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JP6302181B2 - トラックまたはバス用タイヤ - Google Patents

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JP6302181B2 JP2013142525A JP2013142525A JP6302181B2 JP 6302181 B2 JP6302181 B2 JP 6302181B2 JP 2013142525 A JP2013142525 A JP 2013142525A JP 2013142525 A JP2013142525 A JP 2013142525A JP 6302181 B2 JP6302181 B2 JP 6302181B2
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Description

本発明は空気遮断層を備えたトラックまたはバス用タイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れを低減する、即ち耐空気透過性の機能を有する空気遮断層においても、その軽量化が求められている。
現在、空気遮断用ゴム組成物として、ブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチル系ゴムを使用することで、タイヤの耐空気透過性を向上させることが行われている。また、ブチル系ゴムはブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄、加硫促進剤、亜鉛華と相まって、隣接ゴムとの共架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムは、通常の配合では、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となる。
そこで、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、空気遮断層の厚みを薄くすることができる熱可塑性エラストマーを、空気遮断層に用いることが提案されている。
特許文献1(特開2011−51320号公報)には、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体の少なくともいずれかを含む第2層とからなり、前記第2層の厚さが0.01mm〜0.3mmであるポリマー積層体をインナーライナー(空気遮断層に該当)に用いた空気入りタイヤが開示されている。該タイヤは、ブチルゴムからなる空気遮断層を有するタイヤに比べて、空気遮断層の厚みを薄くすることができるため、タイヤ重量を軽量化することができ、タイヤの転がり抵抗を低減することができる。
一方、トラック・バス用タイヤの空気遮断層は、乗用車用タイヤの空気遮断層に比べて厚みが大きく、空気遮断性能が高い。このため、空気遮断層とインスレーションまたはカーカスとの間に空気が混入して小さな気泡が多数現れる、エアーイン現象が生じやすい。この現象はタイヤの内側に小さな斑模様があることでユーザーに外観が悪いという印象を与えてしまうという問題がある。さらに、走行中にエアーが起点となり空気遮断層とインスレーションまたはカーカスとが剥離するため、空気遮断層に亀裂が生じてタイヤ内圧が低下することがある。そして、最悪な場合はタイヤがバーストしてしまう恐れがある。
特開2011−51320号公報
本発明は空気遮断層を備えたトラックまたはバス用タイヤにおいて、空気遮断層のタイヤ内面におけるばらつきを軽減して耐空気透過性を改善するとともに、エアーインの発生を防止し、転がり抵抗を低減することを目的とする。
本発明は、タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラックまたはバス用タイヤであって、空気遮断層は、厚さが0.7mm以上3.0mm以下で、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を5質量%以上95質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を5質量%以上95質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなり、ポリマー組成物の動的弾性率(E)の値が、2MPa以上5MPa以下である、トラックまたはバス用タイヤである。
本発明は、タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラックまたはバス用タイヤであって、空気遮断層は、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を30質量%以上70質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を30質量%以上70質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなる、厚さが0.3mm以上2.0mm以下の第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体の少なくともいずれかを含むエラストマー組成物からなる、厚さが0.1mm以上0.8mm以下の第2層とを備え、第2層はカーカスプライ側に配置され、ポリマー組成物およびエラストマー組成物の動的弾性率(E)の値が、2MPa以上5MPa以下である、トラックまたはバス用タイヤである。
本発明のトラックまたはバス用タイヤにおいて好ましくは、空気遮断層は、タイヤ成形の際のドラム上に成形されたときの厚さ(T0)に対し、トロイド状に拡張されたときの厚さ(T1)の割合(T1/T0×100)は、タイヤバットレス部からタイヤ赤道面の間において50%以上75%以下である。
