以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)冷凍装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100の概略構成図である。冷凍装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、冷蔵倉庫や店舗のショーケースの庫内等の利用側空間の冷却を行う装置である。
冷凍装置100は、主として、熱源ユニット2と、複数(ここでは2台)の利用ユニット(第1利用ユニット50、第2利用ユニット60)と、熱源ユニット2と第1利用ユニット50、第2利用ユニット60とを接続する液側冷媒連絡配管6およびガス側冷媒連絡配管7と、入力装置および表示装置としての複数のリモコン(第1リモコン50a、第2リモコン60a)と、冷凍装置100の動作を制御するコントローラ70と、を有している。
冷凍装置100では、1台の熱源ユニット2に対して、液側冷媒連絡配管6およびガス側冷媒連絡配管7を介して、第1利用ユニット50と第2利用ユニット60とが互いに並列に接続されることで、冷媒回路10が構成されている。冷凍装置100では、冷媒回路10内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という冷凍サイクルが行われる。なお、特に限定されるものではないが、本実施形態では、冷媒回路10には、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うための冷媒としてR32が充填されている。
(1−1)熱源ユニット2
熱源ユニット2は、液側冷媒連絡配管6およびガス側冷媒連絡配管7を介して第1利用ユニット50および第2利用ユニット60が並列に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。熱源ユニット2は、主として、圧縮機21と、油分離器23、四路切換弁24と、熱源側熱交換器25と、熱源側ファン45と、レシーバ27と、過冷却器31と、熱源側膨張弁28と、インジェクション管30と、過冷却膨張弁32と、インジェクション弁33と、油戻し管38と、油戻し弁39と、第1分岐管34と、第2分岐管36と、液側閉鎖弁48と、ガス側閉鎖弁49と、を有している。
また、熱源ユニット2は、圧縮機21の吐出側から四路切換弁24の接続ポートの1つを接続しており途中に油分離器23が設けられている吐出側配管41と、圧縮機21の吸入側から四路切換弁24の接続ポートの1つとを接続する吸入側配管42と、熱源側熱交換器25の液側とレシーバ27とを接続する第1熱源液側配管43と、レシーバ27の熱源側熱交換器25側とは反対側の端部と液側閉鎖弁48とを接続する第2熱源液側配管44と、を有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。特に限定されないが、本実施形態の圧縮機21は、互いに並列に接続された第1圧縮機21aと、第2圧縮機21bと、第3圧縮機21cと、によって構成されている。これらの第1圧縮機21a、第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cは、本実施形態では、いずれも全密閉式高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。このうち、第1圧縮機21a(インバータ圧縮機)は、容量可変(回転数が可変)の圧縮機であり、インバータが設けられている。第2圧縮機21b(インバータ圧縮機以外の圧縮機)および第3圧縮機21c(インバータ圧縮機以外の圧縮機)は、容量固定(回転数が固定)の圧縮機であり、インバータは設けられていない。なお、第1圧縮機21aの最高回転数は、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cの固定の回転数よりも高くなるように構成されている。
第1圧縮機21a、第2圧縮機21b、第3圧縮機21cのそれぞれの吸入側には、個別吸入管が接続されている。これらの個別吸入管は、最上流側において1つにまとまっている。これらの個別吸入管の最上流側のまとまった箇所と、四路切換弁24とは、吸入側配管42によって接続されている。
第1圧縮機21a、第2圧縮機21b、第3圧縮機21cのそれぞれの吐出側には、個別吐出管が接続されている。これらの個別吐出管は、最下流側において1つにまとまっている。これらの個別吐出管の最下流側のまとまった箇所と、四路切換弁24とは、吐出側配管41によって接続されている。なお、第1圧縮機21aの吐出側には、吐出流れのみを許容する逆止弁22aが設けられている。第2圧縮機21bの吐出側にも同様に、吐出流れのみを許容する逆止弁22bが設けられており、第3圧縮機21cの吐出側にも同様に、吐出流れのみを許容する逆止弁22cが設けられている。
油分離器23は、圧縮機21から吐出された冷媒から主として冷凍機油を分離するための容器であり、吐出側配管41の途中に設けられている。この油分離器23は、圧縮機21を構成する複数の圧縮機である第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cから吐出された流体(冷媒と冷凍機油を含む)をまとめて流入させ、主として冷凍機油を分離する(なお、運転状況によってはガス冷媒も多少混ざり込む)。このため、例えば、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cとのそれぞれの吐出側に1対1で対応させるように設けられる油分離器と比べると、本実施形態の油分離器23は容量が大きいものとなっている。
この吐出側配管41の途中に設けられた油分離器23からは、油戻し管38が分岐するようにして延び出している。この油戻し管38の他端は、後述するインジェクション管30の途中であって、過冷却器31と第1〜第3インジェクション分流管33x、33y、33zとの間に接続されている。また、油戻し管38の途中には、弁開度を制御可能な電子膨張弁によって構成された油戻し弁39が設けられている。
四路切換弁24は、吐出側配管41の下流側端部に接続されている。この四路切換弁24は、接続状態を切り換えることにより、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器25とが接続されてガス側閉鎖弁49と圧縮機21の吸入側とが接続された冷却運転状態(通常運転の状態)と、圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁49とが接続されて熱源側熱交換器25と圧縮機21の吸入側とが接続された加熱運転状態(デフロスト運転の状態)と、を切り換えることが可能になっている。
熱源側熱交換器25は、冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能すると共に、低圧の冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器25は、一端が四路切換弁24側から伸びた冷媒配管に接続されており、他端が第1熱源液側配管43に接続されている。
熱源側ファン45は、熱源ユニット2内に庫外空気(熱源側空気)を取り込んで、熱源側熱交換器25において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出させるための空気流れを形成する。熱源側ファン45は、熱源側ファンモータM45によって回転駆動される。熱源側ファン45の風量は、熱源側ファンモータM45の回転数を調節することにより制御される。
