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JP6373626B2 - 高分子光ファイバーの製造方法及び該方法により製造された高分子光ファイバー - Google Patents

高分子光ファイバーの製造方法及び該方法により製造された高分子光ファイバー Download PDF

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Description

本発明は、コアとクラッドとを有する高分子光ファイバー(特に、硬化性組成物(架橋性樹脂)を用いて作製された高分子光ファイバー)の製造方法に関する。特に、コアと、厚みの薄いクラッドとを有するコアの占積率の高い高分子光ファイバーの製造方法に関する。さらに、本発明は、上記製造方法により製造された高分子光ファイバーに関する。
インターネットを介した動画配信等の普及により、サーバやルータに用いるボード内の通信容量が増加し、近年、一部の高速信号線を電気配線から光配線に置き換えることの検討が進められている。中でも、高分子材料により形成された光ファイバー(高分子光ファイバー)は柔軟性に優れ、曲率半径の小さい配線組みが可能であるため、特に、省スペース化を目的とする光電気混載基板用の光配線として期待されている。
特に、光ファイバーをアレイ化したものを用いて光電気複合配線を作製する場合、光ファイバーに対する要求特性のひとつとして、ハンダリフロー工程における高温処理による光損失の増加やクラック等の熱劣化が発生することを抑制乃至防止する、いわゆる「ハンダリフロー耐熱性」が挙げられる。そして、近年、溶解に約260℃の高温加熱を要する鉛フリーハンダの使用に対応するため、リフロー温度がより高くなっていることから、光ファイバーにはより高い耐熱性を有することが求められている。
上記高分子光ファイバーの製造方法として、特許文献1には、紫外光の照射によって光硬化性樹脂(カチオン重合性樹脂)を反応させながらファイバー化する製法が開示されている。当該製法においては、紫外線硬化剤入りの液状エポキシ樹脂を通常の線引装置の加熱容器に入れ、線引用ノズルから流出が容易で一定の線径になるように加熱器により常に一定の温度に加熱し粘度を低下させる必要がある。また、上記製法は、光の導通部となるコアを先に作製し、該コアを被覆するクラッドを後から形成する方法である。
一般に、コアとクラッドとを有する高分子光ファイバー(コア−クラッド構造の高分子光ファイバー)を光源デバイス等と接続して用いる場合、コアの中心(中心軸)とクラッドの中心(中心軸)とが精度良く一致していることが求められる。しかしながら、特許文献1に記載の製法のように、コアを作製した後、該コアにクラッドを被覆する方法では、コアとクラッドの中心(中心軸)が一致した高分子光ファイバーを製造することが困難である。また、上記製法による高分子光ファイバーの製造は、コアの表面に異物が付着しないようにするため、クリーンルーム等のクリーン環境で行う必要があった。
同様に、一般に知られる熱可塑性樹脂製の高分子光ファイバーや石英製の光ファイバーについても、まずコアを形成した後、該コアの表面にクラッドを形成することによって製造されている。従って、これらの光ファイバーの製造も、コアの表面に異物が付着しないようにするため、クリーンルーム等のクリーン環境で行う必要があった。また、製法上、これらの光ファイバーにおいても、コアとクラッドの中心を一致させることが困難であるという問題が生じていた。
一方、光ファイバーの他の用途として、光ファイバー素線を束ねたライトガイドファイババンドルを用いた照明装置がある。このようなライトガイドファイババンドルを用いて光源からの光を導光し、被照明体の近くで光を出射させて照明するためには、ライトガイドファイババンドルの光源側入射口及び光出射口の光ファイバーのコアの占積率を向上させて、受光端面に入射される光量を増加させる必要がある。
特許文献2には、耐熱性に優れたライトガイドファイババンドルとして、多数の細い石英ガラス光ファイバーを束ねたライトガイドファイババンドルが開示されている。しかし、石英ガラス製のライトガイドファイババンドルは、一般に、一本一本の光ファイバーが非常に細いために機械的強度が非常に弱い。一方、特許文献3に開示されているような高分子光ファイバーは、一般的に石英ガラス光ファイバーと比べて柔軟性には優れているが、PMMA等の熱可塑性樹脂を主な材料としているために、耐熱性が低い。
特許文献4には、高分子光ファイバーの製造方法として、光硬化性組成物を吐出するためのノズルと、ノズルから吐出された糸状の光硬化性組成物に光を照射するための光照射装置と、ノズルの吐出口における光の照射強度を0.2mW/cm2以下にするための制御手段とを備える光ファイバー製造装置を用いて、コアを形成するための光硬化性組成物(コア形成用硬化性組成物)とクラッドを形成するための光硬化性組成物(クラッド形成用硬化性組成物)とを同時に押し出し、光硬化させることによって高分子光ファイバーを作製する方法が開示されている。
特開昭61−245109号公報 特開2003−121662号公報 特開2003−185855号公報 特開2012−159804号公報
特許文献4に記載された方法によると、コアとクラッドとを同時に形成させるため、コアとクラッドの中心が精度良く一致した高分子光ファイバーを製造しやすく、さらに、該高分子光ファイバーは光硬化性組成物の重合体(硬化物)より形成されているため、耐熱性が高いというメリットがある。
しかしながら、本発明者らは、特許文献4に記載された方法についてさらに検討を継続した結果、下記(1)〜(3)の点でさらに改善の余地があることを見出した。即ち、(1)クラッド形成用硬化性組成物としてラジカル重合性組成物を使用する場合、酸素による重合阻害(硬化阻害)によってクラッドが硬化しにくく、高分子光ファイバーを製造することが困難であること、(2)クラッド形成用硬化性組成物の粘度が低い場合には曳糸性が悪く、高分子光ファイバーを製造することが困難であること;このために、クラッド材料を光学特性のみで決定できないために材料の選択自由度が制限されること;一方、曳糸性を向上させるためクラッド形成用硬化性組成物の粘度を高くすると、生産性や作業性、操作性の観点から、光の散乱原因となる微小異物のろ過による除去が困難となること、(3)ファイババンドルを作製してライトガイドとして使用するためには、コアの占積率が大きい光ファイバーが必要であるが、上記方法によってクラッドの厚みが薄い高分子光ファイバーを製造しようとすると曳糸性が不足してその製造が困難となり、クラッドの厚みが薄い高分子光ファイバーを製造することが困難であること、の課題があることを見出した。
従って、本発明の目的は、中心軸が高い精度で一致したコアとクラッドとを有し、微小異物が高度に低減され、コアの占積率が高い高分子光ファイバーを、酸素による重合阻害の悪影響を受けることなく高い生産性で製造できる方法(高分子光ファイバーの製造方法)、及び該方法により製造された高分子光ファイバーを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、さらに、耐熱性及び柔軟性にも優れた上述の高分子光ファイバーを製造できる高分子光ファイバーの製造方法、及び該方法により製造された高分子光ファイバーを提供することにある。
本発明者らは、高分子光ファイバーのコアを構成する高分子材料を形成するための硬化性組成物(コア形成用硬化性組成物)と、クラッドを構成する高分子材料を形成するための硬化性組成物(クラッド形成用硬化性組成物)と、最外層用樹脂組成物とを、特定構造のノズルを用いて特定の態様でファイバー状に吐出させた後、最外層用樹脂組成物は硬化させず、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させる工程と、該工程の後、最外層用樹脂組成物を除去する工程と、を必須の工程として含む製造方法によると、中心軸が高い精度で一致したコアとクラッドとを有し、微小異物が高度に低減され、コアの占積率が高い高分子光ファイバーを、酸素による重合阻害の悪影響を受けることなく高い生産性で製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、高分子材料より構成されたコアと、該コアを被覆する高分子材料より構成されたクラッドとを有する光ファイバーの製造方法であって、
コアを構成する高分子材料を形成するためのコア形成用硬化性組成物と、クラッドを構成する高分子材料を形成するためのクラッド形成用硬化性組成物と、最外層用樹脂組成物とを、3重以上の多重構造を有するノズルの吐出口から同時に、同軸で、最外層用樹脂組成物が最外層に位置するようにファイバー状に吐出させた後、最外層用樹脂組成物は硬化させず、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させて各高分子材料に転化させる工程Aと、
工程Aの後、最外層用樹脂組成物を除去する工程Bと、を含むことを特徴とする高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物がいずれも光硬化性組成物であり、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の硬化を光照射により実施する前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、ノズルの吐出口における光の照射強度が0.2mW/cm2以下に制御される前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、最外層用樹脂組成物が、いずれかの溶剤を用いた洗浄により除去できる組成物である前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、最外層用樹脂組成物が、25℃における粘度が5000mPa・s以上の液体の組成物である前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物がいずれも光ラジカル重合性組成物である前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、光ラジカル重合性組成物が、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選択された少なくとも1種のラジカル重合性基を分子内に1個以上有するラジカル重合性化合物を含む前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方が酸化防止剤を含む前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、工程Aの後、さらに、光照射処理及び加熱処理のいずれか一方又は両方を行う工程Cを含む前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
さらに、工程Bが、溶媒を用いた洗浄により最外層用樹脂組成物を除去する工程である前記の高分子光ファイバーの製造方法を提供する。
また、本発明は、前記の高分子光ファイバーの製造方法により製造された光ファイバーを提供する。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は上記構成を有するため、中心軸が高い精度で一致したコアとクラッドとを有し、微小異物が高度に低減され、コアの占積率が高い高分子光ファイバーを、酸素による重合阻害の悪影響を受けることなく高い生産性で製造できる。また、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を用いることにより、より柔軟性及び耐熱性に優れた上記高分子光ファイバーを製造できる。さらに、ノズルの吐出口における光の照射強度を特定の範囲に制御することにより、特に、上記高分子光ファイバーを一定の線径で、かつ糸切れが発生することなく連続的に製造できる。さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光ラジカル重合性組成物を用いることにより、特に、いっそう低光損失の上記高分子光ファイバーを製造できる。さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方に酸化防止剤を含有させることにより、特に、より耐熱性に優れた上記高分子光ファイバーを製造できる。従って、本発明の高分子光ファイバーの製造方法により得られる高分子光ファイバーは、品質面及びコスト面で非常に有利な高分子光ファイバーである。
本発明の高分子光ファイバーの一例を示す概略図であり、(a)は斜視図を示し、(b)は(a)におけるY−Y断面図を示す。 本発明の高分子光ファイバーの製造方法の工程Aの一例を示す概略図である。 多重管ノズルの一例を示す概略図(3重管ノズルの場合;管の長手方向の断面図)である。 位置調整機構を備えた多重管ノズルの一例を表す概略図(管の径方向の断面図)である。 本発明の高分子光ファイバーの製造方法における工程Aの一実施形態を示す概略図である。 光照射装置の例を示す概略図(平面図)であり、(a)は3方向から光を照射できる光照射装置、(b)は2方向から光を照射できる光照射装置を示す。 遮光部材の例を示す概略図(斜視図)であり、(a)は遮光筒、(b)は遮光板(円板状の遮光板)、(c)は遮光板(円錐状の遮光板)を示す。 光照射装置から出射された光の広がり角ψを説明する概略図(側面図)である。 照射強度が最大となる光線の方向と高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面とがなす角度θと光の広がり角ψの関係を説明する概略図(側面図)である。(a)はθ≧ψ/2の場合、(b)はθ<ψ/2の場合の概略図である。 照射角度調整機構を備える光照射装置の一例を示す概略図(側面図)である。 実施例で使用した高分子光ファイバーの製造装置及び該製造装置を用いた高分子光ファイバーの製造方法を示す概略図である。 比較例で使用した高分子光ファイバーの製造装置及び該製造装置を用いた高分子光ファイバーの製造方法を示す概略図である。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、高分子材料より構成されたコアと、該コアを被覆し、かつ高分子材料より構成されたクラッドを有する、2重以上の多重構造を有する光ファイバーを製造(紡糸)する方法である。なお、本明細書においては、本発明の高分子光ファイバーの製造方法により製造される高分子光ファイバーを、「本発明の高分子光ファイバー」と称する場合がある。
図1は、本発明の高分子光ファイバーの一例を示す概略図であり、(a)は斜視図を示し、(b)は(a)におけるY−Y断面図を示す。図1に示すように、本発明の高分子光ファイバー100は、コア200がクラッド300により被覆された構造を少なくとも有する。なお、本発明の高分子光ファイバーは、図1に示す構成の高分子光ファイバーに限定されず、例えば、コアが2層以上の複層(多層)構成のクラッドにより被覆された高分子光ファイバー等であってもよい。
本発明の高分子光ファイバーにおいては、一般に、コアの内部を光が高分子光ファイバーの長手方向(長さ方向)に伝播する。本発明の高分子光ファイバーにおけるクラッドは、上記コアの外側に位置する。上述のように、クラッドは単層構成を有するものであってもよいし、多層構成(複層構成)を有するものであってもよい。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、3重以上の多重構造を有するノズル(「多重管ノズル」と称する場合がある)を用いて、本発明の高分子光ファイバーにおけるコアを構成する高分子材料を形成するための硬化性組成物(「コア形成用硬化性組成物」と称する場合がある)と、クラッドを構成する高分子材料を形成するための硬化性組成物(「クラッド形成用硬化性組成物」と称する場合がある)と、最外層用樹脂組成物とを、上記多重管ノズルの吐出口から同時に(一体として)、同軸で(ファイバー状に吐出されたコア形成用硬化性組成物が円筒状のクラッド形成用硬化性組成物により同心状に囲まれ、さらに、これら硬化性組成物が円筒状の最外層用樹脂組成物により同心状に囲まれた状態で)、最外層用樹脂組成物が最外層に位置するようにファイバー状に吐出させた後、最外層用樹脂組成物は硬化させず、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させて、コアを構成する高分子材料(コア形成用硬化性組成物の硬化物)及びクラッドを構成する高分子材料(クラッド形成用硬化性組成物の硬化物)を形成する工程(「工程A」と称する)と;該工程Aの後、最外層用樹脂組成物を除去する工程(「工程B」と称する)と、を必須の工程として含むことを特徴とする。なお、本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、工程A及び工程B以外の工程(例えば、後述の工程C等)を含んでいてもよい。また、本発明の高分子光ファイバーの製造方法において、上述のファイバー状に吐出された組成物(コア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物)を、まとめて「高分子光ファイバー形成用組成物」と称する場合がある。
<工程A>
