JP6686551B2 - 帯電防止剤 - Google Patents
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Description
しかしながら、帯電防止剤を含有する硬化性樹脂組成物を用いた部材は、硬化後に帯電防止性能が低下する傾向があり、これを防ぐために帯電防止剤の添加量を多くする方法が採られているが、この場合、硬化後の部材に白化が生じ、フィルムの透明性が低下する問題があった。特に、液晶パネル等のバックライトユニットに用いられる光拡散フィルムは、高い透明性と高い帯電防止性能及びその高い持続性が求められる。
この問題を解決するための帯電防止剤として、特許文献1には、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸トリエタノールアミン塩からなる3級アンモニウム塩を含有するコーティング樹脂用帯電防止剤が開示されている。
本発明は、高熱下に晒された後でも優れた帯電防止性能を示すと共に、高湿熱下に晒された後であっても優れた透明性を示す(即ち、高湿熱下に晒された場合であっても耐白化性能を示す)コーティング膜を得ることができる帯電防止剤、及びその製造方法に関する。また、本発明は前記帯電防止剤を含有する帯電防止剤含有組成物、並びにこれを用いたコーティング膜及び光拡散フィルムに関する。
[1]下記式(1)で表される化合物からなる帯電防止剤。
(式(1)中、R1は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は、炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、m及びnは、平均付加モル数を示し、それぞれ独立に0.25以上20以下の数である。R3は炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、pは、平均付加モル数を示し、0以上20以下の数である。)
[3]前記[2]に記載の帯電防止剤含有組成物を熱硬化させる工程を有するコーティング膜の製造方法。
[4]下記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、下記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させることにより前記式(1)で表される化合物を製造する前記[1]に記載の帯電防止剤の製造方法。
(式(2)及び(3)中、R1、R2、R3、m、n及びpは、前記式(1)におけるR1、R2、R3、m、n及びpと同義である。X−は陰イオンを示し、Yはアルカリ金属又はアンモニウムを示す。)
[6]前記[1]に記載の帯電防止剤を含む光拡散フィルムの製造方法。
[7]前記[1]に記載の帯電防止剤のコーティング膜への使用。
[8]前記[1]に記載の帯電防止剤の光拡散フィルムへの使用。
なお、本発明における高熱下とは温度が60℃以上の条件をいい、高湿熱下とは温度が60℃以上で相対湿度が80%以上の条件をいう。
本発明の帯電防止剤は、下記式(1)で表される化合物からなるものであり、下記式(1)で表される化合物の混合物であってもよい。本発明の帯電防止剤は、後述するコーティング膜や、光拡散フィルムに好適に使用される。
(式(1)中、R1は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は、炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、m及びnは、平均付加モル数を示し、それぞれ独立に0.25以上20以下の数である。R3は炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、pは、平均付加モル数を示し、0以上20以下の数である。)
式(1)におけるR1の具体的なアルキル基としては、2−エチルヘキシル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基(ラウリル基)、各種トリデシル基、各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基、各種ヘキサデシル基、各種ヘプタデシル基、各種オクタデシル基、各種ノナデシル基、各種イコシル基、各種へンイコシル基、及び各種ドコシル基を挙げることができる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
これらは、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、R1は、好ましくは各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基(ラウリル基)、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、及び各種オクタデシル基から選ばれる1種以上のアルキル基であり、より好ましくは各種ドデシル基(ラウリル基)、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、及び各種オクタデシル基から選ばれる1種以上のアルキル基である。
式(1)中のm及びnは、平均付加モル数を示し、後述する樹脂(b)との相溶性を向上させ、透明性に優れるコーティング膜を得る観点、及び帯電防止性能を向上させる観点から、それぞれ独立に、0.25以上であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.75以上であり、同様の観点から、20以下であり、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは7.5以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは1.5以下である。
なお、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基の具体例は、式(1)におけるR1の具体例として挙げたものと同じである。