第1熱源液側配管43の途中には、熱源側熱交換器25側からレシーバ27側に向かう冷媒流れのみを許容する第1熱源液側逆止弁26が設けられている。
レシーバ27は、冷媒を一時的に溜める容器であり、第1熱源液側配管43の熱源側熱交換器25側とは反対側に設けられている。ここで、第1熱源液側配管43は、レシーバ27の上方における気相部分に接続されている。
熱源側膨張弁28は、弁開度を制御可能な電動膨張弁によって構成されており、第2熱源液側配管44に(より詳細には過冷却器31の下流側の部分に)配置されている。
過冷却器31は、レシーバ27において一時的に溜められた冷媒を第1、第2利用ユニット50、60に送る前にさらに冷却する熱交換器であり、第2熱源液側配管44のレシーバ27と熱源側膨張弁28との間に配置されている。
インジェクション管30は、第2熱源液側配管44の過冷却器31と熱源側膨張弁28との間から分岐するように伸び出しており、圧縮機21の圧縮工程の途中に接続されている。
過冷却膨張弁32は、弁開度を制御可能な電動膨張弁によって構成されており、インジェクション管30の途中であって、過冷却器31よりも上流側に設けられている。過冷却器31では、レシーバ27から流れ出た第2熱源液側配管44を流れる冷媒と、インジェクション管30を流れる冷媒であって過冷却膨張弁32によって減圧された冷媒と、の間で熱交換が行われる。これにより、第2熱源液側配管44を流れる冷媒は過冷却されて、熱源側膨張弁28に向けて流れる。他方、インジェクション管30において過冷却器31を通過した冷媒は、さらにインジェクション管30の下流側に向けて流れる。
インジェクション管30における油戻し管38との合流部分よりもさらに下流側(圧縮機21側)は、第1〜第3インジェクション分流管33x、33y、33zを介して、圧縮機21まで伸びている。具体的には、インジェクション管30における油戻し管38との合流部分よりもさらに下流側(圧縮機21側)は、第1圧縮機21aの圧縮工程の途中に合流するように流れる第1インジェクション分流管33xと、第2圧縮機21bの圧縮工程の途中に合流するように流れる第2インジェクション分流管33yと、第3圧縮機21cの圧縮工程の途中に合流するように流れる第3インジェクション分流管33zと、に分岐している。
インジェクション弁33は、弁開度を制御可能な電動膨張弁によって構成されており、インジェクション管30における第1〜第3インジェクション分流管33x、33y、33zの途中にそれぞれ設けられている。具体的には、第1インジェクション分流管33xの途中には第1インジェクション弁33aが設けられ、第2インジェクション分流管33yの途中には第2インジェクション弁33bが設けられ、第3インジェクション分流管33zの途中には第3インジェクション弁33cが設けられている。
第2熱源液側配管44には、熱源側膨張弁28と液側閉鎖弁48との間において、熱源側膨張弁28側から液側閉鎖弁48側に向かう冷媒流れのみを許容する第2熱源液側逆止弁29が設けられている。
第1分岐管34は、第2熱源液側配管44の途中であって、第2熱源液側逆止弁29と液側閉鎖弁48との間から分岐し、第1熱源液側配管43の途中であって第1熱源液側逆止弁26とレシーバ27との間の部分に合流するように設けられた冷媒配管である。この第1分岐管34の途中には、第2熱源液側配管44側から第1熱源液側配管43側に向かう冷媒流れのみを許容する第1分岐逆止弁35が設けられている。
第2分岐管36は、第2熱源液側配管44の途中であって、熱源側膨張弁28と第2熱源液側逆止弁29との間から分岐し、第1熱源液側配管43の途中であって熱源側熱交換器25と第1熱源液側逆止弁26との間の部分に合流するように設けられた冷媒配管である。この第2分岐管36の途中には、第2熱源液側配管44側から第1熱源液側配管43側に向かう冷媒流れのみを許容する第2分岐逆止弁37が設けられている。
液側閉鎖弁48は、第2熱源液側配管44と液側冷媒連絡配管6との接続部分に配置された手動弁である。
ガス側閉鎖弁49は、四路切換弁24から伸びる配管とガス側冷媒連絡配管7との接続部分に配置された手動弁である。
熱源ユニット2には、各種センサが配置されている。具体的には、吸入側配管42には、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力である吸入圧力を検出する低圧センサ40aが設けられている。また、第1圧縮機21aの個別吐出管の途中には、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力である吐出圧力を検出する高圧センサ40cが設けられている。さらに、インジェクション管30の途中であって、インジェクション管30と油戻し管38との合流部分と、過冷却器31と、の間には、冷凍サイクルにおける中間圧力を検出する中間圧センサ40bが設けられている。さらに、熱源側熱交換器25又は熱源側ファン45の周辺には、熱源ユニット2内に吸入される熱源側空気の温度を検出する熱源側空気温度センサ46が配置されている。そして、圧縮機21から吐出された冷媒の温度を検知するための吐出温度センサ47が、吐出側配管41の途中(本実施形態では油分離器23の上流側であって、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの吐出冷媒の合流後の位置)に設けられている。
熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源ユニット制御部20を有している。熱源ユニット制御部20は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。熱源ユニット制御部20は、各利用ユニット50の利用ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
(1−2)第1利用ユニット50
第1利用ユニット50は、液側冷媒連絡配管6およびガス側冷媒連絡配管7を介して熱源ユニット2と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
第1利用ユニット50は、第1利用側膨張弁54と、第1利用側熱交換器52と、を有している。また、第1利用ユニット50は、第1利用側熱交換器52の液側端と液側冷媒連絡配管6とを接続する第1利用側液冷媒管59と、第1利用側熱交換器52のガス側端とガス側冷媒連絡配管7とを接続する第1利用側ガス冷媒管58と、を有している。
第1利用側膨張弁54は、弁開度を制御可能な電動膨張弁によって構成されており、第1利用側液冷媒管59の途中に設けられている。
第1利用側熱交換器52は、冷凍サイクルにおける冷却運転時には低圧の冷媒の蒸発器として機能して庫内空気(利用側空気)を冷却し、デフロスト運転等の加熱運転時には冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
ここで、第1利用ユニット50は、第1利用ユニット50内に利用側空気を吸入して、第1利用側熱交換器52において冷媒と熱交換させた後に、利用側空間に供給するための第1利用側ファン53を有している。第1利用側ファン53は、第1利用側熱交換器52を流れる冷媒の加熱源としての利用側空気を第1利用側熱交換器52に供給するためのファンである。第1利用側ファン53は、第1利用側ファンモータM53によって回転駆動される。
