<実施の形態1>
本発明の実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態1に係るレーザ光源装置1の構成を示す概略図である。
図1に示すように、レーザ光源装置1は、レーザ光源ユニット61,62,63,64と、ベースプレート3とを備えている。レーザ光源ユニット61,62,63,64は、レーザ光源11,12,13,14と、レーザ光源11,12,13,14に1対1に対応するミラー21,22,23,24(ミラー部)と、図1では図示しない後述するミラーホルダ(ホルダ部)とをそれぞれ備えている。ベースプレート3は、レーザ光源11,12,13,14を直列的にかつ同一平面上に配置するための部材である。また、ミラー21,22,23,24は、ミラーホルダでそれぞれ保持されている。
レーザ光源11,12,13,14は、例えば半導体レーザであり、レーザ光を第1の方向に出射する。出射されるレーザ光は直交する二方向で異なる発散特性を有するため、レーザ光の断面は楕円形(図1中、レーザ光源の出射窓に模式的に楕円形を示している)となる。レーザ光源11,12,13,14は、この楕円形の長軸が基準線Lに沿って一直線上に並ぶようにベースプレート3上に配置されている。ミラー21,22,23,24は、レーザ光源11,12,13,14の光軸上に配置され、さらにミラー21,22,23,24の反射面がベースプレート3に対して傾角45度の斜面となるように設定され、ベースプレート3に垂直に出射されたレーザ光をベースプレート3に対して平行となるように第2の方向に折り曲げる(反射する)。また、各ミラー21,22,23,24はレーザ光源11,12,13,14の光軸に対する回転角度が設定可能に構成されるため、レーザ光の進行方向を任意に設定することができる。
ミラー21,22,23,24の反射面におけるレーザ光の像は楕円形になるが、この楕円形の像の長軸の方向と斜面(ミラー21,22,23,24の反射面)の最大傾斜線の方向(第2の方向)とのなす角度が所定の角度となるように、ミラー21,22,23,24のレーザ光源11,12,13,14の光軸に対する回転角度が設定される。さらに、図1に示すように、レーザ光源11,12,13,14の光軸とミラー21,22,23,24との交点がミラー21,22,23,24の端部近くとなるようにミラー21,22,23,24全体が偏って配置されている。
このようなミラー21,22,23,24の回転角度とミラー位置の設定によれば、例えばミラー22で折り曲げられたレーザ光源12のレーザ光を、レーザ光の進行方向側に隣接するレーザ光源ユニット61のミラー21の近傍(側方)を通り過ぎるように進行させることができる。同様にして、レーザ光源ユニット63のレーザ光源13からのレーザ光も、対応するミラー23の設定によって隣接するレーザ光源ユニット62のミラー22の近傍(側方)を通り過ぎるように進行させることができる。ミラー24の設定と、ミラー21の設定も同様にすれば、各ミラーによって折り曲げられたレーザ光が互いにほぼ平行となるように設定することが可能である。このため、図1に示すように、隣接した状態で配置された複数のレーザ光源ユニット61,62,63,64のレーザ光源11,12,13,14からの断面が楕円形のレーザ光を、楕円形の短軸の方向に近接させて再配列させることができる。
レーザ光源11,12,13,14は、シングルエミッタタイプの半導体レーザを想定してもよいし、複数のエミッタを備えたマルチエミッタタイプの半導体レーザアレイを想定することもできる。例えば、エミッタのサイズが120μm、エミッタ間隔が700μm、エミッタの数が6個であり、エミッタが3.5mmのアレイ幅方向に略等間隔に配列された光源である。半導体レーザアレイから出射されるレーザアレイ光束の発散角は、アレイ幅方向(Slow軸、Xsとする)とこれに垂直な方向(Fast軸、Xfとする)で大きく異なり、後者が前者よりも大きな発散角を有する。Fast軸方向に関しては、例えば、エミッタの直後にシリンドリカルレンズを配置することで半導体レーザアレイから広がる光をコリメートし、発散角を抑えることで光を効率よく利用することができる。シリンドリカルレンズの焦点距離は約1.2mmである。レーザアレイ光束の発散角は、光強度が最高になる方向に対する、光強度が1/e2になる方向の角度(全角)で定義される。
シリンドリカルレンズの作用により、レーザ光源11,12,13,14から出射されるレーザアレイ光束の発散角はFast軸方向で約1度、Slow軸方向で約5度と、互いに直交する二方向で大きく異なる発散特性を有している。このように、レーザ光源がシングルエミッタであれ、シリンドリカルレンズと組み合わせたマルチエミッタタイプであれ、レーザ光の断面が楕円形を示すようなレーザ光源である限り、レーザ光源装置1として有効に作用し、所望の効果を得ることができる。なお、レーザ光源の個数、エミッタのサイズ、エミッタ間隔、エミッタの数、またはシリンドリカルレンズの焦点距離は、上記の値に限定されない。
