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JP6689671B2 - イオン交換材料、イオン交換体、イオン吸着装置、水処理システム、イオン交換材料の製造方法、及びイオン交換体の製造方法 - Google Patents

イオン交換材料、イオン交換体、イオン吸着装置、水処理システム、イオン交換材料の製造方法、及びイオン交換体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオンを交換するイオン交換材料、イオン交換材料を用いてなるイオン交換体、並びにイオン交換体を備えたイオン吸着装置及び水処理システムに関する。また、本発明は、イオン交換材料の製造方法及びイオン交換体の製造方法に関する。
従来から、特定のイオンを除去もしくは取り込むために、チタン酸アルカリ金属化合物をイオン交換体として使用することが提案されている。例えば、特許文献1ではチタン酸ナトリウムをイオン交換体として使用しており、特許文献2ではチタン酸カリウムをイオン交換体として使用している。
特許第4428541号公報 特開2013−246145公報
特定のイオンとして、特に放射性のストロンチウムやセシウムなどを汚染された水から除去するため、更なるイオン交換性能の向上が求められている。
本発明は、上記の課題に鑑み、イオン交換性能に優れたイオン交換材料、当該イオン交換材料を用いたイオン交換体、並びに当該イオン交換体を備えたイオン吸着装置及び水処理システムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、イオン交換性能に優れたチタン酸化合物系のイオン交換材料の製造方法及びイオン交換性能に優れたチタン酸化合物系のイオン交換体の製造方法を提供することも目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係るイオン交換材料は、K、Ti、Nb、及びOを含むイオン交換材料であって、Cu−Kα線源を用いたX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲にある第1ピークと回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲にある第2ピークとを有する構成(第1の構成)である。
また、上記第1の構成のイオン交換材料において、前記第2ピークに対する前記第1ピークの強度比が2.0以上5.0以下である構成(第2の構成)であることが好ましい。
また、上記第1又は第2の構成のイオン交換体において、K、Ti、Nb、及びOの原子比率が一般式K2xTiNb2zx+2y+5zにより表され、x、y、及びzが、x+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たす構成(第3の構成)であることが好ましい。
上記目的を達成すべく、本発明に係るイオン交換体は、上記第1〜第3いずれかの構成のイオン交換材料をバインダーを用いて造粒してなる構成(第4の構成)である。
上記目的を達成すべく、本発明に係るイオン吸着装置は、上記第4の構成のイオン交換体と、前記イオン交換体が充填される容器と、を備える構成(第5の構成)である。
上記目的を達成すべく、本発明に係る水処理システムは、上記第5の構成のイオン吸着装置を備える構成(第6の構成)である。
上記目的を達成すべく、本発明に係るイオン交換材料の製造方法は、KOまたは加熱によりKOを生成するカリウム化合物と、TiOまたは加熱によりTiOを生成するチタン化合物と、Nbまたは加熱によりNbを生成するニオブ化合物と、を混合する混合ステップと、前記混合ステップによって生成された混合物を700℃以上1000℃以下で焼成する焼成ステップと、を有し、前記混合ステップにおいて、KO、TiO、及びNbのモル比が、KO:TiO:Nb=x:y:zとなるように配合し、x、y、及びzが、x+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たす構成(第7の構成)である。
上記目的を達成すべく、本発明に係るイオン交換体の製造方法は、上記第1〜第3いずれかの構成のイオン交換材料又は上記第7の構成の製造方法によって生成されたイオン交換材料と、バインダーの原料と、を混合し造粒する混合・造粒ステップと、前記混合・造粒ステップで得られた造粒物を、70℃以上1000℃以下で加熱するステップを有する構成(第8の構成)である。
また、本発明に係るイオン交換体の製造方法は、上記第1〜第3いずれかの構成のイオン交換材料又は上記第7の構成の製造方法によって生成されたイオン交換材料と、バインダーとしてジオポリマーの原料と、を混合し造粒した造粒物を、70℃以上250℃以下で加熱する構成(第10の構成)であることが好ましい。
本発明によれば、イオン交換性能に優れたイオン交換材料、当該イオン交換材料を用いて造粒したイオン交換体、並びに当該イオン交換体を備えたイオン吸着装置及び水処理システムを提供することができる。
また、本発明によれば、イオン交換性能に優れたチタン酸化合物系のイオン交換材料の製造方法及びイオン交換性能に優れたチタン酸化合物系のイオン交換材料を用いたイオン交換体の製造方法を提供することもできる。
本発明のイオン交換材料を製造する工程の一例を示すフローチャート 本発明のイオン交換体(造粒品)を製造する工程の一例を示すフローチャート イオン交換材料のイオン交換性能に関する評価結果を示すテーブル 実施例1で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトル 参考例2で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトル 参考例で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトル 比較例3で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトル 比較例4で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトル イオン交換体(造粒品)の強度に関する評価結果を示すテーブル 廃液処理装置の一構成例を示す模式図
以下では、本発明に係るイオン交換材料及び本発明に係るイオン交換体(造粒品)の実施の形態について説明する。
<イオン交換材料の製造方法>
本発明の一実施形態に係るイオン交換材料の製造方法は、混合ステップと、前記混合ステップによって生成された混合物を700℃以上1000℃以下で焼成する焼成ステップと、を有する。
