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JP6636868B2 - 海洋生物付着抑制装置、及び、海洋生物の付着抑制方法 - Google Patents

海洋生物付着抑制装置、及び、海洋生物の付着抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための装置及び方法に関する。
従来から、桟橋などの海洋構造物の杭に貝類などの海洋生物が付着することを抑制するために当該杭に薬品を塗布することが行われている。このような薬品の一例が特許文献1に開示されている。
特開平5−331008号公報
しかしながら、既設の海洋構造物の杭において海洋生物の付着が問題になっている箇所に前述のような薬品を塗布しようとすると、当該箇所の周囲にドライな作業空間を確保しなければならず、それゆえ、薬品塗布作業に手間がかかっていた。
本発明は、このような実状に鑑み、既設の海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことを目的とする。
そのため本発明の第1態様において、海洋生物付着抑制装置は、海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための装置である。この海洋生物付着抑制装置は、杭の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を覆うように杭に取り付けられる筒状部材を備える。筒状部材は、その長手方向に複数のリング状部材に分割される。海洋生物付着抑制装置は、リング状部材の内周面と杭の外周面との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材を更に備える。拡張部材が拡張状態であるときに、リング状部材が拡張部材を介して杭に固定され、拡張部材が収縮状態であるときに、リング状部材が杭に対して杭の長手方向に移動可能である。
本発明の第2態様において、海洋生物の付着抑制方法は、海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための方法である。この海洋生物の付着抑制方法は、杭の外周面における筒状部材の設置予定領域の下方に受け台を設置する第1の工程と、受け台より上方に杭を囲むように筒状部材を形成する第2の工程と、第2の工程にて形成された筒状部材を杭に沿って下方に移動させて筒状部材の設置予定領域まで移動させる第3の工程と、を含む。杭の外周面における筒状部材の設置予定領域は、杭の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を含む。第3の工程では、筒状部材の内周面と杭の外周面との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材を収縮状態にして、筒状部材を杭に沿って下方に移動させる。
ここで、本発明における「干満帯」とは、潮汐で海中への没水と大気露出とが繰り返される領域であり、満潮時の海表面(海水面)と干潮時の海表面との間の領域である。「干満帯」は「潮間帯」とも呼ばれる。
本発明における「飛沫帯」とは、満潮時の海表面より上の領域(換言すれば、「干満帯」の直上にあたる領域)である。この「飛沫帯」には波が衝突し得る。この「飛沫帯」は、海水飛沫を浴びる。
本発明における「海洋構造物の杭」については、汽水域に設けられるものも含み得ることは言うまでもない。
本発明によれば、筒状部材が、杭の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を覆うように杭に取り付けられる。それゆえ、既設の海洋構造物の杭の外周面において海洋生物の付着が問題となり得る領域(例えば、杭の飛沫帯及び干満帯の外周面)の周囲にドライな作業空間を確保せずとも当該領域に筒状部材を設置することが可能であるので、杭に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことができる。
本発明の第1実施形態における海洋生物付着抑制装置の縦断面図 前記第1実施形態における海洋生物付着抑制装置の上面図 前記第1実施形態における拡張部材の収縮状態と拡張状態とを示す図 前記第1実施形態における海洋生物付着抑制装置の設置方法を示す図 前記第1実施形態における海洋生物付着抑制装置の設置方法を示す図 本発明の第2実施形態における海洋生物付着抑制装置の縦断面図 第1参考例における海洋生物付着抑制装置の概略構成を示す図 第2参考例における海洋生物付着抑制装置の概略構成を示す図 第3参考例における杭に設置された海洋生物付着抑制装置を示す斜視図 前記第3参考例における海洋生物付着抑制装置の概略構成を示す図 第4参考例における海洋生物付着抑制装置の概略構成を示す図 第5参考例における海洋生物付着抑制装置の概略構成を示す図 第6参考例における仮締切装置の縦断面図 前記第6参考例における仮締切装置の上面図 前記第6参考例における止水チューブの収縮状態と拡張状態とを示す図 前記第6参考例における仮締切装置の設置方法を示す図 前記第6参考例における仮締切装置の設置方法を示す図 第7参考例における仮締切装置の概略構成を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は本発明の第1実施形態における海洋生物付着抑制装置1の縦断面図及び上面図である。尚、図2では、図示簡略化のため、後述する受け台3の図示を省略している。
海洋生物付着抑制装置1は、既設の桟橋などの海洋構造物の杭100に設置されるものである。杭100は柱状の部材からなる。杭100は、例えば円管状の鋼管杭(換言すれば鋼管柱)である。杭100は上下方向に延在しており、その下端部が海底に埋め込まれて、上端部が、海表面より上方に位置する海洋構造物の本体部(図示せず)に連結されている。ゆえに、杭100は、海洋構造物の本体部をその下方から支持する。尚、本実施形態では、杭100は、外径が1m程度の円管状の鋼管杭であるとして以下説明するが、杭100の構成はこれに限らない。例えば、杭100はコンクリート杭であってもよい。また、杭100の寸法は任意である。
