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JP6318970B2 - 振動体および触覚提示装置 - Google Patents

振動体および触覚提示装置 Download PDF

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Description

本発明は、電圧を加えることで面方向に変形するフィルムを備えた振動体および当該振動体を用いた触覚提示装置に関する。
電圧を加えることで面方向に変形するフィルムとして、例えば圧電フィルムがある。圧電フィルムを備えた振動体の例としては、例えば特許文献1の様な平面型スピーカが知られている。
特許文献1の平面型スピーカは、金属等の振動板の両端をフィルム(圧電フィルムを装着したエキサイタフィルム)に固定する構造である。振動板は、湾曲した状態でフィルムに固定されることにより、曲げ応力が発生した状態で固定される。圧電フィルムに駆動信号が印加されると、圧電フィルムが伸縮し、エキサイタフィルムが伸縮する。振動板は、エキサイタフィルムの伸縮により、主面に直交する方向(法線方向)に振動する。このような平面型スピーカは、振動板に曲げ応力が発生しているため、圧電フィルムの伸縮に対して効率的に振動させることができる。
また、特許文献1には、平面型スピーカの振動板が平坦な状態でフィルムに固定される例も示されている。例えば、特許文献1の図6では、予め湾曲した形状の振動板を用意し、振動板に力を加えながらフィルムに固定することで、曲げ応力が発生した状態で振動板を平坦にする構造が記載されている。
国際公開第2012/157691号公報
しかし、特許文献1の図6に示した形状では、圧電フィルムが伸縮するとき、振動板が圧電フィルム側に撓む状態(凹状態)となるか、圧電フィルムとは反対側に撓む状態(凸状態)となるか、安定しない。また、圧電フィルムの収縮により振動板の端部を引っ張って振動板を平坦な状態から凸状態に変化させるためには、大きな引張力が必要であり、非常に大きな圧電定数を持つ圧電フィルムが必要になる。
そこで、本発明の目的は、変位の小さなフィルムであっても振動板の撓み方向を安定的に変化させることができる振動体および当該振動体を用いた触覚提示装置を提供することにある。
本発明の振動体は、振動板と、前記振動板と主面が離れて接続され、電圧を加えることで面方向に変形するフィルムと、前記フィルムに駆動信号を印加する駆動部と、前記振動板の主面に、当該振動板を法線方向に変位させる変位手段と、を備えている。そして、本発明の振動体は、前記駆動部が前記駆動信号を印加するよりも前に、前記変位手段が前記振動板を法線方向に変位させることを特徴とする。
このように、本発明の振動体は、電圧を加えることで面方向に変形するフィルムを伸縮させるよりも前に、変位手段が振動板を法線方向に変位させることで、振動板を意図する状態(凸状態)に撓ませることができる。特に、変位手段により振動板が既に凸状態に撓んでいる状態とすれば、フィルムの収縮により振動板の端部を引っ張る場合に、大きな引張力を加えることなく撓みの量を変化させることができるため、電圧に対する変位が小さいフィルムであっても振動板の撓み方向を安定的に変化させることができる。
電圧を加えることで面方向に変形するフィルムは、例えば圧電フィルム、電歪フィルム、エレクトレットフィルム、コンポジットフィルム、または電気活性高分子フィルム等がある。また、圧電性を有しない樹脂フィルムの主面に圧電性を有する材料(例えば圧電フィルム)を貼り付けて、当該樹脂フィルムを振動板に接続する態様としてもよい。
なお、変位手段は、振動板を法線方向に変位させるものであればどのようなものであってもよいが、例えば圧電定数の大きい圧電セラミックスを用いることが好ましい。特に、変位手段は、振動板に対してわずかに凸状態に撓ませる力を付与するだけでよく、その後の撓み量はフィルムによる引張力で変化させることができるため、圧電セラミックス自体を大きなものにする必要はない。したがって、圧電セラミックスを用いた場合でも、圧電セラミックス自体の大きさを小さくすることができるため、セラミックスが割れる可能性は低い。
また、変位手段は、振動板とフィルムと間に取り付けられていることが好ましい。振動板とフィルムとの間に取り付けることで、振動板のフィルムとは反対の面は完全に平坦とすることができる。
なお、振動板は、曲げ応力が発生する状態でフィルムに固定されることが好ましい。この場合、フィルムは、振動板が平坦な状態では、振動板との接続箇所に向かって引っ張られる状態となる。したがって、フィルムの伸張に対して効率的に振動板を変位させることができる。
