JP6629749B2 - アシル−acpチオエステラーゼを用いた脂質の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、炭素数12〜18前後の高級脂肪酸を還元して得られる高級アルコールの誘導体は、界面活性剤として用いられている。アルキル硫酸エステル塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩等は陰イオン性界面活性剤として利用されている。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルやアルキルポリグリコシド等は非イオン性界面活性剤として利用されている。そしてこれらの界面活性剤は、いずれも洗浄剤又は殺菌剤に利用されている。同じ高級アルコールの誘導体としてアルキルアミン塩やモノ又はジアルキル4級アミン塩は、繊維処理剤や毛髪リンス剤又は殺菌剤等に日常的に利用されている。また、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩は殺菌剤や防腐剤として日常的に利用されている。さらに、炭素数18前後の高級アルコールは植物の成長促進剤としても有用である。
例えば、ゲッケイジュ(Umbellularia californica(California bay))由来のアシル−ACPチオエステラーゼの導入により炭素数12の脂肪酸を蓄積させる方法(特許文献1、非特許文献1)等が提案されている。
藻類の脂質合成メカニズムやそれを応用した生産技術について研究が始まってはいるが、未解明な部分も多い。例えば、上述のアシル−ACPチオエステラーゼについても、現在のところ、藻類由来のものはほとんど報告されておらず、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)属等でわずかに報告例があるのみである(例えば、特許文献2)。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が80%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
また、本発明は、前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子(以下、本発明の遺伝子ともいう。)に関する。
また、本発明は、前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を宿主に導入してなる形質転換体に関する。
また、本発明は、前記方法に好適に用いることができる、藻類由来の新規アシル−ACPチオエステラーゼ、及びこれをコードする遺伝子の提供に関する。
また、本発明は、前記遺伝子の発現を促進させ、脂質の生産性又は脂肪酸組成が変化した形質転換体の提供に関する。
本発明はこれらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明のアシル−ACPチオエステラーゼ、これをコードする遺伝子、形質転換体、及び製造方法は、脂肪酸又は脂質の工業的生産に好適に用いることができる。
また本明細書において、脂肪酸や脂肪酸を構成するアシル基の表記において「Cx:y」とあるのは、炭素原子数がxで二重結合の数がyであることを表す。「Cx」は炭素原子数xの脂肪酸やアシル基を表す。
さらに本明細書において、塩基配列及びアミノ酸配列の同一性は、Lipman-Pearson法(Science,1985,vol.227,p.1435-1441)によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Winのホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
また本明細書において「ストリンジェントな条件」としては、例えばMolecular Cloning−A LABORATORY MANUAL THIRD EDITION[Joseph Sambrook,David W.Russell.,Cold Spring Harbor Laboratory Press]記載の方法が挙げられる。例えば、6×SSC(1×SSCの組成:0.15M塩化ナトリウム、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)、0.5%SDS、5×デンハート及び100mg/mLニシン精子DNAを含む溶液にプローブとともに65℃で8〜16時間恒温し、ハイブリダイズさせる条件が挙げられる。
また、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
さらに本明細書において「中鎖」とは、脂肪酸又は脂肪酸残基の炭素数が8以上16以下であることをいう。
以下、本発明のアシル−ACPチオエステラーゼ、これを用いた形質転換体及び脂質の製造方法について順に説明する。
本発明のタンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列中の少なくとも91位〜348位までのアミノ酸配列を有するタンパク質、及び当該タンパク質と機能的に均等なタンパク質である。
アシル−ACP(アシルキャリヤープロテイン)チオエステラーゼは、脂肪酸やその誘導体(トリアシルグリセロール(トリグリセリド)等)の生合成系に関与する酵素である。当該酵素は、植物体や藻類では葉緑体等の色素体内において、細菌・真菌や動物体では細胞質内において、脂肪酸生合成過程の中間体であるアシル−ACP(脂肪酸残基であるアシル基とアシルキャリヤープロテインとからなる複合体)のチオエステル結合を加水分解し、遊離の脂肪酸を生成する。アシル−ACPチオエステラーゼの作用によって、ACP上での脂肪酸合成が終了し、切り出された脂肪酸はトリアシルグリセロール等の合成に供される。
アシル−ACPチオエステラーゼには、基質であるアシル−ACPを構成するアシル基(脂肪酸残基)の炭素原子数や不飽和結合数によって異なる反応特異性を示す複数のアシル−ACPチオエステラーゼが存在していることが知られている。よってアシル−ACPチオエステラーゼは、生体内での脂肪酸組成を決める重要なファクターであると考えられている。
本発明において、「アシル−ACPチオエステラーゼ活性」とは、アシル−ACPのチオエステル結合を加水分解する活性をいう。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が80%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
本発明者は、配列番号1のアミノ酸配列中、91位〜348位の領域がアシル−ACPチオエステラーゼとして機能するために重要で、アシル−ACPチオエステラーゼ活性を示すために十分な領域であることを見出した。すなわち、配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び当該配列を含むアミノ酸配列からなるタンパク質は、アシル−ACPチオエステラーゼ活性を有する。
タンパク質(A)は、このアシル−ACPチオエステラーゼ活性にとって十分な領域を有し、アシル−ACPチオエステラーゼとして機能する。
一般に、酵素タンパク質をコードしているアミノ酸配列は、必ずしも全領域の配列が保存されていなければ酵素活性を示さないというものではなく、アミノ酸配列が変化しても酵素活性に影響を与えない領域も存在することが知られている。このような酵素活性に必須でない領域においては、アミノ酸の欠失、置換、挿入又は付加といった変異が導入されても酵素本来の活性を維持することができる。本発明においても、このようにアシル−ACPチオエステラーゼ活性が保持され、かつアミノ酸配列が一部変異したタンパク質を用いることができる。
タンパク質(B)において、アシル−ACPチオエステラーゼ活性の点から、配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性は、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、96%以上がよりさらに好ましく、97%以上がよりさらに好ましく、98%以上がよりさらに好ましく、99%以上がよりさらに好ましい。
なお、アミノ酸配列に欠失、置換、挿入、付加等の変異を導入する方法としては、例えば、アミノ酸配列をコードする塩基配列に変異を導入する方法が挙げられる。塩基配列に変異を導入する方法については、後述する。