次に、半導体レーザアレイからなるレーザ光源11の構成について説明する。図2は、レーザ光源11の構成を示す概略図である。半導体レーザアレイおよびシリンドリカルレンズは、ステム110上に取り付けられたキャップ111内に収められている。コリメートされたレーザアレイ光束は、窓ガラス112を通じてステム110の平面(上面)の略法線方向に出射される。この光軸をXaとする。ステム110は略長方形の板状部品であり、半導体レーザアレイは、Fast軸とSlow軸がステム110の縦横の稜線と略平行となるように配置されている。図2においても、図1の場合と同様に、レーザアレイ光束の細長い断面を模式的に楕円形で示している。
ステム110は、所定の平行度と平面度が規定された板状部品であり、レーザ光源11から出射されるレーザアレイ光束の方向と位置を定める基準となっている。よって、ステムを介して、複数のレーザ光源をベースプレート3上に精度よく並べることができる。キャップ111は、その天面にレーザアレイ光束が出射する窓ガラス112を備えた金属部品であり、例えば半田またはろう付け等でステム110に接合されて封止構造をなす。このように、封止された内部空間に半導体レーザアレイ等の主要部品が設けられるため、レーザ光源11としてハンドリングが容易で、非常に高い耐環境性を保つことができる。
次に、図3を用いて、ミラー21の配置とレーザ光出射方向との関係について説明する。図3は、ミラー21の配置とレーザ光出射方向との関係を示す概略図である。なお、ミラー22,23,24の構成は、ミラー21の構成と同様であるため説明を省略する。レーザ光源11から出射されるレーザアレイ光束を90度折り曲げるため、ミラー21は図2の光軸Xaに対して45度傾いた状態で配置され、ミラー21によって反射された後のレーザアレイ光束はステム110の上面と略平行となるように折り曲げられる。ミラー21は、光軸Xaに対して角度θだけ回転しており、ミラー21によって反射された後のレーザアレイ光束の光軸Xl1は、光軸Xsに対して角度θだけ傾いている。つまり、光軸Xlと光軸Xsのなす角度θはミラー21の光軸Xaに対する回転角度で調整することができる。
図4は、レーザアレイ光束の位置と回転具合を模式的に示す概略図であり、ミラー21を光軸Xaに対して回転させた場合と、これとは別の回転軸で回転させた場合のレーザアレイ光束の軌跡の違いを説明するための図である。レーザ光源11から出射されるレーザアレイ光束は、上記の通り細長い楕円形の断面で概略的に表現できるが、45度傾いた状態で配置されたミラー21上ではさらに細長い像となり、これをカバーするミラー21の有効エリア25は斜線部で示すように細長い長方形となる。
有効エリア25を光軸Xaに対して回転させると、レーザ光源11から所定の距離だけ離れた位置に設けた光軸Xaと平行な観察面において、レーザアレイ光束の像は軌跡Taを描くことになる。すなわち、光軸Xaに対する回転角度が大きくなると、レーザアレイ光束の像はその光軸Xa方向の高さを変えることなく、自身を回転させながら位置を変化させる。この場合、観察面をレーザ光源11からさらに遠ざけてもこの軌跡Taの高さは変わらないことは明らかである。
一方、有効エリア25をその長辺方向の軸Xmに対して回転させると、レーザアレイ光束の像は放物線のような軌跡Tmを描いて急激にその高さを変化させる。ミラー21の回転軸が十分小さければ両者の差異は無視できるが、レーザ光源11と観察面との距離が大きくなると、像の位置が顕著に変化することの影響は無視できなくなる。図1に示したようなレーザ光源11,12,13,14の連続配置を想定すると、ミラー21を光軸Xaに対して回転させた場合に複数のレーザアレイ光束の空間合成のまとまりがよく、レーザ光源装置1の高さ方向への影響が少ない。
上記で説明したミラー配置を有するレーザ光源11,12を、光軸Xsに沿って2つ並列配置した例を示す概略図を図5に示す。レーザ光源11から出射されたレーザアレイ光束は、ミラー21で折り曲げられて光軸Xl1となり、隣接するレーザ光源12に設けられたミラー22の近傍(側方)を通過する。レーザ光源12から出射されたレーザアレイ光束は、ミラー22で折り曲げられて光軸Xl2となる。光軸Xl1と光軸Xl2は略平行であり、光軸Xl1と光軸Xl2がなす角度は1度以下とすることが望ましい。また、光軸Xl1に沿って進むレーザアレイ光束がミラー22に干渉しないぎりぎりを狙ってミラー21を回転させる角度θを選定することが望ましい。こうすることで、ステム110の辺長さだけ離れた位置に配置せざるを得ない複数のレーザ光源11,12のレーザアレイ光束を空間的に密度高く再配列することが可能である。これにより、エタンデューが小さく、集光性に優れた合成光束を作ることができる。
例えば、ミラー21は複数のエミッタから20mmの高さに配置され、Fast軸に沿った発散角が全角で約1度、ステム110の光軸Xsに沿った辺の長さが40mm、エミッタのアレイ幅と垂直な方向の幅が1mmとすると、ミラー21におけるレーザアレイ光束の光軸Xf方向の幅は約1.7mmとなる。ミラー21の光軸Xaに関する回転角度θは、所定のマージンを取って有効寸法が定められたミラー21の近傍を、40mm離れた隣のレーザ光源12からのレーザアレイ光束が所定の間隔を保って通過する条件から求めることができる。上記パラメータの場合は、ミラー21の光軸Xaに対する回転角度θを約3.5度とすることで、ミラー21の寸法マージンを約0.5mm、ミラー21とレーザアレイ光束との間隔を約1mmに設定することができる。ただし、ミラー21の配置高さ、Fast軸に沿った発散角、ステム110の光軸Xsに沿った辺の長さ、エミッタのアレイ幅と垂直な方向の幅、ミラー21の寸法マージンおよびミラー21とレーザアレイ光束との間隔は、上記値に限定されない。
