JP6743370B2 - インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 - Google Patents
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Description
しかし、前記顔料インクにより文字及び画像の少なくともいずれかが印刷された印刷物は、顔料が記録媒体の最表面に付着しているため剥がれ落ち易く、耐擦性に劣るという問題がある。
特に、高速印字システムにおいては、搬送コロなどへの転写汚れによる画像品質の低下が生じ、また、連帳用途の記録媒体は、印刷後に再度ロールに巻き取られるため、ブロッキング現象の発生が顕著である。
このように印刷用塗工紙を用いる高速印字システムにおいては、オフセット印刷並みの高画質化と共に、画像の耐擦過性と耐ブロッキング性の飛躍的な向上が求められている。
また、アルコキシシリル基を有するモノマーを含む混合物を重合してなる樹脂粒子を含むインクが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
前記インクを乾燥して得られるインク膜における前記樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、前記樹脂のTHF可溶分の示差走査熱量測定法(DSC)によるガラス転移温度が−20℃以上20℃以下である。
まず、インクを100℃設定の熱風循環式乾燥機にて1日間乾燥させて得られた膜厚約0.3mmのインク膜を、長さ約50mm、幅約10mmの大きさに切りだす。切り出したインク膜G1(mg)をTHF50gに浸漬し、50℃にて1日間保持した後、THFより取り出して50℃にて1日乾燥させる。乾燥後のインク膜重量G2(mg)より、インク膜中のTHF可溶分の含有量R(質量%)を以下の式から算出することができる。
R=(G1−G2)/G1×100
・−70℃まで冷却後5分間保持
・10℃/minで120℃まで昇温
・−70℃まで冷却後5分間保持
・10℃/minで120℃まで昇温
前記重量平均分子量は単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線を用いて計算を行った。前記標準ポリスチレン試料としては、昭和電工株式会社製ShowdexSTANDARDシリーズ及びトルエンを用いる。以下の3種類の単分散ポリスチレン標準試料のTHF溶液を作成し上記の条件で測定を行い、ピークトップの保持時間を単分散ポリスチレン標準試料の光散乱分子量として検量線を作成する。
・溶液A:S−7450 2.5mg、S−678 2.5mg、S−46.5 2.5mg、S−2.90 2.5mg、THF 50mL
・溶液B:S−3730 2.5mg、S−257 2.5mg、S−19.8 2.5mg、S−0.580 2.5mg、THF 50mL
・溶液C:S−1470 2.5mg、S−112 2.5mg、S−6.93 2.5mg、トルエン2.5mg、THF 50mL
・検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明に使用する有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記反応性乳化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ラジカル重合性二重結合を有する乳化剤を用いることが特に好ましい。前記反応性乳化剤としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、ラテムルS−180(花王株式会社製)、エレミノールJS−2(三洋化成工業株式会社製)、アクアロンRN−20(第一工業製薬株式会社製)などが挙げられる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
一般式(S−1)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表されるフッ素系界面活性剤が好ましい。
一般式(F−1)
一般式(F−2)
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業社製、RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。
本発明の記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインク収容容器は、本発明のインクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが好適に挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法は、インクを記録ヘッドのノズルから吐出させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法において、
前記インクが、本発明の前記インクである。
本発明のインクジェット記録装置は、本発明の前記インク収容容器と、インクの液滴を吐出させるための記録ヘッドとを有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
−顔料分散体1の調製−
カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44、窒素吸着比表面積110m2/g、DBP吸油量78cm3/100g)100gに2mol/リットルの過硫酸ナトリウムを加え、75℃で10時間攪拌して酸化処理を行った。次いで、純水で洗浄して乾燥した後、再度水に分散させ水酸化ナトリウムで中和し限外濾過膜で残塩を分離した。顔料濃度が20質量%となるよう水分を調整し、平均孔径1.5μmメンブランフィルターで濾過して粗大粒子を取り除いた。
得られた顔料分散体の電導度は1.35mS/cm、pHは5.6、酸価は50mgKOH/g、20質量%分散液中に含まれるNa量は2,200ppmであった。また、分散液から分離した分解生成物を濃縮しFT−IRで測定を行ったところ、1590cm−1及び1384cm−1付近に−COO−由来のピークが観察された。
−樹脂粒子1の分散液の合成−