なお、フィルムおよび変位手段は、複数を配置することで、面方向において均一に撓ませることができる。
なお、本発明の振動体は、例えば平面型スピーカとして用いることも可能であるが、さらにタッチ操作を検出するタッチ検出部と、を備え、駆動部は、タッチ検出部がタッチ操作を検出したときに、駆動信号を印加することで、ユーザに振動を伝える触覚提示装置として用いることも可能である。
この発明によれば、変位の小さなフィルムであっても振動板の撓み方向を安定的に変化させることができる。
触覚提示装置10の外観斜視図である。 触覚提示装置10の正面図である。 触覚提示装置10の側面図である。 触覚提示装置10の部分拡大側面図である。 触覚提示装置10の構成を示すブロック図である。 触覚提示装置10の動作説明図である。 触覚提示装置10Aの背面図である。 触覚提示装置10Bの背面図である。 変形例に係る圧電フィルムの断面図である。
本発明の振動体は、例えば図1に示すような触覚提示装置を構成する。図1は、第1の実施形態に係る触覚提示装置10の外観斜視図である。図2は、触覚提示装置10の正面図であり、図3(A)は、側面図である。
触覚提示装置10は、圧電セラミックス20、圧電フィルム21、振動板40、タッチパネル50、およびフレーム70を備えている。触覚提示装置10は、いわゆるキーボードであり、平板状のタッチパネル50には、キー配列に対応した位置に複数のタッチセンサ(タッチ検出部)80が設けられている。タッチセンサ80は、ユーザのタッチ操作を検出する機能であればどの様な方式であってもよく、メンブレン式、静電容量式、圧電フィルム式、等の様々な方式を用いることができる。
タッチパネル50は、平板状の振動板40の一方の主面(正面)に装着されている。振動板40は、平面視して矩形状である。なお、タッチパネル50は、必須ではない。例えば、振動板40の正面において、キー配列に対応した位置に複数のタッチセンサ80を設ける態様とすることも可能である。
振動板40は、他方の主面(背面)において短手方向の両端においてフレーム70を介して圧電フィルム21に固定されている。振動板40の主面は、圧電フィルム21の主面と平行になるように固定され、平坦な状態となっている。振動板40の背面は、圧電フィルム21と離れて固定されている。すなわち、振動板40と圧電フィルム21との間には、中空領域100が形成される。圧電セラミックス20は、この中空領域100のうち振動板40の背面のほぼ中央の位置に装着されている。振動板40は、例えばアクリル樹脂(PMMA)で構成されている。なお、振動板40は、金属板、PET、ポリカーボネイト(PC)、ポリ乳酸(PLA)、ガラス等の他の材料を用いてもよい。
図3(B)に示すように、振動板40は、圧電フィルム21に固定されていない状態では、平板面が湾曲した形状となっている。このような形状は、例えば、平坦な主面を有する振動板を熱処理等により屈曲させることで実現できる。
振動板40は、図3(B)の白抜き矢印St902に示すように、両端に曲げ力を加えながら、図3(A)に示すように、湾曲した平板面が平坦となるようにフレーム70を介して圧電フィルム21に固定する。振動板40は、このような状態で圧電フィルム21に固定されることにより、曲げ応力が発生した状態で固定されることになる。これにより、圧電フィルム21は、フレーム70の位置における弾性力F901により、フレーム70側に向かって引張力S902によって引っ張られる。ただし振動板に曲げ応力が発生する状態で固定されることは、本発明において必須の要素ではない。曲げ応力が小さいほど振動板40、圧電フィルム21、および振動板40と圧電フィルム21との固定箇所における機械的な負荷が小さくて済む。
圧電フィルム21は、圧電性樹脂を含むフィルムである。図4は、触覚提示装置10の部分拡大側面図である。図4に示すように、圧電フィルム21は、平面視して矩形状のベースフィルム200と、該ベースフィルム200の対向する両主面に形成された電極201Aおよび電極201Bを備える。
ベースフィルム200は、圧電性樹脂であり、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、キラル高分子、等の材料を用いる。より好ましくは、透光性の高いポリ乳酸(PLA)を用いる。特にPLLAで構成されていることが望ましい。PLAを用いる場合、他の構成も透光性の高い材料を用いることにより、正面視した略全面が高い透光性を有する触覚提示装置10を実現することができる。
ベースフィルム200は、PLLAで構成される場合、図2の破線矢印に示すように、延伸方向に対して各外周辺が略45°となるように裁断することで、矩形状を形成して、圧電性を持たせる。