本発明のトラックまたはバス用タイヤにおいて好ましくは、ポリマー組成物は、ポリマー成分100質量部に対して、さらにステアリン酸1質量部以上5質量部以下、酸化亜鉛0.1質量部以上8質量部以下、老化防止剤0.1質量部以上5質量部以下、加硫促進剤0.1質量部以上5質量部以下、およびカーボンブラック5質量部以上80質量部以下を含む。
本発明のトラックまたはバス用タイヤにおいて好ましくは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体は、重量平均分子量が50,000以上400,000以下であり、かつスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下である。
本発明のトラックまたはバス用タイヤにおいて好ましくは、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、重量平均分子量が100,000以上290,000以下であり、かつスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下である。
本発明によれば、エアーインが生じず、空気遮断層のタイヤ内面におけるばらつきが軽減されて耐空気透過性が改善されるとともに、転がり抵抗が低減された、空気遮断層を備えたトラックまたはバス用タイヤを得ることができる。
本発明の一実施の形態におけるトラックまたはバス用タイヤの右半分を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態におけるトラックまたはバス用タイヤのビード部拡大断面図である。 (a)は空気遮断層がドラム成形された状態、(b)はトロイド状に成形された状態の概略図を示す。 本発明の一実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。 本発明の一実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。
<トラックまたはバス用タイヤの構造>
本発明のトラックまたはバス用タイヤの構造を図に基づいて説明する。図1は、トラックまたはバス用タイヤの右半分の概略断面図であり、図2はビード部拡大図である。トラックまたはバス用タイヤ1は、トレッド部2と、該トレッド部両端からトロイド形状を形成するようにサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部に亘って設けられ、両端をビードコア5のまわりに折り返して係止されるカーカスプライ6と、該カーカスプライ6のクラウン部外側には、4枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。
前記ベルト層7は、通常、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの4枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差、または一部同方向に配列される。なおベルト層の両端外側には、トッピングゴム層を設け、ベルト層両端の剥離を軽減することができる。またカーカスプライは一般にスチールコードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスプライとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス8が配置される。また前記カーカスプライ6のタイヤ半径方向内側には一方のビード部4から他方のビード部4に亘る空気遮断層9が配置されている。
さらにカーカスプライ6がビードコア5を折り返す領域には、スチールコード、アラミド繊維コードまたはナイロン繊維コードよりなるビード補強層10が配置される。
なお、本発明のトラックまたはバス用タイヤにおいては、図に示すようにインナーライナーを設けなくてもよいが、この場合、カーカスプライ6のタイヤ内側に直接配置された空気遮断層9でタイヤ内面を被覆することになる。
図1および図2において空気遮断層9は、タイヤ内面を被覆すると共にトウ先端Pからタイヤ幅方向に折り返されており、さらにトウ先端PからビードベースラインLに沿って、ビードベースライン幅Wbの領域に、その下端部9eが位置するように配置される。ここで、ビードベースライン幅Wbは、トラックまたはバス用タイヤでは、通常100〜120mm範囲となる。空気遮断層9は、ビード部のトウ先端Pからビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置している。空気遮断層9をトウ先端PからビードベースラインLに沿う方向120mmを超える領域まで配置すると、空気遮断層9がリムと接する部分に達してしまい、リム装着性が悪化する可能性がある。
前記空気遮断層9を配設することで、タイヤ走行時のビード部の繰り返し変形が生じ、ビード部とビードベース部の間を通って、タイヤ外部から空気がタイヤ内部に進入するのを抑制でき内圧維持を可能にする。更に、タイヤ外部から酸素の進入を抑制することで、空気遮断層の劣化を軽減し、ビード部の耐久性を大幅に向上させることができる。
なお、ビードベースおよびリムフランジと接するビード領域は、ビード部を補強するためのゴムチェーファ12が配置されている。またトウ部には空気遮断層の下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態において、トラックまたはバス用タイヤの空気遮断層9は、図4に示すように1層構造を有する。空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を5質量%以上95質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を5質量%以上95質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなる。
