[go: up one dir, main page]

JP6610113B2 - 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法 - Google Patents

高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6610113B2
JP6610113B2 JP2015183058A JP2015183058A JP6610113B2 JP 6610113 B2 JP6610113 B2 JP 6610113B2 JP 2015183058 A JP2015183058 A JP 2015183058A JP 2015183058 A JP2015183058 A JP 2015183058A JP 6610113 B2 JP6610113 B2 JP 6610113B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
steel sheet
hot
strength
pearlite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015183058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017057460A (ja
Inventor
翔平 藪
宏太郎 林
朗弘 上西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2015183058A priority Critical patent/JP6610113B2/ja
Publication of JP2017057460A publication Critical patent/JP2017057460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6610113B2 publication Critical patent/JP6610113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

本発明は、例えば、自動車のボディー構造部品を始めとする機械構造部品等に使用される、鋼板及びその製造方法に関する。具体的には、本発明は、優れた延性と穴広げ性を有する高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板、及び、それらの製造方法に関する。
自動車を始めとする輸送用機械や各種産業機械の構造用部材等の素材に供される鋼板には、強度、加工性、靱性などに優れた機械的特性が求められる。特に、自動車の軽量化の観点から近年、高強度鋼板の適用が拡大している。
自動車用部品の多くはプレス成形により製造されるため、高い強度と同時に優れた成形性が要求される。特に、自動車の骨格部材であるメンバー(サブフレーム)やリンフォース(補強部材)に適用される高強度鋼板には、良好な延性のみならず、優れた穴広げ性が求められる。
しかし、一般に、引張強度と伸びフランジ性とはトレードオフの関係にあり、引張強度の上昇に伴って、伸びと穴広げ性は著しく低下する。このため、高い引張強度と優れた伸びと穴広げ性の全てを両立させることは容易ではない。
このため、高強度鋼板においては、伸びと穴広げ性を向上させるために種々の対策が講じられており、特に、マルテンサイトを焼戻すことによって穴広げ性を向上させた鋼板が公開されている。
特許文献1には、焼鈍後の急冷とその後の焼戻しにより、金属組織をフェライトと焼戻しマルテンサイトに制御した、強度−伸び−穴広げ性バランスに優れた鋼板が提案されている。
また、特許文献2には、めっき後に焼戻し熱処理を施し、焼戻しマルテンサイトの硬さとフェライトの硬さの比を、適切な範囲に調節することで、穴広げ性に優れる鋼板を製造する方法が公開されている。
しかし、これらの手法では、穴広げ性が向上する一方で、マルテンサイトの焼戻し軟化により強度が低下してしまい、最大でも920MPa程度の強度しか得られていない。また、TSで780MPa以上の強度を確保するためには、マルテンサイト等の硬質第二相を、体積率で30%以上含有させるため、硬質第二相がバンド状に連なり、応力集中箇所となって、穴広げ性が劣化する。
そこで、バンド組織を解消して、穴広げ性を向上させる方法が報告されている。
特許文献3には、実施例に示すように、マルテンサイト分率が20%以上の鋼板を用いて、冷延、酸洗後の鋼板を、一旦、750℃以上の温度域に加熱し、バンド状組織に濃化しているMnを分散させ、バンド状組織の厚みを薄く、細かく分散させることによって、成形性に優れる鋼板が開示されている。
また、特許文献4には、焼鈍を二回とする、具体的には、一回目の焼鈍の際に加熱温度Ac3〜1000℃に3600秒内の時間保持した後、50℃/秒で冷却し、鋼組織を均質なマルテンサイト組織とし、さらに、二回目の焼鈍を施すことによって、フェライト粒の長軸方向を等方的に分散させた伸びフランジ性に優れる鋼板が開示されている。
一方、特許文献5には、特許文献4の製造方法に加えて、熱延工程の前に1200℃以上1300℃以下の温度域で0.5以上5時間以下保持することで、Mnを拡散させることによって、鋼板の板厚方向断面におけるMn濃度の上限値C1と下限値C2の比C1/C2を2.0以下とする伸び及び伸びフランジ性に優れる鋼板が開示されている。
しかし、これらの方法は、いずれも長時間の加熱工程、又は、複数回の焼鈍工程を必要とすることから、生産性が低下するので、鋼板のコストを著しく高めてしまう。
また、近年、自動車形状の複雑化に伴い、穴広げ性のますますの向上が求められている。そのため、従来のような機械的打抜き後の穴広げ成形ではなく、非特許文献1記載の、打抜き後、端面をリーマ仕上げにより打抜きダメージ層を除去する方法、又は、非特許文献2記載の、レーザ切断の適用により、打抜き端面のダメージ影響が無くなるように、打抜き加工を行い、穴広げ性を向上させる工法が実用化されつつある。
そのため、このような打抜きダメージがない状況での、材料の穴広げ性を評価する必要がある。
穴広げ成形は、打抜き時のダメージによるボイドの発生、及び、穴広げ時の局所的な変形に起因したボイドの成長−連結による破壊現象として理解されている。一方で、打抜きダメージがない状況下での穴広げ成形性は、局所的な大変形によるボイドの発生−成長−連結であり、そのため、材料の局所的な変形能である極限変形能により評価することが効果的である。即ち、打抜きダメージがない場合の穴広げ性を向上させるためには、極限変形能を向上させることが重要である。
従来知見においても、焼戻し熱処理、及び、バンド組織制御により極限変形能を向上させる方法が報告されている。
特許文献6には、合金偏析を解消し、フェライト−パーライト組織における1mm以上の長さを持つパーライトバンドの面積率を制御することで、極限変形能の異方性を解消した、加工性に優れた熱延鋼板の製造方法が開示されている。しかし、特許文献6の方法では、バンド組織を解消してしまうため、780MPa以上の強度と極限変形能を両立させることができない。
また、特許文献7には、フェライト相、ベイナイト相、及び、マルテンサイト相と、残留γ相のナノ硬さを制御することで、780MPa以上の高強度を有しながら、優れた伸びフランジ性極限変形能を示す鋼板の製造方法が開示されている。しかし、特許文献7の方法は、焼鈍工程においてバンド組織を解消することで極限変形能を向上させており、そのため、強度は1050MPaまでしか得られていない。さらに、特許文献7の方法では、300℃以下の温度に冷却後、再加熱する工程が含まれていないため、硬質なマルテンサイトが生成してしまい、安定した極限変形能を実現することができない。
特開2004−052071号公報 特開2009−019258号公報 特開2002−088447号公報 特開2008−097411号公報 特開2010−065307号公報 国際公開第11/090205号 特開2009−001909号公報
Journal of JSTP vol.51 no.598 (2010-2011) 鉄と鋼,第16号,1949−1955,(1985)
