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JP6677990B2 - 風味が良い包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法 - Google Patents

風味が良い包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、風味が良い包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法に関する。
日本の市場において、ナチュラルチーズが定着しつつある。ナチュラルチーズには、熟成の程度により、乳成分の熟成の風味を楽しめる、いわゆる熟成型ナチュラルチーズ、および新鮮な乳風味を味わえる、いわゆる非熟成型ナチュラルチーズに分類することができる。また、ナチュラルチーズには、その硬さから、特別硬質ナチュラルチーズ、硬質ナチュラルチーズ、半硬質ナチュラルチーズ、軟質ナチュラルチーズに分類することができる。このように、ナチュラルチーズには、熟成の程度(有無)や物性(食感)の違いなどにより、多くの種類が存在する。
ナチュラルチーズでは、その食シーンとして、そのまま食べる場合が多い。この場面において、様々な風味や食感を楽しみながら、単一の風味や食感による飽きが来ないようにするために、レストランなどの外食産業では、様々なチーズを少しずつ切り分けて、皿に盛りつける、いわゆるチーズの盛り合わせの形態にして提供することが主流である。一方、一般家庭では、様々な風味や食感を楽しむためには、様々なチーズを購入し、それぞれを少しずつ切り分けながら、それぞれを少しずつ消費しなければならず、そのための費用の負担や管理の手間は少なくない。
このとき、以下の文献には、複数のチーズを同時に食することができる製品の事例が紹介されている。例えば、実用新案登録3091221号(特許文献1)では、二種類の異なるチーズ類を芯部および芯部を包み込む外層部からなる二重構造とし、鶏卵状に形成してなる鶏卵状チーズが開示されている。具体的には、芯部には低脂肪ゴータチーズを原料とするプロセスチーズ、外層部にはナチュラルチーズであるクリームチーズを用いた鶏卵状のチーズ(実施例1および2)や、外層部として水分を少なめにした保形性および加熱耐性のあるプロセスチーズ、芯部チーズ類としてチェダーチーズ・ゴーダチーズ等の黄色の硬質系チーズを用いた鶏卵状のチーズ(実施例3)が開示されており、市販の包餡機を使用して、鶏卵の形状に打ち出すことも開示されている。
特許第2858809号(特許文献2)では、外層と芯とを2つのチーズカードで構成し、熱的処理も熟成処理も施さない水切りしたチーズカードを室温以下の温度で同時押出しすることを特徴とする複合チーズの製造方法が記載されている(請求項1)。特許第3706806号(特許文献3)では、押し出し成形装置を用い、熱によって流動化する包皮材料(段落[0046])の温度を調整しながら、充填物を包む固い包皮を有する食料製品が記載されており(段落[0011]および[0046]など)、包皮としてナチュラルチーズを用いたことが記載されている(例3)。
特表2002−515227号公報(特許文献4)では、プロセスチーズのゾル状態からゲル状態への移行を可能にするクリーム化の能力を利用し、プロセスチーズを外殻とする複合チーズ製品が記載されている(段落[0024])。実開平5−76292号公報(特許文献5)では、チーズを一口大の球状に成形し、チーズの表面に白カビを生育させ、ディンプル模様を形成してなる一口大のゴルフボール状白カビチーズが開示されている。当該ゴルフボール状の白カビチーズの中に芯として、他の種類のチーズや餡などを入れてもよいことが記載されている(段落[0008])。
実用新案登録3091221号 特許第2858809号 特許第3706806号 特表2002−515227号公報 実開平5−76292号公報
本発明者らは、複数種のチーズや他の食材との組み合わせを楽しむことができる包餡型チーズの作製を検討する中で、ナチュラルチーズには、風味や食感が異なる様々な種類が存在することから、特に、風味では、フレッシュ感およびミルク感を向上させ、食感では、独特の噛み応えがあり、適度な弾力性があることが好ましいことに着目した。そして、本発明者らは、あるナチュラルチーズを外層に用いて、別のナチュラルチーズなどの食品を内部(芯)に包餡することにより、口に含んだときに、外層のチーズが奏する豊かな風味や食感(舌触りなど)を感じ、口内で噛んだときに、内部のチーズや他の食品の風味や食感(噛み応えなど)が展開されるように、複数種のチーズの組み合わせを楽しむことができることを期待し、新規の包餡型チーズの開発を目指した。すなわち、本発明の課題は、フレッシュ感およびミルク感が良いナチュラルチーズを外層に用いて包餡した、包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ナチュラルチーズを加温された状態で包餡させることにより、ナチュラルチーズを外層に用いながら、包餡型ナチュラルチーズを製造できることを見出し、さらに、原料乳のpHを4〜7にして凝乳させ、ホエイを排出して、チーズカードを得た後に、当該チーズカードを液状乳性食品と共に緩やかに加熱しながら混練することにより、フレッシュ感およびミルク感を付与した、弾力性があるナチュラルチーズを製造できることを見出し、本発明を完成させた。
