(本開示にかかる発明の各態様を想到するに至った経緯)
まず、本発明者らが本開示にかかる各態様の発明をするにあたって、検討した事項を説明する。
本発明者らは、従来の方法では以下に記載する問題が生じることを見出した。
3次元画像の一部に特許文献1のものさしのような新たなオブジェクトを表示する場合、左眼用の画像のオブジェクトの位置と右眼用の画像のオブジェクトの位置との視差によって決定されるオブジェクトの表示奥行位置と、元の3次元画像に表示されたオブジェクトの奥行位置との差が大きすぎる、あるいは奥行位置の矛盾(奥行位置がより手前にあるオブジェクトを、奥行位置がより奥にあるオブジェクトが隠す)が起きる場合がある。同様に特許文献2の外枠部分への表示についても、画面上の表示画像と外枠上の表示画像との奥行位置の差が大きすぎる、あるいは画面上の表示画像と外枠上の表示画像との間に奥行位置の矛盾が起きる場合がある。このような大きすぎる奥行の差や奥行位置の矛盾は、ユーザに違和感や疲労を生じさせ、ユーザにとって高い負荷となるという課題があった。
以上の検討を踏まえ、本発明者らは、以下に記載する各態様の発明を想到するに至った。
即ち、本開示にかかる一の態様は、3次元画像のメイン画像と、当該メイン画像の一部を遮蔽する付加画像とを同時に画面に表示する3次元表示装置であって、前記付加画像の前記画面上での表示領域の複数の候補の中から、一の候補領域を決定する表示領域候補決定部と、前記表示領域候補決定部が決定した前記候補領域に前記付加画像を表示すると仮定した場合に、当該候補領域の境界線から所定距離以内の前記メイン画像上の領域である境界領域に表示される前記メイン画像の奥行と、前記付加画像の奥行との奥行差が、予め定められた許容範囲に含まれるか否かを判定する奥行適合判定部と、前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれると判定された場合に、前記メイン画像上の前記候補領域に前記付加画像を重畳することにより、前記メイン画像と前記付加画像とを合成し、合成の結果得られる画像を前記画面に表示する画像合成部と、前記メイン画像中で、奥行が所定の奥行の範囲を超えて手前に飛び出す可能性のある第1領域と、前記奥行が前記所定の奥行の範囲を超えて奥に引っ込む可能性のある第2領域とを決定する不適合可能性領域決定部とを備え、前記表示領域候補決定部は、さらに、前記不適合可能性領域決定部が決定した前記第1領域及び前記第2領域を遮蔽する候補領域を決定する。
この態様によれば、付加画像の境界線を挟んだメイン画像と付加画像との奥行差が許容範囲内である場合に、付加画像が表示される。また、例えば、極端に手前に飛び出している領域に付加領域が表示されることで生じる奥行の矛盾を解消することができる。このため、ユーザの違和感や疲労を防ぐことができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、以下において必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明あるいは実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、実施の形態1における3次元表示装置10の機能構成を示すブロック図である。3次元表示装置10は、3次元画像を表示する。つまり、3次元表示装置10は、画像を立体的に表示する。具体的には、3次元表示装置10は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式により3次元画像を表示する。HMD方式とは、ユーザの眼に近接したディスプレイにより3次元画像を表示するものである。HMD方式では、視差を有する左眼用画像および右眼用画像を用い、ユーザの右眼に近接したディスプレイには右眼用画像を表示し、左眼に近接したディスプレイには左眼用画像を表示する。右眼用画像は左眼からは見ることができないように、かつ、左眼用画像は右眼では見ることができないように左右のディスプレイが配置されている。また例えば、メガネ式の立体表示方式とは、メガネ(例えば、液晶シャッタメガネまたは偏光メガネなど)を着用したユーザに対して、視差を有する左眼用画像および右眼用画像を表示する方式である。また例えば、3次元表示装置10は、裸眼式の立体表示方式により3次元画像を表示してもよい。裸眼式の立体表示方式は、メガネを用いない立体表示方式(例えば、パララックスバリア方式あるいはレンチキュラーレンズ方式など)である。
図1に示すように、3次元表示装置10は、メイン画像取得部110と、付加情報取得部120と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190とを備える。
メイン画像取得部110は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報(3次元画像)を取得する。画像は例えば平行に並べられた2つのカメラで同時に撮像された画像である。一方のカメラの画像は右眼用画像であり、他方のカメラの画像は左眼用画像である。画像は撮像中のものであっても、予め記録されたものであっても良い。なお、左右の視差を有する3次元表示用の画像は、1つのカメラで撮像された画像から、画像処理によって視差のある左右の画像を生成したものであっても良い。
付加情報取得部120は、メイン画像取得部110が取得する画像情報に付随する情報である付加情報を取得する。付加情報は、例えば、メイン画像を撮像するカメラ近傍に設置されたカメラ以外のセンサによって取得した、画像情報と時間的に同期した情報である。また、付加情報は、例えば、メイン画像とは別途作成された3次元画像である。
奥行情報生成部130は、メイン画像取得部110が取得した3次元画像の左右の視差を求め、メイン画像の奥行情報を生成する。例えば、奥行情報生成部130は右眼用画像と左眼用画像との間で対応点を抽出し、対応点の左右の視差を求めて奥行を計算する。
付加画像位置記憶部140は、付加情報取得部120で取得された付加情報を、ディスプレイ190の画面上に表示する際の位置を記憶する。例えば、付加画像位置記憶部140は、3次元画像が表示される際の3次元空間の座標を、上記位置として記憶する。また、付加画像位置記憶部140は、右眼用画像と左眼用画像とのそれぞれのディスプレイ190上の表示位置を、上記位置として記憶しても良い。図2Aは、付加画像位置記憶部140に記憶される付加画像位置情報の一例を示す。図2Bは、付加画像位置を特定するための3次元座標の例を模式的に示したものである。図2Aに示すように、付加画像位置記憶部140には、付加画像(付加情報を示す画像)の位置を識別する付加画像位置IDと、付加画像位置IDに対応する付加画像の重心位置とが記憶される。当該重心位置は、3次元空間を示す図2Bのように構成された座標軸上の点を示す。
付加画像サイズ記憶部150は、付加情報取得部120で取得された付加情報を付加画像として、ディスプレイ190の画面上に表示する際のサイズを記憶する。図3は、付加画像サイズ記憶部150に記憶される付加画像のサイズ情報の一例を示す。図3の例では、付加画像サイズ記憶部150は、付加画像のサイズ情報を識別する付加画像サイズIDと、付加画像の縦の長さと横の長さとを記憶している。実施の形態1では、付加画像の形状は長方形であり、縦の辺の長さと横の辺の長さによりサイズが指定されている。付加画像のサイズの表現方法は付加画像の形状に応じて異なる。例えば、付加画像の形状が楕円の場合には、長径と短径とによりサイズが指定される。
なお、ここでは付加画像位置記憶部140及び付加画像サイズ記憶部150がそれぞれ付加画像の位置及びサイズを記憶するものとしたが、付加画像の位置とサイズを1つの記憶部、例えば、付加画像領域記憶部に記憶しても良い。例えば、付加画像が多角形である場合には、付加画像領域記憶部には、各頂点の3次元空間中の座標位置が記憶される。これにより位置とサイズが合わせて記憶できる。図4は、付加画像の位置とサイズを領域として記憶する場合の、付加画像領域記憶部の記憶内容の一例を示す。付加画像はディスプレイ190の画面の4辺に4辺が平行な長方形であり、4つの頂点の座標位置が付加画像の領域を識別するIDに対応して記憶されている。
表示領域候補決定部160は、1つ以上の付加情報を付加画像としてディスプレイ190の画面上に表示するための表示領域の候補を決定する。以下の説明では、単に、表示領域と言った場合には、付加情報または付加画像の表示領域を意味する。
奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が決定した表示領域の候補の情報と、奥行情報生成部130で生成されたメイン画像の奥行情報とから、付加画像の表示領域とメイン画像のうち付加画像の表示領域の周辺部分との間の、奥行の違いに対して、予め定められた値より大きな奥行差、あるいは奥行の矛盾を検出する。
画像合成部180は、メイン画像取得部110が取得した3次元画像をディスプレイ190の画面に表示し、付加情報取得部120が取得した付加情報を、表示領域候補決定部160が決定した表示領域の候補のうちの少なくとも1つに、付加画像として表示するために、メイン画像及び付加画像を合成する。
ディスプレイ190は、画像合成部180により合成された画像を画面に表示する。
<動作>
図5は、実施の形態1における3次元表示装置10の処理動作を示すフローチャートである。
まず、メイン画像取得部110は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報を取得し、また、付加情報取得部120は、画像情報が示すメイン画像に対応する付加情報を取得する(ステップS1100)。付加情報はメイン画像と時間同期する情報であっても、時間同期しない情報であっても良い。
次に、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を決定する(ステップS1200)。付加画像のサイズと位置との情報は、1つ以上記憶されているものとし、表示領域候補決定部160は付加画像の表示領域候補を1つ以上決定するものとする。表示領域の候補決定方法は、例えば、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置情報からいずれか1つを選択することで表示位置を決定し、さらに、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズ情報からいずれか1つを選択することで付加画像のサイズを決定する。
奥行適合判定部170は、ステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出する。境界面はディスプレイ190の平面に直交する奥行方向の面である。奥行適合判定部170は、ステップS1100で取得されたメイン画像中の、付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分を特定し、奥行情報を抽出する(ステップS1300)。メイン画像の奥行情報については、ステップS1100でメイン画像取得部110がメイン画像を取得し、ステップS1300で奥行適合判定部170が奥行情報を抽出するまでの間に、奥行情報生成部130が奥行情報を生成して保持しているものとする。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶されている付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。奥行差は、例えば飛び出し側すなわちディスプレイ190からユーザ側へ向かって数値が大きくなるような奥行の座標軸上で表現される。この場合、付加画像の奥行の値から、境界線近傍のメイン画像の奥行の値を減じた値が、正である場合は、付加画像がより手前、すなわちユーザ側にとびだし、メイン画像が付加画像より奥にあることになる。付加画像の奥行の値から、境界線近傍のメイン画像の奥行の値を減じた値が、負である場合、付加画像の奥行の値の方が小さく、メイン画像のほうが手前に飛び出す位置にあることを示している。付加画像はメイン画像の一部を隠して表示されるため、隠れたメイン画像がより奥にあり、隠した付加画像がメイン画像より手前にあって、メイン画像に上書きされている状態になる。しかしながら、設定されている付加画像の奥行位置はメイン画像より奥になっているという奥行の矛盾が起っていることを示す。奥行の矛盾はユーザの疲労や酔いの原因となるため、例えば1cmを超える奥行の矛盾は許容できないものとして許容範囲を設定する。一方、奥行の矛盾が無い場合であっても、近接する部分で奥行が大きく違う場合もユーザの疲労の原因になることが知られている。そこで、例えば、15cmを超える奥行の差は許容できないものとして許容範囲を設定する。例えば、許容範囲は、−1cm以上15cm以下である。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1600に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
なお、奥行差の許容範囲はここでは−1cm以上15cm以下のように固定の値とするが、付加画像の奥行位置により、異なる許容範囲が設定されているものとしても良い。付加画像の奥行が大きい場合、すなわち付加画像の飛び出しが大きくユーザの目前に迫っているほど、許容範囲が狭く、付加画像の奥行座標が小さくユーザから遠くに見えるほど奥行差の許容範囲が大きくなるように設定するものとする。
ステップS1600では、表示領域候補決定部160は付加画像の表示位置を変更する(ステップS1600)。表示位置の変更は、付加画像位置記憶部140に記憶された表示位置のうち、ステップS1200において表示位置候補として選択されていない表示位置を選択することにより行われる。ステップS1600の後、ステップS1200へ戻る。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する(ステップS1700)。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像を、ステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。ステップS1100からステップS1800を繰り返すことで、3次元表示装置10は、画像および付加情報を処理単位ごとに取得して、画像の表示を続ける。本実施の形態は、メイン画像および付加画像の内容が動画である場合にも対応可能である。
<効果等>
以上のように、本実施の形態によれば、3次元表示装置10は、3次元画像に重ねてあるいは隣接して付加情報(付加画像)を表示する際に、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて付加画像の表示領域を決定する。これにより、奥行の大きすぎる差や奥行の矛盾による違和感や疲労を防ぐことができる。
なお、実施の形態1では許容範囲を奥行の差で設定したが、視差の差によって設定することも可能である。
図6Aおよび図6Bは、ディスプレイ190に表示されるメイン画像と付加画像の奥行位置と視差との関係を模式的に示したものである。
図6Aは、奥行に矛盾が無く、メイン画像より手前に付加画像が表示されている状態を示している。
図6Bは、奥行が矛盾しており、付加画像がメイン画像より奥に表示されているにもかかわらず、手前のメイン画像に隠されることなく表示されている状態を示している。ディスプレイ上の座標は、ディスプレイに向かって右側が値が大きく、向かって左側が値が小さくなるように設定されている。視差を右眼用画像のx座標の値から左眼用画像のx座標の値を減じたものとして計算する場合、ディスプレイ表面上に表示される点は視差が0となり、図6Aおよび図6Bの左向き矢印で示すようにディスプレイ表面より奥に見える点での視差は正の値となる。一方ディスプレイ表面より手前に見える点での視差は、図6Aおよび図6Bの右向き矢印で示すように負の値となる。上記のような関係にある場合、付加画像の表示領域内部の視差から付加画像の表示領域外部の視差を減じた値が負の場合は、付加画像の表示領域内部の奥行は付加画像の表示領域の外部の奥行より浅い。すなわち、付加画像の表示領域が表示領域の外部より手前にあり、メイン画像取得部110で取得されたメイン画像より手前に付加画像が呈示されていることになり、奥行の矛盾は無い。逆に、図6Bに示すように、表示領域内部の視差から表示領域の外の視差を減じた値が正の場合は、メイン画像取得部110で取得されたメイン画像より奥、すなわち本来メイン画像によって隠されるはずの奥行位置に付加画像が呈示されていることになり、奥行の矛盾が生じている。表示領域内部の視差から表示領域の外の視差を減じた値が正の場合の許容範囲を小さく設定し、上記減じた値が負の場合には、一定の値を超えて減じた値が小さくならないよう許容範囲を設定する。表示領域内部の視差から表示領域の外の視差を減じた値が負の場合は、表示領域内部の視差から表示領域の外の視差を減じた値が小さくなる(絶対値が大きくなる)ことは、視差の差が広がることを示しており、奥行の差が大きくなることを示している。一定以上奥行の差が大きくならないように視差の差の範囲を定めることで、奥行の許容範囲を視差によって設定することができる。
なお、本実施の形態1では奥行適合判定部170は付加画像の境界面を挟んだメイン画像と付加画像との奥行の差が許容範囲外であるか否かの2値の判断を行ったが、当該のメイン画像と付加画像との奥行の差と許容範囲との差のサイズに従って、適合度を求め、適合度に従って、付加画像の表示領域の調整を行うものとしても良い。適合度は、メイン画像及び付加画像の奥行の差と適合度との関係を示す関数、あるいは対応表等によって示されているものとする。
(実施の形態2)
実施の形態1では3次元画像(メイン画像)および付加画像は特定の種類の画像および情報ではなかったが、3次元画像が内視鏡手術の画像であり、付加画像が示す付加情報は手術中の心拍や血圧等のバイタル情報を含むものでもよい。付加画像はさらに術前に撮像されたMRI(Magnetic Resonance Imaging)やCT(Computed Tomography)等の画像情報を含んでもよい。
実施の形態2では、3次元画像はステレオカメラを用いた内視鏡による手術中の患部およびその周辺のリアルタイム画像であり、付加情報は当該手術中の患者のバイタル情報と、手術以前に撮像され記憶されたMRI画像の情報である。付加情報の種類については一例であり、これ以外の情報を付加情報として表示するものとしても良い。
<構成>
図7は、実施の形態2における3次元表示装置20の機能構成を示すブロック図である。メイン画像取得部110が内視鏡カメラ111に置き換わり、付加情報取得部120がバイタルセンサ121に置き換わり、MRI画像記憶部122、3次元画像合成部123、表示禁止領域記憶部210、入力部200がつけ加わった以外は実施の形態1の図1と同様である。図1に同様の部分には図1と同一の符号を付し、説明を省略する。
3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111と、バイタルセンサ121と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123と、奥行情報生成部130と付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190と、表示禁止領域記憶部210と、入力部200とを備える。
内視鏡カメラ111は、ステレオカメラを含む3次元画像用の内視鏡カメラである。
バイタルセンサ121は、手術中の患者の身体に取りつけられたセンサであり、例えば、体温計、心電計、血圧計、血中酸素濃度計、脳波計等である。本実施の形態ではバイタルセンサは心電計と血圧計とする。
MRI画像記憶部122は、術前にMRIシステムにより記録された、手術の対象となる患部の画像を含む3次元画像情報を記憶している。なお、本実施の形態では術前に記録された画像情報としてMRIシステムにより記録された画像情報を用いるが、エックス線写真の画像情報、CT画像情報等であってもよい。
3次元画像合成部123は、MRI画像記憶部122に記憶された画像情報を指定された切断面(スライス)や、指定された範囲の立体画像としてディスプレイ190に表示可能な形式の画像に合成する。
表示禁止領域記憶部210は、予め定められた手術対象である患部を撮影している領域を示す情報、付加画像の表示禁止領域を示す情報として記憶している。ユーザすなわち術者は手術の間、患部を観視する必要がある。したがって、付加画像は患部を表示する領域以外に表示されるべきである。本実施の形態2では、付加画像の表示禁止領域は、ディスプレイ190の画面中心を中心とした長方形の固定領域とし、表示禁止領域記憶部210は、付加画像の表示禁止領域を示す情報として、長方形の4つの頂点の座標位置を記憶している。内視鏡カメラ111はガイドパイプによって手術対象である患部を観視しやすい位置に設置される。内視鏡カメラ111はガイドパイプの軸方向に沿って、患部へ近づくズームインと、患部から遠ざかるズームアウトとの動作が可能である。ガイドパイプは手術中固定であるため、内視鏡カメラ111がガイドパイプの軸と異なる方向に動くことは無い。
なお、本実施の形態2では、表示禁止領域は固定の領域としたが、カメラと患部との距離によって領域を変えるものとしても良い。この場合、表示禁止領域記憶部210は、カメラと患部との距離に対応する表示禁止領域を示す情報を記憶する。例えば、表示禁止領域記憶部210は、カメラと患部との距離の範囲ごとに、表示禁止領域の各頂点の座標を記憶する。
入力部200は、ユーザが付加画像を表示するか否かの指示、および付加画像として表示する内容の条件を入力する処理部である。ユーザすなわち術者は手術中、入力部200を用いて指示を入力することにより、必要な場合にバイタルセンサ121で取得した情報や、MRIによる画像を表示することができ、付加画像が不要な場合には付加画像の表示を中止することができる。また、ユーザすなわち術者はMRIによる画像に対して2次元画像としてのスライスを表示するか3次元画像を表示するか、どの範囲を表示するか等の条件を、入力部200を用いて指示することができる。
なお、本実施の形態2では、付加情報は、手術中にバイタルセンサ121より取得されているバイタル情報と、術前に記憶されたMRI画像情報との2種類であり、2種類の付加情報はそれぞれ別の付加画像として、それぞれの表示領域に表示されるものとする。
また、本実施の形態2ではバイタル情報とMRI画像情報とをそれぞれ別の付加画像として表示するものとしたが、複数種類の付加情報をまとめて1つの付加画像を生成して表示するものとしても良い。
<動作>