上記の混合ステップでは、KOまたは加熱によりKOを生成するカリウム化合物と、TiOまたは加熱によりTiOを生成するチタン化合物と、Nbまたは加熱によりNbを生成するニオブ化合物と、が混合される。より詳細には、上記の混合ステップでは、KO、TiO、及びNbのモル比が、KO:TiO:Nb=x:y:zとなるように、KOまたは加熱によりKOを生成するカリウム化合物と、TiOまたは加熱によりTiOを生成するチタン化合物と、Nbまたは加熱によりNbを生成するニオブ化合物と、が配合される。x、y、及びzは、x+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たす。
上述した製造方法によると、ソルボサーマル合成工程あるいは特許文献1において採用されている水熱合成工程を実行しなくてすむため、ソルボサーマル合成工程あるいは水熱合成工程を実行する場合と比較して製造時間を短くすることができ、製造コストを下げることができる。
<本発明のイオン交換材料>
本発明のイオン交換材料は、K、Ti、Nb、及びOを含むイオン交換材料であって、Cu−Kα線源を用いたX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲にある第1ピークと回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲にある第2ピークとを有する結晶性の化合物である。本発明のイオン交換材料としては、例えば上述した製造方法によって製造されたイオン交換材料を用いることができる。
上記の第1ピーク及び第2ピークはK−Ti−Nb−O系の結晶(チタン酸ニオブ酸カリウム)に起因するピークであると推測される。したがって、本発明のイオン交換材料は、K−Ti−Nb−O系の結晶を有し、層状構造を有するチタン酸カリウム中のチタンの一部がニオブに置換した構造を有すると推定される。本発明のイオン交換材料の方がチタン酸カリウムよりもイオン交換性能を高くすることができる理由は、本発明のイオン交換材料の主体がK−Ti−Nb−O系の結晶(チタン酸ニオブ酸カリウム)であって、チタンからニオブへの置換によって、例えばストロンチウムやセシウム等とのイオン交換反応により適した層状構造を形成したためであると推定される。なお、イオン交換率の測定方法については後述する。
また、本発明のイオン交換材料は、K、Ti、Nb、及びOの原子比率が一般式K2xTiNb2zx+2y+5zにより表され、x、y、及びzが、x+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たすことが好ましい。上記のようにx、y、及びzの各範囲を定めることで、カリウム、チタン、ニオブのいずれかが極端に少なくなることが回避できるので、イオンと交換されるカリウムが十分に確保でき、且つ、イオン交換に好適な層状構造が維持される。したがって、イオン交換性能を高くすることができる。好ましくは、上記のx及びzが、0.26≦x≦0.45及び0.02≦z≦0.33を満たすようにする。さらに本発明のイオン交換材料を含む本発明のイオン交換体(造粒品)の強度を考慮すると、より好ましくは、上記のx及びzが、0.28≦x≦0.42及び0.05≦z≦0.18を満たすようにする。
なお、本発明のイオン交換材料は、意図していない不純物を含んでいる場合がある。不純物は少量であればイオン交換性能及び本発明のイオン交換材料を含む本発明のイオン交換体(造粒品)の形態保持強度にあまり影響がない。すなわち、少量の不純物を含む本発明のイオン交換材料は、不純物を含まない本発明のイオン交換材料と略同様の効果を奏する。
本発明のイオン交換材料では、二チタン酸カリウム及び四チタン酸カリウムの少なくとも一つを含んでいても良い。二チタン酸カリウム及び四チタン酸カリウムの各特性の少なくとも一つを利用して、本発明のイオン交換材料の特性を調整することができるからである。また、本発明のイオン交換材料中に未反応の原料である酸化チタンが残留していても良い。
<本発明のイオン交換材料の製造方法>
本発明のイオン交換材料を製造する工程の一例について説明する。
図1は、本発明のイオン交換材料を製造する工程の一例を示すフローチャートである。
まず、所定の組成比で計量された二酸化チタン(TiO)と酸化ニオブ(Nb)と炭酸カリウム(KCO)を混合処理(ステップS10)に付して二酸化チタン(TiO)と酸化ニオブ(Nb)と炭酸カリウム(KCO)との粉末混合物を生成する。ステップS10の混合処理としては、例えば振動ミル、ビーズミル、ヘンシェルミキサー等を使用した乾式混合や、水中で撹拌混合する湿式混合が挙げられる。湿式混合の場合には、混合スラリーの乾燥処理(ステップS20)が必要となり、例えばスプレードライを用いた噴霧乾燥処理を挙げることができるが、噴霧乾燥処理に限定されない。
次に、上記の粉末混合物を焼成処理(ステップS30)に付して粉末混合物を化学反応させる。この化学反応によって、粉状体であるイオン交換材料が生成される。ステップS30の焼成条件としては、例えば焼成温度700〜1000℃、焼成時間1〜5時間を挙げることができる。焼成温度が700℃未満である場合には、イオン交換材料中に未反応の原料が多量に残留する虞がある。焼成温度が1000℃を超える場合には、粉末が溶解して塊状になる虞がある。焼成時間が1時間未満である場合には、イオン交換材料中に未反応の原料が多量に残留する虞がある。焼成時間が5時間を超える場合には、十分にマージンをとっている反応完了予想時間を超えた後にも熱エネルギーが投入され熱エネルギーが無駄に消費されることになる。ただし、各数値はあくまで例示であり、例えば焼成炉の性能あるいは温度測定位置などに応じて適切な値は変化する。
上記したイオン交換材料の平均粒子径は、1〜100μmであることが好ましい。平均粒子径が1μm以上である場合には、工業生産上、扱い易くなる。平均粒子径が100μmを超える場合には、イオン交換体(造粒品)の製造時のバインダーとの均一混合性に支障をきたす虞があり、その場合は粉砕等により粒度を調整する必要がある。より好ましい平均粒子径は、1〜30μmである。
図2は、本発明のイオン交換材料から本発明のイオン交換体(造粒品)を製造する工程の一例を示すフローチャートである。
上記した本発明のイオン交換材料とバインダーの原料とを混合処理(ステップS40)し、次に造粒処理(ステップS50)を行う。このとき、造粒を促進するためにポリビニルアルコール溶液等を加えてもよい。バインダー添加量は、バインダー添加量に関するイオン交換性能と造粒強度とのトレードオフを考慮して適正範囲に収めるとよい。ステップS50の次に、焼成処理(ステップS60)によって本発明のイオン交換材料とバインダーの原料とを結着させ、本発明のイオン交換材料を含む多孔質粒子であるイオン交換体(造粒品)を得る。