図2は、本発明の高分子光ファイバーの製造方法の工程Aの一例を示す概略図(断面図)である。図2における1は多重管ノズルを示す。工程Aにおいては、まず、多重管ノズル1を用いて、コア形成用硬化性組成物20、クラッド形成用硬化性組成物30、及び最外層用樹脂組成物40を、多重管ノズル1の吐出口から同時に、同軸で、最外層用樹脂組成物40が最外層に位置するようにファイバー状に吐出させる。その後、多重管ノズル1の吐出口から垂下し、かつファイバー状に形成された高分子光ファイバー形成用組成物10における最外層用樹脂組成物40は硬化させず、コア形成用硬化性組成物20及びクラッド形成用硬化性組成物30を硬化させて各高分子材料へと転化させることによって、コアとクラッドとを同時に形成する。その結果、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバー(最外層用樹脂組成物と高分子光ファイバーとを有する構造体)400が得られる。なお、図2において点線で描かれたブロック矢印は、必要に応じて実施される、コア形成用硬化性組成物20及びクラッド形成用硬化性組成物30を硬化させるための操作(後述のように、例えば、光照射、加熱)を示す。
[多重管ノズル]
工程Aにおいて使用される多重管ノズルは、その内側にコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物を通液し、これら組成物を、コア形成用硬化性組成物がクラッド形成用硬化性組成物により被覆され、さらに、当該クラッド形成用硬化性組成物が最外層用樹脂組成物により被覆され、かつ最外層用樹脂組成物が最外層に位置する状態(形態)(高分子光ファイバーが最外層用樹脂組成物に被覆された形態に対応した形態)で、その吐出口からファイバー状に吐出することができる構造体である。即ち、上記多重管ノズルは、3重以上の多重構造を有するノズルである。より具体的には、上記多重管ノズルは、少なくともその吐出口及び当該吐出口付近における構造として、内管と、該内管の外側に位置する外管(第1外管)と、当該外管(第1外管)のさらに外側に位置する外管(第2外管)とを少なくとも有する3重以上の多重(多層)構造を有するノズルである。なお、本明細書においては、上記多重管ノズルにおける最も内側の管を「内管」と称し、該内管の外側に位置する管を「外管」と称するものとする。また、上記多重管ノズルにおける外管のうち、最も内管に近接するものを「第1外管」と称し、外側に向かって順に「第2外管」、「第3外管」、・・・、「第(n−1)外管」、「第n外管」(nは2以上の整数を示す)と称するものとする。
上記多重管ノズルは、内管の内側、内管と第1外管の間、第1外管と第2外管の間、・・・、第(n−1)外管と第n外管の間に、それぞれコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物を通液させることができ、これらを同時に(一緒に)、同軸で、その吐出口から吐出することができる。なお、本発明の高分子光ファイバーの製造方法においては、第(n−1)外管と第n外管(最も外側の外管)の間に最外層用樹脂組成物を通液させる。例えば、上記多重管ノズルが3重構造を有する3重管ノズル(内管と第1外管と第2外管とを有する多重管ノズル)の場合には(例えば、図2参照)、内管の内側にコア形成用硬化性組成物を、内管と第1外管の間にクラッド形成用硬化性組成物を、第1外管と第2外管の間に最外層用樹脂組成物を通液することにより、各組成物を同時に吐出口から吐出することができる。
上記多重管ノズルは、通常、コア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物をそれぞれ多重管ノズル内に導入するための導入口を有する。例えば、当該導入口は、必要に応じて適宜な管を介して、上記各組成物を貯蔵するタンクや定量ポンプ等に接続される。上記導入口の大きさ、形状、位置等は特に限定されない。
上記多重管ノズルにおける各管(内管、外管)の形状は、その内側にコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物を通液できるものであればよく、特に限定されないが、例えば、筒状(中空の柱状;円筒状、角筒状等)等が挙げられる。中でも、低伝播損失の高分子光ファイバーを作製する観点で、少なくともコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を内側に通液する管の形状は、円筒状が好ましい。
上記多重管ノズルにおける各管(内管、外管)の材質は、特に限定されず、例えば、SUS、アルミ、樹脂等が挙げられる。中でも、耐久性、強度の観点で、SUSが好ましい。
図3は、多重管ノズルの一例を示す概略図(3重管ノズルの場合;管の長手方向の断面図)である。図3における多重管ノズル1の1aは内管、1bは第1外管、1cは第2外管を示す。また、多重管ノズル1の1dは吐出口を示し、1e〜1gは上記各組成物の導入口を示す。このような多重管ノズルを使用することにより、コア形成用硬化性組成物を導入口1eから、クラッド形成用硬化性組成物を導入口1fから、最外層用樹脂組成物を導入口1gから多重管ノズル1の内部に導入し、これら組成物を同時に吐出口1dから、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーの形態に対応した形態で、同軸で吐出させることができるため、その後、これら組成物におけるコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させることにより、コアとクラッドの中心軸が精度良く一致した高分子光ファイバーが最外層用樹脂組成物により被覆された構造体が得られる。
上記多重管ノズルにおける各管(内管、外管)の径(内径及び外径)は、特に限定されないが、具体的には、例えば、上記多重管ノズルが3重管ノズルの場合の内管の内径(吐出口における内径)は、例えば、0.1〜4.0mmが好ましく、上記内管の外径(吐出口における外径)は、例えば、0.4〜4.6mmが好ましい。また、この場合の第1外管の内径(吐出口における内径)は、例えば、0.8〜6.6mmが好ましく、上記第1外管の外径(吐出口における外径)は、例えば、1.1〜7.2mmが好ましい。また、この場合の第2外管の内径(吐出口における内径)は、例えば、1.5〜11.2mmが好ましい。但し、上記多重管ノズルにおける各管の径は、上記範囲に限定されず、例えば、製造される高分子光ファイバーにおけるコアの径、クラッドの径、上記各組成物の粘度、吐出速度、ドラフト比(上記高分子光ファイバー形成用組成物の平均吐出線速度と、該高分子光ファイバー形成用組成物におけるコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の硬化により得られる上記構造体の引き取り速度(例えば、巻取り速度)との比)等に応じて適宜選択することができる。
なお、上記多重管ノズルは、少なくとも吐出口(吐出口側の先端部分)において、各管の中心軸が一致していることが好ましい。このような多重管ノズルを用いることにより、コアの中心軸とクラッドの中心軸とが一致した高分子光ファイバーを容易に製造することができる。このように中心軸が一致した高分子光ファイバーは、高分子光ファイバー同士の接続や他のデバイス(例えば、コネクターや光源装置等)との接続に際して、高い信頼性を発揮できる。
上記多重管ノズルは、各管の中心軸を一致させるために、各管の位置を調整するための調整機構(「位置調整機構」と称する場合がある)を有していることが好ましい。上記位置調整機構は、各管の位置を調整できるものであればよく、特に限定されない。具体的には、例えば、最も外側に位置する外管を少なくとも貫通し、先端を該外管の内側に位置する各管の外面に接触させるように配置したねじ(調整用ねじ)等を、簡便な位置調整機構として利用することができる。図4は、位置調整機構を備えた多重管ノズルの一例を表す概略図(管の径方向の断面図)である。図4において、1hは調整用ねじを表す。図4においては、6つの調整用ねじ1hの先端を、内管1a又は第1外管1bに対して等間隔に接触させることによって位置調整機構が構成されており、これら調整用ねじのねじ込み具合をそれぞれ調節して、第2外管1cの内側における内管1a又は第1外管1bの位置を調整できる。但し、使用される調整用ねじの大きさ、数、配置の仕方等は、これに限定されない。また、各管の位置の調整機構は、図4に示す位置調整機構に限定されるものではない。
なお、上記多重管ノズルは、上述の3重管ノズルに限定されず、4重以上の多重管構造を有するノズルであってもよい。上記多重管ノズルは、製造する高分子光ファイバーの構造や形状に応じて、適宜選択することができる。
[コア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物]
本発明の高分子光ファイバーの製造方法において使用されるコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物としては、重合させることにより高分子材料(硬化物)へと転化させることができる各種硬化性組成物を使用することができ、特に限定されないが、例えば、熱硬化性組成物(熱重合性組成物)[加熱により硬化(重合)して高分子材料(硬化物)を形成する組成物]、光硬化性組成物(光重合性組成物)[光の照射により硬化(重合)して高分子材料(硬化物)を形成する組成物]等が挙げられる。
{光硬化性組成物}
上記光硬化性組成物としては、特に限定されず、光の照射により重合して高分子材料を形成できる、公知乃至慣用の光硬化性組成物(光ラジカル重合性組成物、光カチオン重合性組成物、光アニオン重合性組成物等)等を用いることができる。中でも、上記光硬化性組成物は、取り扱いが容易であり、かつ、一般的な光開始剤を使うことができる点で、紫外線の照射により重合して高分子材料を与える光硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)であることが好ましい。また、特に、材料選択の幅が広い点で、光カチオン重合性組成物、光ラジカル重合性組成物が好ましい。
(光カチオン重合性組成物)
上記光カチオン重合性組成物としては、例えば、カチオン重合性化合物を必須成分として含有し、さらに必要に応じて、光カチオン重合開始剤や光酸発生剤等を含有する組成物等が挙げられる。上記カチオン重合性化合物は、分子内(一分子中)に1個以上のカチオン重合性基を有する化合物である。上記カチオン重合性基としては、例えば、オキセタン環(オキセタニル基)、エポキシ環(オキシラニル基)、ビニルエーテル基、ビニルアリール基等が挙げられる。
上記カチオン重合性化合物の中でも、特に、高分子光ファイバーの透明性、耐熱性、柔軟性の観点で、下記式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を単独で、又はラジカル重合性を有する他の化合物と共にラジカル重合して得られるカチオン重合性樹脂(カチオン重合性重合体又は共重合体)が好ましい。即ち、上記光カチオン重合性組成物としては、上記カチオン重合性樹脂を必須成分として含む光硬化性樹脂組成物(光カチオン重合性樹脂組成物)が好ましい。上記光硬化性樹脂組成物(光カチオン重合性樹脂組成物)は低粘度であるため、加工性にも優れる傾向がある。なお、上記カチオン重合性樹脂は、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物に由来するオキセタン環を分子内に含む重合体である。
Figure 0006373626
なお、本明細書における「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルのいずれか一方又は両方を意味し、「(メタ)アクリロイル」や「(メタ)アクリレート」等についても同様である。但し、オキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物における「(メタ)アクリル」には、アクリル及びメタクリルのほか、R1がメチル基以外のアルキル基であるCH2=CR1CO−の意味も包含されるものとする。
式(1)中、R1、R2は同一又は異なって水素原子又はアルキル基を示す。R1、R2におけるアルキル基としては、炭素数1〜6(C1-6)のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状のC1-6(好ましくはC1-3)アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、s−ペンチル基、t−ペンチル基、イソヘキシル基、s−ヘキシル基、t−ヘキシル基等の分岐鎖状のC3-6(好ましくはC3)アルキル基等が挙げられる。中でも、上記R1としては、水素原子又はメチル基が好ましく、上記R2としては、メチル基又はエチル基が好ましい。
式(1)中、Aは炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。中でも、優れた耐熱性と柔軟性とを兼ね備えた高分子光ファイバーを形成することができる点で、下記式(a1)で表される直鎖状アルキレン基、又は下記式(a2)で表される分岐鎖状アルキレン基が好ましい。なお、式(a2)の右端はエステル結合を構成する酸素原子と結合する。
Figure 0006373626
式(a1)中のn1は2以上の整数を示す。n1としては、2〜20の整数が好ましく、より好ましくは2〜10の整数である。n1が1の場合、高分子光ファイバーの柔軟性が低下する傾向がある。
式(a2)中、R3、R4、R7、及びR8は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を示す。また、R5及びR6は、同一又は異なって、アルキル基を示す。R3〜R8におけるアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖状のC1-4(好ましくはC1-3)アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の分岐鎖状のC3-4(好ましくはC3)アルキル基等が挙げられる。中でも、上記R3、R4としては水素原子が好ましく、上記R5、R6としてはメチル基、エチル基が好ましい。
式(a2)中のn2は0以上の整数を示す。n2としては、1〜20の整数が好ましく、より好ましくは1〜10の整数である。n2が2以上の整数の場合、2以上のR7、R8はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物の代表的な例としては、以下の化合物等が挙げられる。
Figure 0006373626
式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物は、公知乃至慣用の方法により製造することができ、その製造方法は特に限定されないが、例えば、国際公開第2011/099352号や国際公開第2011/129268号に記載の方法等により製造できる。
上記カチオン重合性樹脂は、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を単独で、又はラジカル重合性を有する他の化合物と共に、ラジカル重合することによって得られる。なお、上記「ラジカル重合性を有する他の化合物」とは、ラジカル重合性を有し、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物及び後述のラジカル重合性樹脂とは異なる化合物であり、以下、「その他のラジカル重合性化合物」と称する場合がある。
式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物は、分子内にカチオン重合部位であるオキセタン環と、ラジカル重合部位である(メタ)アクリロイル基を有するため、単独でラジカル重合、又はその他のラジカル重合性化合物と共にラジカル共重合することにより、下記式で表される構造単位(繰り返し構造単位)を有するカチオン重合性樹脂を与える。なお、上記ラジカル共重合には、ブロック共重合、ランダム共重合等が含まれる。
Figure 0006373626
[式中、R1、R2、Aは上記に同じ。]
