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JP6631295B2 - 紫外線用フィルタ層、紫外線用フィルタ層の形成方法、紫外線用フィルタ、グリッド偏光素子及び偏光光照射装置 - Google Patents

紫外線用フィルタ層、紫外線用フィルタ層の形成方法、紫外線用フィルタ、グリッド偏光素子及び偏光光照射装置 Download PDF

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JP6631295B2 JP2016024089A JP2016024089A JP6631295B2 JP 6631295 B2 JP6631295 B2 JP 6631295B2 JP 2016024089 A JP2016024089 A JP 2016024089A JP 2016024089 A JP2016024089 A JP 2016024089A JP 6631295 B2 JP6631295 B2 JP 6631295B2
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Description

本願の発明は、紫外線用のフィルタ技術に関するものである。
光処理即ち光エネルギーを利用した対象物の処理は、各種製品の製造において盛んに行われている。光処理において、エネルギーとしての光(フォトンエネルギー)は、波長に反比例することから、エネルギーの高い紫外線が使用されることが多い。微細加工技術であるフォトリソグラフィにおける露光処理は、この代表的な例である。この他、紫外線硬化型樹脂の硬化や、洗浄、殺菌等の用途でも紫外線が使用されている。
最近では、液晶ディスプレイの製造において必要な配向膜を得るための処理も紫外線を使用して行われるようになってきている。即ち、ポリイミドのような樹脂製の膜に紫外域の偏光光を照射すると、膜中の分子が偏光光の向きに配列され、配向膜が得られる。ラビングと呼ばれる機械的な配向処理に比べ、高性能の配向膜が得られることから、高画質の液晶ディスプレイの製造プロセスとして多く採用されるようになってきている。この技術は、光配向と呼ばれている。
特開2014−174286号公報
このような紫外線の使用で注意すべきは、オゾンの発生である。図13は、酸素分子の光吸収スペクトルを示した図である。図13に示すように、酸素分子は240nmあたりから吸収が始まり、200nmよりも短い波長でより強い吸収が生じる。一般的には、200nmより短い波長がオゾン発生波長とされるが、200〜240nm程度の波長域でも、ある程度の吸収があり、少なからずオゾンが発生する。
周知のように、オゾンは人体に有害である他、強い酸化作用を有する。オゾンが分解して生成される活性酸素(原子状酸素)も強い酸化作用を有する。洗浄や殺菌等の用途ではこのオゾンの酸化作用を積極的に利用する場合もあるが、オゾンの酸化作用によって対象物の酸化による劣化等の問題が生じることも多い。
この点で注意すべきは、より高いエネルギーを利用するため、紫外域のうちでもより短い波長の光を使用するようになってきている点である。代表的な紫外線光源である水銀ランプの輝線スペクトルでいうと、従来は436nmや365nmといった波長が使用されることが多かったが、最近では254nmのようなより短い波長が多く使用されるようになってきている。図13からわかるように、254nmは、オゾン発生波長域に非常に近い。即ち、オゾン発生の問題といわば隣り合わせといった状況で処理が行われることになる。
このようなオゾンの問題を考慮して、オゾンを発生させずに紫外線を照射する技術が光源技術の分野で開発されている。いわゆるオゾンレスランプと呼ばれる光源である。オゾンレスランプは、封体に不純物を微量混入させた構造のランプである。不純物は、オゾン発生波長の光を吸収するものとされ、封体内で生じた光のうちオゾン発生波長の光が封体から放射されないようにしている。尚、どのような不純物を用いるかについては、ランプメーカーないしは封体ガラスメーカーのノウハウとされ、一般には公開されていない。
しかしながら、上記オゾンレスランプによってオゾン発生の問題を回避する従来技術には、幾つかの問題がある。
一つは、より短波長の光を利用したい最近の傾向との関連である。この点を、図14を使用して説明する。図14は、公表されているオゾンレスランプの封体(オゾンレス封体)によるオゾン発生波長の光の遮断特性を示した図であり、オゾンレス封体と通常の封体との分光透過特性を比較して示した図である。
図14に示すように、従来のオゾンレス封体において、オゾン発生波長の光の遮断特性はそれほど急峻なものではない。即ち、図14に示すように、215nm程度以下の波長の光は完全に遮断しているものの、220〜240nmあたりの範囲ではかなりの透過率があり、このあたりの範囲の光が透過することで相当量のオゾンが発生してしまっていると推測される。仮に、このあたりの範囲の波長も遮断しようとすると、250〜260nm程度の範囲の光もかなり遮断されてしまい、この範囲の光(例えば254nm)を使用して対象物を処理する場合(例えばそのような波長域の光に材料が感光する場合)、処理の効率が低下してしまうと推測される。
別の問題は、一般には知られていないことであるが、オゾンレス封体の温度特性である。不純物による紫外線吸収には温度特性があり、温度が変化すると吸収特性が変化する。発明者の研究によれば、従来のオゾンレスランプに使用されている封体では、温度が高くなると、より長い波長の光についても多く吸収するようになる。周知のように、ランプは点灯時には高温になる。したがって、実際には、図14に示すよりもさらに多くの吸収が長波長側で生じ、この波長域を利用して処理を行う場合、処理の効率が大きく低下すると推測される。ランプを冷却して温度上昇を抑えることも考えられるが、安定した発光のためにはランプの封体はある程度の高温とする必要があり、紫外線吸収材料の特性変化を抑えるための冷却を行うと、冷却が過剰となり、発光が不安定となってしまう。
オゾンレスランプを使用せずにオゾン発生の問題を回避した構造として、光源と対象物との間にフィルタを配置し、フィルタによってオゾン発生波長の光を遮断する構造が考えられる。しかしながら、この構造も幾つかの課題がある。
ある波長を境に光の透過・遮断を行うフィルタは、いわゆるシャープカットフィルタとして知られている。この種のフィルタは、誘電体多層膜より成るフィルタ層を有しており、多層膜中での光の反射、干渉を利用して選択波長の透過、遮断を行うものである。
