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JP6626589B1 - スリーブ部品引き抜き治具 - Google Patents

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JP6626589B1
JP6626589B1 JP2018567758A JP2018567758A JP6626589B1 JP 6626589 B1 JP6626589 B1 JP 6626589B1 JP 2018567758 A JP2018567758 A JP 2018567758A JP 2018567758 A JP2018567758 A JP 2018567758A JP 6626589 B1 JP6626589 B1 JP 6626589B1
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Abstract

本発明のスリーブ部品引き抜き治具では、スリーブ部品の内周面に係合するネジ山が形成された係合部に、ネジ山の頂部が切り取られて係合部の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるように構成されたテーパ面と、係合部の先端で開口し係合部の周方向に等角度間隔で配置された複数本の逃がし溝とを形成し、テーパ面の終了位置における係合部の半径の長さを、スリーブ部品の厚みに食い込み率(20〜60%の範囲の値)を乗算して得られる長さとスリーブ部品の内周面の内半径の長さとの合計としている。

Description

本発明は、繊維強化プラスチック製のパネルに圧入されたスリーブ部品を引き抜くためのスリーブ部品引き抜き治具に関する。
特許文献1には、炭素繊維強化プラスチック製のパネル(以下、CFRPパネル)に設けられた挿入穴に圧入された金属製のスリーブ部品を引き抜くためのスリーブ部品引き抜き装置が開示されている。
特許5452976号公報
特許文献1に開示された例では、スリーブ部品引き抜き装置のうちスリーブ係合部に設けられたネジ山の先端に平坦部を設けることにより、スリーブ部品の内周面にネジ山が過剰に食い込むことを防止している。しかしながら、当該平坦部がスリーブ部品の内周面を押圧してしまうことにより、スリーブ部品を介してCFRPパネルに設けられた挿入穴の内壁に傷がついてしまうという問題がある。
CFRPパネルからのスリーブ部品の引き抜き作業で挿入穴の内壁に傷がついてしまうと、傷の除去のために挿入穴を拡径せざるを得なくなってしまう。その結果、CFRPパネルのリサイクル回数が減少し、CFRPパネルが取り付けられた装置(航空機、自動車等)のメンテナンスコストの増大を招いてしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、繊維強化プラスチック製のパネル(以下、FRPパネル)に設けられた挿入穴の内壁に傷がつくことを抑制しつつ、FRPパネルからのスリーブ部品の確実な引き抜きを可能にするスリーブ部品引き抜き治具を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係るスリーブ部品引き抜き治具では、スリーブ部品の内周面に係合するネジ山が形成された係合部に、ネジ山の頂部が切り取られて係合部の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるように構成されたテーパ面と、係合部の先端で開口し係合部の周方向に等角度間隔で配置された複数本の逃がし溝とを形成し、テーパ面の終了位置における係合部の半径の長さを、スリーブ部品の厚みに食い込み率を乗算して得られる長さとスリーブ部品の内周面の内半径の長さとの合計とし、食い込み率が、20〜60%の範囲の値となるよう構成している。
本発明によれば、FRPパネルに圧入されたスリーブ部品にスリーブ部品引き抜き治具を挿入する際に、FRPパネルに設けられた挿入穴の内壁に傷がつくことを抑制しつつ、FRPパネルからのスリーブ部品の確実な引き抜きを可能にする。
図1は、本発明の一実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具の斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具のスリーブ部品への係合の様子を示す側面図である。 図3Aは、本発明の一実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具が備えるスリーブ係合部の断面図である。 図3Bは、図3Aにおける、逃がし溝によってネジ山に形成される切れ刃の拡大図である。 図4は、逃がし溝がない場合における、係合開始位置からテーパ終了位置までの、ネジ山の条に沿ったネジ山の形状の変化を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的・概念的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1.スリーブ部品引き抜き治具の構成)
はじめに、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具10(以下、治具10)の構成について説明する。
図1は、治具10の斜視図である。図2は、治具10のスリーブ部品511への係合の様子を示す側面図である。図3Aは、治具10が備える係合部15の、係合部15の中心軸に垂直な平面での断面図である。図3Bは、図3Aにおける、逃がし溝31によってネジ山に形成される切れ刃の拡大図である。