図8は、実施の形態2における3次元表示装置20の処理動作を示すフローチャートである。ステップS1110とステップS1210が付け加わった以外は実施の形態1の図5と同様である。図5と同様の部分には図5と同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、内視鏡カメラ111は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報をメイン画像として取得し、バイタルセンサ121は、付加情報として現在の患者の心電位と血圧とを計測する(ステップS1100)。
入力部200は、ユーザ入力による表示制御信号を取得し、付加画像を表示する指示入力を検出する(ステップS1110)。ステップS1110において付加画像表示指示入力が検出された場合、すなわちステップS1110においてyesの場合はステップS1200へ進む。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1110においてnoの場合はステップS1700に進む。ステップS1700では、画像合成部180は、付加画像のないメイン画像である内視鏡カメラ画像を表示用画像として合成する。
ステップS1200では、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を決定する(ステップS1200)。例えば、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置との組み合わせのうち、未選択の組み合わせの中から任意に1つを選択することにより、選択した組み合わせで示される領域を表示領域の候補として決定する。
表示領域候補決定部160は、ステップS1200で決定した表示領域の候補が表示禁止領域記憶部210に記憶された禁止領域を含むか否かを判定する(ステップS1210)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、ステップS1600へ進む。ステップS1600では、表示領域候補決定部160は付加画像の表示位置を移動させ、移動させた表示位置を付加画像位置記憶部140に記憶する(ステップS1600)。つまり、表示領域候補決定部160は、表示領域候補が表示禁止領域を含まれないような位置に、付加画像の表示位置を移動させても良いし、予め定められた方向に予め定められた距離だけ付加画像の表示位置を移動させても良い。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210においてnoの場合、ステップS1300に進む。
ステップS1200、ステップS1210、ステップS1600を繰り返すことで表示禁止領域を回避して表示領域候補を決定する。ステップS1300では、奥行適合判定部170はステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、境界線あるいは境界面の周辺の奥行情報を抽出する(ステップS1300)。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。例えば、許容範囲は、実施の形態1と同様、−1cm以上15cm以下である。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1600に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲に含まれると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
ステップS1600では、表示領域候補決定部160は付加画像の表示位置を移動し、移動した表示位置を付加画像位置記憶部140に記憶する(ステップS1600)。ステップS1600の後、ステップS1200へ戻る。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する(ステップS1700)。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像を、ステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。ステップS1100からステップS1800を繰り返すことで、3次元表示装置20は、メイン画像および付加情報を処理単位ごとに取得して、3次元画像の表示を続ける。本実施の形態は、メイン画像および付加画像の内容が動画である場合にも対応可能である。
<奥行適合判定部170:ステップS1300―S1500の詳細>
本実施の形態2においては、付加画像が2つの例を説明する。なお、付加画像の数は1つあるいは3つ以上であっても良い。本実施の形態2の付加画像のうち1つは、バイタルセンサ121で計測した心電位と血圧をグラフ化したものである。これをここではバイタル情報画像とする。バイタル情報画像におけるグラフでは、例えば、横軸に経過時間をとり、縦軸には血圧表示のための血圧の表示単位であるヘクトパスカル(HPa)と、心電位表示のための心電位の表示単位であるマイクロボルト(μV)とをとる。グラフは2次元画像として合成される。もう1つの付加画像は術前に記録されたMRIによる画像情報であり、CG(コンピュータグラフィックス)により構成される3次元画像である。これをここではCG画像という。MRI画像記憶部122には、例えばポリゴンデータのような3次元情報を含むCG画像の画像情報が記憶されている。3次元画像合成部123は、MRI画像記憶部122に記憶された情報を元に、CG画像として表示する範囲とCG画像の視点とを決定することで、視点から見た3次元のCG画像を生成することができる。本実施の形態2においては、バイタル情報画像はディスプレイ平面より2cm飛び出した位置に置かれた平面状の画像として表示される。CG画像はディスプレイ平面を3次元オブジェクトの重心とした奥行位置に表示される。CGによる3次元オブジェクトの奥行距離は一定となるよう画像が生成されている。例えば、奥行距離は、ディスプレイ平面より奥3cmからディスプレイ平面より手前3cmの、合わせて6cmである。
図9は、実施の形態2における3次元表示装置20の部分の詳細な構成を示すブロック図である。奥行適合判定部170は、境界抽出部171と、周辺奥行抽出部172と、付加画像奥行記憶部173と、奥行差計算部174と、基準記憶部175と、判定部176とを備える。
境界抽出部171は、ステップS1200で表示領域候補決定部160が決定した付加画像の表示領域と、付加画像奥行記憶部173に記憶された各々の付加画像の奥行情報とから、各々の付加画像の表示領域についてメイン画像との境界面を求める。例えば、付加画像が、付加画像の4辺がディスプレイの4辺と平行な長方形である場合には、境界面は、図2Bに示す座標上のxz平面とyz平面として求められる。付加画像が、4辺がディスプレイの4辺と平行な長方形でない場合、境界面はディスプレイ平面に直交しz軸に平行な面である。
周辺奥行抽出部172は、奥行情報生成部130が生成したメイン画像の奥行情報と、境界抽出部171が求めた境界面の情報とから、境界面周辺のメイン画像の奥行情報を抽出する。さらに、周辺奥行抽出部172は、付加画像奥行記憶部173に記憶された各々の付加画像の奥行情報から、境界面周辺の付加画像の奥行情報を抽出する。
奥行差計算部174は、周辺奥行抽出部172が抽出した付加画像領域の境界面周辺における、メイン画像の奥行と付加画像の奥行について、境界面ごとにメイン画像の奥行と付加画像の奥行との差を計算する。奥行の差は例えば以下のようにして求める。奥行差計算部174は、1つの境界面を挟むメイン画像側と付加画像側との各々について、画像内オブジェクトあるいは2次元画像の場合は画像の平面と境界面との1つ以上の接触位置を求める。奥行差計算部174は、メイン画像側と付加画像側との各々について、接触位置におけるz軸座標値を抽出する。奥行差計算部174は、メイン画像側と付加画像側との各々について、接触位置のz軸座標値の最大値を抽出する。奥行差計算部174は、付加画像側の最大値からメイン画像側の最大値を減じた値を奥行の差として計算する。領域ごとに複数の境界面がある場合には、奥行差計算部174は、奥行の差の最大値を当該領域の奥行差として判定部176に出力する。
なお、ここでは奥行の差を、境界面との接触位置のz軸座標値の最大値を元に決定したが、z軸座標値の平均値等他の値を用いるものとしても良い。
なお、ここでは奥行の差を境界面との接触位置の座標値より求めたが、境界面を含む3次元の座標領域を設定し、座標領域内のオブジェクトを構成する点のz軸の座標値を元に奥行の差を計算するとしても良い。座標領域内のオブジェクトの座標についてもz軸の最大値や平均値等の値を用いることができる。
基準記憶部175は、予め定められた奥行の差の許容範囲を記憶している。
判定部176は、ステップS1400において奥行差計算部174で計算された境界面を挟んだ奥行の差を基準記憶部175に記憶された許容範囲と比較して、付加画像表示領域の境界の内外の画像の奥行の差が許容範囲外か許容範囲内かを判定する。
<ステップS1200の説明>
図10A、図10Bおよび図10Cは、表示領域候補決定部160が決定する表示領域候補の例である。図10Dはメイン画像であるステレオの内視鏡カメラ111で取得された画像の一例である。図10Aは候補領域Aの例であり、図10Bは候補領域Bの例であり、図10Cは候補領域Cの例である。ここでは、表示領域候補決定部160は、候補領域A、候補領域B、候補領域Cの3つの候補領域を決定する。候補領域は1つ以上の任意の数でよい。ステップS1200では、表示領域候補決定部160は表示領域の候補を決定する。各候補領域の位置情報は、付加画像位置記憶部140に記憶されている。
<奥行情報生成部130と周辺奥行抽出部172の動作:ステップS1300の詳細>
奥行適合判定部170はステップS1300において、ステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、奥行情報を抽出する。境界面の奥行情報を抽出するために、周辺奥行抽出部172は奥行情報生成部130が生成したメイン画像の奥行情報と、境界抽出部171が求めた境界面の情報とから境界面周辺のメイン画像の奥行情報を抽出する。
図11Aは図10Aに示した候補領域Aの境界面周辺部すなわち、境界領域を示した模式図である。図11Bは図11Aの左眼用画像である。図11Cは図11Aの右眼用画像である。図11Bには図11Aの境界領域を分割した分割領域を示している。
奥行情報生成部130は、左眼用画像と右眼用画像との対応点を抽出する。対応点の抽出は、ステップS1100からステップS1300までの間に行われていれば良い。対応点は、例えば、左眼用画像と右眼用画像の各々のエッジ抽出を行い、左右の画像で抽出されたエッジの位置と形状から対応を取ることで求められる。また、左右の画像の色領域を求め、色領域の対応を取ることで、対応点を求めても良い。図11Bと図11Cの対応点a、対応点bは、左眼用画像と右眼用画像との対応点の例である。対応点aは左右の画像とも画面中同様の位置にあり、対応点bは左右の画像で画面中の位置が異なっている。奥行情報生成部130は、画面に描かれる左右の対応点における視差、すなわち左右の画像における水平位置のずれの情報を生成する。周辺奥行抽出部172は、左右の各画像内にある対応点のうち、左右の画像のいずれか一方の境界領域内にある対応点を抽出する。ここでは左眼用画像中の境界領域にある対応点を抽出するものとする。
周辺奥行抽出部172は、左眼用画像の境界領域内にある特定の点とその点に対応する右眼用画像内の点との水平位置の差を求める。水平位置の差は、例えば、図2Bのような座標系でのxy平面上でのx座標の差として表現される。ここでは右眼用画像上の点のx座標の値から左眼用画像上の点のx座標の値を減じた値を水平位置のずれ、すなわち視差とする。この場合、視差が正の値の場合、その点は画面平面より奥に見え、視差が負の値の場合は、その点は画面平面より手前に見える。
図12Aは、左眼用画像上で設定された境界領域を示す模式図である。境界領域は部分領域に分割され、分割領域ごとにIDが設定されている。図12Aの例では、D1,1からD7,10のIDが示されている。
図12Bは、周辺奥行抽出部172が、左眼用画像の境界領域内で抽出した対応点から求めた、分割領域ごとの視差の一例を示したものである。周辺奥行抽出部172は、例えば、図12Bのような情報を奥行差計算部174へ出力する。
奥行差計算部174は、周辺奥行抽出部172が抽出した付加画像領域の境界面周辺における、メイン画像の奥行と付加画像の奥行について、境界面ごとにメイン画像の奥行と付加画像の奥行との差を計算する。例えば、図12AのD1,1からD1,10の境界領域については、付加画像とメイン画像の境界のうちのxz平面をなす部分の境界領域であるD1,1からD1,10までの最大視差から奥行が求められる。奥行差計算部174は、求められた境界領域の奥行と付加画像の奥行との差を、付加画像の候補領域Aのxz境界面の奥行差とする。奥行差計算部174は、D1,10からD7,10までの領域についても同様の計算を行い、候補領域Aのyz境界面の奥行差を計算する。なお、ここでは境界領域の奥行を、境界面を構成する境界領域の最大視差より求めたが、境界面を構成する境界領域の平均視差等の値を用いても良い。
<効果等>
以上のように、本実施の形態2によれば、3次元表示装置20は、ステレオ内視鏡による3次元画像に重ねて、あるいは隣接して付加画像を表示する際に、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて付加画像の表示領域を決定する。特にステレオ内視鏡を用いた内視鏡手術の3次元画像においては、手術の対象となる患部が画面中央付近に表示されるのに対して、画面周辺部には鉗子のアームが表示されることが多い。鉗子はステレオ内視鏡と同方向から患部に向けて挿入されている場合が多く、アームは奥行方向に長く伸びるオブジェクトとして撮像される。画面手前に大きく飛び出した鉗子の画像に重ねてディスプレイ平面に近い奥行位置の付加画像を表示すると鉗子のアームにめり込んだように付加画像が表示されることとなる。このような奥行の矛盾を回避し、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。
なお、本実施の形態2では、表示領域候補決定部160が表示禁止領域記憶部210に記憶された付加画像表示禁止領域を含まない表示領域の候補を決定し、奥行適合判定部170は表示禁止領域の情報を利用しなかったが、奥行適合判定部170が表示領域候補ごとの表示禁止領域からの距離の指標を取得し、表示禁止領域からの距離が遠い表示領域候補を優先して処理対象としても良い。
図13Aは、メイン画像上に候補領域Aと境界領域および付加画像表示禁止領域とを示した模式図である。
図13Bは、表示領域候補決定部160が奥行適合判定部170へ出力する候補領域ごとの奥行差の情報と禁止領域からの距離の情報の一例である。図10A、図10B、図10Cに示した候補領域ごとに禁止領域からの距離と境界面周辺のメイン画像と付加画像との奥行差の情報が含まれる。
図13Bの例では、まず、候補領域Cは奥行差の許容範囲の下限である−1cmを下回っているため、付加画像の表示領域として選択されない。候補領域Aと候補領域Bとを比較すると、奥行差のみを考慮した場合には、候補領域Bの方が奥行差がより小さく、付加画像の表示領域として適している。しかしながら、候補領域Bは候補領域Aに比べ付加画像表示禁止領域からの距離が小さい。例えば、付加画像表示禁止領域からの距離に対して、50ピクセルまでは奥行差に5を加算し、75ピクセルまでは3を加算し、100ピクセルまでは2を加算し、200pまでは1を加算するとする。表示禁止領域からの距離が200ピクセル以上である場合には加算は無いものとする。このような補正値を当てはめた場合、図13Bの例では候補領域Bの奥行差は奥行差6に5が加算されて11となり、候補領域Aの奥行差は奥行差7に2が加算されて9となる。この場合、奥行適合判定部170は、付加画像の表示領域として候補領域Aを最適領域として選択することとなる。
付加画像表示禁止領域からの距離に基づく奥行差の補正の値と、補正の仕方についてはこれ以外の方法であっても良い。
なお、本実施の形態2では、奥行適合判定部170は付加画像表示領域の候補領域の境界面付近でのメイン画像の奥行と付加画像の奥行との差が許容範囲内であるか否かを判定したが、許容範囲をわずかに超える奥行の差がある場合について、付加画像の表示領域に通常より太い枠を付け、奥行の差に対する緩衝領域を設けることで、緩衝領域を付加画像の表示可能な領域として、奥行差を判定しても良い。許容範囲をわずかに超えるとは、例えば、許容範囲を超えた奥行差の分量、つまり、奥行差と許容範囲との差が所定の値以下の場合を示す。
図14Aは、奥行適合判定部170が付加画像表示領域の境界面付近でのメイン画像の奥行と付加画像の奥行との差が許容範囲内と判定した場合の付加画像を示し、当該の付加画像の枠の幅は小さい。
図14Bは、奥行適合判定部170が付加画像表示領域の境界面付近でのメイン画像の奥行と付加画像の奥行との差が許容範囲外で、緩衝領域が必要と判定した場合の付加画像を示す。当該の付加画像の枠の幅は太く、枠の内外の奥行の差に対して緩衝領域となっている。
枠を太く設定する方法としては、メイン画像を遮蔽する領域を変化させない場合は付加画像を縮小して表示し、枠を太くすることができる。また、メイン画像の遮蔽領域を拡大しても良い場合は付加画像のサイズを変化させず、枠を太くすることができる。図14Bの例では、付加画像を縮小し、且つ遮蔽領域を拡大している。
(実施の形態2の変形例1)
実施の形態2における3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111は撮像位置を変えることは無く、内視鏡カメラ111と患部との距離を変える、すなわちズームインおよびズームアウトをすることは無い。本変形例では内視鏡カメラ111が患部との距離を変更する場合について説明する。
内視鏡カメラ111が患部との距離を変更する場合、3次元画像の奥行情報が変化する。また、患部を中心とした、付加画像による遮蔽を禁止する領域が拡大または縮小する。そのため、付加画像の表示領域も変化する必要がある。実施の形態2の変形例1では内視鏡カメラ111から取得した画像より、カメラから患部までの距離を計算し、距離に応じた付加画像の表示禁止領域を決定して、付加画像の表示領域を決定する方法について説明する。
図15は実施の形態2の変形例1の3次元表示装置20の機能構成を示すブロック図である。表示禁止領域記憶部210が表示禁止領域記憶部211に置き換わり、禁止領域決定部212が付け加わった以外は、図7に示す実施の形態2の3次元表示装置20と同様である。図7に同様の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
<構成>
3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111と、バイタルセンサ121と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190と、表示禁止領域記憶部211と、禁止領域決定部212と、入力部200を備える。
表示禁止領域記憶部211は、付加画像の表示を禁止する領域を記憶する。禁止領域は画面中心周辺である。画面中心周辺には手術対象である患部が撮影されているが、内視鏡カメラ111が患部に対して近づいた場合には、相対的に画面の広い範囲が患部周辺の画像となり、付加画像の表示禁止領域が広くなる。逆に、内視鏡カメラ111が患部から遠ざかった場合には、相対的に画面の中心部分の狭い範囲のみが患部周辺画像となって、付加画像の表示禁止領域が狭くなる。表示禁止領域記憶部211は、内視鏡カメラ111と画面中心のオブジェクトとの距離に対応した付加画像の表示禁止領域を記憶する。図16は表示禁止領域記憶部211の記憶内容の一例を示す。内視鏡カメラ111と画面中心のオブジェクトとの距離の範囲と、その距離範囲に対応する表示禁止領域とが記憶されている。領域は図2Bのような3次元画像の座標で示されている。表示禁止領域は、xy平面上の領域として示されており、z軸の値は任意である。ディスプレイ平面に直交する柱状の領域が表示禁止領域となる。
禁止領域決定部212は、奥行情報生成部130より出力されるメイン画像の奥行情報に従って内視鏡カメラ111と画面中心のオブジェクトとの距離を求める。禁止領域決定部212は、表示禁止領域記憶部211に記憶されている情報から、内視鏡カメラ111と画面中心のオブジェクトとの距離に対応する表示禁止領域を抽出して、付加画像の表示禁止領域を決定する。これにより、内視鏡カメラ111のズームインまたはズームアウトの動作に伴う、付加画像による遮蔽を禁じる領域の変化に対応して付加画像の表示領域を決定することができる。
以下に、奥行情報生成部130の詳細な構成と画面中心のオブジェクトとの距離の計算方法を示す。
図17は、実施の形態2の変形例1の3次元表示装置20の部分の詳細を示すブロック図である。
奥行情報生成部130は、対応点抽出部131と、視差計算部132と、奥行計算部133とを備える。
対応点抽出部131は、内視鏡カメラ111で取得されたステレオ3次元画像より、右眼用画像と左眼用画像との対応点を求める。すなわち、右眼用画像と左眼用画像において同一被写体の同一点を撮像した点を抽出する。対応点抽出の方法として、例えば左右の画像の輝度分布の相関から対応点を求める相関法や、左右の画像に対してエッジ抽出を行って、対応点を求める方法が利用可能である。
視差計算部132は、対応点抽出部131で抽出された各対応点について、右画像中での位置と左画像中での位置とを抽出して、左右の画像中での水平方向の位置の差を求める。例えば、ディスプレイ平面で水平方向をx軸とし、上下方向をy軸とし、ディスプレイの重心点を原点とする座標軸で、右方向をx軸の正、左方向をx軸の負とし、上方向をy軸の正、下方向をy軸の負とするxy平面座標に従って左右の画像中の各対応点を示す。対応点の右眼用画像のx座標の値から左眼用画像のx座標の値を減じたものを視差として計算する。オブジェクトがディスプレイ平面上の位置にあれば、視差は0となり、オブジェクトがディスプレイ平面から飛び出した位置にある場合は、視差は負の値となる。オブジェクトがディスプレイ平面より奥へ引き込んだ位置にある場合は、視差は正の値となる。
奥行計算部133は、視差計算部132が計算した視差に基づいて、撮像時の内視鏡カメラ111とオブジェクトとの距離と、画像表示時の画像中オブジェクトの奥行位置とを計算する。奥行計算部133は、撮像時の内視鏡カメラ111とオブジェクトとの距離を禁止領域決定部212へ出力し、画像表示時の画像中オブジェクトの奥行位置を奥行適合判定部170へ出力する。