メタクリル酸メチル133質量部、アクリル酸2エチルヘキシル184質量部、反応性乳化剤としてのアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2.2質量部、及びイオン交換水166質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水、及び硫酸により調整しておいたpH3の水287質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10質量%アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)水溶液12.7質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液8.7質量部を投入した後、予め調整しておいたエマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液1.8質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7〜8となるように調整し、樹脂粒子1の分散液を得た。
−樹脂粒子2の分散液の合成−
メタクリル酸メチル120質量部、アクリル酸2エチルヘキシル165質量部、ビニルトリエトキシシラン32質量部、反応性乳化剤としてのアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2.2質量部、及びイオン交換水166質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水及び硫酸により調整しておいたpH3の水287質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10質量%アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)水溶液9.4質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液8.7質量部を投入した後、予め調整しておいたエマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液1.8質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7〜8となるように調整し、樹脂粒子2の分散液を得た。
−樹脂粒子3の分散液の合成−
合成例1において、メタクリル酸メチル79質量部、及びアクリル酸2エチルヘキシル237質量部とした以外は、合成例1と同様にして、樹脂粒子3の分散液を得た。
−樹脂粒子4の分散液の合成−
合成例1において、メタクリル酸メチル95質量部、及びアクリル酸2エチルヘキシル222質量部とした以外は、合成例1と同様にして、樹脂粒子4の分散液を得た。
−樹脂粒子5の分散液の合成−
合成例1において、メタクリル酸メチル177質量部、及びアクリル酸2エチルヘキシル139質量部とした以外は、合成例1と同様にして、樹脂粒子5の分散液を得た。
−樹脂粒子6の分散液の合成−
合成例1において、メタクリル酸メチル187質量部、及びアクリル酸2エチルヘキシル130質量部とした以外は、合成例1と同様にして、樹脂粒子6の分散液を得た。
−樹脂粒子7の分散液の調製例−
メタクリル酸メチル133質量部、アクリル酸2エチルヘキシル184質量部、反応性乳化剤としてのアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2.2質量部、及びイオン交換水166質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水及び硫酸により調製しておいたpH3の水264質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10質量%アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)水溶液12.7質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液17.8質量部を投入した後、予め調製しておいたエマルションを5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液3.8質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7〜8となるように調整し、樹脂粒子7の分散液を得た。
−樹脂粒子8の分散液の調製−
メタクリル酸メチル133質量部、アクリル酸2エチルヘキシル183質量部、n−オクタンチオール0.35質量部、反応性乳化剤としてのアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2.2質量部、及びイオン交換水166質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水、及び硫酸により調製しておいたpH3の水264質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10質量%アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)水溶液12.7質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液17.8質量部を投入した後、予め調整しておいたエマルションを5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液3.8質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7〜8となるように調整し、樹脂粒子8の分散液を得た。
−樹脂粒子9の分散液の調製−
メタクリル酸メチル133質量部、アクリル酸2エチルヘキシル184質量部、及び反応性乳化剤としてのアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2.2質量部、及びイオン交換水166質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水及び硫酸により調製しておいたpH3の水288質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10質量%アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)水溶液12.7質量部、及び5質量%過硫酸アンモニウム水溶液9.6質量部を投入した後、予め調整しておいたエマルションを2時間かけて連続的に滴下した。また、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液2.2質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7〜8となるように調整し、樹脂粒子9の分散液を得た。
