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JP6339383B2 - 活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物、及びそれを用いた印刷物の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物、及びそれを用いた印刷物の製造方法 Download PDF

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JP6339383B2 JP2014043313A JP2014043313A JP6339383B2 JP 6339383 B2 JP6339383 B2 JP 6339383B2 JP 2014043313 A JP2014043313 A JP 2014043313A JP 2014043313 A JP2014043313 A JP 2014043313A JP 6339383 B2 JP6339383 B2 JP 6339383B2
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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物、及びそれを用いた印刷物の製造方法に関する。
オフセット印刷は、油性であるオフセット印刷用インキ組成物(以下、「インキ組成物」又は「インキ」と適宜省略する。)が水に反発する性質を利用した印刷方式であり、凹凸を備えた印刷版を用いる凸版印刷方式とは異なり、親油性の画像部と親水性の非画像部とを備えた、凹凸のない印刷版を用いることを特徴とする。この印刷版を用いて印刷を行う場合、まず、湿し水を印刷版に接触させて非画像部の表面に水膜を形成させた後に、インキ組成物を印刷版に供給する。すると、供給されたインキ組成物は、水膜の形成された非画像部には反発して付着せず、親油性の画像部のみに付着する。こうして、印刷版の表面にインキ組成物による画像が形成され、次いでそれがブランケット及び紙に順次転移することにより印刷が行われる。
また、上記のように湿し水を用いたオフセット印刷の他に、シリコーン樹脂により非画像部が形成された印刷版を用いた水無しオフセット印刷方式も実用化されている。この印刷方式では、湿し水が印刷インキ組成物と反発して非画像部を形成するのではなく、シリコーン樹脂が印刷インキ組成物と反発して非画像部となる。こうした点を除けば、水無しオフセット印刷もまた、湿し水を用いたオフセット印刷と共通の印刷方式である。そこで、本明細書では、湿し水を用いた印刷方式のみならず、水無し印刷方式をも含めた概念として「オフセット印刷」という用語を用いる。
オフセット印刷により得られた印刷物は、その表面に付着しているインキ組成物が十分に乾燥した状態とならなければ、印刷物を重ねた際に裏移りを生じたり、指で印刷物に触れた際にインキが付着したりするので、後工程に回したり、商品として流通させたりすることができない。したがって、オフセット印刷を行った後に、印刷物の表面に付着したインキ組成物を乾燥させる工程が必要となる。こうした工程を短時間で行うために、近年では活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いた印刷が盛んに行われるようになっている。
このタイプのインキ組成物には、モノマーやオリゴマー等といった重合性化合物と、紫外線や電子線等の活性エネルギー線が照射された際に当該重合性化合物を重合させる重合開始剤と、が含まれる。そのため、このインキ組成物を用いて印刷された未乾燥状態の印刷物の表面に活性エネルギー線が照射されると、そこに含まれる重合性化合物が互いに重合して高分子量化する。その結果、印刷物の表面に存在するインキ組成物は瞬時にべとつきのない(すなわち乾燥した)皮膜に変化する。このような乾燥方式を採用するインキ組成物として、各種のものが提案されている(例えば、特許文献1、2等を参照)。
活性エネルギー線硬化型のインキ組成物は、上記のように、印刷物の表面で瞬時に皮膜となって乾燥するので、吸収性の全くない樹脂フィルムの表面にも印刷することが可能である。樹脂フィルムの表面に対する印刷では、揮発性の有機溶剤を含んだインキ組成物を用いてグラビア印刷を行うのが現在の主流だが、この方式で印刷を行う場合、印刷後に、未乾燥状態のインキ組成物から有機溶剤を揮発させて乾燥皮膜とする工程が必要になる。つまり、グラビア印刷で用いられるインキ組成物には、皮膜を形成させるための樹脂成分が有機溶剤に溶解された状態で含まれており、この樹脂成分を析出させて皮膜とするために印刷後の印刷物からその有機溶剤を揮発させなければならない。そのため、揮発した有機溶剤を回収処理してこれを外部へ放出させないための設備や、作業者が有機溶剤に曝されないための特別な衛生管理等が必要となる。
この点、活性エネルギー線硬化型のインキ組成物を用いて樹脂フィルムへの印刷を行えば、もともと低分子量だったインキ組成物の構成成分が瞬時に高分子量化して乾燥した皮膜となるので、グラビア印刷のように有機溶剤を回収するための大がかりな設備は不要となる。また、活性エネルギー線硬化型のオフセット印刷用インキ組成物を用いてフィルム印刷を行う場合には、従来からあるオフセット印刷機を用いて高精細な印刷を行うことも可能であり、メリットも大きい。
特開2012−102217号公報 特許第4649952号