タンパク質(C)を構成するアミノ酸配列中、前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列以外の配列としては、例えば、配列番号1のうちの91位〜348位以外の任意のアミノ酸配列、配列番号1のうちの91位〜348位以外の任意のアミノ酸配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは96%以上、よりさらに好ましくは97%以上、よりさらに好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、のアミノ酸配列、又はこれらの配列に1若しくは数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1若しくは2個、のアミノ酸が欠失、置換、挿入、若しくは付加されたアミノ酸配列、等が挙げられる。これらの配列は、前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列のN末端側に付加されることが好ましい。
また、タンパク質(C)として、前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列にタンパク質の輸送や分泌に関与するシグナルペプチドが付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質も好ましい。シグナルペプチドの付加の例としては、葉緑体移行シグナルペプチドのN末端への付加等が挙げられる。
さらに、特定の脂肪酸、例えば中鎖脂肪酸、具体的には炭素数が12又は14の脂肪酸、の生産性の点からは、タンパク質(C)としては、下記タンパク質(C1)〜(C7)が好ましい。
(C1)配列番号1の1位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C2)配列番号1の61位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C3)配列番号1の71位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C4)配列番号1の74位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C5)配列番号1の81位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C6)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは96%以上、よりさらに好ましくは97%以上、よりさらに好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C7)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1又は2個、のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
なお、前記タンパク質(C1)〜(C5)がアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有することは、本発明者により確認されている。
また、大腸菌等の宿主細胞内で機能するプロモーターの下流にアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子を連結したDNAを宿主細胞へ導入し、導入したアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子が発現する条件で細胞を培養した後、細胞の破砕液に対し、Yuanらの方法(Yuan L,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1995,vol.92(23),p.10639-10643)によって調製した各種アシル−ACPを基質とした反応を行うことにより、アシル−ACPチオエステラーゼ活性を測定することができる。
また、ナンノクロロプシス・オキュラータ等のナンノクロロプシス属に属する藻類は、私的又は公的な研究所等の保存機関より入手することもできる。例えば、The culture collection of algae at University of Texas at Austin(UTEX)、独立行政法人国立環境研究所(NIES)、National Center for Marine Algae and Microbiota(NCMA:旧CCMP)、Culture Collection of Algae and Protozoa(CCAP)、Australian National Algae Culture Collection(CSIRO)等から入手できる。
本発明のアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子は、前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子である。
タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子の例として、配列番号2に示す塩基配列からなる遺伝子が挙げられる。配列番号2に示す塩基配列は、ナンノクロロプシス・オキュラータ由来のアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の塩基配列の一例であり、配列番号1に示すアミノ酸配列をコードする。そして配列番号2の271位〜1044位の塩基配列は、配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列をコードする。なお、配列番号2の1045位〜1047位の塩基配列は終止コドンであり、アミノ酸には対応していない。
(a)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(b)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列との同一性が80%以上の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c)前記DNA(a)又は(b)の塩基配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
塩基配列に欠失、置換、挿入、付加等の変異を導入する方法としては、例えば、部位特異的な変異導入法が挙げられる。具体的な部位特異的変異の導入方法としては、Splicing overlap extension(SOE)PCR(Horton et al.,Gene,1989,vol.77,p.61-68)を利用した方法、ODA法(Hashimoto-Gotoh et al.,Gene,1995,vol.152,p.271-276)、Kunkel法(Kunkel,T.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1985,vol.82,p.488)等が挙げられる。また、Site-Directed Mutagenesis System Mutan-SuperExpress Kmキット(タカラバイオ社)、Transformer TM Site-Directed Mutagenesisキット(Clonetech社)、KOD-Plus-Mutagenesis Kit(東洋紡社)等の市販のキットを利用することもできる。また、ランダムな遺伝子変異を与えた後、適当な方法により酵素活性の評価及び遺伝子解析を行うことにより目的遺伝子を取得することもできる。
DNA(c)の塩基配列中、前記DNA(a)又は(b)の塩基配列以外の配列としては、例えば、配列番号2のうちの271位〜1047位以外の任意の塩基配列、配列番号2のうちの271位〜1047位以外の任意の塩基配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは96%以上、よりさらに好ましくは97%以上、よりさらに好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、の塩基配列、又は配列番号2のうちの271位〜1047位以外の任意の塩基配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1若しくは2個、の塩基が欠失、置換、挿入、若しくは付加された塩基配列、等が挙げられる。
また、前記DNA(a)又は(b)の塩基配列以外の配列としては、タンパク質の輸送や分泌に関与するシグナルペプチドをコードする塩基配列も好ましい。シグナルペプチドとしては、前記タンパク質(C)で述べたものが挙げられる。
これらの配列は、前記DNA(a)又は(b)の塩基配列の5'末端側に付加されることが好ましい。
さらに、特定の脂肪酸、例えば中鎖脂肪酸、具体的には炭素数が12又は14の脂肪酸、の生産性の点からは、DNA(c)としては、下記DNA(c1)〜(c7)が好ましい。