ステップS50の造粒処理としては、特に制限はなく、転動造粒法、流動層造粒法、混合撹拌造粒法、押出造粒法、溶融造粒法、噴霧造粒法、圧縮造粒法、及び破砕造粒法等が挙げられる。混合撹拌造粒法等は、ステップS40とステップS50を同一装置で行える利点を有する。また、本発明のイオン交換材料と混合されるバインダーの原料に特に制限はないが、バインダーはジオポリマーであることが好ましい。
ジオポリマーとは、活性フィラーとアルカリ金属ケイ酸塩を含む硬化体である。ジオポリマーは、活性フィラーから溶出した金属がアルカリ金属ケイ酸塩水溶液と接することによって、アルカリ金属ケイ酸塩のケイ酸錯体(SiO)を架橋してポリマー化して得ることができる。ジオポリマーは高い強度を有する。このため、ジオポリマーを介して本発明のイオン交換材料粒子同士が結着している結着部分の機械的結合力に優れる。したがって、他のバインダーを用いた場合よりも高強度のイオン交換体(造粒品)が得られる。また、ジオポリマーは水分による強度低下がない。このため、ジオポリマーをバインダーとして用いることで、水中に長期時間浸漬後も高い強度を保つイオン交換体(造粒品)が得られる。さらに、ジオポリマーは250℃以下の低温で強度が発現するので、本発明のイオン交換材料の組成、結晶構造を変質させるような反応を抑制することができ、本発明のイオン交換材料のイオン交換特性を損ねることが少ない。
ステップS40の焼成条件としては、例えば焼成温度70〜1000℃、焼成時間1〜48時間を挙げることができる。
バインダーをジオポリマーにする場合、上述した通りジオポリマーは250℃以下の低温で強度が発現するので、ステップS40の焼成条件としては、例えば焼成温度70〜250℃、焼成時間1〜48時間を挙げることができる。すなわち、バインダーをジオポリマーにすることによって、ステップS40の焼成温度の低温化を図ることができる。焼成温度を70℃以上とすることにより、ジオポリマーの固化を早めることができる。バインダーをジオポリマーにする場合、より好ましくは焼成温度を80〜150℃とする。焼成温度が80℃以上でジオポリマーの固化が強固になり、焼成温度が150℃以下でジオポリマー中の水分の急激な沸騰を抑えることができジオポリマーの結着部分を均一にできる。また、固化させるための時間が1時間以上にするとジオポリマーの固化が強固になり、固化させるための時間が48時間を越えると生産性が低下するため、バインダーをジオポリマーにする場合には焼成時間が1時間以上で48時間以下であることが好ましい。
バインダーをジオポリマーにする場合、ステップS40の混合処理では、イオン交換材料とジオポリマーの原料の一つである活性フィラーとを均一に混合させる。活性フィラーとしては、例えば、メタカオリン、ムライト、礬土頁岩、フライアッシュ、白土、焼成汚泥などの粘土鉱物や、ガラス粉砕品、高炉スラグ等を用いるとよい。次にステップ50の造粒処理で、ジオポリマーのもう一つの原料であるアルカリ金属ケイ酸塩と水とを用いる。アルカリ金属ケイ酸塩としては、例えば、水ガラスなどのケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸カリウム水溶液などを用いるとよい。さらに、ジオポリマーの原料に有機バインダーを含めてもよい。有機バインダーとしては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロール、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉等を用いるとよい。
以下では、本発明の実施例について更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。すなわち、下記で説明する各種の処理方法や造粒方法など、公知の一般的な技術を適用することが可能な部分については、下記の実施例に何ら限定されることなく、その内容を適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
<実施例1>
(1−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを21.8重量部、酸化ニオブを8.7重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを19.5重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度593(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度500(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度1813(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度1603(相対値)のピークがあり、一般式K0.64Ti0.61Nb0.141.89により表されるイオン交換材料であった。
(1−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(1−1)で得られたイオン交換材料10kgと、メタカオリン1.0kgを高速混合造粒機(ダルトン株式会社、RMO−4H)により、高速撹拌させて混合粉末を生成した。その後、水ガラスとして1号珪酸ソーダ(Na2O・2SiO2)2.5kgを水1.5kgで希釈し、上記の混合粉末にスプレーしながら撹拌することにより造粒させた。得られた造粒体を電気マッフル炉にて大気雰囲気下、150℃で12時間焼成してイオン交換体を得た。上記したイオン交換体の粒径は例えば300〜600μm程度である。なお、後述する実施例2〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7においても、イオン交換体の粒径は例えば300〜600μm程度である。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲、及び13.5°〜13.8°の範囲それぞれにピークが確認された。
<実施例2>
