(第1実施形態)
図1〜図7を参照して、経皮投与デバイス収容体の第1実施形態について説明する。
[経皮投与デバイス収容体の構成]
図1を参照して、経皮投与デバイス収容体の全体構成について説明する。
図1が示すように、経皮投与デバイス収容体10は、経皮投与デバイス20と、経皮投与デバイス20を収容する収容部30とを備えている。
経皮投与デバイス20は、投与部の一例であるマイクロニードル21と、マイクロニードル21を薬剤の投与対象に固定するための粘着シート24と、粘着シート24の粘着面を保護する保護シート28とを備えている。
収容部30は、第1本体部40と第2本体部50とから構成され、第1本体部40と第2本体部50との間に経皮投与デバイス20を挟むように、第1本体部40と第2本体部50との間の空間に経皮投与デバイス20を収容している。
第1実施形態の説明において、第1本体部40と第2本体部50とが重ねられる方向に沿った方向であって、第2本体部50のなかで収容部30の外側に向けられる部分と対向する方向が基準方向である。すなわち、基準方向は、第1本体部40と第2本体部50とが重ねられる方向に沿った方向であって、第1本体部40のなかで収容部30の内側に向けられる部分と対向する方向である。
[経皮投与デバイスの構成]
図2を参照して、経皮投与デバイス20の詳細構成について説明する。
図2が示すように、マイクロニードル21は、板状を有する基体22と、基体22から突き出た突起部23とを備えている。基体22は、突起部23の位置する面である第1面22Sと、第1面22Sとは反対側の面である第2面22Tとを有し、第1面22Sは突起部23の基端を支持している。すなわち、突起部23は、第1面22Sから突き出ている。
第1面22Sと対向する方向から見た基体22の形状は特に限定されず、基体22は、円形状や楕円形状であってもよいし、矩形形状であってもよいし、これらの形状とは異なる形状を有していてもよい。第1実施形態として示す例では、第1面22Sと対向する方向から見た基体22の形状は楕円形状である。
突起部23の形状は、円錐形状であってもよいし、角錐形状であってもよい。また、突起部23は、例えば、円柱形状や角柱形状のように、先端が尖っていない形状であってもよい。また、突起部23は、例えば、円柱に円錐が積層された形状のように、2以上の立体が結合した形状であってもよい。要は、突起部23は皮膚を刺すことが可能な形状であればよい。また、突起部23の側壁には、括れや段差が形成されていてもよいし、溝や孔が形成されていてもよい。
マイクロニードル21が備える突起部23の数は、1以上であれば特に限定されない。マイクロニードル21が複数の突起部23を備える場合、複数の突起部23は、基体22の第1面22Sに規則的に並んでいてもよいし、不規則に並んでいてもよい。例えば、複数の突起部23は、格子状や同心円状に配列される。
突起部23の長さHは、基体22の厚さ方向、すなわち、基体22の第1面22Sと直交する方向における、第1面22Sから突起部23の先端までの長さである。突起部23の長さHは、10μm以上1000μm以下であることが好ましく、突起部23の長さHは、この範囲のなかで、突起部23によって穿孔の対象に形成される孔に必要な深さに応じて決定される。穿孔の対象が人体の皮膚であって、孔の底が角質層内に設定される場合、長さHは10μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上200μm以下であることがより好ましい。孔の底が角質層を貫通し、かつ、神経層へ到達しない深さに設定される場合、長さHは200μm以上700μm以下であることが好ましく、200μm以上500μm以下であることがより好ましく、200μm以上300μm以下であることがさらに好ましい。孔の底が真皮に到達する深さに設定される場合、長さHは200μm以上500μm以下であることが好ましい。孔の底が表皮に到達する深さに設定される場合、長さHは200μm以上300μm以下であることが好ましい。
突起部23の幅Dは、基体22の第1面22Sに沿った方向、すなわち、第1面22Sと平行な方向における突起部23の長さの最大値である。例えば、突起部23が正四角錐形状や正四角柱形状を有するとき、基体22の第1面22Sにて、突起部23の底部によって区画された正方形における対角線の長さが、突起部23の幅Dである。また、例えば、突起部23が円錐形状や円柱形状を有するとき、突起部23の底部によって区画された円の直径が、突起部23の幅Dである。突起部23の幅Dは、1μm以上300μm以下であることが好ましい。
突起部23の幅Dに対する長さHの比であるアスペクト比A(A=H/D)は、1以上10以下であることが好ましい。
突起部23の先端が尖った形状に形成され、突起部23によって角質層を貫通する深さの孔を形成する場合、突起部23の先端角θは5°以上30°以下であることが好ましく、10°以上20°以下であることがより好ましい。先端角θは、基体22の厚さ方向に沿った断面において、突起部23の先端が形成する角度の最大値である。例えば、突起部23が正四角錐形状を有するとき、突起部23の先端角θは、突起部23の底部が区画する正方形の対角線を底辺とし、正四角錐の頂点を頂点とする三角形の頂角である。
突起部23の幅D、アスペクト比A、および、先端角θは、突起部23によって形成される孔が必要とする容積等に応じて決定される。長さH、幅D、アスペクト比A、および、先端角θが上記の範囲内であれば、突起部23の形状が、皮膚に対する孔の形成に適した形状となる。
粘着シート24は、基材シート26と、基材シート26が有する2つの面のうちの一方を覆う粘着層25とを備えている。粘着層25における基材シート26と接する面とは反対側の面が、粘着シート24の粘着面24Sであり、基材シート26における粘着層25と接する面とは反対側の面が、粘着シート24の非粘着面24Tである。すなわち、粘着シート24において、非粘着面24Tは、粘着面24Sとは反対側の面である。粘着面24Sの中央部には、基体22の第2面22Tが貼り付いており、これによって、粘着シート24にマイクロニードル21の基体22が貼り付けられている。
第1面22Sと対向する方向から見て、粘着シート24の外形は基体22の外形よりも大きく、基体22を取り囲むように、基体22の外周の全域に渡って、基体22の外側に粘着シート24の粘着面24Sの一部がはみ出している。第1面22Sと対向する方向から見た粘着シート24の形状は特に限定されず、粘着シート24は、円形状や楕円形状であってもよいし、矩形形状であってもよいし、これらの形状とは異なる形状を有していてもよい。第1実施形態として示す例では、第1面22Sと対向する方向から見た粘着シート24の形状は楕円形状である。
保護シート28は、粘着シート24の粘着面24Sのなかで、基体22の外側にはみ出している領域に貼り付けられている。第1面22Sと対向する方向から見て、保護シート28の外形は粘着シート24の外形よりも大きく、保護シート28は、粘着シート24の外側まで広がっている。すなわち、保護シート28は、粘着シート24と重なっていない部分を含んでいる。
保護シート28の有する2つの面のうち、粘着シート24に向けられた面が対向面28Tであり、対向面28Tとは反対側の面が非対向面28Sである。保護シート28の対向面28Tの一部は、経皮投与デバイス20の使用者が、保護シート28を指で摘んで引っ張ることにより生じる程度の力によって、保護シート28を粘着シート24から剥離することが可能に、粘着シート24の粘着面24Sに貼り付いている。
第1面22Sと対向する方向から見た保護シート28の形状は特に限定されず、保護シート28は、円形状や楕円形状であってもよいし、矩形形状であってもよいし、これらの形状とは異なる形状を有していてもよい。第1実施形態として示す例では、第1面22Sと対向する方向から見た保護シート28の形状は略矩形形状であって、保護シート28の有する4つの角部は曲率を有するように丸みを帯びており、角部にて保護シート28の外縁は曲線から構成されている。
保護シート28は、その中央部に、マイクロニードル21の基体22と同程度か基体22よりもやや大きい開口29を有しており、開口29内にマイクロニードル21が位置している。なお、保護シート28は、使用者が粘着シート24から保護シート28を剥離する際に、剥離の起点として利用できる切り込み等を有していてもよい。
経皮投与デバイス20は、マイクロニードル21における基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sを収容部30の第1本体部40に向けるとともに、粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tを収容部30の第2本体部50に向けて、収容部30に収容される。
[収容部の構成]
図3〜図6を参照して、収容部30の詳細構成について説明する。
図3が示すように、基準方向から見て、第1本体部40は、略矩形形状を有し、第1本体部40の最外部に位置する第1環状板部41と、第1環状板部41から突出した第1環状凸部42と、第1環状凸部42の内側に位置する第1支持板部43と、第1支持板部43の中央部にて窪む収容凹部44とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第1本体部40を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
基準方向から見て、第1環状板部41は、略矩形環状を有し、相対的に短い2つの帯状部分と相対的に長い2つの帯状部分とが環状に繋がった形状を有している。これらの帯状部分の接続部分が、すなわち、第1環状板部41の有する角部であって、4つの角部のうちの3つは、曲率を有する形状を有し、その外周縁および内周縁が曲線から構成されている。残りの1つの角部は、他の3つの角部と比較して、端部が帯状部分に対して斜めに切り取られるように欠落した形状を有している。この他の角部と形状の異なる角部が起点部45であり、起点部45においては、第1環状板部41における周方向と直交する方向の幅が他の角部よりも狭められている。
第1環状凸部42は、基準方向から見て、第1環状板部41の内側に位置して第1環状板部41に沿った略矩形環状を有し、第1環状板部41から立設して延びる第1側板部46と、第1側板部46から第1環状板部41の内側に向けて第1環状板部41と平行に延びる第1上板部47とから構成されている。基準方向から見て、第1環状凸部42の有する4つの角部は曲率を有するように丸みを帯びており、その外周縁および内周縁が曲線から構成されている。なお、第1側板部46は、第1環状板部41と直交する方向に延びていてもよいし、この方向から傾斜した方向に、例えば、第1側板部46において第1環状板部41と接続される基部よりも、第1側板部46において第1上板部47と接続される先端部の方が、基準方向から見て第1環状板部41のより内側に位置するように、延びていてもよい。