電極201Aおよび電極201Bは、ベースフィルム200の両主面の略全面に形成されている。電極201Aおよび電極201Bは、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、ポリチオフェンを主成分とすることが好ましい。なお、電極201Aおよび電極201Bには、銀ナノワイヤ電極を用いることも可能であるし、透光性が低くてよい使用態様であれば、アルミ蒸着電極を用いることが好ましい。電極201Aおよび電極201Bには、図示しない引き出し用の配線導体が接続されており、駆動信号が当該配線導体を介して電極201Aおよび電極201Bへ印加されるようになっている。フレーム70側に配置される電極201Aは、接着層60を介してフレーム70に装着される。
なお、この例では、圧電フィルム21がフレーム70を介して振動板40に接続されているが、圧電フィルムを他のフィルムに装着し、当該他のフィルムがフレーム70を介して振動板40に接続される態様であってもよい。他のフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナノフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が用いられる。
図5に示すように、タッチパネル50に設けられたタッチセンサ80をユーザがタッチすると、まずタッチセンサ80の検出信号が駆動部81に入力される。駆動部81は、圧電セラミックス20に駆動信号を印加する。圧電セラミックス20は、入力された駆動信号に応じて伸縮する。図6は、触覚提示装置10の動作説明図であり、図6(A)は、タッチセンサ80の検出信号が入力されていない初期状態を示す。
駆動部81は、タッチセンサ80の検出信号が入力されると、圧電セラミックス20に第一方向の電界を印加する。すなわち、駆動部81は、図6(B)の矢印S911に示すように、圧電セラミックス20が平面方向に沿って収縮するように電界を印加する。圧電セラミックス20は、振動板40の背面に装着されているため、振動板40は、圧電セラミックス20の収縮にともなって背面側が収縮する。したがって、振動板40は、法線方向に変位し、正面側にわずかに撓んだ状態(凸状態)となる。
そして、図5に示すように、駆動部82は、駆動部81が圧電セラミックス20に駆動信号を印加した後に圧電フィルム21に駆動信号を印加し、圧電フィルム21の第一方向の電界を印加する。すなわち、駆動部82は、図6(C)の矢印S912に示すように、圧電フィルム21が平面方向に沿って収縮するように電界を印加する。すると、振動板40は、フレーム70側(短手方向の端部)から中央方向に引っ張られる。これにより、振動板40は、図6(C)の矢印F911に示すように、前方へより突出するように湾曲する。
このように、触覚提示装置10は、圧電フィルム21を収縮させるよりも前に、圧電セラミックス20が収縮して振動板40を凸状態に撓ませることで、圧電フィルム21の収縮時には背面側に撓んだ状態(凹状態)となることがなく、安定して凸状態に撓ませることができる。特に、圧電セラミックス20により振動板40が既に凸状態に撓んでいれば、圧電フィルム21の収縮により振動板40の端部を引っ張っる場合に、大きな引張力を加えることなく撓みの量を変化させることができるため、圧電定数の小さい圧電フィルムであっても振動板40の撓み方向を安定的に変化させることができる。
一方、駆動部82が、上記第一方向とは逆の第二方向の電界を印加すると、図5(D)の矢印S913に示すように、圧電フィルム21は、平面方向に沿って伸張する。上述したように、振動板40には、非動作状態で定常的な曲げ応力が与えられ、フレーム70の位置において弾性力F901が働いている。この弾性力F901は、圧電フィルム21の伸張により振動板40に与えられる力と同じ方向となる。したがって、振動板40は、図6(D)の矢印F912に示すように、背面側に湾曲した状態(凹状態)となる。なお、駆動部82が圧電フィルム21に第二方向の電界を印加するよりも前に駆動部81が圧電セラミックス20に第二方向の電界を印加して振動板40を凹状態に撓ませるようにしてもよい。
以上のようにして、振動板40は、図6(A)の状態を基準に、圧電フィルム21の収縮時には図6(B)の状態を経て図6(C)の状態に遷移し、圧電フィルム21の伸張時には、図6(D)の状態に遷移する。これにより発生する振動は、タッチパネル50に伝達され、タッチパネル50をタッチしたユーザに伝達される。したがって、ユーザは、タッチパネル50のタッチセンサ80をタッチすると、振動がフィードバックされるため、キーを「押した」と感じることができる。