図1に示すように、治具10は、一定の径の軸本体の外周面に螺旋状のネジ山が形成された係合部15を備えている。また、係合部15の先端には、円筒状のガイド部17が一体形成されている。また、係合部15の後端には、円筒状の軸部13が一体形成されている。さらに、軸部13の後端には、レンチ操作部11が一体形成されている。なお、軸部13は、円筒状に限定されず、多角柱状のものであってもよい。さらには、軸部13には、治具10を利用する引き抜き装置の種類に応じて、種々のバリエーションが存在し、レンチ操作部11の形状も種々のバリエーションが存在する。
また、後述するスリーブ部品511の開口部近傍の内周面を軸部13が傷つけないよう、軸部13のうち係合部15と接続する先端の部位の外周形状が、開口部近傍の内周面に沿う形状であってもよい。
また、係合部15には、ネジ山の頂部が切り取られて、係合部15の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるように構成されたテーパ面21が形成されている。さらに、係合部15には、係合部15の先端で開口する逃がし溝31が形成されている。
なお、図1に示すように、逃がし溝31は、係合部15から連続してガイド部17にも形成されるものであってもよい。
図2に示すように、ネジ山の条に沿って(ネジ山が螺旋状に延在する方向に沿って)テーパ開始位置T0(最初のテーパ面21が開始する位置)からテーパ終了位置T1(最後のテーパ面21が終了する位置)までの範囲では、テーパ開始位置T0に近い位置ほど、ネジ山は低くなっている。言い換えるなら、ネジ山の条に沿ってテーパ開始位置T0からテーパ終了位置T1に向かうに従って、ネジ山は次第に高くなる。
また、ネジ山の条に沿ってテーパ終了位置T1から係合部15の後端までの範囲では、テーパ面21が形成されておらず、ネジ山の高さは一定である。
ネジ山の条に沿ってテーパ開始位置T0からテーパ終了位置T1までの範囲に存在するテーパ面21、及び、ネジ山の条に沿ってテーパ終了位置T1から係合部15の後端までの範囲に存在するネジ山の頂部が、係合部15の外周部となっている。
なお、以下では、係合部15の外周部のうち、テーパ終了位置T1における係合部15の半径を、「係合部の半径」として記載する。
例として、図3Aでは、周方向に120度間隔で配置された3本の逃がし溝31が示されている。係合部15に逃がし溝31が形成されているため、逃がし溝31によってネジ山の一部が欠けた状態となる。特に、逃がし溝31の内周面とテーパ面21とをつなぐ辺は、切れ刃となっている。なお、スリーブ部品511の内半径により、逃がし溝数は図示以外のバリエーションを有す
図3Aでは、逃がし溝31の内周面を円筒面の一部で形成した変形例が示されている。図3Aでは、係合部15の周方向に120度間隔で配置され、係合部15の中心軸Q0を通る平面内にある円筒面の中心軸Q1、Q2、Q3が示されている。中心軸Q1の位置にある逃がし溝31の内周面は、中心軸Q1を有する円筒面の一部で形成されている。中心軸Q2の位置にある逃がし溝31の内周面は、中心軸Q2を有する円筒面の一部で形成されている。中心軸Q3の位置にある逃がし溝31の内周面は、中心軸Q3を有する円筒面の一部で形成されている。
図3Bは、図3Aにおける、逃がし溝31によってネジ山に形成される切れ刃の箇所の拡大図である。符号Rで示す箇所における、テーパ面21の接線K1の垂線K3と逃がし溝31の内周面の接線K2の間の角は、すくい角αと呼ばれる。その理由は、係合部15の外周面に位置する切れ刃のうち、スリーブ部品内周面521を切削する切れ刃による切削面は、接線K1の位置に現れるからである。
(2.スリーブ部品への係合)
次に、係合部15のスリーブ部品511への係合の様子について説明する。
図2に示すように、本実施形態の治具10は、パネル611に設けられた挿入穴621に圧入されたスリーブ部品511の引き抜きのために用いられる。例えば、パネル611の材質としては、繊維強化プラスチック(FRP)や、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などが挙げられる。また、スリーブ部品511としては、金属製のものが挙げられる。
なお、スリーブ部品内周面521、および、挿入穴621の内面は、略円筒面であるとする。
係合部15をスリーブ部品511に係合させる前に、治具10の先端、すなわちガイド部17をスリーブ部品511に挿入し、テーパ面21がスリーブ部品内周面521に当接する位置まで治具10を挿入する。
テーパ面21がスリーブ部品内周面521に当接した後、レンチ操作部11を治具10の中心軸の周りに回転させながら、治具10をさらにスリーブ部品511に挿入させる。特に、係合部15の中心軸の周りでの1回転あたり、ネジ山のリード長さだけ、係合部15をスリーブ部品511に挿入する。ネジ山のリード長さとは、係合部15に形成されたネジ山の条数とネジ山の1ピッチ長さの積である。
このとき、係合部15のネジ山によって、スリーブ部品内周面521が押圧され、かつ、ネジ山に形成された切れ刃によってスリーブ部品内周面521が切削される結果、係合部15のネジ山に沿った係合溝がスリーブ部品内周面521に形成される。そして、形成された係合溝と係合部15のネジ山とが係合する。ある程度の長さ以上の係合溝が形成された後に、治具10を回転させずに、パネル611から離脱する向きに中心軸に沿って治具10を引き上げることで、係合部15と係合したスリーブ部品511を挿入穴621から引き抜くことができる。
