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JP6673320B2 - 厚鋼板および厚鋼板の製造方法 - Google Patents

厚鋼板および厚鋼板の製造方法 Download PDF

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JP6673320B2 JP2017235710A JP2017235710A JP6673320B2 JP 6673320 B2 JP6673320 B2 JP 6673320B2 JP 2017235710 A JP2017235710 A JP 2017235710A JP 2017235710 A JP2017235710 A JP 2017235710A JP 6673320 B2 JP6673320 B2 JP 6673320B2
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Description

本発明は、厚鋼板に関し、特に、船舶、海洋構造物、橋梁、建築物、タンク、建産機など構造安全性が強く求められる溶接構造物に好適に用いることができる、優れた耐疲労き裂伝播特性と全厚での伸びを兼ね備えた厚鋼板に関する。また、本発明は、前記厚鋼板の製造方法に関する。
船舶、海洋構造物、橋梁、建築物、タンク、建産機などの構造物に使用される鋼材では設計の合理化や鋼材重量の低減を目的として、高強度化、薄肉化が適用される事例が多くなってきている。このような鋼材においては、強度、靭性などの機械的性質や溶接性に優れていることに加えて、常時稼動における繰返し荷重に対して構造物の構造安全性を担保するために疲労破壊に対する耐性(耐疲労特性)に優れることが要求される。
疲労破壊とは、最初に微細なき裂(疲労き裂)が発生し、次にそのき裂が広がっていく(進展)という段階をたどる現象であり、一般的には溶接部から疲労き裂が発生し、鋼材中を伝播して破壊に至るケースが多い。これは、溶接部がその形状から応力集中部となりやすいこと、加えて溶接後に引張の残留応力が生じることなどに起因するとされている。このため、溶接部からのき裂発生を抑制する手段として、ピーニングなどで圧縮の残留応力を導入する技術などが広く知られている。
しかし、構造物内に多数存在する溶接部全てにこのような処理を施すことは、作業性および製造コストの面からも現実的ではない。そのため、仮に溶接部などから疲労き裂が発生したとしても、その後の鋼材中のき裂伝播を遅延させることで溶接構造物としての疲労寿命を延命させることが重要であり、鋼材自身の耐疲労き裂伝播特性を向上させることが望まれている。
例えば、特許文献1には、板厚20mm以下の厚鋼板の製造方法において、C添加量を低くしてCeqを特定の範囲に制御するとともに、冷却停止温度を低くすることで伸びと耐疲労き裂伝播特性を両立させた厚鋼板が記載されている。
また、特許文献2には、加熱、圧延、加速冷却および熱処理を降伏応力に応じて組み合わせることにより、き裂伝播特性の異方性が小さい厚鋼板を製造する方法が記載されている。
特許第5470904号公報 特許第5070744号公報
しかし、特許文献1、2に記載されているような従来の技術には、以下のような問題がある。
特許文献1に記載された方法では、圧延と加速冷却制御によるオンラインプロセスにより厚鋼板が製造されている。そのため、特に、板厚が20mm以下であるような薄物においては、熱間圧延時および加速冷却時において、鋼板先尾端での温度偏差が生じやすくなり、全長に渡って安定的な機械特性を得ることができない。
また、特許文献2に記載された方法では、加熱、圧延、加速冷却および熱処理を組み合わせることにより厚鋼板が製造されている。しかし、二相域再加熱後に即焼入れを行うと、変態収縮に伴い厚鋼板の形状が悪化し、また、厚鋼板の最表層が焼入れにより微細化され、硬化することで全厚での伸び特性が劣化する。これらの傾向は、特に、板厚が薄い場合に顕著である。
このように、従来の製造方法では、優れた耐疲労き裂伝播特性と全厚での伸び特性を兼ね備えた厚鋼板を製造することができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、板厚が薄い場合であっても、全長に渡って全厚での伸び特性に優れ、かつ耐疲労き裂伝播特性に優れた厚鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、熱間圧延によって製造される厚鋼板を対象に、全厚での伸び特性ならびに耐疲労き裂伝播特性に及ぼす化学成分と製造条件の影響を詳細に検討し、以下の知見を得た。
(1)熱間圧延が終了し、冷却された後の厚鋼板には、冷却偏差に起因する組織のバラツキが存在するが、前記組織のバラツキは、2相域に再加熱することによって解消できる。
(2)板厚が薄い場合であっても、2相域再加熱熱処理後の冷却パターンを制御することにより、板厚方向での粒径分布を制御でき、全長に渡って全厚での伸び特性と耐疲労き裂伝播特性を両立できる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は、次のとおりである。
