形状部位が二つ(R11、R12)形成されている。
次に、巻き付け部74から巻き付け部76に向けて、その間の段差部60bに設けられている切欠き溝61bを通過させながら一次コイル11の連結部位54を配し、そのまま集合体7Bの巻き付け部76上に1周程度巻き回す。これにより一次コイルは巻き付け部76と巻き付け部75との連続部分に戻り、次に巻き付け部75上に半周程度巻き回す。この際、切欠き溝61b内を通っている連結部位54の上に一次コイルが通過して巻き付け部75上に湾曲形状部位52hが形成されるが、互いに干渉することなく通過でき、屈曲部の形成が防止されるとともに、連結部位54を湾曲形状部位52hが押えることで緩みが防止されている。
一次コイル11が巻き付け部75と巻き付け部77との連続部分に到達すると、次に巻き付け部77の上に半周程度巻き回し、その後、巻き付け部78の上に一周以上巻き回す。一次コイル11の長さは、この巻き付け部78への最後の巻き回しで後端がくるように予め設定される。そして、一次コイル基端から延出している芯線12を巻き付け部78に巻き付けながら取り付けネジ80に固定する。ここまでの工程で大立体4Bの形状が構成され、途中形状が得られる。
大立体4Bは、巻き付け部76上にほぼ一周のループ状の湾曲形状部位52g(ループ形状部位R21)が形成され、また、巻き付け部75上にほぼ半周の湾曲形状部位52hが形成されている。また、巻き付け部77上にほぼ半周の湾曲形状部位52iが形成され、巻き付け部78上にほぼ一周したループ状の湾曲形状部位52j(ループ形状部位R22)が形成されている。このように大立体4Bには、ループ形状部位が二つ(R21、R22)形成されている。
そして、マンドレル6に巻き回された状態で加熱し、図13に示すようにアンカー部40、中立体4A,大立体4Bからなる途中形状コイル2を得る。なお、図面に示される途中形状コイル、二次コイルの内腔内には、芯線12が挿入されている状態である。その後、上述の代表的実施形態の例と同様、中立体4Aの軸と大立体4Bの軸とが略一致するとともに互いの仮想筒状体の面が平行にならないように軸中心に45度回転させた状態に配置して加熱し、図示しない二次形状を得、芯線12を除去することで二次コイル、すなわち生体内留置部材が構成される。この生体内留置部材についても、図示省略するが、たとえば基端側に連結部材を介して生体内留置部材配置用ワイヤーが接続された生体内留置部材配置装置が構成される。
本例に係る生体内留置部材は、一周以上延びてループを為すループ形状部位(R01、R11、R12、R21、R22)が複数含まれるとともに、これら複数のループ形状部位が、少なくとも2種の異なるループ長のループ形状部位より構成され、一次コイルの先端側から基端側に向けて、ループ長の短い種類のループ形状部位から順により長い種類のループが基端側となるように設けられている。本例では、先端側から最も短いループ形状部位が一つ(R01)、次に長いループ長のループ形状部位が二つ(R11、R12)、次に長い最も長いループ長のループ形状部位が二つ(R21、R22)形成されている。このようなものも、上述の代表的実施形態の例と同様、動脈瘤などの内部で二次形状に展開する際、様々な方向に複雑に湾曲して動脈瘤などの内部に広がりやすい形状であるとともに、先に短いループ長のループ形状部位が押し出されるため、その後に押し出される長いループ長のループ形状部位は短いループ形状部位に絡まりにくくなり、仮に重なるように集中してしまってもばらけやすく、良好な操作性を維持でき、動脈瘤の破裂や損傷も防止できる。
図14〜図17は、上記代表的実施形態で説明した同一構造のマンドレル6を用いつつ、一次コイル11の巻き付け形態、すなわち途中形状を変更した、更に他の変形例を示している。なお、これらの図面においても前述同様に、マンドレルを伴わない二次コイルの形状や途中形状は、一次コイルの内腔内に補強芯材(芯線)が挿入されている状態を描いた図面である。
本変形例の途中形状は、図15に示すように、一次コイル11のうち略同一平面上を連続的に湾曲して延びている湾曲形状部位50、51j〜51m、52k〜52nが形成され、立体的形状を為す。本例では、4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位51j〜51mが連設されて構成される立体部(中立体4A)と、同じく4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位52k〜52nが連設されて構成される立体部(大立体4B)との2つの立体部が上記マンドレル6の集合体7A、7Bによってそれぞれ形成される。