なお、本変形例1では、内視鏡カメラ111と画面中心オブジェクトすなわち患部との距離を、ステレオ3次元画像の視差を用いて計算したが、左右いずれかの画像内の、サイズが不動のオブジェクトを定め、当該オブジェクトの画像内のサイズから内視鏡カメラ111と画面中心オブジェクトとの距離を求めるとしても良い。
なお、本変形例1では、表示禁止領域記憶部211は内視鏡カメラ111とオブジェクトとの距離に対応する表示禁止領域とを記憶しているが、表示禁止領域記憶部211は表示禁止領域記憶部210と同様に標準の表示禁止領域のみを記憶していても良い。この場合、禁止領域決定部212が、当該の内視鏡カメラ111とオブジェクトとの距離と標準の距離との比に基づいて、表示禁止領域記憶部211に記憶された表示禁止領域のサイズを拡大又は縮小するとしても良い。
<効果>
本変形例では、表示禁止領域記憶部211にカメラと患部との距離に対応した付加画像表示禁止領域を記憶し、内視鏡カメラ111で取得した画像から、カメラと患部との距離が計算され、その距離に対応した付加画像の表示禁止領域が選択される。これにより、内視鏡カメラ111と患部との距離が変化して、すなわち内視鏡カメラ111がズームインあるいはズームアウトして、手術中に遮蔽されるべきでない患部とその周辺部との画像の領域が変化しても、付加画像が患部とその周辺部を遮蔽することなく、メイン画像と付加画像とが表示される。
(実施の形態2の変形例2)
実施の形態2では付加画像の奥行は固定であったが、本変形例では表示内容によって付加画像の奥行が変化する。付加画像の奥行が固定の場合、奥行適合判定部170は付加画像の表示領域の境界面およびその周辺領域の奥行について、メイン画像の奥行範囲のみを抽出し、予め定められた付加画像の奥行と比較を行った。しかしながら付加画像の奥行範囲が表示内容に伴って変化する場合、付加画像の奥行範囲を計算し、比較する必要がある。
図18は実施の形態2の変形例2の3次元表示装置20の機能構成を示すブロック図である。3次元画像合成部123が3次元画像合成部124に置き換わり、表示領域候補決定部160が表示領域候補決定部260に置き換わり、奥行適合判定部170が奥行適合判定部270に置き換わった以外は、図7に示した実施の形態2の3次元表示装置20と同様である。図7に同様の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
<構成>
3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111と、バイタルセンサ121と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部124と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部260と、奥行適合判定部270と、画像合成部180と、ディスプレイ190と、表示禁止領域記憶部210と、入力部200とを備える。
表示領域候補決定部260は、入力部200より入力された付加画像のサイズ指示情報に従って付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズ情報より付加画像のサイズを選択する。また、表示領域候補決定部260は、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像位置の情報と表示禁止領域記憶部210に記憶された付加画像表示禁止領域の情報とに基づいて、付加画像の表示領域の候補を決定し、決定した候補を示す情報を、奥行適合判定部270と3次元画像合成部124へ出力する。
3次元画像合成部124は、MRI画像記憶部122に記憶された画像情報を、入力部200より入力された、例えば、表示範囲、表示倍率、MRI画像の種別(2次元画像か3次元画像か)のような表示内容に対する指示に基づいて、表示領域候補決定部260で決定された付加画像の表示領域に表示可能な画像に合成する。3次元画像合成部124は、さらに、合成された画像の奥行情報を奥行適合判定部270に出力する。
奥行適合判定部270は、表示領域候補決定部260が決定した表示領域の候補の情報に基づいて、付加画像表示領域の境界面を抽出し、奥行情報生成部130で生成されたメイン画像の奥行情報から、境界面周辺のメイン画面の奥行を抽出する。奥行適合判定部270は、さらに、3次元画像合成部124が合成する画像の奥行情報から境界面周辺の付加画像の奥行情報を抽出する。奥行適合判定部270は、抽出した付加画像表示領域の境界面のメイン画面側と付加画像側との奥行の違いを比較し、予め定められた値より大きな奥行差、あるいは奥行の矛盾を検出する。
図19は実施の形態2の変形例2の3次元表示装置20の部分の詳細を示したブロック図である。図19は、周辺奥行抽出部172が周辺奥行抽出部272に置き換わり、付加画像奥行記憶部173がなくなった以外は、実施の形態2の図9と同様である。図9と同じ部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
奥行適合判定部270は、境界抽出部171と、周辺奥行抽出部272と、奥行差計算部174と、基準記憶部175と、判定部176とを備える。
周辺奥行抽出部272は、奥行情報生成部130が生成したメイン画像の奥行情報と、境界抽出部171が求めた境界面の情報とから、境界面周辺のメイン画像の奥行情報を抽出する。さらに周辺奥行抽出部272は、3次元画像合成部124が生成した付加画像の奥行情報と、境界抽出部171が求めた境界面の情報とから、境界面周辺の付加画像の奥行情報を抽出する。
図20Aは、メイン画像に、付加画像表示候補領域と、付加画像表示領域の周辺領域であるメイン画像上の境界領域と、付加画像側境界面周辺領域である境界面隣接領域とを示したものである。
図20Bは、図20Aの境界領域と境界面隣接領域とについて、それぞれの分割領域とそのIDとの例を示したものである。
境界領域の奥行の求め方については実施の形態2と同様とする。境界面隣接領域の奥行情報の計算方法について説明する。3次元画像合成部124は、表示領域候補決定部260から付加画像の表示領域候補の表示領域の情報を取得し、指定された表示領域にコンピュータグラフィックスによる3次元画像を表示するための画像情報を生成する。画像情報は、左眼用画像および右眼用画像の対応点と対応点ごとの視差情報とを含む。周辺奥行抽出部272は、左眼用画像あるいは右眼用画像のいずれか一方の画像について、図20Aに示すように、メイン画像との境界面から予め定められた一定の距離以内の領域を境界面隣接領域として抽出する。さらに、周辺奥行抽出部272は、境界面隣接領域を、例えば図20Bのように部分領域に分割する。ここでは左眼用画像上で境界面隣接領域を設定し、部分領域(境界領域)C1から部分領域(境界領域)C3を設定するものとする。なお、右眼用画像上で境界面隣接領域とその部分領域を設定するものとしても良い。周辺奥行抽出部272は、3次元画像合成部124が生成した画像情報より、境界面隣接領域内に表示されるオブジェクトを構成する点とその右眼用画像上の対応点との間の視差を抽出する。周辺奥行抽出部272は、オブジェクトの各点の視差について、部分領域ごとに視差の最大値を求める。なお、ここでは部分領域の視差の代表値として最大値を用いるが、平均等他の統計的値を用いても良い。
なお、メイン画像内では、奥行の幅が広く、かつ奥行の変化が激しい。このため、隣接する境界領域間でも奥行の違いが大きくなる場合がある。よって、境界領域のサイズを小さくすることにより、境界領域における奥行を正確に算出することができる。これに対して、付加画像内では、メイン画像内に比べて、奥行の幅が狭く、かつ奥行の変化が緩やかである。このため、境界面隣接領域のサイズをある程度大きくしても、境界面隣接領域における奥行を正確に算出することができる。
図21は、周辺奥行抽出部272の出力する情報の一例である。境界領域、境界面隣接領域ともに、部分領域ごとの視差の最大値が、領域の視差の代表値として抽出されている。奥行差計算部174は、図21に示すような視差の情報に基づき、境界領域D1,1からD1,4までの視差の絶対値が最大の視差と境界面隣接領域C1の視差とから、それぞれの領域の奥行位置を計算し、メイン画像側である境界領域と付加画像側である境界面隣接領域との奥行の差を求める。同様に、奥行差計算部174は、境界領域D1,5からD1,10と境界面隣接領域C2、境界領域D2,10からD7,10と境界面隣接領域C3のそれぞれの奥行の差を求める。
図22は実施の形態2の変形例2の3次元表示装置20の部分の詳細を示したブロック図である。
表示領域候補決定部260は、付加画像位置選択部261と、付加画像サイズ選択部262と、領域決定部263とを備える。
付加画像位置選択部261は、入力部200より指定された数の付加画像位置の情報を、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報から選択する。
付加画像サイズ選択部262は、入力部200より指定された付加画像のサイズの情報に従って、付加画像サイズ記憶部150に記憶された情報から、付加画像のサイズ情報を選択する。
領域決定部263は付加画像位置選択部261で選択された付加画像の位置と付加画像サイズ選択部262で選択された付加画像のサイズとに基づいて、付加画像を表示する領域の候補を決定し、3次元画像合成部124と奥行適合判定部270とに出力する。
<効果>
表示領域候補決定部260は入力部200より入力された付加画像の表示条件のうち、付加画像のサイズの情報に従って付加画像領域の候補を決定する、一方、3次元画像合成部124は、入力部200より入力された付加画像の表示条件に従って、表示領域候補決定部260が決定した画像サイズで付加画像を合成する。奥行適合判定部270は、付加画像表示領域の境界面のメイン画像側の奥行情報を奥行情報生成部130から、付加画像側の奥行情報を3次元画像合成部124から、それぞれに抽出して、表示領域の境界面を挟んだ奥行の差が適合範囲にあるか否かを判定する。この構成により、付加画像として表示される画像の奥行がユーザの指示によって変動しても、付加画像の表示領域の境界を挟んだ奥行の差が適合範囲を超えないように、付加画像の表示範囲を設定することができる。
(実施の形態2の変形例3)
実施の形態2では表示禁止領域記憶部213は、予め定められた禁止領域を記憶するのみであったが、本変形例3では、内視鏡カメラ111で撮像された画像より、新たな表示禁止領域を設定して記憶する。内視鏡による手術の場合、内視鏡カメラおよび手術用器具は数本のガイドチューブを通して体内に挿入される。手術ごとにガイドチューブの位置及び方向は変わるが、手術中にガイドチューブが移動することはほとんど無い。そのため、手術中に手術用器具が挿入されているか挿入されていないかの変化はあるが、カメラと挿入された手術用器具の位置関係や、カメラと体内の構造との位置関係が大きく変わることは無い。そこで、手術開始から内視鏡カメラ111が撮像するメイン画像に対して、付加画像によって遮蔽することで付加画像との奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる可能性がある奥行を持つ画像を検出し、付加画像の表示禁止領域として記憶していく。このことにより、付加画像の表示領域の探索範囲を限定し、付加画像の表示領域決定の負荷を減らすことができる。さらに、付加画像の表示領域の移動を減らすことができ、付加画像の表示が安定する。
図23は、実施の形態2の変形例3の3次元表示装置20の部分の詳細を示したブロック図である。
図23は、実施の形態2の変形例1の図17において、表示禁止領域記憶部211が表示禁止領域記憶部213に入れ替わり、禁止領域決定部212が禁止領域決定部214に入れ替わった以外は実施の形態2の変形例1と同様である。図17と同様の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
実施の形態2の変形例3の3次元表示装置20は、実施の形態2の変形例1の図15において、表示禁止領域記憶部211が表示禁止領域記憶部213に入れ替わり、禁止領域決定部212が禁止領域決定部214に入れ替わった以外は実施の形態2の変形例1と同様である。このため、3次元表示装置20の機能を示すブロック図の説明は省略する。
表示禁止領域記憶部213は付加画像の表示を禁止する領域の情報を記憶する。つまり、表示禁止領域記憶部213は、付加画像の表示を禁止する領域の情報として、予め定められた画面中心周辺の領域の情報と、内視鏡カメラ111で撮像された画像より検出された、奥行が極端に大きい部分の情報、すなわち大きく奥へ引っ込んだ部分または奥行が極端に小さい部分、すなわち大きく手前へ飛び出した部分の情報とを記憶する。
禁止領域決定部214は、表示禁止領域記憶部213が記憶している、付加画像の表示を禁止する領域の情報を抽出し、表示領域候補決定部160へ出力する。禁止領域決定部214は、さらに、奥行情報生成部130で生成された、内視鏡カメラ111で撮像されたオブジェクトあるいは背景の奥行情報を含む表示領域の情報に基づいて、新たな禁止領域を決定し、決定した禁止領域を表示禁止領域記憶部213に出力する。
禁止領域決定部214による、新たな禁止領域の決定は、以下のようにして行われる。つまり、予め定められた奥行の範囲を超えて奥へ引っ込んだ領域と、奥行の範囲を超えて手前へ飛び出した領域について、その領域が表示禁止領域記憶部213に記憶された表示禁止領域に含まれない場合には、その領域が新たな表示禁止領域とされる。例えば、消化管のように管状の構造を管の向きに沿った方向で撮像する場合、メイン画像は管を覗き込む状態の画像となり、画面奥への引っ込みが極端に大きくなる。付加画像の奥行範囲の最大の奥行を超えて予め定めた値以上に奥行が大きい場合には、付加画像とメイン画面との奥行の差が大きくなりすぎる可能性がある。このため、このような領域が付加画像の表示禁止領域とされる。例えば、付加画像の奥行範囲が、ディスプレイより奥、図2Bのz軸上−5cmからディスプレイより手前z軸上5cmとすると、ディスプレイより奥z軸上−20cmより奥にオブジェクトあるいは背景が撮像されている領域についてはメイン画像と付加画像との奥行の差が15cmを超える可能性がある。このため、その領域を付加画像の表示禁止領域とする。また、例えば、ディスプレイの手前z軸上16cmよりも手前にオブジェクト、例えば鉗子のアームが撮像されている領域については、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾が−1cmをこえて生じる可能性がある。このため、このような領域が付加画像の表示禁止領域とされる。
<効果>
体内の構造や鉗子等医療器具の挿入によって生ずる、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾や大きすぎる奥行差に対して、以下の措置がとられる。つまり、メイン画像中に撮像される体内の構造や医療器具の奥行位置を検出し、奥行適合範囲を超える可能性があると判断される領域については、医療器具等が取り除かれている場合であっても付加画像を表示しない、付加画像の表示禁止領域として記憶される。これにより、鉗子の挿入の有無により、一時的にメイン画像と付加画像との奥行差の矛盾等が解消されるような場合に、付加画像が一時的に奥行差の矛盾等が解消された領域に表示され、鉗子の挿入によって奥行差の矛盾が生じ付加画像の位置が大きく変化する、といった不都合が解消される。また、付加画像表示領域の探索領域範囲が狭まり、計算時の負荷が軽減される。
(実施の形態2の変形例4)
実施の形態2の変形例3では、予め定められた付加画像表示禁止領域と、内視鏡カメラ111で撮像された画像より決定された付加画像表示禁止領域とを同様に取り扱ったが、予め定められた付加画像表示禁止領域と撮像された画像より決定された付加画像表示禁止領域との取扱を異なるものとしても良い。予め定められた付加画像禁止領域は、画面中心の手術の対象である患部とその周辺部分であり、術中必ずメイン画像が表示されているべき領域である。しかし、撮像された画像より決定された付加画像表示禁止領域は、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾が発生するか、奥行差が大きくなりすぎる可能性が高い領域である。したがって、撮像された画像より決定された付加画像表示禁止領域は、奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる可能性がある領域であり、そのような領域を、付加画像によって遮蔽することにより、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾あるいは大きすぎる奥行差の発生を防ぐことができる。なお、本変形例においては奥行の矛盾が発生するか、奥行差が大きくなりすぎる可能性が高い領域を不適合可能性領域とする。
<構成>
図24は、実施の形態2の変形例4の3次元表示装置の部分の詳細を示すブロック図である。
表示禁止領域記憶部213が表示禁止領域記憶部215に置き換わり、表示領域候補決定部160が表示領域候補決定部161に置き換わり、禁止領域決定部214が不適合可能性領域決定部217に置き換わり、不適合可能性領域記憶部216が付け加わった以外は図22と同様である。図22と同一の部分には同一の符号を付して、説明を省略する。
表示禁止領域記憶部215は、予め定められた付加画像表示禁止領域の情報を記憶している。
不適合可能性領域決定部217は、奥行情報生成部130より出力された内視鏡カメラ111で撮像した画像の奥行情報より、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾が発生する可能性が高い領域、又は、奥行差が大きくなりすぎる可能性が高い領域を決定する。つまり、217は、メイン画像中で、奥行が所定の奥行の範囲を超えて手前に飛び出している領域と、奥行が前記所定の奥行の範囲を超えて奥に引っ込んでいる領域とを決定する。
不適合可能性領域記憶部216は、不適合可能性領域決定部217が決定した領域を記憶している。
表示領域候補決定部161は、付加画像位置記憶部140より取得した付加画像の位置情報と、付加画像サイズ記憶部150より取得した付加画像のサイズの情報と、表示禁止領域記憶部215より取得した予め定められた付加画像の表示禁止領域と、不適合可能性領域記憶部216より取得した、内視鏡カメラ111で撮像された画像中で、奥行の矛盾が発生するか、奥行差が大きくなりすぎる可能性が高い領域の情報とから、付加画像の表示領域を決定する。
<動作>
図25は、表示領域候補決定部161が付加画像の表示領域を決定する動作を示すフローチャートである。図25の動作は、予め定められた付加画像表示禁止領域と撮像された画像より決定された付加画像表示禁止領域との取扱を異なるものとした場合の、図8のステップS1200およびステップS1210に当たる動作の詳細を示したものである。
表示領域候補決定部161は、まず、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズ情報に従って付加画像サイズを設定する(ステップS1201)。
次に、表示領域候補決定部161は、不適合可能性領域記憶部216より取得した不適合可能性領域とステップS1201で設定した付加画像のサイズとを比較し、不適合可能性領域が付加画像で遮蔽可能か否かを判定する(ステップS1202)。ステップS1202において不適合可能性領域が付加画像で遮蔽可能であると判定された場合、すなわちステップS1202においてyesの場合、ステップS1203に進む。ステップS1202において不適合可能性領域が付加画像で遮蔽できないと判定された場合、すなわちステップS1202においてnoの場合、ステップS1204に進む。
ステップS1203において、表示領域候補決定部161は付加画像位置記憶部140に記憶された位置情報より、付加画像の位置を設定する(ステップS1203)。表示領域候補決定部161はステップS1201で設定された付加画像のサイズとステップS1203で設定された付加画像の位置とによって決定された付加画像の領域が、表示禁止領域記憶部215に記憶された付加画像の表示が禁止された領域を含むか否かを判定する(ステップS1210a)。ステップS1210aにおいて設定した付加画像領域が表示禁止領域を含んでいると判定された場合、すなわちステップS1210aにおいてyesの場合、ステップS1203に戻る。ステップS1210aにおいて付加画像領域が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210aにおいてnoの場合、ステップS1208に進む。
一方ステップS1204において、表示領域候補決定部161はステップS1201で設定した付加画像のサイズが予め定められた付加画像のサイズの限界値以上であるか否かを判定する(ステップS1204)。ステップS1204において付加画像のサイズが限界値以上であると判定された場合、すなわちステップS1204においてyesの場合には、ステップS1205に進む。ステップS1204において付加画像のサイズが限界値以上で無いと判定された場合、すなわちステップS1204においてnoの場合、ステップS1201に戻る。
ステップS1205において、表示領域候補決定部161は、付加画像サイズ記憶部150を参照して、付加画像のサイズを再設定する(ステップS1205)。さらに、表示領域候補決定部161は、付加画像位置記憶部140に記憶された位置情報より、付加画像の位置を設定する(ステップS1206)。
表示領域候補決定部161はステップS1205で再設定された付加画像のサイズとステップS1206で設定された付加画像の位置とによって決定された付加画像の領域が、表示禁止領域記憶部215に記憶された情報が示す付加画像の表示が禁止された領域を含むか否かを判定する(ステップS1210b)。ステップS1210bにおいて、設定した付加画像領域が表示禁止領域を含んでいると判定された場合、すなわちステップS1210bにおいてyesの場合、ステップS1206に戻る。ステップS1210bにおいて付加画像領域が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210bにおいてnoの場合、ステップS1207に進む。
ステップS1207において、表示領域候補決定部161は、設定された付加画像の領域が、不適合可能性領域記憶部216に記憶された領域を含むか否かを判定する(ステップS1207)。ステップS1207において付加画像の表示領域が不適合可能性領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1207においてyesの場合、ステップS1206に戻る。ステップS1207において付加画像の表示領域が不適合可能性領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1207においてnoの場合、ステップS1208に進む。ステップS1208において、表示領域候補決定部161は、設定したサイズと位置の付加画像の表示領域を、表示領域候補として決定する(ステップS1208)。