タイヤを成形する際に、空気遮断層PLは図3(a)に示すように、カーカスプライおよびその他のタイヤ部材と共にドラム上に貼り合わされ、その後に図3(b)に示すようにトロイド状に拡張される。その際に空気遮断層は、直径がR0の円筒形状から最大直径がR1のトロイド形状に拡張される。ここで前記R1はR0の140%以上200%以下に拡張される。その結果、空気遮断層はドラム上の厚さ(T0)に対し、トロイド状に成形されたときの厚さ(T1)は減少するが、その割合(T1/T0×100)は50%以上70%以下である。このとき空気遮断層の伸長率が均一でないと、その厚さにばらつきが生じ、空気遮断性が維持できないばかりか、空気遮断層が破断することがある。
本発明は、この問題を解決するために、ポリマー組成物の動的弾性率(E)の値を2MPa以上5MPa以下の範囲に調整している。動的弾性率(E)の値が2MPaより小さいと、タイヤ加硫時に空気遮断層が流動してタイヤ製品に残らずに空気遮断性が維持できない。一方、動的弾性率(E)の値が5MPaを超えると、タイヤ成形時に空気遮断層の伸長性が低くなり、タイヤ製品における空気遮断層の厚さの調整が困難になる。ここで、動的弾性率(E)の測定は、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃で、初期歪10%、動歪み2%の条件で測定した。
空気遮断層はポリマー組成物からなる。ポリマー組成物はスチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SIBSともいう)を5質量%以上95質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を5質量%以上95質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含む。
(SIBS)
SIBSのイソブチレンブロック由来により、SIBSを含むポリマーフィルムは優れた耐空気透過性を有する。したがって、SIBSを含むポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
さらに、SIBSは芳香族以外の分子構造が完全飽和であることにより、劣化硬化が抑制され、優れた耐久性を有する。したがって、SIBSを含むポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSを含むポリマーフィルムを空気遮断層に適用して空気入りタイヤを製造した場合には耐空気透過性を確保できる。したがってハロゲン化ブチルゴム等の、従来耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用する必要がなく、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
SIBSの含有量はポリマー組成物のポリマー成分中、5質量%以上95質量%以下である。SIBSの含有量が5質量%未満であると、空気遮断層の空気遮断性が低下するおそれがある。一方、SIBSの含有量が95質量%を超えると、隣接部材との加硫接着力が不十分であるおそれがある。SIBSの含有量は空気遮断性の確保の観点から、ポリマー成分中10質量%以上30質量%以下が好ましい。
SIBSは、動的弾性率を特定範囲に調整する観点と耐空気透過性を改善する観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量は10質量%以上30質量%が好ましく、14質量%以上23質量%以下がさらに好ましい。
また、SIBSの分子量は、動的弾性率を調整する観点、更に流動性、成形化工程などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000以上400,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、400,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。
該SIBSは、その共重合体において、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
(ゴム成分)
空気遮断層を構成するポリマー組成物は、ゴム成分を含む。ゴム成分はポリマー組成物に、ゴム成分を含む隣接部材との未加硫粘着性を与えることができる。さらに硫黄と加硫反応することにより、ポリマー組成物にカーカスやインスレーションなどの隣接部材との加硫接着性を与えることができる。
ゴム成分は天然ゴム(NR)、イソプレンゴムおよびブチルゴム(IIR)よりなる群から選択される少なくとも1種を含み、なかでも破壊強度および接着性の観点から、天然ゴムを含むことが好ましい。
ゴム成分の含有量はポリマー組成物のポリマー成分中、5質量%以上95質量%以下である。ゴム成分の含有量が5質量%未満であると、ポリマー組成物の粘度が高くなり押出加工性が悪化するため、空気遮断層作製の際に、空気遮断層を薄くすることができないおそれがある。一方、ゴム成分の含有量が95質量%を超えると、空気遮断層の空気遮断性が低下するおそれがある。ゴム成分の含有量は未加硫粘着性および加硫接着性の観点から、ポリマー成分中70質量%以上90質量%以下が好ましい。
(硫黄)
空気遮断層を構成するポリマー組成物は、硫黄を含む。
硫黄としては、ゴム工業において加硫時に一般的に用いられる硫黄を用いることができる。中でも不溶性硫黄を用いることが好ましい。ここで不溶性硫黄とは、天然硫黄Sを加熱、急冷し、Sx(x=10万〜30万)となるように高分子量化した硫黄のことをいう。不溶性硫黄を用いることで、通常、硫黄をゴム加硫剤として用いた場合に生じるブルーミングを防止することができる。
硫黄の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である。硫黄の含有量が0.1質量部未満であると、ゴム成分の加硫効果を得ることができない。一方、硫黄の含有量が5質量部を超えると、ポリマー組成物の硬度が高くなり、空気遮断層に用いた場合に、空気入りタイヤの耐久性能が低下するおそれがある。硫黄の含有量は、さらに0.3質量部以上3.0質量部以下が好ましい。