海洋生物付着抑制装置1は、杭100の外周面101(特に、後述する筒状部材2の設置予定領域X)に貝類(例えばムラサキイガイ)などの海洋生物が付着することを抑制するためのものである。
海洋生物付着抑制装置1は筒状部材2と受け台3と拡張部材4とを備える。
受け台3は、杭100の外周面101における筒状部材2の設置予定領域Xの下方に設置される。受け台3は、杭100の外周面101に固定されて筒状部材2をその下方から支持する。
筒状部材2は前述の設置予定領域X(杭100の外周面101における特定の領域)の周囲を囲むように設置予定領域Xに設置される。ここで、設置予定領域Xは、杭100における飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を含む。すなわち、筒状部材2は、杭100の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を覆うように杭100に取り付けられる。本実施形態では、設置予定領域Xは、杭100における飛沫帯、干満帯、及び海中部(干潮時の海表面より下の領域)の外周面を含む。例えば、設置予定領域Xは、満潮時の海表面から1m程度上方までの領域(飛沫帯の一部)と、干満帯の全域と、海中部の一部とを含む。例えば、設置予定領域Xは3〜5m程度の高さ(上下方向の長さ)となり得る。
筒状部材2は上下方向に延びる円筒状であり、複数(図1では6個)の円環状のリング状部材6により構成されている。すなわち、筒状部材2は、上下方向に複数のリング状部材6を積み重ねてなる積層構造である。尚、筒状部材2を構成するリング状部材6の個数は6個に限らず、1個〜5個のいずれかであってもよく、また、7個以上であってもよい。
ここで、図1に示すように、筒状部材2は、その長手方向に複数(図1では6個)のリング状部材6に分割される。本実施形態において、各リング状部材6の高さ(上下方向の長さ)は数十cm程度である。また、筒状部材2(リング状部材6)の内径は杭100の外径よりも若干大きい。尚、筒状部材2(リング状部材6)の寸法は前述に限らない。
本実施形態において、リング状部材6は、その周方向に2つの円弧状部材7に分割された半割り構造である。換言すれば、リング状部材6は、その周方向に複数(図2では2個)の円弧状部材7に分割される。尚、リング状部材6を構成する円弧状部材7の個数は2個に限らず、3個以上であってもよい。
リング状部材6は、樹脂製(例えばFRP製)であるか、又は、金属製(例えば鋼製)である。
リング状部材6については、それを構成する2つの円弧状部材7の一端部同士がヒンジ7aを介して相互に連結されている。また、当該2つの円弧状部材7の各々の他端部には接続フランジ7bが設けられている。接続フランジ7bにはボルト挿通孔7cが貫通形成されている。ゆえに、当該2つの円弧状部材7の各々の他端部に設けられた接続フランジ7b同士を当接させた状態でボルト挿通孔7cにボルト8を挿入し、ナット9で締め付けることで、当該2つの円弧状部材7の他端部同士がボルト締結され得る。また、このボルト締結を解除した状態では、当該2つの円弧状部材7の他端部同士を離すことでリング状部材6が開き、また、当該2つの円弧状部材7の他端部同士を近づけることでリング状部材6が閉じる。
筒状部材2(リング状部材6)の外周面には防汚塗料が塗布されてもよい。防汚塗料の一例としては、銅イオンを含有するものが挙げられる。防汚塗料は、筒状部材2(リング状部材6)の外周面に海洋生物が付着することを抑制するためのものである。筒状部材2(リング状部材6)の外周面に塗布される防汚塗料として、周知の船底用の防汚塗料が用いられ得る。
また、筒状部材2(リング状部材6)の外周面にはテフロン(登録商標)コーティングが施されてもよい。
リング状部材6(円弧状部材7)の内周面には、拡張部材4を受け入れるための凹部6aが形成されている。
拡張部材4は、一端側が開口して他端側が閉口したチューブ状であり、伸縮性を有する。拡張部材4は、例えば樹脂製又はゴム製である。収縮状態の拡張部材4の一端側の開口から流体が拡張部材4内に注入(封入)されると、拡張部材4は拡張する(膨らむ)。ここで、図3(A)は拡張部材4の収縮状態を示し、図3(B)は拡張部材4の拡張状態を示す。このように拡張部材4は拡張・収縮可能である。
拡張部材4は、リング状部材6(円弧状部材7)の内周面(凹部6a)と、杭100の外周面101との間に介装される。
図3(A)に示すように、拡張部材4が収縮状態であるときには、リング状部材6が杭100に対して杭100の長手方向(上下方向)に移動可能である。
図3(B)に示すように、拡張部材4が拡張状態であるときには、リング状部材6が拡張部材4を介して杭100に固定される。このときにはリング状部材6が拡張部材4によって径方向外側に向けて押圧される。
従って、リング状部材6(筒状部材2)は拡張部材4を介して杭100に着脱可能に取り付けられ得る。
本実施形態において、拡張部材4内に注入される流体としては、空気や水などの固化しない流体(気体又は液体)、又は、モルタルなどの固化し得る流体を挙げることができる。拡張部材4内に注入される流体が、空気や水などの固化しない流体(気体又は液体)である場合には、後述する図4及び図5に示す海洋生物付着抑制装置1の設置方法により設置された海洋生物付着抑制装置1の筒状部材2を交換する際などに、拡張部材4内の流体をスムーズに除去して、拡張部材4を収縮させることができる。
尚、拡張部材4への流体の供給経路の途中に、流体を昇圧する昇圧手段(例えば圧縮機)を設置してもよい。ここにおいて、図2には、拡張部材4への流体の供給経路を構成する流体供給ライン10の一部が図示されている。
本実施形態では、1つのリング状部材6に対して1つの拡張部材4が設けられている。それゆえ、海洋生物付着抑制装置1は複数(図1では6個)の拡張部材4を備える。本実施形態では、前述の流体供給ライン10はその下流側にて各拡張部材4の一端側(前述の開口)に接続されるように複数(本実施形態では6個)の分岐ライン(図示せず)に枝分かれしている。