−インクの作製−
下記の処方の混合液を一時間攪拌し、均一に混合した。その後、平均孔径0.8μmのセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し、インク2を得た。
[インク処方]
・顔料分散体1・・・5.0質量%(固形分)
・樹脂粒子1・・・1.5質量%(固形分)
・樹脂粒子2・・・4.5質量%(固形分)
・プロピレングリコール・・・30質量%
・1,3−ブタンジオール・・・5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・界面活性剤(ソフタノールEP7025、株式会社日本触媒製)・・・1.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・イオン交換水・・・残量(合計:100質量%)
−インクの作製−
実施例1において、前記樹脂粒子1及び2を、表2に示す樹脂粒子の種類及び配合量に変更した以外は、実施例1と同様にして、インク1、3〜12を作製した。
上記方法で作成した画像について、下記評価を行った。評価結果、並びにインク膜のTHF可溶分の含有量、重量平均分子量、及びガラス転移温度の測定結果を表3及び表4に示す。
インク膜中のTHF可溶分の含有量は、まず、各インクを100℃設定の熱風循環式乾燥機にて1日間乾燥させて得られた膜厚約0.3mmのインク膜を、長さ約50mm、幅約10mmの大きさに切りだした。切り出したインク膜G1(mg)をTHF50gに浸漬し、50℃にて1日間保持した後、THFより取り出して50℃にて1日間乾燥させた。乾燥後のインク膜重量G2(mg)より、インク膜におけるTHF可溶分の含有量R(質量%)を以下の式から算出した。
R=(G1−G2)/G1×100
THF可溶分の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)測定装置(HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)を用いて測定した。カラムとしては、TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー株式会社製)を使用した。測定する樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬工業株式会社製)にて0.15質量%溶液にし、0.2μmフィルターで濾過した後、その濾液を試料として用いた。前記THF試料溶液を測定装置に100μL注入し、温度40℃の環境下にて、流速0.35mL/分間で測定した。
前記THF可溶分の重量平均分子量は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線を用いて計算を行った。前記標準ポリスチレン試料としては、昭和電工株式会社製ShowdexSTANDARDシリーズ及びトルエンを用いた。以下の3種類の単分散ポリスチレン標準試料のTHF溶液を作成し上記の条件で測定を行い、ピークトップの保持時間を単分散ポリスチレン標準試料の光散乱分子量として検量線を作成した。
・溶液A:S−7450 2.5mg、S−678 2.5mg、S−46.5 2.5mg、S−2.90 2.5mg、THF 50mL
・溶液B:S−3730 2.5mg、S−257 2.5mg、S−19.8 2.5mg、S−0.580 2.5mg、THF 50mL
・溶液C:S−1470 2.5mg、S−112 2.5mg、S−6.93 2.5mg、トルエン2.5mg、THF 50mL
・検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
THF可溶分のガラス転移温度は、DSCシステムQ−2000(TAインスツルメント社製)を用いて測定した。具体的には、まず、アルミニウム製の試料容器に入れた樹脂のTHF可溶分約5.0mgを装置にセットし、窒素気流下にて以下の測定条件にて測定を行った。2回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、中点法にてガラス転移温度を求めた。
・−70℃まで冷却後5分間保持
・10℃/minで120℃まで昇温
・−70℃まで冷却後5分間保持
・10℃/minで120℃まで昇温
印刷用グロス紙(坪量90g/m2のLumiArtGross、Store Enso社製)に、前記インクジェットプリンタを用い、画像チャートとして10ポイントの■のベタチャート(100%duty)をインク付着量10,000mg/m2でベタ画像を印字した。得られたベタ画像について、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて画像濃度を測定し、下記基準で評価した。
[評価基準]
○:1.5以上
△:1.2以上1.5未満
×:1.2未満
印刷用グロス紙(坪量90g/m2のLumiArtGross、Store Enso社製)に前記インクジェットプリンタを用い、インク付着量10,000mg/m2で印字したブラックベタ画像について光沢度計(ビックケミー・ジャパン社製、4501−マイクログロス60°)を用い測定した60度光沢度(画像光沢度)と、印刷グロス紙の地肌の60度光沢度(地肌光沢度)と、を比較し、以下の基準で評価した。
なお、印刷グロス紙の地肌の60度光沢度は25であった。
[評価基準]
○:地肌光沢度+2<画像光沢度
△:地肌光沢度≦画像光沢度≦地肌光沢度+2
×:画像光沢度<地肌光沢度
印刷用グロス紙(坪量90g/m2のLumiArtGross、Store Enso社製)に、前記インクジェットプリンタを用い、6cm四方を100duty、インク付着量10,000mg/m2で印字したベタ画像について、印字後3時間経過した後、クロックメータ(東洋精機株式会社製)に装着した白綿布(東洋精機株式会社製)で印字したベタ画像部を10往復させ、白綿布に付着したインクの汚れを目視で観察し、下記基準により評価した。
[評価基準]
○:汚れが全くない
△:汚れがあるが、実用上問題なし
×:汚れが顕著に認められる