しかしながら、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて樹脂フィルムへの印刷を行うと、インキ組成物から形成された皮膜と樹脂フィルムとの間の密着性が不足することがあり、この場合には、折り曲げや摩擦等に対する印刷画像の耐久性が低下し、製品である印刷物の品質を低下させる一因ともなりかねない。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、樹脂フィルムに印刷した場合における、印刷画像である皮膜と当該樹脂フィルムとの間の密着性を向上させることのできる活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物、及びそのインキ組成物を用いた印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、所定の化学構造を備えた増感化合物を組成物全体に対して8質量%〜12質量%添加することにより、樹脂フィルムに対して良好な密着性を備えた皮膜を形成する活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
本発明は、エチレン性不飽和結合を備えた化合物、及び1質量%〜20質量%の光重合開始剤を含み、さらに、下記一般式(2)で表される増感化合物を8質量%〜12質量%含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物である。
Figure 0006339383
(上記一般式(2)中、4つのRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
上記増感化合物が、下記化学式(3)で表される4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンであることが好ましい。
Figure 0006339383
また本発明は、上記の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて樹脂フィルムに対してオフセット印刷を行う印刷工程と、当該印刷工程を経た上記樹脂フィルムに活性エネルギー線を照射する硬化工程と、を備えた印刷物の製造方法でもある。
上記樹脂フィルムがポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
本発明によれば、樹脂フィルムに印刷した場合における、印刷画像である皮膜と当該樹脂フィルムとの間の密着性を向上させることのできる活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物、及びそのインキ組成物を用いた印刷物の製造方法が提供される。
以下、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物の一実施形態、及び本発明の印刷物の製造方法の一実施態様について説明する。
<活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物(以下、インキ組成物と適宜省略する。)は、オフセット印刷に適用されるインキ組成物であり、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射を受けて硬化する能力を備える。後述するように、本発明のインキ組成物は、エチレン性不飽和結合を備えた化合物(モノマーやオリゴマー等)と光重合開始剤とを含有し、活性エネルギー線の照射を受けた際に光重合開始剤から生じたラジカルがエチレン性不飽和結合を備えた化合物を高分子量化させることで、硬化する。そのため、印刷直後に印刷物の表面でべたついているインキ組成物に活性エネルギー線が照射されると、瞬時にこのインキ組成物が硬化して皮膜となり、乾燥(タックフリー)状態となる。本発明のインキ組成物は、湿し水を用いたオフセット印刷の他、湿し水を用いない水無しオフセット印刷にも適用される。
本発明のインキ組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線は、後述する光重合開始剤における化学結合を開裂させてラジカルを生じさせるものであればよい。このような活性エネルギー線としては、紫外線、電子線等が例示される。これらの中でも、装置のコストや扱いやすさという観点からは、紫外線が活性エネルギー線として好ましく例示される。活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、その波長としては、後述する光重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜決定されればよいが、380nm以下を挙げることができる。このような紫外線を発生させる紫外線照射装置としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、希ガスを封入したエキシマランプ、紫外線発光ダイオード(LED)等を挙げることができる。
本発明のインキ組成物は、エチレン性不飽和結合を備えた化合物、光重合開始剤、及び所定の化学構造を備えた増感化合物を含む。また、本発明のインキ組成物は、着色成分(本発明において、インキ組成物に白色や金属色を付与する成分も着色成分に含めるものとする。)を含んでもよい。本発明のインキ組成物が着色成分を含む場合には、そのインキ組成物は例えば画像や文字等の印刷用途に用いることができるし、本発明のインキ組成物が着色成分を含まない場合には、そのインキ組成物は例えばコーティング等の用途に用いることができる。以下、各成分について説明する。
[エチレン性不飽和結合を備えた化合物]
