JP6641611B1 - 切削工具及びその製造方法 - Google Patents
切削工具及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6641611B1 JP6641611B1 JP2019562671A JP2019562671A JP6641611B1 JP 6641611 B1 JP6641611 B1 JP 6641611B1 JP 2019562671 A JP2019562671 A JP 2019562671A JP 2019562671 A JP2019562671 A JP 2019562671A JP 6641611 B1 JP6641611 B1 JP 6641611B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- cutting tool
- cutting
- constituent element
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
Description
基材と、上記基材上に形成されている被膜とを含む切削工具であって、
上記被膜は、上記基材上に形成されている第1層と上記第1層上に形成されている第2層とを含み、
上記第1層は、チタンを構成元素として含むホウ化物からなり、
上記第2層は、ジルコニウムを構成元素として含む窒化物からなる。
上記切削工具の製造方法であって、
上記基材を準備する工程と、
物理的蒸着法を用いて、上記基材上に上記第1層を形成する工程と、
物理的蒸着法を用いて、上記第1層上に上記第2層を形成する工程と、
を含む。
航空機のエンジン等に用いられるインコネル(登録商標)等に代表される耐熱合金の多くは、Crを含有する。硬質被膜にCrを含有する切削工具を用いてCrを含有する耐熱合金を切削した場合、被覆層中のCrと被削材中のCrとが相互拡散して、被覆層の損傷が加速される場合がある。
[本開示の効果]
上記態様によれば、チタンを含む被削材の加工において、長寿命を達成することができる切削工具及びその製造方法を提供することが可能となる。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
基材と、上記基材上に形成されている被膜とを含む切削工具であって、
上記被膜は、上記基材上に形成されている第1層と上記第1層上に形成されている第2層とを含み、
上記第1層は、チタンを構成元素として含むホウ化物からなり、
上記第2層は、ジルコニウムを構成元素として含む窒化物からなる。
上記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、上記ケイ素の原子数比は0を超えて0.2以下である。これによると、被膜は高い硬度を有することができる。
上記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、上記ケイ素の原子数比は0を超えて0.2以下である。これによると、被膜は高い硬度を有することができる。
(8)上記ホウ化物は、バナジウムを構成元素として更に含み、
上記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、上記バナジウムの原子数比は0を超えて0.2以下である。上記ホウ化物にバナジウムが含まれると低融点酸化物が生成され潤滑性が向上するため、上記ホウ化物の摩擦摩耗特性が向上する。
(9)上記窒化物は、バナジウムを構成元素として更に含み、
上記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、上記バナジウムの原子数比は0を超えて0.2以下である。これによると、被膜は表面に高い潤滑性を有することができる。
上記表面層は、ジルコニウムを構成元素として含む炭窒化物からなる。これによると、切削工具は、耐凝着性能が向上し、より長寿命を達成することができる。
上記下地層は、チタン及びクロムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を構成元素として含む金属又は化合物からなる。これによると、密着性に優れる切削工具となる。
上記基材を準備する工程と、
物理的蒸着法を用いて、上記基材上に上記第1層を形成する工程と、
物理的蒸着法を用いて、上記第1層上に上記第2層を形成する工程と、
を含む。
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す。)について説明する。ただし、本実施形態はこれに限定されるものではない。なお以下の実施形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表わす。本明細書において「A〜B」という形式の表記は、範囲の上限下限(すなわちA以上B以下)を意味し、Aにおいて単位の記載がなく、Bにおいてのみ単位が記載されている場合、Aの単位とBの単位とは同じである。
本実施形態に係る表面被覆切削工具(以下、単に「切削工具」という場合がある。)は、
基材と、上記基材上に形成されている被膜とを含む切削工具であって、
上記被膜は、上記基材上に形成されている第1層と上記第1層上に形成されている第2層とを含み、
上記第1層は、チタンを構成元素として含むホウ化物からなり、
上記第2層は、ジルコニウムを構成元素として含む窒化物からなる。
本実施形態の切削工具1に用いられる基材2は、この種の基材として従来公知のものであればいずれも使用することができる。例えば、超硬合金(例えば炭化タングステン(WC)基超硬合金、WCの他にCoを含む超硬合金、WCの他にTi、Ta、Nb等の炭窒化物を添加した超硬合金等)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等)、立方晶型窒化硼素焼結体(cBN焼結体)及びダイヤモンド焼結体からなる群より選ばれるいずれかであることが好ましい。
