以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の一実施形態であるパンティーライナー1(以下、単に「パンティーライナー1」ともいう。)の斜視図が示されている。図2は、図1に示すパンティーライナー1の平面図が示されている。図3は、図1のIII−III線拡大断面図であり、図4は、図1のIV−IV線拡大断面図である。
パンティーライナー1は、図1〜図4に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2を具備する。パンティーライナー1は、縦長の形状を有し、縦方向及び幅方向を有している。図2では、縦方向、幅方向をそれぞれX方向、Y方向として示している。縦方向は、パンティーライナー1を着用したときの着用者の前後方向と一致し、幅方向は、パンティーライナー1の平面視において、縦方向と直交する方向である。また、パンティーライナー1の厚み方向を、Z方向として説明する。
具体的に、パンティーライナー1は、図1〜図4に示すように、表面シート2、液不透過性の裏面シート3及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を具備し、表面シート2と吸収体4との間に液透過性のセカンドシート5を具備している。パンティーライナー1は、縦方向中央部が括れた平面視長円形状を有している。ここで、裏面シート3の液不透過性は、液難透過性を含む意味である。
図1及び図2に示すように、パンティーライナー1においては、着用時の前後方向と同方向に長い矩形状の吸収体4と、吸収体4の肌対向面全域を被覆するセカンドシート5とを備えている。表面シート2は、図3及び図4に示すように、セカンドシート5の肌対向面全域を被覆している。表面シート2及びセカンドシート5は、吸収体4の縦方向の両端及び両側それぞれから外方に延出した部分を有している。裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面全域を被覆しており、吸収体4の縦方向の両端及び両側それぞれから外方に延出した部分を有している。表面シート2とセカンドシート5及び裏面シート3は、吸収体4の縦方向の両端及び両側それぞれから外方に延出した部分が、パンティーライナー1の周縁部7において、融着(ヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス)或いは接着剤により、互いに固定されている。このように、矩形状の吸収体4は、セカンドシート5と裏面シート3とによって挟持されている。尚、パンティーライナー1の裏面シート3の非肌対向面には、ショーツ等の下着に固定するための粘着部(図示略)が設けられている。
表面シート2は、非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含む不織布で形成されている。ここで「非熱融着性」の繊維とは、加熱しても溶融せず熱融着しない繊維を意味する。また、「親水繊維」とは、水分を保持しうる繊維のことであり、疎水性繊維の表面を親水化処理したものは含まない。表面シート2を構成する繊維全体に対する非熱融着性の親水繊維の割合は、50質量%以上であることによって、良好な肌ざわりと微量なおりものを吸収する性能の両立が容易となる。同様の観点から、60質量%以上であることが好ましい。
非熱融着性の親水繊維としては、天然繊維、再生セルロール繊維或いは半合成繊維等を用いることができる。天然繊維としては、例えばコットン繊維、絹繊維、或いは精製セルロース繊維であるリヨセル等が挙げられる。再生セルロース繊維としては、レーヨン繊維やキュプラ繊維のような再生繊維等、半合成繊維としてはアセテート等が挙げられる。肌ざわりや風合いの観点から、非熱融着性の親水繊維としては、天然繊維であるコットン繊維やリヨセルを用いることが好ましい。
非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含む表面シート2は、繊維同士を熱融着させる方法よりも、高圧水流により繊維同士を交絡させるスパンレース法(水流絡合法)により製造することが好ましい。
以上のように、表面シート2の構成繊維は、非熱融着性の親水繊維に加えて、他の繊維を含んで構成されていてもよいが、非熱融着性の親水繊維のみから構成されていることが風合いの点から好ましい。表面シート2の構成繊維に含めることが可能な他の繊維としては、例えば芯鞘型ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、芯鞘型ポリエチレン―ポリエチレンテレフタレート複合繊維、ポリエチレンテレフタレート単繊維等の熱融着性合成繊維が挙げられる。
表面シート2を構成する不織布についてより詳細に説明する。
図5には、本実施形態のパンティーライナー1において、表面シート2と、下層側部材であるセカンドシート5とが接触している状態の斜視図が示されている。図6は、図4に示す表面シート2の厚み方向の断面を示す模式図である。
表面シート2は、図1及び図2に示すように、幅方向に延びる筋状の凸条部21及び凹条部22が縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されている。具体的には、表面シート2は、図5及び図6に示すように、表面u,裏面dの各々断面形状がともに厚み方向の上方に向かって凸状をなす複数の凸条部21と、隣り合う凸条部21,21どうしの間に位置する凹条部22とを有している。凹条部22は、表裏両面u,dの断面形状がともに不織布の厚み方向の上方に向かって凹状をなしている。言い換えれば、凹条部22は、表裏両面u,dの断面形状がともに不織布の厚み方向の下方に向かって凸状をなしている。そして、複数の凸条部21は、それぞれ、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びており、複数の凹条部22も、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びる溝状をなしている。凸条部21及び凹条部22は、互いに平行であり、縦方向に交互に配されている。