中でも、R3は、帯電防止性能を向上させる観点から、好ましくは各種ドデシル基(ラウリル基)、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、及び各種オクタデシル基から選ばれる1種以上のアルキル基であり、より好ましくは各種ドデシル基(ラウリル基)である。
R3も2種以上を併用することができる。
本発明の帯電防止剤の製造方法に特に制限はないが、下記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、下記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させることにより前記式(1)で表される化合物を製造することが好ましい。
(式(2)及び(3)中、R1、R2、R3、m、n及びpは、前記式(1)におけるR1、R2、R3、m、n及びpと同義である。X−は陰イオンを示し、Yはアルカリ金属又はアンモニウムを示す。)
本発明の帯電防止剤の製造方法においては、前記式(2)で表される4級アンモニウム塩を用いる。前記式(2)におけるR1、R2、m及びnは、それぞれ式(1)におけるR1、R2、m及びnと同義である。
式(2)におけるX−は陰イオンを示し、好ましくはハロゲンイオンであり、入手容易性の観点から、より好ましくは塩化物イオン又は臭化物イオンであり、更に好ましくは塩化物イオンである。
4級アンモニウム塩は、アルキルジエタノールアミンをハロゲン化メチル等により4級化することにより得ることができる。
本発明の帯電防止剤の製造方法においては、前記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を用いる。前記式(3)におけるR3及びpは、それぞれ式(1)におけるR3及びpと同義である。
式(3)におけるYは、アルカリ金属又はアンモニウムを示し、アルカリ金属の具体例としては、リチウム、カリウム、及びナトリウムから選ばれる1種以上が挙げられる。これらの中でも、入手容易性の観点から、カリウム及びナトリウムから選ばれる1種以上が好ましい。アンモニウムは、アルキルアンモニウムやアルカノールアンモニウムであってもよい。
式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(18)ラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(1.5)アルキル(炭素数が異なるアルキル基の混合物)エーテル硫酸塩等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、市販品として入手可能であり、例えば、エマール20C、エマール270J(以上、全て花王株式会社製)を挙げることができる。
前記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、前記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させる際に溶媒を用いてもよい。溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられる。
これらの中では、前記式(1)で表される化合物を塩析させる観点から、好ましくはアルコール類、エーテル類、より好ましくはアルコール類、更に好ましくはベンジルアルコールである。なお、これらの溶媒は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、前記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させる際の反応温度は、反応を速やかに進行させる観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、そして、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下、より更に好ましくは50℃以下である。
反応時間は、反応を十分に進行させる観点から、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上、更に好ましくは15分以上であり、そして、好ましくは90分以下、より好ましくは60分以下である。
本発明の帯電防止剤の製造においては、上記反応条件で製造した後、精製操作を行うことが好ましい。具体的には、好ましくは10kPa以下の減圧下で、水等を除去し、その後、濾過にて脱塩を行うことが好ましい。
本発明の帯電防止剤含有組成物は、前記帯電防止剤(a)及び樹脂(b)を含有するものである。
<帯電防止剤(a)>
本発明の帯電防止剤含有組成物中の帯電防止剤(a)の含有量は、帯電防止性能を向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、帯電防止剤含有組成物の塗工性を向上させる観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
本発明の帯電防止剤含有組成物は、基材として樹脂(b)を含有する。
樹脂(b)としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、及びジアリルフタレート系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、本発明の帯電防止剤含有組成物により得られるコーティング膜の強度の観点、及び透明性の観点から、好ましくはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂及びポリウレタン系樹脂から選ばれる1種以上であり、より好ましくはアクリル系樹脂である。
帯電防止剤含有組成物中の樹脂(b)の含有量は、コーティング樹脂として機能させる観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上であり、帯電防止剤含有組成物の塗工性を向上させる観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。