本実施形態の切削工具1に含まれる被膜3は、基材2上に形成されている第1層31と上記第1層31上に形成されている第2層32とを含む(図1)。被膜3は、上記第1層31及び上記第2層32に加えて、他の層を含むことができる。当該他の層としては、例えば、上記第2層32上に形成されている表面層33(図2)、上記基材2と上記第1層31との間に形成されている下地層34(図3)、上記第1層31と上記第2層32との間に形成されている中間層35(図4)等を挙げることができる。上記表面層33、上記下地層34及び上記中間層35については後述する。
上記第1層は、上記基材上に形成されている。ここで、上記第1層は、上記基材の表面に直接接して形成されていてもよいし、後述する下地層を介して基材上に形成されていてもよい。上記第1層は、Ti(チタン)を構成元素として含むホウ化物からなる。これによると、上記第1層は膜硬度が高く、さらに熱伝導率が高い。そのため、切削工具全体としての熱浸透性が向上し、切削熱を基材へ逃がすことができる。特に、加工時に刃先温度が高くなる難削材の加工において、切削工具の耐摩耗性が向上し、長寿命を達成することができる。
上記第2層は、上記第1層上に形成されている。ここで、上記第2層は、上記第1層の表面に直接接して形成されていてもよいし、後述する中間層を介して第1層上に形成されていてもよい。上記第2層は、Zr(ジルコニウム)を構成元素として含む窒化物からなる。ジルコニウムを構成元素として含むため第2層は、耐摩耗性と耐酸化性と靭性とのバランスに優れる。また、第2層中にCr(クロム)及びTiを含まない場合、被削材の元素が拡散することで被膜の損傷が進むことがない。よって、第2層を含む切削工具は、長寿命を達成することができる。
本実施形態の切削工具1に含まれる被膜3は、上記第1層31及び上記第2層32に加えて、他の層を含むことができる。他の層としては、例えば、上記第2層32上に形成されている表面層33(図2)、上記基材2と上記第1層31との間に形成されている下地層34(図3)、上記第1層31と上記第2層32との間に形成されている中間層35(図4)等を挙げることができる。
本実施形態に係る表面層33は、上記第2層32上に形成されている(図2)。上記表面層33は単層であってもよいし、多層であってもよい。上記表面層33は、ジルコニウムを構成元素として含む炭窒化物からなることが好ましい。上記炭窒化物としては、例えば、ZrCN、ZrSiCN、ZrVCN等が挙げられる。上記炭窒化物は、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る下地層34は、上記基材2と上記第1層31との間に形成されている(図3)。上記下地層34は、単層であってもよいし、多層であってもよい。上記下地層34は、Ti(チタン)及びCr(クロム)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を構成元素として含む金属又は化合物からなることが好ましい。上記下地層を設けることによって、上記基材1と上記第1層31との密着力が向上する傾向にある。当該金属としては、例えば、金属チタン、金属クロム、チタン及びクロムを構成元素として含む合金等が挙げられる。当該化合物としては、例えば、CrN、TiN等が挙げられる。
上述の本開示の一実施の形態に係る切削工具の製造方法は、上記切削工具の製造方法であって、
上記基材を準備する工程(以下、「第1工程」という場合がある。)と、
物理的蒸着法を用いて、上記基材上に上記第1層を形成する工程(以下、「第2工程」という場合がある。)と、
物理的蒸着法を用いて、上記第1層上に上記第2層を形成する工程(以下、「第3工程」という場合がある。)と、
を含む。
第1工程では基材が準備される。例えば、基材として超硬合金基材が準備される。超硬合金基材は、市販品を用いてもよく、一般的な粉末冶金法で製造してもよい。一般的な粉末冶金法で製造する場合、例えば、ボールミル等によってWC粉末とCo粉末等とを混合して混合粉末を得る。該混合粉末を乾燥した後、所定の形状に成形して成形体を得る。さらに該成形体を焼結することにより、WC−Co系超硬合金(焼結体)を得る。次いで該焼結体に対して、ホーニング処理等の所定の刃先加工を施すことにより、WC−Co系超硬合金からなる基材を製造することができる。第1工程では、上記以外の基材であっても、この種の基材として従来公知の基材であればいずれも準備可能である。
後述する第2工程の前に、基材を洗浄する工程を行なうことができる。例えば、第2工程においてマグネトロンスパッタリング法を用いて第1層を形成する前に、基材の表面に対してイオンボンバードメント処理を施すことができる。これにより例えば、基材として超硬合金基材を用いた場合、基材の表面から軟質な結合相を除去することができる。その後、基材上に第1層又は下地層を形成することにより、第1層又は下地層と基材とが接する部分における硬質粒子の占有率を高めることができる。このとき基材における第1層又は下地層と接する面積のうち80%以上がWCであることがより好ましい。
さらにイオンボンバードメント処理自体により、下地層を形成することができる。すなわちイオンボンバードメント処理においてクロム、チタン又はこれらの組合せの元素を含むターゲットを使用することにより、基材の表面を洗浄しながら、これらの元素を下地層として基材の表面に付着させることができる。そして、これらの元素が付着した表面上に、後述する第2工程である第1層を形成する工程を行なうことにより、密着力に優れる下地層を、第1層と併せて形成することができる。イオンボンバードメント処理に使用され、かつ下地層に含まれる元素としては、クロムであることがより好ましい。クロムは昇華性の元素であるため、イオンボンバードメント処理の際に溶融粒子(ドロップレット)の発生が少なく、基材の表面荒れを防止できるからである。