上記カチオン重合性樹脂としては、中でも、より柔軟性に優れた高分子光ファイバーを形成できる点で、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物とその他のラジカル重合性化合物をラジカル共重合して得られる樹脂が好ましく、カチオン重合性樹脂を構成する全モノマーのうち、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物の占める割合が0.1重量%以上100重量%未満(より好ましくは1〜99重量%、さらに好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは10〜50重量%)となる割合で、ラジカル共重合して得られるカチオン重合性樹脂が好ましい。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルエーテル基、ビニルアリール基、ビニルオキシカルボニル基等のラジカル重合性基を分子内に1個以上有する化合物等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、1−ブテン−3−オン、1−ペンテン−3−オン、1−ヘキセン−3−オン、4−フェニル−1−ブテン−3−オン、5−フェニル−1−ペンテン−3−オン等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}エチルイソシアネート、2−{2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ}エチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルアミノ基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルエーテル基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メチル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニルエーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルアリール基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、スチレン、ジビニルベンゼン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、酢酸4−ビニルフェニル、(4−ビニルフェニル)ジヒドロキシボラン、N−(p−ビニルフェニル)マレイミド等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルオキシカルボニル基を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、ギ酸イソプロペニル、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル、酪酸イソプロペニル、イソ酪酸イソプロペニル、カプロン酸イソプロペニル、吉草酸イソプロペニル、イソ吉草酸イソプロペニル、乳酸イソプロペニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、アジピン酸ジビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、その他、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類等を使用することも可能である。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、中でも、柔軟性及び耐熱性に優れた高分子光ファイバーを形成することができる点で、分子内に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選択されたラジカル重合性基を1個のみ有する化合物が好ましく、特に、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイルオキシ基を分子内に1個のみ有する化合物が好ましい。上記カチオン重合性樹脂のモノマー成分としてのその他のラジカル重合性化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記カチオン重合性樹脂は、公知乃至慣用の方法(例えば、ラジカル重合反応)により製造することができ、その製造方法は特に限定されないが、例えば、国際公開第2011/099352号に記載の方法等により製造できる。
上記カチオン重合性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、500以上(例えば、500〜100万)が好ましく、より好ましくは3000〜50万である。カチオン重合性樹脂の重量平均分子量が上記範囲を外れると、高分子光ファイバーの柔軟性が得られにくくなる傾向がある。
上記カチオン重合性樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、100以上(例えば、100〜50万)が好ましく、より好ましくは300〜25万である。カチオン重合性樹脂の数平均分子量が上記範囲を外れると、高分子光ファイバーの柔軟性が得られにくくなる傾向がある。なお、上記カチオン重合性樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により、標準ポリスチレン換算の値として測定することができる。
上記光カチオン重合性組成物が上記カチオン重合性樹脂を含む場合、上記カチオン重合性樹脂の割合(含有量)は、特に限定されないが、5重量%以上が好ましく、実質的に光カチオン重合性組成物が上記カチオン重合性樹脂のみにより構成されていてもよい。中でも、より柔軟性に優れる高分子光ファイバーを形成できる点で、上記カチオン重合性樹脂の割合は、10〜95重量%がより好ましく、さらに好ましくは40〜95重量%である。上記カチオン重合性樹脂の割合が5重量%を下回ると、高分子光ファイバーの柔軟性が低下する傾向がある。
上記光カチオン重合性組成物は、上記カチオン重合性化合物として、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物及び上記カチオン重合性樹脂以外の化合物(「その他のカチオン重合性化合物」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記その他のカチオン重合性化合物としては、例えば、オキセタン環、エポキシ環、ビニルエーテル基、ビニルアリール基等のカチオン重合性基を分子内に1個以上有する化合物等が挙げられる。
オキセタン環を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(クロロメチル)オキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス{[1−エチル(3−オキセタニル)]メチル}エーテル、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、3−エチル−3−{〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
エポキシ環を分子内に1個以上有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシルレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類等;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノール又はこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。
ビニルエーテル基を分子内に1個以上有する化合物、ビニルアリール基を分子内に1個以上有する化合物としては、上記その他のラジカル重合性化合物として例示したものと同様の化合物等が挙げられる。
上記その他のカチオン重合性化合物としては、中でも、光照射により速やかに硬化する点で、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等のオキセタン環を分子内に1個以上有する化合物が好ましい。なお、上記その他のカチオン重合性化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記光カチオン重合性組成物においては、カチオン重合性化合物として、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用することもできる。
上記光カチオン重合性組成物は、より柔軟性に優れる高分子光ファイバーを形成することができる点で、上記カチオン重合性樹脂とその他のカチオン重合性化合物を含むことが好ましい。カチオン重合性樹脂とその他のカチオン重合性化合物の配合比(前者/後者:重量比)としては、特に限定されないが、95/5〜10/90が好ましく、より好ましくは95/5〜20/80、さらに好ましくは95/5〜40/60である。カチオン重合性樹脂の配合割合が上記範囲を下回ると、得られる高分子光ファイバーの柔軟性が低下する傾向がある。
上記光カチオン重合性組成物は、必要に応じて重合開始剤を含有していてもよい。上記重合開始剤としては、公知乃至慣用の光カチオン重合開始剤、光酸発生剤等のカチオン重合を起こし得るものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のスルホニウム塩;ジアリールヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヨードニウム[4−(4−メチルフェニル−2−メチルプロピル)フェニル]ヘキサフルオロホスフェート等のヨードニウム塩;テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等のホスホニウム塩;ピリジニウム塩等が挙げられる。
重合開始剤としては、例えば、商品名「CPI−100P」(サンアプロ(株)製)、商品名「CPI−101A」(サンアプロ(株)製)等の市販品を使用することもできる。
上記光カチオン重合性組成物における重合開始剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、カチオン重合性化合物の全量(例えば、カチオン重合性樹脂とその他のカチオン重合性化合物の総重量)100重量部に対して、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。
上記光カチオン重合性組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。中でも、上記光カチオン重合性組成物をコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物として使用する場合には、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方が酸化防止剤を含むことが好ましい。上記酸化防止剤としては、公知乃至慣用の酸化防止剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、フェノール系化合物(フェノール系酸化防止剤)、ヒンダードアミン系化合物(ヒンダードアミン系酸化防止剤)、リン系化合物(リン系酸化防止剤)、イオウ系化合物(イオウ系酸化防止剤)等が挙げられる。
上記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のビスフェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等の高分子型フェノール類等が挙げられる。
上記ヒンダードアミン系化合物としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
上記リン系化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類等が挙げられる。
上記イオウ系化合物としては、例えば、ドデカンチオール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
なお、上記光カチオン重合性組成物において酸化防止剤は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、上記酸化防止剤としては、例えば、商品名「IRGANOX1010」(BASF製、フェノール系化合物)、商品名「IRGAFOS168」(BASF製、リン系化合物)等の市販品を使用することもできる。
中でも、上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物が好ましく、特に、フェノール系化合物とリン系化合物又はイオウ系化合物とを併用(特に、フェノール系化合物とイオウ系化合物とを併用)することが好ましい。
上記光カチオン重合性組成物における酸化防止剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、光カチオン重合性組成物の全量(100重量%)に対して、0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。酸化防止剤の含有量が上記範囲を外れると、高分子光ファイバーの光学特性が損なわれる傾向がある。特に、酸化防止剤の含有量が0.1重量%未満であると、ハンダリフロー処理等の高温処理によって高分子光ファイバーが熱劣化して光損失が増大したり、端面の形状変化(隆起等)が生じやすくなる場合がある。なお、2種以上の酸化防止剤を併用する場合には、これらの合計量が上記範囲に制御されることが好ましい。
特に、上記酸化防止剤として、フェノール系化合物とリン系化合物又はイオウ系化合物とを併用する場合、これらの含有量(配合量)の割合[フェノール系化合物/リン系化合物又はイオウ系化合物](重量比)は、特に限定されないが、0.1/1〜20/1が好ましく、より好ましくは0.5/1〜15/1、さらに好ましくは1/1〜10/1、特に好ましくは2/1〜5/1である。上記割合を上記範囲に制御することにより、高分子光ファイバーの耐熱性を著しく向上させることができる傾向がある。
上記光カチオン重合性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じてその他の添加物を含有していてもよい。その他の添加物としては、例えば、硬化膨張性モノマー、光増感剤(アントラセン系増感剤等)、樹脂、密着性向上剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、溶剤、無機又は有機粒子(ナノスケール粒子等)、フルオロシラン等の公知乃至慣用の各種添加剤が挙げられる。
(光ラジカル重合性組成物)
上記光ラジカル重合性組成物としては、例えば、ラジカル重合性化合物を必須成分として含有し、さらに必要に応じて、光ラジカル重合開始剤等を含有する組成物等が挙げられる。上記ラジカル重合性化合物は、分子内に1個以上のラジカル重合性基を有する化合物である。上記ラジカル重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、ビニルオキシカルボニル基等が挙げられる。なお、光ラジカル重合性組成物においてラジカル重合性化合物は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ラジカル重合性化合物としては、分子内に1個以上のラジカル重合性基を有する化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、これら以外の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用のウレタン(メタ)アクリレート[分子内にウレタン結合と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(ポリイソシアネート)と、分子内に活性水素原子及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート;ウレタンプレポリマー(例えば、ポリイソシアネート及び分子内に2個以上の水酸基を有する化合物(ポリオール)の反応により得られる、分子内に1個以上のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー)と、分子内に活性水素原子及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料としての上記ポリイソシアネートとしては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート[例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)等の脂肪族ジイソシアネート;1,6,11−ウンデカントリイソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート等の脂肪族トリイソシアネート等]、脂環族ポリイソシアネート[例えば、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ビス(イソシアナトフェニル)メタン等の脂環族ジイソシアネート;ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環族トリイソシアネート等]、芳香族ポリイソシアネート[例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ビス(イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパン等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネート等]、複素環式ポリイソシアネート、これらポリイソシアネートの誘導体[例えば、ポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート(炭酸ガスとポリイソシアネート(単量体)の重合物)、カルボジイミド、ウレットジオン等]等が挙げられる。