治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くためには、係合部15に形成されたネジ山がスリーブ部品511の厚みに対して係合する深さの比率を、食い込み率として、食い込み率が20〜60%の範囲の値となること(より好ましくは、食い込み率が30〜50%の範囲の値となること)が望ましい。これにより、形成された係合溝に係合部15のネジ山が係合した状態を十分に確保することができ、治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くことができる。また、スリーブ部品511を挿入穴621から引き抜く際に、スリーブ部品511が途中で破断してしまうのを防止できる。
仮に、食い込み率が20%未満であると、形成された係合溝に係合した係合部15のネジ山が、係合溝から外れて、スリーブ部品511を引き抜けない恐れがある。その場合、再度、係合部15をスリーブ部品内周面521に挿入する作業からやり直す必要があり、その結果、挿入穴621の内壁の損傷につながる恐れがある。
また、仮に、食い込み率が60%よりも大きいと、形成された係合溝が深くなりすぎて、スリーブ部品511を挿入穴621から引き抜く際に、スリーブ部品511が途中で破断してしまう恐れがある。その結果、挿入穴621の内壁の損傷につながる恐れがある。
したがって、係合部15の半径の長さ(テーパ終了位置T1における係合部15の半径の長さ)は、スリーブ部品内周面521の内半径の長さと、及び、スリーブ部品511の厚みに基づいて決定される。具体的には、スリーブ部品511の厚みに20〜60%の範囲の値である食い込み率を乗算して得られる長さとスリーブ部品内周面521の内半径の長さとの合計を、係合部15の半径の長さとしている。
なお、スリーブ部品511の厚みは、公差に起因して変動しうる。そのため、係合部15の半径の決定の際に用いるスリーブ部品511の厚みは、スリーブ部品511の設計上の厚みであることが望ましい。スリーブ部品511の設計上の厚みに基づいて係合部15の半径を決定するため、引き抜く対象のスリーブ部品511の厚みを測定せずとも、食い込み率が所定の範囲に収まるよう、係合部15の半径を決定でき、かつ、治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くことができる。
さらに、逃がし溝31がない場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL1とし、逃がし溝31がある場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL2として、係合部15の全体にわたって、比率L2/L1が0.5以上であってもよい。これにより、形成された係合溝と係合する係合部15のネジ山の長さを十分に確保することができ、治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くことができる。
仮に、比率L2/L1が0.5未満とであると、形成された係合溝に係合した係合部15のネジ山が、係合溝から外れて、スリーブ部品511を引き抜けない恐れがある。その場合、再度、係合部15をスリーブ部品内周面521に挿入する作業からやり直す必要があり、その結果、挿入穴621の内壁の損傷につながる恐れがある。
その他、本実施形態の治具10によって引き抜く対象であるスリーブ部品511の厚みは、係合部15の半径と比較して小さいものであることに注意されたい。
例えば、航空機の主翼に用いられるスリーブ部品の厚みは、典型的には、0.1〜0.3mm程度(0.01インチ程度)であって、非常に薄い。一方、このようなスリーブ部品の引き抜きに用いる治具が備える係合部の半径は、スリーブ部品の挿入穴の半径と同程度である。具体的には、係合部の半径は、スリーブ部品が挿入されている挿入穴の半径の長さよりも小さく、スリーブ部品の挿入穴の半径の長さからスリーブ部品の厚みの長さを差し引いた値よりも大きい。
なお、係合部15にはテーパ面21が形成されているため、係合部15の先端での半径は、スリーブ部品内周面521の内半径よりも小さい。
(3.切れ刃による切削)
次に、係合部15がスリーブ部品511に係合する際に生じる、スリーブ部品内周面521に対する切れ刃による切削について説明する。
図2に示すように、治具10が、スリーブ部品511に対してある深さまで挿入されている状況を想定する。
図2では、係合部15に形成されたネジ山のうち、ネジ山の条に沿って係合開始位置C0(係合部15とスリーブ部品511の接触が開始した位置)からテーパ終了位置T1までの範囲のネジ山が、スリーブ部品内周面521に係合している状況が示されている。
スリーブ部品511の厚みは、スリーブ部品511の公差に起因して変動しうる。したがって、係合開始位置C0は、スリーブ部品内周面521の内半径に依存して変化しうる。スリーブ部品内周面521の内半径が小さいほど、係合開始位置C0はテーパ開始位置T0に近い位置となり、スリーブ部品内周面521の内半径が大きいほど、係合開始位置C0はテーパ開始位置T0から離れ、テーパ終了位置T1に近い位置となる。
しかしながら、スリーブ部品511の厚みの変動を考慮しなければ、係合部15の半径が、引き抜き対象であるスリーブ部品511が挿入されている挿入穴621の半径、及び、スリーブ部品511の厚みに基づいて決定されるため、係合開始位置C0は概ね一定の位置となる。
ネジ山の条に沿ってテーパ開始位置T0から係合開始位置C0までの範囲にあるネジ山は、治具10の挿入過程でスリーブ部品内周面521に当接しない。