この各立体部の前記4つの平面は、図16に示すように、上述した代表的実施形態の例と同様、法線方向がすべて所定の共通軸a1/a2方向に直交する関係にあり、各立体部(中立体4A,大立体4B)を構成している前記湾曲形状部位(51j〜51m,52k〜52n)は、それぞれ前記4つの平面で囲まれる前記共通軸から見て四角形の仮想筒状体C1/C2の各面内のいずれかに形成される。また、本例の途中形状コイルも大立体4Bの内部にアンカー部40と中立体4Aを配置した二次形状に加工され、動脈瘤などの内部でこれら中立体4A,大立体4Bが順に展開される。
具体的には、図14に示すように、まずは上述の代表的実施形態の例と同様、一次コイル11の芯線12の前端側の突出端部をマンドレル6の巻き付け部70の取り付けネジ79に固定し、一次コイル11を巻き付け部70に巻き付け、一次コイル11を1周(360度)程度巻き回し、巻き付け部70と巻き付け部71との間の段差部に形成されたスロープ状の切欠き溝61aに係入させながら巻き付け部71に向けて螺旋状に半周程度巻き回す。これによりループ状の湾曲形状部位50(ループ形状部位R01)と螺旋部位53とからなるアンカー部40が形成される。
次に、一次コイル11を巻き付け部72に沿って一周(360度)程度巻き回し、マンドレル6上の巻き付け部72と巻き付け部71との連続部分に到達し、さらに巻き付け部71に一次コイル11を半周程度巻き回す。この際、先に巻き付け部70からスロープ状の切欠き溝61aに沿って螺旋状に巻かれて巻き付け部72に巻き回された一次コイルの湾曲形状部位51jに交差して、その上からさらに前記巻き付け部71に巻き回す一次コイル11が通過するが、これにより切欠き溝61aに沿って巻かれた螺旋部位53の緩みが防止される。
さらに、一次コイル11を巻き付け部73上に一周半程度、巻き回し、さらに巻き付け部74に半周程度巻き回すことで、中立体4Aの形状が構成される。中立体4Aは、巻き付け部72上にほぼ一周したループ状の湾曲形状部位51j(ループ形状部位R11)が形成され、巻き付け部71上にほぼ半周の湾曲形状部位51kが形成されている。また、巻き付け部73上にほぼ一周半の湾曲形状部位51l(ループ形状部位R12)形成され、巻き付け部74上にほぼ半周の湾曲形状部位51mが形成されている。このように中立体4Aには、ループ形状部位が二つ(R11、R12)形成されている。
次に、巻き付け部74から集合体7Bの巻き付け部76に向けて、その間の段差部60bに設けられている切欠き溝61bを通過させながら一次コイル11の連結部位54を配し、そのまま巻き付け部76上に1周程度巻き回す。次に巻き付け部75上に半周程度巻き回し、この際、切欠き溝61b内を通っている連結部位54の上に一次コイルが通過して巻き付け部75上に湾曲形状部位52lが形成されるが、互いに干渉することなく通過でき、屈曲部の形成が防止されるとともに、連結部位54を湾曲形状部位52lが押えることで緩みが防止されている。
一次コイル11が巻き付け部75と巻き付け部77との連続部分に到達すると、次に巻き付け部77の上に半周程度巻き回し、その後、巻き付け部78の上に一周以上巻き回す。一次コイル11の長さは、この巻き付け部78への最後の巻き回しで後端がくるように予め設定される。そして、一次コイル基端から延出している芯線12を巻き付け部78に巻き付けながら取り付けネジ80に固定する。ここまでの工程で大立体4Bの形状が構成され、途中形状が得られる。
大立体4Bは、巻き付け部76上にほぼ一周のループ状の湾曲形状部位52k(ループ形状部位R21)が形成され、また、巻き付け部75上にほぼ半周の湾曲形状部位52lが形成されている。また、巻き付け部77上にほぼ半周の湾曲形状部位52mが形成され、巻き付け部78上にほぼ一周半のループ状の湾曲形状部位52n(ループ形状部位R22)が形成されている。このように大立体4Bには、ループ形状部位が二つ(R21、R22)形成されている。
そして、マンドレル6に巻き回された状態で加熱し、図15に示すようにアンカー部40、中立体4A,大立体4Bからなる途中形状コイル2を得た後、上述の代表的実施形態の例と同様、図17(a)に示すように、中立体4Aの軸と大立体4Bの軸とが略一致するとともに互いの仮想筒状体の面が平行にならないように軸中心に45度回転させた状態に配置して加熱し、図17(b)に示すような二次形状を得、芯線12を除去することで二次コイル、すなわち生体内留置部材が構成される。この生体内留置部材についても、図示省略するが、たとえば基端側に連結部材を介して生体内留置部材配置用ワイヤーが接続された生体内留置部材配置装置が構成される。