表面シート2は、図5に示すように表面シート2を厚み方向に沿って断面視したとき、凸条部21の頂部域23a、凹条部22の底部域23b、及びこれらの間に位置する中間部域23cとから構成される。パンティーライナー1においては、頂部域23a、底部域23b及び中間部域23cは、パンティーライナー1の幅方向に連続して平行に延びている。凸条部21の頂部域23a、凹条部22の底部域23b及び中間部域23cは、表面シート2を厚み方向に沿って断面視したとき、表面シート2のZ方向の厚みを三等分して、厚み方向の上方の部位を頂部域23a、中央の部位を中間部域23c、下方の部位を底部域23bとして区別する。
また、表面シート2は、図2〜図4に示すように、その非肌対向面側に配されたセカンドシート5と凹条部22の底部域23bにて接触している。パンティーライナー1においては、表面シート2は、凹条部22の底部域23bにて接着剤6を介してセカンドシート5に固定されている。凸条部21を有する表面シート2は、セカンドシート5との間に中空構造を形成している。表面シート2は、セカンドシート5に接触する凹条部22の底部域23bを除いて、表面シート2を構成する構成繊維どうしの熱融着点を有していないことが好ましく、凹条部22の底部域23bにおいても、前記熱融着点を有していないことが更に好ましい。即ち、表面シート2全体において、構成繊維どうしの熱融着点を有していないことが好ましい。
また、表面シート2は、パンティーライナー1においては、図1〜図3及び図5に示すように、頂部域23aの繊維密度、底部域23bの繊維密度及び中間部域23cの繊維密度が同じである等繊維密度部24が、パンティーライナー1の縦方向に連続して平行に延びている。このように縦方向に連続して延びる等繊維密度部24が、幅方向に間隔を空けて2本、パンティーライナー1の縦方向に沿う両側部に配されている。尚、等繊維密度部24を含む凸条部21の頂部域23aの平均繊維密度と、等繊維密度部24を含む凹条部22の底部域23bの平均繊維密度とは、同じ繊維密度となっている。
また、縦方向に連続して延びる等繊維密度部24においても、図5に示すように、凹凸構造が形成されている。具体的には、等繊維密度部24は、厚み方向の上方に向かって凸状をなす複数の凸条部21aと、縦方向に隣り合う凸条部21a,21aどうしの間に位置する凹条部22aとを有している。凹条部22aは、不織布の厚み方向の下方に向かって凸状をなしている。そして、パンティーライナー1の表面シート2は、複数の凸条部21が、それぞれ、等繊維密度部24の凸条部21aを含んで、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びている。また、複数の凹条部22も、それぞれ、等繊維密度部24の凹条部22aを含んで、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びている。
更に詳述すると、表面シート2の等繊維密度部24は、図5及び図6(b)に示すように表面シート2を厚み方向に沿って断面視したとき、凸条部21aの頂部域23a1、凹条部22aの底部域23b1、及びこれらの間に位置する中間部域23c1とから構成される。従って、パンティーライナー1においては、凸条部21の頂部域23aは、等繊維密度部24の凸条部21aの頂部域23a1を含んで幅方向に連続して平行に延びている。また、凹条部22の底部域23bは、等繊維密度部24の凹条部22aの底部域23b1を含んで幅方向に連続して平行に延びている。そして、中間部域23cは、等繊維密度部24の中間部域23c1を含んで幅方向に連続して平行に延びている。これら頂部域23a1の繊維密度、底部域23b1の繊維密度、及び中間部域23c1の繊維密度は、図5及び図6(b)に示すように、同じ繊維密度となっている。そして、図5、図6(a)及び図6(b)に示すように、等繊維密度部24における凸条部21aの頂部域23a1での高さh1は、等繊維密度部24のY方向の左右に位置する凸条部21,21の高さhよりも低くなっている。
また、凸条部21の頂部域23aと凹条部22の底部域23bとの間の中間部域23cは、その平均繊維密度が、頂部域23aの繊維密度及び底部域23bの繊維密度よりも低く形成されている。ここで、中間部域23cの平均繊維密度とは、等繊維密度部24の中間部域23c1を含む全体での繊維密度を意味する。そして、凸条部21の頂部域23aは、等繊維密度部24の凸条部21aの頂部域23a1を含んで幅方向に均一な繊維密度で延びている。また、凹条部22の底部域23bは、等繊維密度部24の凹条部22aの底部域23b1を含んで幅方向に均一な繊維密度で延びている。ここで、上述したように、複数の中間部域23cは、それぞれ、等繊維密度部24の中間部域23c1を含んで幅方向に連続して平行に延びている。そして、等繊維密度部24の中間部域23c1は、等繊維密度部24(凸条部21aの頂部域23a1)を含む凸条部21の頂部域23aの繊維密度及び等繊維密度部24(凹条部22aの底部域23b1)を含む凹条部22の底部域23bの繊維密度と同じ繊維密度となっている。そして、等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’は、等繊維密度部24の凸条部21aの頂部域23a1を含む凸条部21の頂部域23aの繊維密度及び等繊維密度部24の凹条部22aの底部域23b1を含む凹条部22の底部域23bの繊維密度よりも低くなっている。
以上の構成により、中間部域23cは、繊維密度の高い部分である等繊維密度部24の中間部域23c1と、中間部域23c1以外の、中間部域23c1よりも繊維密度の低い中間部域23c’とを有している。パンティーライナー1においては、等繊維密度部24は、縦方向に沿う両側部に配されている。その為、パンティーライナー1においては、中間部域23c1以外の、中間部域23c1よりも繊維密度の低い中間部域23c’と繊維密度の高い部分である等繊維密度部24の中間部域23c1とが、幅方向に交互に配されている。即ち、パンティーライナー1においては、表面シート2は、繊維密度の高い部分である高密度部分と、高密度部分よりも繊維密度の低い低密度部分とが、幅方向に交互に配されている。
尚、表面シート2は、非熱融着性の親水繊維を少なくとも50質量%以上含む不織布で形成されているため、パンティーライナー1においては、頂部域23aの繊度、底部域23bの繊度、及び中間部域23cの繊度が、等繊維密度部24を含んで、同じ繊度に形成されている。
頂部域23aでの繊維密度(D23a)、及び底部域23bでの繊維密度(D23b)それぞれに対する中間部域23cの平均繊維密度(AD23c)の比率(AD23c/D23a,AD23c/D23b)は、好ましくは0.3以上0.95以下、更に好ましくは0.4以上0.7以下である。