第1支持板部43は、基準方向から見て、略矩形形状を有し、第1環状板部41と平行に広がっている。基準方向から見て、第1支持板部43の有する4つの角部は曲率を有するように丸みを帯びており、その外縁が曲線から構成されている。第1支持板部43の外形は、経皮投与デバイス20における保護シート28の外形と一致するか、保護シート28の外形よりもやや大きい。
収容凹部44は、基準方向から見て、楕円形状を有している。収容凹部44の外形は、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sのなかで突起部23の配置されている領域の外形よりも大きく、例えば、粘着シート24の外形とほぼ一致する。
基準方向と直交する方向、すなわち、第1環状板部41や第1支持板部43と平行な方向から見て、収容凹部44の底部の高さと第1環状板部41の高さとは一致し、第1支持板部43の高さは第1環状板部41と第1環状凸部42の第1上板部47との間の高さである。換言すれば、基準方向から見て、第1上板部47は第1支持板部43を取り囲み、第1支持板部43からせり上がった位置に配置されている。
第1環状凸部42の第1上板部47と第1支持板部43との間には、第1本体部40を構成する第1接続板部48が位置している。基準方向から見て、第1支持板部43の外縁の短辺部分は、第1上板部47の内周縁の短辺部分よりも内側に位置し、第1接続板部48は、第1上板部47および第1支持板部43に対して傾斜して延びて、第1上板部47の内周縁の短辺部分と第1支持板部43の外縁の短辺部分とを繋いでいる。基準方向から見て、第1支持板部43の外縁の長辺部分の位置は、第1上板部47の内周縁の長辺部分の位置とほぼ一致し、第1接続板部48は、第1上板部47および第1支持板部43に対してほぼ垂直に延びて、第1上板部47の内周縁の長辺部分と第1支持板部43の外縁の長辺部分とを繋いでいる。
第1本体部40は、第1支持板部43と第1接続板部48との境界に接する部位で第1接続板部48から盛り上がる第1隆起部49を備えている。基準方向から見て、第1支持板部43の外縁を構成する2つの短辺部分の一方と接する位置、および、短辺部分の他方と接する位置のそれぞれに第1隆起部49が位置する。すなわち、第1本体部40は2つの第1隆起部49を有している。第1隆起部49は、第1支持板部43と第1接続板部48との境界に沿って延びる半円柱形状を有している。
基準方向から見て、第2本体部50は、略矩形形状を有し、第2本体部50の最外部に位置する第2環状板部51と、第2環状板部51から突出した第2環状凸部52と、第2環状凸部52の内側に位置する第2支持板部53と、第2環状凸部52と第2支持板部53とを繋ぐ第2接続板部58と、2つの第2隆起部59とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第2本体部50を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
第2環状板部51は第1環状板部41に、第2環状凸部52は第1環状凸部42に、第2接続板部58は第1接続板部48に、第2隆起部59は第1隆起部49に、それぞれ重ねることの可能な位置および形状に形成されている。
詳細には、基準方向から見て、第2環状板部51は、略矩形環状を有し、第2環状板部51の有する4つの角部は、すべて曲率を有する形状を有している。すなわち、第2環状板部51は、第1環状板部41とは異なり、起点部45を有していない。
第2環状凸部52は、基準方向から見て、第2環状板部51の内側に位置して第2環状板部51に沿った略矩形環状を有し、第2環状板部51から立設して延びる第2側板部56と、第2側板部56から第2環状板部51の内側に向けて第2環状板部51と平行に延びる第2上板部57とから構成されている。基準方向から見て、第2環状凸部52の有する4つの角部は曲率を有する形状を有している。第2側板部56は、第1側板部46の延びる方向に合わせて、第2環状板部51と直交する方向に延びていてもよいし、この方向から傾斜した方向に延びていてもよい。
第2支持板部53は、基準方向から見て、略矩形形状を有して第2環状板部51と平行に広がっており、第2支持板部53の有する4つの角部は曲率を有する形状を有している。第2支持板部53の外形は、第1支持板部43の外形とほぼ一致する。第2本体部50は、第1本体部40と異なり、収容凹部44を有しておらず、第2支持板部53の中央部は窪んでいない。
基準方向から見て、第2支持板部53の外縁の短辺部分は、第2上板部57の内周縁の短辺部分よりも内側に位置し、第2接続板部58は、第2上板部57および第2支持板部53に対して傾斜して延びて、第2上板部57の内周縁の短辺部分と第2支持板部53の外縁の短辺部分とを繋いでいる。基準方向から見て、第2支持板部53の外縁の長辺部分の位置は、第2上板部57の内周縁の長辺部分の位置とほぼ一致し、第2接続板部58は、第2上板部57および第2支持板部53に対してほぼ垂直に延びて、第2上板部57の内周縁の長辺部分と第2支持板部53の外縁の長辺部分とを繋いでいる。
第2隆起部59は、第2支持板部53と第2接続板部58との境界を跨ぐ位置に配置され、第2支持板部53および第2接続板部58から盛り上がっている。基準方向から見て、第2支持板部53の外縁を構成する2つの短辺部分の一方と第2接続板部58との境界を跨ぐ位置、および、短辺部分の他方と第2接続板部58との境界を跨ぐ位置のそれぞれに第2隆起部59が位置する。第2隆起部59は、第2支持板部53と第2接続板部58との境界に沿って延びる円柱の一部からなる形状を有している。
図4〜6が示すように、経皮投与デバイス20の収容に際して、第2本体部50は第1本体部40に、基準方向から見て第2本体部50が上層、第1本体部40が下層となるように重ねられる。詳細には、第2環状凸部52の第2側板部56が、第1環状凸部42の第1側板部46の外側に位置するように、第2環状凸部52に第1環状凸部42が嵌められる。これによって、第1本体部40と第2本体部50とは、人の手の力によって解除可能に嵌合し、第1本体部40の第2本体部50に対する相対的な位置が固定される。
図6が示すように、第1本体部40と第2本体部50とが嵌合した状態において、第1環状板部41は第2環状板部51に接し、第1側板部46は第2側板部56に接し、第1上板部47は第2上板部57に接し、第1接続板部48は第2接続板部58に接し、第1隆起部49は第2隆起部59に接する。そして、第1支持板部43および収容凹部44と第2支持板部53との間の空間に経皮投与デバイス20が収容される。基準方向に沿った断面において、基準方向における各部の位置は、収容凹部44の底部の位置が第1環状板部41の位置と一致し、第1支持板部43は第1環状板部41と第1環状凸部42の第1上板部47との間に位置し、第2支持板部53は第1支持板部43と第1上板部47との間に位置する。
基準方向から見て、第1本体部40の起点部45以外の部分では、第1本体部40の外縁と第2本体部50の外縁とは一致する。すなわち、起点部45以外の部分では、第2環状板部51が第1環状板部41と重なっていることに対し、起点部45の位置する角部においては、第2環状板部51には第1環状板部41と重なっていない部分が含まれる。
[経皮投与デバイス収容体の詳細構成]
図7を参照して、経皮投与デバイス収容体10の詳細構成について説明する。図7は、収容部30に経皮投与デバイス20が収容された状態の経皮投与デバイス収容体10の一部を、拡大して模式的に示す端面図である。
図7が示すように、第1本体部40は、マイクロニードル21における基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sと対向する。すなわち、第1本体部40は、突起部23の先端と対向する。また、第2本体部50は、粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tと対向する。すなわち、第2本体部50は、粘着シート24を介して、マイクロニードル21の基体22の第2面22Tと対向する。
経皮投与デバイス20は、保護シート28の非対向面28Sが第1本体部40の第1支持板部43に支持され、マイクロニードル21の突起部23の先端が収容凹部44の底面と対向するように、第1本体部40上に配置されている。基準方向から見て、経皮投与デバイス20は、2つの第1隆起部49に挟まれている。そして、経皮投与デバイス20と第1本体部40とに第2本体部50が被せられている。
基体22の厚さ方向、すなわち、基準方向に沿った第1支持板部43と第2支持板部53との間の隙間の長さは、収容長L1である。また、粘着シート24の厚さと保護シート28の厚さとの合計の長さ、すなわち、基体22の厚さ方向における粘着シート24および保護シート28の長さは、シート厚さL2である。収容長L1はシート厚さL2以下であることが好ましい。収容長L1がシート厚さL2以下であれば、第1支持板部43と第2支持板部53との間に粘着シート24と保護シート28とが挟まれて、これらのシートが第1支持板部43と第2支持板部53とによって押さえられるため、収容部30の内部における経皮投与デバイス20の位置が安定する。
こうした構成において、粘着シート24の非粘着面24Tは第2支持板部53に接し、保護シート28の非対向面28Sは第1支持板部43に接し、マイクロニードル21のなかで保護シート28の開口29から飛び出ている部分が収容凹部44内に位置する。すなわち、収容凹部44内には、主として突起部23が位置する。
なお、収容長L1はシート厚さL2よりも大きくてもよく、すなわち、第1本体部40が経皮投与デバイス20の下に位置するように配置された状態で、粘着シート24の非粘着面24Tと第2支持板部53との間には隙間があいていてもよい。
[経皮投与デバイス収容体の作用]
第1実施形態の経皮投与デバイス収容体10の作用とともに、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出し、マイクロニードル21を用いて薬剤を投与する際の手順について説明する。
上述のように、第2環状凸部52に第1環状凸部42が嵌められていることによって、経皮投与デバイス20が収容部30に収容された状態で、第1本体部40の第2本体部50に対する相対的な位置が固定される。換言すれば、第1本体部40と第2本体部50とから構成される本体対は、基準方向およびマイクロニードル21の基体22の第1面22Sと対向する方向のそれぞれから見て、経皮投与デバイス20の外側に、第1本体部40の第2本体部50に対する相対的な位置を固定する固定構造を備えている。したがって、第1本体部40と第2本体部50との互いに対する位置が的確に固定されるため、経皮投与デバイス収容体10の運搬時にも、運搬の際に生じる振動等によって第1本体部40の第2本体部50に対する位置がずれて収容部30が開封されてしまうことが抑えられる。したがって、上記構成によれば、収容部30による経皮投与デバイス20の保護機能が高められる。