エチレン性不飽和結合を備えた化合物は、後述する光重合開始剤より生じたラジカルによって重合して高分子量化する成分であり、モノマーやオリゴマー等と呼ばれる成分である。また、オリゴマーよりもさらに高分子量であるポリマーについてもエチレン性不飽和結合を備えたものが各種市販されている。このようなポリマーも上記モノマーやオリゴマーによって、又は当該ポリマー同士によって架橋されて高分子量化することができる。そこで、こうしたポリマーを、上記モノマーやオリゴマーとともにエチレン性不飽和結合を備えた化合物として用いてもよい。
モノマーは、エチレン性不飽和結合を有し、上記のように重合して高分子量化する成分であるが、重合する前の状態では比較的低分子量の液体成分であることが多く、樹脂成分を溶解させてワニスとする際の溶媒とされたり、インキ組成物の粘度を調節したりする目的にも用いられる。モノマーとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を1つ備える単官能モノマーや、分子内にエチレン性不飽和結合を2つ以上備える2官能以上のモノマーが挙げられる。2官能以上のモノマーは、インキ組成物が硬化するのに際して分子と分子とを架橋することができるので、硬化速度を速めたり、強固な皮膜を形成させたりするのに寄与する。単官能のモノマーは、上記のような架橋能力を持たない反面、架橋に伴う硬化収縮を低減させるのに寄与する。これらのモノマーは、必要に応じて各種のものを組み合わせて用いることができる。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等のアルキルアクリレート、(メタ)アクリル酸、エチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、アクリオロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等を挙げることができる。これらの単官能モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
2官能以上のモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等の2官能モノマー;グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能モノマー;トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等の4官能以上のモノマー;等を挙げることができる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA;3官能)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DITMPTA;4官能)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA;6官能)、グリセリンプロポキシトリアクリレート(GPTA;3官能)、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA;2官能)等を好ましく挙げることができる。これらの2官能以上のモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オリゴマーは、上記のように重合して高分子量化する成分であるが、比較的高分子量の成分であるので、インキ組成物に適度な粘性や弾性を付与する目的にも用いられる。オリゴマーとしては、エポキシ樹脂等といったエポキシ化合物に含まれるエポキシ基を酸や塩基で開環させた後に生じる水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるエポキシ変性(メタ)アクリレート、ロジン変性エポキシアクリレート、二塩基酸とジオールとの縮重合物の末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるポリエステル変性(メタ)アクリレート、ポリエーテル化合物の末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるポリエーテル変性(メタ)アクリレート、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との縮合物における末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるウレタン変性(メタ)アクリレート等を挙げることができる。このようなオリゴマーは市販されており、例えば、ダイセル・サイテック株式会社製のエベクリルシリーズ、サートマー社製のCN、SRシリーズ、東亜合成株式会社製のアロニックスM−6000シリーズ、7000シリーズ、8000シリーズ、アロニックスM−1100、アロニックスM−1200、アロニックスM−1600、新中村化学工業株式会社製のNKオリゴ等の商品名で入手することができる。これらのオリゴマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エチレン性不飽和結合を備えたポリマーは、上述のモノマーやオリゴマーとともに高分子量化する成分であり、インキ組成物の粘弾性の向上に役立つ成分である。このようなポリマーは、例えば、低粘度の液体であるモノマー中に溶解又は分散された状態で用いられる。エチレン性不飽和結合を備えたポリマーとしては、ポリジアリルフタレート、未反応の不飽和基を備えたアクリル樹脂、アクリル変性フェノール樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、ポリジアリルフタレートは、上記モノマーやオリゴマーとの相溶性が特に優れているので好ましく用いることができる。