また、振動板40に非動作状態で定常的な曲げ応力が与えられている場合、圧電フィルム21の伸張時には、弾性力F901により効率的に凹状態に遷移する。また、圧電フィルム21の収縮時には、まず圧電セラミックス20が振動板40を凸状態に撓ませることで、圧電フィルム21が大きな引張力を加えることなく撓みの量を変化させることができる。したがって、触覚提示装置10は、振動板40の撓み方向を安定的にかつ効率的に変化させることができ、圧電フィルムを用いた場合であってもある程度強い振動を伝えることができる。また、モータ等による振動に比べると、触覚提示装置10を薄くすることができる。
ただし、図6(D)の凹状態に遷移することは本発明において必須ではない。例えば、図6(B)のように振動板40がわずかに凸状に撓んだ状態と、図6(C)のように振動板40が大きく凸状に撓んだ状態とを繰り返すことでも振動を伝えることができる。
なお、中空領域100には、シリコーンゲル等の柔らかい樹脂を充填し、圧電フィルム21および振動板40が振動することにより生じる音を抑制することが望ましい。
なお、本実施形態では、本発明の変位手段として圧電セラミックス20を示したが、振動板40を法線方向に変位させるものであればどのようなものであってもよい。例えば振動板40に別の圧電フィルムを貼り付ける態様であってもよい。ただし、変位手段としては、振動板40に対してわずかに凸状態に撓ませる力を付与するだけでよく、その後の撓み量は圧電フィルム21による引張力で変化させることができるため、変位手段自体を大きなものにする必要はない。したがって、変位手段として圧電セラミックスを用いた場合でも、圧電セラミックス自体の大きさを小さくすることができるため、セラミックスが割れる可能性は低い。
また、圧電セラミックス20は、振動板40の背面側(振動板40と圧電フィルム21と間)に取り付けられている例を示したが、正面側に取り付けられてもよいし、両面に取り付けられてもよい。ただし、振動板40と圧電フィルム21との間に取り付けることで、振動板40の正面側は完全に平坦とすることができる。
なお、上述の例では、ユーザがタッチ操作を行うと駆動部81が圧電セラミックス20に電界を印加して振動板40を凸状態に変化させる例を示したが、例えば電源が供給された時点で圧電セラミック21が振動板40を凸状態に変化させ、ユーザがタッチ操作を行ったときには駆動部82が圧電フィルム21に電界を印加して圧電フィルム21を伸縮させるようにしてもよい。すなわち、圧電フィルム21が伸縮するよりも先に圧電セラミックス20が振動板40を法線方向に変位させる態様であれば、どの様な態様であっても本発明の技術的範囲に属する。
また、上述の例では、圧電セラミックス20が平面方向に沿って収縮する例を示したが、法線方向に伸張することで振動板40を凸状態に変位させてもよい。
次に、第2の実施形態に係る触覚提示装置について説明する。図7は、第2の実施形態に係る触覚提示装置10Aを背面側から見た図である。触覚提示装置10Aは、第1の実施形態に係る触覚提示装置10に対して、圧電フィルム21が複数(この例では2つ)の圧電フィルム21Rおよび圧電フィルム21Lに分割されている点で触覚提示装置10と異なる。その他の構成は、触覚提示装置10と同様である。
この場合、圧電フィルム21Rおよび圧電フィルム21Lを、それぞれ個別に駆動させることができる。なお、圧電フィルムの数は、さらに多数(例えば3つ)であってもよい。
図8は、第3の実施形態に係る触覚提示装置10Bを背面側から見た図である。触覚提示装置10Bは、圧電フィルム21が3つの圧電フィルム21R、圧電フィルム21Lおよび圧電フィルム21Cに分割されている点で触覚提示装置10と異なる。また、複数(この例では2つ)の圧電セラミックス20Rおよび圧電セラミックス20Lが設けられている点でも触覚提示装置10と異なる。その他の構成は、触覚提示装置10と同様である。
この場合、圧電セラミックス20Rが取り付けられた位置と圧電セラミックス20Lが取り付けられた位置とで振動板40を凸状態に遷移させることができるため、振動板40を平面方向で均一に撓ませることができる。
次に、図9(A)は、圧電フィルム21の変形例に係る圧電フィルム21Aの側面図である。図4に示した圧電フィルム21は、1つのベースフィルム200を電極201Aおよび電極201Bで挟む構造であったが、図9(A)に示す圧電フィルム21Aは、ベースフィルム200、電極201Aおよび電極201Bが複数積層されてなる。この例では、各ベースフィルム200を挟んで、交互に電極201Aと電極201Bとが配置されている。このように複数のベースフィルム200、電極201Aおよび電極201Bを積層することで、より伸縮性が向上することになり、強い振動を発生させることができる。