表面シート2の繊維密度の具体的な値に関しては、等繊維密度部24の中間部域23c1を含む中間部域23cの平均繊維密度(AD23c)は、0.007g/cm3以上であることが好ましく、そして、0.4g/cm3以下であることが好ましく、0.2g/cm3以下であることが更に好ましく、具体的には0.007g/cm3以上0.4g/cm3以下であることが好ましく、0.007g/cm3以上0.2g/cm3以下であることが更に好ましい。また、等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’の繊維密度(D23c)は、0.005g/cm3以上であることが好ましく、0.01g/cm3以上であることが更に好ましく、そして、0.1g/cm3以下であることが好ましく、具体的には0.005g/cm3以上0.1g/cm3以下であることが好ましく、0.01g/cm3以上0.1g/cm3以下であることが更に好ましい。
尚、等繊維密度部24の中間部域23c1の繊維密度は、後述する頂部域23aでの繊維密度(D23a)、及び底部域23bでの繊維密度(D23b)と同じ値である。
また、頂部域23aでの繊維密度(D23a)、及び底部域23bでの繊維密度(D23b)は、0.05g/cm3以上であることが好ましく、0.1g/cm3以上であることが更に好ましく、そして、0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.2g/cm3以下であることが更に好ましく、具体的には0.05g/cm3以上0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.1g/cm3以上0.2g/cm3以下であることが更に好ましい。
表面シート2全体の繊維密度は、0.01g/cm3以上であることが好ましく、0.05g/cm3以上であることが更に好ましく、そして、0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.2g/cm3以下であることが更に好ましく、具体的には0.01g/cm3以上0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.05g/cm3以上0.2g/cm3以下であることが更に好ましい。
各部分の繊維密度は、以下に示す測定方法により求める。
等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’の平均坪量は、5g/m2以上であることが好ましく、10g/m2以上であることが更に好ましく、そして、30g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以下であることが更に好ましく、具体的には5g/m2以上30g/m2以下であることが好ましく、10g/m2以上25g/m2以下であることが更に好ましい。
また、頂部域23aでの坪量、及び底部域23bでの坪量は、10g/m2以上であることが好ましく、20g/m2以上であることが更に好ましく、そして、40g/m2以下であることが好ましく、35g/m2以下であることが更に好ましく、具体的には10g/m2以上40g/m2以下であることが好ましく、20g/m2以上35g/m2以下であることが更に好ましい。
表面シート2全体の坪量は、5g/m2以上であることが好ましく、10g/m2以上であることが更に好ましく、そして、40g/m2以下であることが好ましく、30g/m2以下であることが更に好ましく、具体的には5g/m2以上40g/m2以下であることが好ましく、10g/m2以上30g/m2以下であることが更に好ましい。
各部分の坪量は、以下に示す測定方法により求める。
<等繊維密度部24の中間部域23c1を含む中間部域23cの平均坪量の測定方法>
荷重がかかっていない状態のパンティーライナー1から、表面シート2を剥がさない状態で、縦方向にA、幅方向にBの長方形状にカットしてカットサンプルを切り出す。この時、表面シート1全体の面積(P)と等繊維密度部の面積(Q)を測定しておく。面積はOHPシートなどの透明フィルムを用いて該当部分を書き写し、その書き写したシート画像をスキャナで取り込み、Nexus製NewQube(Ver.4.22)を用いて画像の取り込み・処理を行いて面積を測定する。次いで、切り出したカットサンプルにおいて、縦方向のカット断面を観察し、表面シート2の厚みを三等分した位置にて、頂部域23aの縦方向の長さC又は底部域23bの縦方向の長さC’を測定し、サンプルの幅方向の長さBにおける長さCと長さC’の合計値Fを求める。次いで、切り出したカットサンプルから表面シート2のみを凹凸構造が潰れないように剥がし、剥がした表面シート2の重量(W)を測定する。以上の結果から、以下の式(1)により、表面シート2の実質坪量(E)を求める。
表面シートの実質坪量 E=W/(A×B)・・・(1)
次いで、剥がした表面シート2を、縦方向に凹凸構造が無くなるまで引き伸ばし、引き伸ばした後の縦方向の長さGを測定する。そして、以下の式(2)により、中間部域23cの合計長さHを求める。
中間部域23cの合計長さ(H)=G−F・・・(2)
また、以下の式(3)により、縦方向に引き伸ばした後の表面シート2の坪量(I)を求める。この求められた坪量(I)が、表面シート2全体の坪量である。
引き伸ばした後の表面シート2の坪量(I)=W/(G×B)・・・(3)
そして、以下の式(4)により、中間部域23cの平均坪量(J)を求める。
中間部域23cの平均坪量(J)
=((W−I)×F×B)/(H×B)・・・(4)
<等繊維密度部24の中間部域23c1を含む中間部域23cの平均繊維密度の測定方法>
中間部域23cの繊維密度(D23c)に関しては、上述した切り出したカットサンプルにおいて、縦方向のカット断面を観察し、表面シート2の厚みを三等分した中央領域の厚み(K)を、画像解析装置を用いて、測定する。測定は、荷重がかかっていない状態で行う。画像解析装置としては、例えば、キーエンス株式会社製のデジタルマイクロスコープ(型番VHX−1000)を用いることができる。そして、以下の式(5)により、中間部域23cの繊維密度(K)を求める。
中間部域23cの平均繊維密度(AD23c)=J/K・・・(5)
<等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’の繊維密度の測定方法>
等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’の繊維密度については、以下の式(6)により求める。
