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JP6684545B2 - 検出又は定量方法、共振性添加剤、共振性構造体の使用方法及び容器 - Google Patents

検出又は定量方法、共振性添加剤、共振性構造体の使用方法及び容器 Download PDF

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Description

本発明は、検出又は定量方法、共振性添加剤、共振性構造体の使用方法及び容器に関する。
従来から、被検体中の検出対象を検出する方法として、ラテックス凝集法が行われてきた。ラテックス凝集法とは、例えば、生体試料等の流体中における抗原を検出する場合、流体と、抗原に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを担持させたラテックスとを混合して、ラテックスの凝集の程度を測定することにより、抗原を検出又は定量する方法である(例えば、特許文献1参照)。
このラテックス凝集法によれば、検体として添加された抗原が複数のラテックス結合抗体を架橋させ、ラテックスの凝集を促す。しかし、抗原が微量の場合、その架橋が起こりにくいため、ラテックスが十分に凝集せず、凝集しても検出感度以下となって検出できない。このため、微量の抗原を迅速に検出することが困難であった。
そこで、ELISA法やCLEIA法といった酵素基質反応を利用する方法も広く採用されている。これらの方法では、例えば、抗原に特異的に結合する一次抗体を抗原に結合させ、この一次抗体に酵素を有する二次抗体を結合させる。ここで、酵素の基質を添加し、酵素が触媒する反応の程度を測定することで、抗原を検出又は定量する。これらの方法によれば、例えば基質として発色試薬又は発光試薬を用いると、基質添加後の発色又は発光の検出感度が高い。
検体と試薬とを反応させるための撹拌の時間を短縮するため、検体と試薬とを含む液体試料に、共振周波数帯内の音波を放射させて音響流を生じさせる撹拌装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この音波は、反応容器の壁面に取り付けられた発音部から生じ、容器内の液体試料の全体を撹拌すべく、数MHz〜数百MHz程度の高周波を要する。そのため、蛋白質等の測定対象が熱変性するおそれがある。蛋白質の熱変性等の、液体試料に対するダメージを最小限にするためには、音波発生時間を瞬時に抑える必要があり、撹拌が不十分となるおそれもあった。
また、ELISA法において、チップ・コーン内壁に固相化した捕獲抗体と、検体中の抗原との接触を迅速に行うため、共振を利用することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この共振も溶液全体に生じさせるものである。また、共振を起こす周波数で、チップ・コーン内において、これに対面するウェル内の試薬等を吸入/排出動作を行う必要があり、特別な装置を要する。
特公昭58−ll575号公報 特開2010−91306号公報 特表2013−532834号公報
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、蛋白質の熱変性等の、検体に対するダメージを起こすことなく、抗原抗体反応等における結合、凝集等を促進することを目的とする。
本発明者らは、結合、凝集等が行われる反応場において、分散媒又は溶媒ではなく分散質である構造体を共振させることにより、振動による反応物質の接触機会を増やすことができ、その結果、結合、凝集等を促進することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようである。
[1]検体中の検出対象を検出又は定量する方法であって、
前記検出対象に対する第1の親和性物質と、共振性構造体と、前記検体とを混合し、
前記共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により前記共振性構造体を共振させ、
前記第1の親和性物質と前記検出対象とを含む複合体について判定を行う工程を含む、方法。
[2]前記第1の親和性物質と、前記共振性構造体と、前記検体と、更に、前記検出対象に対する第2の親和性物質とを混合し、
前記第1の親和性物質及び前記第2の親和性物質は、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できるものである、[1]に記載の方法。
[3]前記第1の親和性物質又は前記第2の親和性物質は、標識用酵素と結合しており、
前記方法は、前記判定を行う前又は前記判定を行う際に、前記複合体に存在する前記標識用酵素とその基質とを反応させることを更に含む、[2]に記載の方法。
[4]前記共振性構造体は、単一物質による中実粒子、中空部分の一部に構造物を有していてもよい中空粒子、及び、金属と有機ポリマーとからなる複合粒子からなる群より選択される少なくとも1種以上の粒子である、[1]〜[3]の何れか1項に記載の方法。
[5]前記共振性構造体は、平均粒子径が0・001〜500μmである、[1]〜[4]の何れか1項に記載の方法。
[6]物質Aと、前記物質Aに対する親和性物質とを相互作用させる方法であって、
前記物質Aと前記親和性物質と共振性構造体とを混合し、
前記共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により前記共振性構造体を共振させる工程を含む、方法。
[7]検出対象を検出及び/又は定量するための試験液に添加するための共振性添加剤であって、
前記試験液は、前記検出対象に対する第1の親和性物質を含み、
前記共振性添加剤は、固有の振動数の波動の付与により共振する共振性構造体を有している、共振性添加剤。
[8]検出対象を検出及び/又は定量するための試験液に添加して、固有の振動数の波動の付与により共振させる、共振性構造体の使用方法であって、