次に、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制するための方法(海洋生物付着抑制方法)について、前述の図1〜図3に加えて図4及び図5を用いて説明する。
図4及び図5は、本実施形態における海洋生物付着抑制装置1の設置方法を示す図である。本実施形態では、図4及び図5に示す海洋生物付着抑制装置1の設置方法により海洋生物付着抑制装置1を杭100に設置することで、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制する。
前述の海洋生物付着抑制方法(海洋生物付着抑制装置1の設置方法)では、まず、図4(A)に示すように、杭100の外周面101における筒状部材2の設置予定領域Xの下方に受け台3を設置する。ここで、この受け台設置工程が本発明の「第1の工程」に対応する。この受け台3の設置箇所は海中であるので、この受け台設置作業はダイバーによる水中作業になり得る。
次に、図4(B)に示すように、受け台3より上方にて杭100を囲むように複数のリング状部材6を組み立てて上下方向に(すなわち杭100の長手方向に沿って)積層することで、筒状部材2を形成する。ここで、この筒状部材形成工程が本発明の「第2の工程」に対応する。この筒状部材形成工程では、海表面より上方にて筒状部材2を形成することが好ましい。筒状部材2の形成時に筒状部材2(リング状部材6)は、例えば、海表面上に浮かぶ作業台船(図示せず)に搭載された揚重手段(図示せず)によって支持され得る。また、この筒状部材形成工程では、収縮状態の拡張部材4が、リング状部材6(円弧状部材7)の内周面(凹部6a)と杭100の外周面101との間に介装される。
尚、この筒状部材形成工程においては、積層されるリング状部材6の相互間に、可撓性を有するシール部材(図示せず)を介装することで、海洋生物を含む海水がリング状部材6間の間隙を通って筒状部材2内(筒状部材2と杭100との間の間隙)に流入することを抑制することができる。
次に、図5(A)に示すように、前述の筒状部材形成工程にて形成された筒状部材2を杭100に沿って下方に移動させて前述の設置予定領域Xまで(具体的には、受け台3の上面に筒状部材2の下面が当接するまで)移動させる。この筒状部材2の移動(下降)は、例えば、前述の作業台船上の揚重手段を用いて容易に実現することができる。また、この筒状部材2の移動時(下降時)には、拡張部材4が収縮状態である。ここで、この筒状部材移動工程(下降工程)が本発明の「第3の工程」に対応する。尚、筒状部材2は、その自重により海中を沈むことができる程度の重量を有する。
次に、図5(B)に示すように、拡張部材4内に流体を注入して拡張部材4を拡張状態にする。これにより、筒状部材2が拡張部材4を介して杭100に固定される。ここで、この筒状部材固定工程が本発明の「第4の工程」に対応する。
尚、前述の受け台設置工程(図4(A)参照)に先立って、受け台3の設置が可能な程度のドライな作業空間を杭100の外周面101の周囲に形成するように、仮締切装置(図示せず)を杭100に設置してもよい。このような仮締切装置の一例が特開2015−48687号公報に開示されている。また、このような仮締切装置として、後述する第6参考例及び第7参考例における仮締切装置50,60(図13〜図18参照)を用いてもよい。特に仮締切装置50,60を用いることで、仮締切装置設置時のダイバーによる水中作業を減らすことができる。ここで、この仮締切装置設置工程が本発明の「第5の工程」に対応する。
以上のようにして海洋生物付着抑制装置1を杭100に設置することにより、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制することができる。
本実施形態において、拡張部材4内に注入される流体が、空気や水などの固化しない流体(気体又は液体)である場合には、前述の図4及び図5に示す海洋生物付着抑制装置1の設置方法により設置された海洋生物付着抑制装置1の筒状部材2を新たなものに容易に交換することができる。この交換時には、まず、拡張部材4内の流体を拡張部材4外に排出して拡張部材4を収縮状態にする。次に、筒状部材2を杭100に沿って上方に移動させて海表面の上方まで移動させる。この筒状部材2の移動(上昇)は、例えば、前述の作業台船上の揚重手段を用いて容易に実現することができる。次に、海表面の上方にて筒状部材2を新たなものに取り換えて、前述の図4及び図5に示す海洋生物付着抑制装置1の設置方法と同様に、新たな筒状部材2を前述の設置予定領域Xに設置する。このようにして、海洋生物付着抑制装置1の筒状部材2を新たなものに容易に交換することができる。
本実施形態によれば、海洋生物付着抑制装置1は、海洋構造物の杭100に海洋生物が付着することを抑制するための装置である。海洋生物付着抑制装置1は、杭100の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面(例えば前述の設置予定領域X)を覆うように杭100に取り付けられる筒状部材2を備える。それゆえ、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る領域(例えば前述の設置予定領域X)の周囲にドライな作業空間を確保せずとも当該領域に筒状部材2を設置することが可能であるので、杭100に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことができる。
また本実施形態によれば、筒状部材2は、その長手方向に複数のリング状部材6に分割される。これにより、長手方向に数m程度の長さになり得る筒状部材2を効率良く形成することができる。
また本実施形態によれば、リング状部材6は、その周方向に複数の部材(例えば円弧状部材7)に分割される。これにより、杭100の周囲を囲むようにリング状部材6を効率良く形成することができる。