また、こうした固定構造が、基準方向から見て、経皮投与デバイス20を囲む環状に位置しているため、第1本体部40と第2本体部50との位置の固定がより強固になる。
収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す際には、経皮投与デバイス20の使用者は、使用者から見て第1本体部40が経皮投与デバイス20の下に位置するように経皮投与デバイス収容体10を配置して、第2本体部50を引き上げ、第1本体部40から第2本体部50を取り外す。すなわち、第1環状凸部42から第2環状凸部52が外されて、第1本体部40と第2本体部50との嵌合が解除され、第1本体部40と第2本体部50との間の空間が外部に開放される。このとき、第1本体部40の起点部45の位置する角部においては、第2環状板部51に第1環状板部41と重なっていない部分が含まれるため、使用者は、この第2環状板部51における第1環状板部41と重なっていない部分を摘んで第2本体部50を引き上げることによって、容易に、第1本体部40と第2本体部50とを分離することができる。
第1本体部40から第2本体部50が取り外されることによって、収容部30が開けられ、使用者からは、経皮投与デバイス20における粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tが見えるようになる。使用者は、保護シート28の端部等を摘んで、第1本体部40から経皮投与デバイス20を取り上げることによって、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す。
このとき、第1本体部40において、第1接続板部48は、第1上板部47および第1支持板部43に対して傾斜して延びて、第1上板部47と第1支持板部43とを繋いでいるため、第1本体部40において経皮投与デバイス20を支持している部分と、その周囲で突出している部分とが緩やかに繋がれている。したがって、使用者は、第1接続板部48の傾斜部分に沿うように経皮投与デバイス20を滑らせたり、傾斜部分に沿って経皮投与デバイス20の下に指を滑り込ませて経皮投与デバイス20を摘んだりすることによって、経皮投与デバイス20を取り出すことができる。それゆえ、容易に収容部30から経皮投与デバイス20を取り出すことができる。
一方で、収容部30に経皮投与デバイス20が収容されている状態において、経皮投与デバイスは、第1接続板部48の傾斜部分から盛り上がる2つの第1隆起部49に挟まれているため、第1本体部40から第2本体部50が取り外される際に、経皮投与デバイス20の位置が基体22の第1面22Sに沿った方向に動くことが抑えられる。したがって、経皮投与デバイス20を取り出しやすい構造でありながら、収容部30の開封に際して、経皮投与デバイス20が第1本体部40から滑り落ちることが抑えられる。
なお、第1本体部40に第1隆起部49が設けられ、第2本体部50に第1隆起部49と重ねられる第2隆起部59が設けられているため、第1本体部40に第2本体部50を組み付ける際に、これらの隆起部49,59を利用して、第1本体部40と第2本体部50との位置合わせを容易に行うこともできる。
経皮投与デバイス20を取り出した後、使用者は、保護シート28を粘着シート24から剥離し、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sを、薬剤を投与する部位の皮膚に押し付け、基体22の外側にはみ出た粘着シート24の粘着面24Sを皮膚に貼り付ける。これにより、突起部23が皮膚を穿孔して薬剤が投与される。
なお、収容部30の開封に際して、使用者から見て第2本体部50が経皮投与デバイス20の下に位置するように配置され、第1本体部40が引き上げられることによって、第2本体部50から第1本体部40が取り外されてもよい。
[経皮投与デバイス収容体の材料]
上述の経皮投与デバイス収容体10の材料について説明する。
マイクロニードル21は、生体適合性を有する材料から形成されることが好ましい。マイクロニードル21を構成する材料としては、例えば、シリコンや、ステンレス鋼、チタン、あるいはマンガン等の金属や、医療用シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、あるいは環状オレフィンコポリマー等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。また、マイクロニードル21は、皮膚が有する水分によって溶解する材料、すなわち、水溶性材料から構成されていてもよい。水溶性材料としては、水溶性高分子や多糖類を用いることができる。水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸系ポリマー、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)、プルラン、アルギン酸塩、ペクチン、キトサン、キトサンサクシナミド、オリゴキトサンが挙げられる。上述の材料のなかでも、キトサン、キトサンサクシナミド、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、生物学的に安全性が高いため、好適に用いることができる。また、多糖類としては、トレハロースやマルトースが挙げられる。水溶性材料から形成された突起部23は、皮膚に刺された後、皮内で溶解する。
なお、基体22と突起部23とは、互いに同一の材料から形成されてもよいし、互いに異なる材料から形成されてもよい。
マイクロニードル21によって投与される薬剤は、突起部23の表面に付され、突起部23による孔の形成とともに皮内に送り込まれてもよいし、突起部23が上述のように溶解性を有する材料から形成されている場合には、突起部23の内部に含まれて、突起部23の溶解とともに皮内に送り込まれてもよい。あるいは、突起部23に溝や孔が形成されている場合には、この溝や孔に薬剤が充填されて、薬剤は、突起部23による皮膚への孔の形成とともに皮内に送り込まれてもよい。また、突起部23が皮膚に刺される前や後に、液状の薬剤が皮膚に塗布され、突起部23によって形成された孔から、薬剤が皮内に送り込まれてもよい。さらには、これらの方式が組み合わされた形態によって、薬剤が投与されてもよい。なお、突起部23が溶解性を有する材料から形成されている場合には、突起部23を構成する水溶性材料が薬剤として機能してもよい。
薬剤は、皮内に投与されることにより機能する物質であれば、その種類は特に限定されない。薬剤としては、例えば、薬理活性物質や、化粧品組成物等が挙げられ、目的に応じて選択される。
薬理活性物質としては、例えば、インフルエンザ等のワクチン、癌患者等のための鎮痛薬、インスリン、生物製剤、遺伝子治療薬、注射剤、経口剤、または、皮膚適用製剤等が挙げられる。マイクロニードル21を用いた経皮投与では、皮膚に形成された孔に薬剤が投与される。そのため、マイクロニードル21を用いた経皮投与は、従来の経皮投与に用いられる薬理活性物質以外に、皮下注射が必要な薬理活性物質の投与にも利用できる。特に、マイクロニードル21を用いた経皮投与は、投与の際に患者に痛みを与えないため、小児に対するワクチン等の注射剤の投与に適している。また、マイクロニードル21を用いた経皮投与は、投与の際に患者が薬剤を飲むことを要しないため、経口剤を飲むことが困難な小児に対する経口剤の投与に適している。
化粧品組成物は、化粧品あるいは美容品として用いられる組成物である。化粧品組成物としては、例えば、保湿剤、色料、香料、または、シワやニキビや妊娠線等に対する改善効果や脱毛に対する改善効果等の美容効果を示す生理活性物質等が挙げられる。化粧品組成物として芳香を有する材料を用いると、マイクロニードル21に匂いを付与することができるため、美容品に適したマイクロニードル21が得られる。
粘着シート24の材料は特に限定されないが、基材シート26としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、または、ポリビニルアルコール等からなる樹脂シートが用いられる。また、粘着層25は、例えば、シリコーン系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、エポキシ系の粘着剤、または、アクリル系の粘着剤等から形成される。
保護シート28の材料は、保護シート28が粘着シート24から剥離されたとき、粘着シート24が、薬剤の投与対象に粘着シート24が貼り付いた状態を所望の期間に渡って保持できる粘着力を保持するとともに、粘着面24Sに、非生体適合性材料が残存しない材料であることが好ましい。具体的には、保護シート28の材料として、少なくとも一方の面にシリコーン系剥離剤またはフッ素系剥離剤がコーティングされた、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂からなるシートや紙を用いることができる。剥離剤がコーティングされた面が、粘着シート24の粘着面24Sに貼り付けられる対向面28Tである。
収容部30を構成する第1本体部40および第2本体部50の各々の材料は特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、または、ポリスチレン等のアクリル系樹脂等が用いられる。第1本体部40および第2本体部50の各々は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよいし、半透明や不透明であってもよい。
なお、第1実施形態においては、第1上板部47が外周部の一例であり、第1支持板部43が支持板部の一例であり、第1接続板部48における傾斜部分が傾斜部の一例であり、これらを備える第1本体部40が対象本体部である。また、第1支持板部43が第1対向部の一例であり、第2支持板部53が第2対向部の一例である。
以上説明したように、第1実施形態の経皮投与デバイス収容体10によれば、以下の効果が得られる。
(1)第1本体部40と第2本体部50とから構成される本体対は、基準方向から見て、経皮投与デバイス20の外側に、第1本体部40の第2本体部50に対する相対的な位置を解除可能に固定する固定構造を備えている。したがって、第1本体部40と第2本体部50との互いに対する位置が的確に固定されるため、経皮投与デバイス収容体10の運搬時にも、運搬の際に生じる振動等によって第1本体部40の第2本体部50に対する位置がずれて収容部30が開封されてしまうことが抑えられる。したがって、収容部30による経皮投与デバイス20の保護機能が高められる。
(2)上記固定構造が嵌合構造であって、収容部30は、この嵌合構造における嵌合の解除によって第1本体部40と第2本体部50との間の空間を外部に開放可能に構成されている。こうした構成によれば、接着等によって第1本体部40と第2本体部50とが互いに固定されている構造と比較して、収容部30の開封が容易である。