1.質量%で、
C :0.02〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、
Mn:0.50〜2.00%、
P :0.05%以下、および
S :0.02%以下を含み、
残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
板厚方向に、表面から表面下100μmまでの範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以上のフェライト相を含み、
表面下100μmから板厚1/2位置の範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなり、
表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲における平均結晶粒径CD(μm)が、下記(1)式を満足する、厚鋼板。
2.0≦SD/CD・・・(1)
2.質量%で、
C :0.02〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、
Mn:0.50〜2.00%、
P :0.05%以下、および
S :0.02%以下を含み、
残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
板厚方向に、表面から表面下100μmまでの範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以上のフェライト相を含み、
板厚1/2位置におけるミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなり、
表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、板厚1/2位置における平均結晶粒径CD(μm)が、下記(1)式を満足する、厚鋼板。
2.0≦SD/CD・・・(1)
3.前記成分組成が、質量%で、
Cu:1.0%以下、
Ni:2.0%以下、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
Nb:0.1%以下、
V :0.1%以下、
Ti:0.1%以下、
B :0.005%以下、
Ca:0.005%以下、および
W :0.05%以下からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1または2に記載の厚鋼板。
4.上記1から3のいずれか一項に記載の成分組成を有する鋼素材を900〜1200℃に加熱し、
加熱された前記鋼素材に累積圧下率50%以上の熱間圧延を施して熱延板とし、
前記熱延板を冷却し、
冷却された前記熱延板をAc1変態点以上Ac3変態点未満の再加熱温度に再加熱し、
再加熱された前記熱延板を3〜20℃/sの平均冷却速度で400℃〜600℃の冷却停止温度まで冷却し、
冷却された前記熱延板に焼入れを施す、厚鋼板の製造方法。
本発明の厚鋼板の製造方法によれば、全長に渡って全厚での伸び特性と耐疲労き裂伝播特性に優れた厚鋼板を製造することができる。本発明の厚鋼板では、もし応力集中部や溶接部等から疲労き裂が経年的に発生したとしても、その後のき裂の伝播が抑制されるため、鋼構造物全体の安全性を高めることが可能であり、産業上極めて有用である。
疲労き裂伝搬試験に用いた、片側切欠単純引張型疲労試験片の模式図である。
次に、本発明を実施する方法について具体的に説明する。なお、以下の説明は、本発明の好適な実施態様を示すものであり、本発明は以下の説明によって何ら限定されるものではない。
[成分組成]
本発明の厚鋼板、および前記厚鋼板の製造に用いる鋼素材は、上述した成分組成を有する必要がある。前記成分組成の限定理由を以下に説明する。なお、以下の説明における「%」は、特に断らない限り「質量%」を表すものとする。
C:0.02〜0.20%
Cは、基地相(マトリクス)硬さを増加させ、強度を向上させる効果を有する元素である。前記効果を得るためには、C含有量を0.02%以上とすることが必要である。一方、C含有量が0.20%を超えると、基地相の硬度が過度に上昇し、伸びが劣化する。このため、C含有量は0.20%以下とする。
Si:0.01〜0.50%
Siは、脱酸剤として作用するとともに、鋼中に固溶して固溶強化により基地相の硬さを増加させる元素である。前記効果を得るためには、Si含有量を0.01%以上とする必要がある。一方、Si含有量が0.50%を超えると、延性、靭性が低下するとともに、疲労き裂の発生源となる介在物量が増加する。また、Siが過剰であると、SiとFeの複合酸化物が鋼板表面に生成し、強固なスケールとして残存する。その結果、鋼板表面の凹凸形成が助長され、凹凸溝を起点としたき裂伝播が進行しやすくなる。このため、Si含有量は0.50%以下とする。
Mn:0.50〜2.00%
Mnは、基地相の硬さを増加させ、強度を向上させる効果を有する元素である。前記効果を得るためには、Mn含有量を0.50%以上とする必要がある。一方、Mn含有量が2.00%を超えると、溶接性が低下することに加えて、ミクロ偏析が多くなり鋼板表面の凹凸形成を助長し、凹凸溝を起点としたき裂伝播が進行しやすくなる。このため、Mn含有量は2.00%以下とする。