このような多層膜の干渉フィルタを用いることの一つの問題は、光の入射角度特性である。多層膜の干渉フィルタは、多層膜中での光の干渉を利用するため、垂直に入射する光については所望の透過・遮断特性が得られるものの、斜めに入射する光について透過・遮断特性が低下する。したがって、垂直な光のみが入射する条件で使用される場合には問題はないが、斜めに入射する光もあり、そのような光についてはオゾン発生波長の遮断が不十分となる。レーザーのような直線性の高い光源を使用しない限り、斜めに入射する光があるケースが殆どであり、オゾン発生波長の遮断が不十分となる。
また、別の問題として、多層膜の干渉フィルタの場合、波長毎の透過率が波打つように周期的に変化する特性となり易い。これは、光の干渉を利用しているために生じる特有のものである。分光透過特性の波打ちは、多層膜の層数を多くしていくと解消されてくるが、波打ちを十分に解消するには数多くの層数としなければならず、製造コストが高くなる問題がある。
多層膜干渉フィルタを使用しない構成としては、オゾンレスランプに使用されている封体ガラスと同じ材料で板状の光学部材を製作し、それをフィルタとして用いることが考えられる。しかしながら、この種のガラス製品は、炉内でガラス材料を熔融させ、そこに不純物を投入して混合し、冷却・固化させることで製造される。したがって、大量生産を前提としており、特性が少しずつ異なるフィルタ製品を製作することは、現実的に不可能である。光処理の現場では、有効な波長を調べるために少しずつ変えながら処理を行ったり、品種毎に有効波長が異なることからロットにより異なる波長の光で処理したりすることも多い。この場合、種々の用途、目的に応じてオゾン発生波長遮断特性の異なるフィルタが必要になるが、上記オゾンレスランプ用の封体ガラスの転用は、光処理の現場を考えると、現実的ではない。
本願の発明は、このような従来技術の課題を解決するために為されたものであり、オゾン発生波長の光を効果的に遮断しつつもオゾン発生波長域に近い波長の光は十分に透過され、且つ斜め入射の場合にも透過・遮断特性が損なわれないようにし、さらに用途や目的に応じて遮断・透過特性を微妙に調整し得るオゾン対策用の実用性の高い光制御技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、紫外線透過材料中に酸化ジルコニウムが分散されている紫外線用フィルタ層であって、
層の厚さは100μm以下であり、
層全体に対する酸化ジルコニウムの体積混合比をx、層の厚さをy(単位はnm)としたとき、
24.319x-1.996≦y≦3040.1x-1.953
の関係となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、紫外線透過材料中に酸化タンタルが分散されている紫外線用フィルタ層であって、
層の厚さは100μm以下であり、
層全体に対する酸化タンタルの体積混合比をx、層の厚さをy(単位はnm)としたとき、
6.2213x-1.926≦y≦24.187x-2.068
の関係となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記紫外線透過材料は、酸化シリコン又はアルミナであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記体積混合比は0.9以下であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1記載の紫外線用フィルタ層の形成方法であって、
前記紫外線透過材料で形成されたターゲットを備えた第一のカソードと、前記酸化ジルコニウムで形成されたターゲットを備えた第二のカソードを使用した多元スパッタリングにより薄膜を作成し、当該作成した薄膜を紫外線用フィルタ層とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項2記載の紫外線用フィルタ層の形成方法であって、
前記紫外線透過材料で形成されたターゲットを備えた第一のカソードと、前記酸化タンタルで形成されたターゲットを備えた第二のカソードを使用した多元スパッタリングにより薄膜を作成し、当該作成した薄膜を紫外線用フィルタ層とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、紫外線に対して透明な透明基板と、透明基板上に形成された請求項1乃至4いずれかに記載のフィルタ層とから成る紫外線用フィルタであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項7の構成において、前記体積混合比は、前記透明基板から遠ざかるに従って徐々に又は段階的に高くなっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、紫外線に対して透明な透明基板と、透明基板上に形成された縞状のグリッドと、グリッドに対して光の入射側となる位
置に形成された請求項1乃至4いずれかに記載のフィルタ層とから成るグリッド偏光素子という構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、前記請求項9の構成において、前記フィルタ層は、紫外線に対して透明な層を介在させた状態で前記グリッドの入射側に配置されており、
前記体積混合比は、当該透明な層から遠ざかるに従って徐々に又は段階的に高くなっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、紫外線光源と、紫外線である偏光光が照射される対象物が位置する照射位置と紫外線光源との間に配置された請求項9又は10記載のグリッド偏光素子とを備えている偏光光照射装置であるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1又は2記載の発明によれば、250nm以上の紫外線の透過率を50%以上としつつ200nmオゾン発生波長の光を50%以上遮断することができる。また、層の厚さが100μm以下であるので、生産性が問題とされることはない。さらに、多層膜における干渉を利用するものではないので、入射角依存性はない。このため、斜め入射の光が存在する用途において好適に使用することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、体積混合比が0.9以下であるので、熱的安定性が悪かったり、内部での干渉による影響が透過・遮断特性に現れたりする問題が生じない。
また、請求項5又は6の発明によれば、上記効果に加え、多元スパッタリングにより紫外線用フィルタ層が形成されるので、用途や目的に応じて遮断・透過特性を微妙に調整し得るという効果が得られる。