なお、上記ポリイソシアネートは1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料としての上記ポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、低分子量ポリオール[脂肪族ポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール等のC2-10アルカンジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のC3-12脂肪族ポリオール等)、脂環族ポリオール(1,4−シクロヘキサンジオール等のシクロアルカンジオール類、水添ビスフェノールA等の水添ビスフェノール類、これらのC2-4アルキレンオキサイド付加体等)、芳香族ポリオール(キシリレングリコール等の芳香脂肪族ジオール、ビスフェノールA、S、F等のビスフェノール類、これらのC2-4アルキレンオキサイド付加体等)等]、ポリマーポリオール類[例えば、ポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリC2-4アルキレングリコール等)、ポリエステルポリオール(例えば、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのポリエステルポリオール等)、ポリカーボネートポリオール等]等が挙げられる。なお、上記化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料としての上記分子内に活性水素原子及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシシクロオクチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、上記化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料としての上記ウレタンプレポリマーとしては、特に限定されないが、上述のポリイソシアネートの多量体、上述のポリイソシアネートのビュレット変性多量体、上述のポリイソシアネートと上記ポリオールとのアダクト体、上記ポリオールに対して過剰量の上記ポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー等が挙げられる。なお、上記ウレタンプレポリマーは1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用のポリエステル(メタ)アクリレート[分子内にエステル結合と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、ポリオール(又はその誘導体)とポリカルボン酸(又はその誘導体)とを重合して得られるポリマー又はオリゴマーや、環状エステル化合物を開環重合して得られるポリマー又はオリゴマー等のポリエステルに、さらに、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物(例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等)を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ポリエステル(メタ)アクリレートの原料としての上記ポリオールしては、特に限定されず、例えば、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料としてのポリオールと同様のもの等が挙げられる。なお、上記ポリオール又はその誘導体は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる
上記ポリエステル(メタ)アクリレートの原料としての上記ポリカルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、アジピン酸、コハク酸、セバチン酸等の飽和ポリカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ポリカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸等が挙げられる。なお、上記ポリカルボン酸又はその誘導体は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ポリエステル(メタ)アクリレートの原料としての上記環状エステル化合物としては、特に限定されないが、例えば、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン化合物又はその誘導体等が挙げられる。なお、上記環状エステル化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ポリアクリル(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用のポリアクリル(メタ)アクリレート[分子内に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルオリゴマー又はポリマー]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、エポキシ基を有するアクリルポリマー(例えば、(メタ)アクリル系モノマーとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体等)のエポキシ基に対して、(メタ)アクリル酸等の分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加反応させることにより得られるポリアクリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用のエポキシ(メタ)アクリレート[エポキシ化合物と、該エポキシ基に対する付加反応性基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(例えば、多価アルコール型、多価カルボン酸型、ビスフェノールA、F、S等のビスフェノール型、ノボラック型等のエポキシ樹脂)のエポキシ基に対して、(メタ)アクリル酸等の分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用のポリエーテル(メタ)アクリレート[分子内にエーテル結合と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等)付加体の片末端又は両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリエーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレートとしては、公知乃至慣用の多官能(メタ)アクリレート[分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物]を使用することができ、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエン系(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリアセタール(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
上記ラジカル重合性化合物としては、その他、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を単独で、又はカチオン重合性を有する他の化合物(その他のカチオン重合性化合物)と共にカチオン重合して得られるラジカル重合性樹脂(ラジカル重合性重合体)を使用することもできる。即ち、上記光ラジカル重合性組成物としては、上記ラジカル重合性樹脂を必須成分として含む光硬化性樹脂組成物(光ラジカル重合性樹脂組成物)を使用することもできる。なお、上記ラジカル重合性樹脂は、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物に由来するCH2=CR1CO−基を分子内に有する重合体である。
上記ラジカル重合性樹脂は、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を単独で、又はその他のカチオン重合性化合物と共に、カチオン重合することによって得られる。
式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物は、分子内にカチオン重合部位であるオキセタン環と、ラジカル重合部位である(メタ)アクリロイル基を有するため、単独でカチオン重合、又はその他のカチオン重合性化合物と共にカチオン共重合することにより、下記式で表される構造単位(繰り返し構造単位)を有するラジカル重合性樹脂を与える。なお、上記カチオン共重合には、ブロック共重合、ランダム共重合等が含まれる。
Figure 0006373626
[式中、R1、R2、Aは上記に同じ。]
上記ラジカル重合性樹脂としては、中でも、より柔軟性に優れた高分子光ファイバーを形成できる点で、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物とその他のカチオン重合性化合物をカチオン共重合して得られるラジカル重合性樹脂が好ましい。特に、ラジカル重合性樹脂を構成する全モノマーのうち、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物の占める割合が0.1重量%以上(好ましくは1〜99重量%、特に好ましくは10〜80重量%)となる割合で、カチオン共重合して得られる樹脂が好ましい。
上記その他のカチオン重合性化合物としては、例えば、上記光カチオン重合性組成物の項で例示した、オキセタン環、エポキシ環、ビニルエーテル基、ビニルアリール基等のカチオン重合性基を分子内に1個以上有する化合物等が挙げられる。
上記その他のカチオン重合性化合物としては、中でも、柔軟性及び耐熱性に優れた硬化物を形成できる点で、分子内にオキセタン環、エポキシ環、ビニルエーテル基、及びビニルアリール基からなる群より選択されたカチオン重合性基を1個のみ有する化合物が好ましく、特に、トリメチレンオキシド、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン等のオキセタン環を分子内に1個のみ有する化合物、グリシジルメチルエーテル、酪酸(R)−グリシジル等のエポキシ基を分子内に1個のみ有する化合物等が好ましい。上記その他のカチオン重合性化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ラジカル重合性樹脂は、公知乃至慣用の方法(例えば、カチオン重合反応)により製造することができ、その製造方法は特に限定されないが、例えば、国際公開第2011/129268号に記載の方法等により製造できる。
上記ラジカル重合性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、500以上(例えば、500〜100万程度)が好ましく、より好ましくは3000〜50万である。ラジカル重合性樹脂の重量平均分子量が上記範囲を下回ると、高分子光ファイバーの柔軟性が低下する傾向がある。
上記ラジカル重合性樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、100以上(例えば、100〜50万)が好ましく、より好ましくは300〜25万である。ラジカル重合性樹脂の数平均分子量が上記範囲を外れると、高分子光ファイバーの柔軟性が得られにくくなる傾向がある。なお、上記ラジカル重合性樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により、標準ポリスチレン換算の値として測定することができる。
上記光ラジカル重合性組成物においては、ラジカル重合性化合物として、式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用することもできる。また、ラジカル重合性化合物として、上記光カチオン重合性組成物の項で例示したラジカル重合性化合物等も使用できる。
上記光ラジカル重合性組成物におけるラジカル重合性化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、光ラジカル重合性組成物の全量(100重量%)に対して、40重量%以上、100重量%未満が好ましく、より好ましくは60〜99重量%である。
上記光ラジカル重合性組成物は、必要に応じて光ラジカル重合開始剤を含有していてもよい。上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ジフェニルジサルファイト、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。上記光ラジカル重合開始剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記光ラジカル重合性組成物は、光吸収エネルギーの重合開始遊離基への転換を強めるための相乗剤を含んでいてもよい。上記相乗剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸メチル等のアミン;チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アセチルアセトン等のケトン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合性組成物が光ラジカル重合開始剤を含有する場合、その含有量(配合量)としては、光ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物の全量(例えば、ラジカル重合性樹脂とその他のラジカル重合性化合物の総重量)100重量部に対して、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。
上記光ラジカル重合性組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。中でも、上記光ラジカル重合性組成物をコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物として使用する場合には、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方が酸化防止剤を含むことが好ましい。上記酸化防止剤としては、公知乃至慣用の酸化防止剤が挙げられ、特に限定されないが、例えば、光カチオン重合性組成物の項で例示したものと同様のものが例示される。中でも、上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物が好ましく、特に、フェノール系化合物とリン系化合物又はイオウ系化合物とを併用(特に、フェノール系化合物とイオウ系化合物とを併用)することが好ましい。
上記光ラジカル重合性組成物における酸化防止剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、光ラジカル重合性組成物の全量(100重量%)に対して、0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。酸化防止剤の含有量が上記範囲を外れると、高分子光ファイバーの光学特性が損なわれる傾向がある。特に、酸化防止剤の含有量が0.1重量%未満であると、ハンダリフロー処理等の高温処理によって高分子光ファイバーが熱劣化して光損失が増大したり、端面の形状変化(隆起等)が生じやすくなる場合がある。なお、2種以上の酸化防止剤を併用する場合には、これらの合計量が上記範囲に制御されることが好ましい。
特に、上記酸化防止剤として、フェノール系化合物とリン系化合物又はイオウ系化合物とを併用する場合、これらの含有量(配合量)の割合[フェノール系化合物/リン系化合物又はイオウ系化合物](重量比)は、特に限定されないが、0.1/1〜20/1が好ましく、より好ましくは0.5/1〜15/1、さらに好ましくは1/1〜10/1、特に好ましくは2/1〜5/1である。上記割合を上記範囲に制御することにより、高分子光ファイバーの耐熱性を著しく向上させることができる傾向がある。
上記光ラジカル重合性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じてその他の添加物を含有していてもよい。その他の添加物としては、公知乃至慣用の添加剤が挙げられ、特に限定されないが、例えば、光カチオン重合性組成物の項で例示したものと同様のものが例示される。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法におけるコア形成用硬化性組成物としての光硬化性組成物、及びクラッド形成用硬化性組成物としての光硬化性組成物は、特に限定されないが、いずれも室温(約25℃)において液体であることが好ましい。即ち、いずれも室温において流動性を有する液状物であることが好ましい。液体の光硬化性組成物をコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として用いることにより、加熱や溶剤の使用により粘度を低下させることなく、室温での紡糸が可能となる。さらに、ろ過によって光硬化性組成物中の微小異物等の不純物を容易に除去することができるため、高品質の高分子光ファイバーを得やすい。一方、室温において固体である組成物(樹脂組成物)を高分子光ファイバーの原料として使用した場合には、加熱や溶剤の使用により粘度を低下させない限り、室温における紡糸が困難であり、コスト面で不利となる。また、一般に、室温において固体である組成物(樹脂組成物)は、微小異物等の不純物の除去操作が煩雑である傾向がある。