また本実施形態によれば、海洋生物付着抑制装置1は、リング状部材6の内周面(例えば凹部6a)と杭100の外周面101との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材4を備える。拡張部材4が拡張状態であるときに、リング状部材6が拡張部材4を介して杭100に固定される(図3(B)参照)。拡張部材4が収縮状態であるときに、リング状部材6が杭100に対して杭100の長手方向に移動可能である(図3(A)参照)。それゆえ、リング状部材6を杭100に固定するための固定手段として機能し得る拡張部材4が、リング状部材6の杭100に対する移動の妨げになることを抑制することができる。
また本実施形態によれば、筒状部材2の外周面には防汚塗料が塗布され得る。これにより、筒状部材2の外周面に海洋生物が付着することを抑制することができる。
また本実施形態によれば、筒状部材2は杭100に着脱可能に取り付けられる。これにより筒状部材2の交換が容易となる。
また本実施形態によれば、海洋生物付着抑制装置1は、杭100の外周面101に固定されて筒状部材2をその下方から支持する受け台3を備える。これにより、筒状部材2を前述の設置予定領域Xまで容易に移動させて位置決めすることができる。
また本実施形態によれば、杭100は鋼管杭である。このような杭100の外周面101への海洋生物の付着を海洋生物付着抑制装置1を用いて容易に抑制することができる。
また本実施形態によれば、海洋生物の付着抑制方法は、海洋構造物の杭100に海洋生物が付着することを抑制するための方法である。この海洋生物の付着抑制方法は、杭100の外周面101における筒状部材2の設置予定領域Xの下方に受け台3を設置する第1の工程(図4(A)参照)と、受け台3より上方に杭100を囲むように筒状部材2を形成する第2の工程(図4(B)参照)と、第2の工程にて形成された筒状部材2を杭100に沿って下方に移動させて設置予定領域Xまで移動させる第3の工程(図5(A)参照)と、を含む。設置予定領域Xは、杭100の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を含む。それゆえ、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る設置予定領域Xの周囲にドライな作業空間を確保せずとも当該領域に筒状部材2を設置することができるので、杭100に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことができる。
また本実施形態によれば、前記第2の工程(図4(B)参照)では、海表面(水面)より上方にて筒状部材2を形成する。これにより、筒状部材2を水面上で容易に形成することができる。
また本実施形態によれば、前記第3の工程(図5(A)参照)では、筒状部材2の内周面(例えば凹部6a)と杭100の外周面101との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材4を収縮状態にして、筒状部材2を杭100に沿って下方に移動させる。それゆえ、筒状部材2を杭100に固定するための固定手段として機能し得る拡張部材4が、筒状部材2の杭100に対する移動の妨げになることを抑制することができる。
また本実施形態によれば、海洋生物の付着抑制方法は、前記第3の工程(図5(A)参照)にて筒状部材2を設置予定領域Xまで移動させた後に、拡張部材4を拡張状態にして、筒状部材2を拡張部材4を介して杭100に固定する第4の工程(図5(B)参照)を含む。これにより、簡易な構成で、筒状部材2を杭100に着脱可能に固定することができる。
また本実施形態によれば、海洋生物の付着抑制方法は、前記第1の工程(図4(A))に先立って杭100の外周面101の周囲にドライな作業空間を形成するように仮締切装置を設置する第5の工程を含み得る。これにより、受け台3設置時のダイバーによる水中作業を減らすことができる。
尚、本実施形態の海洋生物付着抑制装置1は、貝類や藻類などを含み得る海洋生物の中で特にムラサキイガイの杭100への付着を抑制するのに好適である。
図6は、本発明の第2実施形態における海洋生物付着抑制装置の縦断面図である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、拡張部材4の代わりとして、リング状部材6の内周面(凹部6a)と杭100の外周面101との間に可撓性部材12が介装されている。可撓性部材12は弾性を有する。可撓性部材12は例えばゴム製である。可撓性部材12の反発力(復元力)により、リング状部材6が可撓性部材12を介して杭100に固定され得る。
特に本実施形態によれば、海洋生物付着抑制装置1は、リング状部材6の内周面(凹部6a)と杭100の外周面101との間に介装される可撓性部材12を備える。これにより、簡易な構成で、筒状部材2を杭100に着脱可能に固定することができる。
図7(A)は第1参考例における海洋生物付着抑制装置21の縦断面図である。図7(B)は図7(A)のI−I断面図である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本参考例における海洋生物付着抑制装置21は、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る領域Yへの海洋生物の付着を抑制するために、杭100の内部に設置される。ここで、杭100の外周面101において、領域Yは、前述の設置予定領域Xと同じ領域になり得る。
海洋生物付着抑制装置21は、杭100の中心軸に沿って延びる鋼製の支柱22と、平面視で支柱22の外周面から杭100の内周面に向かって放射状に延びる複数の棒磁石23とを備える。本参考例では、平面視で支柱22の外周面から杭100の内周面に向かって放射状に延びる8本の棒磁石23を1グルーブとし、当該グループを上下方向に3段配置することで、合計24本の棒磁石23により、海洋生物付着抑制装置21が構成されている。尚、海洋生物付着抑制装置21を構成する棒磁石23の本数及び配置については、前述の領域Yの周囲に磁場が発生するように適宜設定され得る。