また、チーズカードを液状乳性食品と共に緩やかに加熱して混練することにより、乳成分の流出を抑制でき、同時に、加熱による焦げ(褐変化)も抑制でき、これにより、弾力性という独特の食感を維持しつつ、フレッシュチーズをイメージするフレッシュ感およびミルク感を向上させた、嗜好性が高いナチュラルチーズを提供できることを見出した。
したがって、本発明は、以下に関する。
[1]ナチュラルチーズを外層として内容物を包餡してなる包餡型ナチュラルチーズを製造する方法であって、外層となるナチュラルチーズが、チーズカードを液状乳性食品中で混練する工程を含む製造方法で製造される、前記方法。
[2]外層を20℃〜100℃の温度下で包餡する工程を含む、前記[1]に記載の方法。
[3]外層となるナチュラルチーズを、内容物に対して定量的かつ連続的に供給して包餡する、前記[1]または[2]に記載の方法。
[4]外層となるナチュラルチーズが、原料乳を凝乳酵素により凝固させたチーズカードから調製される、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]外層となるナチュラルチーズが、チーズカードを50〜100℃の液状乳性食品中で混練させて調製される、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]外層となるナチュラルチーズが、チーズカードのpHを4〜7に調整して調製される、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]外層となるナチュラルチーズが、パスタフィラータチーズである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]液状乳性食品が、生乳、殺菌乳、脱塩乳、脱脂乳、部分脱脂乳、脱塩脱脂乳、成分調整乳、ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、れん乳、クリーム、乳原料由来のパーミエイト、還元乳、還元脱脂乳および還元ホエイからなる群から選択される1種または2種以上を含む、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9]チーズカードおよび液状乳性食品を内部加熱方式により加熱しながら混練する、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]内部加熱方式が、ジュール加熱方式またはマイクロウエーブ加熱方式である、前記[9]に記載の方法。
[11]前記[1]〜[10]のいずれかに記載の方法で製造した包餡型ナチュラルチーズ。
[12]包餡された内容物が、食品または医薬品である、前記[11]に記載の包餡型ナチュラルチーズ。
[13]包餡された内容物が、外層となるナチュラルチーズと異なるチーズである、前記[11]に記載の包餡型ナチュラルチーズ。
本発明では、チーズカードをホエイなどの液状乳性食品中で混練することにより、フレッシュ感およびミルク感を付与した、風味が良い包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法を提供することができる。さらに、弾力性があるナチュラルチーズを加温した状態で包餡させて外層とすることにより、これまでに実現が困難であった噛み応えがある包餡型ナチュラルチーズを提供することができる。
以下では、本発明を詳細に説明するが、本発明は、個々の形態には限定されない。
本発明は、フレッシュ感およびミルク感に優れたナチュラルチーズを外層とした包餡型ナチュラルチーズに関する。好ましくは、弾力性があるナチュラルチーズを外層とした包餡型ナチュラルチーズに関する。本発明の弾力性があるナチュラルチーズとは、引っ張ることで、餅の如く伸長する性質があり、噛み応えがあるナチュラルチーズのことをいい、クリームチーズよりも弾力性のあるナチュラルチーズのことを意味し、例えば、パスタフィラータチーズ(モッツァレラチーズ、カチョカバロチーズ、スカモルツァチーズ、プロバローネチーズ、ストリングチーズなど)などが挙げられるが、これらに限定されない。また、本発明の弾力性があるナチュラルチーズとは、その製造中において、風味(例えば、熟成の風味など)や食感(例えば、クリーミーで、滑らかな食感など)を調節するために、弾力性がないナチュラルチーズを添加するチーズでもあり、これも含めて、本発明の弾力性があるナチュラルチーズという。なお、パスタフィラータチーズとは、その製造中において、パスタフィラータ(pasta filata)プロセスを必要とするチーズであり、パスタフィラータプロセスとは、適切なpHで、チーズカードを加熱しながら、大きな塊がなくなるまで捏ね上げて、物性が滑らかになるまで混練や展延することである。
本発明のナチュラルチーズは、例えば、以下の方法で製造(調製)される。すなわち、原料乳をレンネットなどの凝乳酵素などで凝固させ、乳酸菌や酸味料(乳酸など)などを添加して、pHを所定値の4〜7に調整してから、ホエイを排出して、チーズカードを得る。得られたチーズカードを液状乳性食品と共に緩やかに加熱しながらチーズカードを混練し、弾力性(ストレッチ性)を持たせる。