(3)上記嵌合構造が、基準方向から見て、経皮投与デバイス20を囲む環状に位置しているため、第1本体部40の第2本体部50に対する相対的な位置の固定がより強固になる。
(4)基準方向から見て、第1本体部40の起点部45の位置する角部において、第2環状板部51は、その端部に第1環状板部41と重ならない部分を含む。そのため、使用者は、この第2環状板部51における第1環状板部41と重ならない部分を摘んで第2本体部50を引き上げることによって、容易に、第1本体部40と第2本体部50とを分離することができる。したがって、収容部30の開封が容易である。
(5)第1接続板部48は、第1支持板部43に対して傾斜して延びて、第1支持板部43の外縁の一部と第1上板部47の内周縁の一部とを繋いでいる。すなわち、第1本体部40において経皮投与デバイス20を支持している部分と、その周囲で突出している部分とが緩やかに繋がれている。したがって、使用者は、第1接続板部48の傾斜部分に沿うように経皮投与デバイス20を滑らせたり、傾斜部分に沿って経皮投与デバイス20の下に指を滑り込ませて経皮投与デバイス20を摘んだりすることによって、経皮投与デバイス20を取り出すことができる。それゆえ、容易に収容部30から経皮投与デバイス20を取り出すことができる。
(6)収容部30に経皮投与デバイス20が収容されている状態において、基準方向から見て、経皮投与デバイス20は、2つの第1隆起部49に挟まれているため、第1本体部40から第2本体部50が取り外される際に、経皮投与デバイス20の位置が基体22の第1面22Sに沿った方向に動くことが抑えられる。したがって、経皮投与デバイス20を取り出しやすい構造でありながら、収容部30の開封に際して、経皮投与デバイス20が第1本体部40から滑り落ちることが抑えられる。
(7)基準方向において、保護シート28の非対向面28Sと対向する第1支持板部43と、粘着シート24の非粘着面24Tと対向する第2支持板部53との間の長さである収容長L1が、粘着シート24の厚さと保護シート28の厚さとの合計の長さであるシート厚さL2以下である。こうした構成によれば、第1支持板部43と第2支持板部53との間に粘着シート24と保護シート28とが挟まれて、これらのシートが第1支持板部43と第2支持板部53とによって押さえられるため、収容部30の内部における経皮投与デバイス20の位置が安定する。
[第1実施形態の変形例]
第1実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・基準方向から見た、第1本体部40および第2本体部50の外形は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、第1本体部40および第2本体部50の外形は、角部が直角に形成された矩形形状であってもよいし、円形状や楕円形状であってもよい。すなわち、第1環状板部41および第1環状凸部42や、第2環状板部51および第2環状凸部52の外形は角部が直角に形成された矩形環状であってもよいし、円環状や楕円環状であってもよい。また、第1支持板部43や第2支持板部53の外形も、角部が直角に形成された矩形形状であってもよいし、円形状や楕円形状であってもよい。また、収容凹部44の外形も、楕円形状に限られない。これらの各部の形状は、収容部30に収容される経皮投与デバイス20の各部の形状等に応じて定められればよい。
・基準方向から見て、支持板部43,53の外縁は、その全周に渡って上板部47,57の内周縁よりも内側に位置し、接続板部48,58は、その全体が上板部47,57および支持板部43,53に対して傾斜して延びて、支持板部43,53の外縁の全体と上板部47,57の内周縁とを繋いでいてもよい。また、基準方向から見て、支持板部43,53の外縁は、その全周に渡って上板部47,57の内周縁と一致し、接続板部48,58は、その全体が上板部47,57および支持板部43,53に対して垂直に延びて、支持板部43,53の外縁の全体と上板部47,57の内周縁とを繋いでいてもよい。
・上記実施形態では、第1本体部40が起点部45を有し、第2本体部50の端部が第1本体部40と重ならない部分を備えていたが、第2本体部50が起点部45を有し、第1本体部40の端部が第2本体部50と重ならない部分を備えていてもよい。また、第2本体部50の端部が第1本体部40と重ならない部分を備えるとともに、第1本体部40の端部が第2本体部50と重ならない部分を備えていてもよい。こうした構成によっても、上記(4)に準じた効果は得られる。なお、収容部30の開封に際して引き上げられる本体部である第2本体部50について、その端部が第1本体部40と重ならない部分を備えている構成の方が、使用者が第2本体部50を摘んで引き上げやすい。
・基準方向と直交する方向から見た収容部30の各部の位置は、上記実施形態と異なってもよく、例えば、収容凹部44の底部の位置は第1環状板部41の位置と一致しなくてもよい。
・第1隆起部49の形状は、上記実施形態の形状に限られず、第1接続板部48から盛り上がっていればよく、第2隆起部59の形状は、第1隆起部49の形状に準じた形状であればよい。また、第1隆起部49と第2隆起部59との組の数は3以上であってもよい。
(第2実施形態)
図8〜図14を参照して、経皮投与デバイス収容体の第2実施形態について説明する。第2実施形態の経皮投与デバイス収容体は、第1本体部と第2本体部との嵌合のための構造が、第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[収容部の構成]
図8および図9を参照して、第2実施形態の経皮投与デバイス収容体15が備える収容部30の詳細構成について説明する。
図8が示すように、収容部30は、第1本体部60と第2本体部70とから構成されている。第1本体部60は、マイクロニードル21における基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sと対向し、第2本体部70は、粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tと対向する。
第2実施形態の説明において、基準方向は、第1実施形態と同様に、第1本体部60と第2本体部70とが重ねられる方向に沿った方向であって、第2本体部70のなかで収容部30の外側に向けられる部分と対向する方向であるとともに、第1本体部60のなかで収容部30の内側に向けられる部分と対向する方向である。
図9が示すように、基準方向から見て、第1本体部60は、略矩形形状を有し、第1本体部60の最外部に位置する第1環状板部61と、第1環状板部61から窪む第1帯状凹部62と、第1環状板部61の内側に位置する第1支持板部43と、収容凹部44と、第1接続板部48と、第1隆起部49とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第1本体部60を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
基準方向から見て、第1環状板部61は、略矩形環状を有し、第1環状板部61の有する4つの角部は、その内周縁および外周縁が曲線から構成された、曲率を有する形状を有している。なお、第1環状板部61は、第1実施形態の起点部45と同様の起点部を有していてもよい。
第1帯状凹部62は、第1環状板部61を構成する帯状部分のうち、相対的に長い帯状部分にて窪む凹部である。第1環状板部61における2つの上記長い帯状部分のそれぞれに、第1帯状凹部62が位置し、すなわち、第1本体部60は、2つの第1帯状凹部62を有している。基準方向から見て、第1帯状凹部62は、第1環状板部61に沿って延びる長円形状を有している。基準方向から見て、2つの第1帯状凹部62のうちの一方は、上記長い帯状部分のなかで、第1環状板部61を構成する相対的に短い2つの帯状部分の一方に近い部分に位置し、2つの第1帯状凹部62のうちの他方は、上記長い帯状部分のなかで、上記短い2つの帯状部分の他方に近い部分に位置する。
基準方向と直交する方向、すなわち、第1環状板部61や第1支持板部43と平行な方向から見て、第1帯状凹部62は、第1環状板部61から、第1環状板部61に対して第1支持板部43の位置する方向と同じ方向に突き出ている。
第1支持板部43および収容凹部44の各々は、第1実施形態と同様の構成を有する。第1接続板部48は、接続している部材が異なること以外は、第1実施形態と同様の構成を有する。すなわち、基準方向から見て、第1環状板部61は支持板部43を取り囲み、支持板部43からせり上がった位置に配置されており、第1接続板部48は、第1環状板部61および第1支持板部43に対して傾斜して延びて、第1環状板部61の内周縁の短辺部分と第1支持板部43の外縁の短辺部分とを繋いでいる。さらに、第1接続板部48は、第1環状板部61および第1支持板部43に対してほぼ垂直に延びて、第1環状板部61の内周縁の長辺部分と第1支持板部43の外縁の長辺部分とを繋いでいる。また、第1隆起部49は、第1実施形態と同様の構成を有する。
基準方向から見て、第2本体部70は、略矩形形状を有し、第2本体部70の最外部に位置する第2環状板部71と、第2環状板部71から窪む第2帯状凹部72と、第2環状板部71の内側に位置する第2支持板部53と、第2接続板部58と、第2隆起部59とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第2本体部70を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
第2環状板部71は第1環状板部61に、第2帯状凹部72は第1帯状凹部62に、第2接続板部58は第1接続板部48に、第2隆起部59は第1隆起部49に、それぞれ重ねることの可能な位置および形状に形成されている。
詳細には、基準方向から見て、第2環状板部71は、略矩形環状を有し、第2環状板部71の有する4つの角部は、曲率を有する形状を有している。
第2帯状凹部72は、第2環状板部71を構成する帯状部分のうち、相対的に長い帯状部分にて窪む凹部であり、第2環状板部71における2つの上記長い帯状部分のそれぞれに、第2帯状凹部72が位置している。基準方向から見て、第2帯状凹部72は、第2環状板部71に沿って延びる長円形状を有している。基準方向から見て、2つの第2帯状凹部72のうちの一方は、上記長い帯状部分のなかで、第2環状板部71を構成する相対的に短い2つの帯状部分の一方に近い部分に位置し、2つの第2帯状凹部72のうちの他方は、上記長い帯状部分のなかで、上記短い2つの帯状部分の他方に近い部分に位置する。
基準方向と直交する方向、すなわち、第2環状板部71や第2支持板部53と平行な方向から見て、第2帯状凹部72は、第2環状板部71から、第2環状板部71に対して第2支持板部53の位置する方向と同じ方向に突き出ている。すなわち、第2帯状凹部72は、第2環状板部71から、第1本体部60に向けて突き出ている。