第2工程では、上記基材上に第1層が形成される。その方法としては、形成しようとする第1層の組成に応じて、各種の方法が用いられる。例えば、チタン、ホウ素、ケイ素及びバナジウム等の粒径をそれぞれ変化させた合金製ターゲットを使用する方法、それぞれ組成の異なる複数のターゲットを使用する方法、成膜時に印可するバイアス電圧をパルス電圧とする方法、成膜時にガス流量を変化させる方法、又は、成膜装置において基材を保持する基材ホルダの回転速度を調整する方法等を挙げることができる。これらの方法を組み合わせて第1層を形成することもできる。
<第3工程:第2層を形成する工程>
第3工程では、上記第1層上に第2層が形成される。その方法としても第2工程と同様に、形成しようとする第2層の組成に応じて、各種の方法が用いられる。例えば、ジルコニウム、ケイ素及びバナジウム等の粒径をそれぞれ変化させた合金製ターゲットを使用する方法、それぞれ組成の異なる複数のターゲットを使用する方法、成膜時に印可するバイアス電圧をパルス電圧とする方法、ガス流量を変化させる方法、又は、成膜装置において基材を保持する基材ホルダの回転速度を調整する方法等を挙げることができる。これらの方法を組み合わせて第2層を形成することもできる。
上記第3工程の後に、表面層を形成する工程を行なうことができる。例えば、表面層を形成する工程は以下のようにして行われる。すなわち、第2層を形成する工程に引き続き、第2層が形成された基材2をチャンバ130内の中央で回転させた状態で、スパッタリングガスとしてアルゴンガスを、反応ガスとして窒素ガスを導入する。さらに、当該基材2を温度400〜700℃に、反応ガス圧を0.3〜1Paの範囲に、バイアス電源142の電圧を−30〜−100Vの範囲に維持したまま、表面層形成用の蒸発源134にパルス電源より5.5〜7.5kWの電力を供給する。これにより、当該蒸発源134から金属イオンを発生させ、所定の時間が経過したところでパルス電源からの電力の供給を止めて、第2層上に表面層を形成する。なお、表面層の組成によっては、表面層形成用の蒸発源134の代わりに第2層形成用の蒸発源132を用いて、表面層を形成してもよい。
第1層及び第2層を形成した後、被膜に圧縮残留応力を付与してもよい。靭性が向上するからである。圧縮残留応力は、例えばブラスト法、ブラシ法、バレル法、イオン注入法等によって付与することができる。
(付記1)
基材と、前記基材上に形成されている被膜とを含む表面被覆切削工具であって、
前記被膜は、前記基材上に形成されている第1層と前記第1層上に形成されている第2層とを含み、
前記第1層は、構成元素としてTiを含むホウ化物からなり、
前記第2層は、構成元素としてZrを含む窒化物からなる、表面被覆切削工具。
(付記2)
前記第1層は、その厚さが0.5μm以上10μm以下である、付記1に記載の表面被覆切削工具。
(付記3)
前記第2層は、その厚さが0.5μm以上10μm以下である、付記1又は付記2に記載の表面被覆切削工具。
(付記4)
前記ホウ化物は、TiB2を含む、付記1〜付記3のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記5)
前記窒化物は、ZrNを含む、付記1〜付記4のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記6)
前記ホウ化物は、構成元素としてSiを更に含み、
前記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記Siの原子数比は0を超えて0.2以下である、付記1〜付記5のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記7)
前記窒化物は、構成元素としてSiを更に含み、
前記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記Siの原子数比は0を超えて0.2以下である、付記1〜付記6のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記8)
前記ホウ化物は、構成元素としてVを更に含み、
前記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記Vの原子数比は0を超えて0.2以下である、付記1〜付記7のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記9)
前記窒化物は、構成元素としてVを更に含み、
前記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記Vの原子数比は0を超えて0.2以下である、付記1〜付記8のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記10)
前記被膜は、前記第2層上に形成されている表面層を更に含み、
前記表面層は、構成元素としてZrを含む炭窒化物からなる、付記1〜付記9のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記11)
前記被膜は、前記基材と前記第1層との間に形成されている下地層を更に含み、
前記下地層は、Ti及びCrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を構成元素として含む金属又は化合物からなる、付記1〜付記10のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(付記12)
付記1〜付記11のいずれかに記載の表面被覆切削工具の製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