(c1)配列番号2の1位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c2)配列番号2の181位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c3)配列番号2の211位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c4)配列番号2の220位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c5)配列番号2の241位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c6)前記DNA(c1)〜(c5)のいずれか1つの塩基配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは96%以上、よりさらに好ましくは97%以上、よりさらに好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c7)前記DNA(c1)〜(c5)のいずれか1つの塩基配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1又は2個、の塩基が欠失、置換、挿入、又は付加された塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
なお、前記DNA(c1)〜(c5)のいずれか1つからなる遺伝子がアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードしていることは、本発明者により確認されている。
(1)第1の態様
本発明の形質転換体の第1の態様は、前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子の発現を促進させた形質転換体である。
当該形質転換体では、脂質の生産能、特に炭素数が12〜16の中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産能(中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産量、生産される全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合、生産される全脂質に占める中鎖脂肪酸を構成成分とする脂質の割合)が有意に向上する。また、当該形質転換体では、宿主と比べ、脂質中の脂肪酸組成(生産される全脂肪酸に対する特定の脂肪酸の割合、生産される全脂質に占める特定の脂肪酸を構成成分とする脂質の割合)が変化する。そのため、当該形質転換体を用いた本発明は、特定の脂質、特に中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、好ましくは炭素数8以上16以下の脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、より好ましくは炭素数12以上16以下の脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、より好ましくは炭素数が12以上14以下の脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、よりさらに好ましくは炭素数が12及び14の脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、よりさらに好ましくは炭素数が14の脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質、の生産に好適に用いることができる。
さらに、本態様の形質転換体は、宿主自体に比べ、中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性が有意に向上する。そのため、当該形質転換体を用いた本発明は、脂質の生産に好適に用いることができる。
なお、アシル−ACPチオエステラーゼの脂肪酸又は脂質の生産能については、実施例で用いた方法により測定することができる。また本明細書において、目的のタンパク質をコードする遺伝子の発現を促進させたものを「形質転換体」ともいい、目的のタンパク質をコードする遺伝子の発現を促進させていないものを「宿主」又は「野生株」ともいう。
本発明で好ましく用いることができる形質転換体は、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子を、通常の遺伝子工学的方法によって宿主に導入することで得られる。具体的には、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子を宿主細胞中で発現させることのできる発現ベクターや遺伝子発現カセットを調製し、これを宿主細胞に導入して宿主細胞を形質転換させることにより作製できる。
前記微生物は原核生物、真核生物のいずれであってもよく、エシェリキア(Escherichia)属に属する微生物、バシラス(Bacillus)属に属する微生物、シネコシスティス(Synechocystis)属の微生物、シネココッカス(Synechococcus)属の微生物等の原核生物、又は酵母や糸状菌等の真核微生物を用いることができる。なかでも、脂質生産性の観点から、エシェリキア属に属する微生物である大腸菌(Escherichia coli)、バシラス属に属する微生物である枯草菌(Bacillus subtilis)、酵母に属する微生物である赤色酵母(Rhodosporidium toruloides)、又は糸状菌に属する微生物であるモルチエレラ・エスピー(Mortierella sp.)が好ましく、大腸菌がより好ましい。
前記藻類や微細藻類としては、遺伝子組換え手法が確立している観点から、クラミドモナス(Chlamydomonas)属に属する藻類、クロレラ(Chlorella)属に属する藻類、ファエオダクティラム(Phaeodactylum)属に属する藻類、又はナンノクロロプシス属に属する藻類が好ましく、ナンノクロロプシス属に属する藻類がより好ましい。ナンノクロロプシス属に属する藻類として具体的には、ナンノクロロプシス・オキュラータ、ナンノクロロプシス・ガディタナ(Nannochloropsis gaditana)、ナンノクロロプシス・サリナ(Nannochloropsis salina)、ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)、ナンノクロロプシス・アトムス(Nannochloropsis atomus)、ナンノクロロプシス・マキュラタ(Nannochloropsis maculata)、ナンノクロロプシス・グラニュラータ(Nannochloropsis granulata)、ナンノクロロプシス・エスピー(Nannochloropsis sp.)、等が挙げられる。なかでも、脂質生産性の観点から、ナンノクロロプシス・オキュラータ、又はナンノクロロプシス・ガディタナが好ましく、ナンノクロロプシス・オキュラータがより好ましい。
前記植物体としては、種子に脂質を高含有する観点から、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ナタネ、ココヤシ、パーム、クフェア、又はヤトロファが好ましく、シロイヌナズナがより好ましい。
具体的なベクターとしては、微生物を宿主とする場合には、例えば、pBluescript(pBS) II SK(-)(Stratagene社製)、pSTV系ベクター(タカラバイオ社製)、pUC系ベクター(宝酒造社製)、pET系ベクター(タカラバイオ社製)、pGEX系ベクター(GEヘルスケア社製)、pCold系ベクター(タカラバイオ社製)、pHY300PLK(タカラバイオ社製)、pUB110(Mckenzie,T.et al.,(1986),Plasmid 15(2);p.93-103)、pBR322(タカラバイオ社製)、pRS403(ストラタジーン社製)、又はpMW218/219(ニッポンジーン社製)が挙げられる。特に、宿主が大腸菌の場合は、pBluescript II SK(-)、又はpMW218/219が好ましく用いられる。