本例に係る生体内留置部材も、一周以上延びてループを為すループ形状部位(R01、R11、R12、R21、R22)が複数含まれるとともに、これら複数のループ形状部位が、少なくとも2種の異なるループ長のループ形状部位より構成され、一次コイルの先端側から基端側に向けて、ループ長の短い種類のループ形状部位から順により長い種類のループが基端側となるように設けられている。本例では、先端側から最も短いループ形状部位が一つ(R01)、次に長いループ長のループ形状部位が二つ(R11、R12)、次に長い最も長いループ長のループ形状部位が二つ(R21、R22)形成されている。このようなものも、上述の代表的実施形態の例と同様、動脈瘤などの内部で二次形状に展開する際、様々な方向に複雑に湾曲して動脈瘤などの内部に広がりやすい形状であるとともに、先に短いループ長のループ形状部位が押し出されるため、その後に押し出される長いループ長のループ形状部位は短いループ形状部位に絡まりにくくなり、仮に重なるように集中してしまってもばらけやすく、良好な操作性を維持でき、動脈瘤の破裂や損傷も防止できる。
図19は、代表的実施形態で説明したマンドレル6の構造とは異なるマンドレル、具体的には一端側から順にアンカー部を形成する巻き付け部70、大立体4Bを形成する集合体7B、中立体4Aを形成する集合体7Aを有するマンドレル6を用い、且つ、一次コイルの巻き手順を、上記図14で説明した手順とした本発明に係る変形例である。なお、これらの図面においても前述同様に、マンドレルを伴わない二次コイルの形状や途中形状は、一次コイルの内腔内に補強芯材(芯線)が挿入されている状態を描いた図面である。
本例のマンドレルは、図18(a)に示すように、巻き付けにより一次コイル11が通過する所定の位置に段差部60a,60bが設けられ、段差部60aには一次コイル11を受け入れるスロープ状の切欠き溝61aが設けられている。ただし、図18(b)に示すように切欠き溝61aを省略してもよい。
マンドレル6は、外周面の周長が略同じ巻き付け部71〜74からなる集合体7Aと、同じく外周面の周長が略同じで巻き付け部75〜78からなる集合体7Bの2つの集合体を備えている。各集合体7A、7Bの構成、変形例は上述の代表的実施形態のマンドレル6と同じであり、本例は、各巻き付け部の周長が比較的短い集合体7Aと各巻き付け部の周長が比較的長い集合体7Bの配置を逆にしたものである。集合体7Bの各巻き付け部75〜78の周長は、集合体7Aの各巻き付け部71〜74の周長の1.05倍以上1.5倍以下となるように設定することが好ましく、さらに1.1倍以上1.2倍以下となるように設定することが好ましい。
また、本例のマンドレルも集合体7A,7B以外にさらに多くの集合体を連設してもよい。この場合、複数の集合体の一部の集合体同士が、互いに巻き付け部の周長が略同じであるものとしてもよい。この場合、同じ大きさの立体形状が複数形成される。各巻き付け部70〜78の外周面の具体的な周長は、生体内留置部材の用途や形成される中立体4A,大立体4B、アンカー部40の形状、構造に応じて適宜選択可能である。
本例のマンドレルを用いて形成される途中形状は、図19(a)に示すように、一次コイル11のうち略同一平面上を連続的に湾曲して延びている湾曲形状部位50、52t〜52w、51t〜51wが形成され、立体的形状を為す。本例では、4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位52t〜52wが連設されて構成される立体部(大立体4B)と、同じく4つの平面にわたって少なくとも4つの湾曲形状部位51t〜51wが連設されて構成される立体部(中立体4A)との2つの立体部が上記マンドレル6の集合体7B、7Aによってそれぞれ形成される。
そして、一次コイル11の比較的大きい立体部(大立体4B)が形成されている前端側を先端側、比較的小さい立体部(中立体4A)が形成されている後端側を基端側として、比較的サイズの小さい動脈瘤内に押し出すと、先に入った大きな立体部(大立体4B)で強固なフレームを形成するとともに、後から押し出されるより小さな立体部(中立体4A)がフィリング(中詰め)の役目を果たし、比較的少ないコイルでの手技を可能とし、患者やドクターへの負担を減らすことができる。
最も小さい立体部を除く立体部、本例では上記大立体4B、を構成する一次コイルの長さは、好ましくは一次コイル全長の25パーセント以上70パーセント以下の長さに設定される。これにより、先に押し出された立体部(大立体4B)によって十分な量のフレームが形成されるとともに、最後に押し出される最も小さい立体部(中立体4A)についても、上記のようにフィリングの役目を十分に果たす。