P:0.05%以下
Pは、不可避的不純物として鋼に含まれる元素である。Pは、粒界に偏析し、母材および溶接部の靱性を低下させるなど、悪影響を及ぼすため、できるだけ低減することが好ましいが、0.05%以下の含有は許容できる。このため、P含有量は0.05%以下とする。一方、P含有量の下限は限定されないが、過度の低減は精錬コストの高騰を招くため、P含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
S:0.02%以下
Sは、不可避的不純物として鋼に含まれる元素である。Sは、MnS等の硫化物系介在物として鋼中に存在し、破壊の発生起点となるなど、悪影響を及ぼす元素であるため、できるだけ低減することが好ましいが、0.02%以下の含有は許容できる。このため、S含有量は0.02%以下とする。S含有量は0.01%以下とすることが好ましい。一方、S含有量の下限は限定されないが、過度の低減は精錬コストの高騰を招くため、S含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
本発明の一実施形態における成分組成は、上記成分と、残部のFeおよび不可避的不純物からなるものとすることができる。
なお、不可避的不純物として含有される酸素(O)の含有量が0.0050%を超えると、鋼板表面での介在物の存在割合が大きくなるため、介在物を起点としたき裂発生が生じやすくなる。そのため、O含有量は0.0050%以下とすることが好ましい。同様に、不可避的不純物として含有されるNの含有量が0.0050%を超えると、鋼板表面での介在物の存在割合が大きくなるため、介在物を起点としたき裂発生が生じやすくなる。そのため、N含有量は0.0050%以下とすることが好ましい。
さらに、本発明の他の実施形態においては、上記成分組成が、Cu:1.0%以下、Ni:2.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、Ca:0.005%以下、およびW:0.05%以下からなる群より選択される1または2以上をさらに任意に含有することができる。
Cu:1.0%以下
Cuは、基地相の硬さを増加させるとともに、鋼板の耐候性を向上させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Cu含有量が1.0%を超えると溶接性が損なわれ、鋼材製造時に疵が生じやすくなるので、添加する場合は、Cu含有量を1.0%以下とする。
Ni:2.0%以下
Niは、低温靭性や耐候性を向上させ、またCuを添加した場合の熱間脆性を改善する効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Ni含有量が2.0%を超えると溶接性が損なわれ、また、鋼材コストが上昇するので、添加する場合は、Ni含有量を2.0%以下とする。
Cr:1.0%以下
Crは、基地相の硬さを増加させ、また耐候性を向上させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Cr含有量が1.0%を超えると溶接性と靭性が損なわれるので、添加する場合は、Cr含有量を1.0%以下とする。
Mo:1.0%以下
Moは、基地相の硬さを増加させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Mo含有量が1.0%を超えると溶接性と靭性が損なわれるので、添加する場合は、Mo含有量を1.0%以下とする。
Nb:0.1%以下
Nbは、熱間圧延時におけるオーステナイトの再結晶を抑制して細粒化するとともに、熱間圧延後の空冷過程において析出することで強度を上昇させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Nb含有量が0.1%を超えるとNbCが多量に析出し、靭性が損なわれるので、添加する場合は、Nb含有量を0.1%以下とする。
V:0.1%以下
Vは、Nbと同様、熱間圧延時におけるオーステナイトの再結晶を抑制して細粒化するとともに、熱間圧延後の空冷過程において析出することで強度を上昇させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、V含有量が0.1%を超えるとVCが多量に析出し、靭性が損なわれるので、添加する場合はV含有量を0.1%以下とする。
Ti:0.1%以下
Tiは、窒化物形成傾向が強く、Nを固定して固溶Nを低減するため、母材および溶接部の靭性を向上させる効果を有する。また、Bを添加する場合には、Tiを合わせて添加することにより、TiがNを固定し、BがBNとして析出してしまうことを抑制できる。その結果、Bの焼入れ性向上効果を助長して、強度をさらに向上させることができる。そのため、所望する特性に応じて任意に添加することができる。しかし、Ti含有量が0.1%を超えるとTiCが多量に析出し、靭性が損なわれる。そのため、添加する場合はTi含有量を0.1%以下とする。
B:0.005%以下