本発明の原料乳とは、未殺菌の生乳のことをいい、牛乳、羊乳、水牛乳、山羊乳などの獣乳であればよい。そして、本発明の原料乳では、その組成を調整することができる。例えば、クリームセパレーターなどを用いて、未殺菌の生乳から脱脂乳およびクリームを分離し、これら脱脂乳およびクリームを様々な混合比率で配合して、乳脂肪の含量を調整することができる。また、公知の分離膜などを用いて、ミネラル、ビタミン、乳糖、乳タンパク質、乳脂肪などを分離し、これらの成分を混合比率で配合して、これらの成分の含量を調整することもできる。とくに、フレッシュ感およびミルク感を付与する場合には、これらの付与につながるよう、生乳のタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルからなる群から選択される1種または2種以上の濃度を所定の値に調整することもできる。例えば、ミルク感を高めるためには、原料乳中の乳タンパク質、脂質(乳脂肪)、炭水化物(乳糖)の濃度を高めることができる。また、フレッシュ感を高めるためには、原料乳の濃度を調整する際に、加熱臭などを発生させないよう、冷蔵状態などで十分に冷却された状態で前記の方法などで調整すること、および/または凍結濃縮された乳原料を添加して調整することなどができる。
本発明の原料乳は、前記の通り、その乳脂肪の含量を調整することができる。原料乳中の乳脂肪分の含量は、全固形分中の乳脂肪分の割合で表すことができる。例えば、全固形分中の乳脂肪分の割合が低ければ、いわゆる低脂肪タイプのナチュラルチーズとなり、全固形分中の乳脂肪分の割合が高ければ、いわゆる高脂肪タイプのナチュラルチーズとなる。本発明の原料乳の全固形分中の乳脂肪分の割合は特に制限はないが、例えば、0〜80重量%、0〜70重量%、0.5〜65重量%、0.5〜60重量%、1〜55重量%、2〜55重量%、5〜55重量%、10〜55重量%、15〜55重量%、20〜55重量%、25〜55重量%、30〜55重量%、35〜55重量%である。このとき、好ましくは、20〜50重量%であり、さらに好ましくは、25〜45重量%であり、最も好ましくは、30〜40重量%である。
本発明の原料乳は、前記の通り、その乳タンパク質の含量を調整することができる。原料乳中の乳タンパク質の含量は、例えば、1〜10重量%、1.5〜9重量%、1.75〜8重量%、2〜7重量%、2.25〜6重量%、2.5〜5.5重量%、2.75〜5重量%、3〜4.5重量%、3.5〜4.5重量%である。このとき、好ましくは、1.5〜9重量%、より好ましくは、2〜7重量%、さらに好ましくは、2.5〜5.5重量%、さらに好ましくは、3〜4.5重量%、さらに好ましくは、3.5〜4.5重量%である。
本発明において、原料乳を凝乳する方法では、公知の方法を使用することができる。例えば、原料乳にレンネットなどの凝乳酵素を添加(配合)する方法、原料乳のpHを調整してから加熱する方法などを使用することができる。
本発明において、乳酸菌による発酵、および/または酸の添加により、原料乳を凝乳するpHを調整することができる。ここで、本発明の乳酸菌では、ナチュラルチーズで使用することができる乳酸菌であればよく、その属および種は任意であり、例えば、ラクチス菌、クレモリス菌、ブルガリア菌、サーモフィラス菌などの公知の乳酸菌を挙げることができる。酸による添加の場合、乳酸、酢酸、クエン酸、リン酸などの、食品および/または食品添加物で使用している公知の酸を原料乳に直接添加することもできる。本発明において、凝乳されたチーズカードでは、例えば、pHが4〜7、pHが4.2〜6.8、pHが4.4〜6.7、pHが4.6〜6.4、pHが4.8〜6.2、pHが5〜6、pHが5.0〜5.6、pHが5.2〜5.8、pHが5.4〜5.6である。このとき、好ましくは、pHが4〜7、より好ましくは、pHが4.4〜6.7、さらに好ましくは、pHが4.8〜6.2、さらに好ましくは、pHが5〜6である。なお、本発明において、原料ナチュラルチーズでは、特に、pHを5〜6程度に調整すると、包餡機を用いて、外層となるナチュラルチーズを切り分ける際に、加工調理特性が良好となり、包餡型ナチュラルチーズを定量的かつ連続的に製造する観点から好ましい。
本発明において、チーズカードを液状乳性食品と共に緩やかに加熱しながら混練することにより、フレッシュ感およびミルク感を付与した、弾力性があるナチュラルチーズを調製することができる。なお、本発明において、チーズカードを従来の温水(熱水)中で混練する公知の方法に準じて、チーズカードを液状乳性食品中で混練することができる。
本発明において、原料ナチュラルチーズを加熱して混練することにより、弾力性があるナチュラルチーズを製造(調製)することができる。本発明において、原料ナチュラルチーズを加熱して混練する方法では、公知の方法を使用することができる。例えば、チーズカードを温水中または熱水中で混練する方法、チーズカードを水蒸気の雰囲気中で混練する方法などに準じて行うことができる。すなわち、水中に替えて液状乳性食品中で混練したり、ミスト状や蒸気として用いることができる場合は、液状乳性食品の雰囲気中で混練することができる。そして、本発明において、チーズカードなどを混練する温度は、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、80℃および84℃のいずれか1つを下限値とし、120℃、110℃、100℃、95℃、90℃、86℃および85℃のいずれか1つを上限値とする温度範囲であればよく、例えば、50〜100℃、55〜100℃、60〜100℃、65〜100℃、70〜100℃、70〜95℃、70〜85℃などである。このとき、好ましくは、50〜100℃、より好ましくは、60〜95℃、さらに好ましくは、70〜90℃であり、さらに好ましくは、80〜90℃、さらに好ましくは、84〜86℃である。