本発明の帯電防止剤含有組成物は、塗工性を向上させることを目的として有機溶媒(c)を含有することが好ましい。
有機溶媒(c)としては、特に限定されないが、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、及びエステル類から選ばれる1種以上が挙げられる。本発明の帯電防止剤を製造する際に用いた溶媒も、有機溶媒(c)として用いることができる。
具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;イソプロピルアルコール等のアルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸n−ブチル、酢酸エチル等のエステル類が挙げられる。
これらの中でも、各成分の溶解性が高く、また、塗工性に優れることから、アルコール類が好ましく、イソプロピルアルコールがより好ましい。
また、本発明の帯電防止剤含有組成物が有機溶媒(c)を含有する場合、前記樹脂(b)100質量部に対する有機溶媒(c)の量は、帯電防止剤含有組成物の塗工性を向上させる観点から、好ましくは70質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上であり、そして、好ましくは150質量部以下、より好ましくは130質量部以下、更に好ましくは120質量部以下である。
本発明の帯電防止剤含有組成物は、形成されるコーティング膜等の強度等を向上させることを目的として硬化剤(d)を用いることが好ましい。
硬化剤(d)としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン系化合物、及びアミン化合物から選ばれる1種以上が挙げられ、これらの中でもポリイソシアネート化合物が好ましい。
これらの中でも、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートがより好ましい。
多官能性エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル及びポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類等を挙げることができる。
本発明の帯電防止剤含有組成物が硬化剤(d)を含有する場合、前記樹脂(b)100質量部に対する硬化剤(d)の量は、十分な強度を有するコーティング膜を得る観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、製造コストを抑えつつ十分な強度を有するコーティング膜を製造する観点から、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である。
<水>
本発明の帯電防止剤含有組成物は水を含有してもよいが、コーティング膜の強度、透明性の低下を抑制する観点から、帯電防止剤含有組成物中の水の含有量は5質量%未満が好ましく、1質量%未満がより好ましく、実質的に水を含まないことが好ましい。
本発明の帯電防止剤含有組成物は、前記成分以外に一般的に使用される添加剤を用いることができる。
具体的には、顔料、染料、ガラスビーズ、ポリマービーズ、無機ビーズ等のビーズ類や、炭酸カルシウム、タルク等の無機充填材類、潤滑剤、安定剤、紫外線吸収剤、過酸化物等の重合開始剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明の帯電防止剤含有組成物の製造方法に制限はなく、帯電防止剤(a)、樹脂(b)、及び必要に応じて有機溶媒(c)、及び硬化剤(d)等を公知の方法で撹拌、混合することにより得ることができる。
本発明のコーティング膜は、本発明の帯電防止剤含有組成物を熱硬化させたコーティング膜であり、帯電防止性能と透明性に優れる。また、本発明のコーティング膜の製造方法は、本発明の帯電防止剤含有組成物を熱硬化させる工程を有する。
本発明のコーティング膜を製造する方法に特に制限はないが、ポリエチレンテレフタレート等の支持基材上に一般的な方法により帯電防止剤含有組成物を塗布し、乾燥させ、その後、熱硬化させる方法が好ましい。
塗布方法としては、スクリーン印刷法、ディスペンサー法、ディッピング法、転写法、アプリケータ法、ハケ塗り法及びスプレー法が挙げられる。
本発明のコーティング膜の厚さは、使用目的により適宜決定することができるが、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上であり、そして、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、更に好ましくは35μm以下である。
また、熱硬化を行う時間は、好ましくは5時間以上、より好ましくは7時間以上、更に好ましくは10時間以上であり、そして、好ましくは24時間以下、より好ましくは18時間以下、更に好ましくは15時間以下である。
また、高熱下に晒された後のコーティング膜の表面固有抵抗値は、帯電防止性能を向上させる観点から、好ましくは7E+11Ω/□以下、より好ましくは7E+10Ω/□以下である。
なお、製造直後のコーティング膜の表面固有抵抗値、及び高熱下に晒された後のコーティング膜の表面固有抵抗値は、実施例に記載の方法により測定することができる。
更に、高湿熱下に晒された後のコーティング膜のHaze値は、透明性を向上させる観点から、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下である。
なお、製造直後のコーティング膜のHaze値、及び高湿熱下に晒された後のコーティング膜のHaze値は実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の帯電防止剤は、前述の樹脂と混合し、必要に応じて熱硬化することにより成形物とすることもできる。この成形物は、本発明の帯電防止剤を含有するため、優れた帯電防止性能を示すと共に、優れた透明性を示す。