Bは、微量の添加でも焼入れ性を著しく向上させ、強度を上昇させる効果を有する元素であり、所望する特性に応じて添加することができる。しかし、B含有量が0.005%を超えるとその効果が飽和するだけでなく、溶接性を低下させるため、添加する場合はB含有量を0.005%以下とする。
Ca:0.005%以下
Caは、Sと結合し、圧延方向に長く伸びるMnS等の形成を抑制して、硫化物系介在物が球状を呈するように形態制御し、溶接部等の靭性向上に寄与するため、所望する特性に応じて添加することができる。しかし、Ca含有量が0.005%を超えるとその効果が飽和するだけでなく、鋼の清浄度が低下し、表面疵が多発し表面性状が低下するため、添加する場合はCa含有量を0.005%以下とする。
W:0.05%以下
Wは、基地相の硬さを増加させ、また耐候性を向上させるので、所望する特性に応じて添加することができる。しかし、W含有量が0.05%を超えると溶接性の劣化、あるいは合金コストの上昇を招くので、添加する場合はW含有量を0.05%以下とする。
[ミクロ組織]
次に、厚鋼板のミクロ組織を上記のように限定する理由について説明する。なお、ミクロ組織の説明における「%」は、特に断らない限り面積率を指すものとする。また、以下の説明における厚鋼板の「先端」とは、鋼板の圧延方向先端より尾端側へ500mm入った位置と定義する。同様に、厚鋼板の「尾端」とは、鋼板の圧延方向尾端より先端側へ500mm入った位置と定義する。
・表層部組織
厚鋼板の、板厚方向に、表面から表面下100μmまでの範囲(以下、単に「表層部」という場合がある)におけるミクロ組織を、面積率で80%以上のフェライト相を含むミクロ組織とする。表層部に80%以上のフェライトを生成させて厚鋼板の表層を軟化させることにより、全厚での伸び特性を顕著に向上させることができる。表層部におけるフェライト相の面積率が80%未満であると、ベイナイト相、パーライト相、マルテンサイト相、またはそれらの混合相からなる硬質な残部組織が多く存在することになる。その結果、表層部の硬度が増大して所望の全厚での伸び特性を得ることができない。また、引張強さが過大となる場合がある。
なお、ここで表層部におけるフェライト相の面積率は、厚鋼板の、表面から表面下100μmまでの範囲におけるフェライト相の面積率の平均値を指すものとする。また、ここで表層部におけるミクロ組織は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所における表層部のミクロ組織を指すものとする。したがって、本発明の厚鋼板は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所すべてにおいて、表面から表面下100μmまでの範囲におけるフェライト相の面積率の平均値が80%以上である。なお、通常は、先端、中央、および尾端の3カ所における表層部のミクロ組織が上記条件を満たしていれば、厚鋼板の圧延方向全長に渡って前記条件を満たしている。したがって、本発明の厚鋼板は、圧延方向の全長に渡って、表層部のフェライト相の面積率が80%以上であるということもできる。
前記表層部のミクロ組織におけるフェライト相以外の残部は、ベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなることが好ましい。
・板厚中央部組織
本発明の一実施形態においては、厚鋼板の、板厚方向に、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲(以下、単に「板厚中央部」という場合がある)におけるミクロ組織を、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなるミクロ組織とする。板厚中央部のミクロ組織が前記条件を満たすことにより、所望の強度及び耐疲労き裂伝播特性を得ることができる。
なお、ここで板厚中央部におけるフェライト相の面積率は、厚鋼板の、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるフェライト相の面積率の平均値を指すものとする。また、ここで板厚中央部におけるミクロ組織は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所における板厚中央部のミクロ組織を指すものとする。したがって、本実施形態の厚鋼板は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所すべてにおいて、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるミクロ組織が上記条件を満たす。なお、表層部の組織と同様に、通常は、先端、中央、および尾端の3カ所における板厚中央部のミクロ組織が上記条件を満たしていれば、厚鋼板の圧延方向全長に渡って前記条件を満たしている。したがって、本実施形態の厚鋼板は、圧延方向の全長に渡って、板厚中央部のミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなるミクロ組織であるということもできる。