また、第1利用ユニット50は、第1利用ユニット50を構成する各部の動作を制御する第1利用ユニット制御部57を有している。第1利用ユニット制御部57は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。第1利用ユニット制御部57は、熱源ユニット制御部20と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
(1−3)第2利用ユニット60
第2利用ユニット60は、第1利用ユニット50と同様の構成であり、液側冷媒連絡配管6およびガス側冷媒連絡配管7を介して熱源ユニット2と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。この第2利用ユニット60は、第1利用ユニット50に対して並列に接続されている。
第2利用ユニット60は、第2利用側膨張弁64と、第2利用側熱交換器62と、を有している。また、第2利用ユニット60は、第2利用側熱交換器62の液側端と液側冷媒連絡配管6とを接続する第2利用側液冷媒管69と、第2利用側熱交換器62のガス側端とガス側冷媒連絡配管7とを接続する第2利用側ガス冷媒管68と、を有している。
第2利用側膨張弁64は、弁開度を制御可能な電動膨張弁によって構成されており、第2利用側液冷媒管69の途中に設けられている。
第2利用側熱交換器62は、冷凍サイクルにおける冷却運転時には低圧の冷媒の蒸発器として機能して庫内空気(利用側空気)を冷却し、デフロスト運転等の加熱運転時には冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
ここで、第2利用ユニット60も、第1利用ユニット50と同様に、第2利用側ファンモータM63によって回転駆動される第2利用側ファン63を有している。
また、第2利用ユニット60は、第2利用ユニット60を構成する各部の動作を制御する第2利用ユニット制御部67を有している。第2利用ユニット制御部67は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。第2利用ユニット制御部67は、熱源ユニット制御部20と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
(1−4)第1リモコン50a、第2リモコン60a
第1リモコン50aは、第1利用ユニット50のユーザが冷凍装置100の運転状態を切り換えるための各種指示を入力するための入力装置である。また、第1リモコン50aは、冷凍装置100の運転状態や所定の報知情報を表示するための表示装置としても機能する。第1リモコン50aは、第1利用ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。
第2リモコン60aも、第1リモコン50aと同様であり、第2利用ユニット60のユーザが冷凍装置100の運転状態を切り換えるための各種指示を入力するための入力装置、表示装置である。第2リモコン60aは、第2利用ユニット制御部67と通信線を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。
(2)コントローラ70の詳細
冷凍装置100では、熱源ユニット制御部20と、第1利用ユニット制御部57および第2利用ユニット制御部67と、が通信線を介して接続されることで、冷凍装置100の動作を制御するコントローラ70が構成されている。
図2は、コントローラ70の概略構成と、コントローラ70に接続される各部と、を模式的に示したブロック図である。
コントローラ70は、複数の制御モードを有し、遷移している制御モードに応じて冷凍装置100の運転を制御する。例えば、コントローラ70は、制御モードとして、平常時に行われる冷却運転モードと、逆サイクルデフロスト時に行われる加熱運転モードと、を有している。また、コントローラ70は、冷却運転モードと加熱運転モードとのいずれにおいても、油戻し弁39について、油戻し制御および均油制御を行う。この油戻し弁39の油戻し制御は、冷凍サイクルの運転状況に応じて適切な冷凍機油の量を第1圧縮機21a、第2圧縮機21b、第3圧縮機21cに返油させるための制御である。そして、油戻し弁39の均油制御は、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにおける冷凍機油の不足を解消させるために、油戻し弁39の弁開度を、油戻し制御時の弁開度よりも大きくする制御である。
コントローラ70は、熱源ユニット2に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機21、四路切換弁24、熱源側膨張弁28、過冷却膨張弁32、インジェクション弁33、油戻し弁39、および熱源側ファン45(熱源側ファンモータM45))と、各種センサ(低圧センサ40a、中間圧センサ40b、高圧センサ40c、および熱源側空気温度センサ46、吐出温度センサ47等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ70は、第1利用ユニット50に含まれるアクチュエータ(具体的には、第1利用側ファン53(第1利用側ファンモータM53)、第1利用側膨張弁54)と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、第2利用ユニット60に含まれるアクチュエータ(具体的には、第2利用側ファン63(第2利用側ファンモータM63)、第2利用側膨張弁64)と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、第1リモコン50a、第2リモコン60aと、電気的に接続されている。
コントローラ70は、主として、記憶部71と、通信部72と、モード制御部73と、アクチュエータ制御部74と、表示制御部75と、を有している。なお、コントローラ70内におけるこれらの各部は、熱源ユニット制御部20および/又は利用ユニット制御部57に含まれる各部が一体的に機能することによって実現されている。
(2−1)記憶部71
記憶部71は、例えば、ROM、RAM、およびフラッシュメモリ等で構成されており、揮発性の記憶領域と不揮発性の記憶領域を含む。記憶部71には、コントローラ70の各部における処理を定義した制御プログラムが格納されている。また、記憶部71は、コントローラ70の各部によって、所定の情報(例えば、各センサの検出値、第1リモコン50a、第2リモコン60aに入力されたコマンド等)を、所定の記憶領域に適宜格納される。
(2−2)通信部72
通信部72は、コントローラ70に接続される各機器と、信号の送受信を行うための通信インターフェースとしての役割を果たす機能部である。通信部72は、アクチュエータ制御部74からの依頼を受けて、指定されたアクチュエータに所定の信号を送信する。また、通信部72は、各種センサ、第1リモコン50a、および第2リモコン60aから出力された信号を受けて、記憶部71の所定の記憶領域に格納する。
(2−3)モード制御部73
モード制御部73は、制御モードの切り換え等を行う機能部である。モード制御部73は、第1、第2利用側熱交換器52、62における霜の付着に関する所定デフロスト条件が満たされていない状態で運転を行う場合には、冷却運転モードとする。また、モード制御部73は、冷却運転モードにおいて、所定デフロスト条件が満たされた場合には、加熱運転モードに切り換える。また、モード制御部73は、油戻し弁39について、冷却運転モードと加熱運転モードとのいずれにおいても、油戻し制御および均油制御を行う。
(2−4)アクチュエータ制御部74
アクチュエータ制御部74は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、冷凍装置100に含まれる各アクチュエータ(例えば圧縮機21等)の動作を制御する。