(2−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを15.3重量部、酸化ニオブを17.0重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを17.7重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度857(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度707(相対値)のピークがあり、13.0°〜13.4°の範囲に強度2350(相対値)のピークがあり、一般式K0.66Ti0.50Nb0.342.18により表されるイオン交換材料であった。
(2−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(2−1)で得られたイオン交換材料を用いて、焼成温度を120℃とすること以外(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれにピークが確認された。
<実施例3>
(3−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを20.0重量部、酸化ニオブを8.4重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを21.6重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度300(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度620(相対値)のピークがあり、13.0°〜13.4°の範囲に強度2250(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度3163(相対値)のピークがあり、一般式K0.72Ti0.57Nb0.141.85により表されるイオン交換材料であった。
(3−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(3−1)で得られたイオン交換材料を用いて(2−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲、及び回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲それぞれにピークが確認された。
<実施例4>
(4−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを14.1重量部、酸化ニオブを15.6重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを20.4重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度410(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度797(相対値)のピークがあり、13.0°〜13.4°の範囲に強度3483(相対値)のピークがあり、一般式K0.78Ti0.46Nb0.302.06により表されるイオン交換材料であった。
(4−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(4−1)で得られたイオン交換材料を用いて、焼成温度を100℃とすること以外(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれにピークが確認された。
参考例1
(5−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを25.1重量部、酸化ニオブを7.2重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを17.7重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度750(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度340(相対値)のピークがあり、13.0°〜13.4°の範囲に強度970(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度1323(相対値)のピークがあり、一般式K0.54Ti0.67Nb0.121.91により表されるイオン交換材料であった。
(5−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(5−1)で得られたイオン交換材料を用いて、焼成温度を200℃とすること以外(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲、及び回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲それぞれにピークが確認された。
参考例2
(6−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを10.7重量部、酸化ニオブを23.8重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを15.5重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度403(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度317(相対値)のピークがあり、13.0°〜13.4°の範囲に強度873(相対値)のピークがあり、一般式K0.66Ti0.40Nb0.542.48により表されるイオン交換材料であった。
(6−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(6−1)で得られたイオン交換材料を用いて(5−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
参考例3
(7−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを22.3重量部、酸化ニオブを3.1重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを24.6重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度297(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度733(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度9247(相対値)のピークがあり、一般式K0.76Ti0.60Nb0.041.68により表されるイオン交換材料であった。