一方、ネジ山の条に沿って係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲にあるネジ山は、テーパ開始位置T0から係合開始位置C0までの範囲にあるネジ山よりも高いため、治具10の挿入過程でスリーブ部品内周面521に当接する。
スリーブ部品511への係合部15の挿入過程において、スリーブ部品内周面521に形成された係合溝に沿って、係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲にある切れ刃は係合溝の先端(テーパ開始位置T0の位置する方向)に向かって移動する。その結果、係合溝の底面が切れ刃によって切削され、係合溝はより深くなる。
係合溝のある特定の位置に着目した場合、その特定の位置を通過する切れ刃の高さは、スリーブ部品511への係合部15の挿入が進むにつれて、次第に高くなっていくため、切れ刃が通過するごとに、係合溝はより深くなる。
ここで、係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲にある切れ刃には、切削に寄与するものと、切削に寄与しないものの、2種類が存在することに注意する必要がある。
例えば、図2において符号N0〜N7で示す箇所には、逃がし溝31によってネジ山に形成された切れ刃が示されている。これらの切れ刃のうち、符号N1、N3、N5、N7に示す箇所の切れ刃は切削を行うが、符号N0、N2、N4、N6に示す箇所の切れ刃は切削を行わない。
なぜなら、符号N1、N3、N5、N7に示す箇所の切れ刃の移動方向前面には逃がし溝31があるため、係合部15が回転すると、切れ刃からみて切れ刃の移動方向前面に係合溝の底部がせり出してくることになる。その結果、符号N1、N3、N5、N7に示す箇所の切れ刃は、移動方向前面に存在する係合溝の底部の切削を行うことができる。
一方、符号N0、N2、N4、N6に示す箇所の切れ刃の移動方向前面には逃がし溝31はなく、代わりにネジ山が存在するため、係合部15が回転したとしても、切れ刃からみて切れ刃の移動方向前面に係合溝の底部がせり出してくることがない。その結果、符号N0、N2、N4、N6に示す箇所の切れ刃は、切削を行わない。
また、符号N1、N3、N5、N7に示す箇所の切れ刃の順に、その高さが増していくため、より深い係合溝を切削することになる。
このように、係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲にある切れ刃のうち、切れ刃の移動方向前面に逃がし溝31がある切れ刃が、スリーブ部品内周面521に対する切削に寄与する。さらに、テーパ終了位置T1に近い位置にある切れ刃ほど高いため、より深い係合溝を形成する。
なお、後述するように、1枚の切れ刃によって切削される量(「切れ刃による切削量」)は、その切れ刃の移動方向前面に位置する逃がし溝31の「ネジ山の条に沿った長さ」に比例する。
(4.ネジ山による押圧)
次に、係合部15がスリーブ部品511に係合する際に生じる、スリーブ部品内周面521に対するネジ山による押圧について説明する。
図2では、係合部15に形成されたネジ山のうち、ネジ山の条に沿って係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲のネジ山が、スリーブ部品内周面521に係合している。
テーパ面21により、ネジ山の頂部が切り取られて、係合部15の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるように構成されていることから、ネジ山の条に沿って係合開始位置C0からからテーパ終了位置T1に向かうに従って、ネジ山は次第に高くなる。
係合溝のある特定の位置に着目した場合、その特定の位置を通過するネジ山の高さは、係合部15が回転してスリーブ部品511に挿入されるにつれて、次第に高くなっていく。したがって、スリーブ部品511への係合部15の挿入が進むにつれて、その特定の位置における係合溝の深さよりも大きな高さのネジ山が係合溝の底部を押すことになる。
その結果、スリーブ部品511への係合部15の挿入過程において、係合開始位置C0からテーパ終了位置T1までの範囲にあるテーパ面21が、スリーブ部品内周面521に対する押圧に寄与することになる。
なお、後述するように、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21によって押圧される量(「ネジ山による押圧量」)は、そのテーパ面の「ネジ山の条に沿った長さ」に比例する。
(5.切削量および押圧量)
次に、「切れ刃による切削量」及び「ネジ山による押圧量」について検討する。
図4は、逃がし溝31がない場合における、係合開始位置C0(係合部15とスリーブ部品511の接触が開始した位置)からテーパ終了位置T1(最後のテーパ面21が終了する位置)までの、ネジ山の条に沿ったネジ山の形状の変化を示す概念図である。
図4では、座標xは、ネジ山の条に沿って(ネジ山が螺旋状に延在する方向に沿って)測った係合開始位置C0からの螺旋の長さを示している。「x=0」が係合開始位置C0に対応しており、「x=x」がテーパ終了位置T1に対応している。議論の簡略化のため、以下では、スリーブ部品内周面521の切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の高さは座標xに比例するとする。