日本紙パルプ技術協会が発行するTAPPI T477試験方法を参照して耐ブロッキング性を評価した。印刷用グロス紙(坪量90g/m2のLumiArtGross、Store Enso社製)に、前記インクジェットプリンタを用い、6cm四方をインク付着量10,000mg/m2でベタ画像を印字した後、前記ベタ画像に印刷面に印刷していない印刷用グロス紙を重ね、これを10cm四方のガラス板2枚の間に挟み、その上から、荷重1kg/m2をかけた状態で、40℃、90%RHの環境条件下に、24時間放置した。その後2時間室温(25℃)に放置し、剥がした際の印刷用グロス紙同士の貼り付き具合を目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
[評価基準]
○:ブロッキングなし(隣接面に粘着や接着が生じることなく、試料の面が傷つかない)
△:僅かにブロッキング(僅かに粘着している。試料の面に僅かな傷がある)
×:顕著にブロッキング(隣接面に粘着又は接着が生じる。試料の面に傷あり)
<1> 水、有機溶剤、色材、及び樹脂を含有するインクであって、
前記インクを乾燥して得られるインク膜における前記樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、前記樹脂のTHF可溶分の示差走査熱量測定法(DSC)によるガラス転移温度が−20℃以上20℃以下であることを特徴とするインクである。
<2> 前記樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が、25質量%以上40質量%以下である前記<1>に記載のインクである。
<3> 前記樹脂のTHF可溶分のガラス転移温度が−5℃以上5℃以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクである。
<4> 前記樹脂のTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)による重量平均分子量が、200,000以上900,000以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクである。
<5> 前記樹脂のTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)による重量平均分子量が、300,000以上700,000以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクである。
<6> 前記樹脂のTHF不溶分が、架橋されている前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクである。
<7> 前記樹脂が、(メタ)アクリル樹脂からなる樹脂粒子を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクである。
<8> 前記樹脂が、反応性乳化剤に由来する構造を有している前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクを収容したインク収容部を有することを特徴とするインク収容容器である。
<10> インクを記録ヘッドのノズルから吐出させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法において、
前記インクが、前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法である。
<11> 前記<9>に記載のインク収容容器と、インクの液滴を吐出させるための記録ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<12> 記録媒体上に前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とする記録物である。
Claims (11)
- 水、有機溶剤、色材、及び樹脂を含有するインクであって、
前記インクを乾燥して得られるインク膜における前記樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、前記樹脂のTHF可溶分の示差走査熱量測定法(DSC)によるガラス転移温度が−20℃以上20℃以下であることを特徴とするインク。 - 前記樹脂のTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)による重量平均分子量が、200,000以上900,000以下である請求項1に記載のインク。
- 前記樹脂のTHF不溶分が、架橋されている請求項1から2のいずれかに記載のインク。
- 前記樹脂が、(メタ)アクリル樹脂からなる樹脂粒子を含む請求項1から3のいずれかに記載のインク。
- 前記樹脂が、反応性乳化剤に由来する構造を有している請求項1から4のいずれかに記載のインク。
- 請求項1から5のいずれかに記載のインクを収容したインク収容部を有することを特徴とするインク収容容器。
- インクを記録ヘッドのノズルから吐出させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法において、
前記インクが、請求項1から5のいずれかに記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 請求項6に記載のインク収容容器と、インクの液滴を吐出させるための記録ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 記録媒体上に請求項1から5のいずれかに記載のインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とする記録物。
- 水、有機溶剤、色材、及び架橋されているアクリル樹脂を含有するインクであって、
前記インクを乾燥して得られるインク膜における前記架橋されているアクリル樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、前記架橋されているアクリル樹脂のTHF可溶分の示差走査熱量測定法(DSC)によるガラス転移温度が−20℃以上20℃以下であることを特徴とするインク。 - 水、有機溶剤、色材、及び樹脂を含有するインクであって、
前記樹脂が架橋されているアクリル樹脂及び架橋されていないアクリル樹脂であり、
前記インクを乾燥して得られるインク膜における前記樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、前記樹脂のTHF可溶分の示差走査熱量測定法(DSC)によるガラス転移温度が−20℃以上20℃以下であることを特徴とするインク。
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