<効果等>
以上のように、付加画像のサイズと位置を調節することにより、メイン画像と付加画像との間で奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる可能性のあるメイン画像の領域を、付加画像で遮蔽する。または、メイン画像の当該領域を遮蔽できない場合は、付加画像を、メイン画像と付加画像との間で奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる可能性のある領域を避けた位置に表示する。これにより、メイン画像と付加画像との間で奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる表示を避け、ユーザに負荷の無い自然な3次元画像を呈示することができる。
なお、本実施の形態2の変形例4では付加画像のサイズを自動で変更したが、入力部200より付加画像のサイズを変更する入力があった場合にのみ付加画像のサイズを調整するとしても良い。特に付加画像のサイズの拡大を指示する入力があった場合に、メイン画像と付加画像との間で奥行の矛盾や大きすぎる奥行差が生じる可能性のあるメイン画像の領域を、付加画像で遮蔽するための処理を行うものとしても良い。
なお、付加画像のサイズの変更については、画面周辺部分の、撮像された鉗子のアーム部分が、極端な飛び出しのある画像となっている領域を遮蔽するように、付加画像の形状を画面水平方向に引き伸ばした形状にするものとしても良い。これにより、極端な飛び出しによる大きな視差のあるオブジェクトに対しても右眼用画像と左眼用画像の両画像上の領域を遮蔽することができる。
(実施の形態2の変形例5)
実施の形態2における3次元表示装置20は、ユーザが付加画像の位置を操作することは無く、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の表示位置を基本として、表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を回避し、付加画像の表示領域の境界面周辺での奥行の不適合を回避しうる位置へ移動した。本変形例では、ユーザが入力部200より付加画像のサイズを入力し、指定する場合について説明する。
本変形例5の3次元表示装置の構成は、入力部200の出力が付加画像サイズ記憶部150へ入力される以外は実施の形態2と同様であるので、図示と説明を省略する。
図26は、実施の形態2の変形例5における3次元表示装置20の動作を示すフローチャートである。図26はステップS1180とステップS1190が付け加わった以外は、実施の形態2の図8と同様である。図8と同様の部分には図8と同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、内視鏡カメラ111は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報をメイン画像として生成し、バイタルセンサ121は、付加情報として現在の患者の心電位と血圧とを計測する(ステップS1100)。
入力部200は、ユーザの付加画像に対する操作を取得し、付加画像を表示する指示入力を検出する(ステップS1110)。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出された場合、すなわちステップS1110においてyesの場合はステップS1180へ進む。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1110においてnoの場合はステップS1700に進む。ステップS1700では、画像合成部180は、付加画像を含まないメイン画像である内視鏡カメラ画像を表示用画像として合成する。
ステップS1180では、入力部200はさらに、付加画像のサイズを操作する入力を検出する(ステップS1180)。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出された場合、すなわちステップS1180においてyesの場合はステップS1190へ進む。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1180においてnoの場合はステップS1200に進む。
ステップS1190では、入力部200は、ステップS1110で取得した付加画像の表示に関する指示入力中の付加画像のサイズの情報を、付加画像サイズ記憶部150へ出力する。付加画像サイズ記憶部150は入力部200が出力した付加画像のサイズの情報を記憶する(ステップS1190)。
ステップS1200では、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を1つ決定する(ステップS1200)。例えば、表示領域候補決定部160は、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置のうち、未選択のものから任意に1つを選択し、選択した付加画像の位置と付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズとの組み合わせで示される領域を、表示領域の候補として決定する。なお、ステップS1200では付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像の情報のうち、最新の情報を用いて、表示領域の候補を決定するものとする。したがって、ステップS1190が実行されている場合は、ステップS1190で記憶されたサイズ情報を用いて表示領域の候補が決定される。
表示領域候補決定部160は、ステップS1200で決定した表示領域の候補が表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を含むか否かを判定する(ステップS1210)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、ステップS1600へ進む。ステップS1600では、表示領域候補決定部160は付加画像の表示位置を移動させ、移動させた表示位置を付加画像位置記憶部140に記憶する(ステップS1600)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210においてnoの場合、ステップS1300に進む。
ステップS1200、ステップS1210、ステップS1600を繰り返すことで表示禁止領域を回避して表示領域候補を決定する。
ステップS1300では、奥行適合判定部170はステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、境界線あるいは境界面の周辺の奥行情報を抽出する(ステップS1300)。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1600に進み、ステップS1600を実行後、ステップS1200へ戻る。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像をステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として、当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。ステップS1100からステップS1800を繰り返すことで、3次元表示装置20は、メイン画像および付加情報を処理単位ごとに取得して、3次元画像の表示を続ける。本実施の形態は、メイン画像および付加画像の内容が動画である場合にも対応可能である。
なお、入力部200は、例えば、図27Aに示すようなスイッチボックスであっても良い。ユーザは、スイッチボックスに含まれる予め定められた複数のサイズに対応したボタン(大、中、小ボタン)のうち、いずれかのボタンを押すことにより、サイズを選択することができる。また、入力部200は、マウスやペン入力装置のようなポインティングデバイスであっても良い。例えば、図27Bに示すような付加画像サイズ指定画面において、ユーザは、ポインティングデバイスを操作することにより、付加画像領域の頂点に示された矢印を移動させる。これにより、画面上の付加画像を引き伸ばしたり縮めたりして任意の付加画像のサイズを指定することができる。また、入力部200は、ユーザを撮影するカメラと、カメラで撮影されたユーザの画像から、ユーザの動作を判別する画像処理装置を含んでいても良い。これによると、ユーザの動作により、サイズを指示することが可能である。また、入力部200は、タッチパネル等画面平面上あるいは3次元空間上の座標位置と移動方向および移動量とを入力可能な入力装置を含んでいても良い。なお、付加画像が長方形の場合には、縦と横の辺の長さを数値で入力することにより、サイズを指定しても良い。このようはサイズ指定を行う場合には、3次元表示装置20として、キーボードのような数値入力可能な文字入力装置を用いることができる。3次元表示装置20は、タッチパネルやペン入力装置による手書き文字認識装置や、音声認識による音声入力装置であっても良い。なお、付加画像の領域が長方形以外の形状であっても、辺の長さや対角線の長さ等によりサイズを指定することができる。
<効果>
以上のように、本実施の形態2の変形例5によれば、3次元表示装置20は、ステレオ内視鏡による3次元画像に重ねて、あるいは隣接して付加画像を表示する際に、ユーザが付加画像の表示サイズを指定した場合に、ユーザのサイズ指定に従い、且つ、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて、付加画像の表示領域が決定される。これにより、ユーザすなわち術者が必要とするサイズで付加画像を表示し、且つ付加画像が鉗子のアームにめり込んだような奥行の矛盾を回避し、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。
(実施の形態2の変形例6)
実施の形態2の変形例5における3次元表示装置20は、入力部200より入力される付加画像のサイズ指定に従ってサイズを決定した。実施の形態2の変形例5の入力部200は、画面平面上あるいは3次元空間上の座標位置と移動方向および移動量とを入力可能な入力装置を含み、一般的な環境で使用される入力インタフェース装置を含む。実施の形態2の変形例6では、ステレオ内視鏡カメラの映像を利用して、鉗子の動きから付加画像のサイズの変更を指示する方法について説明する。
図28A及び図28Bは、鉗子を入力部200の一部として用い、鉗子の動きから付加画像表示領域のサイズを調整する様子を模式的に示した図である。図28A及び図28Bに示すように、患部にかけられたワイヤと鉗子とのメイン画像が画面に表示され、メイン画像に重ねて付加画像であるバイタルデータが横軸に時間経過をとったグラフとして表示されている。図28A及び図28Bの左側に見える鉗子の先端はいずれも付加画像と重なっていない。図28Bでは、図28Aに比べて付加画像の領域は小さくなっている。例えば、術者が鉗子を手前に引くことで、その先端は付加画像の表示領域(付加画像とメイン画像との境界)を通過する。鉗子の先端が付加画像の表示領域を領域外から領域内へ通過したことを検出した場合には、入力部200は、付加画像の表示領域を鉗子の移動方向にあわせて変形させる。例えば、器具の先端が領域外から領域内への方向で通過する際には、その先端の移動を付加画像の表示領域のサイズを小さくさせるための入力とみなし、器具の先端が領域内から領域外へ通過する際は、その移動を付加画像の表示領域のサイズを大きくする入力とみなす。
図29は実施の形態2の変形例6における3次元表示装置20の機能構成を示すブロック図である。図29は、入力部400の機能構成として表示領域記憶部401と、器具先端検出部402と、通過検出部403と、操作入力部404と、表示制御信号生成部405とが付け加わった以外は、図2に示す実施の形態1の3次元表示装置10と同様である。図7と同様の部分には図7と同一の符号を付し、説明を省略する。
3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111と、バイタルセンサ121と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190と、表示禁止領域記憶部210と、入力部400を備える。入力部400は表示領域記憶部401と、器具先端検出部402と、通過検出部403と、操作入力部404と、表示制御信号生成部405とを備える。
内視鏡カメラ111は、ステレオカメラを含む3次元画像用の内視鏡カメラである。
バイタルセンサ121は、手術中の患者の身体に取りつけられたセンサであり、本実施の形態2の変形例6では心電計と血圧計とする。
MRI画像記憶部122は、術前にMRIシステムにより記録された、手術の対象となる患部の画像を含む3次元画像情報を記憶している。
3次元画像合成部123は、MRI画像記憶部122に記憶された画像情報を指定された切断面(スライス)や、指定された範囲の立体画像としてディスプレイ190に表示可能な形式の画像に合成する。
付加画像位置記憶部140は、付加情報を付加画像として画像上に表示する際の位置を記憶する。
付加画像サイズ記憶部150は付加情報を付加画像として画像上に表示する際のサイズを記憶する。
表示禁止領域記憶部210は、予め定められた手術対象である患部を撮影している領域を、付加画像の表示禁止領域として記憶している。本実施の形態2の変形例6では、表示禁止領域は、画像中心を中心とした長方形の固定領域とする。
表示領域候補決定部160は、1つ以上の付加情報を付加画像としてディスプレイ190の画面上に表示するための表示領域の候補を決定する。本実施の形態1では、付加情報は、手術中にバイタルセンサ121より取得されているバイタル情報と、術前に記憶されたMRI画像情報との2種類であり、2種類の付加情報はそれぞれ別の付加画像として、それぞれの表示領域に表示されるものとする。
奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が決定した表示領域の候補の情報と、奥行情報生成部130で生成されたメイン画像の奥行情報とから、付加画像の表示領域とメイン画像のうち付加画像の表示領域の周辺部分との間の、奥行の違いに対して、予め定められた値より大きな奥行差、あるいは奥行の矛盾を検出する。例えば、許容範囲は−1cm以上15cm以下である。
画像合成部180は、内視鏡カメラ111が取得した3次元画像をディスプレイ190の画面に表示し、表示領域候補決定部160が決定した領域のうちの少なくとも1つにバイタルセンサ121が取得した付加情報を付加画像として表示するように、3次元画像と付加画像とを合成する。
ディスプレイ190は、画像合成部180により合成された画像を画面に表示する。
操作入力部404は、ユーザが付加画像を表示するか否かの指示、および付加画像として表示する際の条件を入力するために用いる手段である。
表示制御信号生成部405は、ユーザが操作入力部404より入力した付加画像に対する操作を取得し、画像合成部180による画像合成を制御する制御信号を生成する。
表示領域記憶部401は、現在、付加情報を付加画像として表示している表示領域を示す情報を記憶する。図30は、表示領域記憶部401の記憶内容の一例を示す。表示領域記憶部401には、付加画像領域のIDと、IDごとの付加情報の内容と、長方形の平面としての表示領域を記述するための4つの頂点の3次元座標とを記憶する。
器具先端検出部402は、内視鏡カメラ111により撮像された画像中の、手術器具の先端を検出する。ここでは手術器具のうち、鉗子の先端を検出するものとする。検出方法は、以下のとおりである。器具先端検出部402は、内視鏡カメラ111により撮像された画像の色領域から金属色の領域を器具の領域として抽出する。器具先端検出部402は、抽出した領域について左右の画像の対応点を求める。器具先端検出部402は、求めた対応点から器具領域の奥行を求める。器具先端検出部402は、色が連続する色領域のうち、もっとも奥行が大きい部分を先端部として抽出する。これ以外にも、金属色の領域の抽出の後、抽出した領域の輪郭線と、予め用意された器具の輪郭線とのパタンマッチングを行い、先端を決定することもできる。これ以外の画像処理により器具の先端を検出しても良い。
通過検出部403は、表示領域記憶部401に記憶された情報により示される付加画像の表示領域内を器具先端検出部402が検出した器具の先端部が通過したことを検出する。通過の検出方法は、以下のとおりである。通過検出部403は、奥行情報生成部130で生成された画像中のオブジェクトの3次元座標位置の情報より、器具先端検出部402が検出した器具の先端部の3次元座標位置を抽出する。例えば、器具の先端部の3次元座標が表示領域記憶部401に記憶された付加画像平面を通過あるいは接触した場合に、通過検出部403は、付加画像領域内を器具の先端部が通過したことを検出する。通過検出部403は、検出時には、器具先端の通過の方向、すなわち、付加画像領域内から領域外への通過の方向か、あるいは付加画像領域外から領域内への通過の方向かを判断する。通過検出部403は、器具先端部の付属画面の通過情報を通過方向とともに表示制御信号生成部220へ出力する。
なお、ここでは通過検出部403は、器具の先端部が付加画像領域内を通過するのを検出するために3次元座標を用い、3次元座標上で器具の先端部が付属画面平面を通過することを検出したが、付加画像領域の3次元座標と器具の先端の3次元座標とをディスプレイ平面へ写像して、ディスプレイ平面の2次元座標上で器具の先端部の通過を検出するものとしても良い。例えば、ディスプレイ平面に写像された付加画像領域内に、ディスプレイ平面に写像された器具の先端位置が含まれるあるいは接触する場合に、器具の先端が付加画像を通過したとみなして、通過を検出するとしても良い。
器具先端部の付加画像領域の通過とその通過方向の情報は、サイズ指定する付加画像を特定し、付加画像のサイズ変更情報を示す。サイズ変更時には、1回の変更あたりのサイズ変更量あるいはサイズ変更比を一定としても良い。また、器具の先端の移動速度や移動距離に応じてサイズの変更量を決定するものとしても良い。通過検出部403は、器具先端検出部402が出力する器具先端の3次元座標情報と、表示領域記憶部401に記憶された付加画像ごとの領域の座標情報に基づき、術者の器具操作による、特定の付加画像のサイズ指定入力の情報を、表示制御信号生成部405に出力する。
実施の形態2の変形例6における3次元表示装置20の動作は図29に示す実施の形態2の変形例5と同様である。
ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出された場合はステップS1180へ進む。ステップS1180では表示制御信号生成部405は、付加画像のサイズを操作する入力を検出する(ステップS1180)。すなわち、表示制御信号生成部405は、器具先端検出部402が出力する器具先端の3次元座標情報と、表示領域記憶部401に記憶された付加画像ごとの領域の座標情報に基づき、術者の器具操作による、特定の付加画像のサイズ指定入力の情報を、通過検出部403が出力するのを検出する。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出された場合はステップS1190へ進む。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出されなかった場合はステップS1200に進む。
<効果>
以上のように、本実施の形態2の変形例6によれば、3次元表示装置20が、ステレオ内視鏡による3次元画像に重ねて、あるいは隣接して付加画像を表示する際に、術者であるユーザは、内視鏡カメラが映している使用中の手術器具を利用して、付加画像の表示サイズを指定することができる。ユーザのサイズ指定に従い、且つ、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて、付加画像の表示領域が決定される。これにより、ユーザすなわち術者が必要とするサイズで付加画像が表示され、且つ付加画像が鉗子のアームにめり込んだような奥行の矛盾が回避される。このため、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。それのみでなく、さらに、ユーザは特別なインタフェース装置を使用することなく、手術に用いている器具を利用して、付加画像のサイズを指定することができる。すなわち、術者であるユーザは手術用機具から手を離すことなく付加画像のサイズを指示することができる。このため、手術の効率を落とすことなく3次元表示装置を操作することができる。
(実施の形態2の変形例7)
実施の形態2における3次元表示装置20は、ユーザが付加画像の位置を操作することは無く、付加画像位置記憶部140に記憶されている付加画像の表示位置であって、かつ表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を回避した位置に、付加画像を表示させた。本変形例では、ユーザが、操作入力部404を用いて付加画像の表示位置を入力することにより、表示位置を指定する場合について説明する。
本変形例7の3次元表示装置の構成は、表示制御信号生成部405の出力が付加画像位置記憶部140へ入力される以外は実施の形態2の変形例6と同様であるので、図示と説明を省略する。
図31は、実施の形態2の変形例7における3次元表示装置20の動作を示すフローチャートである。図30はステップS1600が削除され、ステップS1120と、ステップS1130と、ステップS1610と、ステップS1620とステップS1630が付け加わった以外は、実施の形態2の図8と同様である。図8と同様の部分には図8と同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、内視鏡カメラ111は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報をメイン画像として生成し、バイタルセンサ121は、付加情報として現在の患者の心電位と血圧とを計測する(ステップS1100)。