(ポリマー組成物の添加剤)
空気遮断層を構成するポリマー組成物は、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤、カーボンブラックなどの添加剤を含むことができる。
ステアリン酸はゴム成分の加硫助剤として機能する。ステアリン酸の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。ステアリン酸の含有量が1質量部未満であると、加硫助剤としての効果を得ることができない。一方、ステアリン酸の含有量が5質量部を超えると、ポリマー組成物の粘度が低下し、破壊強度が低下するおそれがあるため好ましくない。ステアリン酸の含有量は、さらに1質量部以上4質量部以下が好ましい。
酸化亜鉛はゴム成分の加硫助剤として機能する。酸化亜鉛の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上8質量部以下であることが好ましい。酸化亜鉛の含有量が0.1質量部未満であると、加硫助剤としての効果を得ることができない。一方、酸化亜鉛の含有量が8質量部を超えると、ポリマー組成物の硬度が高くなり、空気遮断層に用いた場合に、タイヤの耐久性能が低下するおそれがある。酸化亜鉛の含有量は、さらに0.5質量部以上6質量部以下が好ましい。
老化防止剤は、老化と呼ばれる酸化劣化、熱劣化、オゾン劣化、疲労劣化などの一連の劣化を防止する機能を有する。老化防止剤は、アミン類やフェノール類からなる一次老化防止剤と硫黄化合物やフォスファイト類からなる二次老化防止剤とに分類される。一次老化防止剤は各種ポリマーラジカルに水素を供与して自動酸化の連鎖反応を停止させる機能を有し、二次老化防止剤はヒドロキシペルオキシドを安定なアルコールに変えることにより安定化作用を示すものである。
老化防止剤としては、アミン類、フェノール類、イミダゾール類、リン類またはチオウレア類などが挙げられる。
アミン類としては、フェニル−α−ナフチルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポリマー、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、p、p’−ジオクチルジフェニルアミン、p,p’−ジクミルジフェニルアミン、N,N'-ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N'-ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
フェノール類としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノンなどが挙げられる。
イミダゾール類としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどが挙げられる。
その他、トリス(ノニル化フェニル)フォスファイトなどのリン類、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオウレア、トリブチルチオウレアなどのチオウレア類、オゾン劣化防止用ワックスなどを用いても良い。
上記の老化防止剤は1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせても用いても良い。なかでも、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを用いることが好ましい。
老化防止剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。老化防止剤の含有量が0.1質量部未満であると、老化防止効果を得ることができない。一方、老化防止剤の含有量が5質量部を超えると、ポリマー組成物にブルーミング現象が発生する。老化防止剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
加硫促進剤としては、チウラム類、チアゾール類、チオウレア類、ジチオカーバミン酸塩類、グアニジン類およびスルフェンアミド類などを用いることができる。
チウラム類としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドまたはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどが挙げられる。
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアソー
ルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドまたは、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなどが挙げられる。
チオウレア類としては、N,N’−ジエチルチオウレア、エチレンチオウレアまたはトリメチルチオウレアなどが挙げられる。
ジチオカーバミン酸塩類としては、ジメチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカーバミン酸銅、ジメチルジチオカーバミン酸鉄(III)、ジエチルジチオカーバミン酸セレン、ジエチルジチオカーバミン酸テルルなどが挙げられる。
グアニジン類としては、ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレードのジ−o−トリルグアニジン塩などが挙げられる。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。