本発明は、従来技術の現状に鑑み、合金化溶融亜鉛めっき鋼板において、極限変形能を高めることを課題とし、該課題を解決する高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手法について鋭意検討した、その結果、バンド状組織を積極的に活用することにより、鋼板の強度を確保するとともに、マルテンサイトを焼戻すことにより軟質化し、かつ、ベイナイト粒及び焼戻しマルテンサイト粒において応力集中箇所となる凹凸部を解消すれば、780MPa以上の高強度を有する鋼板における極限変形能を高めることができることを見いだした。
具体的には、通常の技術と異なり、フェライト−パーライト組織におけるパーライト粒が扁平かつバンド状に分布した熱延鋼板の組織を、溶融亜鉛めっき工程での二相域加熱で、バンド状で、かつ、マルテンサイト粒の凹凸形状が滑らかな組織とし、該組織を焼戻すことで、応力集中が起こり難く、かつ、マルテンサイトによる強化機構を十分に活用できる鋼組織を実現できることを見いだした。
さらに、本発明者らは、鋼板の化学組成について、C、Si、Mnを限られた範囲に制御し、適切なパーライトの形態を有する熱延鋼板を用いた冷延工程及び二相域熱処理と、焼戻し熱処理の活用により、硬質第二相の形態と硬度を適切に制御し、さらに、適量のオーステナイトを残存させることによって、バンド組織による高強度化と、成形性劣化の無害化を達成し、780MPa以上の引張強度を有しながら、優れた延性及び極限変形能を有する鋼板を得ることができることを見いだした。
本発明は、上記新知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
(1)鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
(i)質量%で、C:0.05%以上0.30%以下、Si:0.05%以上2.50%以下、Mn:1.50%以上4.00%以下、P:0.10%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.01%以上1.00%以下、及び、N:0.01%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有し、
(ii)(a)フェライトの面積率が10%以上70%以下、平均硬度が350HV以上550HV以下のベイナイト、及び/又は、焼戻しマルテンサイトからなる硬質第二相の面積率が合計で30%以上90%以下、及び、残留オーステナイトの面積率が2%以上で、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差が0.050以上で、かつ、(c)圧延直角方向の引張試験において極限変形能が0.4以上である鋼組織を有する
ことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(2)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.20%以下、Nb:0.20%以下、及び、V:0.20%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(3)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1.00%以下、Mo:1.00%以下、Cu:1.00%以下、及び、Ni:1.00%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(4)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.01%以下、及び、Zr:0.01%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(5)(i)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の化学組成を有し、
(ii)(a)フェライト及びパーライトからなり、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分率の標準偏差が0.100以上で、(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差がRp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下で、かつ、(c)アスペクト比が5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合が60%以上である鋼組織を有する
ことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板。
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する製造方法であって、下記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、及び、(F)の工程を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(A)前記(5)に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板を酸洗し、その後、該熱延鋼板に圧下率40%以上の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷延工程
(B)冷延鋼板を、平均加熱速度0.1℃/秒以上100℃/秒以下で、AC1点+50℃以上AC3点未満の最高到達温度まで加熱し、10秒以上保持する加熱工程
(C)最高到達温度から500℃以上750℃以下の温度域まで、3℃/秒以上100℃/秒以下の平均冷却速度で冷却する加熱工程
(D)冷却後の冷延鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、次いで、所要の温度で合金化処理を施すめっき工程
(E)合金化処理後の鋼板を、平均冷却速度2℃/秒以上で300℃以下まで冷却するめっき冷却工程
(F)めっき鋼板を、200℃以上600℃以下の温度域に加熱して、1秒以上10分以下保持し、該鋼板に焼戻し処理を施す焼戻し工程
(7)前記(5)に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板を製造する製造方法であって、下記(G)及び(H)の工程を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板の製造方法。
(G)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の化学組成を有する溶鋼を、鋳片表皮から80mm内部の凝固速度が50℃/分以下となるように連続鋳造する連続鋳造工程
(H)鋳片を1100℃以上に加熱し、10分以上2時間未満保持する熱処理工程
本発明によれば、780MPa以上の高い引張強度を有し、かつ、バンド組織解消のための処理を施さずに、優れた延性と穴広げ性を有する高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供することができる。
鋼組織におけるベイナイトと焼戻しマルテンサイトの1種又は2種からなる硬質第二相の線分率の求め方を示す図である。
本発明の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板(以下「本発明めっき鋼板」ということがある。)は、鋼板表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
(i)質量%で、C:0.05%以上0.30%以下、Si:0.05%以上2.50%以下、Mn:1.50%以上4.00%以下、P:0.10%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.01以上1.00%以下、及び、N:0.01%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有し、
(ii)(a)フェライトの面積率が10%以上70%以下、平均硬度が350HV以上550HV以下のベイナイト、及び/又は、焼戻しマルテンサイトからなる硬質第二相の面積率が合計で30%以上90%以下、及び、残留オーステナイトの面積率が2%以上で、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差が0.050以上で、かつ、(c)圧延直角方向の引張試験において極限変形能が0.4以上である鋼組織を有する