前記試験液は、前記検出対象に対する第1の親和性物質を含む、使用方法。
[9]検出対象を検出及び/又は定量するための容器であって、
前記容器は、固有の振動数の波動の付与により共振する共振体を含む、容器。
[10]前記共振体は、検出及び/又は定量のための透過光を遮断しない箇所にある、[9]に記載の容器。
[11]物質Aと、前記物質Aに対する親和性物質とを相互作用させる方法であって、
前記物質A及び前記親和性物質は、[9]又は[10]に記載の容器に保持された流体に存在しており、
前記容器に含まれる共振体を前記共振体に固有の振動数の波動の付与により共振させる工程を含む、方法。
本明細書において、「第1の親和性物質」及び「第2の親和性物質」を総称して「親和性物質」ということがある。また、後述する「本発明の第1の検出又は定量方法」及び「本発明の第2の検出又は定量方法」を総称して「本発明の検出又は定量方法」ということがある。
本発明によれば、検出対象と、検出対象に対する親和性物質との反応場において、共振性構造体を存在させて共振させることにより、反応場に振動が伝達し、ひいては、反応場に存在する親和性物質にも振動が伝達する。反応場に検出対象が存在すれば、検出対象にも振動が伝達する。これらの振動により、検出対象と親和性物質との接触機会を増やすことができる。その結果、検出対象と親和性物質との結合が促進される。かかる結合の促進により、検出対象と親和性物質とを含む複合体が容易に形成され、この複合体の凝集も促進される。
また、本発明によれば、共振性構造体を共振させるために付与する波動は、低エネルギーで済む。従って、蛋白質の熱変性等の、検体に対するダメージを起こすことがない。また、低エネルギーの波動の付与でよいため、従来の共振による撹拌法よりも、波動を比較的長時間付与することもできるので、結合、凝集等の促進に十分な振動を与えることができる。
従って、本発明によれば、検出対象がごく微量であっても、検出精度を高めることができる。また、結合、凝集等の時間の短縮を図ることができる。更に、非常に狭い反応場であっても結合、凝集等を促進することができるので、従来のセル、ウェル等のみならず、例えば、マイクロ化学プロセス、マイクロ流路、マイクロリアクター等における反応等にも利用することができる。
本発明は、抗原抗体反応を利用する、生体試料等の検体における検出対象の検出及び定量に好適である。
抗原を検出対象とする、第1の検出又は定量方法の一実施形態を表す概略図である。 抗体を検出対象とする、第1の検出又は定量方法の一実施形態を表す概略図である。 抗原を検出対象とする、第2の検出又は定量方法の一実施形態を表す概略図である。 抗体を検出対象とする、第2の検出又は定量方法の一実施形態を表す概略図である。 検出又は定量するための容器の一実施形態の模式的斜視図である。 ディスクリート方式臨床用生化学自動分析装置における反応容器の一実施形態の模式的平面図である。
以下、本発明の実施形態について、説明する。
<検出又は定量する方法>
本発明の検出又は定量する方法は、検体と、少なくとも第1の親和性物質と共振性構造体とを混合し、共振性構造体に固有の振動数(本明細書において、「固有振動数」ということがある。)の波動の付与により、共振性構造体を共振させ、第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体について判定を行う工程を含む。
本発明において、共振性構造体は、第1の親和性物質と分離したものである。
本明細書において、「結合する」、「結合している」等の用語は、特に別の記載をしない限り、原則として、直接若しくは間接的に結合すること又はその状態を含む。本明細書において、例えばAとBとについて、「直接結合する」、「直接結合している」等の用語は、AとBとが間に何も介在させることなく結合すること又はその状態を意味する。また、本明細書において、例えばAとBとについて、「間接的に結合する」、「間接的に結合している」等の用語は、AとBとが間に他の分子等を介在して結合すること又はその状態を意味する。
(共振性構造体)
本発明において、共振性構造体は、共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により共振するものであれば特に限定されず、例えば、単一物質による中実粒子であってもよく、本明細書において、「中実粒子」は、中身の詰まった粒子である。中実粒子は、後述の中空粒子における中空部分を有さないことが好ましい。共振性構造体は、また、シェル部分と該シェル部分に囲まれた中空部分とからなる中空粒子、金属と有機ポリマーとからなる複合粒子等であってもよい。前者の中空粒子としては、例えば、ポリスチレン等の有機ポリマーからなるもの等が挙げられ、構造としては、例えば、中空部分の一部に棒状、メッシュ状等の構造物を有していてもよい。後者の複合粒子としては、例えば、鉄等の金属とポリスチレン等の有機ポリマーとからなるもの等が挙げられ、構造としては、例えば、金属からなる粒子に有機ポリマーからなるコーティングを施した構造、金属からなるコア部分と該コア部分を包囲し有機ポリマーからなるシェル部分とからなるコアシェル構造、その他の、有機ポリマーからなる粒子の一部分が金属に代わった構造に相当する構造、等が挙げられ、また、前者の有機ポリマーからなる中空粒子と、その中空部分の一部に存在する棒状、メッシュ状等の構造物が金属からなる複合粒子等であってもよい。
本発明において、共振性構造体は、必ずしも球形又は球に準じる形状である必要はなく、多様な形態を有することができる。
共振性構造体は、例えば上述のように、構造体であるので、共振性構造体に固有の周波数の波動を付与することにより、共振し、共振による振動を反応場に連続的に伝達することができる。
共振性構造体の平均粒子径の下限は、好ましくは0.001μm、より好ましくは0.01μm、更に好ましくは0.05μm、更により好ましくは20μmであり、上限は、好ましくは500μm、より好ましくは400μm、更に好ましくは300μm、更により好ましくは280μmである。