本発明において、チーズカードなどを混練することにより、弾力性がある食感となり、本発明でいう弾力性があるナチュラルチーズになる。本発明において、ナチュラルチーズは、実際に包餡されるときに、所定の条件で加温されていればよく、必要に応じて、チーズカードなどを混練した直後に、所定の条件で冷却してもよい。つまり、チーズカードなどを加温しながら混練して一旦10℃以下に冷却してから、実際に包餡するときに再度、所定の条件で加温することもできる。
本発明において、チーズカードを緩やかに加熱する方法では、極度の焦げ臭、および/または褐変化を防ぐ方法であれば、その方法や条件は特に制限されない。チーズカードを緩やかに加熱する方法として、例えば、内部加熱方式(ジュール加熱方式、マイクロウエーブ加熱方式)、高温でない温水をジャケットなどに通水しながら加熱する間接加熱方式などがある。例えば、ジュール加熱方式を用いて、チーズカードを液状乳性食品と共に加熱して混練する場合、チーズカードに電気を通電することにより、迅速で均一に加熱することができ、フレッシュ感およびミルク感を向上させた、弾力性があるナチュラルチーズを調製することができる。ここでいう、ジュール加熱方式とは、通電加熱、オーミックヒーティングなどとも称されているが、対象物に電気を通電して加熱する方法であれば、加熱方式の名称に関係なく、本発明でいう内部加熱方式に該当することは言うまでもない。また、例えば、マイクロウエーブ加熱方式を用いて、チーズカードを液状乳性食品と共に加熱して混練する場合にも、同様にして、フレッシュ感およびミルク感を向上させた、弾力性があるナチュラルチーズを調製することができる。ここでいう、マイクロウエーブ加熱方式とは、電磁加熱、電子レンジ加熱などとも称されているが、対象物にマイクロ波を当てて対象物質を加熱する方法であれば、加熱方式の名称に関係なく、本発明でいう内部加熱方式に該当することは言うまでもない。
本発明において、チーズカードを加熱して混練する方法では、極度の焦げ臭、および/または褐変化を防ぐ方法であれば、その温度は特に制限されない。本発明において、チーズカードを加熱して混練する温度は、チーズカードの温度として、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃および57℃のいずれか1つを下限値とし、100℃、95℃、90℃、85℃、80℃、75℃、70℃、65℃、63℃および60℃のいずれか1つを上限値とする温度範囲であればよく、例えば、30〜100℃、35〜90℃、40〜80℃、45〜70℃、50〜65℃、55〜65℃である。好ましくは、45℃〜65℃であり、さらに好ましくは、50〜63℃であり、さらに好ましくは、57〜63℃である。
本発明において、チーズカードおよび液状乳性食品では、これらを混練することにより、弾力性がある食感となり、本発明でいう弾力性があるナチュラルチーズになる。例えば、ジュール加熱方式を用いて、チーズカードを液状乳性食品と共に加熱して混練する場合、過度な加熱とならないよう、その通電量(電力、電圧など)は適宜調節することができる。また、例えば、マイクロウエーブ加熱方式を用いて、チーズカードを液状乳性食品と共に加熱して混練する場合にも、同様にして、過度な加熱とならないよう、その出力などは適宜調節することができる。
本発明において、液状乳性食品とは、乳成分の含まれている液状の食品、すなわち、乳原料の含まれている液状の食品、であれば、特に制限はない。例えば、生乳、脱脂乳、部分脱脂乳、脱塩脱脂乳、成分調整乳、ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、れん乳、クリーム、乳原料由来のパーミエイト、還元乳、還元脱脂乳、還元ホエイなどがあるが、これに限られない。これらは1種類または2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、加工された原料(粉乳、バター、濃縮乳、れん乳、乳糖、乳清ミネラルなど)を改めて還元して液状化した還元乳も使用することができる。例えば、ナチュラルチーズの製造で排出されたホエイを液状乳性食品として、チーズカードと共に加熱し、混練することは、原料乳からの収率の低下を抑制する点で有効である。
本発明において、風味(例えば、熟成の風味など)や食感(例えば、クリーミーで、滑らかな食感など)を調整するために、弾力性がないナチュラルチーズ(弾力性がないナチュラルチーズを製造するためのチーズカードを含む)を添加(配合)することができる。例えば、チーズカード(弾力性があるナチュラルチーズを製造するためのチーズカード)などを混練する前に、弾力性がないナチュラルチーズを添加して、チーズカードなどと共に混練する方法、チーズカードなどを混練した後に、弾力性がないナチュラルチーズを添加する方法などがある。
本発明のナチュラルチーズでは、前記の混練後に、塩分を調整することができる。このとき、塩分の調整方法として、例えば、混練後のナチュラルチーズに食塩などを添加して加塩する方法、前記の液状乳性食品に加塩して混練すると同時に加塩する方法、混練後のナチュラルチーズを塩水に浸漬する方法などがあるが、どの工程においても塩分を調整することができる。
本発明のナチュラルチーズでは、例えば、水モッツァレラのように、公知の保存液に浸漬した状態で保存をしてもよい。このとき、その保存性が確保できれば、その保存液は特に制限されない。なお、公知の保存液として、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどを添加した水(塩水)が代表的であるが、その他の原料も添加することができる。