(7−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(7−1)で得られたイオン交換材料を用いて、焼成を80℃で24時間とすること以外(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
参考例4
(8−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを7.0重量部、酸化ニオブを18.5重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを24.4重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度1083(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度3853(相対値)のピークがあり、一般式K1.06Ti0.26Nb0.422.10により表されるイオン交換材料であった。
(8−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(8−1)で得られたイオン交換材料を用いて(7−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれにピークが確認された。
<参考例
(9−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを4.9重量部、酸化ニオブを24.1重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを21.0重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度1820(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度7713(相対値)のピークがあり、一般式K1.00Ti0.20Nb0.602.40により表されるイオン交換材料であった。
(9−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(9−1)で得られたイオン交換材料を用いて(7−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれにピークが確認された。
参考例6
(10−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを12.7重量部、酸化ニオブを10.1重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを27.2重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度780(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度2503(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度1680(相対値)のピークがあり、一般式K1.00Ti0.40Nb0.201.80により表されるイオン交換材料であった。
(10−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(10−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
参考例7
(11−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを2.4重量部、酸化ニオブを22.4重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを25.3重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度1283(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度3453(相対値)のピークがあり、一般式K1.24Ti0.10Nb0.562.22により表されるイオン交換材料であった。
(11−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(11−1)で得られたイオン交換材料を用いて(7−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
得られたイオン交換体をX線回折分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれにピークが確認された。
参考例8
(12−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを8.4重量部、酸化ニオブを5.9重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを35.7重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度367(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲に強度787(相対値)のピークがあり、13.5°〜13.8°の範囲に強度467(相対値)のピークがあり、一般式K1.34Ti0.27Nb0.121.51により表されるイオン交換材料であった。
(12−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(12−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例1>
(13−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化ニオブを24.5重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを25.5重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度1653(相対値)のピークがあり、一般式K1.34Nb0.662.32により表されるイオン交換材料であった。
(13−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(13−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例2>