本発明における共振性構造体は、上記数値範囲内の平均粒子径を有し、通常、親和性物質の平均粒子径が無視できる程度に大きいので、共振性構造体に固有の振動数の波動を付与することに対するエネルギー効率がよく、比較的低エネルギーの波動の付与によっても共振を起こすことができる。
共振性構造体は、上記のように比較的大きいので、沈降して反応場に振動を伝達できなくなることを防止するため、比重が小さいものが好ましい。共振性構造体は、低比重化の点で、上述のように、中空部分を有する構造、また、金属部分を有していても有機ポリマー部分をも有する複合構造が好ましく、共振による振動を反応場に伝達できる範囲であれば、前者の中空構造の場合、シェル部分が薄い方がより好ましく、後者の複合構造の場合、金属部分に対する有機ポリマー部分が多い方がより好ましい。
本発明において、共振性構造体は、第1の親和性物質と結合しておらず、好ましくは、何にも係留されることなく独立して反応場に存在する。共振性構造体は、独立して反応場に散在することとなるので、共振により反応場に広く振動を伝達しやすく、反応場における検出対象と親和性物質との接触機会を増大することができる。
共振性構造体としては、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。 以上のように、検出対象と第1の親和性物質との接触の機会、また、更に後述の第2の親和性物質を含む場合、検出対象と第1の親和性物質と第2の親和性物質との接触の機会が増大され、相互間の結合を促進することができる。
(親和性物質)
第1の親和性物質は、固相と結合していることが好ましい。固相としては、特に限定されず、多様な形態であってよく、例えば、ラテックス粒子、磁気粒子、ビーズ、膜、マイクロタイターウェル等のウェル、スライド材、プレート、微小加工チップ、ペレット、ディスク、毛細管、中空繊維、針、固体繊維等が挙げられる。ビーズとしては、例えば、セルロース・ビーズ、気孔質ガラス・ビーズ、シリカ・ゲル、ジビニルベンゼンにより随意的に架橋されている低架橋度及び高架橋度ポリスチレン・ビーズ、グラフト化コ−ポリ・ビーズ、ポリ−アクリルアミド・ビーズ、ラテックス・ビーズ、N,N−ビス−アクリロイル・エチレン・ジアミンにより随意的に架橋されているジメチルアクリルアミド・ビーズ、及び疎水性ポリマーにより被覆されているガラス粒子等が挙げられ、また、アルカンチオレート誘導した金、ポリアミド、アクリル・コポリマー、ナイロン、デキストラン、ポリアクロレイン等を含む多様な組成物を含むものであってもよく、低架橋度及び高架橋度ポリスチレン・ビーズ等ポリスチレン・ビーズ、ポリ−アクリルアミド・ビーズが好ましく、ポリスチレン・ビーズがより好ましい。
本明細書において、第1の親和性物質と、少なくとも固相とが結合している結合体を、第1の結合物ということがある。
本明細書において、後述する第2の親和性物質を用いない本発明の検出又は定量方法を、本発明の第1の検出又は定量方法ということがある。
本発明の第1の検出又は定量方法は、ラテックス凝集法に好適である。
本発明の検出又は定量方法は、更に、検出対象に対する第2の親和性物質を用いるものであってもよい。
第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、検出対象の異なる部位において、同時に検出対象に結合できるものである。
本明細書において、第2の親和性物質を用いる本発明の検出又は定量方法を、本発明の第2の検出又は定量方法ということがある。
第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、例えば、検出対象が抗原である場合、抗体であってよい。
ここで用いる抗体は、いかなるタイプの免疫グロブリン分子であってもよく、Fab等の抗原結合部位を有する免疫グロブリン分子断片であってもよい。また、抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよいが、抗原の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であることが好ましい。
本発明の第2の検出又は定量方法において、第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、検出対象である1種類の抗原について、異なる抗原認識部位を有する2種類のモノクローナル抗体であることが好ましい。
検出対象が抗体である場合、第1の親和性物質は、この抗体が認識する抗原決定基を有する抗原であってよい。本発明の第2の検出又は定量方法において、第2の親和性物質は、通常、検出対象である抗体に結合し得る第2の抗体である。
(標識用酵素)
本発明の第2の検出又は定量方法において、第1の親和性物質又は第2の親和性物質は、標識用酵素と結合していてもよい。標識用酵素としては、ELISA法やCLEIA法といった酵素基質反応を利用する方法において使用されるもの等が挙げられ、具体的には、アルカリホスファターゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ等が挙げられる。
標識用酵素は、第1の親和性物質又は第2の親和性物質に直接結合してよく、第1の親和性物質が固相と結合している場合、好ましくは第2の親和性物質に直接結合している。
(磁性物質)
本発明の第2の検出又は定量方法において、第1の親和性物質又は第2の親和性物質は、更に、磁性物質と結合していてもよい。磁性物質は、好ましくは微粒子状である。本発明の第2の検出又は定量方法において、磁性物質を用いることにより、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することができ、検出精度を向上することができる。
本明細書において、第2の親和性物質と、少なくとも、標識用酵素及び/又は磁性物質とが結合している結合体を、第2の結合物ということがある。