棒磁石23は永久磁石であり、例えばネオジム磁石である。本参考例では、各棒磁石23において、支柱22の外周面に向かう側の端部がS極であり、杭100の内周面に向かう側の端部がN極である。尚、各棒磁石23において、支柱22の外周面に向かう側の端部をN極とし、杭100の内周面に向かう側の端部をS極としてもよい。すなわち、杭100内の全ての棒磁石23における、杭100の内周面に向かう側の端部が、同極(N極、又は、S極)である。
棒磁石23は、その磁力により、支柱22の外周面と杭100の内周面とに付着している。尚、棒磁石23を、図示しない固定手段を介して、支柱22の外周面と杭100の内周面との少なくとも一方に固定してもよい。
特に本参考例によれば、海洋生物付着抑制装置21は、杭100の中心軸に沿って延びる支柱22と、平面視で支柱22の外周面から杭100の内周面に向かって放射状に延びる複数の棒磁石23とを備える。それゆえ、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る領域Yの周囲にドライな作業空間を確保せずとも当該領域に対応するように海洋生物付着抑制装置21を設置することが可能であるので、杭100に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことができる。また、杭100の内部には海水が入っていない状態であるので、海洋生物付着抑制装置21の維持管理作業(例えば棒磁石23の交換作業)を容易に行うことができる。また、前述の領域Yの周囲に磁場を発生させることができるので、前述の領域Yに海洋生物が付着することを当該磁場によって抑制することができる。尚、磁気が海洋生物の付着・成長の抑制に有効である点が、特開2000−270755号公報の段落0007などに開示されている。
また本参考例によれば、海洋生物付着抑制装置21は、杭100の内部に配置される永久磁石(棒磁石23)を備える。この永久磁石により、前述の領域Yの周囲に磁場を発生させることができ、ひいては、前述の領域Yへの海洋生物の付着を抑制することができる。
図8(A)は第2参考例における海洋生物付着抑制装置21の縦断面図である。図8(B)は図8(A)のII−II断面図である。
前述の第1参考例と異なる点について説明する。
海洋生物付着抑制装置21は、前述の支柱22及び複数の棒磁石23の代わりとして、複数(図8(A)では2個)の円環状のリング型磁石24を備える。本参考例では、リング型磁石24を上下方向に2段配置することで、これらリング型磁石24により、海洋生物付着抑制装置21が構成されている。尚、海洋生物付着抑制装置21を構成するリング型磁石24の個数及び配置については、前述の領域Yの周囲に磁場が発生するように適宜設定され得る。
リング型磁石24は永久磁石であり、例えばネオジム磁石である。本参考例では、各リング型磁石24において、その上端部がN極であり、下端部がS極である。尚、各リング型磁石24において、その上端部をS極とし、下端部をN極としてもよい。このようにして、杭100内にて、永久磁石のN極とS極とが上下方向に交互に層状に配置されている。
リング型磁石24は、その磁力により、杭100の内周面に付着している。尚、リング型磁石24を、図示しない固定手段を介して杭100の内周面に固定してもよい。
特に本参考例によれば、海洋生物付着抑制装置21は、複数の円環状のリング型磁石24を備える。それゆえ、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る領域Yの周囲にドライな作業空間を確保せずとも当該領域に対応するように海洋生物付着抑制装置21を設置することが可能であるので、杭100に海洋生物が付着することを抑制するための作業を効率良く行うことができる。また、杭100の内部には海水が入っていない状態であるので、海洋生物付着抑制装置21の維持管理作業(例えばリング型磁石24の交換作業)を容易に行うことができる。また、前述の領域Yの周囲に磁場を発生させることができるので、前述の領域Yに海洋生物が付着することを当該磁場によって抑制することができる。
また本参考例によれば、海洋生物付着抑制装置21は、杭100の内部に配置される永久磁石(リング型磁石24)を備える。この永久磁石により、前述の領域Yの周囲に磁場を発生させることができ、ひいては、前述の領域Yへの海洋生物の付着を抑制することができる。
図9は、第3参考例における杭100に設置された海洋生物付着抑制装置31を示す斜視図である。図10(A)及び(B)は本参考例における海洋生物付着抑制装置31の上面図及び正面図である。
前述の第1参考例と異なる点について説明する。
本参考例における海洋生物付着抑制装置31は、既設の海洋構造物の杭100の外周面101において海洋生物の付着が問題となり得る領域Yへの海洋生物の付着を抑制するために、当該領域Yを覆うように杭100に設置される。
海洋生物付着抑制装置31は、例えば布製で矩形状の扁平袋32と、扁平袋32の左右両縁部にそれぞれ設けられた線ファスナー部33と、を備える。扁平袋32の上面には、磁性流体用の注入口34が設けられている。扁平袋32は可撓性を有する。
扁平袋32の高さ(上下方向の長さ)は、前述の領域Yの高さ(上下方向の長さ)以上であることが好ましく、例えば5m程度である。扁平袋32の幅(左右方向の長さ)は、杭100の外径に略一致している。扁平袋32の厚さは、例えば50mm程度である。
扁平袋32内には、注入口34から磁性流体が注入(封入)される。扁平袋32内に磁性流体が注入されると、扁平袋32が膨らむ。
磁性流体は、例えば、酸化鉄などの磁性微粒子と、その表面を覆う界面活性剤と、分散媒であるベース液体とを含んで構成されている。
次に、海洋生物付着抑制装置31を杭100に設置する方法の一例について説明する。
まず、海表面より上方にて、扁平袋32内に磁性流体が入っていない状態で、扁平袋32を杭100に巻き付けた後、扁平袋32の左右両縁部を近づけた状態で線ファスナー部33を閉める。この後、線ファスナー部33が閉められた扁平袋32を杭100の長手方向に沿って下降させて、扁平袋32が前述の領域Yを覆う位置に配置する。次に、注入口34より扁平袋32内に磁性流体を注入して扁平袋32を膨らませる。このようにして扁平袋32が膨らむことで、扁平袋32が杭100に固定される(圧迫固定状態となる)(図9参照)。
