JP6421567B2 - 砥石ヘッド、及び軌道面の超仕上げ加工方法 - Google Patents
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Description
砥石ヘッド90は、軌道面81に接触させる砥石91と、この砥石91を保持する保持部96と、エアシリンダ92とを備えており、エアシリンダ92の駆動力により、保持部96に保持されている砥石91を軌道面81に押し付ける。また、図10に示すように、砥石91を押し付け方向の反対側から見ると、軌道面81に接触する砥石面91aの輪郭形状は矩形であり、図9に示すように、砥石91の幅方向の中央部93が軌道面81の中央部83に接触し、砥石91の幅方向の両側部94,95が軌道面81の両側部84,85に接触する。
この場合、砥石体は、分割された第1、第2、及び第3の砥石を含んで構成されているが、各砥石が軌道面を加工することで生じる継ぎ目を目立たなくすることが可能となる。
この場合、軌道面に対する第1砥石の接触面圧と、軌道面に対する第2砥石及び第3砥石の接触面圧とをバランス良くすることが可能となり、軌道面の中央部と両側部との加工精度を等しくすることが容易となる。
この場合、砥石体が幅方向の一方側に移動し、第2砥石がクラウニング形状に沿って軌道面に対して押し下げられても、第3砥石が軌道面のクラウニング形状に沿って変位することができ、軌道面の両側部に対する第2砥石及び第3砥石の押し付けが確保される。また、これと反対に、砥石体が幅方向の他方側に移動し、第3砥石がクラウニング形状に沿って軌道面に対して押し下げられても、第2砥石が軌道面のクラウニング形状に沿って変位することができ、軌道面の両側部に対する第2砥石及び第3砥石の押し当てが確保される。したがって、軌道面の中央部と同等に、両側部(クラウニング部)においても砥石体を接触させることが可能となる。
図1は、本発明の砥石ヘッド10及び軌道輪を、軌道輪の中心線Cに沿った方向から見た説明図である。図2は、砥石ヘッド10及び軌道輪を、軌道輪の中心線Cに直交する方向から見た説明図である。本実施形態において、前記軌道輪は、円すいころ軸受が有する内輪6であり、図1及び図2ではこの内輪6を断面として示している。内輪6は、外周側に円すいころが転動する軌道面7を有しており、また、この内輪6は、軌道面7の軸方向両側(幅方向両側)に、径方向外側へ突出する鍔部8,9を有している(図2参照)。そして、この内輪6の軌道面7が、本発明の砥石ヘッド10によって超仕上げ加工される。
中央用のアクチュエータ31が有するロッド先端31aは、アクチュエータ31が駆動することで、長さ方向Zに進退移動可能である。このロッド先端31aに第1砥石21が取り付けられており(図7参照)、アクチュエータ31の駆動力により第1砥石21が軌道面7に押し付けられる。
穴33は、円弧状の内面33aを有しており、この円弧状の内面33aにレバー部材34の幅方向中央部34aが接触し、その接触状態が保たれた状態でレバー部材34は穴33に保持されている。この構成により、ロッド先端31aは、レバー部材34の中央部34aを支持している支持部材となり、このロッド先端31a(支持部材)は、レバー部材34の両側34b,34cそれぞれが軌道面7に対して接近離反する方向(つまり、長さ方向Z)に変位自在として、このレバー部材34を支持することができる。つまり、レバー部材34は円弧状の内面33aを支点として揺動し、両方向に傾くことができる。
そして、この砥石体15は、回転する内輪6の外周面に設けられている軌道面7に対して、幅方向Xに往復移動させながら(振動させながら)、前記押し付け力F1,F2により押し付けられる。これにより、軌道面7に対する超仕上げ加工が施される。
以上より、軌道面7の中央部2と同等に、両側部3,4(クラウニング部)においても砥石体15を接触させることが可能となり、両側部3,4の加工精度を従来よりも向上させることができる。
本実施形態では、軌道面7に対する第1砥石21の接触面積は、軌道面7に対する第2砥石22及び第3砥石23それぞれの接触面積の合計よりも大きくなる(図4参照)。そこで、側部用のアクチュエータ32による押し付け力F2は、中央用のアクチュエータ31による押し付け力F1と比べて小さく設定されている。
これにより、軌道面7に対する第1砥石21の接触面圧と、軌道面7に対する第2砥石22及び第3砥石23の接触面圧とをバランス良くする(同程度とする)ことが可能となり、軌道面7の中央部2と両側部3,4との加工精度を等しくすることが容易となる。
また、前記押し付け力F1,F2を別々に調整することができるため、軌道面7に対する第1砥石21の接触面圧と、軌道面7に対する第2砥石22及び第3砥石23それぞれの接触面圧とを、均一化したり変更したりすることができる。
特に、図4に示すように、第1砥石21の幅方向Xの寸法B1と、第2砥石22と第3砥石23との幅方向外寸B2とを等しくしている(B1=B2)。なお、その変形例として、B1>B2であってもよく、B1<B2であってもよい。ただし、B1<B2とする場合、寸法B1は、第2砥石22と第3砥石23との幅方向内寸B3よりも大きくする必要がある(B1>B3)。