本発明のナチュラルチーズでは、従来のモッツァレラチーズと比べて、フレッシュ感およびミルク感が向上しているため、そのまま食することができる。また、本発明の弾力性があるナチュラルチーズでは、従来のモッツァレラチーズと比べて、様々な料理やデザートなどの素材として加工したときに、その料理やデザートにもフレッシュ感およびミルク感を付与することができる。したがって、本発明のナチュラルチーズでは、その後の加工などは特に制限されない。
本発明のナチュラルチーズには、前記の通りに調製して得たものを使用すること以外に、弾力性がある市販のパスタフィラータチーズ(モッツァレラチーズ、カチョカバロチーズ、スカモルツァチーズ、プロバローネチーズ、ストリングチーズなど)などをそのまま使用してもよい。また、本発明の弾力性があるナチュラルチーズには、弾力性がない市販のフレッシュチーズを、前記の通りに加熱して混練して得たものを使用することができる。さらに、弾力性がない熟成型ナチュラルチーズの未熟成な状態にあるナチュラルチーズを、前記の通りに加熱して混練して得たものを使用することができる。なお、本発明のナチュラルチーズは、フレッシュチーズおよび熟成させたチーズのいずれも用いることができるが、好ましくは、フレッシュチーズである。
本発明のナチュラルチーズでは、包餡型ナチュラルチーズの外層として使用するときに、原料ナチュラルチーズなどを加温して包餡することができる。このとき、パスタフィラータチーズ(モッツァレラチーズ、カチョカバロチーズ、スカモルツァチーズ、プロバローネチーズ、ストリングチーズなど)などの弾力性があるナチュラルチーズでは従来、カゼインのネットワークが不溶性であるため、ナチュラルチーズの結着状態が維持されてしまい、包餡機などを使用して定量的かつ連続的に包餡することが困難であると言う問題点(課題)があった。本発明では、弾力性があるナチュラルチーズを加温させた後に包餡させることにより、前記の課題が解消され、従来にはない、外層に弾力性がある食感を持つ包餡型チーズを実現することができた。かかる包餡型チーズの中には、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフード(一種以上のナチュラルチーズまたはプロセスチーズを粉砕し、混合し、加熱溶融し、乳化して製造されるもので、実際の製品中において、チーズの重量比が51%以上のもの)などを包含することができる。
本発明において、ナチュラルチーズを外層として包餡する温度では、実際に包餡できる状態であれば、特に限定されないが、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃および57℃のいずれか1つを下限値とし、100℃、95℃、90℃、85℃、80℃、75℃、70℃、65℃および60℃のいずれか1つを上限値とする温度範囲であればよく、例えば、20〜100℃、20〜90℃、20〜80℃、20〜70℃、20〜60℃、25〜100℃、25〜90℃、25〜80℃、25〜70℃、25〜60℃、30〜100℃、30〜90℃、30〜80℃、30〜70℃、30〜60℃、35〜100℃、35〜90℃、35〜80℃、35〜70℃、35〜60℃、40〜100℃、40〜90℃、40〜80℃、40〜70℃、40〜60℃、45〜100℃、45〜90℃、45〜80℃、45〜70℃、45〜60℃、50〜100℃、50〜90℃、50〜80℃、50〜70℃、50〜60℃の温度下である。このとき、好ましくは、45〜65℃、より好ましくは、50〜65℃、さらに好ましくは、55〜65℃、さらに好ましくは、57℃〜63℃、さらに好ましくは、57℃〜60℃である。
本発明において、ナチュラルチーズを包餡する装置では、実際に包餡できる状態であれば、特に限定されないが、ナチュラルチーズを加温して、定量的かつ連続的で機械的に包餡する装置を使用することができる。ここで、ナチュラルチーズを加温して、定量的かつ連続的に包餡する装置とは、一個または二個以上の装置で構成され、例えば、包餡型ナチュラルチーズの外層を構成するナチュラルチーズを供給する装置、包餡型ナチュラルチーズの内部を構成する食品または医薬品を供給する装置、および、これら外層で内部を包餡する装置が独立していてもよいし、一部の装置が一体化していてもよいし、全部の装置が一体化していてもよい。なお、全部の装置が一体化した、定量的かつ連続的に包餡する装置として、例えば、汎用の包餡機がある。
本発明において、ナチュラルチーズを包餡する方法では、実際に包餡できる状態であれば、特に限定されないが、ナチュラルチーズを加温して、定量的かつ連続的で機械的に包餡する装置に供給することができる。ナチュラルチーズを加温して、定量的かつ連続的で機械的に供給する装置には、公知の定量ポンプを使用することができる。例えば、モーノポンプ、サインポンプ、2軸のスクリューポンプ、ロータリーポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、プランジャーポンプ、ギアポンプなどを使用することができる。もちろん、ナチュラルチーズが同様な特性を持ったままで、ナチュラルチーズを加温して、定量的かつ連続的で機械的に供給できれば、定量ポンプに限定されない。