(14−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化ニオブを37.1重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを12.9重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度307(相対値)のピークがあり、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度297(相対値)のピークがあり、一般式K0.80Nb1.203.40により表されるイオン交換材料であった。
(14−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(14−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例3>
(15−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを5.6重量部、酸化ニオブを31.8重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを12.6重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度253(相対値)のピークがあり、一般式K0.64Ti0.25Nb0.862.97により表されるイオン交換材料であった。
(15−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(15−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例4>
(16−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを14.2重量部、酸化ニオブを23.6重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを12.3重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度430(相対値)のピークがあり、一般式K0.50Ti0.50Nb0.502.50により表されるイオン交換材料であった。
(16−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(16−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例5>
(17−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを27.1重量部、酸化ニオブを15.0重量部混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを7.9重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲に強度377(相対値)のピークがあり、一般式K0.26Ti0.75Nb0.242.23により表されるイオン交換材料であった。
(17−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(17−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例6>
(18−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを30.4重量部、混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを19.6重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲に強度1187(相対値)のピークがあり、回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲に強度2697(相対値)のピークがあり、一般式K0.54Ti0.731.73により表されるイオン交換材料であった。
(18−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(18−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<比較例7>
(19−1)イオン交換材料の製造方法
水100重量部に対して酸化チタンを26.8重量部、混合・攪拌した。その後、炭酸カリウムを23.2重量部加えて更に攪拌した。混合した溶液を200℃で噴霧乾燥(スプレードライ)し、800℃で3時間焼成した。得られた焼成物をX線回折分析装置及び蛍光X線分析装置で分析した結果、X線回折スペクトルにおいて回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲に強度2280(相対値)のピークがあり、一般式K0.66Ti0.671.67により表されるイオン交換材料であった。
(19−2)イオン交換体(造粒品)の製造方法
(19−1)で得られたイオン交換材料を用いて(1−2)と同じ工程でイオン交換体を得た。
<分析装置>
上記の実施例及び比較例で使用した分析装置は、下記の通りである。
X線回折装置:株式会社リガク、Ultima4、Cu−Kα線による測定
蛍光X線分析装置:株式会社リガク、RIX1000
走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分析装置:日本電子株式会社、JSM−6510/JED−2300
レーザ回折式粒度分布測定装置:マイクロトラック・ベル株式会社、MT3300EX
<イオン交換性能の評価>
実施例1〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7で得られた各イオン交換材料を0.01g計量し、各ポリ容器(50mL遠沈管)に投入した。そして、安定同位体の塩化ストロンチウムをストロンチウム濃度が10mg/L、安定同位体の塩化セシウムをセシウム濃度が1mg/L、塩化ナトリウムを濃度が0.3質量%となるようにイオン交換水に溶解させた水溶液を用意し、当該水溶液を各々のポリ容器に30mL加えた。1時間振盪させた後、遠心分離機で固液分離し、上澄液をICP(株式会社島津製作所、ICPE−9000)に導入してイオン交換後のストロンチウム濃度を定量した。イオン交換前(ポリ容器投入前)のストロンチウム濃度に対するイオン交換後(1時間振盪後)のストロンチウム濃度の割合をイオン交換率とした。