第2支持板部53は、第1実施形態と同様の構成を有しており、第2接続板部58は、接続している部材が異なること以外は、第1実施形態と同様の構成を有している。すなわち、第2接続板部58は、第2環状板部71および第2支持板部53に対して傾斜して延びて、第2環状板部71の内周縁の短辺部分と第2支持板部53の外縁の短辺部分とを繋いでいる。さらに、第2接続板部58は、第2環状板部71および第2支持板部53に対してほぼ垂直に延びて、第2環状板部71の内周縁の長辺部分と第2支持板部53の外縁の長辺部分とを繋いでいる。また、第2隆起部59は、第1実施形態と同様の構成を有する。
図10〜13が示すように、経皮投与デバイス20の収容に際して、第2本体部70は第1本体部60に、基準方向から見て第2本体部70が上層、第1本体部60が下層となるように重ねられる。詳細には、第2帯状凹部72が、第1帯状凹部62の内側に位置するように、第1帯状凹部62に嵌められ、これによって、第1本体部60と第2本体部70とが嵌合し、第1本体部60の第2本体部70に対する相対的な位置が解除可能に固定される。
図12および図13が示すように、第1本体部60と第2本体部70とが嵌合した状態において、第1環状板部61は第2環状板部71に接し、第1帯状凹部62は第2帯状凹部72に接し、第1接続板部48は第2接続板部58に接し、第1隆起部49は第2隆起部59に接する。そして、第1支持板部43および収容凹部44と第2支持板部53との間の空間に経皮投与デバイス20が収容される。
基準方向に沿った断面において、基準方向における各部の位置は、収容凹部44の底部の位置が第1帯状凹部62の底部の位置と一致し、第1支持板部43は第1帯状凹部62の底部と第1環状板部61との間に位置し、第2支持板部53は第1支持板部43と第1環状板部61との間に位置する。
[経皮投与デバイス収容体の詳細構成]
図14は、収容部30に経皮投与デバイス20が収容された状態の経皮投与デバイス収容体15の一部を、拡大して模式的に示す端面図である。
収容部30に収容された状態において、経皮投与デバイス20と第1本体部60および第2本体部70との位置関係は、第1実施形態と同様である。すなわち、経皮投与デバイス20は、保護シート28の非対向面28Sが第1本体部60の第1支持板部43に支持され、マイクロニードル21の突起部23の先端が収容凹部44の底面と対向するように、第1本体部60上に配置されている。基準方向から見て、経皮投与デバイス20は、2つの第1隆起部49に挟まれている。そして、経皮投与デバイス20と第1本体部60とに第2本体部70が被せられている。また、第2実施形態においても、収容長L1はシート厚さL2以下であることが好ましい。
[経皮投与デバイス収容体の作用]
第2実施形態の経皮投与デバイス収容体15の作用とともに、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出し、マイクロニードル21を用いて薬剤を投与する際の手順について説明する。
上述のように、第1帯状凹部62に第2帯状凹部72が嵌められていることによって、経皮投与デバイス20が収容部30に収容された状態で、第1本体部60の第2本体部70に対する相対的な位置が固定される。すなわち、第2実施形態においても、第1本体部60と第2本体部70とから構成される本体対は、基準方向およびマイクロニードル21の基体22の第1面22Sと対向する方向のそれぞれから見て、経皮投与デバイス20の外側に、第1本体部60の第2本体部70に対する相対的な位置を固定する固定構造を備えている。したがって、第1本体部60と第2本体部70との互いに対する位置が的確に固定されるため、収容部30による経皮投与デバイス20の保護機能が高められる。
そして、こうした固定構造が、基準方向から見て、経皮投与デバイス20の外側に複数、具体的には2つ、配置されているため、1箇所のみに固定構造が設けられる構成と比較して、第1本体部60の第2本体部70対する位置の固定がより強固になる。なお、第1実施形態と第2実施形態とを比較すると、第1実施形態のように、固定構造が環状を有している方が、第1本体部40と第2本体部50との固定は強固になる。その一方で、第2実施形態のように、分離した複数の固定構造が設けられている方が、収容部30の開封は容易である。
収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す際には、第1実施形態と同様に、経皮投与デバイス20の使用者は、使用者から見て第1本体部60が経皮投与デバイス20の下に位置するように経皮投与デバイス収容体15を配置して、第2本体部70を引き上げ、第1本体部60から第2本体部70を取り外す。すなわち、第1帯状凹部62から第2帯状凹部72が外されて、第1本体部60と第2本体部70との嵌合が解除される。
第1本体部60から第2本体部70が取り外されることによって、収容部30が開けられ、第1本体部60と第2本体部70との間の空間が外部に開放される。これにより、使用者からは、経皮投与デバイス20における粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tが見えるようになる。使用者は、保護シート28の端部等を摘んで、第1本体部60から経皮投与デバイス20を取り上げることによって、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す。その後、使用者は、保護シート28を粘着シート24から剥離し、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sを、薬剤を投与する部位の皮膚に押し付け、基体22の外側にはみ出た粘着シート24の粘着面24Sを皮膚に貼り付ける。これにより、突起部23が皮膚を穿孔して薬剤が投与される。
なお、収容部30の開封に際して、使用者から見て第2本体部70が経皮投与デバイス20の下に位置するように配置され、第1本体部60が引き上げられることによって、第2本体部70から第1本体部60が取り外されてもよい。
第2実施形態においては、第1環状板部61が外周部の一例であり、第1支持板部43が支持板部の一例であり、第1接続板部48における傾斜部分が傾斜部の一例であり、これらを備える第1本体部60が対象本体部である。また、第1支持板部43が第1対向部の一例であり、第2支持板部53が第2対向部の一例である。
以上説明したように、第2実施形態の経皮投与デバイス収容体15によれば、第1実施形態の(1),(2),(5)〜(7)に加えて、以下の効果が得られる。
(8)第1本体部60と第2本体部70とから構成される本体対は、基準方向から見て、経皮投与デバイス20よりも外側に、複数の嵌合構造を有しているため、1箇所のみに固定構造が設けられる構成と比較して、第1本体部60と第2本体部70との互いに対する位置の固定がより強固になる。
[第2実施形態の変形例]
第2実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1実施形態の変形例と同様に、基準方向から見た、第1本体部60および第2本体部70の外形は、上記実施形態と異なっていてもよく、例えば、角部が直角に形成された矩形形状であってもよいし、円形状や楕円形状であってもよい。すなわち、第1環状板部61や第2環状板部71の外形は角部が直角に形成された矩形環状であってもよいし、円環状や楕円環状であってもよい。
・基準方向と直交する方向から見た収容部30の各部の位置は、上記実施形態と異なってもよく、例えば、収容凹部44の底部の位置は第1帯状凹部62の底部の位置と一致しなくてもよい。ただし、収容凹部44の底部の位置は第1帯状凹部62の底部の位置と一致するか、収容凹部44の底部よりも第1帯状凹部62の底部の方が第2本体部70に近い位置に位置する方が、経皮投与デバイス収容体15が外装用の袋に収められる場合に、第1帯状凹部62が袋の端部に引っ掛かりにくく、経皮投与デバイス収容体15の出し入れが容易である。
・第1本体部60と第2本体部70の嵌合のための凹部、すなわち、第1帯状凹部62および第2帯状凹部72の形状や数は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、これらの凹部の基準方向から見た外形は円形状や多角形形状であってもよいし、これらの凹部の組の数は3以上であってもよい。
(第3実施形態)
図15〜図23を参照して、経皮投与デバイス収容体の第3実施形態について説明する。第3実施形態の経皮投与デバイス収容体は、第1本体部と第2本体部との嵌合のための構造および収容部の開封のための構成が、第1実施形態と主として異なる。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[収容部の構成]
図15を参照して、第3実施形態の経皮投与デバイス収容体16が備える収容部30の詳細構成について説明する。
図15が示すように、収容部30は、第1本体部80と第2本体部90とから構成されている。第1本体部80は、マイクロニードル21における基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sと対向し、第2本体部90は、粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tと対向する。
第3実施形態の説明において、基準方向は、第1本体部80と第2本体部90とが重ねられる方向に沿った方向であって、第1本体部80のなかで収容部30の外側に向けられる部分と対向する方向であるとともに、第2本体部90のなかで収容部30の内側に向けられる部分と対向する方向である。
基準方向から見て、第1本体部80は、略矩形形状を有し、板状に広がる主板部81と、主板部81から突出した収容凸部82、第1嵌合凸部83、および、第1位置決め凸部84の3つの凸部とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第1本体部80を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
基準方向から見て、主板部81は略矩形状を有し、主板部81の有する4つの角部は、曲率を有する形状を有している。基準方向から見て、収容凸部82は、主板部81の中央部に位置し、楕円形状を有している。収容凸部82の外形は、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sのなかで突起部23の配置されている領域の外形よりも大きく、例えば、粘着シート24の外形とほぼ一致する。
基準方向から見て、第1嵌合凸部83および第1位置決め凸部84の各々は、円形状を有する。基準方向から見て、第1嵌合凸部83は、主板部81の1つの角部の付近に位置し、第1位置決め凸部84は、主板部81の他の角部の付近に位置し、これらの角部は、主板部81における同一の対角線上に位置する。第1位置決め凸部84は、主板部81から半球状に突出している。