等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’の繊維密度
=AD23c×(P−Q)/P・・・(6)
<頂部域23aでの坪量、及び底部域23bでの坪量の測定方法>
また、以下の式(7)により、頂部域23aでの坪量(L)、及び底部域23bでの坪量(L)を求める。
頂部域23a(底部域23b)での坪量(L)
=(W/(B×F))/2・・・(7)
<頂部域23aでの繊維密度、及び底部域23bでの平均繊維密度の測定方法>
尚、頂部域23a(底部域23b)の繊維密度(D23a,D23b)に関しては、上述した切り出したカットサンプルにおいて、縦方向のカット断面を観察し、表面シート2のZ方向の厚みを三等分した凸条部21の頂部域23a又は凹条部22の底部域23bの厚み(M)を、画像解析装置を用いて、測定する。測定は、荷重がかかっていない状態で行う。画像解析装置としては、例えば、キーエンス株式会社製のデジタルマイクロスコープ(型番VHX−1000)を用いることができる。そして、以下の式(8)により、頂部域23a(底部域23b)の繊維密度(D23a,D23b)を求める。
頂部域23a(底部域23b)の繊維密度(D23a,D23b)
=L/M・・・(8)
また、表面シート2全体の繊維密度に関しては、上述した切り出したカットサンプルにおいて、縦方向のカット断面を観察し、表面シート2の厚みをランダムに前記画像解析装置を用いて測定し、平均厚み(N)を算出する。そして、上記の式(4)により求めた表面シート2全体の坪量(I)を、平均厚み(N)で除して、表面シート2全体の繊維密度を求める。
表面シート2を平面視したときに、幅方向に隣り合う凸条部21の頂部どうしのピッチは、0.5mm以上5mm以下が好ましく、1mm以上3mm以下が更に好ましい。凸条部21の高さh(図3参照)は、0.5mm以上5mm以下が好ましく、1mm以上2mm以下が更に好ましい。高さhは、表面シート2の厚み方向(Z方向)の断面を顕微鏡観察し、無荷重下に測定する。
上述したように、表面シート2は、凹条部22の底部域23bにて接着剤6を介してセカンドシート5の肌対向面上に固定されている。
セカンドシート5としては、熱融着性繊維を含み、各種製法によって得られた不織布を用いることができる。例えば、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウエブにエアスルー法で繊維どうしの熱融着点を形成したエアレイド不織布、カード法により得た繊維ウエブにヒートロール法で繊維どうしの熱融着点を形成したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができ、
吸収性の観点から熱融着性繊維を含んだパルプ繊維を主成分とするエアレイド不織布を用いることが好ましい。
表面シート2とセカンドシート5との固定は、表面シート2が非熱融着性の親水繊維に加えて、他の繊維として熱融着性繊維を含んでいる場合には、熱融着により固定することができるが、パンティーライナー1においては、接着剤6を用いて固定している。接着剤6を用いて固定する場合には、接着剤6を、公知の手段、例えば、スロットコートガンを用いて、セカンドシート5における凹条部22の底部域23bに対応する部分に塗布したり、スパイラルスプレーガンを用いて螺旋状に塗布したり、スプレーガンを用いて霧状に塗布したりして、表面シート2とセカンドシート5とを固定する。塗布する接着剤6としては、例えば、ホットメルト型接着剤が好ましく用いられる。
ホットメルト型接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト型接着剤を使用することができる。これらの中でも、タック力と凝集力のバランスが取り易い観点から、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト型接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト型接着剤が、好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤の塗布量は、3g/m2以上10g/m2以下であることが好ましい。
吸収体4は、パンティーライナー1においては、吸収性シートから構成されている。具体的には、パンティーライナー1の吸収体4は、一枚の吸収性シートを所定形状に裁断して用いることができ、吸収性シートを複数枚貼り合わせて多層シートとして用いることができ、また一枚の吸収性シートを折り畳んで形成された多層シートを、吸収シートとして用いることもできる。尚、本発明の吸収性物品には、通常、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成された吸収コアをティッシュペーパによって被覆されている吸収体を用いることもできる。
吸収性シートとしては、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間や構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状としたもの等を好ましく用いることができる。また、吸収性シートとして、特開平8−246395号公報記載の方法にて製造された吸収性シート、気流に乗せて供給した粉砕パルプ及び吸水性ポリマーを堆積させた後、接着剤(例えば酢酸ビニル系の接着剤、PVA等)で固めた乾式シート、紙や不織布の間にホットメルト接着剤等を塗布した後高吸水性ポリマーを散布して得られた吸収性シート、パルプエアレイド不織布、スパンボンド不織布又はメルトブロー不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シート等を用いることもできる。特に、パンティーライナー1表面への液戻り等の吸収性の観点から、パルプ繊維を主成分とするエアレイド不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シートが好ましく用いられる。
吸収体4の厚みは、好ましくは0.1mm以上1.0mm以下、更に好ましくは0.2mm以上0.8mm以下である。吸収体4の厚みは、下記の方法で測定される。