物理的蒸着法を用いて、前記基材上に前記第1層を形成する工程と、
物理的蒸着法を用いて、前記第1層上に前記第2層を形成する工程と、
を含む、表面被覆切削工具の製造方法。
図5は、本実施例で用いた成膜装置(マグネトロンスパッタリング装置)の模式断面図である。図6は、本実施例で用いた成膜装置の模式平面図である。
本実施例では、基材2としてグレードがJIS規格P30の超硬合金であって、形状がJIS規格のCNMG120408及び住友電工ハードメタル株式会社製SEMT13T3AGSNであるチップ、並びに、ラジアスエンドミル(φ12mm)それぞれを準備した(基材を準備する工程)。
次に、ガス導入口123からスパッタリングガスとしてアルゴンガスを導入し、チャンバ130内の圧力を3.0Paに保持し、バイアス電源142の電圧を徐々に上げながら−1000Vとし、基材2の表面のクリーニング(15分間)に加え、基材2の表面から結合相を除去する処理(アルゴンイオンによるイオンボンバードメント処理)を行なった。その後、チャンバ130内からアルゴンガスを排気した(基材を洗浄する工程)。
実施例1〜実施例10及び比較例2においては、上記の基材2の洗浄に引き続き、基材2をチャンバ130内の中央で回転させた状態で、雰囲気ガスとしてAr(アルゴン)を導入した。さらに、基材2を温度600℃に、ガス圧を0.5Paに、バイアス電源142の電圧を−50V〜−100Vの範囲の一定値にそれぞれ維持したまま第1層形成用の蒸発源131に6kWの電力を供給した。これにより、蒸発源131から金属イオン及びホウ素のイオンを発生させ、所定の時間が経過したところで電力の供給を止めて、基材2上に表1に示す組成の第1層を形成した。このとき第1層は、表1に示す厚さを有するように、電力供給の時間を調整しながら作製した。
次に、実施例1〜実施例10において、基材2の温度、ガス圧及びバイアス電圧を上記のまま維持し、第2層形成用の蒸発源132に6kWの電力を供給することによって、蒸発源132から金属イオンを発生させた。このとき反応ガスとして窒素を用いた。所定の時間が経過したところで電力の供給を止めて、第1層上に表1に示す組成の第2層を形成した。このとき第2層は、表1に示す厚さを有するように、電力供給の時間を調整しながら作製した。
ここで実施例2〜実施例4及び実施例7〜実施例9においては、上記第2層を形成する工程に引き続き、表2に示す組成及び厚さを有する表面層を形成した。具体的には、第2層を形成した基材2をチャンバ130の中央で回転させた状態で、雰囲気ガスとしてAr、反応ガスとして窒素及びメタンガスの両方を導入して行なった。さらに、基材2を温度400℃に、反応ガス圧を0.4Paに、バイアス電源142の電圧を−150Vに維持したまま、表面層形成用の蒸発源134に6kWの電力を供給した。これにより、当該蒸発源134から金属イオンを発生させ、所定の時間が経過したところで電力の供給を止めて、第2層上に表面層を形成した。
(旋削試験:切削試験1〜切削試験3)
実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例5のCNMG120408形状の刃先交換型切削チップそれぞれについて、合金鋼(SCM440)とニッケル基の超合金(インコネル(登録商標)718)とに対して表3に示す条件で湿式の連続旋削試験(切削試験1、切削試験3)及び断続旋削試験(切削試験2)を行ない、刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmになるまでの時間を測定した。結果を表4に示す。表4において、切削時間の長い方がより長い寿命であることを示している。なお、インコネル(登録商標)718は、チタンを微量しか含まないため、本明細書における「チタンを含む被削材」には該当しない。
実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例5のSEMT13T3AGSN形状の刃先交換型切削チップそれぞれについて、難削材(SKD11又はFCD700)からなる幅150mmの板の中心線と、それより幅の広いφ160mmのカッターの中心を合わせて、表面フライス削りを、表5に示す乾式のフライス試験の条件で行ない、刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmになるまでの切削長を測定した。結果を表6に示す。なお、表6において、切削長の長い方がより長い寿命であることを示している。
(エンドミル試験:切削試験6)
実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例5のφ12mmのラジアスエンドミルそれぞれについて、表5に示す湿式のエンドミル試験の条件で行ない、刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmになるまでの切削長を測定した。結果を表6に示す。なお、表6において、切削長の長い方がより長い寿命であることを示している。
Claims (12)
- 基材と、前記基材上に形成されている被膜とを含む切削工具であって、
前記被膜は、前記基材上に形成されている第1層と前記第1層上に形成されている第2層とを含み、
前記第1層は、チタンを構成元素として含むホウ化物からなり、
前記第2層は、ジルコニウムを構成元素として含む窒化物からなる、切削工具。 - 前記第1層の厚さは、0.5μm以上10μm以下である、請求項1に記載の切削工具。
- 前記第2層の厚さは、0.5μm以上10μm以下である、請求項1又は請求項2に記載の切削工具。
- 前記ホウ化物は、TiB2を含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の切削工具。