<強度の評価>
実施例1〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7で得られた各イオン交換体(造粒品)を0.3g計量し、各ポリ容器(50mL遠沈管)に投入した。そして、前記イオン交換性能の評価に用いたものと同じ水溶液30mLを各々のポリ容器に加え軽く振り混ぜた後、上澄液の濁度をJIS K0101(工業用水試験方法)に従い分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ、U−2800)を用いて計測した。イオン交換体(造粒品)の強度が低いほど、イオン交換体(造粒品)が崩壊し濁度が高くなる。すなわち、イオン交換体(造粒品)の強度と濁度との間には負の相関がある。
本評価では、濁度が10未満であればA(強度が最も大きいグループ)とし、濁度が10以上20未満であればB(強度が二番目大きいグループ)とし、濁度が20以上30未満であればC(強度が三番目大きいグループ)とし、濁度が30以上であればD(強度が最も小さいグループ)とした。
<評価結果>
図3は、実施例1〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7で得られたイオン交換材料のイオン交換性能に関する評価結果を示すテーブルである。また、図3では、実施例1〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲、及び回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲それぞれでピークが有れば、それらのピークの強度(相対値)を記載している。例えば、図4に示す実施例1で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルでは、回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲、及び回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲それぞれでピークが有る。また例えば、図5に示す参考例2で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルでは、回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲、及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれでピークが有る。また例えば、図6に示す参考例で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルでは、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲それぞれでピークが有る。また例えば、図7に示す比較例3で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルでは、回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲でピークが有る。また例えば、図8に示す比較例4で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルでは、回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲でピークが有る。回折角2θが9.8°〜10.3°の範囲のピークは、四チタン酸カリウム(K2Ti49)の結晶に起因するピークである。回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲のピーク及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲のピークは上述した通りK−Ti−Nb−O系の結晶に起因するピークであると推測される。回折角2θが13.5°〜13.8°の範囲のピークは、二チタン酸カリウム(K2Ti25)の結晶に起因するピークである。なお、実施例1〜4、参考例1〜8で得られたイオン交換材料のX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲のピークに対する回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲のピークの強度比は2.0以上5.0以下になっている。しかしながら、本発明に係るイオン交換材料はこのピーク強度比(2.0以上5.0以下)に限定されない。K−Ti−Nb−O系の結晶に起因するピークであると推測される回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲のピーク及び回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲のピークの両方があれば、両方ともない場合又はいずれか一方がない場合に比べてイオン交換性能が向上すると考えられるからである。ただし、上記のピークの強度比(2.0以上5.0以下)であれば、現物の試料でイオン交換性能が向上していることが確認できているため、上記のピークの強度比(2.0以上5.0以下)であることが好ましい。一方、図9は、実施例1〜4、参考例1〜8及び比較例1〜7で得られたイオン交換体(造粒品)の強度に関する評価結果を示すテーブルである。
実施例1〜4、参考例1〜8ではイオン交換率が43%以上であるのに対して、比較例1〜7ではイオン交換率が40%以下である。実施例1〜4、参考例1〜8では、Cu−Kα線源を用いたX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲にある第1ピークと回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲にある第2ピークとを有するのに対して、比較例1〜7では第1ピーク及び第2ピークの両方を有していない、又は、第1ピーク若しくは第2ピークの一方のみしか有していない。
また、一般式K2xTiyNb2zx+2y+5zにより表され、x、y、及びzがx+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たすイオン交換材料は、実施例1〜4、参考例1〜6を包含し、参考例7〜8及び比較例1〜7を包含しない。実施例1〜4、参考例1〜6ではイオン交換率が62%以上であるのに対して参考例7,8ではイオン交換率が49%以下であるため、上記のx、y、及びzがx+y+z=1、0.26≦x≦0.60、及び0.02≦z≦0.33を満たすことが好ましい。