また、請求項7記載の発明によれば、上記効果に加え、光源から対象物までの光照射の経路の任意の位置に配置してオゾン発生波長の遮断を行うことができる。このため、適宜冷却しながら使用することも可能であり、昇温による特性変化を防止することも容易である。
また、請求項8記載の発明によれば、上記効果に加え、透明基板から離れるに従って体積混合比が高くなるので、熱的に安定したり内部での干渉が抑制されたりする効果がより高くなる。
また、請求項9記載の発明によれば、上記効果を得つつ、対象物に偏光光を照射することができる。また、グリッド偏光素子を冷却することでフィルタ層の特性変化を防止することも容易に行える。
また、請求項10記載の発明によれば、上記効果に加え、透明な層から離れるに従って体積混合比が高くなるので、熱的に安定したり内部での干渉が抑制されたりする効果がより高くなる。
また、請求項11記載の発明によれば、上記効果を得ながら、対象物に偏光光を照射することができる。
本願発明の紫外線用フィルタ層及び本願発明の紫外線用フィルタの各実施形態を示した断面概略図である。 実施形態のフィルタ層の分光透過率を示した概略図である。 実施形態のフィルタ層の分光透過率を示した概略図である。 実施形態のフィルタ層の分光透過率を示した概略図である。 実施形態のフィルタ層の分光透過率を示した概略図である。 酸化ジルコニウム及び酸化タンタルのそれぞれについて、透過率が50%となる際の層の厚さと体積混合比との関係を示したグラフである。 実施形態のフィルタ層における厚さと体積混合比との組み合わせのより好ましい範囲について示した図であり、酸化ジルコニウムの場合を示す。 実施形態のフィルタ層における厚さと体積混合比との組み合わせのより好ましい範囲について示した図であり、酸化タンタルの場合を示す。 第二の実施形態のフィルタ層の概略図である。 実施形態のフィルタ層の製造方法の一例を示した図であり、多元スパッタ法によるフィルタ層の形成について示した概略図である。 実施形態のグリッド偏光素子の斜視概略図である。 グリッド偏光素子を搭載した偏光光照射装置の断面概略図である。 酸素分子の光吸収スペクトルを示した図である。 オゾンレスランプの封体(オゾンレス封体)によるオゾン発生波長の遮断特性を示した図であり、オゾンレス封体と通常の封体との分光透過特性を比較して示した図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の紫外線用フィルタ層及び本願発明の紫外線用フィルタの各実施形態を示した断面概略図である。
実施形態の紫外線用フィルタは、紫外線を透過する透明基板1と、透明基板1上に設けられた実施形態の紫外線用フィルタ層2とから成っている。そして、紫外線用フィルタ層(以下、単にフィルタ層という)2は、紫外線透過材料21中に吸収材料21としての酸化ジルコニウム又は酸化タンタルを分散させた層となっている。
透明基板1は、この実施形態では石英ガラス製となっている。透明基板1の厚さは、フィルタ層2を安定して保持できる厚さであれば足り、例えば0.1〜10mm程度で良い。
紫外線透過材料21は、この実施形態では酸化シリコンである。吸収材料21としての酸化ジルコニウム又は酸化タンタルは、酸化シリコン中に均一に分散している。酸化シリコン及び酸化ジルコニウムはともにアモルファスの状態であるが、部分的に結合してネットワークを形成していたり、微結晶が形成されていたりする場合もある。
フィルタ層2において、酸化ジルコニウム又は酸化タンタルは、オゾン発生波長の光を吸収する役割を持つ。酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの体積混合比は、層全体を1とした場合、体積比で0.9以下とされる。フィルタ層2の厚さは、100μm以下とされる。
そして、層の厚さをy、体積混合比をxとすると、酸化ジルコニウムの場合には24.319x−1.996≦y≦3040.1x−1.953とされる。酸化タンタルの場合には6.2213x−1.926≦y≦24.187x−2.068とされる。
このようなフィルタ層によってオゾン発生波長の光の遮断を行うことは、本願の発明者の研究の成果に基づいている。以下、この点について説明する。
発明者は、紫外線光源を使用した場合のオゾン発生の問題を解決するのに、角度特性を持つ等の問題を有する多層膜干渉フィルタ以外の光学的手段を開発することを意図した。この際、水銀の輝線スペクトルである254nmの光を有効に利用できるようにするため、250nmより長波長の光については十分に透過させるものであることを前提とした。
多層膜干渉フィルタ以外のフィルタとしては、吸収材料が透過層中に分散しているものが周知である。この種のフィルタは、可視光用のものであり、色ガラスフィルタとして知られている。この他、波長選択性のない吸収型のフィルタは、NDフィルタとして周知である。
これら吸収材料を分散させた吸収型のフィルタは、可視光用のものであるか波長選択性がない(全波長吸収の)ものであって、紫外線用のものは知られていない。本願の発明者は、吸収型の紫外線用フィルタ層であって且つオゾン対策に有効なフィルタ層を得ることはできないか、鋭意研究した。
250nm以下の光を吸収によって遮断し、且つ250nmより長い波長の光を十分に透過するようにするには、250nm付近から吸収が始まる材料、即ち、250nmより長波長の光は吸収せず、250nmより短い波長を吸収する材料が有効な材料ということになる。発明者は、この観点で各種材料について鋭意検討、評価を行ったところ、酸化ジルコニウムと酸化タンタルの二つが有力な材料であることがわかってきた。
しかしながら、発明者の研究によると、ある透明な基板上に酸化ジルコニウム100%層又は酸化タンタル100%の層を設けた構造では、うまくいかない。というのは、酸化ジルコニウムや酸化タンタルは、250nmやそれより少し長波長の光(254nmを含む)の光についてもある程度の吸収があり、100%の層では、これらの波長を透過率が低くなってしまうからである。したがって、これらの波長について透明な材料中に酸化ジルコニウムや酸化タンタルを分散させて濃度を薄くした構造であることが必要である。
この場合、酸化ジルコニウムや酸化タンタルを分散させた層の厚さが問題となる。というのは、光は層中の伝搬する際に吸収材料(酸化ジルコニウム又は酸化タンタル)に吸収されて減衰するから、伝搬方向の長さ即ち層の厚さによって全体の吸収量(遮断量)が決まるからである。濃度を薄くしても層を厚くすれば全体の吸収量は多くなるし、濃度を濃くしても層が薄くければ全体の吸収量は少なくなる。