2つの平行な加圧面(固定加圧面と可動加圧面)を持つマイクロメーターであるピーコック式精密測定器(型式R1−C)を用いて厚みTを測定する。測定子可動加圧面の直径は5mm、圧力は100kPa以下で測定する。測定用試験片の大きさは、下記のプレートの大きさ以上とする。試験片上に20mm×20mmのプレート(質量5.4g)を置き、測定子可動加圧面を2mm/sの速度で操作し、該プレートに当て、安定直後の値を読み取る。加圧面間(試験片に加わる圧力)の圧力は1.3kPa以下とする。
パンティーライナー1の裏面シート3の形成材料としては、吸収性物品の裏面シートに従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等を用いることができる。
また、パンティーライナー1においては、図1〜図3に示すように、表面シート2、セカンドシート5及び吸収体4を一体的に圧縮して形成される防漏溝9が、表面シート2の肌対向面に、縦方向に沿う両側部に沿って配されている。具体的には、一対の防漏溝9,9が、縦方向に沿う両側部に配された縦方向に連続して延びる一対の等繊維密度部24,24よりも幅方向外方に配され表面シート2、セカンドシート5及び吸収体4を一体的に圧縮して形成されている。各防漏溝9は、パンティーライナー1の縦方向に沿う側縁の輪郭に沿って、幅方向中心に向かって凸の円弧状に形成されている。
防漏溝9を形成する加工法は、エンボス加工、ヒートエンボス加工、超音波エンボス加工、それらの組み合わせの加工法等が挙げられる。
本実施形態のパンティーライナー1において、表面シート2として用いる凹凸構造を有する不織布は、非熱融着性の親水繊維を少なくとも50質量%以上含む不織布を一方向に延伸する延伸工程とを備える不織布の製造方法によって好適に製造される。表面シート2として用いる凹凸構造を有する不織布の製造方法の一実施態様について、上述した表面シート2の好ましい製造方法を例に挙げ、図7を参照しながら説明する。図7には、表面シート2の製造方法に用いられる好ましい製造装置100が模式的に示されている。製造装置100は、エアスルー不織布の製造に好適に用いられるものである。製造装置100は、延伸部8を備えている。
延伸部8は、図7に示すように、互いに噛み合いが可能になっている一対の凹凸ロール81,87を備えている。一対の凹凸ロール81,87は、加熱可能に形成されており、それぞれ、大径凸部83,89と小径のスペーサ85,86とがロール軸方向に交互に配されて形成されている。大径凸部89は、凹凸ロール87の周方向に沿って延びる複数個の凸部88(図7に示す製造装置100においては4個)を、周方向に等間隔を空けて配置して形成されている。凹凸ロール81,87は、加熱可能に形成されているが、加熱してもしなくても良い。
また、製造装置100においては、図8に示すように、一方の凹凸ロール81のロール軸方向に隣り合う大径凸部どうし83,83の間隔(ピッチ)、及び他方の凹凸ロール87のロール軸方向に隣り合う大径凸部どうし89,89の間隔(ピッチ)が同じ間隔(ピッチ)wであり、間隔(ピッチ)wは、肌ざわりやクッション感、さらに吸収性の観点から、好ましくは0.5mm以上5mm以下であり、特に好ましくは1mm以上3mm以下である。同様の観点から、図8(a)に示すように、一対の凹凸ロール81,87の押し込み量t(ロール軸方向に隣り合う大径凸部83の頂点と大径凸部89の凸部88の頂点との間隔)は、好ましくは0.5mm以上5mm以下であり、特に好ましくは1mm以上2mm以下である。そして機械延伸倍率は、同様の観点から、好ましくは1倍より大きく5倍以下であり、特に好ましくは2倍以上4倍以下である。
以上の構成を有する製造装置100を用いた表面シート2の製造方法について説明する。
先ず、図7に示すように、非熱融着性の親水繊維を少なくとも50質量%以上含む原料不織布2aを用意する。そして、原料不織布2aの長手方向を、製造装置100を用いて表面シート2を製造する際の機械方向(MD,流れ方向)に一致させる。言い換えれば、原料不織布2aの幅方向を、機械方向(MD,流れ方向)に直交する直交方向(CD,ロール軸方向(Y1方向))と同じ方向に一致させる。
次いで、図7に示すように、原料不織布2aを、一対の凹凸ロール81,87の間に搬送する。そして、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部と他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部との間において、図8(a)に示すように、原料不織布2aをロール軸方向(Y1方向)に延伸する。ここで、原料不織布2aは、非熱融着性の親水繊維を少なくとも50質量%以上含んで形成されており、構成繊維どうしの熱融着部が殆ど無いため、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部と他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部との間において延伸される部分における原料不織布2aを構成する構成繊維の配置がずれる。このように構成繊維の配置がずれた部分が、凹凸構造を有する表面シート2において等繊維密度部24の中間部域23c1を除いた繊維密度の低い中間部域23c’となる。また、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凹条部22の底部域23bとなる。また、他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凸条部21の頂部域23aとなる。
次いで、一対の凹凸ロール81,87が周方向に回転すると、図8(b)に示すように、他方の凹凸ロール87における周方向に隣り合う凸部88,88どうしの間の凹凸ロール87の表面及びスペーサ86の表面と、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部との間に、原料不織布2aが配されるようになり、表面シート2に延伸されない部分が形成される。この延伸されない部分が、頂部域23aの繊維密度及び底部域23bの繊維密度と同じ繊維密度の等繊維密度部24となる。特に、図7に示す製造装置100においては、ロール軸方向に隣り合う大径凸部89,89どうしの凸部88の位置が、周方向に一致している形態であるので、延伸されない部分がロール軸方向に連続して形成されるので、等繊維密度部24がロール軸方向に連続して延びるように形成される。