また、本発明の他の実施形態においては、厚鋼板の、板厚1/2位置におけるミクロ組織を、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなるミクロ組織とする。板厚1/2位置のミクロ組織が前記条件を満たすことにより、所望の強度及び耐疲労き裂伝播特性を得ることができる。例えば、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるミクロ組織が不均一である場合や、前記範囲内でミクロ組織が連続的に変化している場合、介在物や粗大な析出物が存在する場合などは、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるミクロ組織に代えて、板厚1/2位置におけるミクロ組織を制御すればよい。
ここで板厚1/2位置におけるミクロ組織は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所における板厚中央部のミクロ組織を指すものとする。したがって、本実施形態の厚鋼板は、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所すべてにおいて、板厚1/2位置におけるミクロ組織が上記条件を満たす。なお、表層部の組織と同様に、通常は、先端、中央、および尾端の3カ所における板厚1/2位置のミクロ組織が上記条件を満たしていれば、厚鋼板の圧延方向全長に渡って前記条件を満たしている。したがって、本実施形態の厚鋼板は、圧延方向の全長に渡って、板厚1/2位置のミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなるミクロ組織であるということもできる。
なお、上記表層部、板厚中央部、および板厚1/2位置におけるミクロ組織は、実施例に記載した方法で評価することができる。
[結晶粒径]
本発明の一実施形態における厚鋼板は、上記成分組成およびミクロ組織を有することに加えて、表面から表面下100μmまでの範囲(表層部)における平均結晶粒径SD(μm)と、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲(板厚中央部)における平均結晶粒径CD(μm)が、下記(1)式を満足する。
2.0≦SD/CD・・・(1)
上記(1)式の条件を満足することにより、特に、全厚での伸び特性が優れることが求められる薄物において、伸び特性が向上する。SD/CDが2.0未満であると、次のような問題がある。例えば、板厚中央部の結晶粒が粗大である結果、SD/CDが2.0未満となる場合、結晶粒が大きい板厚中央部では局所的に脆性が低い領域が発生するため、脆性き裂が発生しやすくなる。また、表層部の結晶粒が微細である結果、SD/CDが2.0未満となる場合、表層部の結晶粒が微細化により硬化するため、全厚引張試験における伸びが低下すると共に、引張強度が所望よりも過大となる。そのため、SD/CDを2.0以上とする。
なお、本発明の他の実施形態においては、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲(板厚中央部)における平均結晶粒径に代えて、板厚1/2位置における平均結晶粒径を、前記CDとして用いる。例えば、表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるミクロ組織が不均一である場合や、前記範囲内でミクロ組織が連続的に変化している場合、介在物や粗大な析出物が存在する場合などは、板厚1/2位置における平均結晶粒径をCDとして使用し、前記CDが上記(1)式の関係を満たすように制御すればよい。
本発明においては、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所すべてにおいて、上記(1)式の条件を満たすものとする。なお、通常は、先端、中央、および尾端の3カ所が上記(1)式の条件を満たしていれば、厚鋼板の圧延方向全長に渡って前記条件を満たしている。また、上記SDおよびCDは、実施例に記載した方法で評価することができる。
[引張強度]
厚鋼板の引張強度(TS)は、特に限定されないが、490MPa以上であることが好ましい。また、TSの上限も特に限定されないが、例えば、JISにおける490MPa(50kgf/mm2)級とする場合には、TSを610MPa以下とすればよい。また、JISにおける570MPa(60kgf/mm2)級とする場合には、TSの上下限をそれぞれ570MPaおよび720MPaとすればよい。本発明においては、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、および尾端の3カ所すべてにおいて、上記TSの条件を満たすことが好ましい。なお、通常は、先端、中央、および尾端の3カ所が前記条件を満たしていれば、厚鋼板の圧延方向全長に渡って前記条件を満たしている。また、前記TSは、実施例に記載の方法で測定することができる。
[板厚]