一方、図9(B)は、変形例2に係る圧電フィルム21Bの側面図である。図10(B)に示す圧電フィルム21Bは、1つのベースフィルム200を電極201Aおよび電極201Bで挟み、かつこれらベースフィルム200、電極201Aおよび電極201Bを折り曲げて重ねることにより、積層構造を実現するものである。この場合も、より伸縮性が向上することになり、強い振動を発生させることができる。ただし、この場合、電極を折り曲げる箇所においては、導電性ペースト等を塗布して、電気的接続を補強することが好ましい。
なお、本実施形態においては、本発明の振動体の一例として触覚提示装置を示したが、例えば入力されたオーディオ信号に応じて振動板を振動させる平面型スピーカとして用いることも可能である。
また、本実施形態では、一例として圧電フィルムを示したが、本発明の「電圧を加えることで面方向に変形するフィルム」は、圧電フィルムに限るものではない。電圧を加えることで面方向に変形するフィルムは、他にも、例えば電歪フィルム、エレクトレットフィルム、コンポジットフィルム、または電気活性高分子フィルム等がある。
本発明の振動体は、電気−力学変換定数または電気−変位変換定数の小さな電気活性フィルムを用いた場合であっても、振動板40を法線方向に変位させる変位手段(例えば圧電セラミックス20)が存在するため、振動板を意図する状態(凸状態)に撓ませることができる。なお、電気活性フィルムとは、電気的駆動によって応力を発生するフィルムまたは変形して変位を発生するフィルムである。具体的には、電歪フィルム、コンポジット材料(圧電セラミックスを樹脂モールドした材料)、電気駆動型エラストマー、または液晶エラストマー等がある。
また、本実施形態では、圧電フィルム21が振動板40に直接接続される例を示したが、圧電フィルム21は、圧電性を有しない他の樹脂フィルムを介して間接的に振動板40に接続される態様としてもよい。例えば、圧電フィルム21が樹脂フィルムの主面に貼り付けられ、当該樹脂フィルムの端部が振動板40に接続される態様とすることも可能である。無論、他にも、電歪フィルム、エレクトレットフィルム、コンポジットフィルム、または電気活性高分子フィルム等のフィルムが樹脂フィルムの主面に貼り付けられ、該樹脂フィルムの端部が振動板40に接続される態様とすることも可能である。
また、「電圧を加えることで面方向に変形するフィルム」は、例えば圧電セラミックスおよび樹脂フィルムを用いることでも実現することができる。例えば、複数の樹脂フィルムを圧電セラミックスを介して接続し、これら複数の樹脂フィルムをそれぞれ振動板40に接続することで実現することができる。
10…触覚提示装置
20…圧電セラミックス
21…圧電フィルム
40…振動板
50…タッチパネル
60…接着層
70…フレーム
80…タッチセンサ
81,82…駆動部
100…中空領域

Claims (6)

  1. 振動板と、
    前記振動板と主面が離れて接続され、電圧を加えることで面方向に変形するフィルムと、
    前記フィルムに駆動信号を印加する駆動部と、
    前記振動板の主面に、当該振動板を法線方向に変位させる変位手段と、
    を備えた振動体であって、
    前記駆動部が前記駆動信号を印加するよりも前に、前記変位手段が前記振動板を法線方向に変位させることを特徴とする振動体。
  2. 前記変位手段は、圧電セラミックスからなる請求項1に記載の振動体。
  3. 前記変位手段は、前記振動板と前記フィルムとの間に取り付けられている請求項1または請求項2に記載の振動体。
  4. 前記振動板は、曲げ応力が発生する状態で前記フィルムに固定される請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動体。
  5. 前記フィルムおよび前記変位手段は、複数であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の振動体。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の振動体と、
    タッチ操作を検出するタッチ検出部と、を備え、
    前記駆動部は、前記タッチ検出部がタッチ操作を検出したときに、前記駆動信号を印加する触覚提示装置。
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