インキ組成物中における、エチレン性不飽和結合を備えた化合物の含有量は、30〜80質量%が好ましく、40〜75質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。エチレン性不飽和結合を備えた化合物の含有量が上記の範囲であることにより、良好な硬化性と良好な印刷適性とを両立できる。また、上記モノマーとオリゴマーとの比率は、質量比で、モノマー:オリゴマー=4:1〜1:1が好ましく、モノマー:オリゴマー=3:1〜1:1がより好ましく、モノマー:オリゴマー=2:1〜1:1がさらに好ましい。モノマーとオリゴマーとの比率が上記の範囲であることにより、良好な硬化性と印刷適性とを両立できる。また、エチレン性不飽和結合を備えたポリマーの含有量としては、5〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。ポリマーの含有量が上記の範囲であることにより、インキ組成物に適度な粘弾性を付与してミスチング等の発生を抑制できるとともに、インキ組成物の良好な硬化性を確保することができるので好ましい。
[光重合開始剤]
光重合開始剤は、活性エネルギー線の照射を受けてラジカルを発生させる成分であり、生じたラジカルが上記エチレン性不飽和結合を備えた化合物を重合させ、インキ組成物を硬化させる。光重合開始剤としては、活性エネルギー線が照射された際にラジカルを生じさせるものであれば特に限定されない。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンジル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。このような光重合開始剤は市販されており、例えばBASF社からイルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア184、イルガキュア379、イルガキュア819、TPO等の商品名で、Lamberti社からDETX等の商品名で入手することができる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
インキ組成物中における光重合開始剤の含有量としては、1〜20質量%が好ましく挙げられ、3〜15質量%がより好ましく挙げられ、5〜13質量%がさらに好ましく挙げられる。インキ組成物中における光重合開始剤の含有量が上記の範囲であることにより、インキ組成物の十分な硬化性と、良好な内部硬化性やコストとを両立できるので好ましい。
[増感化合物]
増感化合物は、光増感剤と呼ばれる成分の一種であり、下記一般式(1)で表される化合物である。活性エネルギー線硬化型印刷用インキ組成物で用いられる増感剤としては三級アミン化合物を中心に各種のものが提案されており、それらの化合物の役割は、上記光重合開始剤が有効に活用できない波長の光を吸収して、重合反応を促進させるとされている。したがって、こうした光増感剤を添加することにより、例えばインキ組成物の硬化性が向上する等といった効果を期待することができる。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、光増感剤の中でも特に下記一般式(1)で表される増感化合物(以下、単に「増感化合物」と呼ぶ。)を用いると、意外にも、インキ組成物が硬化してなる皮膜の樹脂フィルムへの密着性が顕著に向上する一方で、光増感剤として用いられる他の三級アミン化合物ではそのような効果が得られないことが明らかになった。また、増感化合物の添加量に対する密着性の向上効果の程度には極大点が存在し、インキ組成物中におけるその添加量が8〜12質量%であるときに最も優れた密着性が発現され、添加量がそれよりも少なくても多くても密着性はそれよりも劣る結果となることも明らかとなった。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものであり、増感化合物をインキ組成物中に8〜12質量%含有することを特徴とする。
Figure 0006339383
上記一般式(1)中、4つの各Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基である。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられるが、これらの中でもエチル基を好ましく挙げることができる。
より好ましい実施形態において、下記一般式(2)で表される化合物が増感化合物として挙げられる。
Figure 0006339383
上記一般式(2)中、4つの各Rは、上記一般式(1)におけるものと同様である。4つの各Rは、それぞれ異なってもよいし、同一であってもよい。最も好ましい実施形態として、上記一般式(2)において4つのRがいずれもエチル基であることを挙げられる。その場合、増感化合物は、下記化学式(3)で表される4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとなる。
Figure 0006339383
増感化合物を用いた場合に、インキ組成物が硬化してなる皮膜と樹脂フィルムとの間の密着性が向上する理由は必ずしも明らかでない。推察される要因として、増感化合物がカルボニル基及び三級アミノ基という極性の高い官能基を備えるので、これらの官能基が皮膜と樹脂フィルムとの間の相互作用を促進していることを挙げることもできるが、同じくカルボニル基と三級アミノ基とを備えた化合物であるp−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル(下記化学式(4))、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル(下記化学式(5))、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル(下記化学式(6))等の化合物(これらは増感剤として知られた化合物である。)では上記の効果が得られないため、その理由は不明である。これらのことから、上記の効果は、増感剤の中でも、上記一般式(1)で表される増感化合物を用いた場合において特異的に発現されるものと理解される。