藻類を宿主とする場合には、例えば、pUC19(タカラバイオ社製)、P66(Chlamydomonas Center)、P-322(Chlamydomonas Center)、pPha-T1(Yangmin Gong,et al.,Journal of Basic Microbiology,2011,vol.51,p.666-672参照)、又はpJET1(コスモ・バイオ社製)が挙げられる。特に、宿主がナンノクロロプシス属に属する藻類の場合は、pUC19、pPha-T1、又はpJET1が好ましく用いられる。また、宿主がナンノクロロプシス属に属する藻類の場合には、Oliver Kilian, et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,2011,vol.108(52)記載の方法を参考にして、本発明の遺伝子、プロモーター及びターミネーターからなるDNA断片(遺伝子発現カセット)を用いて宿主を形質転換することもできる。このDNA断片としては、例えば、PCRにより増幅したDNA断片や制限酵素切断DNA断片が挙げられる。
植物細胞を宿主とする場合には、例えば、pRI系ベクター(タカラバイオ社製)、pBI系ベクター(クロンテック社製)、又はIN3系ベクター(インプランタイノベーションズ社製)が挙げられる。特に、宿主がシロイヌナズナの場合は、pRI系ベクター又はpBI系ベクターが好ましく用いられる。
また、目的のタンパク質をコードする遺伝子が組み込まれたことを確認するための選択マーカーの種類も、使用する宿主の種類に応じて適宜選択することができる。本発明で好ましく用いることができる選択マーカーとしては、アンピシリン耐性遺伝子、クロラムフェニコール耐性遺伝子、エリスロマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、スペクチノマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子、ブラストサイジンS耐性遺伝子、ビアラホス耐性遺伝子、ゼオシン耐性遺伝子、パロモマイシン耐性遺伝子、又はハイグロマイシン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子が挙げられる。さらに、栄養要求性に関連する遺伝子の欠損等を選択マーカー遺伝子として使用することも可能である。
形質転換方法としては、宿主に目的遺伝子を導入しうる方法であれば特に限定されるものではない。例えば、カルシウムイオンを用いる方法、一般的なコンピテントセル形質転換方法(J.Bacterial.93,1925(1967))、プロトプラスト形質転換法(Mol.Gen.Genet.168,111(1979))、エレクトロポレーション法(FEMS Microbiol.Lett.55,135(1990))又はLP形質転換方法(T.Akamatsu,et al.,Archives of Microbiology,1987,146,p.353-357;T.Akamatsu,et al.,Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry,2001,65,4,p.823-829)等を用いることができる。宿主がナンノクロロプシス属に属する藻類の場合、Randor Radakovits,et al.,Nature Communications,DOI:10.1038/ncomms1688,2012、に記載のエレクトロポレーション法を用いて形質転換を行うこともできる。
「発現調節領域」とは、プロモーターやターミネーターを示し、これらの配列は一般に隣接する遺伝子の発現量(転写量、翻訳量)の調節に関与している。ゲノム上に前述のアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子を有する宿主においては、当該遺伝子の発現調節領域を改変して前記アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子の発現を促進させることで、中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させることができる。
宿主としてナンノクロロプシスを用いる場合には、チューブリンプロモーター、ヒートショックプロテインプロモーター、上述のビオラキサンチン/クロロフィルa結合タンパク質遺伝子のプロモーター(VCP1プロモーター、VCP2プロモーター)、及びナンノクロロプシス属由来のオレオシン様タンパクLDSP遺伝子のプロモーターを好ましく用いることができる。中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性向上の観点から、ビオラキサンチン/クロロフィルa結合タンパク質遺伝子のプロモーター及びLDSP遺伝子のプロモーターがより好ましい。
このような相同組換えによる標的プロモーターの改変方法は、例えば、Besher et al.,Methods in molecular biology,1995,vol.47,p.291-302等の文献を参考に行うことができる。特に、宿主がナンノクロロプシス属に属する藻類の場合、Oliver Kilian,et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,2011,vol.108(52)等の文献を参考にして、相同組換え法によりゲノム中の特定の領域を改変することができる。
本発明の形質転換体の第2の態様は、本発明のアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子を有する宿主において、当該遺伝子が欠失、変異又は発現抑制された形質転換体である。当該形質転換体(以下、「第2の態様の形質転換体」ともいう)は、宿主中の前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を、欠失、変異又は発現抑制することで得られる。
前記微細藻類としては、脂質生産性の観点から、ナンノクロロプシス属に属する藻類が好ましい。ナンノクロロプシス属に属する藻類として具体的には、ナンノクロロプシス・オキュラータ、ナンノクロロプシス・ガディタナ、ナンノクロロプシス・サリナ、ナンノクロロプシス・オセアニカ、ナンノクロロプシス・アトムス、ナンノクロロプシス・マキュラタ、ナンノクロロプシス・グラニュラータ、又はナンノクロロプシス・エスピー、等が挙げられる。なかでも、脂質生産性の観点から、ナンノクロロプシス・オキュラータ、又はナンノクロロプシス・ガディタナが好ましく、ナンノクロロプシス・オキュラータがより好ましい。
本発明の第1の態様の形質転換体は、中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性が、宿主と比較して向上している。したがって、本発明の形質転換体を適切な条件で培養し、次いで得られた培養物から中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質を回収すれば、中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質を効率よく製造することができる。
本発明の脂質の製造方法は、脂質の生産性向上の観点から、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子を導入した形質転換体を適切な条件にて培養して培養物を得る工程、及び得られた培養物から脂質を採取する工程を含むことが好ましい。
なお、本発明において形質転換体を培養するとは、微生物、藻類、植物体、動物体、及びそれらの細胞や組織を培養、生育することをいい、植物体を土壌等で栽培することも含まれる。ここで「培養物」とは、培養液の他に、培養等した後の形質転換体そのものも含まれる。
また、脂質の生産効率の点から、培地中に、例えばアシル−ACPチオエステラーゼの基質或いは脂肪酸生合成系に関与する前駆物質としてグリセロール、酢酸、又はマロン酸等を添加してもよい。
また、シロイヌナズナを宿主として用いた形質転換体の場合、土壌で温度条件20〜25℃、白色光を連続照射又は明期16時間・暗期8時間等の光条件下で1〜2か月間栽培を行うことが挙げられる。
また、藻類の培養は、光合成ができるよう光照射下で行うことが好ましい。光照射は、光合成が可能な条件であればよく、人工光でも太陽光でもよい。光照射時の照度としては、藻類の生育促進、脂肪酸の生産性向上の観点から、好ましくは100〜50000ルクスの範囲、より好ましくは300〜10000ルクスの範囲、さらに好ましくは1000〜6000ルクスの範囲である。また、光照射の間隔は、特に制限されないが、前記と同様の観点から、明暗周期で行うことが好ましく、24時間のうち明期が好ましくは8〜24時間、より好ましくは10〜18時間、さらに好ましくは12時間である。