アクチュエータ制御部74は、四路切換弁24の接続状態を圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器25とが接続されてガス側閉鎖弁49と圧縮機21の吸入側とが接続された状態として、熱源側膨張弁28が全開状態となるように制御しつつ、設定温度や各種センサの検出値等に応じて、圧縮機21の回転数、熱源側ファン45、過冷却膨張弁32の開度、油戻し弁39の開度、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの各弁開度、利用側膨張弁54、64の開度、利用側ファン53、63の回転数等をリアルタイムに制御する。なお、冷却運転モード実行中は、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cは、いずれも全閉状態以外の状態に制御される。
また、アクチュエータ制御部74は、加熱運転モード時には、四路切換弁24の接続状態を圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁49とが接続されて熱源側熱交換器25と圧縮機21の吸入側とが接続された状態として、過冷却膨張弁32は全閉状態となるように制御し、利用側膨張弁54、64は全開状態となるように制御し、利用側ファン53、63を停止させるように制御しつつ、各種センサの検出値等に応じて、圧縮機21の回転数、熱源側ファン45、熱源側膨張弁28の開度、油戻し弁39の開度、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの各弁開度等をリアルタイムに制御する。なお、加熱運転モード実行中においても、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cは、いずれも全閉状態以外の状態に制御される。
ここで、冷却運転モード時には、圧縮機21について、負荷処理制御と、圧縮機均油制御とが選択的に実行される。
また、冷却運転モード時には、油戻し弁39について、油戻し制御と、均油時増量制御とが選択的に実行される。
さらに、冷却運転モード時には、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cについて、通常油分配制御と、均油時油分配制御とが選択的に実行される。
(2−4−1)圧縮機21の負荷処理制御
圧縮機21の負荷処理制御(冷却運転モードで圧縮機均油制御が実行される時以外の制御)では、第1利用ユニット50および第2利用ユニット60で要求される負荷を処理できるように、負荷に応じてアクチュエータ制御部74が容量制御を行う。具体的には、吸入圧力の目標値が第1利用ユニット50および第2利用ユニット60で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力が目標値になるように圧縮機21の運転回転数が制御される。
ここで、アクチュエータ制御部74は、起動時や負荷が小さい場合には第1圧縮機21aのみを駆動させ、起動後に冷凍サイクルが安定してきた場合や負荷が大きくなった場合に、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cについても駆動させる状態となるように、制御を行う。なお、インバータを有する容量可変型の第1圧縮機21aの回転数は、回転数固定型の第2圧縮機21bや第3圧縮機21cの回転数よりも大きくなるように駆動される。
(2−4−2)圧縮機21の圧縮機均油制御
圧縮機21の圧縮機均油制御では、圧縮機21のうち第1圧縮機21aの回転数を低い回転数としつつ、第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの運転状態は維持させる(固定回転数のままで運転させる)状態となるように、アクチュエータ制御部74が制御を行う。
具体的には、アクチュエータ制御部74は、第1圧縮機21aの回転数が所定の均油用回転数以下となるように、強制的に制御を行う。ここで、均油用回転数は、特に限定されないが、例えば、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cの固定回転数よりもよりも低い回転数として予め定めることができるし、圧縮機均油制御が開始される直前の第1圧縮機21aの回転数を基準とした場合に当該基準よりも低い回転数となるようにしてもよい。
(2−4−3)油戻し弁39の油戻し制御
油戻し弁39の油戻し制御(冷却運転モードで均油時増量制御が実行される時以外の制御)では、圧縮機21からの油上がり量と同じ通過循環量を実現できる開度となるようにアクチュエータ制御部74が制御する。すなわち、「圧縮機21からの油上がり量」が、「油戻し弁39における通過循環量」と等しくなるように、アクチュエータ制御部74が油戻し弁39の弁開度を制御する。
ここで、「圧縮機の油上がり量」=「圧縮機の冷媒循環量」×「圧縮機の油上がり率」の関係にある。ここで、圧縮機21を構成する複数の圧縮機(第1圧縮機21a、第2圧縮機21b、第3圧縮機21c)が駆動している場合には、駆動している圧縮機それぞれについて「圧縮機の冷媒循環量」と「圧縮機の油上がり率」を用いて「圧縮機の油上がり量」を算出し、これらを合計することで、「圧縮機21の油上がり量」を算出することができる。
なお、「圧縮機の循環量」は、特に限定されないが、例えば、圧縮機のピストン押しのけ量、圧縮機の駆動回転数、圧縮機の吸入冷媒密度に基づいて算出するようにしてもよいし、
圧縮機21の入力電力を圧縮機21の出口と入口のエンタルピー差で除することによって算出するようにしてもよい。
また、上記「圧縮機の油上がり率」は、圧縮機の駆動回転数と、冷凍サイクルにおける高圧圧力と中間圧力と低圧圧力と、必要に応じて圧縮機が吸入する冷媒の過熱度と、に基づいて、駆動している圧縮機毎に算出することができる。
また、「油戻し弁39における通過循環量」は、油戻し弁39における弁開度と、油戻し弁39の前後における冷媒圧力の差(高圧圧力−中間圧圧力)と、予め記憶部71に記憶されている所定の関係値テーブルデータと、を用いて算出することができる。ここで、所定の関係値テーブルデータは、油戻し弁39の弁開度が大きいほど通過循環量が大きくなり、油戻し弁39の前後の冷媒圧力の差が大きいほど通過循環量が大きくなるという関係に基づいて、予め得られているデータである。
以上にしたがって、油戻し弁39の弁開度は、実質的に、「圧縮機21の油上がり量」と「油戻し弁39の前後における冷媒圧力の差(高圧圧力−中間圧圧力)」と、に応じた開度に制御されることになる。
(2−4−4)油戻し弁39の均油時増量制御
油戻し弁39の均油時増量制御では、アクチュエータ制御部74は、直前まで行われていた冷却運転モードでの油戻し弁39の油戻し制御により制御された弁開度よりも、さらに大きな弁開度となるように、油戻し弁39の開度を開ける。油戻し弁39の開度を開ける程度は、特に限定されないが、例えば、直前まで行われていた冷却運転モードでの油戻し弁39の油戻し制御による弁開度に対して所定の比率となるような弁開度としてもよいし、全開状態としてもよい。このように油戻し弁39の弁開度を開くことにより、油分離器23から油戻し管38を通じてより多くの冷凍機油をインジェクション管30に送ることが可能となる。
(2−4−5)第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの通常油分配制御