発明者は、このような観点に立ち、紫外線に対して透明な材料中に酸化ジルコニウム又は酸化タンタルを分散させた層において、オゾン対策のためにはどの程度の混合量(体積混合比)が有効か、そしてその際の層の厚さはどの程度かを見極める研究を鋭意行った。
発明者は、この研究において、有効媒質近似法(EMA)を使用して検討を行った。EMAは、複合材料を実効的な比誘電率をもった均質な媒体であると見なして解析する近似理論である。研究では、マクスウェル−ガーネット近似式が使用され、光学フィッティングにより最適な体積混合比及び層の厚さが求められた。尚、光学フィッティングは、複合材料について測定された屈折率から材料の組成(体積混合比)を求める手法であるが、発明者は、逆に、種々の体積混合比において得られる比誘電率から屈折率(複素屈折率)を求め、その虚部(消衰係数)に基づいて必要な層の厚さを見極めるという手法を採用した。以下、具体的に説明する。
図1に示す実施形態のフィルタ層において、紫外線透過材料の比誘電率εとし、吸収材料としての酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの比誘電率εとする。そして、有効媒質近似法による層全体の比誘電率をεeffとする。この場合、マクスウェル−ガーネット近似式によると、εeffは以下の式1で求められる。
Figure 0006631295
次に、求められたεeffから、この層の消衰係数kは、以下の式2により求められる。式2において、εは、εeffの実部であり、εは、εeffの虚部である。尚、光を扱っているので、比透磁率は1とされている。
Figure 0006631295
次に、消衰係数kに基づき、以下の式3により吸収係数αが求められる。式3において、λは波長である。
Figure 0006631295
図2〜図5は、このようにして計算により求められた実施形態のフィルタ層の分光透過率を示した概略図である。図2及び図3が酸化ジルコニウムの場合、図4及び図5が酸化タンタルの場合を示す。尚、計算において、酸化ジルコニウムの比誘電率は5.29(波長254nm)、酸化タンタルの比誘電率は8.96(波長254nm)とした。
上述したように、吸収係数が同じでも層の厚さが異なると層全体の吸収率が異なるので、幾つかの異なる厚さについて例示的に計算結果を示している。分光透過率を示した図である。図2(1)は酸化ジルコニウム含有のフィルタ層の厚さが100nmの場合、(2)は1μmの場合を示し、図3(2)は層の厚さが3μmの場合、(4)が10μmの場合をそれぞれ示す。各図において、faは、全体に対する酸化ジルコニウムの体積混合比である。また、図4(1)は、酸化タンタル含有のフィルタ層の厚さが1nmの場合、(2)は1μmの場合を示し、図5(2)は層の厚さが3μmの場合、(4)が10μmの場合をそれぞれ示す。同様にfaは酸化タンタルの体積混合比である。
図2及び図3に示すように、酸化ジルコニウム含有のフィルタ層の場合、光の波長が短くなってくると、250〜260nmあたりの波長から透過率が急減に落ち込む分光特性となっている。そして、当然のことながら、層の厚さが厚くなると全体に透過率が低下している。
また、酸化タンタルの場合、吸収が始まる波長が少し長波長側の280〜300nmとなっているものの、ほぼ同様の傾向を示している。
発明者は、フィルタ層としての必要な遮断・透過特性を見極めるため、50%透過(50%遮断)という条件を設定し、これらの計算結果をまとめ直した。この結果を示したのが図6である。図6は、酸化ジルコニウム及び酸化タンタルのそれぞれについて、透過率が50%となる際の層の厚さと体積混合比との関係を示したグラフである。図6(1)が酸化ジルコニウムの場合、(2)が酸化タンタルの場合である。
図6の各グラフにおいて、横軸は、酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの全体に対する体積混合比である。縦軸は、50%の透過率となる際の層の厚さ(nm)を対数目盛で示している。透過率50%となる層の厚さは波長により異なるので、図6の(1)(2)には、200nm、210nm、220nm、230nm、235nm、240nm、245nm、250nm、254nmについて、50%透過厚み対体積混合比の関係が示されている。
図6(1)(2)に示すように、体積混合比を大きくしていくと、50%透過厚みは指数関数的に減少する。計算により求めた各値について、最小二乗法(累乗近似)により求めた曲線の式が、図6(1)(2)中に記載されている。
酸化ジルコニウムについてより詳しい説明をすると、酸化ジルコニウムの場合、図6(1)に示すように、250nmにおいて、50%透過率となる層の厚さをyとし、体積混合比をxとすると、y=3040.1x−1.953となる。このグラフよりも上側の領域、y>3040.1x−1.953の範囲では、250nmの透過率は50%未満ということになる。つまり、この領域での層厚さと体積混合比のいかなる組み合わせも、250nmの透過率が50%未満となってしまうため、不適ということである。例えば0.3という低い体積混合比(薄い酸化ジルコニウムの濃度)の場合でも層が100μm程度の厚いものであると、250nmで50%の透過率は達成できない。また、体積混合比が例えば0.8になると、5μm程度まで薄くしないと、透過率50%が達成できない。したがって、まず、254nmの光を使用するために250nmで最低50%の透過率が確保されるようにするには、酸化ジルコニウムの場合、層の厚さyは、体積混合比xに対してy≦3040.1x−1.953との関係を有する必要がある。
次に、オゾン発生波長の光の遮断に必要な条件について説明する。
図13に示すように、酸素分子は240nm付近から吸収が始まるものの、200nm付近で急激に吸収係数が増加する。従って、一つの考え方として、200nm以下の光については少なくとも50%を遮断するようフィルタ層の特性を定めることがあり得る。これを、図6(1)の結果に当てはめてみると、波長200nmにおける50%透過厚みyは、体積混合比xに対して、y=24.319x−1.996との関係を有する。したがって、このグラフよりも上側の領域(層厚みと体積混合比の組み合わせ)であれば、波長200nmにおける透過率は50未満となり、条件を満足する。即ち、層厚みyは、体積混合比xに対してy≧24.319x−1.996の関係を有していれば、200nmにおいて50%以上の光を遮断することができる。
これらの結果をまとめると、酸化シリコン中に酸化ジルコニウムを分散させたフィルタ層の場合、酸化ジルコニウムの体積混合比xに対する層の厚さyの関係を、24.319x−1.996≦y≦3040.1x−1.953としておけば、250nmにおいて50%以上の透過率を確保しつつ200nmにおいて50%以上の光を遮断するフィルタ層が得られることになる。