本発明の第2の検出又は定量方法は、ELISA法やCLEIA法(化学発光酵素免疫測定法)といった酵素基質反応を利用する方法に好適である。
(本発明の検出又は定量方法において用いる上記成分の作製方法)
第1の結合物は、第1の親和性物質と例えば固相とを結合することによって作製する。また、第2の親和性物質が第2の結合物を構成する場合、第2の親和性物質と第2の結合物の他の構成物とを結合することによって作製する。
例えば、親和性物質が抗体又は抗原であり、固相と直接結合させる場合、物理吸着法、化学結合法等の常法を用いることができる。また、例えば、親和性物質と標識用酵素とを直接結合する場合、常法を用いることができる。更に、親和性物質と磁性物質とを結合する場合、特に限定されないが、例えば、特殊な官能基に対する化学結合法を用いることができ、具体的には、親和性物質及び磁性物質の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これらの物質を介して親和性物質と磁性物質とを間接的に結合させてもよい。
共振性構造体は、例えば、物理吸着法、化学結合法等の常法により作製することができる。
(検出方法)
本発明における検出方法は、検体と、少なくとも第1の親和性物質と共振性構造体とを混合し、共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により共振性構造体を共振させ、第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体の有無を判定する工程を含む。
(混合)
まず、第1の親和性物質と、共振性構造体と、検体とを容器内で混合する。この場合、市販のキット等、第1の親和性物質を含むが共振性構造体を含まないキット又は試験液に、共振性構造体と検体とを添加してもよい。第1の親和性物質は、第1の結合物を構成していてもよい。
また、更に、第2の親和性物質を混合してもよい。第2の親和性物質は、第2の結合物を構成していてもよい。混合は、例えば、第1の親和性物質、第2の親和性物質及び共振性構造体を含む試験液を保持する容器に、検体を投入することができる。この場合、市販のキット等、第1の親和性物質及び第2の親和性物質を含むが共振性構造体を含まないキット又は試験液に、共振性構造体と検体とを添加してもよい。
(凝集)
得られる混合物に対し、共振性構造体に固有の振動数の波動を付与し、共振性構造体を共振させる。混合物に、相互に固有振動数が異なる2種以上の共振性構造体が存在する場合、それぞれの共振性構造体に固有の振動数の波動をそれぞれ付与してよい。
共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により、共振性構造体の共振が惹起され、混合物において共振性構造体を取り囲む場(反応場)に振動が伝達する。混合物及び反応場は液体なので、反応場に存在する第1の親和性物質にも振動が伝達する。反応場に検出対象が存在すれば、更に検出対象にも振動が伝達する。検体に検出対象が存在する場合、これらの振動により、検出対象と第1の親和性物質との接触機会が増えることとなり、その結果、検出対象と第1の親和性物質との結合が促進される。この結合により、第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体が形成され、凝集する。
混合物に第2の親和性物質が存在する場合、上記共振性構造体の共振に基づき反応場に伝達した振動により、反応場に存在する第2の親和性物質にも振動が伝達する。検出対象が存在する場合、これらの振動により、検出対象と、第1の親和性物質及び第2の親和性物質との接触機会が増えることとなり、その結果、検出対象と、第1の親和性物質及び第2の親和性物質との結合が促進される。第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体は、更に、第2の親和性物質を含むこととなり、凝集する。
以上の現象を、図を参照しながら説明する。尚、各図に示す本発明の実施態様はあくまでも一実施態様にすぎず、これらに限定されない。
本発明の第1の検出又は定量方法の一実施態様としては、例えば、図1に示すように、検出対象50が抗原51である場合、第1の結合物10は、固相11としてラテックス粒子と、抗原51に対する第1の親和性物質として抗体12とが結合してなる。
本発明の第1の検出又は定量方法の別の一実施態様としては、例えば、図2に示すように、検出対象50が抗体52である場合、第1の結合物10は、固相11としてラテックス粒子と、抗体52に対する第1の親和性物質として抗原13とが結合してなる。
上記何れの一実施態様においても、混合物には共振性構造体40が散在する。
図1及び図2において、上記本発明の第1の検出又は定量方法の一実施態様のそれぞれに検体を投入して混合した後、共振性構造体に固有の振動数の波動を付与すると、共振性構造体40が共振する。共振による振動は、共振性構造体40を取り囲む反応場にも伝達する。そして、反応場に存在する第1の親和性物質である抗体12及び抗原13にも伝達する。反応場に検出対象50である抗原51又は抗体52が存在する場合、抗原51及び抗体52にも振動が更に伝達し得る。これらの振動により、抗原51と抗体12との接触機会、及び、抗体52と抗原13との接触機会がそれぞれ増えることとなる。その結果、抗原51と抗体12との結合、及び、抗体52と抗原13との結合が、促進される。この結合により、抗原51及び抗体12を少なくとも含む複合体、並びに、抗体52及び抗原13を少なくとも含む複合体が形成され、凝集する。
本発明の第2の検出又は定量方法の一実施態様としては、例えば、図3に示すように、検出対象50が抗原51である場合、第1の結合物10は、固相11と、抗原51に対する第1の親和性物質として抗体12とが結合してなる。この一実施態様の検出又は定量方法には、更に、抗原51に対する第2の親和性物質として抗体22を含む。抗体22は、任意に、標識用酵素30を結合して、第2の結合物20を構成していてもよい。固相11は、磁性物質であってもよい。抗体12及び抗体22は、抗原51の異なる部位(抗原決定基)において、同時に抗原51に結合することができるモノクローナル抗体である。