第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの通常油分配制御(冷却運転モードで均油時分配制御が実行される時以外の制御)では、アクチュエータ制御部74は、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの各弁開度の比率を、第1〜第3圧縮機21a、21b、21cの回転数の比率と比例するように、制御する。
(2−4−6)第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの均油時油分配制御
第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの均油時油分配制御では、アクチュエータ制御部74は、第1インジェクション弁33aの弁開度に対する第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの各弁開度の比率が、第1圧縮機21aの回転数に対する第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cの各回転数の比率よりも大きくなるように制御する。具体的には、第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの弁開度を開け気味に制御し、第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cに対して多くの冷凍機油が戻る状況を確保する。
なお、ここで、第1インジェクション弁33aの弁開度を絞りつつ第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの弁開度をそのまま維持する制御よりも、第1インジェクション弁33aの弁開度をそのまま維持しつつ第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの弁開度を所定開度上げる制御の方が、圧縮機21の吐出温度を低く抑えることが可能になる点で好ましい。
(2−5)表示制御部75
表示制御部75は、表示装置としての第1リモコン50aおよび第2リモコン60aの動作を制御する機能部である。
表示制御部75は、運転状態や状況に係る情報を管理者に対して表示すべく、第1リモコン50aおよび第2リモコン60aに所定の情報を出力させる。
例えば、表示制御部75は、冷却運転実行中には、設定温度等の各種情報を第1リモコン50aおよび第2リモコン60aに表示させる。
(3)冷却運転モードの冷媒の流れ
以下、冷却運転モードにおける冷媒回路10における冷媒の流れについて説明する。
冷凍装置100では、運転時に、冷媒回路10に充填された冷媒が、主として、圧縮機21、熱源側熱交換器25、レシーバ27、過冷却器31、熱源側膨張弁28、利用側膨張弁54、64、利用側熱交換器52、62の順に循環する冷却運転(冷凍サイクル運転)が行われる。
冷却運転が開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、低圧センサ40aによって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、高圧センサ40cによって検出される吐出圧力であり、冷凍サイクルにおける中間圧は、中間圧センサ40bによって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、第1利用ユニット50および第2利用ユニット60で要求される冷却負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吸入圧力の目標値が第1利用ユニット50および第2利用ユニット60で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力が目標値になるように圧縮機21の回転数が制御される。なお、冷却運転モード時には、圧縮機21は、負荷処理制御または圧縮機均油制御が行われる。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出側配管41を経て、熱源側熱交換器25のガス側端に流入する。ここで、吐出側配管41の途中に設けられた油分離器23は、圧縮機21から吐出された冷媒から冷凍機油を分離し、油戻し管38側に導く。なお、冷却運転モード時には、油戻し弁39は油戻し制御または弁均油制御が行われる。
熱源側熱交換器25のガス側端に流入したガス冷媒は、熱源側熱交換器25において、熱源側ファン45によって供給される熱源側空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって熱源側熱交換器25の液側端から流出する。
熱源側熱交換器25の液側端から流出した液冷媒は、第2分岐管36側に分岐して流れることなく、第1熱源液側配管43および第1熱源液側逆止弁26を通過して、レシーバ27の入口に流入する。レシーバ27に流入した液冷媒は、レシーバ27において飽和状態の液冷媒として一時的に溜められた後に、レシーバ27の出口から流出する。
レシーバ27の出口から流出した液冷媒は、第2熱源液側配管44を流れて過冷却器31に流入する。
過冷却器31に流入した液冷媒は、過冷却器31において、インジェクション管30を流れる冷媒と熱交換を行ってさらに冷却されて過冷却状態の液冷媒になり、過冷却器31の熱源側膨張弁28側の出口から流出する。なお、ここで、過冷却膨張弁32の弁開度は、コントローラ70によって、過冷却器31から熱源側膨張弁28に向けて流れる冷媒が所定の正の過冷却度を有するようにしつつ、中間圧センサの検知値が所定の中間圧条件を満たすように制御される。
過冷却器31の熱源側膨張弁28側の出口から流出した液冷媒は、第2熱源液側配管44における過冷却器31と熱源側膨張弁28との間の部分を経て、熱源側膨張弁28に流入する。このとき、過冷却器31の熱源側膨張弁28側の出口から流出した液冷媒の一部は、第2熱源液側配管44における過冷却器31と熱源側膨張弁28との間の部分から分岐しているインジェクション管30に向けて流れるようになっている。
インジェクション管30を流れる冷媒は、過冷却膨張弁32によって冷凍サイクルにおける中間圧になるまで減圧される。過冷却膨張弁32によって減圧された後のインジェクション管30を流れる冷媒は、過冷却器31のインジェクション管30側の入口に流入する。過冷却器31のインジェクション管30側の入口に流入した冷媒は、過冷却器31において、第2熱源液側配管44側を流れる冷媒と熱交換を行って加熱されてガス冷媒になる。そして、過冷却器31において加熱された冷媒は、インジェクション管30の下流側まで流れ、油戻し管38を介して流れてきた冷凍機油と合流することで混合され、第1〜第3インジェクション分流管33x、33y、33zにそれぞれ分流されて、第1〜第3圧縮機21a、21b、21cの圧縮工程の途中に合流する。ここで、第1〜第3インジェクション分流管33x、33y、33zを流れる冷媒量は、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの各弁開度によって調整される。なお、冷却運転モード時には、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cは、通常油分配制御または均油時油分配制御が行われる。
熱源側膨張弁28は、冷却運転モードでは全開状態に制御されているため、第2熱源液側配管44から熱源側膨張弁28に流入した液冷媒は、減圧されることなく熱源側膨張弁28を通過し、その後に、液側閉鎖弁48、および液側冷媒連絡配管6を経て、運転中の第1利用ユニット50および第2利用ユニット60に流入する。