図11は、第4参考例における海洋生物付着抑制装置31の正面図である。
前述の第3参考例と異なる点について説明する。
海洋生物付着抑制装置31は、前述の扁平袋32の代わりとして、左右方向に延びて両端が閉塞された上側のヘッダホース36と、左右方向に延びて両端が閉塞された下側のヘッダホース37と、各々が上下方向に延びて各々の両端がヘッダホース36,37にそれぞれ接続される複数のホース38とを備える。ヘッダホース36,37及びホース38は可撓性を有し、例えば樹脂製又はゴム製である。上側のヘッダホース36には磁性流体用の注入口(図示せず)が設けられている。隣り合うホース38間の間隙t1は、ホース38の膨らみ代を考慮して予め設定される。複数のホース38のうち、最も左側に位置するホース38と、最も右側に位置するホース38とには、それぞれ、前述と同様の線ファスナー部33が設けられている。
ホース38の長さは、前述の領域Yの高さ(上下方向の長さ)以上であることが好ましく、例えば5m程度である。ヘッダホース36,37の長さは、杭100の外径に略一致している。ヘッダホース36,37及びホース38の直径は例えば50mm程度である。
上側のヘッダホース36の注入口から上側のヘッダホース36内に磁性流体が注入されると、磁性流体は、複数のホース38に流入し、更に、下側のヘッダホース37に流入して、ヘッダホース36,37及びホース38が膨らむ。
次に、海洋生物付着抑制装置31を杭100に設置する方法の一例について説明する。
まず、海表面より上方にて、ヘッダホース36,37及びホース38内に磁性流体が入っていない状態で、ヘッダホース36,37及びホース38を杭100に巻き付けた後、線ファスナー部33を閉める。この後、線ファスナー部33が閉められた状態でヘッダホース36,37及びホース38を杭100の長手方向に沿って下降させて、ヘッダホース36,37及びホース38が前述の領域Yをカバーする位置に配置する。次に、上側のヘッダホース36の注入口よりヘッダホース36,37及びホース38内に磁性流体を注入(封入)してヘッダホース36,37及びホース38を膨らませる。このようにしてヘッダホース36,37及びホース38が膨らむことで、ヘッダホース36,37及びホース38が杭100に固定される(圧迫固定状態となる)。
図12は、第5参考例における海洋生物付着抑制装置31の正面図である。
前述の第3参考例と異なる点について説明する。
海洋生物付着抑制装置31は、前述の扁平袋32の代わりとして、半割り構造のアンカーリング41と、下端部がアンカーリング41に取り付けられて、らせん状に杭100に巻き付けられるホース42とを備える。ホース42は可撓性を有し、例えば樹脂製又はゴム製である。ホース42の上端部には磁性流体注入用の開口部(図示せず)が形成されており、下端部は閉塞されている。らせん状に杭100に巻き付けられるホース42における上下方向の間隙t2は、ホース42の膨らみ代を考慮して予め設定される。
杭100のうちホース42が巻き付けられる領域の高さ(上下方向の長さ)は、前述の領域Yの高さ(上下方向の長さ)以上であることが好ましく、例えば5m程度である。ホース42の直径は例えば50mm程度である。
ホース42の上端部の開口部からホース42内に磁性流体が注入(封入)されるとホース42が膨らむ。
次に、海洋生物付着抑制装置31を杭100に設置する方法の一例について説明する。
まず、杭100の外周面101における前述の領域Yより下方にアンカーリング41を設置する。次に、ホース42内に磁性流体が入っていない状態で、ホース42が前述の領域Yをカバーするように、ホース42を杭100に巻き付ける。次に、ホース42の上端部の開口部よりホース42内に磁性流体を注入してホース42を膨らませる。このようにしてホース42が膨らむことで、ホース42が杭100に固定される(圧迫固定状態となる)。
図13及び図14は、第6参考例における仮締切装置50の縦断面図及び上面図である。尚、図14においては、図示簡略化のため、後述する棒状部材54の図示を省略している。
前述の第1実施形態を踏まえて、以下説明する。
特開2015−48687号公報は鋼製仮締切設置工法を開示している。この種の仮締切設置工法を用いて、2つ割れの簡易ケーソンを杭100に抱かせてその中を排水することで、杭100の海表面下での作業(例えば、杭100の外周面101への塗装作業、溶接作業、切断作業など)を行うためのドライな作業空間を確保することができる。
しかしながら、この種の仮締切設置工法では、簡易ケーソンの組立時などにダイバーによる水中作業が必要となる。
本参考例は、このような実状に鑑み、仮締切の設置時のダイバーによる水中作業を減らすことを目的とする。
本参考例における仮締切装置50は傘状である。仮締切装置50は、止水装置51と、複数(図14では4本)の親骨52と、カバー53と、複数(本参考例では4本)の棒状部材54とを備える。
止水装置51は、円環状であり、かつ、半割り構造である枠体55と、止水チューブ56とを備える。尚、本参考例では、止水装置51が2本の止水チューブ56を備えているが、止水装置51を構成する止水チューブ56の本数はこれに限らない。
枠体55の内径は杭100の外径よりも若干大きい。
枠体55の内周面には、止水チューブ56を受け入れるための凹部55a(図15参照)が形成されている。
止水チューブ56は、一端側が開口して他端側が閉口した管状であり、伸縮性を有する。止水チューブ56は、例えば樹脂製又はゴム製である。収縮状態の止水チューブ56の一端側の開口から流体が止水チューブ56内に注入(封入)されると、止水チューブ56は拡張する(膨らむ)。ここで、図15(A)は止水チューブ56の収縮状態を示し、図(B)は止水チューブ56の拡張状態を示す。このように止水チューブ56は拡張・収縮可能である。
止水チューブ56は、枠体55の内周面(凹部55a)と、杭100の外周面101との間に介装される。