基準方向から見て、第2本体部90は、略矩形形状を有し、第2本体部90の最外部に位置する環状板部91と、環状板部91から窪む収容凹部95および接続凹部96と、環状板部91から突出した第2嵌合凸部93および第2位置決め凸部94とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第2本体部90を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
基準方向から見て、環状板部91は、略矩形環状を有し、環状板部91の有する4つの角部は、その内周縁および外周縁が曲線から構成された、曲率を有する形状を有している。基準方向から見て、収容凹部95は環状板部91の内側に位置し、略矩形形状を有する。基準方向から見て、収容凹部95の有する4つの角部は曲率を有する形状を有し、収容凹部95の外形は、経皮投与デバイス20における保護シート28の外形と一致するか、保護シート28の外形よりもやや大きい。
基準方向から見て、接続凹部96は収容凹部95の短辺部分から環状板部91に向かって飛び出た半円形状を有する。すなわち、基準方向から見て、接続凹部96の位置する部分では、接続凹部96の外形に沿って、環状板部91の内周縁が外周縁に向かって湾曲し、環状板部91における周方向と直交する方向の幅が狭められている。
収容凹部95の底部は、環状板部91と平行であって、基準方向と直交する方向に広がっている。基準方向から見て、環状板部91は収容凹部95の底部を取り囲み、収容凹部95の底部からせり上がった位置に配置されている。接続凹部96の底部は、環状板部91と収容凹部95の底部とに対して傾斜し、環状板部91の内周縁と収容凹部95の底部の短辺部分とを繋いでいる。
基準方向から見て、第2嵌合凸部93および第2位置決め凸部94の各々は、円形状を有する。基準方向から見て、第2嵌合凸部93は、環状板部91の1つの角部の付近に位置し、第2位置決め凸部94は、環状板部91の他の角部の付近に位置し、これらの角部は、環状板部91における同一の対角線上に位置する。第2位置決め凸部94は、環状板部91から半球状に突出している。
図16〜図19が示すように、経皮投与デバイス20の収容に際して、第1本体部80は第2本体部90に、基準方向から見て第1本体部80が上層、第2本体部90が下層となるように重ねられる。詳細には、第1嵌合凸部83が第2嵌合凸部93の外側に位置するように、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合し、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94の外側に位置するように、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に重ねられる。第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合し、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に係止されることによって、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な位置が固定される。
図18および図19が示すように、第1本体部80と第2本体部90とが嵌合した状態において、環状板部91は主板部81に接する。そして、収容凹部95と主板部81および収容凸部82とに囲まれる空間に経皮投与デバイス20が収容される。基準方向に沿った断面において、基準方向における各部の位置は、収容凹部95の底部、環状板部91、主板部81、収容凸部82の頂部の順に並ぶ。基準方向における収容凹部95の深さと収容凸部82の高さとは、同程度でもよいし、異なっていてもよい。
ここで、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93との嵌合構造について詳細に説明する。第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とは、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合した状態で、第1嵌合凸部83が第2嵌合凸部93の周囲で基準方向を軸方向として回転することが可能に構成されている。
例えば、図20が示すように、第1嵌合凸部83は、主板部81から垂直に延びる筒状部83aと、筒状部83aからその径方向に膨らむように延びる拡径部83bと、拡径部83bと繋がり第1嵌合凸部83の頂部を構成する端板部83cとから構成される。拡径部83bは、基準方向に沿った断面において、径方向の外側に向けて湾曲する形状を有し、基準方向における拡径部83bの中央部にて径方向に最も膨らむ。
第2嵌合凸部93は、筒状部93aと拡径部93bと端板部93cとから構成される。筒状部93aは、環状板部91から垂直に延びて、第1嵌合凸部83の筒状部83aの内側に嵌合可能な形状を有し、拡径部93bは、筒状部93aからその径方向に膨らむように延びて、第1嵌合凸部83の拡径部83bの内側に嵌合可能な形状を有し、端板部93cは、拡径部93bと繋がり第2嵌合凸部93の頂部を構成する。
第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合した状態で、筒状部93aの外周面に沿って筒状部83aが摺動し、拡径部93bの外周面に沿って拡径部83bが摺動することにより、第2嵌合凸部93の外側で、第1嵌合凸部83および第2嵌合凸部93の基準方向から見た中央部を中心として、第1嵌合凸部83は回転する。
また例えば、図21が示すように、第1嵌合凸部83は、主板部81から延びる筒状部83dと、筒状部83dと繋がり第1嵌合凸部83の頂部を構成する端板部83eとから構成されてもよい。筒状部83dは、基準方向の中央部に、径方向に窪む縮径部83fを有する。
そして、第2嵌合凸部93は、筒状部93dと端板部93eとから構成され、筒状部93dは、第1嵌合凸部83の筒状部83dの内側に嵌合可能な形状を有する。すなわち、筒状部93dは、第1嵌合凸部83の縮径部83fの内側に嵌合可能な縮径部93fを有する。
第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合した状態で、筒状部93dの外周面に沿って筒状部83dが摺動することにより、第2嵌合凸部93の外側で、第1嵌合凸部83および第2嵌合凸部93の基準方向から見た中央部を中心として、第1嵌合凸部83は回転する。
なお、図20および図21に例示した形状に限らず、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とは、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合した状態で、基準方向を回転の軸方向として、第1嵌合凸部83が第2嵌合凸部93に対して相対的に回転することが可能に構成されていればよい。
[経皮投与デバイス収容体の詳細構成]
図22を参照して、経皮投与デバイス収容体16の詳細構成について説明する。図22は、収容部30に経皮投与デバイス20が収容された状態の経皮投与デバイス収容体16の一部を、拡大して模式的に示す端面図である。
図22が示すように、経皮投与デバイス20は、粘着シート24の非粘着面24Tが第2本体部90の収容凹部95の底部に支持され、マイクロニードル21の突起部23の先端が第1本体部80の収容凸部82の内側の天井面と対向するように配置されている。
基体22の厚さ方向、すなわち、基準方向に沿った収容凹部95の深さは、収容長L3である。換言すれば、収容長L3は、収容凹部95内の空間における基準方向に沿った長さである。経皮投与デバイス20の全長L4は、基体22の厚さ方向に沿った経皮投与デバイス20の長さであって、粘着シート24の非粘着面24Tから突起部23の先端までの基準方向に沿った長さである。
収容長L3は、シート厚さL2よりも大きいことが好ましい。また、収容長L3は、経皮投与デバイス20の全長L4よりも大きくても小さくてもよいし、全長L4と同程度であってもよい。ただし、収容部30の開封時に収容部30と突起部23とが接触して突起部23が変形することを抑えるためには、収容長L3は、全長L4よりも過度に小さくないことが好ましく、全長L4よりも大きいことがより好ましい。
なお、収容凸部82内の空間における基準方向に沿った長さは、保護シート28の非対向面28Sが主板部81に接するまで収容部30内で経皮投与デバイス20が基準方向に動いた場合に、突起部23の先端が収容凸部82の内側の天井面に接触しない長さであることが好ましい。
[経皮投与デバイス収容体の作用]
第3実施形態の経皮投与デバイス収容体16の作用とともに、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出し、マイクロニードル21を用いて薬剤を投与する際の手順について説明する。
上述のように、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93とが嵌合し、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に係止されることによって、経皮投与デバイス20が収容部30に収容された状態で、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な位置が固定される。詳細には、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93との嵌合によって、第1本体部80と第2本体部90とが基準方向に分離することが抑えられるとともに、この嵌合と、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に引っ掛かっていることとによって、基準方向と直交する方向、すなわち、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sに沿った方向に、第1本体部80が第2本体部90に対して動くことが抑えられる。
このように、第3実施形態においても、第1本体部80と第2本体部90とから構成される本体対は、基準方向、すなわち、基体22の第1面22Sと対向する方向から見て、経皮投与デバイス20の外側に、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な位置を固定する固定構造を備えている。したがって、第1本体部80と第2本体部90との互いに対する位置が的確に固定されるため、収容部30による経皮投与デバイス20の保護機能が高められる。