再配列された複数のレーザアレイ光束による合成光束を、光軸に垂直な平面で断面観察した像を示す概略図を図6に示す。ここでは4つのレーザ光源11,12,13,14を図1に示すように連続的に配置し、各レーザ光源11,12,13,14に対応するミラー21,22,23,24によってレーザアレイ光束を略等間隔に再配列させた。このとき、各ミラー21,22,23,24によって反射されたレーザアレイ光束の像の長軸の方向は、同一方向に揃っている。レーザアレイ光束の像は細長い楕円形で模式的に表されるが、レーザアレイ光束の像の長軸をXs’、短軸をXf’とする。
図4を用いて説明したように、ミラーの回転作用により、レーザアレイ光束の像全体が角度θだけ回転している。図中発光点から20mmの高さに配置したミラーの回転角度を3.5度、隣接するレーザ光源の間隔を40mmとすると、隣接するレーザアレイ光束の間隔は約2.4mmになる。最も光路長の長いレーザ光源14からのレーザアレイ光束の像の長径(長軸)は約35mm、最も近くに配置されるレーザ光源11からのレーザアレイ光束の像の長径(長軸)は約19mm、4つの光束の像を囲む矩形を想定するとその寸法は約23mm×約35mmとなる。したがって、40mmピッチで4つのレーザ光源11,12,13,14を連続的に並べたレーザ光源装置1の基本構成そのままの状態と比べ、はるかに大きな光束密度が得られ、エタンデューの増大を抑制することができる。
半導体レーザは出射した光が何らかの理由で再帰した場合、動作が不安定になったり、故障したりといった信頼性上の問題が起きることはよく知られている。図7は、レーザ光源11,12,13を連続的に並べて配置し、筐体50に収めた光線装置10を示す概略図である。
筐体50は箱状に形成され、筐体50においてレーザアレイ光束が通過する位置に窓ガラス40が設けられている。上記の方法によれば、複数のレーザアレイ光束の光軸Xlは光軸Xsに対して角度θだけ傾いており、光軸Xsに垂直な平行平板を窓ガラス40として配置するとその反射光は図7の点線矢印に示す通り各レーザ光源11,12,13には戻らない。通常、窓ガラス40には透過率を最大にする反射防止コーティングが施されており、ここで生じる反射光はごく弱いものである。しかし、半導体レーザは戻り光が弱い場合でも動作が不安定になり不具合が起きる可能性があるため、レーザ光源装置1の構成は信頼性の点で優れている。なお、窓ガラス40で反射した一部のレーザアレイ光束は、筐体50内の所定の位置に光吸収手段等を設けることによって、内面反射等による二次的な不具合を防ぐことは容易である。
しかしながら、光軸Xsに対して傾いたレーザアレイ光束が出射されるレーザ光源装置では、これを複数個並べて高出力の光源装置を構成する場合に不都合となることが考えられる。このような不都合は、図8に示すように、断面視で楔状の透明ガラス材40aを光路に配置するだけで簡単に解消できる。図8は、透明ガラス材40aによってレーザアレイ光束を偏向させた状態のレーザ光源装置1を示す概略図である。
断面視で楔状の透明ガラス材40aによって、光軸Xsに対して傾いたレーザアレイ光束の光軸Xlを補正することができ、光軸Xsと光軸Xlを略平行にすることが可能である。レーザアレイ光束の光軸を光軸Xs、すなわちレーザ光源装置1の光軸Xlとどの方向から見ても平行にすることが可能となるので、レーザ光源装置1の実装上、光軸Xlが傾いていることに起因する様々な不都合を解消することができる。角度θを補正してレーザ光源装置1から出射するレーザアレイ光束の光軸Xlの傾きをゼロにするための楔状の頂角θ’は、例えば透明ガラス材40aの屈折率を1.5とすると約7度である。
レーザ光源装置1に外郭筐体を設ける場合は、この透明ガラス材40aをレーザアレイ光束の出射窓とすればよい。また、透明ガラス材40aの表裏の両面のいずれもがレーザアレイ光束の光軸Xlと垂直にならないように配置することで、透明ガラス材40aの表裏両面のいずれの面からの反射光もレーザ光源11,12,13に直接戻らないようにすることができ、上記の戻り光による半導体レーザの不具合等を回避することができる。
次に、図9を用いてミラーホルダ31について説明する。図9は、ミラーホルダ31を示す概略図である。ミラーホルダ31は、ミラー21を保持するために、ステム110上に配置されている。レーザ光源装置1は、ミラー21を保持するミラーホルダ31の他に、図1に示すミラー22,23,24をそれぞれ保持するミラーホルダを備えているが、これらは同じ構成であるため、ここではミラーホルダ31について説明する。
ミラーホルダ31は、一対の足部31aと、胴体部31bとを備えている。ミラーホルダ31は、足部31aによってステム110の上面に固定されている。胴体部31bは、キャップ111の上側に配置され、一対の足部31aは、胴体部31bの下端部からステム110と平行方向に延びるように設けられている。また、一対の足部31aは、ステム110に対する位置決め構造を備えている。
胴体部31bは、ミラー21の光学面(反射面)を45度の傾きに設定する基準面を有し、図示しない押さえ手段でミラー21の一部を背面から支持してこれを固定することができる。ミラー21は表面鏡であることが望ましく、表面鏡である場合、基材の厚みばらつきおよび歪みをほぼ無視することができ、安定した反射面を配置することで光を折り曲げる精度を高めることができる。