特に、上記光硬化性組成物をコア形成用硬化性組成物として使用する場合、当該光硬化性組成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、ろ過による不純物の除去が容易で、低光損失の高分子光ファイバーが得られやすい点で、25000mPa・s以下(例えば、20〜25000mPa・s)が好ましい。また、上記光硬化性組成物をクラッド形成用硬化性組成物として使用する場合、当該光硬化性組成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、ろ過による不純物の除去が容易で、低光損失の高分子光ファイバーが得られやすい点で、10〜25000mPa・sが好ましい。特に、最外層用樹脂組成物を使用しない方法では紡糸することが非常に困難な、25℃における粘度が10000mPa・s以下の光硬化性組成物をクラッド形成用硬化性組成物として使用できる点で、本発明は非常に有益である。なお、上記の25℃における粘度は、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製)を用いて測定することができる(ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)。上記光硬化性組成物の粘度は、例えば、光硬化性組成物の組成(例えば、上記カチオン重合性樹脂やラジカル重合性樹脂の分子量や含有量等)等により制御できる。
{熱硬化性組成物}
上記熱硬化性組成物としては、特に限定されず、加熱により重合(硬化)して高分子材料(硬化物)を形成できる、公知乃至慣用の熱硬化性組成物(熱ラジカル重合性組成物、熱カチオン重合性組成物等)等を用いることができる。上記熱硬化性組成物としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、シアネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂の前駆体(ポリアミック酸)等の熱硬化性樹脂(熱硬化性化合物)を含有する組成物等が挙げられる。上記熱硬化性組成物は、上記熱硬化性樹脂に加えて、必要に応じて、上述の酸化防止剤やその他の添加剤等のその他の成分を含有していてもよい。
また、熱硬化性組成物としては、上述の光硬化性組成物における光重合開始剤(光カチオン重合開始剤、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤)の代わりに、熱重合開始剤を使用した組成物等も挙げられる。上記熱重合開始剤としては、公知乃至慣用の熱重合開始剤を使用でき、特に限定されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等の熱ラジカル重合開始剤;アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体等の熱カチオン重合開始剤等が挙げられる。
中でも、本発明の高分子光ファイバーの製造方法におけるコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物としては、高分子光ファイバーの耐熱性、光学特性、機械特性等の観点で、光硬化性組成物が好ましい。さらに、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方(より好ましくは両方)としては、高分子光ファイバーの光損失をより低減できる点で、光ラジカル重合性組成物を使用することが好ましい。本発明の高分子光ファイバーの製造方法においては、最外層用樹脂組成物を使用することによって、ノズルより吐出されるクラッド形成用硬化性組成物の表面が最外層用樹脂組成物により被覆されているため、酸素不存在下等の特殊な環境下ではなくとも(例えば、空気中であっても)、クラッド形成用硬化性組成物としての光ラジカル重合性組成物のラジカル重合反応を十分に進行させることができる。
[最外層用樹脂組成物]
本発明の高分子光ファイバーの製造方法において使用される最外層用樹脂組成物は、多重管ノズルから吐出されたコア形成用硬化性組成物とクラッド形成用硬化性組成物の外側に位置する最外層を形成するための組成物である。本発明の高分子光ファイバーの製造方法においては、このような最外層用樹脂組成物を採用することによって、クラッド形成用硬化性組成物を外気から遮断することができ、酸素による硬化阻害(重合阻害)等の環境由来の問題を防ぐことができる。このため、例えば、窒素ボックス等の特殊な設備を使用することなく、容易に高分子光ファイバーを製造することが可能となる。また、クラッド形成用硬化性組成物が外気に触れないため、異物の付着等も防止される。さらに、最外層用樹脂組成物の粘度を調整することによって曳糸性を担保することが可能となるため、クラッド形成用硬化性組成物の材料選択の自由が拡がり、例えば、クラッド形成用硬化性組成物として低粘度であるもの(例えば、25℃における粘度が10〜10000mPa・sであるもの)の使用が可能となる。このような低粘度のクラッド形成用硬化性組成物からは、ろ過によって容易に微小異物を除去することができるため、微小異物が高度に低減された高分子光ファイバーが得られる。さらに、上述の最外層用樹脂組成物による曳糸性の担保により、クラッドの厚みを薄くすることが容易となるため、コアの占積率が高く、例えば、ライトガイドファイババンドルとしての使用に適した高分子光ファイバーを製造できる。
上記最外層用樹脂組成物としては、後に詳述する工程Bにおいて除去する必要があるため、コア形成用硬化性組成物とクラッド形成用硬化性組成物を硬化させる際に硬化しないものを使用することが重要である。一般に、硬化によって架橋構造を有する高分子材料が形成されてしまうと、該高分子材料は溶剤に対する溶解性が低いため、溶剤を用いた洗浄等により除去することが困難となる。即ち、上記最外層用樹脂組成物としては、工程Aの後においても実質的に架橋構造を有しないものが好ましい。
また、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を用いる場合には、上記最外層用樹脂組成物としては、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の硬化を阻害させないために、工程Aにおいてコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物に対して照射する光を透過する組成物を使用する必要がある。例えば、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として紫外線硬化性組成物を使用する場合には、上記最外層用樹脂組成物としては、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させるために必要な紫外線光量を透過する組成物を使用する必要がある。
上記最外層用樹脂組成物としては、常温においてノズルから吐出可能であるもの、即ち、常温(例えば、25℃)において液体であるものを使用することが好ましい。中でも、曳糸性を向上させ、高分子光ファイバーの製造をより容易とする観点で、25℃における粘度が5000mPa・s以上である液体の組成物が好ましく、より好ましくは10000〜500000mPa・sである。なお、上記の25℃における粘度は、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製)を用いて測定することができる(ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)。
上記最外層用樹脂組成物としては、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させる際に硬化しない組成物(例えば、硬化性を有しない組成物、硬化性を有するものであっても工程Aにおいては硬化しない組成物等)であって、上記各硬化性組成物の硬化(重合反応)を阻害せず、なおかつ高分子光ファイバー形成用組成物に対して曳糸性を付与できる組成物を使用することができ、特に限定されないが、例えば、ポリブタジエンゴム、水溶性ポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等)、上述の硬化性組成物ではあるがコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させる際に硬化しないものが挙げられる。後者の硬化性組成物の例としては、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を使用した場合には、光照射により硬化しない、上述の熱カチオン重合性組成物や、上述の光カチオン重合性組成物であって光カチオン重合開始剤を含まないもの等が挙げられる。
上記最外層用樹脂組成物としては、工程Bにおいていずれかの溶剤を用いた洗浄により除去できるものが好ましい。上記溶剤としては、最外層用樹脂組成物の溶解性に富み、高分子光ファイバーのコア及びクラッドに対して悪影響を及ぼさない溶剤(例えば、コア及びクラッドを溶解・膨潤させないものや溶解性に乏しいもの)を適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、水;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等のエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール;ジメチルスルホキシド等が挙げられる。中でも、アルコール、エステル(特に酢酸エステル)が好ましい。
[高分子光ファイバー形成用組成物の吐出]
本発明の高分子光ファイバーの製造方法における工程Aは、上述のように、多重管ノズルを用いて、コア形成用硬化性組成物と、クラッド形成用硬化性組成物と、最外層用樹脂組成物とを、上記多重管ノズルの吐出口から同時に、同軸で、最外層用樹脂組成物が最外層に位置するようにファイバー状に吐出させた後、最外層用樹脂組成物は硬化させず、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させて、コアを構成する高分子材料及びクラッドを構成する高分子材料を同時に形成する工程である。上記多重管ノズルの吐出口から吐出された高分子光ファイバー形成用組成物は、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーの形態と対応する形態(即ち、「コア形成用硬化性組成物(最も内側)/クラッド形成用硬化性組成物/最外層用樹脂組成物(最も外側)」の多重構造;径方向の断面において、各組成物の境界及び最外層用樹脂組成物の外面が同心円状の形状を有する構造)を有する。
工程Aにおける多重管ノズルからの高分子光ファイバー形成用組成物の吐出は、室温で実施することもできるし、使用する各組成物の種類等により必要に応じて、多重管ノズルの内部を一定の温度に保持した状態で(例えば、加熱しながら又は冷却しながら)実施することもできる。例えば、粘度を調整する目的等により、加熱又は冷却しながら上記吐出を実施してもよい。なお、加熱や冷却は、公知乃至慣用の方法や装置等を使用して実施できる。
また、高分子光ファイバー形成用組成物の吐出は、空気中で実施することもできるし、アルゴン雰囲気下や窒素雰囲気下等の不活性ガス雰囲気下で実施することもできる。特に、本発明の高分子光ファイバーの製造方法においては、クラッド形成用硬化性組成物としてラジカル重合性組成物(特に、光ラジカル重合性組成物)を使用した場合であっても、最外層用樹脂組成物の存在によってクラッド形成用硬化性組成物が外気から遮断されるため、酸素による重合阻害が防止され、窒素ボックス等の特殊な設備を使用することなく空気中で高分子光ファイバーを製造することができる点で、非常に有用である。
多重管ノズルからの各組成物の吐出量は、多重管ノズルにおける各管の径、各組成物の粘度、製造する高分子光ファイバーの径等に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。一般に、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の吐出量を多くすると、多重管ノズルから吐出される上記硬化性組成物の線径が太くなる傾向があり、その結果、得られる高分子光ファイバーの線径も太くなる傾向がある。なお、コア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物の吐出量をそれぞれ独立に制御することによって、高分子光ファイバーのコアの径、クラッドの径をそれぞれ独立に制御することが可能となる。
工程Aにおける、高分子光ファイバー形成用組成物(総量)の吐出速度(送り速度)は、多重管ノズルにおける各管の径、上記各組成物の粘度、製造する高分子光ファイバーの径等により適宜調整可能であり、特に限定されないが、例えば、0.1〜5.0mL/分が好ましく、より好ましくは0.3〜1.5mL/分である。
特に、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を使用する場合、コア形成用硬化性組成物の吐出速度は0.01〜0.20mL/分が好ましく、より好ましくは0.05〜0.15mL/分であり、クラッド形成用硬化性組成物の吐出速度は0.01〜1.00mL/分が好ましく、より好ましくは0.05〜0.10mL/分である。なお、最外層用樹脂組成物の吐出速度は、特に限定されないが、曳糸性の確保の観点で、0.10〜1.00mL/分が好ましく、より好ましくは0.15〜0.80mL/分である。なお、吐出速度は、定量ポンプの使用等の公知乃至慣用の手段により適宜制御できる。
[コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の硬化]
工程Aでは、上記多重管ノズルを用いて高分子光ファイバー形成用組成物をファイバー状に吐出させた後、該高分子光ファイバー形成用組成物のうちコア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させることにより、高分子光ファイバーのコアを構成する高分子材料とクラッドを構成する高分子材料とを同時に形成する。この際、上述のように、最外層用樹脂組成物は硬化させない。これは、後の工程Bにおいて最外層用樹脂組成物を除去する必要があるためである。上記硬化の手段は、上記各硬化性組成物を硬化させて高分子材料へと転化させることができるものであればよく、特に限定されない。上記硬化は、通常、上記各硬化性組成物として光硬化性組成物を使用する場合には光照射によって、上記各硬化性組成物として熱硬化性組成物を使用する場合には加熱によって、実施される。
(硬化の手段:光照射)
上記硬化の手段として光照射を適用する場合、上記各硬化性組成物(通常、光硬化性組成物)に対して照射する光は、上記硬化性組成物を硬化させることができる光(特に、光硬化性組成物の重合反応を進行させて硬化させることができる光)であればよく、特に限定されないが、例えば、紫外線、赤外線、可視光線、電子線等が挙げられる。中でも、一般的な光開始剤を使うことができる観点で、紫外線が好ましい。
上記各硬化性組成物(特に、光硬化性組成物)に対して光を照射する手段は、特に限定されないが、例えば、上記各硬化性組成物を硬化させることができる光(特に、紫外線)を出射(放射)し上記各硬化性組成物に照射することができる、公知乃至慣用の光照射装置を用いることができる。具体的には、例えば、紫外線を出射する光照射装置(紫外線照射装置)としては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光、LEDランプ、レーザー等の光源を用いることができる。また、これらの光源と、該光源より出力した光を伝送するためのライトガイドを組み合わせたもの、及びこれらと各種光学系(例えば、レンズやミラー等)等を組み合わせたもの等を、光照射装置として用いることができる。
図5は、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を使用した場合の工程Aの一実施形態を示す概略図である。図5に示す態様においては、多重管ノズル1と、該多重管ノズル1の先端部分の吐出口の下方で光を出射するように配置された光照射装置2が使用されている。なお、図5における光照射装置2は、光を出力する光源装置2c、該光を伝送するライトガイド2b、及び端部(出力端)より光を出射するライトガイド先端部2aより構成されている。なお、図5の右側の光照射装置は、ライトガイドの一部と光源装置を省略して描いているが、左側の光照射装置2と同じものを表し、その他の図面においても同様である。また、図5における3a及び3bは、後述の、多重管ノズル1の吐出口における光の照射強度を0.2mW/cm2以下に制御するための手段(制御手段)としての遮光部材(3a:遮光筒、3b:遮光板)を表す。