本発明の第2の検出又は定量方法の別の一実施態様としては、例えば、図4に示すように、検出対象50が抗体52である場合、第1の結合物10は、固相11と、抗体52に対する第1の親和性物質として抗原13とが結合してなる。この一実施態様の検出又は定量方法は、更に、抗体52に対する第2の親和性物質として抗体23を含む。抗体23は、任意に、標識用酵素30を結合して、第2の結合物20を構成していてもよい。固相11は、磁性物質であってもよい。抗原13及び抗体23は、抗体52の異なる部位(FabとFc)において、同時に抗体52に結合することができる。
図3及び図4において、上記本発明の第2の検出又は定量方法の一実施態様のそれぞれに検体を投入して混合した後、共振性構造体に固有の振動数の波動を付与すると、本発明の第1の検出又は定量方法の一実施態様における複合体の形成に際し、第2の親和性物質である抗体22又は抗原23が加わることになる。その際、共振性構造体40の共振に基づく反応場の振動により、抗体22及び抗原23にも振動が伝達する。
具体的には、共振性構造体40の共振に基づき接触機会が増えたことにより、抗体12、抗原51及び抗体22の結合、並びに、抗原13、抗体52及び抗体23の結合が、それぞれ促進される。この結合により、抗体12、固相11、抗原51及び抗体22を少なくとも含む複合体、並びに、抗原13、固相11、抗体52及び抗体23を少なくとも含む複合体がそれぞれ形成され、凝集する。
本発明において、付与する波動は、共振性構造体に共振を起こすものであれば特に限定されないが、例えば、蛋白質の熱変性等の、検体に対するダメージを起こさない範囲で、下記ストークス−アインシュタインの式(1)において拡散係数Dができるだけ最大となるような波動を付与することが好ましい。
d=κT/3πηD 式(1)
(上記式において、dは共振性構造体の粒子径、κはボルツマン定数、Tは共振性構造体が存在する反応場の絶対温度、ηは共振性構造体が存在する反応場の粘度率、Dは共振性構造体の拡散係数を表す。)
拡散係数Dは、分子のブラウン運動を示す係数であり、例えば、レーザー回折法による回折散乱パターンを測定することにより、求めることができ、本発明に関しては、例えば、測定セル中の共振性構造体に照射して反射され、測定セル外に設置されたピンホールを抜け出たレーザー光を光電子増倍管を用いて増倍した後、キュムラント法及びヒストグラム法解析により、求めることができる。
本発明において、付与する波動の種類としては、例えば、共振性構造体に固有の振動数の波動であればよく、例えば、低周波〜超音波〜中波等が挙げられる。
付与する波動の周波数、時間、出力等の条件は、用いる共振性構造体の固有振動数、材質、大きさ等に応じて選択することができる。
付与する波動の周波数は、共振させる対象である、共振性構造体の固有振動数とする。付与する波動の周波数としては、振動幅が大きい波長となる周波数が好ましく、より低いエネルギーでより高い振動幅となる波長となる周波数がより好ましく、また、共振性構造体が粒度分布のあるものである場合、分布の大きい粒度を有するものに合せて選択することが好ましい。
付与する波動の周波数の下限は、好ましくは10Hz、より好ましくは15Hzであり、上限は、好ましくは3MHz、より好ましくは2MHzである。
本発明において、使用する装置が発する波動の周波数が定まっている場合等、使用する周波数に応じて共振性構造体として具体的に何を用いるかを選択してもよい。
付与する波動の出力の下限は、特にないが、好ましくは1W、より好ましくは5Wであり、上限は、好ましくは2200W、より好ましくは2000Wである。
本発明においては、従来の共振による撹拌法よりも、上記のように出力を比較的低く抑えることができるので、波動を比較的長時間付与することができ、結合、凝集等の促進に十分な振動を与えることができる。また、反応場の温度上昇を小さく抑えることができるので、蛋白質の熱変性等の、検体に対するダメージを起こすことがない。
共振性構造体に固有の振動数の波動を付与する方法としては、例えば、ピエゾ素子、水晶振動子、ダイナミック型スピーカー等が挙げられ、ピエゾ素子が好ましい。
ピエゾ素子を用いる場合、付与する波動の周波数の下限は、好ましくは10Hz、より好ましくは15Hzであり、上限は、好ましくは10MHz、より好ましくは2MHzであり、付与する波動の出力の下限は、好ましくは5W、より好ましくは10Wであり、上限は、好ましくは2200W、より好ましくは2000Wである。
(判定を行う工程)
判定を行う工程としては、具体的には、検出する方法の場合、第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体の有無を判定する工程であり、定量する方法の場合、上記複合体に基づく濁度を測定し、検出対象の量と濁度との相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する工程である。
第1の親和性物質又は第2の親和性物質が標識用酵素と結合している場合、複合体に存在する標識用酵素とその基質とを反応させる。基質としては、従来用いられる、発色性、蛍光性又は発光性の基質等が挙げられる。基質を加えることにより、検出可能な信号を生じさせることができ、上記濁度測定に代えることができる。基質の添加は、判定を行う前又は前記判定を行う際に行うことができる。
(判定)
検出対象を含む複合体の有無の判定は、例えば目視又は濁度測定で行うことができる。濁度は光散乱装置での光透過率から算出でき、濁度が高ければ複合体が凝集されており、検出物質の存在が示唆される。ここで、使用する光の波長は、磁性物質等の粒径等に応じ所望の検出感度が得られるよう適宜設定されてよい。光の波長は、従来汎用の装置を利用できる点で、可視光の範囲内(例えば、550nm)であることが好ましい。