成形物の製造方法に特に制限はなく、例えば、インサート成形法、射出成形法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法等の各種射出成形法に用いることができる。
液晶表示装置は、自発発光型ではないため、液晶パネルの背面に、バックライトと呼ばれる背面照射型面光源装置が必要であり、前記バックライトの前面側に、光拡散フィルム、及び液晶パネルがこの順で配置された液晶表示装置が用いられている。光拡散フィルムには、光拡散性、透明性といった光学特性に加え、耐光性、帯電防止能などの特性が求められる。
特に、バックライトを組み立てる工程において、塵埃付着が生じると、組み立て工程での不具合が生じるため、光拡散フィルムが帯電防止能を有することが強く求められている。
本発明の帯電防止剤は、透明性及び帯電防止能に優れ、光拡散フィルム用の帯電防止剤として特に好適である。
また、本発明の帯電防止剤を、上述した光拡散有機粒子を製造する際に添加して、光拡散有機粒子中に存在させてもよい。
また、同様に、本発明の帯電防止剤をフィルムを構成するベース樹脂に添加する場合、フィルム中の帯電防止剤の含有量は、十分な帯電防止性能及び良好な成形性を得る観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上であり、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
<1>下記式(1)で表される化合物からなる帯電防止剤。
(式(1)中、R1は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は、炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、m及びnは、平均付加モル数を示し、それぞれ独立に0.25以上20以下の数である。R3は炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、pは、平均付加モル数を示し、0以上20以下の数である。)
<3>前記R1が、好ましくは炭素数8以上18以下、より好ましくは炭素数12以上18以下の天然物に由来するアルキル基及びアルケニル基から選ばれる1種以上、更に好ましくは炭素数8以上18以下、より更に好ましくは炭素数12以上18以下のヤシ油に由来するアルキル基及びアルケニル基から選ばれる1種以上である、前記<1>に記載の帯電防止剤。
<4>前記R2が、好ましくはメチル基又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の帯電防止剤。
<5>前記m及びnが、それぞれ独立に、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.75以上であり、そして、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは7.5以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは1.5以下である、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の帯電防止剤。
<6>前記R3が、好ましくは炭素数10以上、より好ましくは炭素数12以上であり、好ましくは炭素数18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下、より更に好ましくは12である、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の帯電防止剤。
<7>前記R3が、好ましくは各種ドデシル基(ラウリル基)、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、及び各種オクタデシル基から選ばれる1種以上であり、より好ましくは各種ドデシル基(ラウリル基)である、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の帯電防止剤。
<8>前記pが、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1以上、より更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、より更に好ましくは4以下である、前記<1>〜<7>のいずれかに記載の帯電防止剤。
<10>前記帯電防止剤(a)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である、前記<9>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<11>前記樹脂(b)100質量部に対する帯電防止剤(a)の量が、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、より更に好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である、前記<9>又は<10>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<13>前記帯電防止剤含有組成物中の前記樹脂(b)の含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上であり、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である、前記<9>〜<12>のいずれかに記載の帯電防止剤含有組成物。
<14>更に有機溶媒(c)を含有し、該有機溶媒(c)が、好ましくは脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、及びエステル類から選ばれる1種以上であり、より好ましくはアルコール類であり、更に好ましくはイソプロピルアルコールである、前記<9>〜<13>のいずれかに記載の帯電防止剤含有組成物。