また、基材の透過率等を気にする必要がないため、大量に流通しているミラー部品を流用して安価に構成することが容易である。また、図9の斜線部で示すミラー21の有効エリア25が、ミラーホルダ31の基準面からはみ出して窓ガラス112の上方に位置するようにミラー21が配置されている。寸法マージンを考慮したミラー21の有効エリア25は約9mm×3mmの長方形となる。レーザアレイ光束が近傍を通過する側のミラー21の辺は、最外縁まで有効エリアとなるようにミラー21をカットして辺を作ることが望ましい。なお、有効エリアをミラーホルダの基準面からはみ出させる量は、ミラーホルダ毎に厳密に調整することができ、個々のレーザ光源のばらつきにも柔軟に対応することができる。
また、胴体部31bは、窓ガラス112から出射されるレーザ光に干渉しない形状となっているが、足部31aは設置面積を確保するためにキャップ111を挟むことが可能な位置まで足部31aの先端が伸びている。ステム110に対するミラーホルダ31の十分な接地面積を確保することができるため、ステム110に対するミラーホルダ31の組立安定性を高めることができる。ミラー21の押さえ手段としては、金属の薄板によるバネ手段を用いてミラー21の背面からバネ圧で押す方法が一般的であるが、補助的に接着剤を使う場合でも、レーザ光源11はキャップ111で封止されており、キャップ111の内部に接着剤から発生するガスが侵入してキャップ111内に配置された部品を汚染することを抑制できる。
なお、ミラー21の取り扱いと組立を容易にし、ミラー21の光学面の位置精度と保持の安定性を高めるために、ミラーホルダ31の基準面に接触させるミラー21の取り付け面は、斜線で示す有効エリア25の2倍から3倍程度以上の面積を確保することが望ましい。このようなミラー形状によれば、ミラー21そのもののハンドリングが容易になって組立の作業性が高まるだけでなく、例えば有効エリア25から離れた位置に接着剤等を塗布してミラー固定を強化する際も、作業中にミラー21を汚したりする可能性を低くすることができ、ミラーホルダ31の組立工程の歩留りを高めることができるといった利点がある。ミラーホルダ31は加工性に富み、変形に強い金属材料で作成することが望ましいが、耐クリープ性および耐熱性が高い樹脂材料を用いてもよい。金属材料の場合はダイカスト等で同じ形状のものを安価に作成し、形状精度の必要な部位にはさらに2次加工を施して平面度または平行度を高めたり、位置決め基準穴または基準ピンを設けたりしてもよい。
このように、ミラーホルダ方式によれば、ミラーホルダ単体の精度を高めることが容易であるだけでなく、ベースプレート3を基準にして組み立てることによって隣接するミラーホルダの相対的な位置精度を高めることも容易になる。また、製造中の不具合または使用中の故障等があってもミラーホルダ単位で交換修理が可能であり、組立工程での不具合に柔軟に対応し、さらに製品としてのサービス性を向上させることにも貢献する。
なお、図6に示すように、各レーザ光源11,12,13,14からのレーザアレイ光束は互いに平行に並んでいることから、偏光を利用した液晶表示装置との親和性が高い。ミラーホルダは、足部に位置決め構造を備えることでステムに対して相対的に回転調整してミラーの回転角度を微調整することができるため、偏光度の向上を図って液晶表示装置のコントラスト性能を向上させることが可能である。
上記の説明においては、隣接するレーザ光源を一直線に並べる構成を説明したが、これはレーザ光源装置1のスペースファクターの点で有利というだけでなく、レーザ光源の冷却の観点からも好ましい。図10は、レーザ光源11,12をレーザ光の出射側の反対側から見た概略図である。
図10に示すように、Xs軸の右側に並ぶそれぞれ4つの小さな円形は2組のアノードピンとカソードピンを示している。レーザ光源11,12は光軸Xsと光軸Xf1、光軸Xf2の交点をそれぞれ原点として、ここにレーザチップを配置するように構成されている。具体的には、ステム110,120上に取り付けられたブロック(図示省略)の側面に薄い板状のレーザチップをマウントするので、ブロックの底面は図10の斜線部で示すように光軸Xsから偏った位置になる。このブロックを通じてレーザチップの排熱が行われるため、斜線部がすなわちそれぞれのレーザ光源11,12の被冷却面51,52になる。レーザ光源11の被冷却面51およびレーザ光源12の被冷却面52は、直線上に並ぶことになり、アノードピンおよびカソードピンを回避しながら冷却のための構造体を設計する上で有利である。
上記の説明においては、ミラーの回転角度をすべて同一とし、複数のレーザアレイ光束が互いに平行を保ったまま空間的に合成される場合を説明したが、例えばミラーの回転角度を少しずつ調整して互いに同一とはせず、レーザアレイ光束が全体として集光気味となるように合成することもできる。このように、合成光束のエタンデューの許容値を超えない範囲であれば、ミラーの回転角度の調整のみで光束密度の細かな調節に対応することが可能である。
また、上記の説明においては、レーザアレイ光束が一方向に大きく拡がるような発散角の異方性を有する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、シリンドリカルレンズの異なる設計、または光学素子の追加によってこの異方性を小さくできる場合でも同様の光束密度向上の効果が得られる。