「x=0」となる位置は、係合部15とスリーブ部品511の接触が開始した位置であるため、その位置での、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状(ネジ山または切れ刃の移動方向に垂直な面での断面の形状)は、ただの線分(図4の線分「P」)となる。
「0<x<x」(境界を含まない)となる位置では、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状は台形となる(すなわち、三角柱「P 」から三角錐「P−P」を除いた部分の、x方向に垂直な面での断面)。そして、xが増加するにつれて(係合開始位置C0からスタートしてテーパ終了位置T1に近づくにつれて)、台形の高さが大きくなる。
「x=x」となる位置は、テーパ終了位置T1に対応しているため、その位置での、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状は、三角形(図4の三角形「 」)となる。以下では、図4の三角形 の面積をSとしてあらわすことにする。
「x>x」となる位置では、テーパ面21が存在しないため、その位置でのネジ山の形状は、「x=x」となる位置でのネジ山の形状と合同な三角形である。
なお、実際には、ネジ山の頂部が切り取られて、係合部15の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるようにテーパ面21を構成しているため、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状は台形ではないが、ネジ山の高さと比較して長さxの方がはるかに大きい量であるため、以下の議論では、台形であると近似してよい。
また、以下では、位置「x」における、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状(ネジ山または切れ刃の移動方向に垂直な面での断面の形状)の面積を「S(x)」で表す。
上記の説明から明らかなとおり、「S(0)=0」、「S(x)=S」である。また、面積「S(x)」は、次のようにxの数式で表すことができる。
S(x) = S−S・{(x−x)/x
= S・(−x+2x・x)/x ・・・(1)
(5−1.切削量)
まず、「切れ刃による切削量」について検討するため、位置「x」から位置「x+Δx」までの区間において、逃がし溝31によってネジ山が切り取られた結果、切削に寄与しない切れ刃が位置「x」に存在し、切削に寄与する切れ刃が位置「x+Δx」に存在する状況を想定する。
逃がし溝31の存在によって、位置「x」にある切れ刃が通過した後に、位置「x+Δx」にある切れ刃の移動方向前面にせり出してくる係合溝の断面積「ΔS」は、位置「x+Δx」にある切れ刃の面積「S(x+Δx)」から、位置「x」にある切れ刃の面積「S(x)」を引いたもので評価できる。
しかも、位置「x+Δx」にある切れ刃は、その後、「x−x」の長さ分だけ係合溝の底部を削り続ける。したがって、位置「x+Δx」にある切れ刃による切削量「ΔV」は「ΔS・(x−x)」であることが分かる。切削量「ΔV」を計算すると、次のように表すことができる。
ΔV = ΔS・(x−x)
= (dS/dx)・Δx・(x−x)
= 2SΔx・(x−x)/x ・・・(2)
なお、Δx/xは微小量であるとして、切削量「ΔV」の評価には近似を用いた。
上述の式(2)が切削量の評価として正しいことは、切削量「ΔV」を「x=0」から「x=x」まで積分した値が、三角柱「P 」から三角錐「P−P」を除いた部分の体積「2S/3」と等しくなることから正当化できる。
上述の式(2)が示すように、「切れ刃による切削量」は、Δxに比例することが分かる。座標xは、ネジ山の条に沿って測った係合開始位置C0からの螺旋の長さであることから、Δxは、切れ刃の移動方向前面に位置する逃がし溝31の「ネジ山の条に沿った長さ」であると言える。
よって、「切れ刃による切削量」は、その切れ刃の移動方向前面に位置する逃がし溝31の「ネジ山の条に沿った長さ」に比例する。
さらに、式(2)が示すように、「切れ刃による切削量」は、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状の面積Sに比例する。また、「切れ刃による切削量」は、その切れ刃がネジ山の条に沿って係合開始位置C0に近いほど、大きくなることが分かる。すなわち、係合部15の先端に向かうほど、「切れ刃による切削量」は大きくなりやすい。
(5−2.押圧量)
次に、「ネジ山による押圧量」について検討するため、逃がし溝31によってネジ山が切り取られた結果、切削に寄与する切れ刃が位置「x」に存在し、切削に寄与しない切れ刃が位置「x+Δx」に存在し、これら2つの切れ刃の間には、他の切れ刃がない状況を想定する。つまり、位置「x」から位置「x+Δx」までの区間に、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21が存在する状況を想定する。
切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21によって押圧される部分の断面積「ΔS」は、位置「x+Δx」にある切れ刃の面積「S(x+Δx)」から、位置「x」にある切れ刃の面積「S(x)」を引いた、断面積「ΔS」で評価できる。
しかも、押圧される部分の長さは「x−x」であるため、押圧量「ΔV」は「ΔS・(x−x)」であることが分かる。したがって、押圧量「ΔV」を計算すると、次のように表すことができる。」
ΔV = 2SΔx・(x−x)/x ・・・(3)
なお、Δx/xは微小量であるとして、押圧量「ΔV」の評価には近似を用いた。