表示制御信号生成部405は、操作入力部404よりユーザの付加画像に対する操作を取得し、付加画像を表示する指示入力を検出する(ステップS1110)。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出された場合、すなわちステップS1110においてyesの場合はステップS1120へ進む。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1110においてnoの場合はステップS1700に進む。ステップS1700では、画像合成部180は、付加画像を含まないメイン画像である内視鏡カメラ画像を表示用画像として合成する。
ステップS1120では、表示制御信号生成部405はさらに、付加画像の位置を操作する入力を検出する(ステップS1120)。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出された場合、すなわちステップS1120においてyesの場合はステップS1130へ進む。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1120においてnoの場合はステップS1200に進む。
ステップS1130では、表示制御信号生成部405は、ステップS1110で取得した付加画像の表示に関する指示入力中の付加画像の位置の情報を、付加画像位置記憶部140へ出力する。付加画像位置記憶部140は表示制御信号生成部405が出力した付加画像の位置の情報を記憶する(ステップS1130)。
ステップS1200では、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を1つ決定する(ステップS1200)。例えば、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズのうち、未選択のものから任意に1つを選択し、選択した付加画像のサイズと付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置との組み合わせで示される領域を、表示領域の候補として決定する。なお、ステップS1200では付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報のうち、最新の情報を用いて、表示領域の候補を決定するものとする。したがって、ステップS1130が実行されている場合は、ステップS1130で記憶された位置情報を用いて、表示領域の候補が決定される。
表示領域候補決定部160は、ステップS1200で決定した表示領域の候補が表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を含むか否かを判定する(ステップS1210)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、ステップS1610へ進む。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210においてnoの場合、ステップS1300に進む。
ステップS1300では、奥行適合判定部170はステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、境界線あるいは境界面の周辺の奥行情報を抽出する(ステップS1300)。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1610に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像をステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として、当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。
ステップS1610では、表示領域候補決定部160は、付加画像のサイズを変更し、変更後のサイズを付加画像サイズ記憶部150に記憶する(ステップS1610)。例えば、表示領域候補決定部160は、付加画像の表示位置を変更せず、付加画像の表示領域が表示禁止領域を含まないよう、すなわち、付加画像の表示領域が表示禁止領域外になるよう付加画像のサイズを縮小する。サイズ変更は、例えば、付加画像の表示領域の重心位置を維持して、表示領域の外周が重心に近づく方向に表示領域を縮小することで行われる。または、付加画像表示領域のうち表示禁止領域を含まない一辺を固定して付加画像の表示領域を縮小するものとしても良い。
表示領域候補決定部160は、ステップS1610で変更された付加画像のサイズが予め定められた一定の範囲内であるかを判定する(ステップS1620)。ステップS1620において付加画像のサイズが予め定められた範囲内であると判定された場合、すなわちステップS1620においてyesの場合は、ステップS1200へ戻る。ステップS1620において付加画像のサイズが予め定められた範囲外であると判定された場合、すなわちステップS1620においてnoの場合は、ステップS1630へ進む。例えば、付加画像が長方形の場合には、予め定められた付加画像のサイズの範囲は、縦の辺が3cmから10cmであり、横の辺が5cmから13cmである。ステップS1610で縮小された付加画像のサイズが前記の範囲に含まれていれば、例えば、縦の辺が4cm、横の辺が7cmのサイズであれば、ステップS1200へ進む。また、ステップS1610で縮小された付加画像のサイズが前記の範囲に含まれていなければ、例えば、付加画像の縦の辺が2cm、横の辺が4cmであれば、ステップS1630へ進む。
ステップS1630では、表示領域候補決定部160は、付加画像のサイズが予め定められた範囲外であること示す信号を、画像合成部180へ送信する。画像合成部180は、当該信号に応答して、ユーザに付加画像の表示位置を再入力することを促すメッセージの画像を生成する。ディスプレイ190は、画像合成部180が生成したメッセージ画像を表示する(ステップS1630)。ステップS1630の実行後は、ステップS1110に戻る。
ステップS1200からステップS1610を繰り返すことで、表示禁止領域を回避して表示領域候補を決定する。
さらにステップS1110からステップS1630を繰り返すことで、付加画像の境界面の内外での奥行の差が許容範囲を超えない付加画像の表示領域を決定することができる。
なお、操作入力部404を用いて付加画像の位置を入力する方法については、以下のような方法であっても良い。例えば、ユーザが、予め定められた表示位置の中から、いずれか1つの表示位置を選択するとしてもよい。また、ユーザが、付加画像表示領域の重心点を指定するとしても良い。また、ユーザが、付加画像表示領域の辺の位置を指定するとしても良い。
<効果>
以上のように、本実施の形態2の変形例7によれば、3次元表示装置20は、ステレオ内視鏡による3次元画像に重ねて、あるいは隣接して付加画像を表示する際に、ユーザが付加画像の表示位置を指定する。3次元表示装置10は、ユーザが指定した位置に従い、且つ、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて、付加画像の表示領域を決定する。これにより、ユーザすなわち術者が必要とする位置に付加画像が表示され、且つ付加画像が鉗子のアームにめり込んだような奥行の矛盾が回避される。このため、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。
(実施の形態2の変形例8)
実施の形態2における3次元表示装置20は、ユーザが付加画像の位置を操作することは無く、付加画像位置記憶部140に記憶されている付加画像の表示位置であって、かつ表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を回避した位置に、付加画像を表示させた。本変形例では、ユーザが、操作入力部404を用いて付加画像の表示位置とサイズを入力することにより、表示位置とサイズを指定する場合について説明する。なお、ユーザが入力した表示位置とサイズによって指定される付加画像の表示領域が表示禁止領域を含む場合と、付加画像の表示領域の境界面の内外での奥行の差が許容範囲外である場合とには、3次元表示装置は、付加画像の表示領域の位置とサイズを自動調整する。ユーザが自動調整結果に不満足である場合や、自動調整の範囲では表示領域の不具合がある場合には、3次元表示装置は、ユーザに付加画像の表示領域の位置とサイズを再入力することを要求する。
本変形例8の3次元表示装置の構成は、表示制御信号生成部405の出力が付加画像位置記憶部140と付加画像サイズ記憶部150とへ入力される以外は実施の形態2の変形例6と同様であるので、図示と説明を省略する。
図32Aおよび図32Bは、実施の形態2の変形例8における3次元表示装置20の動作を示すフローチャートである。
まず、内視鏡カメラ111は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報をメイン画像として生成し、バイタルセンサ121は、付加情報として現在の患者の心電位と血圧とを計測する(ステップS1100)。
表示制御信号生成部405は、操作入力部404よりユーザの付加画像に対する操作を取得し、付加画像を表示する指示入力を検出する(ステップS1110)。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出された場合、すなわちステップS1110においてyesの場合はステップS1120へ進む。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1110においてnoの場合はステップS1700に進む。ステップS1700では、画像合成部180は、付加画像を含まないメイン画像である内視鏡カメラ画像を表示用画像として合成する。
ステップS1120では表示制御信号生成部405はさらに、付加画像の位置を操作する入力を検出する(ステップS1120)。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出された場合、すなわちステップS1120においてyesの場合はステップS1130へ進む。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1120においてnoの場合はステップS1180に進む。
ステップS1130では、表示制御信号生成部405は、ステップS1110で取得した付加画像の表示に関する指示入力中の付加画像の位置の情報を、付加画像位置記憶部140へ出力する。付加画像位置記憶部140は表示制御信号生成部405が出力した付加画像の位置の情報を記憶する(ステップS1130)。
ステップS1180では、表示制御信号生成部405はさらに、付加画像のサイズを操作する入力を検出する(ステップS1180)。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出された場合、すなわちステップS1180においてyesの場合はステップS1190へ進む。ステップS1180において付加画像のサイズを指定する入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1180においてnoの場合はステップS1200に進む。
ステップS1190では、表示制御信号生成部405は、ステップS1110で取得した付加画像の表示に関する指示入力中の付加画像のサイズの情報を、付加画像サイズ記憶部150へ出力する。付加画像サイズ記憶部150は表示制御信号生成部405が出力した付加画像のサイズの情報を記憶する(ステップS1190)。
ステップS1200では、表示領域候補決定部160は付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を1つ決定する(ステップS1200)。つまり、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置との組み合わせで示される領域を、表示領域の候補として決定する。ステップS1200では、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報のうちの最新の情報と、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズの情報のうちの最新の情報とを用いて表示領域の候補が決定される。したがって、ステップS1130が実行されている場合はステップS1130で記憶された位置情報が用いられる。
表示領域候補決定部160は、ステップS1200で決定した表示領域の候補が表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を含むか否かを判定する(ステップS1210)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、ステップS1640へ進む。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210においてnoの場合、ステップS1300に進む。
ステップS1300では、奥行適合判定部170はステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、境界線あるいは境界面の周辺の奥行情報を抽出する(ステップS1300)。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1610に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像をステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として、当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。
ステップS1640では、表示領域候補決定部160は、付加画像の位置およびサイズの調整が可能かどうかを判定する(ステップS1640)。ステップS1640における判定の方法については後述する。ステップS1640において付加画像の位置およびサイズの調整が可能であると判定された場合、すなわちステップS1640においてyesの場合は、ステップS1650へ進む。ステップS1640において付加画像の位置およびサイズの調整が不可能であると判定された場合、すなわちステップS1640においてnoの場合は、ステップS1670へ進む。
ステップS1650では、画像合成部180は、奥行適合判定部170より出力された付加画像表示領域をメイン画像に重ねた仮表示画像を合成し、ディスプレイ190は画像合成部180で合成された仮表示画像を表示する(ステップS1650)。仮表示画像の付加画像として、実際の付加情報を表示しても良いが、実際の付加情報を表示せず、領域を仮表示するための一様な平面の画像や、固定のテスト用画像を表示しても良い。ステップS1650でディスプレイ190に表示された付加画像領域の仮表示に対して、表示制御信号生成部405は、操作入力部404よりユーザの付加画像に対する操作を取得し、仮表示された位置およびサイズが調整された付加画像の領域を承認する指示入力を検出する(ステップS1660)。ステップS1660において仮表示された付加画像の表示領域を承認する指示入力が検出された場合、すなわちステップS1660においてyesの場合、ステップS1700へ進む。ステップS1660において仮表示された付加画像の表示領域を承認する指示入力が検出されない場合、すなわちステップS1660においてnoの場合は、ステップS1670へ進む。
ステップS1670では、画像合成部180は、ユーザに対してユーザが指示した付加画像の位置とサイズでは付加画像が表示できない旨を示し、かつ、付加画像の位置とサイズを再指定するよう促すためのメッセージ画面を生成し、ディスプレイ190は画像合成部180で生成されたメッセージ画面を表示する(ステップS1670)。ステップS1670でメッセージ画面が表示された後に、ステップS1110へ戻る。
ステップS1110からステップS1630を繰り返すことで、表示禁止領域を回避して表示領域候補を決定し、付加画像の境界面の内外での奥行の差が許容範囲を超えない付加画像の表示領域を決定することができる。
<ステップS1640詳細>
図33は実施の形態2の変形例8における3次元表示装置20の部分の詳細な構成を示すブロック図である。
表示領域候補決定部160は、位置調整範囲記憶部166と、サイズ調整範囲記憶部162と、領域決定部163と、距離計算部164と、領域記憶部165とを備える。
位置調整範囲記憶部166は、ユーザが指定した付加画像の表示位置を自動調整可能な範囲として、付加画像を移動させることが可能な予め定められた範囲を記憶している。例えば、自動調整可能な範囲は、ユーザが指定した付加画像の、長辺方向または長軸方向に、長辺の長さの20%以下の範囲と、短辺方向または短軸方向に短辺の長さの20%以下の範囲とする。例えば、付加画像が横長の長方形である場合、長辺の20%以下の範囲内で左右方向に表示位置を移動させ、短辺の20%以下の範囲内で上下方向に表示位置を移動させることにより、付加画像の表示位置を調整することができる。ここでは、付加画像の奥行方向の表示位置については変更しないものとする。
サイズ調整範囲記憶部162は、ユーザが指定した付加画像の表示サイズを自動調整可能な範囲として、予め定められた自動調整可能な範囲を記憶している。例えば、予め定められた自動調整可能な範囲は、ユーザが指定した付加画像の長軸および短軸の長さの増減を15%以下とする範囲である。例えば、付加画像が横長の長方形である場合、ユーザが指定したサイズに対して、長辺及び短辺とも85%から115%までの範囲内で長さを調整することができる。ただし、ここでは長辺と短辺の変化率は同じとする。すなわち付加画像表示領域の変形(縦横比が変化するサイズ変更)は行わないものとする。また、ここでは付加画像の奥行方向のサイズについては調整しないものとする。
領域決定部163は、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、距離計算部164と、位置調整範囲記憶部166と、サイズ調整範囲記憶部162と、距離計算部164と、領域記憶部165と、奥行適合判定部170とからの入力を受け、付加画像の表示領域候補に関する情報を、距離計算部164及び領域記憶部165に出力する。領域決定部163は、付加画像位置記憶部140と付加画像サイズ記憶部150とから、ユーザが指定した、付加画像の表示位置と付加画像のサイズとを取得して、付加画像の表示領域を決定する。領域決定部163は、さらに、距離計算部164からの入力あるいは奥行適合判定部170からの入力に従って、位置調整範囲記憶部166に記憶された付加画像の表示位置の調整範囲とサイズ調整範囲記憶部162に記憶された付加画像の表示サイズの調整範囲とに基づいて、付加画像の表示領域の位置及びサイズを調整する。
距離計算部164は、領域決定部163より取得した付加画像の表示領域候補と、表示禁止領域記憶部210が記憶している表示禁止領域との、画像表示空間内での距離を計算する。例えば、距離計算部164は、画像表示空間内における表示禁止領域と付加画像の表示領域候補とを、それぞれディスプレイ平面へ写像し、ディスプレイ平面上での両者の位置を比較することにより両者の距離を計算する。距離計算部164は、ディスプレイ平面上、例えば図2Bに示すような座標系のxy平面上で、x座標の差とy座標の差とから領域同士の距離を求めることができる。距離計算部164は、計算結果を領域決定部163に出力する。
領域記憶部165は、領域決定部163によって決定された付加画像の表示領域候補に関する情報を記憶する。
図34は、本実施の形態2の変形例8における3次元表示装置20の動作のうち、ステップS1640の詳細な動作を示すフローチャートである。ステップS1640では、表示領域候補決定部160は、付加画像の位置およびサイズの調整が可能かどうかを判定する。
距離計算部164は、領域決定部163で決定された最新の付加画像の表示領域候補と、表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域との間の距離を計算する(ステップS1641)。距離は、ディスプレイ平面へ写像された2つの領域が分離していれば正の値、2つの領域が重なっている場合は負の値で示されるものとする。例えば2つの領域に重なりが無い場合には、領域間の距離は、2つの領域において最も近接した位置間の距離とする。また、2つの領域が重なっている場合には、重なり合った領域に当てはめることのできる最長の直線の長さの負の値を領域間の距離とする。領域決定部163は、ステップS1641で計算された領域間距離に基づいて、最新の付加画像の表示領域候補が、表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を含んでいるか否かを判定する(ステップS1642)。距離が負の値の場合は2つの領域が重なっている、すなわち付加画像の表示領域が表示禁止領域を含んでいることを示す。ステップS1642において付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含んでいると判定された場合、すなわちステップS1642においてyesの場合は、ステップS1643へ進む。ステップS1642において付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含んでいないと判定された場合、すなわちステップS1642においてnoの場合は、ステップS1647へ進む。
ステップS1643では、領域決定部163は、ステップS1641で計算された負の領域間距離すなわち領域の重なりの距離と、位置調整範囲記憶部166に記憶された位置の調整範囲とから、表示領域候補を、表示禁止領域を含まない位置へ移動させることができるか否かを判断する(ステップS1643)。この判断は、例えば領域間距離の絶対値が位置調整範囲内にあるか否かによって行うものとする。ステップS1643で、表示領域候補を表示禁止領域を含まない位置へ移動させることができると判断された場合、すなわちステップS1643においてyesの場合は、ステップS1644へ進む。ステップS1643において表示領域候補を表示禁止領域を含まない位置へ移動させることができないと判断された場合、すなわちステップS1643においてnoの場合は、ステップS1645へ進む。
ステップS1644では、領域決定部163は、当該の付加画像の表示領域候補を移動させて、当該の表示領域候補が表示禁止領域を含まない位置を、表示領域候補の位置として再設定する(ステップS1644)。ステップS1644の実行後はステップS1641へ戻る。