以上のように、実施の形態1に係るレーザ光源装置1では、複数のレーザ光源ユニット61,62,63,64が直列的に配置され、それぞれのレーザ光の光軸上に配置されたミラー21,22,23,24によって各レーザ光を同一方向に反射するため、互いの光軸を平行に保ってエタンデューの増大を抑えたレーザ光の空間合成を行うことができる。また、ミラー21,22,23,24は、レーザ光源から出射されるレーザ光の光軸に対する回転角度が設定可能であるため、第2の方向に反射されたレーザ光が、その進行方向側に隣接するレーザ光源ユニットのミラーに干渉しないように回転角度を決めることができ、光損失の少ないレーザ光源装置1を構成することができる。
また、直列的に配置される複数のレーザ光源ユニット61,62,63,64は、レーザ光の断面が呈する楕円形の長軸の方向が一致するように配置される。このため、上記ミラー21,22,23,24の作用によれば、数度以下の小さな回転角の設定によって複数のレーザ光源からのレーザ光を楕円形の短軸の方向に近接させて並べたように再配列させることができ、密度の高い空間合成を実現することができる。
また、複数のレーザ光源ユニット61,62,63,64は同一平面上に配置され、各レーザ光源ユニット61,62,63,64には同じ種類のミラーホルダによって同じ種類のミラーがそれぞれ保持されるため、部品の種類を抑え、組立性に優れる、安価で小型のレーザ光源装置1を提供することが可能である。
また、ベースプレート3における同一平面上に複数のレーザ光源11,12,13,14を連続的に配置するため、これらの被冷却面も同一平面上に揃えることが容易であり、冷却性能を高めて高出力化を図ることができる。さらに、この場合にレーザアレイ光束の出射軸方向に細長いレーザ光源装置1を構成できるため、複数のレーザ光源装置1をスタックした場合でも小型化することができる。
また、レーザ光源装置1を小型化できることから、包装の小型化を図ることができるとともに、運搬の容易性が向上する。また、空間密度の高いレーザアレイ光束に合成して効率よく集光することができるため、エネルギー消費量の削減を図ることが可能となる。
各ミラー21,22,23,24は、隣接するレーザ光源ユニットのミラーの側方を通過するようにレーザアレイ光束を反射可能に、各レーザ光源11,12,13,14から出射されたレーザアレイ光束の光軸に対する回転角度が設定され、各ミラー21,22,23,24によって反射されたレーザアレイ光束の光軸は互いに略平行となる。
したがって、ステム110の辺長さだけ離れた位置に配置せざるを得ない複数のレーザ光源11,12,13,14のレーザアレイ光束を空間的に密度高く再配列することが可能である。これにより、エタンデューが小さく、集光性に優れた合成光束を作ることができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2に係るレーザ光源装置20について説明する。図11は、実施の形態2に係るレーザ光源装置20の構成を示す概略図である。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
図11に示すように、レーザ光源装置20は、レーザ光源ユニット71,72,73,74と、ベースプレート30とを備えている。レーザ光源ユニット71,72,73,74は、ブロック材料105,106,107,108と、半導体レーザアレイ15,16,17,18(マルチエミッタレーザ光源)と、コリメータレンズアレイ115,116,117,118(第1のレンズ部)と、球面レンズ45,46,47,48(第2のレンズ部)と、ミラー21,22,23,24(ミラー部)とをそれぞれ備えている。
ブロック材料105,106,107,108は、ベースプレート30上に直列的に配置され、ブロック材料105,106,107,108の側面に半導体レーザアレイ15,16,17,18が配置されている。半導体レーザアレイ15,16,17,18は、複数のエミッタからなるマルチエミッタを有している。コリメータレンズアレイ115,116,117,118は、半導体レーザアレイ15,16,17,18のマルチエミッタに対応して設けられている。球面レンズ45,46,47,48は、各レーザ光源ユニットの各々の光軸上に配置され、球面レンズ45,46,47,48の後段にはミラー21,22,23,24が配置されている。なお、球面レンズ45,46,47,48と、ミラー21,22,23,24は、図示しないそれぞれのホルダ部によって保持されているものとする。
半導体レーザアレイ15,16,17,18は、複数のエミッタがアレイ状に構成されたものであり、その出射端面からはベースプレート30と垂直である第1の方向にレーザ光が出射される。出射されるレーザ光は直交する二方向で異なる発散特性を有するため、レーザ光の断面は楕円形(図11中、模式的に楕円形で示している)となる。半導体レーザアレイ15,16,17,18を側面に配置するブロック材料105,106,107,108は、全てのエミッタが一直線上に並ぶように共通のベースプレート30上に配置されている。