また、藻類の培養は、光合成ができるように二酸化炭素を含む気体の存在下、又は炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩を含む培地で行うことが好ましい。気体中の二酸化炭素の濃度は特に限定されないが、生育促進、脂肪酸の生産性向上の観点から0.03(大気条件と同程度)〜10%が好ましく、より好ましくは0.05〜5%、さらに好ましくは0.1〜3%、よりさらに好ましくは0.3〜1%である。炭酸塩の濃度は特に限定されないが、例えば炭酸水素ナトリウムを用いる場合、生育促進、脂肪酸の生産性向上の観点から0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
培養時間は特に限定されず、脂質を高濃度に蓄積する藻体が高い濃度で増殖できるように、長期間(例えば150日程度)行なってもよい。藻類の生育促進、脂肪酸の生産性向上、及び生産コストの低減の観点から、培養期間は、好ましくは3〜90日間、より好ましくは3〜30日間、さらに好ましくは7〜30日間である。なお、培養は、通気攪拌培養、振とう培養又は静置培養のいずれでもよく、通気性の向上の観点から、通気攪拌培養が好ましい。
本発明の製造方法において製造される脂質は、その利用性の点から、脂肪酸又は脂肪酸化合物を含んでいることが好ましく、脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物を含んでいることがさらに好ましい。具体的には本発明の製造方法において製造される脂質は、好ましくは炭素数が8以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12以上14以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12及び14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物を含む。脂質中に含まれる脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物は、界面活性剤等への利用性から炭素数8〜16の脂肪酸又はその脂肪酸エステルが好ましく、炭素数12〜16の脂肪酸又はその脂肪酸エステルがより好ましく、炭素数12〜14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物がより好ましく、炭素数12及び炭素数14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物がより好ましく、炭素数14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物がより好ましい。
脂肪酸エステル化合物は、生産性の点から、単純脂質又は複合脂質が好ましく、単純脂質がさらに好ましく、トリアシルグリセロールがさらにより好ましい。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が80%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
<3> 前記脂質が中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質である、前記<2>記載の方法。
<4> 宿主に前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を導入して形質転換体を得る工程を含む、形質転換体の細胞内で生産される中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させ、生産される全脂肪酸又は全脂質中の脂肪酸又は脂質の組成を改変する、脂質の組成の改変方法。
<6> 前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子の発現を促進させる工程を含む、形質転換体の細胞内で生産される脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させる方法。
<7> 前記脂質が中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質である、前記<6>記載の方法。
<8> 前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子の発現を促進させて、形質転換体の細胞内で生産される中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させ、生産される全脂肪酸又は全脂質中の脂肪酸又は脂質の組成を改変する、脂質の組成の改変方法。
<9> 前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を宿主に導入して前記遺伝子の発現を促進させる、前記<5>〜<9>のいずれか1項記載の方法。
<11> 前記タンパク質(B)が、配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、よりさらに好ましくは1又は2個、のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質である、前記<1>〜<10>のいずれか1項記載の方法。
<13> 前記タンパク質(C)が下記タンパク質(C1)〜(C7)のいずれか1つである、前記<1>〜<9>のいずれか1項記載の方法。
(C1)配列番号1の1位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C2)配列番号1の61位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C3)配列番号1の71位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C4)配列番号1の74位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C5)配列番号1の81位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C6)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C7)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1又は2個、のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(a)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(b)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c)前記DNA(a)又は(b)の塩基配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
<15> 前記DNA(b)が、前記DNA(a)の塩基配列に、1若しくは複数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1若しくは2個、の塩基が欠失、置換、挿入、若しくは付加された塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、又は前記DNA(a)と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、である、前記<14>項記載の方法。
<16> 前記DNA(c)が、配列番号2の1〜270位の任意の位置で5'末端側が欠失した塩基配列からなる、前記<14>項記載の方法。
<17> 前記DNA(c)が、下記DNA(c1)〜(c7)のいずれか1つである、前記<14>項記載の方法。
(c1)配列番号2の1位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c2)配列番号2の181位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c3)配列番号2の211位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c4)配列番号2の220位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c5)配列番号2の241位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(c6)前記DNA(c1)〜(c5)のいずれか1つの塩基配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは96%以上、よりさらに好ましくは97%以上、よりさらに好ましくは98%以上、よりさらに好ましくは99%以上、の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c7)前記DNA(c1)〜(c5)のいずれか1つの塩基配列に1又は数個、好ましくは1個以上20個以下、より好ましくは1個以上15個以下、より好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは1個以上8個以下、より好ましくは1個以上5個以下、より好ましくは1個以上4個以下、より好ましくは1個以上3個以下、より好ましくは1又は2個、の塩基が欠失、置換、挿入、又は付加された塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