ステップS1645では、領域決定部163は、ステップS1641で計算された負の領域間距離すなわち領域の重なりの距離と、サイズ調整範囲記憶部162に記憶されたサイズの調整範囲とから、表示領域候補のサイズを調整することで、表示領域候補が表示禁止領域を含まないように表示領域候補のサイズを変更することができるか否かを判断する(ステップS1645)。この判断は、例えば、領域間距離の絶対値が、サイズ調整範囲を長さの調整範囲として表した場合の長さの調整範囲以内であるか否かによって行うものとする。位置を変更せずに、サイズ変更によって付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含まないようにするためには、例えば、位置の基準となっている表示領域候補の重心位置を変えずに、表示領域候補のサイズを縮小する。ステップS1645において付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含まないように表示領域候補のサイズを変更することができると判断された場合、すなわちステップS1645においてyesの場合は、ステップS1646へ進む。ステップS1645において、付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含まないように表示領域候補のサイズを変更することができないと判断された場合は、すなわちステップS1645においてnoの場合は、ステップS1670へ進む。
ステップS1646では、領域決定部163は、当該の付加画像の表示領域候補のサイズを変更して、当該の表示領域候補が表示禁止領域を含まない領域サイズを、表示領域候補のサイズとして再設定する(ステップS1646)。ステップS1646の実行後はステップS1641へ戻る。ステップS1641からステップS1644または1646を繰り返すことで、予め定められた調整範囲内で位置あるいはサイズを調整することにより、表示禁止領域を含まない、付加画像の表示領域候補が決定される。予め定められた調整範囲内での位置あるいはサイズの調整では表示禁止領域を含まない、付加画像の表示領域候補を決定することができない場合には、画像合成部180は、付加画像の表示領域の位置とサイズの再指定の要求をユーザに示す(ステップS1670)。例えば、画像合成部180は、ディスプレイ190の画面に再指定の要求メッセージを表示する。
一方、ステップS1647では、奥行適合判定部170は、領域決定部163が決定した付加画像の表示領域候補について、表示領域候補の境界面において境界面の内外の奥行の差が許容範囲外であるか否かを判定する(ステップS1647)。ステップS1647の動作はステップS1300からステップS1500の動作と同一である。ステップS1647において境界面の内外の奥行の差が許容範囲外であると判定された場合、すなわちステップS1647においてyesの場合、ステップS1648へ進む。ステップS1647において境界面の内外の奥行の差が許容範囲内であると判定された場合、すなわちステップS1647においてnoの場合、ステップS1650へ進む。
ステップS1648では、領域決定部163は、位置調整範囲記憶部166に記憶された位置調整範囲内で、付加画像の表示領域候補の位置を移動させることができるか否かを判定する(ステップS1648)。つまり、領域決定部163は、ステップS1120でユーザの入力により指定された付加画像の表示位置に対して、位置調整範囲記憶部166に記憶された表示領域の調整範囲、例えば、指定された表示位置から、移動方向の付加画像領域の長さの20%である調整範囲を超えない移動の可能性があるか否かを判定する。例えば、付加画像が長方形であり、指定された表示位置から、右方向へ水平軸の10%移動、20%移動、左方向へ水平軸の10%移動、20%移動の4つの選択が可能であり、上方向へ垂直軸の10%移動、20%移動、下方向へ垂直軸の10%移動、20%移動の4つの選択が可能であるとする。この場合、水平方向の4種の移動と垂直方向の4種の移動との組み合わせのいずれかについて位置の調整動作が行われていない場合には、領域決定部163は、表示領域候補の位置を移動させることができると判定する。一方、全ての組み合わせについて、調整動作が行われている場合には、領域決定部163は、表示領域候補の位置を移動することができないと判定する。
ステップS1648において表示領域候補の位置を移動させることができると判定された場合、すなわちステップS1648においてyesの場合には、ステップS1649へ進む。ステップS1648において表示領域候補の位置を移動させることができないと判定された場合、すなわちステップS1648においてnoの場合は、ステップS1901に進む。
ステップS1649では、領域決定部163は、選択可能な、付加画像の表示領域候補の表示位置のうち1つを選択して、付加画像の表示領域候補の表示位置を移動させる(ステップS1649)。ステップS1649実行後はステップS1641へ戻る。
ステップS1901では、領域決定部163は、サイズ調整範囲記憶部162に記憶されたサイズ調整範囲内で、付加画像の表示領域候補のサイズを変更することができるか否かを判定する(ステップS1901)。つまり、領域決定部163は、ステップS1120でユーザの入力により指定された付加画像の表示領域のサイズを、サイズ調整範囲記憶部162に記憶された表示領域の調整範囲内で変更することができるか否かを判定する。例えば、領域決定部163は、ユーザ指定された付加画像の表示領域のサイズを、当該表示領域の長軸方向あるいは短軸方向に、15%以内の伸張あるいは圧縮の可能性があるか否かを判定する。付加画像が長方形であり、長方形の重心を中心として、付加画像の面積ではなく、付加画像の長さで、5%伸張、10%伸張、15%伸張、5%圧縮、10%圧縮、または15%圧縮させることができるとする。これら6種類のうち、いずれかのサイズ変更の選択肢が残っている場合には、領域決定部163は、表示領域候補のサイズ変更が可能であると判定する。6種類のサイズ変更の選択肢の全ての調整動作が完了している場合は、領域決定部163は、表示領域候補のサイズ変更が不可能であると判定する。
ステップS1901において付加画像の表示領域候補のサイズを変更することができると判定された場合、すなわちステップS1901においてyesの場合はステップS1902へ進む。ステップS1901において付加画像の表示領域候補のサイズを変更することができないと判定された場合、すなわちステップS1901においてnoの場合はステップS1670へ進む。
ステップS1902では、領域決定部163は、選択可能な、付加画像の表示領域候補のサイズのうち1つを選択して、付加画像の表示領域候補のサイズを変更する(ステップS1902)。ステップS1902実行後はステップS1641へ戻る。
ステップS1641からステップS1649またはステップS1902を繰り返すことで、付加画像の境界面の内外の奥行差を許容範囲内に調整することができる。予め定められた調整範囲内の位置あるいはサイズの調整では、付加画像の境界面の内外の奥行差が許容範囲内にならない場合には、画像合成部180は、付加画像の表示領域の位置とサイズの再指定の要求をユーザに示す(ステップS1670)。例えば、画像合成部180は、ディスプレイ190の画面に再指定の要求メッセージを表示する。
なお、本実施の形態2の変形例8において、表示領域候補決定部160は、奥行方向の表示位置を調整しないものとしたが、水平方向、垂直方向と同様に奥行方向に表示位置を移動させて調整するとしても良い。特に、付加画像の境界面において、許容範囲をわずかに超える奥行差があるような場合、付加画像の表示領域を奥行方向に移動させることが有効な場合がある。この場合、奥行の調整範囲を、例えば、元の奥行範囲の10%以下に設定する、あるいは、例えば、元の平均奥行位置あるいは最小奥行位置のディスプレイ平面からの距離の10%以下に設定することにより、付加画像を前後に移動させて奥行方向の調整を行うことができる。
<効果>
以上のように、本実施の形態2の変形例8によれば、3次元表示装置20は、ステレオ内視鏡による3次元画像に重ねて、あるいは隣接して付加画像を表示する際に、ユーザが付加画像の表示位置を指定する。3次元表示装置20は、ユーザが指定した位置におおよそ従い、且つ、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて、付加画像の表示領域を決定する。これにより、ユーザすなわち術者が必要とする位置に付加画像が表示され、且つ付加画像が鉗子のアームにめり込んだような奥行の矛盾が回避される。このため、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。
(実施の形態2の変形例9)
実施の形態2の変形例5〜8では、ユーザが指定した付加画像の表示領域の位置とサイズとを調整することにより、付加画像の境界面の内外の奥行差が許容範囲を超えないようにした。しかしながら、実施の形態2の変形例5〜8においては、付加画像の表示領域の変形を行うことはない。本変形例9では、付加画像の表示領域を変形させることにより、付加画像の境界面の内外の奥行差が許容範囲を超えることを防止する。本実施の形態2の変形例9においては、付加画像の表示領域の変形に伴って、付加情報の表示の構成を変更する。この場合、付加情報が画像情報のように空間上の構成を変形させることのできない情報である場合には、表示領域の変形は有効ではない。本実施の形態では、バイタル情報の例を用いて、表示の構成の変更を伴う、表示領域の変形について説明する。
<構成>
図35は、実施の形態2における3次元表示装置20の機能構成を示すブロック図である。
図35の3次元表示装置20は、実施の形態2の図8に示す3次元表示装置20の表示領域候補決定部160が表示領域候補決定部360に置き換わり、付加画像形状記憶部310が付け加わり、入力部200として表示制御信号生成部220と操作入力部221が加わり、表示制御信号生成部220の出力が付加画像位置記憶部140へ入力され、奥行情報生成部130の出力が表示領域候補決定部360へ入力される以外は、図8と同様である。図8と同様の処理部には同じ符号を付し、説明を省略する。
3次元表示装置20は、内視鏡カメラ111と、バイタルセンサ121と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、付加画像形状記憶部310と、表示領域候補決定部360と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190と、表示禁止領域記憶部210と、入力部200とを備える。入力部200は、表示制御信号生成部220と、操作入力部221とを備える。
付加画像形状記憶部310は、付加画像の表示領域の形状を記憶する。例えば付加画像の表示領域が長方形である場合、付加画像形状記憶部310は、縦横の辺の長さの比を記憶している。これ以外にも、付加画像形状記憶部310は、付加画像の表示領域が楕円形である場合には、長径と短径の比を記憶する等、付加画像の形状を決定しうる情報を記憶している。
表示領域候補決定部360は、付加画像位置記憶部140、付加画像サイズ記憶部150、付加画像形状記憶部310および表示禁止領域記憶部210に記憶されている情報を参照し、さらに、奥行情報生成部130が生成する、メイン画像である内視鏡カメラ111で取得された画像の奥行情報を取得して、付加画像表示領域の候補の位置とサイズと形状とを決定する。
<動作>
図36は、実施の形態2の変形例9における3次元表示装置20の処理動作を示すフローチャートである。
図36は、実施の形態2の変形例7における図31に示した3次元表示装置20の処理動作のフローチャートにおいて、ステップS1600からステップS1620が削除され、ステップS2010が付け加わった以外は、図31と同様である。図31と同じ動作については同じ符号を付し、説明を省略する。
以下、図36に従って、実施の形態2の変形例9における3次元表示装置20の処理動作を説明する。
まず、内視鏡カメラ111は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報をメイン画像として生成し、バイタルセンサ121は、付加情報として現在の患者の心電位と血圧とを計測する(ステップS1100)。
表示制御信号生成部220は、操作入力部221よりユーザの付加画像に対する操作を取得し、付加画像を表示する指示入力を検出する(ステップS1110)。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出された場合、すなわちステップS1110においてyesの場合はステップS1120へ進む。ステップS1110において付加画像を表示する指示入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1110においてnoの場合はステップS1700に進む。ステップS1700では、画像合成部180は、付加画像を含まないメイン画像である内視鏡カメラ画像を表示用画像として合成する。
ステップS1120では、表示制御信号生成部220はさらに、付加画像の位置を操作する入力を検出する(ステップS1120)。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出された場合、すなわちステップS1120においてyesの場合はステップS1130へ進む。ステップS1120において付加画像の位置を指定する入力が検出されなかった場合、すなわちステップS1120においてnoの場合はステップS1200に進む。
ステップS1130では、表示制御信号生成部220は、ステップS1110で取得した付加画像の表示に関する指示入力中の付加画像の位置の情報を、付加画像位置記憶部140へ出力する。付加画像位置記憶部140は表示制御信号生成部220が出力した付加画像の位置の情報を記憶する(ステップS1130)。
ステップS1200では、表示領域候補決定部360は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を1つ決定する(ステップS1200)。例えば、表示領域候補決定部360は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズのうち、未選択のものから任意に1つを選択し、選択した付加画像のサイズと付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置との組み合わせで示される領域を、表示領域の候補として決定する。なお、ステップS1200では付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報のうち、最新の情報を用いて、表示領域の候補を決定するものとする。したがって、ステップS1130が実行されている場合は、ステップS1130で記憶された位置情報を用いて、表示領域の候補が決定される。
表示領域候補決定部360は、ステップS1200で決定した表示領域の候補が表示禁止領域記憶部210に記憶された表示禁止領域を含むか否かを判定する(ステップS1210)。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、ステップS2010へ進む。ステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含まないと判定された場合、すなわちステップS1210においてnoの場合、ステップS1300に進む。
ステップS1300では、奥行適合判定部170はステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出し、境界線あるいは境界面の周辺の奥行情報を抽出する(ステップS1300)。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部360が、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS2010に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS1700に進む。
ステップS1700では、画像合成部180は、ステップS1100で取得したメイン画像と、ステップS1100で取得した付加情報を示す付加画像とを合成する。具体的には、画像合成部180は、メイン画像をディスプレイ190の画面に表示し、メイン画像に重ねて、付加画像をステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として、当該表示領域に表示するよう画像を合成する。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。
ステップS2010では、表示領域候補決定部360は、付加画像の形状を変形させ、変形後の形状を付加画像形状記憶部310に記憶する(ステップS2010)。例えば、表示領域候補決定部360は、付加画像の表示位置を変更せず、付加画像の表示領域が表示禁止領域を含まないよう、すなわち、付加画像の表示領域が表示禁止領域外になるよう付加画像の形状を変形する。例えば、付加画像の表示領域が長方形である場合に、付加画像の表示領域の上部が表示禁止領域と重なり合う場合には、長方形の縦の辺を短くし、横の辺を伸ばし、表示領域をより横長の長方形に変形することにより、付加画像が表示禁止領域を含まないようにする。付加画像の表示領域の変形処理(ステップS2010)の詳細については後述する。ステップS2010の実行後はステップS1200に戻る。
ステップS1200からステップS2010を繰り返すことで、表示禁止領域を回避して表示領域候補を決定し、さらに奥行差が許容範囲を超えない付加画像の表示領域を決定することができる。
図37は、実施の形態2の変形例9の3次元表示装置20の部分の詳細を示した機能ブロック図である。
表示領域候補決定部360は、領域決定部363と、距離計算部164と、領域記憶部165と、形状決定部361と、レイアウト決定部362とを備える。
領域決定部363は、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、形状決定部361と、距離計算部164と、領域記憶部165と、レイアウト決定部362と、奥行適合判定部170とからの入力を受け、付加画像の表示領域候補に関する情報を、距離計算部164及び領域記憶部165に出力する。領域決定部363は、付加画像位置記憶部140からユーザが指定した付加画像の表示位置を取得し、付加画像サイズ記憶部150から、予め定められた付加画像のサイズを取得する。領域決定部363は、取得した表示位置とサイズが示す領域を、付加画像の表示領域として決定する。領域決定部363は、さらに、距離計算部164からの入力あるいは奥行適合判定部170及びレイアウト決定部362からの入力に従って、付加画像の表示領域を変形し、変形した表示領域内の付加情報の表示レイアウトを調整する。
距離計算部164は、領域決定部363より取得した付加画像の表示領域候補と、表示禁止領域記憶部210が記憶している表示禁止領域との、画像表示空間内での距離を計算する。例えば、距離計算部164は、画像表示空間内における表示禁止領域と付加画像の表示領域候補とを、それぞれディスプレイ平面へ写像し、ディスプレイ平面上での両者の位置を比較することにより両者の距離を計算する。距離計算部164は、ディスプレイ平面上、例えば図2Bに示すような座標系のxy平面上で、x座標の差とy座標の差とから領域同士の距離を求めることができる。距離計算部164は、計算結果を領域決定部363に出力する。
領域記憶部165は、領域決定部363によって決定された付加画像の表示領域候補に関する情報を記憶する。
形状決定部361は、距離計算部164より取得した表示禁止領域と当該の付加画像の表示領域候補との間の距離と、奥行情報生成部130より取得した、メイン画像である内視鏡カメラ111が撮像した3次元画像の奥行情報と、付加画像形状記憶部310に記憶された付加画像の形状情報と、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置と、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズとから、付加画像の表示領域候補の形状とサイズとを決定し、決定した表示領域候補の形状とサイズとをレイアウト決定部362と、領域決定部363へ出力する。
レイアウト決定部362は、形状決定部361より取得した、付加画像の表示領域候補の形状とサイズに対して、付加画像表示領域内でのバイタル情報を表示するためのレイアウトを決定する。図38Aは、バイタル情報を標準形状の付加画像の表示領域に表示した一例を示す模式図である。図38Bはバイタル情報を、標準形状より横に長い長方形の付加画像の表示領域に表示した一例を示す模式図である。図38Cは、バイタル情報を、血圧と心電図との二つの付加画像の表示領域に表示した例を示す模式図である。バイタル情報が血圧と心電図である場合、横軸が時間を示し、縦軸が気圧を示す血圧のグラフと、横軸が時間を示し、縦軸が電位を示す心電図のグラフとが、バイタル情報として表示される。両グラフともに横軸は時間を示す。図38Aに示す標準形状である長方形の表示領域候補では、2つのグラフを縦に並べることにより、2つのグラフの横軸をそろえ、時間の同期が見やすいレイアウトにしている。一方、図38Bに示す横長長方形の表示領域候補では、2つのグラフを横に並べることにより、縦の長さが短い領域であっても、グラフの縦軸を圧縮しすぎることなく、2つのグラフを観察可能なレイアウトとしている。図38Cでは、2つのグラフを2つの領域に分割して表示し、1つずつの領域を小さくして、付加画像の表示位置の自由度を高くし、グラフを圧縮しすぎることなく見やすく表示するレイアウトとしている。
図39は、実施の形態2の変形例9における3次元表示装置20の動作の部分の詳細を示したフローチャートである。
図39に従って、ステップS2010の動作を説明する。
図36のステップS1210において表示領域候補が表示禁止領域を含むと判定された場合、すなわちステップS1210においてyesの場合、あるいは、ステップS1500において奥行の差が許容範囲外である場合と判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、表示領域候補決定部360は、ステップS2010の動作を行う。
まず、形状決定部361は、奥行情報生成部130より取得したメイン画像の奥行情報より、画像中の画面からの飛び出しの大きい部分を抽出する(ステップS2011)。図2Bのように画像中のオブジェクトの位置を示す座標が設定されており、奥行方向のz軸については、画面からの飛び出し方向が正の値で、画面から奥側が負の値である場合には、形状決定部361は、z座標の値が例えば50cmを超えるオブジェクト部分を、飛び出しの大きい部分として抽出する。