Figure 0006339383
インキ組成物における増感化合物の含有量は、既に述べたように、8〜12質量%である。含有量がこれよりも少なくても多くても密着性は劣る結果となるので、この添加量の範囲に特異性を認めることができるが、その理由は明らかでない。より好ましくは、インキ組成物における増感化合物の含有量として9質量%〜11質量%を挙げることができる。
なお、上記の増感化合物に加えて、各種の増感剤を併用してもよい。このような増感剤としては、公知のものを特に制限無く挙げることができ、一例としてエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物が挙げられる。これらの増感剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[着色成分]
着色成分は、インキ組成物に着色力や隠蔽力等を付与するために添加される成分であり、着色顔料、白色顔料、金属パウダー等が挙げられる。このような着色成分としては、従来からインキ組成物に使用されている有機及び/又は無機顔料を特に制限無く挙げることができる。なお、本発明のインキ組成物において着色成分は必須でなく、着色成分を含まない場合にはコーティング用途等に好ましく用いられる。
着色成分としては、ジスアゾイエロー(ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー1)、ハンザイエロー等のイエロー顔料、ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウオッチングレッド等のマゼンタ顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー等のシアン顔料、カーボンブラック等の黒色顔料、酸化チタン等の白色顔料、アルミニウムペースト、ブロンズパウダー等の金属パウダー等が例示される。
着色成分の含有量としては、インキ組成物の全体に対して8〜30質量%程度が例示されるが、特に限定されない。なお、着色されたインキ組成物を調製する場合、補色として他の色の着色成分を併用したり、他の色のインキ組成物を添加したりすることも可能である。
[その他の成分]
本発明のインキ組成物には、上記の各成分に加えて、他の成分を必要に応じて添加することができる。このような成分としては、体質顔料、樹脂成分、重合禁止剤、分散剤、リン酸塩等の塩類、ポリエチレン系ワックス・オレフィン系ワックス・フィッシャートロプシュワックス等のワックス類、アルコール類、植物油や鉱物油等の油成分等が挙げられる。
体質顔料は、インキ組成物に適度な印刷適性や粘弾性等の特性を付与するための成分であり、通常のオフセット印刷用インキ組成物で用いられる各種のものを用いることができる。このような体質顔料としては、クレー、カオリナイト(カオリン)、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化ケイ素(シリカ)、ベントナイト、タルク、マイカ、酸化チタン等が例示される。こうした体質顔料の添加量としては、インキ組成物全体に対して0〜33質量%程度が例示されるが、特に限定されない。
樹脂成分は、インキ組成物に適度な印刷適性や粘弾性等の特性を付与するのに寄与する成分である。このような樹脂成分としては、従来から印刷用のインキ組成物用途に用いられてきた各種の樹脂を挙げることができるが、上記モノマーやオリゴマーとの相溶性を有するものであることが好ましく、スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、石油樹脂変性フェノール樹脂、植物油変性アルキド樹脂、石油樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、スチレン−アクリル樹脂は、上記モノマーやオリゴマーとの相溶性が特に優れるので好ましく用いることができる。
スチレン−アクリル樹脂は、スチレンとアクリル酸エステルとの共重合体であり、市販のものを各種用いることができる。スチレン−アクリル樹脂を用いる場合、固形であるスチレン−アクリル樹脂を上記モノマーに溶解させてワニスとし、それをインキ組成物の調製の際に添加して用いるのが簡便である。この場合、ワニス中におけるスチレン−アクリル樹脂の含有量としては、ハンドリング性等を考慮して適宜決定されればよいが、一例として5〜50質量%程度を挙げることができる。
インキ組成物中の樹脂成分の含有量は、5〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。樹脂成分の含有量が上記の範囲であることにより、インキ組成物に適度な粘弾性を付与してミスチング等の発生を抑制できるとともに、インキ組成物の良好な硬化性を確保することができるので好ましい。
重合禁止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン等のフェノール化合物や、酢酸トコフェロール、ニトロソアミン、ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン等を好ましく例示することができ、中でもブチルヒドロキシトルエンをより好ましく例示することができる。インキ組成物にこのような重合禁止剤が添加されることにより、保存時に重合反応が進行してインキ組成物が増粘するのを抑制できる。インキ組成物中の重合禁止剤の含有量としては、0.1〜1質量%程度を例示することができる。