収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す際には、経皮投与デバイス20の使用者は、使用者から見て第2本体部90が経皮投与デバイス20の下に位置するように経皮投与デバイス収容体16を配置する。そして、使用者は、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に引っ掛からなくなる程度にまで、第1本体部80における第1位置決め凸部84の付近を持ち上げつつ、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93との嵌合部分を支点として、第1本体部80を回転させる。
すなわち、第2嵌合凸部93の周囲で第1嵌合凸部83を回転させることにより、図23が示すように、第1面22Sに沿った方向へ第1本体部80が第2本体部90に対して相対的に回転する。その結果、第2本体部90に対する第1本体部80の位置がずれて、第1本体部80と第2本体部90との間の空間が外部に開放され、収容部30が開けられる。これにより、使用者からは、経皮投与デバイス20におけるマイクロニードル21の基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sが見えるようになる。使用者は、保護シート28の端部等を摘んで、第2本体部90の収容凹部95から経皮投与デバイス20を取り上げることによって、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す。
このとき、第2本体部90において、接続凹部96の底部は、環状板部91と収容凹部95の底部とに対して傾斜して延びて、環状板部91と収容凹部95の底部とを繋いでいる。したがって、使用者は、接続凹部96の底部に沿って経皮投与デバイス20の下に指を滑り込ませて経皮投与デバイス20を摘むことができるため、容易に収容部30から経皮投与デバイス20を取り出すことができる。
なお、上述のように、収容部30の開封に際しては、使用者は、第1本体部80を第2本体部90に対して浮かせつつ、第1本体部80を回転させる。そのため、収容凹部95の収容長L3が経皮投与デバイス20の全長L4より小さくても、収容部30の開封時に収容部30と突起部23とが接触することは抑えられるが、こうした接触を的確に抑えるためには、上述のように、収容長L3は、全長L4よりも過度に小さくないことが好ましく、全長L4よりも大きいことがより好ましい。
経皮投与デバイス20を取り出した後、使用者は、保護シート28を粘着シート24から剥離し、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sを、薬剤を投与する部位の皮膚に押し付け、基体22の外側にはみ出た粘着シート24の粘着面24Sを皮膚に貼り付ける。これにより、突起部23が皮膚を穿孔して薬剤が投与される。
第3実施形態においては、環状板部91が外周部の一例であり、収容凹部95の底部が支持板部の一例であり、接続凹部96の底部が傾斜部の一例であり、これらを備える第2本体部90が対象本体部である。また、第1嵌合凸部83および第2嵌合凸部93が支点部の一例であり、第1位置決め凸部84および第2位置決め凸部94が位置決め構造の一例であり、これらの支点部と位置決め構造とが固定構造を構成する。
以上説明したように、第3実施形態の経皮投与デバイス収容体16によれば、第1実施形態の(1),(5)に加えて、以下の効果が得られる。
(9)第1本体部80と第2本体部90とは、第1嵌合凸部83および第2嵌合凸部93を回転の中心として、第1面22Sに沿った方向へ、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な回転が可能に構成されている。そして、第1本体部80と第2本体部90とは、この回転によって、第1本体部80と第2本体部90との間の空間を外部に開放可能に構成されている。こうした構成によれば、接着等によって第1本体部80と第2本体部90とが互いに固定されている構造と比較して、収容部30の開封が容易である。
(10)第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に引っ掛かることにより、第1本体部80が第2本体部90に対して第1面22Sに沿った方向へ回転することが抑えられる。したがって、本体部の回転によって収容部30が開けられる構成において、収容部30の開封前の状態にて、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な位置が的確に固定される。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1実施形態と同様に、基準方向から見た、第1本体部80および第2本体部90の外形は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、主板部81の外形は、角部が直角に形成された矩形形状であってもよいし、円形状や楕円形状であってもよいし、また、環状板部91の外形は、角部が直角に形成された矩形環状であってもよいし、円環状や楕円環状であってもよい。また、収容凸部82の外形も、楕円形状に限られない。
・基準方向から見た接続凹部96の形状は半円形状に限られない。また、接続凹部96が設けられず、収容凹部95の全周において、収容凹部95の上端が環状板部91の内周縁と接続していてもよい。
・第1位置決め凸部84および第2位置決め凸部94の形状は、上記実施形態の形状に限らず、第1位置決め凸部84が第2位置決め凸部94に引っ掛かることにより、第1本体部80が第2本体部90に対して第1面22Sに沿った方向へ回転することを抑える形状であればよい。
・上記実施形態では、第1嵌合凸部83と第2嵌合凸部93との嵌合構造が、第1本体部80の第2本体部90に対する回転の中心である支点部を構成したが、例えば、収容部30は、支点部にて、第1本体部80と第2本体部90とを貫く軸状の部材の周囲で第1本体部80が第2本体部90に対して回転可能に固定される構造を有していてもよい。要は、支点部は、第1本体部80と第2本体部90との固定構造の一部を構成し、支点部を中心として、第1面22Sに沿った方向へ、第1本体部80の第2本体部90に対する相対的な回転が可能であればよい。
・収容部30は、第1面22Sに沿った方向へ、第1本体部80が第2本体部90に対して相対的に回転することによって、第1本体部80と第2本体部90との間の空間を外部に開放可能に構成されていればよく、収容部30の開封に際しては、第1本体部80が回転してもよいし、第2本体部90が回転してもよいし、第1本体部80と第2本体部90との双方が回転してもよい。
(第4実施形態)
図24〜図28を参照して、経皮投与デバイス収容体の第4実施形態について説明する。第4実施形態の経皮投与デバイス収容体は、第1本体部と第2本体部との嵌合のための構造および収容部の開封のための構成が、第1実施形態と主として異なる。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[収容部の構成]
図24を参照して、第4実施形態の経皮投与デバイス収容体17が備える収容部30の詳細構成について説明する。
図24が示すように、収容部30は、第1本体部100と第2本体部110とから構成されている。第1本体部100は、マイクロニードル21における基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sと対向し、第2本体部110は、粘着シート24の非粘着面24Tおよび保護シート28の対向面28Tと対向する。
第4実施形態の説明において、基準方向は、第3実施形態と同様に、第1本体部100と第2本体部110とが重ねられる方向に沿った方向であって、第1本体部100のなかで収容部30の外側に向けられる部分と対向する方向であるとともに、第2本体部110のなかで収容部30の内側に向けられる部分と対向する方向である。
第1本体部100は、基準方向から見て、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sに沿った方向に広がる板状の主板部101と、主板部101から突出した収容凸部102と、主板部101から突出した2つの第1嵌合凸部103とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第1本体部100を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
主板部101は、基準方向から見て、直線状に延びて互いに向かい合う2つの辺と、屈曲線状に延びて上記2つの直線状の辺の端部同士を結ぶ2つの辺とによって囲まれた形状を有している。詳細には、基準方向と直交する方向、すなわち、主板部101に沿った方向のなかで、上記直線状の辺の延びる方向を第1方向、第1方向と直交する方向を第2方向とするとき、主板部101における第2方向の両端部の各々にて、主板部101の外縁は、第1方向に沿って直線状に延びている。一方、主板部101は、第1方向の両端部の各々に、第1方向に沿って主板部101の外側に向かって張り出した複数の第1張り出し部104を備えている。主板部101における第1方向の両端部の各々にて、複数の第1張り出し部104は、第2方向に沿って並び、結果として、互いに隣接する第1張り出し部104の間には、第1方向に沿って窪む第1窪み部105が形成されている。換言すれば、主板部101における第1方向の両端部の各々では、主板部101の外縁は、屈曲線状に波打つ形状を有している。
換言すれば、基準方向から見て、第1張り出し部104は、主板部101なかで経皮投与デバイス20に対して外側となる方向へ張り出す形状を有し、複数の第1張り出し部104は経皮投与デバイス20の外側に並んでいる。
基準方向から見て、収容凸部102は、主板部101の中央部に位置し、楕円形状を有している。収容凸部102の外形は、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sのなかで突起部23の配置されている領域の外形よりも大きく、例えば、粘着シート24の外形とほぼ一致する。
基準方向から見て、第1嵌合凸部103は、第1方向に沿って延びる長円形状を有し、主板部101における第2方向の両端部の各々の付近に各別の第1嵌合凸部103が配置されている。基準方向から見て、2つの第1嵌合凸部103の間に収容凸部102が配置されている。
第2本体部110は、基準方向から見て、基体22の第1面22Sに沿った方向に広がる板状の環状板部111と、環状板部111から窪む収容凹部112と、環状板部111から突出した2つの第2嵌合凸部113とを備えている。これらの各部は、略均一の厚さを有する板状の部材から構成されており、基準方向と反対方向から第2本体部110を見た場合に、凸部は凹部となり、凹部は凸部となっている。