そして、一対の凹凸ロール81,87が周方向に連続して回転し、以上の工程を繰り返して行うことによって、ロール軸方向に連続して延びる等繊維密度部24が、搬送方向に等間隔を空けて間欠的に配されるようになり、等繊維密度部24の中間部域23c1を除いて繊維密度の低い中間部域23c’が搬送方向に間欠的に延びる図7に示す表面シート2が製造される。
ここで、ロール軸方向に連続して延びる等繊維密度部24においても、図5及び図6(b)に示すように、凹凸構造が形成されている。しかし、等繊維密度部24における凸条部21aの頂部域23a1での高さh1は、等繊維密度部24の搬送方向の前後に位置する凸条部21,21の高さhよりも低くなっている。これは、等繊維密度部24における凸条部21aが、一対の凹凸ロール81,87の凸部で形成されるのではなく、搬送方向の前後に位置する凸条部21,21が、他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部により形成される際に、つられて形成されるためである。
従って、製造された表面シート2は、等繊維密度部24の中間部域23c1を含む中間部域23cは、その平均繊維密度が、凸条部21の頂部域23aの繊維密度及び凹条部22の底部域23bの繊維密度よりも低くなっている。また、上述したように、原料不織布2aが非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含んで形成されているため、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部と他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部との間において延伸される部分において、原料不織布2aを構成する構成繊維の繊維径が細くなり難く、配置がずれるだけとなる。その為、表面シート2は、頂部域23aの繊度、底部域23bの繊度、及び中間部域23cの繊度のみならず、等繊維密度部24の繊度も、同じ繊度となる。また、表面シート2では、頂部域23a及び底部域23b各々の繊維密度は幅方向に均一となる。
以上のようにして製造された表面シート2は、一対の凹凸ロール81,87によって、凹凸形状に変形された状態のまま、下流側に搬送され、表面シート2の凹条部22の底部域23bに対応する位置に接着剤6が塗布されたセカンドシート5に接着剤6を介して固定される。その後、パンティーライナー1の製造ラインに導入されて、パンティーライナー1が製造される。
本実施形態のパンティーライナー1は、図1に示すように、表面シート2が非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含む不織布で形成されているので、柔らかさ等の風合いが向上する。また、パンティーライナー1の表面シート2は、凹凸構造に形成されているので、クッション性が向上する。また、パンティーライナー1の表面シート2は、幅方向に延びる筋状の凸条部21及び凹条部22が縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されているので、幅方向の圧縮応力に対して抵抗となることから、製品を着用した時のヨレが発生しにくい。また、パンティーライナー1の表面シート2は、等繊維密度部24の中間部域23c1を含む中間部域23cの平均繊維密度が、凸条部21の頂部域23aの繊維密度及び凹条部22の底部域23bの繊維密度よりも低くなっている。このような繊維密度の低い中間部域23cを有しているので、排泄液の透過に対する抵抗が小さく、中間部域23cからおりものや経血等の粘性の高い体液を特に吸収し易い。そして、表面シート2は、高密度部分と、該高密度部分よりも繊維密度の低い低密度部分とが、幅方向に交互に配されている。このため、一旦、低密度部分で拡散速度が遅められた体液が、高密度部分へ毛管力によって引き込まれるので、幅方向からの体液漏れの抑制を容易とする。パンティーライナー1では、繊維密度の高い部分となる等繊維密度部24の中間部域23c1と繊維密度の低い部分となる等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’とが、幅方向に交互に配されている。その為、幅方向に伝いながら広がる体液の幅方向への拡散を抑制することができる。
尚、等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’から吸収された体液は、重力及び粗密勾配によって、繊維密度の高い凹条部22の底部域23bに移行し易く、底部域23bに移行した体液は、底部域23bに接触するセカンドシート5を介して吸収体4に移行し易くなっている。
また、表面シート2は、凹条部22の底部域23bが接着剤6を介してセカンドシート5に固定されているので、表面シート2の凹凸構造が潰れ難く、上記効果を維持することができる。
また、パンティーライナー1は、図1及び図2に示すように、頂部域23aの繊維密度、底部域23bの繊維密度及び中間部域23cの繊維密度が同じである等繊維密度部24が、縦方向に沿う両側部に、縦方向に連続して延びている。その為、幅方向に伝いながら広がる体液の幅方向への拡散を抑制することができる。特に、パンティーライナー1では、等繊維密度部24の凸部域23a1高さがその左右の凸部域23a’よりも低くなっていて、縦方向に沿う溝のようになっている。このため、幅方向へ拡散した体液がこの溝状の構造に沿って縦方向へと導かれ易くなり、一層幅方向からの体液漏れを抑制しやすくなっている。
また、パンティーライナー1は、図1〜図3に示すように、表面シート2、セカンドシート5及び吸収体4を一体的に圧縮して形成される防漏溝9が、縦方向に沿う両側部に沿って配されており、特に、一対の等繊維密度部24,24よりも幅方向外方に配されている。その為、幅方向に伝いながら広がる体液の幅方向への拡散を更に抑制することができる。
また、表面シート2は、下層側部材であるセカンドシート5に接触する凹条部22の底部域23bを除いて、表面シート2を構成すれ構成繊維どうしの熱融着点を有していなければ、柔らかさ等の風合いが更に向上する。特に、表面シート2全体において、構成繊維どうしの熱融着点を有していないならば、風合いが非常に良くなる。
上述した効果が、一層確実に発現されるようにする観点から、セカンドシート5は、以下の構成を有することが好ましい。