<15>前記帯電防止剤含有組成物中の前記有機溶媒(c)の含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは45質量%以上であり、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは55質量%以下である、前記<14>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<16>前記樹脂(b)100質量部に対する有機溶媒(c)の量が、好ましくは70質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上であり、そして、好ましくは150質量部以下、より好ましくは130質量部以下、更に好ましくは120質量部以下である、前記<14>又は<15>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<18>前記帯電防止剤含有組成物中の前記硬化剤(d)の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である、前記<17>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<19>前記樹脂(b)100質量部に対する硬化剤(d)の量が、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である、前記<17>又は<18>に記載の帯電防止剤含有組成物。
<20>前記帯電防止剤含有組成物中、帯電防止剤(a)、樹脂(b)及び硬化剤(d)の合計に対する帯電防止剤(a)の量{(a)×100/[(a)+(b)+(d)]}が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である、前記<17>〜<19>のいずれかに記載の帯電防止剤含有組成物。
<22>製造直後の表面固有抵抗値が、好ましくは1E+11Ω/□以下、より好ましくは7E+10Ω/□以下であり、高熱下に晒された後の表面固有抵抗値が、好ましくは7E+11Ω/□以下、より好ましくは7E+10Ω/□以下である、前記<21>に記載のコーティング膜。
<23>製造直後のHaze値が、好ましくは0.7%以下、より好ましくは0.4%以下であり、高湿熱下に晒された後のHaze値が、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下である、前記<21>又は<22>に記載のコーティング膜。
<25>前記<9>〜<20>のいずれかに記載の帯電防止剤含有組成物を基材上に塗布する工程、乾燥させる工程、及び、熱硬化させる工程をこの順で有する、コーティング膜の製造方法。
<26>前記熱硬化させる工程における熱硬化させる温度が、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは45℃以上であり、そして、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下である、前記<24>又は<25>に記載のコーティング膜の製造方法。
<27>前記熱硬化させる工程における熱硬化を行う時間が、好ましくは5時間以上、より好ましくは7時間以上、更に好ましくは10時間以上であり、そして、好ましくは24時間以下、より好ましくは18時間以下、更に好ましくは15時間以下である、前記<24>〜<26>のいずれかに記載のコーティング膜の製造方法。
<29>前記<1>〜<8>のいずれかに記載の帯電防止剤を含む光拡散フィルムの製造方法。
<30>前記<1>〜<8>のいずれかに記載の帯電防止剤のコーティング膜への使用。
<31>前記<1>〜<8>のいずれかに記載の帯電防止剤の光拡散フィルムへの使用。
<34>前記Yが、好ましくリチウム、カリウム、及びナトリウムから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはカリウム及びナトリウムから選ばれる1種以上である、前記<32>又は<33>に記載の帯電防止剤の製造方法。
<35>前記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、前記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させる際の反応温度が、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、そして、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下、より更に好ましくは50℃以下であり、反応時間が、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上、更に好ましくは15分以上であり、そして、好ましくは90分以下、より好ましくは60分以下である、前記<32>〜<34>のいずれかに記載の帯電防止剤の製造方法。
<36>前記<1>〜<8>のいずれかに記載の帯電防止剤を前記樹脂(b)と混合し、熱硬化させた成形物。
(帯電防止剤Aの製造)
500mlの4つ口フラスコに、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム(純分50質量%、イソプロピルアルコール50質量%)を46.3g、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を160.0g、溶媒としてベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を68.4g配合し、40℃で30分撹拌した。その後、真空ポンプにて8kPaに減圧し、系内の液温が80℃を超えないように調節しながら、水、イソプロピルアルコールを除去するための処理を3時間行った。その後、No.2のろ紙上に濾過助剤(ラジオライト700)を均一に配置した状態で得られた溶液を真空濾過することにより脱塩を行い、淡黄色透明液体からなる帯電防止剤A(純分50質量%、ベンジルアルコール50質量%)を得た。