また、ミラー21,22,23,24は、ベースプレート30に対して傾角45度の斜面となるように回転角度が設定され、第1の方向に出射されたレーザ光をベースプレート30に対して平行な第2の方向に折り曲げる(反射する)。これらのミラー21,22,23,24は、実施の形態1で説明したミラー21,22,23,24と同様の動作と作用を有するので同じ符号が付されている。
したがって、ミラー21,22,23,24は半導体レーザアレイ15,16,17,18の光軸に関する回転角度が任意に設定可能であり、例えばミラー22で折り曲げられたレーザ光が、レーザ光の進行方向側に隣接するレーザ光源ユニット71のミラー21の側方を干渉せずにぎりぎり近寄せて通り過ぎるように設定することができる。全てのミラーを同様に設定すると、各ミラーによって折り曲げられたレーザ光は図11の楕円形で示されるように、楕円の短軸方向に互いに近接させて配列することができる。
半導体レーザアレイから出射されるレーザ光をレンズによって平行化したり収束化したりすることで、所定の距離にわたってレーザ光束の径をほぼ一定に保つことができる。図12に示すように、半導体レーザアレイ15は、例えばエミッタサイズが100μm、エミッタ間隔が300μmのエミッタを3個備えている。図12は、半導体レーザアレイ15からのレーザ光を平行化および収束化する様子を示す概略図である。なお、レーザ光源ユニット71,72,73,74の構成は同じであるため、以下、レーザ光源ユニット71におけるレーザ光の平行化および収束化についてのみ説明する。
出射されるレーザ光の発散角は、アレイ幅方向(Slow軸、Xs)とこれに垂直な方向(Fast軸、Xf)とで大きく異なり、後者が前者よりも極端に大きな発散角を有する。Fast軸方向に関しては、まず半導体レーザアレイ15のエミッタの直後にコリメータレンズアレイ115を配置することでレーザ光をほぼ平行にすることができる。一方、コリメータレンズアレイ115の作用によって、小さな発散角をもってコリメータレンズアレイ115に入射されるSlow軸方向のレーザ光は、コリメータレンズアレイ115の後方で結像し、ビームウェスト(以下、「結像位置」ともいう)を形成する。このビームウェストに球面レンズ45が配置される。球面レンズ45は、入射されるレーザ光が発散角の異方性を有するのに対して、どの方向にも同じ作用を呈する。
図13は、コリメータレンズアレイ115によってレーザ光を平行化する様子を示す概略図であり、図13(a)は、大きな発散角を有するFast軸方向のレーザ光の場合であり、図13(b)は、Slow軸方向のレーザ光の場合である。図13(a)に示すように、コリメータレンズアレイ115の入射面は平面状に形成され、個々のレンズユニットの出射面は球面状に形成されており、コリメータレンズアレイ115においては、コリメータレンズアレイ115の材料の屈折率および分散などの物理特性、レンズ厚さ、および出射面の曲率などが主な設計パラメータとなる。レーザ光を出射するエミッタ幅は多くとも1μm程度しかないため、焦点距離が1mm程度のレンズであれば十分に平行度の高いレーザ光の平行化を行うことができる。
一方、図13(b)に示すように、Slow軸方向にはコリメータレンズアレイ115の3つのエミッタ15a,15b,15cが並んでおり、エミッタ幅はレンズ焦点距離の1/10程度もあるため、レーザ光はコリメータレンズアレイ115から出射後に平行とはならず、それぞれのビームウェストを形成する。図13(b)にはコリメータレンズアレイ115による3つのエミッタの結像の関係を矢印で模式的に示したが、紙面右側の下向きの矢印の位置にビームウェストが形成されていることがわかる。これは、コリメータレンズアレイ115から距離s1だけ離れた位置に置かれたエミッタ15a,15b,15cのコリメータレンズアレイ115による像が、コリメータレンズアレイ115から距離s2だけ離れた位置に形成されるからである。コリメータレンズアレイ115によってSlow軸方向のレーザ光は一旦絞られてビームウェストを形成した後、全体として発散する。すなわち、半導体レーザアレイ15とコリメータレンズアレイ115の組み合わせだけでは、Fast軸方向のレーザ光は平行化されるものの、Slow軸方向のレーザ光は発散して平行化されない。
図14は、球面レンズ45を追加してレーザ光を平行化する様子を示す概略図であり、図14(a)は、Fast軸方向のレーザ光の場合であり、図14(b)は、Slow軸方向のレーザ光の場合である。具体的には、図13(b)に示したコリメータレンズアレイ115によるSlow軸方向のビームウェストに球面レンズ45が配置されている。図14(a)に示すように、Fast軸方向に関しては、コリメータレンズアレイ115によって平行化されたレーザ光は球面レンズ45によって収束され所定の位置に像を結んでいる。
一方、Slow軸方向に関しては、図14(b)に示すように、ビームウェスト、すなわちコリメータレンズアレイ115によるエミッタ15a,15b,15cの結像位置に球面レンズ45が配置されているため、球面レンズ45はフィールドレンズとして作用する。ここで、フィールドレンズは結像作用を持たず、単にレーザ光の向きだけを変える作用を有する。つまり、図14(b)の紙面において球面レンズ45の上側部分に入射されるエミッタ15aからのレーザ光束は、下向きの方向に大きく曲げられ、反対に球面レンズ45の下側部分に入射されるエミッタ15cからのレーザ光束は、上向きに大きく曲げられる。その結果、球面レンズ45を通過したレーザ光束全体の光束径はしばらく一定値を保ち、図中白抜きの矢印で示すあたりまで平行ビーム束が維持される。