第1利用ユニット50に流入した冷媒は、第1利用側液冷媒管59の一部を経て、第1利用側膨張弁54に流入する。第1利用側膨張弁54に流入した冷媒は、第1利用側膨張弁54によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧されて、第1利用側液冷媒管59を経て第1利用側熱交換器52の液側端に流入する。第1利用側熱交換器52の液側端に流入した冷媒は、第1利用側熱交換器52において、第1利用側ファン53によって供給される利用側空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって第1利用側熱交換器52のガス側端から流出する。第1利用側熱交換器52のガス側端から流出したガス冷媒は、第1利用側ガス冷媒管58を介して、ガス側冷媒連絡配管7に流れていく。
第2利用ユニット60に流入した冷媒は、第1利用ユニット50と同様に、第2利用側液冷媒管69の一部を経て、第2利用側膨張弁64に流入する。第2利用側膨張弁64に流入した冷媒は、第2利用側膨張弁64によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧されて、第2利用側液冷媒管69を経て第2利用側熱交換器62の液側端に流入する。第2利用側熱交換器62の液側端に流入した冷媒は、第2利用側熱交換器62において、第2利用側ファン63によって供給される利用側空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって第2利用側熱交換器62のガス側端から流出する。第2利用側熱交換器62のガス側端から流出したガス冷媒は、第2利用側ガス冷媒管68を介して、ガス側冷媒連絡配管7に流れていく。
このようにして、第1利用ユニット50から流出した冷媒と、第2利用ユニット60から流出した冷媒とは、ガス側冷媒連絡配管7において合流し、ガス側閉鎖弁49、四路切換弁24および吸入側配管42を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(4)加熱運転モードの冷媒の流れ
以下、利用側熱交換器52、62に付着した霜を除去するため等に行われる加熱運転モードにおける冷媒回路10における冷媒の流れについて説明する。
加温運転は、コントローラ70が冷却運転時に所定の加温運転開始条件を満たしたと判断した場合に(例えば、冷却運転が所定時間の間実行された場合または除霜対象の熱交換器の温度が所定温度以下に低下した場合)、開始される。
冷凍装置100では、加温運転時に、冷媒回路10に充填された冷媒が、主として、圧縮機21、利用側熱交換器52、62、利用側膨張弁54、64、レシーバ27、熱源側膨張弁28、熱源側熱交換器25の順に循環する加熱運転(冷凍サイクル運転)が行われる。
加熱運転が開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。
圧縮機21では、特に限定されないが、例えば最大回転数となるように制御される。具体的には、第1圧縮機21aの回転数を最大としつつ、第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cについては固定回転数となるように制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出側配管41を経て、利用側熱交換器52、62のガス側端に流入する。
利用側熱交換器52、62のガス側端に流入したガス冷媒は、放熱することで凝縮しつつ、利用側熱交換器52、62に付着している霜を融解させる。なお、このとき、利用側ファン53、63の駆動は停止している。
利用側熱交換器52、62で霜を融解させて凝縮した冷媒は、全開状態に制御されている利用側膨張弁54、64を通過し、液側冷媒連絡配管6を介して熱源ユニット2の液側に流入する。
熱源ユニット2の液側閉鎖弁48を通過した冷媒は、第1分岐管34における第1分岐逆止弁35を通過するように流れ(第2熱源液側配管44には第2熱源液側逆止弁29が設けられているため、当該方向には流れない。)、レシーバ27に流入する。レシーバ27に流入した冷媒は、第2熱源液側配管44を流れ、過冷却器31を通過して、熱源側膨張弁28において冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、第2分岐管36の第2分岐逆止弁37を通過するように流れる。なお、加熱運転時には過冷却膨張弁32は全閉状態に制御されているため、インジェクション管30の上流側には冷媒は流れない。また、加熱運転時には油戻し弁39は開度制御されているため、油戻し管38を流れた冷凍機油は、インジェクション管30の下流側部分を介して第1〜第3圧縮機21a、21b、21cのそれぞれに送られる。なお、加熱運転モードにおいては、油戻し弁39は、冷却運転モードと同様の油戻し制御が行われる。また、加熱運転モードにおいては、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cは、冷却運転モードと同様の通常油分配制御が行われる。
上述の第2分岐管36の第2分岐逆止弁37を通過するように流れた冷媒は、第1熱源液側配管43を介して熱源側熱交換器25に流入する。熱源側熱交換器25の液側端に流入した冷媒は、熱源側熱交換器25において、熱源側ファン45によって供給される熱源側空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって熱源側熱交換器25のガス側端から流出する。
熱源側熱交換器25から流出したガス冷媒は、四路切換弁24および吸入側配管42を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
なお、加温運転は、コントローラ70が加温運転開始から所定の加温運転終了条件を満たしたと判断した場合に(例えば、所定時間の経過または除霜対象の熱交換器の温度が所定温度以上となること等)、終了され、通常の冷却運転が再開される。
(5)冷却運転モードにおいて圧縮機21の負荷処理制御と圧縮機均油制御、油戻し弁39の油戻し制御と均油時増量制御、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの通常油分配制御と均油時油分配制御をコントローラ70が実行する場合の処理の流れ
以下、冷却運転モードにおいて、圧縮機21の負荷処理制御と圧縮機均油制御、油戻し弁39の油戻し制御と均油時増量制御、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの通常油分配制御と均油時油分配制御を実行する場合におけるコントローラ70の処理の流れの一例を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
なお、ここでは、圧縮機21が起動し、第1圧縮機21a、第2圧縮機21b、第3圧縮機21cの全てが駆動状態となり、冷凍サイクルが安定した状態となった状態からの処理を説明する。
ステップS11では、コントローラ70は、圧縮機21において負荷処理制御を実行する。すなわち、第1利用ユニット50および第2利用ユニット60で要求される冷却負荷に応じて設定される吸入圧力の目標値を実現することができるように、第1圧縮機21aの回転数が制御される。なお、この状態では、第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cはいずれも固定回転数で運転されている。なお、第1圧縮機21aの回転数の上限は、第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cの固定回転数よりも大きく、通常は(平均すると)、第1圧縮機21aの回転数の方が大きくなるように運転が行われている。このため、油戻し管38およびインジェクション管30を流れる冷凍機油は、主として、回転数の高い第1圧縮機21aに戻される状態となる。