以上は200nm以下を遮断することを前提にして必要な条件を検討したが、より250nmに近い220nm以下、240nm以下といった波長域において50%以上の遮断(50%未満の透過率)を得るようにすることもできる。250nmの波長において50%以上の透過率を確保しつつ例えば220nm以下の波長において50%以上の光を遮断するには、図6から解るように、97.494x−1.971≦y≦3040.1x−1.953とすれば良い。また、250nmの波長において50%以上の透過率を確保しつつ例えば240nm以下の波長において50%以上の光を遮断するには、586.28x−1.958≦y≦3040.1x−1.953とすれば良い。他の波長についても、全く同様である。
また、図6(2)に示す酸化タンタルの場合、250nmで50%透過となる層の厚さは、y=24.187x−2.068で表される。そして、200nmで50%遮断となる層の厚さは、y=6.2213x−1.926で表される。したがって、酸化タンタルを使用し、250nm以上で50%以上の透過率を得つつ200nm以下で50%以上の光を遮断するには、層の厚さyは体積混合比xに対して6.2213x−1.926≦y≦24.187x−2.068としておけば良い。
また、例えば250nm以上で50%以上透過させつつ240nm以下で50%以上の遮断とするには、15.671x−2.069≦y≦24.187x−2.068としておけば良い。
以上は必要な透過率、遮断率のみを考慮したものであったが、フィルタ層の実用性を考慮すると、他の観点の条件も必要である。一つには、層の厚さの上限である。酸化ジルコニウムにしろ、酸化タンタルにしろ、その濃度が低い(体積混合比が小さい)場合には、その分だけ層を厚くすれば良いということになるが、実際には製造プロセス上の上限が存在し得る。後述するように、実施形態のフィルタ層は、スパッタリングのような成膜法又は焼成法により形成される。いずれの製造方法においても、厚い層を形成しようとする非常に長い時間がかかったり、厚さや質の点で均一な層を形成するのが難しくなったりする問題がある。製造上の問題を考慮すると、層の厚さ100μm程度までとすべきである。
例えば酸化ジルコニウムを吸収材料とする場合、図6(1)に示すように、体積混合比0.1の場合の240nmでの50%厚みは100μm程度である。したがって酸化ジルコニウムを使用する場合、体積混合比を0.1以上とすることが望ましい。但し、遮断波長が220nmや200nmといったより低い波長の場合、0.1未満の体積混合比において100μm未満の厚さで層を形成しても50%以上の遮断率とすることができる場合がある。
酸化タンタルの場合は、200〜250nmの範囲でいずれを遮断波長とした場合も、体積混合比0.1とした場合の50%透過厚みは100μm以下であり、体積混合比0.1以上としておけば問題はない。
また、体積混合比が高くなると、酸化ジルコニウム100%の層、酸化タンタル100%の層に近づいていくことになるが、この場合、幾つか別の問題が生じ得る。即ち、フィルタ層は透過型の層であるため、実施形態における透明基板のように紫外線に対して透明な部材に対してフィルタ層は設けられ、その部材によって保持される。この場合、フィルタ層における吸収材料の体積混合比が100%に近くなってくると、保持する部材との間の大きな熱膨張率の差が生じることになる。この場合、熱膨張率の差によって層の剥がれや割れといった変形が生じ易くなる。
また、別の問題として、吸収材料の体積混合比が100%近くになってくると、保持する部材に対して屈折率の差が大きくなる。この結果、界面での反射によりフィルタ層中で光が干渉し易くなり、干渉による影響が出てしまい易くなる。干渉による影響は、分光透過率の波打ちとなって現れ、性能の評価や予測が難しくなるという問題が生じる。
したがって、酸化ジルコニウムないしは酸化タンタルの体積混合比は、あまり高くしない方が好ましく、0.9程度までとすべきである。
以上のような層の厚さと体積混合比との関係を、より解り易く示すと、図7や図8に示すようなものとなる。図7及び図8は、実施形態のフィルタ層における厚さと体積混合比との組み合わせのより好ましい範囲について示した図であり、図7は酸化ジルコニウムの場合、図8は酸化タンタルの場合を示す。
酸化ジルコニウムの場合で、200nm以下を50%以上遮断の場合は、図7(1)に太線で示す範囲とされる。また、240nm以下を50%以上遮断の場合は、7(2)に太線で示す範囲とされる。尚、図7(1)では体積混合比の下限の範囲は示されていないが、200nmの50%以上遮断のための層の厚さが100μmを越えてしまう際の体積混合比が下限となる。図示は省略されているが、220nm、230nm、235nmの場合も同様で、50%以上遮断のための層の厚さが100μmを越えてしまう際の体積混合比が下限となる。
酸化タンタルについても同様であり、図8(1)に太線で示す範囲が、250nm以上で50%以上の透過率を達成しつつ200nm以下を50%以上遮断する場合の組合せの範囲、図8(2)に太線で示す範囲が、250nm以上で50%以上の透過率を達成しつつ240nm以下で50%以上遮断する場合の組合せの範囲である。
上述した実施形態の紫外線用フィルタは、光源の特定の部位ではないので、光源と対象物との間の任意の位置に配置することができる。このため、後述するように冷却しながら使用することも可能であり、昇温による特性変化を防止することも容易である。
次に、第二の実施形態のフィルタ層について説明する。
図9は、第二の実施形態のフィルタ層の概略図である。この実施形態のフィルタ層2も、透明基板1上に形成された層であり、紫外線透過材料21中に吸収材料22としての酸化ジルコニウム又は酸化タンタルが混合されて分散した層となっている。
この実施形態では、酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの体積混合比が層の厚さ方向で一様ではなく、勾配を有する。この点が特徴点となっている。より具体的に説明すると、図9に概略的に説明するように、酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの濃度(体積混合比)は、透明基板1側において低く、透明基板1から遠ざかるに従って徐々に又は段階的に高くなっている。