また、一般式K2xTiyNb2zx+2y+5zにより表され、x、y、及びzがx+y+z=1、0.26≦x≦0.45、及び0.02≦z≦0.33を満たすイオン交換材料は、実施例1〜4、参考例1〜3を包含し、参考例4〜8及び比較例1〜7を包含しない。実施例1〜4、参考例1〜3ではイオン交換体(造粒品)強度の判定結果がA又はBであるのに対して参考例4〜8ではイオン交換体(造粒品)強度の判定結果がC又はDであるため、上記のx、y、及びzがx+y+z=1、0.26≦x≦0.44、及び0.02≦z≦0.33を満たすことがより好ましい。
また、一般式K2xTiyNb2zx+2y+5zにより表され、x、y、及びzがx+y+z=1、0.28≦x≦0.42、及び0.05≦z≦0.18を満たすイオン交換材料は、実施例1〜4を包含し、参考例1〜8を包含しない。実施例1〜4ではイオン交換率が92%以上であり且つイオン交換体(造粒品)強度の判定結果がA又はBであるのに対して、参考例1,2ではイオン交換率が67%以下であり、参考例4〜6ではイオン交換体(造粒品)強度の判定結果がC又はDであり、参考例7,8ではイオン交換率が49%以下であり且つイオン交換体(造粒品)強度の判定結果がDである。すなわち、実施例1〜4はイオン交換材料のイオン交換率、イオン交換体(造粒品)の強度ともに優れている。これは、実施例1〜4と参考例1〜8とを比較したとき、xの値で示されるカリウムイオン含有比率が低いとイオン交換体(造粒品)強度は確保できるがイオン交換材料のイオン交換率が低くなり、カリウムイオン含有比率が高いとイオン交換材料のイオン交換率は優れるがイオン交換体(造粒品)強度が確保できないことを示している。以上により、上記のx、y、及びzがx+y+z=1、0.28≦x≦0.42、及び0.05≦z≦0.18を満たすことが更により好ましい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって示されるものであって、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
例えば、イオン交換性能が著しく低下しない限り、本発明に係るイオン交換材料は、K、Ti、Nb、及びO以外の物質が含まれていても構わない。
例えば、各実施例では、酸化チタン、酸化ニオブ、炭酸カリウムを用いてイオン交換材料を生成したが、各実施例で用いた酸化チタンの代わりに加熱により同量の酸化チタンを生成するチタン化合物を用いてもよい。同様に、各実施例で用いた酸化ニオブの代わりに加熱により同量の酸化ニオブを生成するニオブ化合物を用いてもよい。同様に、各実施例で用いた炭酸カリウムの代わりに加熱により同量の酸化カリウムを生成するカリウム化合物を用いてもよい。
また、本発明に係るイオン交換材料が交換するイオンは特に限定されないが、上記した実施例におけるイオン交換性能評価を考慮すると、例えばストロンチウムイオンの交換材として好適に使用することができる。
本発明に係るイオン交換体は、例えば廃液処理装置に利用することが可能である。ここで、廃液処理装置の一構成例について図10を参照して説明する。図10に示す廃液処理装置は、複数のカラム1が配管2によって直列に接続されている構成である。1段目(最上流)のカラム1の内部には本発明に係るイオン交換体3が充填されている。2段目のカラム1の内部にはセシウムイオンの交換材として好適なイオン交換材料を含むイオン交換体が充填されており、3段目(最下流)のカラム1の内部にはコバルトイオンの交換材として好適なイオン交換材料を含むイオン交換体が充填されている。各カラム1には流入口1Aと流出口1Bが設けられている。そして、イオン交換体がカラム1の外部に漏れだすことを防止するために、流入口1A及び流出口1Bにはメッシュ4が設置されている。廃液の流れは例えば配管2上にポンプを設け、当該ポンプを動作させることによって生じさせることができる。
1 カラム
1A 流入口
1B 流出口
2 配管
3 本発明に係るイオン交換体
4 メッシュ

Claims (8)

  1. K、Ti、Nb、及びOを含むイオン交換材料であって、
    Cu−Kα線源を用いたX線回折スペクトルにおいて、回折角2θが13.0°〜13.4°の範囲にある第1ピークと回折角2θが11.2°〜11.6°の範囲にある第2ピークとを有し、
    K、Ti、Nb、及びOの原子比率が
    一般式K2xTiyNb2zx+2y+5z
    により表され、
    x、y、及びzが、
    x+y+z=1、
    0.2≦x≦0.42、及び
    0.0≦z≦0.
    を満たす、イオン交換材料。
  2. 前記第2ピークに対する前記第1ピークの強度比が2.0以上5.0以下である、請求項1に記載のイオン交換材料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のイオン交換材料をバインダーを用いて造粒してなるイオン交換体。
  4. 請求項に記載のイオン交換体と、前記イオン交換体が充填される容器と、を備える、イオン吸着装置。
  5. 請求項に記載のイオン吸着装置を備える、水処理システム。
  6. 2Oまたは加熱によりK2Oを生成するカリウム化合物と、
    TiO2または加熱によりTiO2を生成するチタン化合物と、
    Nb25または加熱によりNb25を生成するニオブ化合物と、を混合する混合ステップと、
    前記混合ステップによって生成された混合物を700℃以上1000℃以下で焼成する焼成ステップと、を有し、
    前記混合ステップにおいて、
    2O、TiO2、及びNb25のモル比が、K2O:TiO2:Nb25=x:y:zとなるように配合し、
    x、y、及びzが、
    x+y+z=1、
    0.2≦x≦0.42、及び
    0.0≦z≦0.
    を満たす、イオン交換材料の製造方法。
  7. 請求項1又は請求項2に記載のイオン交換材料又は請求項に記載の製造方法によって生成されたイオン交換材料と、バインダーの原料と、を混合、造粒後、70℃以上1000℃以下で加熱するステップを有する、イオン交換体の製造方法。
  8. 請求項1又は請求項2に記載のイオン交換材料又は請求項に記載の製造方法によって生成されたイオン交換材料と、バインダーとしてジオポリマーの原料と、を混合、造粒後、70℃以上250℃以下で加熱するステップを有する、イオン交換体の製造方法。
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