また、中立体4Aの上述した仮想筒状体の共通軸から見た四角形と大立体4Bの同じく四角形との面積比率は、大立体4Bの前記面積が中立体4Aの前記面積の1.1倍以上2.3倍以下となるように設定されていることが好ましい。これにより、大立体4Bによって先に形成されているフレームの内部に、中立体4Aを詰めてフィリングとして十分に機能させることができる。
マンドレルへの一次コイルの巻き手順は、上述のとおり、図14の例と同じであるため説明を省略する。巻き手順が同じであるため、形成される途中形状についても、湾曲形状部位52t〜52wからなる大立体4Bは、図15の例の湾曲形状部位51j〜51mからなる中立体4Aと相似し、湾曲形状部位51t〜51wからなる中立体4Aは、同じく図15の例の湾曲形状部位52k〜52nからなる大立体4Bと相似する形となっている。
各立体部の前記4つの平面は、上述した代表的実施形態の例と同様、法線方向がすべて所定の共通軸a1/a2方向に直交する関係にあり、各立体部(大立体4B、中立体4A)を構成している前記湾曲形状部位(52t〜52w,51t〜51w)は、それぞれ前記4つの平面で囲まれる前記共通軸から見て四角形の仮想筒状体の各面内のいずれかに形成される。また、本例の途中形状コイルは大立体4Bの内部に中立体4Aを配置した二次形状に加工され、動脈瘤などの内部で大立体4B、中立体4Aの順に展開される。
途中形状は、マンドレルに巻き回された状態で加熱され、図19(a)に示すようにアンカー部40、大立体4B、中立体4Aからなる途中形状コイル2を得た後、図19(b)に示すように、大立体4Bの内部に中立体4Aを配置する。配置は、中立体4Aの軸と大立体4Bの軸とが略一致するとともに互いの仮想筒状体の面が平行になるように軸中心に90度回転させた状態に配置する。そして加熱して二次形状を得、芯線を除去することで二次コイル、すなわち生体内留置部材が構成される。本例では回転角度を90度としたが、これに限定されず、回転しないもの、或いは他の角度でもよい。このように配置した二次コイルは、比較的小さい動脈瘤などの内に押し出される際、先に最も大きい立体部によってフレームが形成され、該フレームの内部に比較的小さい立体部が詰められフィリングとして機能する。この生体内留置部材についても、たとえば基端側に連結部材を介して生体内留置部材配置用ワイヤーが接続された生体内留置部材配置装置が構成される。
本例に係る生体内留置部材は、一周以上延びてループを為すループ形状部位が複数(R01、R11、R12、R21、R22)含まれるとともに、これら複数のループ形状部位は、少なくとも2種(3種)の異なるループ長のループ形状部位より構成され、最もループ長の短い種類のループ形状部位(R01)が一つのみ設けられ、一次コイルの最も先端側に配置されている。また、最もループ長の長い種類のループ形状部位R11、R12も合計2つ設けられている。
本例では、このように最もループ長の短い種類のループ形状部位R01よりも基端側に設けられる複数のループ形状部位(R11、R12、R21、R22)について、各ループ形状部位のループ長の種類が基端側に向けて順に長いもの(R11、R12)から短いもの(R21、R22)に変化するように設けられているので、比較的サイズの小さい動脈瘤では、先に入ったループ長の長い種類のループ(R11、R12)で強固なフレームを形成し、後から続いて押し出されるより短い種類のループ(R21、R22)がフィリング(中詰め)の役目を果たすことで、比較的少ないコイルでの手技を可能とし、患者やドクターへの負担を減らすことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。以上の実施形態では、最もループ長の短い種類のループ形状部位よりも基端側に設けられる複数のループ形状部位について、さらに2種のループ長のものが順に短いものから長いものに又は長いものから短いものに変化するように配置されたものを例示したが、本発明はこれに限定されず、最もループ長の短い種類の他に1種のみ設け、これを当該基端側に設けたものや、2種以上のループ長のものを配置するとしても上記のとおり順に配置するのではなく、同じループ長の複数のループ形状部位の間に他のループ長のループ形状部位を配置したり、その他、種々の配置を採用することが可能である。このようなものも、ループ形状部位により動脈瘤などの内部で二次形状に展開する際、様々な方向に複雑に湾曲して動脈瘤などの内部に広がりやすいものとなる。