<19> 前記微生物が大腸菌である、前記<18>項記載の方法。
<20> 前記微生物が微細藻類である、前記<18>項記載の方法。
<21> 前記微細藻類がナンノクロロプシス属に属する藻類、好ましくはナンノクロロプシス・オキュラータ、である、前記<20>項記載の方法。
<22> 前記脂質が、中鎖脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、好ましくは炭素数が8以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは12以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12以上14以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12及び14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、よりさらに好ましくは炭素数14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物を含む、前記<1>〜<21>のいずれか1項記載の方法。
<24> 前記<23>項記載のタンパク質をコードする遺伝子。
<25> 前記<1>〜<22>のいずれか1項で規定した、DNA(a)〜(c)のいずれか1つからなる遺伝子。
<26> 前記<24>又は<25>項記載の遺伝子を含有する組換えベクター。
<28> 前記<24>若しくは<25>項記載の遺伝子、又は前記<26>項記載の組換えベクターを宿主に導入する、形質転換体の作製方法。
<29> 前記<24>又は<25>項記載の遺伝子の発現を促進させた形質転換体。
<30> 前記形質転換体の宿主が微生物である、前記<27>〜<29>のいずれか1項記載の形質転換体又はその作製方法。
<31> 前記微生物が大腸菌である、前記<30>項記載の形質転換体又はその作製方法。
<32> 前記微生物が微細藻類である、前記<30>項記載の形質転換体又はその作製方法。
<33> 前記微細藻類がナンノクロロプシス属に属する藻類、好ましくはナンノクロロプシス・オキュラータ、である、前記<32>項記載の形質転換体又はその作製方法。
<35> 前記脂質が、中鎖脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、好ましくは炭素数が8以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル、より好ましくは炭素数が12以上16以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12以上14以下の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、より好ましくは炭素数が12及び14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、よりさらに好ましくは炭素数14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物、を含む、前記<34>項記載の使用。
<36> 前記<24>又は<25>項記載の遺伝子を有する宿主から、当該遺伝子を欠失、変異又は発現抑制する工程を含む、脂質中の脂肪酸組成を改変する方法。
(1)ナンノクロロプシス・オキュラータ由来アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子の取得
ナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株(独立行政法人国立環境研究所(NIES)より入手)の全RNAを抽出し、SuperScript(商標) III First-Strand Synthesis SuperMix for qRT-PCR(invitrogen社製)を用いて逆転写を行ってcDNAを得た。このcDNAを鋳型として、表1に示すプライマー番号3及びプライマー番号4のプライマー対を用いたPCRにより、配列番号2に示す塩基配列からなる遺伝子断片を取得した。以下、この遺伝子をNoTE2遺伝子といい、当該遺伝子がコードするタンパク質をNoTE2(配列番号1)という。
また、プラスミドベクターpBluescriptII SK(-)(Stratagene社製)を鋳型として、表1に示すプライマー番号5及びプライマー番号6のプライマー対を用いたPCRによりpBluescriptII SK(-)を増幅し、制限酵素DpnI(東洋紡株式会社製)処理により鋳型の消化を行った。
これら2つの断片を、High Pure PCR Product Purification Kit(Roche Applied Science社製)を用いて精製した後に、In-Fusion HD Cloning Kit(Clontech社製)を用いて融合し、常法に従い大腸菌DH5α株のコンピテントセル(タカラバイオ社製)への形質転換、プラスミド抽出、及びクローニング断片の塩基配列確認を行い、NoTE2遺伝子の全長をクローニングしたプラスミドを作製した。
配列番号1に示すNoTE2のアミノ酸配列において、N末端1〜73位付近は葉緑体移行シグナル配列と推定された。そこで、推定葉緑体移行シグナル配列を含むN末端領域を種々の長さで削除した複数のNoTE2遺伝子発現プラスミドを構築した。
前記プラスミドを鋳型とし、表1に示すプライマー番号7〜12のいずれか1つと、プライマー番号5のプライマーとのプライマー対を用いてPCRを行い、得られた遺伝子断片を前記の方法と同様にして精製・融合し、NoTE2遺伝子発現用プラスミドNoTE2_61、NoTE2_71、NoTE2_74、NoTE2_81、NoTE2_91、及びNoTE2_101をそれぞれ構築した。
ここで、プラスミドNoTE2_61は、配列番号1に示すアミノ酸配列のN末端側1〜60位のアミノ酸配列を除去するように構築され、NoTE2遺伝子として、配列番号1の61位〜348位のアミノ酸配列に相当する塩基配列及び終止コドンに対応する配列番号2の181位〜1047位の塩基配列を有する。同様に、プラスミドNoTE2_71、プラスミドNoTE2_74、プラスミドNoTE2_81、プラスミドNoTE2_91、及びプラスミドNoTE2_101は、配列番号1に示すアミノ酸配列のN末端側1〜70位、1〜73位、1〜80位、1〜90位、又は1〜100位のアミノ酸配列をそれぞれ除去するように構築した。さらに、これらのプラスミドは、配列番号1に示すアミノ酸配列のN末端側を除去した部位の上流に、プラスミドベクターpBluescriptII SK(-)由来のLacZタンパク質のN末端側1位〜29位のアミノ酸配列が融合したタンパク質を発現させるように構築した。
前記の各種NoTE2遺伝子発現プラスミドを用いて、大腸菌突然変異株であるK27株(fadD88)(Overath et al,Eur.J.Biochem.7,559-574,1969)をコンピテントセル形質転換法により形質転換した。形質転換処理をした大腸菌K27株を50μg/mLアンピシリンナトリウム含有LB寒天培地(Bacto Trypton 1%、Yeast Extract 0.5%、NaCl 1%、Agar 1.5%)に播種して30℃で一晩静置した。得られたコロニーを、2mLのOvernight Express Instant TB Medium(Novagen社)(アンピシリンナトリウム50μg/mL含有)に接種し、30℃で振とう培養(160rpm)した。培養24時間後、培養液に含まれる脂質成分を、下記方法にて解析した。なお、陰性対照として、プラスミドベクターpBluescriptII SK(-)で形質転換した大腸菌K27株についても同様に実験を行った。
培養液1mLに、内部標準として1mg/mLの7-ペンタデカノン(メタノール溶液)50μLを添加後、クロロホルム0.5mL及びメタノール1mLを培養液に添加して激しく攪拌し、10分間以上静置した。その後さらに、クロロホルム0.5mL及び1.5%KCl 0.5mLを添加して攪拌し、3,000rpmにて5分間遠心分離を行い、パスツールピペットにてクロロホルム層(下層)を回収した。