セカンドシート5は、その坪量(BW5)が、表面シート2の坪量(BW2)及び吸収体4の坪量(BW4)よりも高いことが好ましい。ここで言う表面シート2の坪量とは、上記の式(3)により求めた表面シート2全体の坪量(I)を意味する。表面シート2の坪量(BW2)及び吸収体4の坪量(BW4)に対するセカンドシート5の坪量(BW5)の比率(BW5/BW2,BW5/BW4)は、好ましくはより大きく2.0以下、更に好ましくは1.05以上2.0以下である。
セカンドシート5の坪量(BW5)は、10g/m2以上であることが好ましく、30g/m2以上であることが更に好ましく、そして、60g/m2以下であることが好ましく、50g/m2以下であることが更に好ましく、具体的には10g/m2以上60g/m2以下であることが好ましく、30g/m2以上50g/m2以下であることが更に好ましい。
吸収体4の坪量(BW4)は、10g/m2以上であることが好ましく、20g/m2以上であることが更に好ましく、そして、80g/m2以下であることが好ましく、40g/m2以下であることが更に好ましく、具体的には10g/m2以上80g/m2以下であることが好ましく、20g/m2以上40g/m2以下であることが更に好ましい。
セカンドシート5の密度(D5)は、0.02g/cm3以上であることが好ましく、0.04g/cm3以上であることが更に好ましく、そして、0.4g/cm3以下であることが好ましく、0.2g/cm3以下であることが更に好ましく、具体的には0.02g/cm3以上0.4g/cm3以下であることが好ましく、0.04g/cm3以上0.2g/cm3以下であることが更に好ましい。
吸収体4の密度(D4)は、0.01g/cm3以上であることが好ましく、0.05g/cm3以上であることが更に好ましく、そして、0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.4g/cm3以下であることが更に好ましく、具体的には0.01g/cm3以上0.5g/cm3以下であることが好ましく、0.05g/cm3以上0.4g/cm3以下であることが更に好ましい。
以上本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明の吸収性物品は、上述した本実施形態に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば前記の実施形態は本発明をパンティーライナー1に適用した例であったが、これに代えて、本発明を他の吸収性物品、例えば生理用ナプキンや失禁パッド、使い捨ておむつなどに適用してもよい。
また、上述したパンティーライナー1においては、図1及び図2に示すように、頂部域23aの繊維密度、底部域23bの繊維密度及び中間部域23cの繊維密度が同じ繊維密度の等繊維密度部24が、縦方向に連続して延びて、繊維密度の高い高密度部分(等繊維密度部24の中間部域23c1)と繊維密度の低い低密度部分(中間部域23c中の、等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’)とが幅方向に交互に配されているが、繊維密度の高い高密度部分と繊維密度の低い低密度部分とが幅方向に交互に配されている形態であればよい。具体的には、図9及び図10に示すように、表面シート2に、等繊維密度部24が、パンティーライナー1の縦方向及び幅方向に千鳥状に配されており、繊維密度の高い高密度部分(等繊維密度部24の中間部域23c1)と繊維密度の低い低密度部分(等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’)とが幅方向に交互に配されていてもよい。また、図13に示すように、表面シート2に、等繊維密度部24を設けずに、凸条部21と凹条部22とが波形状に形成されて、繊維密度の高い部分と繊維密度の低い部分とが幅方向に交互に配されていてもよい。
図9及び図10に示すパンティーライナー1の表面シート2は、図11に示す延伸部8を備える製造装置100を用いて製造することができる。また、図13に示すパンティーライナー1の表面シート2は、図14に示す延伸部8を備える製造装置100を用いて製造することができる。尚、図11及び図14に示す延伸部8を備える製造装置100については、図7に示す延伸部8を備える製造装置100と異なる点について主として説明し、同様の点については同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示す延伸部8の他方の凹凸ロール87を構成する大径凸部89は、ロール軸方向に隣り合う大径凸部89,89どうしの凸部88の位置が、周方向にずれており、一方の大径凸部89の2つの凸部88,88の間に、他方の大径凸部89の1つの凸部88が配置されている。また、大径凸部89は、凸部88が配置されていない部分の表面の位置が、スペーサ86の表面の位置と一致している。そして、図11に示す延伸部8を構成する大径凸部89は、ロール軸方向に1つ飛ばしで隣り合う大径凸部89,89どうしの凸部88の位置が、ロール軸方向に一致しており、大径凸部89の凸部88が、凹凸ロール87の周面に千鳥形状で配置されている形態である。
以上のような構成の一対の凹凸ロール81,87の間に、図11に示すように、原料不織布2aを搬送する。そして、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部と他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部との間において、図12に示すように、原料不織布2aをロール軸方向(Y1方向)に延伸する。ここで、原料不織布2aは、非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含んで形成されており、構成繊維どうしの熱融着部が殆ど無いため、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部と他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部との間において延伸される部分における原料不織布2aを構成する構成繊維の配置がずれる。このように構成繊維の配置がずれた部分が、凹凸構造を有する表面シート2において繊維密度の低い中間部域23c’となる。また、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凹条部22の底部域23bとなる。また、他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凸条部21の頂部域23aとなる。