なお、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウムのココアルキル基中における各炭素数のアルキル基の質量%を以下に示す。
C8 = 7.8質量%
C10= 7.6質量%
C12=44.8質量%
C14=18.1質量%
C16= 9.5質量%
C18= 2.4質量%
C18:1=8.2質量%
C18:2=1.5質量%
なお、「C18:1」はオレイン酸由来のアルキル基を示し、「C18:2」はリノール酸由来のアルキル基を示す。
帯電防止剤(a)として上記で製造した帯電防止剤A、樹脂(b)としてアクリル系樹脂(DIC株式会社製、アクリディックA−801)、有機溶媒(c)としてイソプロピルアルコール、硬化剤(d)として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を室温で混合して、表1に示す組成の帯電防止剤含有組成物を調製した。なお、有機溶媒(c)は、帯電防止剤製造時の溶媒(ベンジルアルコール)を含み、有機溶媒(c)50質量部中、イソプロピルアルコール48.5質量部、ベンジルアルコールを1.5質量部含む。
得られた帯電防止剤含有組成物をPETフィルム(パナック株式会社製、コスモシャイン100A4300)に20μmアプリケータを用いて塗布し、乾燥後、50℃の乾燥機内にて12時間放置し、硬化させ、コーティング膜を得た。
(帯電防止剤Bの製造、及びコーティング膜の製造)
500mlの4つ口フラスコに、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム(純分50質量%、イソプロピルアルコール50質量%)を46.3g、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウム(純分70質量%、残部水)を53.1g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を65.6g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により淡黄色透明液体からなる帯電防止剤Bを得た。
なお、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウムの全アルキル基中における各炭素数のアルキル基の質量%は以下のとおりである。
C12=50質量%
C14=50質量%
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Bを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(帯電防止剤Cの製造、及びコーティング膜の製造)
1000mlの4つ口フラスコに、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム(純分50質量%、イソプロピルアルコール50質量%)を46.3g、ポリオキシエチレン(18)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分26質量%、残部水)を395.6g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を102.9g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により淡黄色粘調透明液体からなる帯電防止剤Cを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Cを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(帯電防止剤Dの製造、及びコーティング膜の製造)
1000mlのオートクレープに、ステアリルジエタノールアミン(純分100質量%)を200.0g、イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を38.1g、イオン交換水を20.6g、炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬)を8.8g、塩化メチル(株式会社トクヤマ製)を33.5g入れた後、温度100℃、圧力6kg/cm3の条件下で5時間反応を行った後、50℃まで冷却し、黄色透明液体(塩化ステアリル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム)を得た。
得られた塩化ステアリル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウムを40.8g、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を160.0g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を76.8g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により黄色粘調透明液体からなる帯電防止剤Dを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Dを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(化合物Eの製造、及びコーティング膜の製造)
1000mlのオートクレープに、ジポリオキシエチレン(4)ステアリルアミン(純分100質量%)を200g、イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を38.1g、イオン交換水を20.6g、炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬)を8.8g、塩化メチル(株式会社トクヤマ製)を18.2g入れた後、温度100℃、圧力6kg/cm3の条件下で5時間反応を行った後、50℃まで冷却し、黄色透明液体(塩化ステアリル(ジポリオキシエチレン(4))メチル4級アンモニウム)を得た。