上記の加硫促進剤は1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせても良い。なかでも、ジベンゾチアジルスルフィドを用いることが好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、加硫促進効果を得ることができない。一方、加硫促進剤の含有量が5質量部を超えると、ポリマー組成物の硬度が高くなり、空気遮断層に用いた場合に、タイヤの耐久性能が低下するおそれがある。さらに、ポリマー組成物の原料費が上昇する。加硫促進剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
カーボンブラックは、補強剤として機能する。カーボンブラックの配合量は、ポリマー成分100質量部に対して、好ましくは5〜80質量部、より好ましくは40〜60質量部である。カーボンブラックの配合量が5質量部未満では十分な補強性、剛性が得られず、80質量部をこえると発熱しやすくなる。
カーボンブラックは、チッ素吸着比表面積(N2SA)が好ましくは20〜120m2/gであり、より好ましくは25〜80m2/gである。チッ素吸着量が20m2/gより低いと補強性、剛性が不充分であり、120m2/gを超えると発熱しやすくなり好ましくない。
(空気遮断層の製造方法)
空気遮断層は、ポリマー組成物を押出成形、カレンダー成形といったポリマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
[実施の形態2]
本発明の一実施の形態において、トラックまたはバス用タイヤの空気遮断層9は、図5に示すように第1層PL1と第2層PL2とを備える。第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を30質量%以上70質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を30質量%以上70質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなり、厚さが0.3mm以上2.0mm以下である。第2層は、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SISともいう)およびスチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体の少なくともいずれかを含むエラストマー組成物からなり、厚さが0.1mm以上0.8mm以下である。
実施の形態2においては、第1層を構成するポリマー組成物および第2層を構成するエラストマー組成物の動的弾性率(E*)の値を2MPa以上5MPa以下の範囲に調整している。
(第1層)
第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を30質量%以上70質量%以下、ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム成分を30質量%以上70質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなる。
SIBS、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、硫黄は、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
SIBSの含有量はポリマー組成物のポリマー成分中、30質量%以上70質量%以下である。SIBSの含有量が30質量%未満であると、第1層の空気遮断性が低下するおそれがある。一方、SIBSの含有量が70質量%を超えると、隣接部材との加硫接着力が不十分であるおそれがある。SIBSの含有量は空気遮断性の確保の観点から、ポリマー成分中40質量%以上60質量%以下が好ましい。
ゴム成分の含有量はポリマー組成物のポリマー成分中、30質量%以上70質量%以下である。ゴム成分の含有量が30質量%未満であると、ポリマー組成物の粘度が高くなり押出加工性が悪化するため、空気遮断層作製の際に、第1層を薄くすることができないおそれがある。一方、ゴム成分の含有量が70質量%を超えると、第1層の空気遮断性が低下するおそれがある。ゴム成分の含有量は未加硫粘着性および加硫接着性の観点から、ポリマー成分中40質量%以上60質量%以下が好ましい。
また、ポリマー組成物は、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤、カーボンブラックなどの添加剤を、実施の形態1と同様に用いることができる。
第1層の厚さは、0.3mm以上2.0mm以下である。第1層の厚さが0.3mm未満であると、空気遮断層を備えた生タイヤの加硫時に、第1層がプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる恐れがある。一方、第1層の厚さが2.0mmを超えるとタイヤ重量が増加し、低燃費性能が低下する。
第1層は、ポリマー組成物を押出成形、カレンダー成形といったポリマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
(第2層)
ポリマー積層体の第2層は、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体の少なくともいずれかを含むエラストマー組成物からなる。
(SIS)
スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)のイソプレンブロックはソフトセグメントであるため、SISを含むポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISを含むポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、該空気遮断層は、たとえばカーカスプライのゴム層との接着性に優れているため、耐久性に優れたタイヤを得ることができる。