ステップS12では、コントローラ70は、油戻し弁39において油戻し制御を実行する。すなわち、圧縮機21からの油上がり量が、油戻し弁39における通過循環量と等しくなるように、油戻し弁39の弁開度が制御される。
ステップS13では、コントローラ70は、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cにおいて、通常油分配制御を実行する。すなわち、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの各弁開度は、対応する第1〜第3圧縮機21a、21b、21cの回転数と比例するように制御される。
ステップS14では、コントローラ70は、ステップS13の処理が終了した後、所定判断時間が経過しているか否かを判断する。すなわち、冷凍サイクルが安定している状態で運転が所定判断時間だけ行われているか否か判断する。これにより、回転数の大きな第1圧縮機21aと回転数の低い第2圧縮機21bと第3圧縮機21cとがいずれもしばらくの間運転されることで、第2圧縮機21bと第3圧縮機21cにおいて冷凍機油が不足気味の状態となっていると推定することができる。ここで、所定判断時間が経過していると判断した場合には、ステップS15に移行し、所定判断時間が経過していないと判断された場合にはステップS14を繰り返し、所定判断時間の経過を待つ。なお、特に限定されないが、所定判断時間は、例えば、30分または60分等とすることができる。
ステップS15では、コントローラ70は、圧縮機21について、圧縮機均油制御を実行する。すなわち、コントローラ70は、インバータ圧縮機である第1圧縮機21aの回転数を第2圧縮機21bや第3圧縮機21cの固定回転数よりも低い回転数まで下げつつ、第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの固定回転数での運転状態は維持させるように制御を行う。これにより、油戻し管38およびインジェクション管30を流れる冷凍機油は、回転数が低く制御された第1圧縮機21aよりも、回転数の大きな第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに対して戻されやすい状態となる。
ステップS16では、コントローラ70は、油戻し弁39について、均油時増量制御を実行する。すなわち、コントローラ70は、ステップS14において所定判断時間が経過したと判断された時点で行われていた冷却運転モードでの油戻し制御による油戻し弁39の弁開度を基準として、油戻し弁39の弁開度が大きくなるように(例えば、当該基準の150%の開度となるように)制御する。これにより、油分離器23からより多くの冷凍機油を、油戻し管38およびインジェクション管30に送ることができ、より多くの冷凍機油を第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに戻すことが可能となる。
ステップS17では、コントローラ70は、第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cについて、均油時油分配制御を実行する。すなわち、コントローラ70は、第1インジェクション弁33aの弁開度に対する第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの各弁開度の比率が、第1圧縮機21aの回転数に対する第2圧縮機21bおよび第3圧縮機21cの各回転数の比率よりも大きくなるように制御することで、第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの弁開度が開け気味になるように制御する。これにより、第1圧縮機21aよりも、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに対して冷凍機油が戻されやすい状態を確保することが可能となる。
ステップS18では、コントローラ70は、ステップS17の処理が終了した時点から所定均油時間が経過したか否かを判断する。ここで、所定均油時間が経過したと判断された場合には、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cにおける均油処理は完了したと判断し、ステップS11に戻ることで、圧縮機21の負荷処理制御、油戻し弁39における油戻し制御、第1〜第3インジェクション弁における通常油分配制御が再度開始されることとなる。また、所定均油時間が経過していないと判断された場合にはステップS18を繰り返し、所定均油時間の経過を待つ。なお、特に限定されないが、所定均油時間は、所定判断時間よりも短い時間であって、例えば、2または3分等とすることができる。
(6)冷凍装置100の特徴
(6−1)
本実施形態に係る冷凍装置100では、冷却運転モードにおいて、油戻し弁39の弁開度について上述の油戻し制御を行うことにより、圧縮機21の冷媒循環量や油上がり率に応じた、すなわち、圧縮機21の回転数や冷凍サイクルにおける高圧圧力と中間圧力と低圧圧力等の冷凍サイクルの状況に応じた適切な量の冷凍機油を圧縮機21に返油させることが可能になっている。これにより、圧縮機21の信頼性を高めることが可能になっている。
ここで、本実施形態の圧縮機21は、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの複数の圧縮機が互いに並列に接続されており、油分離器23、油戻し管38およびインジェクション管30という共通の部分を通じて冷凍機油が返油されている。しかし、回転数固定型の第2圧縮機21bや第3圧縮機21cと比べると、インバータ圧縮機である第1圧縮機21aは回転数が多くなりやすく、第1圧縮機21aでは、冷凍機油も多く吐出されるものの、戻ってくる冷凍機油も第2圧縮機21bや第3圧縮機21cと比べると多くなっている。このため、圧縮機21において通常制御である負荷処理制御が行われている際には、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにおいて冷凍機油が不足気味になりやすい。
これに対して、本実施形態の圧縮機21では、定期的に、圧縮機均油制御が行われている。すなわち、回転数が大きくなりがちな第1圧縮機21aの回転数を定期的に下げる制御が行われている。これにより、油戻し管38やインジェクション管30を流れる冷凍機油が、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに戻されやすくなっている。
さらに、本実施形態の油戻し弁39では、圧縮機均油制御が行われる際に、均油時増量制御が行われ、油戻し弁39の弁開度が大きく開けられる。すなわち、圧縮機均油制御によって冷凍機油が第1圧縮機21aよりも第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに戻されやすくなっている状況で、油戻し弁39の弁開度が大きく開けられることで、油戻し管38やインジェクション管30を流れる冷凍機油の量を増大させて、より多くの冷凍機油を第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに戻すことが可能になっている。