ことを特徴とする。
本発明の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板(以下「本発明熱延鋼板」ということがある。)は、
(i)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の化学組成を有し、
(ii)(a)フェライト及びパーライトからなり、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分率の標準偏差が0.100以上で、(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差がRp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下で、かつ、(c)アスペクト比が5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合が60%以上である鋼組織を有する
ことを特徴とする。
本発明の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法(以下「本発明めっき鋼板製造方法」という。)は、本発明めっき鋼板を製造する製造方法であって、下記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、及び、(F)の工程を備えることを特徴とする。
(A)本発明熱延鋼板を酸洗し、その後、該熱延鋼板に圧下率40%以上の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷延工程
(B)冷延鋼板を、平均加熱速度0.1℃/秒以上100℃/秒以下で、AC1点+50℃以上AC3点未満の最高到達温度まで加熱し、10秒以上保持する加熱工程
(C)最高到達温度から500℃以上750℃以下の温度域まで、3℃/秒以上100℃/秒以下の平均冷却速度で冷却する冷却工程
(D)冷却後の冷延鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、次いで、所要の温度で合金化処理を施すめっき工程
(E)合金化処理後の鋼板を、平均冷却速度2℃/秒以上で300℃以下まで冷却するめっき冷却工程
(F)めっき鋼板を、200℃以上600℃以下の温度域に加熱して、1秒以上10分以下保持し、該鋼板に焼戻し処理を施す焼戻し工程
本発明の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板の製造方法(以下「本発明熱延鋼板製造方法」という。)は、本発明熱延鋼板を製造する製造方法であって、下記(G)及び(H)の工程を備えることを特徴とする。
(G)本発明めっき鋼板の化学組成を有する溶鋼を、鋳片表皮から80mm内部の凝固速度が50℃/分以下となるように連続鋳造する連続鋳造工程
(H)鋳片を1100℃以上に加熱し、10分以上2時間未満保持する熱処理工程
以下、本発明について、説明する。
化学組成
まず、本発明めっき鋼板及び本発明熱延鋼板の化学組成の限定理由について説明する。以下、化学組成に係る%は質量%を意味する。
C:0.05%以上0.30%以下
Cは、鋼の焼入れ性を高め、強度を確保する上で、重要な元素である。Cが0.05%未満であると、780MPa以上の引張強度を確保することが困難となるので、Cは0.05%以上とする。好ましくは0.10%以上である。一方、Cが0.30%を超えると、溶接性の劣化が顕著となるので、Cは0.30%以下とする。好ましくは0.20%以下である。
Si:0.05%以上2.50%以下
Siは、固溶強化により、極限変形能を劣化させることなく、引張強度を高めることができる重要な元素である。Siが0.05%未満であると、添加効果が十分に発現しないので、Siは0.05%以上とする。好ましくは0.10%以上である。一方、Siが2.50%を超えると、添加効果が飽和するとともに、溶融めっきでの不めっきの発生が問題になるので、Siは2.50%以下とする。好ましくは2.00%以下である。
Mn:1.50%以上4.00%以下
Mnは、組織をバンド状に形成して、強度を向上させるために必要な元素である。Mnが1.50%未満であると、バンド状組織の実現が難しく、780MPa以上の強度を達成することが難しいので、Mnは1.50%以上とする。高価な合金元素を添加せずに、強度を高めることができる点で、2.0%以上が好ましい。
一方、Mnが4.00%を超えると、MnSの析出量が増加し、低温靭性が低下するので、Mnは4.00%以下とする。熱間圧延時及び冷間圧延時における生産性の観点で、2.50%以下が好ましい。
P:0.10%以下
Pは、一般に、不純物元素であるが、引張強度を高める作用を有する元素でもある。Pが0.10%を超えると、溶接性が著しく低下するので、Pは0.10%以下とする。好ましくは0.03%以下である。添加効果を確実に得る点で、Pは0.01%以上が好ましい。
S:0.01%以下
Sは、不純物元素であり、溶接性の観点からは少ないほど好ましい元素である。Sが0.01%を超えると、溶接性が著しく低下するとともに、MnSの析出量が増加し、低温靭性が低下するので、Sは0.01%以下とする。好ましくは0.003%以下、さらに好ましくは0.0015%以下である。脱硫コストの観点から、Sは0.001%以上が好ましい。
sol.Al:0.01%以上1.00%以下
Alは、鋼を脱酸して鋼板を健全化する作用を有する元素である。sol.Alが0.01%未満であると、上記作用が十分に発現しないので、sol.Alは0.01%以上とする。好ましくは0.02%以上である。
一方、sol.Alが1.00%を超えると、溶接性が著しく低下するとともに、酸化物系介在物が増加して、表面性状が著しく劣化するので、sol.Alは1.00%以下とする。好ましくは0.08%以下である。なお、sol.Alは、Al23等の酸化物になっておらず、酸に可溶な酸可溶Alを意味する。
N:0.01%以下
Nは、不純物元素であり、溶接性の観点から少ないほど好ましい元素である。Nが0.01%を超えると、溶接性が著しく低下するので、Nは0.01%以下とする。好ましくは0.006%以下である。
他の不純物元素
他の不純物元素は、意図的に鋼板に添加した元素ではなく、鉄材料から不可避的に混入する元素、及び/又は、製造の過程で不可避的に混入する元素であり、本発明めっき鋼板及び本発明熱延鋼板の特性を阻害しない範囲で許容される。
なお、上記化学組成において、残部は、Fe及び不可避的不純物である。
本発明めっき鋼板及び本発明熱延鋼板の化学組成においては、これら鋼板の特性の向上のため、以下の元素の1種又は2種以上を含有してもよい。
Ti:0.20%以下
Nb:0.20%以下
V:0.20%以下
これらの元素は、いずれも、鋼板強度の向上に寄与する元素である。いずれの元素も、0.20%を超えると、加工性が低下し、熱間圧延及び冷間圧延が困難になるので、Ti、Nb、及び、Vのいずれも、0.20%以下が好ましい。より好ましくは、いずれの元素も0.15%以下である。添加効果を確実に得る点で、いずれの元素も0.003%以上が好ましい。
Cr:1.00%以下
Mo:1.00%以下
Cu:1.00%以下
Ni:1.00%以下
これらの元素は、いずれも、鋼板強度の向上に寄与する元素である。いずれの元素も、1.00%を超えると、添加効果が飽和し、経済的に不利となるので、Cr、Mo、Cu、及び、Niのいずれも、1.00%以下が好ましい。より好ましくは、いずれの元素も0.07%以下である。添加効果を確実に得る点で、いずれの元素も0.005%以上が好ましい。
Ca:0.01%以下
Mg:0.01%以下
REM:0.01%以下
Zr:0.01%以下
これらの元素は、いずれも、介在物の形状を制御し、特に、介在物を微細分散化し、靭性の向上に寄与する元素である。いずれの元素も0.01%を超えると、表面性状が著しく劣化するので、いずれの元素も0.01%以下が好ましい。より好ましくは、いずれの元素も0.007%以下である。添加効果を確実に得る点で、いずれの元素も0.0003%以上が好ましい。
ここで、REMは、Sc、Y、及び、ランタノイドの合計17元素を指し、その少なくとも1種である。REMの量は、これらの元素の少なくとも1種の合計量を意味する。ランタノイドの場合、工業的にはミッシュメタルの形で添加する。
鋼組織
次に、本発明めっき鋼板の鋼組織と本発明熱延鋼板の鋼組織について説明する。