- 前記窒化物は、ZrNを含む、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の切削工具。
- 前記ホウ化物は、ケイ素を構成元素として更に含み、
前記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記ケイ素の原子数比は0を超えて0.2以下である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記窒化物は、ケイ素を構成元素として更に含み、
前記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記ケイ素の原子数比は0を超えて0.2以下である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記ホウ化物は、バナジウムを構成元素として更に含み、
前記ホウ化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記バナジウムの原子数比は0を超えて0.2以下である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記窒化物は、バナジウムを構成元素として更に含み、
前記窒化物を構成する金属原子の総数を1としたとき、前記バナジウムの原子数比は0を超えて0.2以下である、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記被膜は、前記第2層上に形成されている表面層を更に含み、
前記表面層は、ジルコニウムを構成元素として含む炭窒化物からなる、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記被膜は、前記基材と前記第1層との間に形成されている下地層を更に含み、
前記下地層は、チタン及びクロムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を構成元素として含む金属又は化合物からなる、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の切削工具。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の切削工具の製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
物理的蒸着法を用いて、前記基材上に前記第1層を形成する工程と、
物理的蒸着法を用いて、前記第1層上に前記第2層を形成する工程と、
を含む、切削工具の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018191736 | 2018-10-10 | ||
| JP2018191736 | 2018-10-10 | ||
| PCT/JP2019/027268 WO2020075355A1 (ja) | 2018-10-10 | 2019-07-10 | 切削工具及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP6641611B1 true JP6641611B1 (ja) | 2020-02-05 |
| JPWO2020075355A1 JPWO2020075355A1 (ja) | 2021-02-15 |
Family
ID=69320984
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2019562671A Active JP6641611B1 (ja) | 2018-10-10 | 2019-07-10 | 切削工具及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6641611B1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20210108047A (ko) * | 2020-02-25 | 2021-09-02 | 주식회사 현대케피코 | 연료 인젝터용 부품과 그 코팅 방법 |
| CN115595538A (zh) * | 2022-10-17 | 2023-01-13 | 贵州永红航空机械有限责任公司(Cn) | 不锈钢列管式散热器表面TiAlN膜层的制备方法 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05222551A (ja) * | 1992-02-07 | 1993-08-31 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 被覆サーメット切削工具の製造方法 |
| JPH10176289A (ja) * | 1996-12-10 | 1998-06-30 | Balzers Ag | 被覆硬質合金 |
| US6492011B1 (en) * | 1998-09-02 | 2002-12-10 | Unaxis Trading Ag | Wear-resistant workpiece and method for producing same |
| JP2004042193A (ja) * | 2002-07-11 | 2004-02-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 被覆切削工具 |
| JP2006001006A (ja) * | 2004-05-17 | 2006-01-05 | Mitsubishi Materials Corp | 高硬度鋼の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 |