図15(A)に示すように、止水チューブ56が収縮状態であるときには、枠体55が杭100に対して杭100の長手方向(上下方向)に移動可能である。
図15(B)に示すように、止水チューブ56が拡張状態であるときには、枠体55が止水チューブ56を介して杭100に固定される。このときには枠体55が止水チューブ56によって径方向外側に向けて押圧される。また、このときには、止水チューブ56がシール部材として機能し得る。
従って、枠体55は止水チューブ56を介して杭100に着脱可能に取り付けられ得る。
本参考例において、止水チューブ56内に注入される流体としては、空気や水などの固化しない流体(気体又は液体)を挙げることができる。これにより、後述する図16及び図17に示す仮締切装置50の設置方法により設置された仮締切装置50を撤去する際などに、止水チューブ56内の流体をスムーズに除去して、止水チューブ56を収縮させることができる。
尚、止水チューブ56への流体の供給経路の途中に、流体を昇圧する昇圧手段(例えば圧縮機)を設置してもよい。ここにおいて、図13には、止水チューブ56への流体の供給経路を構成する流体供給ライン57の一部が図示されている。
止水装置51の枠体55の上端部には、各親骨52の下端部がヒンジ接続されている。図14に示すように、平面視で、複数(図14では4本)の親骨52が枠体55から放射状に延びている。
カバー53は、隣り合う親骨52同士の間を塞ぐように止水装置51及び親骨52に水密的に取り付けられている。カバー53は例えばシート状の部材であり、柔軟性と水不透過性とを有する。
図16及び図17は、本参考例における仮締切装置50の設置方法を示す図である。
この設置方法では、まず、図16(A)に示すように、海表面より上方にて杭100を囲むように仮締切装置50を組み立てる。このときに、傘状の仮締切装置50は、傘を窄めたような状態である。尚、仮締切装置50の組立時に仮締切装置50は、例えば、海表面上に浮かぶ作業台船(図示せず)に搭載された揚重手段(図示せず)によって支持され得る。また、この組立時に、収縮状態の止水チューブ56が、枠体55の内周面(凹部55a)と杭100の外周面101との間に介装される。
次に、図16(B)に示すように、仮締切装置50を杭100に沿って下方に移動させて仮締切装置50の設置予定領域まで移動させる。この仮締切装置50の移動(下降)は、例えば、前述の作業台船上の揚重手段を用いて容易に実現することができる。この仮締切装置50の移動時(下降時)には、止水チューブ56が収縮状態である。尚、枠体55は、その自重により海中を沈むことができる程度の重量を有する。
次に、図17(A)に示すように、止水チューブ56内に流体を注入して止水チューブ56を拡張状態にする。これにより、枠体55が止水チューブ56を介して杭100に固定される。また、枠体55の内周面と杭100の外周面との間の間隙が止水チューブ56によってシールされる。
また、図17(A)に示すように、傘状の仮締切装置50を開く。このときには、各親骨52の上端部を杭100からその径方向外方に向けて離すように適宜の牽引手段を用いて引っ張ることで、傘状の仮締切装置50を開くことができる。尚、傘状の仮締切装置50を開く手法はこれに限らない。例えば、一般的な洋傘と同様の構成を仮締切装置50が備えることで、傘状の仮締切装置50を開いたり窄めたりできるようにしてもよい。
次に、図17(B)に示すように、開いた傘状の仮締切装置50の上部に、突っ張り棒として機能し得る棒状部材54を設置する。また、カバー53と杭100との間の空間内に存在する海水を仮締切装置50外に排水して、当該空間内をドライにする。
このようにして仮締切装置50を杭100に設置することにより、杭100の外周面101の周囲にドライな作業空間59が確保され得る。
この後、このドライな作業空間59にて、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制するための各種作業が行われ得る。例えば、前述の第1及び第2実施形態における受け台3の設置作業が行われ得る。更に、当該ドライな作業空間では、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制するための作業が行われるに限らず、杭100の維持管理のための各種作業(杭100の外周面101への塗装作業、溶接作業、切断作業など)が行われ得る。
本参考例では、前述の図16及び図17に示す仮締切装置50の設置方法により設置された仮締切装置50を容易に撤去することができる。この撤去時には、まず、棒状部材54を取り外して仮締切装置50を窄ませる。次に、止水チューブ56内の流体を止水チューブ56外に排出して止水チューブ56を収縮状態にする。次に、仮締切装置50を杭00に沿って上方に移動させて海表面の上方まで移動させる。この仮締切装置50の移動(上昇)は、例えば、前述の作業台船上の揚重手段を用いて容易に実現することができる。次に、海表面の上方にて仮締切装置50を分解する。このようにして、仮締切装置50を容易に撤去することができる。
特に本参考例によれば、仮締切装置50の組立作業を海表面より上方で行うことができるので、従来に比べて、仮締切の設置時のダイバーによる水中作業を減らすことができる。
図18(A)及び(B)は、第7参考例における仮締切装置60の縦断面図であり、図18(A)は窄んだ状態の仮締切装置60を示し、図18(B)は開いた状態の仮締切装置60を示す。
前述の第6参考例と異なる点について説明する。
仮締切装置60は、空気の注入により拡張する(膨らむ)エアーバッグ61と、エアーバッグ61の下端部に設置される止水シール部材62及び固定用リング63とを備える。
エアーバッグ61は、空気の注入によって、図18(B)に示すような漏斗状に拡張するように予め形成されている。このエアーバッグ61が、前述の仮締切装置50における親骨52及びカバー53の役割を果たす。
止水シール部材62は、エアーバッグ61の下端部と杭100との間をシールする。
固定用リング63は、エアーバッグ61の下端部を締め付けて杭100に固定する手段である。