(本発明めっき鋼板の鋼組織)
本発明めっき鋼板は、(a)フェライトの面積率が10%以上70%以下、平均硬度が350HV以上550HV以下のベイナイト、及び/又は、焼戻しマルテンサイトからなる硬質第二相の面積率が合計で30%以上90%以下、及び、残留オーステナイトの面積率が2%以上で、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差が0.050以上で、かつ、(c)圧延直角方向の引張試験において極限変形能が0.4以上である鋼組織を有する。
鋼板の幅の1/4の位置において、圧延方向に対し平行な方向及び直角の方向の板厚断面を、ナイタールエッチングで腐食し、光学顕微鏡を用いて、500倍で撮影した画像におけるフェライト面積率、及び、焼戻しマルテンサイト面積率を規定する。組織画像において、結晶粒内のコントラストが一定で等軸状の領域をフェライトとし、結晶粒内に炭化物又は剪断帯を含む領域をベイナイト又は焼戻しマルテンサイトとした。
(1)フェライトの面積率:10%以上70%以下
フェライトの面積率が10%未満であると、10%以上の全伸びを確保することが難しくなるので、フェライトの面積率は10%以上とする。好ましくは20%以上である。一方、フェライトの面積率が70%を超えると、引張強度が低下するので、フェライトの面積率は70%以下とする。好ましくは60%以下である。
(2)ベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイトの面積率:30%以上90%以下
ベイナイト及び/又はマルテンサイトの合計面積率が30%未満であると、引張強度が低下し、780MPa以上の引張強度を確保することが難しくなるので、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの合計面積率は30%以上とする。好ましくは40%以上である。
一方、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの合計面積率が90%を超えると、延性が低下するので、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの合計面積率は90%以下とする。好ましくは80%以下である。
(3)残留オーステナイトの面積率:2%以上
残留オーステナイトは、変形に伴い、マルテンサイトへ加工誘起変態するので、鋼板の加工硬化能を高め、伸びの向上に寄与する組織である。残留オーステナイトの面積率が2%未満であると、十分な伸び性を確保することが難しいので、残留オーステナイトの面積率は2%以上とする。好ましくは5%以上である。
(3)硬質第二相の平均硬度:320HV以上550HV以下
バンド状に分布する硬質第二相(ベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイト)の硬度が高いと、結晶粒内における応力局所化が顕著となるとともに、硬質第二相の延性が低下して、ボイドの生成が容易になり、極限変形能が低下する。硬質第二相の平均硬度が550HVを超えると、0.4以上の極限変形能の確保が困難になるので、硬質第二相の平均硬度は550HV以下とする。好ましくは450HV以下である。
一方、硬質第二相の平均硬度が320HV未満であると、780MPa以上の強度を確保することが難しくなるので、硬質第二相の平均硬度は320HV以上とする。好ましくは350HV以上である。
(4)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差:0.050以上
極限変形能は、鋼板のネッキング、及び、鋼組織内でのボイドの発生及び連結を経て破断に至るまでの局所的な延性を示す指標である。鋼板がくびれる引張変形では、鋼板中心部が応力集中箇所となるので、ボイドは、通常、鋼板表面から1/2tの位置を中心に発生する。鋼板が破断に至るまでに、ボイドの連結が起きるが、1/8t以上の大きさまでボイドが粗大化すると、粗大ボイドを起点として破壊が起きる。
1/2tの位置で発生したボイドが連結し、破壊の起点となるボイドが生成する組織は、鋼板表面からの深さ1/2t〜3/8tの位置に存在する硬質第二相であるので、極限変形能に支配的な影響を及ぼす位置を、鋼板表面からの深さ3/8t〜1/2tの位置と規定した。
硬質第二相の線分率の標準偏差が高くなると、鋼組織は顕著なバンド状の組織となり、載荷能力が高くなり、強度が上昇する。そのため、780MPa以上の強度を確保するため、硬質第二相の上記線分率の標準偏差は0.050以上とする。好ましくは0.060以上である。
なお、鋼組織における各相及び面積率と線分率は、後述の実施例において用いた方法によって測定できる。
(本発明熱延鋼板の鋼組織)
本発明熱延鋼板は、(a)フェライト及びパーライトからなり、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分率の標準偏差が0.100以上で、(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差がRp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下で、かつ、(c)アスペクト比が5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合が60%以上である鋼組織を有する。
(1)フェライト及びパーライト
本発明熱延鋼板の鋼組織はフェライトとパーライトからなる。本発明めっき鋼板の化学組成の溶鋼を連続鋳造して、上記鋼組織を形成する。
(2)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、
(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分
率の標準偏差:0.100以上
(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差:Rp/2(Rp:パーライ
ト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下
本発明めっき鋼板において、鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)にて、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差を0.050以上確保するため、本発明熱延鋼板において、同じ位置にて、「(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分率の標準偏差:0.100以上、(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差:Rp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下」と規定する。
上記パーライトの線分率の標準偏差が0.100未満であると、二相域加熱の際、オーステナイトがバンド状に生成せず、軟質な焼戻しマルテンサイトがバンド状にならず、780MPa以上の強度を得ることができないので、上記パーライトの線分率の標準偏差は0.100以上とする。好ましくは0.110以上である。
高いアスペクト比を有する硬質第二相は、等軸な組織に比べて応力分配量が高くなり、強度を向上させるが、一方で、括れた領域を有する硬質第二相は、硬質第二相粒内での応力集中を引き起こし、ボイドの発生サイトとなる。
パーライトの断面長さの分布において、標準偏差がRp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)を超えるパーライト粒は、括れた領域を多数有していて、後の溶融亜鉛めっき工程で、括れた形状の硬質第二相へと変態し、極限変形能を低下させる傾向がある。それ故、本発明めっき鋼板において、括れ形状の硬質第二相を低減し、極限変形能を向上させるため、板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差をRp/2(Rp:パーライト粒板厚方向断面長さの平均値)以下とする。
(3)アスペクト比が5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合:60%以上