本発明における「厚鋼板」とは、本技術分野における通常の定義に従い、厚さ6mm以上の鋼板を指すものとする。一方、本発明における厚鋼板の板厚の上限は特に限定されず、任意の値とすることができる。しかし、先に述べたように鋼板先尾端での温度偏差が大きくなりやすく、また全厚での伸び特性が優れることが求められる薄物において、本発明の効果は特に顕著となる。そのため、厚鋼板の板厚は、25mm以下とすることが好ましく、20mm以下とすることがより好ましい。
[製造方法]
本発明の一実施形態においては、上述した成分組成を有する鋼素材に対し、下記の処理を順次施すことによって厚鋼板とする。
(1)加熱
(2)熱間圧延
(3)冷却
(4)再加熱
(5)冷却
(6)焼入れ
[鋼素材]
上記鋼素材としては、上記成分組成を有し、熱間圧延が可能なものであれば任意のものを用いることができるが、通常は鋼スラブとすればよい。例えば、前記成分組成を有する溶鋼を、転炉等の手段により溶製し、連続鋳造法等の鋳造方法で、スラブ等の鋼素材とすることができる。また、造塊−分解圧延法によりスラブ等の鋼素材とすることもできる。
[加熱]
上記成分組成を有する鋼素材を、900〜1200℃に加熱する。加熱温度が900℃未満であると、次の熱間圧延工程における鋼素材の変形抵抗が高くなり、熱間圧延機への負荷が増大し、熱間圧延が困難になる。そのため、加熱温度は900℃以上とする。前記加熱温度は950℃以上とすることが好ましい。一方、前記加熱温度が1200℃を超えると、板厚中央部の結晶粒が粗大化して耐疲労き裂伝播特性が低下するだけでなく、スラブ表面の酸化が著しくなり、地鉄−スケール界面の凹凸が鋭くなるため、製品後も表面の凹凸が残りやすくなる。このような表面の凹凸は、応力集中により疲労き裂の発生起点となるおそれがある。そのため、前記加熱温度は1200℃以下とする。前記加熱温度は1150℃以下とすることが好ましい。
なお、連続鋳造などの方法によって鋼素材(スラブ)を製造した場合、当該スラブは、冷却することなく直接上記加熱工程に供してもよく、冷却したのちに上記加熱工程に供してもよい。また、加熱方法は特に限定されないが、例えば、常法にしたがい、加熱炉で加熱することができる。
[熱間圧延]
次いで、加熱された前記鋼素材を熱間圧延して熱延板とする。その際、製品鋼板の基本性能である靭性を確保するため、板厚中央部において、オーステナイト粒の微細化を通じたフェライト粒の微細化が必要なことから、累積圧下率を50%以上とする。累積圧下率が50%未満の場合は、板厚中央部のフェライト粒が微細化せず、局所的に脆性が低い領域が発生し、脆性き裂が発生しやすくなる。熱間圧延工程に関する他の条件は特に限定されない。
[冷却]
次に、熱間圧延終了後の熱延板を冷却する(第1の冷却工程)。前記冷却工程では、室温まで冷却することが好ましい。なお、前記冷却は、任意の方法、例えば、空冷または加速冷却により行うことができる。
[再加熱]
次いで、冷却された前記熱延板を、Ac1変態点以上Ac3変態点未満の温度(再加熱温度)に再加熱する。このようにフェライトとオーステナイトの2相域に加熱することにより、加熱前の熱延板組織を損なうことなく、鋼板全長にわたって導入された冷却偏差に起因する機械的特性のバラツキを解消することができる。再加熱温度がAc3点以上であると、熱延板組織のうち板厚中央部のオーステナイトが成長して粗大化する結果、局所的に靭性が低い領域が発生し、疲労き裂が発生しやすくなる。一方、再加熱温度がAc1点未満であると、熱延板組織の表層が適度に粗大化せず、表層軟質化による全厚伸び効果が得られない。また熱延板の組織がフェライトを含まない場合は再結晶フェライトが得られず、前工程における冷却偏差に伴う機械的特性のバラツキを解消することができない。
なお、Ac1変態点は、例えば、下記(2)式により求めることができる。
Ac1(℃)=723+22×Si−14×Mn−14.4×Ni+23.3×Cr…(2)
また、Ac3変態点は、例えば、下記(3)式により求めることができる。
Ac3(℃)=912.0−230.5×C+31.6×Si−20.4×Mn−39.8×Cu−18.1×Ni−14.8×Cr+16.8×Mo…(3)
ここで、上記(2)、(3)式における元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味し、当該元素が含有されていない場合にはゼロとする。
なお、上記再加熱処理においては、前記再加熱温度まで加熱した後、当該温度に保持することが好ましい。その際、保持時間が10分未満であると、オーステナイト相への変態が鋼板全長に渡って開始されず、一部の領域で焼入性が著しく低下する場合がある。そのため、保持時間は10分以上とすることが好ましい。
[冷却]
上記再加熱工程で再加熱された熱延板を、400℃〜600℃の冷却停止温度まで冷却する(第2の冷却工程)。その際、平均冷却速度を3〜20℃/sとする。前記平均冷却速度が3℃/s未満であると、パーライトがバンド状に生成し、バンド組織に沿ったき裂伝播が生じやすくなるため、疲労き裂伝搬速度が上昇してしまう。また、前記平均冷却速度が3℃/s未満であると、板厚中央部においてフェライトが過剰に生成し鋼板全体が軟質化し所望の機械特性を得ることが出来ない。一方、前記平均冷却速度が20℃/sを超える場合、鋼板表層の結晶粒が微細化し硬化するため、全厚引張試験における伸びが低下する。また、冷却停止温度が400℃未満の場合は、板厚中央部においてフェライトが過剰に生成するため鋼板全体が軟質化し、所望の機械特性を得ることが出来ない。一方、冷却停止温度が600℃を超える場合、その後の焼入れ工程にて鋼板表層の結晶粒が微細化し硬化する、あるいは硬質なベイナイトやマルテンサイトが過剰に生成するため、全厚引張試験における伸びが低下する。