エアーバッグ61への空気の供給経路の途中に、空気を昇圧する昇圧手段(例えば圧縮機)を設置してもよい。ここにおいて、図18(A)及び(B)には、エアーバッグ61への空気の供給経路を構成する空気供給ライン64の一部が図示されている。
仮締切装置60を杭100に設置することによって杭100の外周面101の周囲に形成されるドライな作業空間66にて、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制するための各種作業が行われ得る。例えば、前述の第1及び第2実施形態における受け台3の設置作業が行われ得る。更に、当該ドライな作業空間では、杭100の外周面101に海洋生物が付着することを抑制するための作業が行われるに限らず、杭100の維持管理のための各種作業(杭100の外周面101への塗装作業、溶接作業、切断作業など)が行われ得る。
尚、前述の第1及び第2実施形態、及び、第1〜第7参考例において、杭100は、モノパイル式鋼管杭基礎を構成するものであってもよく、又は、鋼管矢板井筒基礎を構成するものであってもよい。
また、前述の第1及び第2実施形態、及び、第1〜第7参考例における杭100の説明では鉛直方向に延びている杭を図示して説明したが、この他、ジャケット式鋼管杭基礎における斜杭などのように鉛直方向に対して傾斜して延びている杭であってもよいことは言うまでもない。
1 海洋生物付着抑制装置
2 筒状部材
3 受け台
4 拡張部材
6 リング状部材
6a 凹部
7 円弧状部材
7a ヒンジ
7b 接続フランジ
7c ボルト挿通孔
8 ボルト
9 ナット
10 流体供給ライン
12 可撓性部材
21 海洋生物付着抑制装置
22 支柱
23 棒磁石
24 リング型磁石
31 海洋生物付着抑制装置
32 扁平袋
33 線ファスナー部
34 注入口
36,37 ヘッダホース
38 ホース
41 アンカーリング
42 ホース
50 仮締切装置
51 止水装置
52 親骨
53 カバー
54 棒状部材
55 枠体
55a 凹部
56 止水チューブ
57 流体供給ライン
59 作業空間
60 仮締切装置
61 エアーバッグ
62 止水シール部材
63 固定用リング
64 空気供給ライン
66 作業空間
100 杭
101 外周面
X 設置予定領域
Y 領域

Claims (12)

  1. 海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための装置であって、
    前記杭の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を覆うように前記杭に取り付けられる筒状部材を備える、海洋生物付着抑制装置において、
    前記筒状部材は、その長手方向に複数のリング状部材に分割され、
    前記海洋生物付着抑制装置は、前記リング状部材の内周面と前記杭の外周面との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材を更に備え、
    前記拡張部材が拡張状態であるときに、前記リング状部材が前記拡張部材を介して前記杭に固定され、
    前記拡張部材が収縮状態であるときに、前記リング状部材が前記杭に対して前記杭の長手方向に移動可能である、海洋生物付着抑制装置。
  2. 前記リング状部材は、その周方向に複数の部材に分割される、請求項1に記載の海洋生物付着抑制装置。
  3. 前記筒状部材の外周面には防汚塗料が塗布されている、請求項1又は請求項2に記載の海洋生物付着抑制装置。
  4. 前記筒状部材は前記杭に着脱可能に取り付けられる、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の海洋生物付着抑制装置。
  5. 前記杭の外周面に固定されて前記筒状部材をその下方から支持する受け台を更に備える、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の海洋生物付着抑制装置。
  6. 前記杭は鋼管杭である、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の海洋生物付着抑制装置。
  7. 海洋構造物の杭に海洋生物が付着することを抑制するための方法であって、
    前記杭の外周面における筒状部材の設置予定領域の下方に受け台を設置する第1の工程と、
    前記受け台より上方にて前記杭を囲むように前記筒状部材を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程にて形成された前記筒状部材を前記杭に沿って下方に移動させて前記設置予定領域まで移動させる第3の工程と、
    を含み、
    前記設置予定領域は、前記杭の飛沫帯と干満帯との少なくとも一方の外周面を含み、
    前記第3の工程では、前記筒状部材の内周面と前記杭の外周面との間に介装されて拡張・収縮可能な拡張部材を収縮状態にして、前記筒状部材を前記杭に沿って下方に移動させる、海洋生物の付着抑制方法。
  8. 前記第2の工程では、海表面より上方にて前記筒状部材を形成する、請求項7に記載の海洋生物の付着抑制方法。
  9. 前記第3の工程にて前記筒状部材を前記設置予定領域まで移動させた後に、前記拡張部材を拡張状態にして、前記筒状部材を前記拡張部材を介して前記杭に固定する第4の工程を更に含む、請求項7又は請求項8に記載の海洋生物の付着抑制方法。
  10. 前記筒状部材の外周面には防汚塗料が塗布されている、請求項7〜請求項9のいずれか1つに記載の海洋生物の付着抑制方法。
  11. 前記杭は鋼管杭である、請求項7〜請求項10のいずれか1つに記載の海洋生物の付着抑制方法。
  12. 前記第1の工程に先立って前記杭の外周面の周囲にドライな作業空間を形成するように仮締切装置を設置する第5の工程を更に含む、請求項7〜請求項11のいずれか1つに記載の海洋生物の付着抑制方法。
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