このような構造である第二の実施形態のフィルタ層は、熱的安定性に優れ、また光の内部干渉が抑制されるという優位性を有する。前述したように、透明基板1上に異種材料であるフィルタ層2が形成された構造では、界面での熱膨張係数の差が大きいと、加熱時に層の剥がれや割れといった問題が生じ易い。また、界面の両側で屈折率が大きく相違すると、界面での反射により内部で光の干渉が生じ易い。
第二の実施形態のように、フィルタ層中で酸化ジルコニウム又は酸化タンタルの体積混合比が勾配を持ち、透明基板1から離れる向きに徐々に又は段階的に体積混合比が高くなっていると、厚さ方向における熱膨張係数の変化も緩慢なものとなり、また屈折率の変化も緩慢なものとなる。このため、加熱時の変形が生じにくく内部反射も抑制される。このため、熱的安定性にすぐれ、また透過特性の波打ちがより少ない優れたフィルタ層2が得られる。
尚、第二の実施形態の場合、層の厚さと体積混合比の組み合わせの選定については、層の厚さ方向で平均した体積混合比において上記条件を満たすように選定が行われる。
次に、このようにして層の厚さと体積混合比とが選定される実施形態のフィルタ層の製造方法について説明する。
実施形態のフィルタ層は、成膜法又は焼成法により形成することができる。
まず、成膜法について説明すると、実施形態のフィルタ層は多元スパッタ法により好適に形成することができる。図10は、実施形態のフィルタ層の製造方法の一例を示した図であり、多元スパッタ法によるフィルタ層の形成について示した概略図である。
実施形態のフィルタ層を形成する際、多元スパッタリング装置に透明基板1が投入される。多元スパッタリング装置は、成膜チャンバー71内に二つのカソード72,73を備えており、二つのカソード72,73において、ターゲットの材料は異なるものとされている。
吸収材料が例えば酸化ジルコニウムである実施形態のフィルタ層2を形成する場合、第一のカソード72におけるターゲット材料は酸化シリコンとされ、第二のカソード73にターゲット材料は酸化ジルコニウムとされる。各カソード72,73には高周波電力が印加され、スパッタ放電により誘導結合型又は容量結合型のプラズマが形成されて各ターゲットがスパッタされる。この結果、透明基板1上には、酸化シリコンと酸化ジルコニウムが混合した膜が作成され、この膜がフィルタ層2となる。透明基板1は回転ステージ74の上に載置され、成膜中に回転ステージ74が回転することで、酸化シリコンと酸化ジルコニウムが均一に混合し、フィルタ層2が形成される。透明基板1が静止し、各カソード72,73が回転する場合もある。また、回転以外の例えば直線移動によって均一に混合させる場合もあり得る。
上記多元スパッタリングにおいて、各カソード72,73への投入電力比は、前述した体積混合比に応じて定められる。この際、スパッタ収率は材料によって異なるので、それを加味して各カソード72,73への投入比が決定される。
また、第二の実施形態のフィルタ層2を形成する場合、第一のカソード(酸化シリコン製ターゲット)72に対する第二のカソード(酸化ジルコニウム製ターゲット)73への投入電力を最初は小さくし、その後、徐々に又は段階的に第二のカソード73への投入電力比を高くする。これにより、堆積する膜は、透明基板1から遠ざかるに従って酸化ジルコニウムの体積混合比が高くなり、第二の実施形態のフィルタ層2が得られる。
吸収材料22を酸化タンタルとする場合も、第二のカソード73のターゲット材料が酸化タンタルに変わるだけであり、それ以外は上記と同様である。
尚、スパッタ放電用のガスとしてはアルゴンが通常用いられるが、酸素ガスを添加したガスを用いて反応性スパッタリングが行われることもある。この場合、シリコン製のターゲットを使用してシリコンを酸化させながら成膜するとともに、ジルコニウム製又はタンタル製のターゲットを使用してジルコニウム又はタンタルを酸化させながら成膜することがあり得る。
上述した多元スパッタリングよるフィルタ層2の形成方法によれば、各カソードへの投入電力比を調整することで任意の体積混合比とすることができ、また成膜時間を調整することで層の厚さも調整できる。このため、用途や目的に応じて異なる遮断・透過特性のフィルタ層2を容易に得ることができ、実用性が高い。
尚、スパッタリングの方式としては、イオンビームスパッタリングのような他の方式のものが採用されることもあり得る。
次に、焼成法の一例としてゾルゲル法について説明する。
メタロキサン系無機高分子材料は、金属酸化物を合成する際のゾルゲル材料として知られている。この中には、ポリシロキサンを使用したゾルゲルによる酸化シリコンの合成の他、ポリジルコノキサンを使用したゾルゲルによる酸化ジルコニウムの合成、ポリタンタロキサンを使用したゾルゲルによる酸化タンタルの合成も含まれる(例えば、www.artkagaku.co.jp/pdf/ART-2.pdf)。したがって、例えば酸化ジルコニウムを吸収材料とする場合、TEOSのようなポリシロキサンとポリジルコノキサンとを混合してゲル溶液とし、触媒の使用やphの調整などを適宜行いながら加水分解縮合させてゲル化させる。この際のポリシロキサンとポリジルコノキサンの体積混合比は、前述したフィルタ層における体積混合比に応じたものとされる。そしてこのゲル中に透明基板を浸漬し、ディップコーティングよりゲル被膜を付着させる。その後、大気又は酸素雰囲気で所定時間高温に晒して焼成することで、実施形態のフィルタ層が形成される。焼成は、例えば600℃、10分間の加熱により行われる。必要なフィルタ層の厚さにより、ディップコーティングと焼成とを複数回繰り返す場合もある。酸化タンタルを吸収材料とする場合、ポリジルコノキサンの代わりにポリタンタロキサンが使用されるが、基本的に同様の方法によりフィルタ層の形成が行える。
尚、第二の実施形態のフィルタ層をゾルゲル法で形成する場合、ゲル材のディップコーティングと焼成とを複数回繰り返すようにし、最初はポリジルコノキサン(又はポリタンタロキサン)の比率が小さいゾル溶液をゲル化させたものを用いる。そして、繰り返しのたびに比率を少しずつ大きくしてディップコーティングをして焼成するようにする。
次に、実施形態のフィルタ層の用途の一つとして、グリッド偏光素子について説明する。以下の説明は、グリッド偏光素子の発明の実施形態の説明でもある。図11は、実施形態のグリッド偏光素子の斜視概略図である。
図11に示すグリッド偏光素子3は、構造的にはワイヤーグリッド偏光素子と同様のものであり、透明基板31上に縞状(ラインアンドスペース状)のグリッド30を設けた構造のものである。ワイヤーグリッド偏光素子ではグリッドの各線状部は金属製であるが、実施形態のグリッド偏光素子3は、紫外線を偏光するものであるため、グリッド30の各線状部32は誘電体製又は半導体製となっている。具体的には、各線状部32は酸化チタン又はシリコン等で形成されている。