本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、実際に包餡できる状態であれば、この内容物(内部)に、全部の物質および/または組成物を対象とすることができる。例えば、この内部も喫食(摂取)することを考えれば、食品や医薬品などがある。具体的には、この内部に、外層とは別のチーズを使用することにより、外層(外側)の食感に特徴があり、複数の食感を楽しめる、チーズ(ナチュラルチーズ)を提供することができる。ここで、この内部に使用するチーズには、外層と食感が異なるものがあり、例えば、クリームチーズ、フレッシュチーズ、硬質ナチュラルチーズ、半硬質ナチュラルチーズ、軟質ナチュラルチーズ、カビ熟成型ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフードがある。また、この内部に、例えば、ヨーグルトなどの発酵乳、クリーム、バター、マーガリン、畜肉類、肉加工品、野菜、魚介類、水産加工品、果実、香辛料、糖蜜、ジャム、ソース、プレパレーション、フィリング、卵加工品、大豆加工品、調味料、スープ、プリン、ゼリー、栄養食品、サプリメントを使用することにより、外層(外側)の食感に特徴があり、複数の食感を楽しめる、チーズ(ナチュラルチーズ)を提供することができる。なお、代表的な弾力性があるナチュラルチーズであるモッツァレラチーズでは、トマトと合わせたカプレーゼという料理があるが、本発明を応用すれば、モッツァレラチーズでトマトを包餡して、カプレーゼを手軽に供給することができる。さらに、この内部に、医薬品を使用することにより、風味や食感を楽しみながら、投薬治療を続けることができる。
本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、実際に包餡できる状態であれば、この重量は、特に限定されないが、製品の食べやすさなどの観点から、10g、11g、12g、13g、14g、15g、16g、17g、18g、19g、20g、25g、30g、35gおよび40gのいずれか1つを下限値とし、製造装置の能力などの観点から、1000g、900g、800g、700g、600g、500g、400g、300g、200g、150g、125g、100g、80g、75g、70g、65gおよび60gのいずれか1つを上限値とする重量範囲であればよく、例えば、10〜1000g、11〜800g、12〜700g、13〜600g、14〜500g、15〜400g、16〜300g、17〜200g、18〜150g、19〜125g、20〜100g、20〜80g、25〜75g、30〜70g、35〜65g、40〜60gである。
本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、一口サイズで個人用に提供する場合、この重量は、例えば、20〜100g、20〜80g、25〜75g、30〜70g、35〜65g、40〜60gである。また、本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、複数個に切り分けて初めて包餡(積層)されていることを見せるようにして、いわゆる「サプライズ効果」を演出して、複数人用に提供する場合、この重量は、例えば、100〜1000g、100〜900g、100〜800g、100〜700g、100〜600g、100〜500g、100〜400g、100〜300g、100〜200gである。
本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、実際に包餡できる状態であれば、外層となるナチュラルチーズと内部となる食品の重量比は、特に限定されないが、(外層):(内部)は、例えば、100:1、50:1、25:1、10:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:10、1:25、1:50、1:100である。すなわち、(外層):(内部)は、例えば、100〜1:1〜100の範囲に入っていれば、設計上で任意に決めることができる。ここで、本発明によれば、外層となるナチュラルチーズを特定の温度で扱うことにより、外層となるナチュラルチーズの加工調理特性が良好となることから、内部の重量に対して、外層の重量が過度に大きくなることがなく、内部の重量と外層の重量のバランスがよくなるように設計できる。このとき、(外層):(内部)は、好ましくは、1:2〜4:1、より好ましくは、1:1〜4:1、さらに好ましくは、1:1〜3:1であり、さらに好ましくは、1:1〜2:1である。
本発明の包餡型ナチュラルチーズでは、実際に包餡できる状態であれば、任意の食品原料および/または食品添加物を設計上で任意に添加することができる。ここで、本発明によれば、外層となるナチュラルチーズを特定の温度で扱うことにより、外層となるナチュラルチーズの加工調理特性が良好となることから、包餡機を用いても、個々に供給されるナチュラルチーズの重量が大きく変化することなく、定量的かつ連続的に包餡型ナチュラルチーズを製造することができる。さらに、本発明によれば、外層となるナチュラルチーズの加工調理特性が良好となることから、包餡機を用いても、品質を均一に制御や管理して、包餡型ナチュラルチーズを定量的かつ連続的に大量生産することができる。
実施例
以下では、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されない。
[実施例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料乳に乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料乳にレンネット(RENCO社製(ニュージーランド))を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料乳を40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードを、排出したホエイと共に、電極リングと絶縁パイプを備えたジュール加熱装置で、電極リング間に電圧を200〜400Vの範囲で印加しながら、チーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズを、チーズ重量あたり当量の0.5重量%塩化ナトリウムの保存液に入れ、冷蔵保存した。得られたモッツァレラチーズの外観は良好であった。