また、図12に示すように、他方の凹凸ロール87におけるロール軸方向に隣り合う凸部88を有する大径凸部89,89どうしの間においては、凸部88が配置されていない大径凸部89の表面及びスペーサ86の表面と、一方の凹凸ロール81の大径凸部83の頂部との間に、原料不織布2aが配されるようになり、表面シート2に延伸されない部分が形成される。この延伸されない部分が、頂部域23aの繊維密度及び底部域23bの繊維密度と同じ繊維密度の等繊維密度部24となる。
特に、図11に示す製造装置100においては、大径凸部89の凸部88が、凹凸ロール87の周面に千鳥形状で配置されている形態であるので、一対の凹凸ロール81,87が周方向に連続して回転し、以上の工程を繰り返して行うことによって、等繊維密度部24が、表面シート2の全面に、千鳥形状で配置されるようになり、等繊維密度部24の中間部域23c1を除いて繊維密度の低い中間部域23c’が千鳥形状に配された図11に示す表面シート2が製造される。
ここで、千鳥形状に配置された等繊維密度部24においても、図12に示すように、凹凸構造が形成されている。しかし、等繊維密度部24における凸条部21aの頂部域23a1での高さh2は、等繊維密度部24のY方向の前後に位置する凸条部21,21の高さhよりも低くなっている。これは、等繊維密度部24における凸条部21aが、一対の凹凸ロール81,87の凸部で形成されるのではなく、Y方向の前後に位置する凸条部21,21が、他方の凹凸ロール87の凸部88の頂部により形成される際に、つられて形成されるためである。図10に示す表面シート2は、頂部域23aの繊度、底部域23bの繊度、及び中間部域23cの繊度のみならず、等繊維密度部24の繊度も、同じ繊度となる。
図11に示す製造装置100により製造された表面シート2を用いて製造された図9に示すパンティーライナー1は、表面シート2に、等繊維密度部24が、パンティーライナー1の縦方向及び幅方向に千鳥状に配されており、繊維密度の高い部分(等繊維密度部24の中間部域23c1)と繊維密度の低い部分(等繊維密度部24の中間部域23c1を除く中間部域23c’)とが幅方向に交互に配されている。その為、幅方向の液拡散を抑制でき、おりものや経血などの体液の横モレを防止する効果を奏する。
次に、図13に示すパンティーライナー1の表面シート2は、平面視して、凸条部21と凹条部22とが波形状に形成されている。具体的には、凸条部21と凹条部22とが、縦方向前後への振幅を一定に、幅方向に連続波を形成している。詳述すると、頂部域23a、底部域23b及び中間部域23cが、縦方向前後への振幅を一定に、幅方向に連続波を形成している。ここで、中間部域23cは、その平均繊維密度が、頂部域23aの繊維密度及び底部域23bの繊維密度よりも低く形成されている。従って、図13に示すパンティーライナー1の表面シート2においては、平面視して、繊維密度の高い高密度部分と繊維密度の低い低密度部分とが幅方向に交互に配されている。
上述した効果が、一層確実に発現されるようにする観点から、凸条部21及び凹条部22は、以下の構成を有することが好ましい。
凸条部21の縦方向前方又は後方への振幅は、1mm以上5mm以下であることが好ましく、1.5mm以上3mm以下であることが更に好ましい。凹条部22の振幅も同様である。
凸条部21の幅方向への周期(波長)は、5mm以上30mm以下であることが好ましく、8mm以上15mm以下であることが更に好ましい。凹条部22の波長も同様である。
図13に示すパンティーライナー1の表面シート2は、図14に示す延伸部8を備える製造装置100を用いて製造することができる。図14に示す延伸部8は、互いに噛み合いが可能になっている一対の凹凸ロール101,102を備えている。一対の凹凸ロール101,102は、加熱可能に形成されており、それぞれ、大径凸部103,104と小径のスペーサ105,106とがロール軸方向に交互に配されて形成されている。大径凸部103,104は、波形状に形成された凸条部21及び凹条部22に対応して、周方向に波形状に形成されている。
以上のような構成の一対の凹凸ロール101,102の間に、図14に示すように、原料不織布2aを搬送する。そして、原料不織布2aをロール軸方向(Y1方向)に延伸する。ここで、原料不織布2aは、非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含んで形成されており、構成繊維どうしの熱融着部が殆ど無いため、一方の凹凸ロール101の大径凸部103の頂部と他方の凹凸ロール102の大径凸部104の頂部との間において延伸される部分における原料不織布2aを構成する構成繊維の配置がずれる。このように構成繊維の配置がずれた部分が、凹凸構造を有する表面シート2の中間部域23cとなる。また、一方の凹凸ロール101の大径凸部103の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凹条部22の底部域23bとなる。また、他方の凹凸ロール102の大径凸部104の頂部の位置にて、延伸されない部分が凹凸構造を有する表面シート2の凸条部21の頂部域23aとなる。
従って、製造された表面シート2は、中間部域23cの繊維密度が、凸条部21の頂部域23aの繊維密度及び凹条部22の底部域23bの繊維密度よりも低くなっている。また、上述したように、原料不織布2aが非熱融着性の親水繊維を50質量%以上含んで形成されているため、一方の凹凸ロール101の大径凸部103の頂部と他方の凹凸ロール102の大径凸部104の頂部との間において延伸される部分において、原料不織布2aを構成する構成繊維の繊維径が細くなり難く、配置がずれるだけとなる。その為、頂部域23aの繊度、底部域23bの繊度、及び中間部域23cの繊度が、同じ繊度となる。
特に、図14に示す製造装置100においては、大径凸部103,104が周方向に波形状に形成されている形態であるので、一対の凹凸ロール101,102が周方向に連続して回転し、以上の工程を繰り返して行うことによって、頂部域23a、底部域23b及び中間部域23cが、搬送方向に連続波を形成するようになり、図14に示す表面シート2が製造される。
図14に示す製造装置100により製造された表面シート2を用いて製造された図13に示すパンティーライナー1は、表面シート2に、凸条部21と凹条部22とが波形状に形成されており、繊維密度の高い部分と繊維密度の低い部分とが幅方向に交互に配されているので、幅方向への液の拡散を抑制し、おりものや経血などの横モレを防止できる効果を奏する。