前記SISの分子量は、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が100,000以上290,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、290,000を超えると押出加工性が悪くなるため好ましくない。更にSIS中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
SISは、イソプレン単位とスチレン単位のモル比(イソプレン単位/スチレン単位)が、90/10〜70/30であることが好ましい。SISにおいて、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソプレンブロックでは500〜5,000程度、またスチレンブロックでは50〜1,500程度であることが好ましい。
前記SISは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体は、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
(その他のエラストマー成分)
エラストマー組成物は、SIS、SIBS以外の熱可塑性エラストマーを含むことができる。熱可塑性エラストマーとしては、たとえば、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブテン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレントリブロック共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。なお、これらの熱可塑性エラストマーはエポキシ基を有するエポキシ変性熱可塑性エラストマーであってもよい。
(ゴム成分)
第2層は、エラストマー組成物に加え、ゴム成分を含んでも良い。ゴム成分としては、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムよりなる群から選択される少なくとも1種のゴムを用いることができる。ゴム成分の配合量は、エラストマー組成物およびゴム成分の合計に対し、ゴム成分が20質量%以上90質量%以下であることが好ましく、30質量%以上80質量%以下がより好ましい。ゴム成分が20質量%未満であると、第2層がカーカス層と加硫接着しにくくなるおそれがあり、90質量%を超えると、第2層とカーカス層とが加硫接着しすぎるおそれがある。
(硫黄)
エラストマー組成物は硫黄を含むことができる。硫黄は、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
硫黄の含有量は、エラストマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である。硫黄の含有量が0.1質量部未満であると、架橋反応をしないおそれがある。一方、硫黄の含有量が5質量部を超えると、エラストマー組成物の架橋密度が上がり粘度が上昇するおそれがある。硫黄の含有量は、さらに0.3質量部以上3質量部以下が好ましい。
(エラストマー組成物の添加剤)
エラストマー組成物はステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤などの添加剤を含むことができる。これらの添加剤は実施の形態1と同様のものを用いることができる。
ステアリン酸の含有量は、エラストマー成分100質量部に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。ステアリン酸の含有量が1質量部未満であると、加硫しないおそれがある。一方、ステアリン酸の含有量が5質量部を超えると、エラストマー組成物の破壊強度の低下のおそれがある。ステアリン酸の含有量は、さらに1質量部以上4質量部以下が好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、エラストマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上8質量部以下であることが好ましい。酸化亜鉛の含有量が0.1質量部未満であると、加硫しないおそれがある。一方、酸化亜鉛の含有量が8質量部を超えると、エラストマー組成物の硬度が高くなり耐久性が低下するおそれがある。酸化亜鉛の含有量は、さらに0.5質量部以上6質量部以下が好ましい。
老化防止剤の含有量は、エラストマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。老化防止剤の含有量が0.1質量部未満であると、老化防止効果が得られないおそれがある。一方、老化防止剤の含有量が5質量部を超えると、ブルーミング現象が発生するおそれがある。老化防止剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
加硫促進剤の含有量は、エラストマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、加硫促進効果を得られないおそれがある。一方、加硫促進剤の含有量が5質量部を超えると、エラストマー組成物の硬度が高くなり、耐久性が低下するおそれがある。さらに、エラストマー組成物の原料費が上昇する。加硫促進剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
第2層の厚さは、0.1mm以上0.8mm以下である。第2層の厚さが0.1mm未満であると、ポリマー積層体を空気遮断層に適用した生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下する虞がある。一方、第2層の厚さが0.8mmを超えるとタイヤ重量が増加し低燃費性能が低下する。第2層の厚さは、さらに、0.2mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
(空気遮断層の製造方法)