なお、本明細書においては、上記光照射装置の中で、特に、光を出射する部分のことを「出射部」と称する場合がある。例えば、図5に示す光照射装置2においては、ライトガイドの先端部分2aの端部(出力端)が出射部である。
上記各硬化性組成物に対して光を照射する方法は、特に限定されず、公知乃至慣用の方法(光照射の方法)により実施可能である。例えば、上記光照射装置を用いて光を照射する場合、上記光照射装置の出射部の配置や数は、特に限定されない。特に、上記各硬化性組成物に対して光を均一に照射できるように光照射装置の出射部を配置することが好ましい。図6は、工程Aにて使用可能な光照射装置の一例を示す概略図(平面図)であり、(a)は3方向から光を照射できる光照射装置、(b)は2方向から光を照射できる光照射装置である。図6に示す光照射装置は、多重管ノズルの吐出口の下方において3方向又は2方向から光を出射し、上記各硬化性組成物に対して照射する光照射装置である。上記光照射装置は、上記各硬化性組成物に対して等距離で、互いに等間隔に配置された出射部(ライトガイドの先端部分2aの出力端)を有する。図6において、4は多重管ノズルから吐出された高分子光ファイバー形成用組成物が通過する位置を表し、2d及び2eは、光照射装置のライトガイドの先端部分2aを固定するための土台(支持体)を表す。但し、光照射装置は、これに限定されるものではなく、例えば、1つの方向のみや、4つ以上の方向から光を照射するもの等であってもよい。また、光照射装置は、多重管ノズルの吐出口の下方において光を出射するものに限らず、多重管ノズルの吐出口よりも上方から光を出射するものであってもよい。
さらに、上記光照射装置は、光を上記各硬化性組成物に対して効率的に照射するため、必要に応じて、適宜な光学系と組み合わせて使用してもよい。具体的には、例えば、上記光照射装置からの光を集光レンズ(凸レンズやシリンドリカルレンズ等)で集光して、より強度の高い光を上記各硬化性組成物に照射したり、いったん上記各硬化性組成物に照射した光をミラー(反射ミラー)により反射させて、再度上記各硬化性組成物に照射することも可能である。上記光学系を用いることで、光の有効利用を図ることができ、高分子光ファイバーの生産性を向上させることができる。上記光学系としては、上記に限定されるものではなく、公知乃至慣用の光学機器等において通常用いられる光学系等を利用することができる。
工程Aにおいて、上記各硬化性組成物に照射する光の照射強度は、特に限定されないが、例えば、高分子光ファイバー形成用組成物に対する照射強度として、1000〜5000mW/cm2が好ましく、より好ましくは1500〜2000mW/cm2である。照射強度が1000mW/cm2未満であると、特にコアが未硬化となりやすく、紡糸不良が生じたり、高分子光ファイバーの形状が変形しやすく取り扱いが困難となる場合がある。一方、照射強度が5000mW/cm2を超えると、多重管ノズルの吐出口における光の照射強度を0.2mW/cm2以下に制御することが困難となる場合がある。
工程Aにおいては、特に、上記各硬化性組成物として光硬化性組成物を使用する場合には、上記多重管ノズルの吐出口における光の照射強度(以下、単に「吐出口における光の照射強度」と称する場合がある)を0.2mW/cm2以下に制御することが好ましい。上記吐出口における光の照射強度を0.2mW/cm2以下に制御することにより、線径が均一な高分子光ファイバーを取得でき、製造の際に糸切れが起こることなく、高い生産性で高分子光ファイバーを製造できる傾向がある。
なお、上記「吐出口における光の照射強度」とは、本発明の高分子光ファイバーの製造方法において、高分子光ファイバー形成用組成物を送液しないこと以外は高分子光ファイバー製造時と全く同一の条件で光を出射させた時(例えば、光照射装置から光を出射させた時)の、多重管ノズルの吐出口において測定される光の照射強度(単位:mW/cm2)を意味する。上記照射強度の測定方法は、特に限定されないが、例えば、パワーメータ(商品名「紫外線光量計UTI−250」、ウシオ電機(株)製)を用いて、受光器UVD−S365により測定することができる。
上記吐出口における光の照射強度は、特に限定されないが、線径が均一な高分子光ファイバーの取得や製造時の糸切れ防止の観点から、0.1mW/cm2以下がより好ましい。上記吐出口における光の照射強度が0.2mW/cm2を超えると、多重管ノズルの先端の吐出口において上記各硬化性組成物(特に、光硬化性組成物)の硬化反応(重合反応)が進行し、吐出口付近の高分子光ファイバー形成用組成物の粘度が変動したり、詰まりを生じたりしてしまう場合がある。その結果、多重管ノズルから吐出される高分子光ファイバー形成用組成物の線径が安定せず、線径が一定の高分子光ファイバーが得られなかったり、製造時に糸切れが頻発し高分子光ファイバーの生産性が低下してしまう場合がある。
上記吐出口における光の照射強度を0.2mW/cm2以下に制御する手段としては、公知乃至慣用の手段を適用することができ、特に限定されないが、例えば、以下で例示する制御手段を使用することが可能である。
特に、本発明の高分子光ファイバーの製造方法におけるコア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物として、室温において液体の光硬化性組成物を使用する場合には、多重管ノズルから吐出された光硬化性組成物が糸状(ファイバー状)の形状を保持できる比較的早い段階で光を照射し、硬化物へと転化(硬化)させる必要がある。このため、工程Aでは、上記光硬化性組成物において光が照射される部分と多重管ノズルの吐出口との距離をできるだけ近くする必要があり、必然的に、上記光硬化性組成物に照射する光が多重管ノズルの吐出口付近に到達しやすいことになる。このような観点から、上記制御手段としては、例えば、光の広がりを抑制したり、光照射装置の出射部と多重管ノズルの吐出口の間に配置して上記吐出口に影を形成することができる、以下の遮光部材を用いることが有効である。
図7の(a)には、上記遮光部材の一例としての、筒状の遮光部材3a(「遮光筒」と称する場合がある)を示す。上記遮光筒3aにより光照射装置の出射部(ライトガイド先端部分2aの出力端)を覆うことによって、出射される光が必要以上に広がることを防止し、ノズルの吐出口への光の伝播を抑制することができる(図5参照、図5における3a)。上記遮光筒の径や長さ等は、光照射装置の出射部の形状等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。
また、上記遮光部材としては、光照射装置の出射部とノズルの吐出口の間に配置可能な板状の遮光部材(「遮光板」と称する場合がある)を使用できる(図5参照、図5における3b)。このような遮光板を用いることにより、光照射装置の出射部を遮光筒で覆った場合でもなお漏れ出す弱い光を遮ることができる。このため、上記の遮光板及び遮光筒は組み合わせて使用することが有効である。上記遮光板の形状や大きさは、特に限定されないが、例えば、図7の(b)に示す円板状の遮光板や、図7の(c)に示す円錐状の遮光板等を用いることができる。上記遮光板は、設置のし易さの観点から、高分子光ファイバー形成用組成物を通過させるための孔(図7における3c)を有することが好ましい。
上記遮光筒、遮光板等の遮光部材を形成する材質は、特に限定されない。例えば、SUS、アルミ、樹脂、紙等を使用できる。また、上記遮光部材は、特に限定されないが、光の反射を防止する観点で、黒色であることが好ましい。
工程Aにおいては、特に、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を使用した場合には、均一な線径の高分子光ファイバーの取得、及び糸切れの抑制等の効果をより高度なレベルで得るために、上記光硬化性組成物に対する光の照射角度を制御することが好ましい。具体的には、工程Aでは、光照射装置から出射される光線のうち、照射強度が最大となる光線(最大強度光)の方向と、上記硬化性組成物を含む高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面(平面)とがなす角度の最小値θが下記式(I)の関係を満たすようにして、高分子光ファイバー形成用組成物に光を照射することが好ましい。
θ ≧ ψ/2 (I)
上記式(I)中、ψは、光照射装置から出射された光線のうち、照射強度が最大値の3%となる光線同士がなす角度の最大値(「広がり角」と称する場合がある)である。
上記光照射装置(光照射装置の出射部)から出射される光線のうち、照射強度が最大となる光線(「最大強度光」と称する場合がある)は、厳密には、出射部から出射される光の光強度分布を測定することにより特定することができる。一般的には、光照射装置の出射部(例えば、ライトガイド先端部分の出力端)の正面に出射される光線が最大強度光である。従って、例えば、ライトガイドの先端部分を、高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向(上記硬化性組成物の吐出方向も同じである)に直交する平面(通常は、水平面)に対して角度θだけ高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向側(例えば、下方)に傾けることによって、最大強度光の方向と、高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面とがなす角度の最小値をθとすることができる(例えば、図9(a)参照)。
上記式(I)中、ψは、光照射装置(光照射装置の出射部)から出射された光線のうち、照射強度が最大値(最大強度光の照射強度)の3%となる光線同士がなす角度の最大値(広がり角)である。但し、高分子光ファイバーを製造する際に、出射部を上述の遮光筒で覆う場合には、上記ψは、遮光筒で覆った状態の出射部から出射された光の広がり角を意味するものとする。なお、上記広がり角が小さい(狭い)ほど、光照射装置から出射される光の指向性が高いことを意味する。
図8は、光照射装置から出射された光の広がり角ψを説明する概略図(側面図、遮光筒を用いた場合)である。図8における5aは最大強度光を、5bは照射強度が最大強度光の3%となる光線を表す。図8に示すように、広がり角ψは、照射強度が最大強度光の3%となる光線同士がなす角の最大値5cにより定義される。なお、出射部を遮光筒で覆うことにより、通常、広がり角ψは小さくなる傾向にある。
上記ψは、例えば、出射部から一定距離(例えば1.5cm)における光強度分布を測定することにより、導出することができる。なお、光強度分布は、例えば、紫外線光量計を用い、その受光器を照射光の中心(出射部中心の正面)から周辺部に向かって少しずつ場所を移動させることにより測定することができる。
工程Aでは、光照射装置から出射される最大強度光の方向と高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面とがなす角度の最小値θを、上記式(I)の関係を満たすように制御することにより、線径が均一な高分子光ファイバーの取得、及び製造時の糸切れ抑制等の効果をより高度なレベルで得ることができる。これは、以下の理由によるものと推測される。
図9は、最大強度光の方向と高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面とがなす角度の最小値θと光の広がり角ψの関係を説明する概略図(側面図)である。図9の(a)はθ≧ψ/2の場合、即ち、θとψとが上記式(I)の関係を満たす場合の概略図である。この場合、光照射装置から出射される光線のうち、照射強度が最大値の3%となる光線5b(ノズル側)と、該光線の高分子光ファイバー形成用組成物に対する入射面がなす角Xは、「90°+(θ−ψ/2)」で表される。従って、θ≧ψ/2(即ち、θ−ψ/2≧0)の場合には、Xは90°又は鈍角となり、照射強度が最大値の3%となる光線5b(ノズル側)は、高分子光ファイバー形成用組成物に対して垂直に、又は吐出方向側に傾いて入射することになる。この場合、照射強度が最大値の3%となる光線5b(ノズル側)は、高分子光ファイバー形成用組成物中を吐出方向に向かって伝播し、一方でノズル側に伝播し得る光は、照射強度が最大値の3%未満の光線のみである。このため、ノズルの吐出口付近で高分子光ファイバー形成用組成物の硬化反応が進行しにくく、線径が均一な高分子光ファイバーの取得、及び糸切れ抑制の効果が得られる。これに対して、θとψとが上記式(I)の関係を満たさないと、Xは鋭角となるため(図9の(b)参照)、少なくとも照射強度が最大値の3%の光線はノズル方向に伝播し、高分子光ファイバーの製造に悪影響を及ぼす場合がある。
なお、上記θ(最大強度光の方向と高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に垂直な面とがなす角度の最小値θ)は、上述のように、例えば、光照射装置のライトガイド先端部分を、高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向に直交する平面(通常は、水平面)に対して高分子光ファイバー形成用組成物の吐出方向側(例えば、下方)に傾ける角度によって制御できる。即ち、上記光照射装置としては、光の照射角度(具体的には、最大強度光の方向と上記前駆体の吐出方向に垂直な面とがなす角度の最小値θ)を調整するための機構(「照射角度調整機構」と称する場合がある)を備える光照射装置を使用することが好ましい。図10は、工程Aにて使用可能な、照射角度調整機構を備える光照射装置の一例を示す概略図である。図10に示す光照射装置においては、照射角度調整機構としてのねじ2f(角度調整用ねじ)を備えることにより、ライトガイドの先端部分の角度を自由に調整することができる。
工程Aは、特に、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物を使用した場合、上述のように、多重管ノズルの吐出口の下方に光照射装置の出射部を配置する実施形態(例えば、図5参照)のほか、多重管ノズルの吐出口の上方に光照射装置の出射部を配置し、吐出口よりも上方から光を出射する実施形態(当該形態を「落射方式」と称する場合がある)により実施することも可能である。このような落射方式の実施形態としては、例えば、特開2012−159804号公報に開示された落射方式の実施形態等を適用できる。
(硬化の手段:加熱)
上記硬化の手段として加熱を適用する場合、その加熱の手段としては、特に限定されず、公知乃至慣用の加熱手段を使用することができる。例えば、オーブン、熱風、電気、ガス、赤外線等の加熱源を備えた加熱装置(オーブン等)等を使用できる。加熱温度は適宜設定可能である。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法における工程Aにより、コアと、該コアを被覆するクラッドとを少なくとも有する高分子光ファイバーが、最外層用樹脂組成物によって被覆された構造体が得られる。上記構造体は、本発明の高分子光ファイバーの表面の一部又は全部が最外層用樹脂組成物によって被覆された構造体であり、例えば、本発明の高分子光ファイバーの全面が最外層用樹脂組成物によって被覆されたもの、本発明の高分子光ファイバーの表面(クラッドの表面)に最外層用樹脂組成物が液滴状で付着したもの等が挙げられる。
<工程B>
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、工程Aの後、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーから、最外層用樹脂組成物を除去する工程Bを必須の工程として含む。上述の最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーは、工程Aの完了時点で得られたものであってもよいし、工程Aの後、さらに後述の工程Cを経て得られたものであってもよい。
工程Bは、他の工程(例えば、工程A)と連続的に実施されてもよいし、非連続的に実施されてもよい。
最外層用樹脂組成物を除去する方法としては、上記構造体から最外層用樹脂組成物を除去して高分子光ファイバーとすることができる公知乃至慣用の方法が挙げられ、特に限定されないが、例えば、溶剤を用いた洗浄、機械的除去(研磨、剥離等)等が挙げられる。中でも、操作が簡便であり、高品質の高分子光ファイバーが得られる点で、上記最外層用樹脂組成物の除去は、溶剤を用いた洗浄により実施することが好ましい。
工程Bにおいて最外層用樹脂組成物の洗浄による除去に用いられる溶剤としては、最外層用樹脂組成物の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、最外層用樹脂組成物の項において例示した溶剤等が挙げられる。なお、溶剤は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
工程Bにおいて最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーを溶剤により洗浄する方法としては、各種製品を溶剤により洗浄する公知乃至慣用の方法を適用でき、特に限定されないが、例えば、溶剤中に浸漬して最外層用樹脂組成物を溶解させる方法、溶剤中を通過させて最外層用樹脂組成物を溶解させる方法、溶剤の噴射により最外層用樹脂組成物を溶解・脱落させる方法、溶剤を用いたこれらの方法を適宜組み合わせた方法等が挙げられる。また、最外層用樹脂組成物を溶剤により洗浄する方法は、連続式の方法であってもよいし、バッチ式の方法であってもよい。また、工程Bにおける溶剤を用いた洗浄の回数は、特に限定されない。2回以上の洗浄を行う場合、各洗浄工程において用いる溶剤の種類は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