ワイヤーグリッド偏光素子は、グリッドの各線状部の長手方向に電界が向いている直線偏光光(s偏光光)を選択的に反射し、各線状部の長手方向に垂直な方向に電界が向いている直線偏光光(p偏光光)を選択的に透過させることで偏光光を得るが、このグリッド偏光素子3は、s偏光光を選択的に吸収することで偏光光を得る吸収型のグリッド偏光素子となっている。グリッド30の各線状部32の間の空間(ギャップ)の幅は、偏光させる光の波長程度又はそれ以下とされる。吸収型のグリッド偏光素子の動作原理については、特開2014−199362号公報、特開2015−18016号公報に開示されているので、詳細な説明は割愛する。
尚、図11において、光(紫外線)は、透明基板31とは反対側からグリッド30に入射する。グリッド30を通過し、透明基板31を透過した光は、殆どがグリッド30の各線状部32の長手方向に垂直な方向に電界が向いているp偏光光となる。
図11に示すように、実施形態のグリッド偏光素子は、グリッド30の透明基板31とは反対側に保護膜33が設けられており、その上に実施形態のフィルタ層2が形成された構造となっている。保護膜33は、グリッド30の各線状部32を倒壊などから保護する構造物であり、紫外線を透過する材料、例えば酸化シリコンで形成される。
フィルタ層2は、前述したようにオゾン発生波長の光を遮断する目的で設けられる。グリッド偏光素子においては、特に、オゾンや原子状酸素の酸化作用によりグリッド30の各線状部32が酸化される問題を抱えている。この点は、グリッド材料としてシリコンを用いた場合には顕著であり、シリコンが酸化によって酸化シリコンとなり、グリッド材料として機能しなくなってしまう問題がある。尚、グリッド偏光素子は、水銀ランプ又は紫外線LEDといった紫外線光源とともに使用される。オゾンに起因したグリッド30の酸化は、光源からの光による加熱によって助長され易い。
一方、図11に示すように、実施形態のグリッド偏光素子では、グリッド30を覆うようにしてフィルタ層2が設けられており、フィルタ層2は、前述したようにオゾン発生波長の光を効果的に遮断する。このため、グリッド30の各線状部32の酸化が抑えられ、長期間に亘って安定した性能のグリッド偏光素子が提供される。
尚、フィルタ層2は、グリッド30に対して光の入射側に配置される。したがって、グリッド30を挟んでフィルタ層2が透明基板31とは反対側に設けられている構造では、グリッド偏光素子は、フィルタ層2の側を光源側にした姿勢で配置される。場合によっては、透明基板31の側を光源側にした姿勢でグリッド偏光素子が配置される場合もあるが、この場合には、フィルタ層2は、透明基板31の裏面(グリッド30を形成した側の面とは反対側の面)に形成される。
フィルタ層2の形成方法について補足して説明すると、前述した多元スパッタ法による場合、透明基板31上にグリッド30を形成してその上に保護膜33を形成したものを成膜チャンバーに投入し、前述したように多元スパッタによってフィルタ層2を形成する。
また、ゾルゲル法による場合、透明基板31上にグリッド30を形成してその上に保護膜33を形成したものを、ポリシロキサン−ポリジルコノキサン混合ゾル液(又はポリシロキサン−ポリタンタロキサン混合ゾル液)をゲル化させたものに浸漬し、加熱焼成することでフィルタ層2が形成される。この際、グリッド30の各線状部32の間に溶液が浸入しないようマスキングがされる場合がある。
次に、フィルタ層を備える光学部品の使用例として、上記グリッド偏光素子を搭載した偏光光照射装置について説明する。以下の説明は、紫外線照射装置の発明の実施形態の説明でもある。図12は、グリッド偏光素子を搭載した偏光光照射装置の断面概略図である。この例では、偏光光照射装置は、光配向のために偏光光を照射する装置(光配向装置)となっている。
図12に示す偏光光照射装置は、光源41と、光源41の背後を覆ったミラー42と、光源41と照射位置Rとの間に配置されたグリッド偏光素子3と、光源41、ミラー42、グリッド偏光素子3等を収容したランプハウス43等を備えている。グリッド偏光素子3は、上記実施形態のものである。
光源41としては、高圧水銀ランプのような紫外線ランプが使用される。光源41は棒状であり、ミラー42は光源41の長さ方向に長い樋状である。ミラー42の長さ方向に垂直な断面形状は、放物線又は楕円円弧である。
光源41及びミラー42からの光は、グリッド偏光素子3を経ることで偏光光となり、設定された照射位置Rに照射される。そして、照射位置Rを通過するようにしてワーク5を搬送する搬送機構50が設けられており、照射位置Rを通過することで、ワーク5に偏光光が照射される。
ワーク5は方形の板状であり、搬送機構50はワーク5が載置されるステージ51を移動させることでワーク5を搬送する機構である。照射位置Rは、ある方向に長いもの(例えば長方形)となっており、搬送機構50は、この方向に直交ないし交差する方向にワーク5を搬送する機構となっている。
グリッド偏光素子3は、前述したように各線状部21の長さ方向を基準にしてp偏光光を選択的に透過させるものである。したがって、光配向を行う方向にp偏光光の偏光軸が向くよう、照射位置Rを通過する際のワーク5の姿勢に対してグリッド偏光素子3が姿勢精度良く配置される。尚、グリッド偏光素子3は、大型のものを製造するのが難しいため、大きな領域に偏光光を照射する必要がある場合、複数のグリッド偏光素子3を同一平面上に並べた構成が採用される。また、光源についても、複数の光源を一列に並べて長尺な光源と等価なものとしたり、複数の光源を並行に並べて広い領域をカバーしたりする構成が採用されることがあり得る。
また、ランプハウス43内を冷却するため、冷却機構が設けられている。この例では冷却機構は空冷を行うものであり、ランプハウス43の上部に接続された排気ダクト45と、ランプハウス43内に冷却風の風路を形成する風洞板44と、排気ダクト45に設けられた不図示の冷却ファン等から構成されている。冷却ファンが動作すると、ランプハウス43内には図11に破線矢印で示すように冷却風が流れる。冷却風は、ランプハウス43の下面の開口(光出射口)からランプハウス43内に進入し、グリッド偏光素子3を冷却しながら上昇する。そして、冷却風は、ランプハウス43の内側面に沿って流れるとともに光源41及びミラー42を冷却して排気ダクト45を通して排出される。尚、ランプハウス43内に冷却風を循環させ、循環路上にラジエーターを配置して冷却する構造が採用されることもある。