[実施例2]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料乳に乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料乳にレンネット(RENCO社製(ニュージーランド))を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料乳を40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードを、排出したホエイと共に、出力500Wの電子レンジによる加熱をして、チーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズを、チーズ重量あたり当量の0.5重量%塩化ナトリウムの保存液に入れ、冷蔵保存した。得られたモッツァレラチーズの外観は良好であった。
[比較例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料乳に乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料乳にレンネット(RENCO社製(ニュージーランド))を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料乳を40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードを、85℃の温水の中で、チーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズを、チーズ重量あたり当量の0.5重量%塩化ナトリウムの保存液に入れ、冷蔵保存した。得られたモッツァレラチーズの外観は良好であった。
[官能評価試験]
実施例1、実施例2および比較例1について、専門パネラーの5名で、モッツァレラチーズの官能評価を実施した。この官能評価では、ミルク風味、食感を評価の項目とし、「5、4、3、2、1」の5段階で評価の程度を表現した。ここでいう、ミルク風味とは、口に含んだミルクの風味(香味や呈味など)の強さを意味し、評価5が「極めて良好」、評価4が「良好」、評価3が「製品として許容できるレベル」、評価2が「不良」、評価1が「極めて不良」を意味する。食感はモッツァレラチーズとしての適当な食感を意味し、評価5が「極めて良好」、評価4が「良好」、評価3が「製品として許容できるレベル」、評価2が「不良」、評価1が「極めて不良」を意味する。これらのモッツァレラチーズの官能評価における専門パネラーの5名の平均値を表1に示した。なお、この官能評価は、冷蔵保存の開始から4日後に実施した。
表1より、ミルク風味の評価の項目においては、その平均値は、実施例1では4.4、実施例2では4.2、比較例1では3.0であった。実施例1、および実施例2は比較例1よりもミルク感の強いフレッシュなモッツァレラチーズであることがわかった。また、表より、食感の項目においては、その平均値は、実施例1では4.0、実施例2では3.8、比較例1では4.2であった。実施例1、実施例2、比較例1は弾力性があるモッツァレラチーズとして同等の食感であることがわかった。
[参考例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、原料乳にレンネットと乳酸菌を添加してpH5.2まで発酵しながら凝乳させ、ホエイを排出してチーズカードを得た。加熱前のカードの弾力性は1であった。このチーズカードを85℃の温水で混練し、餅のような食感のある弾力性があるナチュラルチーズを得た。得られたナチュラルチーズのこの時点での弾力性は4であった。ここで得られた弾力性があるナチュラルチーズの温度は57℃であり、これを保温しながら、包餡機(レオン社製(日本)、「火星人(登録商標)CN500」)の外層用ホッパーに投入した。同時にクリームチーズを内部用ホッパーに投入した。外層用ホッパーから包餡機にはモーノポンプで弾力性があるナチュラルチーズを常温環境下で供給し、内部用ホッパーから包餡機にはベーンポンプでクリームチーズを供給した。外層と内部の重量比を2:1となるように供給し、合計50gが供給されたところで包餡するように設定した。これらの条件で包餡機にかけ、包餡させた。内部をクリームチーズ、外層部を弾力性があるナチュラルチーズとした食感のことなる二層のチーズで構成される包餡物を得ることができた。得られた包餡物の完成直後の外層部の温度は35℃であった。
[参考例2]
弾力性があるナチュラルチーズとして、モッツァレラチーズを使用した以外は、実施例1と同様の条件で包餡させた。内部をクリームチーズ、外層部をナチュラルチーズとした食感のことなる二層のチーズで構成される包餡物を得ることができた。得られた包餡物の完成直後の外層部の温度は35℃であった。