工程Bにおいて最外層用樹脂組成物を溶剤洗浄により除去した後には、乾燥させて溶剤を除去することが好ましい。なお、乾燥は公知乃至慣用の方法により実施できる。
工程Bにより、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーから最外層用樹脂組成物が除去された、高分子光ファイバー(コアと、該コアを被覆するクラッドとを有する高分子光ファイバー)が得られる。なお、当該高分子光ファイバー(工程Bにて得られた高分子光ファイバー)を本発明の高分子光ファイバーとして取得することもできるし、工程Bの後にさらに後述の工程Cに付すことによって得られた高分子光ファイバーを本発明の高分子光ファイバーとして取得することもできる。また、工程Bにて得られた高分子光ファイバーや、工程Bの後にさらに後述の工程Cに付すことによって得られた高分子光ファイバーに対して、さらに公知乃至慣用の加工を施したものを本発明の高分子光ファイバーとして取得することもできる。
<工程C>
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、工程Aの後、さらに、光照射処理及び加熱処理のいずれか一方又は両方を行う工程Cを含んでいてもよい。工程Cは、工程Aの後であればよく、工程Bの前に行うこともできるし、工程Bの後に行うこともできる。また、工程Cは、工程Bの前と後の両方において行ってもよい。即ち、工程Cは、工程Bの前に行われる場合には、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーに対して光照射処理及び加熱処理のいずれか一方又は両方を行う工程であり、一方、工程Bの後に行われる場合には、高分子光ファイバー(最外層用樹脂組成物が除去されたもの)に対して光照射処理及び加熱処理のいずれか一方又は両方を行う工程である。特に、本発明においては、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物として光硬化性組成物や熱硬化性組成物等の硬化性組成物を使用するため、工程Cを含むことが好ましい。工程Cを経ることにより、本発明の高分子光ファイバーは非常に優れた耐熱性を発現し、ハンダリフロー処理等の高温の熱による劣化や形状変化に起因する光学特性の低下が抑制される傾向がある。中でも、工程Cは、光照射処理及び加熱処理の両方を行う工程であることが好ましい。
工程Cは、工程A又は工程Bの後、これらの工程に引き続き連続的に実施されてもよいし、非連続的に実施されてもよい。工程Cが工程Aに引き続き連続的に実施される場合には、例えば、工程Aにおいて得られた最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーに対して、引き続き光照射処理及び/又は加熱処理を行うことにより、工程Cを実施することができる。工程Cが工程A又は工程Bとは非連続的に実施される場合には、例えば、工程Aにて得られた最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバー又は工程Bにて得られた高分子光ファイバーを巻き取って一旦回収した後、これを繰り出した状態で又は巻き取ったままの状態で、光照射処理及び/又は加熱処理を行うことにより、工程Cを実施することができる。
工程Cの光照射処理において照射する光は、特に限定されないが、例えば、紫外線、赤外線、可視光線、電子線等が挙げられる。中でも、取り扱いが容易である点で、紫外線が好ましい。上記光照射処理の条件は、特に限定されないが、例えば、積算照射量(最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバー又は高分子光ファイバーに照射される光の総量)として、50〜6000mJ/cm2が好ましく、より好ましくは60〜2000mJ/cm2、さらに好ましくは80〜1000mJ/cm2である。積算照射量が50mJ/cm2未満であると、硬化が不十分となり、高分子光ファイバーの高温における形状変化が生じやすくなる場合がある。一方、積算照射量が6000mJ/cm2を超えると、高分子光ファイバーの光学特性が損なわれる場合がある。なお、光照射処理は一段階で行うこともできるし、二段階以上に分けて行うこともできる。なお、上記積算照射量は、例えば、受光器(UVD−S365)を用いて、波長310〜390nmの光の照射量を波長365nm(絶対値校正波長)の光の照射量に換算した値として、計測することができる。
上記光照射処理における光の照射は、公知乃至慣用の方法(例えば、上述の光照射装置を用いる方法等)により行うことができ、特に限定されないが、紫外線を照射する場合には、例えば、上述の紫外線照射装置等を使用できる。特に、上記光照射処理は、工程Aにおける光照射と同様の方法により行うことが好ましい。
工程Cの加熱処理における加熱温度は、特に限定されないが、40〜200℃が好ましく、より好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃である。加熱温度が40℃未満であると、硬化が不十分となり、加熱によって高分子光ファイバーの形状変化が生じやすくなる場合がある。一方、加熱温度が200℃を超えると、高分子光ファイバーの光学特性が損なわれる場合がある。なお、上記加熱処理において加熱温度は、一定に制御されるものであってもよいし、段階的又は連続的に変動するように制御されるものであってもよい。
工程Cの加熱処理における加熱時間は、特に限定されないが、0.01〜2000分が好ましく、より好ましくは0.1〜100分、さらに好ましくは0.2〜30分である。加熱時間が0.01分未満であると、加熱温度によっては硬化が不十分となり、加熱によって高分子光ファイバーの形状変化が生じやすくなる場合がある。一方、加熱時間が2000分を超えると、高分子光ファイバーの生産性が低下したり、加熱温度によっては高分子光ファイバーの光学特性が損なわれる場合がある。
上記加熱処理における加熱は、公知乃至慣用の方法により行うことができ、特に限定されないが、例えば、オーブン、熱風、電気、ガス、赤外線等の加熱源を備えた加熱装置(オーブン等)等を使用できる。
工程Cにより、特に、工程Aにおいて形成された高分子光ファイバーのコア及びクラッドの硬化率(硬化度)をさらに高めることができるため、工程Cは「後硬化工程」と称される場合もある。上述のように、工程Cを経ることにより得られた高分子光ファイバーを本発明の高分子光ファイバーとして取得することもできる。
本発明の高分子光ファイバーの製造方法は、上述の工程A〜C以外の工程(その他の工程)を含んでいてもよい。上記その他の工程としては、例えば、高分子光ファイバーに対して公知乃至慣用の加工を施す工程(例えば、クラッドの外側に被覆層を設ける工程等)等が挙げられる。
上述の本発明の高分子光ファイバーの製造方法により、高分子光ファイバー(本発明の高分子光ファイバー)が製造される。本発明の高分子光ファイバーは、特に限定されないが、適宜巻き取ることによって回収することができる。この際の巻取り速度は、特に限定されないが、例えば、10cm/秒〜2m/秒が好ましい。生産性の観点からは、巻取り速度は速いことが好ましい。また、巻取り速度(特に、工程Aにおける巻取り速度)の制御により、得られる高分子光ファイバーの径を制御することができる。一般に、巻取り速度を速くすると、高分子光ファイバー形成用組成物の線径が細くなるため、得られる高分子光ファイバーの線径が細くなる傾向がある。上記巻取り速度は、例えば、製造した高分子光ファイバーを巻き取り、回収するための巻取り装置(巻取り機)等を用いることにより制御することができる。
さらに、本発明の高分子光ファイバーの製造方法においては、必要に応じ、その他の機器や装置(例えば、加熱ユニット、冷却ユニット、ファイバー径測定装置、ファイバー張力測定装置等)を適宜使用することもできる。
本発明の高分子光ファイバーにおけるコアの直径(コア径)、クラッドの直径(クラッド径)は、特に限定されず、コア径よりもクラッド径が大きくなるような関係で、例えば、好ましくは5〜2000μm(より好ましくは10〜1000μm)の範囲で適宜調整される。
中でも、本発明の高分子光ファイバーは、本発明の高分子光ファイバーの製造方法により製造されるため、コアの占積率が高いものとすることができる点で、有用性が高い。このようなコアの占積率が高い本発明の高分子光ファイバーにおけるクラッドの厚みは、特に限定されないが、1〜20μmが好ましく、より好ましくは1〜15μmである。クラッドの厚みを20μm以下とすることにより、高分子光ファイバー単位断面積あたりの透過光量がより向上する傾向がある。一方、クラッドの厚みを1μm以上とすることにより、コアの保護性がより向上する傾向がある。なお、クラッドの厚みは、高分子光ファイバーの断面(径方向の断面)から観察及び測定される下記直径を用いて、下記式より算出できる。なお、上記観察及び測定は、例えば、デジタルマイクロスコープを用いて実施できる。
[クラッドの厚み(μm)]=([高分子光ファイバーの直径(μm)]−[コアの直径(μm)])/2
本発明の高分子光ファイバーにおけるコアの占積率は、特に限定されないが、30%(面積%)以上(例えば、30〜80%)が好ましく、より好ましくは40〜80%である。コアの占積率を30%以上とすることにより、高分子光ファイバーの透過光量がより向上する傾向がある。一方、コアの占積率を80%以下とすることにより、コアの保護性がより向上する傾向がある。なお、コアの占積率は、高分子光ファイバーの断面(径方向の断面)から観察及び測定される下記面積を用いて、下記式より算出できる。なお、上記観察及び測定は、例えば、デジタルマイクロスコープを用いて実施できる。
[コアの占積率(%)]=([コアの断面積(μm2)]/[高分子光ファイバーの断面積(μm2)])×100
なお、従来のコア形成用硬化性組成物とクラッド形成用硬化性組成物をノズルを用いて同時に吐出し、これを硬化させることにより高分子光ファイバーを製造する方法では、クラッド形成用硬化性組成物により曳糸性を担保する必要があったため、クラッドの厚みが20μm以下(特に15μm以下)、コアの占積率が30%以上(特に40%以上)である高分子光ファイバーを得ることは困難であった。
本発明の高分子光ファイバーは、クラッドの外側にさらに適宜な被覆層を設けたものであってもよい。上記被覆層としては、例えば、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、PTFE、ポリ塩化ビニル等からなる被覆層等が挙げられる。被覆層の厚みは、特に限定されない。
本発明の高分子光ファイバーは、光通信用途や装飾用途等において広く利用される。特に、耐熱性及び柔軟性に優れるため、例えば、携帯機器、FA機器、OA機器、オーディオ機器、車両、LAN等における通信用途、家庭用や工業用の内視鏡等におけるイメージ伝送用途、センサ用途、検査・測定用の照明、美術品等の照明等における光伝送用途、看板、サイン、景観照明等における装飾用途等に特に有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表1に示す各成分の配合量の単位は、重量部である。また、表1に示す各成分のうち、溶媒を含む商品についての配合量は、商品そのものの量で示した。
製造例1〜6
[硬化性組成物の製造]
表1に示す組成及び配合割合に従ってラジカル重合性物質(ラジカル重合性化合物)、重合開始剤、酸化防止剤を配合し、孔径0.2μmのフィルタでろ過して、コア形成用硬化性組成物(X1)及び(X2)、クラッド形成用硬化性組成物(Y1)〜(Y4)を製造した。なお、表1に示す粘度は、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製、ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)を用いて測定した。
製造例7
[硬化性組成物の製造]
(液状樹脂(I)の製造)
モノマー滴下ライン、開始剤滴下ライン、温度計、還流管、及び攪拌翼を装着した5口フラスコに、PGMEA24.93gを仕込み、窒素気流下、85±1℃に加熱した。次いで、攪拌しながら、PGMEA43.64g、3−エチル−3−(3−アクリロイルオキシ−2,2−ジメチルプロピルオキシメチル)オキセタン(EOXTM−NPAL;式(1c)で表される化合物)20.08g(0.078mol)、n−ブチルアクリレート(BA)50.59g(0.39mol)、及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(商品名「V601」、和光純薬工業(株)製)0.043g(0.187mmol)の混合液を送液ポンプで5時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに2時間保持し、その後、40℃以下に冷却することにより、樹脂組成物を得た。これをPGMEA140.04gで希釈した後、5倍量の60重量%メタノール水溶液で再沈精製し、真空乾燥機中(40℃、フルバキューム)で60時間保持することにより、無色透明の液状樹脂(「液状樹脂(I)」と称する)を得た。なお、液状樹脂(I)は、EOXTM−NPAL及びBAの共重合体である。
上記で得られた液状樹脂(I)のポリスチレン換算の重量平均分子量は195,000、数平均分子量は39,400であった。
(クラッド形成用硬化性組成物(Y5)の製造)
表1に示す組成及び配合割合に従ってカチオン重合性物質(カチオン重合性化合物)、重合開始剤を配合し、孔径0.2μmのフィルタでろ過して、クラッド形成用硬化性組成物(Y5)を製造した。なお、表1に示す粘度は、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製、ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)を用いて測定した。
製造例8
[最外層用樹脂組成物の製造]
(樹脂組成物(I)の製造)
モノマー滴下ライン、開始剤滴下ライン、温度計、還流管、及び攪拌翼を装着した5口フラスコに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)311.89g(1.23mol)と3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン(商品名「OXT−212」、東亞合成(株)製)155.94g(0.683mol)の混合液(カチオン重合性モノマー混合液)のうち64%を仕込み、窒素気流下、80±1℃に加熱した。
次いで、上記5口フラスコに、EOXTM−NPAL200.53g(0.782mol)とBA500.00g(3.90mol)の混合液(ラジカル重合性モノマー混合液)をモノマー滴下ラインから、上記カチオン重合性モノマー混合液のうち30%と「V601」2.15g(9.38mmol)の混合液を開始剤滴下ラインから、各々送液ポンプで4時間かけて滴下した。滴下終了後(即ち、滴下開始から4時間経過後)、ただちに上記カチオン重合性モノマー混合液のうち1%を投入してラインを洗浄し、次いで2時間保持した後、「V601」2.15g(9.38mmol)と上記カチオン重合性モノマー混合液の残り(5%)を投入した。これを100±1℃で30分間保持した後、ただちに40℃以下に冷却することで、無色透明の液状樹脂組成物(「樹脂組成物(I)」と称する)を得た。なお、樹脂組成物(I)は、EOXTM−NPAL及びBAの共重合体と、「セロキサイド2021P」と、「OXT−212」とを含む組成物(樹脂組成物)である。
上記樹脂組成物(I)中に含まれる重合体(EOXTM−NPAL及びBAの共重合体)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は198,000であり、数平均分子量は31,000であった。
(最外層用樹脂組成物(Z1)の製造)
上記で得た樹脂組成物(I)をそのまま最外層用樹脂組成物(Z1)として使用した。なお、表1に示す粘度は、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製、ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)を用いて測定した。
Figure 0006373626
表1で示す符号は、以下のものを示す。
A−9550:商品名「A−9550」(ジペンタエリスリトールポリアクリレート、新中村化学工業(株)製)
IBOA:商品名「IBOA」(イソボルニルアクリレート、ダイセル・サイテック(株)製)
EB767:商品名「EBECRYL767」(直鎖アクリルオリゴマーとイソボルニルアクリレートの混合物、ダイセル・サイテック(株)製)
EB1830:商品名「EBECRYL1830」(ポリエステルアクリレート樹脂、ダイセル・サイテック(株)製)
BA:ブチルアクリレート
デカンジオールジアクリレート:1,10−デカンジオールジアクリレート
A−BPEF:商品名「A−BPEF」(9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、新中村化学工業(株)製)