得られたクロロホルム層に窒素ガスを吹き付けて乾固し、0.5N水酸化カリウム/メタノール溶液0.7mLを添加し、80℃で30分間恒温した。続いて14%三フッ化ホウ素のメタノール溶液(SIGMA社製)1mLを添加し、80℃にて10分間恒温した。その後、ヘキサン及び飽和食塩水を各0.5mL添加し激しく撹拌し、室温にて10分間以上静置後、上層であるヘキサン層を回収して脂肪酸メチルエステルを得た。
<ガスクロマトグラフィー条件>
キャピラリーカラム:DB-1 MS(30m×200μm×0.25μm、J&W Scientific社製)
移動相:高純度ヘリウム
カラム内流量:1.0mL/分
昇温プログラム:100℃(1分間)→10℃/分→300℃(5分間)
平衡化時間:1分間
注入口:スプリット注入(スプリット比:100:1)
圧力:14.49psi,104mL/分
注入量:1μL
洗浄バイアル:メタノール・クロロホルム
検出器温度:300℃
ガスクロマトグラフィー解析により得られた波形データのピーク面積より、各脂肪酸のメチルエステル量を定量した。各ピーク面積を、内部標準である7-ペンタデカノンのピーク面積と比較することで試料間の補正を行い、培養液1Lあたりの各脂肪酸量を算出した。さらに、各脂肪酸量の総和を総脂肪酸量とし、総脂肪酸量に占める各脂肪酸量の割合を算出した。
結果を表3に示す。なお下記の表において、「TFA」は総脂肪酸量を、「脂肪酸組成(%TFA)」は総脂肪酸の重量に対する各脂肪酸の重量の割合(重量パーセント)を示す。また「Cx:y」とあるのは、炭素原子数xで二重結合数がyの脂肪酸を表し、「C17:0Δ」及び「C19:0Δ」はそれぞれ、cis-9,10-メチレンヘキサデカン酸(cis-9,10-Methylen-hexadecanoic acid)及びcis-11,12-メチレンオクタデカン酸(cis-11,12-Methylen-octadecanoic acid)を表す。
一方、プラスミドNoTE2_101導入株では、陰性対照と比べても、脂肪酸組成がほとんど変化せず、総脂肪酸量も増加しなかった。このことから、プラスミドNoTE2_101に導入した遺伝子がコードするタンパク質は、アシル−ACPチオエステラーゼ活性をほぼ有しないと考えられる。
以上の結果から、配列番号1で示されるアミノ酸配列中、少なくとも91位〜348位の領域を有するタンパク質は、アシル−ACPチオエステラーゼ活性を示すと認められる。
(1)ゼオシン耐性遺伝子発現用プラスミドの構築
ゼオシン耐性遺伝子(配列番号13)、及び文献(Randor Radakovits,et al.,Nature Communications,DOI:10.1038/ncomms1688,2012)記載のナンノクロロプシス・ガディタナCCMP526株由来チューブリンプロモーター配列(配列番号14)を人工合成した。合成したDNA断片を鋳型として、表2に示すプライマー番号15及びプライマー番号16のプライマー対、並びにプライマー番号17及びプライマー番号18のプライマー対を用いてPCRを行い、ゼオシン耐性遺伝子及びチューブリンプロモーター配列をそれぞれ増幅した。
また、ナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株のゲノムを鋳型として、表2に示すプライマー番号19及びプライマー番号20のプライマー対を用いてPCRを行い、ヒートショックプロテインターミネーター配列(配列番号21)を増幅した。
さらに、プラスミドベクターpUC19(タカラバイオ社製)を鋳型として、表2に示すプライマー番号22及びプライマー番号23のプライマー対を用いたPCRを行い、プラスミドベクターpUC19を増幅した。
なお、本プラスミドは、チューブリンプロモーター配列、ゼオシン耐性遺伝子、ヒートショックプロテインターミネーター配列の順に連結したインサート配列と、pUC19ベクター配列からなる。
実施例1で調製したナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株由来のcDNAを鋳型として、表2に示すプライマー番号24及びプライマー番号25のプライマー対を用いたPCRにより、配列番号2の塩基配列からなる遺伝子断片を取得した。
また、ナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株のゲノムを鋳型として、表2に示すプライマー番号26及びプライマー番号27のプライマー対、並びにプライマー番号28及びプライマー番号29のプライマー対を用いたPCRを行い、LDSPプロモーター配列(配列番号30)及びVCP1ターミネーター配列(配列番号31)を取得した。
さらに、前述のゼオシン耐性遺伝子発現プラスミドを鋳型として、表2に示すプライマー番号32及びプライマー番号23のプライマー対を用いたPCRを行い、ゼオシン耐性遺伝子発現カセット(チューブリンプロモーター配列、ゼオシン耐性遺伝子、ヒートショックプロテインターミネーター配列)及びpUC19配列からなる断片を増幅した。
なお、本プラスミドはLDSPプロモーター配列、NoTE2遺伝子、VCP1ターミネーター配列、チューブリンプロモーター配列、ゼオシン耐性遺伝子、ヒートショックプロテインターミネーター配列の順で連結したインサート配列と、pUC19ベクター配列からなる。
また、ナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株のcDNAを鋳型として、表2に示すプライマー番号34及びプライマー番号35のプライマー対を用いたPCRを行い、VCP1葉緑体移行シグナル(配列番号36)を取得した。
これらの断片を前述の方法と同様の方法にて融合し、NoTE2遺伝子のナンノクロロプシス発現用プラスミド(NoTE2_74-Nanno)を構築した。
なお、本プラスミドはLDSPプロモーター配列、VCP1葉緑体移行シグナルを配列番号1に示すアミノ酸配列の74〜348位をコードする塩基配列の5’末端側に連結させたNoTE2遺伝子(以下、「NoTE2_74遺伝子」ともいう)、VCP1ターミネーター配列、チューブリンプロモーター配列、ゼオシン耐性遺伝子、ヒートショックプロテインターミネーター配列の順で連結したインサート配列と、pUC19ベクター配列からなる。
前述のNoTE2遺伝子発現用プラスミド(NoTE2-Nanno及びNoTE2_74-Nanno)をそれぞれ鋳型として、表2に示すプライマー番号20及びプライマー番号26のプライマー対を用いたPCRを行い、NoTE2遺伝子発現カセット(LDSPプロモーター配列、NoTE2遺伝子若しくはNoTE2_74遺伝子、VCP1ターミネーター配列、チューブリンプロモーター配列、ゼオシン耐性遺伝子、ヒートショックプロテインターミネーター配列からなるDNA断片)を増幅した。
増幅したDNA断片を、High Pure PCR Product Purification Kit(Roche Applied Science社製)を用いて精製した。なお、精製の際の溶出には、キットに含まれる溶出バッファーではなく、滅菌水を用いた。
f/2液体培地(NaNO3 75mg、NaH2PO4・2H2O 6mg、ビタミンB12 0.5μg、ビオチン 0.5μg、チアミン 100μg、Na2SiO3・9H2O 10mg、Na2EDTA・2H2O 4.4mg、FeCl3・6H2O 3.16mg、FeCl3・6H2O 12μg、ZnSO4・7H2O 21μg、MnCl2・4H2O 180μg、CuSO4・5H2O 7μg、Na2MoO4・2H2O 7μg/人工海水1L)にて24時間回復培養を行った。その後に、2μg/mLのゼオシン含有f/2寒天培地に塗布し、25℃、0.3%CO2雰囲気下、12h/12h明暗条件にて2〜3週間培養した。得られたコロニーの中から、NoTE2遺伝子発現カセットを含むものをPCRにより選抜した。
選抜した株を、f/2培地の窒素濃度を15倍、リン濃度を5倍に増強した培地(以下、「N15P5培地」という)20mLに播種し、25℃、0.3%CO2雰囲気下、12h/12h明暗条件にて4週間振盪培養し、種培養液とした。種培養液2mLを、N15P5培地18mLに植継ぎ、25℃、0.3%CO2雰囲気下、12h/12h明暗条件にて1週間振盪培養し、前培養液1とした。前培養液1 2mLを、N15P5培地18mLに植継ぎ、25℃、0.3%CO2雰囲気下、12h/12h明暗条件にて1週間培養し、前培養液2とした。前培養液2 2mLを、海水培地(ダイゴ人工海水SP、和光純薬社製)18mLに植継ぎ、25℃、0.3%CO2雰囲気下、12h/12h明暗条件にて12日間振盪培養した。
なお、陰性対照として、野生株であるナンノクロロプシス・オキュラータNIES2145株(WT)についても同様に実験を行った。