[焼入れ]
上記冷却停止温度まで冷却された前記熱延板に焼入れを施す。したがって、焼入れ温度は、400℃〜600℃の範囲となる。前記焼入れは、特に限定されることなく、任意の条件で行うことができるが、Mf点以下の温度、好ましくは200℃以下まで水冷することが好ましい。なお、Mf点は、例えば、下記(4)式により求めることができる。
Mf(℃)=410.5−407.3×C−7.3×Si−37.8×Mn−20.5×Cu−19.5×Ni−19.8×Cr−4.5×Mo…(4)
ここで、上記(4)式における元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味し、当該元素が含有されていない場合にはゼロとする。
なお、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲におけるミクロ組織に代えて、板厚1/2位置におけるミクロ組織を制御する場合も、上記の製造方法を適用することができる。
以下、本発明の効果を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に示す組成の溶鋼を溶製し、鋼素材(スラブ)とした。なお、表1に示したAc1点、Ac3点、およびMf点の値は、それぞれ上述した(2)、(3)、(4)式で求めた値である。
次に、得られたスラブに対し、表2に示す条件で加熱および熱間圧延を施し、全長20mで、表2に示した板厚の熱延板とした。その後、前記熱延板を室温まで冷却し、表2に示した再加熱温度まで再加熱し、30分間保持した。次いで、鋼板の両面に冷却水をスプレーし、表2に示した平均冷却速度で冷却停止温度まで冷却後、焼入れ処理を施した。前記焼入れ処理では100〜150℃まで水冷した。
なお、比較のため、一部の比較例(表2のNo.20)では再加熱後に本発明の条件を満たす冷却を行うこと無く、すぐに焼入れを行った。前記比較例における焼入れ条件は、平均冷却速度44.0℃/s、冷却停止温度110℃とした。
得られた厚鋼板について、(1)ミクロ組織観察、(2)引張試験、および(3)疲労き裂伝搬試験を実施した。厚鋼板全長での特性を評価するため、試験片は厚鋼板の圧延方向における先端、中央、尾端のそれぞれから採取した。試験方法は次の通りである。なお、前記先端および尾端における試験片は、鋼板の圧延方向端部より500mm入った位置から採取した。
(1)ミクロ組織観察
以下の手順でミクロ組織を観察し、(a)表層部におけるフェライト相の面積率、(b)板厚中央部におけるフェライト相の面積率、(c)板厚中央部におけるフェライト相以外の残部組織、(d)板厚1/2位置におけるフェライト相の面積率、および(e)板厚1/2位置におけるフェライト相以外の残部組織を評価した。
・(a)〜(c)
まず、得られた厚鋼板から、観察面が圧延方向に垂直な断面(板厚方向断面)となるように組織観察用試験片を採取し、鏡面となるまで研磨した後、腐食液(硝酸メタノール溶液)で腐食し、光学顕微鏡(倍率:400倍)を用いて、鋼板表面から板厚方向に板厚中央位置まで観察し、画面が連続するように撮像した。得られた組織写真を用い、画像解析により相を同定し、(a)厚鋼板の、表面から表面下100μmまでの範囲におけるフェライト相の面積率の平均値、(b)表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるフェライト相の面積率の平均値、および(c)表面下100μmから板厚1/2位置までの範囲におけるフェライト相以外の残部組織を求めた。
・(d)〜(e)
同様に、上記組織観察用試験片に対して光学顕微鏡(倍率:400倍)を用いて、板厚1/2位置での組織写真を撮像した。得られた組織写真を用い、画像解析により相を同定し、(d)板厚1/2位置におけるフェライト相の面積率の平均値、および(e)板厚1/2位置におけるフェライト相以外の残部組織を求めた。
・結晶粒径の比
さらに、上記ミクロ組織観察において得た組織写真から、線分法を用いて、表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲における平均結晶粒径CD(μm)を算出した。得られたSDおよびCDを用いて、結晶粒径の比SD/CDを算出した。
同様に、上記ミクロ組織観察において得た組織写真から、線分法を用いて、表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、板厚1/2位置の範囲における平均結晶粒径CD(μm)を算出した。得られたSDおよびCDを用いて、結晶粒径の比SD/CDを算出した。
ミクロ組織の測定結果を表3に示す。なお、板厚中央部におけるフェライト相以外の残部組織については、厚鋼板の圧延方向における先端、中央、尾端で同一であったため、まとめて記載している。
(2)引張試験