[参考例3]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、原料乳にレンネットと乳酸菌を添加してpH5.2まで発酵しながら凝乳させ、ホエイを排出してチーズカードを得た。このチーズカードを85℃の温水で混練し、餅のような食感のある弾力性があるナチュラルチーズを得た。得られたナチュラルチーズのこの時点での弾力性は4であった。ここで得られた弾力性があるナチュラルチーズの温度は60℃であり、これを保温しながら、包餡機(レオン社製(日本)、「火星人(登録商標)CN500」)の外層用ホッパーに投入した。同時にクリームチーズを内部用ホッパーに投入した。外層用ホッパーから包餡機にはベーンポンプで弾力性があるナチュラルチーズを保温環境下で供給し、内部用ホッパーから包餡機にはベーンポンプでクリームチーズを供給した。外層と内部の重量比を2:1となるように供給し、合計50gが供給されたところで包餡するように設定した。これらの条件で包餡機にかけ、包餡させた。内部をクリームチーズ、外層部を弾力性があるナチュラルチーズとした食感のことなる二層のチーズで構成される包餡物を得ることができた。得られた包餡物の完成直後の外層部の温度は55℃であった。
[参考比較例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、原料乳にレンネットと乳酸菌を添加してpH5.2まで発酵しながら凝乳させ、ホエイを排出してチーズカードを得た。このチーズカードを85℃の温水で混練し、餅のような食感のある弾力性があるナチュラルチーズを得た。得られたナチュラルチーズのこの時点での弾力性は4であった。ここで得られた弾力性があるナチュラルチーズを10℃まで冷却した後に、冷却された状態のまま、包餡機(レオン社製(日本)、「火星人(登録商標)CN500」)の外層用ホッパーに投入した。冷却後のナチュラルチーズの弾力性は1であった。同時にクリームチーズを内部用ホッパーに投入した。外層用ホッパーから包餡機にはベーンポンプで弾力性があるナチュラルチーズを保温環境下で供給し、内部用ホッパーから包餡機にはベーンポンプでクリームチーズを供給した。外層と内部の重量比を2:1となるように供給し、合計50gが供給されたところで包餡するように設定した。これらの条件で包餡機にかけ、包餡させた。外層部を弾力性があるナチュラルチーズが包餡行程中に切れてしまい、包餡することができなかった。この外層部の弾力性があるナチュラルチーズの温度は10℃であった。
<弾力性評価>
本発明において、チーズおよびチーズカードの弾力性については、以下の基準に従って評価した。
50gのチーズまたはチーズカードの中心付近を2つの把持手段で把持し、2つの把持手段を左右に5cm/secで引き伸ばし、チーズまたはチーズカードが切断された時点での2つの把持手段の間の距離を計測する。同様の計測を3回以上行い、平均距離から弾力性を評価した。
弾力性1:10cm未満
弾力性2:10cm以上20cm未満
弾力性3:20cm以上50cm未満
弾力性4:50cm以上100cm未満
弾力性5:100cm以上
包餡を目的とする場合、チーズおよびチーズカードの弾力性は、好ましくは3以上、さらに好ましくは4以上、最も好ましいのは5である。
本発明の弾力性があるナチュラルチーズおよびその製造方法において、ホエイを排出してチーズカードを得た後に、当該チーズカードを液状乳性食品と共に緩やかに加熱しながらチーズカードを混練することにより、フレッシュ感およびミルク感を向上させた弾力性があるナチュラルチーズとなることを見出した。
本発明の包餡型ナチュラルチーズおよびその製造方法において、弾力性があるナチュラルチーズを外層とすることができたため、これまでに実現が困難であった噛み応えのあるナチュラルチーズを外層とする包餡型チーズを汎用の包餡機などを使用して連続的に大量に製造し、供給できることを見出した。

Claims (10)

  1. ナチュラルチーズを外層として内容物を包餡してなる包餡型ナチュラルチーズを製造する方法であって、外層となるナチュラルチーズが、チーズカードをホエイ中で混練する工程を含み、チーズカードおよびホエイを内部加熱方式により50〜63℃に加熱しながら混練することを含む製造方法で製造される、前記方法。
  2. 外層を20℃〜100℃の温度下で包餡する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 外層となるナチュラルチーズを、内容物に対して定量的かつ連続的に供給して包餡する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 外層となるナチュラルチーズが、原料乳を凝乳酵素により凝固させたチーズカードから調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 外層となるナチュラルチーズが、チーズカードのpHを4〜7に調整して調製される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 外層となるナチュラルチーズが、パスタフィラータチーズである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 内部加熱方式が、ジュール加熱方式またはマイクロウエーブ加熱方式である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の方法で製造した包餡型ナチュラルチーズ。
  9. 包餡された内容物が、食品または医薬品である、請求項に記載の包餡型ナチュラルチーズ。
  10. 包餡された内容物が、外層となるナチュラルチーズと異なるチーズである、請求項に記載の包餡型ナチュラルチーズ。
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