得られた塩化ステアリル(ジポリオキシエチレン(4))メチル4級アンモニウムを67.2g、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を160.0g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を103.2g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により黄色粘調透明液体からなる帯電防止剤Eを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Eを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(化合物Fの製造、及びコーティング膜の製造)
1000mlのオートクレープに、ジポリオキシエチレン(10)ステアリルアミン(純分100質量%)を200g、イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を38.1g、イオン交換水を20.6g、炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬)を8.8g、塩化メチル(株式会社トクヤマ製)を10.6g入れた後、温度100℃、圧力6kg/cm3の条件下で5時間反応を行った後、50℃まで冷却し、黄色透明液体(塩化ステアリル(ジポリオキシエチレン(10))メチル4級アンモニウム)を得た。
得られた塩化ステアリル(ジポリオキシエチレン(10))メチル4級アンモニウムを120.0g、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を160.0g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を156.0g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により黄色粘調透明液体からなる帯電防止剤Fを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤を用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜Fを得た。
(化合物Gの製造、及びコーティング膜の製造)
500mlの4つ口フラスコに、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム(純分50質量%、イソプロピルアルコール50質量%)を46.3g、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウム(純分70質量%、残部水)を55.1g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を67.0g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により淡黄色透明液体からなる帯電防止剤Gを得た。
なお、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウムのアルキル基の質量%は以下のとおりである。
C12=72質量%
C14=26質量%
C16=2質量%
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Gを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(化合物Hの製造、及びコーティング膜の製造)
500mlの4つ口フラスコに、塩化ココアルキル(ジヒドロキシエチル)メチル4級アンモニウム(純分50質量%、イソプロピルアルコール50質量%)を46.3g、ポリオキシエチレン(1.5)アルキルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を135.3g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を62.2g配合した後は、実施例1と同様の処方を行い、淡黄色透明液体からなる帯電防止剤Hを得た。
なお、ポリオキシエチレン(1.5)アルキルエーテル硫酸ナトリウムのアルキル基の質量比は以下のとおりである。
C8 =7.5質量%
C10= 34質量%
C12= 31質量%
C14= 27質量%
C16以上 0.5質量%
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Hを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(化合物Iの製造、及びコーティング膜の製造)
300mlの4つ口フラスコにN−メチルジエタノールアミン(東京化成工業株式会社製、試薬)を50.0g仕込み、80℃に昇温後、滴下ロートに、ジエチル硫酸(東京化成工業株式会社製、試薬)を64.1g仕込み、発熱に注意しながら3時間かけ滴下し4級塩化処理を行い、モノメチルモノエチルジエタノールアンモニウム−エチルサルフェートからなる帯電防止剤Iを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Iを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
(化合物Jの製造、及びコーティング膜の製造)
300mlの4つ口フラスコにジエチルモノエタノールアミン(東京化成工業株式会社製、試薬)を50.0g仕込み、80℃に昇温後、滴下ロートに、ジメチル硫酸(東京化成工業株式会社製、試薬)を53.3g仕込み、発熱に注意しながら3時間かけ滴下し4級塩化処理を行い、モノメチルジエチルエタノールアンモニウム−メチルサルフェートからなる帯電防止剤Jを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Jを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