上述の式(3)が押圧量の評価として正しいことは、式(2)が切削量の評価として正しいことと同様にして確かめられる。
上述の式(3)が示すように、「ネジ山による押圧量」は、Δxに比例することが分かる。座標xは、ネジ山の条に沿って測った係合開始位置C0からの螺旋の長さであることから、Δxは、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21の「ネジ山の条に沿った長さ」であると言える。
よって、「ネジ山による押圧量」は、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21の「ネジ山の条に沿った長さ」に比例する。
さらに、式(3)が示すように、「ネジ山による押圧量」は、切削あるいは押圧に寄与する部分のネジ山の形状の面積Sに比例する。また、「ネジ山による押圧量」は、その切れ刃がネジ山の条に沿って係合開始位置C0に近いほど、大きくなることが分かる。すなわち、係合部15の先端に向かうほど、「ネジ山による押圧量」は大きくなりやすい。
(6.本実施形態に示される特徴)
以下、本実施形態に示される発明の特徴、および、その効果について説明する。
(6−1.逃がし溝の溝幅の特徴およびその効果)
本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15は、一定の径の軸本体の外周面に、スリーブ部品511のスリーブ部品内周面521に係合可能な螺旋状のネジ山が形成されたものであり、係合部15には、ネジ山の頂部が切り取られて、係合部15の先端に向かうほどネジ山の高さが低くなるように構成されたテーパ面21と、係合部15の先端で開口し、係合部15の周方向に等角度間隔で配置された複数本の逃がし溝31とを形成している。そして、テーパ面21のテーパ終了位置T1における係合部15の半径の長さを、スリーブ部品511の厚みに、20〜60%の範囲の値である食い込み率を乗算して得られる長さとスリーブ部品内周面521の内半径の長さとの合計としている。
これにより、形成された係合溝に係合部15のネジ山が係合した状態を十分に確保することができ、治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くことができる。また、スリーブ部品511を挿入穴621から引き抜く際に、スリーブ部品511が途中で破断してしまうのを防止できる。
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、逃がし溝31がない場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL1とし、逃がし溝31がある場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL2として、係合部15の全体にわたって、比率L2/L1が0.5以上あってもよい。これにより、形成された係合溝と係合する係合部15のネジ山の長さを十分に確保することができ、治具10によってスリーブ部品511を確実に引き抜くことができる。
さらに、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15がスリーブ部品511へ係合する際には、スリーブ部品内周面521に係合溝が形成されることはすでに説明した。当該係合溝が形成される際に、上述した「ネジ山による押圧量」を小さくすることで、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁の損傷を防ぐことにつながる。また、同時に、上述した「切れ刃による切削量」を大きくすることで、係合溝が確実に形成され、係合部15がより確実にスリーブ部品511に係合することにつながる。
そこで、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15の先端に向かうほど(先端に近いほど)、周方向に沿って測った係合部15の外周部の長さに対する、周方向に沿って測った逃がし溝31の溝幅の合計長さの比が小さくなるよう、逃がし溝31を形成したものであってもよい。このように逃がし溝31を形成することにより、係合部15の先端に向かうほど、「ネジ山による押圧量」が「切れ刃による切削量」と比較して小さくなる。
より具体的には、逃がし溝31がない場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL1とし、逃がし溝31がある場合におけるネジ山の条に沿って測ったネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL2として、係合部15の先端からテーパ面21の終了位置の間にあるネジ山に対して、比率L2/L1が、係合部15の先端に向かうほど小さくしている。その結果、係合部15の先端に向かうほど、「ネジ山による押圧量」が「切れ刃による切削量」と比較して小さくなる。
したがって、係合部15の先端に向かうほど、「ネジ山による押圧量」が「切れ刃による切削量」と比較して小さくなるため、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁の損傷を防ぎつつ、係合溝が確実に形成し、係合部15がより確実にスリーブ部品511に係合することができる。
なお、係合部15の後端に向かうほど、「ネジ山による押圧量」が「切れ刃による切削量」と比較して大きくなる。しかしながら、上述した式(2)および式(3)が示すように、係合部15の後端に向かうほど、「切れ刃による切削量」および「ネジ山による押圧量」の絶対量は小さくなるため、係合部15の後端よりの領域においても、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁の損傷は抑制されている。