空気遮断層は、たとえば以下の方法で製造することができる。実施の形態1のと同様の方法で第1層を作製する。押出成形やカレンダー成形などによってエラストマー組成物をシート化して第2層を作製する。第1層と第2層とを貼り合わせてポリマー積層体を作製する。また、ポリマー組成物およびエラストマー組成物のそれぞれのペレットをラミネート押出や共押出などの積層押出をして作製することもできる。
(空気遮断層の構造)
実施の形態2の空気遮断層の構造を図5に基づき説明する。空気遮断層9は、図5に示すように、第1層PL1および第2層PL2から構成される。空気遮断層9を空気入りタイヤの空気遮断層に適用する場合、第2層PL2がカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、第2層PL2とカーカスプライ61との接着強度を高めることができる。したがって得られたタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライ61のゴム層(インスレーション)とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
<トラックまたはバス用タイヤの製造方法>
本発明のトラックまたはバス用タイヤは一般的な製造方法で製造することができる。トラックまたはバス用タイヤ1の生タイヤ内面を覆うようにに空気遮断層を配置して、他の部材とともに加硫成形することによって製造することができる。2層構造を有する空気遮断層を生タイヤに配置する際は、第2層PL2が、カーカスプライ(インナーライナーを用いる場合はインナーライナー)に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。
このように配置することでタイヤ加硫工程において、第2層PL2とカーカスプライ61(またはインナーライナー)との接着強度を高めることができる。得られたタイヤは、空気遮断層とカーカスプライとが良好に接着しているため優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
表1および表2に示す仕様で、実施例および比較例のタイヤを製造して、性能を評価した。第1層、第2層に用いるSIBS、SIS、NR、IIRは以下のとおり準備した。
(SIBS)
カネカ(株)社製のSIBSTAR 102T(ショアA硬度25、スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:100,000)を用いた。
(SIS)
クレイトンポリマー社製のD1161JP(スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:150,000)を用いた。
(NR)
TSR20を用いた。
(IIR)
エクソンモービル(株)社製のエクソンクロロブチル 1068を用いた。
<ポリマー組成物の作製>
第1層で用いるポリマー組成物を作製した。ポリマー成分は表1および表2に示す配合にしたがって準備した。表中、空気遮断層が第1層のみからなる例は、1層構造の空気遮断層を意味する。
<エラストマー組成物の作製>
第2層で用いるエラストマー組成物を作製した。エラストマー成分は表1および表2に示す配合にしたがって準備した。
<空気遮断層の作製>
上記、ポリマー組成物およびエラストマー組成物を、2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてペレット化した。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃、フィルムゲージ:0.3mm)、またはインフレーション共押出機にて空気遮断層を作製した。
得られた未加硫空気遮断層を用いて、破断時伸び(Eb(%))を測定した。
<破壊時伸び(Eb(%))>
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、各未加硫空気遮断層からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて、引張速度500mm/分で評価を行なった。この試験により、各空気遮断層について、破断時伸び(%)を測定した。
<トラックまたはバス用タイヤの製造>
図1に示す基本構造及び図2に示すビード部構造を有する11R22.5PRサイズのトラックまたはバス用タイヤにおいて、空気遮断層をタイヤ内面に配置して生タイヤを製造し、次に加硫工程において150℃で35分間プレス成型して加硫タイヤを製造した。
得られたタイヤを用いて、以下の性能試験を行った。
[性能評価]
<空気遮断層の厚さのバラツキ>
タイヤ周上の4ケ所において空気遮断層の厚さの最大値と最小値を測定した。比較例1の測定値を基準にして、各実施例、比較例の最大値と最小値の差の相対値をとり指数表示とした。数値が小さいほどバラツキが小さいことを示す。また空気遮断層が破断した場合は、「破断」と表示している。
<空気圧低下率>
上述の方法で製造した11R22.5PRトラックまたはバス用タイヤをJIS規格リムに組み付け、初期空気圧900Kpaを封入し、90日間室温で放置し、空気圧の低下率を測定した。比較例1の値を基準として、各実施例、比較例の相対値をとり指数表示としている。値が小さいほど空気圧低下が小さいことを示す。
<転がり抵抗性能>
(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用い、製造した11R22.5PRトラックまたはバス用タイヤをJIS規格リムに組み付け、荷重29.42kN、初期空気圧800kPa、速度80km/時間の条件下で、室温(38℃)にて走行させて、転がり抵抗を測定した。下記計算式により比較例1を基準(100)として、各配合の転がり抵抗を指数で表示した。転がり抵抗指数が小さいほど転がり抵抗が低減されていることを示す。(転がり抵抗指数)=(各実施例、比較例の転がり抵抗)/(比較例1の転がり抵抗)×100
<エアーイン性能>