目視又は濁度測定は、一定の時点で断続的に行ってもよいし、経時的に連続して行ってもよい。また、ある時点における濁度測定値と、他の時点における濁度測定値との差に基づいて判定を行ってもよい。
尚、本発明の検出又は定量方法における「濁度測定」には、濁度を直接的に測定することのみならず、濁度を反映するパラメータを測定することも包含される。かかるパラメータとしては、複数時点での濁度測定値の差異、分離された凝集物量、分離後の非凝集物の濁度等が挙げられる。ここで、複数時点のうちの1点は、例えば、検出対象が非存在である陰性対照に磁力を付加した際、濁度が最大値となる時点近傍であることが好ましい。これにより、別の時点での濁度測定値との差異が大きくなり、検出対象の量をより正確に定量できることになる。
(定量方法)
本発明における定量方法は、検体と、少なくとも第1の親和性物質と共振性構造体とを混合し、共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により共振性構造体を共振させ、第1の親和性物質と検出対象とを含む複合体に基づく濁度、即ち、共振により得られる混合物の濁度を測定し、検出対象の量と濁度との相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する。前半部分の手順は前述した検出方法と類似するので、説明を省略する。
(相関式)
検出対象の量と濁度との相関式は、予め作成しておく。この相関式を構成する検出対象の量と濁度との測定は、データが多い程に信頼性の高い相関式が得られる。そこでデータは、2以上の検出対象の量に関するものであればよく、3点以上の検出対象の量に関するものであることが好ましい。
ここで、検出対象の量と濁度との相関式は、検出対象の量と濁度との直接的な相関を示す式のみならず、検出対象の量と濁度を反映するパラメータとの相関式であってもよい。
(算出)
混合物の濁度測定値を、作成した相関式に代入することによって、検体中の検出対象の量を算出できる。
(分離)
磁性物質が含まれる場合、本発明の検出又は定量方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことが好ましい。これによって、凝集した磁性物質が、非凝集状態の磁性物質を含む夾雑物から分離される。このため、分離した磁性物質の量、溶媒に分散した際の光透過率等の測定値は、夾雑物の影響が除外され、検出物質の存在をより忠実に反映したものとなる。
磁力の付加は、磁性物質に磁石を接近させて行うことができる。この磁石の磁力は、用いる磁性物質が有する磁力の大きさによって異なる。磁石としては、例えばマグナ社製ネオジ磁石が挙げられる。
また、磁力の付加は、判定若しくは濁度の測定の前、又は、判定若しくは濁度の測定と同時並行して行ってよいが、工程に費やされる時間を短縮化できる点で同時並行が好ましい。尚、磁力を付加すると、凝集した磁性物質は夾雑物を巻き込んで分離されるため、分離後における混合物の濁度は、夾雑物が存在していた場合の方がむしろ小さくなるものと推測される。
(検出対象)
検体中の検出対象としては、臨床診断に利用される物質が挙げられ、具体的には、体液、尿、喀痰、糞便中等に含まれるヒトイムノグロブリンG、ヒトイムノグロブリンM、ヒトイムノグロブリンA、ヒトイムノグロブリンE、ヒトアルブミン、ヒトフィブリノーゲン(フィブリン及びそれらの分解産物)、α−フェトプロテイン(AFP)、C反応性タンパク質(CRP)、ミオグロビン、ガン胎児性抗原、肝炎ウイルス抗原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)、HIVウイルス抗原、アレルゲン、細菌毒素、細菌抗原、酵素、ホルモン(例えば、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン等)、核酸、PCR等により増幅された核酸、サイトカイン、薬剤等が挙げられる。
<共振性添加剤>
検出対象を検出及び/又は定量するための試験液に添加するための共振性添加剤であって、試験液は、検出対象に対する第1の親和性物質を含み、固有の振動数の波動の付与により共振する共振性構造体を有している、共振性添加剤もまた、本発明の一つである。
共振性添加剤としては、例えば、共振性構造体として上述したもの等が挙げられる。検出対象としては、例えば、抗原、抗体等の免疫学的検出対象が挙げられる。親和性物質としては、例えば、抗体、抗原等が挙げられる。
<共振性構造体の使用方法>
上記試験液に添加して、固有の振動数の波動の付与により共振させる、共振性構造体の使用方法もまた、本発明の一つである。
<共振性構造体を用いて相互作用させる方法>
物質Aと、物質Aに対する親和性物質とを相互作用させる方法であって、物質Aと親和性物質と共振性構造体とを混合し、共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により共振性構造体を共振させる工程を含む、方法もまた、本発明の一つである。
物質Aとしては、特に限定されず、検出対象として上述したものであってもよいが、抗原抗体反応における反応物質に限らず幅広く選択することができる。物質Aに対する親和性物質としては、抗原、抗体等の上述したものであってもよいが、抗原抗体反応に限らず、物質Aと相互作用し得る物質であってよい。相互作用としては、物質Aと親和性物質との結合、配位、包接等であってよく、更に反応等に進んでもよい。物質A及び親和性物質は、本明細書において便宜上「物質」と称するが、例えば、低分子又は高分子の化合物であってもよい。共振性構造体及び付与する波動としては、上述のものを用いることができる。
本発明の相互作用させる方法は、共振性構造体を共振させることにより、物質Aと親和性物質との相互作用を促進することができる。