図15は、球面レンズ49をさらに追加することで平行ビーム束を一層長い距離にわたって維持できることを示す概略図であり、図15(a)は、Fast軸方向のレーザ光の場合であり、図15(b)は、Slow軸方向のレーザ光の場合である。図15(a),(b)に示すように、図14(b)において白抜き矢印で示す位置に球面レンズ49がさらに追加されている。
Fast軸方向のレーザ光に関しては、コリメータレンズアレイ115と球面レンズ45によって生じた結像位置に球面レンズ49が配置されるため、球面レンズ49はフィールドレンズとして作用するが、球面レンズ49に入射されるレーザ光はレンズの中心近傍のみを通過するため、レーザ光束に対してはほとんどフィールドレンズとして作用しない。
一方、Slow軸方向のレーザ光に関しては、図15(b)の紙面において球面レンズ49の上側部分と下側部分にレーザ光が入射されるため、図14(b)で説明した場合と同様のフィールドレンズ作用によって平行ビーム束が維持される長さが延長される。このような考えに基づいて、球面レンズ45による結像位置にフィールドレンズとして作用する球面レンズ49を追加すれば、平行ビーム束をさらに延長することが可能である。
ここで、フィールドレンズの役割を担う2枚の球面レンズ45と球面レンズ49は、Slow軸方向にだけ作用するシリンドリカルレンズであっても同様の平行ビーム束形成の効果が得られる。図16は、シリンドリカルレンズ401,402を配置した場合のレーザ光束の振る舞いを示す概略図であり、図16(a)は、Fast軸方向のレーザ光の場合であり、図16(b)は、Slow軸方向のレーザ光の場合である。
図16(a)に示すように、シリンドリカルレンズ401,402はFast軸方向のレーザ光にはフィールドレンズとしての作用を有しないため、コリメータレンズアレイ115で平行化されたレーザ光はそのまま平行を保って伝搬する。
一方、所定のビームウェストにシリンドリカルレンズ401,402が配置されるSlow軸方向は、図15(b)で説明した場合と同様の平行ビーム束の延長が期待できる。いずれにしても、コリメータレンズアレイ115はマルチエミッタに対応させるためのアレイ構造が必須であるが、球面レンズ45,49、およびシリンドリカルレンズ401,402はフィールドレンズとしての作用が期待されるため、アレイ構造を持たない単純なレンズ面形状を有していればよく、球面レンズ45,49、およびシリンドリカルレンズ401,402に関して安価な研磨レンズを採用することができる。
なお、図11には筐体構造を示していないが、ベースプレート30上の構成要素を覆うカバー手段を設け、さらにカバー手段におけるレーザ光束が出射される部分に開口を設けて窓ガラスを配置し、密閉タイプのレーザ光源装置20を構成することができる。よって、防塵および防湿効果が期待できるため、半導体レーザアレイ15,16,17,18の信頼性を保ったり、光学部品の寿命を延ばしたりするだけでなく、光学面の汚染による明るさ性能低下の対策にもなる。空間合成されるレーザ光束は平行ビーム束であるため、カバー手段はレーザ光束と干渉する限度いっぱいの大きさまでコンパクトにすることができる。
なお、実施の形態1で説明したようにキャップで半導体レーザアレイ15,16,17,18を個別に内包したパッケージタイプの半導体レーザアレイを用いてもよい。図13(b)に示したように、コリメータレンズアレイ115によるSlow軸方向のビームウェストはコリメータレンズアレイ115のすぐ後ろに形成されるため、図17に示すように、第2のレンズ部である球面レンズ45を出射窓とするキャップ封止による密閉構造にすることができる。図17は、球面レンズ45を出射窓とするキャップ封止による密閉構造の概略図である。
この場合、図2に示したステム110上にキャップ111を取り付ける構造とすればよい。窓ガラスである球面レンズ45から出射したレーザ光束はミラー21で折り曲げられた後、球面レンズ49に入射する。なお、球面レンズ49は、図17に示すように、ステム110の表面に対して垂直なカット面が形成されている。同様にミラー21の一方の端部にレーザ光束が入射されるように、ミラー21は位置をずらした状態で配置されている。こうすることで、レーザ光束の進行方向と反対側の半導体レーザアレイからのレーザ光束がミラー21と球面レンズ49に干渉することなくすぐ近傍を通り過ぎることができる。
また、2枚の球面レンズがともにシリンドリカルレンズである図16を用いて説明した例であっても、図18で示す密閉構造を採用すれば同様の効果が期待できる。図18は、シリンドリカルレンズ401を出射窓とするキャップ封止による密閉構造の概略図である。図18に示すように、キャップ114にはシリンドリカルレンズ401が取り付けられ、ミラー21で90度折り曲げられたレーザ光束はシリンドリカルレンズ402に入射する。