図11に示す装置では、光源41からの光がグリッド偏光素子3で偏光され、偏光光がワーク5に対して照射される。グリッド偏光素子3はフィルタ層2を備えており、長期的に安定した偏光性能が発揮されるので、ワーク5に対して常に安定して質の良い偏光光が照射されて光配向が行われる。
また、冷却機構によってグリッド3が冷却される。この点は、グリッド3が備えるフィルタ層2も冷却されることを意味する。したがって、フィルタ層2が温度特性を有していて昇温により特性が変化してしまう場合でも、この実施形態では特性変化によるオゾン発生波長遮断性能の低下の問題はない。この点が、オゾンレスランプとの大きな違いである。
尚、図11に示す装置において、フィルタ層は、グリッド偏光素子3においてその入射側に設けられている場合の他、グリッド偏光素子3の入射側に配置された別の光学部材において設けられていても良い。具体的には、前述した透明基板1とフィルタ層2から成る紫外線用フィルタを光源41とグリッド偏光素子3との間に設けても良い。このようにしても、グリッド偏光素子3の酸化を防止できる。
但し、ランプハウス43内には乱反射光や迷光が存在しており、グリッド偏光素子3に対してフィルタ層が離れた場所にあると、乱反射光や迷光がフィルタ層を経ずにグリッド偏光素子3に入射する恐れがある。即ち、紫外線用フィルタとグリッド偏光素子3の間の空間の脇から入り込んでグリッド偏光素子に達するオゾン発生波長の光があり得る。これを考慮すると、グリッド偏光素子3がフィルタ層を備えている構成の方が好ましい。
尚、上記偏光光照射装置は光配向装置であったが、視野角補償フィルムを製造する際に偏光光を照射して処理することがあり、この用途に用いられる装置についても同様にフィルタ層を備えたグリッド偏光素子を搭載した装置とすることができる。
また、非偏光の紫外線を照射する紫外線照射装置において、実施形態のフィルタ層を備えた紫外線用光学部材を搭載することがあり得る。フォトリソグラフィ用の露光装置、紫外線硬化型樹脂の硬化用の紫外線照射装置等の用途が考えられる。例えば、ある目的で光を屈折させる紫外線用レンズの表面にフィルタ層を設け、屈折に加えてオゾン発生波長の遮断効果を持たせた構造が考えられる。
尚、上記各実施形態において、透明基板1は石英ガラスであったが、サファイア基板を透明基板として使用することもあり得る。この場合、フィルタ層2中の紫外線透過材料21としてアルミナが採用されることもある。
また、紫外線用フィルタとしては、透明基板1を使用した透過型のフィルタの他、紫外線を反射する基板(例えばアルミ製)を使用した反射型の紫外線用フィルタもあり得る。この場合、光は、フィルタ層に入射してフィルタ層を透過した後、基板に反射して再度フィルタ層を透過して出射することになる。但し、反射型のフィルタの場合、基板とフィルタ層との屈折率や熱膨張係数が大きく異なることが多く、内部干渉の問題や熱膨張の差による剥がれ等の問題に関しては、透過型の方が優れている。
尚、前述したEMA解析ではマクスウェル−ガーネット近似式が使用されたが、この他、Bruggeman近似式やLorentz-Lorenz近似式が知られている。これらの近似式を使用した場合も、同様の解析結果が得られることが発明者により確認されている。
1 透明基板
2 フィルタ層
21 紫外線透過材料
22 吸収材料
3 グリッド偏光素子
30 グリッド
31 透明基板
32 線状部
33 保護層
41 光源
42 ミラー
5 ワーク
50 搬送機構
71 成膜チャンバー
72 第一のカソード
73 第二のカソード

Claims (11)

  1. 紫外線透過材料中に酸化ジルコニウムが分散されている紫外線用フィルタ層であって、
    層の厚さは100μm以下であり、
    層全体に対する酸化ジルコニウムの体積混合比をx、層の厚さをy(単位はnm)としたとき、
    24.319x-1.996≦y≦3040.1x-1.953
    の関係となっていることを特徴とする紫外線用フィルタ層。
  2. 紫外線透過材料中に酸化タンタルが分散されている紫外線用フィルタ層であって、
    層の厚さは100μm以下であり、
    層全体に対する酸化タンタルの体積混合比をx、層の厚さをy(単位はnm)としたとき、
    6.2213x-1.926≦y≦24.187x-2.068
    の関係となっていることを特徴とする紫外線用フィルタ層。
  3. 前記紫外線透過材料は、酸化シリコン又はアルミナであることを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線用フィルタ層
  4. 前記体積混合比は0.9以下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の紫外線用フィルタ層。
  5. 請求項1記載の紫外線用フィルタ層の形成方法であって、
    前記紫外線透過材料で形成されたターゲットを備えた第一のカソードと、前記酸化ジルコニウムで形成されたターゲットを備えた第二のカソードを使用した多元スパッタリングにより薄膜を作成し、当該作成した薄膜を紫外線用フィルタ層とすることを特徴とする紫外線用フィルタ層の形成方法。
  6. 請求項2記載の紫外線用フィルタ層の形成方法であって、
    前記紫外線透過材料で形成されたターゲットを備えた第一のカソードと、前記酸化タンタルで形成されたターゲットを備えた第二のカソードを使用した多元スパッタリングにより薄膜を作成し、当該作成した薄膜で紫外線用フィルタ層とすることを特徴とする紫外線用フィルタ層の形成方法。
  7. 紫外線に対して透明な透明基板と、透明基板上に形成された請求項1乃至4いずれかに記載のフィルタ層とから成ることを特徴とする紫外線用フィルタ。
  8. 前記体積混合比は、前記透明基板から遠ざかるに従って徐々に又は段階的に高くなっていることを特徴とする請求項7記載の紫外線用フィルタ。
  9. 紫外線に対して透明な透明基板と、透明基板上に形成された縞状のグリッドと、グリッドに対して光の入射側となる位置に形成された請求項1乃至4いずれかに記載のフィルタ層とから成ることを特徴とするグリッド偏光素子。
  10. 前記フィルタ層は、紫外線に対して透明な層を介在させた状態で前記グリッドの入射側に配置されており、
    前記体積混合比は、当該透明な層から遠ざかるに従って徐々に又は段階的に高くなっていることを特徴とする請求項9記載のグリッド偏光素子。
  11. 紫外線光源と、紫外線である偏光光が照射される対象物が位置する照射位置と紫外線光源との間に配置された請求項9又は10記載のグリッド偏光素子とを備えていることを特徴とする偏光光照射装置。
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