このように、砥石体15は、分割された三つの砥石21,22,23を含んで構成されているが、本実施形態の構成によれば、砥石体15は幅方向Xに微小のストロークで振動することから、砥石21,22,23それぞれが軌道面7を加工することで生じる継ぎ目を目立たなくすることが可能となる。
なお、前記寸法K1と前記寸法K2とは異なるようにしてもよく、砥石21,22,23の大きさは、変更自在である。そして、砥石21,22,23の大きさに応じてアダプタ12(穴12a,12b,12c)の大きさを変更すればよい。
この砥石体15に含まれる第1砥石21は、軌道面7の幅方向の中央部2に接触可能として設けられ、第2砥石22は、軌道面7の幅方向一方側の側部3に接触可能として設けられ、第3砥石23は、軌道面7の幅方向他方側の側部4に接触可能として設けられている。
そして、この超仕上げ加工方法では、第1砥石21と独立して第2砥石22及び第3砥石23が、軌道面7に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられている状態で、これら第1砥石21、第2砥石22、及び第3砥石23を含む砥石体15を、軌道面7に対して幅方向Xに往復移動させながら押し付けて行う。
更に、中央部2における砥石接触時間(砥石21による仕事量)と、側部3,4それぞれにおける砥石接触時間(砥石22,23それぞれによる仕事量)とを、均等とすることが可能となり、中央部2と側部3,4とで仕上がり加工精度を同等とすることができる。
また、中央部2と側部3,4とを同時に加工することができるので、加工時間の短縮化が可能となる。
このようにクラウニング量が大きくなると、従来の場合(図11参照)、砥石91を幅方向に振動させると、側部84,85の深部にまで砥石91の側部が到達することができず、側部84,85に対する砥石91の仕事量が少ないことから、側部84,85における面粗度が(中央部2と比べて)高く、規格値を満たさないおそれがある。
しかし、本実施形態の砥石ヘッド10によれば、第2砥石22及び第3砥石23がそれぞれ長さ方向Zに変位可能であるため、側部3,4の深部にまでこれら砥石22,23が到達することができ、また、側部3,4に対する砥石22,23の仕事量が増やせることから、側部3,4における面粗度は、中央部2と同等に低く、規格値を満たすことができる。
例えば、本実施形態では、第2砥石22及び第3砥石23用として、共通するアクチュエータ32を設けた場合について説明したが、第2砥石22と第3砥石23とのそれぞれにアクチュエータ(エアシリンダ)を設けてもよい。つまり、砥石ヘッド10は、三台のアクチュエータを備えていてもよい。
また、超仕上げ加工を行う対象を、円すいころ軸受用の内輪6の軌道面7として説明したが、円すいころ軸受用の軌道輪に限らず、円筒ころ軸受の軌道輪(例えば内輪)の軌道面を対象としてもよい。
6:内輪(軌道輪) 7:軌道面 10:砥石ヘッド
15:砥石体 21:第1砥石 22:第2砥石
23:第3砥石 31:中央用のアクチュエータ
31a:ロッド先端(支持部材) 32:側部用のアクチュエータ
34:レバー部材 34a:中央部 34b,34c:両側
F1:押し付け力 F2:押し付け力
Claims (7)
- 回転する軌道輪のクラウニング形状を有する軌道面に対して幅方向に往復移動させながら押し付ける砥石体を備え、
前記砥石体は、前記軌道面の幅方向の中央部に接触可能である第1砥石と、前記軌道面の幅方向一方側の側部であるクラウニング部に接触可能である第2砥石と、前記軌道面の幅方向他方側の側部であるクラウニング部に接触可能である第3砥石と、を有し、
前記第2砥石及び前記第3砥石は、前記第1砥石と独立して前記軌道面に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられていて、
前記軌道面に対して前記第1砥石を押し付けるための中央用のアクチュエータと、前記軌道面に対して前記第2砥石及び第3砥石を押し付けるための側部用のアクチュエータと、を更に備え、
前記中央用のアクチュエータによる押し付け力と、前記側部用のアクチュエータによる押し付け力とを相違させることができ、
前記第2砥石及び前記第3砥石それぞれは、前記第1砥石の幅方向の中央部と、前記軌道面の接線に平行な方向に重ならない配置にある、
ことを特徴とする砥石ヘッド。 - 前記軌道面の接線に平行な方向から見て、前記第2砥石及び前記第3砥石は、前記第1砥石と重なって見える配置として前記砥石体は構成されている請求項1に記載の砥石ヘッド。
- 前記第2砥石及び前記第3砥石が両側に取り付けられているレバー部材と、当該レバー部材の両側それぞれが前記軌道面に対して接近離反する方向に変位自在として当該レバー部材の中央部を支持している支持部材と、前記支持部材及び前記レバー部材を介して前記軌道面に対して前記第2砥石及び前記第3砥石を押し付けるための側部用のアクチュエータと、を更に備えている請求項1又は2に記載の砥石ヘッド。