500mlのオートクレープに、N−メチルジエタノールアミン(東京化成工業株式会社製、試薬)を50.0g、イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を9.5g、イオン交換水を5.1g、炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬)を2.2g、塩化メチル(株式会社トクヤマ製)を25.5g入れた後、温度100℃、圧力6kg/cm3の条件下で5時間反応を行った後、50℃まで冷却し、黄色透明液体(塩化ジメチルジエタノール4級アンモニウム)を得た。
得られた塩化ジメチルジエタノール4級アンモニウムを34.0g、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(純分25質量%、残部水)を320.1g、ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を106.0g配合したこと以外は実施例1と同様の方法により黄色透明液体からなる帯電防止剤Kを得た。
帯電防止剤Aの代わりに、上記で得られた帯電防止剤Kを用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
帯電防止剤Aの代わりに、POE(3)ラウリルエーテル硫酸エステルのトリエタノールアミン塩を用いたことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
比較例5
帯電防止剤を用いないことを除いて実施例1と同様にして、コーティング膜を得た。
[製造直後、及び耐熱試験後のコーティング膜の表面固有抵抗値(製造直後、及び高熱下に晒された後のコーティング膜の帯電防止性能)]
製造直後のコーティング膜について、温度25℃、相対湿度45%に調整した室内で、A−4329型ハイレジスタンスメータ(日本ヒューレット・パッカード株式会社製)用いて、膜の中央部の表面固有抵抗値を測定した。
次に、温度85℃、風量MAXに設定した温風乾燥機(PH−202、エスペック株式会社製)内で、コーティング膜を336時間放置した後、上記と同様の方法で表面固有抵抗値を求めた。表面固有抵抗値は、数値が小さいほど帯電防止性能が優れることを示す。
製造直後のコーティング膜について、温度25℃、相対湿度45%に調整した室内で、HAZEMETER HM−150(株式会社村上色彩研究所製)を用いて、光学条件をJIS K 7105に設定し、ランダムに15か所Haze値の測定を行い、その数平均値を求めた。
温度60℃、相対湿度85%に調整した恒温恒湿機(エスペック株式会社製、SH−241)内で、コーティング膜を312時間放置した後、上記と同様の方法でHaze値を求めた。Haze値が低い程、透明性が高いことを示す。
実施例1及び3を比較すると、式(1)におけるpの平均付加モル数が3の帯電防止剤を用いた実施例1が、製造直後及び耐熱試験後の帯電防止性能が優れることがわかる。
また、実施例4〜6を比較すると、n+mの平均付加モル数が2の帯電防止剤を用いた実施例4が、これらの中では最も帯電防止性能に優れることがわかる。
更に、実施例1及び9を比較すると、帯電防止剤含有組成物中の帯電防止剤の含有量が多い実施例9の方が、帯電防止性能に優れることがわかる。
式(1)におけるR1の炭素数12が主成分である実施例1及び式(1)におけるR1の炭素数が18である実施例4を比較すると、帯電防止性能及び透明性はほとんど変わらないことがわかる。
実施例2及び7を比較すると、式(1)におけるR3の炭素数がより多い帯電防止剤を用いた実施例7の方が、やや帯電防止性能に優れていることがわかる。
更に比較例4では、トリエタノールアミン塩を用いたため、耐湿耐熱試験後のコーティング膜の透明性が低下した。また、耐熱試験後の帯電防止性能も低下した。
Claims (11)
- 下記式(1)で表される化合物からなる帯電防止剤。
(式(1)中、R1は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は、炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、m及びnは、平均付加モル数を示し、それぞれ独立に0.25以上20以下の数である。R3は炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、pは、平均付加モル数を示し、0以上20以下の数である。) - 請求項1に記載の帯電防止剤(a)及び樹脂(b)を含有する帯電防止剤含有組成物。
- 前記帯電防止剤(a)の量が、前記樹脂(b)100質量部に対して0.1質量部以上15質量部以下である、請求項2に記載の帯電防止剤含有組成物。
- 更に、有機溶媒(c)を含有する、請求項2又は3に記載の帯電防止剤含有組成物。
- 更に、硬化剤(d)を含有する、請求項2〜4のいずれかに記載の帯電防止剤含有組成物。
- 請求項2〜5いずれかに記載の帯電防止剤含有組成物を熱硬化させる工程を有するコーティング膜の製造方法。
- 下記式(2)で表される4級アンモニウム塩と、下記式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを反応させることにより前記式(1)で表される化合物を製造する、請求項1に記載の帯電防止剤の製造方法。
(式(2)及び(3)中、R1、R2、R3、m、n及びpは、前記式(1)におけるR1、R2、R3、m、n及びpと同義である。X−は陰イオンを示し、Yはアルカリ金属又はアンモニウムを示す。) - 請求項1に記載の帯電防止剤を含む光拡散フィルム。
- 請求項1に記載の帯電防止剤を含む光拡散フィルムの製造方法であって、
請求項1に記載の帯電防止剤を、フィルムを構成するベース樹脂に添加する、又は、
請求項6に記載の方法により得られるコーティング膜を、フィルムの表面に適用する、光拡散フィルムの製造方法。 - 請求項1に記載の帯電防止剤のコーティング膜への使用。
- 請求項1に記載の帯電防止剤の光拡散フィルムへの使用。
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