形状決定部361は、ステップS2011で抽出した飛び出しの大きい部分と、当該の付加画像の表示領域候補との間の距離を計算する(ステップS2012)。例えば、形状決定部361は、飛び出しの大きい部分と、付加画像の表示領域とを、図2Bの座標上のxy平面すなわち、ディスプレイ平面に写像し、この平面上で、2つの領域が最も近接する部分の距離を求める。
形状決定部361は、ステップS2011で求められた飛び出しの大きい部分の形状と、ステップS2012で求められた距離とに基づいて、飛び出しの大きい部分を、付加画像で遮蔽するか否かを判断する(ステップS2013)。例えば、形状決定部361は、飛び出しの大きい部分のxy平面への写像部分が連続しており、かつ写像部分の面積が予め定められた値を下回る場合や、飛び出しの大きい部分のxy平面への写像部分が連続していなくてもその分布範囲が、予め定められた面積の連続する任意の領域に重なる場合や、飛び出しの大きい部分のxy平面への写像と当該付加画像の表示領域候補のxy平面への写像とが重なっている場合に、飛び出しの大きい部分を付加画像で遮蔽すると判断する。
ステップS2013において飛び出しの大きい部分を付加画像で遮蔽すると判断した場合、すなわちステップS2013においてyesの場合、ステップS2014に進む。
ステップS2014では、形状決定部361は、遮蔽すべき飛び出し部分の範囲を含む形状とサイズに当該付加画像の領域を変形する(ステップS2014)。ここでは付加画像は長方形である。このため、例えば、形状決定部361は、遮蔽すべき部分についてディスプレイ平面すなわち図2Bのxy平面に写像した図形の、水平方向すなわち図2Bのx軸方向の左端と右端の間の距離を横の辺の長さとする。同様に遮蔽すべき部分の垂直方向すなわち図2Bのy軸方向の上端と下端の間の距離を縦の辺の長さとする。縦の辺の長さと横の変の長さとから変形後の付加画像の表示領域の形状とサイズが決定される。
ステップS2013において飛び出しの大きい部分を付加画像で遮蔽しないと判断した場合、すなわちステップS2013においてno場合、ステップS2015に進む。
ステップS2015では、形状決定部361は、距離計算部164で計算された当該の付加画像の表示領域候補と、表示禁止領域との間の距離に基づいて、当該の付加画像の表示領域候補が表示禁止領域を含んでいるか否かを判定する(ステップS2015)。ステップS2015において付加画像表示領域が表示禁止領域を含んでいると判定された場合、すなわちステップS2015においてyesの場合は、ステップS2016へ進む。ステップS2015において付加画像の表示領域が表示禁止領域を含んでいないと判定された場合、すなわちステップS2015においてnoの場合は、ステップS2017へ進む。
ステップS2016では、形状決定部361は、距離計算部164で計算された当該の付加画像の表示領域候補と表示禁止領域との間の距離に応じて、付加画像の表示領域候補の形状を変形する(ステップS2016)。形状決定部361は、例えば、長辺と短辺の変更で付加画像の表示領域と表示禁止領域との重なりが無くなる変形であって、付加画像表示領域の変形に伴う付加画像の表示領域の重心の変化が最も少ない変形を行うものとする。
ステップS2017では、形状決定部361は、ステップS2012で計算された飛び出し部分と当該の付加画像の表示領域候補との距離に従って、当該の付加画像の表示領域候補の形状を変形する(ステップS2017)。例えば、形状決定部361は、当該の付加画像の表示領域候補と隣接あるいは重複する全ての飛び出し部分と、当該の付加画像の表示領域候補との距離の和が最大となるように、表示領域候補の長辺と短辺の変更を行う。あるいは、形状決定部361は、飛び出し部分との重複を解消するための長辺と短辺の変更であって、付加画像表示領域の変形に伴う付加画像の表示領域の重心の変化が最も少ない変形を行うとしても良い。
ステップS2018では、レイアウト決定部362は、ステップS2014、ステップS2016、またはステップS2017で変形された当該の付加画像の表示領域候補の縦横比に応じて、付加情報の表示レイアウトを変更する(ステップS2018)。例えば、付加画像の表示領域が長方形であり、かつ、表示領域の縦の辺が8cmを下回った場合に、レイアウト決定部362は、図38Bに示すように、横軸が時間である複数のグラフを、横に並べたレイアウトに変更する。また、表示領域の縦の辺が8cm以上の場合には、レイアウト決定部362は、図38Aに示すように、2つのグラフの時間軸を揃えて縦に並べて表示するレイアウトに変更する。
なお、ステップS2015において付加画像表示領域が表示禁止領域を含んでいると判定された場合、すなわちステップS2015においてyesの場合は、形状決定部361は、表示禁止領域を避けるように表示領域候補の形状を変形することとした(ステップS2016)。しかし、このような変形をすると、表示候補領域の形状の面積が所定閾値以下となり、当該面積が極端に小さくなってしまうような場合には、形状決定部361が、面積が極端に小さいことを示す信号を画像合成部180に送信してもよい。画像合成部180は、受信した当該信号に応答して、ユーザに付加画像の表示位置の再指定を促すメッセージを、ディスプレイ190に表示する。
以上のように、本実施の形態2の変形例9によれば、3次元表示装置20は、ステレオ内視鏡により撮像された3次元画像に、付加画像を重ねて表示する際に、ユーザが付加画像の表示位置を指定した場合に、付加画像の表示領域の形状と表示領域内の付加情報のレイアウトを変更する。これにより、ユーザの位置指定におおよそ従い、且つ、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて、付加画像の表示領域を決定する。または、付加画像によってメイン画像を遮蔽することで付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を回避する。これにより、ユーザすなわち術者が必要とする位置に付加画像を表示し、且つ付加画像が鉗子のアームにめり込んだような奥行の矛盾を回避し、ユーザすなわち術者の疲労を防ぐことができる。
なお、本実施の形態2の変形例9では、表示領域候補決定部360は、前記候補領域の位置を変更しても奥行適合判定部170により奥行差が許容範囲に含まれないと判定される場合に、生体データのグラフのレイアウトを変更したが、前記候補領域のサイズを変更しても奥行適合判定部170により奥行差が許容範囲に含まれないと判定される場合に、生体データのグラフのレイアウトを変更するようにしても良い。
なお、実施の形態2の変形例9では、付加画像がメイン画像中の飛び出しの大きい部分を遮蔽するよう付加画像の表示領域の形状を変形させた。その他、表示領域の変形と同時に、付加画像を表示する際の奥行を変更し、付加画像とメイン画像との境界面での、付加画像とメイン画像との奥行の差を最小にする奥行位置に、付加画像の表示位置を調整するものとしても良い。奥行の差を最小にするとは、奥行の差の平均を最小にする、あるいはメイン画像側の奥行最大位置に付加画像の奥行位置を合わせることを指す。
なお、実施の形態2の変形例5〜9において、表示領域候補決定部160または表示領域候補決定部360が決定した複数の表示領域候補の中から、ユーザにいずれかの表示領域候補を選択させても良い。例えば、全ての表示領域候補に付加画像を付してディスプレイに表示し、ユーザが入力部200を用いて特定の表示領域を選択する処理を追加しても良い。図40Aは、表示領域候補決定部160または表示領域候補決定部360が設定した、4つの付加画像の表示領域候補を画面に表示した表示例を示す図である。この例では、付加画像の表示領域候補はディスプレイの4つの隅に接触する位置に設定される。各々の付加画像の領域は、実施の形態2の変形例7の図31に示すステップS1210からステップS1610と同様の動作により、付加画像位置をディスプレイの隅に固定し、表示禁止領域記憶部210に記憶された領域を含まず、付加画像の表示領域の内外での奥行差が許容範囲内になるよう、サイズを調整されている。図40Aのようにサイズを調整された付加画像の表示領域候補がすべてディスプレイに表示され、ユーザは最も好ましい位置とサイズを持つ表示領域を選択する。図40Bは、表示領域候補を選択するための操作入力部221の一例である。図40Bの例では、操作入力部221は、ディスプレイ上の位置に対応する4つのボタンと、十字キーとを備えている。ユーザは、ディスプレイ上の位置に対応する4つのボタンのうち、最も好ましい位置とサイズを持つ表示領域に対応するボタンを押すことで付加画像の表示領域を4つの候補から選択することができる。あるいは、ユーザは、十字キーの操作により4つの表示領域候補のうち1つを選択することもできる。
なお、実施の形態2の変形例1〜9において、ステレオ内視鏡カメラ画像及びバイタル情報はリアルタイムで取得され、表示されるものとして説明したが、ステレオ内視鏡カメラにより撮像され、録画された画像と、画像に同期して取得され、記録されたバイタル情報とを、表示するものとしても良い。その場合には、内視鏡カメラ111、バイタルセンサ121はそれぞれ画像記憶部とバイタルデータ記憶部とに置き換えられる。予め記録された画像を用いる場合には、奥行情報は予め生成され、画像情報と同期したデータとして記憶されているものとしても良い。
(実施の形態3)
実施の形態2およびその変形例では、3次元表示装置20は、ステレオの内視鏡カメラ111で撮像している内視鏡手術の手術中画像をリアルタイムで表示するものである。実施の形態3はステレオ内視鏡カメラで撮像され、記憶された画像をメイン画像として表示するものである。なお、手術中にステレオ内視鏡カメラでの撮像と同時に記録された情報が、ステレオ内視鏡カメラの画像と時間同期した付加情報として記憶されている。
<構成>
図41は、実施の形態3における3次元表示装置30の機能構成を示すブロック図である。
3次元表示装置30は、図1の3次元表示装置10の構成において、メイン画像取得部110が内視鏡画像記憶部112に置き換わり、付加情報取得部120がバイタル記憶部125と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123とに置き換わり、適合判定結果記憶部340と、最適表示計画決定部320と、付加画像表示計画記憶部330とが加えられたものである。それ以外の構成は、図1の3次元表示装置10と同様である。図1と同様の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
3次元表示装置30は、内視鏡画像記憶部112と、バイタル記憶部125と、MRI画像記憶部122と、3次元画像合成部123と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、適合判定結果記憶部340と、最適表示計画決定部320と、付加画像表示計画記憶部330と、画像合成部180と、ディスプレイ190とを備える。
内視鏡画像記憶部112は、ステレオ内視鏡を使用した手術中の画像を記憶している。画像は、手術に用いたステレオ内視鏡カメラの画像を動画として記憶したステレオ3次元画像であり、時間の同期が取られた右眼用画像と左眼用画像として記憶されている。
バイタル記憶部125は、内視鏡画像記憶部112の撮像と同時に手術中の患者の身体に取りつけられたセンサにより計測され、記憶された体温、心電位、血圧、血中酸素濃度、脳波等のバイタル情報を記憶している。これらのバイタル情報は内視鏡画像記憶部112に記憶された画像と時間の同期が取られている。
MRI画像記憶部122は、術前にMRIシステムにより記録された、手術の対象となる患部の画像を含む3次元画像情報を記憶している。
3次元画像合成部123は、MRI画像記憶部122に記憶された画像情報を指定された切断面(スライス)や、指定された範囲の立体画像としてディスプレイ190に表示可能な形式の画像に合成する。
奥行情報生成部130は、内視鏡画像記憶部112に記憶された3次元画像の左右の視差を求め、画像の奥行情報を生成する。
付加画像位置記憶部140は、バイタル記憶部125に記憶されたバイタル情報またはMRI画像記憶部122に記憶されたMRI画像情報を、ディスプレイ190の画面上に表示する際の位置を記憶する。
付加画像サイズ記憶部150は、付加情報取得部120で取得された付加情報を、付加画像として、ディスプレイ190の画面上に表示する際のサイズを記憶する。
表示領域候補決定部160は、1つ以上の付加情報を、付加画像として、ディスプレイ190の画面上に表示するための表示領域の候補を決定する。
奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が決定した表示領域の候補の情報と、奥行情報生成部130で生成された内視鏡画像の奥行情報とから、付加画像の表示領域の境界面の周辺での付加画像とメイン画像との奥行の違いが、予め定められた値より大きな奥行差、あるいは奥行の矛盾がある状態を検出する。
適合判定結果記憶部340は、奥行適合判定部170が各表示領域候補について所定時間ごとに判定した付加画像とメイン画像との奥行の差の値を記憶している。
図42は、適合判定結果記憶部340に記憶される情報の例を示す。図42は、各時間における各付加画像の表示領域に対する奥行適合判定部170の判定結果を示している。
最適表示計画決定部320は、内視鏡画像記憶部112に記憶された画像のすべての時間に対して奥行適合判定部170が判定した結果を、適合判定結果記憶部340に記憶されている情報から検索する。最適表示計画決定部320は、各時間の各表示領域候補から、時間ごとに最適な表示領域を選択する。最適表示計画決定部320は、内視鏡画像記憶部112に記憶された画像の各時間に対して、選択された最適な付加画像の表示領域を、表示計画として決定する。最適な表示領域の決定は、例えば、全ての時間を通して、付加画像の表示位置が変化する回数が最も少ないものや、全ての時間を通して、付加画像の表示位置の変化量が最も少ないものといった判断基準に基づいて行われる。
付加画像表示計画記憶部330は、最適表示計画決定部320が決定した表示計画を記憶している。
画像合成部180は、内視鏡画像記憶部112に記憶された3次元画像をディスプレイ190の画面に表示し、バイタル記憶部125に記憶されたバイタル情報と、MRI画像記憶部122に記憶されたMRI画像の情報とを、付加画像表示計画記憶部330に記憶された表示計画に示される各時間における付加画像の表示領域に表示するように、画像を合成する。
ディスプレイ190は、生成された画像を表示する。
<動作>
図43は、実施の形態3における3次元表示装置30の動作を示すフローチャートである。
図44、図45は、実施の形態3における3次元表示装置30の動作の一部の詳細を示すフローチャートである。
図41、図43、図44、および図45に従って実施の形態3の3次元表示装置30の動作を説明する。
3次元表示装置30は、まず、メイン画像である内視鏡画像記憶部112に記憶された画像と合わせて表示する付加画像の、表示領域の時間系列すなわち、付加画像の表示計画を決定する(ステップS3100)。次に、3次元表示装置30は、実際にメイン画像と付加画像とを合成し、合成した3次元画像を表示する(ステップS3200)。
以下、ステップS3100の動作について詳細を説明する。
図44を参照して、奥行情報生成部130は、内視鏡画像記憶部112に記憶されたステレオ3次元画像から処理のための単位時間の画像を取得し、内視鏡画像記憶部112内に未処理の画像が残っているか否かを判断する(ステップS3110)。処理の単位時間は例えばデジタル動画の1サンプルである。ステップS3110において、内視鏡画像記憶部112に未処理の画像があると判断された場合には(ステップS3110でyes)、ステップS1200へ進む。ステップS3110において内視鏡画像記憶部112に未処理の画像が残っていないと判断された場合には(ステップS3110でno)、ステップS3130へ進む。
ステップS1200では、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を決定する(ステップS1200)。
奥行情報生成部130は、内視鏡画像記憶部112より取得した処理単位分の画像の奥行情報を生成する(ステップS1300)。
奥行適合判定部170は、付加画像位置記憶部140に記憶されている情報より求めた表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出した付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示される奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1600に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS3120に進む。
ステップS1600において、表示領域候補決定部160は、付加画像の表示位置を移動させ、移動させた表示位置を付加画像位置記憶部140に記憶する(ステップS1600)。ステップS1600の後、ステップS1200へ戻る。
ステップS3120では、奥行適合判定部170は、内視鏡画像記憶部112に記憶されたメイン画像と同期する時間情報と、付加画像表示領域候補の領域の情報と、ステップS1400で求められた付加画像の領域境界線あるいは境界面を挟んで表示されるメイン画像と付加画像の奥行差とを、適合判定結果記憶部340に記憶する。記憶内容は例えば図42のように構成される。ステップS3120の後、ステップS3110へ戻る。
ステップS3110からステップS3120を反復することで、内視鏡画像記憶部112内に記憶された画像の全時間に対して、付加画像の表示領域の候補が単位時間ごとに記憶される。
ステップS3130では、最適表示計画決定部320が、適合判定結果記憶部340に記憶された時間ごとの付加画像表示領域候補から、時間ごとに、付加画像を表示する表示領域を決定する。付加画像の表示領域の選択方法は、例えば、メイン画像の全時間に対して、付加画像の表示領域の移動回数が最も少なくなるように、各時間での付加画像の表示領域を選択する。付加画像の表示領域の選択方法は、これ以外にも例えば、メイン画像の全時間に対して、付加画像の表示領域の総移動距離が最も少なくなるように各時間での付加画像の表示領域を選択するとしても良い。また、移動回数と移動距離を組み合わせた基準を用いて最適化するものとしても良い。最適表示計画決定部320は、このようにして最適化した、時間ごとの付加画像の表示領域、すなわち付加画像の表示計画を付加画像表示計画記憶部330に記憶する(ステップS3140)。
ステップS3110からステップS3140の処理を行うことで、内視鏡画像記憶部112に記憶されたメイン画像の全ての時間について、メイン画像に重ねて表示する付加画像の表示領域が全て決定される。
次に、図45を参照して、ステップS3200の詳細な動作を説明する。
画像合成部180は、内視鏡画像記憶部112に記憶されたステレオ3次元画像から表示のための単位時間の画像を取得し、内視鏡画像記憶部112内に未処理の画像が残っているか否かを判断する(ステップS3210)。ステップS3210において内視鏡画像記憶部112に未処理の画像があると判断された場合には(ステップS3210でno)、ステップS3220へ進む。ステップS3210において内視鏡画像記憶部112に未処理の画像が残っていないと判断された場合には(ステップS3210でyes)、ステップS3250へ進む。
ステップS3220では、画像合成部180は付加画像表示計画記憶部330より、当該の時間に対応する付加画像の表示領域を取得する(ステップS3220)。
ステップS3230において、画像合成部180は、バイタル記憶部125より当該の時間に対応するバイタル情報を取得する。また、画像合成部180は、表示テンプレートに従って、ステップS3220で取得した付加画像の表示領域内に画像を生成する。表示テンプレートは、例えば横軸が時間を示し、縦軸が体温や血圧等の値を示すグラフのテンプレートである。さらに画像合成部180は、3次元画像合成部123から、MRI画像記憶部122に記憶された情報を元にコンピュータグラフィックスで生成されたステレオ3次元の画像情報を取得する。画像合成部180は、取得した画像情報から、ステップS3220で取得した付加画像の表示領域内にコンピュータグラフィックス画像を生成する(ステップS3230)。
画像合成部180は、ステップS3230で生成した付加画像をステップS3210で取得したメイン画像と合成し、全体の画像を生成する(ステップS3240)。
ディスプレイ190は、ステップS3240で生成された画像を表示する(ステップS1800)。
ステップS3210からステップS1800を反復することで内視鏡画像記憶部112に記憶された画像と対応する付加画像とをすべて表示することができる。内視鏡画像記憶部112に記憶された画像がすべて表示されると、3次元表示装置30は動作を終了する(ステップS3250)。
<効果等>
以上のように、本実施の形態によれば、3次元表示装置30は、3次元画像に重ねてあるいは隣接して付加画像を表示する際に、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて付加画像の表示領域を決定する。これにより奥行の大きすぎる差や奥行の矛盾による違和感や疲労を防ぐことができる。さらに、メイン画像と付加画像の全表示時間を通して、付加画像の表示領域を最適化することで、付加画像の表示領域が頻繁に移動したり、大きく移動したりすることによるユーザの負担を避けてユーザの疲労を防ぐことができる。
なお、実施の形態3では、表示領域候補決定部160は、付加画像位置記憶部140と付加画像サイズ記憶部150に記憶された情報に基づいて表示領域の候補を決定したが、実施の形態2や実施の形態2の変形例3、変形例4のように、表示禁止領域記憶部210に付加画像による遮蔽を禁止する領域の情報を記憶させておき、例えば、手術対象である患部を遮蔽する領域を、付加画像の表示領域として設定しないようにしても良い。
また、実施の形態3では付加画像は自動的に表示され、ユーザが付加画像に対する操作することは無いものとしたが、実施の形態2や実施の形態2の変形例2のように入力部200よりユーザが付加画像に対する操作を入力することで、付加画像の領域を変更させるようにしても良い。
実施の形態3では、録画済のメイン画像を対象として、付加画像の表示領域の移動回数または総移動距離が最も少なくなるように、各時間での付加画像の表示領域を選択したが、実施の形態1及び2で説明したリアルタイムに撮像されたメイン画像についても、付加画像の表示領域の移動回数または総移動距離を最も少なくするために、以下の処理を行っても良い。例えば、図1に示した表示領域候補決定部160は、付加画像の表示領域候補を決定する際に、直前に表示されていた付加画像の表示位置に最も近い表示領域候補を優先して、付加画像の表示領域候補を決定するようにしても良い。