以上のように、実施の形態2に係るレーザ光源装置20では、複数のレーザ光源ユニット71,72,73,74が直列的に配置され、ミラー21,22,23,24によって各レーザ光を同一方向に反射するため、互いの光軸を平行に保ってエタンデューの増大を抑えたレーザ光の空間合成を行うことができる。また、ミラー21,22,23,24は、半導体レーザアレイ15,16,17,18から出射されるレーザ光の光軸に対する回転角度が設定可能であるため、第2の方向に反射されたレーザ光が、その進行方向側に隣接するレーザ光源ユニットのミラーに干渉しないように回転角度を決めることができ、光損失の少ないレーザ光源装置20を構成することができる。
また、直列的に配置される複数のレーザ光源ユニット71,72,73,74は、レーザ光の断面が呈する楕円形の長軸の方向が一致するように配置される。このため、上記ミラー21,22,23,24の作用によれば、数度以下の小さな回転角の設定によって複数の半導体レーザアレイ15,16,17,18からのレーザ光を楕円形の短軸の方向に近接させて並べたように再配列させることができ、密度の高い空間合成を実現することができる。
また、2つのレンズを追加するだけでレーザ光の向きを変え、かつ、各レーザ光源ユニットから出射されるレーザ光束の平行化を図ることができるため、レーザ光の空間合成をさらに小さな空間で行って、これらを覆うカバー部品(カバー手段)をコンパクトにでき、安価で小型のレーザ光源装置20を提供することが可能である。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3に係るレーザ光源装置150および映像表示装置について説明する。図19は、実施の形態3に係る映像光源装置の構成を示す概略図である。なお、実施の形態2において、実施の形態1および2で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
図19に示すように、実施の形態3に係る映像表示装置は、レーザ光源装置150と、均一化部であるインテグレータロッド42と、照明光学系であるリレーレンズ43と、映像表示素子であるライトバルブ5と、投射光学系である投射レンズ44とを備えている。
レーザ光源装置150は、複数台(例えば3台)のレーザ光源装置1と、各レーザ光源装置1からのレーザアレイ光束を折り曲げるミラー220,230,240と、各ミラー220,230,240からのレーザアレイ光束を集光する手段である集光レンズ41とを備えている。レーザ光源装置1は光軸方向に細長い直方体形状を有しているため、レーザ光源装置1を同一平面上に敷き詰めることがスペースの点で好ましい。集光レンズ41によって集光されたレーザアレイ光束は、インテグレータロッド42に入射され、強度分布が均一化される。均一化されたレーザアレイ光束は、リレーレンズ43によって照明光としてライトバルブ5に照射される。ライトバルブ5に照射された照明光は、外部から入力される映像信号に応じて空間変調され、空間変調された照明光は、投射レンズ44によってスクリーン6に拡大投射される。なお、レーザ光源装置150は複数台のレーザ光源装置20から構成することもできる。
ミラー220,230,240は階段状に配置され、各レーザ光源装置1からのレーザアレイ光束を空間合成してその光束密度を高めるためのものである。レーザ光源装置150が備えるレーザ光源装置1の台数を増やす場合は、集光レンズ41の仕様を変えることで、インテグレータロッド42に効率よくレーザアレイ光束を伝達することができる。
例えば、図20は、レーザ光源装置150のレーザアレイ光束の分布を示す概略図である。すなわち、レーザ光源装置1を3台並べて配置した場合に、集光レンズ41の入射面上に並ぶ、各レーザ光源装置1からのレーザアレイ光束の像の分布を概略的に示した図である。階段状に配置されたミラー220,230,240の効果によって、レーザアレイ光束の像はx軸に沿って密に並んでいる。これは、図19においてレーザ光源装置1を敷き詰めた方向と同じである。各レーザアレイ光束は細長い楕円形で概略的に示されるが、この短軸方向は光線の平行度が高いため、集光レンズ41によって非常に高い密度で集光することができる。
一方、y軸方向は光線の平行度が低いため、y軸に沿った方向にはレーザアレイ光束を並べない方が都合がよい。また、ミラー220,230,240によれば、レーザ光源装置1の出射光束が角度θだけ傾いていることを補正して、集光レンズ41による合成レーザ光束の光軸をレーザ光源装置150の縦横と合わせることができ、映像表示装置の設計が容易になるといった利点をもたらす。
以上のように、実施の形態3に係る映像表示装置は、レーザ光源装置150と、レーザ光源装置150から出射されたレーザ光の強度分布を均一化するインテグレータロッド42と、インテグレータロッド42によって均一化されたレーザ光を照明光として照射するリレーレンズ43と、照明光を、外部から入力される映像信号に応じて空間変調するライトバルブ5と、ライトバルブ5によって空間変調された照明光をスクリーン6に投射する投射レンズ44とを備える。したがって、空間密度の高いレーザアレイ光束に合成して効率よく集光することができるため、高出力化を図ることが可能となる。
また、実施の形態1および2で説明したように、安価で小型のレーザ光源装置1およびレーザ光源装置20を実現できることから、安価で小型のレーザ光源装置150を実現でき、ひいては安価で小型の映像表示装置を実現できる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。