厚鋼板の幅中央部から板幅方向が引張方向と一致するように採取したJIS Z 2201 1A号の全厚試験片を用いて引張試験を実施し、引張強度(TS)および全厚伸びを求めた。引張強度は490MPa以上を合格とした。伸び特性は板厚16mm以下の場合は15%以上、板厚16mmを超える場合は19%以上を合格とした。
(3)疲労き裂伝搬試験
図1に示す片側切欠単純引張型疲労試験片を用いて疲労き裂伝搬試験を行い、板厚方向にき裂が進展する時の疲労き裂伝播挙動を評価した。試験条件は、ASTM E647に準拠し、応力比0.1、周波数15Hzとし、室温大気中で実施した。本発明では溶接構造物において溶接部などから発生した亀裂が鋼材中を進展するときの伝播速度を低減することが目的であるため、このような状況を想定し、応力拡大係数範囲(ΔK)が10〜30MPa√mの範囲で試験を行った。ΔK=25MPa√mでの疲労き裂伝播速度4.25×10-8m/cycle以下を合格とした。
上記引張試験および疲労き裂伝搬試験の測定結果を表4に示す。この結果から分かるように、本発明の条件を満たす実施例においては、鋼板全長にわたって全厚での伸び特性と耐疲労き裂伝播特性を具備した厚鋼板が得られている。一方、本発明の条件を満たさない比較例では、鋼板の先端、中央、および尾端の少なくとも一つの位置において、全厚での伸び特性が低いか、疲労き裂伝播速度が大きくなっており、全厚での伸び特性と耐疲労き裂伝播特性に劣っていた。
Figure 0006673320
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Figure 0006673320
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Claims (4)

  1. 質量%で、
    C :0.02〜0.20%、
    Si:0.01〜0.50%、
    Mn:0.50〜2.00%、
    P :0.05%以下、および
    S :0.02%以下を含み、
    残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    板厚方向に、表面から表面下100μmまでの範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以上のフェライト相を含み、
    表面下100μmから板厚1/2位置の範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなり、
    表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、表面下100μmから板厚1/2位置の範囲における平均結晶粒径CD(μm)が、下記(1)式を満足する、厚鋼板。
    2.0≦SD/CD・・・(1)
  2. 質量%で、
    C :0.02〜0.20%、
    Si:0.01〜0.50%、
    Mn:0.50〜2.00%、
    P :0.05%以下、および
    S :0.02%以下を含み、
    残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    板厚方向に、表面から表面下100μmまでの範囲におけるミクロ組織が、面積率で80%以上のフェライト相を含み、
    板厚1/2位置におけるミクロ組織が、面積率で80%以下のフェライト相を含み、残部がベイナイト相、パーライト相、またはベイナイト相とパーライト相との混合層からなり、
    表面から表面下100μmまでの範囲における平均結晶粒径SD(μm)と、板厚1/2位置における平均結晶粒径CD(μm)が、下記(1)式を満足する、厚鋼板。
    2.0≦SD/CD・・・(1)
  3. 前記成分組成が、質量%で、
    Cu:1.0%以下、
    Ni:2.0%以下、
    Cr:1.0%以下、
    Mo:1.0%以下、
    Nb:0.1%以下、
    V :0.1%以下、
    Ti:0.1%以下、
    B :0.005%以下、
    Ca:0.005%以下、および
    W :0.05%以下からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、請求項1または2に記載の厚鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の成分組成を有する鋼素材を900〜1200℃に加熱し、
    加熱された前記鋼素材に累積圧下率50%以上の熱間圧延を施して熱延板とし、
    前記熱延板を冷却し、
    冷却された前記熱延板をAc1変態点以上Ac3変態点未満の再加熱温度に再加熱し、
    再加熱された前記熱延板を3〜20℃/sの平均冷却速度で400℃〜600℃の冷却停止温度まで冷却し、
    冷却された前記熱延板に焼入れを施す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の厚鋼板の製造方法。
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