(実施の形態4)
実施の形態2とその変形例および実施の形態3では、メイン画像はステレオ内視鏡カメラで撮像した画像であり、付加画像はメイン画像と時間同期したバイタル情報の画像と、MRI画像等の事前に取得された画像とであった。これに対し、実施の形態4の3次元表示装置では、遠隔操作ロボットに取り付けられたステレオカメラで撮像した画像をメイン画像とし、当該ロボットの動作範囲の地図情報と、当該ロボットの現在位置情報とから生成される現在位置の地図を付加画像とする。3次元表示装置は、遠隔操作ロボットのオペレータが観視するものとする。3次元表示装置30は、付加画像として、現在位置の地図以外に、ロボットの動作環境の気温、湿度、気圧、放射線量等の周辺環境情報の画像を表示しても良い。周辺環境情報の画像を付加画像として表示する場合は、実施の形態2のバイタル情報画像のように、グラフ表示する等の表示が可能である。
<構成>
図46は、実施の形態4における3次元表示装置40の機能構成を示すブロック図である。
図46は、図1の実施の形態1の3次元表示装置10の構成において、メイン画像取得部110がステレオカメラ113に置き換わり、付加情報取得部120が地図記憶部126と、位置センサ127と、3次元地図合成部128とに置き換わったものである。それ以外の構成は、図1の3次元表示装置10と同様である。図1と同様の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
3次元表示装置40は、ステレオカメラ113と、地図記憶部126と、位置センサ127と、3次元地図合成部128と、奥行情報生成部130と、付加画像位置記憶部140と、付加画像サイズ記憶部150と、表示領域候補決定部160と、奥行適合判定部170と、画像合成部180と、ディスプレイ190とを備える。
ステレオカメラ113は、遠隔操作ロボットに取り付けられたステレオ3次元画像撮像用のカメラである。
地図記憶部126は、予め定められた、当該ロボットが活動する範囲の地図情報を記憶している。地図は、例えば特定の建物の設計図であり、各階の部屋の情報を含む。
位置センサ127は、当該遠隔操作ロボットの現在位置を計測するセンサである。具体的には、例えばGPSセンサと高度計である。平面上の位置がGPSセンサにより計測され、建物内の階層が高度計により計測される。
3次元地図合成部128は、地図記憶部126に記憶された地図情報と、位置センサ127で計測された当該ロボットの位置情報とから、3次元表示された建物内の画像に、当該ロボットの現在位置を示す画像を合成する。3次元地図合成部128は、例えば壁等の建物の構造物を半透明で示し、当該ロボットを三角柱のような前後方向が分かる形状で表示するための画像を生成する。
奥行情報生成部130は、ステレオカメラ113で撮影された3次元画像の左右の視差を求め、画像の奥行情報を生成する。
付加画像位置記憶部140は、3次元地図合成部128で合成された画像をディスプレイ190の画面上に表示する際の位置を記憶する。
付加画像サイズ記憶部150は3次元地図合成部128で合成された画像を画面上に表示する際のサイズを記憶する。
表示領域候補決定部160は、1つ以上の付加情報を付加画像として画面上に表示するための表示領域の候補を決定する。
奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が決定した表示領域の候補の情報と、奥行情報生成部130が生成した3次元画像の奥行情報とから、付加画像の表示領域の境界面の周辺での付加画像とメイン画増との奥行の違いが、予め定められた値より大きな奥行差、あるいは奥行の矛盾がある状態を検出する。
画像合成部180は、ステレオカメラ113で撮像された3次元画像と3次元地図合成部128で合成された画像とを合成することにより、ディスプレイ190に表示する画像を生成する。
ディスプレイ190は、画像合成部180により生成された画像を表示する。
<動作>
図47は、実施の形態4における3次元表示装置10の処理動作を示すフローチャートである。図47は実施の形態1の図5に示した動作にステップS4100が付け加わった以外は図5と同様である。
以下、図46と図47に従って実施の形態4の3次元表示装置40の動作を説明する。
まず、ステレオカメラ113は、左右の視差を有する3次元表示用の画像情報を取得し、位置センサ127は、ロボットの現在位置の情報を取得する(ステップS1100)。現在位置情報は、平面位置と高度との情報を含む。
次に、表示領域候補決定部160は、付加画像サイズ記憶部150に記憶された、予め定められた付加画像のサイズと、付加画像位置記憶部140に記憶された付加画像の位置とから、表示領域の候補を決定する(ステップS1200)。実施の形態4では、付加画像サイズ記憶部150は1つの付加画像のサイズを記憶しており、付加画像位置記憶部140は1つ以上の表示位置を記憶しているものとする。
奥行適合判定部170は、ステップS1200で決定された付加画像の表示領域候補の境界線あるいは境界面を抽出する。境界面はディスプレイ190の平面に直交する奥行方向の面である。奥行適合判定部170は、ステップS1100で取得された3次元画像中の、付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分を特定し、奥行情報を抽出する(ステップS1300)。メイン画像の奥行情報については、ステップS1100でメイン画像取得部110がメイン画像を取得し、ステップS1300で奥行適合判定部170が奥行情報を抽出するまでの間に、奥行情報生成部130が奥行情報を生成して保持しているものとする。
さらに、奥行適合判定部170は、表示領域候補決定部160が、付加画像位置記憶部140に記憶されている付加画像の位置の情報より求めた付加画像の表示領域の奥行と、ステップS1300で抽出された付加画像との境界線あるいは境界面に隣接する部分のメイン画像の奥行とを比較する(ステップS1400)。
奥行適合判定部170は、境界線あるいは境界面をはさんで表示されるメイン画像及び付加画像の奥行差が予め定められた許容範囲を超えているかどうかを判断する(ステップS1500)。奥行差は、例えば、付加画像の奥行の値から、境界線近傍のメイン画像の奥行の値を減じた値が、−1cm以上15cm以下の場合を許容範囲とする。ステップS1500において奥行の差が許容範囲外であると判断された場合、すなわちステップS1500においてyesの場合、ステップS1600に進む。ステップS1500において奥行の差が許容範囲内であると判断された場合、すなわちステップS1500においてnoの場合、ステップS4100に進む。
ステップS1600では、表示領域候補決定部160は付加画像の表示位置を変更する(ステップS1600)。表示位置の変更は、付加画像位置記憶部140に記憶された表示位置のうち、ステップS1200において表示位置候補として選択されていない表示位置を選択することにより行われる。ステップS1600の後、ステップS1200へ戻る。
ステップS4100では、3次元地図合成部128が、地図記憶部126に記憶された建物の構造の情報に基づいて、3次元の建物のコンピュータグラフィックスを生成し、生成した建物のコンピュータグラフィックス内に、当該ロボットの現在位置を描き込む(ステップS4100)。3次元地図合成部128は、位置センサ127より取得した、ロボットの平面位置と高度より、ロボットの現在位置に対応する建物のコンピュータグラフィックス内の座標位置を計算して、建物のコンピュータグラフィックス内の当該座標位置にロボットの記号、例えば三角柱を配置する。
続いて、画像合成部180は、ステップS1100で取得したステレオ画像に重ねて、ステップS4100で生成した地図とロボットの現在位置を、ステップS1200で決定した表示領域候補を表示領域として表示するよう画像を合成する(ステップS1700)。
ディスプレイ190は、ステップS1700で合成された3次元画像を表示する(ステップS1800)。ステップS1800で3次元画像をディスプレイ190に表示した後に、ステップS1100に戻る。ステップS1100からステップS1800を繰り返すことで、3次元表示装置40は、画像および付加情報を処理単位ごとに取得して、3次元画像の表示を続ける。
<効果等>
以上のように、本実施の形態によれば、3次元表示装置40は、3次元画像に重ねてあるいは隣接して付加画像を表示する際に、付加画像の表示領域の境界の内側と外側とで、奥行の大きな差がある状態や、奥行の矛盾がある状態を避けて付加画像の表示領域を決定する。これにより、3次元画像のメイン画像上にさらに3次元画像であるコンピュータグラフィックスを表示する際にも、奥行の大きすぎる差や奥行の矛盾による違和感や疲労を防ぐことができる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
以上、一つまたは複数の態様に係る3次元表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
なお、上述した実施の形態には以下の態様を有する発明が主に含まれている。
本開示にかかる一の態様は、3次元画像のメイン画像と、当該メイン画像の一部を遮蔽する付加画像とを同時に画面に表示する3次元表示装置であって、前記付加画像の前記画面上での表示領域の複数の候補の中から、一の候補領域を決定する表示領域候補決定部と、前記表示領域候補決定部が決定した前記候補領域に前記付加画像を表示すると仮定した場合に、当該候補領域の境界線から所定距離以内の前記メイン画像上の領域である境界領域に表示される前記メイン画像の奥行と、前記付加画像の奥行との奥行差が、予め定められた許容範囲に含まれるか否かを判定する奥行適合判定部と、前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれると判定された場合に、前記メイン画像上の前記候補領域に前記付加画像を重畳することにより、前記メイン画像と前記付加画像とを合成し、合成の結果得られる画像を前記画面に表示する画像合成部と、前記メイン画像中で、奥行が所定の奥行の範囲を超えて手前に飛び出す可能性のある第1領域と、前記奥行が前記所定の奥行の範囲を超えて奥に引っ込む可能性のある第2領域とを決定する不適合可能性領域決定部とを備え、前記表示領域候補決定部は、さらに、前記不適合可能性領域決定部が決定した前記第1領域及び前記第2領域を遮蔽する候補領域を決定するものである。
この態様によれば、付加画像の境界線を挟んだメイン画像と付加画像との奥行差が許容範囲内である場合に、付加画像が表示される。また、例えば、極端に手前に飛び出している領域に付加領域が表示されることで生じる奥行の矛盾を解消することができる。このため、ユーザの違和感や疲労を防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記表示領域候補決定部は、さらに、前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれないと判定された場合には、前記候補領域を決定しなおしてもよい。
この場合、奥行差が許容範囲内となる候補領域が決定される。これにより、メイン画像と付加画像との間の奥行の大きすぎる差や奥行の矛盾による、ユーザの違和感や疲労を防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記奥行適合判定部は、前記境界領域を所定数の部分領域に分割し、部分領域ごとに、当該部分領域に表示される前記メイン画像の奥行と、前記付加画像の奥行との奥行差を算出し、算出した前記奥行差の最大値が前記許容範囲に含まれるか否かを判定することにより、前記境界領域に表示される前記メイン画像の奥行と、前記付加画像の奥行との奥行差が、予め定められた許容範囲に含まれるか否かを判定してもよい。
また、上記態様においては、前記画像合成部は、前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれると判定された場合に、前記メイン画像上の前記候補領域に、第1枠を有する前記付加画像を重畳した画像を合成し、合成した前記画像を前記画面に表示し、前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれないと判定され、かつ、前記奥行差と前記許容範囲との差が所定の値以下の場合に、前記メイン画像上の前記候補領域に、第1枠よりも幅の広い第2枠を有する前記付加画像を重畳した画像を合成し、合成した前記画像を前記画面に表示してもよい。
この場合、奥行差が大きく、奥行差が許容範囲に含まれない場合であっても、幅の広い枠をつけることにより、ユーザの違和感や疲労を防ぐことができる。
また、上記態様においては、さらに、前記付加画像の表示を禁止する前記画面上の領域である表示禁止領域を記憶している表示禁止領域記憶部を備え、前記表示領域候補決定部は、前記付加画像の表示領域の複数の候補の中から、前記表示禁止領域記憶部に記憶されている前記表示禁止領域とオーバーラップしない一の候補領域を決定してもよい。
この場合、メイン画像中の重要な部分が付加画像で遮蔽されてしまい見えなくなってしまうのを防止することができる。
また、上記態様においては、前記奥行適合判定部は、前記候補領域から前記表示禁止領域までの距離が近いほど大きな補正値を前記奥行差に加えた上で、前記奥行差が前記許容範囲に含まれるか否かを判定してもよい。
この場合、同じ奥行差であっても、表示禁止領域から遠い候補領域ほど選ばれやすくすることができる。
また、上記態様においては、前記表示禁止領域は、前記メイン画像を撮像したカメラと、当該表示禁止領域に表示されているオブジェクトとの距離が小さいほどサイズが大きくてもよい。
この場合、上記距離が近いほどオブジェクトが画面中に大きく表示される。このため、オブジェクトのサイズに合わせて表示禁止領域のサイズが変更される。
また、上記態様においては、さらに、不適合可能性領域記憶部を備え、前記不適合可能性領域決定部は、前記第1領域及び前記第2領域を不適合可能性領域として前記不適合可能性領域記憶部に書き込んでもよい。
また、上記態様においては、前記表示領域候補決定部は、直前に前記画面に表示された前記付加画像の表示領域に最も近い位置の候補を優先して、前記候補領域を決定してもよい。
この場合、付加画像の表示領域の位置が大きく変化するのを防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記メイン画像は、録画済の3次元映像であり、前記奥行適合判定部は、前記付加画像の表示領域の前記複数の候補の各々について、所定時間ごとに、前記メイン画像の奥行と前記付加画像の奥行との奥行差が、前記許容範囲に含まれるか否かを判定し、前記3次元表示装置は、さらに、前記奥行適合判定部での判定結果に従い、前記奥行差が前記許容範囲に含まれる候補領域の中から、前記メイン画像の再生開始から再生終了に亘って、前記付加画像の表示領域の移動距離又は移動回数が最小となるように、前記所定時間ごとに候補領域を決定する最適表示計画決定部を備え、前記画像合成部は、前記最適表示計画決定部が決定した前記所定時間ごとの前記候補領域に前記付加画像が表示されるように、前記メイン画像上に前記付加画像を重畳した画像を合成し、合成した前記画像を前記画面に表示してもよい。
この場合、録画済のメイン画像を再生する際に、付加画像の表示領域の位置が大きく変化するのを防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記メイン画像は、内視鏡カメラより撮像された3次元映像であってもよい。
この場合、3次元表示装置を内視鏡手術に用いることができる。
また、上記態様においては、さらに、前記付加画像の表示を禁止する前記画面上の領域である表示禁止領域を記憶している表示禁止領域記憶部を備え、前記表示領域候補決定部は、前記付加画像の表示領域の複数の候補の中から、前記表示禁止領域記憶部に記憶されている前記表示禁止領域とオーバーラップしない一の候補領域を決定し、前記表示禁止領域は、前記メイン画像のうち、手術の対象とされる患部の像を含む領域であってもよい。
この場合、付加画像で患部の像が隠されてしまい、手術に影響が生じるのを防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記付加画像は、手術中の患者の血圧、血中酸素分圧、呼吸、呼気、体温、心電位、脳波および脈波のうちの少なくとも1つを示す画像であってもよい。
この場合、手術時に必要な付加情報を示す付加画像を画面に表示することができる。このため、医師の手術を支援することができる。
また、上記態様においては、さらに、前記画面に表示される前記付加画像の表示領域の位置およびサイズの少なくとも一方の指示を受け付ける入力部を備え、前記表示領域候補決定部は、前記入力部が受け付けた前記指示に基づいて、前記付加画像の表示領域の候補領域を決定してもよい。
この場合、付加画像の境界線を挟んだメイン画像と付加画像との奥行差が許容範囲内である場合に、付加画像が表示される。そのため、ユーザが指定した位置またはサイズを有する表示領域に付加画像が表示される際に、メイン画像と付加画像との間の奥行の大きすぎる差や奥行の矛盾による、ユーザの違和感や疲労を防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記入力部は、さらに、前記表示領域のサイズ変更の指示を受け付け、前記表示領域候補決定部は、前記入力部が受け付けた前記サイズ変更の指示に従って、前記表示領域の候補領域のサイズを変更してもよい。
この場合、付加画像の表示領域のサイズを変更することができる。
また、上記態様においては、前記メイン画像は、患者の体内の映像であってもよい。
この場合、3次元表示装置を手術に用いることができる。
また、上記態様においては、前記メイン画像には、手術用器具の像が表示されており、前記入力部は、前記メイン画像中の前記手術用器具の位置の情報を用いて、前記位置の入力を受け付けてもよい。
この場合、ユーザは特別なインタフェース装置を使用することなく、手術に用いている器具を利用して、付加画像のサイズを指定することができる。すなわち、術者であるユーザは手術用機具から手を離すことなく付加画像のサイズを指示することができる。このため、手術の効率を落とすことなく3次元表示装置を操作することができる。
また、上記態様においては、前記入力部は、前記メイン画像中の前記手術用器具の先端が、前記付加画像の表示領域を通過したかを検出する通過検出部と、前記通過検出部が前記通過を検出した場合に、当該手術用器具の通過の方向に応じて、前記表示領域の候補領域のサイズを変更する表示制御信号生成部とを有してもよい。
この場合、手術用器具の先端が付加画像に隠されないように候補領域のサイズを変更することができる。これにより、付加画像により手術用器具の先端が隠されてしまい、手術に影響が生じるのを防ぐことができる。
また、上記態様においては、前記入力部は、さらに、前記表示領域の位置変更の指示を受け付け、前記表示領域候補決定部は、前記入力部が受け付けた前記位置変更の指示に従って、前記表示領域の候補領域の位置を変更してもよい。
この場合、付加画像の表示領域の位置を変更することができる。
また、上記態様においては、さらに、前記付加画像の表示を禁止する前記画面上の領域である表示禁止領域を記憶している表示禁止領域記憶部を備え、前記表示領域候補決定部は、前記入力部が受け付けた前記指示に基づいて、前記表示禁止領域記憶部に記憶されている前記表示禁止領域とオーバーラップしない、前記候補領域を決定してもよい。
この場合、メイン画像中の重要な部分が付加画像で遮蔽されてしまい見えなくなってしまうのを防止することができる。
また、上記態様においては、前記メイン画像は、患者の体内の映像であり、前記付加画像は、時間によって変化する、前記患者の複数種類の生体データのグラフの画像であってもよい。
この場合、手術時に必要な複数種類の生体データのグラフ示す付加画像を画面に表示することができる。このため、医師の手術を支援することができる。
また、上記態様においては、前記表示領域候補決定部は、前記複数種類の生体データのグラフのレイアウトに対応する形状を有する前記候補領域を決定してもよい。
この場合、グラフのレイアウトに応じて付加画像の表示領域を変更することができる。
また、上記態様においては、前記レイアウトは、前記複数種類の生体データのグラフを縦に並べるレイアウト、または、前記複数種類の生体データのグラフを横に並べるレイアウトを含んでもよい。
また、上記態様においては、前記表示領域候補決定部は、前記候補領域の位置またはサイズを変更しても前記奥行適合判定部により前記奥行差が前記許容範囲に含まれないと判定される場合に、前記複数種類の生体データのグラフのレイアウトを変更してもよい。
また、上記態様においては、前記表示領域候補決定部は、前記メイン画像中で、奥行が所定の値を超える部分を、前記画面からの飛び出しの大きい部分として抽出し、前記画面からの飛び出しの大きい部分を遮蔽する、前記付加画像の表示領域の候補領域を決定してもよい。
この場合、例えば、極端に手前に飛び出している部分を付加領域で遮蔽することができる。このため、メイン画像と付加画像との奥行の矛盾あるいは大きすぎる奥行差の発生を防ぐことができる。
ここで、上記各実施の形態の3次元表示装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、3次元画像のメイン画像と、当該メイン画像の一部を遮蔽する付加画像とを同時に画面に表示するためのプログラムであり、コンピュータに、前記付加画像の前記画面上での表示領域の複数の候補の中から、一の候補領域を決定する表示領域候補決定ステップと、前記表示領域候補決定ステップにおいて決定された前記候補領域に前記付加画像を表示すると仮定した場合に、当該候補領域の境界線から所定距離以内の前記メイン画像上の領域である境界領域に表示される前記メイン画像の奥行と、前記付加画像の奥行との奥行差が、予め定められた許容範囲に含まれるか否かを判定する奥行適合判定ステップと、前記奥行適合判定ステップにおいて前記奥行差が前記許容範囲に含まれると判定された場合に、前記メイン画像上の前記候補領域に前記付加画像を重畳することにより、前記メイン画像と前記付加画像とを合成し、合成の結果得られる画像を前記画面に表示する画像合成ステップと、前記メイン画像中で、奥行が所定の奥行の範囲を超えて手前に飛び出す可能性のある第1領域と、前記奥行が前記所定の奥行の範囲を超えて奥に引っ込む可能性のある第2領域とを決定する不適合可能性領域決定ステップとを実行させ、前記表示領域候補決定ステップでは、さらに、前記不適合可能性領域決定ステップにおいて決定された前記第1領域及び前記第2領域を遮蔽する候補領域を決定させる。