EB114:商品名「EBECRYL114」(アクリル酸フェノキシエチル、ダイセル・サイテック(株)製)
A−BPE−4:商品名「A−BPE−4」(2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル]プロパン、新中村化学工業(株)製)
OXT−DVE:3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン
Irg184:商品名「IRGACURE 184」(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF製)
CPI−101A:商品名「CPI−101A」(ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム ヘキサフルオロアンチモナート、プロピレンカーボネート、チオジ−p−フェニレンビス(ジフェニルスルホニウム)ビス(ヘキサフルオロアンチモナート)の混合物、サンアプロ(株)製)
Irg1010:商品名「IRGANOX 1010」(ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、BASF製)
X1、X2:コア形成用硬化性組成物
Y1〜Y5:クラッド形成用硬化性組成物
Z1:最外層用樹脂組成物
実施例1
高分子光ファイバーの製造を、図11に示す高分子光ファイバー製造装置を用いて行った。図11に示す高分子光ファイバー製造装置における1は、多重管ノズル(3重管ノズル)である。多重管ノズル1の内管、第1外管、及び第2外管の径は以下に示すとおりである。なお、表2に示すように、コア形成用硬化性組成物としてコア形成用硬化性組成物(X1)を、クラッド形成用硬化性組成物としてクラッド形成用硬化性組成物(Y2)を、最外層用樹脂組成物として最外層用樹脂組成物(Z1)を使用した。
また、工程Aにおいて使用する光照射装置として、高分子光ファイバー形成用組成物10に対して3方向から光を照射できる、図6(a)に示す光照射装置を用いた。該光照射装置は、高分子光ファイバー形成用組成物10に対して等距離に、3つのライトガイド(UVライトガイド)の先端部分を、同じ高さで等間隔(高分子光ファイバー形成用組成物10を中心に120°間隔)に配置したものである(図6(a)参照)。また、上記光照射装置の光源装置としては、「SPOTCURE SP9−250DB」(ウシオ電機(株)製)を用いた。なお、図11においては、便宜上、2個のライトガイドの先端部分のみを描いている。
また、ライトガイドの先端部分2aには遮光筒3aを設置し、さらに、ライトガイドの先端部分2aの出力端と多重管ノズル1の吐出口との間には、遮光板3bを設置した。
図11に示すように、ライトガイドの先端部分2aを多重管ノズル1の吐出口よりも下方に配置し、多重管ノズル1の吐出口からライトガイドの先端部分2aの出力端(出力端の中心部)までの高さ(垂直距離)を、20mmとした。また、ライトガイドの先端部分2aの出力端(出力端の中心部)と高分子光ファイバー形成用組成物10までの距離を、15mmとした。
さらに、ライトガイドの先端部分2aは、水平面に対して11°下向きに傾けて設置した(即ち、θ=11°である)。なお、ライトガイドの先端部分2aを遮光筒3aで覆った状態で出射される光の広がり角ψは、22°である。
また、工程Bにおける光照射処理は、工程Aにおいて使用した光照射装置と同じ光照射装置(図6(a)参照)を2つ(2セット)使用し、図11に示すように二段階で光を照射することにより実施した。その後の高分子光ファイバーの回収には、巻取り装置8を使用した。
[工程A]
まず、定量ポンプ6a、6b、及び6cを用いて、コア形成用硬化性組成物(X1)20、クラッド形成用硬化性組成物(Y2)30、及び最外層用樹脂組成物(Z1)40を多重管ノズル1に注入し、それぞれ下記送り速度にて送液し、多重管ノズル1の先端(吐出口)より同時に、同軸で、鉛直方向下方に糸状に吐出させた。なお、多重管ノズル1の内管の内側にはコア形成用硬化性組成物(X1)20、内管と第1外管の間にはクラッド形成用硬化性組成物(Y2)30、第1外管と第2外管の間には最外層用樹脂組成物(Z1)40を送液した。従って、多重管ノズル1より吐出された高分子光ファイバー形成用組成物10は、コア形成用硬化性組成物がクラッド形成用硬化性組成物により被覆され、さらに、当該クラッド形成用硬化性組成物が最外層用樹脂組成物により被覆された状態(形態)となっている。
その後、光照射装置により、高分子光ファイバー形成用組成物10(X1、Y2、及びZ1)に紫外線を照射し、コア形成用硬化性組成物20及びクラッド形成用硬化性組成物30を硬化させた。
(実験条件)
多重管ノズルの吐出口における光の照射強度:0.15mW/cm2
コア形成用硬化性組成物(X1)の送り速度:0.12mL/分
クラッド形成用硬化性組成物(Y2)の送り速度:0.066mL/分
最外層用樹脂組成物(Z1)の送り速度:0.55mL/分
多重管ノズルの内管の内径(直径):0.3mm
多重管ノズルの内管の外径(直径):0.6mm
多重管ノズルの第1外管の内径(直径):1.0mm
多重管ノズルの第1外管の外径(直径):1.3mm
多重管ノズルの第2外管の内径(直径):1.7mm
受光器(UVD−S365)で計測した高分子光ファイバー形成用組成物10(X1、Y2、及びZ1)に対するUV照射強度:1.8W/cm2(三方の合計:一方あたり600mW/cm2
巻き取り速度:250mm/秒(工程Cと共通)
[工程C]
図11に示すように、工程Aの後、さらに連続的に二段階で光照射処理を行い、次いで、巻き取り装置8にて巻き取り、最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーを得た。実験条件は以下の通りである。
(実験条件)
受光器(UVD−S365)で計測した積算照射量(波長310〜390nmの光の照射量を、波長365nm(絶対値校正波長)の光の照射量に換算したもの)(2段階の光照射の合計):80mJ/cm2
巻取り速度:250mm/秒(工程Aと共通)
[工程B]
工程Cで得られた最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバーを、PGMEAで洗浄し、次いで、メタノールで洗浄して上記最外層用樹脂組成物を除去し、その後に乾燥させることにより、コアとクラッドによって構成される高分子光ファイバー(コア−クラッド構造を有する高分子光ファイバー)を得た。
実施例2〜4
コア形成用硬化性組成物、クラッド形成用硬化性組成物、及び最外層用樹脂組成物の組み合わせを、表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、高分子光ファイバー(コア−クラッド構造を有する高分子光ファイバー)を得た。
比較例1
高分子光ファイバーの製造は、図12に示す高分子光ファイバー製造装置を用いて行った。図12に示す高分子光ファイバー製造装置における7は、2重管ノズルである。2重管ノズル7の内管及び外管の径は以下に示すとおりである。なお、図12に示す高分子光ファイバーの製造装置は、ノズルとして2重管ノズルを使用し、工程Cにおける光照射装置を備えないこと以外は図11に示す高分子光ファイバー製造装置と同様の構成を有する。
定量ポンプ6a及び6bを用いて、コア形成用硬化性組成物(X1)20及びクラッド形成用硬化性組成物(Y2)30を2重管ノズル7に注入し、それぞれ下記送り速度にて送液し、ノズル先端(吐出口)から同時に、鉛直方向下方に糸状に吐出させた。なお、2重管ノズル7の内管の内側にはコア形成用硬化性組成物(X1)20、内管と外管の間にはクラッド形成用硬化性組成物(Y2)30を送液した。
その後、光照射装置により、2重管ノズル7より吐出させた硬化性組成物10’(X1及びY2)に紫外線を照射したが、硬化性組成物10’が途中で切れてしまい、ファイバー状硬化物を得ることはできなかった(ファイバー化できなかった)。
(実験条件)
ノズルの吐出口における光の照射強度:0.15mW/cm2
コア形成用硬化性組成物(X1)の送り速度:0.05mL/分
クラッド形成用硬化性組成物(Y2)の送り速度:0.25mL/分
2重管ノズルの内管の内径(直径):0.3mm
2重管ノズルの内管の外径(直径):0.6mm
2重管ノズルの外管の内径(直径):1.0mm
受光器(UVD−S365)で計測した硬化性組成物10’ (X1及びY2)に対するUV照射強度:1.8W/cm2(三方の合計:一方あたり600mW/cm2
巻取り速度:400mm/秒
比較例2
コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の組み合わせを表2に示すように変更したこと以外は比較例1と同様にして、高分子光ファイバーの製造を試みた。しかしながら、硬化性組成物を十分に硬化させることができず(表面がべたついていた)、ファイバー状硬化物を得ることはできなかった(ファイバー化できなかった)。
比較例3
コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の組み合わせを表2に示すように変更したこと以外は比較例1と同様にして、高分子光ファイバーの製造を試みた。しかしながら、硬化性組成物を十分に硬化させることができず(表面がべたついていた)、ファイバー状硬化物を得ることはできなかった(ファイバー化できなかった)。
比較例4
コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の組み合わせを表2に示すように変更したこと以外は比較例1と同様にして、高分子光ファイバーの製造を試みた。しかしながら、硬化性組成物が途中で切れてしまい、ファイバー状硬化物を得ることはできなかった(ファイバー化できなかった)。
比較例5
コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の組み合わせを表2に示すように変更したこと以外は比較例1と同様にして、高分子光ファイバーの製造を試みた。しかしながら、硬化性組成物が途中で切れてしまい、ファイバー状硬化物を得ることはできなかった(ファイバー化できなかった)。
[評価]
(ファイバー化の評価)
100m以上の高分子光ファイバー(ファイバー状硬化物)を製造できた場合を○(ファイバー化可能)、製造できなかった場合を×(ファイバー化不可能)と評価して、表2の「ファイバー化」の欄に示した。
(耐熱性の評価)
実施例1〜4で得られた高分子光ファイバーを260℃で10分間加熱し、加熱前後の850nmでの光損失を測定した。加熱後の光損失の、加熱前の光損失からの変化量が0.1dB・cm-1以下である場合を○(耐熱性有り)、0.1dB・cm-1を超える場合を×(耐熱性無し)と評価して、表2の「耐熱性」の欄に示した。
なお、光損失は、下記の手順で測定した。
波長850nmの光源((株)キコー技研製 MLXA−D12−850−50(CN4))からの光を、レンズ(シグマ光機(株)製 OBL−20)を用いて実施例1〜4で得られた高分子光ファイバーに導入した。上記高分子光ファイバーから出射した光は、フォトダイオード(OPHIR PD300)で受光し、パワーメーター(OPHIR VEGA)に接続して、光損失を測定した。
(柔軟性の評価)
実施例1〜4で得られた高分子光ファイバーを半径1mmの棒に巻き付けた際のクラック(ひび割れ)発生の有無を目視で観察した。その結果、クラック(ひび割れ)が生じない場合を柔軟性有り、クラック(ひび割れ)が生じた場合を柔軟性無しと評価して、表2の「柔軟性」の欄に示した。
(クラッド厚み)
実施例1で得られた高分子光ファイバーの直径及び該高分子光ファイバーのコアの直径は、それぞれ125μm、100μmであった。これらの直径から、下記式により上記高分子光ファイバーにおけるクラッドの厚み(クラッド厚み)を算出した。なお、上記直径は、デジタルマイクロスコープを用いた断面の写真から測定した。
[クラッドの厚み(μm)]=([高分子光ファイバーの直径(μm)]−[コアの直径(μm)])/2
その結果、上記高分子光ファイバーのクラッド厚みは、約13μmであった。
(コアの占積率)
実施例1で得られた高分子光ファイバーの断面積と、該高分子光ファイバーのコアの断面積から、下記式により上記高分子光ファイバーにおけるコアの占積率(%)を算出した。なお、断面積は、上記で測定した直径を用いて算出した。
[コアの占積率(%)]=([コアの断面積(μm2)]/[高分子光ファイバーの断面積(μm2)])×100
その結果、上記高分子光ファイバーにおけるコアの占積率は約64%であった。
Figure 0006373626
1 多重管ノズル
1a 内管
1b 第1外管
1c 第2外管
1d 吐出口
1e〜1g 導入口
1h 調整用ねじ
2 光照射装置
2a ライトガイドの先端部分
2b ライトガイド
2c 光源装置
2d 土台(支持体)
2e 土台(支持体)
2f 照射角度調整機構
3a 遮光筒
3b 遮光板
3c 高分子光ファイバー形成用組成物を通過させるための孔
4 高分子光ファイバー形成用組成物が通過する位置
5a 最大強度光
5b 照射強度が最大強度光の3%となる光線
5c 広がり角(ψ)
6a〜6c 定量ポンプ
7 2重管ノズル
8 巻取り装置
10 高分子光ファイバー形成用組成物
10’ コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物
20 コア形成用硬化性組成物
30 クラッド形成用硬化性組成物
40 最外層用樹脂組成物
100 高分子光ファイバー
200 コア
300 クラッド
400 最外層用樹脂組成物により被覆された高分子光ファイバー

Claims (11)

  1. 高分子材料より構成されたコアと、該コアを被覆する高分子材料より構成されたクラッドとを有する光ファイバーの製造方法であって、
    コアを構成する高分子材料を形成するためのコア形成用硬化性組成物と、クラッドを構成する高分子材料を形成するためのクラッド形成用硬化性組成物と、最外層用樹脂組成物とを、3重以上の多重構造を有するノズルの吐出口から同時に、同軸で、最外層用樹脂組成物が最外層に位置するようにファイバー状に吐出させた後、最外層用樹脂組成物は硬化させず、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物を硬化させて各高分子材料に転化させる工程Aと、
    工程Aの後、最外層用樹脂組成物を除去する工程Bと、を含むことを特徴とする高分子光ファイバーの製造方法。
  2. コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物がいずれも光硬化性組成物であり、コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物の硬化を光照射により実施する請求項1に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  3. ノズルの吐出口における光の照射強度が0.2mW/cm2以下に制御される請求項2に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  4. 最外層用樹脂組成物が、水、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、ケトン、エステル、アミド、ニトリル、アルコール、及びジメチルスルホキシドからなる群より選択される少なくとも1つの溶剤を用いた洗浄により除去できる組成物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  5. 最外層用樹脂組成物が、25℃における粘度が5000mPa・s以上の液体の組成物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  6. コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物がいずれも光ラジカル重合性組成物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  7. 光ラジカル重合性組成物が、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選択された少なくとも1種のラジカル重合性基を分子内に1個以上有するラジカル重合性化合物を含む請求項6に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  8. コア形成用硬化性組成物及びクラッド形成用硬化性組成物のいずれか一方又は両方が酸化防止剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  9. 工程Aの後、さらに、光照射処理及び加熱処理のいずれか一方又は両方を行う工程Cを含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  10. 工程Bが、溶媒を用いた洗浄により最外層用樹脂組成物を除去する工程である請求項1〜9のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の高分子光ファイバーの製造方法により製造された光ファイバー。
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