- 回転する軌道輪のクラウニング形状を有する軌道面に対して幅方向に往復移動させながら押し付ける砥石体を備え、
前記砥石体は、前記軌道面の幅方向の中央部に接触可能である第1砥石と、前記軌道面の幅方向一方側の側部であるクラウニング部に接触可能である第2砥石と、前記軌道面の幅方向他方側の側部であるクラウニング部に接触可能である第3砥石と、を有し、
前記第2砥石及び前記第3砥石は、前記第1砥石と独立して前記軌道面に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられていて、
前記軌道面に対して前記第1砥石を押し付けるための中央用のアクチュエータと、前記軌道面に対して前記第2砥石を押し付けるための第1の側部用のアクチュエータ及び第3砥石を押し付けるための第2の側部用のアクチュエータと、を更に備え、
前記第2砥石及び前記第3砥石それぞれは、前記第1砥石の幅方向の中央部と、前記軌道面の接線に平行な方向に重ならない配置にある、
ことを特徴とする砥石ヘッド。 - 回転する軌道輪のクラウニング形状を有する軌道面に対して砥石体を幅方向に往復移動させながら押し付けて行う軌道面の超仕上げ加工方法であって、
前記砥石体に含まれる第1砥石が、前記軌道面の幅方向の中央部に接触可能として設けられ、前記砥石体に含まれる第2砥石が、前記軌道面の幅方向一方側の側部であるクラウニング部に接触可能として設けられ、前記砥石体に含まれる第3砥石が、前記軌道面の幅方向他方側の側部であるクラウニング部に接触可能として設けられ、かつ、前記第1砥石と独立して前記第2砥石及び前記第3砥石が前記軌道面に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられ、更に、前記第2砥石及び前記第3砥石それぞれは、前記第1砥石の幅方向の中央部と、前記軌道面の接線に平行な方向に重ならない配置にある状態で、
前記第1砥石を、中央用のアクチュエータによる押し付け力によって、前記中央部に押し付け、
前記第2砥石と第3砥石とを、側部用のアクチュエータによる押し付け力によって、それぞれ前記側部に押し付け、
前記第1砥石、前記第2砥石、及び前記第3砥石を含む前記砥石体を、前記軌道面に対して幅方向に往復移動させながら押し付けて行うことを特徴とする軌道面の超仕上げ加工方法。 - 回転する軌道輪のクラウニング形状を有する軌道面に対して砥石体を幅方向に往復移動させながら押し付けて行う軌道面の超仕上げ加工方法であって、
前記砥石体に含まれる第1砥石が、前記軌道面の幅方向の中央部に接触可能として設けられ、前記砥石体に含まれる第2砥石が、前記軌道面の幅方向一方側の側部であるクラウニング部に接触可能として設けられ、前記砥石体に含まれる第3砥石が、前記軌道面の幅方向他方側の側部であるクラウニング部に接触可能として設けられ、かつ、前記第1砥石と独立して前記第2砥石及び前記第3砥石が前記軌道面に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられ、更に、前記第2砥石及び前記第3砥石それぞれは、前記第1砥石の幅方向の中央部と、前記軌道面の接線に平行な方向に重ならない配置にある状態で、
前記第1砥石を、中央用のアクチュエータによる押し付け力によって、前記中央部に押し付け、
前記第2砥石を、第1の側部用のアクチュエータによる押し付け力によって、幅方向一方側の前記側部に押し付け、
前記第3砥石を、第2の側部用のアクチュエータによる押し付け力によって、幅方向他方側の前記側部に押し付け、
前記第1砥石、前記第2砥石、及び前記第3砥石を含む前記砥石体を、前記軌道面に対して幅方向に往復移動させながら押し付けて行うことを特徴とする軌道面の超仕上げ加工方法。 - 回転する軌道輪のクラウニング形状を有する軌道面に対して幅方向に往復移動させながら押し付ける砥石体を備え、
前記砥石体は、前記軌道面の幅方向の中央部に接触可能である第1砥石と、前記軌道面の幅方向一方側の側部に接触可能である第2砥石と、前記軌道面の幅方向他方側の側部に接触可能である第3砥石と、を有し、
前記第2砥石及び前記第3砥石は、前記第1砥石と独立して前記軌道面に対する押し付け方向及びその反対方向に変位可能として設けられていて、
前記第2砥石及び前記第3砥石が両側に取り付けられているレバー部材と、当該レバー部材の両側それぞれが前記軌道面に対して接近離反する方向に変位自在として当該レバー部材の中央部を支持している支持部材と、前記支持部材及び前記レバー部材を介して前記軌道面に対して前記第2砥石及び前記第3砥石を押し付けるための側部用のアクチュエータと、を更に備えていることを特徴とする砥石ヘッド。
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| JP2014241943A JP6421567B2 (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 砥石ヘッド、及び軌道面の超仕上げ加工方法 |
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