本発明めっき鋼板において、圧延直角方向の引張試験において極限変形能0.4以上を確保するため、パーライト粒のアスペクト比は5以上とし、かつ、アスペクト比5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合を60%以上とする。好ましくは70%以上である。
機械特性
本発明めっき鋼板の機械特性について説明する。本発明めっき鋼板の引張強度(TS)は、自動車の軽量化に寄与するのに十分な強度として、780MPa以上が好ましい。延性は、引張方向が圧延方向と直交する方向となるように採取したJIS5号引張試験片を用い、JIS Z 2241に規定の方法で測定した破断伸びElが10%以上であることが好ましい。
極限変形能は、通常、試験片における破断部の板幅及び板厚減少率から算出するが、780MPa以上の高強度鋼板の引張試験では、板幅減少率が板厚減少率に比べて小さいので、ここでは、板厚減少率のみを用いて、極限変形能を評価した。極限変形能εtは、変形前板厚t0と破断後の板厚tを用いて以下の式で規定される。
εt=ln(t/t0
圧延直角方向の引張試験における極限変形能:0.4以上
本発明めっき鋼板において、自動車用鋼板の成形性を確保するため、極限変形能は0.4以上とする。好ましくは0.5以上である。極限変形能は、鋼板の位置によるバラつきが小さいほど、材質安定性の点で好ましい。具体的には、板幅長さを6等分した際の各点を平行部中心とした5本の引張試験片を用いた試験において、極限変形能の最小値/平均値の比が、0.9以上であることが好ましい。
次に、本発明めっき鋼板及び本発明熱延鋼板の製造方法について説明する。
本発明熱延鋼板の製造方法
本発明熱延鋼板の製造方法は、下記の工程を備える。
(G)本発明めっき鋼板の化学組成を有する溶鋼を、鋳片表皮から80mm内部の凝固速度が50℃/分以下となるように連続鋳造する連続鋳造工程
(H)鋳片を1100℃以上に加熱し、10分以上2時間未満保持する熱処理工程
連続鋳造工程((G)工程)
鋳片表皮から80mm内部の凝固速度:50℃/分以下
通常、凝固速度が速いとデンドライトの間隔が微細になる。鋳片表皮から80mm内部の凝固速度が50℃/分を超えると、鋳片表皮から80mm内部のデンドライトの間隔が微細になり、後の熱間圧延で合金偏析領域が分断されて、形状が良好なパーライト粒が減少するので、鋳片表皮から80mm内部の凝固速度は50℃/分以下とする。好ましくは45℃/分以下である。
熱処理工程((H)工程)
加熱温度:1100℃以上、保持時間:10分以上2時間未満
鋳片に、高温で適切な時間熱処理を施すことにより、二次デンドライトアーム間に存在する微小な合金偏析部を解消し、より好ましいバンド組織を形成することができる。加熱温度が1100℃未満であると、偏析元素が十分に拡散せず、好ましいバンド組織を形成することができないので、加熱温度は1100℃以上とする。好ましくは1150℃以上である。
保持時間が10分未満であると、微小な合金偏析部が十分に解消せず、パーライトの線分率の標準偏差が低下するので、保持時間は10分以上とする。好ましくは30分以上である。一方で、保持時間が2時間以上であると、バンド組織そのものが解消してしまい、パーライトの線分率の標準偏差が低下するので、保持時間は2時間未満とする。好ましくは1.5時間以下である。
本発明めっき鋼板の製造方法
本発明めっき鋼板製造方法は、下記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、及び、(F)の工程を備える。
(A)本発明熱延鋼板を酸洗し、その後、該熱延鋼板に圧下率40%以上の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷延工程
(B)冷延鋼板を、平均加熱速度0.1℃/秒以上100℃/秒以下で、AC1点+50℃以上AC3点未満の最高到達温度まで加熱し、10秒以上保持する加熱工程
(C)最高到達温度から500℃以上750℃以下の温度域まで、3℃/秒以上100℃/秒以下の平均冷却速度で冷却する冷却工程
(D)冷却後の冷延鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、次いで、所要の温度で合金化処理を施すめっき工程
(E)合金化処理後の鋼板を、平均冷却速度2℃/秒以上で300℃以下まで冷却するめっき冷却工程
(F)めっき鋼板を、200℃以上600℃以下の温度域に加熱して、1秒以上10分以下保持し、該鋼板に焼戻し処理を施す焼戻し工程
以下、各工程について説明する。
冷延工程((A)工程)
圧下率:40%以上
本発明熱延鋼板を酸洗した後、圧下率40%以上の冷間圧延に供して、冷延鋼板とする。圧下率が40%未満であると、鋼組織のパーライト部が十分にバンド状にならず、780MPa以上の強度を確保することが困難になるので、圧下率は40%以上とする。好ましくは50%以上である。
加熱工程((B)工程)
平均加熱速度:0.1℃/秒以上100℃/秒以下
最高到達温度:AC1点+50℃以上AC3点未満
保持時間:10秒以上
本発明めっき鋼板において、鋼組織をバンド状にするためには、本発明熱延鋼板の鋼組織中にバンド状に分布するパーライト粒を、二相域加熱により、オーステナイトへと変態させることが必要である。
平均加熱速度は、生産性の観点から、0.1℃/秒以上とする。好ましくは5℃/秒以上である。一方、平均加熱速度が100℃/秒を超えると、温度制御が難しくなって、温度の変動が大きくなるので、平均加熱速度は100℃/秒以下とする。好ましくは85℃/秒以下である。
最高到達温度がAC1点+50℃未満であると、オーステナイト化が不十分となり、十分な量のマルテンサイトを確保することができないので、最高到達温度はAC1点+50℃以上とする。好ましくはAC1点+60℃以上である。一方、最高到達温度がAC3点以上であると、マルテンサイトがバンド状に分布しないので、最高到達温度はAC3点未満とする。好ましくはAC1点−10℃以下である。
ここで、AC1点、及び、AC3点は、それぞれ、下記式で定義される温度である。
C1(℃)=723−10.7(%Mn)−16.9(%Ni)
+29.1(%Si)+16.9(%Cr)
C3(℃)=910−203√(%C)−15.2(%Ni)
+44.7(%Si)+104(%V)+31.5(%Mo)
最高到達温度での保持時間が10秒未満であると、オーステナイト化が不十分となり、十分な量のマルテンサイトを確保することができないので、最高到達温度での保持時間は10秒以上とする。好ましくは20秒以上である。
冷却工程((C)工程)
冷却温度域:500℃以上750℃以下
平均冷却速度:3℃/秒以上100℃/秒以下
最高到達温度で保持した後の冷却温度域が500℃未満であると、フェライトの生成量が過多となり、780MPa以上の強度を確保することができないので、冷却温度域は500℃以上とする。好ましくは530℃以上である。一方、冷却温度域が750℃を超えると、十分な量のフェライトが生成せず、伸びが低下するので、冷却温度域は750℃以下とする。好ましくは720℃以下である。
最高到達温度から冷却する際の平均冷却速度が3℃/秒未満であると、フェライトが過剰に生成して、780MPa以上の強度を確保することができないので、平均冷却速度は3℃/秒以上とする。好ましくは10℃/秒以上である。一方、平均冷却速度が100℃/秒を超えると、設備の点で対応が難しくなるので、冷却速度は100℃/秒以下とする。
めっき工程((D)工程)
冷却後の冷延鋼板に、溶融亜鉛めっきを施し、次いで、所要の温度で合金化処理を施す。めっき及び合金化は、通常の条件で行えばよく、めっき条件や合金化条件は、特定の条件に限定されない。
めっき冷却工程((E)工程)
合金化処理後は、合金化温度から、平均冷却速度2℃/秒以上で、300℃以下まで冷却する。
平均冷却速度:2℃/秒以上
冷却温度域:300℃以下
合金化処理後の平均冷却速度が2℃/秒未満であると、硬質第二相の平均硬度が低下して、780MPa以上の強度を確保することができないので、合金化処理後の平均冷却速度は2℃/秒以上とする。好ましくは5℃/秒以上である。上限は特に限定しないが、ガス冷却の場合、100℃/秒を超える冷却速度は達成が困難であるので、設備の点で、100℃/秒が実質的な上限である。
冷却温度域が300℃を超えると、次の焼戻しにより、硬質第二相の平均硬度が低くなるので、冷却温度域は300℃以下とする。好ましくは200℃以下である。
焼戻し工程((F)工程)
200℃以上600℃以下の温度域に加熱し、1秒以上10分以下保持し、合金化処理後冷却した鋼板に、焼戻し処理を施す。この焼戻し処理で、マルテンサイトを焼戻し、軟質化する。
加熱温度:200℃以上600℃以下
保持時間:1秒以上10分以下
加熱温度が200℃未満であると、マルテンサイトが十分に焼戻されず、所要の極限変形能を確保することができないので、加熱温度は200℃以上とする。好ましくは230℃以上である。一方、加熱温度が600℃を超えると、残留オーステナイトが消失して伸びが低下するので、加熱温度は600℃以下とする。好ましくは570℃以下である。
保持時間が1秒未満であると、マルテンサイトが十分に軟化せず、極限変形能が低下するので、保持時間は1秒以上とする。好ましくは10秒以上である。一方、保持時間が10分を超えると、焼戻し効果が飽和し、生産性が低下するので、保持時間は10分以下とする。好ましくは7分以下である。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表1に示す化学組成の鋼を溶製し、表2及び表3(表2の続き)に示す条件で、表2及び表3に示す「パーライト線分率の標準偏差」及び「形状良好なパーライト粒の面積率」を有する鋼組織の熱延鋼板を製造した。
この熱延鋼板に酸洗を施した後、冷間圧延に供し、表2及び表3に示す「圧下率」で冷間圧延し、冷延鋼板とした。加熱工程では、冷延鋼板を、表2及び表3に示す「加熱速度」で「最高到達温度」まで加熱し、該温度で、表2及び表3に示す「保持時間」で保持した。この保持後、表2及び表3に示す冷却工程の「冷却速度」で「冷却停止温度」まで冷却した。
冷却後の冷延鋼板を、溶融亜鉛めっき浴温度の460℃まで加熱した後、表2及び表3に示すめっき冷却工程の「冷却速度」で「冷却停止温度」まで冷却した。次いで、冷却後の鋼板に、表2及び表3に示す「焼戻し温度」と「焼戻し時間」で焼戻し処理を施し、室温まで冷却した。
焼戻し処理を施した鋼板の特性値を、以下のように測定又は算出した。
(1)鋼板断面の観察
鋼板の鋼組織は、鋼板の幅の1/4の位置において、圧延方向に対して平行方向及び直角方向の板厚断面を、ナイタールエッチングで腐食し、光学顕微鏡を用いて、500倍で観察し、熱延鋼板のパーライト線分率と個々のパーライト粒の断面長さ分布、及び、溶融亜鉛めっき鋼板のフェライトの面積率とベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイトの面積率、鋼板表面からの深さ3/8tから1/2t位置(t:鋼板の板厚)におけるベイナイト及び焼戻しマルテンサイトの線分率と断面長さ分布の標準偏差を、画像解析により測定した。
(2)熱延鋼板の凝固速度
鋳片表皮から80mm内部の凝固速度Rを、連続鋳造後室温まで冷却した鋳片の断面をピクリン酸で腐食し、観察される二次デンドライトアーム間隔Sから下記の関係式に基づいて算出した。
S=709R-0.386
(3)熱延鋼板の板厚方向に沿ったパーライトの線分率
鋼板表面からの3/8tから1/2t(t:鋼板の板厚)までの位置における、板厚方向(深さ方向)に沿った硬質第二相の線分率は、下記の手順により算出した。
上述の鋼板断面の観察により得られた、鋼板表面からの深さ3/8tから1/2t位置における観察結果を、画像処理により二値化し、フェライト部とパーライト部の2つの領域に分けた。フェライト部は白色の領域であり、パーライトは黒色の領域であるので、明確に区別できる。
さらに、上記領域を板厚方向にr/30(r:フェライト粒の平均粒径)の間隔で15t/4r点の画素に分割し、分割した板厚方向に幅r/30と、板厚方向と垂直方向に長さ50rを有する線分領域のベイナイト及びマルテンサイト線分率を15t/4r点について求め、その標準偏差を算出した。
(4)パーライト粒の板厚方向の断面長さ
鋼板表面からの深さ3/8tから1/2t(t:鋼板の板厚)までの位置における、パーライト粒のアスペクト比及び断面長さを、下記の手順により求めた。
鋼板断面の観察で得られた鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tまでの位置の観察結果を、画像処理により二値化し、200μm×200μmの領域内に含まれるパーライト領域(黒色領域)の各粒について、楕円近似によりアスペクト比を求めた。アスペクト比が5以上のパーライト粒について、板厚方向長さ(バンド厚さ)を、板幅方向に対して、Rf/3(Rf:フェライト粒の平均粒径)間隔で測定し、その分布から標準偏差を求めた。さらに、アスペクト比が5以上で、標準偏差がRp/2以下のパーライト粒(形状良好なパーライト粒)の全パーライト粒に対する面積分率を算出した。
(5)引張特性
冷延鋼板から、圧延方向に直角な方向を長手方向とするJIS5号引張試験片を、板幅方向における位置が異なる5か所にて一枚採取し、試行回数n=5[回]として、引張特性(引張強度TS、全伸びEl、)を、JIS Z 2241に準拠して測定した。
(6)極限変形能
試行回数5回行った引張試験後の試験片の1/2幅における断面を光学顕微鏡で観察し、破断部の板厚tを測定し、元の板厚t0との比から、極限変形能(最小値と平均値)を算出した。
(7)板厚方向に沿った硬質第二相の線分率
鋼板表面からの深さ3/8tから1/2t(t:鋼板の板厚)までの位置における、板厚方向(深さ方向)に沿った硬質第二相(ベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイト)の線分率を、下記の手順により求めた。
鋼板断面の観察により得られた鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tまでの位置の観察結果を、画像処理により二値化し、フェライト部と、ベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイト部の2つの領域に分けた。フェライト部は、粒内のコントラストが一様な領域であり、ベイナイト及び/又は焼戻しマルテンサイトは、炭化物及び剪断帯の存在により粒内のコントラストが一様でない領域である。
上記領域を板厚方向にr/30(r:フェライト粒の平均粒径)の間隔で15t/4r点の画素に分割し、分割した板厚方向に、幅r/30と板厚方向と垂直方向に長さ50rを有する線分領域におけるベイナイト及び/又はマルテンサイトの線分率を15t/4r点について求め、その標準偏差を算出した。
(8)残留γ量
板厚1/4位置でX線回折パターンを測定し、残留γ量を測定した。
測定・算出結果を表4に纏めて示す。
表1〜4において、下線を付し数値は、本発明の範囲外にあることを示している。
表4において、供試材No.2、No.6、No.7、No.8 、No.10、No.11、No.12、No.15、No.16、No.18 、No.21、No.26、No.27、No.28、No.29、No.30、No.31、No.32、No.33、No.34、No.36、及び、No.37は、本発明の条件をすべて満足する発明例の鋼板である。
供試材No.1、No.17、及び、No.25は、本発明の化学組成の範囲から外れており、780MPa以上の強度が得られていない。
供試材No.3、及び、No.35、は、製造条件が本発明の範囲を外れていて、硬質第二相の平均硬度が本発明の範囲に達していないので、強度が低い。
供試材No.4、No.13、No.19、及び、No.20は、製造条件が本発明の範囲を外れていて、所要のフェライト面積率、及び/又は、硬質第二相の面積率が得られず、所要の強度及び伸びが得られていない。
供試材No.5、No.9、No.38、及び、No.39は、製造条件が本発明の範囲を外れていて、硬質第二相の線分率の標準偏差が低いため、780MPa以上の強度が得られていない。
供試材No.3、及び、No.35は、製造条件が本発明の範囲から外れていて、硬質第二相の平均硬度が低く、780MPa以上の強度が得られていない。
供試材No.22、及び、No.24は、製造条件が本発明の範囲を外れていて、硬質第二相が十分に焼戻されていないため、0.4以上の極限変形能が得られていない。
供試材No.14は、製造条件が本発明の範囲を外れていて、熱延鋼板において、形状良好なパーライト粒が十分な量得られていないため、0.4以上の極限変形能が得られていない。
前述したように、本発明によれば、780MPa以上の高い引張強度を有し、かつ、バンド組織解消のための処理を施さずに、優れた延性と穴広げ性を有する高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供することができる。本発明の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、自動車車体のようにプレス成形が施される用途、なかでも、従来適用が困難であった、延性及び伸びフランジ成形が必要不可欠となる用途に適しているので、本発明は、産業上の利用可能性が高いものである。

Claims (7)

  1. 鋼板表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
    (i)質量%で、C:0.05%以上0.30%以下、Si:0.05%以上2.50%以下、Mn:1.50%以上4.00%以下、P:0.10%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.01%以上1.00%以下、及び、N:0.01%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有し、
    (ii)(a)フェライトの面積率が10%以上60%以下、平均硬度が350HV以上550HV以下のベイナイト、及び/又は、焼戻しマルテンサイトからなる硬質第二相の面積率が合計で30%以上80.1%以下、及び、残留オーステナイトの面積率が2%以上で、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上の硬質第二相の線分率の標準偏差が0.050以上で、かつ、(c)圧延直角方向の引張試験において極限変形能が0.4以上である鋼組織を有する
    ことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.20%以下、Nb:0.20%以下、及び、V:0.20%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1.00%以下、Mo:1.00%以下、Cu:1.00%以下、及び、Ni:1.00%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.01%以下、及び、Zr:0.01%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  5. (i)請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学組成を有し、
    (ii)(a)フェライト及びパーライトからなり、(b)鋼板表面からの深さ3/8tから1/2tの位置(t:鋼板の板厚)において、(1b)板厚方向に沿った各位置で板厚方向と垂直方向へ引いた線上のパーライトの線分率の標準偏差が0.100以上で、(2b)板厚方向に沿ったパーライトの断面長さの標準偏差がRp/2(Rp:パーライト粒の板厚方向断面長さの平均値)以下で、かつ、(c)アスペクト比が5以上のパーライト粒の全パーライト粒に対する割合が60面積%以上である鋼組織を有する
    ことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する製造方法であって、下記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、及び、(F)の工程を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
    (A)請求項5に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板を酸洗し、その後、該熱延鋼板に圧下率40%以上の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷延工程
    (B)冷延鋼板を、平均加熱速度0.1℃/秒以上100℃/秒以下で、AC1点+50℃以上AC3点未満の最高到達温度まで加熱し、10秒以上保持する加熱工程
    (C)最高到達温度から500℃以上750℃以下の温度域まで、3℃/秒以上100℃/秒以下の平均冷却速度で冷却する冷却工程
    (D)冷却後の冷延鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、次いで、所要の温度で合金化処理を施すめっき工程
    (E)合金化処理後の鋼板を、平均冷却速度2℃/秒以上で300℃以下まで冷却するめっき冷却工程
    (F)めっき鋼板を、200℃以上600℃以下の温度域に加熱して、1秒以上10分以下保持し、該鋼板に焼戻し処理を施す焼戻し工程
  7. 請求項5に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板を製造する製造方法であって、下記(G)及び(H)の工程を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板の製造方法。
    (G)請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学組成を有する溶鋼を、鋳片表皮から80mm内部の凝固速度が50℃/分以下となるように連続鋳造する連続鋳造工程
    (H)鋳片を1100℃以上に加熱し、10分以上2時間未満保持する熱処理工程
JP2015183058A 2015-09-16 2015-09-16 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法 Active JP6610113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015183058A JP6610113B2 (ja) 2015-09-16 2015-09-16 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015183058A JP6610113B2 (ja) 2015-09-16 2015-09-16 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017057460A JP2017057460A (ja) 2017-03-23
JP6610113B2 true JP6610113B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=58391121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015183058A Active JP6610113B2 (ja) 2015-09-16 2015-09-16 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6610113B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6720504B2 (ja) * 2015-11-06 2020-07-08 日本製鉄株式会社 高強度鋼板及びその製造方法
JP6414260B2 (ja) 2017-03-23 2018-10-31 三菱マテリアル株式会社 放熱回路基板
AT519669B1 (de) * 2017-06-07 2018-09-15 Voestalpine Schienen Gmbh Gleisteil und Verfahren zur Herstellung eines Gleisteils
JP6787522B1 (ja) * 2019-01-30 2020-11-18 Jfeスチール株式会社 高強度鋼板およびその製造方法
JP7136061B2 (ja) * 2019-10-11 2022-09-13 Jfeスチール株式会社 高強度熱延鋼板及びその製造方法
EP4163405A4 (en) * 2020-06-08 2024-06-26 Nippon Steel Corporation STEEL SHEET, AND METHOD FOR MANUFACTURING SAME
KR102846338B1 (ko) * 2020-08-27 2025-08-14 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 열연 강판