培養液の濁度(OD660nm)を測定した後に、下記に示す脂質の抽出と、構成脂肪酸の分析を行った。
得られたクロロホルム層に窒素ガスを吹き付けて乾固し、0.5N水酸化カリウム/メタノール溶液0.7mLを添加し、80℃で30分間恒温した。続いて14%三フッ化ホウ素メタノール溶液(SIGMA社製)1mLを添加し、80℃にて10分間恒温した。その後、ヘキサン0.5mL、及び飽和食塩水1mLを添加し激しく撹拌し、室温にて10分間放置し、上層であるヘキサン層を回収して脂肪酸メチルエステルを得た。
<ガスクロマトグラフィー条件>
分析装置:7890A(Agilent technology社製)
キャピラリーカラム:DB-1 MS(30m×200μm×0.25μm、J&W Scientific社製)
移動層:高純度ヘリウム
オーブン温度:150℃ 保持0.5分→150〜220℃(40℃/min昇温)→220〜320℃(20℃/min昇温)→320℃ 保持2分(ポストラン2分)
注入口温度:300℃
注入方法:スプリット注入(スプリット比:75:1)
注入量:1μL
洗浄バイアル:メタノール・クロロホルム
検出方法:FID
検出器温度:300℃
なお、表4において「n」は0〜5の整数を示し、例えば「C18:n」と記載した場合には、C18:0、C18:1、C18:2、C18:3、C18:4及びC18:5の脂肪酸の総和を表す。
さらに、培養液の濁度当たりの総脂肪酸量(TFA/OD660nm)も併せて算出し、結果を表4に示した。
Claims (19)
- 宿主に下記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子が導入されている形質転換体を培養し、培養物から脂質を採取する、脂質の製造方法。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 宿主に下記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を導入する工程を含む、形質転換体の細胞内で生産される脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させる方法。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 宿主に下記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子を導入して形質転換体を得る工程を含む、形質転換体の細胞内で生産される中鎖脂肪酸又はこれを構成成分とする脂質の生産性を向上させ、生産される全脂肪酸又は全脂質中の脂肪酸又は脂質の組成を改変する、脂質の組成の改変方法。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 前記タンパク質(C)が下記タンパク質(C1)〜(C7)のいずれか1つである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
(C1)配列番号1の1位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C2)配列番号1の61位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C3)配列番号1の71位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C4)配列番号1の74位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C5)配列番号1の81位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C6)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列との同一性が90%以上からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C7)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列に1個以上20個以下のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 前記タンパク質(A)〜(C)のいずれか1つをコードする遺伝子が、下記DNA(a)〜(c)のいずれか1つからなる遺伝子である、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
(a)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(b)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列との同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c)前記DNA(a)又は(b)の塩基配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 前記宿主が微生物である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
- 前記微生物が大腸菌である、請求項6記載の方法。
- 前記微生物が微細藻類である、請求項6記載の方法。
- 前記微細藻類がナンノクロロプシス(Nannochloropsis)属に属する藻類である、請求項8記載の方法。
- 前記脂質が炭素数14の脂肪酸又はその脂肪酸エステル化合物を含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
- 下記タンパク質(A)〜(C)。
(A)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(B)配列番号1の91位〜348位のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C)前記タンパク質(A)又は(B)のアミノ酸配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 前記タンパク質(C)が下記タンパク質(C1)〜(C7)のいずれか1つである、請求項11記載のタンパク質。
(C1)配列番号1の1位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C2)配列番号1の61位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C3)配列番号1の71位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C4)配列番号1の74位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C5)配列番号1の81位〜348位のアミノ酸配列からなるタンパク質。
(C6)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列との同一性が90%以上からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。
(C7)前記タンパク質(C1)〜(C5)のいずれか1つのアミノ酸配列に1個以上20個以下のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質。 - 請求項11又は12記載のタンパク質をコードする遺伝子。
- 下記DNA(a)〜(c)のいずれか1つからなる遺伝子。
(a)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列からなるDNA。
(b)配列番号2の271位〜1047位の塩基配列との同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(c)前記DNA(a)又は(b)の塩基配列を有し、かつアシル−ACPチオエステラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 請求項13又は14記載の遺伝子を含有する組換えベクター。
- 請求項13若しくは14記載の遺伝子、又は請求項15記載の組換えベクターを、宿主である微生物又は植物体に導入してなる形質転換体。
- 前記微生物が大腸菌である、請求項16記載の形質転換体。
- 前記微生物が微細藻類である、請求項16記載の形質転換体。
- 前記微細藻類がナンノクロロプシス(Nannochloropsis)属に属する藻類である、請求項18記載の形質転換体。
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