基準方向から見て、環状を有する環状板部111の外周縁は、直線状に延びて互いに向かい合う2つの辺と、屈曲線状に延びて上記2つの直線状の辺の端部同士を結ぶ2つの辺とから構成された形状を有している。詳細には、環状板部111における上記第2方向の両端部の各々にて、環状板部111の外周縁は、上記第1方向に沿って直線状に延びている。一方、環状板部111は、第1方向の両端部の各々に、第1方向に沿って環状板部111の外側に向かって突き出た複数の第2張り出し部114を備えている。環状板部111における第1方向の両端部の各々にて、複数の第2張り出し部114は、第2方向に沿って並び、結果として、互いに隣接する第2張り出し部114の間には、第1方向に窪む第2窪み部115が形成されている。換言すれば、環状板部111における第1方向の両端部の各々では、環状板部111の外周縁は、屈曲線状に波打つ形状を有している。
換言すれば、基準方向から見て、第2張り出し部114は、環状板部111なかで経皮投与デバイス20に対して外側となる方向へ張り出す形状を有し、複数の第2張り出し部114は経皮投与デバイス20の外側に並んでいる。
基準方向から見て、収容凹部112は環状板部111の内側に位置し、略矩形形状を有する。基準方向から見て、収容凹部112の有する4つの角部は曲率を有する形状を有し、収容凹部112の外形は、経皮投与デバイス20における保護シート28の外形と一致するか、保護シート28の外形よりもやや大きい。収容凹部112の底部は、環状板部111と平行であって、基準方向と直交する方向に広がっている。
基準方向から見て、第2嵌合凸部113は、第1方向に沿って延びる長円形状を有し、第1嵌合凸部103に嵌合可能な形状を有している。環状板部111における第2方向の両端部の各々の付近に各別の第2嵌合凸部113が配置されており、基準方向から見て、2つの第2嵌合凸部113の間に収容凹部112が配置されている。
図25〜図27が示すように、経皮投与デバイス20の収容に際して、第1本体部100は第2本体部110に、基準方向から見て第1本体部100が上層、第2本体部110が下層となるように重ねられる。詳細には、第1嵌合凸部103が、第2嵌合凸部113の外側に位置するように、第1嵌合凸部103に第2嵌合凸部113が嵌められる。これによって、第1本体部100と第2本体部110とが解除可能に嵌合し、第1本体部100の第2本体部110に対する相対的な位置が固定される。
図25が示すように、第1本体部100と第2本体部110とが嵌合した状態において、基準方向から見て、互いに隣接する2つの第1張り出し部104の間のそれぞれに第2張り出し部114が位置し、互いに隣接する2つの第2張り出し部114の間のそれぞれに第1張り出し部104が位置する。換言すれば、基準方向から見て、第1張り出し部104と第2張り出し部114とは完全には重ならず、第2方向に沿って第1張り出し部104と第2張り出し部114とが交互に並ぶ。
図26および図27が示すように、第1本体部100と第2本体部110とが嵌合した状態において、環状板部111は主板部101に接し、第2嵌合凸部113は第1嵌合凸部103に接する。そして、収容凹部112と主板部101および収容凸部102とに囲まれる空間に経皮投与デバイス20が収容される。基準方向に沿った断面において、基準方向における各部の位置は、収容凹部112の底部、環状板部111、主板部101、収容凸部102の頂部の順に並ぶ。第1嵌合凸部103の頂部の位置と収容凸部102の頂部の位置とは一致してもよいし、異なっていてもよい。基準方向における収容凹部112の深さと収容凸部102の高さとは、同程度でもよいし、異なっていてもよい。
[経皮投与デバイス収容体の詳細構成]
図28を参照して、経皮投与デバイス収容体17の詳細構成について説明する。図28は、収容部30に経皮投与デバイス20が収容された状態の経皮投与デバイス収容体17の一部を、拡大して模式的に示す端面図である。
図28が示すように、経皮投与デバイス20は、粘着シート24の非粘着面24Tが第2本体部110の収容凹部112の底部に支持され、マイクロニードル21の突起部23の先端が第1本体部100の収容凸部102の内側の天井面と対向するように配置されている。基体22の厚さ方向、すなわち、基準方向に沿った収容凹部112の深さである収容長L5は、シート厚さL2以下であることが好ましい。収容長L5は、換言すれば、収容凹部112の底部と主板部101との間の隙間の基準方向に沿った長さである。こうした構成であれば、収容凹部112の底部と主板部101との間に粘着シート24と保護シート28とが挟まれて、これらのシートが収容凹部112の底部と主板部101とによって押さえられるため、収容部30の内部における経皮投与デバイス20の位置が安定する。
[経皮投与デバイス収容体の作用]
第4実施形態の経皮投与デバイス収容体17の作用とともに、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出し、マイクロニードル21を用いて薬剤を投与する際の手順について説明する。
上述のように、第1嵌合凸部103に第2嵌合凸部113が嵌められていることによって、経皮投与デバイス20が収容部30に収容された状態で、第1本体部100の第2本体部110に対する相対的な位置が固定される。すなわち、第4実施形態においても、第1本体部100と第2本体部110とから構成される本体対は、基準方向から見て、経皮投与デバイス20の外側に、第1本体部100の第2本体部110に対する位置を固定する固定構造を備えている。したがって、収容部30による経皮投与デバイス20の保護機能が高められる。
収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す際には、経皮投与デバイス20の使用者は、使用者から見て第2本体部110が経皮投与デバイス20の下に位置するように経皮投与デバイス収容体17を配置する。そして、経皮投与デバイス20の使用者は、第1本体部100を引き上げ、第2本体部110から第1本体部100を取り外す。すなわち、第2嵌合凸部113から第1嵌合凸部103が外されて、第1本体部100と第2本体部110との嵌合が解除される。
このとき、基準方向から見て、第1張り出し部104と第2張り出し部114とが重ならず交互に並んでいる。したがって、使用者は、第1張り出し部104の1つと第2張り出し部114の1つとの各々を別々の手で摘み、第1張り出し部104を上方に向けて、第2張り出し部114を下方に向けて引っ張ることにより、容易に、第1本体部100と第2本体部110とを分離することができる。
第2本体部110から第1本体部100が取り外されることによって、第1本体部100と第2本体部110との間の空間が外部に開放され、収容部30が開けられる。これにより、使用者からは、経皮投与デバイス20におけるマイクロニードル21の基体22の第1面22Sおよび保護シート28の非対向面28Sが見えるようになる。使用者は、保護シート28の端部等を摘んで、第2本体部110から経皮投与デバイス20を取り上げることによって、収容部30から経皮投与デバイス20を取り出す。その後、使用者は、保護シート28を粘着シート24から剥離し、マイクロニードル21の基体22の第1面22Sを、薬剤を投与する部位の皮膚に押し付け、基体22の外側にはみ出た粘着シート24の粘着面24Sを皮膚に貼り付ける。これにより、突起部23が皮膚を穿孔して薬剤が投与される。
なお、収容部30の開封に際して、使用者から見て第1本体部100が経皮投与デバイス20の下に位置するように配置され、第2本体部110が引き上げられることによって、第1本体部100から第2本体部110が取り外されてもよい。
第4実施形態においては、主板部101が第1板状部の一例であり、環状板部111が第2板状部の一例であり、また、主板部101は第1対向部の一例であり、収容凹部112の底部が第2対向部の一例である。
以上説明したように、第4実施形態の経皮投与デバイス収容体17によれば、第1実施形態の(1),(2),(7)、第2実施形態の(8)に加えて、以下の効果が得られる。
(11)基準方向から見て、互いに隣接する2つの第1張り出し部104の間に第2張り出し部114が位置するため、使用者は、第1張り出し部104と第2張り出し部114とを相反する方向に向けて引っ張ることによって、第1本体部100と第2本体部110とを容易に分離することができる。したがって、収容部30の開封が容易である。
[第4実施形態の変形例]
第4実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1張り出し部104の位置する端部は上記実施形態と異なってもよく、第1本体部100における第1方向の一方の端部に第1張り出し部104が位置してもよいし、第2方向の端部に第1張り出し部104が位置してもよい。同様に、第2張り出し部114の位置する端部は上記実施形態と異なってもよく、第2本体部110における第1方向の一方の端部に第2張り出し部114が位置してもよいし、第2方向の端部に第2張り出し部114が位置してもよい。要は、基準方向から見て、互いに隣接する第1張り出し部104の間に第2張り出し部114が位置していればよい。
・第2本体部110は、第1実施形態の第1接続板部48や第3実施形態の接続凹部96のように、収容凹部112の底部と環状板部111とをこれらに傾斜しつつ繋ぐ部分を備えていてもよい。
(変形例)
上記各実施形態および各変形例は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1本体部や第2本体部において、凹部や凸部の側面を構成する板状部分は、基準方向に延びていてもよいし、基準方向に対して傾斜した方向に延びていてもよい。ただし、第1本体部や第2本体部が樹脂成形によって形成される場合、凹部や凸部の側面を構成する板状部分が基準方向に対して傾斜した方向に延びている方が、第1本体部や第2本体部の製造が容易である。
・第1本体部や第2本体部において、基準方向と直交する方向に広がる部分と、基準方向に沿って、または、基準方向に傾斜した方向に広がる部分との接続部分である角部は、曲率を有していてもよいし、直角または鈍角や鋭角を形成していてもよい。ただし、第1本体部や第2本体部が樹脂成形によって形成される場合、角部が曲率を有している方が、第1本体部や第2本体部の製造が容易である。
・第1本体部と第2本体部とは、基準方向から見た1つの端部にて接続されていてもよい。
・マイクロニードル21の基体22の第1面22Sと対向する方向から見て、粘着シート24の外縁と保護シート28の外縁とは、一致していてもよい。すなわち、保護シートに、粘着シート24と重ならない部分が含まれなくてもよい。
・投与部が有する突起部の形状は、針状、すなわち、基体22の第1面22Sと直交する方向に沿って延びる形状に限られない。突起部の形状は、ブレード状、すなわち、突起部が基体22の第1面22Sに沿った方向である1つの延在方向に沿って延び、突起部の先端が、基体22の第1面22Sと直交する方向とは異なる方向、例えば延在方向に延びる線状に形成された形状であってもよい。例えば、突起部は、延在方向に沿って延びる三角柱形状であって、三角柱が有する3つの矩形の側面のなかの1つが基体22に接し、かつ、他の2つの側面を区画する辺が突起部の先端として機能する形状を有していてもよい。