分散剤は、インキ組成物中に含まれる着色成分や体質顔料を良好な状態に分散させるために用いられる。このような分散剤は、各種のものが市販されており、例えばビックケミー・ジャパン株式会社製のDISPERBYK(商品名)シリーズ等を挙げることができる。
上記の各成分を用いて本発明のインキ組成物を製造するには、従来公知の方法を適用できる。このような方法としては、上記の各成分を混合した後にビーズミルや三本ロールミル等で練肉して顔料(すなわち着色成分及び体質顔料)を分散させた後、必要に応じて添加剤(重合禁止剤、アルコール類、ワックス類等)を加え、さらに上記モノマー成分や油成分の添加により粘度調整することが例示される。インキ組成物における粘度としては、ラレー粘度計による25℃での値が10〜60Pa・sであることを例示できるが、特に限定されない。
本発明のインキ組成物は、オフセット印刷用途であり、その印刷対象は特に制限されない。このような印刷対象としては、上質紙、更紙、アート紙、コート紙、ボール紙等の用紙や、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂フィルム等を挙げることができる。既に述べたように、本発明のインキ組成物は、樹脂フィルムに対して密着性の優れた皮膜を形成させることができるので、印刷対象として樹脂フィルムを好ましく挙げることができる。樹脂フィルムは、コロナ処理等の表面処理を施されていることが好ましい。これらの樹脂フィルムの中でも、本発明のインキ組成物によれば、PPに対する密着性を顕著に向上させることができる。
<印刷物の製造方法>
本発明は、上記の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて樹脂フィルムに対してオフセット印刷を行う印刷工程と、当該印刷工程を経た樹脂フィルムに活性エネルギー線を照射する硬化工程と、を備えた印刷物の製造方法でもある。既に述べたように、本発明のインキ組成物では、樹脂フィルムに対する密着性が従来のものよりも著しく改善されている。そのため、このインキ組成物を用いて樹脂フィルムに対してオフセット印刷を行った後、これに活性エネルギー線を照射することにより、印刷画像である皮膜の密着性に優れた印刷物が得られる。次に、この発明の一実施態様について説明する。
本実施態様における印刷工程では、既に説明した本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて樹脂フィルムに対してオフセット印刷が行われる。印刷対象となる樹脂フィルムとしては、特に限定されないが、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)、ナイロン等が例示される。樹脂フィルムは、印刷に先立ってコロナ処理等の表面処理がなされていることが好ましい。このような表面処理がなされた樹脂フィルムは市販されており、そのような市販品を印刷のために用いてもよい。なお、本発明のインキ組成物は、上記の樹脂フィルムの中でも特にPPに対して優れた密着性を発現するので、本工程における印刷対象としてはPPフィルムが好ましく選択される。
オフセット印刷は、公知の方法で実施することが可能であり、湿し水を用いた水有りオフセット印刷でもよいし、湿し水を用いない水無しオフセット印刷でもよい。水無しオフセット印刷を行う場合には、水無し印刷専用の印刷版を用いることになるが、そのような印刷版は市販されており容易に入手できる。
印刷工程を経た樹脂フィルムは、硬化工程に付される。硬化工程は、樹脂フィルムの表面に形成された、本発明のインキ組成物からなる画像に対して活性エネルギー線を照射し、これを硬化させて皮膜とする工程である。照射に用いる活性エネルギー線としては紫外線や電子線等を例示できるが、これらの中でも、装置のコストや扱いやすさという観点からは紫外線が好ましく例示される。活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、その波長としては、インキ組成物に含まれる光重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜決定されればよいが、380nm以下を挙げることができる。このような紫外線を発生させる紫外線照射装置としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、希ガスを封入したエキシマランプ、紫外線発光ダイオード(LED)等を挙げることができる。
既に述べたように、本発明のインキ組成物から形成された皮膜は樹脂フィルムに対して優れた密着性を示す。そのため、本発明における印刷物の製造方法で得られた樹脂フィルム印刷物は、折り曲げや摩擦等に対する優れた耐久性を備えたものとなる。このような印刷物は、物品の包装用途、シール等の玩具・装飾用途、壁紙等の建築材料用途等を初めとして様々な用途に好ましく用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明のインキ組成物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の記載では、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
表1及び2に示す配合にて各材料を混合した後、三本ロールミルにて練肉し、実施例1〜3、及び比較例1〜7のインキ組成物を調製した。なお、表1及び2に示した配合量は質量部であり、各材料の内容は下記に示すものとした。