(6−2.逃がし溝の配置の特徴およびその効果)
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15の周方向に等角度間隔で配置された複数本の逃がし溝31が形成されていてもよい。この場合、逃がし溝31を等角度間隔で配置することで、切れ刃が係合部15の周方向に等角度間隔で配置されることになるため、係合部15の周方向に沿って、切れ刃による切削が均等に行われ、スリーブ部品内周面521に形成される係合溝の深さも均等に近づく。
よって、係合部15とスリーブ部品511の係合が周方向に沿って均等に近づき、係合部15の中心軸とスリーブ部品内周面521の中心軸の位置ズレを抑制しつつ、係合部15がスリーブ部品511に係合しやすくなる。したがって、スリーブ部品511に治具10を挿入する際に、係合部15の中心軸がスリーブ部品511の中心軸に対して斜めに係合することが抑制されるため、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁が損傷することを抑制できる。
さらに、係合部15と係合したスリーブ部品511を挿入穴621から引き抜く際に、治具10からスリーブ部品511に加わる力がスリーブ部品内周面521の周方向に沿って均等になるため、スリーブ部品511の引き抜き時におけるスリーブ部品511の破断を抑制できる。
また、係合部15に形成される逃がし溝31の本数が3以上の複数本である場合には、係合部15の中心軸とスリーブ部品内周面521の中心軸の位置ズレがさらに抑制される。さらに、係合部15に形成される逃がし溝31の本数が3以上の奇数本である場合には、係合部15の中心軸とスリーブ部品内周面521の中心軸の位置ズレがより一層、抑制される。
また、係合部15に形成される逃がし溝31の本数を増やすことにより、係合部15のネジ山の1ピッチ当たりの切れ刃の数が増え、切削の回数を増やすことができ、係合溝の形成を確実に行うことができる。
さらに、係合部15に形成される逃がし溝31の本数を増やすことにより、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21の「ネジ山の条に沿った長さ」は、短くなる。その結果、切れ刃と切れ刃で挟まれた連続する1つのテーパ面21によって押圧される量が小さくなり、スリーブ部品511に治具10を挿入する際に、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁が損傷することを抑制できる。
(6−3.逃がし溝の内周面・切れ刃の特徴およびその効果)
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、逃がし溝31によってネジ山に形成される切れ刃は、正のすくい角αを有するように形成されているものであってもよい。すくい角αを大きくすることにより、切れ刃からみて切れ刃の移動方向前面にせり出してくるスリーブ部品内周面521が、より確実に切削されるようになる。
特に、切れ刃が負のすくい角αを有する場合と比較して、切れ刃が正のすくい角αを有する場合には、切れ刃の移動方向前面に発生するスリーブ部品511の切屑が、逃がし溝31の内周面に沿って切れ刃の移動方向前面から除去されるようになる。その結果、切屑がネジ山と係合溝の間に挟まることが抑制され、さらには、ネジ山と係合溝の間に挟まった切屑に起因するスリーブ部品内周面521に対する押圧量の増加が抑制される。そのため、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁が損傷することを抑制できる。
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、逃がし溝31の内周面が円筒面の一部で形成されるものであってもよい。図3A、図3Bに示すように、逃がし溝31の内周面を形成する円筒面の中心軸Q1、Q2、Q3とした場合に、係合部15の中心軸Q0に垂直な平面内において、円筒面の中心軸Q1、Q2、Q3のそれぞれと係合部15の中心軸Q0の間の距離は、テーパ面21と係合部15の中心軸Q0の間の距離よりも短いものであってもよい。逃がし溝31の内周面が円筒面の一部であるため、既存の切削装置等を用いて治具10に逃がし溝31を形成する際、切れ刃のすくい角αを所定の角度に設定することができる。その他、逃がし溝31の内周面の形状には、種々のバリエーションが存在しうる。
(6−4.ネジ山の特徴およびその効果)
さらに、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、ネジ山の頂部の角度は、60度以下となるように形成されていてもよい。ネジ山の頂部の角度とは、図4に示す三角形 の角Pの角度である。ネジ山の高さが一定の場合、ネジ山の頂部の角度が小さくなるほど、面積Sが小さくなり、その結果、「ネジ山による押圧量」が小さくなる。したがって、ネジ山の頂部の角度が小さくなるほど、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁の損傷を防ぐことができる。