加硫後のタイヤの内側を目視にて検査し、エアーインの大きさおよび数を評価した。結果は、比較例1を基準(100)として、各配合を指数表示した。値が小さいほど、エアーインが抑制され、良好であることを示す。
結果を表1および表2に示す。
Figure 0006302181
Figure 0006302181
(注1)硫黄:鶴見化学工業(株)社製の「粉末硫黄」)
(注2)ステアリン酸:花王(株)社製の「ステアリン酸ルナックS30」
(注3)酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)社製の「亜鉛華1号
(注4)老化防止剤:大内新興化学(株)社製の「ノクラック6C」(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン))
(注5)加硫促進剤:大内新興化学(株)社製の「ノクセラーDM」(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド))
(注6)カーボンブラック:東海カーボン(株)社製の「シーストV」(GPF、N660、NSA 27m/g)
<評価結果>
実施例1〜5は、空気遮断層が1層構造を有するタイヤであり、ポリマー組成物のEが2.2〜4.5の範囲であった。得られたタイヤは、エアーインが抑制され、転がり抵抗も低減されていた。
実施例6、7は、空気遮断層が2層構造を有するタイヤであり、ポリマー組成物およびエラストマー組成物のEが2.0であった。得られたタイヤは、空気遮断層のタイヤ内面におけるばらつきがなく、耐空気透過性が改善されるとともに、エアーインが抑制され、転がり抵抗も低減されていた。
比較例2は、インスレーションゴムと第2層との間に空気が入りやすいためにエアーインが発生した。
比較例3〜6は、ドラム成形から拡張時の厚さ変化率が不適切であったために空気遮断層のタイヤ内面におけるばらつき、または破断が生じた。
本発明のトラックまたはバス用タイヤは、所謂、重車両用タイヤなどを含む概念であり、これらタイヤに適用できる。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカスプライ、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9 空気遮断層、9e 空気遮断層の下端、10 ビード補強層、12 ゴムチェーファ、13 トウゴム、P トウ先端、PL1 第1層、PL2 第2層。

Claims (5)

  1. タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラックまたはバス用タイヤであって、
    前記空気遮断層は、厚さが0.7mm以上3.0mm以下で、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、
    前記空気遮断層は、ポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなり、
    前記ポリマー成分において、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体の含有量は50質量%以上60質量%以下であり、天然ゴムの含有量は5質量%以下であり、かつ、ブチルゴムの含有量は35質量%以上50質量%以下であり、
    前記ポリマー組成物の動的弾性率(E)の値が、2MPa以上5MPa以下である、トラックまたはバス用タイヤ。
  2. タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラックまたはバス用タイヤであって、
    前記空気遮断層は、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、
    前記空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を60質量%以上70質量%以下、ならびにブチルゴムを30質量%以上40質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むポリマー組成物からなる、厚さが0.3mm以上2.0mm以下の第1層と、
    スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなるエラストマー組成物よりなる、厚さが0.1mm以上0.8mm以下の第2層とを備え、
    前記第2層はカーカスプライ側に配置され、
    前記ポリマー組成物および前記エラストマー組成物の動的弾性率(E)の値が、2MPa以上5MPa以下である、トラックまたはバス用タイヤ。
  3. 前記スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、重量平均分子量が100,000以上290,000以下であり、かつスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下である、請求項2に記載のトラックまたはバス用タイヤ。
  4. 前記ポリマー組成物は、ポリマー成分100質量部に対して、さらにステアリン酸1質量部以上5質量部以下、酸化亜鉛0.1質量部以上8質量部以下、老化防止剤0.1質量部以上5質量部以下、加硫促進剤0.1質量部以上5質量部以下、およびカーボンブラック5質量部以上80質量部以下を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラックまたはバス用タイヤ。
  5. 前記スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体は、重量平均分子量が50,000以上400,000以下であり、かつスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトラックまたはバス用タイヤ。
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