US20230304119A1 (en) * 2020-10-15 2023-09-28 Nippon Steel Corporation Steel sheet and method for manufacturing same

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3039862B1 (ja) * 1998-11-10 2000-05-08 川崎製鉄株式会社 超微細粒を有する加工用熱延鋼板
JP3978111B2 (ja) * 2002-09-30 2007-09-19 株式会社神戸製鋼所 捻り疲労特性に優れた浸炭用鋼
AU2002361112A1 (en) * 2002-12-26 2004-07-29 Nippon Steel Corporation Alloyed-molten-zinc-plated steel sheet with excellent processability and high strength and process for producing the same
JP4901617B2 (ja) * 2007-07-13 2012-03-21 新日本製鐵株式会社 引張強度が700MPa以上で耐食性、穴拡げ性および延性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板及びその製造方法
JP5080215B2 (ja) * 2007-11-22 2012-11-21 株式会社神戸製鋼所 等方性と伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板
JP4324228B1 (ja) * 2008-04-03 2009-09-02 株式会社神戸製鋼所 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板
JP4962440B2 (ja) * 2008-07-31 2012-06-27 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板の製造方法
EP2738280B1 (en) * 2011-07-29 2019-03-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation High-strength galvanized steel sheet having superior bendability and method for producing same
PL2762582T3 (pl) * 2011-09-30 2019-08-30 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Blacha stalowa cienka o dużej wytrzymałości cynkowana z przeżarzaniem o dużej hartowności przy obróbce termicznej, stopowa blacha stalowa cienka cynkowana z przeżarzaniem o dużej wytrzymałości oraz sposób ich wytwarzania
JP2014043629A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Nippon Steel & Sumitomo Metal 熱延鋼板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017057460A (ja) 2017-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454746B2 (ja) 高強度冷延鋼板及びその製造方法
TWI412609B (zh) 高強度鋼板及其製造方法
US10954578B2 (en) High-strength steel sheet and method for manufacturing same
US10662495B2 (en) High-strength steel sheet and production method for same, and production method for high-strength galvanized steel sheet
US10711333B2 (en) High-strength steel sheet and method for manufacturing same
EP3221476B1 (en) Method for manufacturing a high strength steel product and steel product thereby obtained
JP6536294B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、およびそれらの製造方法
US8828557B2 (en) High strength galvanized steel sheet having excellent formability, weldability, and fatigue properties and method for manufacturing the same
US10329638B2 (en) High strength galvanized steel sheet and production method therefor
JP6610113B2 (ja) 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板と該鋼板用熱延鋼板及びそれらの製造方法
JP5413539B2 (ja) 焼付硬化性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板、高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、並びにそれらの製造方法
US11447841B2 (en) High-strength steel sheet and method for producing same
JP6260087B2 (ja) 加工性と疲労特性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法
US11447840B2 (en) High-strength steel sheet and method for producing same
CN106029928A (zh) 烘烤硬化性和弯曲性优异的高强度合金化熔融镀锌钢板
KR20190045298A (ko) 강판
EP2792762A1 (en) High-yield-ratio high-strength cold-rolled steel sheet and method for producing same
KR102217100B1 (ko) 고강도 강판 및 그 제조 방법
JP2018090874A (ja) 焼付硬化性に優れる高強度鋼板および製造方法
EP2740813A1 (en) Hot-dip galvanized steel sheet and production method therefor
KR101639914B1 (ko) 인산염처리성이 우수한 고강도 냉연강판 및 그 제조방법
JP2022515379A (ja) 曲げ加工性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法
KR101747584B1 (ko) 고강도 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법
JP6683291B2 (ja) 鋼板及び鋼板の製造方法
JP2013216936A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190326

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191014

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6610113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151