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15に形成されるネジ山の条数は、逃がし溝31の本数と同じであるものであってもよい。係合部15に形成されるネジ山の条数と逃がし溝31の本数が一致する場合には、係合部15の中心軸Q0の周りの対称性が向上する。その結果、係合部15の中心軸がスリーブ部品511の中心軸に対して斜めに係合することが抑制される。
例えば、逃がし溝31が3本設けられる構造において、ネジ山の条数を3本とした場合には、係合部15の中心軸Q0の周りにおける120度対称性が厳密に実現される。したがって、スリーブ部品511に対して、係合部15は3点で支持されることになり、係合部15の中心軸がスリーブ部品511の中心軸に対して斜めに係合することが抑制される。
(6−5.ガイド部の特徴およびその効果)
また、本実施形態に係るスリーブ部品引き抜き治具において、係合部15の先端に、円筒状のガイド部17が一体形成され、ガイド部17の半径の長さが、係合部15の先端における外周部の半径の長さ以上であり、かつ、スリーブ部品内周面521の内半径の長さ未満であるものであってもよい。
係合部15の先端にガイド部を設けることにより、スリーブ部品511に治具10を挿入する際に、係合部15の中心軸がスリーブ部品511の中心軸に対して斜めに係合することが抑制されるため、パネル611に設けられた挿入穴621の内壁が損傷することを抑制できる。
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10 治具
11 レンチ操作部
13 軸部
15 係合部
17 ガイド部
21 テーパ面
31 逃がし溝
511 スリーブ部品
521 スリーブ部品内周面
611 パネル
621 挿入穴

Claims (9)

  1. 繊維強化プラスチック製のパネルに圧入されたスリーブ部品を引き抜くため、前記スリーブ部品へ挿入される係合部を備えるスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記係合部は、一定の径の軸本体の外周面に、前記スリーブ部品の内周面に係合可能な螺旋状のネジ山が形成されたものであり、
    前記係合部には、
    前記ネジ山の頂部が切り取られて、前記係合部の先端に向かうほど前記ネジ山の高さが低くなるように構成されたテーパ面と、
    前記係合部の先端で開口し、前記係合部の周方向に等角度間隔で配置された複数本の逃がし溝と、
    が形成されており、
    前記テーパ面の終了位置における前記係合部の半径の長さは、前記スリーブ部品の厚みに食い込み率を乗算して得られる長さと前記スリーブ部品の内周面の内半径の長さとの合計であり、
    前記逃がし溝がない場合における前記ネジ山の条に沿って測った前記ネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL1とし、
    前記逃がし溝がある場合における前記ネジ山の条に沿って測った前記ネジ山の1ピッチ当たりの外周部の長さをL2として、
    前記係合部の先端から前記テーパ面の終了位置の間にある前記ネジ山に対して、比率L2/L1は、前記係合部の先端に向かうほど小さいこと
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  2. 請求項1に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記係合部の全体にわたって、前記比率L2/L1は、0.5以上であること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  3. 請求項1又は2に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記食い込み率は、20〜60%の範囲の値であること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記係合部には、3以上の複数本の前記逃がし溝が設けられていること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  5. 請求項4に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記係合部には、奇数本の前記逃がし溝が設けられていること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記ネジ山と前記逃がし溝によって形成される切れ刃は、前記スリーブ部品の内周面に対して正のすくい角を有すること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記逃がし溝の内周面は、円筒面の一部で形成されており、
    前記係合部の中心軸に垂直な平面内において、前記円筒面の中心軸と前記係合部の中心軸の間の距離は、前記テーパ面と前記係合部の中心軸の間の距離よりも短いこと
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記ネジ山の頂部の角度は、60度以下であること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のスリーブ部品引き抜き治具であって、
    前記係合部の先端には、円筒状のガイド部が一体形成されており、
    前記ガイド部の半径の長さは、前記係合部の先端における外周部の半径の長さ以上であり、かつ、前記スリーブ部品の内周面の内半径の長さ未満であること
    を特徴とするスリーブ部品引き抜き治具。
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