本発明の共振性添加剤、本発明の共振性構造体の使用方法及び本発明の相互作用させる方法は、共振性添加剤又は共振性構造体を共振によりいわば分子レベルによる撹拌子として機能させることができる。そして、共振性構造体を取り囲む反応場に存在する親和性物質と、検出対象若しくは物質Aとの相互作用を、微小な反応場において、反応場及びその周囲へのダメージを抑えつつ、可能とする。従って、本発明の共振性構造体及び本発明の相互作用させる方法は、従来のセル、ウェル等のみならず、例えば、マイクロ化学プロセス、マイクロ流路、マイクロリアクター等における反応等にも幅広く利用することができる。
<容器>
検出対象を検出及び/又は定量するための容器であって、固有の振動数の波動の付与により共振する共振体を含む、容器もまた、本発明の一つである。
本発明の容器は、共振体に固有の振動数の波動を付与して共振体の共振を惹起することにより、容器の内部に保持する液体等の流体に、共振による振動を伝達することができ、流体に存在する反応物質を相互に接触させる機会を増やすことができる。その結果、反応物質の結合、配位等の相互作用を促進することができる。従って、本発明によれば、反応物質がごく微量であっても、相互作用の効率を高めることができる。また、相互作用の時間短縮を図ることができる。
本明細書において、本発明の容器に関して「反応物質」とは、容器の内部に保持される流体に存在する2以上の化合物等の物質であって、相互作用を行い得るものを意味する。「反応物質」は、化学反応における出発物質のみならず、反応中間体、触媒等をも含む概念であり、また、生体試料等の検体における検出対象の検出、定量等に関与する検出対象(抗原、抗体等)、検出対象に対する親和性物質(抗体、抗原等)をも含む概念である。
本明細書において、本発明の容器に関して「相互作用」は、反応物質の結合、配位、包接を含む概念であり、例えば、検出対象と、検出対象に対する親和性物質との結合等であってもよい。「相互作用」は、更に反応等に進んだものであってもよい。
本発明の容器としては、特に限定されないが、例えば、濁度、吸光度等の測定等に用いられるセル等が挙げられる。本発明によれば、セルのように、通常、内部に撹拌子を入れることができず、また、外部から容器全体を振動させること等による撹拌が困難な容器であっても、容器自体に共振体を含め、共振体に共振を惹起することにより、容器の内部に保持される液体等を容易に撹拌することができる。
共振体は、検出及び/又は定量のための透過光を遮断しない箇所にあることが好ましく、そのような箇所であって容器の壁面及び/又は底面にあることがより好ましい。
共振体は、共振による振動を、容器の内部に保持される流体に伝達しやすい箇所に備えることが好ましく、例えば、容器の内壁における側面及び/又は底面に備えることができる。
共振体としては、固有の振動数の波動の付与により共振し得る固体であり、容器に含めることに適するものであれば特に限定されず、例えば、ガラス、金属等が挙げられる。共振体としては、容器の内部に保持する流体との相互作用を最小にし、また、メンテナンスの点で、ガラスが好ましい。
共振体としては、容器本体よりも低出力の波動により共振するものが好ましく、また、容器本体とは不連続の構造体であることが好ましい。
共振体の形状としては、特に限定されない。
共振体の大きさとしては、特に限定されないが、容器全体の内壁の総表面積に占める共振体の総表面積の割合の下限は、好ましくは0.1%であり、上限は、好ましくは90%である。
本発明の容器は、共振体を容器の一部に含むことにより、容器の全体を共振体とする場合に比べ容器の劣化を防ぐことができる。また、本発明の容器は、共振体を好ましくは上記範囲内の総表面積の割合で含むので、容器の劣化を防ぐとともに、共振に基づき容器内の流体に振動を十分伝達することができる。
本発明の容器において、付与する波動としては、共振体に共振を惹起するものであれば特に限定されず、具体的には共振性に固有の振動数の波動であればよく、例えば、超音波、マイクロ波等が挙げられ、低周波が好ましい。
付与する波動の周波数、時間、出力等の条件は、用いる共振体の材質、大きさ、固有振動数等に応じて選択することができる。
付与する波動の周波数は、共振体の固有振動数とする。付与する波動の周波数の下限は、好ましくは10Hz、より好ましくは15Hzであり、上限は、好ましくは10MHz、より好ましくは2MHzである。
付与する波動の出力の下限は、特にないが、好ましくは1W、より好ましくは5Wであり、上限は、好ましくは2200W、より好ましくは2000Wである。
本発明においては、従来の共振による撹拌法よりも、上記のように出力を比較的低く抑えることができるので、波動を比較的長時間付与することができ、反応の促進に十分な振動を与えることができる。また、蛋白質の熱変性等の、検体に対するダメージを起こすことがない。
波動を付与する方法としては、例えば、ピエゾ素子、圧電子等が挙げられ、ピエゾ素子が好ましい。
波動は、本発明の容器が例えば濁度等の測定に用いられるセルである場合、濁度等の測定装置において、濁度等の測定と実質的に同時に付与することが好ましい。
本発明の容器は、波動を付与する波動発生装置に備え付けられるもの、又は、波動発生装置を備えるものであってもよい。
本発明の容器の一実施態様としては、例えば、図5に示すように、濁度測定のためのセル2であり、該セルの内容物に対して波動を付与するための波動発生装置1に備え付けられるものであってもよい。図5において、波動発生装置1からセル2に対する図中の矢印で表される波動が付与される方向は、図中のセル2を図の向こう側から手前側に透過する矢印で表される濁度測定のための光の照射方向と直交するが、これに限定されず、両者の方向がいかなる角度を形成するものであってもよく、例えば、平行であってもよいが平行の場合は付与する波動と濁度測定のための光とはそれらの発生装置に影響しないように重ならないことが好ましい。