しかも、上記実施形態の第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cは、圧縮機21について圧縮機均油制御が行われており、油戻し弁39について均油時増量制御が行われている際に、均油時油分配制御が行われ、第2インジェクション弁33bおよび第3インジェクション弁33cの弁開度が、第1インジェクション弁33aよりも開け気味に制御される。したがって、より一層、多くの冷凍機油を第2圧縮機21bや第3圧縮機21cに戻しやすくすることが可能になっている。
(6−2)
本実施形態の冷凍装置100では、油戻し管38は、圧縮機21の吸入側ではなく、圧縮機21の圧縮工程の途中に接続されているインジェクション管30に合流するように設けられている。このため、圧縮機21から吐出された高温の流体(冷媒および冷凍機油)の一部の熱エネルギーが圧縮機21の吸入冷媒の温度を上昇させるために用いられてしまうことを抑制することが可能になっている。
(7)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(7−1)変形例A
上記実施形態では、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う際に、第1圧縮機21aの回転数を下げる制御と、油戻し弁39の弁開度を上げる制御と、第2、第3インジェクション弁33b、33cの弁開度を相対的に上げる制御と、の主として3つの制御が行われる場合を例に挙げて説明した。
これに対して、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う場合には、第1圧縮機21aの回転数を下げる制御のみを行い、他の制御は行わないようにしてもよい。また、第2、第3インジェクション弁33b、33cの弁開度を相対的に上げる制御のみを行い、他の制御は行わないようにしてもよい。これらの場合であっても、上記実施形態における均油効果よりは劣るものの、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油効果を得ることが可能になる。
(7−2)変形例B
上記実施形態では、油戻し管38の油分離器23側とは反対側の端部がインジェクション管30の途中に接続されている場合を例に挙げて説明した。
これに対して、油戻し管の接続先としては、これに限られるものではなく、例えば、図4に示す冷凍装置200の油戻し管38aのように、油分離器23とは反対側の端部が吸入側配管42の途中に接続されるようにしてもよい。
この場合には、油分離器23で分離された冷凍機油は、圧縮機21の吸入側に送られることになるが、この場合であっても、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う際に、第1圧縮機21aの回転数を下げることによる均油効果を得ることができる。また、その際に、油戻し管38aに設けられた油戻し弁39の弁開度を上げる制御を行うことで、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにより多くの冷凍機油を戻すことも可能になる。
(7−3)変形例C
上記実施形態では、インジェクション管30の下流側が圧縮機21の圧縮工程の途中に合流される場合を例に挙げて説明した。
これに対して、図5に示す冷凍装置300のように、下流側が圧縮機21の吸入側に接続されたインジェクション管30aを用いるようにしてもよい(なお、上記実施形態のインジェクション管30は、圧縮機21の圧縮工程の途中に接続されているため、インジェクション管30を流れる冷媒によって圧縮機21が吸入する冷媒量が減少しにくい)。
なお、この変形例Cについても、上記実施形態と同様に、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う際に、第1圧縮機21aの回転数を下げる制御と、油戻し弁39の弁開度を上げる制御と、第2、第3インジェクション弁33b、33cの弁開度を相対的に上げる制御と、の3つの制御を行うことにより、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにより多くの冷凍機油を戻すことも可能である。
(7−4)変形例D
上記変形例Cにおいては、下流側の端部が圧縮機21の吸入側に接続されたインジェクション管30aを備えた冷凍装置300を例に挙げて説明した。
これに対して、図6に示す冷凍装置400のように、下流側が圧縮機21の吸入側に接続されたインジェクション管30aを備えつつ、変形例Bと同様に、油分離器23とは反対側の端部が吸入側配管42の途中に接続された油戻し管38aを備えた構成としてもよい。
この場合には、油分離器23で分離された冷凍機油は、圧縮機21の吸入側に送られることになるが、この場合であっても、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う際に、第1圧縮機21aの回転数を下げることによる均油効果を得ることができる。また、その際に、油戻し管38aに設けられた油戻し弁39の弁開度を上げる制御を行うことで、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにより多くの冷凍機油を戻すことも可能である。
(7−5)変形例E
上記実施形態の冷凍装置100では、油戻し管38における冷凍機油の流量を調節する弁として、電子膨張弁によって構成された油戻し弁39を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図7に示す冷凍装置500のように、上記実施形態および各変形例における油戻し弁39の代わりにキャピラリーチューブ239を設けてもよい。
キャピラリーチューブ239自体を制御することはできないが、第1圧縮機21aと第2圧縮機21bと第3圧縮機21cの間における均油を行う際に、第1圧縮機21aの回転数を下げることによる均油効果を得ることは可能であるし、その際に、第2、第3インジェクション弁33b、33cの弁開度を相対的に上げる制御を行うことで、第2圧縮機21bや第3圧縮機21cにより多くの冷凍機油を戻すことも可能である。
(7−6)変形例F
上記実施形態の冷凍装置100では、圧縮機21の負荷処理制御と油戻し弁39の油戻し制御と第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの通常油分配制御が行われている状態から、圧縮機21の圧縮機均油制御と油戻し弁39の均油時増量制御と第1〜第3インジェクション弁33a、33b、33cの均油時油分配制御に切り換える条件として、所定判断時間の間だけ通常の運転が継続して行われていることを例に挙げて説明した。
これに対して、上記条件は、これに限られるものではなく、例えば、所定の時刻となったことを切り換える条件としてもよいし、圧縮機の油上がり量が所定量に達したことを切り換える条件としてもよい。
(7−7)変形例G
上記実施形態および各変形例では、インジェクション管30が過冷却器31の熱源側膨張弁28側で分岐している例を挙げて説明した。
これに対して、インジェクション管30は、過冷却器31の熱源側膨張弁28側とは反対側において分岐した構成であってもよい。
(7−8)変形例H
上記実施形態では、冷蔵倉庫や店舗のショーケースの庫内の冷却を行う冷凍装置100を例に挙げて説明した。
しかし、これに限定されず、輸送コンテナ内の冷却を行う冷凍装置としてもよいし、建物内の冷房等を行うことで空気調和を実現する空調システム(エアコン)としてもよい。