カーボンブラック:カーボンブラック、三菱化学株式会社製、製品名MA−7
体質顔料:炭酸カルシウム、白石工業株式会社製、製品名白艶華T−DD
オリゴマー:塩素化ポリエステルアクリレート、サートマー社製、製品名CN736
モノマー:トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)
重合開始剤:イルガキュア(商品名)184:907:369=2:5:8(質量比)
増感化合物:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(上記化学式(3))
増感剤A:p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル(上記化学式(4))
増感剤B:4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル(上記化学式(5))
増感剤C:4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル(上記化学式(6))
ワックス:PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ワックス
[密着性評価1]
実施例1〜3、及び比較例1〜7のインキ組成物のそれぞれについて、樹脂フィルムに対する密着性評価を行った。まず、インキ組成物の試料0.1ccをとりRI展色機(2分割ロール、株式会社明製作所製)を用いてPP(ポリプロピレン)フィルム(積水成型工業株式会社製、製品名:ポリセームPC−8162)に展色し、直ちに紫外線照射(メタルハライドランプ、照射量:36mJ/cm)を行って展色されたインキ組成物を硬化皮膜とした。これを室温で1分間放置した後、硬化皮膜面にセロハンテープ(ニチバン株式会社製、製品名:セロテープ(登録商標))を貼り、これを一気に剥がした。その後、樹脂フィルム表面におけるインキ組成物の硬化皮膜のおおよその残存面積率(%)を求め、下記の基準で5段階評価した。その結果を表1及び2の「密着性」欄に示す。なお、残存面積率が大きいものほど硬化皮膜と樹脂フィルムとの間の密着性が良好であることになる。
5:残存面積率が9割以上だった
4:残存面積率が7割以上9割未満だった
3:残存面積率が5割以上7割未満だった
2:残存面積率が3割以上5割未満だった
1:残存面積率が3割未満だった
[密着性評価2]
実施例1及び比較例1のインキ組成物のそれぞれについて、密着性評価1と同様の手順にて、PPフィルム(積水成型工業株式会社製、製品名:ポリセームPC−8162)、及びPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(三菱化学株式会社製、製品名:AST4Y−M)に対する密着性を調べた。その結果を表3に示す。なお、表3に示した数値は、上記基準に基づいた密着性(5段階評価)である。
Figure 0006339383
Figure 0006339383
Figure 0006339383
表1及び2から明らかなように、上記一般式(1)の化合物(増感化合物)を組成物中に8〜12質量%含有する実施例1〜3のインキ組成物では、比較例1〜7のインキ組成物に対して良好な密着性が得られた。上記一般式(1)の化合物と同様にカルボニル基や3級アミノ基を有する増感剤A〜Cを添加した比較例5〜7のインキ組成物では、上記一般式(1)の化合物を同量含む実施例1のインキ組成物よりも密着性が大きく劣る結果となり、本発明における一般式(1)の化合物(増感化合物)による効果の顕著性が理解できる。また、一般式(1)の化合物(増感化合物)の含有量が8〜12質量%の範囲外となる比較例1〜4のインキ組成物では、実施例1〜3のインキ組成物ほどの密着性が得られなかったことから、増感化合物の添加量が特に8〜12質量%である場合の顕著性も理解できる。
さらに、表3をみると、増感化合物の添加による密着性の改善効果が、PPフィルムの場合には2→5であるのに対して、PETフィルムの場合には2→3であり改善がみられるもののPPフィルムほどでないことがわかる。このことから、本発明による効果は、特にPPフィルムにおいて顕著であることがわかる。

Claims (4)

  1. エチレン性不飽和結合を備えた化合物、及び1質量%〜20質量%の光重合開始剤を含み、
    さらに、下記一般式(2)で表される増感化合物を8質量%〜12質量%含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
    Figure 0006339383
    (上記一般式(2)中、4つのRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  2. 前記増感化合物が、下記化学式(3)で表される4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
    Figure 0006339383
  3. 請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて樹脂フィルムに対してオフセット印刷を行う印刷工程と、前記印刷工程を経た前記樹脂フィルムに活性エネルギー線を照射する硬化工程と、を備えた印刷物の製造方法。
  4. 前記樹脂フィルムがポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートである請求項3記載の印刷物の製造方法。
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