本発明の容器の別の一実施態様としては、例えば、図6に示すように、血液、尿その他の体液等の成分等について主に比色分析による定量分析を自動化した臨床用生化学自動分析装置のうちディスクリート方式における反応容器3であり、波動発生装置を備えるものであってもよい。波動発生装置1は、試薬分注部61、62及び63、撹拌部64及び65、測光部66並びに洗浄エリア67等の各機構間の空隙に備えることができる。従って、本発明の反応容器3は、例えば、既存のディスクリート方式臨床用生化学自動分析装置における反応容器の代替として用いることができ、波動発生装置1も既存の装置に備えることが可能である。波動発生装置1は、また、図6に示すように複数個を備えてもよいし、1個であってもよい。
〔本発明の容器の作製方法〕
容器の所定の箇所に共振体を備える。例えば、容器の共振体以外の部分を予め作製し、所定の箇所に共振体を嵌め込み固定化する等により、作製することができる。共振体がガラスである場合、容器を作製する過程において所定の箇所に共振体を載置し、容器の他の部分と一緒に最終形態に成形することもできる。
<上記容器を用いて相互作用させる方法>
物質Aと、物質Aに対する親和性物質とを相互作用させる方法であって、物質A及び親和性物質は上記本発明の容器に保持された流体に存在しており、容器に含まれる共振体を共振体に固有の振動数の波動の付与により共振させる工程を含む、方法もまた、本発明の一つである。
物質Aとしては、特に限定されず、検出対象として上述したものであってもよいが、抗原抗体反応における反応物質に限らず幅広く選択することができる。物質Aに対する親和性物質としては、抗原、抗体等の上述したものであってもよいが、抗原抗体反応に限らず、物質Aと相互作用し得る物質であってよい。相互作用としては、物質Aと親和性物質との結合、配位、包接等であってよく、更に反応等に進んでもよい。物質A及び親和性物質は、本明細書において便宜上「物質」と称するが、例えば、低分子又は高分子の化合物であってもよい。物質A及び親和性物質が存在する流体としては、例えば、親和性物質を含む試験液であってよい。付与する波動としては、上述のものを用いることができる。
本発明の相互作用させる方法は、本発明の容器に含まれる共振体を共振体に固有の振動数の波動を付与して共振させることにより、容器に保持された流体に振動を伝達することができ、流体に存在する物質Aと親和性物質との相互作用を促進することができる。
1 波動発生装置
10 第1の結合物
11 固相
12 第1の親和性物質としての抗体
13 第1の親和性物質としての抗原
20 第2の結合物
22、23 第2の親和性物質としての抗体
30 標識用酵素
40 共振性構造体
50 検出対象
51 検出対象としての抗原
52 検出対象としての抗体

Claims (7)

  1. 検体中の検出対象を検出又は定量する方法であって、
    前記検出対象に対する第1の親和性物質及び第2の親和性物質と、共振性構造体と、前記検体とを混合し、
    前記共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により前記共振性構造体を共振させ、
    前記第1の親和性物質と前記検出対象とを含む複合体について判定を行う工程を含み、
    前記共振性構造体は、平均粒子径が0.001〜500μmであって、単一物質による中実粒子、有機ポリマーからなる中空粒子、及び、金属と有機ポリマーとからなる複合粒子からなる群より選択される少なくとも1種以上の粒子であり、
    前記第1の親和性物質及び前記第2の親和性物質は、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できるものである、方法。
  2. 前記第1の親和性物質又は前記第2の親和性物質は、標識用酵素と結合しており、
    前記方法は、前記判定を行う前又は前記判定を行う際に、前記複合体に存在する前記標識用酵素とその基質とを反応させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記共振性構造体は、ポリスチレンからなる中空粒子、及び、鉄とポリスチレンとからなる複合粒子からなる群より選択される少なくとも1種以上の粒子である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記波動の周波数は、10Hz以上、3MHz以下である、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記波動の付与は、ピエゾ素子、水晶振動子又はダイナミック型スピーカーにより行う、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 物質Aと、前記物質Aに対する第1の親和性物質及び第2の親和性物質とを相互作用させる方法であって、
    前記物質Aと前記第1の親和性物質と前記第2の親和性物質と共振性構造体とを混合し、
    前記共振性構造体に固有の振動数の波動の付与により前記共振性構造体を共振させる工程を含み、
    前記共振性構造体は、平均粒子径が0.001〜500μmであって、単一物質による中実粒子、有機ポリマーからなる中空粒子及び金属と有機ポリマーとからなる複合粒子からなる群より選択される少なくとも1種以上の粒子であり、
    前記第1の親和性物質及び前記第2の親和性物質は、前記物質Aの異なる部位において、同時に前記物質Aに結合できるものである、方法。
  7. 検出対象を検出及び/又は定量するための試験液に添加して、固有の振動数の波動の付与により共振させる、共振性構造体の使用方法であって、
    前記試験液は、前記検出対象に対する第1の親和性物質及び第2の親和性物質を含み、
    前記共振性構造体は、平均粒子径が0.001〜500μmであって、単一物質による中実粒子、有機ポリマーからなる中空粒子及び金属と有機ポリマーとからなる複合粒子からなる群より選択される少なくとも1種以上の粒子であり、
    前記第1の親和性物質及び前記第2の親和性物質は、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できるものである、使用方法。
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