| JP2014014895A (ja) * | 2012-07-09 | 2014-01-30 | Mitsubishi Materials Corp | 表面被覆切削工具 |
-
2019
- 2019-07-10 JP JP2019562671A patent/JP6641611B1/ja active Active
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05222551A (ja) * | 1992-02-07 | 1993-08-31 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 被覆サーメット切削工具の製造方法 |
| JPH10176289A (ja) * | 1996-12-10 | 1998-06-30 | Balzers Ag | 被覆硬質合金 |
| US6492011B1 (en) * | 1998-09-02 | 2002-12-10 | Unaxis Trading Ag | Wear-resistant workpiece and method for producing same |
| JP2004042193A (ja) * | 2002-07-11 | 2004-02-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 被覆切削工具 |
| JP2006001006A (ja) * | 2004-05-17 | 2006-01-05 | Mitsubishi Materials Corp | 高硬度鋼の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 |
| JP2014014895A (ja) * | 2012-07-09 | 2014-01-30 | Mitsubishi Materials Corp | 表面被覆切削工具 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20210108047A (ko) * | 2020-02-25 | 2021-09-02 | 주식회사 현대케피코 | 연료 인젝터용 부품과 그 코팅 방법 |
| CN115595538A (zh) * | 2022-10-17 | 2023-01-13 | 贵州永红航空机械有限责任公司(Cn) | 不锈钢列管式散热器表面TiAlN膜层的制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPWO2020075355A1 (ja) | 2021-02-15 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6222675B2 (ja) | 表面被覆切削工具、およびその製造方法 | |
| US7901796B2 (en) | Coated cutting tool and manufacturing method thereof | |
| JP7067689B2 (ja) | 表面被覆切削工具及びその製造方法 | |
| JP6583763B1 (ja) | 表面被覆切削工具、及びその製造方法 | |
| JP4072155B2 (ja) | 表面被覆切削工具およびその製造方法 | |
| CN112368094B (zh) | 表面被覆切削工具及其制造方法 | |
| JP3914686B2 (ja) | 切削工具とその製造方法 | |
| JP6641610B1 (ja) | 切削工具及びその製造方法 | |
| JP6984108B2 (ja) | 表面被覆切削工具及びその製造方法 | |
| JP4398287B2 (ja) | 表面被覆切削工具 | |
| JP6641611B1 (ja) | 切削工具及びその製造方法 | |
| JP3950385B2 (ja) | 表面被覆切削工具 | |
| US20200406364A1 (en) | Cutting tool and method for manufacturing same | |
| WO2020075356A1 (ja) | 切削工具及びその製造方法 | |
| JP7055961B2 (ja) | 表面被覆切削工具及びその製造方法 | |
| JP4080481B2 (ja) | 表面被覆切削工具およびその製造方法 | |
| JP7409553B1 (ja) | 切削工具 | |
| JP7409554B1 (ja) | 切削工具 | |
| JP7409555B1 (ja) | 切削工具 | |
| JP7652342B1 (ja) | 切削工具 | |
| JP7704313B1 (ja) | 切削工具 | |
| JP7704312B1 (ja) | 切削工具 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191112 |
|
| A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20191112 |
|
| A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20191127 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191203 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191211 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6641611 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |